JP2006008106A - 車体強度調整装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 車体の強度を適切に制御することができる車体強度調整装置を提供することを目的とする。
【解決手段】 強度可変装置22を、複数(例えば、3つ)の形状記憶合金からなる板状部材31,31,31と、各板状部材31の所定位置において、各板状部材31に対して分離可能に接続される複数(例えば、2つ)の接続分離部材32,32とを備えて構成した。各接続分離部材32を、各板状部材31毎に具備された接続部材42を介して複数の板状部材31,31,31を分離可能に接続するベース部材43と、ベース部材43に具備された複数対のピンガイド44,…,44および可動ピン部材45,…,45と、制御装置(図示略)により制御される複数(例えば、2つ)のアクチュエータ46,46とを備えて構成した。
【選択図】 図3

Description

この発明は、衝突形態や衝突対象物に応じた衝突エネルギを適切に吸収するように車体のフレーム等の強度を制御する車体強度調整装置に関するものである。
従来、車体の強度を制御する車体強度調整装置として、車両の左右に配設されるサイドフレームに設けた圧電アクチュエータにより、車両前方から受ける衝突荷重に抗する力や助長する力をサイドフレームに加えることで、異なる衝突形態に対応するようにサイドフレームの強度を切り換えるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。具体的に、この装置は、車体の前面が全体的に衝突する衝突形態(フルラップ衝突)ではサイドフレームの強度を低下させ、一方のサイドフレームに衝突荷重が集中する衝突形態(オフセット衝突)ではサイドフレームの強度を増大させる構造となっている。
また、例えば加速度センサ等の検出結果に基づき衝突発生の有無を判定し、衝突発生時にフロントバンパビームの変形を促すようにして、フロントバンパビームの一部を破損させて強度を低下させる装置が知られている(例えば、特許文献2参照)。
特開平11−291951号公報 特表2001−504413号公報
しかしながら、上記従来技術に係る車体強度調整装置では、衝突荷重に抗する力、すなわち衝突荷重を直接受け止める力を圧電アクチュエータで発生させるため、この圧電アクチュエータを作動させるための大きな電力が必要となる。このため、圧電アクチュエータ自体が大型化してしまったり、圧電アクチュエータに電力を供給するバッテリが大型化してしまうという問題が生じる。
また、上記従来技術に係るビームの一部を破損させる装置では、衝突発生時に常に所定の程度だけビームの強度を低下させるだけであって、衝突の程度や衝突対象物に応じて適切に強度を変更することができないという問題が生じる。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、車体の強度状態を適切に制御することが可能な車体強度調整装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決して係る目的を達成するために、請求項1に記載の本発明の車体強度調整装置(例えば、実施形態における強度可変装置22)は、衝突荷重の方向に対して略平行に配設され、該衝突荷重が加えられる複数の板状部材(例えば、実施形態における板状部材31)と、前記複数の板状部材の所定位置に設けられ、前記複数の板状部材の各々を分離可能に接続する接続分離部材(例えば、実施形態における接続分離部材32)を備えることを特徴としている。
上記構成の車体強度調整装置によれば、接続分離部材によって板状部材の所定位置にて複数の板状部材のそれぞれを分離可能に接続することで強度可変装置の強度を容易に変更することができる。
また、請求項2に記載の本発明の車体強度調整装置は、前記接続分離部材(例えば、実施形態における接続分離部材32)と分離可能に接続する接続部材(例えば、実施形態における接続部材42)を前記板状部材(例えば、実施形態における板状部材31)に備えたことを特徴としている。
上記構成の車体強度調整装置によれば、接続部材によって板状部材に大きな加工を施すことなく板状部材と接続分離部材を分離可能に接続することができる。
また、請求項3に記載の本発明の車体強度調整装置は、前記接続分離部材(例えば、実施形態における接続分離部材32)に可動ピン部材(例えば、実施形態における可動ピン部材45)を備え、前記板状部材(例えば、実施形態における板状部材31)に備えた前記接続部材(例えば、実施形態における接続部材42)に該可動ピン部材が挿入可能な挿入孔(例えば、実施形態における挿入孔42b)を備えたことを特徴としている。
上記構成の車体強度調整装置によれば、可動ピン部材を接続部材に備えた挿入孔に挿入または抜き出すことによって板状部材と接続分離部材を分離可能に接続することができる。
更に、請求項4に記載の本発明の車体強度調整装置では、前記接続分離部材(例えば、実施形態における接続分離部材32)は前記可動ピン部材(例えば、実施形態における可動ピン部材45)と、前記可動ピン部材を駆動するアクチュエータ(例えば、実施形態におけるアクチュエータ46)と、前記可動ピン部材と前記アクチュエータを搭載するベース部材(例えば、実施形態におけるベース部材43)とから構成されることを特徴としている。
上記構成の車体強度調整装置によれば、接続分離部材をベース部材とアクチュエータとアクチュエータによって駆動される可動ピン部材とから構成したので装置構成を単純化でき、部品点数を削減することができる。
