JP2006010753A - 加熱定着装置及び画像形成装置 - Google Patents

加熱定着装置及び画像形成装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2006010753A
JP2006010753A JP2004183691A JP2004183691A JP2006010753A JP 2006010753 A JP2006010753 A JP 2006010753A JP 2004183691 A JP2004183691 A JP 2004183691A JP 2004183691 A JP2004183691 A JP 2004183691A JP 2006010753 A JP2006010753 A JP 2006010753A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fixing
recording material
temperature
paper
heat
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2004183691A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroto Hasegawa
浩人 長谷川
Akito Kanamori
昭人 金森
Shinji Hashiguchi
伸治 橋口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2004183691A priority Critical patent/JP2006010753A/ja
Publication of JP2006010753A publication Critical patent/JP2006010753A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Fixing For Electrophotography (AREA)
  • Control Or Security For Electrophotography (AREA)

Abstract

【課題】定着排紙温度検知可能な定着装置において誤検知防止により長寿命化を図る。
【解決手段】 (1)定着排紙温度検知可能な画像形成装置において、本体のプリント枚数検知手段を有し、前記検知結果に応じて、普通紙、ラフ紙等記録材判別の閾値温度を変更し、かつスループット、定着温度等定着制御条件を変更する。(2)上記構成において、定着装置にメモリを配し前記メモリに書き込まれた定着構成部分の情報等を読み取り、前記読み取り結果に応じて、プリント枚数毎の定着制御条件を変更する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、電子写真技術を応用したプリンタ及び複写機等に用いられる加熱定着装置及び前記可熱定着装置を用いた画像形成装置に関するものである。
従来、電子写真方式を応用したプリンタ、複写機、ファクシミリなどの画像形成装置では、トナーを現像剤として用い、静電的な画像形成手段によって、記録材上にトナー像を形成した後、定着手段によって記録剤を加熱加圧定着して、トナー像を溶融固着させ画像形成することが一般的である。前述の定着工程における未定着画像を定着する方法としては熱効率、安全性が良好な接触加熱型の熱ローラ方式の定着装置が広く知られている。最近では、このような方式に変わってフィルム加熱方式の加熱装置が提案され、実用化されている(例えば、特許文献1・特許文献2、特許文献3・特許文献4〜特許文献12、特許文献13〜特許文献17等)。
この加熱装置は、支持部材に固定支持させた加熱体に被加熱材としての記録材を、耐熱性・薄肉のフィルム材(以下定着フィルムと称する)を介して密着させ、定着フィルム材を加熱体に摺動移動させて加熱体の熱が定着フィルムを介して記録材へ与える方式・構成ものであり、未定着トナー画像を記録材表面に永久固着像として熱定着処理する装置である。
前述のフィルム加熱方式の加熱装置(以下オンデマンド定着装置と称する)は、加熱体として、昇温の速い低熱容量のもの、例えば、絶縁性・良熱伝導性のセラミック基材と、この基材の表面に設けられた通電により発熱する抵抗発熱層を基本構成体とするいわゆるセラミックヒータを用いることができ、また定着フィルムとして薄膜で低熱容量のものを用いることができるために短時間に加熱体の温度が上昇し、スタンバイ時に加熱体に電力供給をする必要がなく、被加熱材としての記録材をすぐに通紙しても記録材が定着ニップ部に到達するまでに加熱体を所定温度まで十分に昇温させることができる。よって、ウェイトタイムの短縮化(クイックスタート性:オンデマンドで作動)や省電力化が可能となる、画像形成装置本体の装置内の昇温を抑えることができる等の利点を有し、効果的手法である。
