JP2006044391A - サンシェード装置及びシートの展張方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 車両ウインドウ側に組み込むことが可能であり、車両ウインドウのバイザーとしての機能を果たすことのできるサンシェード装置及び該サンシェード装置のシートの展張方法を提供する。
【解決手段】 上枠3bの前側端から傾斜する方向に延出する前枠3aを備えた車両の窓枠3に装着されるサンシェード装置Sであって、上枠3b及び前枠3aに沿って湾曲して配設されるロールシェード部22と、ロールシェード部22に巻き取られるシート30と、シート30の自由端の引き出し部31を引っ張ることによりシート30を展張させる引き出し手段10と、を備え、引き出し手段10は、シート30の自由端のうち、ロールシェード部22に巻き取られた状態において上枠3bと前枠3aとの連結部付近に位置する引き出し部31に連結された。
【選択図】 図1
【解決手段】 上枠3bの前側端から傾斜する方向に延出する前枠3aを備えた車両の窓枠3に装着されるサンシェード装置Sであって、上枠3b及び前枠3aに沿って湾曲して配設されるロールシェード部22と、ロールシェード部22に巻き取られるシート30と、シート30の自由端の引き出し部31を引っ張ることによりシート30を展張させる引き出し手段10と、を備え、引き出し手段10は、シート30の自由端のうち、ロールシェード部22に巻き取られた状態において上枠3bと前枠3aとの連結部付近に位置する引き出し部31に連結された。
【選択図】 図1
Description
本発明はサンシェード装置及びシートの展張方法に係り、特に駆動手段によってシートを展張させることにより、車両ウインドウを覆うサンシェード装置および該サンシェード装置のシートを展張させる方法に関する。
従来、車両ウインドウから車室内に差し込む太陽光を遮って、太陽光による眩しさを防ぐために、サンシェードをウインドウ内側に立てかけたり、吸盤等でウインドウに取り付けたりしていた。しかし、従来の別物のサンシェードは、不使用時には収納する場所が必要となって不便であるうえ外観も良くない。
このような不都合を解消するための技術として、車両内へ組込んだ電動式のサンシェード装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載のサンシェード装置では、日除けシートを巻き取る巻取りシャフト,日除けシートをドアウインドウ側へ繰り出すための駆動ユニット等が内部ドアライナ内に配設されている。そして、ドアウインドウの前後の窓縁には、それぞれ内部トリムに覆われて上下方向に延びる案内レールが設けられており、日除けシートの自由端に接続された引出しロッドの両端が、この案内レールに案内され上下に移動可能となっている。引出しロッドは、駆動ユニットによって駆動される可撓性を有するスラスト部材によって案内レールを案内されるように構成されている。
このような特許文献1のサンシェード装置によれば、駆動ユニットを電動で駆動することによってスラスト部材を送り出して、引出しロッドを上下動させることができる。これにより、日除けシートでドアウインドウを覆って、ドアウインドウから車室内に差し込む太陽光を遮り眩しさを防ぐことができる。
吸盤等によってドアウインドウに取り付けるサンシェードでは、不使用時に収納する場所を確保する必要があるが、特許文献1のサンシェード装置では不使用時には日除けシートが内部ドアライナ内の巻取りシャフトに巻き取られているので収納場所を確保する必要がないうえ外観も良好となる。
このような特許文献1のサンシェード装置によれば、駆動ユニットを電動で駆動することによってスラスト部材を送り出して、引出しロッドを上下動させることができる。これにより、日除けシートでドアウインドウを覆って、ドアウインドウから車室内に差し込む太陽光を遮り眩しさを防ぐことができる。
吸盤等によってドアウインドウに取り付けるサンシェードでは、不使用時に収納する場所を確保する必要があるが、特許文献1のサンシェード装置では不使用時には日除けシートが内部ドアライナ内の巻取りシャフトに巻き取られているので収納場所を確保する必要がないうえ外観も良好となる。
しかしながら、特許文献1のサンシェード装置は、下側から上側へ日除けシートを繰り出していく構成なので、バイザー(ひさし)の役目を果たすことはできず、ドアウインドウの上部からの太陽光を遮るには、日除けシートをドアウインドウのかなり上方まで繰り出す必要があった。そしてこのときには、当然、ドアウインドウの下方部分は日除けシートに覆われてしまうので、ドアウインドウを通して外部への視認性を良好に確保することはできなかった。
本発明の目的は、上記課題に鑑み、車両ウインドウ側に組み込むことが可能であり、車両ウインドウのバイザーとしての機能を果たすことのできるサンシェード装置を提供することにある。また、上記サンシェード装置のシートを展張させる方法を提供することにある。
前記課題は、本発明によれば、上辺部の一端側から延出する傾斜部を備えた車両ウインドウ枠に装着されるサンシェード装置であって、車両ウインドウ枠の上辺部及び傾斜部に沿って湾曲して配設されるロールシェード部と、該ロールシェード部に巻き取り可能なシートと、該シートの自由端の引き出し部を引っ張ることにより前記シートを展張させる引き出し手段と、を備え、前記引き出し部は、前記シートの自由端のうち、前記ロールシェード部に巻き取られた状態において上辺部と傾斜部との連結部付近に位置する部位に形成されることにより解決される。
このように、本発明のサンシェード装置は、車両ウインドウ枠(窓枠)の上部側にシートを巻き取るロールシェード部が配設され、シートはロールシェード部から窓枠によって囲まれる開口部の下側へ向けて展張されるので、開口部を上側からシートによって覆っていくことが可能である。これにより、本発明のサンシェード装置は、バイザーとしての機能を果たすことができる。つまり、サンシェード装置を作動させて窓枠上部をシートで覆って太陽光を遮ると共に、窓枠下部をシートで覆わない状態とすることができる。
また、本発明では、シートは、引き出し手段によって、上辺部と傾斜部との連結部付近に位置する部位に形成された自由端の引き出し部を引っ張ることによって展張させる構成であるので、引き出し手段の構成を簡略化することができる。
また、本発明のサンシェード装置は、ロールシェード部が車両ウインドウ枠の上辺部及び傾斜部に沿って湾曲して配設されるので、不使用時には、窓枠内で巻き取られた状態となる。このため、不使用時に邪魔になることがないので好適である。
また、本発明のサンシェード装置は、車両本体ではなく、ドア側に配設されるので、カーテンシールドエアバッグが作動する際の邪魔にならず、安全性を確保することができる。
また、本発明では、シートは、引き出し手段によって、上辺部と傾斜部との連結部付近に位置する部位に形成された自由端の引き出し部を引っ張ることによって展張させる構成であるので、引き出し手段の構成を簡略化することができる。
また、本発明のサンシェード装置は、ロールシェード部が車両ウインドウ枠の上辺部及び傾斜部に沿って湾曲して配設されるので、不使用時には、窓枠内で巻き取られた状態となる。このため、不使用時に邪魔になることがないので好適である。
また、本発明のサンシェード装置は、車両本体ではなく、ドア側に配設されるので、カーテンシールドエアバッグが作動する際の邪魔にならず、安全性を確保することができる。
また、前記引き出し手段は、前記引き出し部に連結された第1の線状部材と、該第1の線状部材を引き込むことによって前記シートを展張させる駆動手段と、前記第1の線状部材から分岐する第2の線状部材と、該第2の線状部材を上辺部の他端側付近に向けて引き込む収納手段と、を備えると好適である。
このように構成すると、駆動手段によって第1の線状部材を引き込むことにより、シートを展張させることが可能となる。そして、この第1の線状部材には、第2の線状部材が途中で分岐するように連結されており、この第2の線状部材は、収納手段によって、上辺部の他端側付近に向けて引き込まれるようになっている。このような構成により、駆動手段が第1の線状部材を引き込むと、シートが展張され、車両ウインドウ枠によって囲まれる開口部を覆うことができる。また、シートを収納するときには、駆動手段から第1の線状部材を繰り出していくと、シートをロールシェード部に巻き取ることができる。そして、収納手段によって、第2の線状部材が上辺部の他端側付近に向けて引き込まれると、第1の線状部材が第2の線状部材によって引っ張られ、第1の線状部材を上辺部に沿わせた状態にすることができる。このように、本発明では、収納状態において、第1の線状部材が開口部を横切らないように窓枠内に収納されるように構成されているので、見栄えをよくすることができる。
