JP2006016516A - 水性粘着剤組成物及びその製造方法 - Google Patents

水性粘着剤組成物及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 本発明の課題は、ポリオレフィン被着体に対する高い接着力及び優れた曲面貼り付け性を有する水性粘着剤組成物、およびその製造方法を提供する事である。
【課題手段】 アルキル基の炭素数が4〜14であるアクリレート(a)70〜87.5重量%、アルキル基の炭素数が1〜2であるメタクリレート(b)10〜15重量%、水酸基を含有するヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート(c)2〜6重量%、及びカルボキシル基を含有する単量体(d)0.5〜5重量%を含有するエチレン性不飽和単量体を水性媒体中で重合してなる樹脂組成物水性分散体(A)と、前記(a)成分を55〜95重量%、(d)成分を0.5〜5重量%を含有するエチレン性不飽和単量体を水性媒体中で重合してなる樹脂組成物水性分散体(B)とを、(A)/(B)の固形分重量比率が5/95〜30/70の割合にて含有することを特徴とする水性粘着剤組成物。
【選択図】 なし

Description

本発明は水性粘着剤組成物に関するものである。詳しくは、特にポリオレフィン被着体に対する良好な接着力及び優れた曲面貼り付け性を有する水性粘着剤組成物に関する。さらに詳しくは、特定の組成を有する樹脂組成物水性分散体を複数組み合わせる事により得られる、上記の特徴を有する水性粘着剤組成物に関する。
さらに、本発明は、上記水性粘着剤組成物の製造方法に関する。
近年安全衛生および環境問題に対する配慮から脱溶剤化が進行し、粘着剤においても溶剤型から水性型への移行が望まれている。しかしながら水性粘着剤においては塗工後の乾燥工程においてエマルジョン粒子が融着して乾燥被膜を形成するため、溶剤型粘着剤に比べて塗膜の緻密さに欠け、特にポリオレフィン被着体に対する接着力に劣り、さらには曲面貼り付け性に劣るという欠点を有していた。
曲面貼り付け性とは、曲面状の被着体上に粘着剤塗工物を貼り付ける場合の適性の事を示す用語である。平面上に貼り付けた場合と異なり、曲面上に貼り付けた場合には、塗工物基材が曲面状態から平坦状態に復元しようとする応力が発生するため、塗工物は被着体から自ずと剥がれるように作用する。そのため塗工物に塗工されている粘着剤の接着力が十分でないと、貼り付け後ある時間経過すると被着体から自然に剥離してしまう。また、粘着剤の接着力が十分高いにもかかわらず、粘着剤の凝集力が低すぎてしまうと、通常「凝集破壊」と言われる現象を引き起こして、基材が平坦状に戻ろうとする応力にうち勝てずに粘着剤自身がその層の途中で破断されてしまい、塗工物が被着体から剥がれてしまう。この場合には被着体側及び基材側の両方に粘着剤が残存する状態で剥離する事となる。
故に、曲面貼り付け性を良好にならしめるためには、粘着剤の接着力と凝集力という2つの物性項目が、どちらか一方に大幅に偏る事なくその両方が満足されていなければならない。
従来よりポリオレフィン被着体に対する接着力向上を目的として粘着剤組成物を構成する主たる原料であるエチレン性不飽和単量体の種類の選択により、例えば長鎖アルキル(メタ)アクリレートの含有量を増やすなどして重合物のガラス転移温度を低下させて粘着剤の接着性を高めたり、使用する重合開始剤を増やす事により重合物の分子量を低下させて同じく接着性を高める検討が従来よりなされて来ているが、これらの所作によった場合重合物の凝集力の低下を引き起こすため、上で述べた理由により、曲面貼り付け性に関しては改善を見る事ができず、解決には至っていない。
本発明の課題は、ポリオレフィン被着体に対する高い接着力及び優れた曲面貼り付け性を有する水性粘着剤組成物、およびその製造方法を提供する事である。
第1の発明は、アルキル基の炭素数が4〜14であるアルキルアクリレート(a)70〜87.5重量%、アルキル基の炭素数が1〜2であるアルキルメタクリレート(b)10〜15重量%、アルキル部の炭素数が2〜3であり、水酸基を含有するヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート(c)2〜6重量%、及びカルボキシル基を含有する単量体(d)0.5〜5重量%を含有するラジカル重合可能なエチレン性不飽和単量体を、該エチレン性不飽和単量体の全量100重量部に対して4〜8重量部の乳化剤及び重合開始剤を用いて水性媒体中で重合してなる粘着剤用樹脂組成物水性分散体(A)と、アルキル基の炭素数が4〜14であるアルキルアクリレート(a)55〜95重量%、カルボキシル基を含有する単量体(d)0.5〜5重量%を含有するラジカル重合可能なエチレン性不飽和単量体を、該エチレン性不飽和単量体の全量100重量部に対して1.5〜3重量部の乳化剤及び重合開始剤を用いて水性媒体中で重合してなる粘着剤用樹脂組成物水性分散体(B)とを、(A)/(B)の固形分重量比率が5/95〜30/70の割合にて含有することを特徴とする水性粘着剤組成物に関する。
