JP2010101226A - 内燃機関のブローバイガス還元装置 - Google Patents

内燃機関のブローバイガス還元装置 Download PDF

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Abstract

【課題】内燃機関のアイドル運転中、且つ車載空気調和機の駆動中のときに燃費の悪化を抑制することのできる内燃機関のブローバイガス還元装置を提供する。
【解決手段】ブローバイガス還元装置60は、アイドル運転中に空気調和機80を駆動するエンジン10について、エンジン10の換気を行うものであって、エンジン10から吸気通路49に供給されるブローバイガスの量を機関負荷に基づいて電子制御式のPCVバルブ63により調整する。ここで、アイドル運転中、且つ空気調和機80の駆動中のとき、ブローバイガスの量が機関負荷に対応した値よりも小さくしている。
【選択図】図1

Description

本発明は、アイドル運転中に車載空気調和機を駆動する内燃機関についてその機関本体の換気を行うものであって、機関本体から吸気通路に供給されるブローバイガスの量を電子制御式の吸気制御弁により調整する内燃機関のブローバイガス還元装置に関する。
従来のブローバイガス還元装置としては、内燃機関の吸気通路の負圧に応じてガスの流量を調整する機械式のPCV(Positive Crankcase Ventilation)バルブが設けられている。この流量調整弁は、ケース内に収容された弁体を、弁体に取り付けられたばねと負圧との相互作用によって往復移動させて、ケースと弁体との間に形成されるガスの流路を拡大及び縮小することにより、PCVバルブを通過するガスの流量(以下、単に「PCV流量」という。)を調整する(例えば、特許文献1参照)。
この機械式PCVバルブの開度は、車両の中車速時での機関本体の換気性を向上させることが可能となるように、即ち、車両の中車速時に吸気通路に供給されるPCV流量が比較的大きなものとなるように予め設定される。
特開2007−231785号公報
ところで、内燃機関のアイドル運転中において車載空気調和機が駆動しているときに生じる吸気通路の負圧と、車両が中車速で走行しているときに吸気通路に生じる負圧とが略同じ大きさとなるため、これら運転状態において機関本体から吸気通路に供給されるPCV流量も同じものとなる。
したがって、内燃機関のアイドル運転中、且つ車載空気調和機の駆動中のときには、PCV流量が通常のアイドル運転時よりも多くなり、これに伴い燃焼室に供給されるガス量が増加するため、理論空燃比を維持すべく燃料噴射量も増加してしまう。その結果、アイドル運転中、且つ空気調和機の駆動中の場合においては、燃費が悪化してしまう。
しかし、機関式のPCVバルブでは、機関本体の圧力と吸気通路の圧力との差に応じてその開度が一義的に変化するため、アイドル運転中、且つ空気調和機の駆動中のPCV流量をPCVバルブの操作により減少させて燃費悪化の抑制を図ることはできない。
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、内燃機関のアイドル運転中、且つ空気調和機の駆動中のときに、燃費の悪化を抑制することのできる内燃機関のブローバイガス還元装置を提供することにある。
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について記載する。
(1)請求項1に記載の発明は、アイドル運転中に車載空気調和機を駆動する内燃機関について、その機関本体の換気を行うものであって、機関本体から吸気通路に供給されるブローバイガスの量を機関負荷に基づいて電子制御式の換気制御弁により調整する内燃機関のブローバイガス還元装置において、内燃機関のアイドル運転中且つ車載空気調和機の駆動中のとき、前記ブローバイガスの量を機関負荷に対応した値よりも小さくする制御手段を備えることを要旨とする。
この発明によれば、電子制御式のPCVバルブを備えた上で、内燃機関のアイドル運転中、且つ車載空気調和機の駆動中のときに、吸気通路に供給されるブローバイガスの量を減少させているため、アイドル運転時に多量のブローバイガスが吸気通路に供給されることに起因する燃費の悪化を抑制することができるようになる。
