JP2006045052A - 周期表第13族金属窒化物結晶の製造方法およびそれを用いた半導体デバイスの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 周期表第13族金属合金相と窒化物を含む溶融塩相との反応を、周期表第13族金属以外の金属元素を含む副生成物を反応場から取り除きながら進行させて、周期表第13族金属窒化物結晶を成長させる。
【選択図】 なし
Description
応用物理 第71巻 第5 号(2002)548頁 J. Appl. Phys. 37 (1998) 309頁 J. Crystal Growth 178 (1977) 174頁 J. Crystal Growth 218 (2000) 712頁 J. Crystal Growth 260 (2004) 327頁 金属 Vol.73 No.11(2003)1060頁 第29回溶融塩化学討論会要旨集 (1997) 11頁 Acta Physica Polonica A Vol.88 (1995) 137頁
[1] 第13族の金属元素を含む液相(A)と、第13族以外の金属元素を含有する窒化物を溶融塩に溶解した液相(b1)または第13族の金属元素と第13族以外の金属元素を含有する複合窒化物を含む固相(b2)もしくは液相(b3)のいずれかの相(B)との反応を、該反応によって生成する第13族金属以外の金属元素を含む副生成物を反応場から取り除きながら進行させることによって、第13族金属窒化物結晶を成長させることを特徴とする第13族金属窒化物結晶の製造方法。
[2] 前記副生成物を前記液相(A)中に移動させることによって前記反応場から取り除くことを特徴とする[1]に記載の第13族金属窒化物結晶の製造方法。
[3] 前記液相(A)が前記副生成物と合金化しうることを特徴とする[1]または[2]に記載の第13族金属窒化物結晶の製造方法。
[4] 前記液相(A)と前記液相(b1)とを互いに分離した状態を維持しながら反応させることを特徴とする[1]〜[3]のいずれか一項に記載の第13族金属窒化物結晶の製造方法。
[5] 前記液相(A)と前記液相(b1)とを交互に接触させながら反応させることを特徴とする[1]〜[4]のいずれか一項に記載の第13族金属窒化物結晶の製造方法。
[6] 前記液相(A)と前記固相(b2)との間に前記液相(b3)を形成することを特徴とする[1]〜[3]のいずれか一項に記載の第13族金属窒化物結晶の製造方法。
[7] 電気化学的反応によって、前記副生成物を前記反応場から前記液相(A)を経由して取り除くことを特徴とする[1]〜[6]のいずれか一項に記載の第13族金属窒化物結晶の製造方法。
[8] 前記電気化学反応のカソード反応において、前記副生成物を窒素ガスと反応させて窒化物にすることを特徴とする[7]に記載の第13族金属窒化物結晶の製造方法。
[9] 前記電気化学反応のカソード反応において、前記副生成物をカソード電極に含まれる金属元素と合金化することを特徴とする[7]に記載の第13族金属窒化物結晶の製造方法。
[10] 前記液相(A)にハロゲンまたはハロゲン化物のガスを反応させることによって、前記副生成物を前記液相(A)から取り除くことを特徴とする[1]〜[6]のいずれか一項に記載の第13族金属窒化物結晶の製造方法。
[11] 前記反応場の近傍において、種結晶表面または基板上に前記結晶を成長させることを特徴とする[1]〜[6]のいずれか一項に記載の第13族金属窒化物結晶の製造方法。
[12] 酸化マグネシウムまたは酸化カルシウムを含む容器を用いて、前記第13族金属窒化物結晶を成長させることを特徴とする[1]〜[11]のいずれか一項に記載の第13族金属窒化物結晶の製造方法。
[13] 前記第13族以外の金属元素がアルカリ金属またはアルカリ土類金属であることを特徴とする[1]〜[12]のいずれか一項に記載の第13族金属窒化物結晶の製造方法。
