JP2006035935A - オープンカーのウインドデフレクタ構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】 オープンカーの車室への風の巻き込みを防止するために車室後端部に配設するウインドデフレクタAにおいて、見栄えを向上させながら、デフレクタ板10を使用しないときには台座20上に倒伏させることができるようにし、さらに、台座20からデフレクタ板10のみを容易に取り外せるようにする。
【解決手段】 デフレクタ板10を台座20に軸支するヒンジ機構30が、該デフレクタ板10の下端部に結合した回動体31と、これを軸支する軸支部38を備えたヒンジケース32とからなる。回動体31の回動軸心Xを台座20の前側部30a上面よりも下方に位置付けることで、ヒンジ機構30を台座20上面から大きく飛び出さないようにする。また、その回動軸心Xを起立位置にあるデフレクタ板10からその倒伏する方向に所定距離、離間させることで、回動軸心Xが台座20上面よりも下方に位置していても、デフレクタ板10はその下端部を台座20に干渉せずに略水平に倒伏することができる。
【選択図】 図4

Description

本発明は、オープンカーの車室内への風の巻き込みを防止するためのウインドデフレクタに関し、特に、デフレクタ板を台座から上方に起立した起立位置とそこから前後いずれか一方向に倒れた倒伏位置との間で回動自在とするための構造の技術分野に属する。
従来より、この種のウインドデフレクタ構造としては、例えば特許文献1に開示されるように、2シーター(2人乗り)オープンカーの運転席及び助手席のバックレスト(背もたれ)後方にそれぞれロールバーが設けられている場合に、後方から巻き込む風の通り路となる該2つのロールバーの間にデフレクタ板(防風板)を配設して、このデフレクタ板を台座から起立した起立位置で使用する一方、使用しないときには車体後方に倒して格納できるようにしたものが知られている。
また、前記特許文献1に開示されるものでは、デフレクタ板の下端部に支軸を一体形成して、この支軸を台座の上部に設けた係止部に回動自在に係止することにより、当該デフレクタ板を起立位置から倒伏位置まで回動自在とするとともに、その回動途中の任意の傾斜位置で保持できるような構造としており、こうすることで、車の走行速度や走行環境、或いは乗員の体格、姿勢及びフィーリングなどに応じてデフレクタ板の傾斜角度を自由に設定し、風の巻き込み具合を調整できるようになっている。
特開2000−177399号公報
ところで、前記従来例(特許文献1)のものでは、デフレクタ板の支軸が台座の上方に位置づけられており、その係止部が台座上面よりも上方に飛び出しているので、いかにも見栄えがよくないが、単純にその支軸や係止部を台座上面よりも下方に位置づけて覆い隠すような構造とすると、起立位置では何ら問題は生じないものの、そこからデフレクタ板を倒すときにその下端部が台座の上面に干渉するようになってしまい、使用しないときでもデフレクタ板を十分に倒すことができず、邪魔になるという問題が生じる。
また、そのようにデフレクタ板と一体の支軸を台座の係止部に係止させる構造では、デフレクタ板を取り外すためには係止部を分解しなくてはならないが、その係止部を台座の下に覆い隠すような構造とした場合には、これを分解することが難しくなるので、例えばデフレクタ板が破損して交換するときに、その作業に非常に手間がかかるという問題も生じる。
斯かる諸点に鑑み、本発明は、オープンカーの車室後端部に配設するデフレクタ板の台座への支持構造に工夫を凝らして、見栄えを向上させながら、デフレクタ板を使用しないときには台座上に倒伏させることができるようにし、さらに、台座からデフレクタ板のみを容易に取り外せるようにすることにある。
前記の目的を達成するために、本発明では、デフレクタ板をその下端部に結合した回動体を介して台座に軸支する構成とし、その回動軸心の位置をデフレクタ板の倒れる方向にずらすことによって、当該回動軸心を台座上面よりも下方に位置づけた場合でも、デフレクタ板を台座上面と干渉させずに倒伏させることができるようにした。
