JP2006028282A - 脂肪族ポリエステルの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 ジオール単位及び脂肪族ジカルボン酸単位を有するポリエステルを製造するに際し、触媒として、周期表3〜13族の金属元素に対して少なくとも1個以上の1価のカルボキシレート配位子及び少なくとも1個以上の1価のアルコキシル配位子を有する周期表3〜13族の金属含有化合物を用いる。
【選択図】 なし
Description
示されている。しかしながら、これらの製造方法もまた、製造工程が煩雑なばかりでなく極めて高額の設備投資を要する欠点を有する。また、これらの方法では、高重合度ポリエステルの製造に長時間を要する為、製造中のポリマーの熱分解や着色が懸念される。
すなわち、本発明の要旨は、ジオール単位及び脂肪族ジカルボン酸単位を有するポリエステルを製造するに際し、触媒として、周期表3〜13族の金属元素に対して少なくとも1個以上の1価のカルボキシレート配位子及び少なくとも1個以上の1価のアルコキシル配位子を有する周期表3〜13族の金属含有化合物を用いることを特徴とする脂肪族ポリエステルの製造方法、に存する。
<触媒成分>
本発明において使用される脂肪族ポリエステルの製造触媒は、少なくとも、周期表3〜13族の金属元素に対して少なくとも1個以上の1価のカルボキシレート配位子及び少なくとも1個以上の1価のアルコキシル配位子を有する周期表3〜13族の金属含有化合物である。
鎖状脂肪族カルボン酸としては、例えば、蟻酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、カプロン酸、2−エチルヘキサン酸、オクタン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸などが挙げられる。これらは、例えば、フェニル酢酸、フェニルプロピオン酸、フェニル酪酸、フェニルカプロン酸、フェニルオクタン酸、フェニルラウリン酸、フェニルステアリン酸などのように芳香族置換基を有していても良い。脂環式カルボン酸としては、ナフテン酸、シクロヘキシル酪酸などのシクロパラフィン環を有するカルボン酸などが挙げられる。芳香族カルボン酸としては、例えば、安息香酸、トルイル酸、メトキシ安息香酸などが挙げられる。これらの中では、入手も容易である理由から、酢酸、酪酸、2−エチルヘキサン酸、オクタン酸、ラウリン酸、ステアリン酸、シクロヘキシル酪酸ならびにフェニルプロピオン酸から誘導されるカルボキシレートが好ましく、その中では、酢酸、酪酸、2−エチルヘキサン酸、オクタン酸、ステアリン酸ならびにシクロヘキシル酪酸から誘導されるカルボキシレートがより好ましく、酢酸ならびにステアリン酸から誘導されるカルボキシレートが更に好ましく、ステアリン酸から誘導されるカルボキシレートが特に好ましい。
直鎖状もしくは分岐鎖状のアルコールとしては、特に制限されないが、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、sec−ブタノール、t−ブタノール、ヘキサノール、ヘプタノール、n−オクタノール、イソオクタノール、2−エチルヘキサノール、ノナノール、デカノール、イソウンデカノール、ラウリルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール等の直鎖または分岐アルコールが挙げられる。これらの中では、やはり入手のし易さの観点から、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、sec−ブタノール、t−ブタノール、n−オクタノール、2−エチルヘキサノール、ステアリルアルコールが好ましく、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノールならびにステアリルアルコールがより好ましく、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノールならびにステアリルアルコールが更に好ましく、n−プロパノール、イソプロパノールならびにn−ブタノールが特に好ましい。
シレート配位子がアルコキシル基末端を、アルコキシル配位子がカルボキシレート基末端を封止する特性があるため、活性末端が関与する着色を誘起する化学反応を抑制することができる。
