JP2014174243A - フォトマスクの欠陥修正方法、フォトマスクの製造方法及びフォトマスク - Google Patents

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Abstract

【課題】フォトマスクの石英基板の欠落欠陥部の欠陥修正において、修正箇所の位相効果と透過率が石英基板の正常部とほぼ変わらない簡便な欠陥修正方法、該修正方法を含むフォトマスクの製造方法及びフォトマスクを提供する。
【解決手段】石英基板上に所定のパターンが形成されたフォトマスクの前記石英基板の欠落欠陥部を修正するフォトマスクの欠陥修正方法であって、前記欠落欠陥部に電子ビームCVD膜を堆積して前記欠落欠陥部を埋める工程と、前記堆積した電子ビームCVD膜を原子間力顕微鏡の探針を用いて削り、前記CVD膜表面の凹凸を5nm以下にする工程と、を有することを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体素子のパターン形成に用いられるフォトリソグラフィ技術に使用されるフォトマスクのパターンを形成する石英基板に生じた欠陥の修正方法、該修正方法を含むフォトマスクの製造方法及びフォトマスクに関する。
半導体素子の高集積化・微細化は、デザインルール45nmノードから32nmノードへと進展し、さらに28nmノードの半導体素子の開発が進められている。これらの半導体素子の高集積化・微細化を実現するために、現在、露光波長193nmのArFエキシマレーザを用いた光学式の投影露光装置により、フォトマスクを用いてウェハ上にパターン転写するフォトリソグラフィ技術が行なわれている。フォトリソグラフィ技術においては、露光装置での高解像技術として、投影レンズの開口数(NA)を大きくした高NA露光技術、投影レンズと露光対象の間に高屈折率媒体を介在させて露光を行なう液浸露光技術、変形照明搭載露光技術などが開発され実用されている。
一方、フォトリソグラフィ技術に用いられるフォトマスク(レチクルとも称する。)における解像度向上策としては、透明基板上にクロムなどで遮光膜を形成し、光を透過させる部分と遮光する部分でパターンを構成した従来のバイナリ型のフォトマスク(以後、バイナリマスクとも記す。)の微細化、高精度化とともに、光の干渉を利用した位相シフト効果により解像度向上を図るレベンソン型位相シフトマスク、光を透過させる部分と半透過させる部分で構成されたハーフトーン型位相シフトマスク、クロムなどの遮光層を設けないクロムレス型位相シフトマスクなどの位相シフトマスクが実用されている。
半導体集積回路素子の微細化に伴い、リソグラフィ工程での露光波長の短波長化とともに、位相シフトフォトマスク(以後、位相シフトマスクという。)を用いた位相シフト露光法が広く使われている。位相シフトマスクには位相シフタが設けられており、ウェハへの転写露光時に、位相シフタを通り位相が変わった光と、位相シフタを通らずに位相が変わっていない光との干渉を利用して、解像力を向上させることができる。位相シフトマスクを用いた露光法は、同じ投影露光装置を使用しても、マスクを従来のフォトマスク(バイナリマスク)から位相シフトマスクに代えることにより、フォトマスクからウェハに転写されるデバイスパターンの解像度を上げることができると共に、焦点深度を深くすることができるという大きな特徴を有する。
フォトリソグラフィ技術では原版であるフォトマスクに欠陥があると、転写されるウェハ全てに欠陥が作り込まれてしまい、デバイスの動作不良につながるため、フォトマスクには無欠陥性が求められている。従来、フォトマスク上のパターンの欠陥修正に関しては、レーザビームや集束イオンビーム(FIB)が用いられてきた。