第2の発明は、アルキル基の炭素数が4〜14であるアルキルアクリレート(a)70〜87.5重量%、アルキル基の炭素数が1〜2であるアルキルメタクリレート(b)10〜15重量%、アルキル部の炭素数が2〜3であり、水酸基を含有するヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート(c)2〜6重量%、及びカルボキシル基を含有する単量体(d)0.5〜5重量%を含有するラジカル重合可能なエチレン性不飽和単量体を、該エチレン性不飽和単量体の全量100重量部に対して4〜8重量部の乳化剤及び重合開始剤を用いて水性媒体中で重合してなる粘着剤用樹脂組成物水性分散体(A)と、アルキル基の炭素数が4〜14であるアルキルアクリレート(a)55〜95重量%、カルボキシル基を含有する単量体(d)0.5〜5重量%を含有するラジカル重合可能なエチレン性不飽和単量体を、該エチレン性不飽和単量体の全量100重量部に対して1.5〜3重量部の乳化剤及び重合開始剤を用いて水性媒体中で重合してなる粘着剤用樹脂組成物水性分散体(B)とを、(A)/(B)の固形分重量比率が5/95〜30/70の割合にて混合することを特徴とする水性粘着剤組成物の製造方法に関する。
本発明の水性粘着剤組成物は、従来良好な接着性を得る事が困難であったポリオレフィン被着体に対する優れた接着性能を示し、特に曲面貼り付け性に優れているため、本発明の水性粘着剤組成物が塗工された塗工物は、曲面形状を有する被着体に対しても好んで用いる事ができる。
<粘着剤用樹脂組成物水性分散体(A)>
本発明に用いられるラジカル重合性エチレン性不飽和単量体のうち、アルキル基の炭素数が4〜14であるアルキルアクリレート(a)としては、ブチルアクリレート、ヘキシルアクリレート、オクチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、ラウリルアクリレートなどの直鎖又は分岐脂肪族アルコールのアクリル酸エステルなどが例示でき、なかでもアルキル基の炭素数が4〜12であるアルキルアクリレートが好ましく用いられ、これらは(A)を構成するエチレン性不飽和単量体の合計100重量%中70〜87.5重量%含有され、単独であるいは2種類以上併用して用いる事ができる。使用量が70重量%より少ないと接着力が十分でなく、87.5重量%を超えると曲面貼り付け性の向上効果が十分に得られない。
本発明に用いられるラジカル重合性エチレン性不飽和単量体のうち、アルキル基の炭素数が1〜2であるアルキルメタクリレート(b)としては、メチルメタクリレート、エチルメタクリレートが例示できる。これらは(A)を構成するエチレン性不飽和単量体の合計100重量%中10〜15重量%含有され、単独であるいは併用して用いる事ができる。使用量が10重量%より少ないと曲面貼り付け性の向上効果が十分に得られず、15重量%を超えると接着力が低下傾向となるため好ましくない。
本発明に用いられるラジカル重合性エチレン性不飽和単量体のうち、アルキル部の炭素数が2〜3であり、水酸基を含有するヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート[ヒドロキシアルキルアクリレートとヒドロキシアルキルメタクリレートを併せてヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートと表記する。以下同様。](c)としては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートが例示できる。ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート(c)は、(A)を構成するエチレン性不飽和単量体の合計100重量%中2〜6重量%含有され、単独であるいは2種類以上併用して用いる事ができる。使用量が2重量%より少ないと曲面貼り付け性の向上効果が十分に得られず、6重量%より多いと接着力の低下を引き起こすのに加え、耐水性が低下する傾向となるため好ましくない。
本発明に用いられるラジカル重合性エチレン性不飽和単量体のうち、カルボキシル基を含有する単量体(d)としては、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸などが例示できる。これらは(A)を構成するエチレン性不飽和単量体の合計100重量%中0.5〜5重量%含有され、単独であるいは2種類以上併用して用いる事ができる。使用量が0.5重量%より少ないと重合が不安定になりやすく、また重合物自身の安定性も不足し、分散体粒子が沈降する等の不都合を生じやすくなる。使用量が5重量%を超えると耐水性の低下等の弊害を引き起こすため好ましくない。
