JP2006041306A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

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【課題】 ゲート電極材料膜形成時に形成されたゲート電極材料膜/高誘電率ゲート絶縁膜の界面における寄生低誘電率界面層を還元し、ゲート絶縁膜の薄膜化を実現する。
【解決手段】 シリコン基板1上に下部界面層4としてのシリコン酸窒化膜4を形成し、その上に高誘電率ゲート電極5としてのHfアルミネート膜を形成する。Hfアルミネート膜5上にゲート電極材料膜7としてのポリシリコン膜をLPCVD法により570℃以上の温度で形成する。その後、ゲートドーパント9を注入する前に、950℃以上1050℃未満の温度で熱処理(PGA処理)8を行う。
【選択図】 図1

Description

本発明は、高誘電率ゲート絶縁膜を有する半導体装置の製造方法に係り、特にゲート絶縁膜の薄膜化に関する。
近年、半導体装置、特に金属−絶縁物−半導体接合型電界効果トランジスタ(MISFET:metal-insulator-semiconductor-field-effect-transistor)の微細化及び高集積化が進められている。駆動電流確保及び消費電力低減の観点から、半導体装置におけるゲート絶縁膜の薄膜化が求められている。スケーリング則の要請から、ゲート絶縁膜として広く用いられてきたシリコン酸化膜(SiO2膜)は、その膜厚を2nm以下にすることが必要となっている。しかし、このような極薄のSiO2膜をゲート絶縁膜として用いた場合、トンネル電流によるゲート漏れ電流が、ソース/ドレイン電流に対して無視できない値となり、これがMISFETの高性能化と低消費電力化の両立を達成する上での大きな課題となっている。
上記課題に対して、SiO2膜よりも高い比誘電率を有する高誘電率膜をゲート絶縁膜として用いる方法が提案されている。高誘電率ゲート絶縁膜の材料としては、HfO2、ZrO2、Al2O3のような金属酸化物、HfSiOx、ZrSiOxのような金属シリケート、HfAlOx、ZrAlOxのような金属アルミネート、La2O3、Y2O3のようなランタノイド系元素の酸化物等が挙げられる。なかでも、Hfを構成元素に含むハフニア(HfO2)、ハフニウムアルミネート(HfAlOx)、ハフニウムシリケート(HfSiOx)及びこれらに窒化処理を施したもの(以下「Hf系高誘電体材料」と総称する。)では、熱的安定性が比較的良好であるため、従来のLSI製造プロセスヘの導入が比較的容易であると考えられている。Hf系高誘電体材料は比誘電率が10以上であり、SiO2の比誘電率3.9に比べて大きいため、実効的なゲート絶縁膜の膜厚(EOT:equivalent oxide thickness、以下「電気的膜厚」ともいう。)を小さく保ちつつ、物理的膜厚を大きくすることができる。このため、トンネル電流によるゲート漏れ電流を抑えることができ、消費電力を抑えることができる。
従来より、ゲート電極材料膜として多結晶質シリコン膜(以下「ポリシリコン膜」ともいう。)や非晶質シリコン膜のようなシリコン膜が用いられている。そして、このシリコン膜にゲートドーパントとしてリン、ヒ素、ボロンのような不純物が注入され、これらの導電型不純物を活性化するために、高温での熱処理が行われている。
近年においても、微細素子形成時の加工容易性のため、ゲート電極材料膜としてシリコン膜を用い、ゲートドーパント注入、高温熱処理というプロセスが用いられている。上記Hf系高誘電体材料をゲート絶縁膜として用いたMISFETにおいても、従来の微細加工技術を活用するために、シリコンゲート電極を用いたゲートスタック構造を前提とした開発研究が進められている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2003−324193号公報(図1)
しかしながら、本発明者の独自調査の結果、上記Hf系高誘電体材料からなる高誘電率ゲート絶縁膜と、シリコン膜からなるゲート電極とを有するゲートスタック構造を用いた場合には、シリコン膜の製膜時にシリコン膜/Hf系高誘電率ゲート絶縁膜の界面にて相互反応が起こり、高誘電率ゲート絶縁膜よりも低い比誘電率を有する寄生界面層(以下「寄生低誘電率界面層」という。)が形成されてしまい、ゲート絶縁膜全体の電気的膜厚(EOT)が増加してしまうという問題があった。
本発明者は、シリコン膜の製膜温度と、電気的膜厚(EOT)との関係について調査した。電気的膜厚は、蓄積容量(C−V)特性から得た。
図10は、ゲート電極となるシリコン膜の製膜温度と、蓄積容量から得られた電気的膜厚との関係を示す図である。より具体的には、高誘電率ゲート絶縁膜としてのHf組成29%であるHfAlOx膜上にシリコン膜からなるゲート電極を形成する場合において、シリコン膜の製膜温度が電気的膜厚に与える影響を示している。図11に示すように、シリコン膜の製膜温度が600℃以上で電気的膜厚が増大してしまう。これは、意図に反して寄生低誘電率界面層が形成されることによるものである。
このような電気的膜厚の増大は、ゲート絶縁膜の薄膜化を阻害する。上記寄生低誘電率界面層を含むゲート絶縁膜においては、寄生低誘電率界面層を含まない場合に比べて、同一の電気的膜厚(EOT)を得るためにゲート絶縁膜全体の物理的膜厚を小さくせざるを得ない。このため、ゲートリーク電流が増大し、所望の素子特性を得ることが困難になってしまうという問題がある。
本発明は、上記従来の課題を解決するためになされたもので、ゲート電極材料膜形成時に形成されたゲート電極材料膜/高誘電率ゲート絶縁膜の界面における寄生低誘電率界面層を還元し、ゲート絶縁膜の薄膜化を実現することを目的とする。
本発明に係る半導体装置の製造方法は、高誘電率ゲート絶縁膜を有する半導体装置の製造方法であって、
