JP5283519B2 - 景品払出ユニット、景品払出装置および景品払出システム - Google Patents
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Description
ここで、複数のカセットは、いくつかのカセット毎にまとまって景品払出ユニットを構成している。景品払出ユニットには、カセットの他に、カセットに収納された景品を1枚ずつ分離する機構や、分離された景品を搬送する機構が備えられている。景品払出ユニットでは、各カセットに収納された景品のうち、必要な枚数の景品が、1枚ずつ分離搬送されて一時保留部等に集められた後に、まとめて払い出される。
この作業を行う場合、特許文献1および2の景品払出装置では、従業員がカセットを装置から引き出してカセット内の景品の数を手作業でいちいち数えている。景品払出装置には、100枚以上の景品が収納されたカセットが複数内蔵されているのが一般的で、カセットに収納された景品の全数を手作業で数える作業は、従業員に大きな負担を強いている。
この発明は、かかる背景のもとでなされたもので、景品の収納枚数を自動的に管理でき、景品の払い出しに掛かる時間の短縮化を図ることができる景品払出ユニット、この景品払出ユニットを備える景品払出装置、および、この景品払出装置を含む景品払出システムを提供することを主たる目的とする。
請求項3記載の発明は、前記収納部に対して前記所定方向における隣に配置され、前記分離搬送手段が搬送してきた景品を受け入れる受入部と、前記受入部に受け入れられた景品を所定位置に搬送する搬送手段と、を含むことを特徴とする、請求項1または2記載の景品払出ユニットである。
請求項5記載の発明は、請求項1〜4のいずれかに記載の景品払出ユニットが複数並んだ状態で収容されることを特徴とする、景品払出装置である。
請求項7記載の発明は、請求項6に記載の景品払出装置と、前記景品払出装置と通信可能な景品管理機と、を含み、前記景品管理機は、景品払出指示を、前記景品払出装置に送信し、前記景品払出装置は、前記景品払出指示に基づいて景品を払い出すとともに、前記計数手段による前記収納部の景品の計数結果を、前記景品管理機に送信することを特徴とする、景品払出システムである。
請求項2記載の発明によれば、一体化された1組の計数手段および分離搬送手段は、並んで配置された複数の収納部のそれぞれに収納された景品に対して対応可能である。つまり、計数手段および分離搬送手段を収納部と同じ数だけ設けなくても、1組の計数手段および分離搬送手段だけで、複数の収納部のそれぞれに収納された景品を計数および分離搬送することができるので、景品払出ユニットの簡略化および小型化を図ることができる。
請求項5記載の発明によれば、景品払出装置では、景品払出ユニットが複数並んだ状態で収容されるので、全体で、多種類の景品を多量に収納することができ、そして、多種類の景品を一度に払い出すことができる。
請求項7記載の発明によれば、景品払出システムでは、景品払出装置と景品管理機とが互いに通信可能である。そのため、景品払出装置と景品管理機とが互いに離れていても、景品払出装置を直接操作することなく、景品管理機から景品払出指示を景品払出装置に送信することで景品払出を実行できる。また、計数手段による収納部の景品の計数結果を、景品払出装置から景品管理機に直ちに送信することができる。つまり、景品払出装置を遠隔で管理できるので使い勝手がよい。
<景品払出装置の概要>
図1は、遊技施設内に設けられた景品払出システムの全体構成を示すブロック図である。
景品払出装置1は、景品の払い出しを行うものであり、たとえば、遊技施設のフロアに直接据え置かれて使用される。景品払出装置1は、景品を払い出す機能だけでなく、後述するように、収納部としてのカセット4(後述する図5参照)に収納された景品数を計数する計数機能を備えている。
景品払出装置1で取り扱われる景品(後述する図5(b)の符号2を参照)は、遊技施設において遊技客が獲得したパチンコ玉等の遊技媒体の数に応じて交換される有価カード体で特殊景品とも呼ばれる。この景品は、一般的に、1〜3mm程度の厚みを有する樹脂製のカードである。景品には、所定の金銭価値を有する物体が内蔵されており、たとえば、100円、500円、1000円、5000円といった金銭価値に応じた4つの種類が存在する。また、景品には、その種類を識別するために、種類を示す情報が表面に目視可能に印字されていたり、RFIDタグ等が内蔵されていたりする。また、景品には、偽造等の不正を防止するための処理が施されていることもある。