上記単量体(a)〜(d)に加え、必要に応じこれらと共重合可能な他の単量体も用いる事ができる。
共重合可能な他の単量体としては、アルキル基の炭素数が1〜3であるアルキルアクリレート、アルキル基の炭素数が3〜14であるアルキルメタクリレート、アルキル部の炭素数が4以上であり、水酸基を有するヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、またはカルボニル基を有する単量体(e)、例えばアクロレイン、ジアセトン(メタ)アクリルアミド、好ましくは4〜7個の炭素原子を有するビニルアルキルケトン(例えばビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルイソブチルケトンなど)、ジアセトン(メタ)アクリレート、アセトニル(メタ)アクリレート、アセトアセトキシエチル(メタ)アクリレート、ジアセトン(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート−アセチルアセテート、ブタンジオール−1,4−(メタ)アクリレート−アセチルアセテート等、さらには不飽和結合を2個以上有する単量体(f)、例えばフタル酸(オルソフタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸)のジアリルエステル、メチレンビス(メタ)アクリルアミド、1、6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、エチレングルリールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等、およびこれら以外の単量体(g)として、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、モノ−(2−ヒドロキシルエチル−α−クロロ(メタ)アクリレート)アシッドホスフェート、ビニルブロックトイソシアネート、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−メチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N−トリブチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド、ビニルピロリドン、ビニルピリジン、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、スチレン、(メタ)アクリロニトリル、ブタジエン、クロロプレンなどが例示でき、それぞれ単独で、あるいは2種類以上併用して用いる事ができる。
本発明の粘着剤用樹脂組成物水性分散体(A)を得る際に用いる乳化剤としては、反応性乳化剤、非反応性乳化剤などが、単独であるいは2種類以上併用して用いることができるが、耐水性などを考慮すれば、反応性乳化剤を用いる方が好ましいのであるが、これに限定されるものではない。
反応性乳化剤としては以下の化合物を例示することができる。
アニオン系乳化剤としてはノニルフェニル骨格の旭電化工業株式会社製「アデカリアソープSE−10N」、第一工業製薬株式会社製「アクアロンHS−10、HS−20」等、長鎖アルキル骨格の第一工業製薬株式会社製「アクアロンKH−05、KH−10」、旭電化工業株式会社製「アデカリアソープSR−10N」等、燐酸エステル骨格の日本化薬株式会社製「KAYARAD」等が例示できる。
ノニオン系乳化剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル類、ソルビタン高級脂肪酸エステル類、グリセリン高級脂肪酸エステル類等の分子末端あるいは中間部に不飽和二重結合を有し、単量体と共重合するものであり、旭電化工業株式会社製「アデカリアソープNE−10」、第一工業製薬株式会社製「アクアロンRN−10、RN−20、RN−50」、日本乳化剤株式会社製「アントックスNA−16」等が例示できる。
また非反応性乳化剤としては、以下の化合物を例示する事ができる。