具体的に、請求項1の発明では、オープンカーの車室後端部に配置されて車幅方向に延びるデフレクタ板と、該デフレクタ板と略同じ車幅方向長さの台座とを備え、当該台座に設けた回動支持機構によって前記デフレクタ板を、台座から上方に起立した起立位置とそこから車体前方又は後方のいずれか一方向に倒れた倒伏位置との間で回動自在に支持してなるウインドデフレクタ構造を対象とする。
そして、前記台座の回動支持機構を、デフレクタ板の下端部に結合された回動体と、該回動体を軸支する軸支部とを有するものとして、その回動軸心を、台座の上面よりも下方に位置付けるとともに、前記起立位置にあるデフレクタ板からその倒伏する方向に離間させた構造とする。
前記の構成により、デフレクタ板に結合された回動体の回動軸心が台座の上面よりも下方に位置していることから、これを軸支する軸支部を台座の上面から大きく飛び出さないように配置することが可能になって、見栄えがよくなる。
しかも、前記回動軸心が起立位置にあるデフレクタ板の下端部からその倒伏する方向に離間しているので、デフレクタ板を起立位置から倒伏位置に向かって倒していくときには、これに伴い当該デフレクタ板の下端部が回動軸心の周りに回動して上方に移動することになり、このことで、前記の如く回動軸心が台座上面よりも下方に位置していても、デフレクタ板を台座上面と干渉させずに倒伏させて、当該台座上面に沿わせて格納することが可能になる。
さらに、前記デフレクタ板が直接、台座に軸支されているのではなく、その下端部に結合された回動体を介して台座に軸支されているので、デフレクタ板と回動体との結合を解除すれば、回動支持機構を分解することなく、デフレクタ板のみを台座から容易に取り外すことができる。
前記の如きウインドデフレクタ構造において、好ましくは、台座は、車体側方視で下向きに開口する略コ字状断面を有し、その前後両方の下端部がそれぞれ車室後端部のトリム部材の上面に当接しているものとする(請求項2の発明)。こうすれば、略コ字状断面を有する台座の内部に回動支持機構を収容することが可能になるから、台座の下方のトリム部材への加工が不要、若しくは僅かなもので済み、これによりコストの低減が図られる。
また、前記台座の上面は、車体前側及び後側の高さが互いに異なるものとし、それらの中間で車幅方向に延びる段差部を起立位置にある前記デフレクタ板の下端部と車体正面視で重複させるのが好ましい(請求項3の発明)。こうすれば、起立状態にあるデフレクタ板の下端縁部とその下の台座上面(車体前側及び後側のうちの低い方)との間の隙間が、車体正面視で台座上面の段差部により遮蔽されることになるので、隙間風の侵入を阻止できるとともに、見栄えがさらに向上する。
前記回動支持機構のより具体的な構造として、好ましくは、前記回動体は、その回動軸心から径方向外方に向かって延びる延出部と、この延出部の先端からその延出方向に向かって突出するように付勢されている付勢片とを有するものとする。また、回動支持機構には、デフレクタ板の回動に伴い前記回動体の延出部先端が描く軌跡に沿って形成された円弧面を有し、この円弧面において前記付勢片と摺接する摺接部を設けて、この摺接部の円弧面に、デフレクタ板が起立位置にあるときに前記付勢片と係合するように開口する溝部を形成するものとする(請求項4の発明)。
この構成により、デフレクタ板が起立位置と倒伏位置との間で回動するときには、これと一体の回動体が回動軸心の周りに回動して、その延出部先端の付勢片が摺接部の円弧面と摺接することになる。特にデフレクタ板が起立位置にあるときには、前記付勢片が摺接部の円弧面に開口する溝部と係合して、位置決めをする。
そして、オープンカーの乗員が前記起立位置にあるデフレクタ板を掴んで倒すときには、前記付勢片が溝部から脱け出るときに一瞬、大きな力が必要になり、このことで乗員は最初に明確な手応えを感じた後にデフレクタ板がカコッと倒れるような良好な節度感を得ることができる。
しかも、前記の構成では、回動体に回動軸心から径方向外方に向かって延びる延出部が設けられており、それだけ付勢片が回動軸心から離れているので、その分、付勢片と溝部との係合を解除する際の操作力が大きくなって、機構のガタや摩擦抵抗の影響を受け難い。このため、前記した良好な節度感を安定的に得ることができるとともに、その節度感、即ち操作力の微妙な設定(チューニング)も比較的容易に行える。