請求項5に記載の本発明の車体強度調整装置では、前記接続分離部材(例えば、実施形態における接続分離部材132)の可動ピン部材(例えば、実施形態における可動ピン部材145)は、この可動ピン部材が挿入される前記接続部材(例えば、実施形態における接続部材142)の挿入孔(例えば、実施形態における挿入孔142b)に対して回動可能に構成されたことを特徴としている。
上記構成の車体強度調整装置によれば、前記板状部材の変形時に前記板状部材の前記接続分離部材に対する回動動作を許容することが可能となる。更に板状部材からの曲げモーメントが伝達されないため、前記接続分離部材の曲げ変形を防止することができる。
請求項6に記載の本発明の車体強度調整装置では、前記接続分離部材と前記接続部材との間には、前記可動ピン部材が前記接続部材の挿入孔に対して挿入されていない場合に、前記接続部材の前記接続分離部材に対する回動を許容した状態で、前記接続分離部材を前記接続部材に対して仮保持する支持具(例えば、実施形態における支持具140)を設けたことを特徴としている。
上記構成の車体強度調整装置によれば、前記可動ピン部材が前記接続部材の挿入孔に対して挿入されていない場合に、前記接続分離部材が前記接続部材に対して支持具により仮保持され、前記接続分離部材が前記接続部材から脱落するのを防止できる。
請求項7に記載の本発明の車体強度調整装置では、前記複数の板状部材(例えば、実施形態における板状部材131)の各端部が、該板状部材の面外方向への湾曲変形を許容すべく該板状部材の幅方向を軸として車体部材(例えば、実施形態におけるビーム部材21)に対して回動可能に支持される支持部(例えば、実施形態における挿入孔102c)を有することを特徴としている。
上記構成の車体強度調整装置によれば、前記板状部材の端部の回動動作を許容することで、前記板状部材の圧縮による座屈変形における端部の曲げ拘束の剛性に起因した高荷重発生状態を回避できる。
請求項8に記載の本発明の車体強度調整装置では、前記支持部が、前記板状部材の面外方向に平行な方向に向かって該板状部材からオフセット配置されたことを特徴としている。
上記構成の車体強度調整装置によれば、衝突荷重の入力点を板状部材の位置に対してずらすことにより、板状部材の変形初期において板状部材に適正な曲げモーメントを付与することができる。
請求項9に記載の本発明の車体強度調整装置では、前記板状部材の両端側に、少なくとも隣接する板状部材同士を前記各支持部で拘束するブラケット(例えば、実施形態におけるブラケット100)を設け、このブラケットに車体部材に対する取付部(例えば、実施形態における取付孔101)を設けたことを特徴としている。
上記構成の車体強度調整装置によれば、ブラケットを介して車体部材に取り付けることが可能となる。
請求項10に記載の本発明の車体強度調整装置では、前記板状部材の両端側に設けたブラケットの少なくとも何れか一方に、前記板状部材が座屈方向に変形する際に、他方のブラケットに対して当接して両ブラケットの近接方向の移動を規制するストッパ部(例えば、実施形態におけるストッパ部102)を設けたことを特徴としている。
上記構成の車体強度調整装置によれば、板状部材が最大歪みを超えて破断するような大きな荷重が作用した場合でも、前記ブラケットのストッパ部がこれを阻止ことができる。
請求項11に記載の本発明の車体強度調整装置では、前記ブラケットの少なくとも一方に車体部材側に突出する凸部(例えば、実施形態における凸部108)を設け、この凸部が車体部材の対応する位置に形成された穴部(例えば、実施形態における長角穴21a)に格納された状態で、前記ブラケットが車体部材に取り付け可能に構成されたことを特徴としている。
上記構成の車体強度調整装置によれば、板状部材の端部を穴部に格納し外部への露出を防止できる。
請求項12に記載の本発明の車体強度調整装置では、前記板状部材(例えば、実施形態における板状部材31)は形状記憶合金であることを特徴としている。
上記構成の車体強度調整装置によれば、外部から入力される衝突エネルギを適切に吸収することができる。
ここで、「形状記憶合金」とは例えばTi−Ni合金であり、「形状記憶合金」は、アルミ合金や鉄系材料に比べその座屈荷重と歪エネルギの値が長さによって大きく異なるという性質を有している。具体的には、形状記憶合金は、その長さが所定値以上であるときにはアルミ合金や鉄系材料と同じように座屈する際に座屈荷重がピークとなりその後座屈荷重は低下していく性質を有するが、その長さが所定値未満であるときには座屈した後に再び座屈荷重が上がっていく性質を有している。形状記憶合金は、二段階の応力―歪関係を有する材料(低応力にて降伏し、一定歪だけ塑性変形を行った後に、再び弾性変形して応力が上昇し、再度降伏が現れる塑性変形を行う材料)である。そのため、長さが所定値未満であるときには、二段目の応力―歪関係が大きく影響し、座屈荷重の上昇が起きる。
そして、このような形状記憶合金を本発明に利用すると、板状部材の所定位置にてそれぞれ接続していない場合(分離している場合)は、座屈変形する部分が最も長い状態であるため、板状部材は小さな荷重で座屈する。また、板状部材の所定箇所にてそれぞれを接続し座屈変形する部分を所定値未満まで短くした場合は、座屈した後に再び座屈荷重が上がっていくので、板状部材は前記した小さな荷重よりもはるかに大きな荷重で座屈することになり、より大きな衝突エネルギを吸収することができる。
請求項1に記載の本発明の車体強度調整装置によれば、接続分離部材によって板状部材の所定位置にて複数の板状部材のそれぞれを分離可能に接続することで強度可変装置の強度を容易に変更することができる。
請求項2に記載の本発明の車体強度調整装置によれば、接続部材によって板状部材に大きな加工を施すことなく板状部材と接続分離部材を分離可能に接続することができる。
