JP2006031294A - メダル貸出機、及びメダル払出ユニット - Google Patents

メダル貸出機、及びメダル払出ユニット Download PDF

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Abstract

【課題】メダルの枚数管理が容易に行なえると共に、プラスチックのようなメダルを用いる場合であっても、補充作業時にメダルを損傷させることの無い、メダル貸出機を提供する。
【解決手段】本発明のメダル貸出機は、貨幣の投入と引き換えにメダルを払出すメダル払出ユニットを筐体内に設置している。前記メダル払出ユニットには、メダルを所定枚数、積層収容する筒状のメダル収容体200が接続されており、このメダル収容体200の先端部には、予め定められた多数枚のメダルを収容した補充用筒状部材300の基端部301をガイドすると共に、メダル収容体200の先端の開口と位置決めを果たす案内部材210が装着されている。そして、筐体に開閉可能に設けられた開閉扉を開放することで、案内部材210が露出され、補充用筒状部材300の基端部301を位置合わせすることでメダルが補充される。
【選択図】 図3

Description

本発明は、メダルを貸出すメダル貸出機、及びメダル貸出機内に設置され、前記メダルを蓄積して連続的に払出し可能にするメダル払出ユニットに関する。
一般的に、遊技場に設置されている遊技機には、紙幣や硬貨(貨幣)を投入することで、直接遊技が行なえるタイプ、及び所定のメダルを利用して遊技が行なえるタイプのものがある。後者のタイプで遊技を行なう場合、遊技者は、予め、遊技場内に設置されているメダル貸出機に貨幣を投入し、その価値に応じたメダルの払出しを受けるようになっている。
通常、メダル貸出機は、多数のメダルを収容しておき、遊技者によって投入された金額に応じて、メダル払出ユニットを介してメダルを払出すようにしていることから、メダルを補充する作業が必要となる。この補充作業は、例えば、特許文献1に開示されているようなメダル貸出機では、メダル貸出機の上板を開放して、メダル払出ユニットに装着されている収容箱(バケット)を露出させ、ここに、バケツなどを利用して、メダルを補充するようになっている。
実開平1−50884号公報
上記したメダル貸出機によれば、気軽にメダルの補充作業が行なえるものの、具体的なメダルの枚数管理が行ない難い、という問題がある。すなわち、バケツなどによって多数のメダルを一度に投下することから、具体的な枚数管理を行なうことは困難である。
また、最近では、複数枚の遊技価値を有するメダルを、単一のメダルとして貸出す手法が行われるようになっている。例えば、メダルにICタグのような情報記録素子を組み込んでおき、この情報記録素子に、所定枚数分のメダル価値を書き込んでおくことで、1枚のメダルでありながら、多数枚のメダルを所有するのと同様な効果を与えることを可能としている。通常、上記したような情報記録素子を組み込んだメダルは、プラスチックのような材料で成形されているため、上記した従来の払出ユニットにおけるバケットのような容器に、多数枚のプラスチック製のメダルをランダムに補充する構成では、メダルが欠けたり、破損する等の問題が発生してしまう。
本発明は、上記した問題に基づいてなされたものであり、メダルの枚数管理が容易に行なえると共に、プラスチックのようなメダルを用いる場合であっても、補充作業時にメダルを損傷させることの無い、メダル貸出機、及びメダル貸出機に設置されるメダル払出ユニットを提供することを目的とする。
上記した目的を達成するために、本発明に係るメダル貸出機は、請求項1に記載されているように、貨幣の投入と引き換えにメダルを払出すメダル払出ユニットを筐体内に設置した構成において、一端部が前記メダル払出ユニットに装着され、メダルを所定枚数、積層収容する筒状部材と、前記筒状部材の他端部に装着され、予め定められた多数枚のメダルを収容した補充用筒状部材の基端部をガイドすると共に、前記筒状部材の他端の開口と位置決めを果たす案内部材と、前記筐体に開閉可能に設けられ、前記案内部材を露出させる開閉扉とを有することを特徴とする。