さらに、好ましくは、オープンカーの車室の後端部に車体側の部材を車体ベルトラインの高さで前後両側からそれぞれトリム部材によって被覆してなるベルトライン部が設けられている場合に、前記台座は、前記前側及び後側のトリム部材間のパーティングラインを覆うようにして前記ベルトライン部の上部に配設し、その下面から突出するように設けた複数の係合部をそれぞれ前記前側及び後側トリム部材のいずれかに係止させることによって、当該ベルトライン部に固定する構造とする(請求項5の発明)。
こうすれば、デフレクタ板の台座によって前後トリム部材のパーティングラインを覆い隠すことができ、このことによっても見栄えが向上するとともに、台座が前後トリム部材同士を保持する役割を果たすことになるので、該トリム部材同士のパーティングラインにおける結合力が向上する。
以上のように、請求項1の発明に係るオープンカーのウインドデフレクタ構造によると、デフレクタ板の回動軸心を台座の上面よりも下方に位置付けたことで、回動支持機構を台座上面から大きく飛び出さないように配置することができ、見栄えがよくなるとともに、その回動軸心を起立位置にあるデフレクタ板の下端部から倒伏方向にずらしたことで、回動軸心が台座上面よりも下方に位置していても、デフレクタ板を台座上面と干渉させずに倒伏させて格納することができる。加えて、回動支持機構を分解することなく、デフレクタ板のみを台座から容易に取り外すことができる。
請求項2の発明によると、台座の内部に回動支持機構を収容できることから、その下方のトリム部材への加工が不要、若しくは僅かなもので済むようになり、これによりコストの低減が図られる。
請求項3の発明によると、起立位置にあるデフレクタ板の下端縁部とその下の台座上面との隙間を台座上面の段差部によって遮蔽して、隙間風の侵入を阻止できるとともに、見栄えをさらに向上できる。
請求項4の発明によると、乗員がデフレクタ板を倒すときに、良好な節度感を安定して得られるようになり、しかもその節度感のチューニングが容易になる。
請求項5の発明によると、ウインドデフレクタの台座を有効利用して、車室後端部のトリム部材間のパーティングラインを覆い隠して見栄えをさらに向上できるとともに、そのパーティングラインにおけるトリム部材同士の結合力を向上できる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
図1は、本発明に係るウインドデフレクタAが装備されるオープンカーの車室後端部の概略構成を示す。同図において符号1は、車室の床部分を構成するボディーシェルのフロントフロアであり、このフロントフロア1の車幅方向略中央部には、上方に向かって隆起するとともに車体前後方向に延びる所定幅のフロアトンネル1aが形成されている。また、図示しないが、前記フロントフロア1の後端に連続して立ち上がり、車体後方に傾斜しつつ上方に延びるキックアップ部が形成されており、このキックアップ部の前面からその上方に車体ベルトラインBの高さ付近までを覆うようにして、樹脂の成型品からなるバックトリム2が配設されている。
すなわち、図示しないが、前記キックアップ部の上方には車体側部材であるロールバー組み立て体のクロスバーが、概略車体ベルトラインBの高さで車室の略車幅方向長さに亘って配設されており、前記バックトリム2は、前記クロスバーを前側から覆うアッパトリム部材3と、このアッパトリム部材3の下端部に上端を係止されて、そこから下方に向かいフロントフロア1付近まで延びるロアトリム部材4とに分割されている。このロアトリム部材4の下側は、車幅方向略中央部においてフロアトンネル1aを跨ぐように切り欠かれており、その切り欠きの上方には小物入れ4aが設けられている。
一方、前記バックトリム2のアッパトリム部材3の後端部には、前記クロスバーを後側から覆うように配設されたパッケージトリムのアッパトリム部材6の前端部が係止されており、この2つのアッパトリム部材3,6(前側及び後側トリム部材)によって、車室後端部に車体ベルトラインBの高さでパッケージトレイを区画するベルトライン部が構成されている。尚、図示の符号7,7は、それぞれ、図示しない運転席及び助手席に対応付けて前記クロスバーの上部に取り付けられた逆U字形状のロールバーであり、この各ロールバー7の表面はそれぞれ樹脂製のガーニッシュによって覆われている。