本発明で使用される周期表3族〜13族の原子含有化合物を具体的に例示すると、例えば、下記一般式(1)及び式(2)で表される周期表3族〜13族の金属元素に対して少なくとも1個以上の上記の1価のカルボキシレート配位子及び1価のアルコキシル配位子を有する周期表3族〜13族の金属含有化合物が挙げられる。
有機スルホン酸基としては、例えば、特に限定はされないが、炭素数1〜20の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキル基を有するスルホン酸基、具体的にはメタンスルホン酸基、エタンスルホン酸基、プロパンスルホン酸基、ブタンスルホン酸基、ペンタンスルホン酸基、ヘキサンスルホン酸基、デカンスルホン酸基、ドデカンスルホン酸基、オクタデカンスルホン酸基などが挙げられる。
更に、周期表3族〜13族の金属元素に対して少なくとも1個以上の1価のカルボキシレート配位子及び1価のアルコキシル配位子を有する周期表3族〜13族の金属含有化合物としては、特に限定はされないが、下記一般式(3)及び式(4)で表されるような金属多量体も触媒として好適に用いることができる。
レート基、A3はアルコキシル基を表す。A5と−O−A6は、それぞれカルボキシレート
基とアルコキシル基、或いはアルコキシル基とカルボキシレート基を表す。f及びgは縮合度を示す。f或いはgの下限は2であって、f或いはgの上限は30が好ましく、25がより好ましく、20がさらに好ましく、15が最も好ましい。周期表3族〜13族の原子多量体の構造は、上記の直鎖タイプの構造に限定される訳ではなく、架橋オキシ配位子で分岐した構造や高次に架橋したネットワークタイプの構造でもよい。この様な周期表3族〜13族の原子多量体は、特に耐加水分解性にも優れる為、触媒として特に好ましい。
ルボキシレート配位子と同一である。A1、A3、−O−A4、A5、−O−A6のアルコキ
シル基は、上記のYのアルコキシド配位子と同一である。また、−O−A4の有機スルホ
ン酸基などの有機配位子やハロゲン基、水酸基などの無機配位子は、上記のZと同一である。
げられる。これらの中では、ジルコニウムテトラ−n−プロポキシド、ジルコニウムテトライソプロポキシド、ジルコニウムテトラ−n−ブトキシド、ジルコニウムテトラ−t−ブトキシドが好ましく、特に、ジルコニウムテトラ−n−プロポキシド、ジルコニウムテトラ−n−ブトキシドが好ましい。一方、ハロゲン化ジルコニウムとしては四塩化ジルコニウム、四臭化ジルコニウム等が挙げられる。これらの中では、四塩化ジルコニウムが好ましい。
ジルコニルカルボシキレートとしては、具体的には、ジルコニウムアセテートが挙げられる。
層状珪酸塩としては、具体的には、ディッカイト、ナクライト、カオリナイト、アノーキサイト、メタハロイサイト、ハロイサイト等のカオリン族、クリソタイル、リザルダイト、アンチゴライト等の蛇紋石族、モンモリロナイト、ザウコナイト、バイデライト、ノントロナイト、サポナイト、ヘクトライト、スチーブンサイト等のスメクタイト族、バーミキュライト等のバーミキュライト族、雲母、イライト、セリサイト、海緑石等の雲母族、アタパルジャイト、セピオライト、パリゴルスカイト、ベントナイト、パイロフィライト、タルク及び緑泥石群等が挙げられる。
本発明においてジオール単位とは、芳香族ジオール及び/又は脂肪族ジオールから誘導されるものであり、公知の化合物を用いることができるが、脂肪族ジオールを使用するのが好ましい。脂肪族ジオールとは、2個のOH基を有する脂肪族及び脂環式化合物であれば特に制限はされないが、炭素数の下限値が2以上であり、上限値が通常10以下、好ましくは6以下の脂肪族ジオールが挙げられる。
この内、エチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,3−プロピレングリコール及び1,4−シクロヘキサンジメタノールが好ましく、その中でも、エチレングリコール及び1,4−ブタンジオールが好ましく、更には、1,4−ブタンジオールが特に好ましい。全ジオール成分中の脂肪族ジオールの割合は、通常、全ジオール成分中、70モル%以上、好ましくは80モル%以上である。
また、両末端ヒドロキシポリエーテルを上記の脂肪族ジオールと混合して使用してもよい。両末端ヒドロキシポリエーテルとしては、炭素数が下限値が通常4以上、好ましくは10以上であり、上限値が通常1000以下、好ましくは200以下、更に好ましくは100以下である。