上記した構成のメダル貸出機によれば、メダルをメダル払出ユニットに補充する際、開閉扉を開放して案内部材を露出させる。案内部材には、一端部がメダル払出ユニットに装着されている筒状部材が取り付けられており、作業者は、予め定められた多数枚のメダルを収容した補充用筒状部材の基端部を案内部材に装填する。このとき、案内部材のガイド機能によって、補充用筒状部材の基端部は、筒状部材の開口と位置決めされることから、容易に補充用筒状部材に収容されたメダルを、筒状部材に補充することが可能となる。
この場合、補充用筒状部材には、予め定められた枚数のメダルが収容されていることから、メダルの管理が行ない易くなると共に、プラスチックのようなメダルを用いたとしても、損傷などすることが防止される。また、上記した構成によれば、メダルを補充する際に、メダル貸出機のメインドアを開放することなく、単に、開閉扉を開放して、案内部材を露出させるだけであるため、セキュリティの向上が図れるようになる。
また、上記した目的を達成するために、本発明に係るメダル払出ユニットは、請求項2に記載されているように、メダル貸出機内に設置され、貨幣の投入と引き換えにメダルを払出しする構成において、メダルを所定枚数、積層収容した筒状部材を、前記メダル払出ユニットに対して着脱可能に装着したことを特徴とする。
上記した構成のメダル払出ユニットによれば、メダルをメダル払出ユニットに補充する際、メダル貸出機のメインドアを開放して、メダル払出ユニットを露出させる。そして、メダル払出ユニットに装着されているメダルが空になった筒状部材を取り外し、新たに所定枚数のメダルが収容された筒状部材を装着することで、メダルの補充作業が行なえるようになる。この場合、筒状部材には、予め定められた枚数のメダルが収容されていることから、メダルの管理が行ない易くなると共に、プラスチックのようなメダルを用いたとしても、損傷などすることが防止される。
また、請求項3に係るメダル払出ユニットは、複数の筒状部材を着脱可能であり、前記装着された複数の筒状部材の下層から順番にメダルを取り出すメダル取出部材と、前記メダル取出部材によって取り出されたメダルを順次、排出経路に案内する案内手段と、前記案内手段を介して排出経路に順次案内されるメダルを、連続的に排出経路の排出部に向けて押し出すプッシャと、前記メダル取出部材及びプッシャを同期駆動する駆動手段と、前記駆動手段に連結され、前記メダル取出部材が1往復駆動されて前記複数のメダル収容体からメダルを順次排出経路に案内する間に、排出経路に案内されたメダル分、前記プッシャを往復駆動する駆動力伝達手段とを有することを特徴とする。
上記した構成によれば、メダル払出ユニットは、メダルを積層収容するメダル収容体を複数設置していることから、メダルの蓄積枚数が増えると共に、メダル収容体を高く構成しなくても、ある程度の蓄積枚数が確保されることから、メダル払出ユニットを大型化することが無くなると共に、メダル補充作業の頻度を減らすことが可能となる。
また、複数装着されたメダル収容体からは、メダル取出部材が1往復駆動されると、1枚づつ順次、メダルが取り出され(メダル収容体が2つの場合は、交互に取り出される)、連続的に取り出されたメダルは、順次、排出経路に案内される。このとき、メダル取出部材と同期駆動されるプッシャは、メダル取出部材の1往復駆動毎に取り出されるメダル枚数に応じて、複数回往復駆動されて、排出されるメダルを排出部側に向けて押し出すため、効率的に、メダルの取り出し及び押出し作用が得られるようになる。
本発明によれば、メダルの枚数管理が容易に行なえると共に、プラスチックのようなメダルを用いる場合であっても、補充作業時にメダルを損傷させることの無い、メダル貸出機、及びメダル貸出機に設置されるメダル払出ユニットが得られる。
以下、本発明に係るメダル貸出機、及びメダル貸出機に組み込まれるメダル払出ユニットの実施形態について説明する。
図1に示すように、本実施形態に係るメダル貸出機1は、遊技者が貨幣やプリペイドカード等を所定の投入口2a,2bに投入することで、その貨幣価値に応じたメダルを払出すようにしている。なお、メダルの払出しは、メダル貸出機の本体(筐体)3内に設置されるメダル払出ユニットを介して、払出口5を介して払い出される。この場合、本実施形態のメダル払出ユニットで取り扱うメダルは、プラスチック製で内部にICタグを組み込んでおり、払出し時に、投入された貨幣価値に応じた情報を書き込んで、メダル貸出機1の払出口5から排出されるようになっている。
