JP2006009887A - 玉軸受とトランスミッション用玉軸受 - Google Patents

玉軸受とトランスミッション用玉軸受 Download PDF

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Abstract

【課題】 動トルクの低減を図ると共に、剥離寿命を十分に確保できる構造を実現する。
【解決手段】 各玉11、11を軸受鋼製とする。又、外輪7及び内輪8を構成する素材を、0.15〜0.5重量%のCと、0.1〜1.5重量%のSiと、0.1〜1.5重量%のMnと、0.5〜3.0重量%のCrとを含む鉄系合金製とする。そして、この素材に、浸炭窒化、焼き入れ、焼き戻し処理、研磨仕上を施す。これにより、軌道面の表面部分に、0.8〜1.5重量%のCと、0.05〜0.60重量%のNとを含む表面層を設ける。又、この表面部分の残留オーステナイト量を20〜50容量%とし、この表面部分の表面硬さをHv700〜900とする。これと共に、内輪軌道10の溝半径ri と上記各玉11、11の直径DW との比ri /DW を52〜55%、且つ、外輪軌道9の溝半径re とDW との比を53〜60%とする。
【選択図】 図1

Description

この発明は、例えば、自動車のトランスミッションに組み込む玉軸受の改良に関する。具体的には、この玉軸受の摩擦トルクの低減を図ると共に、異物が混入したり、潤滑油が不足した環境下でも早期剥離を防ぐ構造を実現するものである。
自動車のトランスミッションとして、手動変速機、或は、遊星歯車式、ベルト式、トロイダル式等の各種の自動変速機が知られている。このうちの手動変速機として、特許文献1には、図3に示す様な構造が記載されている。この図3に略示した手動式のトランスミッションは、ケーシング1内に潤滑油(ミッションオイル)2を貯溜すると共に、このケーシング1内に、それぞれの中間部に複数のギアを設けた入力側回転軸3及び出力側回転軸4を互いに同心に、且つ相対回転自在に配置している。又、上記ケーシング1内には、その中間部に複数のギアを設けた伝達軸5を、上記入力側回転軸3及び出力側回転軸4に対し平行に配置している。そして、これら入力側回転軸3、出力側回転軸4及び伝達軸5を、それぞれ玉軸受6、6により、回転自在に支持している。
これら各玉軸受6、6はそれぞれ、本発明の実施例を示す図1に詳示する様に、互いに同心に設けられた外輪7と内輪8とを有する。このうちの外輪7は、内周面に外輪軌道9を、内輪8は外周面に内輪軌道10を、それぞれ有する。そして、これら外輪軌道9と内輪軌道10との間に複数の玉11、11を、保持器12により保持した状態で、転動自在に設けている。それぞれがこの様に構成される、上記各玉軸受6、6は、それぞれの外輪7を上記ケーシング1の一部に内嵌固定し、それぞれの内輪8を、上記入力側回転軸3、上記出力側回転軸4、或は伝達軸5に外嵌固定している。そして、この構成により、これら各軸3〜5を上記ケーシング1の内側に、回転自在に支持している。尚、上記各玉軸受6、6として従来は、外輪7、内輪8、各玉11、11を、一般的な軸受鋼2種(SUJ2)により造ったものを使用していた。
又、転がり軸受の動定格荷重及び静定格荷重を計算すべく、JIS B 1518及びJIS B 1519では、上記図1に示した深溝型の玉軸受6として、内輪8の溝半径ri 及び外輪7の溝半径re を、次の様に規制している。即ち、各玉11、11の直径をDW とした場合、上記溝半径ri がこの直径DW の52%を越えない様に、上記溝半径re がこの直径DW の53%を越えない様に、それぞれ規制している。従って、一般的な深溝型の玉軸受6の場合、内輪8の溝半径ri が、各玉11、11の直径DW の50%を越えて52%未満(DW ×50%<ri <DW ×52%)であり、外輪7の溝半径re が、これら各玉11、11の直径DW の50%を越えて53%未満(DW ×50%<re <DW ×52%)である。