基板上にゲート絶縁膜を形成する工程であって、該基板上に下部界面層を形成する工程と、該下部界面層上に該下部界面層よりも高い比誘電率を有する高誘電率ゲート絶縁膜を形成する工程とを含む工程と、
前記高誘電率ゲート絶縁膜上にゲート電極となるゲート電極材料膜を形成する工程と、
前記ゲート電極材料膜を形成した後、微量酸素含有雰囲気中で熱処理を行う工程と、
前記熱処理を行った後、前記ゲート電極材料膜に導電性不純物を導入する工程と、
前記導電性不純物を導入した後、前記ゲート電極材料膜、高誘電率ゲート絶縁膜及び下部界面層を順次パターニングして、ゲート電極を形成する工程とを含むことを特徴とするものである。
本発明に係る半導体装置の製造方法は、高誘電率ゲート絶縁膜を有する半導体装置の製造方法であって、
基板上にゲート絶縁膜を形成する工程であって、該基板上に下部界面層を形成する工程と、該下部界面層上にハフニウムを含有する高誘電率ゲート絶縁膜を形成する工程とを含む工程と、
前記高誘電率ゲート絶縁膜上にゲート電極となるポリシリコン膜を570℃以上の温度で形成する工程と、
前記ポリシリコン膜を形成した後、微量酸素含有雰囲気中で熱処理を行う工程と、
前記熱処理を行った後、前記ポリシリコン膜に導電性不純物を導入する工程と、
前記導電性不純物を導入した後、前記ポリシリコン膜、高誘電率ゲート絶縁膜及び下部界面層を順次パターニングして、ゲート電極を形成する工程とを含むことを特徴とするものである。
本発明に係る半導体装置の製造方法は、高誘電率ゲート絶縁膜を有する半導体装置の製造方法であって、
基板上にゲート絶縁膜を形成する工程であって、該基板上に下部界面層を形成する工程と、該下部界面層上にハフニウムを含有する高誘電率ゲート絶縁膜を形成する工程とを含む工程と、
前記高誘電率ゲート絶縁膜上にゲート電極となるポリシリコン膜を570℃以上の温度で形成する工程と、
前記ポリシリコン膜を形成した後、微量酸素含有雰囲気中で熱処理を行う工程と、
前記熱処理を行った後、前記ポリシリコン膜に導電性不純物を導入する工程と、
前記導電性不純物を導入した後、前記ポリシリコン膜、高誘電率ゲート絶縁膜及び下部界面層を順次パターニングして、ゲート電極を形成する工程と、
前記ゲート電極をマスクとして、前記基板上層に導電性不純物を注入してエクステンション領域を形成する工程と、
前記エクステンション領域を形成した後、前記ゲート電極の側壁を覆うサイドウォールスペーサを形成する工程と、
前記サイドウォールスペーサ及びゲート電極をマスクとして、導電性不純物を注入してソース/ドレイン領域を形成する工程とを含むことを特徴とするものである。
本発明に係る半導体装置の製造方法は、高誘電率ゲート絶縁膜を有する相補型の半導体装置の製造方法であって、
n型回路領域及びp型回路領域の基板上に、ゲート絶縁膜を形成する工程であって、該基板上に下部界面層を形成する工程と、該下部界面層上に該下部界面層よりも高い比誘電率を有する高誘電率ゲート絶縁膜を形成する工程とを含む工程と、
前記高誘電率ゲート絶縁膜上にゲート電極となるゲート電極材料膜を形成する工程と、
前記ゲート電極材料膜を形成した後、微量酸素含有雰囲気中で熱処理を行う工程と、
前記熱処理を行った後、前記n型回路領域の前記ゲート電極材料膜にn型不純物を導入し、前記p型回路領域の前記ゲート電極材料膜にp型不純物を導入する工程と、
前記n型及びp型不純物を導入した後、前記ゲート電極材料膜、高誘電率ゲート絶縁膜及び下部界面層をパターニングして、ゲート電極を形成する工程とを含むことを特徴とするものである。
本発明に係る半導体装置の製造方法は、高誘電率ゲート絶縁膜を有する相補型の半導体装置の製造方法であって、
n型回路領域の基板上層にp型ウェルを形成し、p型回路領域の基板上層にn型ウェルを形成する工程と、
前記n型回路領域及びp型回路領域の基板上に、ゲート絶縁膜を形成する工程であって、該基板上に下部界面層を形成する工程と、該下部界面層上にハフニウムを含有する高誘電率ゲート絶縁膜を形成する工程とを含む工程と、
前記高誘電率ゲート絶縁膜上にゲート電極となるポリシリコン膜を570℃以上の温度で形成する工程と、
前記ポリシリコン膜を形成した後、微量酸素含有雰囲気中で熱処理を行う工程と、
前記熱処理を行った後、前記n型回路領域の前記ポリシリコン膜にn型不純物を導入し、前記p型回路領域の前記ポリシリコン膜にp型不純物を導入する工程と、
前記n型及びp型不純物を導入した後、前記ポリシリコン膜、高誘電率ゲート絶縁膜及び下部界面層を順次パターニングして、ゲート電極を形成する工程とを含むことを特徴とするものである。
本発明に係る半導体装置の製造方法は、高誘電率ゲート絶縁膜を有する相補型の半導体装置の製造方法であって、
n型回路領域の基板上層にp型ウェルを形成し、p型回路領域の基板上層にn型ウェルを形成する工程と、
前記n型回路領域及びp型回路領域の基板上に、ゲート絶縁膜を形成する工程であって、該基板上に下部界面層を形成する工程と、該下部界面層上にハフニウムを含有する高誘電率ゲート絶縁膜を形成する工程とを含む工程と、
前記高誘電率ゲート絶縁膜上にゲート電極となるポリシリコン膜を570℃以上の温度で形成する工程と、
前記ポリシリコン膜を形成した後、微量酸素含有雰囲気中で熱処理を行う工程と、
前記熱処理を行った後、前記n型回路領域の前記ポリシリコン膜にn型不純物を導入し、前記p型回路領域の前記ポリシリコン膜にp型不純物を導入する工程と、
前記n型及びp型不純物を導入した後、前記ポリシリコン膜、高誘電率ゲート絶縁膜及び下部界面層を順次パターニングして、ゲート電極を形成する工程と、
前記ゲート電極をマスクとして、前記p型ウェルにn型不純物を注入してn型エクステンション領域を形成する工程と、
前記ゲート電極をマスクとして、前記n型ウェルにp型不純物を注入してp型エクステンション領域を形成する工程と、
前記ゲート電極の側壁を覆うサイドウォールスペーサを形成する工程と、