[14] 前記溶融塩が金属ハロゲン化物であることを特徴とする[1]〜[5]または[7]〜[13]のいずれか一項に記載の第13族金属窒化物結晶の製造方法。
[15] 前記液相(A)および/または前記液相(b1)が、ドーパント元素を含む単体または化合物を含有することを特徴とする[1]〜[14]のいずれか一項に記載の第13族金属窒化物結晶の製造方法。
なお、本明細書において「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。また、本明細書において「基板表面」とは、サファイア、SiC、ZnO等の基板表面のほか、形成された第13族金属窒化物結晶表面も含まれる。また、「反応場」とは、第13族の金属元素を含む液相(A)と、第13族以外の金属元素を含有する窒化物を溶融塩に溶解した液相(b1)または第13族の金属元素と第13族以外の金属元素を含有する複合窒化物を含む固相(b2)もしくは液相(b3)のいずれかの相(B)との界面近傍をいう。反応場では、各相の成分が他の相に互いに拡散することによって反応が進行する。液相(b3)は固相(b2)の一部が溶解して形成されていてもよい。
本発明の製造方法は、第13族の金属元素を含む液相(A)と、第13族以外の金属元素を含有する窒化物を溶融塩に溶解した液相(b1)または第13族の金属元素と第13族以外の金属元素を含有する複合窒化物を含む固相(b2)もしくは液相(b3)のいずれかの相(B)との反応を、該反応によって生成する第13族金属以外の金属元素を含む副生成物を反応場から取り除きながら進行させることによって、第13族金属窒化物結晶を成長させることを特徴とする。
そのような観点から、溶融塩は、Li、Na、K等のアルカリ金属塩および/またはMg、Ca、Sr等のアルカリ土類金属塩であることが好ましく、アルカリ金属塩であることがより好ましく、特にLi塩であることが好ましい。さらに溶融塩は、LiCl、KCl、NaCl、CaCl2、BaCl2、CsCl、LiBr、KBr、CsBr等の金属ハロゲン化物であることも好ましく、LiCl、KCl、NaCl、CsClおよびそれらの混合塩のいずれかであることがさらに好ましい。
Ga + Li3N = GaN + 3Li (1)
Ga + GaLi3N2 = 2GaN + 3Li (1)’
GaN粉またはGaN微結晶を、Ga金属、リチウム金属、リチウム窒化物等とともにルツボで溶解して、GaN結晶を生成することは従来より公知である(中国特許公開第1288079A号公報)。しかし、従来の技術では、Ga金属、Li金属、リチウム窒化物、GaLi窒化物等は、GaN粉またはGaN微結晶を溶解するための溶解剤と考えられているため、それらは同一ルツボ内に混合しておかれていた。このとき、反応場に溶融塩は使われていない。このようにして得られる結晶の大きさはせいぜい5〜10mmで、薄い板状結晶しか得られなかった。また、小さな結晶しか得られない原因を解明することは、反応物質と生成物質が一緒に混合され、また、それらは互いに溶解している系では極めて困難であった。
本発明においては、反応源であるGa金属と溶融塩中、または、Ga金属中に溶けているLi3N、GaLi3N2はそれぞれ別の液相を構成しており、反応式(1)、(1)’によって生成するLi金属は、反応源の一つであるGa金属に溶解する。反応の進行とともにGa金属中のLi金属濃度は上昇するが、Ga金属と合金をつくるLi金属を、何らかの手段で濃度を制御する。つまり、生成系側のLi濃度を、反応系側のGa合金に吸収させることによって、反応式(1)、(1)’の反応が常に右側に進行することが可能になる。窒化物との反応部分をGa金属の下部の方にすると、反応によって生成したLi金属は密度がGa金属よりも小さいため、Ga−Li合金中を上部の方向に移動し、上部でLi濃度が高くなる。つまり、反応部付近のGa−Li合金中を上部の方向に移動し、上部でLi濃度が高くなる。つまり、反応部付近のGa−Li合金中のLi濃度を自然に制御することができる。こうして上部で濃度の高くなったLiを何らかの方法で取り除く。1つの方法としては、電気化学的な方法等でGa金属合金相から取り除くことにより、Ga金属合金相の組成を一定範囲内にして式(1)、(1)’の反応を連続的に行わせることができる。