このように構成すると、駆動手段によって第1の線状部材を引き込むことにより、シートを展張させることが可能となる。そして、この第1の線状部材には、第2の線状部材が途中で分岐するように連結されており、この第2の線状部材は、収納手段によって、上辺部の他端側付近に向けて引き込まれるようになっている。このような構成により、駆動手段が第1の線状部材を引き込むと、シートが展張され、車両ウインドウ枠によって囲まれる開口部を覆うことができる。また、シートを収納するときには、駆動手段から第1の線状部材を繰り出していくと、シートをロールシェード部に巻き取ることができる。そして、収納手段によって、第2の線状部材が上辺部の他端側付近に向けて引き込まれると、第1の線状部材が第2の線状部材によって引っ張られ、第1の線状部材を上辺部に沿わせた状態にすることができる。このように、本発明では、収納状態において、第1の線状部材が開口部を横切らないように窓枠内に収納されるように構成されているので、見栄えをよくすることができる。
また、前記駆動手段は、正逆方向に回転可能なモータ部と、該モータ部の出力軸に取り付けられ前記第1の線状部材を巻き取り可能なリールによって構成することができる。
また、前記収納手段は、上辺部の他端側付近に配設される方向変換手段と、前記第2の線状部材に連結された付勢手段と、を備え、前記付勢手段は、前記方向変換手段を介して前記第2の線状部材を前記付勢手段側に向けて付勢するように構成することができる。
また、前記収納手段は、上辺部の他端側付近に配設される方向変換手段と、前記第2の線状部材に連結された付勢手段と、を備え、前記付勢手段は、前記方向変換手段を介して前記第2の線状部材を前記付勢手段側に向けて付勢するように構成することができる。
また、本発明は、上辺部の一端側から延出する傾斜部を備えた車両ウインドウ枠に配設されたサンシェード装置のシートを展張させる方法であって、前記上辺部及び前記傾斜部に沿って湾曲して配設されたロールシェード部に巻き取られた前記シートの自由端のうち、前記上辺部と前記傾斜部との連結部付近に位置する部位に形成された引き出し部を、前記車両ウインドウ枠の下方に向かって引っ張ることにより、前記シートを展張させることを特徴とする。
また、前記課題は、本発明によれば、複数のフレームが回動自在に連結されると共に前記複数のフレームのうち両端部のフレームが車両ウインドウ枠に回動可能に取り付けられた連結フレームと、該連結フレームおよび車両ウインドウ枠に端部が取り付けられるシートと、前記連結フレームの両端部のフレームのうち少なくとも一方を車両ウインドウ枠によって囲まれる開口部側へ付勢する付勢手段と、前記連結フレームを前記シートが取り付けられる車両ウインドウ枠側へ引き込む引き込み手段と、を備え、前記連結フレームは、車両ウインドウ枠の形状に沿うように前記フレームの長さ及び数が設定され、車両ウインドウ枠に沿う収納位置と車両ウインドウ枠によって囲まれる開口部側へ向けて変位した展張位置との間を変位可能に形成されることにより解決される。
このように、本発明では、複数のフレームが回動自在に連結された連結フレームの端部を車両ウインドウ枠に回動可能に取り付ける構成である。そして、この連結フレームは、車両ウインドウ枠の形状に合うように、フレームの長さ及び数が設定されており、車両ウインドウ枠に沿った収納位置と、開口部側へ変位した展開位置との間で変位可能である。また、シートの端部が連結フレームと車両ウインドウ枠に取り付けられているので、シートは開口部を覆うように展張可能となる。連結フレームは、端部のフレームが付勢手段によって展張方向に付勢されているので、シートは常時、展張しようとしているが、引き込み手段によって連結フレームを収納位置側へ移動させることによって、シートを車両ウインドウ枠に収納することが可能である。
本発明の連結フレームは、複数のフレームを連結することによって形成されているので、車両ウインドウ枠が複数の傾斜部を有していても、フレーム数をその傾斜部の数に合わせることにより、連結フレームを車両ウインドウ枠に沿わせることが可能である。
本発明の連結フレームは、複数のフレームを連結することによって形成されているので、車両ウインドウ枠が複数の傾斜部を有していても、フレーム数をその傾斜部の数に合わせることにより、連結フレームを車両ウインドウ枠に沿わせることが可能である。
また、前記複数のフレームに、長さ方向に伸縮可能なフレームが含まれる構成としてもよい。このように、伸縮可能なフレームが含まれると、連結フレームを収納位置から展張位置にスムーズに展張させることができる。
また、前記引き込み手段は、前記フレームに一端が連結された線状部材と、該線状部材を収納位置側へ引き込む駆動手段と、を備える構成とすることができる。
また、前記引き込み手段は、前記フレームに一端が連結された線状部材と、該線状部材を収納位置側へ引き込む駆動手段と、を備える構成とすることができる。
さらに、前記引き込み手段の作動を制御する制御手段を備え、前記引き込み手段は、前記連結フレームの二以上のフレームに対応して、それぞれ一端が対応するフレームに連結された二以上の線状部材と、該線状部材を独立して収納位置側へ引き込み可能な駆動手段と、を備え、前記制御手段は、前記各線状部材を介して、前記各線状部材に連結されたフレームの展開方向又は収納方向への移動を時間的に独立して行うように前記駆動手段を制御する構成とすると好適である。このように構成すると、複数のフレームを順次に展開させていくことができ、例えば、車両ウインドウ枠の上側に位置するフレームから展張させていくと、開口部の上側から下側に向けて開口部を遮蔽していくことが可能となる。
また、本発明は、複数のフレームが回動自在に連結されると共に前記複数のフレームのうち両端部のフレームが前記車両ウインドウ枠に回動可能に支持された連結フレームと、該連結フレームと前記車両ウインドウ枠に端部が取り付けられたシートと、を備えたサンシェード装置のシートを展張させる方法であって、前記連結フレームを前記車両ウインドウ枠に沿って配置すると共に、前記車両ウインドウ枠によって囲まれる開口部側へ付勢し、前記連結フレームに連結された線状部材を繰り出して、前記連結フレームを前記付勢力によって、前記開口部側へ移動させることによって前記シートを展張させることを特徴とする。
本発明によれば、シートを巻き取り可能なロールシェード部を車両ウインドウ枠に沿って湾曲して配設したので、装置全体を車両ウインドウ側に組み込むことが可能である。また、シートの自由端の引き出し部を下方へ向けて引っ張ることによって、シートを展張させることができる。また、ロールシェード部を車両ウインドウ枠の上辺部から傾斜部に沿って配設することにより、上側からシートを引き出して、開口部を上側から下側へ覆っていくことができるので、車両ウインドウのバイザーとしての機能を果たすことのできる。
また、複数のフレームを回動可能に連結した連結フレームを車両ウインドウ枠に沿って配設すると共に、連結フレームと車両ウインドウ枠にシートの端部を取り付けた構成としたので、装置全体を車両ウインドウ側に組み込むことが可能である。また、開口部側へ付勢された連結フレームを、連結フレームに連結された線状部材を繰り出すことによって、付勢力によって展開させ、シートを展張させることができる。また、連結フレームを車両ウインドウ枠側から開口部側へ展開することにより、シートによって開口部を上側から下側方向へ覆っていくことが可能となり、車両ウインドウのバイザーとしての機能を果たすことができる。
以下、本発明の一実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、以下に説明する部材,配置等は本発明を限定するものでなく、本発明の趣旨の範囲内で種々改変することができるものである。図1〜図6は本発明の第一実施形態に係るものであり、図1はサンシェード装置の説明図、図2は制御手段の説明図、図3はロールシェード部の説明図、図4は回転ロッドの説明図、図5及び図6はサンシェード装置の展開状態の説明図である。
図7〜図12は本発明の第二実施形態に係るものであり、図7はサンシェード装置の説明図、図8は伸縮可能なフレームの説明図、図9は制御手段の説明図、図10及び図11はサンシェード装置の展開状態の説明図、図12はシートの説明図である。
図7〜図12は本発明の第二実施形態に係るものであり、図7はサンシェード装置の説明図、図8は伸縮可能なフレームの説明図、図9は制御手段の説明図、図10及び図11はサンシェード装置の展開状態の説明図、図12はシートの説明図である。
本発明のサンシェード装置S(以下「装置S」という)を車両のフロントドドア1(以下「ドア1」という)に適用した実施の形態を示す。
(第一実施形態)
図1は、右側のドア1を車内側から見た説明図であって、一部を切り欠いて表わしている。ドア1は、ドアパネル2の車内側にドアトリム4が取り付けられて構成されている。ドアパネル2の上側には窓枠3が形成されており、窓枠3の車内側には不図示のトリム部材が取り付けられている。トリム部材には、後述するワイヤ15やシート30を通過させるためのスリットが開口部2aに沿って形成されている。窓枠3は、前枠(傾斜部)3a,上枠(上辺部)3bおよび後枠3cを有しており、これら及びドアパネル2本体により、開口部2aが形成されている。そして、開口部2aを塞ぐように、ウインドウガラス6が配設されている。ウインドウガラス6は、不図示の駆動装置によって開口部2aを塞ぐように上下動可能となっている。