前記サイドウォールスペーサ及びゲート電極をマスクとして、前記p型ウェルにn型不純物を注入してn型ソース/ドレイン領域を形成する工程と、
前記サイドウォールスペーサ及びゲート電極をマスクとして、前記n型ウェルにp型不純物を注入してp型ソース/ドレイン領域を形成する工程と、
を含むことを特徴とするものである。
本発明に係る半導体装置の製造方法において、前記ゲート電極材料膜又はポリシリコン膜の形成時に、前記ゲート電極材料膜又はポリシリコン膜と前記高誘電率ゲート絶縁膜の界面に、前記高誘電率ゲート絶縁膜よりも低い比誘電率を有する低誘電率界面層が形成され、
前記熱処理は、該低誘電率界面層を還元することが好適である。
本発明に係る半導体装置の製造方法において、前記熱処理は、950℃以上1050℃未満の温度で行うことが好適である。
本発明は以上説明したように、ゲート電極材料膜形成後、ゲートドーパント導入前に熱処理を行うことにより、ゲート電極材料膜形成時にゲート電極材料膜/高誘電率ゲート絶縁膜の界面に形成された寄生低誘電率界面層を還元し、ゲート絶縁膜の薄膜化を実現することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。図中、同一または相当する部分には同一の符号を付してその説明を簡略化ないし省略することがある。
実施の形態1.
図1〜図2は、本発明の実施の形態1による半導体装置の製造方法を説明するための工程断面図である。具体的には、図1〜図2は、高誘電率ゲート絶縁膜を有するn型チャネルMISFET(以下「nMISFET」という。)の製造方法を説明するための工程断面図である。
先ず、基板としてのシリコン基板1内に、酸化膜からなる素子分離2をSTI(shallow trench isolation)法を用いて形成する。この素子分離2により、素子領域(活性領域)間が分離される。その後、素子分離2により分離された素子領域にp型不純物としてのボロンイオンを注入し、その後に熱処理を行うことにより、p型ウェル3を形成する。
次いで、自然酸化膜除去のような前処理を行った後、熱的に安定な下部界面層4としてのシリコン酸窒化膜を、熱酸窒化、プラズマ酸窒化、ラジカル酸窒化等の手法により、例えば、0.5nm〜1.0nmの膜厚で形成する。なお、シリコン酸窒化膜に代えて、シリコン酸化膜又はシリコン窒化膜を下部界面層4として形成することができる(後述する実施の形態2についても同様)。
そして、シリコン酸窒化膜4上に、該シリコン酸窒化膜4よりも高い比誘電率を有する高誘電率ゲート絶縁膜5としてのHfアルミネート(HfAlOx)膜を、例えば、2nm〜3nmの膜厚で形成する。なお、Hfアルミネート膜に代えて、Hfシリケート(HfSiOx)膜、ハフニア(HfOx)膜、或いはこれらを窒化処理した膜を高誘電率ゲート絶縁膜5として形成することができる(後述する実施の形態2においても同様)。高誘電率ゲート絶縁膜5を用いることにより、SiO膜やSiON膜を用いた場合に比べて、ある所定の電気的膜厚(EOT)に対する物理的膜厚を厚くすることができるため、ゲート漏れ電流を抑制できる。尚、高誘電率ゲート絶縁膜5は、ALD(atomic layer deposition)法やMOCVD(metal organic chemical vapor deposition)法を用いて形成することが好ましい。例えば、Hfアルミネート膜5を、ALD法を用いて、基板温度:300℃、原料:HfCl及びTMA、酸化剤:HO又はO、膜厚2〜3nmで製膜することができる。
MISFET素子のゲート絶縁膜は、シリコン酸窒化膜4とHfアルミネート膜5との積層膜である。シリコン酸窒化膜4によりHfアルミネート膜5とシリコン基板1との界面反応が抑制される。よって、仕上がりのゲート絶縁膜の膜厚が薄く、且つ、素子特性の良好なトランジスタを作製することが可能となる。
Hfアルミネート膜5の形成後に、極微量酸素含有雰囲気中での熱処理を施すことが好ましい。例えば、ランプ式急速昇降温アニール装置(RTA)により、例えば、1000℃程度の温度で数秒間の熱処理を行うことができる。この熱処理よりHfアルミネート膜5の酸素欠損が補償されると同時に、Hfアルミネート膜5中の不純物濃度を減少させることができる。このため、Hfアルミネート膜5の膜質が改善され、ゲート漏れ電流をより一層抑制することができる。
続いて、Hfアルミネート膜5上に、ゲート電極となるシリコン膜7をLPCVD(low pressure chemical vapor deposition)法により形成する。例えば、温度:620℃、SiH流量:0.2SLM、圧力:20Paの条件で約13分間製膜を行うことにより、ポリシリコン膜を約150nmの膜厚で形成することができる。
シリコン膜7は、多結晶質であることが望ましい。これは、シリコン膜が非晶質の場合には、活性化熱処理時におけるドーパント拡散が遅く、ゲート電極が空乏化するためである。ゲート電極が空乏化している状況においては、トランジスタを動作させた場合の実効的な電気的膜厚(反転容量膜厚:Tinv)が増大してしまう。この結果、良好なオン動作特性を実現できなくなる。また、十分なドーパントの拡散を得るために熱処理の時間を長くした場合、熱処理中に上記高誘電率ゲート絶縁膜5が膜変化(結晶化、相分離等)してしまうため、電気的特性が著しく劣化する。従って、活性化熱処理による特性劣化の回避と、良好な電気的特性の確保を両立のためには、ポリシリコン膜7をゲート電極材料膜として用いることが有効である。
尚、上記LPCVD法を用いてシリコン膜7を製膜する場合、製膜温度は570℃以上であることが望ましい。570℃よりも低温では、LPCVDを用いて成長したシリコン膜が非晶質になってしまい、良好な膜モフォロジーを持つポリシリコン膜を得るのが困難になるためである。更に、570℃でのポリシリコン膜の製膜速度は約1.6nm/分程度であり、570℃よりも低温では製膜速度が極めて低くなり、現実的なスループットの確保が困難になるためである。
