JP2006039525A - マスクブランク用透光性基板の製造方法、マスクブランクの製造方法、露光用マスクの製造方法、半導体装置の製造方法及び液晶表示装置の製造方法、並びに露光用マスクの欠陥修正方法 - Google Patents

マスクブランク用透光性基板の製造方法、マスクブランクの製造方法、露光用マスクの製造方法、半導体装置の製造方法及び液晶表示装置の製造方法、並びに露光用マスクの欠陥修正方法 Download PDF

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Abstract

【課題】透光性基板表面にある凹欠陥を修正して転写パターン欠陥やマスクパターン欠陥の発生を防止するマスクブランク用透光性基板、マスクブランク及び露光用マスクの製造方法、並びに露光用マスクの欠陥修正方法を提供する。
【解決手段】透光性基板1上に転写パターンとなるマスクパターン2が形成された露光用マスクで、マスクパターン2が形成されていない基板表面1aにある転写パターン欠陥となる透過光量の低下を引き起こす凹欠陥3の周辺部分を針状部材4で除去し基板表面と凹欠陥の深さとの段差を低減するように修正を行う。また、このような凹欠陥の修正を、透光性基板上にマスクパターン形成用の薄膜を形成する前の段階で行う。凹欠陥の修正を施した透光性基板を使用してマスクブランク、露光用マスクを製造する。
【選択図】図2

Description

本発明は、半導体装置製造等に使用される露光用マスクに形成された欠陥を修正する露光用マスクの欠陥修正方法、及びこの欠陥修正方法による欠陥修正工程を有する露光用マスクの製造方法、露光用マスクの原版であるマスクブランク用透光性基板に形成された欠陥を修正するマスクブランク用透光性基板の製造方法、このマスクブランク用透光性基板を使用したマスクブランクの製造方法及び露光用マスクの製造方法、並びに露光用マスクを使用して半導体装置又は液晶表示装置を製造する半導体装置又は液晶表示装置の製造方法に関する。
露光用マスク製造においては、透光性基板上に形成されたマスクパターンが設計通りに形成されているかどうかの検査を行う。こうして、例えば、除去されるべきでないマスクパターンとなる膜が除去されたピンホール欠陥(白欠陥)や、エッチング不足により膜の一部が除去されずに残っているエッチング不足欠陥(黒欠陥)を検出する。このようなピンホール欠陥や、エッチング不足による欠陥が検出された場合には、これを修正する。
上記白欠陥の修正には、例えば、FIB(Focussed Ion Beam:集束イオンビーム)アシストデポジション法やレーザーCVD法により、炭素膜等をピンホールに堆積させるなどの方法がある。また、上記黒欠陥の修正には、例えば、FIBやレーザー光照射による不要部分の除去を行うなどの方法がある。
また、最近では、ガラス基板上に形成された突起状の欠陥について、触針式形状測定器や走査プローブ顕微鏡の先端が尖った微小プローブで突起状の欠陥を物理的に除去するフォトマスクの欠陥修正方法が提案されている(特許文献1、特許文献2参照)。
特許第3251665号公報 特開2003−43669号公報
上述のように、従来の露光用マスクの欠陥修正方法によれば、膜の黒欠陥や白欠陥、ガラス基板等の透光性基板上に形成された突起状の欠陥については、欠陥修正が可能であったが、透光性基板表面に形成された傷等の凹状の欠陥(以下、凹欠陥と称す。)については、光学的、化学的、物理的に適正な特性を有する補充可能な物質が存在せず、凹欠陥の補充による修正は不可能で、従来は凹欠陥を修正する方法が無かった。
透光性基板表面に形成された傷等の凹欠陥は、露光光の散乱による透過光量の損失と同じに、凹欠陥と、凹欠陥の周辺部分とにより透過した露光光の干渉効果によって透過光量の低下を引き起こし、その結果、被転写体において転写パターン欠陥となる。従って、従来は露光用マスクの欠陥検査で透光性基板表面に凹欠陥が発見されると、修正不可能ということで露光用マスクとして不良品となっていた。
また、マスクブランクの段階、つまり表面が鏡面研磨された透光性基板の表面に傷等の凹欠陥が存在すると、例えばウェットエッチングによるマスクパターン形成の際、上記凹欠陥がマスクパターンの境界に位置している(つまり凹欠陥がマスクパターンの形成される領域から形成されない領域にわたって存在している)場合には、上記凹欠陥に浸透したエッチング液が更にマスクパターンを形成している薄膜を浸食することによりパターン形状が悪化し、くわれ(マスクパターンの一部が欠けた状態)等のマスクパターン欠陥を引き起こすという問題が発生する。例えば、液晶表示装置等の製造の際に使用される大型フォトマスクの場合、マスクパターンを形成する際のエッチングはウェットエッチングで行われるのが主流であるため、上述のマスクパターン欠陥の発生を防止することは重要な課題である。
そこで本発明の目的は、第一に、透光性基板表面に存在する透過光量の低下を引き起こすような凹欠陥を修正して転写パターン欠陥の発生を防止することが出来る、或いは前述のエッチング液の浸透によるマスクパターン欠陥を引き起こすような凹欠陥を修正してマスクパターン欠陥の発生を防止することが出来るマスクブランク用透光性基板の製造方法、及びこのような透光性基板を使用したマスクブランク及び露光用マスクの製造方法を提供することであり、第二に、透光性基板表面に形成された凹欠陥を修正して透過光量の低下を抑制して転写パターン欠陥を防止することが出来る露光用マスクの欠陥修正方法、及びこのような欠陥修正方法による欠陥修正工程を有する露光用マスクの製造方法を提供することであり、第三に、このような露光用マスクを使用したリソグラフィー技術により、半導体基板上に微細パターンをパターン欠陥なく形成することができる半導体装置の製造方法、或いは液晶表示装置用基板上に微細パターンをパターン欠陥なく形成することができる液晶表示装置の製造方法を提供することである。
上記課題を解決するため、本発明は以下の構成を有する。
(構成1)露光用マスクの原版であるマスクブランク用透光性基板の製造方法であって、透光性基板表面の転写パターンとなるマスクパターンが形成されるマスクパターン形成領域内に存在する、転写パターン欠陥となる透過光量の低下を引き起こす程度の深さの凹状の欠陥部を特定し、透過光量の低下を抑制して転写パターン欠陥とならないように、特定した前記欠陥部の周辺部分を除去して、前記基板表面と前記欠陥部の深さとの段差を低減することを特徴とするマスクブランク用透光性基板の製造方法である。
構成1によれば、透光性基板表面に存在する、転写パターン欠陥となる透過光量の低下を引き起こす程度の深さの凹欠陥を特定し、特定した凹欠陥の周辺部分を彫りこんで除去し、基板表面と凹欠陥の深さとの段差を低減することにより、たとえば凹欠陥と該凹欠陥の周辺部分との露光光の透過による干渉効果により生じる透過光量の低下を抑制して転写パターン欠陥の発生を防止できるマスクブランク用透光性基板が得られる。またこのように、マスクブランクを作製する段階、具体的には鏡面研磨された透光性基板上にマスクパターン形成用薄膜を形成する前の段階で、透過光量の低下を引き起こす凹欠陥を無くすことができるので、露光用マスクを作製した段階で凹欠陥修正を行わなくてもよい。
(構成2)露光用マスクの原版であるマスクブランク用透光性基板の製造方法であって、透光性基板表面の転写パターンとなるマスクパターンが形成されるマスクパターン形成領域内に存在する、ウェットエッチングによりマスクパターンを形成する際のエッチング液の浸透によるマスクパターン欠陥を引き起こす程度の深さの凹状の欠陥部を特定し、マスクパターン欠陥とならないように、特定した前記欠陥部の周辺部分を除去して、前記基板表面と前記欠陥部の深さとの段差を低減することを特徴とするマスクブランク用透光性基板の製造方法である。
構成2によれば、透光性基板表面に存在する、ウェットエッチングによりマスクパターンを形成する際のエッチング液の浸透によるマスクパターン欠陥を引き起こす程度の深さの凹欠陥を特定し、特定した凹欠陥の周辺部分を彫りこんで除去し、基板表面と凹欠陥の深さとの段差を低減することにより、マスクパターン欠陥の発生を防止できるマスクブランク用透光性基板が得られる。またこのように、マスクブランクを作製する段階、具体的には鏡面研磨された透光性基板上にマスクパターン形成用薄膜を形成する前の段階で、マスクパターン欠陥を引き起こす凹欠陥を無くすことができるので、露光用マスクを作製した段階で上記マスクパターン欠陥の修正を行わなくてもよい。
(構成3)前記欠陥部の周辺部分の基板表面に針状部材を接触させて彫りこむことにより前記欠陥部の周辺部分を除去することを特徴とする構成1又は2に記載のマスクブランク用透光性基板の製造方法である。