請求項3に記載の本発明の車体強度調整装置によれば、可動ピン部材を接続部材に備えた挿入孔に挿入または抜き出すことによって板状部材と接続分離部材を分離可能に接続することができる。
請求項4に記載の本発明の車体強度調整装置によれば、接続分離部材をベース部材とアクチュエータとアクチュエータによって駆動される可動ピン部材とから構成したので装置構成を単純化でき、部品点数を削減することができる。
請求項5に記載の本発明の車体強度調整装置によれば、前記板状部材の変形時に前記板状部材の前記接続分離部材に対する回動動作を許容するために板状部材の3次モード変形を妨げることがなくなる。更に、前記接続分離部材の曲げ変形を防止することができるため、板状部材の座屈荷重を荷重変動の少ないフラットな荷重特性に維持することができる。
請求項6に記載の本発明の車体強度調整装置によれば、可動ピン部材が作動して挿入孔に挿入された後に再度挿入されない状態に復帰した場合でも、接続分離部材が接続部材から脱落して強度調整機能が損なわれることがなくなる。
請求項7に記載の本発明の車体強度調整装置によれば、前記板状部材の端部の回動動作を許容することで、前記板状部材の圧縮による座屈変形における高荷重発生状態を回避できるため、低荷重で座屈変形が開始できる。
請求項8に記載の本発明の車体強度調整装置によれば、衝突荷重の入力点を板状部材の位置に対してずらすことにより、板状部材の圧縮による座屈変形において板状部材に適正な曲げモーメントを付与することができるため、高速で衝突した場合でも慣性力を影響とする板状部材の高次モード変形を回避することが可能となる。これにより板状部材の1次モード座屈変形が実現でき、低荷重を出力することができる。
請求項9に記載の本発明の車体強度調整装置によれば、ブラケットを介して車体部材に取り付けることが可能となるため、組み付け工数が削減できる。
請求項10に記載の本発明の車体強度調整装置によれば、板状部材が最大歪みを超えて破断するような大きな荷重が作用した場合でも、前記ブラケットのストッパ部がこれを阻止できるため、板状部材の破断を防止して板状部材の破断に伴うノイズの発生や、接続分離部材の脱落や破損を防止できる。
請求項11に記載の本発明の車体強度調整装置によれば、板状部材の端部を穴部に格納し外部への露出を防止できるため、石跳ねなどによる損傷から保護できると共に設置スペースを削減でき、強度可変機能を損なうことがなくなる。
請求項12に記載の本発明の車体強度調整装置によれば、外部から入力される衝突エネルギを適切に吸収することができる。
次に、この発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
以下、本発明の第1実施形態に係る車体強度調整装置について添付図面を参照しながら説明する。
本実施の形態による車体強度調整装置は、例えば車体ビーム構造の部位の強度を可変に制御するものであって、この車体ビーム構造は、例えば図1に示すように、車体前部1に配置されたフロントバンパビーム10とされ、この車体前部1には、例えば、車体骨格部材であるフロントサイドフレーム11が車体前後方向に沿う状態で車幅方向に離間して一対設けられている。これら1対のフロントサイドフレーム11,11は、各先端部がブラケット等の接続部材10aを介して車幅方向に沿うフロントバンパビーム10に連結され、各基端部が車幅方向に沿う車体骨格部材であるダッシュボードロアクロスメンバ14と交差して、車体前後方向に沿う車体骨格部材であるフロアフレーム15に個別に連結されている。
この実施の形態による車体強度調整装置は、フロントバンパビーム10と、後述するアクチュエータ46を駆動制御する制御装置(図示略)とを備えて構成され、フロントバンパビーム10は、例えば図2に示すように、車体前後方向に沿って対向配置された1対の板状のビーム部材(車体部材)21,21と、これらの1対のビーム部材21,21により車体前後方向の両側から挟み込まれるようにして接続された複数の強度可変装置22,…,22とを備えて構成されている。
複数の強度可変装置22,…,22は衝突荷重の方向と略平行に配設され、車両が衝突対象物に衝突した際には、衝突荷重は車体前方側のビーム部材21から複数の強度可変装置22,…,22に加えられ、衝突エネルギの吸収を行う。
強度可変装置22は、図3および図4に示すように、1対のビーム部材21,21により車体前後方向の両側から挟み込まれるようにして接続された複数(例えば、3つ)の形状記憶合金からなる衝撃吸収部材としての板状部材31,31,31と、各板状部材31の長手方向に沿った所定位置において、各板状部材31に対して分離可能に接続される複数(例えば、2つ)の接続分離部材32,32とを備えて構成され、更に、各接続分離部材32は、各板状部材31毎に具備された接続部材42を介して複数の板状部材31,31,31を分離可能に接続するベース部材43と、ベース部材43に具備された複数対のピンガイド44,…,44および可動ピン部材45,…,45と、制御装置(図示略)により制御される複数(例えば、2つ)のアクチュエータ46,46とを備えて構成されている。
各板状部材31毎に具備された接続部材42は、例えば両端部42a,42aが同方向に屈曲した板状に形成され、板状部材31の表面31A上にボルト等により固定されると共に、屈曲した両端部42a、42aが板状部材31の裏面31B上から突出している。
そして、接続部材42の各端部42aには、後述する可動ピン部材45を挿入可能な挿入孔42bが形成されている。