トランスミッションに組み込む転がり軸受に期待される性能として、ギア反力を支承する事が挙げられるが、更に、ギアの静粛性を向上させたり、静的強度を確保する事も期待されている。この為に、上記トランスミッションに組み込む転がり軸受として、上記玉軸受6、6に代えて円すいころ軸受が使用される場合がある。しかし、最近の省エネルギー化の流れにより、上記トランスミッション内の摩擦損失の低減を図る事が望まれている。この為、このトランスミッションに組み込む転がり軸受の動トルクを低減する事が考えられている。これに対して、上述の様に、トランスミッションに組み込む転がり軸受として円すいころ軸受を使用した場合、上記ギア反力を十分に支承したり、ギアの静粛性を確保する面では優れている反面、動トルクが増大し、上記トランスミッション内の摩擦損失が増大する。従って、このトランスミッション内の摩擦損失の低減を考慮した場合、このトランスミッションに組み込む転がり軸受として、上述した様な、玉軸受6が好ましい。
一方、上記トランスミッション内の摩擦損失の低減を図る為に、このトランスミッションを構成するギアや転がり軸受に供給する潤滑油の量を少なくしたり、攪拌抵抗を低減する為に低粘度の潤滑油を使用する事が考えられる。しかし、一般的な軸受鋼製の玉軸受をこの条件で使用した場合、短時間で剥離が生じる可能性がある。例えば、基油の動粘度が40℃時で40mm2 /sec 以下、100℃時で10mm2 /sec 以下と言った、低粘度の潤滑油を、潤滑量を20cc/min未満に絞りながら使用すると、軸受内の発熱量が高くなる。この為、100℃を越える環境下での使用となり、軸受内部の潤滑油の量が想定以下(潤滑不足)となる場合がある。この様に潤滑不足となった場合には、軸受内で生じる、各玉の転動面と各軌道輪の軌道面との差動、公転、スピン等の滑りの影響により、これら転動面と軌道面との間で油膜切れが生じ、早期剥離が発生する可能性がある。
これに対して、転がり軸受の低トルク化を図る構造として、特許文献2〜3に記載された構造がある。このうちの特許文献2に記載された構造の場合、玉軸受を構成する各玉をセラミック製としている。又、これら各玉を保持する保持器を合成樹脂製とし、上記玉軸受に封入するグリースを、増ちょう剤にウレア系化合物を、基油に合成油をそれぞれ使用したものとしている。更に、外輪の溝半径re を、各玉の直径DW の54〜56%に、内輪の溝半径ri を、これら各玉の直径DW の52.5〜56%に、それぞれ規制している。
上述の様な構成を有する特許文献2に記載された構造の場合、各玉をセラミック製としている為、これら各玉の転動面と外輪及び内輪の各軌道面との摩擦抵抗を、同種金属同士の接触と比べて低減できる。又、これら各軌道面の溝半径を上記各玉の直径との関係で、上述の様に規制する事により、低トルク化を図れる。しかし、上記特許文献2に記載された構造の場合、電気掃除機のモータに組み込む玉軸受を想定し、高速回転による焼き付き防止を図る事を目的として、上記各玉を高価なセラミック製としている。この為、コストが高くなる。
又、上記特許文献3に記載された構造の場合、内輪の溝半径ri を、各玉の直径DW の50.5%以上52%未満に、外輪の溝半径re を、各玉の直径DW の52.5%以上55%未満とし、内輪、外輪、各玉のうちの少なくとも内輪が、Cを0.9質量%以上含有し浸炭窒化処理が施された高炭素鋼で構成されている。この構造の場合も、動トルクを或る程度低減できるが、更なる低トルク化が望まれる。
更に、自動車用のトランスミッションには、前述の図3に示した様に、複数本の回転軸や多くのギアが組み込まれている。従って、この様なトランスミッションの内部には、このギアやケーシング1等の加工時からこれらギアやケーシング1等に付着したままの研削屑や研削剤、或は、運転時に上記ギアの噛み合い部分で発生する摩耗粉等、異物が多く存在している。そして、この様な異物が潤滑油に混入して玉軸受6、6内に侵入すると、この異物の噛み込みにより転がり接触部の表面に圧痕が形成され、この圧痕部分に応力が集中する事により、この圧痕部分から亀裂が発生して破損に至り易くなる。
尚、特許文献4には、トランスミッションのうちのベルト式無段変速機用転がり軸受の耐久性の向上を図る為に、軌道輪の性状を工夫した構造が記載されている。この様な特許文献4の構造は、耐久性を向上させる事が目的であり、動トルクを低減する事は目的としていない。