図2を参照して、景品払出装置1から景品の払い出しを受ける客は、景品払出装置1の後側(図2における奥側)に位置し、従業員は、景品払出装置1の前側に位置して接客を行う。
景品払出装置1は、その外郭をなす略直方体形状のキャビネット3と、キャビネット3に収容される複数(この例では、4つ)の景品払出ユニット5(後述する図3参照)とを備えている。各景品払出ユニット5には、複数のカセット4(後述する図5参照)が収納される。各カセット4には、複数の景品2が上下に積み重ねられた状態で収納される。
キャビネット3の上面には、表示部7が設けられている。表示部7は、客用の第1表示部7Aと、従業員用の第2表示部7Bとを含んでおり、それぞれの表示部には、必要な情報が表示される。また、表示部7には、景品払出装置1の動作を制御するために操作される操作キー(図示せず)が設けられている。
景品払出装置1における景品2の大まかな払い出し手順として、まず、第1搬送部10が、カセット4(図5参照)に収納された景品2から、所定の払出枚数に相当する景品群を分離して、上方へ搬送する。次いで、第2搬送部11が、上方に搬送された景品2(景品群)を払出口8側へ向けて略水平に搬送する。そして、保留部12が、搬送された景品2を払出口8の下方で保留する。その後、リフト部13が、保留された景品2を払出口8へ向けて持ち上げる。最後に、送出部14が、払出口8まで持ち上げられた景品2をキャビネット3の上面に押し出す。ここで、シャッタ9と、シャッタ9をスライドさせる構成とが、上述した送出部14に含まれる。このようにして、景品払出装置1内に収納された景品2が払出口8から払い出される。
<景品払出ユニット>
図3は、右壁が取り外されて内部が露出された状態にある景品払出ユニット5の斜視図である。
また、景品払出ユニット5(詳しくは、下ユニット20)の前面(図3における手前側の面)には、ハンドル26が設けられている。ハンドル26は、上述したように景品払出ユニット5をキャビネット3(図2参照)から引き出す際に、把持される。
図4に示すように、下ユニット20と上ユニット21とは、分離可能である。具体的には、上ユニット21は、キャビネット3(図2参照)側に固定されており、景品払出ユニット5では、ハンドル26を把持することで、下ユニット20だけをキャビネット3から引き出すことができる。
(1)下ユニット
下ユニット20は、その外郭をなす下ケーシング22と、8つのカセットホルダ23(図4では右側4つのカセットホルダ23が現れている。)と、8つのカセット4(図4では8つのカセット4のうちの1つが下ユニット20の上方に配置された状態で示されている。)と、4つの搬送機構24(図4では図示されず、図3を参照)とを含んでいる。カセットホルダ23、カセット4および搬送機構24は、常態では、下ケーシング22内に配置されている。ここで、搬送機構24が、上述した第1搬送部10を構成している。
(1−1)カセットホルダ
8つのカセットホルダ23は、前後(図4における手前側と奥側とを結ぶ方向)に4つ、左右に2つ並ぶように配置されている。各カセットホルダ23は、垂直方向に延びる4本の保持レール25を含んでいる。4本の保持レール25は、上方から見て四角形の4つの角をなすように、配置されている(右側手前のカセットホルダ23を参照)。
(1−2)カセット
図5は、カセット4を斜め上側から見た斜視図であって、(a)は、景品2が1枚も収納されていない状態を示し、(b)は、複数枚の景品2が収納された状態を示している。
図5におけるカセット4の右面は、上述した略コ字形状の平断面をなすべく、上下方向における全ての範囲に亘って連続して開放されており、このように開放された部分を開放部28という。開放部28は、カセット4において開放された上面に対して連続している。
