JP2006023900A - 回転円板形記憶装置の試験/調整方法及び試験制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 磁気ディスク装置の試験/調整を行う方法において、試験/調整プログラムの大きさや特質に起因した問題を解決して、試験/調整を行うことを可能にする方法を提供することにある。
【解決手段】 磁気ディスク装置の組み立てが完了したあとには、各種パラメータの設定や磁気ディスクの欠陥登録などの試験/調整を行う。試験/調整プログラムは、試験にかかる磁気ディスク装置で実行されるので、専用の試験装置を必要としない。さらに、試験/調整プログラムを複数のフェーズで構成し、各フェーズを順次実行するように構成することで、試験/調整プログラムの大きさや特質に起因した制約を受けることがなくなる。
【選択図】 図1
【解決手段】 磁気ディスク装置の組み立てが完了したあとには、各種パラメータの設定や磁気ディスクの欠陥登録などの試験/調整を行う。試験/調整プログラムは、試験にかかる磁気ディスク装置で実行されるので、専用の試験装置を必要としない。さらに、試験/調整プログラムを複数のフェーズで構成し、各フェーズを順次実行するように構成することで、試験/調整プログラムの大きさや特質に起因した制約を受けることがなくなる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、磁気ディスク装置、光磁気ディスク装置等の回転円板形記憶装置の試験/調整の方法および試験制御装置に関する。
回転円板形記憶装置の一例である磁気ディスク装置は、磁気ディスクにヘッドがデータを書き込んだり読み取ったりする情報記憶再生装置である。磁気ディスク装置は、ヘッドや増幅器に関するパラメータを調整したり、磁気ディスクの欠陥セクタの登録をしたりする必要があるため、組み立てが完了したあとに様々な試験/調整を行って製品としての機能を発揮できる状態にしてから出荷する。
従来、このような試験/調整を行う場合は、60〜100個程度のセルを備えた専用の試験装置に磁気ディスク装置を装着し、試験装置が試験/調整のためのプログラムを実行して各磁気ディスク装置の動作を逐一制御していた。しかし、このような試験/調整の方法では、一度に試験/調整することができる磁気ディスク装置の数はセルの数に制限され、試験装置の規模を拡大してセル数を増大しようとすれば投資額が拡大してしまうので改善が求められていた。
磁気ディスク装置の動作を逐一制御する従来の試験装置を使って大量の磁気ディスク装置を試験/調整しようとすれば、相当の投資が不可避になるため、本発明の出願人に譲渡された特願2002−345923では、ある磁気ディスク装置から試験/調整にかかる磁気ディスク装置にプログラムを転送して、プログラムを受け取った磁気ディスク装置が自らそれを実行して試験/調整をする新しい方法が提案されている。以後、このような試験/調整の方法を自己実行的な試験/調整方法という。また、本発明の出願人が出願した特願2004−78569では、試験/調整に関するプログラムを転送するために、磁気ディスク装置をホスト・モードで動作させる技術が開示されている。
しかし、試験/調整にかかる磁気ディスク装置が自己実行的に試験/調整をする方法は、試験/調整プログラムの大きさや特質によっては、実現しにくい場合がある。たとえば、組み立てが完了しただけの磁気ディスク装置は、ヘッドのパラメータ設定や磁気ディスクの欠陥登録などが完了していないため、自らの磁気ディスクに試験/調整にかかるプログラムを記録することができないので、試験/調整を開始する時点では外部の装置から大きな試験/調整プログラムを受け取ることができないという不都合がある。
試験/調整にかかるプログラムは、製品として完成された磁気ディスク装置には必要のないものであり、プログラムを格納するためのROMなどの半導体メモリをあらかじめ装備しておくことはコスト面から現実的でない。また、試験/調整プログラムを構成する要素の中には、分割して制作してから転送したほうが試験/調整の効率化の面などで都合がよいものがある。さらに、試験/調整プログラムを構成する要素の中にはすべてのプログラムを転送先の磁気ディスク装置で実行するよりも、転送元の磁気ディスク装置が試験/調整プログラムを実行して試験/調整にかかる磁気ディスク装置にアクセスすることにより試験/調整するほうが確実に品質保証できるものがある。このような試験/調整プログラムの大きさや特質は、大量の磁気ディスク装置の試験/調整を並行して自己実行的に行う場合に特に新たな改善事項を生じてくる。
また、磁気ディスク装置をホスト装置として利用して、大量の磁気ディスク装置の試験/調整を自己実行的に行う場合に、それらがATAインターフェースを採用する場合には効率よく行えない場合がある。ATAインターフェースを備えた磁気ディスク装置では、1台のコントローラにマスターとスレーブの2台しか接続することができない。よって、試験/調整の完了した磁気ディスク装置を使用して2台の磁気ディスク装置を試験/調整しようとする場合に、試験/調整が完了するまで1台の磁気ディスク装置は出荷待ちとなり、生産量の低下を招来してしまう。
そこで本発明の目的は、回転円板形記憶装置の試験/調整を行う方法において、試験/調整プログラムの大きさや特質に起因した制約を受けないで、自己実行的に試験/調整を行うことを可能にする方法を提供することにある。さらに本発明の目的は、ATAインターフェースを採用した磁気ディスク装置に対して、自己実行的に試験/調整をする方法およびそれに使用する試験制御装置を提供することにある。
本発明の原理は、回転円板形記憶装置の組み立てが完了したあとに行う試験/調整において、試験/調整プログラムの大きさや特質に起因する問題を解決して試験/調整にかかる回転円板形記憶装置が自ら試験/調整プログラムを実行できるようにする点にある。試験/調整プログラムは、複数のフェーズに分割して構成されている。回転円板形記憶装置はフェーズ番号の順番に転送された各フェーズの試験/調整プログラムを実行し、一つのフェーズのプログラムが完了するとつぎのフェーズのプログラムを受け取って順番に実行する。
本発明の第1の態様は、データ伝送路を介してホスト装置に接続された回転円板形記憶装置の試験/調整を行う方法であって、前記ホスト装置に格納された第1フェーズの試験/調整プログラムを前記ホスト装置が前記回転円板形記憶装置に転送するステップと、前記回転円板形記憶装置が前記第1フェーズの試験/調整プログラムを実行するステップと、前記回転円板形記憶装置が前記ホスト装置に格納された第2フェーズの試験/調整プログラムの転送を要求していることを前記ホスト装置が検出するステップと、前記検出するステップに応答して前記ホスト装置が前記回転円板形記憶装置に前記第2フェーズの試験/調整プログラムを転送するステップとを有する試験/調整方法を提供する。
回転円板形記憶装置は、試験/調整プログラムを自ら実行することにより専用の試験装置を不要とし、かつ、複数のフェーズで構成された試験/調整プログラムを実行する。試験/調整プログラムを複数のフェーズで構成すると、プログラム全体の規模の制約を受けないで自己実行的な試験/調整をすることができるようになったり、インターフェースまで含めたコマンド試験を行ってより充実した品質保証ができるようになったりして都合がよい。また、試験/調整の完了した磁気ディスク装置に対して試験/調整プログラムを転送して、ホスト装置として別の磁気ディスク装置の試験/調整を行わせるようにすることができる。
本発明の第2の態様は、データ伝送路を介してホスト装置に接続された第1の磁気ディスク装置と第2の磁気ディスク装置の試験/調整を行う方法であって、前記ホスト装置に格納された第1フェーズの試験/調整プログラムを前記ホスト装置が前記第1の磁気ディスク装置及び前記第2の磁気ディスク装置に転送するステップと、前記第1の磁気ディスク装置及び前記第2の磁気ディスク装置が前記第1フェーズの試験/調整プログラムを実行するステップと、前記第1の磁気ディスク装置又は前記第2の磁気ディスク装置が前記ホスト装置に格納された第2フェーズの試験/調整プログラムの転送を要求していることを前記ホスト装置が検出するステップと、前記検出するステップに応答して前記第2フェーズの試験/調整プログラムを要求する磁気ディスク装置に前記ホスト装置が前記第2フェーズの試験/調整プログラムを転送するステップとを有する試験/調整方法を提供する。
試験/調整プログラムを転送する手順はホスト装置が管理するが、コマンド試験を除いた試験/調整プログラムは各磁気ディスク装置が実行する。よって、ホスト装置の作業はコマンド試験を行う場合以外は、各磁気ディスク装置における試験/調整プログラムの実行状況を監視して、つぎのフェーズの試験/調整プログラムを順次転送するだけでよい。ホスト装置は、複数の磁気ディスク装置に対して並行して自己実行的な試験/調整をすることができるため、この方法は大量の磁気ディスク装置を試験/調整するのに適している。また、ホスト装置の作業負担は従来の専用の試験装置のそれに比べて軽いため、ホスト装置として磁気ディスク装置を採用するのに適している。
本発明の第3の態様は、試験/調整プログラムを格納した第1の磁気ディスク装置の接続が可能な第1のATAインターフェース・コネクタと、試験/調整の対象となる複数の第2の磁気ディスク装置の接続が可能な複数の第2のATAインターフェース・コネクタと、一端が前記複数の第2のATAインターフェース・コネクタのそれぞれに接続され他端が前記第1のATAインターフェース・コネクタに接続された複数のバス・スイッチと、前記第1のATAインターフェース・コネクタと前記複数のバス・スイッチのそれぞれに接続され、前記第1の磁気ディスク装置から転送されたコマンドを実行して前記複数のバス・スイッチのいずれかをクローズにするように制御するバス制御部とを有する試験制御装置を提供する。
