JPH08507569A - エマルションポリマーをベースにした感圧接着剤 - Google Patents
エマルションポリマーをベースにした感圧接着剤Info
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Abstract
(57)【要約】
アクリル酸のアルキルエステル約95〜97.5重量%及びカルホン酸の混合物約2.5〜5重量%を含有する第一ポリマー70〜95重量部をベースにし、カルボン酸或はヒドロキシエチルメタクリレート10〜20重量%を含有する第二アクリル系エマルションポリマーによって粘着性付与されたアクリル系エマルションポリマーの混合物を提供する。
Description
【発明の詳細な説明】
エマルションポリマーをベースにした感圧接着剤発明の分野
本発明は、第一エマルションアクリル系ポリマーが、第二アクリル系エマルシ
ョンポリマーを加えることにより粘着性付与されたエマルションアクリル系ポリ
マーをベースにした感圧接着剤に関する。本発明の感圧接着剤は、広範囲の表面
に対して優れた接着力を有する。発明の背景
感圧接着剤は、エマルションポリマーをベースにすることができる。固有に粘
着性であって感圧接着剤として機能するエマルションポリマーはいくつかあり、
他方、他は、この目的を達成するのに粘着性付与化(tackificatio
n)を要する。固有に粘着性であるが、また接着性をバランスさせる際に調節を
可能にするために粘着性付与化を受け入れるエマルションポリマーを提供するこ
とは、種々の生成物を供する点で望ましい。
また、異なる表面エネルギーの基材に広い範囲の最終使用温度にわたって良く
接着する接着剤を提供することも、汎用用途について望ましい。
そのような目的は、本発明を実施することによって実
現される。発明の要約
本発明に従えば、ステンレススチールのような極性の、比較的高いエネルギー
表面;ポリエチレンのような非極性の、比較的低いエネルギー表面;及び段ボー
ルのような接着困難な表面を含む広範囲の表面への優れた接着性を有する固有に
粘着性のアクリル系エマルション接着性ポリマーを提供する。要するに、接着性
ポリマーは、広い基材に基づき、生態学的に安全な基準で多くの溶媒ベースの接
着剤、並びに多くのエマルションベースの接着剤に代わる働きをし、これより種
々の市場を提供する。
本発明のエマルション感圧接着剤は、ポリマーを形成するモノマーの重量を基
準にして、アルキル基において炭素原子約4〜約10を含有するアクリル酸の少
なくとも一種のアルキルエステル、好ましくはブチルアクリレート、2−エチル
ヘキシルアクリレート及びこれらの混合物約95〜約97.5重量%、並びに炭
素原子3〜約5を含有する不飽和カルボン酸の内の少なくとも一種、好ましくは
かかる不飽和カルボン酸の混合物、最も好ましくはアクリル酸とメタクリル酸と
のそれぞれの重量比約1:1〜約1:3、好ましくは約1:1〜約1:2の混合
物約2.5〜約5%を含有する第一エマルションポリマー約70〜約95重量部
、好ましくは約80〜約
90重量部のブレンドをベースにし、エマルションポリマーは、約−10℃より
低いガラス転移温度、及びポリマーの約50重量%より多いゲル含量を有する。
第一エマルション接着性ポリマーは、アニオン系界面活性剤系を混和して供して
もよい。このような系の一つは、界面活性剤及び第一エマルションポリマーの重
量を基準にして、約1〜2重量%のナトリウムアルキルエーテルスルフェート、
約0.1〜約0.2重量%のナトリウムジアルキルスルホスクシネート、及び/
又は約0.15〜約0.3重量%のスルホこはく酸のジナトリウムエトキシル化
アルキルアルコール半エステルを含む。
界面活性剤を有する或は有しない第一エマルションポリマーに、第一エマルシ
ョンポリマーに粘着性を付与する働きをし、かつブレンドの一部として、レイフ
ラットネス、種々の表面への粘着性及び剪断応力を向上させる第二エマルション
ポリマー約5〜約30部、好ましくは約10〜約20部を組み合わせる。現時点
で好適な第二エマルションポリマーは、炭素原子約3〜約5を含有する不飽和カ
ルボン酸及びヒドロキシエチルメタクリレートからなる群より選ぶ化合物約10
〜約20重量%を含有するアクリル系エマルションポリマーである。ポリマーの