このようにして第13族窒化物結晶の成長界面付近において、第13族金属合金相の組成を一定範囲に制御することにより、厚膜状またはバルク状の第13族金属窒化物の結晶を成長させることが可能になる。また、本発明によって得られる第13族窒化物結晶の品質は、このようにして制御される反応のスピードにも左右される。Ga金属との合金をつくるLi金属の濃度により反応速度が変化するため、合金の組成も最適値を選ぶようにするのが好ましい。
また、GaLi3N2は、GaNとLi3Nを約800℃で焼結するか、あるいはGa−Li合金を窒素雰囲気中で600〜800℃で加熱処理することによって作製することができる。GaLi3N2は単独でも用いることができるが、Li窒化物と混合物にして用いてもよい。こうすることで溶融塩やGa合金に溶融しやすくすることができる。また、Li金属、Ga−Li合金をターゲットとして、窒素プラズマによる反応性スパッターを行い、Li−N、Ga−Li−Nの混合組成薄膜を作り、これをLi3N、GaLi3N2の代用とすることもできる。この場合は薄膜状の結晶を作るのに好都合であるばかりでなく、化学的には合成が困難な材料系、例えばGa−Naの複合窒化物のような材料でも作製が可能という長所がある。
△G = △G0 + RT ln Kp (2)
Kp = aLi3aGaN / aLi3N aGaより、 aLi = exp(−△G0/3RT)
Group IV: Physical Chemistry, Volume 5 "Phase Equilibria, Crystallographic and Thermodynamic Data of Binary Alloys" を見ると明らかなように、この系は組成比1:1のところで高融点の金属間化合物を作ることから、Ga高濃度側(Li低濃度側)でのLiの活量係数はかなり小さいと考えられる。事実、上記状態図と共に記載されている活量線図ではLiの活量は50原子%−Liで約0.15(活量係数は約0.3)となる。Liが低濃度では活量係数はさらに低下し、10原子%−Li以下では0.01の桁になると考えられる。すなわちLiは活量は10-3を大きく下回る値にまで低下する。したがって、反応初期の極端に低いLi活量では式(1)の反応は非常に速やかに進行するが、反応に伴いGa合金中のLi濃度が増加すると反応は急速に進行し難くなり、50原子%−Liの組成に近づくと停止する。このように反応の進行程度によってGa合金中のLi濃度は大きく変動し、これに伴って反応速度も大きく変動する。安定に結晶を成長させるためには、このような反応速度の不安定化を回避しておくことが好ましい。
また、反応容器内の雰囲気17は、窒素雰囲気でもよいが、窒素雰囲気だとGa−Li合金との界面でLiと反応して窒化物を作り、これがGaと反応して結晶性の悪いGaNを作りやすくなるといった悪影響を及ぼすため、本発明においては、雰囲気はAr等の不活性ガスの方が望ましい。
本発明の製造方法は、半導体デバイスの製造方法における第13族金属窒化物結晶を製造する工程に用いることができる。その他の工程における原料、製造条件および装置は一般的な半導体デバイスの製造方法で用いられる原料、条件および装置をそのまま適用できる。