アニオン系乳化剤としてはステアリン酸ナトリウム等の高級脂肪酸塩類、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等のアルキルアリールスルホン酸塩類、ラウリル硫酸ナトリウム等のアルキル硫酸エステル塩類、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム等のポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩類、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル硫酸ナトリウム等のポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル硫酸エステル塩類等が例示できる。
ノニオン系乳化剤としては、ポリオキシエチレンラウリルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル類、ソルビタンモノステアレート等のソルビタン高級脂肪酸エステル類、オレイン酸モノグリセライド等のグリセリン高級脂肪酸エステル類等が例示できる。
これらは(A)を構成するエチレン性不飽和単量体の合計100重量部に対し4〜8重量部の割合にて用いられる。4重量部より少ないと重合が不安定になり凝集物が発生しやすくなり、8重量部より多いと接着力の低下を引き起こす。
粘着剤用樹脂組成物水性分散体(A)を得る際に用いる重合開始剤としては、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩またはアゾビス系カチオン塩または水酸基付加物質などの水溶性の熱分解型重合触媒、またはレドックス系重合触媒を用いることができる。レドックス系重合触媒としては、t−ブチルハイドロパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイドなどの有機過酸化物とロンガリット、メタ重亜硫酸ナトリウムなどの還元剤との組み合わせ、または過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウムとロンガリット、チオ硫酸ナトリウムなどの組み合わせ、過酸化水素水とアスコルビン酸の組み合わせなどが挙げられる。
粘着剤用樹脂組成物水性分散体(A)は、エチレン性不飽和単量体を重合する際に、分子量や分子量分布を制御するための連鎖移動剤として、メルカプタン系、チオグリコール系、βメルカプトプロピオン酸などのチオール系化合物などを用いることができる。添加量は、(A)を構成するエチレン性不飽和単量体の総量100重量部に対して0.01〜10.0重量部であることが好ましい。
次に、エチレン性不飽和単量体を、乳化剤及び重合開始剤を用いて水性媒体中で重合し、粘着剤用樹脂組成物水性分散体(A)を得る方法について説明する。
まず本発明で使用するエチレン性不飽和単量体を混合し、均一な混合溶液とする。この混合溶液はそのままで重合に供しても良いし、水および乳化剤の一部又は全量を加えて攪拌し、乳化液とした後に重合に供しても良い。
これらの混合溶液又は乳化液を調製後、重合開始剤の存在下で重合をおこなうのであるが、その方法としては混合溶液又は乳化液を全量反応容器に仕込んで重合を開始しても良く、一部を反応容器に仕込んで重合を開始した後にさらに数回に分けて分割添加しても良く、一部を反応容器に仕込んで重合を開始した後に残りを連続滴下しても良く、あるいはあらかじめ水および必要に応じて乳化剤の一部又は全量を反応容器に仕込んでおき、全量を連続滴下しても良い。混合溶液を用いて重合する場合にはあらかじめ反応容器に乳化剤の全量および水の一部又は全量を仕込んでおく事が好ましい。
重合開始剤の添加方法としては、あらかじめ全量を反応容器に仕込んでおいても良く、昇温後に全量を添加しても良く、一部を反応容器に仕込んでおき重合を開始した後にさらに数回に分けて分割添加しても良く、一部を反応容器に仕込んでおき重合を開始した後に残りを連続滴下しても良く、あるいは全量を連続滴下しても良い。重合開始剤を分割添加又は連続滴下する場合には、単独で反応容器内に分割添加又は連続滴下しても良く、混合溶液又は乳化液と混合された状態にて分割添加または連続滴下されても良い。なおこれらの手法により重合開始剤を添加した後、反応率を高める目的で1回又は2回以上重合開始剤を追加添加しても良い。
かくして本発明の粘着剤用樹脂組成物水性分散体(A)を得る事ができる。
<粘着剤用樹脂組成物水性分散体(B)>
アルキル基の炭素数が4〜14であるアルキルアクリレート(a)としては、粘着剤用樹脂組成物水性分散体(A)の項にて例示したものを用いる事ができ、なかでもアルキル基の炭素数が4〜12であるアルキルアクリレートが好ましく用いられ、これらは(B)を構成するエチレン性不飽和単量体の合計100重量%中55〜95重量%含有され、単独であるいは2種類以上併用して用いる事ができる。使用量が55重量%より少ないと接着力が十分でなく、95重量%を超えると曲面貼り付け性の向上効果が十分に得られない。