残りは、アルキル基において炭素原子4〜約8を含有するアクリレート約55〜
約90重量%、ビニルアセテート0〜約15重量%及びメチルアクリレート0〜
約15重量%を含有する。第二エマルションポリマーは、
連鎖移動剤、好ましくはn−ドデシルメルカプタン及びアルミニウムアセテート
のような外部或は内部架橋剤0〜5重量%の存在において形成するのが好ましい
。
ポリマーの混合物をそのまま用いてもよいが、混合物を、ロジン或はタル油ベ
ースの粘着付与剤のような分散性粘着付与剤を入れることによって、更に粘着性
を付与してもよい。詳細な記述
本発明は、優れた剪断特性を有する極性、非極性及び接着困難な基材への高い
接着性をもたらすエマルション感圧接着性ポリマーのブレンドをベースにした感
圧接着剤組成物に関する。接着剤は、その上、スキン及び湿潤表面への優れた接
着性、並びに耐シリコーン汚染性を示す。ポリマーは、エマルション重合によっ
て調製し、アニオン系界面活性剤系と共に用いてもよい。感圧接着剤は、すべて
、第一のベースポリマーと、第二の、ベースポリマーに粘着性を付与する作用を
するポリマーとのエマルションポリマーのブレンドをベースにする。
本発明の感圧接着剤は、ほとんどすべての入手可能なフェースストック或はバ
ッキング上に使用して優れたコーティング及びレイフラット特性をもたらすよう
に適応させることができる。
乳化剤アクリル系感圧接着剤は、ポリオレフィンのような非極性表面及び再循
環される段ボールのようなその
他の接着困難な表面への良好な接着性をもたらさない。それ故、接着剤は、ラベ
ル製造における高速コンバーティビリティを含むそれらの用途において最も一般
的に用いられている。
本発明のエマルションベースの感圧接着剤は、アルキル基において炭素原子約
1〜約10を含有するアクリル酸の少なくとも一種のアルキルエステルを合計、
重量%基準で、約95〜約97.5重量%含有する第一エマルションポリマーを
ベースにする。有用なアクリルアクリレートは、n−ブチルアクリレート、2−
エチルヘキシルアクリレート、イソオクチルアクリレート、等を含む。ブチルア
クリレート、2−エチルヘキシルアクリレート及びこれらの混合物が、好適であ
る。ブチルアクリレートが、最も好適である。
第二モノマー成分は、一種又はそれ以上のα、β不飽和カルボン酸であり、こ
れは、合計量少なくとも約2.5重量%、好ましくは約2.5〜約5重量%で存
在する。
不飽和カルボン酸は、炭素原子約3〜約5を含有するのがよく、取り分けアク
リル酸、メタクリル酸、イタコン酸、等を含む。アクリル酸とメタクリル酸との
それぞれの重量比約1:1〜約1:3、好ましくは約1:1〜約1:2の混合物
が好適である。
内部架橋剤無しで或は多官能価モノマーを使用しないで優れた凝集力をもたら
すポリマーのゲル含量或は不溶
分%は、少なくとも約50重量%であり、約50〜約65重量%の範囲が典型的
である。これに関し、ゲルは、膜ゲル分配法によって求める重量%で表わすテト
ラヒドロフランに不溶性のポリマーの量を表わす。この方法では、100%固体
ポリマー約600〜800ミリグラムを多孔度5マイクロメーターのミリポア膜
ディスクの上に秤量する。ディスクを加熱シールしてシンチレーションバイアル
に移す。テトラヒドロフラン約20ミリリットルをバイアルに加え、バイアルを
シェーカー上で16〜20時間回転させる。次いで、シールしたディスクを取り
出し、テトラヒドロフランで洗浄し、初めにそれをWhatman No.1ろ
紙上に置き、次いでオーブン中で100℃に数時間暴露させることによって乾燥
させる。乾燥させたディスクを秤量し、ポリマーの不溶性部分を下記式によって
求める:
式中、a=固形分100%ポリマーの合計重量
b=テトラヒドロフラン処理する前のポリマー+膜の重量
C=テトラヒドロフラン処理した後に残るポリマー+膜
エマルションポリマーは、約−10℃より低い、好ましくは約−30℃より低
いガラス転移温度を有し、アニ
オン系界面活性剤系と組み合わせた場合に、周囲温度及び低い温度における接着
性特性の良好なバランスを与える。特性は、粘着性付与化によって改質される。
本発明の第一エマルショポリマーは、水溶性ペルスルフェートのような適した
重合開始剤の存在において撹拌の条件下で自生雰囲気で乳化重合することによっ