本発明において脂肪族ジカルボン酸単位とは、脂肪族ジカルボン酸又はその誘導体から誘導されるものである。脂肪族ジカルボン酸としては、具体的には、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、スベリン酸、セバシン酸ならびにシクロヘキサンジカルボン酸等の、通常、炭素数が2以上12以下の鎖状或いは脂環式ジカルボン酸が挙げられる。また、脂肪族ジカルボン酸の誘導体として、上記脂肪族ジカルボン酸のメチルエステル、エチルエステル、プロピルエステル及びブチルエステル等の低級アルキルエステルや例えば無水コハク酸等の上記脂肪族ジカルボン酸の環状酸無水物も使用できる。これらは、単独でも2種以上の混合物として使用してもよい。これらの内、脂肪族ジカルボン酸としては、アジピン酸、コハク酸、またはこれらの混合物が好ましく、脂肪族ジカルボン酸の誘導体としては、アジピン酸及びコハク酸のメチルエステル、またはこれらの混合物が好ましい。
<その他の共重合成分>
本発明においては、上記のジオール成分とジカルボン酸成分に加えて、ポリエステルの物性を調整する、或いは高重合度のポリエステルが容易に製造できるなどの理由から共重合成分を加えてもよい。
3官能以上の多価カルボン酸またはその無水物としては、具体的には、プロパントリカルボン酸、無水ピロメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物、シクロペンタテトラカルボン酸無水物等が挙げられ、単独でも、二種以上の混合物として使用することもできる。
本発明で用いられる触媒の特徴の一つとしては、上記の3官能以上の化合物を使用しなくても容易に脂肪族ポリエステルの溶融粘度を高めることが可能な点である。しかし、ポリエステルの物性を調整する等の理由で3官能以上の化合物を使用する場合、これらの化合物はゲルの発生原因となるため、その使用量は、通常、ポリエステルを構成する全単量体単位に対して、通常、5モル%以下、好ましくは、0.5モル%以下、より好ましくは0.2モル%以下である。
本発明の脂肪族ポリエステルは、カーボネート化合物やジイソシアネート化合物等の鎖延長剤を使用することもできる。カーボネート化合物の量は、ポリエステルを構成する全単量体単位に対し、カーボネート結合が1モル%未満、好ましくは、0.5モル%以下、より好ましくは0.1モル%以下である。一方、ジイソシアネート化合物の量は、ポリエステルを構成する全単量体単位に対し、ウレタン結合が、0.06モル%未満、好ましくは0.01モル%以下、より好ましくは0.001モル%以下である。これは、本発明のポリエステルを生分解性樹脂として使用する観点からは、ジイソシアネートは分解過程で毒性の強いジアミンが生成され土中に蓄積する恐れがある問題点があり、カーボネート化合物として一般に用いられるジフェニルカーボネート系についてもやはり毒性の高い副生フェノールならびに未反応ジフェニルカーボネートがポリエステル中に残存する問題点があるためである。
2,4−トリレンジイソシアネートと2,6−トリレンジイソシアネートとの混合体、ジ
フェニルメタンジイソシアネート、1,5−ナフチレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、水素化キシリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート等の公知のジイソシアネートなどが例示される。
珪酸エステルとしては、具体的には、テトラメトキシシラン、ジメトキシジフェニルシラン、ジメトキシジメチルシラン、ジフェニルジヒドロキシラン等が例示される。
珪酸エステルは、環境保全ならびに安全性の面の理由からは、特にその使用量に制限はされないが、操作が煩雑になったり、重合速度に影響を与える可能性があるため、その使用量は少ない方が良い場合がある。従って、この含有量は、0.1 モル%以下とするの
が好ましく、10-5 モル%以下とするのが更に好ましい。
を添加してもよい。
<ポリエステルの製造方法>
本発明におけるポリエステルの製造方法としては、従来の公知の方法が使用でき、例えば、上記の脂肪族ジカルボン酸成分とジオール成分とのエステル化反応及び/又はエステル交換反応を行った後、減圧下での重縮合反応を行うといった溶融重合の一般的な方法や、有機溶媒を用いた公知の溶液加熱脱水縮合方法によっても製造することができるが、経済性ならびに製造工程の簡略性の観点から、無溶媒下で行う溶融重合でポリエステルを製造する方法が好ましい。