試験制御装置は、ホスト装置として動作する磁気ディスク装置が、ATAインターフェースを備える複数の磁気ディスク装置に対して試験/調整プログラムを転送し並行して実行させることを可能にする。その結果、ATA磁気ディスク装置間で試験/調整プログラムを転送して自己実行的に試験/調整を行う場合でも、大量の磁気ディスク装置を対象に試験/調整をすることができるようになる。
本発明により、回転円板形記憶装置の試験/調整を行う方法において、試験/調整プログラムの大きさや特質に起因した制約を受けないで、自己実行的に試験/調整を行うことを可能にする方法を提供することができた。さらに本発明により、ATAインターフェースを採用した磁気ディスク装置に対して、自己実行的に試験/調整をする方法および試験制御装置を提供することができた。
[試験/調整の意味]
本発明の実施の形態を回転円板形記憶装置の一例である磁気ディスク装置を例にして説明する。明細書および図面の全体をとおして、同一の要素に同一参照番号を付して説明する。本発明において試験/調整とは、組み立てが完了した磁気ディスク装置に対して製品として完成した機能を与え、かつユーザに対して保証できるようにするための製造上の最終段階における工程をいう。試験/調整の一例としては、磁気ディスクに対するサーボ情報の書き込みを挙げることができる。この場合のサーボ情報の書き込みは、セルフ・サーボ・ライト方式を採用する磁気ディスク装置において行われる。セルフ・サーボ・ライト方式は、サーボ・トラック・ライタなどの専用の書き込み装置を使用しないで、磁気ディスク装置に組み込まれるヘッドにより、自らの磁気ディスクにサーボ情報を書き込む方式である。
本発明の実施の形態を回転円板形記憶装置の一例である磁気ディスク装置を例にして説明する。明細書および図面の全体をとおして、同一の要素に同一参照番号を付して説明する。本発明において試験/調整とは、組み立てが完了した磁気ディスク装置に対して製品として完成した機能を与え、かつユーザに対して保証できるようにするための製造上の最終段階における工程をいう。試験/調整の一例としては、磁気ディスクに対するサーボ情報の書き込みを挙げることができる。この場合のサーボ情報の書き込みは、セルフ・サーボ・ライト方式を採用する磁気ディスク装置において行われる。セルフ・サーボ・ライト方式は、サーボ・トラック・ライタなどの専用の書き込み装置を使用しないで、磁気ディスク装置に組み込まれるヘッドにより、自らの磁気ディスクにサーボ情報を書き込む方式である。
さらに試験/調整の他の例として、磁気ディスクの検査と欠陥セクタの登録が挙げられる。完成した磁気ディスクは、一般に磁性層に欠陥を保有している場合があり、小さい欠陥であっても放置しておくと拡大する危険性がある。磁気ディスク装置の品質を保証するためには、すべてのセクタをあらかじめ検査して、欠陥が検出されたセクタの論理アドレスを一次欠陥マップ(PDM)に登録して当該セクタを使用禁止にする作業を取り入れる場合がある。
さらに試験/調整の他の例として、トラックの位置情報の登録が挙げられる。磁気抵抗効果(MR)素子または巨大磁気抵抗効果(GMR)素子を利用した再生ヘッドを採用する場合は、スライダ上に誘導型の記録ヘッドを再生ヘッドから一定の間隔をおいて別に設ける。記録ヘッドと再生ヘッドとの間隔には寸法公差がある。また、ロータリー式アクチュエータを使用する場合は、スライダがアクチュエータの回転軸を中心に回転移動をするため、磁気ディスクの半径方向におけるヘッドの位置により、記録ヘッドが対応するトラックと再生ヘッドが対応するトラックの位置関係が変化するいわゆるスキューが発生する。
具体的には、磁気ディスクの最外周トラックに近づくに従ってスキューが大きくなり、記録ヘッドが対応するトラックと再生ヘッドが対応するトラックとの間隔が広がる。したがって、磁気ディスク装置はサーボ情報を書き込んだあとに当該ヘッド特有のトラック位置情報を取得して、磁気ディスク上のすべての位置で再生ヘッドの位置と記録ヘッドの位置の関係を正しく認識できるようにする必要がある。
また、再生ヘッドの幅および感度にも公差があるので、サーボ情報からサーボ・バースト・パターンを読み取って再生した位置情報信号(PES)を増幅する増幅器のPESゲインを、再生ヘッドの製造上の特質に合わせて調整してサーボ情報からトラックの正確な位置情報を検出できるようにしておくためにも試験/調整が必要になる。
このような試験/調整は、実際にヘッドを磁気ディスクの所定の位置に移動させたり、セクタの論理アドレスを磁気ディスク装置のEEPROMなどに書き込んだりといった動作をともなう。専用の試験装置が試験/調整を行う場合は、磁気ディスク装置からの応答を確認しながら磁気ディスク装置にコマンドを送り逐一その動作を制御している。
本発明の試験/調整においては、対象となる磁気ディスク装置の動作を直接制御するような専用の試験装置は使用しない。試験/調整プログラムは外部のホスト装置から磁気ディスク装置に転送され、磁気ディスク装置が自ら試験/調整プログラムを実行して自己実行的に試験/調整を行う。試験/調整プログラムには、対象となる磁気ディスク装置に外部のホスト装置からコマンドを送り応答を確認するものを含むが、ホスト装置が専用の試験装置が行っていたように磁気ディスク装置のヘッドの動作を直接制御するようなことはない。
[試験/調整の基本的な方法]
図1に本発明の実施の形態として、磁気ディスク装置の試験/調整を自己実行的に行うための基本的な実行環境を示す。図1には、試験/調整の対象となる磁気ディスク装置#1〜#4とホスト装置とがデータ伝送路を通じて相互にデータ転送可能な状態で接続されている。磁気ディスク装置#1ないし#4は、ハードウエアの組み立ては完了しているが、試験/調整が終了していないためまだ製品としての機能を備えていない状態にある。ただし、基本動作を行うためのファームウエアはROMに格納されており、外部の装置との通信系統、MPU、RAMなどのように格別の試験/調整をしなくてもよい構成要素は動作可能の状態になっている。
図1に本発明の実施の形態として、磁気ディスク装置の試験/調整を自己実行的に行うための基本的な実行環境を示す。図1には、試験/調整の対象となる磁気ディスク装置#1〜#4とホスト装置とがデータ伝送路を通じて相互にデータ転送可能な状態で接続されている。磁気ディスク装置#1ないし#4は、ハードウエアの組み立ては完了しているが、試験/調整が終了していないためまだ製品としての機能を備えていない状態にある。ただし、基本動作を行うためのファームウエアはROMに格納されており、外部の装置との通信系統、MPU、RAMなどのように格別の試験/調整をしなくてもよい構成要素は動作可能の状態になっている。
ホスト装置は、データ伝送路を通じて磁気ディスク装置#1ないし#4とデータ通信が可能なコンピュータであり、プロセッサ、RAM、ROM、補助記憶装置、および磁気ディスク装置#1〜#4に対するインターフェース回路などを備えている。ホスト装置の補助記憶装置には、磁気ディスク装置#1〜#4が実行する試験/調整プログラムを格納している。試験/調整プログラムは、データ伝送路を通じてホスト装置から磁気ディスク装置#1ないし#4に転送される。
試験/調整プログラムは、複数のフェーズに分割して構成されており、それらは磁気ディスク装置#1ないし#4に対して転送する順番が決まっている。本実施の形態では、試験/調整プログラムが第1フェーズないし第5フェーズの5つのフェーズで構成されているものとする。試験/調整に当たって、磁気ディスク装置#1ないし#4はそれぞれフェーズ番号の順番に第1フェーズから第4フェーズまで試験/調整プログラムを実行し、ホスト装置は第5フェーズの試験/調整プログラムを実行する場合を例示して説明する。
ここでは、第1フェーズの試験/調整プログラムは、磁気ディスクに対するサーボ情報の書き込みに関するものとし、第2フェーズの試験/調整プログラムは欠陥セクタの検出および登録に関するものとし、第3フェーズの試験/調整プログラムはトラック情報の収集および記録に関するものとし、第4フェーズの試験/調整プログラムはPESゲインの調整に関するものとする。
第1フェーズから第4フェーズまでの試験/調整プログラムは、ホスト装置から各磁気ディスク装置にフェーズ番号の順番に転送される。第5フェーズの試験/調整プログラムは、ユーザにおける実際の動作を想定したコマンド試験であり、ホスト装置がプログラムを実行して、各磁気ディスク装置にリード/ライト・コマンドを送って対応動作を確認したり、リセット・コマンドや診断コマンドを送ってその結果を確認したりする。第5フェーズの試験/調整プログラムは、各磁気ディスク装置には転送されない。
ホスト装置の補助記憶装置には、第1フェーズないし第4フェーズの試験/調整プログラムを順番に各磁気ディスク装置に転送して実行させ、第5フェーズの試験/調整プログラムを実行させる試験制御プログラムを格納している。磁気ディスク装置#1ないし#4は、ユーザに販売される汎用の磁気ディスク装置であるが、ホスト装置から転送された試験/調整プログラムを実行するための試験プログラムをあらかじめROMに格納している。データ伝送路は、ホスト装置と磁気ディスク装置#1ないし#4とが通信できるプロトコルで構成されていればよく、ATA(AT Attachment)バス、SCSIバス、またはファイバー・チャネルなどで構成することができる。ファイバー・チャネルを使用する場合は、アービトレイティッド・ループやファブリック・スイッチを採用することができる。