て調製する。アルキルメルカプタンのような連鎖移動剤を採用することができる
。エマルションを安定にするのに、電解質を用いることができる。固形分は、選
定した重合条件に応じて変わることになる。重合条件は、粒度レベルを低く保つ
ように選ぶのが望ましい。重合は、酸性条件下で行われるのが典型的であり、形
成されたエマルションは、典型的にはアンモニウムで中和して最終pH約6〜約
6.5にする。
本発明のポリマーは、初期バッチのモノマーを使用した後に、加えるモノマー
の残りをエマルション反応系にある期間かけて加えることにより、高い固形分レ
ベルで、温度70°〜85℃において製造することができる。
エマルションポリマーを利用し、好ましくはモノマー及びアニオン系界面活性
剤系の重量を基準にして約2.5重量%までの量で存在するアニオン系界面活性
剤系の存在において形成する。
主要なアニオン系界面活性剤は、混合物の約1〜約2重量%の合計量で存在さ
せ、下記式のナトリウムアルキ
ルエーテルスルフェートである:
CH3−(CH2)n−CH2O(CH2CH2O)xSO3Na
式中、nは、通常約6〜約12の範囲の−(CH2)−基の数を表わし、xは、
通常2〜約30、好ましくは約20〜約30の範囲の反復エトキシ基の数を表わ
す。主要なアニオン系界面活性剤は、下記式のナトリウムジアルキルスルホスク
シネート、等約0.1〜約0.2重量%を混和して用いることができる:
式中、yは、独立に、典型的には約6〜約18の範囲、好ましくは約7の各々の
アルキル基における反復−(CH2)−基の数である。第三のアニオン系界面活
性剤を、0.2〜約0.3重量%の量で存在させてよく、これはスルホこはく酸
のジナトリウムエトキシル化アルキルアルコール半エステル(アルキル基は、炭
素原子約10〜約12を含有する)、等である。
第一エマルションポリマー単独に或はこれに界面活性剤と共に、第二アクリル
系エマルションポリマーによって粘着性を付与する。該第二アクリル系エマルシ
ョンポリマーは、独立に感圧接着剤にすることができる。現時点で好適なアクリ
ル系エマルションポリマー粘着付与剤は、α、β不飽和カルボン酸及びヒドロキ
シエチルメタ
クリレートからなる群より選ぶ化合物約10〜20重量%を含有するポリマーで
ある。また、ロジンエステル及びタル油エステルのようなその他の粘着付与剤を
用いてもよい。
本発明において有用な第二の或は粘着性付与用感圧接着性ポリマーは、バッチ
(単一段)もしくは逐次重合により或はバッチポリマーをブレンドすることによ
って調製する。最終ポリマー或はポリマーのブレンドのDSC(示差走査熱測定
)により測定する通りのガラス転移温度は、約−15°〜−50℃の範囲である
。ある量のポリマーの分子量は、連鎖移動剤、好ましくはn−ドデシルメルカプ
タンの存在において形成される接着性ポリマーを、接着性ポリマー或はポリマー
ブレンドの成分として、分散性、耐湿性及び耐ブリード性の良好なバランスを有
するネットポリマーブレンドをもたらす濃度で利用することによって、制限して
もよい。
本発明の第二の或は粘着性付与用感圧接着性ポリマーは、アルキル基において
炭素原子4〜約8を含有する一種又はそれ以上のアルキルアクリレートを合計、
重量%基準で約55〜約90重量%含有する。有用なアルキルアクリレートは、
n−ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、イソオクチルアク
リレート、等、並びにこれらの混合物を含む。
その他の改質用モノマーは、最終接着剤のガラス転移温度が、約−15°〜−
50℃の範囲である限り、有効
に用いることができる。代表的な改質用モノマーは、下記を含む:メチルアクリ
レートのような低級アルキルアクリレート;ビニルアセテート、ビニルブチレー
ト、ビニルプロピオネート、ビニルイソブチレート、ビニルバレレート、ビニル
バーシテート、等のようなビニルエステル:並びにジ−2−エチルヘキシルマレ
エート、ジ−2−エチルヘキシルフマレート、ジブチルフマレート、等のような
不飽和ジカルボン酸のジエステル及びこれらの混合物。
ビニルアセテート及びメチルアクリレートは、使用する場合、ポリマーの親水
特性を向上させ、メチルアクリレートは、更に凝集強さを向上させる作用をする
。ビニルアセテート及びメチルアクリレートは、各々濃度0〜15重量%で、好