米国特許第4309916号明細書 特開2000−120700号公報 特開2003−301846号公報 特開2003−278768号公報
本発明は、上述の様な事情に鑑みて、動トルクの低減を図ると共に、異物が混入したり、低粘度の潤滑油を使用したり、この潤滑油の量を少なくした状態でも、剥離寿命を十分に確保できる構造を実現すべく発明したものである。
本発明の玉軸受とトランスミッション用玉軸受とのうちの、請求項1に記載した玉軸受は、前述した従来から知られている玉軸受と同様に、外輪と、内輪と、複数個の玉とを備える。
このうちの外輪は、内周面に断面円弧形の外輪軌道を有する。
又、上記内輪は、外周面に断面円弧形の内輪軌道を有する。
又、上記各玉は、上記外輪軌道と内輪軌道との間に転動自在に設けられている。
特に、本発明の玉軸受に於いては、上記各玉は軸受鋼製である。又、上記外輪及び内輪が、0.15〜0.5重量%のCと、0.1〜1.5重量%のSiと、0.1〜1.5重量%のMnと、0.5〜3.0重量%のCrとを含む鉄系合金製の素材に、浸炭窒化、焼き入れ、焼き戻し処理、研磨仕上を施す事によりそれぞれ造られている。
又、軌道面の表面部分に、0.8〜1.5重量%のCと、0.05〜0.60重量%のNとを含む表面層を有している。
又、上記表面部分の残留オーステナイト量を20〜50容量%としている。
又、この表面部分の表面硬さをHv700〜900としている。
更に、上記内輪軌道の中心軸を含む仮想平面に関するこの内輪軌道の断面形状の曲率半径(溝半径)をri とし、上記外輪軌道の中心軸を含む仮想平面に関するこの外輪軌道の断面形状の曲率半径(溝半径)をre とし、上記各玉の直径をDW とした場合に、ri /DW を52〜55%、且つ、re /DW を53〜60%としている。
又、請求項3に記載したトランスミッション用玉軸受は、上述した玉軸受であって、外輪がトランスミッションを構成するケーシングの一部に内嵌支持され、内輪が回転軸に外嵌固定され、この回転軸をこのケーシングの一部に回転自在に支持するものである。
上述の様に構成する本発明の玉軸受の場合には、内輪軌道及び外輪軌道の曲率半径と各玉の直径との関係と、外輪及び内輪の性状とを、それぞれ上述の様に規制する事により、動トルクの低減を図れると共に、ギア摩耗粉等の異物が混入したり、低粘度の潤滑油を使用したり、この潤滑油の量を少なくした状態でも、剥離寿命を十分に確保できる。
又、請求項3に記載した様に、この様な玉軸受をトランスミッション用玉軸受と使用すれば、耐久性に優れると共に、トランスミッションの伝達効率の向上を図れる。
本発明を実施する為に好ましくは、請求項2に記載した様に、ri /DW を53〜55%、且つ、re /DW を55〜60%、より好ましくは、ri /DW を54〜55%、且つ、re /DW を57〜60%とする。
この様に構成すれば、玉軸受の動トルクをより低減できる。
図1は、本発明に関する、好ましい実施の形態の具体例を示している。尚、本発明の特徴は、玉軸受6を構成する外輪7及び内輪8の性状(組成)を工夫すると共に、外輪軌道9及び内輪軌道10の曲率半径と各玉11、11の直径との関係を規制する事により、この玉軸受6の低トルク化を図ると共に、剥離寿命を十分に確保する点にある。図面に現れる構造に関しては、背景技術部分で説明した通りである。よって、玉軸受6の具体的構造の説明に就いては省略し、以下、本発明の特徴部分を中心に説明する。
先ず、本例の場合、上記外輪7及び内輪8(軌道輪)の性状を次の様に規制している。即ち、これら外輪7及び内輪8を、0.15〜0.5重量%のCと、0.1〜1.5重量%のSiと、0.1〜1.5重量%のMnと、0.5〜3.0重量%のCrとを含む鉄系合金製の素材に、浸炭窒化、焼き入れ、焼き戻し処理、研磨仕上を施す事により、それぞれ造っている。この様に、各元素の含有量を規制した理由に就いて説明する。