本発明の試験/調整プログラムは、複数のフェーズに分かれているところに特徴がある。試験/調整プログラムを複数のフェーズに分ける理由は、以下のとおりである。まず、試験/調整の対象となる磁気ディスク装置#1ないし#4は、試験/調整が完了していない状態にあるため、自らのヘッドを動作させて磁気ディスクにプログラムを記録したり、磁気ディスクからプログラムを読み取ったりすることができないため、ホスト装置から転送された試験/調整プログラムの記憶場所として磁気ディスクを利用することができない。
よって、各磁気ディスク装置がホスト装置から受け取ることができる試験/調整プログラムの大きさは、RAMの容量によって制約を受ける。したがって、ホスト装置は各磁気ディスク装置のそれぞれのRAMに一時的に記憶してCPUが実行できる程度の大きさに試験/調整プログラムを分割して送ることで、各磁気ディスク装置での実行を可能にする。
また、第1フェーズないし第4フェーズの試験/調整プログラムは、自己実行的に各磁気ディスク装置の内部で実行される。したがって第1フェーズないし第4フェーズの試験/調整プログラムだけでは、各磁気ディスク装置が外部の装置と通信を行うインターフェース系統の検査が十分にできないので、上述の第5フェーズの試験/調整としてのコマンド試験が必要となる。
第1フェーズないし第4フェーズの試験/調整プログラムにもとづく試験/調整は、それぞれのプログラムの実行にホスト装置が関与せず、各磁気ディスク装置が自己実行的に行うものであるが、第5フェーズの試験/調整は、ホスト装置と各磁気ディスク装置とが通信しながら行うコマンド試験であり、両者はプログラムの実行主体という性質が異なるので分割する必要がある。第1フェーズないし第4フェーズの試験/調整プログラムが、RAMの容量を増大したりして、分割転送する必要がなくなったとしても第5フェーズの試験/調整プログラムは第1フェーズないし第4フェーズのプログラムからは分割しておく必要がある。
試験/調整は、様々な専門分野の技術者が複数関与して行われる。試験/調整プログラムを専門分野ごとに分けておくと、プログラムの制作や試験結果の評価において都合がよい場合がある。また、試験/調整の工程において、欠陥が発見された部品が組み込まれた磁気ディスク装置を緊急にスクリーニングして出荷禁止にすることがある。このような場合、スクリーニングのためのプログラムを第1フェーズないし第4フェーズの試験/調整プログラムのいずれかに組み込むよりも、スクリーニングのための独立したスクリーニング・プログラムを制作し、ある独立したフェーズ(たとえば、第2−1フェーズ)の試験/調整プログラムとしてホスト装置から各磁気ディスク装置に転送したほうが簡単である。スクリーニングが不要になればスクリーニング・プログラムだけを試験/調整プログラムの中から削除するだけでよい。このように図1に示したような環境において自己実行的に行う試験/調整では、試験/調整プログラムを分割して転送したり、試験/調整を磁気ディスク装置の中だけで行うものとコマンド試験とに分けて行ったりする必要がある。
つぎに、図2を参照して、図1に示した環境で磁気ディスク装置#1ないし#4の試験/調整を行う方法を説明する。図2は、自己実行的な試験/調整の基本的な方法を説明するフロー・チャートである。磁気ディスク装置#1ないし#4に対しては、まだいかなる試験/調整も実行していない段階にあるとする。ブロック11では、ホスト装置が、磁気ディスク装置#1ないし#4に対して第1フェーズの試験/調整プログラムを転送する。
ブロック13で第1フェーズの試験/調整プログラムを受け取った磁気ディスク装置#X(以後、磁気ディスク装置#1ないし#4の中の任意の1台を#Xとして示す。)は、RAMに試験/調整プログラムを記憶し実行する。試験/調整プログラムをRAMに記憶してCPUに実行させる作業は、各磁気ディスク装置のROMに格納された試験プログラムが行う。磁気ディスク装置#Xは、第1フェーズの試験/調整プログラムを実行して自らの磁気ディスクにサーボ情報を書き込む。書き込むサーボ情報の内容やヘッドの位置制御をするプログラムは、第1フェーズの試験/調整プログラムに含まれている。試験/調整プログラムの実行を開始するために、ホスト装置は第1フェーズの試験/調整プログラムを転送したあとに、当該磁気ディスク装置に実行開始のためのコマンドを送ってもよい。あるいはROMに格納された試験プログラムが、各フェーズの試験/調整プログラムが送られた場合にそれらを認識して自動的に実行するような構成にしておいてもよい。
ブロック15で、ホスト装置は磁気ディスク装置#Xにおいて、第1フェーズの試験/調整プログラムの実行が完了したことを検出する。あるいは、磁気ディスク装置#Xにおいて、つぎのフェーズの試験/調整プログラムを要求していることを検出する。ホスト装置は磁気ディスク装置#Xにおいて第1フェーズの試験/調整プログラムの実行が開始されたあと、それが完了するまで新たなコマンドを送ったり、第2フェーズの試験/調整プログラムを送ったりすることはない。これはつづいて順番に転送される第2フェーズないし第4フェーズの試験/調整プログラムの実行が開始されたあとについても同様である。
ホスト装置が、磁気ディスク装置#1ないし#4においてつぎのフェーズの試験/調整プログラムを要求していることを検出するためには、磁気ディスク装置#Xが完了コマンドをホスト装置に送ってもよく、また、完了したことを磁気ディスク装置#Xがそれぞれのレジスタに設定しホスト装置がそれを参照して行ってもよい。これらの作業は各磁気ディスク装置のROMに格納されている試験プログラムが行う。
磁気ディスク装置#Xは、第1フェーズの試験/調整プログラムの実行を完了したあとこれをRAMから消去して、つぎの第2フェーズの試験/調整プログラムを受け入れる準備をして待機している。この磁気ディスク装置の動作は第2フェーズないし第4フェーズの試験/調整プログラムの実行を完了したあとについても同様である。ブロック17でホスト装置は、第1フェーズの試験/調整プログラムの実行を完了した磁気ディスク装置#Xに対して、第2フェーズの試験/調整プログラムを転送する。
第2フェーズの試験/調整プログラムを受け取ってRAMに記憶した磁気ディスク装置#Xは、ブロック13と同様に第2フェーズの試験/調整プログラムの実行を開始する。ブロック19では、ホスト装置が磁気ディスク装置#1ないし#4のそれぞれにおける試験/調整プログラムの実行状況を確認する。実行状況の確認とは、それぞれの磁気ディスク装置が現在どのフェーズの試験/調整プログラムを完了したかを認識したり、あるいはつぎに転送すべき試験/調整プログラムのフェーズ番号を認識したりすることである。
ホスト装置は、磁気ディスク装置#Xがすでに完了している試験/調整プログラムのフェーズ番号を認識してつぎに転送するフェーズを計算したり、磁気ディスク装置#Xがつぎに要求するフェーズ番号を直接レジスタに書き込み、ホスト装置がそれを認識したりして、つぎに転送すべき試験/調整プログラムのフェーズ番号を決定する。この作業は、ホスト装置の試験制御プログラムが行う。ブロック21では、ホスト装置が磁気ディスク装置#1ないし#4の中から、第mフェーズの試験/調整プログラムを完了しているものを検出し、あるいは、第mフェーズの試験/調整プログラムを完了して第m+1フェーズの試験/調整プログラムを要求しているものを検出して、当該磁気ディスク装置#Xに第m+1フェーズの試験/調整プログラムを転送する。
ブロック23では、磁気ディスク装置#1ないし#4のそれぞれにおいてつぎに実行する試験/調整プログラムのフェーズ番号が、5かどうかを確認する。フェーズ5は試験/調整プログラムの最後のフェーズである。m+1<5ならば、ブロック19ないしブロック23を繰り返して、ホスト装置から磁気ディスク装置#1ないし#4に対して、各磁気ディスク装置がフェーズ5の試験/調整プログラムを要求するようになるまでフェーズ番号の順番に試験/調整プログラムが転送される。
ブロック23で磁気ディスク装置#Xがつぎに実行するフェーズ番号であるm+1が5になったと判断した場合は、ホスト装置はブロック25で、磁気ディスク装置#Xに対して第5フェーズのコマンド試験を行う。ブロック27では、コマンド試験が完了した磁気ディスク装置#Xをデータ伝送路から取り外して、新たな磁気ディスク装置を接続し同様の手順で試験/調整を行う。新たな磁気ディスク装置に対しては、その要求するフェーズ番号に従って順番に各フェーズの試験/調整プログラムが転送される。
[ATAインターフェースを備える試験制御装置]
つづいて図3を参照して、図1および図2を参照して説明した試験/調整をATA磁気ディスク装置に対して行うための試験制御装置50について説明する。図3では、図1のデータ伝送路を試験制御装置50で構成し、試験/調整の対象となるn台の子供磁気ディスク装置41−1ないし41−n(以後、子供磁気ディスク装置#1ないし#nとして示す。)と、ホスト装置としての親磁気ディスク装置40を接続して試験/調整プログラムの実行環境を構築している。
つづいて図3を参照して、図1および図2を参照して説明した試験/調整をATA磁気ディスク装置に対して行うための試験制御装置50について説明する。図3では、図1のデータ伝送路を試験制御装置50で構成し、試験/調整の対象となるn台の子供磁気ディスク装置41−1ないし41−n(以後、子供磁気ディスク装置#1ないし#nとして示す。)と、ホスト装置としての親磁気ディスク装置40を接続して試験/調整プログラムの実行環境を構築している。