これらの重合触媒の添加量は、生成するポリエステルに対する金属量として、下限値が通常、1ppm以上、好ましくは10ppm以上であり、より好ましくは50ppm以上、上限値が通常、2000ppm以下、好ましくは1000ppm以下、より好ましくは500ppm以下、更に好ましく250ppm以下、特に好ましくは125ppm以下である。使用する触媒量が多すぎると、経済的に不利であるばかりでなくポリマーの熱安定性が低くなるのに対し、逆に少なすぎると重合活性が低くなり、それに伴いポリマー製造中にポリマーの熱分解が誘発されやすくなる。
温度、時間、圧力などの条件は、従来公知の範囲を採用できる。
ジカルボン酸成分とジオール成分とのエステル化反応及び/又はエステル交換反応の反応温度は、下限が通常150℃以上、好ましくは180℃以上、上限が通常260℃以下、好ましくは250℃以下である。反応雰囲気は、通常、窒素、アルゴン等の不活性ガス雰囲気下である。反応圧力は、通常、常圧〜10kPaであるが、常圧が好ましい。
その後の重縮合反応は、圧力を、下限が通常0.01×103Pa以上、好ましくは0
.01×103Pa以上であり、上限が通常1.4×103Pa以下、好ましくは0.4×103Pa以下の真空度下として行う。この時の反応温度は、下限が通常150℃以上、
好ましくは180℃以上であり、上限が通常260℃以下、好ましくは250℃以下の範囲である。反応時間は、下限が通常2時間以上であり、上限が通常15時間以下、好ましくは10時間以下である。
には、凝縮器が結合されており、該凝縮器にて縮重合反応中に生成する揮発成分や未反応モノマーが回収される方法が好んで用いられる。
本発明で製造されるポリエステルの還元粘度(ηsp/c)値は、実用上十分な力学特性が得られる理由から、1.6以上であり、中でも1.8以上が好ましく、特に2.0以上が特に好ましい。還元粘度(ηsp/c)値の上限は、ポリエステルの重合反応後の抜き出し易さならびに成形のし易さ等の操作性の観点から、通常、6.0以下、好ましくは5.0以下、更に好ましくは4.0以下である。
〔還元粘度(ηsp/c)測定条件〕
粘度管:ウベローデ粘度管
測定温度:30℃
溶媒:フェノール/テトラクロロエタン(1:1重量比)溶液
ポリエステル濃度:0.5g/dl
本発明の方法で製造されたポリエステルは、通常、ポリマーの熱安定性に著しく悪影響を与えるカルボン酸末端量が少ない特徴があるため、熱安定性に優れ、成形時の品質の低下が少ない、即ち、溶融成形時に末端基の切断や、主鎖の切断等の副反応が少ないという特徴を有する。本発明によって得られるポリエステルの末端COOH基数は、ポリエステルの重合度にもよるが、通常、40eq/トン以下となる。従って、本発明において製造される好ましいポリエステルの末端COOH基数は、通常、40eq/トン以下、好ましくは35eq/トン以下、より好ましくは25eq/トン以下である。
また、成形時に上に示した各種の添加剤の他に、ガラス繊維、炭素繊維、チタンウィスカー、マイカ、タルク、CaCO3、TiO2、シリカ等の強化剤及び増量剤を添加して成形することもできる。
具体的な用途としては、射出成型品(例えば、生鮮食品のトレーやファーストフードの
容器、野外レジャー製品など)、押出成型品(フィルム、シート等、例えば釣り糸、漁網、植生ネット、保水シートなど)、中空成型品(ボトル等)等が挙げられ、更にその他農業用のフィルム、コーティング資材、肥料用コーティング材、ラミネートフィルム、板、延伸シート、モノフィラメント、マルチフィラメント、不織布、フラットヤーン、ステープル、捲縮繊維、筋付きテープ、スプリットヤーン、複合繊維、ブローボトル、発泡体、ショッピングバッグ、ゴミ袋、コンポスト袋、化粧品容器、洗剤容器、漂白剤容器、ロープ、結束材、手術糸、衛生用カバーストック材、保冷箱、クッション材フィルム及び合成紙などに利用可能である。
<末端カルボキシル基量>
得られたポリエステルをベンジルアルコールに溶解し0.1N NaOHにて滴定した
値であり、1×106 g当たりのカルボキシル基当量である。
<溶融重縮合>
実施例1
攪拌装置、窒素導入口、加熱装置、温度計及び減圧用排気口を備えた反応容器に、原料
としてコハク酸100.3g(0.85mol)、1,4−ブタンジオ−ル81.1g(0.90mol)、リンゴ酸0.37g(2.8×10-3mol、コハク酸に対して0.