そして、前記一対のロールバー7,7の間に、車室内への走行風の巻き込みを抑えるためのウインドデフレクタAが配設されている。このウインドデフレクタAは、前記一対のロールバー7,7の間で車幅方向に延びるデフレクタ板10と、該デフレクタ板10と略同じ車幅方向長さを有する台座20とを備え、車幅方向に離間して配設された一対のヒンジ機構30,30(回動支持機構:図3〜6参照)によって、前記デフレクタ板10を、図示の如く台座20に対して略垂直に上方に起立した起立位置と、そこから車体前方に略水平になるまで倒れた倒伏位置との間で、回動自在に支持したものである。
詳しくは、前記デフレクタ板10は、図2及び図3に示すように、この実施形態では樹脂の射出成形などによって上縁が下縁よりもやや長い台形状に形成された本体部材11と、その後側に重ね合わされて外周に沿って中空断面の枠部を構成する枠部材12とからなり、その枠部を除いて、図3(b)にのみ示すが、本体部材11の全体に厚み方向に貫通する多数の孔部が蜂の巣状に形成されている。また、デフレクタ板10の本体部材11には、後述する各ヒンジ機構30の回動体31を覆うようにカバー部11a,11aが形成されている。
また、前記台座20もこの実施形態では樹脂の射出成形などによって形成されていて、図3(a)に示すように、平面視で矩形状の板の左右両側の前隅部を斜めに切り落としたような異形の6角形状にされるとともに、図2や図6に示すように、その上面の車体前側部20aが車体後側部20bよりも高くなっていて、それらの中間に車幅方向に延びる段差部20cが形成されている。また、ヒンジ機構30,30がそれぞれ配設される部位には、前記段差部20cを含んで前側部20a及び後側部20bを所定範囲に亘り矩形状に切り欠いてなる開口部20dが形成されている。
すなわち、前記台座20上面の段差部20cは、前記開口部20dを除いて台座20の車幅方向全体に亘って形成されてており、図3(b)や図6に示すように、起立位置にあるデフレクタ板10の下端部と車体前後方向(図6の左右方向)に、即ち図3(b)の如く車体正面視で重複するようになっている。このことで、前記起立位置にあるデフレクタ板10の下端縁部とその下の台座20の後側部20b上面との間の隙間が前記段差部20cによって遮蔽されることになり、車室への隙間風の侵入を阻止できるとともに、見栄えがよくなっている。
さらに、前記台座20の外周端には下方に折れ曲がって延びる周壁部20eが略全周に亘って形成されており、図4〜6に示すように車体側方から視た断面において台座20は下向きに開口する略コ字状となっていて、その内部にヒンジ機構30の一部分が収容されているとともに、台座20の前後両方の周壁部20eの下端がそれぞれ上述のベルトライン部を構成する前側及び後側のアッパトリム部材3,6の上面に当接している。
そのようにコ字状断面の台座20の内部にヒンジ機構30の一部を収容することで、台座20の下方のトリム部材3,6への加工が不要、若しくは相対的に少なくて済むことになり、これによりコストの低減が図られる。また、台座20によって前後のトリム部材3,6間のパーティングラインが覆い隠されることになり、このことによっても見栄えがよくなっている。
次に、本発明の主たる特徴部分であるヒンジ機構30の構造について説明すると、この実施形態のヒンジ機構30は、主に図2や図4〜6に示すように、デフレクタ板10の下端部に取り付けられてこれと一体に回動する回動体31と、台座20の裏面(下面)に取り付けられて、前記回動体31を軸支し且つこれを収容するヒンジケース32とを備えている。詳しくは、図4に明らかなように、前記回動体31は、その回動軸心Xを含んでそれぞれ径方向外方に向かって延びる2つの扁平なブロックが一体に組み合わされて、該回動軸心Xを境に概略くの字状に折れ曲がった形状とされ、その一方のブロック(以下、基部31aという)の先端側がデフレクタ板10の下端部に重ね合わされて、ねじ33により締結(結合)されている。