ましくは等しい量で使用する。
その他の好適なアクリレートモノマー組合せ系は、2−エチルヘキシルアクリ
レートとブチルアクリレートとの混合物を用い、ブチルアクリレートに対する2
−エチルヘキシルアクリレートの好適な比は、約3〜1である。
再パルプ可能な(repulpable)ポリマーの必須成分は、炭素原子3
〜約5を含有するα、β不飽和カルボン酸及びヒドロキシエチルメタクリレート
からなる群より選ぶ化合物であり、該化合物をモノマーの約10〜約20重量%
の量で存在させる。アクリル酸と、メタクリル酸、イタコン酸、等のような少な
くとも一種
の不飽和の親油性カルボン酸との、アクリル酸対親油性酸の比が約2:3〜約7
:1であるブレンドが、好適である。アクリル酸とメタクリル酸とのブレンドで
、アクリル酸がポリマーの約5〜約19重量%の濃度で存在しかつメタクリル酸
がポリマーの約1〜約15重量%の濃度で存在するものが、最も好適である。
本明細書中で用いる通りの「親油性」カルホン酸なる用語は、アクリル酸より
もエマルションのモノマー油相に一層可溶性の不飽和カルボン酸を意味する。
すべての乳化重合系において、モノマーは単独重合及び共重合する。本発明者
等は、メタクリル酸のような親油性不飽和カルボン酸が、単に優先的にアルキル
アクリレートに可溶性でありかつアルキルアクリレートと共重合するばかりでな
く、アクリル酸のそのようなモノマーへの溶解度を高めてアクリル酸とアルキル
アクリレートとの共重合を促進することを見出した。
使用する場合、ブチルアクリレートは、剛性をコポリマーに加え、メタクリル
酸は、アクリル酸共重合を促進し、アクリル酸は、極性表面への接着性を高める
。
本発明において用いるエマルション感圧接着性ポリマーのすべて或は一部は、
連鎖移動剤をモノマーの約0.5〜約1.5重量%、好ましくは約0.75〜約
1.25重量%の量で存在させて調製する。好適な連鎖移動剤は、n−ドデシル
メルカプタン或はt−ドデシルメルカプタンである。
粘着性付与用エマルション感圧接着性ポリマーは、初期チャージを、非イオン
系界面活性剤を含有する水溶液の重合反応装置に供することによって調製する。
非イオン系界面活性剤は、エトキシル化ロジン酸乳化剤が好ましく、エトキシル
化ロジン酸乳化剤が最も好ましい。反応装置内の初期チャージに、別途アニオン
系界面活性剤、好ましくは硫酸化エトキシル化ノニルフェノール及び遊離基開始
系を含有するプレエマルションにおいて調製したモノマーを少量加える。現時点
で好適な非イオン系界面活性剤は、Herculesにより製造かつ販売される
AR−150である。現時点で好適なアニオン系界面活性剤は、Rhone P
oulencにより製造されるAlipal CD−436である。非イオン系
界面活性剤の使用量は、初期反応装置チャージの約4〜約8重量%にするのがよ
く、アニオン系界面活性剤濃度は、プレエマルション中のモノマーの約2.5〜
約5重量%にするのがよい。
反応をレドックス間始させ、残りの予備乳化されたモノマーを、ある期間にわ
たり増分的に、すなわち断続的に或は連続して加える。
前述した通りに、モノマーは、一プレエマルションチャージで加えることがで
きるが、モノマーを逐次に加えるのが好適である。全モノマーの約40〜約80
%を初期チャージに増分的に加えて本質的に完全に反応させた後に、第二プレエ
マルション中の残りのモノマーを増分
的に加えて反応装置内で反応させる。モノマーの第一チャージがカルボン酸或は
ヒドロキシエチルメタクリレートを約15〜20重量%含有しかつモノマーの第
二チャージがカルボン酸或はジオキシエチルメタクリレートを約10〜20重量
%含有する逐次重合において、優れた結果が得られた。極めて有用な生成物を達
成するには、本発明の感圧接着剤は、第一エマルションポリマー約70〜約95
重量%、好ましくは約80〜約90重量%及び第二或は粘着性付与用エマルショ
ンポリマー約5〜約30重量%、好ましくは約10〜約20重量%を含有する。
下記は、本発明のエマルション接着剤の性質を例示するものであり、決して本
発明を制限するものではない。
例1〜4
インター重合された基準で、ブチルアクリレート約97重量%、アクリル酸1
.2重量%及びメタクリル酸1.8重量%を含有する第一の乳化されたポリマー
