JP2013241986A - 転がり軸受 - Google Patents

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Abstract

【課題】コスト上昇を抑えつつ、非金属介在物の周辺にバタフライ型組織変化を発生し難くする事によって、長寿命化を図る。
【解決手段】外輪3と内輪5と転動体6とを備えた転がり軸受において、外輪と内輪と転動体のうちの少なくとも1種の部材である軸受部品が、鋼中にSi、Mn、Cr、Moを適正量添加すると共に、酸化物系介在物の大きさに関する最大値、焼き入れ・焼き戻し後の鋼中に残存している球状化炭化物の割合を適切に規制する。これにより、前記鋼中に存在する非金属介在物の周辺でバタフライ型組織変化の発生を遅延させる。
【選択図】図1

Description

この発明は、ラジアル軸受、スラスト軸受等の一般的な転がり軸受、直動軸受(リニアガイド)やボールねじ等の特殊な転がり軸受を含めた、各種転がり軸受の耐久性向上を図るものである。具体的には、転がり軸受を構成する軸受部品を構成する鋼中に存在する介在物による組織変化を抑え、当該軸受部品を含む転がり軸受の耐久性向上を図るものである。
各種回転機械装置の回転支持部に、例えば図1に示す様なラジアル玉軸受1が組み込まれている。このラジアル玉軸受1は、内周面に外輪軌道2を有する外輪3と、外周面に内輪軌道4を有する内輪5と、これら外輪軌道2と内輪軌道4との間に設けた、それぞれが転動体である複数個の玉6、6とを備える。これら各玉6、6は、円周方向に等間隔に配置された状態で、保持器7により、転動自在に保持されている。又、大きなラジアル荷重が加わる回転支持部には、例えば図2に示す様な、転動体として円すいころを使用したラジアル円すいころ軸受8が組み込まれている。このラジアル円すいころ軸受8は、内周面に円すい凹面状の外輪軌道2aを有する外輪3aと、外周面に円すい凸面状の内輪軌道4aを有する内輪5aと、これら外輪軌道2aと内輪軌道4aとの間に、保持器7aに保持された状態で転動自在に設けられた、それぞれが転動体である複数の円すいころ9、9とを備える。又、前記内輪5aの外周面両端部のうち、大径側端部には大径側鍔部10を、小径側端部には小径側鍔部11を、それぞれ形成している。尚、この小径側鍔部11は省略する場合もある。この様なラジアル玉軸受1及びラジアル円すいころ軸受8は、例えば前記外輪3、3aをハウジングに内嵌固定すると共に、前記内輪5、5aを回転軸に外嵌固定する事により、この回転軸を前記ハウジングに対し、回転自在に支持する。
例えば上述の様なラジアル玉軸受1或いはラジアル円すいころ軸受8の如き転がり軸受は、大きな荷重が負荷された状態で長期間使用される場合が多い。この様な使用に伴って、前記外輪3、3a、前記内輪5、5a、転動体(玉6、6或いは円すいころ9、9)等の軸受部品を構成する鋼に金属疲労が生じ、当該軸受部品の表面が剥離する場合がある。この様な剥離は、転動体の転動面よりも、この転動面に比べて大きな応力が発生し易い、前記外輪3、3や前記内輪5、5a等の軌道輪の軌道面に発生し易い。この様な、転がり軸受の構成部品の表面に発生する剥離の種類には、材料内部の介在物を起点として生じる「介在物起点型剥離」や、塵等の異物を噛み込んだ圧痕を起点として生じる「表面起点型剥離」や、水素が鋼中に侵入して水素脆性を生じた、白色組織と呼ばれる組織変化を起点として生じる「白色組織剥離」等がある。これら各剥離は、それぞれ異なるメカニズムで生じる為、それぞれに就いて、互いに異なる対策が必要である。本発明は、このうちの介在物起点型剥離を抑える事を目的としている為、この介在物起点型剥離発生のメカニズムと、この介在物起点型剥離の発生を抑える為に考えられている従来技術とに就いて、先ず説明する。
軸受部品を構成する鋼中に、この鋼の本来の硬さよりも遥かに硬い、酸化物系非金属介在物が存在すると、この介在物の周辺部分に応力集中が生じ、この周辺部分にバタフライ型の組織変化が生じる。この様なバタフライ型の組織変化が生じると、この組織が変化した部分の界面に沿って、金属疲労による亀裂が発生し、更にこの亀裂が進展して、介在物起点型の剥離に至る。この様な介在物起点型の剥離が発生するのを抑える為に従来は、剥離の起点となる酸化物系非金属介在物を小さくしたり、数を減らす事が提案されていた。
例えば特許文献1には、極値統計法を用いて、推定面積30000mm中に含まれる酸化物系非金属介在物の最大径を予測し、この最大径を5μm以下に制御した軸受用鋼を用いる事によって、転がり軸受の長寿命化を図る技術が開示されている。但し、この特許文献1に記載された様に、極めて清浄度の高い鋼材を製造するには、鋼中の酸素量や硫黄量の低減が不可欠である。既存の設備では既に限界に達しており、更なる酸素量や硫黄量の低減の為には、設備や工程の改良(製鋼設備の大幅な改良や工程の変更)が必要になり、鋼材価格の上昇を招く事が避けられない。従って、鋼材価格や生産性を考慮すると、難しい場合もある。
又、特許文献2には、被検面積320mm中に含まれる、厚さ1μm以上の硫化物系非金属介在物の個数を1200個以下に、酸化物系非金属介在物の最大径を10μm以下に、それぞれ制御する事により、転がり軸受の長寿命化を図れる軸受用鋼に関する発明が記載されている。
又、特許文献3には、320mm中に含まれる酸化物非金属介在物の数を100〜200個とし、更に不純物元素であるSb量を0.001質量%以下に抑える事により、転がり軸受の長寿命化を図る軸受用鋼に関する発明が記載されている。