(第一実施形態)
図1は、右側のドア1を車内側から見た説明図であって、一部を切り欠いて表わしている。ドア1は、ドアパネル2の車内側にドアトリム4が取り付けられて構成されている。ドアパネル2の上側には窓枠3が形成されており、窓枠3の車内側には不図示のトリム部材が取り付けられている。トリム部材には、後述するワイヤ15やシート30を通過させるためのスリットが開口部2aに沿って形成されている。窓枠3は、前枠(傾斜部)3a,上枠(上辺部)3bおよび後枠3cを有しており、これら及びドアパネル2本体により、開口部2aが形成されている。そして、開口部2aを塞ぐように、ウインドウガラス6が配設されている。ウインドウガラス6は、不図示の駆動装置によって開口部2aを塞ぐように上下動可能となっている。
前枠3aは、ドアパネル2本体から所定の傾斜角度をもって上方へ延出し、上枠3bの前方端部に連続している。また、前枠3aは、傾斜部3aaと傾斜部3abを有している。傾斜部3aaは、ドアパネル2本体からの立上り部位であり、開口部2aの傾斜角度が80度程度と急峻となるように開口部2aを区画している。傾斜部3abは、傾斜部3aaの上端と上枠3bとを連繋しており、開口部2aの傾斜角度が40度程度となるように開口部2aを区画している。傾斜部3abは、傾斜部3aaより緩やかな角度となるように開口部2aを区画している。また、前枠3aと上枠3bとの連結部位は、所定の曲率によって丸みを帯びた形状となっている。
本例の装置Sは、上述のようなドア1に配設されるものであり、引き出し手段10と、引き出し手段10によって展張方向に引き出されるシート30と、シート30を巻き取るロールシェード機構部20と、引き出し手段10を制御する制御手段40を主要構成要素としている。
引き出し手段10は、ドアトリム4等とドアパネル2との間に配設されている。本例の引き出し手段10は、電動モータ11aと減速機構部11bからなるモータ部11と、モータ部11の出力軸に連結された円筒形状のリール13と、リール13に巻取り可能な線状部材としてのワイヤ15と、ワイヤ15を下向きに付勢する付勢手段17と、ワイヤ15をシート30まで導く方向変換手段としてのプーリー19a,19bとを主要構成要素としている。モータ部11とリール13は、本発明の駆動手段に相当する。また、付勢手段17とプーリー19aは、本発明の収納手段に相当する。
引き出し手段10は、ドアトリム4等とドアパネル2との間に配設されている。本例の引き出し手段10は、電動モータ11aと減速機構部11bからなるモータ部11と、モータ部11の出力軸に連結された円筒形状のリール13と、リール13に巻取り可能な線状部材としてのワイヤ15と、ワイヤ15を下向きに付勢する付勢手段17と、ワイヤ15をシート30まで導く方向変換手段としてのプーリー19a,19bとを主要構成要素としている。モータ部11とリール13は、本発明の駆動手段に相当する。また、付勢手段17とプーリー19aは、本発明の収納手段に相当する。
モータ部11は、制御手段40から駆動信号を受けて、この駆動信号によって正逆回転し、回転位置を示す回転位置検出信号を制御手段40へ送出する。モータ部11の正逆回転によって装置Sが作動する。なお、本例の引き出し手段10では、ワイヤ15を下方へ引き込むために、リール13にワイヤ15を巻き取らせているが、ワイヤ15を下方へ移動させることができればこれに限られるものではない。例えば、所定角度揺動可能なアームの自由端にワイヤ15を連結し、アームを揺動させることによってワイヤ15を引き込んだり、送り出したりしてもよい。
本例のワイヤ15は、第1の線状部材としてのワイヤ15aと、第2の線状部材としてのワイヤ15bとが分岐部15cで分岐するように連結されて構成されている。ワイヤ15aは、基端部がリール13に巻き取り可能に連結され、他端部がシート30の自由端に連結されている。ワイヤ15aは、シート30側から、後枠3cの下部延長上に配設されたプーリー19bを介して、リール13まで導かれている。
ワイヤ15bは、ワイヤ15aの途中から分岐し、後枠3cの下部延長上に設けられた付勢手段17に他端が連結されており、常に、付勢手段17によって所定の引っ張り力を受けている。プーリー19aは、上枠3bと後枠3cとの連結部位に配設されており、ワイヤ15bは、プーリー19aを介して、シート30側から付勢手段17まで、後枠3cに沿うように配設されている。
ワイヤ15bは、ワイヤ15aの途中から分岐し、後枠3cの下部延長上に設けられた付勢手段17に他端が連結されており、常に、付勢手段17によって所定の引っ張り力を受けている。プーリー19aは、上枠3bと後枠3cとの連結部位に配設されており、ワイヤ15bは、プーリー19aを介して、シート30側から付勢手段17まで、後枠3cに沿うように配設されている。
図1は、シート30がロールシェード機構部20に巻き取られた収納状態を示している。シート30の自由端には、収納状態において、上枠3bと前枠3aとの連結部付近に位置する部位に、引き出し部31が形成されている。この引き出し部31にワイヤ15aが連結されている。
図1に示すように、本例の収納状態では、ワイヤ15bが付勢手段17によって引っ張られることによって、分岐部15cがプーリー19a付近(上枠3bと後枠3cの連結部付近)まで移動した状態となる。このとき、ワイヤ15aは、シート30の引き出し部31からプーリー19aに向かって、上枠3bに沿うように位置する。また、ワイヤ15aは、分岐部15cから後枠3cに沿うようにして、プーリー19bを介してリール13まで導かれる。また、ワイヤ15bは、分岐部15cからプーリー19aを介して、後枠3cに沿うようにして付勢手段17まで導かれる。このように、本例では、収納状態において、ワイヤ15a,15bが開口部2aを横切ることがないので、見栄えが良好となる。
図1に示すように、本例の収納状態では、ワイヤ15bが付勢手段17によって引っ張られることによって、分岐部15cがプーリー19a付近(上枠3bと後枠3cの連結部付近)まで移動した状態となる。このとき、ワイヤ15aは、シート30の引き出し部31からプーリー19aに向かって、上枠3bに沿うように位置する。また、ワイヤ15aは、分岐部15cから後枠3cに沿うようにして、プーリー19bを介してリール13まで導かれる。また、ワイヤ15bは、分岐部15cからプーリー19aを介して、後枠3cに沿うようにして付勢手段17まで導かれる。このように、本例では、収納状態において、ワイヤ15a,15bが開口部2aを横切ることがないので、見栄えが良好となる。
なお、本例では、シート30に端部が連結されたワイヤ15aの途中にワイヤ15bの端部を連結して分岐させた構成としているが、これに限らず、ワイヤ15bの端部をシート30に連結し、ワイヤ15bの途中にワイヤ15aの端部を連結して分岐させるように構成してもよい。
また、本例では、線状部材として金属製のワイヤ15を用いているが、これに限らず、可撓性を有するものであればよい。例えば、樹脂製、繊維製のものを用いることができる。また、金属製であっても、ワイヤに限らず、チェーンのように、小部品を連結させたものであってもよい。
また、本例では、線状部材として金属製のワイヤ15を用いているが、これに限らず、可撓性を有するものであればよい。例えば、樹脂製、繊維製のものを用いることができる。また、金属製であっても、ワイヤに限らず、チェーンのように、小部品を連結させたものであってもよい。
本例の付勢手段17は、後枠3cの延長上のドアパネル2に取り付けられている。付勢手段17は、ワイヤ15bの他端が連結されたリールと、このリールを巻き取り方向に付勢するスプリングを備えた構成となっている。このスプリングにより、ワイヤ15bには、常時、付勢手段17側に所定の引っ張り力が与えられている。
なお、本例の付勢手段17は、後枠3cの延長上に設けられているが、これに限らず、ワイヤ15bを介して分岐部15cに、プーリー19a側(上枠3bと後枠3cとの連結部位側)への引っ張り力を与えることができればよい。したがって、プーリー19aを配設せずに、本例の付勢手段17をプーリー19aの位置に配設するように構成してもよい。
なお、本例の付勢手段17は、後枠3cの延長上に設けられているが、これに限らず、ワイヤ15bを介して分岐部15cに、プーリー19a側(上枠3bと後枠3cとの連結部位側)への引っ張り力を与えることができればよい。したがって、プーリー19aを配設せずに、本例の付勢手段17をプーリー19aの位置に配設するように構成してもよい。
また、本例の付勢手段17は、リールとこのリールを巻き取り方向に付勢するスプリングを内部に備えた構成であるが、これに限らず、ワイヤ15bが端部に連結されたスプリングによって、ワイヤ15bを下方へ付勢するようにしてもよい。