ポリシリコン膜7の形成後、図1(b)に示すように、基板に対して微量酸素含有雰囲気中で高温短時間の熱処理(post-gate-deposition-anneal;以下「PGA処理」ともいう。)8を施す。このPGA処理は、例えば、ランプ式急速昇降温アニール装置を用いて、酸素濃度0.2%程度の微量酸素添加窒素雰囲気中において1000℃の温度、1秒間の条件にて行うことができる。
尚、このPGA処理は、ポリシリコン膜7へのゲートドーパント(リンイオン)の注入前、すなわち、ポリシリコン膜7の製膜直後に行うことが望ましい。これは、PGA処理中に、ポリシリコン膜7中を拡散したリンイオンがHfアルミネート膜5及びシリコン酸窒化膜4中に拡散してしまい、ゲート絶縁膜の電気的特性、信頼性が著しく劣化してしまうためである。さらに、トランジスタを動作させた場合のキャリア移動度が劣化するとともに、ゲートリーク電流の増大を招いてしまう。
本発明者は、独自調査の結果、熱処理(PGA処理)を施すことによりゲート絶縁膜の電気的膜厚(EOT)の薄膜化が可能になることを見出した。図3は、nMISFETを作製した場合の電気的膜厚に対する熱処理(PGA処理)の効果を示す図である。ここで、下部界面層4として膜厚約1nmのシリコン酸窒化膜を形成し、高誘電率ゲー卜絶縁膜5として膜厚3nmのHfアルミネート膜(Hf組成:約30%)を形成し、その上に製膜温度620℃でポリシリコン膜(ゲート電極材料膜)7を形成している。熱処理(PGA処理)は、1000℃の温度で1秒間行った。また、電気的膜厚は蓄積容量から求めた。
図3に示すように、熱処理(PGA処理)を行っていない場合に比べて、熱処理(PGA処理)を行った場合においては、同一のゲートスタック構造であるにも関わらず、電気的膜厚(EOT)が約0.15nm小さくなっていることが分かる。これは、ゲート電極となるポリシリコン膜7の製膜時に、該ポリシリコン膜7とHfアルミネート膜5との界面反応により形成された寄生低誘電率界面層が、熱処理(PGA処理)によって還元されたためであると考えられる。
また、熱処理(PGA処理)の温度は、950℃以上1050℃未満が望ましい。その理由は、950℃よりも低い温度では、ゲート電極材料膜7と高誘電率ゲート絶縁膜5との界面に形成された寄生低誘電率界面層の還元反応が、起こらないか、或いはその反応速度が著しく遅いためである。また、1050℃以上では、上記寄生低誘電率界面層が還元されると同時に、高誘電率ゲート絶縁膜5下層の下部界面層4の還元反応も進行してしまうためである。この下部界面層4が著しく還元されると、下部界面層4の電気的膜厚が薄くなり、シリコン基板1と高誘電率ゲート絶縁膜5との距離が近くなってしまう。この場合、高誘電率ゲート絶縁膜5中に残存する固定電荷の影響により、トランジスタ動作をさせた場合のキャリア移動度を著しく劣化させてしまい、所望の素子特性が得られなくなってしまう。
これに対して、950℃以上1050℃未満では、下部界面層4の還元反応をほとんど進行させずに、寄生低誘電率界面層の還元反応を優先的に進行させることができる。このため、素子特性を劣化させることなく、ゲート絶縁膜全体の電気的膜厚の薄膜化が可能となる。
図4は、熱処理(PGA処理)における寄生低誘電率界面層と下部界面層4の還元反応速度を示す図である。ここで、熱処理(PGA処理)の温度は1000℃であり、下部界面層4として熱酸化膜(SiO2膜)と熱酸窒化膜(SiON膜)とについて調査した。還元反応速度は、電気的膜厚の熱処理(PGA処理)時間に伴う変化から求めている。図4に示すように、寄生低誘電率界面層の還元反応速度が約0.14nm/秒であるのに対して、熱酸化膜の還元反応速度は約0.03nm/秒(寄生低誘電率界面層に対する反応速度比:0.21)、熱酸窒化膜の還元反応速度は約0.015nm/秒(寄生低誘電率界面層に対する反応速度比:0.10)であった。上述のように、下部界面層4の還元反応よりも、寄生低誘電率界面層の還元反応が優先的に起こることが分かった。
上記寄生低誘電率界面層は、ゲート電極材料膜であるポリシリコン膜の製膜温度にて形成されているため、シリコンサブオキサイド(SiOx)のような、十分な酸化が進行していない不安定な膜になっている。このため、酸素欠損を膜中に有する高誘電率ゲート絶縁膜5と接触した状態で熱処理(PGA処理)を施した場合、熱酸化膜や熱酸窒化膜のようなエネルギー的に安定な下部界面層4に比べて、寄生低誘電率界面層から酸素を奪われ易い状況にあるため、優先的に寄生低誘電率界面層の還元反応が進むと考えられる。
次に、図1(c)に示すように、ポリシリコン膜7にゲートドーパント9としてのリンイオンを、イオン注入法により導入する。その後、熱処理を行うことにより、ポリシリコン膜7におけるリンイオンが拡散する。上述したように、素子特性及び信頼性を劣化させないために、このドーパント注入処理は、上記PGA処理の後に実施する必要がある。なお、リンイオンに代えて砒素イオンをゲートドーパントとして導入することができる。
次に、図示しないが、ポリシリコン膜7上にレジストパターンをリソグラフィ技術により形成する。そして、このレジストパターンをマスクとして、ポリシリコン膜7、Hfアルミネート膜5及びシリコン酸窒化膜4を順次エッチングすると、図2(a)に示すように、シリコン基板1上に、パターンニングされたシリコン酸窒化膜4aとHfアルミネート膜5aとからなるゲート絶縁膜6を介してポリシリコンゲート電極7aが形成される。その後、ゲート電極7aをマスクとして、n型不純物としての砒素イオンを低濃度で注入し、活性化のための熱処理を行うことにより、シリコン基板1上層にn型エクステンション領域10を形成する。