構成3によれば、基板表面と凹欠陥の深さとの段差を低減する手段として、針状部材を用いることにより、基板材料を彫りこむ領域や深さを高精度で物理的に除去することができる。
(構成4)前記欠陥部の周辺部分の基板表面に、研磨剤を含む研磨液を凍結させた凍結体を接触させて彫りこむことにより前記欠陥部の周辺部分を除去することを特徴とする構成1又は2に記載のマスクブランク用透光性基板の製造方法である。
構成4によれば、基板表面と凹欠陥の深さとの段差を低減する手段として、研磨剤を含む研磨液を凍結させた凍結体を用いることにより、基板材料の比較的広い領域を彫り込んで物理的に除去することが容易であるため、例えば大型マスクブランク用の透光性基板の凹欠陥修正に好適である。
(構成5)前記欠陥部の周辺部分の基板表面を除去した後の前記欠陥部から基板表面へ至る各段差の深さがそれぞれ、露光光の透過による干渉効果により生じる透過光量の低下が5%以下となる深さであることを特徴とする構成1、3又は4に記載のマスクブランク用透光性基板の製造方法である。
構成5によれば、凹欠陥の周辺部分の基板表面を除去した後の凹欠陥から基板表面へ至る各段差の深さをそれぞれ、露光光の透過による干渉効果により生じる透過光量の低下が5%以下となる深さとすることにより、転写パターンの線幅の変動を10%以内に抑えることができ、転写パターン欠陥を防止することができる。
(構成6)構成1乃至5の何れかに記載のマスクブランク用透光性基板の製造方法によって得られた透光性基板表面上にマスクパターン形成用薄膜を形成することを特徴とするマスクブランクの製造方法である。
構成6によれば、転写パターン欠陥となる透過光量の低下やマスクパターン欠陥を引き起こす基板表面の凹欠陥を無くしたマスクブランクが得られる。またこのように、マスクブランクを作製する段階で凹欠陥を無くすことができるので、露光用マスクの段階での凹欠陥修正を行わなくてもよい。
(構成7)構成6に記載のマスクブランクの製造方法によって得られたマスクブランクの前記マスクパターン形成用薄膜をパターニングして、透光性基板上に転写パターンとなるマスクパターンを形成することを特徴とする露光用マスクの製造方法である。
構成7によれば、転写パターン欠陥となる透過光量の低下やマスクパターン欠陥を引き起こす基板表面の凹欠陥を無くしたマスクブランクを使用して露光用マスクを製造することにより、転写パターン欠陥やマスクパターン欠陥が発生しない露光用マスクが得られる。
(構成8)透光性基板上に転写パターンとなるマスクパターンが形成され、該マスクパターンが形成されていない前記基板表面に、転写パターン欠陥となる透過光量の低下を引き起こす程度の深さの凹状の欠陥部を有する露光用マスクの欠陥修正方法であって、透過光量の低下を抑制して転写パターン欠陥とならないように、前記欠陥部の周辺部分を除去して前記基板表面と前記欠陥部の深さとの段差を低減することを特徴とする露光用マスクの欠陥修正方法である。
構成8によれば、転写パターン欠陥となる透過光量の低下を引き起こす程度の深さの凹欠陥の周辺部分を彫りこんで除去し、基板表面と凹欠陥の深さとの段差を低減することにより、たとえば凹欠陥と該凹欠陥の周辺部分との露光光の透過による干渉効果により生じる透過光量の低下を抑制することができる。従って、このように基板表面に対する凹欠陥の深さの段差を低減させた露光用マスクを使用して被転写体にパターンを転写する場合、転写パターン欠陥は発生しない。
(構成9)前記欠陥部の周辺部分の基板表面に針状部材を接触させて彫りこむことにより前記欠陥部の周辺部分を除去することを特徴とする構成8に記載の露光用マスクの欠陥修正方法である。
構成9によれば、基板表面と凹欠陥の深さとの段差を低減する手段として、針状部材を用いることにより、基板材料を彫りこむ領域や深さを高精度で物理的に除去することができる。
(構成10)前記欠陥部の周辺部分の基板表面を除去した後の前記欠陥部から基板表面へ至る各段差の深さがそれぞれ、露光光の透過による干渉効果により生じる透過光量の低下が5%以下となる深さであることを特徴とする構成8又は9に記載の露光用マスクの欠陥修正方法である。
構成10によれば、凹欠陥の周辺部分の基板表面を除去した後の凹欠陥から基板表面へ至る各段差の深さをそれぞれ、露光光の透過による干渉効果により生じる透過光量の低下が5%以下となる深さとすることにより、転写パターンの線幅の変動を10%以内に抑えることができ、転写パターン欠陥を防止することができる。
(構成11)前記露光用マスクは、半導体デザインルールで65nm対応露光用マスク又は45nm対応露光用マスクであることを特徴とする構成8乃至10の何れかに記載の露光用マスクの欠陥修正方法である。
構成11によれば、半導体デザインルールで65nm対応露光用マスク又は、45nm対応露光用マスクで本発明の欠陥修正方法が適している。
(構成12)露光用マスクの欠陥検査を行い、透過光量の低下による転写パターン欠陥の原因となる基板表面に形成された凹状の欠陥部を特定する工程と、構成8乃至11の何れかに記載の欠陥修正方法により前記欠陥部を修正する欠陥修正工程と、を有することを特徴とする露光用マスクの製造方法である。
構成12によれば、転写パターン欠陥となる透過光量の低下を引き起こす程度の深さの凹欠陥を特定し、この特定した凹欠陥の周辺部分を彫りこんで除去し、基板表面と凹欠陥の深さとの段差を低減することにより、たとえば凹欠陥と該凹欠陥の周辺部分との露光光の透過による干渉効果により生じる透過光量の低下を抑制することができ、被転写体にパターンを転写する場合でも転写パターン欠陥のない露光用マスクが得られる。
(構成13)構成7又は12に記載の露光用マスクの製造方法によって得られた露光用マスクを用いて、フォトリソグラフィー法により半導体基板上に微細パターンを形成することを特徴とする半導体装置の製造方法である。
構成13によれば、本発明により得られる露光用マスクを使用したリソグラフィー技術により、半導体基板上にパターン欠陥のない微細パターンが形成された半導体装置を製造することができる。
(構成14)構成7に記載の露光用マスクの製造方法によって得られた露光用マスクを用いて、フォトリソグラフィー法により液晶表示装置用基板上に微細パターンを形成することを特徴とする液晶表示装置の製造方法である。
構成14によれば、本発明により得られる露光用マスクを使用したリソグラフィー技術により、液晶表示装置用基板上にパターン欠陥のない微細パターンが形成された液晶表示装置を製造することができる。
本発明によれば、透光性基板表面に存在する透過光量の低下を引き起こすような凹欠陥を修正して転写パターン欠陥の発生を防止することが出来る、或いは前述のエッチング液の浸透によるマスクパターン欠陥を引き起こすような凹欠陥を修正してマスクパターン欠陥の発生を防止することが出来るマスクブランク用透光性基板が得られる。また、このような透光性基板を使用した凹欠陥のないマスクブランク及び、更にこのマスクブランクを用いた転写パターン欠陥やマスクパターン欠陥の発生しない露光用マスクを得ることができる。
また、本発明によれば、透光性基板表面に形成された凹欠陥を修正して透過光量の低下を抑制して転写パターン欠陥を防止することが出来る露光用マスクの欠陥修正方法を提供でき、さらにこのような欠陥修正方法により凹欠陥のない露光用マスクを得ることができる。
また、このような凹欠陥のない露光用マスクを使用したリソグラフィー技術により、半導体基板上にパターン欠陥のない微細パターンが形成された半導体装置、或いは液晶表示装置用基板上にパターン欠陥のない微細パターンが形成された液晶表示装置を得ることができる。
以下、本発明を実施の形態により詳細に説明する。
[実施の形態1]
先ず、本発明の実施の形態1として、露光用マスクの欠陥修正方法、及びこの欠陥修正方法を適用した露光用マスクの製造方法について説明する。
一般に、ガラス基板等の透光性基板表面に形成された傷等の凹欠陥は、このような凹欠陥のない正常部分との比較において、透過光量の低下が6%以上になるとフォトマスクとしての転写特性に悪影響が出るため不良欠陥と判定されている。この凹欠陥による透過光量の低下の原因には、凹欠陥部分での露光光の散乱による透過光量の損失と、凹欠陥と凹欠陥の周辺部分との露光光の透過による干渉効果によって引き起こされる透過光量の低下が考えられるが、フォトマスクとしての転写特性に影響を及ぼすのは、後者の露光光の干渉効果による透過光量の低下が支配的である場合が多い。このため、この露光光の干渉効果に着目し、透過光量の低下の改善を検討した。
露光光の干渉効果による透過光量の低下は次式のようにモデル化することができる。
すなわち、露光光の干渉を波動の式で表わすと、
sin(x)+sin(x−a)=2cos(a/2)sin((a/2)−x) (1)式
