JP2006036571A - セメント組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】 塩素バイパスダストを適量に混合することにより、初期強度を増大させることができるセメント組成物を提供する。
【解決手段】 セメント組成物は、セメントクリンカーと石膏と塩素バイパスダストを含む。セメント組成物中のCS量は30質量%以上であり、塩素量が0.005質量%〜0.10質量%である。また、セメント組成物中のセメントクリンカーと石膏との合計含有量は90質量%〜99.995質量%であり、塩素バイパスダストは0.005質量%〜10質量%である。さらに、セメント組成物のブレーン比表面積が2500cm/g〜5000cm/gである。このセメント組成物によれば、材齢3日および7日の初期強度を増大させることができ、材齢28日強度の低下は抑制される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、塩素バイパスダストを有効利用したセメント組成物に関するものである。
従来より、塩素バイパス装置を備えたセメント製造プラントにおいて回収された塩素バイパスダストのセメント組成物への利用方法が種々検討されている。
例えば、特許文献1に示されるセメント原料焼成装置のように、塩素バイパス装置によってセメントキルン内の排ガスの一部を抽気した後、その排ガスに含まれる塩化アルカリ等の揮発性成分を系外で固定化処理して、セメント原料焼成系内における塩化アルカリ等の量を低減させる技術がある。この塩素バイパス装置は、セメント原料焼成系内におけるコーチングトラブルを防止したり、セメントクリンカー中の塩素などを抜き出したりする目的で、セメントキルンに付加的に設置されている。
この塩素バイパス装置によって抽気されたガス成分は、集塵機を経て再びセメント原料系内に戻されたり大気中に放出されたりするが、窯尻で1000℃以上の熱履歴を経たKCl等の塩化物やセメント原料の仮焼物とそれらの硫酸塩等から成る固形物が発生する。この固形物のことを塩素バイパスダストといい、水洗処理することにより塩素濃度を低減してスラッジ等にする場合もある。
また、特許文献2には、高炉スラグ又はフライアッシュを含むセメント90質量%〜99.7質量%と塩素バイパスダスト0.3質量%〜10質量%からなるセメント組成物とその製造方法が開示されている。この製造方法によれば、塩素バイパスダストを混合することにより、材齢3日および7日の初期強度を増大させ、初期強度改善剤の欠点である材齢28日強度の低下がないことが示されている。また、ここで、塩素バイパスダスト混合量を0.3質量%〜10質量%としたのは、0.3質量%より少ないと、高炉スラグ又はフライアッシュを含むセメントの初期強度を増大させる効果がなく、10質量%より多いと塩分が多くなり、コンクリートとしても用途が制限されると示されている。
特開平10−330136号公報 特開平10−218657号公報
しかしながら、JIS R 5210「ポルトランドセメント」では、ポルトランドセメントが、鉱物組成や強度発現性の違いによって、早強ポルトランドセメント、普通ポルトランドセメント、中庸熱ポルトランドセメント及び低熱ポルトランドセメントなどに分類されているが、上記特許文献1,2には、ポルトランドセメントの種別の違い、すなわちポルトランドセメントの成分の違いに対する塩素バイパスダストの及ぼす影響に関しては言及されていない。
そこで、本発明は、塩素バイパスダストの組成に加え、ベースとするセメントの種類、すなわちセメントを構成する鉱物組成の違いに対する塩素バイパスダストの及ぼす影響に着目し、塩素バイパスダストを適量に混合することにより、初期強度を増大させることができるセメント組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、セメントと混合する塩素バイパスダストが強度発現性に及ぼす影響を、鉱物組成の異なる様々なポルトランドセメントを用い、様々な塩素バイパスダストの混合量で鋭意研究した結果、塩素バイパスダストの有する強度発現増進効果が、ベースとなるポルトランドセメントの鉱物組成の一種であるCS量、及び塩素量によって異なることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明に係るセメント組成物は、セメントクリンカーと石膏と塩素バイパスダストとを含むセメント組成物であって、ボーグ式算定でCS量が30質量%以上であり、塩素量が0.005質量%〜0.10質量%であることを特徴とする。