フォトマスクの修正すべき欠陥は、遮光膜パターンや位相シフタのみならず、マスクパターンを構成する石英基板の欠陥についても厳しい要求がなされている。当然のことながら、石英基板に石英が欠落している箇所(以後、欠落欠陥という)がある場合には、その欠落欠陥を修正しなければならない。特に、レベンソン型位相シフトマスク、クロムレス型位相シフトマスクなどの位相シフトマスクは、マスクパターンの構成に石英基板をエッチングして用いるので、石英基板の欠落欠陥が生じた場合には、その欠陥を修正しマスクパターンの転写に影響しないようにすることが求められる。
石英基板の欠落欠陥の主な原因は、フォトマスク製造時、レジスト膜のパターンに基づいて石英基板の所定の位置をエッチングするときに、レジスト膜中に生じたピンホールによることが多いことが知られている(例えば、特許文献1参照)。従来のバイナリマスクが、平坦で平滑な遮光膜上にレジストを1回塗布するだけなのに対し、位相シフトマスクでは、既に微細パターンが形成されたマスク基板上に再び2回目以降のレジストを塗布しなければならず、パターン間のレジスト膜中に気泡を巻き込みピンホールを発生し易い。
図4は、特許文献1に記載される欠落欠陥の説明図であり、遮光膜パターン42を設けた透明基板41のレジスト膜43中に空隙(ピンホール)43aがある状態(図4(a))で、透明基板のエッチングを実施すると(図4(b))、レジスト膜中の空隙に対応した形状、大きさ(深さ)を有する欠落欠陥41aが、透明基板41に形成されてしまう(図4(c)、(d))。
石英基板の欠落欠陥の修正方法として、アルコキシシラン系またはシロキサン系の原料ガスを用いた集束イオンビーム(FIB) 法によるCVD(化学気相成長)膜(FIB−CVD膜と言う)は、位相シフタとして用いられるハーフトーン材料(MoSiONなど)や石英基板のように、SiやOを多く含んでいるため位相効果が期待できる。しかし、FIBを用いるため、CVD膜内にイオンビームのガリウム(Ga)が混入して透過率が大きく低下するために、FIB−CVD膜はレベンソン型位相シフトマスクなどの欠落欠陥の修正には用いられていない。
一方アルコキシシラン系のテトラメトキシシランなどを原料ガスとして用いた電子ビーム法によるCVD膜(電子ビームCVD膜と言う)は、更にSiやOを多く含む膜が得られることが知られている(特許文献2参照 )。電子ビームCVD膜では、当然ながらGaの混入はおこらず、透過率の高い位相効果を持つ膜が期待できる。
特許文献2には、ハーフトーン型位相シフトマスクの白欠陥やレベンソン型位相シフトマスクの凹型の位相欠陥が生じたとき、図5に示すように、テトラエトキシシラン供給系55を用いて位相効果のある電子ビームCVD膜56を所定の厚みに堆積することによって、位相が合うように修正する欠陥修正方法が記載されている。
また、上記の特許文献1には、透光部と遮光部とが設けられたフォトマスクにおいて、透光部に欠陥が生じている場合に、図6に示すように、欠陥を含む透光部(主開口部64)に隣接する遮光部の、透光部との境界部分の遮光膜62を所定量除去することによって、主開口部64の透過光と補助開口部65の透過光とが略180度の位相差となるように加工し、欠陥による透光部の露光光透過光量の減少を低減する工程を有することを特徴とするフォトマスクの欠陥修正方法が開示されている。図6中のA、B、Cは、原子間力顕微鏡(AFM)型の修正装置で削る工程を示す。
特開2009−192846号公報 特開2005−189492号公報
しかしながら、特許文献2に記載の欠陥修正方法は、FIB−CVD膜と比較して電子ビームCVD膜の透過率は向上するものの、正常な石英基板と比べた場合には、堆積した電子ビームCVD膜の透過率は未だ低くて不十分であり、実用するには依然として問題があった。