また、本例の収納手段では、付勢手段17を用いたが、これに限らず、ワイヤ15bを上枠3bの後端部側へ引き込むことができればよく、所定時にモータを作動させてリールによってワイヤ15bを巻き取るような構成にしてもよい。
なお、本例では、方向変換手段としてプーリー19a,19bを用いたが、これに限らず、ワイヤ15の方向を変換できれば、単なるスタッドのような突起物であってもよい。
また、本例の収納手段では、付勢手段17を用いたが、これに限らず、ワイヤ15bを上枠3bの後端部側へ引き込むことができればよく、所定時にモータを作動させてリールによってワイヤ15bを巻き取るような構成にしてもよい。
なお、本例では、方向変換手段としてプーリー19a,19bを用いたが、これに限らず、ワイヤ15の方向を変換できれば、単なるスタッドのような突起物であってもよい。
本例の制御手段40は、図2に示すように、CPU等を備えた制御部41と、制御部41に接続された操作スイッチ43とを主要構成要素としている。制御部41は、操作スイッチ43からの操作信号と、モータ部11からの回転位置検出信号に基づいて、モータ部11を正逆回転させるための駆動信号を送出している。操作スイッチ43は、ドア1の室内側に配設されており、「開」,「閉」等の操作ポジションを備えている。乗員が操作スイッチ43を「開」位置に操作することにより、制御部41には「開」位置に対応した操作信号が送られ、制御部41からモータ部11へ逆回転させるための駆動信号が送出される。また、操作スイッチ43が「閉」位置に操作されると、制御部41へ「閉」位置に対応した操作信号が送られ、制御部41からモータ部11へ正回転させるための駆動信号が送出される。
本例のシート30は、所定の透過率を有するシート素材(生地)を所定形状に裁断して形成されている。なお、本例では、シート30は、伸縮性がほとんどない生地で形成されているが、これに限らず、伸縮性のある生地を用いてもよい。伸縮性のある生地を用いることによって、展張時にしわやよれの発生をより低減して、見栄えをよくすることができる。シート30の基端部は、ロールシェード機構部20に取り付けられている。また、自由端部には、上述の引き出し部31が形成され、引き出し部31にワイヤ15が連結されている。
本例のロールシェード機構部20は、シート30の基端部が取り付けられるロールシェード部22と、ロールシェード部22の両端部に配設されてロールシェード部22の回動を支持するロールシェード保持部26を主要構成要素としている。
ロールシェード部22は、可撓性を有する円柱状の構成部材であり、前枠3aと上枠3bに沿って湾曲して配設されている。このロールシェード部22は、走行中に支障がないように窓枠3とこれを覆うトリム部材との間に配設されている。トリム部材には、開口部2aの内側に向けてスリットが形成され、シート30は、このスリットを通してロールシェード部22から繰り出され開口部2aを覆うことができるように構成される。
ロールシェード部22は、可撓性を有する円柱状の構成部材であり、前枠3aと上枠3bに沿って湾曲して配設されている。このロールシェード部22は、走行中に支障がないように窓枠3とこれを覆うトリム部材との間に配設されている。トリム部材には、開口部2aの内側に向けてスリットが形成され、シート30は、このスリットを通してロールシェード部22から繰り出され開口部2aを覆うことができるように構成される。
図3,図4に示すように湾曲したロールシェード部22は、窓枠3に沿って湾曲した状態で配置されるセンタシャフト22aと、センタシャフト22aの一端側に配設されたスプリングホルダ22bと、センタシャフト22aが挿入されスプリングホルダ22bに連結された回転ロッド22cとを備えて構成されている。
センタシャフト22aの両端部は、ロールシェード保持部26に固定されている。
回転ロッド22cは、センタシャフト22aを回動軸としてセンタシャフト22aの周りを回動可能である。回転ロッド22cは、センタロッド25をジョイント24によって連結した構成であり、一端側ではセンタロッド25の代わりにサイドロッド23が連結されている。サイドロッド23,ジョイント24,センタロッド25は、例えば合成樹脂により成形され、ゴム等のように柔軟性や伸縮性を有しない剛体である。
センタシャフト22aの両端部は、ロールシェード保持部26に固定されている。
回転ロッド22cは、センタシャフト22aを回動軸としてセンタシャフト22aの周りを回動可能である。回転ロッド22cは、センタロッド25をジョイント24によって連結した構成であり、一端側ではセンタロッド25の代わりにサイドロッド23が連結されている。サイドロッド23,ジョイント24,センタロッド25は、例えば合成樹脂により成形され、ゴム等のように柔軟性や伸縮性を有しない剛体である。
スプリングホルダ22bの内部には、コイルスプリングが配設されており、スプリングホルダ22bにはセンタシャフト22aが挿入されている。そして、コイルスプリングの一端側はスプリングホルダ22bに固定され、他端側はセンタシャフト22aに固定されている。コイルスプリングは、シート30を巻き取る方向に回転力が掛かるようにねじられた状態で配設される。このコイルスプリングによって回転ロッド22cは、常時、巻取り方向に回転力を受ける。
回転ロッド22cがシート30を展張させた状態では、コイルスプリングは回転ロッド22cを介してシート30に収納する方向のテンションを与えるので、シート30を収納する時に収納がスムーズになる。
また、上枠3bの車両前側部には、ロールシェード部22が回動したときにぶれるのを防ぐためのブラケット26aが配設されている。ブラケット26aは、ロールシェード部22が回動するときに、その外周と摺接しながらロールシェード部22を支持している。
回転ロッド22cがシート30を展張させた状態では、コイルスプリングは回転ロッド22cを介してシート30に収納する方向のテンションを与えるので、シート30を収納する時に収納がスムーズになる。
また、上枠3bの車両前側部には、ロールシェード部22が回動したときにぶれるのを防ぐためのブラケット26aが配設されている。ブラケット26aは、ロールシェード部22が回動するときに、その外周と摺接しながらロールシェード部22を支持している。
センタシャフト22aは、ロールシェード保持部26に端部が取り付けられた状態で湾曲した形状を維持できればよく、元々湾曲成形した樹脂材等の円筒状部材であってもよいし、フレキシブルな材料で形成されロールシェード保持部26に取り付けられるときに湾曲させるようにしてもよい。
サイドロッド23はセンタシャフト22aの端部に配設されており、一端側の端面は略円環状となっている。サイドロッド23の他端側の端面には、略180度対向する2箇所の位置に、軸方向に突出し所定の角度幅を有する係合突起23aが形成されている。
センタロッド25の両端部にもサイドロッド23の係合突起23aと同様の係合突起25aが形成されている。ただし、センタロッド25の両端部では周方向に略90度位相をずらした位置に係合突起25aが形成されている。
サイドロッド23はセンタシャフト22aの端部に配設されており、一端側の端面は略円環状となっている。サイドロッド23の他端側の端面には、略180度対向する2箇所の位置に、軸方向に突出し所定の角度幅を有する係合突起23aが形成されている。
センタロッド25の両端部にもサイドロッド23の係合突起23aと同様の係合突起25aが形成されている。ただし、センタロッド25の両端部では周方向に略90度位相をずらした位置に係合突起25aが形成されている。
ジョイント24は、サイドロッド23とセンタロッド25、又は、センタロッド25同士を軸方向に連結するものである。このため、係合突起23aあるいは係合突起25aと係合する係合凹部24aがジョイント24の両端部にそれぞれ2箇所に形成されている。また、センタロッド25と同様に係合凹部24aは両端部で周方向に略90度ずれた位置に形成されている。サイドロッド23及びセンタロッド25の係合突起23a,25aは、ジョイント24の係合凹部24aに嵌められて、これらは互いに連結される。
このように構成されているので、サイドロッド23,ジョイント24及びセンタロッド25からなる回転ロッド22cは、センタシャフト22aを挿通した状態で軸方向に連結することができる。これらの部品をサブアセンブリ化してロールシェード部22を組み立てるとき、サイドロッド23,ジョイント24及びセンタロッド25の間には空間の余裕(遊び)を持たせて組み付けられる。この遊び分によって、ジョイント24を介してその両側に連結されたサイドロッド23又はセンタロッド25は、ジョイント24を関節部として略90度ごとに折れ曲がることが可能となる。なお、係合突起23a,25aと係合凹部24aとの連結は、本実施の形態ではこれらを嵌合させただけであるが、関節部として折れ曲がることが容易なように、ピン等によって回動自在に連結させてもよい。