ここで、aは凹欠陥部分による位相の変化を表わしており、
a=2πd(n−1)/λ (2)式
で表わされ、凹欠陥の深さdを反映している。尚、nはガラス基板の屈折率、λは露光光の波長である。
そこで、フォトマスクの転写特性には問題がないとされる透過光量の低下が5%となる場合の凹欠陥の深さを求めると、上記(1)式から、正常部分との振幅の2乗の比をとればよいので、
cos2(a/2)=0.95
を満たすaであり、a=0.451ラディアンとなる。
このaを満たす凹欠陥の深さdは、露光光波長λ=193nm(ArFエキシマレーザー)、ガラス基板屈折率n=1.5とすると、上記(2)式より、27.7nmとなる。
このことから、上記露光光波長、ガラス基板屈折率の条件であれば、深さ27nmの凹欠陥があっても、フォトマスクとしての転写特性上問題なく使用できることになる。
従って、基板表面に転写パターン欠陥となる透過光量の低下を引き起こす程度の深さの凹欠陥があっても、凹欠陥の周辺部分を彫りこんで除去し、彫りこんだ後の基板表面と凹欠陥の深さとの段差を所定値(例えば27nm)までに低減することにより、凹欠陥と凹欠陥の周辺部分との露光光の透過による干渉効果により生じる透過光量の低下を転写パターン欠陥とならないように抑制することができる。このように基板表面に対する凹欠陥の深さの段差を低減させた露光用マスクは被転写体にパターンを転写する場合でも転写パターン欠陥は発生しない。
即ち、本発明による露光用マスクの欠陥修正方法は、透光性基板上に転写パターンとなるマスクパターンが形成され、該マスクパターンが形成されていない前記基板表面に、転写パターン欠陥となる透過光量の低下を引き起こす程度の深さの凹欠陥を有する露光用マスクにおいて、透過光量の低下を抑制して転写パターン欠陥とならないように、前記凹欠陥の周辺部分を除去して前記基板表面と前記凹欠陥の深さとの段差を低減することによる欠陥修正方法である。
図1は、透光性基板表面に凹欠陥を有する露光用マスクの断面図である。透光性基板1上に転写パターンとなるマスクパターン2が形成され、該マスクパターン2が形成されていない上記基板表面1aには凹欠陥3を有する。透光性基板1の材料は、例えば合成石英ガラス、無アルカリガラス、ソーダライムガラス、アルミノシリケートガラス、もしくは低膨張ガラスなどのガラス材料である。この凹欠陥3は、転写パターン欠陥となる透過光量の低下を引き起こす程度の深さの凹欠陥であるため、本発明の欠陥修正方法による修正を施す必要がある。
図2は、本発明に係る露光用マスクの欠陥修正方法の一実施の形態を説明する断面図である。
すなわち、同図(a)に示すように、凹欠陥3による透過光量の低下を抑制して転写パターン欠陥とならないように、凹欠陥3の周辺部分を除去する。例えば、上記凹欠陥3の周辺部分の基板表面1aに触針式形状測定器や走査プローブ顕微鏡の先端が尖った微小プローブのような針状部材4を接触させて基板表面1aを彫りこむことにより、凹欠陥3の周辺部分を除去することができる。このように、凹欠陥3の周辺部分を除去して基板表面と凹欠陥の深さとの段差を低減する手段として、針状部材4を用いることにより、基板材料を彫りこむ領域や深さを高精度で物理的に除去することができる。
こうして、凹欠陥3の周辺部分を除去することにより、図2(b)に示すように、凹欠陥3の周辺部分を除去した後の基板表面3aと凹欠陥3の深さとの段差を低減することができる。また同時に、基板表面1aに対する凹欠陥3の周辺部分を除去した後の基板表面3aの深さについても、基板表面1aに対する修正前の凹欠陥3の深さよりも低減することができる。
本発明による欠陥修正方法では、修正後の凹欠陥3から基板表面1aへ至る各段差の深さがそれぞれ、露光光の透過による干渉効果により生じる透過光量の低下が5%以下となる深さであることが望ましい。図3は、本発明による修正を施した凹欠陥3の拡大断面図である。本実施の形態では、基板表面1aに対する凹欠陥3の周辺部分を除去した後の基板表面3aの深さd1、及び凹欠陥3の周辺部分を除去した後の基板表面3aに対する凹欠陥3の深さd2をそれぞれ、露光光の透過による干渉効果により生じる透過光量の低下がフォトマスクの転写特性上問題がないとされる5%以下になる深さにすることにより、転写パターンの線幅の変動を10%以内に抑えることができ、転写パターン欠陥を防止することができる。
また、凹欠陥の周辺部分を除去する場合の領域は、たとえば図4に示すように、凹欠陥3の全体を含む矩形状の領域である。上述の微小ブローブなどを使用する場合は、一般に平面視で矩形状に除去することが比較的容易だからであるが、勿論、凹欠陥の周辺部分を除去する場合の領域の大きさや形状はこれに限定されるわけではない。要は、凹欠陥の全体を含む領域であれば良く、たとえば凹欠陥3の周辺部分を凹欠陥3と略同じような形状で除去しても良い。
本発明の露光用マスクの欠陥修正方法によれば、転写パターン欠陥となる透過光量の低下を引き起こす程度の深さの凹欠陥の周辺部分を例えば彫りこんで除去し、基板表面と凹欠陥の深さとの段差を低減することにより、凹欠陥での露光光の干渉効果により生じる透過光量の低下を抑制することができる。従って、このように基板表面に対する凹欠陥の深さを低減させ透過光量の低下を抑制できるように修正を施した露光用マスクを使用して被転写体にパターンを転写する場合、転写パターン欠陥は発生しない。
図5は、本発明に係る露光用マスクの欠陥修正方法の他の実施の形態を説明する断面図である。
本実施の形態は、凹欠陥の深さがさらに深い場合の修正方法である。すなわち、深さが深い凹欠陥が存在していても、この凹欠陥の周辺部分を何段階かで彫りこんで各段差が露光光の干渉効果を抑制できる程度の深さの階段状に除去することで、凹欠陥を修正することができる。図5に示す実施の形態の場合、まず第1段階として、凹欠陥3の周辺部分の広めの領域を針状部材4を用いて彫りこんで除去し(同図(b)参照)、続く第2段階として、第1段階よりも領域を狭めて同様に除去する(同図(c)参照)。こうして、第1段階で彫りこんだ基板表面3aと、第2段階で彫りこんだ基板表面3bとが階段状に形成される。この場合にも、修正後の凹欠陥3から基板表面1aへ至る各段差の深さがそれぞれ、露光光の透過による干渉効果により生じる透過光量の低下が5%以下となる深さとすることが望ましい。
このように、基板表面に形成された深さが深い凹欠陥であっても、この凹欠陥の周辺部分を何段階かの階段状に除去することで、凹欠陥を修正することができ、透過光量の低下を抑制することができる。
なお、上記の実施の形態では、凹欠陥の周辺を除去した領域は略平面(除去する深さが均一)となっているが、露光光の干渉効果を抑制できる限りにおいては、階段状であっても各段に傾斜をもたせることは可能である。
また、上記の実施の形態では、凹欠陥の周辺部分を除去する手段として、先端の尖った微小ブローブのような針状部材を用いてガラス等の基板材料を彫りこんで物理的に除去する方法を説明したが、これに限らず、たとえばFIB(Focussed Ion Beam:集束イオンビーム)照射により凹欠陥の周辺の基板材料を除去することも可能である。
また、本発明は、半導体デザインルール(ハーフピッチ)で65nm対応露光用マスクや45nm露光用マスクでの欠陥修正に好適である。例えば、半導体デザインルールで65nm対応露光用マスクの場合、パターン転写の露光光としてArFエキシマレーザー(波長:193nm)が一般に用いられるが、基板表面に深さが28nm程度の凹欠陥があっても転写パターン欠陥となり得る。また、45nm対応露光用マスクの場合、パターン転写の露光光として、ArFエキシマレーザーの液浸露光や、F2エキシマレーザー(波長:157nm)が用いられるが、上述の(1)、(2)式により転写パターン欠陥の原因となる凹欠陥の深さを求めることができる。このようなことから、半導体デザインルールで65nm対応露光用マスク又は、45nm対応露光用マスクでは本発明の欠陥修正方法が適している。
また、本発明は、バイナリマスクに限らず、ハーフトーン位相シフトマスク、レベンソン位相シフトマスク、クロムレス位相シフトマスクなどの透過型マスクにおける凹欠陥についても修正可能である。
また、液晶表示装置、例えば薄膜トランジスタ液晶表示装置(Thin Film Transistor Liquid Crystal Display)では、薄膜トランジスタ基板(以下「TFT基板」と呼ぶ。)が使用されるが、このTFT基板の製造には、透光性基板上に遮光部、透光部及び半透光部からなるパターンを有する露光用フォトマスク(グレートーンマスクとも呼ばれている)が用いられている。最近の液晶表示装置の大画面化に伴い、その製造に使用されるフォトマスクも大サイズ化を余儀無くされており、例えば、液晶表示装置用の大型基板の場合、330mm×450mm〜1400mm×1600mm程度の大きさのものが使用されている。このような大型基板を用いて作製される液晶表示装置用の大型フォトマスクは製造コストも非常に高価であるため、フォトマスクの段階で凹欠陥が発見された場合、その凹欠陥を修正できる本発明は非常に好適である。