前述のオンデマンド定着方式は、近年の省エネルギー推進の観点から、熱ローラ方式に比べて熱伝達効率が高く、ファーストプリントタイムも速い方式として注目され、より高速の機種にも適用されるようになってきている。ここで、装置の高速化に伴い記録材の定着性を維持するために、定着ニップを通過する記録材に定着に必要な熱量を供給するために定着温度のアップや、加圧力をアップすることで対応している。
また、記録材の定着性は、記録材の表面性に(表面の凹凸)因ることが一般的である。例えば凹凸が少ない平滑度の高い記録材(以下平滑紙と称する)では、定着ニップでの定着フィルムとの接触性に優れ熱伝播が良好で、トナーを溶融させるために必要な定着エネルギーが記録材側に十分伝わるため良好な定着性が得られる。逆に紙表面が粗く、平滑度の低い紙例えばボンド紙やレイド紙(以下ラフ紙と称する)を用いると記録材表面の定着フィルムとの接触性が悪く、定着ニップで記録材への熱の伝播が不均一であり、トナーを溶融させる為に必要な熱量が記録材側に十分伝わらず、熱量が不足し定着性が不足してしまう。特に本現象はラフ紙への熱量供給が不足する、記録材後半で顕著である。
しかしながら、ラフ紙の定着性を維持するため、先に説明したように定着温度や加圧力をアップした場合、平滑紙は、記録材及びトナー像には過剰な熱量が付与されることで、ホットオフセットや記録材のカールが悪化する弊害が発生してしまう。そのため、ラフ紙と平滑紙を同一の定着モードで使用することは難しく、ラフ紙等の特殊紙用の定着モードを設け、ユーザが任意に選択することで、対応することが一般的である。
しかしながら、ラフ紙の紙種も多種多様であり、ひとつの定着モードでは、十分な定着性を確保することが出来ない場合があり、複数の定着モードからユーザが選択する等負荷が増大する場合があった。更に、ユーザニーズも多様化し、画像形成装置に使用される記録材の種類も普通紙から特殊な表面処理が施された、特殊紙、厚紙、OHT等多種多様となっている。そこで、記録材の種類に応じて、最適な定着モードに切り替わることが望ましく、一つの手法として、加熱定着装置の定着ニップを通過した記録材の温度(以下排紙温度と称する)を検知し定着制御にフィードバックする。即ち記録材に与える熱量を一定に保つように定着温度を補正することで、記録材の種類を問わず安定した定着性が得られる手法が例えば、特許文献18、特許文献19等に提案されている。
図8は接触型センサを用いて温度検出を行う従来の加熱定着装置の一例である。この加熱定着装置では、定着ニップ下流側にサーミスタなどの温度センサ40を設置し、それと対向する位置にゴムローラなどの対向部材41を設置し、記録材を挟み込んで温度を測定している。
図9,10は非接触式センサを用いて温度検出を行う従来の加熱定着装置の一例である。この加熱定着装置では、定着ニップ下流側に赤外線センサなどの非接触式センサ42、43が設置されており、記録材の温度を非接触で測定している。
[参考]
例えば、15℃、10%[RH]の低温、低湿環境で、図10の排紙温度センサを配した、オンデマンド定着装置を有する画像形成装置(50ppm./プロセススピード:90π=282.7[mm/sec])において、表9に示す9種の記録材を用い、一定定着温調で排紙温度を測定したところ、定着性が厳しい、光沢紙、ラフ紙B、ラフ紙C(厚紙)厚紙、4種の記録材では、表9に示すように排紙温度が、その他の記録材に比べ低く測定された。
Figure 2006010753
前述の測定は、新品の画像形成装置で、電源投入時、装置が冷えている(Coldスタート/定着温調220℃)と連続プリント後、装置が温まっている(Hotスタート/定着温度210℃)の2つの状態で、記録材1ページの後半で、10ポイントの測定を行いその平均値を1枚の紙の測定値とし、記録材10枚の平均値(トータル100ポイント×2の平均)を測定値とした。この結果、排紙温度70℃を閾値にして光沢紙、ラフ紙B、ラフ紙C(厚紙)厚紙4種とそれ以外の記録材で判別が可能となり、上記4種と判定した場合、連続プリントが20枚以上続く場合、紙間を延長することで、スループットを下げ、55ppm.→40ppm.とすることで、光沢紙、ラフ紙B、ラフ紙C(厚紙)厚紙4種の記録材に十分な熱量が与えられ、定着性を確保することが可能となった。