景品2が収納されたカセット4は、図4に示すように、開放された下ケーシング22の上面を介して、下ケーシング22に対して上から装填され、対応するカセットホルダ23によって保持される。詳しくは、カセット4の装填に伴い、各カセット4の4つの溝29(図5も参照)に、対応するカセットホルダ23の4本の保持レール25が外側から嵌り込み、カセット4は、4本の保持レール25によって外側から囲まれることで位置決めされる。このように、カセット4は、対応するカセットホルダ23によって保持される。
(1−3)搬送機構
図3を参照して、上述した4つの搬送機構24は、下ケーシング22内において、前後に並んで配置されている(図3では1つの搬送機構24が図示されている。)。各搬送機構24は、下ケーシング22内において左右に並ぶカセットホルダ23(換言すれば左右に並ぶカセット4)の間に配置されている(後述する図8参照)。
図6(a)に示すように、各搬送機構24は、垂直方向に延びる支持レール31と、搬送ユニット32と、モータ33とを含んでいる。
モータ33は、支持レール31の下端に固定されている。モータ33が駆動されると、モータ33の駆動力が、ベルトやチェーンなどの伝達部材を介して搬送ユニット32に伝達され、搬送ユニット32が、支持レール31に支持された状態で、上下方向へスライドする。これにより、図6(b)に示すように、搬送ユニット32は、カセット4に収納された景品2を、カセット4の開放部28(図5参照)から取り出し、上方へ搬送することができる。ここで、上限近傍にあるときの搬送ユニット32の位置を待機位置という。
図7A〜図7Fは、搬送ユニット32がカセット4の景品2を搬送する場合の手順を説明するための模式図である。
なお、図7A〜図7Fを参照するにあたって、搬送ユニット32は、搬送機構24に対して左側に位置するカセット4の開放部28に対して、右から対向しているものとし(後述する図8(d)参照)、このときの搬送ユニット32の姿勢を基準として、搬送ユニット32における左右の向きを特定する。そのため、図7A〜図7Fに示す状態とは異なり、搬送ユニット32が、搬送機構24に対して右側に位置するカセット4の開放部28に対して左から対向している場合には(後述する図8(a)〜(c)参照)、搬送ユニット32における左右の向きは、図7A〜図7Fを参照したときとは逆になる。
(1−3−1)計数機能
搬送ユニット32は、図7Aに示すように、略ボックス形状のフレーム35(図6(a)も参照)を備え、さらに、計数機能に関連して、揃え部36とセンサ37とを備えている。揃え部36およびセンサ37は、カセット4に積層状態で収納された景品2を1枚ずつ計数する機能を有する計数部60(計数手段)を構成する。
揃え部36は、フレーム35に一体的に設けられた略台形状のリブであり、フレーム35の幅方向外側(図7Aでは左側)へ向けて上下に狭くなるように突出している。揃え部36の左端部は、図7Aにおけるフレーム35の左面(搬送機構24に対して左側に位置するカセット4の開放部28(図5参照)に対向する面であり、対向面35Aという。)よりも左側(カセット4側)へはみ出ている。
センサ37が上昇している最中において、センサ37では、発光素子(図示せず)が、下側の景品2から順に、景品2の(右)側面2Aに向けて投光し、この景品2の側面2Aで反射される反射光が受光素子(図示せず)に受光される。ここで、上下に隣り合う景品2の側面2Aの境界Xに発光素子(図示せず)からの光が当てられた場合、景品2の側面2Aに光が当てられる場合と比べて、受光素子(図示せず)が受光する反射光の量(受光量)が変化する。
このように、この景品払出ユニット5には、カセット4に収納された景品2を1枚ずつ計数する機能を有する計数部60が含まれている。そのため、この景品払出ユニット5を収容する景品払出装置1(図2参照)では、カセット4に何枚の景品2が収納されているのかを把握することができる。つまり、景品払出装置1は、景品2の計数機能を備えることから、景品2の収納枚数を自動的に管理できるので、景品2の枚数管理の自動化に寄与できる。
(1−3−2)搬送機能
搬送ユニット32は、搬送機能に関連して、フレーム35に、爪40(図6(a)も参照)と、支持レバー41と、めくりローラ42と、押えレバー43と、カム44と、リンクレバー45と、モータ46とをさらに備えている。爪40、支持レバー41、めくりローラ42、押えレバー43、カム44、リンクレバー45およびモータ46は、分離搬送部70(分離搬送手段)を構成している。