(2)請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のブローバイガス還元装置において、前記内燃機関は、前記吸気通路に設けられて吸気の流量を調整する吸気制御弁を備えるものであり、当該還元装置は、前記機関本体のブローバイガスを前記吸気制御弁の下流側に供給する第1換気通路、及び前記吸気制御弁の上流側の吸気を前記機関本体に供給する第2換気通路を備えるものであり、前記制御手段は、前記第2換気通路において前記機関本体から前記吸気制御弁の上流側に向かうガスの流れが生じているとき、前記第1換気通路を流れるブローバイガスの量が増大する方向に前記換気制御弁を駆動するものであることを要旨とする。
この発明によれば、第2換気通路において機関本体から吸気制御弁の上流側に向かうガスの流れが生じているとき、即ち、第2換気通路を介して吸気制御弁の上流側のブローバイガスが供給されているとき、第1換気通路を流れるブローバイガスの量を増大させるようにしている。これにより、第2換気通路を介して吸気通路に供給されるブローバイガスの量が減少するため、ブローバイガスが吸気制御弁を通過することに伴う同制御弁へのデポジット付着量の増大を抑制することができるようになる。
図1〜図6を参照して、本発明にかかる内燃機関のブローバイガス還元装置具体化した実施形態について説明する。
図1に示すように、エンジン10は、空気及び燃料からなる混合気の燃焼を通じて動力を発生させるためのエンジン本体20と、外部の空気をエンジン本体20に取り入れるための吸気装置40と、エンジン本体20内の燃焼室31に燃料を供給するための燃料供給装置と、エンジン本体20内のブローバイガスを吸気装置40に供給するためのブローバイガス還元装置60と、これら装置を統括的に制御する電子制御装置70とを備えている。また、このエンジン10を搭載した車両には、車室内の温度を調整するための空気調和機80が設けられている。
エンジン本体20は、燃焼室31にて混合気を燃焼させるためのシリンダブロック21と、このシリンダブロック21と協働してクランクシャフト26を支持するためのクランクケース22と、エンジンオイルを貯留するためのオイルパン23と、動弁系の部品を配置するためのシリンダヘッド24と、エンジンオイルの外部への飛散を抑制するためのヘッドカバー25とにより構成されている。また、シリンダブロック21及びクランクケース22により形成されるクランク室32と、シリンダヘッド24及びヘッドカバー25により形成される動弁室33とは、シリンダブロック21に形成された連通室34により接続されている。
吸気装置40は、外気を当該装置内に取り込むためのエアインテーク41と、このエアインテーク41を介して取り込まれた空気(以下、「新気」という。)中の異物を捕捉するためのエアクリーナ42と、スロットルバルブ45の開閉を通じて新気の流量を調整するためのスロットルボディ44と、エアクリーナ42の吸気下流側とスロットルボディ44の吸気上流側とを接続するインテークホース43と、スロットルボディ44の吸気下流側とシリンダヘッド24の吸気上流側とを接続するインテークマニホールド46とにより構成されている。このインテークマニホールド46には、スロットルボディ44を通過した新気を滞留させるためのサージタンク47と、サージタンク47内の新気をシリンダヘッド24の各インテークポートに送り込むための複数のサブパイプ48とが設けられている。即ち、吸気装置40においては、エアインテーク41内の通路と、エアクリーナ42内の通路と、インテークホース43内の通路と、スロットルボディ44内の通路と、インテークマニホールド46内の通路とにより、吸気をエンジン本体20に送り込むための吸気通路49が形成されている。そして、インテークマニホールド46には、燃料を吸気通路49内に噴射するインジェクタ50が設けられている。
ブローバイガス還元装置60は、燃焼室31内からクランク室32内に流れ出たブローバイガスを吸気装置40内におけるスロットルバルブ45の吸気下流側に供給する機能、及びエアクリーナ42により浄化された吸気を吸気装置40内におけるスロットルバルブ45の吸気上流側からクランク室32内に供給する機能、及びエンジン本体20内から吸気装置40内に供給されるブローバイガス流量を調整する機能を備える装置として構成されている。
