JP2006044466A - 防振支持装置 - Google Patents

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耕治 山田
Nobukazu Takahashi
伸和 高橋
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Abstract

【課題】内燃機関が如何なる運転状態にあるときでも、容易に振動伝達特性を変更することができる防振支持装置を提供する。
【解決手段】内燃機関2の吸気通路9におけるエアクリーナケース11とスロットルバルブ13との間の第1の圧力源と、吸気通路9におけるスロットルバルブ13と吸気ポート14との間の第2の圧力源とから、夫々防振支持本体20の空気室21に連通可能な第1配管90と第2配管91とを有し、第1配管90と第2配管91との圧力差が一定となるように調整し、内燃機関2の運転状態に応じて切換弁16を駆動制御することにより、空気室21に対して第1配管90の気圧(大気圧)又は第2配管91の気圧(負圧)を導入する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、内燃機関等の振動源を防振支持する防振支持装置に関するものである。
従来の防振支持装置としては、内燃機関を支持するエンジンマウントの内部に空気室を設け、内燃機関の爆発振動に応じてVSV(バキュームスイッチングバルブ)をON/OFF制御して前記空気室に負圧又は大気圧を供給することにより、空気室内の圧力を制御して振動伝達特性(動ばね定数及び減衰係数)を変更し、エンジン振動の伝達を低減するというものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許第2858401号公報(第13頁、図9)
しかしながら、内燃機関の負荷や回転速度が変化すると、防振支持装置の振動伝達特性に影響する吸入負圧特性(負圧の大きさと空気流量)も変化するため、上記従来の防振支持装置にあっては、この吸入負圧特性の変化を考慮して、前記VSVの駆動制御信号を決定する必要があり、調整が困難であると共に開発工数がかかるという未解決の課題がある。
そこで、本発明は、上記従来例の未解決の課題に着目してなされたものであり、吸入負荷特性の変化を考慮しても容易に振動伝達特性を制御することができる防振支持装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明に係る防振支持装置は、第1の圧力源と、前記第1の圧力源より圧力の小さい第2の圧力源と、第1の圧力源から内燃機関を支持する支持手段に連通する第1の気圧導入路と、前記第2の圧力源から前記支持手段に連通する第2の気圧導入路とを備え、気圧導入手段で前記第1の気圧導入路及び前記第2の気圧導入路の何れか一方のみの気圧を、前記内燃機関の運転状態に応じて前記支持手段に導入し、第1連結部で前記第1の気圧導入路と前記気圧導入手段とを連結し、第2連結部で前記第2の気圧導入路と前記気圧導入手段とを連結し、圧力調整手段で前記第1連結部と前記第2連結部との圧力差が一定又は略一定となるように調整する。
本発明によれば、振動伝達特性を決定するための1パラメータである空気室の圧力差を一定又は略一定とするので、防振支持本体が所望の振動伝達特性を得るための切換弁の駆動制御信号を容易に生成することができると共に、内燃機関が如何なる運転状況にあっても理想的な制振効果を得ることができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明の実施形態を示す概略構成図であり、図中1は車体であり、2は直列4気筒のガソリンエンジンで構成された内燃機関である。内燃機関2を車体1に懸架するために、内燃機関2にはブラケット3が設けられており、このブラケット3と車体1との間に支持手段としての防振支持本体20が介在されている。
なお、内燃機関2の複数ある懸架支持装置のうち、少なくとも1つにこの防振支持本体20が適用されているものとする。
内燃機関2は、本体となるエンジンブロック4と、エンジンブロック4内に形成されたシリンダ5と、シリンダ5内を上下に摺動するピストン6と、ピストン6に連結されたコネクティングロッド7と、コネクティングロッド7に連結され内燃機関2の動力を取出すクランクシャフト8とを備えている。