このセメント組成物によれば、初期強度を増大させることができる。すなわち、材齢3日および7日の初期強度を増大させることができ、材齢28日における強度の低下が少ない。この初期強度の発現性に優れた特性は、セメント組成物に高炉スラグ量や石灰石量を混合しなかったとしても、或いは高炉スラグや石灰石の混合量に関らず、発揮される。そのため、塩素バイパスダストの有効利用が可能となる。ここで、CS量が30質量%未満では、材齢3日の強度増進効果は認められるものの、材齢7日の強度増進効果が十分発揮されないため、十分な初期強度増進効果があるとは言えず、好ましくない。また、塩素量が、0.005質量%未満であると初期強度の増進効果が十分発揮されず、0.10質量%を越えるとコンクリートの耐久性が低減するため好ましくない。
このセメント組成物において、セメントクリンカーと石膏との合計含有量が90質量%〜99.995質量%であり、塩素バイパスダストの含有量が0.005質量%〜10質量%であると良い。このセメントクリンカーと石膏の合計含有量が90質量%未満であると、強度発現に寄与する水和物の生成に不可欠なセメントクリンカーそのものの含有量が少なくなり、材齢に拘わらず強度発現性が低下する傾向にある。塩素バイパスダストが0.005質量%未満では、セメント組成物中の塩素量が少なく、初期強度発現性増進の効果が十分発揮されない傾向がある。一方、塩素バイパスダストが10質量%を越えると塩素量が多くなるため、そのセメント組成物を使用したコンクリート製品などの耐久性が低減する傾向にある。
また、セメント組成物のブレーン比表面積は、2500cm/g〜5000cm/gであることが好ましい。ブレーン比表面積が2500cm/g未満では十分な強度発現性が得られない場合があり、5000cm/gより大きいと製造コストの増加など製造面で支障を来たす場合があるためである。
本発明によれば、塩素バイパスダストを適量に混合することにより、初期強度を増大させることができる。
以下、本発明に係るセメント組成物の好適な実施形態について詳細に説明する。
セメント組成物は、セメントクリンカーと石膏と塩素バイパスダストとを含む。このセメント組成物は、セメントキルン内の排ガスの一部を抽気する塩素バイパス装置を備えたセメント製造プラントを用いて製造される。塩素バイパスダストは、KCl等の塩化物やセメント原料の仮焼物、それらの硫酸塩等から成る固形物である。セメント組成物に用いる塩素バイパスダストは、水洗処理される前の固形物であっても良く、水洗処理されて塩素濃度が低減されたスラッジ等であっても良い。
セメント組成物中のCS量はボーグ式算定で30質量%以上、好ましくは40質量%以上、特に好ましくは50質量%以上である。また、CS量の上限は特に限定されないが、好ましくは80質量%以下、特に好ましくは70質量%以下である。また、セメント組成物中の塩素量は、0.005質量%〜0.10質量%、好ましくは0.008質量%〜0.08質量%である。さらに好ましくは、塩素量は、0.069質量%以下であると良い。このセメント組成物であれば、材齢3日および7日において塩素バイパスダストの優れた強度増進効果が発揮される。この特性は、高炉スラグや石灰石を混合しなくとも、或いは高炉スラグや石灰石の混合量に関らず、同様に発揮される。塩素バイパスダストを混合することで問題となり得る材齢28日における強度低下も生じない。これにより、塩素バイパスダストを有効利用して、優れた強度発現性を有するセメント組成物を安定的に製造することができる。