上記したメダル払出ユニットは、図2に示すように、上記メダル貸出機1のフロントドア6を開放した際に、本体3の所定の位置に設置されている。メダル払出ユニット10には、メダルを積層収容するメダル収容体(筒状部材)200が固定されており、透明状のメダル収容体200に積層された多数のメダルMは、以下に詳述するように、メダル払出ユニット10で所定の処理を施された後、払出しされる。この場合、図に示すメダル収容体200は、100枚のメダルを蓄積、収容するようになっている。
前記メダル収容体200は、本体3の上板3aに向けて延出しており、その先端部には、図3(a),図3(b)に示すように、上方に向けて次第に拡径する漏斗状の案内面211を有する案内部材210が装着されている(図2では、省略されている)。この案内部材210の案内面211の所定位置には、段部212が形成されており、ここに予め定められた多数枚のメダルを収容した補充用筒状部材300(図4参照)の基端部301が位置決めされ、前記メダル収容体200の開口端部201と位置合わせされるようになっている。
前記補充用筒状部材300(図4参照)の基端側には、径方向に引き出し可能なストッパ310が装着されており、補充用筒状部材300の基端部301が段部212に位置決めされた状態で(図3(a)参照)、ストッパ310を引き抜くと、補充用筒状部材300内に収容された所定枚数のメダルは、メダル収容体200側に補充されるようになる(図3(b)参照)。なお、ストッパ310の引き抜き操作が行ない易いように、ストッパ310に、引き抜き用の紐311を取着しておくことが好ましい。
上記した案内部材210は、その開口縁が、メダル貸出機1の本体3の上板3aと略一致するようにメダル収容体200に装着されており、図5に示すように、上板3aに開閉可能に取り付けられた開閉扉3bを開放することで、案内部材210の開口が露出するようになっている。従って、メダルを補充する際には、作業者は、上板3aの開閉扉3bを開放し、補充用筒状部材300の基端部301を案内面211に当て付けながら段部212に位置決めし、この状態でストッパ310を引き抜き操作することで、容易にメダル収容体200にメダルを補充することが可能となる。
また、このような構成では、補充用筒状部材300に、予め定められた枚数のメダルを収容しておくことで、メダルの枚数管理が行ない易くなると共に、プラスチックのようなメダルを用いたとしても、損傷などすることが防止される。さらに、上記した構成によれば、メダルを補充する際に、メダル貸出機1のメインドア(フロントドア6)を開放することなく、単に、小さな開閉扉3bを開放して、案内部材210を露出させるだけであるため、セキュリティの向上が図れるようになる。
次に、図6から図12を参照して、メダル払出ユニットの構成について説明する。これらの図において、図6は、全体構成を示す斜視図、図7は、スライドプレートの構成を示す平面図、図8(a)は、スライドプレートが左側に駆動された状態を示す平面図、図8(b)は、スライドプレートが右側に駆動された状態を示す平面図、図9は、メダル払出ユニットの裏面図、図10は、メダル払出ユニットの裏側に取着された下面カバーを取り外した状態であって、プッシャの初期位置を示す図、図11は、プッシャが最大押圧位置に移動した状態を示す図、そして、図12は、メダル払出ユニットをメダルが排出される側から見た正面図である。
図6に示すように、メダル払出ユニット10は、前記メダル貸出機1の本体3に設置される矩形状の基台11を備えており、この基台11の略中央には、第1固定ベース12が取り付けられ、ここに上記したメダル収容体200を複数本収容可能にする収容部13が設けられている。本実施形態の収容部13は、隣接して2本のメダル収容体200が保持されるように、2つの円筒状の保持部13a,13bを備えており、各保持部13a,13bの内周面の略中間位置には、メダル収容体200の端面を当て付けて位置決め保持する段部13c,13dが形成されている。
なお、本実施形態では、各段部13c,13dの下方側に、垂直方向に延出する長孔13e,13fが形成されており、ここにメダル検出センサ(エンプティセンサ;図示せず)を配置して、メダルの残り量が検出できるように構成されている。このような構成によれば、メダルが少なくなったこと(補給時期)を報知することが可能となり、適切なタイミングでメダルを補給することが可能になる。