但し、実際の転がり軸受の運転状態では、この転がり軸受の高応力部に存在する非金属介在物のうちの最大の非金属介在物を起点として、剥離が生じる。この為、上述の様な特許文献2、3に記載された発明の様に、鋼材の微小な面積中に含まれる非金属介在物の数や大きさを制限しても、必ずしも非金属介在物を起点とする剥離寿命を延ばせるとは限らない。言い換えれば、予想外の起点剥離が生じ、意図した程剥離寿命が延びない個体が発生する可能性があった。
更に、特許文献4には、極値統計法を用いて、30000mm中に含まれる硫化物系非金属介在物の予測最大径を40μm以下、更に、酸化物、硫化物、窒化物の各介在物の予測最大径を求め、そのうち最大の値を60μm以下に抑える事により、転がり軸受の長寿命化を図れる軸受用鋼に関する発明が記載されている。
但し、この様な特許文献4に記載された発明の様に、最大で60μmと言った様な、或る程度の大きさの非金属介在物を許容する場合には、転がり軸受の使用条件が厳しいと、この非金属介在物を起点としてバタフライ型組織変化が生じ、剥離に至る場合がある。
特開2003−232367号公報 特開平9−291340号公報 特開2000−144326号公報 特開2006−63402号公報
本発明は、上述の様な事情に鑑みて、軸受部品を構成する鋼中に存在する非金属介在物を過度のコスト上昇を招く程(現在一般的に実施されているよりも)低減させるのではなく、鋼中にSi、Mn、Cr、Moを適正量添加し、非金属介在物の周辺にバタフライ型組織変化を発生し難くする(バタフライ型組織変化の発生を遅延させる)事によって、長寿命化を図れる転がり軸受を実現すべく発明したものである。
本発明の転がり軸受は、前述の図1〜2に示したラジアル玉軸受1或いはラジアル円すいころ軸受8を含み、従来から知られている各種転がり軸受と同様に、何れかの面に第一の軌道面を有する第一の軌道輪と、この第一の軌道面と対向する面に第二の軌道面を有する第二の軌道輪と、これら第一、第二の両軌道面同士の間に転動自在に設けられた複数個の転動体とを備える。
特に、本発明の転がり軸受に於いては、前記第一の軌道輪と前記第二の軌道輪とこれら各転動体とのうちの少なくとも1種の部材である軸受部品を、
Cを0.85〜1.15質量%、Siを0.40〜0.90質量%、Mnを0.55〜1.20質量%、Crを1.30〜1.90質量%、Moを0.30質量%以下、Niを0.30質量%以下、Cuを0.20質量%以下、Sを0.025質量%以下、Pを0.020質量%以下、Oを15質量ppm以下、それぞれ含有し、残部をFeと不可避的不純物とし、
極値統計法により、面積30000mmに存在する酸化物系介在物の大きさに関する最大値を予測した場合に、最大の酸化物系介在物の面積の平方根が22μm以上、50μm以下である鋼により構成している。
又、前記少なくとも1種の部材の、焼き入れ・焼き戻し後の硬さを、Hv697〜800としている。尚、この部材には、所謂ズブ焼き入れを施すので、この部材の硬さは、表面から芯部まで、ほぼ同じとなる。
更に、[Si]、[Mn]、[Cr]、[Mo]を、前記鋼中への各合金成分(元素)の含有量を質量%で表した数値とし、[MC]を、焼き入れ・焼き戻し後の鋼中に残存している球状化炭化物の割合を質量%で表した数値とした場合に、
2.5≦2[Si]+[Mn]+([Cr]−7[MC]/100)/(1−[MC]/100)+3[Mo]≦3.8
を満たす。
上述の様に構成する本発明によれば、軸受部品を構成する鋼中に存在する非金属介在物を過度のコスト上昇を招く程低減させなくても、非金属介在物の周辺にバタフライ型組織変化が発生し難くなり、転がり軸受の長寿命化を図れる。この理由に就いて、各数値の限定理由と共に、以下に説明する。
本発明により発生を抑えようとする「介在物起点型剥離」とは、前述の通り、軸受部品を構成する鋼の内部に存在する非金属介在物の周辺に発生した応力集中に基づいて、この周辺部分にバタフライ型組織変化が生じ、この変化した組織の界面に沿って生じた疲労亀裂が進展して、剥離に至る現象である。前述した特許文献1〜4に記載された発明の場合には、この様な剥離の起点になる非金属介在物の大きさと量とを制限する事で、介在物起点型剥離を抑える事を意図していた。これに対して本発明の場合には、次の様にして、介在物起点型剥離を抑える。
前記バタフライ型組織変化は、次の様な現象である。軸受部品に大きな荷重が加わると、この軸受部品を構成する鋼の内部に存在する非金属介在物の周辺に応力が集中する。そして、この応力集中によって生じる大きな剪断応力が、前記鋼の基地のマルテンサイト組織に繰り返し負荷される事によって、マルテンサイト組織中の転位と固溶炭素とが動かされ、徐々にマルテンサイト組織が崩れ、超微細なフェライト組織に変化する。本発明は、この様なバタフライ型組織変化を遅延させる為に、鋼中の合金成分として、Si、Mn、Cr、Moを最適な量添加する事によって、基地中のマルテンサイト組織を安定化させるものである。即ち、本発明は、このマルテンサイト組織を安定させる事により、マルテンサイト組織中で転位と固溶炭素とを動きにくくし、バタフライ型の組織変化を遅延させて、軸受部品の長寿命化を図るものである。
但し、Si、Mn、Cr、Moの添加によっても、バタフライ型の組織変化を完全に阻止できる訳ではなく、遅延させる事に止まる。従って、Si、Mn、Cr、Moの添加によってバタフライ型の組織変化を遅延させられるとは言え、非金属介在物の大きさが大き過ぎると、この非金属介在物を起点とするバタフライ型組織変化の発生を、必ずしも十分には抑えられない。一方で、このバタフライ型組織変化の発生を遅延させられるので、前述の特許文献1〜4に記載された発明の様に、鋼中の非金属介在物の大きさや数を、製鋼コストが特に嵩む程、小さくしたり少なくしたりする必要はない。本発明の場合には、最大の酸化物系介在物の面積の平方根を22μm以上、50μm以下に規制しているので、製鋼コストを抑えつつ、非金属介在物を起点とするバタフライ型組織変化の発生を十分に抑えられる。