支持レバー41は、2本で1組をなしており、一対の爪40と同様に、前後方向において間隔を隔てて一対(2組)設けられている。各組における2本の支持レバー41は、左右に並ぶように配置されており、図7Aの状態では、ともに、右上側へ向けて傾斜して延びている。各支持レバー41の下端部は、フレーム35によって支持されている。これにより、各支持レバー41は、それぞれの下端部を中心として回動自在である。支持レバー41の回動軸は、前後方向に沿って延びている。そして、各支持レバー41の上端部は、前後方向で同じ側にある爪40の延設部40Bの下端部に接続されている。この状態で、各支持レバー41の上端部は、対応する爪40の延設部40Bに対して回動可能である。
カム44は、押えレバー43の切欠き43Bの近傍(詳しくは切欠き43Bの右側)に配置されている。カム44は、前後方向に延びてフレーム35によって回転自在に支持された筒部44Aと、筒部44Aの外周面の周上1箇所において、筒部44Aの径方向外側へ突出する凸部44Bとを一体的に備えている。
モータ46は、たとえば、リンクレバー45より高い位置に配置されている。モータ46の出力軸46Aは、前後方向に延びている。
次に、搬送ユニット32がカセット4の景品2を搬送する手順を説明する。
まず、搬送ユニット32が待機位置(上限近傍)にあり、爪40が退避位置にある状態において、景品2を所定の払出枚数分(ここでは1枚とする。)だけ払い出すとの命令が、上述した制御部(図示せず)から搬送ユニット32に下る。これにより、搬送ユニット32は、フレーム35の対向面35Aがカセット4に収納された景品2に対して右から対向した状態で、下降する(太線矢印参照)。下降に伴い、搬送ユニット32は、計数部60のセンサ37によって上述したように、積層された景品2を、上の景品2から順に計数する。
図7Cに示すように、払い出す景品2と払い出さない景品2との境界Xに爪40の突出部40Aが上下方向で一致すると、搬送ユニット32は下降をやめて停止する。
ここで、めくりローラ42では、その外周面の一部(左端部)が、払い出す景品2のうち最も下側にある景品2の側面(右面)2Aに接触している。そのため、めくりローラ42が時計回りに回転することによって、この景品2がめくりローラ42によってめくり上げられる。これにより、払い出す景品2と払い出さない景品2との間に、隙間Yが形成される。なお、ここでは、払い出す景品2の枚数が1枚なので、1枚の景品2がめくり上げられているが、複数枚の景品2を払い出すときには、払い出す景品2のうち最も下側にある景品2がめくりローラ42によってめくり上げられることで、複数枚の景品2全てが一塊(景品群)となってめくり上げられる。
これに伴い、リンクレバー45に連結された爪40も左側へ移動する。ここで、爪40の突出部40Aは、払い出す景品2と払い出さない景品2との境界Xに上下方向で一致しているので(図7Cも参照)、爪40が左側へ移動するのに伴い、境界Xから、上述した隙間Yに進入し、払い出す景品2と払い出さない景品2とを分離し始める。
その後、一瞬支持レバー41から外れたリンクレバー45のボス45Bが、図7Eに示すように、支持レバー41に対して、再び左側から当接し、これにより、支持レバー41の回動および爪40の移動が停止する。このとき、爪40は、上述した進出位置にある。
なお、このときも、押えレバー43は、その上端部において、払い出す景品2の真下にある払い出さない景品2を、斜め上側から押えている。また、払い出す全ての景品2が爪40の突出部40Aに載置されるときには、モータ46の駆動が停止している。
これにより、カム44が時計回りに回動し(このとき、カム44は1回転を終えたことになる。)、カム44の凸部44Bが、図7Aに示すように、再び左側を向き、押えレバー43の右縁における切欠き43Bより下側の部分に対して右側から接触する。これにより、押えレバー43は、景品2の積層側面2Bに対して所定距離だけ右側に位置した状態(景品2に接触しない状態)で位置決めされる。