前記第1固定ベース12に設けられる収容部13には、隣接する保持部13a,13bの径に対応して(メダルの径に対応して)開口14a,14bが形成されており、ここから各保持部13a,13bに設置されたメダル収容体200内のメダルが後述するスライドプレートの楕円状の開口に落下するようになっている。なお、図7において、そのような開口14a,14bは、二点鎖線で示してある。
前記基台11には、図6に示すように、前記第1固定ベース12の下側に、第2固定ベース15が設置されており、これらの固定ベース12,15の間には、上記した2つのメダル収容体200から順番(交互)にメダルを取り出すメダル取出部材としてのスライドプレート17が長手方向に沿って往復駆動されるようになっている。この場合、スライドプレート17の往復駆動は、後述する駆動モータによって成される。
スライドプレート17には、図8に示すように、楕円状の開口17aが形成されており、スライドプレート17の往復駆動によって、前記保持部13a,13b内に位置するメダルのいずれかを開口17aに落下するようにしている。具体的には、図8(a)に示すように、スライドプレート17が左側に位置しているときには、保持部13a内のメダルMが前記開口14aを介して開口17aに落下し(このとき保持部13b内のメダルは開口17aに落下することはできない)、図8(b)に示すように、スライドプレート17が右側に位置しているときには、保持部13b内のメダルMが前記開口14bを介して開口17aに落下するようになっている(このとき保持部13a内のメダルは開口17aに落下することはできない)。すなわち、スライドプレート17の往復駆動によって、連続的、かつ交互に保持部13a,13b内に位置するメダルが落下する(取り出される)ようになっている。
前記第2固定ベース15には、前記保持部13に形成される開口14a,14bの中間位置に、各開口14a,14bと同一の径を有する案内手段としての開口15aが形成されており、前記スライドプレート17の開口17aに落下したメダルは、スライドプレート17の移動によって、この開口15aに落下するようになっている。すなわち、スライドプレート17が往復駆動することによって、交互に保持部13a,13bから楕円状の開口17aに落下したメダルは、スライドプレート17の移動に伴い、順次、開口15aに落下するようになっている。具体的には、図8(a)に示すように、保持部13aから開口14aを介して楕円状の開口17aに落下したメダルMは、スライドプレート17が右側に駆動される途中で、開口15aに落下する。また、図8(b)に示すように、保持部13bから開口14bを介して楕円状の開口17aに落下したメダルMは、スライドプレート17が左側に駆動される途中で、開口15aに落下する。
前記第2固定ベース15の下方には、図9及び図12に示すように、所定の隙間Gを介して下面カバー19が取り付けられており、前記開口15aに落下したメダルは、この隙間G内に形成された排出経路に案内されるようになっている。具体的には、図10及び図11に示すように、第2固定ベース15の裏面には、スライドプレート17の移動方向に沿って排出経路20を形成するように、所定の肉厚を有する一対のガイド部材21a,21bが、略メダルの径の分だけ離間して取り付けられており、前記開口15aを介して隙間に落下した(下面カバー19上に落下した)メダルMは、ガイド部材21a,21b間に形成された排出経路20に落下し、この排出経路20に沿って移動可能となっている。排出経路20は、後述するプッシャのスライド方向に沿って延出しており、図10及び図11において、排出経路20の左側が、メダルが排出される排出部20aとなっている。
また、前記第2固定ベース15と下面カバー19との間の隙間内には、図9から図11に示すように、前記スライドプレート17を往復駆動する駆動モータによって往復駆動されるプッシャ25が配置されている。プッシャ25は、略T字形状を成しており、その先端部に円弧状の当接部25aが形成されて、メダルを排出経路20に沿って押圧するようになっている。プッシャ25の両サイドには、前記基台11との間で引張バネ27が配設されており、プッシャを常時、矢印D1方向に向けて付勢している。