要するに、鋼中にSi、Mn、Cr、Moを添加する事により、この鋼中に或る程度の大きさの非金属介在物が存在しても、軸受部品に介在物起点型剥離を発生し難くして、当該軸受部品を組み込んだ転がり軸受の耐久性の向上を図れる。
次に、この軸受部品を構成する鋼中に添加する元素及びその含有量、並びに、酸化物系介在物の大きさを規制した理由に就いて、以下に説明する。
[C:0.85〜1.15質量%]
Cは、焼き入れによって基地に固溶し、硬さを向上させる元素である為、軸受部品に必要な硬さを確保する為に添加する。合金成分中のC量が0.85質量%未満であると、焼き入れ後の硬さが不足して、耐摩耗性や転がり疲れ寿命が低下する。そこで、Cを0.85質量%以上、含有させる。これら耐摩耗性や転がり疲れ寿命をより安定的に得る為に、好ましくは、Cの含有量を0.95質量%以上とする。一方、Cの含有量が1.15質量%を超えると、得られた軸受部品が硬くなり過ぎて、研削性の低下や破壊靭性値の低下を生じる。そこで、Cの含有量を1.15質量%以下に抑える。前記研削性をより安定させる為に、好ましくは、Cの含有量を1.10質量%以下とする。
[Si:0.40〜0.90質量%]
Siは、基地に固溶して焼き入れ性及び焼き戻し軟化抵抗性を向上させる効果がある為、軸受部品に必要な硬さを確保する為に添加する。且つ、Siは、本発明の重要な目的である、介在物起点型剥離の発生を抑える効果がある。即ち、Siは、基地組織中のマルテンサイトを安定化させ、非金属介在物周辺に生じるバタフライ型組織変化を遅延させて、軸受部品に介在物起点型剥離が発生する事を抑え(遅延させ)、この軸受部品を組み込んだ転がり軸受の寿命延長に寄与する。この様な、バタフライ型組織変化遅延による寿命延長効果は、Si量が0.40質量%未満の場合には十分には得られない。一方、Siの含有量が0.90質量%を超えると、球状化焼鈍後の硬さが上昇する為、旋削性及び冷間加工性が低下する。球状化焼鈍後の硬さを適正範囲に抑え、安定した旋削性及び冷間加工性を得る為に、好ましくは、Siの含有量を、0.70質量%以下に抑える。
[Mn:0.55〜1.20質量%]
Mnは、基地に固溶して焼き入れ性を向上させる効果がある為、軸受部品に必要な硬さを確保する為に添加する。且つ、Mnも、上述したSiの場合と同様に、本発明の重要な目的である、介在物起点型剥離の発生を抑える効果がある。即ち、Mnも、基地組織中のマルテンサイトを安定化させ、非金属介在物周辺に生じるバタフライ型組織変化を遅延させて、軸受部品に介在物起点型剥離が発生する事を抑え、この軸受部品を組み込んだ転がり軸受の寿命延長に寄与する。更に、Mnは、熱処理後の残留オーステナイト量を生成し易くする効果がある。残留オーステナイトは、比較的粘りのある組織であり、前述した表面起点型剥離を抑えて、別の観点から、前記軸受部品を組み込んだ転がり軸受の寿命延長に寄与する。この様な効果は、Mnの含有量が0.55質量%未満の場合には、十分には得られない。一方、Mnの含有量が1.20質量%を超えると、熱間鍛造時の変形抵抗が上昇して、熱間鍛造性を低下させる。又、軸受部品を構成する鋼中の残留オーステナイトは、転がり軸受の使用に伴って少しずつ分解し、分解に伴って、僅かとは言え体積が膨張する。この為、Mnの含有量を多くする事で残留オーステナイトの量が過剰になると、前記軸受部品の形状及び寸法の安定性が低下する。そこで、この軸受部品を構成する鋼中のMnの量を、0.55〜1.20質量%の範囲とする。尚、熱間鍛造性及び寸法安定性をより安定させる為に、好ましくは、Mnの含有量を0.85質量%以下に抑える。
[Cr:1.30〜1.90質量%]
Crは、基地のマルテンサイト中に固溶する分と、球状化炭化物中に固溶する分とに分配される。基地のマルテンサイト中に固溶したCrは、焼き入れ性を向上させて、軸受部品表面の硬さを確保する効果がある。又、Crも、前述したSi及び上述したMnの場合と同様に、本発明の重要な目的である、介在物起点型剥離の発生を抑える効果がある。即ち、Crも、基地組織中のマルテンサイトを安定化させ、非金属介在物周辺に生じるバタフライ型組織変化を遅延させて、軸受部品に介在物起点型剥離が発生する事を抑え、この軸受部品を組み込んだ転がり軸受の寿命延長に寄与する。この様な効果は、Crの含有量が1.30質量%未満の場合には、十分には得られない。一方、Crの含有量が1.90質量%を超えると、球状化焼鈍後の硬さが上昇する為、旋削性及び冷間加工性が低下する。そこで、前記軸受部品を構成する鋼中のCrの量を、1.30〜1.90質量%の範囲とする。尚、旋削性及び冷間加工性をより安定させる為に、好ましくは、Crの含有量を1.70質量%以下とする。
[Mo:0.30質量%以下]
Moは、基地に固溶して、焼き入れ性及び焼き戻し軟化抵抗性を向上させて、軸受部品表面の硬さを確保する効果がある。又、Moも、前述したSi、Mn及び上述したCrの場合と同様に、本発明の重要な目的である、介在物起点型剥離の発生を抑える効果がある。即ち、Moも、基地組織のマルテンサイトを安定化させ、非金属介在物周辺に生じるバタフライ型組織変化を遅延させて、軸受部品に介在物起点型剥離が発生する事を抑え、この軸受部品を組み込んだ転がり軸受の寿命延長に寄与する。但し、Moの含有量が0.30質量%を超えると、Moの一部が硬い炭化物を形成し、研削性を低下させる。又、非常に高価な元素である為、前記軸受部品を含む転がり軸受の製造コストを高くする原因となる。そこで、Moの含有量を0.30質量%以下とした。好ましくは、Moの含有量を0.15質量%以下とする。尚、Moの含有量の下限値は、製造コストの面から規制するが、0.01質量%以上とする事が好ましい。