ここで、セメント組成物中のCS量が30質量%未満では、材齢3日の強度増進効果はあるが、材齢7日の強度増進効果が十分発揮されず、十分な初期強度増進効果は認められない。セメント組成物中の塩素量が、0.005質量%未満であると初期強度の増進効果が十分発揮されず、0.10質量%を越えるとコンクリートの耐久性が低減する。なお、塩素量に換算される塩素は、KCl、NaCl、CaCl等の化合物の状態で存在している。
セメント組成物に用いるセメントクリンカーとしては、CS量を30質量%以上含有するもの、例えば、中庸熱ポルトランドセメントクリンカー、低熱ポルトランドセメントクリンカー等が挙げられる。また、早強セメントクリンカー或いは普通ポルトランドセメントクリンカーに、中庸熱ポルトランドセメントクリンカーや低熱ポルトランドセメントクリンカー等のCSを多く含有するクリンカーを混合して、CS量を30%以上に調整したものでも良い。
セメント組成物に用いる石膏としては、天然石膏、排脱石膏、フッ酸石膏、燐酸石膏等が挙げられる。それらの石膏の形態は、二水石膏、半水石膏、無水石膏の何れの形態であっても良い。なお、各種石膏と各種セメントクリンカーとの混合、粉砕の順序は特に限定されない。
また、セメント組成物中のセメントクリンカーと石膏の合計含有量は、90質量%〜99.995質量%、好ましくは95質量%〜99.98質量%であると良い。このセメントクリンカーと石膏の合計含有量が90質量%未満であると、強度発現に寄与する水和物の生成に不可欠なセメントクリンカーそのものの含有量が少なくなり、材齢に拘わらず強度発現性が低下する傾向にある。また、セメント組成物中の塩素バイパスダストは、0.005質量%〜10質量%、好ましくは0.02質量%〜5質量%含まれるように混合すると良い。塩素バイパスダストが0.005質量%未満では、セメント組成物中の塩素量が少なく、初期強度発現性増進の効果が十分発揮されない傾向がある。一方、塩素バイパスダストが10質量%を越えると塩素量が多くなり、セメント組成物を使用したコンクリート製品などの耐久性が低減する傾向にある。
なお、セメント組成物の塩素バイパスダストは、塩素量を0.3質量%以上、好ましくは0.5質量%以上含有していることが好ましい。塩素バイパスダスト中の塩素量が0.3質量%未満では、強度発現性に寄与しない成分、例えば石英などが増加し、強度発現性が低下する可能性があるためである。
ここで、上記の塩素量はJIS R 5202「ポルトランドセメントの化学分析方法」に準じて測定される値である。
また、セメント組成物のブレーン比表面積は、2500cm/g〜5000cm/gであることが好ましい。ブレーン比表面積が2500cm/g未満では十分な強度発現性が得られない場合があり、5000cm/gより大きいと製造コストの増加など製造面で支障を来たす場合がある。
なお、セメント組成物には、さらに高炉スラグ粉末或いはフライアッシュを含有させても良い。高炉スラグ粉末又はフライアッシュの潜在水硬性を利用し、更に長期強度の発現性に優れ、耐久性に優れる高炉セメント組成物又はフライアッシュセメント組成物とすることができる。
ここで、高炉スラグ粉末は、急冷砕されたものであって、塩基度が1.4以上であることが好ましい。ここで、塩基度とは、CaO量、MgO量、及びAl量の合計量をSiO量で割って算出される指標である。なお、これらの含有量はJIS R 5202「ポルトランドセメントの化学分析方法」に準じて測定される。
また、フライアッシュは、JIS R 6201「コンクリート用フライアッシュ」に規定されるI種、II種、III種、或いはIV種のフライアッシュを用いると良い。
以下、実施例を用いて、本発明の内容をより具体的に説明するが、本発明は下記実施例に限定されるものではない。
[使用材料]
使用した材料を以下に示す。
(1)セメント
ポルトランドセメントクリンカーは、宇部興産(株)製の早強ポルトランドセメントクリンカー、普通ポルトランドセメントクリンカー、中庸熱ポルトランドセメントクリンカー、低熱ポルトランドセメントクリンカー、及び超低熱ポルトランドセメントクリンカーを用いた。これらポルトランドセメントクリンカーの鉱物組成を表1に示す。