また、係合突起23a,25aの周方向の幅は係合凹部24aの周方向の幅と略同一に形成されており、回転ロッド22cがセンタシャフト22aを回転軸として回転したときに、サイドロッド23,ジョイント24及びセンタロッド25はほとんど回転方向にずれを生じることなく回転力の伝達が可能となっている。したがって、サイドロッド23,ジョイント24,センタロッド25が軸方向に連結された状態であっても全体として湾曲させつつ、一体として回転することが可能となっている。以上のように、本例のロールシェード部22は、全体として可撓性を有する。
このようにロールシェード部22は構成されているので、サブアセンブリ化されたロールシェード部22を窓枠3の前枠3aおよび上枠3bに沿って湾曲させて、両端部をロールシェード保持部26に取り付けて固定することができる。このときセンタシャフト22aがロールシェード保持部26に固定され、センタシャフト22aの周囲に配設された回転ロッド22cは、湾曲したセンタシャフト22aの形状に追従しながら回動することができる。つまり、回転ロッド22cがセンタシャフト22aを回転軸として回動しても、センタシャフト22aの湾曲した形状は維持され、ロールシェード部22は窓枠3の湾曲した形状に沿った状態が維持される。
また、本例のロールシェード部22では、センタシャフト22aの曲率に合わせて、異なる長さのセンタロッド25a〜25cが用いられている。すなわち、曲率が小さい範囲には軸方向長が長いセンタロッド25a(またはサイドロッド23)が用いられ、曲率が中程度の範囲には軸方向長が中程度の長さのセンタロッド25bが用いられ、曲率が大きい範囲には軸方向長が短いセンタロッド25cが用いられている。
このように、ロールシェード部22が配設される窓枠等のR形状に合わせて、軸方向長の長いセンタロッド25a(またはサイドロッド23),中程度のセンタロッド25b,短いセンタロッド25cが配設されているので、ロールシェード部22を窓枠等のR形状に容易に適合させることが可能となる。これにより、センタロッド25,ジョイント24,サイドロッド23はセンタシャフト22aの周りで回転するときに抵抗力が低減され無理なく回転することができる。したがって、作動時の騒音等も低減される。また、軸方向長が長いセンタロッド25aを使用することにより、部品点数を低減することができる。
なお、図3では、3種類の長さのセンタロッド25(およびサイドロッド23)を示したが、これに限らず、2種類以上の長さのセンタロッド25(およびサイドロッド23)を用いることができる。
また、軸方向長の長いセンタロッド25a,25bを用いずに、軸方向長の短いセンタロッド25cのみを用いるように構成することにより、同様に湾曲に容易に適合させてロールシェード部22をスムーズ且つ騒音を低減して回転させることができる。
また、図3の例では、ジョイント24は関節部として機能し易くするために、軸方向の長さを極短くして一定としたが、これに限らず、曲率に合わせて、複数種の軸方向の長さのジョイント24を使用してもよい。
また、軸方向長の長いセンタロッド25a,25bを用いずに、軸方向長の短いセンタロッド25cのみを用いるように構成することにより、同様に湾曲に容易に適合させてロールシェード部22をスムーズ且つ騒音を低減して回転させることができる。
また、図3の例では、ジョイント24は関節部として機能し易くするために、軸方向の長さを極短くして一定としたが、これに限らず、曲率に合わせて、複数種の軸方向の長さのジョイント24を使用してもよい。
次に、本例の装置Sの動作を説明する。まず、収納状態にあるときに、乗員が操作スイッチ43を「閉」位置に操作して、この位置に操作スイッチ43を保持すると、制御部41は、モータ部11へ正回転方向の駆動信号を送出する。この駆動信号により、モータ部11は正方向に回動し、リール13が正回転する。これにより、図5(A)に示すように、ワイヤ15aがリール13に巻き取られていき、これに伴い分岐部15cは、引き出し部31を中心としてプーリー19a付近から時計方向に回動する。また、分岐部15cがこのように下方へ移動するに伴い、付勢手段17の付勢力に抗してワイヤ15bが付勢手段17から引き出されていく。
図5(B)は、分岐部15cが、引き出し部31を中心としてプーリー19a付近から時計方向に回動して、引き出し部31とプーリー19bを結ぶ線上まで移動した状態を表わしている。
この状態からさらにリール13が正回転すると、図6(A)に示すように、引き出し部31がワイヤ15aに引っ張られることにより、引き出し部31がプーリー19bへ向けて移動し、これに伴ってロールシェード部22が正回転させられ、シート30が展張され始める。このとき、分岐部15cもプーリー19bへ向けて移動し、これに伴い、ワイヤ15bは付勢手段17から引き出されていく。
この状態からさらにリール13が正回転すると、図6(A)に示すように、引き出し部31がワイヤ15aに引っ張られることにより、引き出し部31がプーリー19bへ向けて移動し、これに伴ってロールシェード部22が正回転させられ、シート30が展張され始める。このとき、分岐部15cもプーリー19bへ向けて移動し、これに伴い、ワイヤ15bは付勢手段17から引き出されていく。
図6(B)は、シート30がロールシェード部22から完全に引き出されて開口部2aを覆った状態(遮蔽状態)を表わしている。モータ部11は、シート30を収納状態から遮蔽状態まで展張させると自動的に停止する。すなわち、制御部41は、モータ部11からの回転位置検出信号によって、シート30が遮蔽状態まで展張したことを検出すると、モータ部11への正回転方向への駆動信号の送出を停止し、モータ部11の作動を停止させる。このとき、分岐部15cを含めてワイヤ15bの一部がプーリー19bに巻き取られた状態となる。
なお、ロールシェード部22の回転量を検出するための検出器を設け、この検出器からの検出信号によって制御部41がモータ部11の作動を制御するように構成してもよい。また、リミットスイッチを設けて、シート30の展張状態を検出するように構成してもよい。
このように、窓枠3に沿って配設された可撓性のロールシェード部22から引き出し手段10を駆動させることにより、シート30を引き出して開口部2aを覆うことができる。このとき、シート30は、ロールシェード部22によって巻き取り方向へ所定のテンションを受けているので、しわやよれ等を生じることなく見栄えよく平面的に展張された状態に保持される。
このように、窓枠3に沿って配設された可撓性のロールシェード部22から引き出し手段10を駆動させることにより、シート30を引き出して開口部2aを覆うことができる。このとき、シート30は、ロールシェード部22によって巻き取り方向へ所定のテンションを受けているので、しわやよれ等を生じることなく見栄えよく平面的に展張された状態に保持される。
また、収納状態と遮蔽状態の間の途中の状態で、操作スイッチ43が中立位置に戻されると、その時点でモータ部11の作動が停止され、モータ部11に備えられた自己保持機能(例えばクラッチ)によって、シート30をその途中の位置に保持することができる。
また、図6(B)の遮蔽状態から収納状態までシート30を収納する手順は上述の展張する手順と逆である。すなわち、操作スイッチ43を「開」位置に操作すると、モータ部11が逆回転してリール13を逆回転させる。これにより、ワイヤ15aがリール13から繰り出されていく。ワイヤ15aがリール13から繰り出されていくと、シート30は、ロールシェード部22の巻取り方向の回転力によって、ロールシェード部22に巻き取られていく。
図5(B)のように、シート30がロールシェード部22に完全に巻き取られると、ロールシェード部22は不図示の逆回転規制手段によって逆回転が規制される。このとき、引き出し部31は、上枠3b内に隠れた状態となっている。この状態から、さらにモータ部11が逆回転すると、付勢手段17の付勢力によって、ワイヤ15bを介してワイヤ15aはプーリー19a側へ引っ張られる。
なお、本例では、図5のようにシート30がロールシェード部22に完全に巻き取られた状態においても、ロールシェード部22には巻き取り方向の回転力が掛かっている構成であるが、これに限らず、図5の状態では、ロールシェード部22に巻き取り方向の回転力が掛からないように構成してもよい。このようにすれば、上記逆回転規制手段は不要となる。
図5(B)のように、シート30がロールシェード部22に完全に巻き取られると、ロールシェード部22は不図示の逆回転規制手段によって逆回転が規制される。このとき、引き出し部31は、上枠3b内に隠れた状態となっている。この状態から、さらにモータ部11が逆回転すると、付勢手段17の付勢力によって、ワイヤ15bを介してワイヤ15aはプーリー19a側へ引っ張られる。
なお、本例では、図5のようにシート30がロールシェード部22に完全に巻き取られた状態においても、ロールシェード部22には巻き取り方向の回転力が掛かっている構成であるが、これに限らず、図5の状態では、ロールシェード部22に巻き取り方向の回転力が掛からないように構成してもよい。このようにすれば、上記逆回転規制手段は不要となる。