次に、上記したスライドプレート17とプッシャ25を往復駆動する駆動手段(駆動モータ)、及びスライドプレート17とプッシャ25を往復駆動するための駆動力伝達手段の構成について説明する。
上記した基台11の側部には、図6に示すように、コの字型の第3固定ベース30が取り付けられており、ここに駆動モータ31が設置されている。前記スライドプレート17の端部は、第3固定ベース30の内部に入り込んでおり、ここに、スライドプレート17の延出方向に直交して楕円状の開口17bが形成されている。一方、駆動モータ31の回転軸31aには、図8に示すように、円板状の偏芯カム33が取り付けられており、この偏芯カム33の外周面は、前記スライドプレート17に形成された開口17b内に位置して、その内周面に当接されている。この結果、偏芯カム33が駆動モータ31によって1回転されることで、スライドプレート17は、上記した偏芯カム33と開口17bの内周面とのカム作用によって、1往復駆動される。
また、前記偏芯カム33の下方側には、図9から図11に示すように、回転板36が配設されており、回転板36の中心部分に前記駆動モータ31の駆動軸31aが連結されている。この場合、偏芯カム33と回転板36は同期しており、偏芯カム33が1回転すると、回転板36も1回転するように構成されている。
前記回転板36の裏面側には、180°間隔で、一対の係合ピン36aが突設されており、回転板36の回転に伴って、前記プッシャ25の平坦状の基端面25bに当接するようになっている。この場合、前記プッシャ25の初期位置(引張バネ27の付勢力による初期位置)は、図10に示すように、プッシャ25の当接部25aが、前記開口15aを開放している位置に設定されており、このとき、一対の係合ピン36aは、基端面25bの両サイドに位置している。この状態で、回転板36が矢印D2方向に回転駆動されて、一方の係合ピン36aが基端面25bに当接して押圧し始めると、プッシャ25は、前記引張バネ27の付勢力に抗して移動され、前記開口15aから落下したメダルは、当接部25aによって、図11に示すように、排出経路20(排出部20a側)に向けて押圧される(図11は、プッシャ25の最大押圧位置を示す)。
そして、さらに、図11に示す状態から回転板36が矢印D2方向に回転駆動されて、前記一方の係合ピン36aが基端面25bから離反し始めると、プッシャ25は、次に落下するメダルを押圧すべく前記引張バネ27の付勢力によって図10に示す初期位置に戻り、180°間隔で設けられた他方の係合ピン36aが、次のプッシャ25の押圧作用を行なうようになる。
以上の動作から明らかなように、前記スライドプレート17は、偏芯カム33が1回転することで1往復駆動され、この間に、プッシャ25は、回転板36が1回転することで2往復駆動されるようになる。すなわち、スライドプレート17が1往復駆動する際に、前記保持部13a,13bから開口17aに交互に落下するメダルは、スライドプレート17の移動に伴って開口15aに順次落下することとなり、開口15aに順次落下したメダルは、落下する毎に、プッシャ25によって押圧作用を受けるようになって、複数の保持部13a,13bに積層されるメダルを、効率的に排出経路20に押し出すことが可能となる。
また、本実施形態では、プッシャ25の当接部25aによって押圧作用を受けたメダルが、当接部25aから分離できるように分離手段を備えている。すなわち、このような分離手段を設けておくことにより、メダルに接着性の部材等が付着していても、プッシャ25からメダルを確実に分離することができ、メダル詰まりなどの不具合を防止することが可能となる。具体的に、分離手段は、前記排出経路20を規定する一対のガイド部材の一方に設けられている。