ATAの規格では1台のホスト・コントローラに対してマスターとスレーブの2台の磁気ディスク装置しか接続することができない。親磁気ディスク装置40に対して試験/調整の対象となる子供磁気ディスク装置を直接接続するとした場合は、2台までしか接続することができない。これではホスト装置として親磁気ディスク装置を利用して大量の磁気ディスク装置を短時間で試験/調整することができなくなる。これは、2台の磁気ディスク装置の試験/調整をしている間、1台の磁気ディスク装置の出荷ができないことに相当し生産量の低下を意味することになるからである。これに対して本実施の形態では、試験制御装置50にATAインターフェースを採用したn台(n>2が可能)の子供磁気ディスク装置#1ないし#nを一度に接続することができるので、1台の親磁気ディスク装置40を試験/調整に使用している間に、n台の子供磁気ディスク装置の試験/調整を行うことができる。
親磁気ディスク装置40は、試験/調整が完了して製品としてユーザに出荷可能な磁気ディスク装置であるが、ホスト・モードで動作可能に構成されており、ホスト装置として機能する。ホスト・モードとは、磁気ディスク装置が他の磁気ディスク装置に対してホスト・コンピュータと同様に動作する動作モードをいう。具体的には、磁気ディスク装置が他の磁気ディスク装置に対して能動的にアクセスしてデータの書き込み、読み出し、または調整等を行う動作モードをいう。ホスト・モードでは親磁気ディスク装置が、データ伝送路のバスをみずから制御するバス・マスターとして機能する。本実施の形態では、磁気ディスク装置の動作モードにホスト・モードに対応してデバイス・モードがある。デバイス・モードとは、磁気ディスク装置がホスト・コンピュータまたはホスト・モードで動作する親磁気ディスク装置の指令を受けて受動的に動作してデータの書き込み、読み出しまたは調整を行う動作モードをいう。
デバイス・モードでは、バス・マスターの制御によってデータ伝送路のバスにデータを出力したり、バスからデータを入力したりするバス・スレーブとして機能する。デバイス・モードはユーザが使用するときの動作モードであり、ホスト・モードは、試験/調整のために本実施の形態で採用する特別な動作モードである。親磁気ディスク装置40は、試験/調整においてはホスト・モードで動作するが、製品として出荷されるときはデバイス・モードで動作するように設定される。ホスト・モードおよびデバイス・モードで動作する磁気ディスク装置の構造およびホスト・モードとデバイス・モードとの切り替えは後に説明する。
試験制御装置50は、親磁気ディスク装置40を接続するATAインターフェース・コネクタ51、子供磁気ディスク装置#1ないし#nを接続するATAインターフェース・コネクタ69−1ないし69−n、バス制御部54、バス・スイッチ67−1ないし67−n、および表示パネル71を備える。バス制御部54は、試験制御装置50の動作を制御するプロセッサ(CPU)53、CPU53が実行する制御プログラムを格納する不揮発性メモリ(ROM)57、制御プログラムの一時的な記憶やCPU53の作業領域を提供する揮発性メモリ(RAM)55が内部バス65に接続されている。
親磁気ディスク装置40との間で、コマンド、データ、およびプログラムなどを交換するためのATAレジスタ群や内蔵バッファ等で構成されるインターフェース61、バス・スイッチ67−1ないし67−nの制御信号を生成するコントローラ59も内部バス65に接続されている。コントローラ59はCPU53により制御される。
インターフェース61のATAレジスタ群には、ビジー(BSY)ビット、データ・リクエスト(DRQ)ビット、エラー(ERR)ビット等を有する8ビットのStatusレジスタ、8ビットのコマンド・コードを書き込むCommandレジスタ、デバイス選択(DEV)ビットを有する8ビットのDevice/Headレジスタ等を含んでいる。
バス制御部54は、試験制御装置50をマスターまたはスレーブのいずれかに設定するデバイス設定部としてのジャンパ63を備えている。ジャンパ63はCPU53に接続されている。ジャンパ63はジャンパ・ブロックの接続位置を変更することにより、CPU53に論理的に1となる一定の電位を加えたり、論理的に0となるアース電位を加えたりして試験制御装置50がATA規格におけるマスターとスレーブのいずれであるかを認識させる。本実施の形態では、試験制御装置50をスレーブ(ID=1)にするためにジャンパ63を論理1に設定している。また、子供磁気ディスク装置#1〜#nにはすべて同一のジャンパ・ブロックを装着してマスター(ID=0)に設定している。
親磁気ディスク装置40がインターフェース61に設けたDevice/HeadレジスタのDEVビットを1に設定して試験制御装置50にコマンドを送る場合には、CPU53は、ジャンパ63から与えられた論理とDEVビットの論理が一致することを確認して自らがアクセスの対象であることを認識しコマンドを実行する。このとき、クローズ状態のバス・スイッチに対応する子供磁気ディスク装置#XのDevice/HeadレジスタのDEVビットも1に設定されるが、子供磁気ディスク装置#Xのプロセッサは、ジャンパ・ブロックが設定する論理とDEVビットの論理が一致しないのでそのコマンドを無視する。
親磁気ディスク装置40が子供磁気ディスク装置#Xにコマンドを送るために、Device/HeadレジスタのDEVビットを0に設定すると、インターフェース61のDevice/HeadレジスタのDEVビットも0に設定されるが、CPU53は、ジャンパ63の設定を参照して自ら選択されていないことを認識して、そのコマンドを無視する。
ATAインターフェース・コネクタ51にはATAケーブル52の一端が接続されており、他端がインターフェース61に接続されている。さらにインターフェース・コネクタ51に接続されたATAケーブル52は、途中でn個の系統に分岐したあと、それぞれがバス・スイッチ67−1ないし67−nに接続されている。バス・スイッチ67−1ないし67−nは、それぞれ、ATAインターフェース・コネクタ69−1ないし69−nに接続されている。コントローラ59からはバス・スイッチ67−1ないし67−nにそれぞれ制御線73が接続されており、制御線73に電圧を加えてバス・スイッチ67−1ないし67−nの動作を制御することができるようになっている。
コントローラ59には、試験/調整プログラムの実行状態を表示する表示パネル71が接続されている。実行状態の表示には、子供磁気ディスク装置#1ないし#nがそれぞれ現在行っている試験/調整プログラムのフェーズ番号の表示、途中でエラーが発生したときのエラー発生の表示、子供磁気ディスク装置の試験/調整完了を示す表示などを含んでいる。
[磁気ディスク装置の説明]
図4は、親磁気ディスク装置40または子供磁気ディスク装置41#として動作可能な磁気ディスク装置100の主要なハードウエア構成を示すブロック図である。磁気ディスク装置100は、ATAインターフェース・コネクタ147と磁気ディスク111を備えており、ATAインターフェース規格に適合している。磁気ディスク装置100は、本実施の形態にかかる試験/調整が完了して製品として出荷可能な状態にあるときは、第1フェーズから第5フェーズまでの試験/調整プログラムと試験制御プログラムとを磁気ディスク111に格納し、ホスト・モードに設定することで親磁気ディスク装置40として動作する。磁気ディスク装置100はまた、試験/調整を実施する前の状態にあるときは、デバイス・モードに設定することで子供磁気ディスク装置#X(以後、#Xの符号はいずれかの子供磁気ディスク装置を示す場合に使用する。)として動作する。磁気ディスク装置100について、ホスト・モードとデバイス・モードを切り替える方法は後で説明する。
図4は、親磁気ディスク装置40または子供磁気ディスク装置41#として動作可能な磁気ディスク装置100の主要なハードウエア構成を示すブロック図である。磁気ディスク装置100は、ATAインターフェース・コネクタ147と磁気ディスク111を備えており、ATAインターフェース規格に適合している。磁気ディスク装置100は、本実施の形態にかかる試験/調整が完了して製品として出荷可能な状態にあるときは、第1フェーズから第5フェーズまでの試験/調整プログラムと試験制御プログラムとを磁気ディスク111に格納し、ホスト・モードに設定することで親磁気ディスク装置40として動作する。磁気ディスク装置100はまた、試験/調整を実施する前の状態にあるときは、デバイス・モードに設定することで子供磁気ディスク装置#X(以後、#Xの符号はいずれかの子供磁気ディスク装置を示す場合に使用する。)として動作する。磁気ディスク装置100について、ホスト・モードとデバイス・モードを切り替える方法は後で説明する。
記録媒体としての磁気ディスク111は、磁性層で形成した記録面を両面に備えており、1枚、又は複数枚の積層構造としてスピンドル・ハブに取り付け、スピンドル・モータ(以後、SPMという。)113により回転させる。磁気ディスク111には、データやプログラムの記憶場所としてユーザに提供するユーザ領域と、磁気ディスク装置のシステムとして使用するシステム領域を設けている。システム領域には、ユーザがデータを書き込んだり読み取ったりすることはできない。試験/調整が完了したあとには、システム領域に試験/調整プログラム、試験制御プログラム、およびホスト・モード実行プログラムを格納し、他の磁気ディスク装置に対して親磁気ディスク装置としての動作が可能な構成にする。
ヘッド115は、スライダに記録用と再生用が別個に設けられている。記録用と再生用を共用するタイプのヘッドでもよいが、ヘッドの型式に応じて試験/調整プログラムの内容が変わる。アクチュエータ・アセンブリ117は、ヘッド115を支持しながら回動し、ヘッド115を磁気ディスク111の所定のトラック上に位置づける。ボイス・コイル・モータ(以後、VCMという。)119は、アクチュエータ・アセンブリ117が搭載するボイス・コイルならびに磁気ディスク111のベースに取り付けたボイス・コイル・マグネットおよびボイス・コイル・ヨークで構成し、ボイス・コイルに流す電流を変化させて、アクチュエータ・アセンブリ117の動作を制御する。