[Ni:0.30質量%以下]
Niは、焼き入れ性を向上させる効果とオーステナイトを安定化させる効果とを持つ元素であり、更に、多量に添加すると靱性が向上する。但し、非常に高価な元素である為、前記軸受部品を含む転がり軸受の製造コストを高くする原因となる。そこで、Niに関しては、積極的には添加せず、その含有量を0.30質量%以下とした。好ましくは、Niの含有量を0.18質量%以下とする。尚、Niの含有量の下限値は、製造コストの面から規制するが、0.01質量%以上とする事が好ましい。
[Cu:0.20質量%以下]
Cuは、焼き入れ性を向上させる効果と、粒界強度を向上させる効果とがある。但し、Cuの含有量が多くなると熱間鍛造性が低下する。そこで、Cuに関しては、積極的には添加せず、その含有量を0.20質量%以下とした。但し、Cuに関しては、添加する事による利点もあるので、好ましくは0.01質量%以上添加する。
[S:0.025質量%以下]
Sは、MnSを形成し、介在物として作用する為、鋼中に含まれるS量は少ない程良い。但し、Sは自然界に多く存在する元素であり、Sの含有量を極端に少なく抑えようとすると、鋼材の生産性が低下し、鋼材の製造コストが上昇する為、工業上広く利用する事が難しくなる。一方、Sを0.025質量%程度含んでも、他の元素の含有量及び熱処理方法を適切にする事で、軸受部品に必要とされる耐久性を確保できる。そこで、Sの含有量の上限値を0.025質量%とした。
[P:0.020質量%以下]
Pは、結晶粒界に偏析して、粒界強度や破壊靱性値を低下させるので、少ない程良い。但し、Pも自然界に多く存在する元素であり、Pの含有量を極端に少なく抑えようとすると、鋼材の製造コストが上昇する。一方、Pを0.020質量%程度含んでも、他の元素の含有量及び熱処理方法を適切にする事で、軸受部品に必要とされる耐久性を確保できる。そこで、Pの含有量の上限値を0.020質量%とした。
[O:15質量ppm以下]
Oは、鋼中でAl等の酸化物系の非金属介在物を形成する。酸化物系の非金属介在物は、剥離の起点となり、転がり疲れ寿命に悪影響を及ぼすので、Oの含有量は少ない程良い。但し、Oに関しても、含有量を極端に少なくすると鋼材コストが上昇するのに対して、Oを15質量ppm程度含んでも、他の元素の含有量及び熱処理方法を適切にする事で、軸受部品に必要とされる耐久性を確保できる。そこで、Oの含有量の上限値を15質量ppmとした。
[最大の酸化物系介在物の面積の平方根が22μm以上、50μm以下]
本発明でこの平方根の値を規定する為に利用した極値統計法は、正規分布、指数分布、対数分布等に従う集合に対して、最大値及び最小値等の極値を予測する手法であり、鋼中に含まれる非金属介在物の最大径を予測する手法として有効である。又、転がり軸受を構成する軸受部品の鋼中に存在する非金属介在物による介在物起点型剥離に於いては、極値統計法で予測した最大介在物径と転がり疲れ寿命との間に良い相関が見られる。特に、酸化物系の非金属介在物は、寿命に最も悪影響をもたらす事が知られている。
そこで、本発明の場合には、転がり軸受は、極値統計法により、面積30000mmに存在する最大の酸化物系介在物の大きさを予測した場合に、最大の酸化物系介在物の面積の平方根を、22μ以上、50μm以下としている。この平方根に関する値が50μmを超えると、転がり疲れを受けた場合にも、バタフライ型の組織変化が生じず、酸化物系介在物から直接疲労亀裂が発生する。この為、合金成分(組成)が本発明で規定する範囲内であっても、軸受部品の寿命延長効果を得られない。一方、前記平方根に関する値を22μm未満にする事は、転がり疲れに基づく損傷防止の面からは好ましいが、鋼材の中で大きな介在物を含む部位を破棄する必要を生じる為、鋼材の歩留まりが低下し、鋼材のコストが嵩み、工業上広く利用する事が難しくなる。そこで、前記最大の酸化物系介在物の面積の平方根を、22μm以上、50μm以下とする。
尚、本発明で前記平方根の値を規制する場合に、酸化物系介在物の面積とは、近似的に、酸化物系介在物を長方形と仮定して求めれば良い。又、極値統計を行う際には、日本トライボロジー学会の「軸受鋼における非金属介在物の評価法研究会(略称EIBS研究会)」が提案する方法が好ましい。即ち、鋼材断面の観察面積100mm中に含まれる最大の酸化物系介在物を求め、それを鋼材の30箇所の断面で行い、統計処理により30000mmに含まれる最大の酸化物系介在物の大きさを求める事が好ましい。
[焼き入れ・焼き戻し後の硬さがHv697〜Hv800]
本発明により抑えようとする介在物起点型の剥離は、前述した通り、バタフライ型の組織変化部分の界面に沿った、金属疲労による亀裂の進展として生じる。又、このバタフライ型の組織変化は、先に述べた通り、酸化物系介在物周辺の応力集中によって生じる大きな剪断応力が、基地のマルテンサイト組織に繰り返し負荷される事によって、マルテンサイト組織中の転位と固溶炭素とが動かされ、超微細なフェライト組織に変化する現象である。基地組織の硬さを向上させる事は、基地組織に剪断応力が加わった場合にも、マルテンサイト組織中で転位と固溶炭素とを動きにくくし、バタフライ型の組織変化が生じるのを遅延させる効果がある。硬さがHv697未満であると、上記の効果が不足する事によって、バタフライ型組織変化が生じ易くなり、転がり疲れ寿命が低下する。一方、硬さがHv800を超えると、軸受部品の研削性と破壊靱性値との低下が生じる。そこで、硬さの値をHv697〜Hv800の範囲に規制した。この硬さが、表面から芯部までほぼ同じである事は、前述した通りである。