また、内燃機関2は、大気を吸入する吸気通路9と、排気を排出する排気通路10とを有している。吸気通路9における吸入口9a側には、エアクリーナケース11が設けられており、吸入する大気を浄化している。また、吸気通路9におけるエアクリーナケース11の下流側には、吸入空気量を検出するエアフローメータ12と、内燃機関2の吸気量を調整するスロットルバルブ13と吸気ポート14とが設けられており、このスロットルバルブ13の開度が小さいときには、吸入抵抗が増加してスロットルバルブ13の下流側に負圧が発生するように構成されている。
なお、以下、吸気通路9において、スロットルバルブ13に対して上流側を第1吸気通路9aと称し、スロットルバルブ13に対して下流側を第2吸気通路9bと称す。
エアクリーナケース11の内部は、外気中の埃や異物を吸着除去するペーパタイプのエアフィルタ15によって上下2つに仕切られており、外気を取り入れる上流側のダストサイド11aと、取り入れた外気をエアフィルタ15で浄化してから内燃機関2に供給する下流側のクリーンサイド11bとが形成されている。
また、第1吸気通路9aにおいて、エアクリーナケース11とスロットルバルブ13との間には、第1配管90が接続されており、この第1配管90の他方は圧力調整手段としての圧力調整部40に連通している。また、第2吸気通路9bにおいて、スロットルバルブ13と吸気ポート14との間には、第2配管91が接続されており、この第2配管91の他方も圧力調整部40に連通している。この圧力調整部40によって、第1配管90と第2配管91との圧力差が一定となるように調整される。
なお、吸気通路9における第1配管90の取付部が第1の圧力源に対応し、吸気通路9における第2配管91の取付部が第2の圧力源に対応している。
また、変動気圧導入路92は、切換弁16によって、大気圧導入路93及び負圧導入路94の何れか一方と連通可能に構成されている。大気圧導入路93は、第1配管90における圧力調整部40近傍に接続されており、負圧導入路94は、第2配管91における圧力調整部40近傍に接続されている。つまり、第1連結部としての第1配管90における大気圧導入路93の取付部と、第2連結部としての第2配管91における負圧導入路94の取付部との圧力差は、圧力調整部40での調整により一定となっている。
切換弁16は、図示しない電磁ソレノイドを備えており、この電磁ソレノイドに対して、後述するコントロールユニット50からの励磁電流が通電されることにより駆動制御される。すなわち、切換弁16は、励磁電流の非通電(以下、OFFと称す)状態で変動気圧導入路92と大気圧導入路93とを連通し、励磁電流の通電(以下、ONと称す)状態で変動気圧導入路92と負圧導入路94とを連通するように構成されている。
この切換弁16と変動気圧導入路92とで気圧導入手段を構成している。
ここで、吸気通路9におけるエアクリーナケース11の上流側は大気に開放されており、エアクリーナケース11とスロットルバルブ13との間は常に略大気圧に維持されているので、エアクリーナケース11及びスロットルバルブ13間に連通された第1配管90も略大気圧に維持されている。また、吸気通路9におけるスロットルバルブ13の下流側は、内燃機関2のピストン6の下降に応じて吸引される負圧の状態となるので、スロットルバルブ13の下流側に連通された第2配管91も負圧の状態となる。
したがって、内燃機関2の振動に応じて、切換弁16に対する励磁電流をOFF状態又はON状態に制御することにより、防振支持本体20における空気室21に対して、大気圧と負圧とに変動する気圧を導入できるように構成されている。つまり、切換弁16をOFF状態として空気室21に大気圧を導入すると、空気室21内に空気が供給され、切換弁16をON状態として空気室21に負圧を導入すると、空気室21内から空気が排出される。
ここで、前記第1配管90と前記大気圧導入路93とで第1の気圧導入路を構成し、前記第2配管91と前記負圧導入路94とで第2の気圧導入路を構成している。
また、クランクシャフト8には、その回転角信号を検出する図示しない電磁ピックアップ式のクランク角センサが装着されており、このクランク角センサは、クランクシャフト8と共に回転する図示しないロータの外周面に10°間隔で形成されたセレーションを検出して、クランク角信号66をコントロールユニット50に対して出力する。また、セレーションには、180°CA毎に欠歯部が形成されているので、出力されるクランク角信号66からクランクシャフト8の回転位置も把握できる構成となっている。