上記素材に含まれる各元素のうち、先ず、Cは、量産材として、破損、剥離等による寿命低下に有害と考えられる介在物の少ない、安定した清浄度を得る為に、又、軌道表面の転がり疲れ寿命を確保すべく、この表面の硬度を必要な値(例えばHv700〜900)にまで高くする為の浸炭窒化処理の為に、含有させる。この浸炭窒化処理の処理時間を徒に長くしない為には、Cを0.15重量%以上含有させる必要がある。これに対して、Cを0. 50重量%を超えて含有させると、上記素材の靱性が低下し、この素材により造られた軌道輪の割れ強度が低下する他、高温時の寸法安定性を確保する事が難しくなる。この為、Cの含有量を0.15〜0.50重量%とした。
次に、Siは、転がり疲労下で見られる白色組織変化を遅延させる効果がある他、焼き入れ性を向上させる効果がある為に添加する。但し、Siの添加量が0. 1重量%未満の場合には、焼き戻し軟化抵抗性が不十分となり、熱処理後に於ける外輪軌道9及び内輪軌道10の表面(軌道面)の硬度を十分に確保する事が難しくなる。これに対して、Siを1.5重量%を超えて含有させると、素材の加工性が著しく低下する。この為、Siの含有量を0.1〜1.5重量%とした。
次に、Mnは、鋼(鉄系合金)の焼き入れ性を向上させる為に添加する。但し、Mnの添加量が0.1重量%未満の場合には、十分な焼き入れ性を確保する事が難しい。これに対して、1.5重量%を超えて含有させると、素材の加工性が低下する。この為、Mnの含有量を0.1〜1.5重量%とした。
次に、Crは、焼き入れ性を向上させ、且つ、炭化物の球状化を促進させる為に添加する。これらの効果を得る為には、Crを0.5重量%以上を含有させる必要がある。これに対して、3.0重量%を超えて含有させると、素材の被削性(削り易さ)を劣化させて、軌道面の加工が面倒になる場合がある。この為、Crの含有量を0.5〜3.0重量%とした。
又、本例の場合、必要に応じて、次の様な各元素を含有させる事が好ましい。先ず、Moを含有させる事が好ましい。Moを含有させた場合には、焼き戻し軟化抵抗性を向上させる他、微細な炭化物の分散効果により、素材並びにこの素材により得られた軌道輪の硬度を高めて、高温強度を向上させる事ができる。この様な効果を期待して添加する場合には、0.1重量%以上の添加量が必要である。この理由は、Moを添加する事によりマトリックスに溶け込むC量を減少させ、微細なMo系炭化物を析出させる為である。これに対して、Moの添加量が3.0重量%を超えると、溶体化が不十分となって炭化物が微細化せず、更に加工性が劣化する可能性もある。そこで、Moを含有させる場合には、その含有量を0.1〜3.0重量%とする。
又、Vに関しても、含有させる事が好ましい。Vを含有させた場合には、結晶粒界に析出して結晶粒の粗大化を抑制し、又、鋼中の炭素と結合して微細な炭化物を形成する。そして、添加によって軌道輪の表面層の硬さが向上して耐摩耗性が向上する。又、水素トラップ効果により白色組織変化を遅延させる効果も期待できる。この様な効果は、Vの含有量が0.1重量%以上の場合に顕著になる。これに対して、Vの含有量が3.0重量%を越えると、結晶粒界にVの巨大な炭化物が析出して、水素のピンニング効果が低下し、更に加工性及び種々の機械的性質を劣化させる。この為、Vを添加する場合には、その含有量を0.1〜3.0重量%とする。
尚、MoやVを溶体化処理する事により、Mo系、V系炭化物(M3 C、M73 系)の粒径を50〜500nmに制御し、微細な炭化物を分散析出させる事が可能となり、その結果としてマトリックス中のC量を減少させる事ができる。この為、マトリックス疲労に於けるC拡散による組織変化の発生を遅延させ、結果として転がり疲れ寿命を向上させる効果を得られる。しかも、この様な分散析出効果は、亀裂伝播を抑制する効果や、耐摩耗性を向上させる効果や、耐水素脆性を抑制する為の水素トラップ効果がある。この為、10μm2 当り10個以上の炭化物又は炭窒化物(M3 C、M73 )を分散析出させるべく、電子顕微鏡観察により確認しつつ、処理条件を決定する事が好ましい。
尚、O、P、Sに就いては、何れも、添加する事が本発明の目的を達成する面からは好ましくない元素である為、何れも可及的に少なく抑える事が好ましい。