を乳化重合によって形成した。そのエマルションは、アニオン系ナトリウムジオ
クチルスルホスクシネート約0.12重量部、スルホこはく酸のアニオン系ジナ
トリウムエトキシル化アルコール[C10〜C12]半エステル0.24重量部、及
び分子当りポリマー100重量部当りエチレンオキシド単位約25を含有するア
ニオン系エトキシル化ラウリルアルコールナトリウムスルフェート
1.5重量部を含有した。これは、例で利用した第一エマルションポリマー(「
ポリマーA」)を形成した。
第二エマルションポリマー(「ポリマーB」)は、表Iに示す組成を反応にお
けるベースとして形成することによって形成した。
混合物を加熱して70℃にし、過酸化水素で30分間処理し、次いで冷却させ
て50℃になった時に、K2S2O8 3グラム及びNaHCO3 9グラムを加えた
。
表IIに示す組成のプレエマルションを別途形成した。
また、表IIIに示す組成の第二プレエマルションも形成する。
第一プレエマルション50グラムを50℃の反応装置に装入し、残りを2時間
かけて増分的に加えた。第一プレエマルションの添加を完了した後に、第二プレ
エマルションを1時間かけて増分的に加えることを始めた。
表IVは、標準試験法に従う第一ポリマー(ポリマーA)と、第二粘着性付与用
乳化質ポリマー(ポリマーB)とのブレンドの接着特性を示す。
データから、粘着性付与用ポリマーのパーセンテージを減少させるにつれて、
剪断性能の著しい増大があったことが明瞭に見られた。
室温ポリエチレンタックは、80/20の比まで破損の急に変わる剥離/わず
かな急に変わる剥離モードを示し、そこで次いで、破損のフロー剥離モードが見
られた。
室温ガラスタックは、90/10比まで破損の極めて攻撃的な紙引裂モードを
示した。粘着性付与用ポリマーの5%レベルにおいて、純の未粘着性付与第一ポ
リマー構造に比べて、3.0N/25mm2の増大が見られた。
室温厚紙タックは、90/10比まで破損の極めて攻撃的なかつ破壊的なファ
イバー引裂モードを与え、そこで次いで、破損のファイバープラックモードが見
られた。
90°ステンレススチール接着力について、95/5ポリマー比まで破損の紙
引裂モードが見られたのに対し、90°ガラスは、90/10比まで破損の紙引
裂モードを与えた。
90°HDPE接着力は、すべての接着剤配合物について、破損のフロー剥離
モードを示した。
ブラウン、及び半/半厚紙基材に関するすべての90°接着力に関し、破損の
ファイバー引裂破壊的モードが見られた。
再循環される厚紙に関する90°接着力は、分析した接着剤配合物のすべてに
ついて、破損のひどいファイバープラック様式を示した。
+5℃ポリエチレンタックは、80/20比において破損のフロー剥離様式を
与えた。70/30及びそれ以上では、破損の急に変わる剥離モードが見られた
。
+5℃厚紙タックでは、第一ポリマーのパーセンテージを増大させるにつれて
、一層高いレベルの攻撃が見られた。すべての分析した接着剤について、試験基
材に対する同様のタイプのファイバー損傷が見られた。
ガラス及びHDPEの両方に関するマンドレルは同様のレベルであった、すな
わちすべてが良好なレベルの性能を示した。
添付したデータから、最良のバランスされた接着性性能は、80/20から見
られかつ90/10ポリマー比は、極めて良好な総括性能レベルを与え、分析し
たスチール、ガラス及びすべての厚紙基材に関し極めて攻撃的/破壊的挙動を示
した。HDPEへの攻撃のレベルは、S2010程に大きくはなかったが、23
℃及び+5℃では、破損のフロー剥離モードを与えた。
80/20及び90/10ポリマー比についての静剪断応力は、S2010に
比べてずっと大きかった。
純ポリマー配合物についてのオーブン温度は、他のエマルションポリマーにつ
いての90℃に比べてオーブン温度が30℃低い60℃でランした。
【手続補正書】
【提出日】1996年2月15日
【補正内容】
請求の範囲
1.(a)−10℃より低いガラス転移温度及び50重量%より多いゲル含量を有し
並びにアルキル基において炭素原子1〜10を含有するアクリル酸の少な
くとも一種のアルキルエステルで形成される第一エマルションポリマーであって
、アルキルエステルの合計はポリマーの95〜97.5重量%の量で存在しかつ
α、βエチレン性不飽和カルボン酸の混合物は第一エマルションポリマーの2.