具体的には、クランク室32内のブローバイガスを動弁室33内からサージタンク47内に送り込むための通路として、ヘッドカバー25とサージタンク47とを接続する態様で形成された第1換気通路61が設けられている。また、インテークホース43内の新気を動弁室33内に送り込むための通路、あるいは動弁室33内からインテークホース43内にブローバイガスを送り込むための通路として、ヘッドカバー25とインテークホース43とを接続する態様で形成された第2換気通路62が設けられている。また、動弁室33内からサージタンク47内に向けて流れるブローバイガスを含有するガスの流量を調整するための弁として、ヘッドカバー25に設けられて第1換気通路61の通路面積を変更する電子制御式のPCVバルブ63が設けられている。
ここで、同一の機関運転条件のもとでは、PCVバルブ63の開度が大きくなるにつれて、動弁室33内からサージタンク47内に供給されるPCVバルブ63を通過するガスであるブローバイガス及び新気からなる混合気の流量(以下、単に「PCV流量」という。)が増加するようになる。
電子制御装置70には、アクセルポジションセンサ71、車速センサ72、空調センサ73及びガスセンサ74が設けられている。アクセルポジションセンサ71は、車両のアクセルペダルの近傍に設けられて、アクセルペダルの踏み込み量に応じた信号を出力する。また車速センサ72は、車両のホイールの付近に設けられて、同ホイールの回転速度に応じた信号を出力する。また空調センサ73は、空気調和機80の近傍に設けられて、同調和機80が駆動中の状態にあるか否かに応じた信号を出力する。またガスセンサ74は、第2換気通路62に設けられて、同通路62内のガスの流れの方向に応じた信号を出力する。
次に、図2及び図3を参照して、ブローバイガスの流れについて説明する。
図2に示すように、機関低負荷状態においては、スロットルバルブ45の吸気下流側の圧力がクランク室32及び動弁室33内の圧力よりも小さくなる。したがって、クランク室32内から連通室34及び動弁室33及び第1換気通路61を介してサージタンク47内にブローバイガスが流れ込むようになる。またこのとき、インテークホース43内から第2換気通路62を介して動弁室33に吸気が流れ込むようになる。
また、図3に示すように、機関高負荷状態においては、クランク室32及び動弁室33内の圧力がスロットルバルブ45の吸気上流側の圧力よりも大きくなる。したがって、クランク室32内から連通室34及び動弁室33及び第1換気通路61を介してサージタンク47内にブローバイガスが流れ込むとともに、動弁室33内から第2換気通路62を介してインテークホース43内にもブローバイガスが流れ込むようになる。
次に、図4を参照して、機関負荷に対するPCV流量の制御態様について説明する。
電子制御装置70は、基本的には図4の曲線Gに基づいて、機関負荷に対応したPCV流量の要求値を設定し、実際のPCV流量をこの設定した要求値にすべくPCVバルブ63の開度を調整する。
即ち、機関負荷T1から機関負荷T2までの低負荷領域において、PCV流量の要求値は、「0」よりも大きく、且つ要求値の変更範囲内における最小の値(以下、「要求値PA」という。)に設定される。なお、機関負荷T1は、通常のアイドル運転時(即ち、アイドル運転中、且つ空気調和機80が停止中のとき)の機関負荷に相当する。
また、機関負荷T2から機関負荷T3までの中負荷領域において、PCV流量の要求値は、機関負荷の増大に伴い大きく設定される。なお、機関負荷T5は、車両が中車速(例えば、50km/h)にて定常走行しているときの機関負荷に相当する。
そして、機関負荷T3から機関負荷T4までの高負荷領域において、そのうちの低負荷側の領域では、PCV流量の要求値は、要求値の変更範囲内における最大の値(以下、「要求値PB」という。)、またはその近傍の値に設定される。一方、同高負荷領域のうちの高負荷側の領域では、PCV流量の要求値は機関負荷の増大に伴い急激に小さい値に変更され、最終的には、低負荷領域での要求値PA付近の値に設定される。