また、前記回動体31の回動軸心Xは台座20の前側部20a上面よりも下方に位置付けられており、このため、図4や図5に示すように、デフレクタ板10が起立位置にあるときには回動体31は台座前側部20aの上面から殆ど飛び出さないようになっている。しかも、回動体31は上方からデフレクタ板10のカバー部11aによって覆われており、このように回動体31(ヒンジ機構30)が目立たないようになっているので、デフレクタ板10と台座20との一体感が高くなり、非常に見栄えがよい。
また、前記のようにデフレクタ板10の下端部が回動体31の基部31aの先端側に締結されていることから、該回動体31の回動軸心Xは、起立位置にあるデフレクタ板10の下端部(枠部)の前面から車体前方(デフレクタ板10の倒れる方向)に所定距離だけ離れていることになる。この離間距離は、回動軸心Xの台座前側部20a上面から下方への離間距離よりもやや大きく設定されており、このことで、図4にのみ仮想線で示すように、デフレクタ板10を倒伏位置まで倒してもその下端部が台座20の上面と干渉することがない。
一方、前記基部31aと反対側の回動体31の他方のブロックは、図4に示すように、この実施形態では該基部31aに対し回動軸心X周りに略100°くらいの角度をなして径方向外方に向かい延びている(以下、延出部という)。この延出部31bには、扁平な矩形横断面の孔部が袋状に設けられていて、そこに出没自在に挿入された板状のディテント部材34(付勢片)が、コイルばね35によって前記延出部31bの延出方向に突出するように付勢されている(ディテント部材34の先端部は図2にも示す)。
前記のような構造の回動体31を収容して台座20に取り付けるヒンジケース32は、前記の如く回動する回動体31の特に延出部31bを収容するように設けられた断面扇形のケース部32aと、該ケース部32aの両側(回転軸線X方向両側)に連続して設けられていて、それぞれ台座20の下方に固定される固定部32b,32bと、この各固定部32bのケース部32aとは反対側に連続して設けられていて、それぞれ台座20の下面に重ね合わされるフランジ部32c,32cとを備えている。
前記ケース部32aは、図4に示すように、デフレクタ板10が起立位置と倒伏位置との間で回動するときに回動体31の延出部31bの先端が描く軌跡に沿って形成された円弧面を有し、この円弧面において前記延出部31bのディテント部材34が摺接するもの(摺接部)である。この円弧面には、デフレクタ板10が起立位置及び倒伏位置にあるときにそれぞれ前記ディテント部材34の先端部が係合するように開口する溝部36,36(この実施形態では貫通溝)が形成されている。
このことで、前記デフレクタ板10が起立位置又は倒伏位置のいずれかにあるときには、その下端部に結合された回動体31のディテント部材34がヒンジケース32のケース部32aの円弧面に開口する溝部36と係合し、これにより回動体31ひいてはデフレクタ板10の正確な位置決めがなされる。また、それらいずれかの位置からデフレクタ板10を動かすときには、ディテント部材34が溝部36から脱け出るときに大きな操作力が必要になり、これに対応して確かな手応えが得られる。
前記ヒンジケース32の固定部32b,32bは、それぞれ、図5に示すように台座20の下面との間に所定の間隔を空けて略平行に配置されていて、該台座20の下面から下方に延びるように一体成形された前後一対のボス部20f、20fに対してねじ37,37により締結されている。この各固定部32bには、それぞれ台座20の下面に向かって(上方に)延びるように軸支部38が一体成形されており、この軸支部38が回動体31の回動軸心X方向両側に突出する凸部の両端を回動自在に支持している。
さらに、前記ヒンジケース32のフランジ部32c,32cには、それぞれ、図6や図2にも示すように下方に向かって突出する前後一対のファスナ39,39(係合部材)が一体成形されており、このファスナ39がそれぞれ前側及び後側のアッパトリム部材3,6に各々形成された嵌入孔40,40に挿入されて係止されている。このことで、ヒンジケース32を介して台座20がアッパトリム部材3,6に固定されるとともに、当該ヒンジケース32によって前後のトリム部材3,6同士が保持されることになり、それらトリム部材3,6同士のパーティングラインにおける結合力が高められている。