先ず、Oは、鋼中で酸化物系の介在物を生成し、曲げ応力疲労時に於ける亀裂等の損傷の起点(フィッシュアイ)となる他、転がり疲れ寿命を低下させる非金属介在物となり得る元素である。従って、Oの含有量は極力少ない(可及的に0に近い)事が好ましい。この面から、Oの含有量を15ppm 以下とする事が好ましい。
次に、Pは、転がり疲れ寿命及び靭性を低下させる元素である。この為、Pの含有量は極力少ない事が好ましい。この面から、Pの含有量を0.02重量%以下に抑える事が好ましい。
更に、Sは、被削性を向上させる元素ではあるが、Mnと結合して転がり疲れ寿命を低下させる硫化系介在物を形成する。又、被削性を向上させる事は、Sを添加する事以外でも図れる。従って、軌道輪の転がり疲れ寿命を確保する面から、Sの含有量は極力少ない事が好ましい。この面から、Sの含有量を0.02重量%以下に抑える事が好ましい。
次に、本例の場合、上述の様に性状を規制された素材に、浸炭窒化、焼き入れ、焼き戻し処理、研磨仕上を施した後に、軌道面の表面部分に、0.8〜1.5重量%のCと、0.05〜0.60重量%のNとを含む表面層を設けている。この様に、軌道面の表面部分に設ける表面層中のC及びNに就いて説明する。
先ず、Cは、軌道輪に浸炭窒化処理を施してから上記軌道面の表面部分を研磨仕上した後の状態で、この軌道面の転がり疲れ寿命を確保するのに必要な硬度を得る為に含有させる。上記表面層に、十分な転がり疲れ寿命を確保するのに必要な硬度(例えばHv700以上)を与える為には、Cを0.8重量%以上含有させる事が必要である。これに対して、1.5重量%を超えて含有させると、上記表面層部分に巨大炭化物を生成し易くなり、亀裂等の損傷が発生する起点になり易くなる。そこで、上記表面層部分のCの含有量を、0.8〜1.5重量%に規制した。
又、Nは、上記表面層部分の焼き戻し抵抗性を向上させ、微細な炭窒化物を分散析出させて強度を向上させる為に含有させる。この様な効果を得る為には、Nの含有量を0.05重量%以上とする必要がある。これに対して、Nの含有量が0.60重量%を超えると、耐摩耗性が過度に向上し、軌道面の仕上加工として行なう研磨加工が困難になるだけでなく、上記表面層の脆性割れ強度も低下する。そこで、Nの含有量を、0.05〜0.60重量%に規制した。
又、本例の場合、上述の様な性状を有する素材に所定の熱処理等を施す事により、上記軌道面の表面部分の、残留オーステナイト量を20〜50容量%とし、表面硬さをHv700〜900としている。これにより、異物が軸受内部に侵入したり、油膜形成不足による局所的な金属同士の接触(メタルコンタクト)が発生した場合でも、上記表面部分の微小剥離や、線傷を緩和させる事ができる。この結果、ピーリングを含む早期剥離を防止できる。
更に、本例の場合、前記内輪軌道10の中心軸を含む仮想平面に関するこの内輪軌道10の断面形状の曲率半径(溝半径)をri とし、前記外輪軌道9の中心軸を含む仮想平面に関するこの外輪軌道9の断面形状の曲率半径(溝半径)をre とし、上記各玉11、11の直径をDW とした場合に、ri /DW を52〜55%、且つ、re /DW を53〜60%としている。これにより、上記内輪軌道10及び外輪軌道9の各軌道面と上記各玉11、11の転動面との接触楕円を小さくできる為、差動による滑りを低下させ、動トルクの低減を図れる。又、上記内輪軌道10及び外輪軌道9の各軌道面に早期剥離が生じる事防止できる。
即ち、上記ri /DW を52%未満、re /DW を53%未満とした場合、これら各軌道面と上記各玉11、11の転動面とのそれぞれの接触楕円を十分に小さくできない為、玉軸受6の動トルクの低減を十分に図れない。これに対して、上記ri /DW が55%を越えたり、re /DW が60%を越える場合、上記各接触楕円が小さくなり過ぎて、接触面圧が高くなり早期剥離が生じる可能性がある。この為、本例では、ri /DW を52〜55%、且つ、re /DW を53〜60%としている。尚、本例で、この様な値にri /DW 及びre /DW を規制して、早期剥離が生じる事を防ぐ事ができるのは、上記外輪7及び内輪8の性状を、前述の様に規制して、転がり疲れ寿命等を確保している為である。言い換えれば、これら外輪7及び内輪8の性状を前述の様に規制していなければ、上記ri /DW 及びre /DW のみが本例の範囲内にあっても、早期剥離を十分には防止できない。