ところで、アイドル運転中、且つ空気調和機80の駆動中の場合には、機関負荷が通常のアイドル運転中よりも大きくなり、車両の中車速時の機関負荷の一つである機関負荷T5と略同じ大きさとなる。即ち、図4のグラフに示すように、通常のアイドル運転時の機関負荷は機関負荷T1となり、これに対してアイドル運転中、且つ空気調和機80の駆動中の機関負荷は機関負荷T5となる。
ここで、このアイドル運転中、且つ空気調和機80の駆動中の状態において、PCV流量を機関負荷T5に対応した値(以下、「要求値PC」という。)に設定したとすると、これに伴うPCV流量の増加により燃焼室31に供給されるガス量も増加する。このとき、ガス量増加による空燃比の変化を受けて、空燃比制御により燃料噴射量を増量する補正が成されるため、結果として燃費の悪化を招くようになる。
そこで、本実施形態のブローバイガス還元装置60では、アイドル運転中、且つ空気調和機80の駆動中の状態にあるときには、PCV流量の要求値を機関負荷T5に対応した要求値PCに代えて、これよりも小さい値である通常のアイドル運転時の要求値PAを用いるようにしている。これにより、実際のPCV流量がアイドル運転中の要求値を大きく上回ることを抑制するようにしている。
次に、図5を参照して、上述したPCV流量の調整を実現するために電子制御装置70により実行される「第1PCVバルブ制御処理」の処理手順について説明する。なお、同処理はエンジン10の運転中において、所定の演算周期毎に繰り返し実行される。
当該PCVバルブ処理では、まずステップS10において、空調センサ73の検出結果に基づいて、車両に搭載された空気調和機80が作動状態にあるか否かを判断する。
ここで、空気調和機80が作動状態ではないと判断したとき(ステップS10のNO)、当該処理を一旦終了する。一方、空気調和機80が作動状態にあると判断したとき(ステップS10のYES)、ステップS11において、アクセルポジションセンサ71及び車速センサ72の信号に基づいてエンジン10がアイドル運転を行っているか否かを判断する。ここでは、アクセルポジションセンサ71の踏み込み量に応じた信号が予め設定された閾値より小さい場合、且つ車速がゼロの場合(即ち、車両が停止している場合)、エンジン10がアイドル運転であると判断する。
また、エンジン10がアイドル運転を行っていないと判断したとき(ステップS11のNO)、当該処理を一旦終了する。一方、エンジン10がアイドル運転を行っていると判断したとき(ステップS11のYES)、即ち、アイドル運転中、且つ空気調和機80の駆動中の状態にあるとき、PCV流量の要求値として図4の曲線Gに基づいて通常のアイドル運転時の要求値PAを設定する。
ここで、車両の状態が任意の状態からアイドル運転中、且つ空気調和機80の駆動中の状態に移行するパターンとして、図4に示すように、アイドル運転中、且つ空気調和機80の停止中の状態、即ち通常のアイドル運転中(状態A1)からアイドル運転中、且つ空気調和機80の駆動中の状態(状態A2)に移行する場合が挙げられる。
この場合、状態A1においては、PCV流量の要求値として機関負荷T1に対応した要求値PAが設定され、状態A2への移行に伴い機関負荷が機関負荷T1から機関負荷T5に増大するものの、上記第1PCVバルブ制御処理によってPCV流量の要求値は機関負荷T1に対応した要求値PAに維持される。そして、PCVバルブ63は実際のPCV流量としてこの要求値PAが得られるように制御されるため、第1換気通路61を介して吸気通路49に供給されるブローバイガスの量は、PCV流量の要求値PAに応じたものになる。即ち、ブローバイガスの供給量は機関負荷T5に対応した量よりも少ないものに維持される。
また、車両の状態が任意の状態から、アイドル運転中、且つ空気調和機80の駆動中の状態に移行する別のパターンとして、図4に示すように、中車速の走行中の状態(状態B1)から、アイドル運転中、且つ空気調和機80の駆動中の状態(状態B2)に移行する場合が挙げられる。