特開昭63−313182号公報 特開平1−263679号公報 特開平2−157878号公報 特開平4−44075号公報 特開平4−44076号公報 特開平4−44077号公報 特開平4−44078号公報 特開平4−44079号公報 特開平4−44080号公報 特開平4−44081号公報 特開平4−44082号公報 特開平4−44083号公報 特開平4−204980号公報 特開平4−204981号公報 特開平4−204982号公報 特開平4−204983号公報 特開平4−204984号公報 特開平1−150185号公報 特開平7−230231号公報(図8)
上記参考を踏まえ、排紙温度検知から、記録材の判別が可能な、画像形成装置を使用した場合、以下のような問題があった。
ユーザニーズの多様化から、装置の高速化及びネットワークでの共有化等の理由から、プリントボリュームが増加する傾向であり、画像形成装置の印字保証枚数も増加するが、印字枚数後半において、紙種センサの誤検知により、記録材検知が正常に働かない場合があり、記録材に応じた定着制御が実行できない場合があった。
上記現象を以下に詳しく説明する。例えば、低温、低湿環境でラフ紙と判定の場合、印字枚数に応じて、印字スピード(スループット)を可変してやり、連続プリント時の電力不足による定着不良を防止し、良好な定着画像を提供している。また、通常環境で、普通紙と判定された場合は、スループットの変更はなく、定着温度を下げることで、定着ユニットの熱劣化(加圧ローラ硬度ダウン、潤滑グリカッスの枯渇等)の促進を防止している。しかしながら、印字枚数が増加した場合、定着ユニットの熱劣化が少なからず進むため、初期に決定した定着制御条件とは異なり、ラフ紙検知用の閾値温度が異なる為、記録材誤検知、定着不良等の異常が発生することになる。
本発明は、上記課題を解決するものであり、排紙温度検知手段を配する定着装置を有する画像形成装置において、定着装置の寿命によらず、安定した定着制御を実現することを目的とする。併せて、定着ユニットの構成部品ばらつきによらず安定した排紙温度検知による定着制御を達成することにある。
上記課題を解決するために、本発明における第1の発明によれば、加熱体を内包した回転体と、前記回転体を圧接する加圧部材を有し、前述の回転体及び加圧部材の圧接ニップ部に未定着トナー像が形成された記録材を加熱、加圧通過させることで、前記未定着トナー像を記録材上に定着させる加熱定着装置で、併せて前記加熱定着装置からの記録材排紙温度を検知する手段を配し前記排紙温度の検知結果から、定着制御が変更可能な加熱定着装置において、前記画像形成装置が記録材の通紙枚数を検知可能であり、前記通紙枚数に応じて、排紙温度検知結果から決定する定着制御の条件を変更することを特徴とする加熱定着装置及びそれを配する画像形成装置である。
また、前述の定着制御の条件は、定着温度、定着排出速度(スループット)である。加えて、記録材の通紙枚数は、前記通紙枚数を画像形成装置に配する読み書き可能なNVRAM等のメモリで実行される。
本発明における第2の発明によれば、前述の第1の発明における加熱定着装置において、前記加熱定着装置が、少なくとも読み込み可能なメモリを配し加熱定着工程において、前記メモリの情報に応じて排紙温度検知結果から決定する定着制御の条件を変更することを特徴とする加熱定着装置及びそれを配する画像形成装置である。
また、前記メモリの情報は前述の加熱定着装置の構成部材である、加圧ローラ硬度、定着フィルム厚み、加熱ヒータ表面コート厚み等が挙げられる。
なお、さらに詳細に説明すれば、本発明は下記の構成によって前記課題を解決できた。
(1)加熱体を内包した回転体と、前記回転体を圧接する加圧部材を有し前記回転体と加圧部材とを互いに圧接して定着ニップ部を形成し、記録材を前記定着ニップ部内に狭持搬送されることで、前記記録材上の未定着トナー像を永久画像として定着させる加熱定着装置で、前述の記録材が定着ニップ部から排出される際に記録材の温度を検知する手段を配し、前記検知結果に応じて定着条件が変更可能な加熱定着装置において、記録材の通紙枚数に応じて、定着条件を変更することを特徴とする加熱定着装置。
(2)前記加熱定着装置の変更可能な定着条件が、少なくとも記録材のスループット及び或いは定着温度であることを特徴とする前記(1)に記載の加熱定着装置。
(3)通紙枚数を検知する手段及び前記検知枚数を随時読み書き可能なメモリを有する画像形成装置において、前記(2)に記載の加熱定着装置を有することを特徴とする画像形成装置。
(4)加熱定着装置が少なくとも読み出し可能なメモリを有し、前記メモリに前記加熱定着装置の情報が、書き込まれており、前記情報に基づいて、記録材の通紙枚数に応じて、定着条件を変更することを特徴とする前記(1)に記載の加熱定着装置。
(5)通紙枚数を検知する手段及び前記検知枚数を随時読み書き可能なメモリを有する画像形成装置において、前記(4)に記載の加熱定着装置を有することを特徴とする画像形成装置。