次に、本発明の欠陥修正方法を適用した露光用マスクの製造方法について説明する。
露光用マスクは、一般には、ガラス基板等の透光性基板上にマスクパターンとなる膜を成膜したマスクブランクを用いて、レジスト膜塗布、パターン描画(露光)、現像、エッチング、残存レジストパターンの除去等の各工程を施すことにより得ることができる。本発明の露光用マスクの製造方法は、得られた露光用マスクの欠陥検査を行い、透過光量の低下による転写パターン欠陥の原因となる基板表面に形成された凹欠陥を特定する工程と、本発明に係る欠陥修正方法により上記凹欠陥を修正する欠陥修正工程と、を有する。ここで、転写パターン欠陥となる透過光量の低下を引き起こす凹欠陥を特定する方法としては、例えば、得られた露光用マスクについて、その転写特性を評価装置(例えばマイクロリソグラフィー・シミュレーション・マイクロスコープ(Microlithography Simulation Microscops)など)を用いて評価し、透過光量の低下を示す欠陥部分を特定する方法がある。さらに、原子間力顕微鏡にて、その欠陥部分を詳細に解析することにより、凹欠陥の大きさ、深さ等をより正確に確認することが可能である。
本発明の露光用マスクの製造方法によれば、転写パターン欠陥となる透過光量の低下を引き起こす程度の深さの凹欠陥を欠陥検査装置等により特定し、次いでこのようにして特定された凹欠陥の周辺部分を彫りこんで除去し、基板表面と凹欠陥の深さとの段差を低減することにより、凹欠陥での露光光の透過による干渉効果により生じる透過光量の低下を抑制することができ、被転写体にパターンを転写する場合でも転写パターン欠陥を防止できる露光用マスクが得られる。
本発明の露光用マスクの製造方法では、上記欠陥修正工程の後、露光用マスク表面を洗浄する洗浄工程を有することが好適である。上記欠陥修正工程の後、露光用マスク表面を洗浄することにより、凹欠陥の周辺部分を彫りこんだ際に発生した残滓を除去して付着物による転写パターン欠陥の発生を防止することができる。
上記洗浄工程は、微粒子を含む冷却流体を用いて洗浄することが好適である。この場合の微粒子を含む冷却流体としては、例えばドライアイスが好ましく挙げられる。冷却流体に含まれる微粒子により凹欠陥の周辺部分を彫りこんだ際に発生した残滓を除去する洗浄方法を採用することにより、透光性基板表面に対するダメージも少なく、また効果的に残滓を除去することができる。
また、上記洗浄工程は、透光性基板上に形成されたマスクパターンに対しては不溶性で、透光性基板に対しては溶解する溶媒を用いて洗浄することも好適である。このような溶媒としては、フッ酸、水酸化ナトリウムなどを含むガラスエッチング溶液が好ましく挙げられる。例えばガラスエッチング溶液を洗浄に用いることにより、凹欠陥の周辺部分を彫りこんだ際に発生した残滓を確実に除去することが出来る。
尚、上記欠陥修正工程において、発生した残滓を例えば彫りこみに使用した針状部材を用いて、出来れば除去部分から周辺へ移動させておくことにより、後の洗浄が容易となり、残滓が基板上に残存することなく確実に除去することができる。
[実施の形態2]
次に、本発明の実施の形態2として、マスクブランク用透光性基板の製造方法、この透光性基板を用いたマスクブランク及び露光用マスクの製造方法について説明する。
前述の実施の形態1では、露光用マスクの段階で欠陥検査により発見された凹欠陥を修正する場合について説明したが、露光用マスクの段階で発見される凹欠陥の多くは、マスク作製に使用したマスクブランクの透光性基板表面にもともと存在していたものと考えられるため、本実施の形態2では、露光用マスクを製造する際の原版であるマスクブランクを作製する段階で、透光性基板表面に存在する凹欠陥の修正を行い、この修正を施して凹欠陥を無くした透光性基板を使用してマスクブランクを作製し、更にこのマスクブランクを用いて露光用マスクを作製する場合を説明する。
本発明によるマスクブランク用透光性基板の製造方法では、透光性基板表面の転写パターンとなるマスクパターンが形成されるマスクパターン形成領域内に存在する、転写パターン欠陥となる透過光量の低下を引き起こす程度の深さの凹欠陥を特定し、透過光量の低下を抑制して転写パターン欠陥とならないように、特定した凹欠陥の周辺部分を除去して基板表面と凹欠陥の深さとの段差を低減することにより、凹欠陥の修正を施したマスクブランク用透光性基板を製造する。
具体的には、表面が鏡面研磨された透光性基板上にマスクパターン形成用薄膜を形成する前の段階で、透光性基板表面に存在する透過光量の低下を引き起こす凹欠陥を欠陥検査装置等により特定し、この特定された凹欠陥に対して上述の方法により凹欠陥の修正を行う。つまり、特定された凹欠陥の周辺部分を針状部材等により透過光量の低下を引き起こさない程度の深さとなるように除去する。
このように、マスクブランクを作製する段階、具体的には鏡面研磨された透光性基板上にマスクパターン形成用薄膜を形成する前の段階で、透過光量の低下を引き起こす凹欠陥を無くすことができるので、露光用マスクを作製した段階で凹欠陥修正を行わなくてもよいという効果が得られる。
また、前にも説明したが、マスクブランクの段階で、透光性基板の表面に傷等の凹欠陥が存在すると、例えばウェットエッチングによるマスクパターン形成の際、上記凹欠陥がマスクパターンの境界に位置している(つまり凹欠陥がマスクパターンの形成される領域から形成されない領域にわたって存在している)場合には、上記凹欠陥に浸透したエッチング液が更にマスクパターンを形成している薄膜を浸食することによりパターン形状が悪化し、くわれ(マスクパターンの一部が欠けた状態)等のマスクパターン欠陥を引き起こす。従って、本実施の形態では、露光用マスクを製造するためマスクパターンを形成する際のエッチングがウェットエッチングで行われる場合は、表面が鏡面研磨された透光性基板上にマスクパターン形成用薄膜を形成する前の段階で、透光性基板表面に存在する、エッチング液の浸透によるマスクパターン欠陥を引き起こす程度の深さの凹欠陥を欠陥検査装置等により特定し、この特定された凹欠陥に対してその周辺部分をマスクパターン欠陥を引き起こさない程度の深さとなるように除去して、基板表面と凹欠陥の深さとの段差を低減する。このような凹欠陥修正により、上記マスクパターン欠陥の発生を防止できるマスクブランク用透光性基板が得られる。またこのように、マスクブランクを作製する段階、具体的には鏡面研磨された透光性基板上にマスクパターン形成用薄膜を形成する前の段階で、マスクパターン欠陥を引き起こす凹欠陥を無くすことができるので、露光用マスクを作製した段階で上述のマスクパターン欠陥の発生を防止でき、凹欠陥の修正を行わなかった場合に発生したであろうマスクパターン欠陥の修正を行わなくてもよいという効果が得られる。
例えば、前述の液晶表示装置等の製造の際に使用される大型フォトマスクの場合、マスクパターンを形成する際のエッチングはウェットエッチングで行われるのが主流であるため、上述のマスクパターン欠陥の発生を防止できる本発明によるマスクブランク用透光性基板の製造方法は特に好適である。
本実施の形態においても、凹欠陥を修正する方法の詳細は、前述の実施の形態1で説明したのと同様であり、例えば転写パターン欠陥となる透過光量の低下を引き起こす凹欠陥の修正を行う場合、修正後の凹欠陥から基板表面へ至る各段差の深さがそれぞれ、露光光の透過による干渉効果により生じる透過光量の低下が5%以下となる深さであることが望ましい。凹欠陥の周辺部分を除去した後の基板表面に対する凹欠陥の深さをそれぞれ、露光光の透過による干渉効果により生じる透過光量の低下がフォトマスクの転写特性上問題がないとされる5%以下になる深さにすることにより、転写パターンの線幅の変動を10%以内に抑えることができ、転写パターン欠陥を防止することができる。また、どの程度の深さの凹欠陥が転写パターン欠陥の原因となるのかは、露光用マスクを用いてパターン転写を行う場合の露光光の波長によって異なり、具体的には前述の(1)、(2)式により転写パターン欠陥の原因となる凹欠陥の深さを求めることが出来る。