この場合、状態B1においては、PCV流量の要求値として機関負荷T5に対応した要求値PCが設定され、状態B2に移行しても機関負荷は依然として機関負荷T5に維持されるものの、上記第1PCVバルブ制御処理によって、PCV流量の要求値は機関負荷T1に対応した要求値PAに変更される。そして、PCVバルブ63は実際のPCV流量としてこの要求値PAが得られるように制御されるため、第1換気通路61を介して吸気通路49に供給されるブローバイガスの量は、PCV流量の要求値PAに応じたものになる。即ち、この場合もブローバイガスの供給量は機関負荷T5に対応した量よりも少ないものに維持される。
ところで、機関高負荷時においては、動弁室33からインテークホース43に向かうブローバイガスの流れが第2換気通路62に生じるようになる。この場合、第2換気通路62からインテークホース43に流れ込んだブローバイガスがスロットルバルブ45を通過するため、同バルブ45のデポジット付着量の増大が懸念される。
そこで本実施形態のブローバイガス還元装置60では、ブローバイガスが第2換気通路62を介してスロットルバルブ45の上流側に供給されるとき、第1換気通路61におけるPCV流量を増大させることにより、同上流側に供給されるブローバイガスの量を減少させるようにしている。
図6を参照して、こうしたPCV流量の調整を実現するために電子制御装置70により実行される「第2PCVバルブ制御処理」の処理手順について説明する。なお、同処理はエンジン10の運転中において、先の第1PCVバルブ制御処理とは独立して、且つ所定の演算周期毎に繰り返し実行される。
当該制御処理では、まずステップS20において、ガスセンサ74の検出結果に基づいて、第2換気通路62内においてブローバイガスがスロットルバルブ45の上流側に流れているか否かを判断する。ここで、ガスセンサ74としては、公知の流量センサが用いられる。特に、第2換気通路62内のガスの流れとして、動弁室33からインテークホース43に向かう方向か、インテークホース43から動弁室33に向かう方向のどちらかが分かる羽根車式の流量センサが望ましい。
例えば、図2のように第2換気通路62内にブローバイガスが流れていないと判断した場合(ステップS20のNO)、再び、ステップS20に戻り、第2換気通路62内にブローバイガスが流れているか否かを判断する。一方、例えば、図3のように第2換気通路62内にブローバイガスが流れている場合(ステップS20のYES)、PCV流量を増加させるようにPCVバルブ63を制御する。これにより、第1換気通路61内のPCV流量が増加するため、第2換気通路62に流れるブローバイガスの流量が減少する。PCV流量を増加させる制御は、第2換気通路62内にブローバイガスが流れなくなるまで行われる。
[実施形態の効果]
本実施形態のブローバイガス還元装置60によれば、以下に示す効果を奏することができる。
(1)本実施形態では、電子制御式のPCVバルブ63を備えた上で、エンジン10のアイドル運転中、且つ空気調和機80の駆動中の場合に、吸気通路49に供給されるPCV流量を減少させているため、吸気通路49に供給されるブローバイガスの量を減少させている。したがって、アイドル運転中にブローバイガスの量の増大に伴う燃焼室31に供給される空気量の増加に起因する燃費の悪化を抑制することができるようになる。
(2)本実施形態では、第2換気通路62において動弁室33からスロットルバルブ45の上流側に向かうガスの流れが生じているとき、即ち第2換気通路62を介してスロットルバルブ45の上流側にブローバイガスが供給されるとき、第1換気通路61を流れるPCV流量を増大させるようにしている。これにより、第2換気通路62を介してスロットルバルブ45の上流側に供給されるブローバイガスの量が減少するため、ブローバイガスがスロットルバルブ45を通過することに伴うスロットルバルブ45へのデポジット付着量の増大を抑制することができるようになる。
(その他の実施形態)
なお、上記実施形態は、例えば以下に示すように変更して実施することもできる。
・本実施形態のブローバイガス還元装置60では、第2換気通路62内にガスセンサ74を設けたが、第2換気通路62内に流れるガスを検出するセンサの種類は、これに限定されることはない。例えば、センサとしてブローバイガスがスロットルバルブ45の上流側へ流れるのを抑制する逆止弁を用いてもよい。この場合、逆止弁が第2換気通路62を封止する方向に駆動したことを検知することにより、電子制御装置70は、PCV流量を調整してもよい。また、センサとして、第2換気通路62内にブローバイガスが流れたことを検出するものを使用してもよい。