本発明によれば、排紙温度検知から定着制御を行う画像形成装置において通紙枚数に応じて紙種を判定する閾値温度を変更することで、通紙枚数によらず誤検知を防止でき、安定した定着画像を提供できる。
以下本発明を実施するための最良の形態を、実施例により詳しく説明する。
本発明に係わる加熱定着装置を配する画像形成装置の構成図を図1に示す。
図1において、1は画像形成装置であり、2はカートリッジで、画像形成行程の帯電、現像、クリーニングが行われており、絶縁性一成分トナーTが消耗されると新しいカートリッジに交換される。3は感光ドラムであり、OPC、アモルファスSe、アモルファスSi等の感光材料がアルミニウムやニッケルなどのシリンダ状の基板上に形成されている。感光ドラム1は矢印の方向に回転駆動され、まず、その表面は帯電装置としての帯電ローラ4によって一様帯電される。
次に、画像情報に応じてスキャナー9の回転及びON/OFF制御されたレーザビームLによる走査露光が施され、静電潛像が形成される。この静電潛像は、現像装置6で現像、可視化される。現像方法としては、ジャンピング現像法、2成分現像法、FEED現像法などが用いられ、イメージ露光と反転現像とを組み合わせて用いられることが多い。可視化されたトナー像は、転写装置としての転写ローラ8により、所定のタイミングでレジストローラ10より搬送された記録材P上に感光ドラム1上より静電転写される。このとき記録材Pは感光ドラム3と転写ローラ8で一定の加圧力で狭持搬送される。このトナー像が転写された記録材Pは定着装置11へと搬送され、永久画像として加熱定着される。一方、感光ドラム1上に残存する転写残りの残留トナーは、クリーニング装置12により感光ドラム1表面より除去される。以上の動作を繰り返すことで、連続した画像形成工程に寄与される。
次に定着装置11の構成について説明する。図2は、本発明に係わる加圧ローラ駆動のオンデマンド定着装置11の構成図であり、記録材Pを矢印K方向に搬送している。定着装置11において、可擣性のエンドレスベル16を定着フィルムとする、加圧ローラ駆動の定着装置であり、トナーTを加熱する加熱体としてのセラミックヒータ(以下ヒータと称する)17とこのヒータ17を内包する回転体としての定着フィルム16に当接された加圧部材としての加圧ローラ18とヒータ温度を制御する温度制御手段34を主要部材として構成されている。ヒータ17と加圧ローラ18は、定着フィルム16を挟んで圧接して定着ニップNを形成している。定着工程において、加圧ローラ18の回転駆動に伴って定着フィルム16が従動回転駆動され、続いてヒータ17に電力が供給され、前記ヒータ17が昇温され、所定の温度に立ち上がるまで温調された状態において、定着ニップNに未定着トナーTが担持された記録材Pが挟持搬送される。続いて、ヒータ17の熱が定着フィルム16を介して記録材Pに付与され、未定着トナーTが加熱・加圧されることで溶融定着される。定着ニップNを通過した記録材Pは、曲率分離後、排紙センサ19を通過して機外に排出される。以下に定着装置11の構成要素について説明する。
[定着フィルム16]
定着フィルム16は、ポリイミド等の耐熱樹脂やSUS等の金属を円筒状に成型されたものであり、ヒータ17、ヒータホルダ20、金属ホルダ21に嵌合している。定着フィルム16は、加圧ローラ18と当接しており、これにより定着フィルムの16の裏面がヒータ17の下面と当接する構成になっている。定着フィルム17の動作は、加圧ローラ18が矢印R方向の回転により、記録材Pが矢印K方向に搬送されるのに伴って、矢印Rの方向に従動回転する。この際、定着フィルム16の両端部は、不図示のヒータホルダガイド部材で規制されており、ヒータホルダ20からはずれない構成になっている。ヒータホルダ20及びガイド部材は、耐熱樹脂によって構成され、ヒータホルダ20は、長手方向半円上の形状をなし、定着フィルムと接触している。さらに、ヒータ17裏面及び、定着ホルダ20と接触する定着フィルム16の内面には、摺動抵抗低減のため、グリスが塗布されている。
[ヒータ17]
ヒータ17の長手構成図を図3に、断面図を図4に断面図を示す。図3において、ヒータ17は、セラミックヒータを使用しており、アルミナ等の耐熱性基板22の上に、スクリーン印刷等の手法で抵抗体パターン23、24を形成し、その表面を図4に示すガラス層25で被覆されており、記録材PのニップN通過幅よりも長く形成されている。26〜28は電極であり、上記電極に通電され、抵抗体23、24が発熱するが、温度検知サーミスタ29により、温度制御手段34が所望の定着温度となるよう温度制御が行われている。またヒータ17はヒータホルダ20により支持されるが、記録材Pとの接触面には、記録材との摺動性及び回転トルク低減のため、図4に示すように、ポリイミド樹脂等の被膜層30をスクリーン印刷等で形成している。
[加圧ローラ18]