[鋼中の各元素量と焼き入れ・焼き戻し後の鋼中に残存している球状化炭化物の割合]
[Si]、[Mn]、[Cr]、[Mo]を、前記軸受部品を構成する鋼中への各合金成分の含有量を質量%で表した数値とし、[MC]を、焼き入れ・焼き戻し後の鋼中に残存している球状化炭化物の割合を質量%で表した数値とした場合に、
2.5≦2[Si]+[Mn]+([Cr]−7[MC]/100)/(1−[MC]/100)+3[Mo]≦3.8
を満たす点に関して。
この点を説明する為に、前記不等式中の「2[Si]+[Mn]+([Cr]−7[MC]/100)/(1−[MC]/100)+3[Mo]」で表される値を「算出値」とする。
本発明者等は、成分の異なる複数種類の鋼材を用いて、転がり疲れ寿命試験を行い、バタフライ型組織変化による剥離寿命に及ぼす、各合金元素の長寿命化効果を数値化した。この結果、Si、Mn、Cr、Moを添加する事に基づく、バタフライ型組織変化を抑えて剥離寿命を向上させる事に寄与する、各合金元素の長寿命化の効果は、それぞれ2:1:1:3となる事が分かった。又、上記算出値が大きい程、基地のマルテンサイト組織に固溶する合金元素の量が多くなり、基地組織がより安定化し、バタフライ型組織変化の発生が遅延し、長寿命になる事が分かった。Si及びMoが、Mn及びCrよりも寿命延長効果が大きいのは、Si及びMoがFeとの間での原子半径の差が大きい為、置換元素として、結晶構造中に固溶すると、マルテンサイト組織中で転位及び固溶炭素を動きにくくする効果がより大きい為と推測される。
但し、Crは、基地のマルテンサイト組織に固溶する分と、球状化炭化物に固溶する分とに分配され、球状化炭化物中では、Crが7質量%程度まで濃化する。従って、球状化炭化物の割合が多いと、Crは球状化炭化物により多く分配される為、基地のマルテンサイト組織中のCr量は低くなる。球状化焼鈍後は、鋼中の炭化物は、約15質量%存在するが、焼き入れ処理をする事によって、球状化炭化物の一部が基地のマルテンサイト組織に固溶する。即ち、基地組織に固溶しているCr量は、鋼材中のCr量と、焼き入れ・焼き戻し後に残存している球状化炭化物量とで決まり、([Cr]−7[MC]/100)/(1−[MC]/100)で概算される。本発明の場合、転がり軸受の軸受部品の鋼中に残存する球状化炭化物の量は、焼き入れ・焼き戻し後の状態で5〜9質量%とする事が好ましい。その理由は、次の通りである。先ず、球状化炭化物の残存量が9質量%を越えると、Crが球状化炭化物に多く分配される事で、基地組織中に固溶しているCr量が不足し、バタフライ型組織変化を抑える効果が小さくなる。これに対して、球状化炭化物の残存量が5質量%未満の場合には、球状化炭化物が基地に溶け込む量が多くなり過ぎて、基地中のC量(炭素量)が過剰になる。その結果、残留オーステナイト量が過剰になり、寸法安定性が低下する。
上述の様に規定される、前記算出値が、2.5未満の場合には、バタフライ型組織変化に基づく剥離寿命に関する長寿命化効果を十分には得られない。一方、前記算出値が3.8を超えると、基地のマルテンサイトに固溶している合金元素量が過剰になる為、研削性が低下したり、残留オーステナイトが過剰になって、形状安定性及び寸法安定性が低下したりする。好ましくは、安定的に転がり疲れ寿命を向上させ、良好な研削性を得る為に、上記算出値を、2.8以上、3.8以下とする。
本発明の対象となる転がり軸受の一種であるラジアル玉軸受の部分切断斜視図。 同じくラジアル円すいころ軸受の部分切断斜視図。 鋼中の各元素量とこの鋼中に残存している球状化炭化物の割合に関する算出値と軸受部品の転がり疲れ寿命との関係を示すグラフ。 剥離部の近傍に観察された酸化物系非金属介在物の2例を示す顕微鏡写真。
本発明の特徴は、転がり軸受を構成する軸受部品の一部又は全部に就いて、鋼材の成分、酸化物系介在物の大きさ、焼き入れ・焼き戻し後の硬さを適切に規制する事により、酸化物系介在物を起点として発生する剥離を抑える点にある。図面に現れる構造に関しては、前述の図1に記載したラジアル玉軸受1や図2に記載したラジアル円すいころ軸受8を含み、従来から知られている各種構造の転がり軸受と同様であるから、重複する説明を省略し、以下、本発明と合わせて実施する事で、転がり軸受の寿命をより向上させられる技術に就いて説明する。
[焼き入れ・焼き戻し後の残留オーステナイト量の適正値]
鋼中に含まれる残留オーステナイトは、基地組織であるマルテンサイトに比べて軟質である為、鉄粉等の硬質の異物を噛み込む事で生じる圧痕の縁部分の応力集中を緩和する。そして、この圧痕の縁部分を起点とした亀裂の発生を抑制でき、表面起点型剥離寿命を延長する効果がある。本発明と組み合わせてこの様な効果を十分に得る為には、残留オーステナイト量を11容量%以上とする事が好ましい。前述した様に、本発明は介在物起点型剥離を抑える事を意図しており、上述の様な残留オーステナイト量を確保する事による表面起点型剥離寿命が介在物起点型剥離寿命以上である事が好ましい。鋼中の残留オーステナイトの量が11容量%未満の場合には、介在物起点型剥離よりも、表面起点型剥離が先に生じてしまう可能性が高くなる。これに対して、残留オーステナイト量が20容量%を超えると、前述した様な理由により、形状安定性及び寸法安定性が低下する。