VCMドライバ121は、デジタル・アナログ・コンバータ(以後、DACという。)123から受けた電圧信号をVCM119の駆動電流に変換する。DAC123はマイクロ・プロセッシング・ユニット(以後、MPUという。)125から受け取ったヘッド115の位置決めのためのデジタル信号をアナログの電圧信号に変換する。スピンドル・モータ・ドライバ(以後、SPMドライバという。)127はADコンバータを備え、MPU125から受け取ったデジタル信号をSPM113の駆動電流に変換する。プリアンプ129は、再生時にヘッド115が磁気ディスク111から再生した微弱なアナログの再生信号を増幅してリード/ライト・チャネル(以後、R/Wチャネルという。)131に送る。また、プリアンプ129は、記録時にR/Wチャネル131から受けたアナログの書き込み信号を増幅しヘッド115に出力する。
R/Wチャネル131は、記録または再生のためにデータ処理を行う。外部の装置から磁気ディスク装置100に送られた書き込み用デジタル・データは、ハード・ディスク・コントローラ(以後、HDCという。)133を経由して、R/Wチャネル131が受け取る。R/Wチャネル131は、受け取ったデジタル・データを書き込み電流に変換してプリアンプ129に送る。さらに、プリアンプ129がR/Wチャネル131に送ったヘッド115の再生信号は、R/Wチャネル131がデジタル・データに変換しHDC133を経由して外部の装置に送る。本明細書いう外部の装置には、他の磁気ディスク装置、試験制御装置50、またはホスト装置などが該当する。サーボ・コントローラ137は、R/Wチャネル131が出力する読み出しデータの中からヘッドの位置情報を抽出してMPU125およびHDC133に送る。
HDC133は、外部の装置との通信を行うインターフェースとしての機能を果たし、外部の装置との間でのデータ転送速度と磁気ディスク装置100の内部におけるデータ処理速度の調整を図る。HDC133は、外部の装置から送られた転送データを一時的にバッファ135に蓄え、MPU125の指令に基づいてR/Wチャネル131に送る。HDC133はまた、R/Wチャネル131が送った転送データを一時的にバッファ135に蓄え、MPU125の指令に基づいて外部の装置に送る。さらにHDC133は、データ・エラー訂正回路やアドレス・マーク検出回路等を備えている。
HDC133は、外部の装置との間でデータ通信を行うためのATAレジスタを備える。ATAレジスタは、磁気ディスク装置100が子供磁気ディスク装置#Xとしてデバイス・モードで動作するときに、親磁気ディスク装置40からコマンドやデータなどを受け取ったり、磁気ディスク装置100が親磁気ディスク装置40としてホスト・モードで動作するときに、子供磁気ディスク装置#Xにコマンドやデータなどを送ったりするための各種レジスタを含んでいる。
MPU125は、HDC133と協働して磁気ディスク装置100全体の動作を制御する。MPU125は、HDC133の各種ATAレジスタに直接アクセスして、外部の装置とのデータ転送を制御する。本実施の形態に係るMPU125は、デバイス・モードの他にホスト・モードでも動作するために、ホスト・モード実行プログラムを実行して、コマンドやデータを外部の装置に送ることができる構成になっている。
MPU125は、また、ホスト・モードとデバイス・モードのいずれの動作モードで動作するかを判断するための状態レジスタを有している。MPU125は、外部の装置から磁気ディスク装置100に送られた磁気ディスク111の論理的ブロック・アドレス(LBA)を物理的ブロック・アドレス(PBA)に変換する。MPU125はまた、サーボ・コントローラ137がMPU125に送ったサーボ情報に基づいて磁気ヘッド115の位置を判断し、外部の装置から指示されたアドレスから計算したターゲット位置との差に基づいてヘッド115をターゲット位置に位置決めするためのデジタル信号をDAC123に送る。
読み出し専用半導体メモリ(以後、ROMという。)141は、MPU125が磁気ディスク装置100の基本動作を行うためのファームウエアを格納する。さらに、ROM141は、磁気ディスク装置100が子供磁気ディスク装置として動作して試験/調整プログラムを受け取って実行するための試験プログラムを格納している。ランダム・アクセス・メモリ(以後、RAMという。)139は、MPU125が実行するプログラムを一時的に記憶したり、MPU125の作業領域として使用したりする主記憶装置として使用する。電気的に書き換え可能なROM(以後、EEPROMという。)143は、モデル名称、シリアル番号、ファームウエア・バージョン、使用するプロトコル、および製造者名といった磁気ディスク装置100の固有情報や、パワー・マネジメント、書き込みまたは先読みキャッシュ、読み取りまたは書き込みバッファ等の設定状態に関する情報を記憶する。
EEPROM143はさらに、磁気ディスク装置100をホスト・モードまたはデバイス・モードのいずれで動作させるかを示すイベント・フラグや、試験/調整プログラムの転送先となる子供磁気ディスク装置のアドレスまたは識別子を記憶する場合がある。EEPROM143は、さらに試験/調整プログラムを実行して発見した欠陥セクタの登録のためのPDMやトラックの位置情報を記憶する。
特殊ジャンパ・ブロック153、汎用ジャンパ・ブロック161、ジャンパ・コネクタ151、およびロジック・ゲート145は、磁気ディスク装置100に関してホスト・モードまたはデバイス・モードの切り替えを行うための動作モード設定部を構成する。動作モード設定部の設定内容は、MPU125の状態レジスタに反映させるようにしておく。電源投入時にMPUは、かならず状態レジスタを参照するように構成されており、電源投入を契機にして磁気ディスク装置は、ホスト・モードまたはデバイス・モードのいずれで動作するかを判断してホスト・モードであると認識したときは、ホスト・モード実行プログラムを磁気ディスク111から読み出してホスト・モードで動作する。
さらにEEPROM143に動作モードに関するイベント・フラグを設定する構成を採用した場合は、EEPROM143が動作モード設定部を構成する。ジャンパ・ブロックは一般に、複数のジャンパ・ピンを備えたジャンパ・コネクタに接続することにより特定のジャンパ・ピン同士を短絡させる構成になっている。ユーザはジャンパ・コネクタ151に汎用ジャンパ・ブロック161を装着し、磁気ディスク装置100をデバイス・モードで動作させ、さらに様々な設定をすることができる。
たとえば、短絡させるジャンパ・ピンを選択してマスター/スレーブの設定、セキュリティ機能のイネーブル/ディスエーブルの設定、容量制限の設定等の種々の機能設定を行うことができる。磁気ディスク装置100のジャンパ・コネクタ151には、汎用ジャンパ・ブロック161と択一的に本実施の形態にかかる特殊ジャンパ・ブロック153を装着することができる。特殊ジャンパ・ブロック153は、汎用ジャンパ・ブロック161では採用しないジャンパ・ピン同士の短絡状態を形成する特殊なピン構成になっており、磁気ディスク装置100をホスト・モードで動作させたり、さらに、ホスト・モードにおける機能選択のための指示をしたりする。図5に、ジャンパ・コネクタ151、ATAインターフェース・コネクタ147およびジャンパ・ブロック153の斜視図を示す。図5に示すジャンパ・ブロック153は、参照番号165に示すように一つ跳んだ位置にあるピン同士を短絡させる構成になっていたり、参照番号167に示すように斜めに配置したピン同士を短絡させたりする構成になっている。
このようなジャンパ・ブロックの構成は、ユーザに提供する汎用ジャンパ・ブロック161では採用しないことになっている。ホスト・モードはユーザが利用しない動作モードであり、特殊ジャンパ・ブロック153を使用しない限りユーザはホスト・モードとしての機能設定をすることができないようになっている。ジャンパ・コネクタに代えてディップ・スイッチを使用することもできる。ディップ・スイッチは簡単に動作モードの設定をすることができて都合がよいが、誤操作を防止するカバー等の手段が必要である。さらに図4、図5に示すように、ジャンパ・コネクタ151に並んで磁気ディスク装置100に電源を供給するための電源コネクタ163を設けている。
ジャンパ・コネクタ151の各コネクタ・ピンはロジック・ゲート145に接続している。ロジック・ゲート145は、ANDゲート、ORゲート、およびNANDゲート等で構成し、特殊ジャンパ・ブロック153または汎用ジャンパ・ブロック161で形成したコネクタ・ピン同士のショート状態およびオープン状態で形成した論理状態を入力にして、さらに新たな論理状態を構成して、MPU125のI/Oポートに出力する。ロジック・ゲート145の出力は、HDC133経由でMPU125に出力するようにしてもよい。MPU125のI/Oポートには、ロジック・ゲート145からI/Oポートに接続した各配線のプルアップ状態またはプルダウン状態として論理状態が送られ、MPU125の状態レジスタに特定のデータを書き込んだのと同じ状態になる。
また、ロジック・ゲート145を採用しないで、ジャンパ・コネクタ151を直接MPU125のI/Oポートに接続してもよいが、ロジック・ゲート145はデコーダとしての機能を果たすので、ロジック・ゲート145の採用によりMPU125に対してホスト・モードでのより多くの機能設定ができるようになる。さらに、EEPROM143に書き込んだ動作モード設定に関するイベント・フラグの内容は、ロジック・ゲート145の入力として、または直接MPU125のI/Oポートの入力としてもよい。