また、特許文献1に記載の欠陥修正方法は、欠陥を含む透光部に隣接する遮光部の、透光部との境界部分の遮光膜を所定量除去する方法、あるいは欠落欠陥を含む透光部を所定量掘り込み、欠落欠陥によって生じた凹部を平坦化する方法を有するものであり、遮光膜を所定量除去する工程や、掘り込みによる透光部の露光光透過光量の減少を低減する工程が煩雑となり、簡便な方法とはいえず、修正工程を行うことにより新たに別の欠陥を生じてしまうおそれがあった。
そこで、本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものである。すなわち、本発明の目的は、フォトマスクの石英基板の欠落欠陥部の欠陥修正において、欠陥修正箇所の位相効果と露光光透過率が石英基板の正常部とほぼ変わらない簡便な欠陥修正方法、該修正方法を含むフォトマスクの製造方法及びフォトマスクを提供することにある。
本発明者は、上記課題に対して、石英基板の欠落欠陥部に、従来技術を用いて酸化シリコン膜を電子ビームCVD法で形成する修正を実施したが、修正箇所の露光光透過光量は、石英基板の正常部に比べて、80%までしか得られなかった。
透過率低下の原因を種々調べたところ、原子間力顕微鏡(AFM)を用いて修正箇所の表面の凹凸を調査した結果、電子ビームCVD膜表面に高低差20nm程度の凹凸があることを確認した。
そこで、AFMの探針を利用した修正装置により、AFM探針で電子ビームCVD膜を堆積した修正箇所の表面を削り、修正箇所表面の凹凸を5nm以下にならす修正加工を行った結果、修正箇所の露光光透過光量は、石英基板の正常部に比べて、99%にまで回復した。
すなわち、従来技術による石英基板の欠落欠陥部の電子ビームCVD膜による透過率の低下は、CVD膜が化学量論的な正しいSiO2膜ではないために、膜の組成に問題があると考えられていたが、上記の結果より、CVD堆積膜表面の凹凸による光の散乱が露光光透過率低下の主原因であり、修正箇所のCVD堆積膜表面の凹凸を5nm以下にすることで上記課題を解決することができることを見出し、本発明を完成させたものである。
上記の課題を解決するために、本発明の請求項1に記載の発明に係るフォトマスクの欠陥修正方法は、石英基板上に所定のパターンが形成されたフォトマスクの前記石英基板の欠落欠陥部を修正するフォトマスクの欠陥修正方法であって、前記欠落欠陥部に電子ビームCVD膜を堆積して前記欠落欠陥部を埋める工程と、前記堆積した電子ビームCVD膜を原子間力顕微鏡の探針を用いて削り、前記CVD膜表面の凹凸を5nm以下にする工程と、を有することを特徴とするものである。
本発明の請求項2に記載の発明に係るフォトマスクの欠陥修正方法は、請求項1に記載のフォトマスクの欠陥修正方法において、前記堆積した電子ビームCVD膜が、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、またはヘキサメチルジシロキサンのうちのいずれかを原料ガスとして用いた膜であることを特徴とするものである。
本発明の請求項3に記載の発明に係るフォトマスクの欠陥修正方法は、請求項1または請求項2に記載のフォトマスクの欠陥修正方法において、前記フォトマスクが、バイナリ型フォトマスク、レベンソン型位相シフトマスク、クロムレス型位相シフトマスク及びハーフトーン型位相シフトマスクのうちのいずれかのフォトマスクであることを特徴とするものである。
本発明の請求項4に記載の発明に係るフォトマスクの製造方法は、石英基板上に所定のパターンが形成されたフォトマスクの製造方法であって、請求項1から請求項3までのうちのいずれか1項に記載のフォトマスクの欠陥修正方法を含むことを特徴とするものである。
本発明の請求項5に記載の発明に係るフォトマスクは、石英基板上に所定のパターンが形成されたフォトマスクであって、請求項1から請求項3までのうちのいずれか1項に記載のフォトマスクの欠陥修正方法を用いたことを特徴とするものである。