アクチュエータ46は、例えばラック・ピニオン機構により、図5および図6(a)に示すように可動ピン部材45,45をピンガイド44,44内から外部に向かい突出、あるいは、図5および図6(b)に示すように可動ピン部材45,45をピンガイド44,44内に埋没させるように駆動する。すなわち、制御装置(図示略)により駆動制御されるモータ46aの回転軸に連結されたピニオン46bはラック軸46c,46cのラック歯に噛合っており、モータ46aから入力された回転運動は、ピニオン46bを介してラック軸46c,46cの往復運動に変換され、各ラック軸46c,46cの両端に接続された可動ピン部材45,45をピンガイド44,44に沿って進退させる。
そして、アクチュエータ46により、ベース部材43に具備される1対の可動ピン部材45,45を1対のピンガイド44、44に沿って進退させることで、1対の可動ピン部材45、45が板状部材31に具備された接続部材42の1対の挿入孔42b、42b内に挿入あるいは挿入孔42b内から抜き出され、1対の可動ピン部材45、45が1対の挿入孔42b、42b内に挿入された際には板状部材31とベース部材43とが接続固定され、1対の可動ピン部材45、45が1対の挿入孔42b、42b内から抜き出された際には板状部材31とベース部材43とが分離されるようになっている。
そして、各板状部材31に対して、複数(例えば、2つ)の接続分離部材32,32が備えられていることで、各接続分離部材32,32の固定状態および分離状態の組み合わせに応じて、各板状部材31に長手方向に沿った荷重が端部から作用した際の各板状部材31の変形状態が変化するようになっている。
例えば図7(a)に示すように、板状部材31に対して、2つの接続分離部材32,32が分離された状態では、板状部材31の長手方向に沿った最大荷重が最も低下し、1つの腹51aを有するようにして座屈する1次モード変形となり、例えば図7(b)に示すように、2つの接続分離部材32,32のうち何れか一方が接続状態とされ、他方が分離状態とされた場合には、板状部材31の長手方向に沿った最大荷重が相対的に増大し、2つの腹51b,51bを有するようにして座屈する2次モード変形となり、例えば図7(c)に示すように、2つの接続分離部材32,32の両方が接続状態とされた場合には、板状部材31の長手方向に沿った最大荷重が最も増大し、3つの腹51c,51c,51cを有するようにして座屈する3次モード変形となる。
そして、形状記憶合金からなる板状部材31に対しては、例えば図8に示すように、2つの接続分離部材32,32の両方が接続状態とされて板状部材31が3次モード変形にて座屈する際に、座屈の発生以後(例えば、図8に示す変位が所定の変位x1よりも大きい領域)に一時的に低下した強度が、変位xの増大に伴い増加傾向に変化するようになっている。
上述したように、本実施の形態による車体強度調整装置によれば、装置構成が複雑化することを抑制しつつ、衝突あるいは接触の発生時に外部から入力されるエネルギを適切に吸収することができる。
しかも、衝突あるいは接触の程度や衝突あるいは接触の対象物に応じて強度可変装置22の強度状態を適切に設定することができる。
尚、上述した実施の形態においては、複数の強度可変装置22,…,22を1対のビーム部材21,21により車体前後方向の両側から挟み込むとしたが、これに限定されず、例えば図9に示すように、中空筒状のフロントバンパビーム本体10bと1対のフロントサイドフレーム11,11とを接続する接続部材として強度可変装置22を備えてもよく、この場合には、各板状部材31の両端部がフロントバンパビーム本体10bとフロントサイドフレーム11とに接続される。更に、上述した実施の形態において接続部材10aを強度可変装置22としてもよい。
また、車体構造の他の箇所に強度可変装置22を備えてもよい。例えば車幅方向に沿うリヤバンパビームの内部または外部に設けて後面衝突時の衝突エネルギ吸収を行ったり、車体前後方向に沿うサイドシル内に設けて側面衝突時の衝突エネルギ吸収を行ったり、上下方向に沿うピラー内に設けて側面衝突時の衝突エネルギ吸収を行ったりすることができる。また、前記板状部材31の端部をビーム部材21,21に回動可能に支持してもよい。ここで、これら変形例は後述する第2、第3実施形態にも適用可能である。
次に、本発明の第2実施形態を図10〜図20に基づき、第1実施形態の図1、図2を援用して説明する。この実施形態では第1実施形態における強度可変装置の別の態様を示している。ここでこの実施形態において、車体強度調整装置が、フロントバンパビーム10と後述するアクチュエータ146を駆動制御する制御装置(図示略)とを備えて構成されている点、及びフロントバンパビーム10が、車体前後方向に沿って対向配置された1対の板状のビーム部材21,21と、これらの1対のビーム部材21,21により車体前後方向の両側から挟み込まれるようにして接続された複数の強度可変装置122,…,122とを備えて構成されている点等の基本的構成は前述した第1実施形態と同様であるので、同一態様部分には構成部品を示す数字の最初に「1」を加えた3桁の数字で示して説明する。
図10、図11に示すように、強度可変装置122は、前述した図3、図4に示した1対のビーム部材21,21により車体前後方向の両側から挟み込まれるようにして取り付けられるものであり、両端部を1対のブラケット100,100により接続された3つの形状記憶合金からなる板状部材131,131,131と、各板状部材131の長手方向に沿った所定位置において、各板状部材131に対して分離可能に接続される2つの接続分離部材132,132とを備えて構成され、更に、各接続分離部材132は、各板状部材31毎に具備された接続部材142を介して複数の板状部材131,131,131を分離可能に接続するベース部材143と、ベース部材143に具備された2対のピンガイド144,…,144および可動ピン部材145,…,145と、制御装置(図示略)により制御される2つのアクチュエータ146,146とを備えて構成されている。