・本実施形態のブローバイガス還元装置60では、アイドル運転中、且つ空気調和機80の駆動中において、電子制御装置70によりPCV流量を通常のアイドル運転中のPCV流量まで減少させたが、PCV流量の減少量は、これに限定されることはない。図4に示す曲線Gにおける機関負荷の値T5に対応したPCV流量より減少させることにより、上記実施形態の作用効果に準じた作用効果を奏することは可能であり、この条件を満たす範囲内であればアイドル運転中、且つ空気調和機80の駆動中におけるPCV流量の大きさは適宜変更することができる。
・本実施形態のブローバイガス還元装置60では、第1換気通路61及び第2換気通路62のともに、ヘッドカバー25に接続されたが、第1換気通路61及び第2換気通路62の接続位置は、これに限定されることはない。ブローバイガスをエンジン本体20からスロットルバルブ45の上流側及び下流側に還元する構造であればよいため、例えば、第1換気通路61及び第2換気通路62は、クランク室32に接続されてもよい。
本発明の内燃機関のブローバイガス還元装置を具体化した実施形態について、同機関の構成を示す模式図。 同実施形態の内燃機関のブローバイガス還元装置について、機関低負荷時におけるブローバイガス及び吸気の流れの態様を示す模式図。 同実施形態の内燃機関のブローバイガス還元装置について、機関高負荷時におけるブローバイガス及び吸気の流れの態様を示す模式図。 同実施形態の内燃機関のブローバイガス還元装置について、PCV流量と機関負荷との関係を示すグラフ。 同実施形態において電子制御装置により実行される「第1PCVバルブ制御処理」について、その処理手順を示すフローチャート。 同実施形態において電子制御装置により実行される「第2PCVバルブ制御処理」について、その処理手順を示すフローチャート。
符号の説明
10…エンジン(内燃機関)、20…エンジン本体(機関本体)、21…シリンダブロック、22…クランクケース、23…オイルパン、24…シリンダヘッド、25…ヘッドカバー、26…クランクシャフト、31…燃焼室、32…クランク室、33…動弁室、34…連通室、40…吸気装置、41…エアインテーク、42…エアクリーナ、43…インテークホース、44…スロットルボディ、45…スロットルバルブ(吸気制御弁)、46…インテークマニホールド、47…サージタンク、48…サブパイプ、49…吸気通路、50…インジェクタ、60…ブローバイガス還元装置、61…第1換気通路、62…第2換気通路、63…PCVバルブ(換気制御弁)、70…電子制御装置(制御手段)、71…アクセルポジションセンサ、72…車速センサ、73…空調センサ、74…ガスセンサ、80…空気調和機。

Claims (2)

  1. アイドル運転中に車載空気調和機を駆動する内燃機関について、その機関本体の換気を行うものであって、機関本体から吸気通路に供給されるブローバイガスの量を機関負荷に基づいて電子制御式の換気制御弁により調整する内燃機関のブローバイガス還元装置において、
    内燃機関のアイドル運転中且つ車載空気調和機の駆動中のとき、前記ブローバイガスの量を機関負荷に対応した値よりも小さくする制御手段を備える
    ことを特徴とする内燃機関のブローバイガス還元装置。
  2. 請求項1に記載のブローバイガス還元装置において、
    前記内燃機関は、前記吸気通路に設けられて吸気の流量を調整する吸気制御弁を備えるものであり、
    当該還元装置は、前記機関本体のブローバイガスを前記吸気制御弁の下流側に供給する第1換気通路、及び前記吸気制御弁の上流側の吸気を前記機関本体に供給する第2換気通路を備えるものであり、
    前記制御手段は、前記第2換気通路において前記機関本体から前記吸気制御弁の上流側に向かうガスの流れが生じているとき、前記第1換気通路を流れるブローバイガスの量が増大する方向に前記換気制御弁を駆動するものである
    ことを特徴とする内燃機関のブローバイガス還元装置。
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