本発明のフォトマスクの欠陥修正方法によれば、フォトマスクの石英基板の欠落欠陥部の欠陥修正において、簡便な方法により欠陥修正箇所の位相効果と露光光透過率が石英基板の正常部とほぼ変わらないように修正することにより、石英基板の欠落欠陥部の欠陥修正の効率化が図られ、高品質なフォトマスクを得ることが可能となり、フォトマスク生産における歩留りの向上と安定を図ることができる。
本発明のフォトマスクの欠陥修正方法を示す工程断面模式図である。 本発明のフォトマスクの欠陥修正方法におけるAFMによる修正前の位相シフトマスクを用いて、ウェハに露光したときの光強度プロファイルを示すグラフである。 本発明のフォトマスクの欠陥修正方法におけるAFMによる修正後の位相シフトマスクを用いて、ウェハに露光したときの光強度プロファイルを示すグラフである。 欠落欠陥の発生原因を示す説明図である。 電子ビームCVD法による凹型位相欠陥の従来の欠陥修正方法を示す断面図である。 透光部との境界部分の遮光膜を所定量除去する従来の欠落欠陥修正方法を示す断面図である。
以下、図面に基づいて、本発明の実施形態に係るフォトマスクの修正方法について詳細に説明する。
図1は、本発明のフォトマスクの欠陥修正方法を示す工程断面模式図である。図1では、フォトマスクとして、石英基板を掘り込んでシフタを形成する基板掘り込み型のレベンソン型位相シフトマスクを例示しており、遮光膜12と掘り込み部13と開口部14で所定のパターンが構成されている。所定のパターンは、ウェハ上に転写すべき予め定められた半導体素子などのパターンである。
まず、図1(a)に示すように、石英基板11に欠落欠陥部15を有し修正が必要な洗浄したフォトマスクを準備する。欠落欠陥部15は、フォトマスクをあらかじめ欠陥検査装置で検査し、欠陥の種類と欠落欠陥の抽出、その大きさ(深さ)、位置などを測定し、検査データとしておく。欠落欠陥は上記のように、レジストのピンホールに原因するものが多く、通常、欠落欠陥の形状は円形状が多く、その大きさは直径数100nm、例えば、200nm〜300nm程度であり、凹部の深さは数10nm〜200nm程度である。欠陥検査装置としては、従来、広く用いられているフォトマスク用の欠陥検査装置、さらに欠落欠陥の状態を確認する手段として、測長用走査型電子線顕微鏡(CD−SEM)や原子間力顕微鏡(AFM)を用いることができる。
次に、図1(b)に示すように、上記の欠落欠陥を有するフォトマスクを電子ビームCVD装置に導入し、検査データを基にして2次電子像から欠落欠陥部15を識別し、アルコキシシラン系またはシロキサン系の原料ガスをガス供給系16から供給しながら、電子ビーム17を欠落欠陥部15に選択的に照射し、電子ビームCVD膜18を堆積させて欠落欠陥部15を埋める。修正箇所の電子ビームCVD膜18は、欠落欠陥部15を埋めつくし、少なくとも石英基板の正常な表面よりも高くなるように堆積する。
原料ガスとしては、修正箇所を十分な強度で修正できる材料として、石英基板と同系統のSiO2系修正膜を堆積する材料が好ましく、アルコキシシラン系としてテトラエトキシシラン(TEOS)、テトラメトキシシランなど、シロキサン系としてヘキサメチルジシロキサンなどを挙げることができる。これらの材料は位相効果があり露光光透過率が高いので、より好ましい。
次に、図1(c)に示すように、欠落欠陥部15を埋めて堆積した電子ビームCVD膜の表面を原子間力顕微鏡(AFM)の探針19を用いて削り取り、電子ビームCVD膜表面の凹凸を5nm以下にする。電子ビームCVD膜表面の凹凸を5nm以下にならすことにより、露光光の散乱による露光光透過率の低下を防止し、正常な石英基板表面とほぼ等しい露光光透過率を回復させるものである。
本発明において、AFMの探針で削り取った後の電子ビームCVD膜表面の凹凸が5nmを超えると、露光光の散乱の影響が無視できなくなり、露光光透過率が低下し始める。したがって、本発明においては、AFMの探針で削り取った後の電子ビームCVD膜表面の凹凸を5nm以下とするものである。