本例の玉軸受6は、以上に述べた作用により、異物が侵入した場合や、低粘度の潤滑油を使用したり潤滑油不足等により転がり接触部で油膜切れが生じた場合でも、表面疲労の進行を遅延させる事ができる。従って、必要とする耐久性を確保する為に、玉軸受6として、基本動定格荷重が大きい大型のものを使用する必要がなくなる。この為、玉軸受6を組み込む部分(例えば、前述の図3の入力側回転軸3、出力側回転軸4、或は伝達軸5の回転支持部)を小型且つ軽量に構成でき、しかも動トルクの小さい構造で、十分な耐久性を確保する事が可能となる。この場合に、玉軸受6の内部に流通させる潤滑油の量を、例えば20cc/min を上回る程の量を確保できなくても、耐久性を確保できる。
又、請求項3に記載した様に、上述の様な構成を有する玉軸受6をトランスミッション用玉軸受として使用した場合、耐久性に優れると共に、トランスミッションの摩擦損失の低減を図れる。例えば、前述の図3に示した様なトランスミッションに、本例の玉軸受6を組み込む場合、この玉軸受6を構成する外輪7をケーシング1の一部に内嵌固定し、内輪8を、中間部に複数のギアを固定した入力側回転軸3、出力側回転軸4、或は伝達軸5に外嵌固定して、これら各軸3〜5を上記ケーシング1の一部に、それぞれ回転自在に支持する。この様に、トランスミッションに組み込むトランスミッション用玉軸受として、動トルクの小さい本例の玉軸受6を使用すれば、このトランスミッションの摩擦損失の低減を図れる。又、トランスミッション内のギアの摩耗粉等の異物が、軸受内に侵入した場合でも、早期に剥離が生じない為、十分な耐久性を確保できる。
尚、本例の玉軸受6を組み込むトランスミッションとしては、上記図3に示した様な手動変速機のみならず、各種自動変速機も含まれる。例えば、プーリとベルトとを組み合わせたベルト式の自動変速機に上記玉軸受6を使用した場合、このベルト式の自動変速機の摩擦損失の低減を図れると共に、これらプーリとベルトの摩耗粉がこの玉軸受6内に混入した場合でも優れた耐久性を確保できる。特に、本例の玉軸受6は、各種自動変速機のうち、潤滑環境の悪い状態で使用する場合に適する。この場合、動トルクの低減を図るべく、低粘度の潤滑油を使用したり潤滑油量を少なくする事により油膜切れが生じたり、或は、軸受内に異物が混入した場合でも、優れた耐久性を確保できる。
又、本例の場合、各玉11、11をセラミック製とする必要はない為、製造コストの上昇を抑える事ができる。即ち、前述の特許文献2に記載された構造の場合、電気掃除機のモータに組み込む玉軸受を想定し、高速回転による焼き付き防止を図る事を目的として、上記各玉を高価なセラミック製としている為、コストが高くなる。これに対して本例の場合、トランスミッション内に組み込む事を想定し、軸受内に異物が侵入したり、潤滑油が不足した場合でも剥離寿命を確保すべく、内輪8及び外輪7の性状を工夫する構造としている。言い換えれば、これら内輪8及び外輪7の強度を、性状を工夫する事により向上させている。この様に、本例と上記特許文献2の構造とでは、想定している用途及び目的が異なる。従って、本例の場合、この特許文献2の構造の様に、各玉をセラミック製とする必要はなく、これら各玉を軸受鋼製とする事により製造コストの上昇を抑えられる。
次に、本発明の効果を確認する為に行なった実験に就いて説明する。実験では、次の表1に示す様な、本発明の技術的範囲に属する8種類の試料(実施例1〜8)と、本発明の技術的範囲からは外れる4種類の試料(比較例1〜4)との、合計12種類の試料に就いて、後述する様な熱処理を施してから、それぞれの耐久性(L10寿命)及び動トルクを測定した。
Figure 2006009887
上記表1中、元素の含有量を表す数値の単位は重量%である。又、表1に示した元素以外は、Fe及び不可避不純物である。又、表面C、Nとは、表面層中に含まれるC及びNの含有量である。又、内外輪の溝Rの組み合わせとは、次の表2に示す、a〜fの6種類の組み合わせを言う。