また、液晶表示装置の製造に使用される大型マスクのように、露光用マスクを製造する際のマスクパターンを形成するためのエッチングがウェットエッチングで行われる場合は、透光性基板表面に存在する、前述のエッチング液の浸透によりマスクパターン欠陥を引き起こす凹欠陥についても修正する必要がある。どの程度の深さや大きさの凹欠陥がエッチング液の浸透によりマスクパターン欠陥を引き起こすのかは、基板材料の種類、エッチング液の種類、オーバーエッチング量や、マスクパターンの形状、マスクパターンと凹欠陥の位置関係、等々によっても異なるので一概には云えないが、概ね大きさ(幅)が0.05μm以上で深さが0.01μm以上の凹欠陥は、くわれ等のパターン欠陥を引き起こす可能性が高いので、修正することが望ましい。
凹欠陥の周辺部分を除去する手段として、前述の実施の形態1で説明したような先端の尖った微小ブローブのような針状部材を用いてガラス等の基板材料を彫りこんで物理的に除去する方法や、FIB(Focussed Ion Beam:集束イオンビーム)照射により凹欠陥の周辺の基板材料を除去する方法が本実施の形態においても適用することができる。
また、本実施の形態では、凹欠陥の周辺部分を除去する手段として、研磨剤を含む研磨液を凍結させた凍結体を基板材料に接触させて削りこむことにより物理的に除去する方法を適用することもできる。このような研磨剤を含む研磨液を凍結させた凍結体を用いることにより、基板材料の比較的広い領域を削り込んで効率的に除去することが容易であるため、例えば大型マスクブランク用の透光性基板の凹欠陥修正に好適である。またこのような凍結体を用いることにより、凹欠陥の修正中に発生する残滓が凍結体に混入するのを防止でき、新たな欠陥の発生を防止できるという効果もある。
この研磨剤を含む研磨液を凍結させた凍結体については、本出願人が先に出願した特願2004−242628の明細書に詳しい記載があるが、例えばコロイダルシリカ、酸化セリウム等の研磨剤を超純水、ガス溶解水等の溶媒に懸濁させた研磨液(研磨剤濃度:例えば0.05〜20wt%)を所望の形状の耐冷却製成形型に流し込み、液体窒素などを用いて凍結させることにより得られる。この凍結体の形状、大きさ等は任意であり、例えば全体形状が円柱、楕円柱もしくは角柱などの柱形状、全体形状が円錐、角錐形状もしくは球形状、又は柱形状の先端部分が円錐もしくは角錐形状、或いは半球形状など、要は本発明の凹欠陥の修正に好適な形状、大きさとすればよい。凍結前の研磨液を流し込む成形型の形状、大きさにより、凍結体の形状、大きさは変えることが出来る。また、リューターのような回転治具の先端に上記凍結体を取り付けて使用してもよい。
また、凹欠陥の周辺部分を除去する手段として、部分的にエッチング液を付与して基板材料をエッチングにより除去する方法を適用してもよい。この方法も、基板材料の比較的広い領域を除去するのに向いている。
尚、上述の凍結体を用いる方法や、部分的にエッチングを行う方法は、前述の実施の形態1における露光用マスク段階での凹欠陥の修正にも適用してもよいことは勿論である。
また、凹欠陥の修正の際に発生した残滓を透光性基板表面から除去するため、例えば前述の実施の形態1で説明したような洗浄工程を実施することが好ましい。
本発明によるマスクブランク用透光性基板の製造方法によって得られた透光性基板表面上にマスクパターン形成用薄膜を公知の成膜方法(例えばスパッタ法、化学気相成長(CVD)法など)を用いて形成することによりマスクブランクが得られる。ここで、マスクパターン形成用薄膜は、例えばクロム膜などの遮光膜、モリブデンシリサイド(MoSi)膜、MoSiN膜などの位相シフト膜、遮光膜と反射防止膜との積層膜、位相シフト膜と遮光膜との積層膜などである。
本発明のマスクブランクの製造方法によれば、転写パターン欠陥となる透過光量の低下やマスクパターン欠陥を引き起こす基板表面の凹欠陥を無くしたマスクブランクが得られる。またこのように、マスクブランクを作製する段階で凹欠陥を無くすことができるので、露光用マスクの段階での凹欠陥やマスクパターン欠陥の修正を行わなくてもよい。
また、本発明のマスクブランクの製造方法によって得られたマスクブランクのマスクパターン形成用薄膜をパターニングして、透光性基板上に転写パターンとなるマスクパターンを形成することにより露光用マスクが得られる。即ち、透光性基板上にマスクパターンとなる薄膜を形成したマスクブランクを用いて、レジスト膜塗布、パターン描画(露光)、現像、エッチング、残存レジストパターンの除去等の各工程を施すことにより露光用マスクを得ることができる。
転写パターン欠陥やマスクパターン欠陥の原因となる基板表面の凹欠陥を予め修正により無くしたマスクブランクを使用して露光用マスクを製造するため、転写パターン欠陥やマスクパターン欠陥が発生しない露光用マスクが得られる。
[実施の形態3]
本発明の露光用マスクの製造方法によって得られた露光用マスクを用いて、フォトリソグラフィー法により半導体基板上に微細パターンを形成することにより、半導体装置を製造することができる。
本発明により得られる露光用マスクは、転写パターン欠陥やくわれ等のマスクパターン欠陥とならないように凹欠陥の修正を施したため、本発明により得られる露光用マスクを使用したリソグラフィー技術により、半導体基板上にパターン欠陥のない微細パターンが形成された半導体装置を製造することができる。
また、本発明の露光用マスクの製造方法によって得られた露光用マスクを用いて、フォトリソグラフィー法により液晶表示装置用基板上に微細パターンを形成することにより、液晶表示装置を製造することができる。本発明により得られる露光用マスクを使用したリソグラフィー技術により、液晶表示装置用基板上にパターン欠陥のない微細パターンが形成された液晶表示装置を製造することができる。
以下、実施例により本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこの実施例に限定されるものではない。
尚、以下の実施例1及び実施例2は前述の実施の形態1に対応する実施例である。
(実施例1)
表面が精密研磨された合成石英ガラス基板(大きさ152mm×152mm×6.35mm)上にクロムからなる遮光性膜を形成したマスクブランクを用いて、半導体デザインルールで65nm対応の露光用マスクを以下のようにして作製した。
まず、上記マスクブランク上に電子線用レジストを塗布し、ベーキングを行う。次に、電子線描画機を用いて描画し、これを現像して、所定のレジストパターンを形成する。尚、描画パターンは、0.5μmのライン・アンド・スペースパターンとした。
次に、このレジストパターンをマスクとして、クロム遮光性膜をエッチングし、ガラス基板上にクロム遮光性膜のマスクパターンを形成した。
熱濃硫酸を用いて、遮光性膜パターン上に残ったレジストパターンを除去して、フォトマスクを得た。
こうして得られた露光用マスクについて、その転写特性をマイクロリソグラフィー・シミュレーション・マイクロスコープ(Microlithography Simulation Microscops)AIMS193(カールツアイス社製)を用いて評価したところ、11%の透過光量の低下を示す欠陥部分が存在した。原子間力顕微鏡にて、欠陥部分を詳細に解析したところ、ガラス基板表面の凹欠陥であることが確認された。この凹欠陥の最も深いところは60nmに達していた。なお、この場合、前述の露光光の干渉効果による透過光量低下のモデル式((1)式及び(2)式)に基づく透過光量低下の計算値は22%となるが、上記凹欠陥の幅は70nmと例えば露光光波長193nm(ArFエキシマレーザー)の半分程度であるため、凹欠陥の全体ではなく部分的に干渉効果が生じており、そのため透過光量低下の実測値と計算値とでは差が生じているものと考えられる。
そこで、上記凹欠陥の周辺部分を、フォトマスク修正装置RAVE(RAVE社製)を用いて、凹欠陥を含む750nm×460nmの領域を、20nmの深さで彫りこんで除去した。なお、この際に発生した残滓を同じく上記フォトマスク修正装置を用いて周囲へ移動させた。
続いて、洗浄材としてドライアイスを使用し、洗浄装置エコスノー(RAVE社製)にてマスク表面の局所洗浄を行った。
洗浄後、再度、露光用マスクの転写特性を上記AIMS193を用いて評価したところ、上記のように修正を施した凹欠陥の部分は、透過光量の低下が5%と露光用マスクの転写特性に問題がないレベルに改善されていた。また、このように凹欠陥の修正を施した露光用マスクを用いてウエハ上に露光したときの、ウエハ上の位置に対する像強度の変化を表わす像強度プロファイルより、転写パターンの線幅の変動は10%以内に抑えられたことを確認した。なお、この時の露光条件は、照明形態を2/3輪帯とし、露光波長193nm(ArFエキシマレーザー)、開口数0.85、コヒーレンスファクタ0.85とした。
以上のように、本発明の欠陥修正方法により、従来は不可能とされていたガラス基板表面の凹欠陥を修正することができた。
(実施例2)