これらを考慮して、本発明と合わせて、焼き入れ・焼き戻し後の残留オーステナイト量を規制する場合には、11容量%以上、20容量%以下とする事が好ましい(請求項2に記載した発明)。より好ましくは、良好な形状安定性及び寸法安定性と、表面起点型剥離寿命とを得る為に、前記鋼中の残留オーステナイト量を、11容量%以上、16容量%以下とする。尚、残留オーステナイト量の測定は、軸受部品の一部(例えば軌道面の一部)を切り出した後、この一部表面(例えば軌道面表面)を電解研磨して、X線回折装置を用いて行う。
但し、本発明を実施する場合、残留オーステナイト量を、必ずしも11容量%以上にする必要はない。例えば、残留オーステナイトの分解が進み易い、高温条件下で使用する転がり軸受に本発明を適用する場合には、形状安定性及び寸法安定性を重視して、残留オーステナイト量を11容量%未満にして使用する事が好ましい場合もある。
[好適な熱処理条件]
本発明の転がり軸受を実施する場合に於いて、特許請求の範囲に記載した条件を満たす軸受部品が軌道輪である場合には、素材に熱間加工と旋削加工とを順次施して、当該部品の形状を軌道輪の完成形状に近づけて中間素材とした後、この中間素材に焼き入れ及び焼き戻し処理を施して第二中間素材とする。その後、この第二中間素材のうちで、少なくとも軌道面部分に研削加工を施して、完成形状に仕上げる。前述した硬さ、残留オーステナイト量、及び残存する球状化炭化物の割合は、特許請求の範囲に記載した条件を満たす鋼材を使用し、更に、焼き入れ・焼き戻し条件を適正に規制する事によって実現できる。
生産性を、軸受部品として一般的に使用されている、高炭素クロム軸受鋼2種(SUJ2、JIS G 4805)と同等にする為、前記鋼材を、SUJ2と同条件で焼き入れをする事が好ましい。即ち、好ましくは、焼き入れは、820〜860℃で所定の時間保持した後、油冷する。より好ましくは、安定的に、硬さ、残留オーステナイト及び残存する球状化炭化物の割合を好適な範囲にする為に、保持温度を830〜850℃とする。
焼き戻しも、SUJ2と同条件で行う事が好ましい。即ち、160〜200℃で所定の時間保持した後、空冷或いは炉冷する事が好ましい。この焼き戻し温度が160℃未満であると、残留オーステナイト量が過剰になり、形状安定性及び寸法安定性が低下する。これに対して、焼き戻し温度が200℃を超えると、残留オーステナイト量が低下し、前述した表面起点型剥離の原因となる、圧痕縁部分の応力集中を緩和する効果を十分に得られなくなる。
但し、先に述べた様に、本発明を高温条件下で使用する転がり軸受に本発明を適用する場合には、形状安定性及び寸法安定性を重視して、200℃以上、290℃以下の温度で焼き戻しを行い、残留オーステナイト量を11容量%未満にしても良い。
[好適な軌道輪の軌道溝形状]
本発明の転がり軸受は、深溝型玉軸受、アンギュラ型玉軸受、スラスト玉軸受等の玉軸受、円筒ころ軸受や円すいころ軸受、自動調心ころ軸受等のころ軸受、或いはニードル軸受等、転がり軸受の型式に制限されず適用可能である。このうち、最も一般的な玉軸受の場合には、軌道輪の軌道溝形状を、下記の様に規制する事が、玉軸受の耐久性確保と低トルク化との両立を図る面から好ましい。
即ち、転がり軸受に於いては、耐久性(寿命)だけでなく、回転抵抗(動トルク)が低い事(低トルク化)が求められる場合が多い。玉軸受の動トルクを低減する為には、玉の直径に対する軌道溝(の母線形状)の曲率半径の比を大きくして、各玉の転動面と軌道面との接触面積(接触楕円)を小さくする事が有効である。但し、一般的には、前記各玉の直径に対する軌道溝の曲率半径の比を大きくして、接触面積を小さくすると、接触部の面圧が大きくなり、軌道面の表面近傍部分に発生する応力が大きくなる。この為、前記軌道輪を構成する鋼中に存在する非金属介在物を起点として、バタフライ型組織変化が発生し易くなり、前記軌道輪を含む転がり軸受の寿命が低下する。
これに対して、本発明の転がり軸受は、前述の様な要件を備える事により、バタフライ型組織変化を発生しにくくしている為、前記各玉の直径に対する前記軌道溝の曲率半径の比を大きくしても、寿命が低下しにくい。これらの事を勘案すると、本発明の転がり軸受は、低トルクでの回転が求められる用途、例えば、モータ用軸受、自動車のトランスミッション用軸受や工作機械用軸受等に好適である。
玉の直径に対する軌道溝の曲率半径の比は、一般的には51〜52%程度であるが、本発明の転がり軸受の場合には、玉の直径に対する軌道溝の曲率半径の比を53%以上、54%以下にした場合でも、一般的な鋼で造られた玉の直径に対する軌道溝の曲率半径の比52%の軸受と同様の寿命が得られる。
これらの事を考慮すれば、本発明を玉軸受として実施する場合に、前記各玉の直径に対する前記軌道溝の曲率半径の比を、53%以上、54%以下にする事が好ましい(請求項3に記載した発明)。
本発明を成す過程で行った実験に就いて説明する。実験は、下記の表1に示したA〜Q17種類の鋼材に就いて、加工のし易さを知る為の旋削性評価試験と、所望の硬さ及び残留オーステナイト量を得られるか否かを知る為の熱処理試験と、軌道面の粗さを所望通りに仕上られるか否かを知る為の軸受試作試験と、実際に作った転がり軸受の耐久性を知る為の軸受寿命試験との、4種類の試験を行った。
尚、この表1中、括弧により囲んだ数値は、当該数値が本発明の技術的範囲から外れる事を表している。又、鋼種OはSUJ2である。
[旋削性評価試験]