Figure 2006009887
尚、この表2中の、内輪溝Rとは、図1に示す内輪軌道10の溝半径ri と各玉11、11との直径DW との比(ri /DW )を、外輪溝Rとは、同じく外輪軌道9の溝半径re と各玉11、11との直径DW との比(re /DW )を、それぞれ示しており、単位は%である。又、上記各玉11、11の転動面と、上記内輪軌道10或は外輪軌道9との接触面圧の最大値を、それぞれ内輪Pi 、外輪Pe としている。
又、上記12種類の試料に施す熱処理は、図2に示す様に、先ず、吸熱型ガス及びエンリッチガスとアンモニアガスとの雰囲気中で900〜980℃に加熱した状態で、5〜30時間かけて熱処理(浸炭窒化処理)する。その後、50〜150℃の油中でオイルクエンチ(焼き入れ)する。次に、吸熱型ガスの雰囲気中で820〜880℃まで0.5〜3時間加熱(ずぶ焼き)してから再び50〜150℃の油中でオイルクエンチ(焼き入れ)を行なう。次いで、洗浄後これを温度が140〜200℃の大気中で、1〜5時間加熱した後、冷却する(焼き戻し)。
前記表1に記載した様な組成を有し、所定の熱処理及び仕上加工を施す事により得た外輪7及び内輪8は、軸受鋼2種(SUJ2)に浸炭窒化処理を施した複数の玉11、11と組み合わせて、図1に示す様な玉軸受6とし、以下に示す条件で耐久性及び動トルクの測定を行なった。尚、軸受サイズは、JIS名番6206(内径=30mm、外径=62mm、幅=16mm)とした。又、転がり接触部を構成する各面の粗さは、通常の玉軸受と同様に、算術平均粗さRaで0.01〜0.04μmとした。又、保持器12は、鉄製の波型プレス保持器を使用した。
試験は、それぞれの試料毎に3回(N=3)行なった。又、潤滑油中に異物を混入させて行なった。又、試験は、最大で計算寿命の約4倍の500時間で終了した。そして、試験終了後に、各玉軸受6を分解して破損の有無を確認した。又、内輪8の回転速度が3000min-1 の時の各玉軸受6の動トルクを測定した。試験条件は次の通りである。
ラジアル荷重Fr : 7000N(P/Cr=0.36)
回転速度 : 3000min-1
潤滑油 : ATF{40℃での粘度=35×10-6m2/s (35cSt )、100℃での粘度=7×10-6m2/s (7cSt )}
潤滑油流量 : 10cc/min
異物量 : 直径50〜150μmで、硬さHv650の異物を、0.1g/L混入させた。
軸受温度 : 100℃
計算寿命 : 120時間
上述の様な条件で行なった実験の結果、次の事が分かった。
先ず、実施例1〜8に関しては、3回の試験の何れの場合にも、目標の500時間終了後にも、異物起点の剥離は認められなかった。特に、実施例1、2は、実施例1〜8中、最も軌道面の異物による圧痕が小さかった。これに対して、実施例3、4は、異物による圧痕が、上記実施例1、2の場合と比べて若干大きかったが、問題ないレベルだった。又、実施例5〜8に関しても、異物による圧痕が大きかったが、剥離には進展していなかった。
次に、比較例1〜4に関しては、比較例4を除いて、計算寿命(120時間)にも満たない時間で剥離が生じた。即ち、比較例1の場合、残留オーステナイト量(γR )が8容量%と低かった為、上記計算寿命の1/6で、異物による圧痕を起点として剥離が生じた。又、比較例2の場合、表面硬さがHv615、γR が18容量%と共に小さかった為、26時間で剥離が生じた。更に、比較例3の場合、Crの含有量が0.3重量%であり、表面硬さが異物の硬さと同じHv650であり、更に、外輪Pe が4.2GPa であった為、外輪軌道9の軌道面に異物による圧痕が生じ、98時間でこの圧痕を起点として剥離が発生した。これに対して、比較例4では、500時間に至っても剥離は認められなかった。