カルボキシル基を含有する単量体(d)としては、粘着剤用樹脂組成物水性分散体(A)の項にて例示したものを用いる事ができ、これらは(B)を構成するエチレン性不飽和単量体の合計100重量%中0.5〜5重量%含有され、単独であるいは2種類以上併用して用いる事ができる。使用量が0.5重量%より少ないと重合が不安定になりやすく、また重合物自身の安定性も不足し、分散体粒子が沈降する等の不都合を生じやすくなる。使用量が5重量%を超えると耐水性の低下等の弊害を引き起こすため好ましくない。
上記単量体(a)、(d)に加え、粘着剤としてのより好ましい物性を付与すべく、これらと共重合可能な他の単量体を併用する事が好ましい。共重合可能な他の単量体としては、アルキル基の炭素数が1〜3であるアルキルアクリレート、アルキル基の炭素数が1〜14であるアルキルメタクリレート、水酸基を含有するヒドロキシ(メタ)アクリレート、及び粘着剤用樹脂組成物水性分散体(A)の項にて例示した(e)、(f)、(g)などを用いる事ができ、それぞれ単独で、あるいは2種類以上併用して用いる事ができる。
粘着剤用樹脂組成物水性分散体(B)を得る際に用いる乳化剤としては、粘着剤用樹脂組成物水性分散体(A)の項にて例示したものを用いる事ができる。
これらは(B)を構成するエチレン性不飽和単量体の合計100重量部に対し1.5〜3重量部の割合にて用いられる。1.5重量部より少ないと重合が不安定になり凝集物が発生しやすくなり、3重量部より多いと接着力の低下を引き起こすのに加え、耐水性が低下する傾向となるため好ましくない。
粘着剤用樹脂組成物水性分散体(B)を得る際に用いる重合開始剤としては、粘着剤用樹脂組成物水性分散体(A)の項にて例示したものを用いる事ができる。
粘着剤用樹脂組成物水性分散体(B)は、エチレン性不飽和単量体を重合する際に、粘着剤用樹脂組成物水性分散体(A)の項にて例示した連鎖移動剤を用いる事ができる。
エチレン性不飽和単量体を、乳化剤及び重合開始剤を用いて水性媒体中で重合し、粘着剤用樹脂組成物水性分散体(B)を得る方法については、粘着剤用樹脂組成物水性分散体(A)の項にて説明した方法による事ができる。
かくして本発明の粘着剤用樹脂組成物水性分散体(B)を得る事ができる。
得られた粘着剤用樹脂組成物水性分散体(A)及び粘着剤用樹脂組成物水性分散体(B)を、(A)/(B)の固形分重量比率が5/95〜30/70の割合となるように混合・配合する事により、本発明の水性粘着剤組成物が得られ、(A)/(B)=10/90〜20/80の割合で配合する事が好ましい。
(A)の固形分重量比率が5重量%より少ないと接着力及び曲面貼り付け性の向上効果が十分に得られず、(A)の固形分重量比率が30重量%を超えると接着力および曲面貼り付け性が低下傾向となるため、好ましくない。
本発明の水性粘着剤組成物は、上記粘着剤用樹脂組成物水性分散体(A)及び粘着剤用樹脂組成物水性分散体(B)を主たる成分とするものであり、この他に必要に応じて、本発明で特定する(A)、(B)以外のエチレン性不飽和単量体の重合体を添加しても良く、また粘着力調整のために、適当な粘着付与剤、例えば、ロジン樹脂、フェノール樹脂、ポリテルペン、アセチレン樹脂、石油系炭化水素樹脂、エチレン酢酸ビニル共重合体、合成ゴム、天然ゴム等を適当量添加することができる。さらに、粘度調整剤、消泡剤、レベリング剤、可塑剤、充填剤、中和剤、着色剤、シランカップリング剤、防腐剤なども添加しても良い。
またさらに、本発明の水性粘着剤組成物中の粘着剤用樹脂組成物水性分散体を粒子間架橋させるため、任意の架橋剤を配合しても良く、例えばエチレン性不飽和単量体成分として水酸基を有する単量体を用いた場合には、イソシアネート化合物、チタンやジルコニウムなどのアルコキシド化合物等を用いる事ができ、カルボニル基を有する単量体を用いた場合には、アミン類、ヒドラジド化合物等を用いる事ができる。
本発明の粘着剤組成物を、コンマコーター、リバースコーター、スロットダイコーター、リップコーター、グラビアチャンバーコーター、カーテンコーター等の各種コーティング装置により、紙またはプラスチックフィルム基材、もしくは剥離性シート上に塗布し、乾燥することによって、粘着シート、粘着ラベル等の各種粘着塗工物を得ることができる。紙等に粘着剤組成物を塗布した後、80℃〜120℃で乾燥することが好ましい。乾燥温度が80℃以下では乾燥しにくく、乾燥に長時間を要する。他方、120℃よりも高温で乾燥すると、基材または剥離性シートの熱劣化を生じ、好ましくない。
紙またはプラスチックフィルム基材上に粘着剤組成物を塗布した場合は、乾燥後に剥離性シートと貼り合わせることにより、また剥離性シート上に粘着剤組成物を塗布した場合は、乾燥後に紙またはプラスチックフィルム基材と貼りあわせることにより、どちらの手法によっても各種粘着塗工物を得ることができる。