そして、このコントロールユニット50は、例えば、マイクロコンピュータで構成され、クランク角センサからのクランク角信号66の他に、スロットルバルブ13の下流側に設けられ、燃料を噴射するインジェクタ(図示せず)の燃料噴射信号67とを入力し、これらの信号をもとに内燃機関の運転状態を把握して、切換弁16を駆動するための駆動制御信号69を出力するように構成されている。
次に、防振支持本体20の構成について、図2に示す構成図をもとに説明する。
図2において、筒状に形成された本体ケース22の内側上部には、ゴムなどの弾性体からなる弾性部材23が介装されている。そして、本体ケース22の上部には、この弾性部材23を介して当該本体ケース22に連結された連結部材24が遊動可能に配設されており、この連結部材24はブラケット3に固定される。
また、この本体ケース22の内側底部と前記弾性部材23との間には、空気室21が形成されている。この空気室21は、小径の通路25によって変動気圧導入路92と連通している。
さらに、本体ケース22の底部には、その中心に下方へ突出されたボルト26が圧入されており、このボルト26によって車体1と連結固定されるように構成されている。
次に、圧力調整部40の構成について、図3に示す構成図をもとに説明する。
図3において、本体ケース41には流入口42と流出口43とが設けられており、本体ケース41内には弁体44が配置されている。この弁体44は、本体ケース41の内側に固定されたスプリング45によって遥動可能に弾性支持されている。また、流入口42は第1配管90に接続され、流出口43は第2配管91に接続されている。
また、本体ケース41と一体となったバイパス配管46が設けられており、このバイパス配管46は、本体ケース41内における流入口42側と流出口43側とを連通可能に構成されている。そして、弁体44にはオリフィス47が設けられ、このオリフィス47は、弁体44が下方へ移動したときに前記バイパス配管46を閉状態から開状態とするように構成されている。
つまり、第1配管90と第2配管91との圧力差が所定の値であるとき、図4(a)に示すように、弁体44はオリフィス47がバイパス配管46の上方に位置する状態で停止し、バイパス配管46を閉状態としている。
そして、第2配管91における負圧の大きさが大きくなるにつれて、図4(b)に示すように弁体44が下方に移動されると、オリフィス47も下方に移動されてバイパス配管46の連通断面積が大きくなる。これにより、バイパス配管46を通って第1配管90の大気圧が第2配管91側に導入されることになるので、第2配管91の気圧が大きくなる即ち負圧の大きさが小さくなる。
その後、第2配管91の負圧の大きさが小さくなるにつれて弁体44は上方に移動され、第2配管91の負圧の大きさが所定の気圧となると、図4(a)に示すようにバイパス配管46の連通断面積が零となって第1配管90の大気圧が第2配管91側に導入されなくなる。
このようにして、第1配管90と第2配管91との圧力差が一定となるように調整することができる。また、スプリング45のバネ定数等を調整することにより、第1配管90と第2配管91との圧力差を所望の値に設定することができる。
ここで、内燃機関2の吸入負圧特性を図5に示す。この図5において、横軸は空気流量、縦軸は負圧の大きさである。
吸気通路9内の空気は、内燃機関2のピストン6の下降に応じて吸引され、吸気通路9におけるスロットルバルブ13が吸気抵抗となるので、スロットルバルブ13の下流側は負圧の状態となる。この負圧の大きさは、内燃機関2の回転速度NE、スロットルバルブ13の開度に等により変化する。
すなわち、図5に示すように、内燃機関2の回転速度NEが大きいほど吸入負圧は大きくなり、また、スロットルバルブ13の開度が小さいほど吸入負圧は大きくなる。
このように、内燃機関2の回転速度や負荷状態(スロットルバルブ開度)の変化に応じて、吸入負圧が変化する。そのため、防振支持本体20によって車体への振動伝達力を低減する制御を行う場合には、内燃機関2の回転速度NEの変化や内燃機関2の負荷変化に伴う吸入負圧特性(負圧の大きさと空気流量)の変化を考慮して、切換弁16を駆動制御する必要がある。