各板状部材131には、図12,図13に示すように、ブラケット100,100に支持される端部接続部材242,242と、接続分離部材132に支持される2つの接続部材142,142とが設けられ、接続部材142は両端部の端部接続部材242の間を略3分割(図12参照)する位置に取り付けられている。
端部接続部材242は両端部242a,242aが同方向に屈曲して略コの字状に形成された部材で、板状部材131の表面131A上にボルト等により固定されると共に、屈曲した両端部242a、242aが板状部材131の裏面131B上から突出している。
端部接続部材242の各端部242aには、ピン245を挿入可能な挿入孔242bが形成されている。
接続部材142は、両端部142a,142aが同方向に屈曲して略コの字状に形成された部材で、板状部材131の表面131A上にボルト等により固定されると共に、屈曲した両端部142a、142aが板状部材131の裏面131B上から突出している。そして、接続部材142の各端部142aには、後述する可動ピン部材145を回動可能に挿入される挿入孔142bが形成されている。ここで、前記端部142aには後述する支持具140が着脱可能に装着されるようになっている。尚、図10には、図示都合上支持具140を一部省略してある(図21においても同様)。
前記ブラケット100は板状の部材で中央部に前記ビーム部材21,21に固定するための取付孔(取付部)101を備えている。ブラケット100は板状部材131の端部に対応する位置がコの字状に形成され、このコの字状部の両端には断面L字状に形成されたフランジ部がストッパ部102として形成されている。このストッパ部102は板状部材131の側縁に対向する部位に形成された側壁部102aと板状部材131を表面131Aから覆う位置に形成された前壁部102bとで構成され、板状部材131の他の端部に接続されるブラケット100のストッパ部102と共に板状部材131が座屈方向に変形する際に、両ブラケット100,100のストッパ部102が当接して両ブラケット100,100が近接方向へそれ以上移動するのを規制し、板状部材131のそれ以上の座屈変形を物理的に阻止するようになっている。
そして、側壁部102aには板状部材131に取り付けられた端部接続部材242の端部242aの挿入孔242bに対応してピン245を挿入可能な挿入孔(支持部)102cが形成されている。ここで、この挿入孔102c(端部接続部材242の挿入孔242bにおいても同様)は、板状部材131の配置位置に対して、板状部材131の面外方向に平行で内側に向かってオフセット量OFだけずれた位置に形成されている。尚、246はピン245を固定する抜け止め用のCリングを示す。
前記接続分離部材132は、ベース部材143の板状部材131に対応した位置に3つの突出部132aを有し、各突出部132aの両側を筒状に成形したピンガイド144を備えている。また、接続分離部材132の中央部には前記ブラケット100の取付孔101Aに対応する位置に取付孔132bが形成されている。接続分離部材132の前記突出部132aのうちの2つの突出部132aにはアクチュエータ146のモータ146aを下部ケースdと上部ケースu(図14では図示略)とで挟み込むようにして装着する開口部146dが形成されている。モータ146aから入力された回転運動により可動する可動ピン部材145,145がピンガイド144,144に挿入可能に構成され、接続分離部材132を板状部材131に取り付けられた2つの接続部材142に分離可能でかつ回動可能に支持するようになっている。
また、残りの突出部132aのピンガイド144にはピン133が挿通され板状部材131に取り付けられた接続部材142の1つに分離不能でかつ回動可能に支持されるようになっている。尚、上部ケースuが後述するラック軸146c,146c及びピニオン146bの噛み合い部分を閉塞する。
ここで、図11の上側の接続分離部材132ではピンガイド144の形成位置を下側に設定し、下側の接続分離部材132ではピンガイド144の形成位置を上側に設定している。尚、上側、下側は各々車体の前側と後側に対応しており、図11等では便宜上この上側、下側という表現を用いている。また、前記モータ146a、上部ケースu及び下部ケースdも上側の接続分離部材132では下側から取り付けられ、下側の接続分離部材132では上側から取り付けられるようになっている。よって、各接続分離部材132のピンガイド144は互いに対向する側に配置されることとなる。尚、上側の接続分離部材132と下側の接続分離部材132とは上下方向で一致した位置にアクチュエータ146等を配置している。
図14〜図16に示すように、アクチュエータ146は、前述した実施形態のアクチュエータ46と同様の構成となっており、ラック・ピニオン機構により可動ピン部材145,145をピンガイド144,144内から矢印で示すように外部に向かい突出させて接続部材142の各端部142aの挿入孔142bに回動可能に係止させ(図16参照)、あるいは、可動ピン部材145,145をピンガイド144,144内に埋没させて接続部材142の各端部142aの挿入孔142bから退避させる(図15参照)ように駆動する。すなわち、制御装置(図示略)により駆動制御されるモータ146aの回転軸に連結されたピニオン146bはラック軸146c,146cのラック歯に噛合っており、モータ146aから入力された回転運動は、ピニオン146bを介してラック軸146c,146cの往復運動に変換され、各ラック軸146c,146cの両端に接続された可動ピン部材145,145をピンガイド144,144に沿って進退させるのである。