5〜5重量%の合計量で存在するものを全ポリマーの70〜95重量%:並びに
(b)アルキル基において炭素原子4〜8を含有する少なくとも一種のアルキ
ルアクリレート55〜90重量%、不飽和カルボン酸及びヒドロキシエチルメタ
クリレートからなる群より選ぶ化合物10〜20重量%、少なくとも一種のビニ
ルエステル0〜15重量%、及びメチルアクリレート0〜15重量%から形成さ
れる第二粘着性付与用エマルションポリマーを全ポリマーの30〜5重量% 含み、第一エマルションポリマーと粘着性付与用エマルションポリマーとの混合 物
はガラス転移温度−15°〜−50℃を有し、該第二粘着性付与用エマルショ
ンポリマーはアニオン系界面活性剤、非イオン系界面活性剤及び連鎖移動剤の存
在において形成される感圧接着剤。2
.アニオン系界面活性剤系が、第一エマルションポリ
マー及びアニオン系界面活性剤の重量を基準にして下記の量で存在する請求項1
の感圧接着剤:
i.下記式のナトリウムアルキルエーテルスルフェート1〜2重量%:
CH3−(CH2)n−CH2O(CH2CH2O)xSO3Na
式中、nは6〜12であり、xは2〜30である、
ii.スルホこはく酸のジナトリウムエトキシル化アルキルアルコール半エス
テル0.15〜0.3重量%、及び
iii.下記式のナトリウムジアルキルスルホスクシネート0.1〜0.2重
量%:
式中、yはアルキル基における反復−(CH2)−基の数である。
3.(a)−10℃より低いガラス転移温度及び50重量%より多いゲル含量
を有しかつ下記を含む第一エマルションポリマーを全ポリマーの80〜90重量
%:
i.アルキル基において炭素原子1〜10を含有するアクリル酸の少なくと
も一種のアルキルエステルであって、全アルキルエスデルはポリマーの95〜9
7.5重量%の合計量で存在するもの、及び
ii.第一ポリマーの2.5〜5重量%の合計量で
存在しかつアクリル酸対メタクリル酸の重量比が1:1〜1:3であるアクリル
酸とメタクリル酸との混合物;
(b)アニオン系界面活性剤系及び第一ポリマーの重量を基準にして、下記を
含むアニオン系界面活性剤系:
i.下記式のナトリウムアルキルエーテルスルフェート1〜2重量%:
CH3−(CH2)n−CH2O(CH2CH2O)xSO3Na
式中、nは6〜12であり、xは20〜30である、
ii.スルホこはく酸のジナトリウムエトキシル化アルキルアルコール半エ
ステル(アルキル基は炭素原子10〜12を含有する)0.15〜0.3重量%
、及び
iii.下記式のナトリウムジアルキルスルホスクシネート0.1〜0.2
重量%:
式中、各々のyは、独立に6〜18である;並びに
(c)アルキル基において炭素原子4〜8を含有する少なくとも一種のアルキ
ルアクリレートである第一モノマー55〜90重量%、不飽和カルボン酸及びヒ
ドロキシエチルメタクリレートからなる群より選ぶ化合物10〜20重量%、少
なくとも一種のビニルエステル0〜15重量%、及びメチルアクリレート0〜1
5重量%から形成される第二粘着性付与用エマルションポリマーを全ポリマーの20〜10重量% 含み、第一エマルションポリマーと第二粘着性付与用エマルションポリマーとの 混合物
はガラス転移温度−15°〜−50℃を有し、該第二粘着性付与用エマル
ションポリマーはアニオン系界面活性剤、非イオン系界面活性剤、及び連鎖移動
剤の存在において形成される感圧接着剤。
4.アクリル酸のアルキルエステルを、2−エチルヘキシルアクリレート、ブ
チルアクリレート及びこれらの混合物からなる群より選ぶ請求項1、2又は3の
感圧接着剤エマルション。
5.第一エマルションポリマーのエチレン性不飽和酸の混合物が、アクリル酸
対メタクリル酸の重量比1:1〜1:3で供するアクリル酸とメタクリル酸との
混合物である請求項1又は2の感圧接着剤エマルション。
6.第二エマルションポリマーのアルキルアクリレートが、ブチルアクリレー
トと、2−エチルヘキシルアクリレート、イソオクチルアクリレート及びこれら
の混合物からなる群より選ぶ第二アルキルアクリレートとの混合物である請求項1〜5のいずれか一
の感圧接着剤。
7.ブチルアクリレートに対する第二アクリレートの重量比が、約3〜1であ
る請求項6の感圧接着剤。
8.アクリル酸対メタクリル酸の重量比が、1:1〜1:2である請求項2〜 7のいずれか一
の感圧接着剤エマルション。
9.(a)−10℃より低いガラス転移温度及び50重量%より多いゲル含量
を有しかつ下記を含む第一エマルションポリマーを全ポリマーの70〜95重量
%:
i.第一エマルションポリマーの95〜97.5重量%の合計量で存在する
ブチルアクリレート、及び
ii.第一ポリマーの2.5〜5重量%の合計量で存在しかつアクリル酸対
メタクリル酸の重量比が1:1〜1:3であるアクリル酸とメタクリル酸との混
合物;