しかしながら、本実施形態では、圧力調整部40によって第1配管90と第2配管91との圧力差を内燃機関2の運転状態にかかわらず一定となるように調整する、即ち負圧導入路94内の負圧の大きさを一定にするので、切換弁16を駆動制御するための駆動制御信号の生成が比較的容易になる。
次に、前記コントロールユニット50で実行される連通制御処理手順を図6のフローチャートに従って説明する。この連通制御処理手順は、所定時間毎のタイマ割込処理として実行され、先ず、ステップS1で各種センサからの信号を読込む。
具体的には、クランク角センサからのクランク角信号66と、インジェクタの燃料噴射信号67とを読込み、ステップS2に移行する。
ステップS2では、前記ステップS1で読込んだクランク角信号66及び燃料噴射信号67に基づいて、内燃機関2の回転速度NEと、燃料噴射時間Tとを夫々算出する。先ず、内燃機関回転速度NEは、クランクシャフト8のクランク角信号66における180°毎の欠歯部に対応する信号を検出し、その周期から算出する。また、燃料噴射信号67は、インジェクタに対する開弁時間を指示するパルス信号であり、燃料噴射時間Tは、このパルス信号における燃料噴射に対応する時間をカウントして算出する。
次にステップS3では、内燃機関2の振動に応じて、切換弁16に対する励磁電流の通電を制御するためのデューティ比及び位相を算出する。このデューティ比は、クランクシャフト8が180°CA回転する期間に対する励磁電流をON状態に制御する期間の割合を示しており、位相は、前記ステップS1でクランクシャフト8の180°CA回転毎の欠歯部に対応する信号を検出した後の1パルス目の立下りを基準として、切換弁16に対する励磁電流をON状態に制御するまでの期間を示している。
内燃機関2の振動は、主にクランクシャフト8の軸周りのロール振動と上下振動とで構成されている。ロール振動は、燃焼による圧力変動に基づいてクランクシャフト8が受ける周期的なトルク変動に起因しており、その大きさや位相は燃料噴射量に応じて変化する。また、上下振動は、ピストン5の上下振動により発生する往復慣性力に起因しており、その大きさはピストン5の運動速度の2乗、即ちクランクシャフト8の回転速度の2乗に比例し、位相はクランクシャフト8の回転角に応じて変化する。
そこで、内燃機関2の振動に応じて切換弁16を駆動制御するためのデューティ比及び位相は、内燃機関回転速度NEと燃焼噴射時間Tとに基づいて算出する。
このとき、切換弁16を駆動制御するためのデューティ比及び位相は、夫々コントロールユニット50に予め記憶されたマップを参照して算出する。この算出マップは、車体フロアやステアリング、或いはその他の場所における振動や騒音が最小となる値を実験によって求めて、作成することが望ましい。
次いで、ステップS4に移行して、前記ステップS3で算出したデューティ比と位相とに基づいて、切換弁16に対する励磁電流の通電を制御するための駆動制御信号69を出力し、タイマ割込み処理を終了して所定のメインプログラムに復帰する。
次に、本発明の動作について説明する。
今、内燃機関2が運転状態にあるものとする。このとき、コントロールユニット50では、図6に示す連通制御処理において、ステップS2で内燃機関回転速度NEと燃焼噴射時間Tとが算出される。次に、内燃機関2の振動に応じて、防振支持本体20の空気室21に変動する気圧を供給するために、変動気圧導入路92に対して大気圧導入路93又は負圧導入路94を交互に連通するように切換弁16を駆動制御する。この切換弁16を駆動制御するためのデューティ比及び位相は、内燃機関回転速度NEと燃焼噴射時間Tとに基づいて、マップを参照して算出される。
先ず、切換弁16をON状態に制御すると、負圧が導入されている負圧導入路94と変動気圧導入路92とが連通され、変動気圧導入路92を介して防振支持本体20の空気室21に負圧が導入される。この負圧の導入により、空気室21内の空気は排出され、その容積が縮小する。
そして、切換弁16をOFF状態に制御すると、大気圧が導入されている大気圧導入路93と変動気圧導入路92とが連通され、変動気圧導入路92を介して防振支持本体20の空気室21に大気圧が導入される。この大気圧の導入により、空気室21内に空気が吸入され、その容積が拡大する。
こうして空気室21に供給される気圧の変動により、防振支持本体20が内燃機関2の振動に応じて制振効果を得ることができ、結果として車体1への振動伝達を軽減することができる。