33mol%)を仕込み、窒素−減圧置換によって系内を窒素雰囲気下にした。
し、同時に1時間30分かけて0.07×103Paになるように減圧し、更に0.07
×103Paの減圧下で4時間反応させポリエステルを得た。尚、減圧下での重縮合反応
中は、反応容器の減圧用排気口を130℃に加熱し続けた。得られたポリエステルの還元粘度(ηsp/c)は2.6であり、白色のポリエステルが得られた。得られたポリエステルの末端カルボキシル基量は19eq/トンであった。
攪拌装置、窒素導入口、加熱装置、温度計及び減圧用排気口を備えた反応容器に、原料としてコハク酸100.3g(0.85mol)、1,4−ブタンジオ−ル76.5g(0.85mol)を仕込み、窒素−減圧置換によって系内を窒素雰囲気下にした。
次に、系内を撹拌しながら220℃に昇温し、この温度で1時間反応させた。次に、ジルコニウムトリブトキシステアレート((株)マツモト交商製)0.36g(製造ポリマ−中のZr含量:3×102ppm)を反応系へ添加後、30分かけて230℃まで昇温
し、同時に1時間30分かけて0.07×103Paになるように減圧し、更に0.07
×103Paの減圧下で6時間反応させポリエステルを得た。尚、減圧下での重縮合反応
中は、反応容器の減圧用排気口を130℃に加熱し続けた。得られたポリエステルの還元粘度(ηsp/c)は2.8であり、白色のポリエステルが得られた。得られたポリエステルの末端カルボキシル基量は20eq/トンであった。
実施例2において、触媒としてジルコニウムトリブトキシステアレート((株)マツモト交商製)0.12g(製造ポリマ−中のZr含量:1×102ppm)を含むn−ブタ
ノール溶液0.4gに代え、0.07×103Paの減圧下で7時間反応を行い重合を終
了した他は、実施例2と同様な方法で重縮合反応を行い、白色のポリエステルを得た。得られたポリエステルの還元粘度(ηsp/c)は2.6であり、末端カルボキシル基量は10eq/トンであった。
攪拌装置、窒素導入口、加熱装置、温度計及び減圧用排気口を備えた反応容器に、原料としてコハク酸100.3g(0.85mol)、1,4−ブタンジオ−ル88.8g(0.99mol)、87.9w% 乳酸水溶液5.22g(0.051mol)、リンゴ
酸0.37g(2.8×10-3mol、コハク酸に対して0.33mol%)を仕込み、窒素−減圧置換によって系内を窒素雰囲気下にした。
し、同時に1時間30分かけて0.07×103Paになるように減圧し、更に0.07
×103Paの減圧下で3時間反応させポリエステルを得た。尚、減圧下での重縮合反応
中は、反応容器の減圧用排気口を130℃に加熱し続けた。得られたポリエステルの還元粘度(ηsp/c)は2.6であり、白色のポリエステルが得られた。得られたポリエステルの末端カルボキシル基量は15eq/トンであった。
実施例1において、原料を1,4−ブタンジオ−ル82.7g(0.92mol)ならびに触媒としてオルガチックスTC−401(チタンテトラアセチルアセトネ−ト、(株)マツモト交商製)0.214g(製造ポリマ−中のTi含量:1×102ppm)に代
えた他は、実施例1と同様な方法で重縮合反応を行った。0.07×103Paの減圧下
で4時間反応させ、淡黄色に着色したポリエステルを得た。得られたポリエステルの還元粘度(ηsp/c)は2.4であった。
攪拌装置、窒素導入口、加熱装置、温度計及び減圧用排気口を備えた反応容器に、原料としてコハク酸100.3g(0.85mol)、1,4−ブタンジオール80.4g(0.89mol)、リンゴ酸0.37g(2.8×10-3mol)、コハク酸に対して0
.33mol%)及び触媒としてオルガチックスTPHS(ポリヒドロキシチタンステア
レート、[Ti(OCOC17H35)O)n]、(株)マツモト交商製)0.15g(製造ポリマー中のTi含量:1×102ppm)を仕込み、窒素−減圧置換によって系内
を窒素雰囲気下にした。
るように減圧し、更に0.07×103Paの減圧下で4時間反応させ、淡黄色に着色し
たポリエステルを得た。尚、減圧下での重縮合反応中は、反応容器の減圧用排気口を130℃に加熱し続けた。得られたポリエステルの還元粘度(ηsp/c)は2.5であった。
実施例2において、触媒としてテトラ−n−ブチルチタネート0.107g(製造ポリマ−中のTi含量:1×102ppm)を含むn−ブタノール溶液0.4gに代え、0.