実施例1と同様にして作製した別の露光用マスクについて、その転写特性を実施例1と同様にマイクロリソグラフィー・シミュレーション・マイクロスコープ(Microlithography Simulation Microscops)AIMS193(カールツアイス社製)を用いて評価したところ、15%の透過光量の低下を示す欠陥部分が存在した。原子間力顕微鏡にて、欠陥部分を詳細に解析したところ、ガラス基板表面の凹欠陥であることが確認された。この凹欠陥の最も深いところは80nmに達していた。なお、この場合、前述の露光光の干渉効果による透過光量低下のモデル式((1)式及び(2)式)に基づく透過光量低下の計算値は37%となるが、上記凹欠陥の幅は70nmと例えば露光光波長193nm(ArFエキシマレーザー)の半分程度であるため、凹欠陥の全体ではなく部分的に干渉効果が生じており、そのため透過光量低下の実測値と計算値とでは差が生じているものと考えられる。
そこで、上記凹欠陥の周辺部分を、フォトマスク修正装置RAVE(RAVE社製)を用いて、凹欠陥を含む1000nm×460nmの領域を、20nmの深さで彫りこんで除去した。更に、その内側を、凹欠陥を含む250nm×460nmの領域を、20nmの深さで彫りこんで除去した。このように、本実施例では、凹欠陥の周辺部分を2段階で彫りこんで除去した。なお、この際に発生した残滓を同じく上記フォトマスク修正装置を用いて周囲へ移動させた。
続いて、洗浄材としてドライアイスを使用し、洗浄装置エコスノー(RAVE社製)にてマスク表面の局所洗浄を行った。
洗浄後、再度、露光用マスクの転写特性を上記AIMS193を用いて評価したところ、上記のように修正を施した凹欠陥の部分は、透過光量の低下が5%と露光用マスクの転写特性に問題がないレベルに改善されていた。また、このように凹欠陥の修正を施した本実施例の露光用マスクを用いてウエハ上に露光したときの、ウエハ上の位置に対する像強度の変化を表わす像強度プロファイルより、転写パターンの線幅の変動は10%以内に抑えられたことを確認した。なお、この時の露光条件は、実施例1と同じにした。
以上のように、本発明の欠陥修正方法により、従来は不可能とされていたガラス基板表面の凹欠陥を修正することができた。特に、本実施例では、深さが深い凹欠陥であっても、凹欠陥の周辺部分を何段階かで彫りこんで各段差が露光光の干渉効果を抑制できる程度の深さの階段状に除去することで、凹欠陥を修正することができた。
尚、以上の実施例では示していないが、上述と同様な修正方法により、例えば、ハーフトーン位相シフトマスク、レベンソン位相シフトマスク、クロムレス位相シフトマスクなどの透過型マスクにおける凹欠陥についても修正可能である。また、以上の実施例では、凹欠陥の周辺部分をプローブのような先の尖った針状部材を用いて除去する場合を示したが、これに限らず、例えば、FIB(集束イオンビーム)照射によって凹欠陥の周辺部分を除去することも可能である。
尚、以上の実施例では、欠陥修正後の洗浄として、微粒子を含む冷却流体であるドライアイスを使用した洗浄の例しか挙げなかったが、これに限らず、透光性基板上に形成されたマスクパターンに対しては不溶で、透光性基板に対しては溶解する溶媒を洗浄液として用いて洗浄しても良い。
以下の実施例は前述の実施の形態2に対応する実施例である。
(実施例3)
以下、フォトマスク(バイナリマスク)に使用するマスクブランク用ガラス基板の製造方法、フォトマスクブランクの製造方法、及びフォトマスク(露光用マスク)の製造方法について説明する。
表面が精密研磨された合成石英ガラス基板(大きさ152mm×152mm、厚さ6.35mm)の主表面を欠陥検査装置を用いて、欠陥検査を行った。尚、上記欠陥検査装置は、本発明者が先に提案した特許第3422935号公報に記載された欠陥検査装置(透光性物質の不均一検査装置)を使用した。この欠陥検査装置は、ガラス基板のような透光性物質内にレーザー光を導入し、透光性物質に表面の傷等の不均一部分がなければ、透光性物質内に導入したレーザー光は表面で全反射を繰り返して透光性物質内に光が閉じ込められ、実質的に外部へは漏出しないが、透光性物質に不均一部分があると、全反射条件が満足されず、透光性物質表面から光が漏出するので、この漏出した光を検出することにより透光性物質の欠陥(不均一部分)を検査するものである。
その結果、マスクパターンが形成されるマスクパターン形成領域内(132mm×132mm)に、深さが60nmの凹欠陥と、深さが80nmの凹欠陥を発見した。尚、この2つの凹欠陥の位置は、合成石英ガラス基板に設けられた基準マークを基準点として正確な位置座標を特定できるようにしてある。
上述の合成石英ガラス基板を使用してフォトマスクを作製したときに、上述の2つの凹欠陥がマスクパターンに隠れる場合は問題とならないが、凹欠陥がマスクパターン間の透光部に位置している場合、前述のように露光光の干渉効果により、それぞれ22%、37%の透過光量の低下を引き起こすことになる。
そこで、上述の2つの凹欠陥に対して、フォトマスク修正装置RAVE(RAVE社製)を用いて以下のように修正を行った。
即ち、深さ60nmの凹欠陥に対しては、凹欠陥を含む750nm×460nmの領域を、20nmの深さで彫りこんで除去した。また、深さ80nmの凹欠陥に対しては、凹欠陥を含む1000nm×460nmの領域を、20nmの深さで彫りこんで除去し、さらにその内側を、凹欠陥を含む250nm×460nmの領域を、20nmの深さで彫りこんで除去した。なお、この際に発生した残滓を前述の実施例と同様に上記フォトマスク修正装置を用いて周囲へ移動させた後、続いて、洗浄材としてドライアイスを使用し、洗浄装置エコスノー(RAVE社製)にて基板表面の局所洗浄を行った。
次に、凹欠陥の修正を行った基板表面にクロムからなる遮光性膜を形成したフォトマスクブランクを作製した。
次いで、このフォトマスクブランク上に電子線用レジストを塗布し、ベーキングを行った後、電子線描画機を用いて所定のパターンを描画し、これを現像して、所定のレジストパターンを形成した。描画パターンは、0.5μmのライン・アンド・スペースパターンとした。尚、上述の欠陥修正の評価を目的として、上述の2つの凹欠陥がフォトマスクを作製したときに、マスクパターン間の透光部に位置するように設定した。
次に、このレジストパターンをマスクとして、クロム遮光性膜をエッチングし、ガラス基板上にクロム遮光性膜のマスクパターンを形成した。
熱濃硫酸を用いて、遮光性膜パターン上に残ったレジストパターンを除去して、フォトマスクを得た。
こうして得られたフォトマスク(露光用マスク)の転写特性を上記AIMS193を用いて評価したところ、上記のように修正を施した凹欠陥の部分は、透過光量の低下が5%とフォトマスクの転写特性に問題がないレベルに改善されていた。また、このように凹欠陥の修正を施したフォトマスクを用いてウエハ上に露光したときの、ウエハ上の位置に対する像強度の変化を表わす像強度プロファイルより、転写パターンの線幅の変動は10%以内に抑えられたことを確認した。なお、この時の露光条件は、照明形態を2/3輪帯とし、露光波長193nm(ArFエキシマレーザー)、開口数0.85、コヒーレンスファクタ0.85とした。
(実施例4)
以下、液晶表示装置製造用の大型マスクに使用するマスクブランク用ガラス基板の製造方法、フォトマスクブランクの製造方法、及びグレートーンマスク(露光用マスク)の製造方法について説明する。
表面が精密研磨された合成石英ガラス基板(大きさ330mm×450mm、厚さ10mm)の主表面を実施例3で使用した欠陥検査装置を用いて、欠陥検査を行った。その結果、マスクパターンが形成されるマスクパターン形成領域内に、大きさが2μmで深さが0.18μmの凹欠陥を発見した。尚、凹欠陥の位置は、合成石英ガラス基板に設けられた基準マークを基準点として正確な位置座標を特定できるようにしてある。
上述の合成石英ガラス基板を使用してグレートーンマスクを作製したときに、上述の凹欠陥がマスクパターンの境界に位置している場合、後に行われるウェットエッチングによりマスクパターンを形成するときに、凹欠陥にエッチング液が浸透することにより、くわれ等のパターン欠陥を引き起こすことになる。
そこで、上述の凹欠陥に対して、研磨剤を含む研磨液を凍結させた凍結体を接触させて、凹欠陥を含む10μm×10μmの領域を0.05μm、5μm×5μmの領域を0.1μm、3μm×3μmの領域を0.15μmの深さで彫りこんで除去した。尚、上記凍結体は、コロイダルシリカを超純水に懸濁させた研磨液(研磨剤濃度10wt%)を耐冷却製成形型に流し込み、液体窒素を用いて凍結させることにより得た。この凍結体の形状は、全体形状が円柱状でその先端部分が円錐形状のものとした。その後、発生した残滓を洗浄により除去した。