次に、ゲート電極7aを覆うようにシリコン基板1全面にシリコン窒化膜やシリコン酸化膜等の絶縁膜をCVD法により形成し、該絶縁膜を異方性エッチングする。これにより、図2(b)に示すように、ゲート電極7aの側壁を覆うサイドウォールスペーサ(以下「サイドウォール」という。)11が自己整合的に形成される。そして、サイドウォール11及びゲート電極7aをマスクとして、n型不純物としての砒素イオンを高濃度で注入し、活性化のための熱処理を行うことにより、シリコン基板1上層にn型ソース/ドレイン領域12を形成する。
次に、サリサイド技術と呼ばれる公知の自己整合シリサイド形成技術を用いて、シリサイド層13をゲート電極7a及びn型ソース/ドレイン領域12の上層に形成する。具体的には、例えば、希HF等を用いて所定の前洗浄を実施後、Ni膜とTiN膜をそれぞれ約10nm堆積し、500℃程度の温度で約30秒熱処理を施した後、未反応の金属膜(Ni膜及びTiN膜)を除去し、その後洗浄することによりNiシリサイド層13が形成される。
本発明者は、本実施の形態1による製法を用いて作製したnMISFETのC−V特性からフラットバンド電圧を求め、フラットバンド電圧を熱処理(PGA処理)比較することで、熱処理(PGA処理)の素子特性への影響を調査した。図5は、nMISFETのフラットバンド電圧と、熱処理(PGA処理)との関係を示す図である。ここで、下部界面層4として膜厚約1nmのシリコン酸窒化膜を形成し、高誘電率ゲート絶縁膜5として膜厚3nmのHfAlOx膜(Hf組成:約30%)を形成し、ゲート電極材料膜7としてポリシリコン膜を620℃の製膜温度で形成した。図5に示すように、熱処理(PGA処理)の有無によるフラットバンド電圧の変化は見られない。また、本発明者は、ポリシリコン膜7の製膜温度を変えた場合においても、熱処理(PGA処理)がフラットバンド電圧に影響を与えないことを確認した。これらの結果は、熱処理(PGA処理)による新たな固定電荷の形成は無いことを示唆しており、nMISFETの素子特性は熱処理(PGA処理)により劣化しないと考えられる。
また、本発明者による調査の結果、本実施の形態1による製法を用いて作製されたnMISFETのオン動作電流が改善されることが分かった。図6は、nMISFETのオン電流と、熱処理(PGA処理)との関係を示す図である。ここで、下部界面層4として膜厚約1nmのシリコン酸窒化膜を形成し、高誘電率ゲート絶縁膜5として膜厚3nmのHfAlOx膜(Hf組成:約30%)を形成し、ゲート電極材料膜7としてポリシリコン膜を620℃の製膜温度で形成した。評価に用いたnMISFETは、ゲート長:1μm、ウェル幅:10μmの長チャネルトランジスタである。オン動作電流の値は、ゲート電圧とドレイン電圧として1.1Vを印加した場合のドレイン電流値として規定している。図6に示すように、熱処理(PGA処理)がない場合に比べて、熱処理(PGA処理)を施すことにより、オン動作電流が増加している。これは、熱処理(PGA処理)により、ゲート絶縁膜全体の電気的膜厚が小さくなったため、チャネル反転層形成時に印加される電界強度が増加し、その結果、オン動作電流が増加したと考えられる。従って、熱処理(PGA処理)を施すことにより、オン動作電流に対する改善効果が得られることが分かる。
以上説明したように、本実施の形態1では、Hfアルミネート膜5上にゲート電極材料膜7としてポリシリコン膜を形成した後、該ポリシリコン膜7にゲートドーパント9を注入する前に、熱処理(PGA処理)8を行った。この熱処理(PGA処理)8により、ポリシリコン膜7形成時にポリシリコン膜7とHfアルミネート膜5の界面に形成された寄生低誘電率界面層を還元することができ、ゲート絶縁膜6全体の電気的膜厚の増加を抑制することができる。熱処理(PGA処理)8はゲートドーパント9注入前に行われるため、熱処理8によってドーパント9がゲート絶縁膜6へ拡散流入することを防止でき、ゲート絶縁膜6の特性劣化及び信頼性劣化を回避することができる。さらに、熱処理(PGA処理)8の温度を950℃以上1050℃未満とすることにより、下部界面層4の還元反応を抑制しつつ、寄生低誘電率界面層の還元反応を選択的に行うことができる。
従って、素子特性を劣化させることなく、ゲート絶縁膜全体の電気的膜厚を薄膜化することができ、トランジスタのオン電流を増加させることができる。よって、高性能なトランジスタを再現性良く、容易に且つ安価に作製することができる。
また、意図に反して形成された寄生低誘電率界面層を意図的に還元できるため、電気的膜厚の制御を、後工程のプロセス条件に依存せず、設計値に基づいて行うことが可能となる。すなわち、後工程のプロセスの影響による素子特性バラツキが小さくなり、プロセスの安定性が向上するため、高い駆動電流を持つ高性能なトランジスタを再現性良く、作製することが可能となる。その結果、半導体装置の歩留りを向上させることができ、生産性を向上させることができる。
なお、本実施の形態1ではnMISFETを作製する場合について説明したが、pMISFETの作製に対しても本発明を適用することができる。この場合にも、ポリシリコン膜7を形成した後、ポリシリコン膜7へゲートドーパント(ボロンイオン)を注入する前に、熱処理(PGA処理)を行う必要がある。これにより、熱処理(PGA処理)によってドーパントがゲート絶縁膜へ拡散流入することを防止でき、さらにキャリア移動度の劣化や、ゲートリーク電流の増大を防止することができる。
また、本実施の形態1では、トランジスタの作製について説明したが、容量素子の作製に対しても本発明を適用することができる。
また、本実施の形態1では、高誘電率ゲート絶縁膜の材料としてHf系高誘電体材料を用いているが、これに限らず、ZrO、Al、ZrSiOx、ZrAlOx、La、Y、或いはこれらに窒化処理を施した材料を用いることができる。
また、ゲート電極材料膜としてポリシリコン膜を用いているが、ポリシリコンゲルマニウム膜を用いることができる。
実施の形態2.