そして、図1のように、分岐部15cがプーリー19a付近まで移動すると、制御部41は、モータ部11からの回転位置検出信号によって、収納状態までワイヤ15aが移動したことを検出し、モータ部11への逆回転方向への駆動信号の送出を停止してモータ部11を停止させる。このとき、ワイヤ15aは開口部2a上で上枠3bに沿うので、乗員からは見えなくなる。
上述のように、本例の装置Sは、ワイヤ15を巻き取ることにより、引き出し部31を引っ張ってシート30を展張させているので、引き出し手段の構成を簡略化することができる。そして、シート30を展張させたときには、窓枠3の開口部2aの略全域を覆うことができ、これによりシェードとしての機能を果たすことが可能である。また、太陽光の車室内への差し込みを防いで車室内の温度上昇を抑制することできる。なお、本例では、車両の右前ドアに装置Sを適用した例を示したが、これに限らず、フロンドウインドウ、サイドドアウインドウ、リアウインドウの全てに装置Sを適用してもよい。このようにすれば、さらに車室内の温度上昇を抑制することができる。
また、シート30の素材を様々に変えて適宜な光透過率に設定すれば、装置Sにスモークフィルムの機能を果たさせることもできる。
また、シート30の素材を様々に変えて適宜な光透過率に設定すれば、装置Sにスモークフィルムの機能を果たさせることもできる。
また、本例の装置Sでは、窓枠3の前枠3aおよび上枠3bに沿ってロールシェード部22が配設されているので、シート30は開口部2aを上側から覆っていくことができ、バイザーとしての機能を提供することができる。このように、本例の装置Sはバイザーおよびシェードとしての両機能を果たすことができる。
乗員は、ウインドウガラス6を下げて窓を開けた状態でシート30を下げることにより、本例の装置Sを虫除けとして使用することもできる。また、シート30を所定位置まで下げることにより、走行中に頭部等上半身へ風が当るのを防ぐこともできる。
また、本例の装置Sでは、構成部材である引き出し手段10、ロールシェード機構部20を、ドアパネル2とドアトリム4の間、またはドアパネル2とトリム部材の間に配設したので、不使用時にも装置Sは邪魔にならないので好適である。さらに、装置Sは車両側ではなくドア側に配設されているので、カーテンシールドエアバッグが作動する際の邪魔にならず、安全性を確保することができる。
乗員は、ウインドウガラス6を下げて窓を開けた状態でシート30を下げることにより、本例の装置Sを虫除けとして使用することもできる。また、シート30を所定位置まで下げることにより、走行中に頭部等上半身へ風が当るのを防ぐこともできる。
また、本例の装置Sでは、構成部材である引き出し手段10、ロールシェード機構部20を、ドアパネル2とドアトリム4の間、またはドアパネル2とトリム部材の間に配設したので、不使用時にも装置Sは邪魔にならないので好適である。さらに、装置Sは車両側ではなくドア側に配設されているので、カーテンシールドエアバッグが作動する際の邪魔にならず、安全性を確保することができる。
(第二実施形態)
次に、本発明の第二実施形態に係る装置Sについて説明する。第一実施形態と共通する構成要素については、同一の符号を付し重複する説明は省略する。
本例の装置Sは、引き込み手段110と、シート展開機構部120と、シート130と、制御手段140を主要構成要素としている。引き込み手段110は、電動モータ11a,減速機構部11bからなるモータ部11A,11Bと、各モータ部11A,11Bの出力軸に取り付けられたリール13A,13Bと、リール13A,13Bにそれぞれ巻き取られる線状部材としてのワイヤ15A,15Bとを主要構成要素としている。また、モータ部11A及びリール13Aと、モータ部11B及びリール13Bは、本発明の駆動手段に相当する。
次に、本発明の第二実施形態に係る装置Sについて説明する。第一実施形態と共通する構成要素については、同一の符号を付し重複する説明は省略する。
本例の装置Sは、引き込み手段110と、シート展開機構部120と、シート130と、制御手段140を主要構成要素としている。引き込み手段110は、電動モータ11a,減速機構部11bからなるモータ部11A,11Bと、各モータ部11A,11Bの出力軸に取り付けられたリール13A,13Bと、リール13A,13Bにそれぞれ巻き取られる線状部材としてのワイヤ15A,15Bとを主要構成要素としている。また、モータ部11A及びリール13Aと、モータ部11B及びリール13Bは、本発明の駆動手段に相当する。
上枠3bと前枠3aとの連結部位には、プーリー119aが配設されている。また、傾斜部3aaと傾斜部3abとの連結部位には、プーリー119bが配設され、傾斜部3aaの下部には、プーリー119cが配設されている。
ワイヤ15Aは、リール13Aからプーリー119c,119b,119aを介して、シート展開機構部120の連結フレーム121に連結されている。また、ワイヤ15Bは、リール13Bからプーリー119c,119bを介して、シート展開機構部120の連結フレーム121に連結されている。
ワイヤ15Aは、リール13Aからプーリー119c,119b,119aを介して、シート展開機構部120の連結フレーム121に連結されている。また、ワイヤ15Bは、リール13Bからプーリー119c,119bを介して、シート展開機構部120の連結フレーム121に連結されている。
シート展開機構部120は、連結フレーム121と、連結フレーム121を開口部2a側へ付勢する付勢手段127,129を主要構成要素としている。
連結フレーム121は、フレーム122,123,124がこの順に回動自在に連結されたものである。フレーム123の両端部は、それぞれフレーム122,124の一端部に回動ピン125c,125dによって回動可能に連結されている。フレーム122,124の他端部は、それぞれ傾斜部3aaの下端部付近,上枠3bの後端部付近に回動ピン125a,125bによって回動可能に連結されている。連結フレーム121は、収納状態で、前枠3a及び上枠3bの形状に沿わせることができるように、各フレーム122〜124の長さ及び数が設定されている。
本例では、回動ピン125dにワイヤ15Aの一端部が連結され、回動ピン125cにワイヤ15Bの一端部が連結されている。なお、これに限らず、ワイヤ15Aをフレーム123又はフレーム124に連結し、ワイヤ15Bをフレーム122自体に取り付けてもよい。
連結フレーム121は、フレーム122,123,124がこの順に回動自在に連結されたものである。フレーム123の両端部は、それぞれフレーム122,124の一端部に回動ピン125c,125dによって回動可能に連結されている。フレーム122,124の他端部は、それぞれ傾斜部3aaの下端部付近,上枠3bの後端部付近に回動ピン125a,125bによって回動可能に連結されている。連結フレーム121は、収納状態で、前枠3a及び上枠3bの形状に沿わせることができるように、各フレーム122〜124の長さ及び数が設定されている。
本例では、回動ピン125dにワイヤ15Aの一端部が連結され、回動ピン125cにワイヤ15Bの一端部が連結されている。なお、これに限らず、ワイヤ15Aをフレーム123又はフレーム124に連結し、ワイヤ15Bをフレーム122自体に取り付けてもよい。
フレーム122,123,124は、直線状の部材であり、それぞれ傾斜部3aa,傾斜部3ab,上枠3bに合せた長さに設定されている。図7は、シート30が収納された収納位置にある状態(収納状態)を表わしている。この収納状態では、フレーム122,123,124は、それぞれ傾斜部3aa,傾斜部3ab,上枠3bの長さ方向に沿うと共に、これらが区画する開口部2aの辺に沿うように配置される。
本例では、前枠3aが、開口部2aを異なる傾斜角度で区画する2の傾斜部3aa,3abを有するので、それぞれに沿うようにフレーム122,123が設けられている。また、前枠3a,上枠3bがさらに複数の傾斜部を有するものであれば、その傾斜部の数に合わせてフレームの数を設定してもよい。このように、傾斜部に合わせてフレーム数を設定することにより、収納状態において連結フレーム121を窓枠3に沿うように配置することができる。また、フレーム数を増加させた場合には、各フレームにワイヤを連結して、このワイヤを巻き取り可能なモータ部およびリールによって、各フレームの展開状態を規制するように構成するとよい。
本例では、フレーム122,124は長さ方向に伸縮しない棒状部材で形成されているが、フレーム123は長さ方向に伸縮可能に形成されている。フレーム123は、図8に示すように、フレーム123a,123b,123cから構成されている。フレーム123a,123cは中空パイプであり、フレーム123bを内部に挿入可能となっている。したがって、フレーム123は、フレーム123bがフレーム123a,123cに対して摺動することによって、全体として伸縮可能となっている。このように、フレーム123を伸縮可能とすることにより、連結フレーム121が展張,収納されるときの動作がスムーズとなる。