剥離性シートは、セパレーターとも称されるものであり、紙やプラスチックフィルムの少なくとも一方の面が剥離処理されてなるものである。剥離処理剤としては従来公知のものを用いることができる。
以下に実施例によって本発明を説明するが、これに限定されるものではない。実施例中にある部とは重量部を、%とは重量%をそれぞれ示す。
(製造例−1)
2−エチルヘキシルアクリレート82.5部、メチルメタクリレート11部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート3部、アクリル酸3.5部、これら全エチレン性不飽和単量体100部に対して連鎖移動剤としてチオグリコール酸オクチル0.02部、反応性アンモニア中和型アニオン性乳化剤として第一工業製薬(株)製「アクアロンKH−10」5部を脱イオン水30.5部に溶解したものを加えて攪拌して乳化物を得、これを滴下ロートに入れた。
撹拌機、冷却管、温度計および上記滴下ロートを取り付けた4つ口フラスコに、脱イオン水を57部仕込み、フラスコ内部を窒素ガスで置換し、撹拌しながら内温を80℃まで昇温し、3%過硫酸カリウム水溶液を固形分として0.1部添加した。5分後、上記滴下ロートから上記乳化物の滴下を開始し、これと並行して3%過硫酸カリウム水溶液を固形分として0.3部を別の滴下口から3時間かけて滴下した。
内温を80℃に保ったまま、上記乳化物および3%過硫酸カリウム水溶液滴下終了30分後に、3%過硫酸カリウム水溶液を固形分として0.06部を2回に分けて30分おきに添加した。
さらに撹拌しながら80℃にて2時間熟成した後冷却し、固形分50%の粘着剤用樹脂組成物水性分散体(A−1)を得た。
(製造例−2)
2−エチルヘキシルアクリレート39.5部、ブチルアクリレート40部、メチルメタクリレート13部、2−ヒドロキシエチルアクリレート5部、アクリル酸2.5部、これら全エチレン性不飽和単量体100部に対してチオグリコール酸オクチル0.02部、「アクアロンKH−10」5部を脱イオン水30.5部に溶解したものを加えて攪拌して乳化物を得た。以下、製造例−1と同様にして固形分50%の粘着剤用樹脂組成物水性分散体(A−2)を得た。
(製造例−3)
2−エチルヘキシルアクリレート19部、ブチルアクリレート60部、メチルメタクリレート14部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート4部、アクリル酸3部、これら全エチレン性不飽和単量体100部に対してチオグリコール酸オクチル0.03部、「アクアロンKH−10」5部を脱イオン水30.5部に溶解したものを加えて攪拌して乳化物を得た。以下、製造例−1と同様にして固形分50%の粘着剤用樹脂組成物水性分散体(A−3)を得た。
(製造例−4)
2−エチルヘキシルアクリレート84.5部、メチルメタクリレート11部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート1部、アクリル酸3.5部、これら全エチレン性不飽和単量体100部に対してチオグリコール酸オクチル0.02部、「アクアロンKH−10」5部を脱イオン水30.5部に溶解したものを加えて攪拌して乳化物を得た。以下、製造例−1と同様にして固形分50%の粘着剤用樹脂組成物水性分散体(A−4)を得た。
(製造例−5)
2−エチルヘキシルアクリレート86.5部、メチルメタクリレート7部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート3部、アクリル酸3.5部、これら全エチレン性不飽和単量体100部に対してチオグリコール酸オクチル0.02部、「アクアロンKH−10」5部を脱イオン水30.5部に溶解したものを加えて攪拌して乳化物を得た。以下、製造例−1と同様にして固形分50%の粘着剤用樹脂組成物水性分散体(A−5)を得た。
(製造例−6)
2−エチルヘキシルアクリレート89.8部、メチルメタクリレート8部、アクリル酸2部、ジアセトンアクリルアミド0.2部、これら全エチレン性不飽和単量体100部に対して「アクアロンKH−10」2部を脱イオン水30.5部に溶解したものを加えて攪拌して乳化物を得、これを滴下ロートに入れた。
撹拌機、冷却管、温度計および上記滴下ロートを取り付けた4つ口フラスコに、脱イオン水を54部、「アクアロンKH−10」を0.1部仕込み、フラスコ内部を窒素ガスで置換し、撹拌しながら内温を80℃まで昇温し、3%過硫酸カリウム水溶液を固形分として0.1部添加した。5分後、上記滴下ロートから上記乳化物の滴下を開始し、これと並行して3%過硫酸カリウム水溶液を固形分として0.3部を別の滴下口から3時間かけて滴下した。