図7〜図9は、本発明の実施の形態2による半導体装置の製造方法を説明するための工程断面図である。具体的には、相補型半導体装置であるCMISFETの製造方法を説明するための工程断面図である。
図7(a)に示すように、p型シリコン基板21にSTI法を用いて素子分離22を形成する。そして、素子分離22で分離されたn型チャネルMISFET領域(以下「NMIS領域」という。)の活性領域に、p型不純物としてのボロンイオンを注入し、熱処理を行うことによりp型ウェル23を形成する。また、p型チャネルMISFET領域(以下「PMIS領域」という。)の活性領域に、n型不純物としてのリンイオンを注入し、熱処理を行うことにより、n型ウェル24を形成する。
次に、自然酸化膜除去のような前処理を行った後、下部界面層25としてのシリコン酸窒化膜を、熱酸窒化、プラズマ酸窒化、ラジカル酸窒化等の手法により、例えば、0.5nm〜1.0nmの膜厚で形成する。
そして、シリコン酸窒化膜25上に、該シリコン酸窒化膜25よりも高い比誘電率を有し、ハフニウムを含有する高誘電率ゲート絶縁膜26としてHfアルミネート膜(HfAlOx膜)を、例えば、2nm〜3nmの膜厚で形成する。さらに、HfAlOx膜26上に、ゲート電極となるポリシリコン膜28をLPCVD法により570℃以上の温度で形成する。例えば、温度:620℃、SiH流量:0.2SLM、圧力:20Paの条件で約13分間製膜を行うことにより、ポリシリコン膜を約150nmの膜厚で形成することができる。
ポリシリコン膜28の形成後、図7(b)に示すように、基板に対して微量酸素含有雰囲気中で高温短時間の熱処理(post-gate-deposition-anneal;以下「PGA処理」ともいう。)29を施す。このPGA処理は、例えば、ランプ式急速昇降温アニール装置を用いて、酸素濃度0.2%程度の微量酸素添加窒素雰囲気中において1000℃の温度、1秒間の条件にて行うことができる。
次に、図7(c)に示すように、PMIS領域をレジストパターン30でマスクし、NMIS領域のポリシリコン膜28にゲートドーパントとしてのリンイオン31をイオン注入法により注入する。その後、レジストパターン30を除去する。そして、図8(a)に示すように、NMIS領域をレジストパターン32でマスクし、PMIS領域のポリシリコン膜28にゲートドーパントとしてのボロンイオンをイオン注入法により注入する。その後、レジストパターン32を除去する。続いて、熱処理を行うことにより、ポリシリコン膜28におけるゲートドーパントが拡散する。
次に、ポリシリコン膜28上にリソグラフィ技術を用いてレジストパターン34をリソグラフィ技術により形成し、このレジストパターン34をマスクとして、ポリシリコン膜28、Hfアルミネート膜26及びシリコン酸窒化膜25を順次エッチングすると、図8(b)に示すように、NMIS領域及びPMIS領域において、シリコン基板21上に、パターニングされたシリコン酸窒化膜25aとHfアルミネート膜26aとからなるゲート絶縁膜27を介してポリシリコンゲート電極28aが形成される。その後、レジストパターン34を除去する。
次に、PMIS領域をレジストパターンでマスクし、NMIS領域のゲート電極28aをマスクとして、n型不純物としての砒素イオンを低濃度で注入する。その後、レジストパターンを除去する。そして、NMIS領域をレジストパターンでマスクし、PMIS領域のゲート電極28aをマスクとして、p型不純物としてのボロンイオンを低濃度で注入する。その後、レジストパターンを除去する。続いて、活性化のための熱処理を行うことにより、図8(c)に示すように、NMIS領域のシリコン基板21上層にn型エクステンション領域35が形成され、PMIS領域のシリコン基板21上層にp型エクステンション領域36が形成される。
次に、ゲート電極28aを覆うようにシリコン基板21全面にシリコン窒化膜やシリコン酸化膜等の絶縁膜をCVD法により形成し、該絶縁膜を異方性エッチングする。これにより、図9(a)に示すように、ゲート電極28aの側壁を覆うサイドウォールスペーサ37が自己整合的に形成される。
そして、PMIS領域をレジストパターンでマスクし、NMIS領域のサイドウォールスペーサ37及びゲート電極28aをマスクとして、n型不純物としての砒素イオンを高濃度で注入する。その後、レジストパターンを除去する。そして、NMIS領域をレジストパターンでマスクし、PMIS領域のサイドウォールスペーサ37及びゲート電極28aをマスクとして、p型不純物としてのボロンイオンを高濃度で注入する。その後、レジストパターン46を除去する。続いて、活性化のための熱処理を行うことにより、図9(a)に示すように、NMIS領域のシリコン基板21上層にn型ソース/ドレイン領域38が形成され、PMIS領域のシリコン基板21上層にp型ソース/ドレイン領域39が形成される。
次に、サリサイド技術と呼ばれる公知の自己整合シリサイド形成技術を用いて、シリサイド層40をゲート電極28a、n型ソース/ドレイン領域38及びp型ソース/ドレイン領域39の上層に形成する。具体的には、例えば、希HF等を用いて所定の前洗浄を実施後、Ni膜とTiN膜をそれぞれ約10nm堆積し、500℃程度の温度で約30秒熱処理を施した後、未反応の金属膜(Ni膜及びTiN膜)を除去し、その後洗浄することによりNiシリサイド層40が形成される。