なお、本例では、フレーム123を複数の部材をスライド可能に連結して構成しているが、これに限らず、フレーム123を伸縮可能な部材で構成することができる。例えば、帯状の伸縮生地や、板状ゴム等を用いてもよい。
なお、本例では、フレーム123を複数の部材をスライド可能に連結して構成しているが、これに限らず、フレーム123を伸縮可能な部材で構成することができる。例えば、帯状の伸縮生地や、板状ゴム等を用いてもよい。
傾斜部3aaの下端付近,上枠3bの後端付近には、それぞれ付勢手段127,129が配設されている。本例の付勢手段127,129は、板バネによって構成されている。付勢手段127は、フレーム122を回動ピン125aを中心として時計方向に付勢することが可能である。また、付勢手段129は、フレーム124を回動ピン125bを中心として反時計方向に付勢することが可能である。板バネの一端部は窓枠3に固定され、他端がフレーム122,124に当接し、フレーム122,124を開口部2a側へ付勢している。
なお、本例では、付勢手段127,129を板バネによって構成しているが、これに限らず、コイルバネや弾性部材等によって構成してもよい。
なお、本例では、付勢手段127,129を板バネによって構成しているが、これに限らず、コイルバネや弾性部材等によって構成してもよい。
シート130は、生地を所定の形状に裁断したものである。本例では、シート130は、開口部2aの形状に合わせて裁断されている。シート130は、端部辺が、前枠3a,上枠3bに取り付けられている。また、シート130は、他の端部辺が、フレーム122,123,124に取り付けられている。なお、本例では、シート130は、伸縮性がほとんどない生地で形成されているが、これに限らず、伸縮性のある生地を用いてもよい。伸縮性のある生地を用いることによって、展張時にしわやよれの発生を低減して、見栄えをよくすることができる。
制御手段140は、図9に示すように、制御部141と、制御部141に接続された操作スイッチ143とを主要構成要素としている。制御部141は、操作スイッチ143からの操作信号と、モータ部11A,11Bからの回転位置検出信号によって、モータ部11A,11Bを正逆回転させるための駆動信号を送出している。操作スイッチ143は、操作スイッチ43と同様の構成である。制御部141は、モータ部11A,11Bからの回転位置検出信号によって、シート130の展張状態を検出し、モータ部11A,11Bを展張状態に合わせて、それぞれ独立に作動させるように構成されている。
次に、本例の装置Sの動作について説明する。まず、収納状態にあるときに、乗員が操作スイッチ143を「閉」位置に操作して、この位置に操作スイッチ143を保持すると、制御部141は、モータ部11Aへ正回転方向の駆動信号を送出する。この駆動信号によて、モータ部11Aは正方向に回転し、リール13Aが正回転する。これにより、図10(A)に示すように、ワイヤ15Aがリール13Aから繰り出されていく。これに伴い付勢手段129によって付勢されたフレーム123,124は、それぞれ回動ピン125c,125bを中心として回動する。これにより、シート130が展張されていく。このとき、フレーム123は、伸縮しながら回動する。
図10(B)は、ワイヤ15Aが繰り出されていき、フレーム123が開口部2aの下端部辺と略平行となった状態を表わしている。このとき、制御部141は、モータ部11Aからの回転位置検出信号により、図10(B)の位置、すなわちモータ部11Bの作動開始位置であることを検出する。
この状態においてさらに操作スイッチ143が「閉」位置に保持されると、制御部141は、モータ部11A及びモータ部11Bの双方へ正回転方向の駆動信号を送出する。これにより、モータ部11A,11Bが正回転して、リール13A,13Bが正回転する。
リール13A,13Bの正回転により、図11(A)に示すように、リール13A,13Bからワイヤ15A,15Bがそれぞれ繰り出されていく。
なお、モータ部11Bの作動開始位置を、窓枠3に設けたリミットスイッチ又は近接スイッチによって検出するように構成してもよい。たとえば、上枠3bにリミットスイッチを設けておき、フレーム124と当接したときに、制御部141に検出信号を送出するようにすることができる。
この状態においてさらに操作スイッチ143が「閉」位置に保持されると、制御部141は、モータ部11A及びモータ部11Bの双方へ正回転方向の駆動信号を送出する。これにより、モータ部11A,11Bが正回転して、リール13A,13Bが正回転する。
リール13A,13Bの正回転により、図11(A)に示すように、リール13A,13Bからワイヤ15A,15Bがそれぞれ繰り出されていく。
なお、モータ部11Bの作動開始位置を、窓枠3に設けたリミットスイッチ又は近接スイッチによって検出するように構成してもよい。たとえば、上枠3bにリミットスイッチを設けておき、フレーム124と当接したときに、制御部141に検出信号を送出するようにすることができる。
ワイヤ15A,15Bが繰り出されていくと、付勢手段127,129によって付勢されたフレーム122,124が、それぞれ回動ピン125a,125bを中心として回動する。このとき、フレーム123は、フレーム122とフレーム124を連結するように伸縮する。
図11(B)は、フレーム122,124が所定角度回動し、シート130が開口部2aを覆った展開位置にある状態(遮蔽状態)を示している。制御部141は、遮蔽状態となったことを、モータ部11B,11Aからの回転位置検出信号によって検出し、モータ部11A,11Bへの駆動信号の送出を停止し、モータ部11A,11Bを停止させる。
図11(B)は、フレーム122,124が所定角度回動し、シート130が開口部2aを覆った展開位置にある状態(遮蔽状態)を示している。制御部141は、遮蔽状態となったことを、モータ部11B,11Aからの回転位置検出信号によって検出し、モータ部11A,11Bへの駆動信号の送出を停止し、モータ部11A,11Bを停止させる。
なお、遮蔽状態であることを検出するために、窓枠3に近接スイッチを設け、フレーム122,124が近接スイッチに接近したときに、近接スイッチから検出信号を送出するように構成し、この検出信号によって制御部141がモータ部11A,11Bの作動を制御するように構成してもよい。
このように、窓枠3に沿って配設された連結フレーム121を開口部2a側に展開させることにより、シート130によって開口部2aの略全域を覆うことができる。このとき、フレーム122,124は、付勢手段127,129によって、シート130を展張させる方向に付勢力を受けているので、シート130に所定のテンションを与えることができる。これにより、シート130は、しわやよれ等を生じることなく見栄えよく平面的に展張された状態に保持される。
このように、窓枠3に沿って配設された連結フレーム121を開口部2a側に展開させることにより、シート130によって開口部2aの略全域を覆うことができる。このとき、フレーム122,124は、付勢手段127,129によって、シート130を展張させる方向に付勢力を受けているので、シート130に所定のテンションを与えることができる。これにより、シート130は、しわやよれ等を生じることなく見栄えよく平面的に展張された状態に保持される。
また、収納状態と遮蔽状態の間の途中の状態で、操作スイッチ143が中立位置に戻されると、その時点でモータ部11A,11Bの作動が停止され、モータ部11A,11Bに備えられた自己保持機能(例えばクラッチ)によって、シート130をその途中の位置に保持することができる。
また、図11(B)の遮蔽状態から収納状態までシート130を収納する手順は上述の展張する手順と逆である。すなわち、操作スイッチ143が上昇位置に操作されると、制御部141は、モータ部11A,11Bへ逆回転方向の駆動信号を送出し、モータ部11A,11Bを逆回転させて、リール13A,13Bを逆回転させる。これにより、ワイヤ15A,15Bがリール13A,13Bに巻き取られていく。ワイヤ15A,15Bがリール13A,13Bに巻き取られていくと、フレーム122,123,124が前枠3a,上枠3b側へ引き寄せられる。
そして、図10(B)のように、フレーム122が傾斜部3aaに沿うような収納位置に引き戻される。この時点で、制御部141は、モータ部11Bからの回転位置検出信号によって、モータ部11Bへの逆回転方向への駆動信号の送出を停止し、モータ部11Bを停止させる。
操作スイッチ143が引き続き上昇位置に保持されていると、モータ部11Aは逆回転し続け、リール13Aによってワイヤ15Aを巻き取っていく。
ワイヤ15Aが完全に巻き取られて、図7のように、フレーム123,124が収納位置まで戻ると、制御部141はモータ部11Aへの逆回転方向への駆動信号の送出を停止し、モータ部11Aを停止させる。このようにして、フレーム122〜124が収納位置まで引き戻されることによって、シート130は窓枠3に収納される。収納状態では、シート130および連結フレーム121は、窓枠3内に収容されるので、乗員からは見えなくなる。