本発明において、削り取った後の電子ビームCVD膜表面は、修正箇所の位相効果と露光光透過率が石英基板の正常な表面とほぼ等しくなるのであれば、必ずしも石英基板の正常な表面と同一平面にする必要はない。
図1(c)のCVD膜表面を削る工程において、本発明では特殊な装置を必要とせず、従来のフォトマスクの製造工程に使用している原子間力顕微鏡(AFM)の原理を用いた修正装置をそのまま用いることができる。修正箇所の確認は、原子間力顕微鏡の原理を用いてフォトマスク表面の凹凸を確認する。修正原理はCVD膜表面の凸部を直接ダイヤモンドの探針で削り取る方法で、微細な針先制御を実現するために、カンチレバーの先端に探針を取り付け、原子間力顕微鏡の原理に基づいてフォトマスク表面の凹凸を検知し、欠陥部のみを加工することを実現している。
最後に修正したフォトマスクを洗浄して、図1(d)に示すように、フォトマスク修正工程は終了する。
上記の説明では、フォトマスクとしてレベンソン型位相シフトマスクを例にしたが、本発明のフォトマスクの欠陥修正方法は、レベンソン型位相シフトマスクに限定されるわけではなく、石英基板をパターン構成に用いているクロムレス型位相シフトマスクやハーフトーン型位相シフトマスクなどの他の位相シフトマスクにも好適な修正方法である。
さらに、本発明のフォトマスクの欠陥修正方法は、バイナリマスクなどの石英基板を用いている他のフォトマスクにも広く適用することができる。
次に、実施例により更に詳しく説明する。
光学研磨した6インチ角、0.25インチ厚の透明な石英基板を洗浄し、スパッタリング法によりクロム膜を50nmの厚さに成膜した。次に、クロム膜上に第1の電子線レジストを塗布し、電子線描画し、現像して、コンタクトホールパターンを設けた第1のレジストパターンを形成した。
次に、第1のレジストパターンをマスクとして、クロム膜を塩素と酸素の混合ガスでドライエッチングした後、第1のレジストパターンを剥離し、石英基板が露出しているクロム膜のコンタクトホールパターンを形成した。
次に、クロム膜のコンタクトホールパターン上に第2の電子線レジストを塗布し、電子線描画し、現像して、隣接するコンタクトホールパターンの一方の石英基板が露出している第2のレジストパターンを形成した。
次に、第2のレジストパターンをマスクとして、露出している石英基板をフッ素ガスでドライエッチングし、180度位相差分だけ掘り込んで掘り込み部(凹部)とした後、第2のレジストパターンを剥離し、クロム膜から石英基板が露出している開口部と、クロム膜から露出している石英基板を掘り込んだ掘り込み部とが隣接して交互に形成されたコンタクトホールパターンを有する石英基板掘り込み型のレベンソン型位相シフトマスクを形成した。
上記の作製した位相シフトマスクを欠陥検査装置で検査したところ、開口部の石英基板上に欠落欠陥が検出された。欠落欠陥は、大きさが直径約200nmのほぼ円形状で、欠落欠陥の凹部の深さは80nmであり、欠落欠陥部の位置を測定し、欠陥検査データとして蓄積した。
次に、上記の位相シフトマスクを洗浄した後、走査型電子顕微鏡機能を備えた電子ビームマスク修正装置内に設置し、上記の欠陥検査装置の検査データを基にして2次電子像から欠落欠陥を識別し、テトラエトキシシラン(TEOS)の原料ガスを供給系から供給しながら、加速電圧1kVで電子ビームを欠落欠陥部に選択的に照射し、SiO2の電子ビームCVD膜を堆積させて欠落欠陥部を埋めた。
図2は、欠落欠陥部にTEOSの電子ビームCVD膜を堆積させた、AFMによる修正前の上記の位相シフトマスクを用いて、波長193nmのArFエキシマレーザの転写シミュレーション装置(Aerial Image Measurement System:以下、AIMS)(カールツァイス社製)による光強度プロファイルの結果を示すグラフである。横軸はウェハ上の位置(μm)、縦軸は光強度(a.u.)を示す。