以上説明したように、本実施の形態2では、Hfアルミネート膜26上にゲート電極材料膜28としてポリシリコン膜を形成した後、該ポリシリコン膜28にゲートドーパント31,33を注入する前に、熱処理(PGA処理)29を行った。この熱処理(PGA処理)29により、ポリシリコン膜28形成時にポリシリコン膜28とHfアルミネート膜26の界面に形成された寄生低誘電率界面層を還元することができ、ゲート絶縁膜27全体の電気的膜厚の増加を抑制することができる。熱処理(PGA処理)29はゲートドーパント31,33注入前に行われるため、熱処理29によってドーパント31,33がゲート絶縁膜27へ拡散流入することを防止でき、ゲート絶縁膜27の特性劣化及び信頼性劣化を回避することができる。さらに、熱処理(PGA処理)29の温度を950℃以上1050℃未満とすることにより、下部界面層25の還元反応を抑制しつつ、寄生低誘電率界面層の還元反応を選択的に行うことができる。
従って、素子特性を劣化させることなく、ゲート絶縁膜全体の電気的膜厚を薄膜化することができ、トランジスタのオン電流を増加させることができる。よって、高性能なトランジスタを再現性良く、容易に且つ安価に作製することができる。
本実施の形態2によっても、実施の形態1で得られた効果と同様の効果が得られる。
本発明の実施の形態1による半導体装置の製造方法を説明するための工程断面図である(その1)。 本発明の実施の形態1による半導体装置の製造方法を説明するための工程断面図である(その2)。 nMISFETを作製した場合の電気的膜厚に対する熱処理(PGA処理)の効果を示す図である。 熱処理(PGA処理)における寄生低誘電率界面層と下部界面層の還元反応速度を示す図である。 nMISFETのフラットバンド電圧と、熱処理(PGA処理)との関係を示す図である。 nMISFETのオン電流と、熱処理(PGA処理)との関係を示す図である。 本発明の実施の形態2による半導体装置の製造方法を説明するための工程断面図である(その1)。 本発明の実施の形態2による半導体装置の製造方法を説明するための工程断面図である(その2)。 本発明の実施の形態2による半導体装置の製造方法を説明するための工程断面図である(その3)。 ゲート電極となるシリコン膜の製膜温度と、蓄積容量から得られた電気的膜厚との関係を示す図である。
符号の説明
1,21 シリコン基板
2,22 素子分離
3,23 p型ウェル
4,25 下部界面層(シリコン酸窒化膜)
5,26 高誘電率ゲート絶縁膜(Hfアルミネート膜)
6,27 ゲート絶縁膜
7,28 ゲート電極材料膜(ポリシリコン膜)
7a,28a ゲート電極
8,29 熱処理(PGA処理)
9,31 リンイオン
10,35 n型エクステンション領域
11,37 サイドウォールスペーサ
12,38 n型ソース/ドレイン領域
13,40 シリサイド層(Niシリサイド層)
24 n型ウェル
30、32,34 レジストパターン
33 ボロンイオン
36 p型エクステンション領域
39 p型ソース/ドレイン領域

Claims (9)

  1. 高誘電率ゲート絶縁膜を有する半導体装置の製造方法であって、
    基板上にゲート絶縁膜を形成する工程であって、該基板上に下部界面層を形成する工程と、該下部界面層上に該下部界面層よりも高い比誘電率を有する高誘電率ゲート絶縁膜を形成する工程とを含む工程と、
    前記高誘電率ゲート絶縁膜上にゲート電極となるゲート電極材料膜を形成する工程と、
    前記ゲート電極材料膜を形成した後、微量酸素含有雰囲気中で熱処理を行う工程と、
    前記熱処理を行った後、前記ゲート電極材料膜に導電性不純物を導入する工程と、
    前記導電性不純物を導入した後、前記ゲート電極材料膜、高誘電率ゲート絶縁膜及び下部界面層を順次パターニングして、ゲート電極を形成する工程とを含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 高誘電率ゲート絶縁膜を有する半導体装置の製造方法であって、
    基板上にゲート絶縁膜を形成する工程であって、該基板上に下部界面層を形成する工程と、該下部界面層上にハフニウムを含有する高誘電率ゲート絶縁膜を形成する工程とを含む工程と、
    前記高誘電率ゲート絶縁膜上にゲート電極となるポリシリコン膜を570℃以上の温度で形成する工程と、
    前記ポリシリコン膜を形成した後、微量酸素含有雰囲気中で熱処理を行う工程と、
    前記熱処理を行った後、前記ポリシリコン膜に導電性不純物を導入する工程と、
    前記導電性不純物を導入した後、前記ポリシリコン膜、高誘電率ゲート絶縁膜及び下部界面層を順次パターニングして、ゲート電極を形成する工程とを含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  3. 高誘電率ゲート絶縁膜を有する半導体装置の製造方法であって、
    基板上にゲート絶縁膜を形成する工程であって、該基板上に下部界面層を形成する工程と、該下部界面層上にハフニウムを含有する高誘電率ゲート絶縁膜を形成する工程とを含む工程と、
    前記高誘電率ゲート絶縁膜上にゲート電極となるポリシリコン膜を570℃以上の温度で形成する工程と、
    前記ポリシリコン膜を形成した後、微量酸素含有雰囲気中で熱処理を行う工程と、
    前記熱処理を行った後、前記ポリシリコン膜に導電性不純物を導入する工程と、
    前記導電性不純物を導入した後、前記ポリシリコン膜、高誘電率ゲート絶縁膜及び下部界面層を順次パターニングして、ゲート電極を形成する工程と、
    前記ゲート電極をマスクとして、前記基板上層に導電性不純物を注入してエクステンション領域を形成する工程と、
    前記エクステンション領域を形成した後、前記ゲート電極の側壁を覆うサイドウォールスペーサを形成する工程と、