図5に示す装置を用いて、GaNの種結晶や基板等を使わずに、溶融塩とGa−Li合金の界面でGaNの結晶成長を行った。溶融塩約4.6g、Li3N約0.6g、Ga−Li合金(Li約3原子%)約7gを酸化マグネシウムの反応容器(ルツボ)15の中に入れ、窒素雰囲気(大気圧)で溶解した。密度の関係で、図5に示すように溶融塩7の上相部とGa−Li合金4の下相部の2相に分離した状態となり、ブロック状のLi3N8は溶融塩浴に浮いた状態で飽和濃度まで溶解した。なお、Li3Nは予め別のルツボで窒素雰囲気中で溶解し、凝固したのち、砕いてブロック状にしたものを用いた。また、溶融塩としては、融点約370℃のLiCl−KClの2元系塩(60/40モル%)を用いた。LiCl−KCl2元系の各塩は、それぞれ単独で図6で示される装置を用いて塩を精製した後、サンプルを秤量し、真空下で溶解して混合塩とした。式(1)の反応で析出した金属LiがGa金属と合金をつくり、GaNの成長と共にLi濃度が上昇した。この上昇するLi濃度を一定に保つため、Ga−Li合金に電極9を入れてアノードとし、合金中のLiを溶融塩7中にイオンとしてアノード溶解させた。一方、溶融塩7中には、Ga金属の液体を入れたカソード16を置き、Liイオンを析出させ、Ga−Li合金をつくることによって、下相部のGa−Li合金の組成を制御した。
電流を20mAとし、通電時間を16時間に延ばしたこと以外は実施例1と同じ条件で結晶成長を行った(電気量は実施例1とほぼ同じ約1000クーロン)。実施例1と同様に、得られた透明な粉末(直径0.5〜2mm)の顕微鏡写真とSEM写真を図9と図10にそれぞれ示した。結晶が平面的に大きくなっていること以外は実施例1と殆ど同じであり、また、Ga−Li合金のLi濃度は、実験前が2.9原子%、実験後が4.8原子%であった。
なお、X線の回折データは、実施例1と全く同じであるため図は省略した。なお、図9、図10に示した写真は、結晶粒の表面で、形態が似たような部分を選んで撮影しているが、同じ場所ではない。
電極を備えていない図4の装置を用いたことと、電気分解を行わなかったこと以外は実施例1と同じ条件で結晶成長を行った。実験の時間は8時間である。得られた白色の粉末(直径0.5mm未満)の顕微鏡写真を図11に示した。Ga−Li合金4のLi濃度は、実験前が3.1原子%、実験後が13.7原子%であり、電気分解を行った実施例1、2に比べると大幅にGa−Li合金4のLi濃度は上昇しており、得られた粉末結晶の大きさも小さかった。X線の回折データの回折ピークの強度比は、実施例1、2と殆ど同じであるが、それぞれのピークの半値幅は表1に示すように、実施例1、2に比較してやや広くなっており、結晶性がやや悪化しているものと思われる。
実験時間を16時間に延ばしたこと以外は実施例3と同じ条件で結晶成長を行った。得られた白色の粉末結晶(直径0.5mm未満)の顕微鏡写真を図12に示した。実験の時間を延ばしたにもかかわらず、結晶の大きさは実施例3の結晶と比べてさほど大きくなっていない。また、Ga−Li合金4のLi濃度は、実験前が3.3原子%、実験後が14.1原子%であり、やはり電気分解を行った実施例1、2に比べると大幅にGa−Li合金4のLi濃度は上昇していた。X線の回折データの回折ピークの半値幅は表1に示すとおりであり、実施例1、2に比較してやや広くなっていた。
Ga-Li合金に更にMgを約20重量%添加した以外は実施例3と同じ条件で結晶成長を行った。得られた白色の粉末(直径0.5mm未満)は、実施例3の顕微鏡写真(図11)と良く似ており、結晶中の不純物を誘導結合プラズマ発光分光、質量分析ICP−AES,QMSで測定分析した結果、それぞれ、Li0.0028重量%、Mg0.65重量%であった。実施例3における分析結果は、Li0.0034重量%、Mg0.0055重量%であり、Mgを合金に添加したことによって結晶内にドープされることが分かった。
なお、実施例3で生成した結晶においても、Mgが微量検出されるのは、坩堝に使用しているMgOが原因と推定された。
窒化ガリウムおよび窒化リチウム試薬(三津和化学製)を乳鉢を使って混合、モル比約1:1としたもの約2gをマグネシアの坩堝に入れ、800℃、窒素雰囲気下で約6時間焼成した。サンプルは、焼成前は灰色、赤紫の混合色であったが、焼成後は白っぽい灰色に変化した。図16は、このサンプルのX線データであるが、GaLi3N2が生成したことが分かる。