図10及び図11に示すように、分離手段40は、プッシャ25の最大押圧位置に対応してガイド部材21aに設けられており、付勢バネ41によって排出経路20に向けて付勢保持される摺動子42を備えている。この摺動子42の排出経路20に突出する部分には、メダルが開口15aから押し出された際に、最初に当て付いて摺動子42を付勢バネ41の付勢力に抗して矢印方向に移動させる傾斜面42aと、メダルが傾斜面42aを通過した後に、メダルの当接部25a側への戻りを規制する傾斜面42bが形成されている。すなわち、メダルは、プッシャ25によって最大押圧位置まで押圧されると、摺動子42を付勢バネ41の付勢力に抗して矢印方向に移動させた後、摺動子42が付勢バネ41の復帰力によって初期位置に戻ると、傾斜面42bによって当接部25a側への戻りが規制され、確実に分離作用を受けるようになっている。
なお、このような分離手段の構成については、プッシャ25が戻る際に、確実にメダルが分離できるように構成されたものであれば良く、適宜変形することが可能である。
また、前記排出経路20の端部には、図6及び図12に示すように、メダルを弾き出す押出機構45が設置されており、排出経路20内で連続的に前記プッシャ25によって押し出されるメダルを、ユニット外に弾き出すようになっている。この押出機構45は、メダルに当接する円柱状の当接部46を、図6に示すように、矢印方向に回動付勢保持しており、メダルが当接する毎に付勢力に抗して回動され、かつメダルの通過に伴って、付勢力によって弾き出すようになっている。この場合、回動する当接部46には、一体的に回動するように遮蔽部材47が連結されており、この遮蔽部材47は、メダルが弾き出される毎に光学式のセンサ48の受光素子48aと受光素子48bとの間に回動されて、1枚毎のメダルの排出が検出されるようになっている。
また、前記排出経路20の端部には、図6及び図12に示すように、メダルが所定位置(ICタグに非接触で情報を書き込む位置)に到達したことを検出する機械式のセンサ50が設置されており、このセンサ50によってメダルが所定位置に到着したことが検出されると、下面カバー19に取着された非接触型ヘッド(アンテナ)60(図9参照)によって、そのメダルに組み込まれたICタグに価値情報が書き込まれるようになる。なお、下面カバー19には、前記各センサからの検出信号が入力されて、上記した駆動モータ31の回転制御、及び非接触型ヘッド60の書き込み処理動作等を制御する制御回路基板70が取着されており、払出ユニット10の全体の動作を制御するようになっている。
次に、上記したメダル払出ユニット10の作用について説明する。
メダル払出ユニット10は、メダルを積層収容するメダル収容体200を複数(2本)設置していることから、メダルの蓄積枚数が、単一の収容体の場合と比較して増えると共に、メダル収容体を高く構成しなくても、ある程度の蓄積枚数が確保されることから、メダル払出ユニット10を高さ方向において小型化することが可能になる。また、上述したように、各保持部13a,13bに装着された各メダル収容体200からは、スライドプレート17が1往復駆動されると、交互にメダルが取り出され、交互に取り出されたメダルは、順次、開口15aを介して排出経路20に案内される。このとき、スライドプレート17と同期駆動されるプッシャ25は、上述した駆動力伝達手段の構成により、スライドプレート17の1往復駆動毎に2回往復駆動されて、順次、開口15aから落下するメダルMを排出部20a側に向けて押し出すため、効率的に、メダルの取り出し、及び押出し作用が得られるようになる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上記した実施形態に限定されることはなく、種々変形することが可能である。例えば、上記した実施形態では、メダル払出ユニット10は、2つのメダル収容体を装着するように構成したが、1つであっても良いし、3つ以上のメダル収容体を装着するようにしても良い。3つ以上のメダル収容体200を装着する構成では、メダル取出部材(スライドプレート17)が1往復駆動する際に、各メダル収容体から順番にメダルを取り出し、そして、取り出したメダルを押圧するプッシャ25を、取り出したメダル分だけ往復駆動するように構成すれば良い。また、上記した駆動手段や駆動力伝達手段の構成については、適宜変形することが可能である。
さらに、上記した実施形態では、メダルの補充は、メダル貸出機の上板3aに設けられた開閉扉3bを開閉し、メダル収容体200にメダルを送り込むことで行なうように構成したが、メダル払出ユニット10の収容部13に形成された保持部13a,13bに対して、メダル収容体200を着脱することで、メダルを補充するように構成しても良い。すなわち、このような構成では、メダル貸出機1のフロントドア6を開放して、メダル収容体200を交換することで、補充作業が行なわれる。この場合、着脱可能なメダル収容体200は、図4に示したような形状で構成される。