操作スイッチ143が引き続き上昇位置に保持されていると、モータ部11Aは逆回転し続け、リール13Aによってワイヤ15Aを巻き取っていく。
ワイヤ15Aが完全に巻き取られて、図7のように、フレーム123,124が収納位置まで戻ると、制御部141はモータ部11Aへの逆回転方向への駆動信号の送出を停止し、モータ部11Aを停止させる。このようにして、フレーム122〜124が収納位置まで引き戻されることによって、シート130は窓枠3に収納される。収納状態では、シート130および連結フレーム121は、窓枠3内に収容されるので、乗員からは見えなくなる。
なお、本例では、ワイヤ15A及びワイヤ15Bは、図12に示すように、シート130に編みこまれた状態となっている。すなわち、ワイヤ15A,15Bは、シート130を縫うように、生地を所定の距離ごとに表面から裏面へ、又は裏面から表面へと交互に貫通している。このように構成されることにより、ワイヤ15A,15Bをリール13A,13Bに巻き取っていくと、連結フレーム121と窓枠3との間で、シート130を、図12(B)のように、折り畳むようにして収納することができる。したがって、シート130が窓枠3内でばらつくことがなく、スムーズに展張・収納することが可能となる。
なお、本例では、連結フレーム121を3本のフレーム122,123,124によって構成しているが、これに限らず、複数本であれば、本数には制限はない。
また、本例では、フレーム123が長さ方向に伸縮可能に構成されているが、これに限らず、複数のフレームを回動可能に連結したリンクとして構成してもよい。また、本例では、フレーム123が伸縮可能に構成されているが、これに限らず、他のフレーム122,124を伸縮可能としてもよい。
また、本例では、フレーム123が長さ方向に伸縮可能に構成されているが、これに限らず、複数のフレームを回動可能に連結したリンクとして構成してもよい。また、本例では、フレーム123が伸縮可能に構成されているが、これに限らず、他のフレーム122,124を伸縮可能としてもよい。
1・・フロントドドア、 2・・ドアパネル、 2a・・開口部、 3・・窓枠、 3a・・前枠、 3aa,3ab・・傾斜部、 3b・・上枠、 3c・・後枠、 4・・ドアトリム、 6・・ウインドウガラス、 10・・引き出し手段、 11,11A,11B・・モータ部(駆動手段)、 11a・・電動モータ、 11b・・減速機構部、 13,13A,13B・・リール、 15(15a,15b),15A,15B・・ワイヤ(線状部材)、 15c・・分岐部、 17・・付勢手段(収納手段)、 19a,19b・・プーリー、 20・・ロールシェード機構部、 22・・ロールシェード部、 22a・・センタシャフト、 22b・・スプリングホルダ、 22c・・回転ロッド、 23・・サイドロッド、 23a・・係合突起、 24・・ジョイント、 24a・・係合凹部、 25,25a,25b,25c・・センタロッド、 25a・・係合突起、 26・・ロールシェード保持部、 26a・・ブラケット、 30・・シート、 31・・引き出し部、 40・・制御手段、 41・・制御部、 43・・操作スイッチ、 110・・引き込み手段、 119a,119b,119c・・プーリー、 120・・シート展開機構部、 121・・連結フレーム、 122,123,124・・フレーム、 123a,123b,123c・・フレーム、 125a〜125d・・回動ピン、 127,129・・付勢手段、 130・・シート、 140・・制御手段、 141・・制御部、 143・・操作スイッチ、 S・・サンシェード装置
Claims (10)
- 上辺部の一端側から延出する傾斜部を備えた車両ウインドウ枠に装着されるサンシェード装置であって、
車両ウインドウ枠の上辺部及び傾斜部に沿って湾曲して配設されるロールシェード部と、
該ロールシェード部に巻き取り可能なシートと、
該シートの自由端の引き出し部を引っ張ることにより前記シートを展張させる引き出し手段と、を備え、
前記引き出し部は、前記シートの自由端のうち、前記ロールシェード部に巻き取られた状態において上辺部と傾斜部との連結部付近に位置する部位に形成されたことを特徴とするサンシェード装置。 - 前記引き出し手段は、前記引き出し部に連結された第1の線状部材と、該第1の線状部材を引き込むことによって前記シートを展張させる駆動手段と、前記第1の線状部材から分岐する第2の線状部材と、該第2の線状部材を上辺部の他端側付近に向けて引き込む収納手段と、を備えたことを特徴とする請求項1に記載のサンシェード装置。
- 前記駆動手段は、正逆方向に回転可能なモータ部と、該モータ部の出力軸に取り付けられ前記第1の線状部材を巻き取り可能なリールと、を備えたことを特徴とする請求項2に記載のサンシェード装置。
- 前記収納手段は、上辺部の他端側付近に配設される方向変換手段と、前記第2の線状部材に連結された付勢手段と、を備え、
前記付勢手段は、前記方向変換手段を介して前記第2の線状部材を前記付勢手段側に向けて付勢することを特徴とする請求項2に記載のサンシェード装置。 - 上辺部の一端側から延出する傾斜部を備えた車両ウインドウ枠に配設されたサンシェード装置のシートを展張させる方法であって、
前記上辺部及び前記傾斜部に沿って湾曲して配設されたロールシェード部に巻き取られた前記シートの自由端のうち、前記上辺部と前記傾斜部との連結部付近に位置する部位に形成された引き出し部を、前記車両ウインドウ枠の下方に向かって引っ張ることにより、前記シートを展張させることを特徴とするシートの展張方法。 - 複数のフレームが回動自在に連結されると共に前記複数のフレームのうち両端部のフレームが車両ウインドウ枠に回動可能に取り付けられた連結フレームと、
該連結フレームおよび車両ウインドウ枠に端部が取り付けられるシートと、
前記連結フレームの両端部のフレームのうち少なくとも一方を車両ウインドウ枠によって囲まれる開口部側へ付勢する付勢手段と、
前記連結フレームを前記シートが取り付けられる車両ウインドウ枠側へ引き込む引き込み手段と、を備え、
前記連結フレームは、車両ウインドウ枠の形状に沿うように前記フレームの長さ及び数が設定され、車両ウインドウ枠に沿う収納位置と車両ウインドウ枠によって囲まれる開口部側へ向けて変位した展張位置との間を変位可能に形成されたことを特徴とするサンシェード装置。 - 前記複数のフレームには、長さ方向に伸縮可能なフレームが含まれることを特徴とする請求項6に記載のサンシェード装置。
- 前記引き込み手段は、前記フレームに一端が連結された線状部材と、該線状部材を収納位置側へ引き込む駆動手段と、を備えたことを特徴とする請求項6に記載のサンシェード装置。
- 前記引き込み手段の作動を制御する制御手段を備え、
前記引き込み手段は、前記連結フレームの二以上のフレームに対応して、それぞれ一端が対応するフレームに連結された二以上の線状部材と、該線状部材を独立して収納位置側へ引き込み可能な駆動手段と、を備え、
前記制御手段は、前記各線状部材を介して、前記各線状部材に連結されたフレームの展開方向又は収納方向への移動を時間的に独立して行うように前記駆動手段を制御することを特徴とする請求項6に記載のサンシェード装置。 - 複数のフレームが回動自在に連結されると共に前記複数のフレームのうち両端部のフレームが前記車両ウインドウ枠に回動可能に支持された連結フレームと、該連結フレームと前記車両ウインドウ枠に端部が取り付けられたシートと、を備えたサンシェード装置のシートを展張させる方法であって、
前記連結フレームを前記車両ウインドウ枠に沿って配置すると共に、前記車両ウインドウ枠によって囲まれる開口部側へ付勢し、
前記連結フレームに連結された線状部材を繰り出して、前記連結フレームを前記付勢力によって、前記開口部側へ移動させることによって前記シートを展張させることを特徴とするシートの展張方法。
Priority Applications (1)
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JP2004226076A JP2006044391A (ja) | 2004-08-02 | 2004-08-02 | サンシェード装置及びシートの展張方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007290609A (ja) * | 2006-04-26 | 2007-11-08 | Toyota Motor Corp | 自動車ウィンドウガラス用サンシェード |
JP2008114774A (ja) * | 2006-11-07 | 2008-05-22 | Toyota Boshoku Corp | サンバイザ |
-
2004
- 2004-08-02 JP JP2004226076A patent/JP2006044391A/ja not_active Withdrawn
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