    前記サイドウォールスペーサ及びゲート電極をマスクとして、導電性不純物を注入してソース/ドレイン領域を形成する工程とを含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  4. 高誘電率ゲート絶縁膜を有する相補型の半導体装置の製造方法であって、
    n型回路領域及びp型回路領域の基板上に、ゲート絶縁膜を形成する工程であって、該基板上に下部界面層を形成する工程と、該下部界面層上に該下部界面層よりも高い比誘電率を有する高誘電率ゲート絶縁膜を形成する工程とを含む工程と、
    前記高誘電率ゲート絶縁膜上にゲート電極となるゲート電極材料膜を形成する工程と、
    前記ゲート電極材料膜を形成した後、微量酸素含有雰囲気中で熱処理を行う工程と、
    前記熱処理を行った後、前記n型回路領域の前記ゲート電極材料膜にn型不純物を導入し、前記p型回路領域の前記ゲート電極材料膜にp型不純物を導入する工程と、
    前記n型及びp型不純物を導入した後、前記ゲート電極材料膜、高誘電率ゲート絶縁膜及び下部界面層をパターニングして、ゲート電極を形成する工程とを含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  5. 高誘電率ゲート絶縁膜を有する相補型の半導体装置の製造方法であって、
    n型回路領域の基板上層にp型ウェルを形成し、p型回路領域の基板上層にn型ウェルを形成する工程と、
    前記n型回路領域及びp型回路領域の基板上に、ゲート絶縁膜を形成する工程であって、該基板上に下部界面層を形成する工程と、該下部界面層上にハフニウムを含有する高誘電率ゲート絶縁膜を形成する工程とを含む工程と、
    前記高誘電率ゲート絶縁膜上にゲート電極となるポリシリコン膜を570℃以上の温度で形成する工程と、
    前記ポリシリコン膜を形成した後、微量酸素含有雰囲気中で熱処理を行う工程と、
    前記熱処理を行った後、前記n型回路領域の前記ポリシリコン膜にn型不純物を導入し、前記p型回路領域の前記ポリシリコン膜にp型不純物を導入する工程と、
    前記n型及びp型不純物を導入した後、前記ポリシリコン膜、高誘電率ゲート絶縁膜及び下部界面層を順次パターニングして、ゲート電極を形成する工程とを含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  6. 高誘電率ゲート絶縁膜を有する相補型の半導体装置の製造方法であって、
    n型回路領域の基板上層にp型ウェルを形成し、p型回路領域の基板上層にn型ウェルを形成する工程と、
    前記n型回路領域及びp型回路領域の基板上に、ゲート絶縁膜を形成する工程であって、該基板上に下部界面層を形成する工程と、該下部界面層上にハフニウムを含有する高誘電率ゲート絶縁膜を形成する工程とを含む工程と、
    前記高誘電率ゲート絶縁膜上にゲート電極となるポリシリコン膜を570℃以上の温度で形成する工程と、
    前記ポリシリコン膜を形成した後、微量酸素含有雰囲気中で熱処理を行う工程と、
    前記熱処理を行った後、前記n型回路領域の前記ポリシリコン膜にn型不純物を導入し、前記p型回路領域の前記ポリシリコン膜にp型不純物を導入する工程と、
    前記n型及びp型不純物を導入した後、前記ポリシリコン膜、高誘電率ゲート絶縁膜及び下部界面層を順次パターニングして、ゲート電極を形成する工程と、
    前記ゲート電極をマスクとして、前記p型ウェルにn型不純物を注入してn型エクステンション領域を形成する工程と、
    前記ゲート電極をマスクとして、前記n型ウェルにp型不純物を注入してp型エクステンション領域を形成する工程と、
    前記ゲート電極の側壁を覆うサイドウォールスペーサを形成する工程と、
    前記サイドウォールスペーサ及びゲート電極をマスクとして、前記p型ウェルにn型不純物を注入してn型ソース/ドレイン領域を形成する工程と、
    前記サイドウォールスペーサ及びゲート電極をマスクとして、前記n型ウェルにp型不純物を注入してp型ソース/ドレイン領域を形成する工程と、
    を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  7. 請求項1又は4に記載の半導体装置の製造方法において、
    前記ゲート電極材料膜の形成時に、前記ゲート電極材料膜と前記高誘電率ゲート絶縁膜の界面に、前記高誘電率ゲート絶縁膜よりも低い比誘電率を有する低誘電率界面層が形成され、
    前記熱処理は、該低誘電率界面層を還元することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  8. 請求項2、3、5、6の何れかに記載の半導体装置の製造方法において、
    前記ポリシリコン膜の形成時に、前記ポリシリコン膜と前記高誘電率ゲート絶縁膜の界面に、前記高誘電率ゲート絶縁膜よりも低い比誘電率を有する低誘電率界面層が形成され、
    前記熱処理は、該低誘電率界面層を還元することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  9. 請求項1から8の何れかに記載の半導体装置の製造方法において、
    前記熱処理は、950℃以上1050℃未満の温度で行うことを特徴とする半導体装置の製造方法。
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