この表1に示す組成を有する鋼材を用いて、球状化焼鈍を行った後、旋削試験を行った。この旋削試験は、切削工具(バイト)により棒材の外周を20分間旋削した後、この切削工具の逃げ面の摩耗量を測定する事によって行った。試験条件を下記に示す。
切削工具 : 超硬(P20)
被切削部の周速 : 150m/min
切り込み量 : 1.0mm
切削工具の送り速度 : 0.2mm/rev
潤滑条件 : 乾式
この様な条件で行った実験の結果を、次の表2のうちの、「旋削試験摩耗量」の欄に示す。
この表2から明らかな通り、本発明の技術的範囲に属する実施例1〜9は、鋼材の組成が好適な範囲である為、球状化焼鈍後の旋削性は、JIS−SUJ2(比較例6)とほぼ同程度のレベルである。
一方、比較例1はSi量が、比較例3はCr量が、それぞれ本発明で規定するよりも高い為、旋削試験に於ける工具の逃げ摩耗量が大きく、旋削性が劣る。
[熱処理試験]
前記表1に示した組成を有する鋼材を用いて、球状化焼鈍を行った後、直径60mm、厚さ6mmの円板試験片を作製した。それらを、前記表2の「焼き入れ温度」、「焼き戻し温度」の欄にそれぞれ記載した温度により、焼き入れ・焼き戻し処理した後、表面の硬さをビッカース硬度計で測定した。又、残留オーステナイト量(残留γ)も測定した。焼き入れ時の保持時間は40min、焼き戻し時の保持時間は2hrである。この様な熱処理条件は、SUJ2の熱処理条件とほぼ同じである。測定結果を、前記表2の「硬さ」の欄及び「残留γ」の欄に示す。
前記表2から明らかな通り、本発明の技術的範囲に属する実施例1〜9は、鋼材の組成が好適な範囲である為、SUJ2と同条件で熱処理しても、良好な硬さ及び残留オーステナイト量を得られる。
一方、比較例2は、Mn量が本発明で規定するよりも高い為、残留オーステナイト量が高い。従って、転がり軸受として長時間使用する際には、十分な形状安定性及び寸法安定性を得られない。
又、比較例9は、実施例5と同じ鋼材Eを使用しているが、焼き入れ温度の相違により、硬さが本発明で規定する範囲より高い為、軸受部品の研削性及び破壊靱性値確保の面から不利になる。
又、比較例10は、実施例7と同じ鋼材Gを用いているが、焼き入れ温度の相違により、硬さが本発明で規定する範囲よりも低い為、転がり疲れ寿命確保の面から不利になる。
又、焼き入れ・焼き戻し後の鋼中に残存している球状化炭化物の割合([MC])を知る為に、焼き入れ・焼き戻しの熱処理を施した試験片の断面に関して、ピクラールエッチングを用いて金属組織の観察を行い、炭化物の面積率を測定した。測定した面積率を質量%に換算したものを球状化炭化物の割合([MC])として、前記表2に記載した。
又、酸化物系介在物の観察も行い、極値統計法によって、30000mm中に含まれる最大の酸化物系介在物の大きさを予測した。予測した最大の酸化物系介在物の面積の平方根の値を、前記表2の酸化物系介在物最大径の欄に記載した。
[軸受試作(研削性評価)試験]
前記表1に記載した組成を有する鋼材を用いて、呼び番号が6206である単列深溝型の玉軸受(内径30mm、外径62mm、幅16mm)の内輪及び外輪を、以下の工程で造った。先ず、鋼材に球状化焼鈍を施して中間素材としてから、この中間素材に旋削加工及び焼き入れ・焼き戻しを施して第二中間素材とし、最後にこの第二中間素材に研削加工を施して最終形状とした。研削加工後の軌道溝(内輪軌道及び外輪軌道)の表面粗さを測定する事によって、研削性の評価とした。表面粗さの測定は、算術平均粗さRaを指標として、内輪軌道及び外輪軌道の表面のうちで、軸方向に離隔した3箇所位置ずつを測定して(各試料毎に6種類ずつの測定値の)平均値を求めた。この様にして求めた表面粗さに関する測定結果を、前記表2の「溝粗さ」の欄に記載した。
この表2から明らかな通り、本発明の技術的範囲に属する実施例1〜9は、組成及び焼き入れ・焼き戻し後の硬さが好適な範囲である為、軌道溝の表面粗さは、SUJ2と同成分の比較例6と同程度の値であり、研削性に優れている。
一方、比較例4は、Moの含有量が本発明で規定する範囲よりも高い為、軌道溝の表面粗さが大きく(悪く)、研削性に劣る事が分かった。
又、比較例8は、算出値が本発明で規定する範囲よりも高い為、軌道溝の表面粗さが悪く、研削性に劣る事が分かった。
又、比較例9は、硬さが本発明で規定する範囲よりも高い為、軌道溝の表面粗さが悪く、研削性に劣る事が分かった。
[軸受寿命試験]
上述した軸受試作試験で述べた様にして造った、呼び番号が6206である玉軸受の内輪と外輪との間に、SUJ2製の玉(直径9.525mm)を組み込み、ポリアミド樹脂製の冠型保持器により保持して、それぞれ試験軸受とした。
寿命試験条件は下記の通りである。各実施例及び各比較例で、それぞれ4〜8個ずつの玉軸受で寿命試験を実施し、累積破損確率が10%となる寿命(L10寿命)を求めた。
ラジアル荷重 : 13818N
回転速度 : 3900min−1
回転条件 : 内輪回転
潤滑油 : ISO−VG68相当の鉱油(強制循環方式)
尚、先に述べた各試験、旋削評価試験で不良と判定された比較例1、3と、熱処理試験で不良と判定された比較例2と、軸受試作(研削性)試験で不良と判定された比較例4、8、9に関しては、軸受寿命試験を省略した。
上述の様な条件で行った軸受寿命試験は、軌道面(内輪軌道又は外輪軌道であるが、多くの場合、内輪軌道)の表面が剥離し、玉軸受の運転に伴う振動が大きくなった場合に、当該試験片(玉軸受)は寿命に達したとした。何れの試験片に就いても、剥離部の表面には、剥離を引き起こす様な圧痕は見られなかった。又、剥離部断面には、水素によって生じる白色組織は観察されなかった。一方、剥離部断面の近傍には、介在物を起点とするバタフライ型の組織変化が観察された。従って、各試験片は、介在物を起点として、剥離が生じた(介在物起点型剥離が発生した)ものと推定される。この様な条件で行った軸受寿命試験の結果を、前記表2の「軸受試験寿命比」の欄に記載した。尚、この軸受試験寿命比の欄に記載した数値は、SUJ2を使用した比較例6のL10寿命を1とし、それぞれの寿命を、この比較例6との比で表したものである。