EEPROM143で、動作モード設定部を構成すれば、外部のホスト装置からイベント・フラグの内容を変更することができるので機能設定の自由度が向上する。また、EEPROM143のイベント・フラグと、ロジック・ゲート145の論理状態を組み合わせて機能設定してもよい。多くの機能設定ができることは、磁気ディスク装置100を親磁気ディスク装置40として動作させ試験制御プログラムを実行して、子供磁気ディスク装置#Xに試験/調整プログラムを転送したり、コマンド試験を実行したりして、試験/調整をしたりするときに細部の機能設定をすることができるので都合がよい。外部の装置からEEPROM43のイベント・フラグを書き込むときにパスワードを要求するようにしておくと、ユーザによる誤ったイベント・フラグの設定を防止することができる。
以上、本発明の実施の形態にかかる磁気ディスク装置100のハードウエア構成の一例を示したが、図面を参照して説明した各ブロックの名称、機能、相互関係等は一例であって、本発明の思想はこれに限定するものではなく、他の機能を付加したり、異なるブロックで同一機能を実現したり、ブロック同士の分割や統合をすることは当業者が本明細書を参照して行うことができる限り本発明の範囲に含んでいる。
[ATA磁気ディスク装置に対する試験/調整の手順]
つぎに、試験制御装置50に親磁気ディスク装置40と子供磁気ディスク装置#1〜#nを接続して子供磁気ディスク装置#1ないし#nの試験/調整を行う方法を、図6を参照して説明する。以下の説明において、子供磁気ディスク装置#1ないし#nの中で、任意の子供磁気ディスク装置を示すときは子供磁気ディスク装置#Xと表示する。インターフェース・コネクタ69−1ないし69−n、およびバス・スイッチ67−1ないし67−nについてもそれぞれ同様に、69−X、67−Xと表示する。親磁気ディスク装置40および子供磁気ディスク装置#Xの主要な構成は、図4に磁気ディスク装置100として示したとおりである。図6において、ブロック201ないしブロック221は、親磁気ディスク装置40が試験/調整を行う手順を示し、ブロック301ないしブロック305は親磁気ディスク装置40の動作に対する試験制御装置50の対応する動作を示し、ブロック401ないしブロック409は親磁気ディスク装置40の動作に対する子供磁気ディスク装置の対応する動作を示す。
つぎに、試験制御装置50に親磁気ディスク装置40と子供磁気ディスク装置#1〜#nを接続して子供磁気ディスク装置#1ないし#nの試験/調整を行う方法を、図6を参照して説明する。以下の説明において、子供磁気ディスク装置#1ないし#nの中で、任意の子供磁気ディスク装置を示すときは子供磁気ディスク装置#Xと表示する。インターフェース・コネクタ69−1ないし69−n、およびバス・スイッチ67−1ないし67−nについてもそれぞれ同様に、69−X、67−Xと表示する。親磁気ディスク装置40および子供磁気ディスク装置#Xの主要な構成は、図4に磁気ディスク装置100として示したとおりである。図6において、ブロック201ないしブロック221は、親磁気ディスク装置40が試験/調整を行う手順を示し、ブロック301ないしブロック305は親磁気ディスク装置40の動作に対する試験制御装置50の対応する動作を示し、ブロック401ないしブロック409は親磁気ディスク装置40の動作に対する子供磁気ディスク装置の対応する動作を示す。
ブロック201で親磁気ディスク装置40には、特殊ジャンパ・ブロック153を装着する。ブロック301では試験制御装置のジャンパ63をスレーブ(ID=1)に設定し、ブロック401では子供磁気ディスク装置#1ないし#nには汎用ジャンパ・ブロック161を装着する。そして、親磁気ディスク装置40をインターフェース・コネクタ51に接続し、子供磁気ディスク装置#1ないし#nをインターフェース・コネクタ69−1ないし69−nに接続してそれぞれの電源を投入する。このときインターフェース・コネクタ69−1ないし69−nのすべてに渡って子供磁気ディスク装置#1ないし#nが接続されている必要はなく、いずれかのインターフェース・コネクタが空きの状態であってもよい。
汎用ジャンパ・ブロック161は、子供磁気ディスク装置#1ないし#nをデバイス・モードで動作させる設定に加えて、マスター(ID=0)に設定する構成も備えている。特殊ジャンパ・ブロック153と汎用ジャンパ・ブロック161の設定はロジック・ゲート145を通じてMPU125の状態レジスタに反映される。MPU125は電源の投入時にかならず状態レジスタを参照することになっている。よって、親磁気ディスク装置40は電源投入時に、磁気ディスク111からホスト・モード実行プログラムをRAM139に読み出してホスト・モードで動作し、子供磁気ディスク装置#1ないし#nは、ROMに格納されたファームウエアを実行してユーザが使用するときと同じ動作モードのデバイス・モードで動作する。
スレーブに設定された試験制御装置50は、以後親磁気ディスク装置40によりDevice/HeadレジスタのDEVビットが1に設定されない限り、送られたコマンドを無視する。マスターに設定された子供磁気ディスク装置#Xは、以後親磁気ディスク装置40によりDevice/HeadレジスタのDEVビットが0に設定されない限り、送られたコマンドを無視する。試験/調整プログラムは、図1、図2で説明したのと同様に第1フェーズないし第5フェーズで構成されており、親磁気ディスク装置40に設けられた磁気ディスク111のシステム領域に格納されている。
つづいてブロック203で親磁気ディスク装置40は、ATAのデバイス・セレクション・プロトコルを実行して試験制御装置50がアイドル状態であるかどうかを確認する。親磁気ディスク装置40は、Device/HeadレジスタのDEVビットに1をセットして試験制御装置50をアドレス指定し、つづいてStatusレジスタのアドレスを指定して試験制御装置のStatusレジスタのBSYビットを読み取る。このとき、BSYビットが0であれば試験制御装置50がアイドル状態ということになり、1であればビジー状態ということになる。試験制御装置がビジー状態のときは、それ以後アイドル状態になるまでデバイス・セレクション・プロトコルを繰り返す。
試験制御装置50がビジー状態であるときは、バス制御部54がバス・スイッチの切り替え作業を行っているため親磁気ディスク装置40からのコマンドを受け取ることができない状態になっている場合である。親磁気ディスク装置40は試験制御装置50がアイドル状態であることを確認したら、ブロック205で、インターフェース61のDevice/HeadレジスタのDEVビットを1に設定するようにATAケーブル52に信号を送る。いま、バス・スイッチ67−1ないし67−nの中で、バス・スイッチ67−nだけがクローズで他がオープンになっているとすると、このとき子供磁気ディスク装置#nのDevice/HeadレジスタのDEVビットも1に設定される。
試験制御装置50のジャンパ63は、あらかじめスレーブとなるように論理1(ID=1)に設定されているので、CPU53は、Device/HeadレジスタのDEVビットとジャンパ63の論理状態を照合し自ら選択されたことを認識する。一方、子供磁気ディスク装置#nは、汎用ジャンパ・ブロック161であらかじめマスターとなるように論理0(ID=0)に設定されているので自らが選択されたとは認識せず、送られたコマンドを無視する。
つぎに、親磁気ディスク装置40はベンダー特有なATAコマンドであるSWITCHコマンドをインターフェース61のCommandレジスタに送る。SWITCHコマンドは、CPU53がROM57に格納された制御プログラムのもとで実行可能なコマンドである。このとき子供磁気ディスク装置#nのCommandレジスタにもSWITCHコマンドが書き込まれるが、子供磁気ディスク装置#nは選択されていないのでこのコマンドを無視する。
ブロック303で試験制御装置50は、SWITCHコマンドを実行してバス・スイッチを切り換える。制御プログラムはバス・スイッチ67−1ないし67−nの中で、かならずいずれか一つだけをクローズにするように構成されている。CPU53がSWITCHコマンドを実行するときは、クローズになっているバス・スイッチ69−Xをオープンにして、その後定められた順番に従って隣接する番号のバス・スイッチ69−X+1をクローズにするようにコントローラ59を制御する。本実施の形態では、67−1から67−nに向かって順番にバス・スイッチを切り替え、さらに67−nから67−1に戻って循環的に切り替えるように制御プログラムが構成されている。
いま、バス・スイッチ67−nだけがクローズになっているものとすると、コントローラ59は、CPU53の指令に基づいて現在イネーブルになっているバス・スイッチ67−nに対応する制御線73をディスエーブルにし、バス・スイッチ67−1に対応する制御線73をイネーブルにする。その結果クローズ状態のバス・スイッチの番号が一つ変化したことになり、親磁気ディスク装置40と子供磁気ディスク装置#1との新たな通信経路が確立したことになる。ブロック303では、試験制御装置50は制御線73を切り替えたあとで、インターフェース61のStatusレジスタに切り替えが完了したこと示すビットを設定し、親磁気ディスク装置40はそれを読み取って切り替えが完了したことを認識して子供磁気ディスク装置#1にアクセスする準備をする。
つづいてブロック207で親磁気ディスク装置40は、インターフェース・コネクタ69−1に子供磁気ディスク装置が接続されているか否かを確認する。インターフェース・コネクタ69−1に子供磁気ディスク装置が接続されていないと判断したときは、ブロック203に戻って、親磁気ディスク装置40は試験制御装置50に対してデバイス・セレクション・プロトコルを実行したのちSWITCHコマンドを送って隣接する番号のバス・スイッチ69−2に切り換える制御をする。インターフェース・コネクタ69−Xに子供磁気ディスク装置が接続されているか否かの確認は、子供磁気ディスク装置においてベンダーが定義することが許されているATAケーブルの信号線をプルアップしたりプルダウンしたりするように構成して、バス・スイッチ67−Xがクローズになったときに親磁気ディスク装置40が当該信号線の有無を確認して行うことができる。