図17〜図20に示すように、接続部材142の各端部142a,142aには支持具140が着脱可能に装着されている。図18に示す下側の接続分離部材132に支持される接続部材142を例にして説明すると、支持具140は樹脂製の部材であって、端部142aの外側壁に沿う外壁部140aと、この外壁部140aの上下縁に形成され端部142aの上縁部と下縁部を保持する上部保持部140bと下部保持部140cとを備えている。上部保持部140bと下部保持部140cとの付け根部分にスリット部140dが形成され、このスリット部140dに端部142aを受容するようにして端部142aに装着されるものである。また、外壁部140aには孔140eが形成され端部142aに挿通された状態で前記可動ピン部材145,145の先端部を少しだけ受容するようになっている。
上部保持部140bと下部保持部140cとの間には前記接続分離部材132のピンガイド144の外周面がある程度の保持力を持って回動可能に支持されるようになっている。また、上部保持部140bにはピンガイド144の外周面に整合する弧状部140fが形成されると共に、図19に示す変形前の状態から図20に示すように板状部材131が3次モード変形で座屈して板状部材131の上下方向中央部が内側に凸となるように曲げ変形する際に、板状部材131(接続部材142)と一体となった支持具140が接続分離部材132に干渉するのを回避するための、つまり接続分離部材132の接続部材142に対する相対的な回動を許容するための切欠部140gが形成されている。ここで、切欠部140gの端面は、板状部材131の接続部材142に取り付けられた支持具140が接続分離部材132に対して所定角度回動した際に接続分離部材132に当接する回動規制部140iが形成されている。尚、下部保持部140cには前記上部保持部140bの弧状部140fに対応する支持面140hが形成されている。
つまり、支持具140は接続分離部材132と接続部材142との間に設けられ可動ピン部材145が前記接続部材142の端部142aの挿入孔142bに挿入されていない場合に、前記接続分離部材132の接続部材142に対する回動を許容した状態で、接続分離部材132を接続部材142に対して仮保持することとなると共に可動ピン部材145が前記接続部材142の端部142aの挿入孔142bに挿入されている場合には、3次モード変形時の板状部材131の回動を規制する機能を有することとなる。
ここで、図18に示した支持具140は、図17に示すように、上側の接続分離部材132に対しても取付られるが、上側の接続分離部材132のピンガイド144は下側に位置するため、これに応じて上下が反対向きで上側の接続分離部材132に取り付けられる。よって、図17には図18と同一部分に同一符号を付して説明は省略する。
したがって、図19、図20において、1つの板状部材131を例にして説明すると、上側から衝突荷重が作用した場合に、図19にも示すように前述したオフセット量OFが設定してあるため板状部材131の上側と下側が矢印(1)で示すように内側に回転するモーメントを受けるため、図20に示すように上側の接続部材142よりも上の板状部材131は左に凸に変形し、上側と下側の接続部材142に挟まれた板状部材131は、右に凸に変形する。同じく下側の接続部材142よりも下の板状部材131は左に凸に変形する。ところで、この場合に支持具140には切欠部140gが形成されているため接続部材142と板状部材131の回動動作に影響を与えない。
また、支持具140に形成した回動規制部140iにより板状部材131が曲げ変形により所定量回動したところで回動が規制されるため、板状部材131の破断を防止できる。これによりバンパビーム10等の部品の脱落を防止できる。
上述した第2実施形態によれば、前述した第1実施形態に加えて、前記上側の接続分離部材132と下側の接続分離部材132の可動ピン部材145は、この可動ピン部材145が挿入される接続部材142の各端部142aの挿入孔142bに対して回動可能に構成されているため、板状部材131の変形時に板状部材131の接続分離部材132に対する回動動作を許容でき、したがって、前記接続分離部材132の変形を防止できる。よって、接続分離部材132が変形することがなくなり、板状部材131の座屈荷重を充分に確保することができる。
また、接続分離部材132と接続部材142との間には、前記可動ピン部材145が前記接続部材142の挿入孔142bに対して挿入されていない場合に、接続部材142の接続分離部材132に対する回動を許容した状態で、接続分離部材132を接続部材142に対して仮保持する支持具140を設けたため、可動ピン部材145が接続部材142の挿入孔142bに対して挿入されていない場合に、前記接続分離部材132が前記接続部材142に対して支持具140により仮保持され、接続分離部材132が前記接続部材142から脱落するのを防止できる。よって、可動ピン部材145が作動して挿入孔142bに挿入された後に再度挿入されない状態に復帰した場合でも、接続分離部材132が接続部材142から脱落して強度調整機能が損なわれることがなくなる。
そして、3つの板状部材131の各端部を端部接続部材242を介して支持するブラケット100を設け、このブラケット100が板状部材131の面外方向への湾曲変形を許容すべく該板状部材131の幅方向を軸として端部接続部材242に対して回動可能に支持される挿入孔242bを有することにより、板状部材131の端部の回動動作を許容することで、前記板状部材131の圧縮による座屈変形における端部の曲げ拘束の剛性に起因した高荷重発生状態を回避できるため、低荷重で座屈変形が開始できる。