(b)アニオン系界面活性剤系及び第一エマルションポリマーの重量を基準に
して、下記を含むアニオン系界面活性剤系:
i.下記式のナトリウムアルキルエーテルスルフェート1〜2重量%:
CH3−(CH2)n−CH2O(CH2CH2O)xSO3Na
式中、nは6〜12であり、xは20〜30である、
ii.スルホこはく酸のジナトリウムエトキシル化アルキルアルコール半エ
ステル(アルキル基は炭素原子10〜12を含有する)0.15〜0.3重量%
、及び
iii.下記式のナトリウムジアルキルスルホスクシネート0.1〜0.2
重量%:
式中、各々のyは、独立に6〜18である;並びに
(c)ブチルアクリレートと2−エチルヘキシルアクリレートとのブレンド5
5〜90重量%、メタクリル酸とアクリル酸とのブレンド10〜20重量%から
形成される第二粘着性付与用エマルションポリマーをポリマーの5〜30重量%含み、第一エマルションポリマーと第二粘着性付与用エマルションポリマーとの 混合物
はガラス転移温度−15°〜−50℃を有し、該第二粘着性付与用エマル
ションポリマーはアニオン系界面活性剤、非イオン系界面活性剤及び連鎖移動剤
の存在において形成される感圧接着剤。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1.(a)約−10℃より低いガラス転移温度及び約50重量%より多いゲル 含量並びにアルキル基において炭素原子1〜約10を含有するアクリル酸の少な くとも一種のアルキルエステルの形態を有する第一エマルションポリマーであっ て、アルキルエステルの合計はポリマーの約95〜約97.5重量%の量で存在 しかつα、βエチレン性不飽和カルボン酸の混合物はポリマーの約2.5〜約5 重量%の合計量で存在するものを乳化剤ポリマーの約70〜約95重量%:並び に (b)アルキル基において炭素原子4〜約8を含有する少なくとも一種のアル キルアクリレート約55〜90重量%、不飽和カルボン酸及びヒドロキシエチル メタクリレートからなる群より選ぶ化合物約10〜約20重量%、少なくとも一 種のビニルエステル0〜約15重量%、及びメチルアクリレート0〜約15重量 %から形成される第二粘着性付与用エマルションポリマーであって、該エマルシ ョンポリマー及び該ポリマーはガラス転移温度約−15°〜約−50℃を有し、 該エマルションポリマーはアニオン系界面活性剤、非イオン系界面活性剤、及び 連鎖移動剤の存在において形成されるものをポリマーの約30〜約5重量% 含む感圧接着剤。 2.アクリル酸のアルキルエステルを、2−エチルヘ キシルアクリレート、ブチルアクリレート及びこれらの混合物からなる群より選 ぶ請求項1の感圧接着剤エマルション。 3.第一ポリマーのエチレン性不飽和酸の混合物が、アクリル酸対メタクリル 酸の重量比約1:1〜約1:3で供するアクリル酸とメタクリル酸との混合物で ある請求項1の感圧接着剤エマルション。 4.第一ポリマーのエチレン性不飽和酸の混合物が、アクリル酸対メタクリル 酸の重量比約1:1〜約1:2で供するアクリル酸とメタクリル酸との混合物で ある請求項2の感圧接着剤エマルション。 5.第二エマルションポリマーのアルキルアクリレートが、ブチルアクリレー トと、2−エチルヘキシルアクリレート、イソオクチルアクリレート及びこれら の混合物からなる群より選ぶ第二アルキルアクリレートとの混合物である請求項 1の感圧接着剤。 6.ブチルアクリレートに対する第二アクリレートの重量比が、約3〜1であ る請求項5の感圧接着剤。 7.カルボン酸が、アクリル酸とメタクリル酸とのブレンドである請求項1の 感圧接着剤。 8.アニオン系界面活性剤系が、第一エマルションポリマー及びアニオン系界 面活性剤の重量を基準にして下記の量で存在する請求項1の感圧接着剤: i.下記式のナトリウムアルキルエーテルスルフェート約1〜約2重量%: CH3−(CH2)n−CH2O(CH2CH2O)xSO3Na 式中、nは約6〜約12であり、Xは約2〜約30である、 ii.スルホこはく酸のジナトリウムエトキシル化アルキルアルコール半エス テル約0.15〜約0.3重量%、及び iii.下記式のナトリウムジアルキルスルホスクシネート約0.1〜約0. 2重量%: 式中、yはアルキル基における反復−(CH2)−基の数である。 9.第一エマルションポリマーのアクリル酸のアルキルエステルを、2−エチ ルヘキシルアクリレート、ブチルアクリレート及びこれらの混合物からなる群よ り選ぶ請求項1の感圧接着剤エマルション。 10.第一エマルションポリマーのエチレン性不飽和酸の混合物が、アクリル 酸対メタクリル酸の重量比約1:1〜約1:3で供するアクリル酸とメタクリル 酸との混合物である請求項1の感圧接着剤エマルション。 11.(a)約−10℃より低いガラス転移温度及び約50重量%より多いゲ ル含量を有しかつ下記を含む第一エマルションポリマーをポリマーの約80〜約 90重 量%: i.