次に、凹欠陥修正を行ったガラス基板表面に、クロムターゲットを用いてArガス雰囲気中でスパッタリングすることにより、クロム膜の遮光膜を形成してマスクブランクを作製した。クロム膜の遮光膜は、露光光源をi線(波長365nm)としたときの光学濃度が3以上となるように膜厚を設定して形成した。
次に、クロム膜上に、レーザー描画用のポジ型レジスト膜を形成し、所定のパターン描画、現像を行って、レジストパターンを形成した。このレジストパターンは、半透光部を形成する領域及び透光部を形成する領域を露出させ、遮光部を形成する領域にのみレジストが残存している。
次に、このレジストパターンをマスクとして、硝酸第2セリウムアンモニウムと過酸素塩を含むエッチング液を用いてウェットエッチングしてクロム膜をパターニングし、遮光部に対応する遮光膜パターンを形成した。半透光部及び透光部に対応する領域では、上記クロム膜のエッチングにより下地のガラス基板が露出した状態である。残存するレジストパターンは、濃硫酸を用いて除去した。
次に、以上のようにして得られたガラス基板上に遮光膜パターンを有する基板上の全面に半透光膜を成膜した。半透光膜は、クロムターゲットを用いて、Arと窒素の混合ガス雰囲気中にてスパッタリングすることにより形成した。形成された窒化クロム膜に含まれるクロムと窒素の比率は、1:4(Cr:N)である。また、半透光膜は、露光光源をi線としたときの透過率が50%となるように膜厚を設定して形成した。
再び全面に前記ポジ型レジスト膜を形成し、2回目の描画を行った。描画後、これを現像して、透光部に対応する領域を露出させ、遮光部及び半透光部にレジストが残存するレジストパターンを形成した。
次に、形成されたレジストパターンをマスクとして、透光部となる領域の半透光膜をウェットエッチングにより除去した。この場合のエッチング液は、上述のクロム膜のウェットエッチングに用いたエッチング液を更に純水で適宜希釈したものを使用した。残存するレジストパターンは、酸素アッシングにより除去した。
以上のようにして、合成石英ガラス基板が露出した透光部と、半透光膜パターンからなるグレートーン部(半透光部)と、遮光膜パターン上に半透光膜パターンが形成された遮光部が形成されたグレートーンマスクを作製した。
得られたグレートーンマスクの欠陥検査を行ったところ、上述の凹欠陥があったところには、くわれ等のパターン欠陥は確認されず、パターン形状は良好であった。
(実施例5−A)
以下、液晶表示装置製造用の大型マスクに使用するマスクブランク用ガラス基板の製造方法、フォトマスクブランクの製造方法、及びグレートーンマスク(露光用マスク)の製造方法について説明する。
表面が精密研磨された合成石英ガラス基板(大きさ330mm×450mm、厚さ10mm)の表面を前記欠陥検査装置を用いて、欠陥検査を行った。その結果、マスクパターンが形成されるマスクパターン形成領域内に、大きさが2μmで深さが0.18μmの凹欠陥を発見した。
尚、凹欠陥の位置は、合成石英ガラス基板に設けられた基準マークを基準点として正確な位置座標を特定できるようにしてある。
上述の合成石英ガラス基板を使ってグレートーンマスクを作製したときに、上述の凹欠陥がマスクパターンの境界に位置している場合、後に行われるエッチングによりマスクパターンを形成するときに、凹欠陥にエッチャントが浸透することによりくわれ等のパターン欠陥を引き起こすことになる。
そこで、上述の凹欠陥に対して、実施例4と同じ研磨剤を含む研磨液を凍結させた凍結体を接触させて凹欠陥を含む10μm×10μmの領域を0.05μm、5μm×5μmの領域を0.1μm、3μm×3μmの領域を0.15μmの深さで彫りこんで除去した。その後、発生した残滓を洗浄により除去した。
次に、モリブデンシリサイドターゲット(モリブデン含有量が20モル%、シリコン含有量が80モル%)を用いて、Arガス雰囲気中にてスパッタリングすることにより、合成石英ガラス基板表面に、モリブデンシリサイド膜(MoSi膜)の半透光膜を、露光光源をi線(露光波長365nm)としたときの透過率が50%となるように膜厚を設定して形成した。尚、形成されたモリブデンシリサイド膜に含まれるモリブデンとシリコンの比率は、1:4である。次に、クロムターゲットを用いてArガスと窒素ガスの混合ガス雰囲気中にてスパッタリングすることにより、モリブデンシリサイド膜上に窒化クロム膜(CrN膜)と、さらに、Arガスと一酸化窒素ガスの混合ガス雰囲気中にてスパッタリングすることにより、酸化窒化クロム膜(CrON膜)を積層させて、表面に反射防止機能を持たせた遮光膜を形成した。尚、この遮光膜の膜厚は、露光光源をi線としたときの光学濃度が3以上となるように膜厚を設定して形成してフォトマスクブランクを得た。
次に、遮光膜上に、レーザ描画用のポジ型レジスト膜を形成し、所定のパターン描画、現像を行ってレジストパターンを形成した。
次に、このレジストパターンをマスクとして、遮光膜を硝酸第2セリウムアンモニウムと過酸素塩を含むエッチング溶液を用いてウェットエッチングして遮光膜をパターニングして、半透光膜上にパターン状の遮光膜を形成した。
次に、このパターン状の遮光膜をマスクとして、半透光膜を、ドライエッチングして半透光膜をパターニングして、パターン状の半透光膜を形成した。
次に、パターン状の遮光膜上に形成されているレジスト膜を、レジスト剥離液で除去した。
次に、パターン状の遮光膜上に再度レジスト膜を形成し、所定のパターン描画、現像を行ってレジストパターンを形成した。
次に、このレジストパターンをマスクとして、遮光膜を硝酸第2セリウムアンモニウムと過酸素塩を含むエッチング溶液を用いてウェットエッチングして遮光膜をパターニングして、一部の領域の半透光膜を露出させてグレートーン部を形成させた。
最後に、パターン状の遮光膜上に形成されているレジスト膜を、レジスト剥離液で除去して、合成石英ガラス基板が露出した透光部と、半透光膜パターンからなる透過率が50%のグレートーン部と、半透光膜パターン上に遮光膜パターンが形成された透過率がほぼ0%の遮光部が形成されたグレートーンマスクを作製した。
得られたグレートーンマスクのパターン欠陥検査を行ったところ、モリブデンシリサイドからなる半透光膜パターン、及び窒化クロム膜と酸化窒化クロム膜の積層膜からなる遮光膜パターンの膜剥がれもなく、パターン形状も良好であった。
(実施例5−B)
上述の実施例5−Aにおける半透光膜を、ArガスとNガスとの混合ガス雰囲気中にてスパッタリングして、モリブデンシリサイド窒化膜(MoSiN膜)とした以外は実施例5−Aと同様にしてフォトマスクブランク、グレートーンマスクを作製した。尚、形成されたモリブデンシリサイド膜に含まれるモリブデンとシリコンの比率は、1:4である。
得られたグレートーンマスクのパターン欠陥検査を行ったところ、モリブデンシリサイド窒化物からなる半透光膜パターン、及び窒化クロム膜と酸化窒化クロム膜の積層膜からなる遮光膜パターンの膜剥がれもなく、パターン形状も良好であった。
(実施例5−C)
上述の実施例5−Aにおける半透光膜を、モリブデンシリサイドターゲット(モリブデン含有量が33モル%、シリコン含有量が67%)を用いて、Arガス雰囲気中にてスパッタリングして、モリブデンシリサイド膜(MoSi2膜)とした以外は実施例5−Aと同様にしてフォトマスクブランク、グレートーンマスクを作製した。尚、形成されたモリブデンシリサイド膜に含まれるモリブデンとシリコンの比率は、1:2である。
得られたグレートーンマスクのパターン欠陥検査を行ったところ、モリブデンシリサイド(MoSi)からなる半透光膜パターン、及び窒化クロム膜と酸化窒化クロム膜の積層膜からなる遮光膜パターンの膜剥がれもなく、パターン形状も良好であった。
尚、上述の実施例5−A〜5−Cでは、凹欠陥の周辺部分の基板表面を除去した合成石英ガラス基板を用いたが、凹欠陥のない合成石英ガラス基板であっても、半透光膜と合成石英ガラス基板との膜剥がれは発生せず、グレートーンマスクにおけるパターン欠陥も発生しないことは言うまでもない。
また、グレートーンマスクとして使用するフォトマスクブランクに求められる特性としては、遮光膜及び半透光膜、とりわけ半透光膜における面内の光学特性(透過率)の均一性が求められる。半透光膜における面内の光学特性(透過率)が均一で、且つ、上述の実施例で挙げたようにエッチャントによるエッチングにてグレートーンマスクを作製する際、透光性基板及び遮光膜に対する半透光膜の密着性が良好である必要がある。以上の特性を満足するべく、透光性基板上に半透光膜、遮光膜を有するフォトマスクブランク、グレートーンマスクの形態は、以下の構成とすることが好ましい。
半透光膜は、モリブデン、タングステン、タンタル、チタン、ニッケル、アルミニウムから選ばれる少なくとも一つの金属と、シリコンとを含有する材料とし、前記半透光膜に含まれる前記金属と前記シリコンの比率(金属:シリコン)は、1:2〜1:19とすることが好ましい。