内温を80℃に保ったまま、上記乳化物および3%過硫酸カリウム水溶液滴下終了30分後に、3%過硫酸カリウム水溶液を固形分として0.06部を2回に分けて30分おきに添加した。
さらに撹拌しながら80℃にて2時間熟成した後冷却し、固形分50%の粘着剤用樹脂組成物水性分散体(B−1)を得た。
(製造例−7)
2−エチルヘキシルアクリレート52.3部、ブチルアクリレート40部、メチルメタクリレート6部、アクリル酸1.5部、ジアセトンアクリルアミド0.2部、これら全エチレン性不飽和単量体100部に対して「アクアロンKH−10」2部を脱イオン水30.5部に溶解したものを加えて攪拌して乳化物を得、これを滴下ロートに入れた。
以下、製造例−6と同様にして固形分50%の粘着剤用樹脂組成物水性分散体(B−2)を得た。
(製造例−8)
2−エチルヘキシルアクリレート88.92部、メチルメタクリレート8.36部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート0.36部、アクリル酸2.18部、ジアセトンアクリルアミド0.18部、これら全エチレン性不飽和単量体100部に対して連鎖移動剤としてチオグリコール酸オクチル0.0024部、「アクアロンKH−10」2.36部を脱イオン水30.5部に溶解したものを加えて攪拌して乳化物を得、これを滴下ロートに入れた。
撹拌機、冷却管、温度計および上記滴下ロートを取り付けた4つ口フラスコに、脱イオン水を57部、「アクアロンKH−10」を0.09部仕込み、フラスコ内部を窒素ガスで置換し、撹拌しながら内温を80℃まで昇温し、3%過硫酸カリウム水溶液を固形分として0.1部添加した。5分後、上記滴下ロートから上記乳化物の滴下を開始し、これと並行して3%過硫酸カリウム水溶液を固形分として0.3部を別の滴下口から3時間かけて滴下した。
内温を80℃に保ったまま、上記乳化物および3%過硫酸カリウム水溶液滴下終了30分後に、3%過硫酸カリウム水溶液を固形分として0.06部を2回に分けて30分おきに添加した。
さらに撹拌しながら80℃にて2時間熟成した後冷却し、固形分50%の粘着剤用樹脂組成物水性分散体(C−1)を得た。
表1に各製造例で得られた粘着剤用樹脂組成物水性分散体の組成を示す。
(実施例−1)
粘着剤用樹脂組成物水性分散体(A)として製造例−1で得られた(A−1)を固形分で12部、および粘着剤用樹脂組成物水性分散体(B)として製造例−6で得られた(B−1)を固形分で88部を混合した後アンモニア水にてpH=7.5に調整し、消泡剤、レベリング剤、防腐剤を加え、さらにロジン系粘着付与樹脂として荒川化学(株)製「スーパーエステルE−720」(固形分50%)を固形分として15部、および架橋剤として6%アジピン酸ジヒドラジド水溶液を固形分として0.2部加え、さらに粘度調整剤で粘度を3000mPa・s(BL型粘度計、#4ローター使用、60rpmにて測定)に調整し、水性粘着剤組成物を得た。
これをコンマコーターで剥離紙上に乾燥塗膜量が20g/mになるように塗工し、100℃の乾燥オーブンで40秒間乾燥させ、厚さ50μmのPETフィルムとラミネートして巻き取り、粘着剤塗工物を得、後述する試験方法で、粘着塗工物としての性能を評価し、その結果を表2に示した。
(実施例−2〜7、比較例−1〜7)
粘着剤用樹脂組成物水性分散体(A)および(B)の種類、混合比率を表2に示すように変更した以外は実施例−1と同様にして水性粘着剤組成物を得、粘着塗工物としての性能を評価した。なお製造例−8で得られた粘着剤用樹脂組成物水性分散体(C−1)については、単独で固形分として100部を用いた以外は実施例−1と同様にして水性粘着剤組成物を得、粘着塗工物としての性能を評価した。
[試験方法]
1)接着力
粘着剤塗工物を幅25mmの短冊状にカットし剥離紙を剥がして、厚さ2mmのポリエチレン板に貼り付け、2kgロールで1往復した後、23℃雰囲気下にて24時間放置した。所定時間経過後、23℃雰囲気下で、300mm/分の速さで塗工物を180゜方向に剥離した際の接着強度を測定した。
2)曲面貼り付け性
粘着剤塗工物を幅20mm、長さ15mmの大きさにカットし剥離紙を剥がして、長さが30cm、直径が10mmのポリエチレン製の棒の周囲に貼り付けた。貼り付ける方向としては、塗工物試料の幅方向(長手方向)がポリエチレン棒の長さ方向と平行となるようにした。貼り付け後、指にて強く圧着し、23℃雰囲気下にて7日間放置した。所定期間経過後、試料が剥離しているかどうかを目視にて観察した。
○:剥離なし。
△:試料の端部が剥離している。
×:全面剥離し、基材が平坦になっている。
Figure 2006016516
