JP2006026214A - 空気の滅菌洗浄機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 洗浄水循環水路8内を循環する次亜塩素酸を含有する洗浄水を放散させて流入した空気と接触させ、該空気を滅菌洗浄並びに加湿して排出させる空気の滅菌洗浄機1であって、洗浄水循環水路内に洗浄水中の次亜塩素酸濃度を測定する濃度センサー9を配備して、該濃度センサーにより洗浄水循環水路内の次亜塩素酸濃度を随時測定して、その測定値に応じて洗浄水中に供給される次亜塩素酸の量を調整する。濃度センサーとしては、検出電極、補助電極及び基準電極を備え、検出電極を定電位に設定し、該検出電極と補助電極との間に流れる電解電流を計測して洗浄水中の次亜塩素酸濃度を電気化学的に測定する3電極方式である。
【選択図】 図1
Description
そこで、上記のような加湿装置内の循環水中に殺菌剤として塩素系消毒剤を添加しておくことにより空気内の滅菌や藻や空気中の雑菌の繁殖を抑制することが考えられるが、本発明者の実験によると塩素系消毒剤として次亜塩素酸をバッチ式に循環水スプレー式加湿装置の循環水貯槽に添加した場合、図8に示したように次亜塩素酸が添加された直後では循環水中の細菌数は急激に減少し殺菌効果が一時的に現れるが、時間とともに添加された循環水中の次亜塩素酸が消費されてしまい殺菌効果が消失すると、殺菌類は再び増殖をはじめ、24時間後には殺菌剤の添加時以前より細菌数は更に増加することが確認された。
電気化学的方法を用いる分析法の原理は、水溶液中に次亜塩素酸が存在するとき、検出電極を適当な電位(基準電極に対する電位:基準電極としては銀/塩化銀電極が一般に用いられている)に設定(以下、電解電位と略)すると、次亜塩素酸〔HClO〕は、電極表面上で下記(1)の化学式に示すように電気化学的に還元される。
HClO+H+ +2e=Cl- +H2 O・・・(1)
このとき、(1)式の電子〔e〕の量を電流値として計測し、次亜塩素酸濃度に換算するものである。
そのため、電流を流すための補助電極を用いる3電極・定電位電解方式による装置も提案されている(例えば、特許文献3、4参照)。しかしながら、この3電極・定電位電解装置は、2電極の定電圧方式と比べると制御回路が複雑となるという問題がある。
(2)前記濃度センサーにより測定される前記洗浄水中の次亜塩素酸の濃度が予め設定された濃度値以下となった場合に前記洗浄水中に次亜塩素酸を供給するよう、前記次亜塩素酸供給手段から供給される次亜塩素酸の量を調整するようにしたことを特徴とする前記(1)に記載の空気の滅菌洗浄機。
(4)前記次亜塩素酸測定装置が洗浄/活性化した検出電極を所定時間開放した後、定電位に設定し、所定時間経過後の一定期間内に流れる電解電流を計測し、その積算電気量から次亜塩素酸濃度を算出する制御回路を有する制御部を具備してなることを特徴とする前記(3)に記載の空気の滅菌洗浄機。
(5)前記補助電極が炭素電極であることを特徴とする前記(3)又は(4)に記載の空気の滅菌洗浄機。
図1は本発明の空気滅菌洗浄機の内部の構成を例示する側面概略図であり、図2はその正面概略図を例示するものである。空気滅菌洗浄機1は筐体2内の下部に、周囲の空気を吸い込む空気流入口3と上部には滅菌洗浄された空気を吹き出す空気排出口4を有し、筐体2内の空気排出口4近傍に設けられた送風機5を作動させて空気流入口3から周囲の空気を吸引し、この空気を空気排出口4から吹き出させることによって筐体2の内部において空気流入口3と空気排出口4との間の空間に空気の流路が形成される。
洗浄水循環水路8内の任意の場所に配備される次亜塩素酸の濃度のみを選択的に測定する濃度センサー9により、洗浄水19中の次亜塩素酸の濃度を随時測定することによって洗浄水19中の次亜塩素酸濃度が連続的に監視され、濃度センサー9が都度測定した洗浄水19中の次亜塩素酸の濃度信号tは該濃度センサー9の濃度制御部(図示していない)に送られる。該濃度センサー9から送られてくる濃度信号tと予め設定された濃度Tとの大小を判別して、この濃度信号tが予め設定される所定値Tより小さい場合(T≧tの場合)には、前記濃度制御部より薬液ポンプ13a、13bに送られる駆動信号14a、14bに基づいて薬液ポンプ13a、13bを駆動させ、その濃度t値が設定されたT値になるまで、薬液タンク11a及び11bから次亜塩素酸ソーダ等の次亜塩素酸塩(15a)及び塩酸等の鉱酸(11b)を供給して洗浄水19内で混合され、次亜塩素酸を生成させて次亜塩素酸供給手段から供給される次亜塩素酸の供給量を調整することによって、循環する洗浄水19中の次亜塩素酸の濃度を滅菌に必要な所定の範囲内に維持させるようにしている。