ここで、図21〜図23に基づいて、前述した端部の曲げ剛性に起因する高荷重発生について説明する。図21、図22は荷重が印加された強度可変装置122を模式的に示すものであり、図21は一対の板状部材131の上下の端部をブラケット100に固定した曲げ拘束剛性が高い強度可変装置122(A)の変形の状態を示し、図22は一対の板状部材131の上下の端部をブラケット100に回動可能にピン支持(ピン245)した曲げ拘束剛性が極端に低い強度可変装置122(B)の変形の状態を示している。
これによれば、(B)では板状部材131が回動可能にピン支持されているため、板状部材131の上下方向中央部が大きく外側に膨らむ形状に変形する。
よって、図23に荷重に応じた変位の変化として示すように、(B)の荷重は(A)の荷重に比較して大きく減少することとなる。その結果、強度可変装置122の1次モード変形荷重が低下し、3次モード変形荷重との荷重・エネルギー差を大きく取ることが可能となる。
また、前記挿入孔242bが、前記板状部材131の面外方向に平行な方向に向かって該板状部材131からオフセット量OFを確保して配置されていることにより、突荷重の入力点を板状部材131の位置に対してずらし板状部材131の座屈変形において板状部材131に適正な曲げモーメントを付与することができる。よって、高速で衝突した場合でも慣性力による影響を受けずに板状部材131の長手方向中央が衝撃荷重の方向と略直交した方向に変形する1次モードの座屈変形が実現でき、低荷重を出力することができる。
更に、上記板状部材131の両端部に設けたブラケット100には、ビーム部材21に対する取付孔101を設けたことにより、ブラケット100を介してビーム部材21に取り付けることができるよって、板状部材131を各々ビーム部材21に取り付けた場合に比較して位置出しも容易となり、また、組み付け工数が削減できる。
また、ブラケット100には、前記板状部材131が座屈方向に変形する際に、他方のブラケット100に対して当接して両ブラケット100の近接方向の移動を規制するストッパ部102を設けてあるため、板状部材131が最大歪みを超えて破断するような大きな荷重が作用した場合でも、前記ブラケット100のストッパ部102がこれを阻止することができる。よって、板状部材131の破断を防止して板状部材13の破断に伴うノイズの発生や、接続分離部材132の脱落や破損を防止できる。尚、前記第2実施形態には両方のブラケット100,100にストッパ部102を設けた場合について説明したが、板状部材131の破断を防ぐことができれば、ブラケット100の少なくとも何れか一方にストッパ部102を設ければよい。
次に、この発明の第3実施形態を図24〜図26に基づき、第1実施形態の図1、図2を援用して説明する。尚、第2実施形態と同一態様部分には同一符号を付して説明する。
図24において、強度可変装置122が両端部を端部接続部材を介してブラケット100,100Aにより接続された3つの形状記憶合金からなる板状部材131,131,131と、各板状部材131の長手方向に沿った所定位置において、各板状部材131に対して分離可能に接続される2つの接続分離部材132,132とを備えて構成され、各接続分離部材132は、各板状部材31毎に具備された接続部材142を介して複数の板状部材131,131,131を分離可能に接続するベース部材143と、ベース部材143に具備された2対のピンガイド144,…,144および可動ピン部材145,…,145と、制御装置(図示略)により制御される2つのアクチュエータ146,146とを備えて構成されている点等の基本的構成は前記第2実施形態と同様である。
ここで、この実施形態では前記板状部材131の端部を支持するブラケット100のうち図24において下側のブラケット100Aは図25に示すように3分割された3つのブラケットピース100a,100a,100aで構成されている。
前記ブラケットピース100aは前記ビーム部材21に取り付けられる取付孔103を備えた取付座104の内側縁を下側に折り曲げて2つの側壁部105,105を形成し、各側壁部105には板状部材131に取り付けられた端部接続部材242の挿入孔242bに対応してピン245を挿入可能な挿入孔106が形成されている。そして、隣接して配置されるブラケットピース100aの側壁部105間に、板状部材131の端部に回動可能に支持される端部接続部材242が前記ピン245により支持されるようになっている。つまり、3つのブラケットピース100aの各々が隣接する板状部材131に取付られた端部接続部材242の端部242aを支持することにより、板状部材131を分割構成されていない1つのブラケット100で支持した場合と同様の効果を与えているのである。
ところで、このように構成されたブラケットピース100aの各側壁部105は取付座104から下側に寸法Dだけ落とし込まれ、3つのブラケットピース100aからなるブラケット100Aにビーム部材21に向かって突出する凸部108が形成されることとなるが、この凸部108、つまり各側壁部105の部分を受容するようにして、図26に示すように、ビーム部材12には深さ寸法がDの3つの長角穴(穴部)21aが3角形の辺に対応する位置に形成されている。そして、隣接する長角穴21aの端部間には取付孔21bが形成され、前記各ブラケットピース100aの取付座104の取付孔103にボルト(図示せず)を挿通して固定されるようになっている。
ここで、前記上側のブラケット100のストッパ部102はブラケットピース100aの取付座104に当接してストッパ機能を発揮できるため、下側のブラケット100Aを3つのブラケットピース100aに分割構成しても前述したストッパ機能には何ら悪影響を与えない。尚、上述した例では、下側のブラケット100Aのみが3つのブラケットピース100aにより構成されている例を示したが、上側のブラケット100も3つのブラケットピース100aにより構成してもよい。