加圧ローラ18は、金属製の芯金31の外周面に、シリコーンゴム等の弾性層32を設け弾性層32の表層には、PFA、PTFE等、耐熱性で離形性を有する薄層33がチューブ、コートなどの手法で構成されている。
[温度制御手段34]
温度制御手段34は、ヒータ17のガラス層25側に取り付けられた温度検知サーミスタ29の検出温度及び、次に記載する排紙温度検知サーミスタ35が算出した温度に基づいてトライアック36を制御し、ヒータ17に対する電力供給をCPU37で制御する。
[排紙温度検知サーミスタ35]
排紙温度検知サーミスタ35は、記録材Pが定着装置11から排出される下流に配置され、形態について得に制限はないが、本実施例では、記録材Pの裏面側(非印字面)の温度を検出する非接触方式のサーミスタを採用している。記録材Pが排紙センサ18と接触した後、排紙温度検知サーミスタ35で排紙温度の検知を行う。また、記録材表面の印字面の排紙温度検知を行う場合は、記録材上のトナーが定着ニップを通過直後でまだ、十分固化していない可能性があり、サーミスタ自身の熱容量を無視できるため、非接触方式が望ましい。更に本実施例の排紙センサに集熱板を設け排紙温度検知サーミスタと一体成形で2つの機能を持たせても問題はない。
以下に実施例1における定着温度制御の構成を説明する。
[1.通紙枚数カウント]
まず、画像形成装置には、読み書き可能なNVRAM等のメモリから成る、総合枚数カウンタ38があり、図示しないCPUによりプリント指令を受けた後の枚数を毎回カウントし、画像形成工程終了時に総合印字枚数カウンタ38に印字枚数を書き込む指令を受ける。
[2.画像形成プロセス&定着制御]
続いて、画像形成プロセスは、先に説明したように、記録材Pの給紙後に帯電、露光、現像、転写、クリーニング各工程が順じ実施され、記録材Pが定着工程に入り、温度検知サーミスタ29により、所望の定着温度T1で定着工程が開始する。この時、従来例で説明したように排紙温度検知サーミスタ37により記録材P後端で排紙温度の検出(例えば1ページ10ポイント)を行っており、連続プリントの場合、連続給紙に続いて、随時画像形成プロセス及び排紙温度検知を実行している。加えて、連続プリント中の、所望の枚数α[枚]毎の排紙温度データの平均値Tαをストアしておく。プリント枚数が進むにつれて、前記αaveは、更新されていく。ここで、プリント指令枚数Nが、所望の枚数Nx[枚]より、多い場合、Nx−β[枚]の時点のαaveの値から、記録材Pの判定を行う。記録材判定の閾値温度TをTα[℃]とすると、Tα<Txならラフ紙と判断し、Nx[枚]のプリント開始時に、紙間延長及び或いは、定着温度変更T2[℃](T2>T1)等に定着制御条件を変更し以後の定着工程を実行する。プリント終了時にプリントでは、プリント開始時に総合プリント枚数Ntを検知して、その値に応じて、ラフ紙判定の閾値温度Tαを表1に示すように変更している。
Figure 2006010753
これにより、プリント枚数が進み記録材の、排紙温度が上昇した場合にも、それに応じて記録材判定の閾値温度を変更(上昇)することで、各記録材に応じた判定が可能となり、安定した定着制御が可能となる。
ここで、プリント枚数に応じて記録材判定の閾値温度が変更する理由について考察する。例えば、定着装置の構成において、プリント枚数が進むほど、定着性が良化する傾向がある。これは、数千、数万枚程度では、明確ではないが、十万枚以上プリントすると明確な現象である。なぜなら、プリント枚数が進むにつれて、加圧ローラの弾性ゴムが加熱及び加圧履歴を受け続けることで、ゴム劣化が進み、ゴム硬度が柔らかくなる傾向がある。例えば本実施例の定着装置の加圧ローラは、定着器寿命30万枚に対して、加圧ローラ硬度は表2、図5に示すようになり、30万枚で加圧ローラ硬度が2.5°、定着ニップが1mm枚以降では、初期に比べ1.7mmの定着ニップ増加が見られた。このため、初期と同じ定着制御を実行すると、定着ニップから記録材、加圧ローラに与えられる熱は、密着性の増加から上昇することになる。
Figure 2006010753
また排紙温度が上昇するため、ラフ紙として判別する記録材の定着性もアップするように考えられるが、表面性の粗いラフ紙では、温度が上昇して、記録材繊維部分にトナーが溶融しても加圧力が不十分なため、記録材凹部に繊維に溶け込んだトナーには伝わらず、定着性は、不十分となる。そのため装置が高速化した際など、特に記録材検知精度を上げる必要がある。そこで従来例で、示す記録材9種を用い、プリント枚数ごとの排紙温度を測定したところ表3、図6のような排紙温度を示し、記録材間の排紙温度の差(Δ)は初期の測定値とほぼ同じであるが、各記録材の排紙温度が上昇し、図6に示すように140000枚と、2800000枚の特殊紙判定の閾値温度Tは、初期の70[℃]に対し、それぞれ75[℃]、80[℃]と閾値温度をアップさせた方が特殊紙として4種の記録材光沢紙、ラフ紙B、ラフ紙C(厚紙)厚紙がその他、普通紙等の記録材と判別できるマージンが広がり誤検知なく定着制御が安定することが判った。