Li3Nの代わりに、このようにして合成したGaLi3N2を使い、実験温度を窒素雰囲気下740℃、溶融塩としてLiClを用いた以外は実施例3とほぼ同様の実験を行った。使用した溶融塩は、LiCl 4.3g、GaLi(Li3.2原子%)合金10.5g、GaLi3N2 0.60gである。なお、実験の温度は、高温では、GaLi3N2が溶融塩に溶ける以前に分解が始まるため、実施例3よりも低くし、また、反応での副生成物のLiはGaメタルに速やかに合金化するように約10gに増量した。密度の関係から、坩堝に入れられたGaLi3N2は、Li3Nとは異なり、塩とGaメタルの界面付近に存在すると考えられるが、最終的には、大部分は浴に溶けて、Gaメタルと界面で反応、GaNを生成すると考えられる。また、Ga−Li合金4のLi濃度は、実験前が3.2原子%、実験後が8.4原子%であった。Li3Nを使った実施例3に較べると、合金中のLiの上昇は少ないが、(1)’式のような反応が進んだ結果、Ga合金中のLi濃度が上がり、GaNが生成したものと考えられる。この実験で得られたGaN粉末の光学顕微鏡写真を図17に、またX線データの半値幅を表1に示す。Li3Nを使った実施例3に較べ、むしろ結晶性は良好な結果となった。
Ga合金の代わりに、純Gaを用い、また、窒素雰囲気をアルゴン雰囲気にした以外は、実施例6と同様の実験を行った。使用した溶融塩は、LiCl 4.2g、Ga金属11.1g、GaLi3N2 0.62gである。Ga−Li合金4のLi濃度は、実験前が3.2原子%、実験後Ga中のLi濃度は、6.5原子%であった。この実験で得られたGaN粉末の光学顕微鏡写真を図18に、またX線データの半値幅を表1に示す。雰囲気が窒素以外の不活性雰囲気中でも、六角板状の結晶表面に複雑に成長したような形の結晶が多数見られ、X線データからは、実施例6と同様の良好な結晶が得られた。
実施例6で作製したGaLi3N2を使い図15で示す装置を使い実験を行った。GaLi3N2の粒8をマグネシア坩堝15の底に置き、その上にタングステンの網33でGa−Li合金4を入れた時に浮き上がらないようにし、MOCVDの気相法によって作製したサファイア基板上のGaN膜が付いた基板面1を下向きにしてタングステンの網の上においた。このようにして、720℃で8時間静置した。GaLi3N2は、Ga−Li合金4に少しずつ溶解し、タングステン網33の上部付近で、GaLi3N2が溶解したGaメタル液相32を形成、基板1付近でGa合金相4と(1)’式の反応が起こる。このようにして基板1上にはGaNが成長する。図19a、bはこのようにして成長させた 結晶のSEM写真である。試料の表面をEPMAで分析したが、Ga、N以外の元素は観測されず、完全な膜にはなっていないが、図19aには、六角板状のGaN結晶がC面を上にして成長しており、場所によっては、図19bのように不完全ではあるが、薄膜状になっている部分も観察された。
2 基板またはGaN結晶
3 基板支持棒
4 Ga−Li合金
5 Li濃度が高いGa金属合金
6 仕切板
7 窒素イオン源を含む溶融塩
8 Li3N塊またはGaLi3N2塊
9 アノード電極
10 カソード電極
11 ガス導入管
12 窒素ガス
13 固体Li3N仕切板
14 窒化物溶解相(Li3Nを溶解した溶融塩薄膜)
15 酸化マグネシウムの反応容器
16 カソード電極およびLi合金用金属(Ga金属)
17 窒素ガスまたはAr雰囲気
18 電気炉
19 基板または成長した結晶
20 合金−溶融塩界面
21 基板または結晶保持および回転機構
22 GaN結晶
23 ガス排出口
24 ガス導入管
25 精製容器
26 多孔質フィルター
27 試料溜め
28 塩化水素ガス
29 塩精製装置用電気炉
30 リザーバ(固体Li3N)
31 GaLi3N2固体の容器
32 GaLi3N2が溶解したGa合金液相
33 タングステン網
34 スパッター用基板
35 Ga−Li−N薄膜
36 タングステン仕切り板
Claims (16)