このとき、圧力調整部40によって、第1配管90と第2配管91との圧力差は一定となるように調整されているので、負圧導入路94内の負圧の大きさは、内燃機関2が如何なる運転状態にあるときでも一定の値となっている。
したがって、防振支持本体20の振動伝達特性を決める制御パラメータの調整、即ち切換弁16を駆動制御するための駆動制御信号69の生成が比較的容易となる。
防振支持本体20の伝達特性の変更は、空気室21の内部圧力変化による発生力によってなされる。この内部圧力変化ΔPは次式で表される。
ΔP=P1−P2×V2/V0 ………(1)
ここで、P1,P2は夫々大気圧導入路93、負圧導入路94から供給される圧力、V2は圧力P2である空気の空気室21への供給量、V0は空気室容積である。
また、供給量V2は下記(2)式で表される。
2=S×v×t ………(2)
ここで、Sは変動気圧導入路92の断面積、vは流速、tは供給時間である。
前記(1)式において、圧力P1は略大気圧であり、圧力P2は従来では略吸気負圧である。また、流速vは吸気通路9内の流量の大きさに応じて増減する。したがって、内燃機関2の運転負荷(スロットルバルブ13の開度)、回転速度が変化すると、図5に示すように負圧の大きさ及び流量が変化するため、圧力P2及び流速vも変化することになる。
このため、防振支持本体20の振動伝達力を低減する制御を行う場合、内燃機関2が回転速度一定で負荷が変化したときは、その負荷変化量分だけ内部圧力変化ΔPを大きくすればよい。従来は、内燃機関の負荷変化に伴う圧力P2及び流速vの変化分を考慮して、所望の内部圧力変化ΔPが得られるように供給時間tを決定する必要があったが、本発明では、圧力調整部40によって圧力P2を一定とするので、従来のように圧力P2の変化分を考慮する必要がない。
また、内燃機関2の回転速度が変化し負荷は一定の場合には、従来では、内燃機関の回転速度変化に伴う圧力P2及び流速vの変化分を考慮して、一定の内部圧力変化ΔPが得られるように供給時間tを決定する必要があったが、本発明では、圧力調整部40によって圧力P2を一定とするので、流速vの変化分のみを考慮して供給時間tを調整すればよい。
なお、防振支持本体20の振動伝達特性が流体共振などの増幅作用によって得られる構成である防振支持本体20を適用した場合には、その増幅作用の周波数特性を考慮する必要がある。
このように、内燃機関2の回転速度及び負荷の変化に伴って変化するパラメータの数を少なくすることができるため、防振支持本体20の振動伝達特性を決める制御パラメータの調整(切換弁16の駆動制御信号69の生成)が比較的容易となる。そのため、従来は制御パラメータの調整に非常に時間及び工数がかかっていたが、これを低減することができ、開発工数を低減することができる。
また、従来の制御パラメータ決定は、前述したような空気系の特性も考慮する必要があったため、机上検討による予測は精度が低く実用的でなく、実際に防振支持本体を稼動させながら内燃機関2の運転状況毎に行う必要があり、非常に多くの工数が必要であったが、本発明においては、供給時間の調整で制御パラメータの決定を行えばよく、机上予測が行えるようになるため、開発工数の大幅な低減ができる。
したがって、上記第1の実施形態では、内燃機関を支持する防振支持本体内部の空気室に連通可能な大気圧導入路と負圧導入路との圧力差が一定となるように調整するので、防振支持本体の振動伝達特性を決定するための1パラメータである空気室に給排される空気の圧力差を一定にすることができ、切換弁を駆動制御する駆動制御信号を容易に生成することができると共に、良好な制振効果を得ることができる。
また、内燃機関の運転状態に応じて切換弁の動作タイミング、動作時間を設定して空気室に大気圧又は負圧を導入するので、空気室の圧力変動の位相及び大きさを自在に調整することができ、その結果、防振支持本体から車体に入力される力の大きさや位相を自在に調整することができるので、防振支持本体を介して内燃機関の振動が車体に入力される伝達力を零にしたり、任意の評価点において他の防振支持本体から入力される力とキャンセルし合うように防振支持本体からの入力を調整したりすることで、乗員が不快に感じる騒音振動レベルを効果的に低減することができる。