07×103Paの減圧下で5時間反応を行い重合を終了した他は、実施例2と同様な方
法で重縮合反応を行い、淡黄色に着色したポリエステルを得た。
比較例4
攪拌装置、窒素導入口、加熱装置、温度計及び減圧用排気口を備えた反応容器に、原料としてコハク酸100.3g(0.85mol)、1,4−ブタンジオ−ル80.4g(0.89mol)、90w% 乳酸水溶液5.10g(0.051mol)、リンゴ酸0
.37g(2.8×10-3mol、コハク酸に対して0.33mol%)を仕込み、窒素−減圧置換によって系内を窒素雰囲気下にした。
m)を含むn−ブタノール溶液0.4gを反応系へ添加後、30分かけて230℃まで昇温し、同時に1時間30分かけて0.07×103Paになるように減圧し、更に0.0
7×103Paの減圧下で5時間反応させ、褐色に着色したポリエステルを得た。尚、減
圧下での重縮合反応中は、反応容器の減圧用排気口を130℃に加熱し続けた。得られたポリエステルの還元粘度(ηsp/c)は2.4であった。
攪拌装置、窒素導入口、加熱装置、温度計及び減圧用排気口を備えた反応容器に、原料としてコハク酸100.3g(0.85mol)、1,4−ブタンジオ−ル80.4g(0.89mol)、87.9w% 乳酸水溶液5.22g(0.051mol)、リンゴ
酸0.37g(2.8×10-3mol、コハク酸に対して0.33mol%)及び触媒とし
てオルガチックスTPHS(ポリヒドロキシチタンステアレート、[Ti(OCOC17H35)O)n]、(株)マツモト交商製)0.15g(製造ポリマー中のTi含量:1×102ppm)を仕込み、窒素−減圧置換によって系内を窒素雰囲気下にした。
るように減圧し、更に0.07×103Paの減圧下で6時間反応させ、褐色に着色した
ポリエステルを得た。尚、減圧下での重縮合反応中は、反応容器の減圧用排気口を130℃に加熱し続けた。得られたポリエステルの還元粘度(ηsp/c)は2.4であった。
実施例4において、触媒として70w% テトラ−n−プロポキシジルコニウム(製造
ポリマ−中のZr含量:3×102ppm)のn−プロパノール溶液0.23gに代えた
他は、実施例4と同様な方法で重縮合反応を行った。0.07×103Paの減圧下で4
時間反応させ、淡黄色に着色したポリエステルを得た。得られたポリエステルの還元粘度(ηsp/c)は2.4であったが、得られたポリエステル淡黄色を呈した。
Claims (6)
- ジオール単位及び脂肪族ジカルボン酸単位を有するポリエステルを製造するに際し、触媒として、周期表3〜13族の金属元素に対して少なくとも1個以上の1価のカルボキシレート配位子及び少なくとも1個以上の1価のアルコキシル配位子を有する周期表3〜13族の金属含有化合物を用いることを特徴とする脂肪族ポリエステルの製造方法。
- 脂肪族ジカルボン酸及び/又はその誘導体と脂肪族ジオールとを触媒存在下で溶融重縮合する、請求項1に記載の脂肪族ポリエステルの製造方法。
- 触媒の量が、生成するポリエステルに対する金属元素濃度が、1ppm以上1000ppm以下となるように使用する、請求項1又は2に記載の脂肪族ポリエステルの製造方法。
- 溶融重縮合を、脂肪族ジカルボン酸及び/又はその酸無水物のうち少なくとも1種を留去しながら行う、請求項2又は3に記載の脂肪族ポリエステルの製造方法。
- 溶融重縮合を、減圧用排気口を具備した攪拌槽型反応器を用い、且つ、該減圧用排気口の温度を、脂肪族ジカルボン酸無水物の融点又は重縮合反応時の真空度における脂肪族ジカルボン酸無水物の沸点のいずれか低い方の温度以上に保持しながら行う、請求項2〜4に記載の脂肪族ポリエステルの製造方法。
- 得られるポリエステルの還元粘度(ηsp/c)が1.6以上である、請求項1〜5のいずれかに記載の脂肪族ポリエステルの製造方法。
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