本発明の空気滅菌洗浄機において使用される濃度センサーは、検出電極、補助電極及び基準電極の3電極方式を備え、該検出電極と補助電極との間に流れる電解電流を計測して流水試料中の次亜塩素酸濃度を電気化学的に測定する3電極方式の次亜塩素酸濃度測定装置(以下、本発明の濃度センサーという)で、検出電極として炭素電極を使用し、基準電極として銀/塩化銀電極を使用して、測定開始に先立って検出電極に該電極を電気化学的に酸化、還元して洗浄/活性化するように電圧を印加する制御回路を有する制御部を有しており、本発明の濃度センサーにより、洗浄水循環水路8を循環する洗浄水19中の次亜塩素酸の濃度のみを電気化学的に測定し、上述したように濃度センサーにより測定された洗浄水循環水路8中の次亜塩素酸濃度が予め設定された濃度範囲より低下すると、薬液タンク11(11a,11b)から洗浄水循環水路8中に次亜塩素酸が供給されるように制御するシステムになっている。
全ての測定に先立って、検出電極31を図6に示す標準的なパターンによる電解電位操作で電気化学的に洗浄/活性化した。すなわち、検出電極31を10ミリ秒間隔で、マイナス5Vの還元電位、5Vの酸化電位、マイナス5Vの還元電位、1Vの安定化電位、の順にパルス分極を行い、その後電極を開回路にして2秒間放置した。引き続き直ちに、検出電極の電解電位をプラス50mVに設定し、15秒間の電解電流を除外し、その後の10秒間に消費された電解電気量を計測し次亜塩素酸濃度に換算して分析値とした。なお、図6には電解電位をプラス50mVに設定した後の15秒間の除外期間の初めの部分までを示した。このパターンによる分析所要時間は1回当たり約30秒であった。
また、本発明の空気滅菌洗浄機は該装置内に吸い込まれた空気と洗浄水とを常時接触させた後に排出されるので空気の滅菌、洗浄機能と併せて充分に加湿された空気を排出させることができる。
3 空気流入口 4 空気排気口
5 送風機 6 洗浄水貯水槽
7 洗浄水循環用ポンプ 8 洗浄水循環水路
9 濃度センサー 10 シャワー
11、11a、11b 薬液タンク
12集水板 13a、13b 薬液ポンプ
14a、14b 薬液供給指示信号 15a、15b 供給薬液
16 エリミネータ 17 操作パネル
18 殺菌ユニット 19 洗浄水
21 センサー部 22 制御部
33 アナログ制御部 24 デジタル制御部
25 流水量センサー 26 レコーダ
27 パーソナルコンピュータ(又はタッチパネル)
28 デジタル入力 29 デジタル出力
31 検出電極 32 基準電極
33 マイクロフィルタ 34 補助電極
35 半導体pH電極 36 温度センサー室
37 支持体 38 標準電極室
39 温度センサー
Claims (6)
- 空気流入口と、空気排出口と、次亜塩素酸を含有する洗浄水の貯水槽と、前記洗浄水が循環する洗浄水循環水路と、前記洗浄水を放散する散水部と、前記洗浄水循環水路に設けられた次亜塩素酸の濃度を検出する濃度センサーと、前記洗浄水循環水路に次亜塩素酸を供給する次亜塩素酸供給手段とを少なくとも具備し、前記空気流入口より吸引した空気に前記散水部から放散された前記洗浄水を接触させた後に該空気を前記空気排出口から吹き出す空気の滅菌洗浄機であって、随時に前記濃度センサーにより測定される前記洗浄水中の次亜塩素酸の濃度に応じて前記次亜塩素酸供給手段から供給される次亜塩素酸の量を調整するようにしたことを特徴とする空気の滅菌洗浄機。
- 前記濃度センサーにより測定される前記洗浄水中の次亜塩素酸の濃度が予め設定された濃度値以下となった場合に前記洗浄水中に次亜塩素酸を供給するよう、前記次亜塩素酸供給手段から供給される次亜塩素酸の量を調整するようにしたことを特徴とする請求項1に記載の空気の滅菌洗浄機。
- 前記濃度センサーが、検出電極、補助電極及び基準電極を備え、検出電極を定電位に設定し、該検出電極と補助電極との間に流れる電解電流を計測して前記洗浄水中の次亜塩素酸濃度を電気化学的に測定する3電極方式の次亜塩素酸濃度測定装置であって、前記検出電極が炭素電極、前記基準電極が銀/塩化銀電極であり、測定開始に先立って前記検出電極に該電極を電気化学的に酸化、還元して洗浄/活性化するように電圧を印加する制御回路を有する制御部を具備してなる次亜塩素酸測定装置からなることを特徴とする請求項1または2に記載の空気の滅菌洗浄機。
- 前記次亜塩素酸測定装置が洗浄/活性化した検出電極を所定時間開放した後、定電位に設定し、所定時間経過後の一定期間内に流れる電解電流を計測し、その積算電気量から次亜塩素酸濃度を算出する制御回路を有する制御部を具備してなることを特徴とする請求項3に記載の空気の滅菌洗浄機。
- 前記補助電極が炭素電極であることを特徴とする請求項4又は5に記載の空気の滅菌洗浄機。
- 前記次亜塩素酸供給手段は、次亜塩素酸塩溶液及び鉱酸がそれぞれ貯蔵された2つの薬液槽を有しており、前記濃度センサーにより測定される前記洗浄水中の次亜塩素酸の濃度に応じて前記次亜塩素酸塩溶液と前記鉱酸とを別々に前記洗浄水循環水路に供給して前記洗浄水中において次亜塩素酸を生成させることにより前記洗浄水循環水路に次亜塩素酸を供給することを特徴とする請求項1〜5のいづれか1項に記載の空気の滅菌洗浄機。
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