なお、上記第1の実施形態においては、第1配管90をエアクリーナケース11とスロットルバルブ13との間に連通して大気圧を導入する場合について説明したが、これに限定するものではなく、第1配管90をエアクリーナケース11の上流側に連通したり、第1配管90の一端側を開放したりしてもよく、要は、常に大気圧を導入することができればよい。
また、上記第1の実施形態においては、第2配管91をスロットルバルブ13と吸気ポート14との間に連通して負圧を導入する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、第2配管91を内燃機関が運転状態にあるときに常に所定の負圧を発生させる負圧ポンプに連通してもよい。
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
この第2の実施形態は、上述した第1の実施形態において、2つの圧力源を内燃機関の吸気通路上に取った場合に、スロットルバルブを通らずに内燃機関に供給される流量に応じてスロットルバルブの開度を補正するようにしたものである。
即ち、第2の実施形態の概略構成図を図7に示すように、コントロールユニット50が、図6に示す連通制御処理を行う防振制御部51と、スロットルバルブ13の開度を補正することにより内燃機関の吸気量を制御する内燃機関制御部52とを備えていることを除いては、図1と同様の構成を有するため、図1との対応部分には同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。
内燃機関制御部52では、複数ある入力信号の一つとして、エアフローメータ12から出力されるエアフロー信号72が入力され、第1配管90を通り、空気室21に流入し、第2配管91を経て吸気通路9に吸い出される空気流量に応じて、スロットルバルブ13の開度を補正するためのスロットルバルブ駆動信号71を出力するように構成されている。
ここで、スロットルバルブ13は、内燃機関制御部52から出力されるスロットルバルブ駆動信号71によって開度調整がなされる電子制御式スロットルバルブとする。
吸気通路9上に配設されているエアフローメータ12で検出される空気量は、スロットルバルブ13を通って内燃機関2に供給される空気量である。また、2つの圧力源を内燃機関2の吸気通路9上に取っているため、防振支持本体20内部の空気室21を通過する空気は、スロットルバルブ13を通らずに内燃機関2に供給される。そのため、スロットルバルブ13を通らずに内燃機関2に供給される空気量、即ち空気室21を通過する空気量に応じて、スロットルバルブの開度を補正することにより内燃機関2に不要な空気が供給されることを防止することができる。
具体的には、内燃機関2が必要とする空気量と、スロットルバルブ13を通らずに内燃機関2に供給される空気量との差分を求め、この差分値に応じてスロットルバルブ13の開度を補正すればよい。
ここで、圧力調整部40により空気室21に導入される負圧の大きさが一定となるように調整されているので、切換弁16をON状態に制御している時間に基づいて、空気室21から内燃機関2に供給される空気量を求めることができる。また、切換弁16をON状態に制御している時間は、前述した図6の連通制御処理におけるステップS3で算出したデューティ比から求めることができる。
このように、上記第2の実施形態では、2つの圧力源を吸気通路におけるスロットルバルブの上流側と下流側とし、防振支持本体内部の空気室を通過して内燃機関に供給される空気流量と内燃機関が必要としている空気流量との差分だけ、内燃機関に空気が流れるように制御するので、内燃機関が必要としない無駄な空気を送り込むことが抑制されて、内燃機関の制御、つまりはその燃焼に影響を及ぼすことなく、良好な制振効果が得られる。
また、圧力調整部によって負圧を一定化させた結果、切換弁のON/OFF制御によって流れる空気の流量が安定し、切換弁の開閉時間のみによって空気室を通過する空気流量を算出することができるので、内燃機関の吸気量制御を行うためのスロットルバルブの開度調整を容易に行うことができる。
なお、上記各実施形態においては、内燃機関の複数ある懸架支持装置のうち、防振支持本体を1つ用いる場合について説明したが、これに限定されるものではなく、この防振支持本体を複数個設けるようにしてもよい。