そして、このようにメダル収容体200を交換する構成では、上述したエンプティセンサを、保持部13a,13bの段部13c,13dの下方側に配置しておくことが好ましい。すなわち、このような位置に設置しておくことで、空状態になったメダル収容体200を取り外すことができ、メダル収容体200の交換時にメダルが散乱することを防止できる(エンプティセンサが段部13c,13dよりも上方にあると、メダル収容体200にメダルが残ったまま、メダル収容体200を取り外してしまう可能性があり、この場合、メダルが散乱してしまう)。
本発明は、上記したようにICタグのような情報記録素子を組み込んでいないメダルを払出すメダル貸出機やメダル払出ユニットにも適用することが可能である。
本発明に係るメダル貸出機の一構成例を示す斜視図。 メダル貸出機のフロントドアを開放して、メダル払出ユニットが設置された状態を示す図。 メダル払出ユニットに固定されるメダル収容体、及びメダル収容体に装着される案内部材の構成を示す図であり、(a)はメダル補充前の状態を示す図、(b)はメダル補充後の状態を示す図。 補充用のメダルが収容される補充用筒状部材の構成を示す図。 メダル貸出機の上板に取り付けられる開閉扉を開放した状態を示す図。 本発明に係るメダル払出ユニットの全体構成を示す斜視図。 スライドプレートの構成を示す平面図。 (a)は、スライドプレートが左側に駆動された状態を示す平面図、(b)は、スライドプレートが右側に駆動された状態を示す平面図。 メダル払出ユニットの裏面図。 メダル払出ユニットの裏側に取着された下面カバーを取り外した状態であって、プッシャの初期位置を示す図。 プッシャが最大押圧位置に移動した状態を示す図。 メダル払出ユニットをメダルが排出される側から見た正面図。
符号の説明
1 メダル貸出機
3 本体(筐体)
3a 上板
3b 開閉扉
10 メダル払出ユニット
13 収容部
13a,13b 保持部
15a 開口
17 スライドプレート(メダル取出部材)
20 排出経路
25 プッシャ
31 駆動モータ
200 メダル収容体(筒状部材)
210 案内部材
211 案内面
212 段部
300 補充用筒状部材
301 基端部
310 ストッパ

Claims (3)

  1. 貨幣の投入と引き換えにメダルを払出すメダル払出ユニットを筐体内に設置したメダル貸出機において、
    一端部が前記メダル払出ユニットに装着され、メダルを所定枚数、積層収容する筒状部材と、
    前記筒状部材の他端部に装着され、予め定められた多数枚のメダルを収容した補充用筒状部材の基端部をガイドすると共に、前記筒状部材の他端の開口と位置決めを果たす案内部材と、
    前記筐体に開閉可能に設けられ、前記案内部材を露出させる開閉扉と、
    を有することを特徴とするメダル貸出機。
  2. メダル貸出機内に設置され、貨幣の投入と引き換えにメダルを払出しするメダル払出ユニットにおいて、
    メダルを所定枚数、積層収容した筒状部材を、前記メダル払出ユニットに対して着脱可能に装着したことを特徴とするメダル払出ユニット。
  3. 前記メダル払出ユニットは、複数の筒状部材を着脱可能であり、
    前記装着された複数の筒状部材の下層から順番にメダルを取り出すメダル取出部材と、
    前記メダル取出部材によって取り出されたメダルを順次、排出経路に案内する案内手段と、
    前記案内手段を介して排出経路に順次案内されるメダルを、連続的に排出経路の排出部に向けて押し出すプッシャと、
    前記メダル取出部材及びプッシャを同期駆動する駆動手段と、
    前記駆動手段に連結され、前記メダル取出部材が1往復駆動されて前記複数のメダル収容体からメダルを順次排出経路に案内する間に、排出経路に案内されたメダル分、前記プッシャを往復駆動する駆動力伝達手段と、
    を有することを特徴とする請求項2に記載のメダル払出ユニット。
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