したがって、この実施形態によれば、下側のブラケット100Aにビーム部材21に向かって突出する凸部108を設け、この凸部108がビーム部材21の対応する位置に形成された長角穴21aに格納された状態で、前記ブラケット100Aがビーム部材21に取り付け可能に構成されたため、板状部材131の端部を長角穴21aに格納し外部への露出を防止できる。よって、石跳ねなどによる損傷から保護でき、ゴミ等の噛み込みもなく強度可変機能を損なうことがなくなる。また、前記側壁部105の寸法Dだけ落し込まれている分だけ全体の取付長が短くなり、小型化できるとともに設置スペースを削減できる。
本発明の第1〜3実施形態に係る車体前部構造の構成図である。 本発明の第1〜3実施形態に係るフロントバンパビームの斜視図である。 本発明の第1実施形態に係る強度可変装置の斜視図である。 図3に示す強度可変装置の平面図である。 図3に示すアクチュエータの平面図である。 図6(a),(b)は図3に示すアクチュエータの側面図である。 図7(a)〜(c)は図3に示す板状部材の断面を模式的に示す図である。 図3に示す板状部材の荷重に応じた変位の変化の一例を示すグラフ図である。 第1〜第3実施形態の変形例に係るフロントバンパビームの斜視図である。 本発明の第2実施形態の斜視図である。 図10の分解斜視図である。 本発明の第2実施形態の部分側面図である。 本発明の第2実施形態の板状部材を中心とした斜視図である。 本発明の第2実施形態のアクチュエータ回りの斜視図である。 図14に示すアクチュエータの作動状況を示す側面説明図である。 図14に示すアクチュエータの作動状況を示す側面説明図である。 第2実施形態の上側の接続分離部材の支持具回りの斜視図である。 第2実施形態の下側の接続分離部材の支持具回りの斜視図である。 第2実施形態の変形前の接続分離部材を示す説明図である。 第2実施形態の変形後の接続分離部材を示す説明図である。 板状部材の端部を固定した1次モード変形を示す模式図である。 板状部材の端部をピン支持した1次モード変形を示す模式図である。 図21、図22に対応する荷重に応じた変位の変化を示すグラフ図である。 本発明の第3実施形態の斜視図である。 本発明の第3実施形態の要部斜視図である。 本発明の第3実施形態のビーム部材の斜視図である。
符号の説明
21 ビーム部材(車体部材)
21a 長角穴(穴部)
22、122 強度可変装置
31、131 板状部材
32、132 接続分離部材
42、142 接続部材
42a、142a 挿入孔
43、143 ベース部材
45、145 可動ピン部材
46 、146 アクチュエータ
100 ブラケット
100A ブラケット
101 取付孔(取付部)
102 ストッパ部
102c 挿入孔(支持部)
108 凸部
140 支持具

Claims (12)

  1. 衝突荷重の方向に対して略平行に配設され、該衝突荷重が加えられる複数の板状部材と、
    前記複数の板状部材の所定位置に設けられ、前記複数の板状部材の各々を分離可能に接続する接続分離部材を備えることを特徴とする車体強度調整装置。
  2. 前記接続分離部材と分離可能に接続する接続部材を前記板状部材に備えたことを特徴とする請求項1に記載の車体強度調整装置。
  3. 前記接続分離部材に可動ピン部材を備え、前記板状部材に備えた前記接続部材に該可動ピン部材が挿入可能な挿入孔を備えたことを特徴とする請求項2に記載の車体強度調整装置。
  4. 前記接続分離部材は前記可動ピン部材と、前記可動ピン部材を駆動するアクチュエータと、前記可動ピン部材と前記アクチュエータを搭載するベース部材とから構成されることを特徴とする請求項3に記載の車体強度調整装置。
  5. 前記接続分離部材の可動ピン部材は、この可動ピン部材が挿入される前記接続部材の挿入孔に対して回動可能に構成されたことを特徴とする請求項3または請求項4に記載の車体強度調整装置。
  6. 前記接続分離部材と前記接続部材との間には、前記可動ピン部材が前記接続部材の挿入孔に対して挿入されていない場合に、前記接続部材の前記接続分離部材に対する回動を許容した状態で、前記接続分離部材を前記接続部材に対して仮保持する支持具を設けたことを特徴とする請求項3〜請求項5の何れかひとつに記載の車体強度調整装置。
  7. 前記複数の板状部材の各端部が、該板状部材の面外方向への湾曲変形を許容すべく該板状部材の幅方向を軸として車体部材に対して回動可能に支持される支持部を有することを特徴とする請求項1〜6の何れかひとつに記載の車体強度調整装置。
  8. 前記支持部が、前記板状部材の面外方向に平行な方向に向かって該板状部材からオフセット配置されたことを特徴とする請求項7に記載の車体強度調整装置。
  9. 前記板状部材の両端側に、少なくとも隣接する板状部材同士を前記各支持部で拘束するブラケットを設け、このブラケットに車体部材に対する取付部を設けたことを特徴とする請求項7または請求項8に記載の車体強度調整装置。
  10. 前記板状部材の両端側に設けたブラケットの少なくとも何れか一方に、前記板状部材が座屈方向に変形する際に、他方のブラケットに対して当接して両ブラケットの近接方向の移動を規制するストッパ部を設けたことを特徴とする請求項9に記載の車体強度調整装置。
  11. 前記ブラケットの少なくとも一方に車体部材側に突出する凸部を設け、この凸部が車体部材の対応する位置に形成された穴部に格納された状態で、前記ブラケットが車体部材に取り付け可能に構成されたことを特徴とする請求項9または請求項10に記載の車体強度調整装置。
  12. 前記板状部材は形状記憶合金であることを特徴とする請求項1から請求項11の何れかひとつに記載の車体強度調整装置。
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