また、上記各実施形態においては、圧力調整部で第1配管と第2配管との圧力差が一定となるように調整する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、略一定であればよい。
さらに、上記各実施形態においては、防振支持本体の制御結果を検出するセンサを任意の部位に設け、この検出結果を用いて制御量を補正するようにしてもよい。これにより、制御精度を向上することができ、より効果的に制振効果を得ることができる。
さらにまた、上記各実施形態においては、防振支持本体は主に防振ゴムと空気室からなる構造のものを適用する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、オリフィスや液室を設け、その共振作用により特性の周波数のバネ定数や減衰特性を変化させる構造のものを適用するようにしてもよい。
また、上記各実施形態においては、圧力調整部は、調整値を固定とする場合について説明したが、これに限定するものではなく、駆動装置等を設けて電気的に調整値を変更可能なものとしてもよい。
さらに、上記各実施形態においては、第1配管及び第2配管の圧力差を、内燃機関の運転状態にかかわらず一定又は略一定とする場合について説明したが、これに限定されるものではなく、アイドルNレンジ、アイドルDレンジ等、車両の運転条件毎に前記圧力差を一定又は略一定とするようにしてもよい。
また、上記各実施形態においては、内燃機関2を、直列4気筒のガソリンエンジンで構成する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、6気筒や8気筒、またV型エンジンや水平対向エンジン、更にディーゼルエンジンやロータリエンジン等、如何なる内燃機関にも適用し得るものである。
本発明の第1の実施形態における概略構成図である。 防振支持本体の詳細を示す構成図である。 圧力調整部の詳細を示す構成図である。 圧力調整部の動作を説明する図である。 内燃機関の吸入負圧特性を示す図である。 コントロールユニットで実行される連通制御処理を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施形態における概略構成図である。
符号の説明
1 車体
2 内燃機関
3 ブラケット
9 吸気通路
10 排気通路
11 エアクリーナケース
12 エアフローメータ
13 スロットルバルブ
16 切換弁
20 防振支持本体
21 空気室
40 圧力調整部
50 コントロールユニット
51 防振制御部
52 内燃機関制御部
90 第1配管
91 第2配管
92 変動気圧導入路
93 大気圧導入路
94 負圧導入路

Claims (4)

  1. 内燃機関を支持すると共に、供給される気圧の変動により当該内燃機関の振動を抑制する支持手段を備えた防振支持装置において、
    第1の圧力源と、前記第1の圧力源より圧力の小さい第2の圧力源と、第1の圧力源から前記支持手段に連通する第1の気圧導入路と、前記第2の圧力源から前記支持手段に連通する第2の気圧導入路と、前記第1の気圧導入路及び前記第2の気圧導入路の何れか一方のみの気圧を、前記内燃機関の運転状態に応じて前記支持手段に導入する気圧導入手段と、前記第1の気圧導入路と前記気圧導入手段とを連結している第1連結部と、前記第2の気圧導入路と前記気圧導入手段とを連結している第2連結部と、前記第1連結部と前記第2連結部との圧力差が一定又は略一定となるように調整する圧力調整手段とを備えていることを特徴とする防振支持装置。
  2. 前記圧力調整手段は、前記第1の気圧導入路と前記第2の気圧導入路とを連通可能なバイパスを有し、前記バイパスの連通断面積を調整することにより前記第1連結部と前記第2連結部との圧力差が一定又は略一定となるように調整することを特徴とする請求項1に記載の防振支持装置。
  3. 前記内燃機関の吸気通路におけるスロットルバルブの上流側の圧力を前記第1の圧力源とし、前記スロットルバルブの下流側の圧力を前記第2の圧力源とすることを特徴とする請求項1又は2に記載の防振支持装置。
  4. 前記内燃機関の吸気量を制御する内燃機関制御手段を有し、該内燃機関制御手段は、前記支持手段から前記内燃機関へ流れる流量に応じて、前記スロットルバルブの開度を制御することを特徴とする請求項3に記載の防振支持装置。
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