前記表2から明らかな通り、本発明の技術的範囲に属する実施例1〜9は、組成、酸化物系介在物の大きさ、硬さ及び算出値が、何れも本発明で規定する範囲内にある為、介在物起点型剥離に対して長寿命になる。特に、算出値が2.8以上である実施例1〜7は、安定的に長寿命化効果が得られている。更に、実施例1〜4は、組成中のMn量がより好ましい範囲である為、焼き入れ・焼き戻し後の残留オーステナイト量がより好ましい範囲(11〜16容量%)になっており、残留オーステナイト量が18〜20容量%の範囲にある実施例5〜7と比較して、形状安定性及び寸法安定性にも優れている。
一方、比較例5及び比較例6は、算出値が本発明の実施例の範囲より小さい為、バタフライ型組織変化が生じ易くなり、寿命が短い。
又、比較例7は、極値統計で予測した酸化物系介在物の大きさが本発明で規定する範囲より大きく、内輪或いは外輪のうちで、剥離が生じた方の軌道輪の軌道面直下に大きな酸化物系介在物が存在すると推定される。介在物の大きさが大きいと、バタフライ型組織変化が生じる過程を経ずに、酸化物系介在物から直接疲労亀裂が発生してしまう為、組成を変えた効果が得られず、寿命が短い。
更に、比較例10は、本発明で規定する範囲より硬さが低い。その為に、酸化物系介在物周辺の応力集中によって、バタフライ型組織変化が生じ易く、寿命が短い。
以上に述べた軸受寿命試験の試験結果をまとめて、各試験片(玉軸受を構成する内輪及び外輪)に関する算出値とL10寿命比との関係を、図3に記載した。この図3の記載から分かる様に、算出値が2.5以上になると、寿命が急激に改善され、算出値が2.8以上になると、安定的に長寿命を得られる。
又、図4の(A)に、比較例5の剥離部の近傍に観察された酸化物系非金属介在物を示す。又、図4の(B)に、実施例2の剥離部近傍に観察された酸化物系非金属介在物を示す。何れの場合も、酸化物系介在物の周辺に、白く見えるバタフライ型の組織変化が発生している。但し、前記比較例5(算出値=2.4)と前記実施例2(算出値=3.8)とでは、酸化物系非金属介在物の大きさは同程度であるが、この酸化物系非金属介在物の周囲に発生したバタフライ型組織変化部は、実施例2が比較例5よりも小さく、組織変化が遅延していると推測される。
以上に述べた軸受寿命試験の結果から、鋼材の組成、極値統計法で予測される酸化物系介在物の大きさ、硬さ、及び算出値を本発明で規定する範囲内とする事によって、介在物周辺でのバタフライ型組織変化の形成を遅延させて、介在物起点の剥離に対して長寿命な軸受を提供する事ができる事が分かる。
上述した軸受寿命試験は、本発明を深溝型の玉軸受に適用した場合に就いて行ったが、本発明は、アンギュラ玉軸受やスラスト玉軸受等のその他の玉軸受、円筒ころ軸受、円すいころ軸受、自動調心ころ軸受、ニードル軸受等のころ軸受、ボールねじやリニアガイド等の特殊な転がり軸受に適用しても、同様の効果が得られる。
1 ラジアル玉軸受
2、2a 外輪軌道
3、3a 外輪
4、4a 内輪軌道
5、5a 内輪
6 玉
7、7a 保持器
8 ラジアル円すいころ軸受
9 円すいころ
10 大径側鍔部
11 小径側鍔部

Claims (3)

  1. 何れかの面に第一の軌道面を有する第一の軌道輪と、この第一の軌道面と対向する面に第二の軌道面を有する第二の軌道輪と、これら第一、第二の両軌道面同士の間に転動自在に設けられた複数個の転動体とを備えた転がり軸受に於いて、
    前記第一の軌道輪と前記第二の軌道輪とこれら各転動体とのうちの少なくとも1種の部材である軸受部品が、
    Cを0.85〜1.15質量%、Siを0.40〜0.90質量%、Mnを0.55〜1.20質量%、Crを1.30〜1.90質量%、Moを0.30質量%以下、Niを0.30質量%以下、Cuを0.20質量%以下、Sを0.025質量%以下、Pを0.020質量%以下、Oを15質量ppm以下、それぞれ含有し、残部をFeと不可避的不純物とし、
    極値統計法により、面積30000mmに存在する酸化物系介在物の大きさに関する最大値を予測した場合に、最大の酸化物系介在物の面積の平方根が22μm以上50μm以下である鋼から成り、
    焼き入れ・焼き戻し後の硬さが、Hv697〜800であり、
    [Si]、[Mn]、[Cr]、[Mo]を、前記鋼中への各合金成分の含有量を質量%で表した数値とし、[MC]を、焼き入れ・焼き戻し後の鋼中に残存している球状化炭化物の割合を質量%で表した数値とした場合に、
    2.5≦2[Si]+[Mn]+([Cr]−7[MC]/100)/(1−[MC]/100)+3[Mo]≦3.8
    を満たす事を特徴とする転がり軸受。
  2. 請求項1の条件を満たす鋼により造られた部材の鋼中の残留オーステナイト量が、11容量%〜20容量%である、請求項1に記載した転がり軸受。
  3. 前記第一、第二の軌道面が母線形状が部分円弧形の軌道溝の表面であり、前記各転動体が玉であり、これら各玉の直径に対するこの軌道溝の曲率半径の比が53%以上、54%以下である、請求項1〜2のうちの何れか1項に記載した転がり軸受。
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