Figure 2006010753
[実験1]
以下に実施例1に示す画像形成装置、定着装置を用いて、プリント枚数に応じて、ラフ紙検知の記録材排紙温度の閾値温度を変更して検知精度の実験を行った。
50ppm./プロセススピード:90π=282.7[mm/sec]本体寿命600万枚
解像度:600dpi
カートリッジ A:トナー充填量500g/印字比率4%印字で10000枚印字可能
転写ローラ:NBRゴム使用の中抵抗ローラ 駆動時1kv印加で 5×10[Ω]
定着器:加圧ローラ駆動のオンデマンド定着器(寿命32万枚)
定着フィルム:厚み50μmのSUSを基層とし、表層に厚み10μmのPFA層を設け
る構成で、フィルム内径30φ
定着ヒータ:従来例と同様なAl基板上にAg・Pbペーストを圧膜印刷し、焼成
して発熱体を作成し、その上にガラスコーティング層50μm設ける。
裏面基板上にポリイミドコート6μm設ける。ポリイミドコート層を定着
フィルム内面との摺動層とする。
摺動性グリス HP300 600mmg塗布
サーミスタ:ヒータ基盤ガラスコーティング上に接触型サーミスタを加圧固定。
加圧ローラ:φ12アルミ芯金上に液状シリコーンゴムを熱硬化させたゴム層4mm、
表層に離型層として、50μmPFAチューブをプライマー接着〜外径約
φ30
トナー:体積平均粒径6.3μmの絶縁一成分磁性トナー
実施例1における総合プリント枚数と閾値温度Tの関係を表4の設定とした。
Figure 2006010753
記録材:
普通紙B/オフィスプランナー 64g A4 (三菱パルプ)
ラフ紙B/Fox River Bond #24 Ltr
(Fox River Paper Co.)
ラフ紙C/Neenah Classic Laid Text Ltr #36
(Neenah Classic Laid Co.)
表4の設定で、従来例同様、Coldスタート時は220℃、Hotスタートは、210℃定着温調で表5に示すポイントで50枚のサンプリングを従来例と実施例で比較を行った。ラフ紙で排紙温度検知が作動し、スループットダウンが入った場合は、○、誤検知して通常プリントの場合は×とした。普通紙は、通常プリントの場合のままなら○とした。従来例では、プリント後半で、ラフ紙の誤検知が多く見られるが、実施例1の構成においては、ラフ紙B、C共に定着器寿命の32万枚まで、記録材検知が正常に作動することで、スループットダウンが入り良好な定着性が得られた。
Figure 2006010753
実施例1で、プリント枚数に応じて、記録材の定着排紙温度により温度ラフ紙等の特殊紙を普通紙と判別する閾値温度を切り替えることで、検知精度がアップし良好な定着制御が実現できた。しかしながら、プリント枚数の増加で、変化する定着器構成要素は、加圧ローラ硬度だけに限らず、定着フィルム表層厚み及び定着ヒータ表面のポリイミドコート層等が摺擦により削れることで、熱容量が小さくなり、同じ定着温度で制御した場合、過剰に温まり、定着ニップで記録材及び加圧ローラに与える熱量も増加する。このため、初期に比べ記録材の排紙温度も上昇することになる。定着装置の寿命が短い場合は、問題ないが、20万、30万程度の保証を考慮した場合、前記定着フィルム及び、ヒータ摺動面のポリイミドコート層の厚み変化も排紙温度検知に寄与する重要な要因である。更に、前述の部品は、各部品が寸法等の規格を持ち、製品化されているが、各部品の寸法公差を組み合わせた場合、プリント枚数の増加に伴う各構成部品のバラツキ(組合せ)も様々な場合が考えられる。実施例1で述べたように、1つの限られた場合だけで、プリント枚数により、排紙温度検知の閾値温度を切り替えるだけでは、定着装置の製品バラツキを考慮した場合、記録材のラフ紙検知精度が不十分の場合があった。また、ラフ紙の検知だけでなく、薄紙等の記録材をプリントすると、定着フィルム及びポリイミドコート層が薄くなった場合、記録材が過剰に温まることで、カールや、貼り付きが発生することがあった。貼り付きとは、数百枚連続プリントした場合、記録材温度が高いと、定着ニップを抜けた、記録材上の定着トナーが十分に冷えず、画像パターン上の表層のトナーが軟化状態となり、多数枚プリントした記録材の重みと相まって、プリント終了後、排紙トレイから記録材を取り出し、分離すると、記録材上のトナー像が剥がれ画像欠落が発生する現象である。数十枚のプリントでは、発生しないが、装置の高速化により、連続プリント枚数が増加した場合、顕著となる。以上の状況を踏まえ、以下に実施例2を示す。