- 周期表第13族の金属元素を含む液相(A)と、周期表第13族以外の金属元素を含有する窒化物を溶融塩に溶解した液相(b1)または周期表第13族の金属元素と周期表第13族以外の金属元素を含有する複合窒化物を含む固相(b2)もしくは液相(b3)のいずれかの相(B)との反応を、該反応によって生成する周期表第13族金属以外の金属元素を含む副生成物を反応場から取り除きながら進行させることによって、周期表第13族金属窒化物結晶を成長させることを特徴とする周期表第13族金属窒化物結晶の製造方法。
- 前記副生成物を前記液相(A)中に移動させることによって前記反応場から取り除くことを特徴とする請求項1に記載の周期表第13族金属窒化物結晶の製造方法。
- 前記液相(A)が前記副生成物と合金化しうることを特徴とする請求項1または2に記載の周期表第13族金属窒化物結晶の製造方法。
- 前記液相(A)と前記液相(b1)とを互いに分離した状態を維持しながら反応させることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の周期表第13族金属窒化物結晶の製造方法。
- 前記液相(A)と前記液相(b1)とを交互に接触させながら反応させることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の周期表第13族金属窒化物結晶の製造方法。
- 前記液相(A)と前記固相(b2)との間に前記液相(b3)を形成することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の周期表第13族金属窒化物結晶の製造方法。
- 電気化学的反応によって、前記副生成物を前記反応場から前記液相(A)を経由して取り除くことを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の周期表第13族金属窒化物結晶の製造方法。
- 前記電気化学反応のカソード反応において、前記副生成物を窒素ガスと反応させて窒化物にすることを特徴とする請求項7に記載の周期表第13族金属窒化物結晶の製造方法。
- 前記電気化学反応のカソード反応において、前記副生成物をカソード電極に含まれる金属元素と合金化することを特徴とする請求項7に記載の周期表第13族金属窒化物結晶の製造方法。
- 前記液相(A)にハロゲンまたはハロゲン化物のガスを反応させることによって、前記副生成物を前記液相(A)から取り除くことを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の周期表第13族金属窒化物結晶の製造方法。
- 前記反応場の近傍において、種結晶表面または基板上に前記結晶を成長させることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の周期表第13族金属窒化物結晶の製造方法。
- 酸化マグネシウムまたは酸化カルシウムを含む容器を用いて、前記第13族金属窒化物結晶を成長させることを特徴とする請求項1〜11のいずれか一項に記載の周期表第13族金属窒化物結晶の製造方法。
- 前記周期表第13族以外の金属元素がアルカリ金属またはアルカリ土類金属であることを特徴とする請求項1〜12のいずれか一項に記載の周期表第13族金属窒化物結晶の製造方法。
- 前記溶融塩が金属ハロゲン化物であることを特徴とする請求項1〜5または7〜13のいずれか一項に記載の周期表第13族金属窒化物結晶の製造方法。
- 前記液相(A)および/または前記液相(b1)が、ドーパント元素を含む単体または化合物を含有することを特徴とする請求項1〜14のいずれか一項に記載の周期表第13族金属窒化物結晶の製造方法。
- 請求項1〜15のいずれか一項に記載の製造方法により第13族金属窒化物結晶を製造する工程を有することを特徴とする半導体デバイスの製造方法。
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