図2において、矢印で示すAFMの探針で修正する前の欠落欠陥部のあるコンタクトホールの露光光透過率は、正常部の90.1%までしか得られなかった。原子間力顕微鏡(AFM)を用いて、修正箇所の電子ビームCVD膜表面の凹凸を測定したところ、表面に高低差が20nmの凹凸があった。
次に、上記の位相シフトマスクを原子間力顕微鏡(AFM)を用いた修正装置に設置し、欠落欠陥部を埋めて堆積した電子ビームCVD膜の表面を、AFMの探針を用いて削り取り、電子ビームCVD膜表面の凹凸を5nm以下にならした。最後に位相シフトマスクを洗浄して、欠落欠陥部の修正工程を終了した。
図3は、欠落欠陥部に堆積した電子ビームCVD膜の表面の凹凸を5nm以下にならしたAFMによる修正後の位相シフトマスクを用いて、波長193nmの露光光でウェハに露光したときのシミュレーションによる光強度プロファイルの結果を示すグラフである。
図3において、矢印で示す欠落欠陥部をAFMの探針で修正した後のコンタクトホールの露光光透過率は、正常部の97.2%まで回復した。
本実施例による欠陥修正後の位相シフトマスクは、修正箇所のコンタクトホールの露光光透過率が正常部のコンタクトホールの露光光透過率とほぼ同じとなり、位相効果を有する高品質なマスクであることが確認された。
11 石英基板
12 遮光膜
13 掘り込み部
14 開口部
15 欠落欠陥部
16 ガス供給系
17 電子ビーム
18 電子ビームCVD膜
19 原子間力顕微鏡の探針
41 透明基板
41a 欠落欠陥
42 遮光膜パターン
43 レジスト膜
43a 空隙(ピンホール)
43b レジストパターン
51 掘り込みのあるガラス(石英)基板
52 遮光膜
53 凹型位相欠陥
54 電子ビーム
55 テトラメトキシシラン供給系
56 位相効果のある電子ビームCVD膜
61 透明基板
61a 欠落欠陥
62 遮光膜
63 遮光膜パターン
64 主開口部
65 補助開口部

Claims (5)

  1. 石英基板上に所定のパターンが形成されたフォトマスクの前記石英基板の欠落欠陥部を修正するフォトマスクの欠陥修正方法であって、
    前記欠落欠陥部に電子ビームCVD膜を堆積して前記欠落欠陥部を埋める工程と、
    前記堆積した電子ビームCVD膜を原子間力顕微鏡の探針を用いて削り、前記CVD膜表面の凹凸を5nm以下にする工程と、
    を有することを特徴とするフォトマスクの欠陥修正方法。
  2. 前記堆積した電子ビームCVD膜が、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、またはヘキサメチルジシロキサンのうちのいずれかを原料ガスとして用いた膜であることを特徴とする請求項1に記載のフォトマスクの欠陥修正方法。
  3. 前記フォトマスクが、バイナリ型フォトマスク、レベンソン型位相シフトマスク、クロムレス型位相シフトマスク及びハーフトーン型位相シフトマスクのうちのいずれかのフォトマスクであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のフォトマスクの欠陥修正方法。
  4. 石英基板上に所定のパターンが形成されたフォトマスクの製造方法であって、
    請求項1から請求項3までのうちのいずれか1項に記載のフォトマスクの欠陥修正方法を含むことを特徴とするフォトマスクの製造方法。
  5. 石英基板上に所定のパターンが形成されたフォトマスクであって、
    請求項1から請求項3までのうちのいずれか1項に記載のフォトマスクの欠陥修正方法を用いたことを特徴とするフォトマスク。
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