図7は、実施例2における定着装置の構成図であり、実施例1で説明した定着装置にメモリ39が装着してある。メモリ39には、定着装置の構成部品の仕様が、例えば加圧ローラ硬度、定着フィルム厚み、定着ヒータ表面のポリイミドコート層の厚み、排紙温度検知サーミスタの厚み等、定着装置構成部品設計値が書き込まれている。メモリ39から各数値を読み取ることで、各部品の組み合わせに応じ最適化したラフ紙検知用の閾値温度、閾値温度変更時の総合プリント枚数及び、定着温度、スループット等の条件を画像形成工程特に定着工程に採用している。これにより、定着装置の部品バラツキによらず、安定した記録材検知が可能になると共に、長寿命において高品位な定着画像を長寿命において提供できる。また定着装置に装着するメモリ39の種類は、特に規定はないが、定着ヒータの熱による昇温による劣化や、通電時のノイズなどで誤作動を防止する必要がある。
[実験2]
実施例1で使用した画像形成装置において、定着構成のみ実施例2のメモリ39を有しメモリの内容が表6に示す定着構成のユニット3台を用いて実験を行った。ここで、加圧ローラの構成部品である加圧ローラ硬度、定着フィルム表層厚み、ポリイミドコート(以下PIコートと称する)厚みの規格は、それぞれ、加圧ローラ:56±2[°]、定着フィルム表層:12.5±2.5[um]、PIコート厚:6±3[um]であり、定着ユニットは、排紙温度が1番高くなるユニット1(厚み下限組合せ)、規格中心品ユニット2と排紙温度が1番低いユニット3(厚み下限組合せ)を選んで実験を行った。
実験2−1)
実験1と同様な実験で、表7に示すように各ユニット毎に、閾値温度T[℃]の値及び切り替え総合プリント枚数Nt[枚]に設定するよう、メモリ39の書き込み情報から画像形成装置のCPU37が制御を行ったところ、実験1と同様、ラフ紙検知の各ユニットで誤検知の発生はなく、良好な定着画像が得られた。
Figure 2006010753
Figure 2006010753
実験2−2)
更に、連続プリント時Hot普通紙の最終温調を表8に示すようにしたところ、最終温調変更前後のHot時500枚プリントにおいて、何れのユニットも貼り付きの発生は無く良好な定着画像をプリントできた。
Figure 2006010753
以上説明したように、記録材検知手段を有し、定着器構成要素の設定値をメモリに書き込んだ、定着装置を用い、前記メモリ情報に基づいた、プリント枚数に応じた記録材検知の閾値温度T及び、スル−プット、定着温度等の定着制御条件を変更することで、高品質な定着装置の長寿命化が可能になる。
実施例1の画像形成装置の構成図 実施例1の定着装置の構成図 実施例1定着ヒータの長手構成図 実施例1の定着ヒータの断面図 実施例1のプリント枚数vs.加圧ローラ硬度&定着ニップ変化 実施例1のプリント枚数vs.記録材排紙温度 実施例2の定着装置の構成図 従来例の排紙温度検知手段 従来例の排紙温度検知手段 従来例の排紙温度検知手段
符号の説明
1 画像形成装置
2 カートリッジ
3 感光ドラム
4 帯電ローラ
5 現像スリーブ
6 現像装置
7 現像ブレード
8 転写ローラ
9 スキャナー
10 レジストローラ
11 定着装置
12 クリーニング装置
13 クリーナ容器
14 カセット
15 給紙ローラ
16 定着フィルム
17 ヒータ
18 加圧ローラ
19 排紙センサ
20 ヒータホルダ
21 金属ホルダ
22 耐熱性基板
23、24 抵抗パターン
25 ガラス層
26〜28 電極
29 温度検知サーミスタ
30 ポリイミド被膜層
31 芯金
32 弾性層
33 薄層
34 温度制御手段
35 排紙温度検知サーミスタ
36 トライアック
37 CPU
38 総合枚数カウンタ
39 メモリ
40 温度センサ
41 ゴムローラ
42、43 非接触温度センサ
44 定着トナー

Claims (5)

  1. 加熱体を内包した回転体と、前記回転体を圧接する加圧部材を有し前記回転体と加圧部材とを互いに圧接して定着ニップ部を形成し、記録材を前記定着ニップ部内に狭持搬送されることで、前記記録材上の未定着トナー像を永久画像として定着させる加熱定着装置で、前述の記録材が定着ニップ部から排出される際に記録材の温度を検知する手段を配し、前記検知結果に応じて定着条件が変更可能な加熱定着装置において、記録材の通紙枚数に応じて、定着条件を変更することを特徴とする加熱定着装置。
  2. 前記加熱定着装置の変更可能な定着条件が、少なくとも記録材のスループット及び或いは定着温度であることを特徴とする請求項1に記載の加熱定着装置。
  3. 通紙枚数を検知する手段及び前記検知枚数を随時読み書き可能なメモリを有する画像形成装置において、請求項2に記載の加熱定着装置を有することを特徴とする画像形成装置。