しかし、搬送ユニット32が、上述したようにカセット4の全ての景品2の枚数を予め計数することで計数結果から各景品2の位置を予め把握し、その後、搬送ユニット32が、計数動作を伴わずに、単に景品2を搬送してもよい。この場合(第2の場合という。)、搬送ユニット32は、景品2を搬送するのに先立って、上述したように把握した景品2の位置情報に基づいて、払い出す景品2のところまで移動し(図7C参照)、分離搬送部70によって、景品2を分離搬送する。
各搬送機構24は、下ケーシング22内において、左右に並ぶカセットホルダ23(左右に並ぶカセット4)の間に配置されている。
そして、搬送機構24の搬送ユニット32のフレーム35の対向面35Aは、たとえば、図8(a)に示すように、まず、右側のカセットホルダ23に装填された右側のカセット4に左から対向する。そして、上述した手順によって、右側のカセット4に収納された景品2を、払出枚数分だけ、上側の景品2から順に、上方の上ユニット21に搬送する(図8(b)参照)。
これにより、搬送ユニット32のフレーム35の対向面35Aは、左側のカセットホルダ23に装填された左側のカセット4に右から対向し、今度は、左側のカセット4に収納された景品2を、上側の景品2から順に、上述した手順によって、分離し、上方へ搬送することができる。
(2)上ユニット
図9は、内部が露出された状態にある上ユニット21を斜め上側から見た斜視図であって、搬送機構24も一緒に示している。
図9に示すように、上ユニット21は、その外郭をなす上ケーシング80と、上ケーシング80内に配置される保留ボックス81およびエレベータ82(図9には図示されず、後述する図10を参照)とを含んでいる。保留ボックス81は、受入部および搬送手段として機能する。
また、上ケーシング80の底面には、上ケーシング80内に連通する6つの開口83が形成されている。6つの開口83は、前後に3つ、左右に2つ並ぶように形成されている。各開口83は、前後に長手の矩形状であり、特に、前後に3つ並ぶ開口83において、真ん中にある開口83は、残りの開口83よりも前後方向に2倍程度大きい。
つまり、左側で前後に並ぶ3つの開口83において、最も前側の開口83は、下ユニット20において左側で前後に並ぶ4つのカセット4のうち、最も前側のカセット4の上面に対して上から臨んでいる(図4も参照)。また、左側で前後に並ぶ3つの開口83において、最も後側の開口83は、下ユニット20において左側で前後に並ぶ4つのカセット4のうち、最も後側のカセット4の上面に対して上から臨んでいる(図4も参照)。一方、前後方向で真ん中にある開口83は、前後に並ぶ4つのカセット4のうち、前から2番目および3番目のカセット4の上面に対して上から臨んでいる(図4も参照)。右側で前後に並ぶ3つの開口83についても同様である。
保留ボックス81の平断面は、カセット4と同様に、略コ字形状をなしている(図5参照)。図9に示す左側の保留ボックス81では、右面が上下方向における全域において開放されており、図示されていない右側の保留ボックス81では、左面が上下方向における全域において開放されている。各保留ボックス81において、このように開放された部分を、開放部84という。開放部84は、保留ボックス81の開放された上面および底面の両方に対して連続している。
そして、各保留ボックス81は、前後にスライドする際に、左右方向において同じ側で前後に並ぶ3つの開口83の上方を通過する。
図10は、内部が露出された状態にある上ユニット21の斜視図であって、エレベータ82を示している。図11は、図10において、エレベータ82の伸縮機構87が伸長状態に姿勢を変えた様子を示している。
伸縮機構87は、いわゆるパンタグラフ構造であり、図10に示すように上下に扁平な収縮状態と、上側へ伸び出た伸長状態(図11参照)とに姿勢を変えることができる。伸縮機構87では、その前後方向略中央部分(上昇部分89という。)が、伸縮機構87が収縮状態から伸長状態へ姿勢を変えるときに最も上昇する。伸縮機構87が収縮状態と伸長状態との間で姿勢を変える際、上昇部分89は、垂直方向に沿って直線的に上下する。2枚のステージ86を連結する連結部材88は、伸縮機構87の上昇部分89に上から取り付けられている。