したがって、上述の如く構成されたこの実施形態のウインドデフレクタAでは、まず、デフレクタ板10を台座20に対して回動自在に支持するヒンジ機構30全体を該台座20の下面に配設するとともに、その回動軸心Xを台座20の上面(相対的に高い方の前側部20a上面)よりも下方に位置付けて、回動体31が台座20から殆ど飛び出さないように配置しており、さらにその回動体31を上方からデフレクタ板10のカバー部11aによって覆い隠しているので、ヒンジ機構30が目立たなくなり、このことでデフレクタ板10と台座20との一体感を高めて、非常に見栄えのよいものとすることができる。
また、前記ヒンジ機構30の回動軸心Xを、起立位置にあるデフレクタ板10の下端部からその倒伏方向に離間させているので、該デフレクタ板10を起立位置から倒伏位置に向かって倒していくと、回動体31の回動に伴い当該デフレクタ板10の下端部が回動軸心Xの周りに回動して上方に移動することになり、このことで、前記の如く回動軸心Xを台座20の上面よりも下方に位置付けていても、デフレクタ板10を台座上に倒伏させて、邪魔にならないように格納することができる。
さらに、そのようにデフレクタ板10を起立位置から倒すときや倒伏位置から起こすときには、乗員がデフレクタ板10を掴んで回動させることになるが、この回動操作においてはヒンジケース32の円弧面の溝部36から回動体31のディテント部材34が脱け出るときに一瞬、大きな力が必要になるので、乗員は、操作の最初に明確な手応えを感じた後にデフレクタ板10がカコッと倒れる(又は起き上がる)ような良好な節度感を得ることができる。
しかも、前記ディテント部材34は、回動体31の回動軸心Xから径方向外方に延びる延出部31bの先端側に設けられており、回動軸心Xから離れている分、溝部36から抜け出る際に必要な操作力が大きくなるので、機構のガタや摩擦抵抗の影響を受けにくい。このため、前記した良好な節度感を安定的に得ることができるとともに、その節度感、即ち操作力の微妙な設定(チューニング)も容易に行える。
加えて、前記の構成では、デフレクタ板10を直接、台座20に軸支するのではなく、その下端部に締結した回動体31を介してヒンジケース32により台座20に軸支しており、その締結を解除すれば、デフレクタ板10のみを台座20から容易に取り外すことができる。このため、例えばデフレクタ板10が破損して交換するときの作業性も高い。
尚、本発明の構成は、前記の実施形態に限定されることはなく、その他の種々の構成をも包含するものである。すなわち、例えば、前記実施形態においては、デフレクタ板10を車幅方向に離れた一対のヒンジ機構30,30によって台座20に取り付けているが、これに限らず、ヒンジ機構30をデフレクタ板10の中央部に1つだけ配設してもよい。
また、ヒンジ機構の構造は前記実施形態のものに限定されず、例えば図7及び図8に示すようなものであってもよい。すなわち、例えば図示のヒンジ機構50では、図8に断面で示すように、デフレクタ板10の下端部に断面L字状の連結部材51(回動体)の一端側(図の上端側)を図示しないねじにより締結(結合)するとともに、この連結プレート51の他端側には互いに対向する円弧状の腕部からなる把持部51aを設ける。一方、台座60の上面に膨出する一対のボス部60a,60aにそれぞれ金属製丸棒部材52(軸支部)の両端部を固定して、この丸棒部材52を前記連結部材51の把持部51aにより把持せしめることで、台座60に対してデフレクタ板10を回動自在に支持する。
そして、前記丸棒部材52の長さ方向略中央部に板バネ53を巻き掛けるようにして、この板バネ53の中央部により丸棒部材52を挟持させるとともに、板バネ53の両端部を前記連結部材51に固定する。さらに、その板バネ53によって挟持されている前記丸棒部材52の外周部のうち、図示の如くデフレクタ板10が起立位置にあるときに板バネ53の内面がその弾性力によって押しつけられる箇所(図の例では上部)に平坦な切欠部52aを形成する。
こうすることで、デフレクタ板10が起立位置にあるときには前記丸棒部材52の切欠部52a及びその反対側の部位を板バネ53が強く挟持することによって、デフレクタ板10の位置決めがなされる。また、乗員がデフレクタ板10を掴んで起立位置から倒すときには、板バネ53の内面が前記切り欠き部52aのエッジを乗り越えるときに一瞬、大きな力が必要になり、このことで節度感が得られるようになる。