アルキル基において炭素原子1〜約10を含有するアクリル酸の少なく とも一種のアルキルエステルであって、全アルキルエステルはポリマーの約95 〜約97.5重量%の合計量で存在するもの、及び ii.第一ポリマーの約2.5〜約5重量%の合計量で存在しかつアクリル 酸対メタクリル酸の重量比が約1:1〜約1:3であるアクリル酸とメタクリル 酸との混合物; (b)アニオン系界面活性剤系及び第一エマルションポリマーの重量を基準に して、下記を含むアニオン系界面活性剤系: i.下記式のナトリウムアルキルエーテルスルフェート約1〜約2重量%: CH3-(CH2)n−CH2O(CH2CH2O)xSO3Na 式中、nは約6〜約12であり、xは約20〜約30である、 ii.スルホこはく酸のジナトリウムエトキシル化アルキルアルコール半エ ステル(アルキル基は炭素原子10〜12を含有する)約0.15〜約0.3重 量%、及び iii.下記式のナトリウムジアルキルスルホスクシネート約0.1〜約0 .2重量%: 式中、各々のyは、独立に約6〜約18である;並びに (c)アルキル基において炭素原子4〜約8を含有する少なくとも一種のアル キルアクリレートである第一モノマー約55〜約90重量%、不飽和カルボン酸 及びヒドロキシエチルメタクリレートからなる群より選ぶ化合物約10〜約20 重量%、少なくとも一種のビニルエステル0〜約15重量%、及びメチルアクリ レート0〜約15重量%から形成される第二粘着性付与用エマルションポリマー であって、該エマルションポリマー及び該ポリマーはガラス転移温度約−15° 〜約−50℃を有し、該エマルションポリマーはアニオン系界面活性剤、非イオ ン系界面活性剤、及び連鎖移動剤の存在において形成されるものをポリマーの約 20〜約10重量%含む感圧接着剤。 12.アクリル酸のアルキルエステルを、2−エチルヘキシルアクリレート、 ブチルアクリレート及びこれらの混合物からなる群より選ぶ請求項11の感圧接 着剤エマルション。 13.アクリル酸対メタクリル酸の重量比が、約1:1〜約1:2である請求 項11の感圧接着剤エマルション。 14.第二エマルションポリマーのアルキルアクリレ ートが、ブチルアクリレートと、2−エチルヘキシルアクリレート、イソオクチ ルアクリレート及びこれらの混合物からなる群より選ぶ第二アルキルアクリレー トとの混合物である請求項11の感圧接着剤。 15.ブチルアクリレートに対する第二アクリレートの重量比が、約3〜1で ある請求項14の感圧接着剤。 16.第一エマルションポリマーのアクリル酸のアルキルエステルを、2−エ チルヘキシルアクリレート、ブチルアクリレート及びこれらの混合物からなる群 より選ぶ請求項11の感圧接着剤エマルション。 17.(a)約−10℃より低いガラス転移温度及び約50重量%より多いゲ ル含量を有しかつ下記を含む第一エマルションポリマーをポリマーの約70〜約 95重量%: i.第一エマルションポリマーの約95〜約97.5重量%の合計量で存在 するブチルアクリレート、及び ii.第一ポリマーの約2.5〜約5重量%の合計量で存在しかつアクリル 酸対メタクリル酸の重量比が約1:1〜約1:3であるアクリル酸とメタクリル 酸との混合物; (b)アニオン系界面活性剤系及び第一エマルションポリマーの重量を基準に して、下記を含むアニオン系界面活性剤系: i.下記式のナトリウムアルキルエーテルスルフェ ート約1〜約2重量%: CH3−(CH2)n−CH2O(CH2CH2O)xSO3Na 式中、nは約6〜約12であり、xは約20〜約30である、 ii.スルホこはく酸のジナトリウムエトキシル化アルキルアルコール半エ ステル(アルキル基は炭素原子10〜12を含有する)約0.15〜約0.3重 量%、及び iii.下記式のナトリウムジアルキルスルホスクシネート約0.1〜約0 .2重量%: 式中、各々のyは、独立に約6〜約18である;並びに (c)ブチルアクリレートと2−エチルヘキシルアクリレートとのブレンド 約55〜約90重量%、メタクリル酸とアクリル酸ととのブレンド約10〜約2 0重量%から形成される第二粘着性付与用エマルションポリマーであって、該エ マルションポリマー及び該ポリマーはガラス転移温度約−15°〜約−50℃を 有し、該エマルションポリマーはアニオン系界面活性剤、非イオン系界面活性剤 、及び連鎖移動剤の存在において形成されるものをポリマーの約5〜約30重量 % 含む感圧接着剤。 18.第一エマルションポリマーがポリマーの約80〜約90重量%の量で存 在しかつ第二エマルションポリマーがポリマーの20〜10重量%の量で存在す る請求項17の感圧接着剤。
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