そして、このように保留ボックス81が景品2を所定位置(ステージ86の真上かつ払出口8の真下)に搬送すると、収縮状態にあった伸縮機構87が、図11に示すように、伸長状態へと姿勢を変える。これにより、保留ボックス81の真下にあったステージ86が、垂直方向に沿って上昇する。この際、このステージ86は、保留ボックス81の開放された底面を通過し、その後、保留ボックス81に収容された景品2のうち最も下側に位置する景品2の底面を下から押し上げる。これにより、保留ボックス81に収容された全ての景品2は、ステージ86に載置された状態で上昇する。
図12を参照して、以上で説明した本発明の景品払出装置1の各景品払出ユニット5における景品2の払い出し動作をまとめる。なお、図12の太線矢印は、払い出される景品2(図5(b)参照)の流れを示している。
各景品払出ユニット5において、下ユニット20の各カセット4に収納された景品2は、必要な枚数(払出枚数)だけ分離された後、上向きへ搬送されて上ユニット21内に受け渡される。その後、上ユニット21内に受け渡された景品2は、中央位置(払出口8の真下)へ搬送される。次に、払出口8のシャッタ9が開放されるとともに、景品2が、エレベータ82によって払出口8まで持ち上げられ、最後に、払出口8を閉じようとするシャッタ9によって後側(図12における左側であり、後述する図13においても同様)に押し出され、客に払い出される。
なお、図12で示した景品2の流れとは異なる流れで、景品2を客に払い出すことができる。なお、図13の太線矢印は、払い出される景品2(図5(b)参照)の流れを示している。
図13に示すように、キャビネット3の後端の上端部には、キャビネット3の上面から下向きに窪む凹部95が区画されている。凹部95は、その上方に設けられたシャッタ96によって開閉自在に覆われている。また、凹部95は、上ユニット21に対して後側から隣接している。
たとえば、搬送ユニット32(図7A参照)が景品2を正確に計数するための処置(搬送ユニット32を精度良く移動させる機構の適用や搬送ユニット32(特にセンサ37)の最適配置等)は、必要に応じて適宜実施される。なお、センサ37には、上述した非接触の光学式に限らず、景品2の側面2A(図7A参照)に直接接触して上述した境界Xを検知する接触式も適用可能である。
2 景品
4 カセット
5 景品払出ユニット
8 払出口
60 計数部
70 分離搬送部
81 保留ボックス
82 エレベータ
100 景品管理機
Claims (7)
- 装置内に収納された景品を払出口から払い出す景品払出装置に収容される景品払出ユニットであって、
複数枚の景品を積層状態で収納するための収納部と、
前記収納部に積層状態で収納された景品を1枚ずつ計数する機能を有する計数手段と、
前記収納部に収納された景品において、前記計数手段を利用して所定の払出枚数に相当する景品群を特定し、特定した前記景品群を前記収納部における他の景品から分離して所定方向に搬送する分離搬送手段と、
を含み、
前記計数手段と前記分離搬送手段とが一体化されていることを特徴とする、景品払出ユニット。 - 一体化された1組の前記計数手段および前記分離搬送手段が、並んで配置された複数の前記収納部のそれぞれに収納された景品に対して対応可能であることを特徴とする、請求項1記載の景品払出ユニット。
- 前記収納部に対して前記所定方向における隣に配置され、前記分離搬送手段が搬送してきた景品を受け入れる受入部と、
前記受入部に受け入れられた景品を所定位置に搬送する搬送手段と、
を含むことを特徴とする、請求項1または2記載の景品払出ユニット。 - 前記搬送手段によって前記所定位置に搬送された景品を、前記景品払出装置の前記払出口へ持ち上げるエレベータを含むことを特徴とする、請求項3記載の景品払出ユニット。
- 請求項1〜4のいずれかに記載の景品払出ユニットが複数並んだ状態で収容されることを特徴とする、景品払出装置。
- 外部機器との間で通信することができることを特徴とする、請求項5記載の景品払出装置。
- 請求項6に記載の景品払出装置と、
前記景品払出装置と通信可能な景品管理機と、
を含み、
前記景品管理機は、景品払出指示を、前記景品払出装置に送信し、
前記景品払出装置は、前記景品払出指示に基づいて景品を払い出すとともに、前記計数手段による前記収納部の景品の計数結果を、前記景品管理機に送信することを特徴とする、景品払出システム。
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