その際に、図8に明らかなように回動軸心Xがデフレクタ板10の倒伏方向にずれていることから、当該デフレクタ板10が起立位置から倒れていくときにも、前記実施形態と同様にデフレクタ板10の下端部が回動軸心Xの周りに回動して上方に移動することになり、このことによって、デフレクタ板10を台座上に沿って倒伏させることができる。
本発明の実施形態に係るオープンカーの車室後端部の概略構造図。 ヒンジ機構の構造を示すウインドデフレクタの下方からの斜視図。 ウインドデフレクタの上面図(a)及び正面図(b)。 ヒンジ機構の構造を示す図3(b)のIV-IV線断面図。 同じくV-V線断面図。 同じくVI-VI線断面図。 ヒンジ機構の構造が異なる他の実施形態に係る図3(b)相当図。 同じく図4相当図。
符号の説明
A ウインドデフレクタ
3,6 アッパトリム部材(前側及び後側トリム部材)
10 デフレクタ板
20 台座
20a 前側部
20b 後側部
20c 段差部
30 ヒンジ機構(回動支持機構)
31 回動体
31b 延出部
34 ディテント部材(付勢片)
32 ヒンジケース
32a ケース部(摺接部)
36 溝部
38 軸支部
39 ファスナ(係合部)
X 回動軸心

Claims (5)

  1. オープンカーの車室後端部に配置されて車幅方向に延びるデフレクタ板と、該デフレクタ板と略同じ車幅方向長さの台座とを備え、当該台座に設けた回動支持機構によって前記デフレクタ板を、台座から上方に起立した起立位置とそこから車体前方又は後方のいずれか一方向に倒れた倒伏位置との間で回動自在に支持してなるウインドデフレクタ構造であって、
    前記台座の回動支持機構は、デフレクタ板の下端部に結合された回動体と、該回動体を軸支する軸支部とを有し、その回動軸心が、台座の上面よりも下方に位置するとともに、前記起立位置にあるデフレクタ板からその倒伏する方向に離間していることを特徴とするオープンカーのウインドデフレクタ構造。
  2. 請求項1に記載のウインドデフレクタ構造において、
    台座は、車体側方視で下向きに開口する略コ字状断面を有し、その前後両方の下端部がそれぞれ車室後端部のトリム部材の上面に当接していることを特徴とするオープンカーのウインドデフレクタ構造。
  3. 請求項1又は2のいずれかに記載のウインドデフレクタ構造において、
    台座の上面は、車体前側及び後側の高さが互いに異なっており、それらの中間で車幅方向に延びる段差部が起立位置にある前記デフレクタ板の下端部と車体正面視で重複していることを特徴とするオープンカーのウインドデフレクタ構造。
  4. 請求項1〜3のいずれか1つに記載のウインドデフレクタ構造において、
    回動支持機構の回動体は、回動軸心から径方向外方に向かって延びる延出部と、この延出部の先端からその延出方向に向かって突出するように付勢されている付勢片とを有し、
    前記回動支持機構には、前記デフレクタ板の回動に伴い前記回動体の延出部先端が描く軌跡に沿って形成された円弧面を有し、この円弧面において前記付勢片と摺接する摺接部が設けられ、
    前記摺接部の円弧面には、デフレクタ板が起立位置にあるときに前記付勢片と係合するように溝部が開口していることを特徴とするオープンカーのウインドデフレクタ構造。
  5. 請求項1〜4のいずれか1つに記載のウインドデフレクタ構造において、
    車室の後端部には、車体側の部材を車体ベルトラインの高さで前後両側からそれぞれトリム部材によって被覆してなるベルトライン部が設けられており、
    台座は、前記前側及び後側のトリム部材間のパーティングラインを覆うようにして前記ベルトライン部の上部に配設され、その下面から突出するように設けられた複数の係合部がそれぞれ前記前側及び後側トリム部材のいずれかに係止されることによって、該ベルトライン部に固定されていることを特徴とするオープンカーのウインドデフレクタ構造。
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