Figure 2006036571
なお、各ポルトランドセメントクリンカーの鉱物組成は、JIS R 5202「ポルトランドセメントの化学分析方法」に準じて化学成分を測定し、鉱物組成は次のボーグ式(1)及び(2)により求めた。
S量=4.071×CaO量−7.600×SiO量−6.718×Al
−1.430×Fe量−2.852×SO量 (1)
S量=2.876×CaO量−0.7544×CS量 (2)
また、これらのポルトランドセメントクリンカーに、セメントのSO量が1.5質量%〜3.0質量%となるように石膏を混合し、仕上げミルで粉砕することによってセメントを製造した。表2に、各セメントにおけるポルトランドセメントクリンカーの種別、含有量、石膏混合量、化学成分(CS,SO)、及びブレーン比表面積を示す。また、JIS R 9101「セッコウの分析方法」に準じて測定した石膏の化学成分(ig.loss,CaO,SO)を表3に示す。
Figure 2006036571
Figure 2006036571
(2)塩素バイパスダスト
セメントと混合する塩素バイパスダストは塩素量の異なるa、bの2種類を用いた。各塩素バイパスダストa、bの化学成分を表4及び表5に示す。なお、塩素バイパスダストの化学成分はJIS R 8853「セラミックス用アルミノけい酸塩質原料の化学分析方法」に準じて測定した。
Figure 2006036571
Figure 2006036571
[セメント組成物の調製]
表2に示したセメント(1)〜(5)及びセメント(1)(3)が混合されたセメント(6)それぞれと、表4及び表5に示した塩素バイパスダストa又はbとを混合して、複数のセメント組成物を調製した(試料No.1〜23)。各試料における塩素バイパスダストの種別と混合量、塩素バイパスダスト中の塩素量、セメント組成物中の塩素量、CS量及びブレーン比表面積を表6に示す。
Figure 2006036571
表6に示すように、セメント(1)をベースとしたものは、塩素バイパスダストaによって、セメント組成物に含有される塩素量が0.000、0.034、0.069質量%となるように、塩素バイパスダストaをそれぞれ0、0.1、0.2質量%の割合で混合して試料とした(試料No.1〜3)。
セメント(2)をベースとしたものは、塩素バイパスダストaによって、セメント組成物に含有される塩素量が0.000、0.034、0.069質量%となるように、塩素バイパスダストaをそれぞれ0、0.1、0.2質量%の割合で混合して試料とした(試料No.4〜6)。また、塩素バイパスダストbによって、セメント組成物に含有される塩素量が0.034、0.069質量%となるように、塩素バイパスダストbをそれぞれ1.0、2.0質量%の割合で混合して試料とした(試料No.16、17)。
セメント(3)をベースとしたものは、塩素バイパスダストaによって、セメント組成物に含有される塩素量が0.000、0.034、0.069質量%となるように、塩素バイパスダストaをそれぞれ0、0.1、0.2質量%の割合で混合して試料とした(試料No.7〜9)。また、塩素バイパスダストbによって、セメント組成物に含有される塩素量が0.034、0.069質量%となるように、塩素バイパスダストbをそれぞれ1.0、2.0質量%の割合で混合して試料とした(試料No.18、19)。
セメント(4)をベースとしたものは、塩素バイパスダストaによって、セメント組成物に含有される塩素量が0.000、0.034、0.069質量%となるように、塩素バイパスダストaをそれぞれ0、0.1、0.2質量%の割合で混合して試料とした(試料No.10〜12)。
セメント(5)をベースとしたものは、塩素バイパスダストaによって、セメント組成物に含有される塩素量が0.000、0.034、0.069質量%となるように、塩素バイパスダストaをそれぞれ0、0.1、0.2質量%の割合で混合して試料とした(試料No.13〜15)。