一方、玉軸受の動トルクに関しては、外輪7及び内輪8の素材が軸受鋼2種(SUJ2)で、内外輪溝Rの組み合わせが、内輪溝R及び外輪溝Rが共に51%{JIS規格(JIS B 1518、JIS B 1519)の範囲内}である(表2のf)、比較例1、4が、動トルクが0.2Nmであった。これに対して、実施例1〜8の場合は、0.10Nm以下と、上記比較例1、4と比べて50%以下に低減できた。特に、実施例7、8に関しては、内輪溝R(ri /DW )を55%、外輪溝R(re /DW )を60%としている為、各玉11、11の転動面と内輪軌道10或は外輪軌道9とのそれぞれの接触楕円が小さく、差動による滑りが低下した事により、動トルクを上記比較例1、4の25%まで低減する事ができた。尚、実施例1〜6に就いて動トルクを低減できたのも、内輪溝R及び外輪溝Rを上述の様に規制する事により、接触楕円を小さくできた為である。
又、比較例2は、内外輪溝Rの組み合わせが本発明の技術的範囲である表2のaであったが、表面硬さがHv615と低かった為、接触楕円内で局所的な塑性変形が生じ、動トルクが若干上昇したものと考えられる。又、比較例3は、内外輪溝Rの組み合わせが、表2のeであり、内輪、外輪各溝Rのそれぞれの値が大きかった為、動トルクを0.09Nmと低減できたが、外輪溝Rが62%と大き過ぎた為、前述の様に、外輪軌道9と各転動体の接触面圧Pe が大きくなり、剥離寿命が低下した。
尚、上述した実験では、シールリングを持たない単列深溝型の玉軸受6を用いた。但し、本実施例の構造をトランスミッションに組み込む場合で、玉軸受6を設置する部分の、この玉軸受6の幅方向に関する寸法を確保できるならば、シール機構を設けても良い。特に、前述の図3に示した様なトランスミッションに使用する場合等、異物の侵入が多くなる様な場合には、シール機構を設ける事が好ましい。この様な場合に使用するシール機構としては、TMシールや金属板の非接触型のシールドリング、或は接触型のニトリル製、アクリル製、或は、フッ素ゴム製のシールリングを使用する事ができる。又、シール機構は、使用温度等に応じて、適正な構造を選択使用する。又、保持器12の構造及び材質に関しては、特に限定しないが、使用時の回転速度が特に早い場合には、合成樹脂(ナイロン66やナイロン46)製の冠型保持器を使用する事が、保持器12と各玉11、11との間の摩擦を低減できる為、好ましい。
本発明の対象となる玉軸受の断面図。 軌道輪の熱処理の工程図。 本発明の玉軸受を組み込むトランスミッションの1例を示す略断面図。
符号の説明
1 ケーシング
2 潤滑油
3 入力側回転軸
4 出力側回転軸
5 伝達軸
6 玉軸受
7 外輪
8 内輪
9 外輪軌道
10 内輪軌道
11 玉
12 保持器

Claims (3)

  1. 内周面に断面円弧形の外輪軌道を有する外輪と、外周面に断面円弧形の内輪軌道を有する内輪と、これら外輪軌道と内輪軌道との間に転動自在に設けられた複数個の玉とを備えた玉軸受に於いて、これら各玉は軸受鋼製であり、上記外輪及び内輪が、0.15〜0.5重量%のCと、0.1〜1.5重量%のSiと、0.1〜1.5重量%のMnと、0.5〜3.0重量%のCrとを含む鉄系合金製の素材に、浸炭窒化、焼き入れ、焼き戻し処理、研磨仕上を施す事によりそれぞれ造られて、軌道面の表面部分に、0.8〜1.5重量%のCと、0.05〜0.60重量%のNとを含む表面層を有し、この表面部分の残留オーステナイト量を20〜50容量%とし、この表面部分の表面硬さをHv700〜900とすると共に、上記内輪軌道の中心軸を含む仮想平面に関するこの内輪軌道の断面形状の曲率半径をri とし、上記外輪軌道の中心軸を含む仮想平面に関するこの外輪軌道の断面形状の曲率半径をre とし、上記各玉の直径をDW とした場合に、ri /DW を52〜55%、且つ、re /DW を53〜60%とした事を特徴とする玉軸受。
  2. i /DW を53〜55%、且つ、re /DW を55〜60%とした、請求項1に記載した玉軸受。
  3. 請求項1〜2の何れかに記載した玉軸受であって、外輪がトランスミッションを構成するケーシングの一部に内嵌支持され、内輪が回転軸に外嵌固定され、この回転軸をこのケーシングの一部に回転自在に支持するトランスミッション用玉軸受。
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