インターフェース・コネクタ69−Xに子供磁気ディスク装置#Xが接続されている場合はブロック209に移行する。ブロック209では、親磁気ディスク装置は、Device/Headレジスタのアドレスを指定してDEVビットを0に設定することにより子供磁気ディスク装置#Xを選択する。さらに親磁気ディスク装置40は、デバイス・セレクション・プロトコルを実行し子供磁気ディスク装置#Xがビジー状態かアイドル状態かを確認する。子供磁気ディスク装置#1ないし#nはすべてスレーブ(ID=1)であるが、バス・スイッチ67−Xだけがクローズになっているので、親磁気ディスク装置40は子供磁気ディスク装置#XのStatusレジスタだけを参照することになる。
StatusレジスタのBSYビットが1であれば子供磁気ディスク装置#Xはビジー状態であることを意味するので、親磁気ディスク装置40は、ブロック203に戻って試験制御装置50に対してさらにデバイス・セレクション・プロトコルを行ったのちSWITCHコマンドを送ってバス・スイッチを切り替える。StatusレジスタのBSYビットが0であれば子供磁気ディスク装置#Xはアイドル状態なので、ブロック211に移行して親磁気ディスク装置40は子供磁気ディスク装置#Xが要求する試験/調整プログラムのフェーズ番号を確認する。
ブロック403において、試験/調整の初期段階では子供磁気ディスク装置#Xは、Statusレジスタに親磁気ディスク装置40に対して要求する第1フェーズの試験/調整プログラムを識別するためのビットを設定している。第1フェーズの試験/調整プログラムの実行を完了すると、RAMから第1フェーズの試験/調整プログラムを消去して、親磁気ディスク装置40から第2フェーズの試験/調整プログラムを受け取ってRAMに記憶する準備をしている。そのためにStatusレジスタのBSYビットを0に設定してアイドル状態を表明し、Statusレジスタに親磁気ディスク装置40がつぎに転送すべき試験/調整プログラムのフェーズ番号である2を識別するためのビットを設定する。Statusレジスタに設定するビットは、その時点で完了しているフェーズ番号を示すものでも、つぎに要求するフェーズ番号を示すものでもよい。
各フェーズの試験/調整プログラムの実行時間は、磁気ディスク装置#Xの製造上の特質により変化するので、いずれの子供磁気ディスク装置が最も早く各フェーズの試験/調整プログラムを完了するかは決まっていない。ブロック403では、子供磁気ディスク装置#1ないし#nは、すでに送られた試験/調整プログラムの実行が完了した場合につぎに要求する試験/調整プログラムのフェーズ番号を示すビットをStatusレジスタに設定し、対応するバス・スイッチがクローズになって親磁気ディスク装置40により選択されるまで待機している。
親磁気ディスク装置40が、Statusレジスタを参照して子供磁気ディスク装置#Xが要求する試験/調整プログラムのフェーズ番号がmであることを確認したのちは、ブロック213に移行して、フェーズ番号mがコマンド試験のフェーズ番号である5かどうかを判断する。フェーズ番号mが4以下の場合は、ブロック215に移行して親磁気ディスク装置40は、子供磁気ディスク装置#Xに第mフェーズの試験/調整プログラムを転送し、さらにベンダー特有のATAコマンドであるSTARTコマンド転送して第mフェーズの試験/調整プログラムの実行を開始させる。
ブロック405で子供磁気ディスク装置#Xは、第mフェーズの試験/調整プログラムを記憶するために磁気ディスクを使用することができない。しかし、第mフェーズの試験/調整プログラムはRAMに記憶することができる程度の大きさで構成されており、子供磁気ディスク装置#XのMPUはROMに格納された試験プログラムを実行して、第mフェーズの試験/調整プログラムをRAMに記憶する。さらに、子供磁気ディスク装置#Xは親磁気ディスク装置40からSTARTコマンドを受け取って第mフェーズの試験/調整プログラムの実行を開始する。子供磁気ディスク装置#Xは、第mフェーズの試験/調整プログラムを実行している間、StatusレジスタのBSYビットを1に設定して自らが現在ビジー状態であることを表明する。
親磁気ディスク装置40は、子供磁気ディスク装置#Xに対する第mフェーズの試験/調整プログラムの転送をしてSTARTコマンドを送ったのちブロック203に戻り、他の子供磁気ディスク装置が要求するフェーズ番号の試験/調整プログラムを転送し実行させる。そのために親磁気ディスク装置40は、ブロック203ないしブロック215の手順を繰り返す。具体的には、SWITCHコマンドを順番に試験制御装置50に送ってバス・スイッチを切り替え、アイドル状態にある子供磁気ディスク装置を検出する。親磁気ディスク装置40は、子供磁気ディスク装置がアイドル状態であることを検出した場合は、そのStatusレジスタを読み取って、つぎに要求する試験/調整プログラムの番号を認識して転送し、さらにSTARTコマンドを転送する。このとき、インターフェース・コネクタが空いているときや、子供磁気ディスク装置のStatusレジスタのBSYビットが1であることを検出したときは、ブロック203に戻ってさらにSWITCHコマンドを試験制御装置50に送る。
このようにして、ブロック203ないしブロック215を通じて試験制御装置50に接続された子供磁気ディスク装置#1ないし#nに第1フェーズないし第4フェーズの試験/調整プログラムが順番に転送され、それぞれにおいて実行が開始される。親磁気ディスク装置40は、子供磁気ディスク装置#Xが第1フェーズから第4フェーズまでのそれぞれの試験/調整プログラムを実行している間は子供磁気ディスク装置#Xと通信する必要がないため、複数の子供磁気ディスク装置#1ないし#nに試験/調整プログラムを転送して同時に実行させる形式で試験/調整をすることが可能になる。
ブロック213において親磁気ディスク装置40が、子供磁気ディスク装置#1ないし#nの中で子供磁気ディスク装置#Xがつぎに要求する試験/調整プログラムが第5フェーズであることを検出した場合、ブロック217で子供磁気ディスク装置#Xに対してコマンド試験を実行するためのコマンドを転送する。コマンド試験は、親磁気ディスク装置40が第5フェーズの試験/調整プログラムを実行してコマンドを子供磁気ディスク装置#Xに転送し各種レジスタの内容を確認したりデータを読み出したりすることにより行う。
コマンド試験において親磁気ディスク装置40は、ユーザの使用状態を想定したリード/ライト・コマンドを子供磁気ディスク装置#Xに送り、所定の動作をするかどうかを確認する。たとえば、ライト・コマンドでデータを書き込み、つぎにリード・コマンドで書き込んだデータを読み取る。子供磁気ディスク装置#Xは、ブロック407で各コマンドを実行し実行の結果を各種レジスタに設定したり、データをバッファに書き込んだりする。親磁気ディスク装置40は、StatusレジスタのERR(エラー)ビットを確認したり、Errorレジスタのビットを確認したりして、子供磁気ディスク装置#Xにエラーが発生していないかどうかを確認する。また、書き込んだデータと読み取ったデータを照合して合致するかどうかを確認する。
コマンド試験により、子供磁気ディスク装置#Xのインターフェース系統も含めて、ユーザの使用環境に近い状態での検査をすることができ、品質保証の能力を高めることができる。一つの子供磁気ディスク装置#Xに対するコマンド試験を開始したあとは、それが完了するまで親磁気ディスク装置40は試験制御装置50にSWITCHコマンドを発行しない。ブロック217のコマンド試験が完了した子供磁気ディスク装置#Xは、製品として完全な機能が付与され出荷できる状態になっている。
ブロック219で親磁気ディスク装置40は、コマンド試験の完了した子供磁気ディスク装置#Xに対して、自らの磁気ディスクのシステム領域に格納していた試験/調整プログラム、試験制御プログラム、およびホスト・モード実行プログラムを転送する。ブロック409で子供磁気ディスク装置#Xはそれらのプログラムを磁気ディスクのシステム領域に格納して試験/調整を完了する。これにより、子供磁気ディスク装置#Xはつぎに新たな親磁気ディスク装置として機能し、他の子供磁気ディスク装置に対して試験/調整を行うことができるようになる。子供磁気ディスク装置#Xを親磁気ディスク装置として利用しないで市場に出荷する場合は、ブロック219の手順は必要がない。
試験/調整プログラムの転送が完了するとブロック221で親磁気ディスク装置40は、ベンダー特有のATAコマンドであるCOMPコマンドを試験制御装置50に送り、ブロック305で試験制御装置50は、表示パネル71に試験/調整の完了を表示する。試験制御装置50のCPU53は、COMPコマンドを実行することにより現在クローズになっているバス・スイッチの番号67−Xを認識し、それに対応するATAインターフェース・コネクタ69−Xに接続された子供磁気ディスク装置#Xの試験/調整が完了したことを表示パネル71に表示するコマンドである。この例では、たとえば「67−X試験/調整完了」と表示する。子供磁気ディスク装置#1ないし#nは、個別の識別子をもっていないので、クローズ状態にあるバス・スイッチの番号で特定することになる。