比較例−1および2に示されるように、粘着剤用樹脂組成物水性分散体(A)と粘着剤用樹脂組成物水性分散体(B)を併用せず、それぞれの分散体を単独で用いて粘着剤組成物を調製した場合、ポリエチレン被着体に対する接着力及び曲面貼り付け性に劣っている。比較例−3に示すように、粘着剤用樹脂組成物水性分散体(A)において用いるエチレン性不飽和単量体(c)の量が本発明で特定する数量よりも少なすぎる場合、曲面貼り付け性に劣っている。比較例−4に示されるように、粘着剤用樹脂組成物水性分散体(A)において用いるエチレン性不飽和単量体(b)の量が本発明で特定する数量よりも少なすぎる場合も同様に曲面貼り付け性に劣っている。また比較例−5に示されるように、粘着剤用樹脂組成物水性分散体(A)の配合比率が本発明で特定する配合比率よりも少なすぎる場合、接着力および曲面貼り付け性はやや向上をみるものの本発明の実施例において得られる結果には及ばない。さらに比較例−6に示されるように、粘着剤用樹脂組成物水性分散体(A)の配合比率が本発明で特定する配合比率よりも多すぎる場合も同様に、接着力及び曲面貼り付け性は実施例において得られる結果には及ばない。
またさらに、比較例−7においては、実施例−1における(A−1)/(B−1)の固形分比率が12/88である混合物の、全体としての各単量体、連鎖移動剤、乳化剤量を平均化して単一の粘着剤用樹脂組成物水性分散体として重合した例を示したのであるが、実施例−1とは相反して、接着力及び曲面貼り付け性が劣っている。
一方、本発明における実施例においては、高い接着力および優れた曲面貼り付け性を示しており、本発明により得られる水性粘着剤を使用した粘着剤塗工物は、従来水性粘着剤の使用が困難であったポリエチレン等のポリオレフィン被着体に対しても好んで用いる事ができ、さらに曲面貼り付け性が良好であるため、曲面形状を有する被着体に対しても好んで用いる事ができる。
その機構は明らかではないが、特に比較例−7の結果に見られるように、全体としての平均組成は同一組成であっても、単一の樹脂組成物とした場合には本発明の効果が得られていない事から、本発明の粘着剤組成物から得られる粘着剤塗膜中においては、組成の異なる分散体粒子が完全に複合化する事なく独立して存在しており、それに起因する組成の異なる粒子間の相互作用によって上記のような効果を奏しているものと推察される。

Claims (2)

  1. アルキル基の炭素数が4〜14であるアルキルアクリレート(a)70〜87.5重量%、アルキル基の炭素数が1〜2であるアルキルメタクリレート(b)10〜15重量%、アルキル部の炭素数が2〜3であり、水酸基を含有するヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート(c)2〜6重量%、及びカルボキシル基を含有する単量体(d)0.5〜5重量%を含有するラジカル重合可能なエチレン性不飽和単量体を、該エチレン性不飽和単量体の全量100重量部に対して4〜8重量部の乳化剤及び重合開始剤を用いて水性媒体中で重合してなる粘着剤用樹脂組成物水性分散体(A)と、アルキル基の炭素数が4〜14であるアルキルアクリレート(a)55〜95重量%、カルボキシル基を含有する単量体(d)0.5〜5重量%を含有するラジカル重合可能なエチレン性不飽和単量体を、該エチレン性不飽和単量体の全量100重量部に対して1.5〜3重量部の乳化剤及び重合開始剤を用いて水性媒体中で重合してなる粘着剤用樹脂組成物水性分散体(B)とを、(A)/(B)の固形分重量比率が5/95〜30/70の割合にて含有することを特徴とする水性粘着剤組成物。
  2. アルキル基の炭素数が4〜14であるアルキルアクリレート(a)70〜87.5重量%、アルキル基の炭素数が1〜2であるアルキルメタクリレート(b)10〜15重量%、アルキル部の炭素数が2〜3であり、水酸基を含有するヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート(c)2〜6重量%、及びカルボキシル基を含有する単量体(d)0.5〜5重量%を含有するラジカル重合可能なエチレン性不飽和単量体を、該エチレン性不飽和単量体の全量100重量部に対して4〜8重量部の乳化剤及び重合開始剤を用いて水性媒体中で重合してなる粘着剤用樹脂組成物水性分散体(A)と、アルキル基の炭素数が4〜14であるアルキルアクリレート(a)55〜95重量%、カルボキシル基を含有する単量体(d)0.5〜5重量%を含有するラジカル重合可能なエチレン性不飽和単量体を、該エチレン性不飽和単量体の全量100重量部に対して1.5〜3重量部の乳化剤及び重合開始剤を用いて水性媒体中で重合してなる粘着剤用樹脂組成物水性分散体(B)とを、(A)/(B)の固形分重量比率が5/95〜30/70の割合にて混合することを特徴とする水性粘着剤組成物の製造方法。
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