半透光膜に含まれる金属とシリコンの比率(金属:シリコン)を、1:2〜1:19とすることにより、透光性基板(特に、ガラス基板)との密着性が良好になるので、半透光膜をエッチャントによるエッチングによりパターニングする際、透光性基板との間の膜剥がれを防止することができる。万が一、透光性基板表面に小さな凹部が存在している場合でも、透光性基板との間の膜剥がれを防止することができる。特に、半透光膜に含まれる金属とシリコンの比率を1:2にすることにより、その成膜に必要なスパッタターゲットを金属とシリコンの比率が1:2の化学量論的に安定な組成を使用することができるので、半透光膜面内の光学特性(透過率)を均一にすることができるので好ましい。
また、半透光膜は、さらに窒素を含有する材料とすることが好ましい。
半透光膜にさらに窒素を含有することにより、結晶粒が微細化され、膜応力が低減し、透光性基板との密着性がさらに向上するので好ましい。また、所望の光学特性(透過率)を得るための膜厚を、窒素を含有しない場合と比較して厚く形成する必要があるため、膜厚分布差による光学特性(透過率)のばらつきを抑えることができるので好ましい。
また、半透光膜は、モリブデン、タングステン、タンタル、チタン、ニッケル、アルミニウムから選ばれる少なくとも一つの金属と、シリコンとを含有する材料とし、前記遮光膜は、前記半透光膜とエッチング特性が異なる金属と窒素とを含有する材料とすることが好ましい。
半透光膜を金属とシリコンを含む材料とし、遮光膜を金属と窒素を含む材料とすることにより、透光性基板(特に、ガラス基板)との密着性、更には遮光膜との密着性が良好になるので、半透光膜をエッチャントによるエッチングによりパターニングする際、透光性基板との間の膜剥がれ、及び遮光膜との膜剥がれを防止することができる。万が一、透光性基板表面に小さな凹部が存在している場合でも、透光性基板との間の膜剥がれを防止することができる。
また、半透光膜に含まれる金属は、モリブデンとし、遮光膜は、クロムを含有する材料とすることがさらに好ましい。
尚、上記半透光膜に含まれる金属、シリコン、窒素の含有量は、大型パネル生産で使用される露光波長(具体的には、g線(波長436nm)、h線(波長405nm)、i線(波長365nm))に対して所望の透過率(10%〜80%)が得られるように適宜調節される。
また、遮光膜中に含まれる窒素の含有量は、所望の透過率、及び半透光膜との密着性を良好にするために、10〜80at%とすることが好ましい。遮光膜中に含まれる窒素の含有量が10at%未満の場合、半透光膜をウェットエッチングする際、半透光膜との密着強度が低下するので好ましくない。また、遮光膜中に含まれる窒素の含有量が80at%を超える場合、遮光膜成膜中の雰囲気ガスに窒素ガスを多く含むことになるので、スパッタリングの異常放電による欠陥発生の可能性が高くなるので好ましくない。
また、上記実施例5−A、5−B、5−Cにあるように、遮光膜は、表面に反射防止機能を持たせても良い。その場合、遮光膜の表面は、クロムに酸素、窒素、フッ素から選ばれる少なくとも一つを含むクロム化合物にする。具体的には、酸化クロム、窒化クロム、弗化クロム、酸化窒化クロム、酸化炭化クロム、酸化窒化炭化クロムなどの材料が挙げられる。
また、半透光膜、遮光膜の膜厚の合計は、光学濃度3以上となるように適宜調整される。
また、上述のグレートーンマスクは、LCD(液晶表示装置)用のグレートーンマスク(カラーフィルターや薄膜トランジスタ(TFT)作製用など)やPDP(プラズマディスプレイパネル)用のグレートーンマスクとして実用化することができる。
透光性基板表面に凹欠陥を有する露光用マスクの断面図である。 本発明に係る露光用マスクの欠陥修正方法の一実施の形態を説明する断面図である。 本発明による修正を施した凹欠陥の拡大断面図である。 凹欠陥の周辺部分を除去する場合の領域を説明する平面図である。 本発明に係る露光用マスクの欠陥修正方法の他の実施の形態を説明する断面図である。
符号の説明
1 透光性基板
2 マスクパターン
3 凹欠陥
4 針状部材

Claims (14)

  1. 露光用マスクの原版であるマスクブランク用透光性基板の製造方法であって、
    透光性基板表面の転写パターンとなるマスクパターンが形成されるマスクパターン形成領域内に存在する、転写パターン欠陥となる透過光量の低下を引き起こす程度の深さの凹状の欠陥部を特定し、透過光量の低下を抑制して転写パターン欠陥とならないように、特定した前記欠陥部の周辺部分を除去して、前記基板表面と前記欠陥部の深さとの段差を低減することを特徴とするマスクブランク用透光性基板の製造方法。
  2. 露光用マスクの原版であるマスクブランク用透光性基板の製造方法であって、
    透光性基板表面の転写パターンとなるマスクパターンが形成されるマスクパターン形成領域内に存在する、ウェットエッチングによりマスクパターンを形成する際のエッチング液の浸透によるマスクパターン欠陥を引き起こす程度の深さの凹状の欠陥部を特定し、マスクパターン欠陥とならないように、特定した前記欠陥部の周辺部分を除去して、前記基板表面と前記欠陥部の深さとの段差を低減することを特徴とするマスクブランク用透光性基板の製造方法。
  3. 前記欠陥部の周辺部分の基板表面に針状部材を接触させて彫りこむことにより前記欠陥部の周辺部分を除去することを特徴とする請求項1又は2に記載のマスクブランク用透光性基板の製造方法。
  4. 前記欠陥部の周辺部分の基板表面に、研磨剤を含む研磨液を凍結させた凍結体を接触させて彫りこむことにより前記欠陥部の周辺部分を除去することを特徴とする請求項1又は2に記載のマスクブランク用透光性基板の製造方法。
  5. 前記欠陥部の周辺部分の基板表面を除去した後の前記欠陥部から基板表面へ至る各段差の深さがそれぞれ、露光光の透過による干渉効果により生じる透過光量の低下が5%以下となる深さであることを特徴とする請求項1、3又は4に記載のマスクブランク用透光性基板の製造方法。
  6. 請求項1乃至5の何れかに記載のマスクブランク用透光性基板の製造方法によって得られた透光性基板表面上にマスクパターン形成用薄膜を形成することを特徴とするマスクブランクの製造方法。
  7. 請求項6に記載のマスクブランクの製造方法によって得られたマスクブランクの前記マスクパターン形成用薄膜をパターニングして、透光性基板上に転写パターンとなるマスクパターンを形成することを特徴とする露光用マスクの製造方法。
  8. 透光性基板上に転写パターンとなるマスクパターンが形成され、該マスクパターンが形成されていない前記基板表面に、転写パターン欠陥となる透過光量の低下を引き起こす程度の深さの凹状の欠陥部を有する露光用マスクの欠陥修正方法であって、
    透過光量の低下を抑制して転写パターン欠陥とならないように、前記欠陥部の周辺部分を除去して前記基板表面と前記欠陥部の深さとの段差を低減することを特徴とする露光用マスクの欠陥修正方法。
  9. 前記欠陥部の周辺部分の基板表面に針状部材を接触させて彫りこむことにより前記欠陥部の周辺部分を除去することを特徴とする請求項8に記載の露光用マスクの欠陥修正方法。
  10. 前記欠陥部の周辺部分の基板表面を除去した後の前記欠陥部から基板表面へ至る各段差の深さがそれぞれ、露光光の透過による干渉効果により生じる透過光量の低下が5%以下となる深さであることを特徴とする請求項8又は9に記載の露光用マスクの欠陥修正方法。
  11. 前記露光用マスクは、半導体デザインルールで65nm対応露光用マスク又は45nm対応露光用マスクであることを特徴とする請求項8乃至10の何れかに記載の露光用マスクの欠陥修正方法。
  12. 露光用マスクの欠陥検査を行い、透過光量の低下による転写パターン欠陥の原因となる基板表面に形成された凹状の欠陥部を特定する工程と、請求項8乃至11の何れかに記載の欠陥修正方法により前記欠陥部を修正する欠陥修正工程と、を有することを特徴とする露光用マスクの製造方法。
  13. 請求項7又は12に記載の露光用マスクの製造方法によって得られた露光用マスクを用いて、フォトリソグラフィー法により半導体基板上に微細パターンを形成することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  14. 請求項7に記載の露光用マスクの製造方法によって得られた露光用マスクを用いて、フォトリソグラフィー法により液晶表示装置用基板上に微細パターンを形成することを特徴とする液晶表示装置の製造方法。
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