  4. 加熱定着装置が少なくとも読み出し可能なメモリを有し、前記メモリに前記加熱定着装置の情報が、書き込まれており、前記情報に基づいて、記録材の通紙枚数に応じて、定着条件を変更することを特徴とする請求項1に記載の加熱定着装置。
  5. 通紙枚数を検知する手段及び前記検知枚数を随時読み書き可能なメモリを有する画像形成装置において、請求項4に記載の加熱定着装置を有することを特徴とする画像形成装置。
JP2004183691A 2004-06-22 2004-06-22 加熱定着装置及び画像形成装置 Withdrawn JP2006010753A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004183691A JP2006010753A (ja) 2004-06-22 2004-06-22 加熱定着装置及び画像形成装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004183691A JP2006010753A (ja) 2004-06-22 2004-06-22 加熱定着装置及び画像形成装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2006010753A true JP2006010753A (ja) 2006-01-12

Family

ID=35778127

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004183691A Withdrawn JP2006010753A (ja) 2004-06-22 2004-06-22 加熱定着装置及び画像形成装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2006010753A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007304167A (ja) * 2006-05-09 2007-11-22 Canon Inc 加熱装置及び画像形成装置
JP2012048131A (ja) * 2010-08-30 2012-03-08 Ricoh Co Ltd 熱定着装置およびこれを備えた画像形成装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007304167A (ja) * 2006-05-09 2007-11-22 Canon Inc 加熱装置及び画像形成装置
JP2012048131A (ja) * 2010-08-30 2012-03-08 Ricoh Co Ltd 熱定着装置およびこれを備えた画像形成装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4537215B2 (ja) 像加熱装置
JP4261859B2 (ja) 像加熱装置
JP2001282022A (ja) 定着装置
JP2007025237A (ja) 定着装置及び画像形成装置
JPH10207266A (ja) 画像形成装置
JP2005250453A (ja) 像加熱装置
JP2003186321A (ja) 像加熱装置
JP4078235B2 (ja) 加熱装置
JP4262119B2 (ja) 画像形成装置
JP2004085698A (ja) 画像形成装置
JP4442858B2 (ja) 画像形成装置
JP2006221061A (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP2007101861A (ja) 定着装置
JP7102255B2 (ja) 画像形成装置
JP2003186336A (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP2006010753A (ja) 加熱定着装置及び画像形成装置
JP2009075439A (ja) 画像加熱装置
JP2004021079A (ja) 定着装置および画像形成装置
JP4677220B2 (ja) 像加熱装置および画像形成装置
JP3848001B2 (ja) 加熱定着装置および画像形成装置
JP3984708B2 (ja) 画像形成装置
JP2021189275A (ja) 画像形成装置
JP3958108B2 (ja) 画像形成装置
JP2006038920A (ja) 画像形成装置
JP5799644B2 (ja) 定着装置及びそれを備えた画像形成装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20070904