第1フェーズないし第4フェーズの試験/調整プログラムを実行している間に子供磁気ディスク装置#Xにエラーが生じたときは、子供磁気ディスク装置#Xはプログラムの実行を中止してその状態を親磁気ディスク装置40に対して表明し、StatusレジスタのBSYビットを0に設定する。エラーが発生したことを親磁気ディスク装置40に対して表明するには、ベンダーに対して定義することが許されているATAケーブルの信号線をプルアップしたりプルダウンしたりするように構成しておき、当該磁気ディスク装置に対応するバス・スイッチがクローズになったとき、親磁気ディスク装置40が当該信号線を確認するようにして行うことができる。また、StatusレジスタやERRORレジスタのビットを設定して表明してもよい。
親磁気ディスク装置40が子供磁気ディスク装置#Xにエラーが発生したことを確認したときは、ベンダー特有のATAコマンドであるERRORコマンドを試験制御装置50に送る。試験制御装置50のCPU53は、ERRORコマンドを実行することにより現在クローズになっているバス・スイッチの番号に対応するインターフェース・コネクタに接続された子供磁気ディスク装置にエラーが発生したと認識し、コントローラ59を制御して表示パネル71にエラー表示をする。表示パネル71のエラー表示は、たとえば「67−Xエラー」となる。
親磁気ディスク装置40は、第1フェーズないし第5フェーズの試験/調整プログラムを子供磁気ディスク装置#Xに転送する際、試験制御装置50に転送するフェーズ番号を通知してもよい。これにより、試験制御装置50は、転送先の子供磁気ディスク装置#Xを現在クローズになっているバス・スイッチ67−Xとして認識し、インターフェース・コネクタ69−Xに接続された子供磁気ディスク装置#Xが当該フェーズ番号の試験/調整プログラムを実行していることを認識することができる。その情報を利用して試験制御装置50は、表示パネル71にバス・スイッチの番号と転送済みの試験/調整プログラムのフェーズ番号を表示して、磁気ディスク装置#1ないし#nにおける試験/調整プログラムの実行状況を表示することができる。表示パネル71の実行状況の表示は、たとえ「67−X フェーズ3」となる。
これまで本発明について図面に示した特定の実施の形態をもって説明してきたが、本発明は図面に示した実施の形態に限定するものではなく、本発明の効果を奏する限り、これまで知られたいかなる構成であっても採用することができることはいうまでもないことである。
40、41−1ないし41−n、100 磁気ディスク装置
50 試験制御装置
51、67−1ないし67−n、147 ATAインターフェース・コネクタ
52 ATAケーブル
53 プロセッサ(CPU)
54 バス制御部
55 揮発性メモリ(RAM)
57 不揮発性メモリ(ROM)
59 コントローラ
61 インターフェース
63 ジャンパ
65 内部バス
67−1 67−n バス・スイッチ
71 表示パネル
73 バス・スイッチ制御線
100 磁気ディスク装置
111 磁気ディスク
115 ヘッド
125 マイクロ・プロセッシング・ユニット(MPU)
133 ハード・ディスク・コントローラ(HDC)
145 ロジック・ゲート(LG)
151 ジャンパ・コネクタ
153 特殊ジャンパ・ブロック
161 汎用ジャンパ・ブロック
50 試験制御装置
51、67−1ないし67−n、147 ATAインターフェース・コネクタ
52 ATAケーブル
53 プロセッサ(CPU)
54 バス制御部
55 揮発性メモリ(RAM)
57 不揮発性メモリ(ROM)
59 コントローラ
61 インターフェース
63 ジャンパ
65 内部バス
67−1 67−n バス・スイッチ
71 表示パネル
73 バス・スイッチ制御線
100 磁気ディスク装置
111 磁気ディスク
115 ヘッド
125 マイクロ・プロセッシング・ユニット(MPU)
133 ハード・ディスク・コントローラ(HDC)
145 ロジック・ゲート(LG)
151 ジャンパ・コネクタ
153 特殊ジャンパ・ブロック
161 汎用ジャンパ・ブロック
Claims (20)
- データ伝送路を介してホスト装置に接続された回転円板形記憶装置の試験/調整を行う方法であって、
前記ホスト装置に格納された第1フェーズの試験/調整プログラムを前記ホスト装置が前記回転円板形記憶装置に転送するステップと、
前記回転円板形記憶装置が前記第1フェーズの試験/調整プログラムを実行するステップと、
前記回転円板形記憶装置が前記ホスト装置に格納された第2フェーズの試験/調整プログラムの転送を要求していることを前記ホスト装置が検出するステップと、
前記検出するステップに応答して前記ホスト装置が前記回転円板形記憶装置に前記第2フェーズの試験/調整プログラムを転送するステップと
を有する試験/調整方法。 - 前記ホスト装置がホスト・モードで動作する磁気ディスク装置である請求項1記載の試験/調整方法。
- 前記第1フェーズの試験/調整プログラムが、前記回転円板形記憶装置にサーボ情報を書き込むプログラムを含む請求項1記載の試験/調整方法。
- 前記第2フェーズの試験/調整プログラムが、前記ホスト装置から前記回転円板形記憶装置にコマンドを送り前記回転円板形記憶装置が前記コマンドを実行するプログラムを含む請求項1記載の試験/調整方法。
- 前記ホスト装置及び前記回転円板形記憶装置が磁気ディスク装置であり、前記ホスト装置が前記回転円板形記憶装置に前記第1フェーズの試験/調整プログラムと前記第2フェーズの試験/調整プログラムを転送するステップと、前記回転円板形記憶装置が転送された前記第1フェーズの試験/調整プログラムと前記第2フェーズの試験/調整プログラムを磁気ディスクに書き込むステップとを含む請求項1記載の試験/調整方法。
- データ伝送路を介してホスト装置に接続された第1の磁気ディスク装置と第2の磁気ディスク装置の試験/調整を行う方法であって、
前記ホスト装置に格納された第1フェーズの試験/調整プログラムを前記ホスト装置が前記第1の磁気ディスク装置及び前記第2の磁気ディスク装置に転送するステップと、
前記第1の磁気ディスク装置及び前記第2の磁気ディスク装置が前記第1フェーズの試験/調整プログラムを実行するステップと、
前記第1の磁気ディスク装置又は前記第2の磁気ディスク装置が前記ホスト装置に格納された第2フェーズの試験/調整プログラムの転送を要求していることを前記ホスト装置が検出するステップと、
前記検出するステップに応答して前記第2フェーズの試験/調整プログラムを要求する磁気ディスク装置に前記ホスト装置が前記第2フェーズの試験/調整プログラムを転送するステップと
を有する試験/調整方法。 - 前記データ伝送路がSCSIバスを含む請求項6記載の試験/調整方法。
- 前記データ伝送路がファイバー・チャネルのアービトレイティッド・ループ又はファイバー・チャネルのファブリック・スイッチを含む請求項6記載の試験/調整方法。
- 前記データ伝送路がATAバスを含む請求項6記載の試験/調整方法。
- 前記データ伝送路が、前記ホスト装置、前記第1の磁気ディスク装置、及び前記第2の磁気ディスク装置を接続し、前記ホスト装置に対する前記第1の磁気ディスク装置又は前記第2の磁気ディスク装置のいずれか一方の通信経路を確立する試験制御装置を備える請求項9記載の試験/調整方法。
- 前記試験制御装置をマスター又はスレーブのいずれか一方に設定し、前記第1の磁気ディスク装置及び前記第2の磁気ディスク装置をマスター又はスレーブの他方に設定する請求項10記載の試験/調整方法。
- 前記ホスト装置がホスト・モードで動作する磁気ディスク装置である請求項6記載の試験/調整方法。
- 試験/調整プログラムを格納した第1の磁気ディスク装置の接続が可能な第1のATAインターフェース・コネクタと、
試験/調整の対象となる複数の第2の磁気ディスク装置の接続が可能な複数の第2のATAインターフェース・コネクタと、
一端が前記複数の第2のATAインターフェース・コネクタのそれぞれに接続され他端が前記第1のATAインターフェース・コネクタに接続された複数のバス・スイッチと、
前記第1のATAインターフェース・コネクタと前記複数のバス・スイッチのそれぞれに接続され、前記第1の磁気ディスク装置から転送されたコマンドを実行して前記複数のバス・スイッチのいずれかをクローズにするように制御するバス制御部と
を有する試験制御装置。 - 前記バス制御部がマスター又はスレーブのいずれか一方の設定が可能なデバイス設定部を有する請求項13記載の試験制御装置。
- 前記バス・スイッチが第1のバス・スイッチと第2のバス・スイッチを含み、該第1のバス・スイッチがクローズ状態で該第2のバス・スイッチがオープン状態のとき、前記バス制御部は前記第1の磁気ディスク装置から送られたATAコマンドを実行して前記第1のバス・スイッチをオープンにして前記第2のバス・スイッチをクローズにする請求項13記載の試験制御装置。
- 前記バス・スイッチが第3のバス・スイッチを含み、前記バス制御部は、前記第2のバス・スイッチに対応する前記第2の磁気ディスク装置がビジー状態であることを検知したときに前記第2のバス・スイッチをオープンにして前記第3のバス・スイッチをクローズにする請求項15記載の試験制御装置。
- 前記バス・スイッチが第3のバス・スイッチを含み、前記バス制御部は、前記第2のバス・スイッチに磁気ディスク装置が接続されていないことを検知したときに前記第2のバス・スイッチをオープンにして前記第3のバス・スイッチをクローズにする請求項15記載の試験制御装置。
- 前記第2の磁気ディスク装置が前記試験/調整プログラムの実行を完了したことを表示する表示部を有する請求項13記載の試験制御装置。
- 前記第2の磁気ディスク装置にエラーが発生したことを表示する表示部を有する請求項13記載の試験制御装置。
- 前記第2の磁気ディスク装置における試験/調整プログラムの実行状況を表示する表示部を有する請求項13記載の試験制御装置。
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