セメント(6)−1、セメント(6)−2a、セメント(6)−3a、及びセメント(6)−4aは、セメント(1)25質量%とセメント(3)75質量%を混合し作製したセメント(6)をベースに、塩素バイパスダストaによって、セメント組成物に含有される塩素量が0.000、0.010、0.034、0.069質量%となるように、塩素バイパスダストaをそれぞれ0、0.03、0.1、0.2質量%の割合で混合して試料とした(試料No.20〜23)。
[ モルタル圧縮強さ試験とその評価 ]
次に、JIS R 5201に規定された「セメントの物理試験方法」に従って、各試料から供試体を作製し、モルタル圧縮強さ試験を行った。その結果を表7に示す。表7の「モルタル圧縮強さ」の欄には、各供試体の圧縮強さの値を示している。また、「モルタル圧縮強さ比」の欄には、塩素バイパスダストの混合量が0.0質量%のセメントを基準として、そのセメントから作製した供試体の圧縮強さを100とした場合の、各供試体の圧縮強さの相対比率(百分率)を示している。
すなわち、早強ポルトランドセメントクリンカーを使用したセメント組成物で作製した供試体については、セメント(1)−1で作製した供試体を基準とし、その基準供試体のモルタル圧縮強さに対する各供試体のモルタル圧縮強さの相対比率(百分率)を示した。同様に、普通ポルトランドセメントクリンカーを使用したセメント組成物で作製した供試体についてはセメント(2)−1で作製した供試体を、中庸熱ポルトランドセメントクリンカーを使用したセメント組成物で作製した供試体についてはセメント(3)−1で作製した供試体を、低熱ポルトランドセメントクリンカーを使用したセメント組成物で作製した供試体についてはセメント(4)−1で作製した供試体を、超低熱ポルトランドセメントクリンカーを使用したセメント組成物で作製した供試体についてはセメント(5)−1で作製した供試体を基準とし、それぞれの基準供試体のモルタル圧縮強さに対する各供試体のモルタル圧縮強さの相対比率(百分率)を示した。
そして、モルタル圧縮強さ比が102%以上を良(○)、99〜101%を変化なし(△)、98%以下を不良(×)と評価した。また、材齢3日および7日の評価が良(○)であり、且つ材齢28日の評価が良(○)又は変化なし(△)であるものを、塩素バイパスダストの適した利用形態(○)と判定し、その適した利用形態の中でも、材齢7日のモルタル圧縮強さ比が110%以上のものを最適な利用形態(◎)と判定した。また、材齢7日の評価が変化なし(△)のものは効果なし(△)と判定し、材齢28日の評価が不良(×)のものは品質悪化(×)と判定した。
Figure 2006036571
表6におけるセメント組成物中のCS量と塩素量と、表7における判定結果との関係を図1に示す。すなわち、図1において、横軸はセメント組成物のCS量、縦軸はセメント組成物の塩素量であり、良(○,◎)、不良(×)、効果なし(△)を示している。なお、基準とした供試体の評価は△として表している。図1に示すように、CS量が30質量%以上のセメント組成物において、塩素量を0.005質量%〜0.10質量%となるように塩素バイパスダストを混合したセメント組成物は、材齢3日および7日のモルタル圧縮強さが増大し、材齢28日のモルタル圧縮強さの低下が認められないという適した利用形態(○)又は最適な利用形態(◎)であることがわかった。
セメント組成物のCS量、塩素量とモルタル圧縮強さの判定結果との関係を示すグラフである。

Claims (3)

  1. セメントクリンカーと石膏と塩素バイパスダストとを含むセメント組成物であって、
    ボーグ式算定でCS量が30質量%以上であり、塩素量が0.005質量%〜0.10質量%であることを特徴とするセメント組成物。
  2. 前記セメントクリンカーと前記石膏との合計含有量が90質量%〜99.995質量%であり、前記塩素バイパスダストの含有量が0.005質量%〜10質量%であることを特徴とする請求項1に記載のセメント組成物。
  3. ブレーン比表面積が2500cm/g〜5000cm/gであることを特徴とする請求項1又は2に記載のセメント組成物。
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