JP2012025255A - 車両用ドア - Google Patents

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Abstract

【課題】支持体による干渉が生じてもドアインナパネルにおいて予め想定した部位を側突等の荷重で車両室内側へ早期に変位できる車両用ドアを得る。
【解決手段】スティフナ124とパッド102との間でベースプレート32のフランジ部42、46におけるインテグラルヒンジ部134を形成した。このため、スティフナ124により押圧されたベースプレート32はインテグラルヒンジ部134で屈曲が誘発されるので、スティフナ124から受けた荷重を屈曲したベースプレート32でパッド102に伝えることができ、その結果、ドアアウタパネル12とドアインナパネル14やトリム88との間にベースプレート32が設けられても側突時には早期にパッド102を車幅方向内側へ移動させて、乗員108を車幅方向内側へ移動させることができる。
【選択図】図4

Description

本発明は、シート側方に設けられる車両用ドアに関する。
下記特許文献1に開示された構成では、シートに着座しや乗員の腰部側方でドアインナパネルに緩衝パッドが設けられ、この緩衝パッドに対して車幅方向に対向するようにドアアウタパネルに緩衝パッドが設けられる。
ドアインナパネルの緩衝パッドとドアアウタパネルの緩衝パッドとの間隔は、緩衝パッドが設けられていない部位でのドアインナパネルとドアアウタパネルとの間隔よりも狭く、側突時の荷重でドアアウタパネルがドアインナパネル側に変形すると、先ず、ドアアウタパネルの緩衝パッドがドアインナパネルの緩衝パッドを車両室内側に押圧する。これにより、ドアインナパネルの緩衝パッドが乗員の腰部を車両室内側へ押圧して乗員の身体を車両室内側へ移動させる。
特開平8−238931号の公報
ところで、このようなドアは、ドアアウタパネルとドアインナパネルとの間にドアガラスを格納できるようになっており、このドアガラスを昇降させるためのウインドウレギュレータがドアアウタパネルとドアインナパネルとの間に設けられる。
ここで、このようなウインドウレギュレータのモータや、モータの駆動力でドアガラスを昇降させるワイヤ等の部材をドアアウタパネルとドアインナパネルとの間に設けられた1枚の支持体に支持させる構成とした場合、上記のように側突時にドアアウタパネルの緩衝パッドが車両室内側に移動しても支持体が干渉してしまう。
本発明は、上記事実を考慮して、支持体による干渉が生じてもドアインナパネルにおいて予め想定した部位を側突等の荷重で車両室内側へ早期に変位できる車両用ドアを得ることが目的である。
請求項1に記載の本発明に係る車両用ドアは、ドア厚さ方向に互いに対向したドアアウタパネル及びドアインナパネルと、前記ドアインナパネルの室内側に設けられたトリムとを有し、前記ドアアウタパネルと前記ドアインナパネルとの間にドアガラスを格納可能なドア本体と、前記ドア本体の内側で前記トリム及び前記ドアインナパネルの少なくとも一方に設けられ、前記ドアアウタパネル側からの荷重が付与されることで前記トリムを車両室内側へ変形させるパッドと、前記ドア本体の内側に設けられ、出力した駆動力で前記ドアガラスを前記ドア本体内の格納位置と前記ドア本体上側の上昇位置との間で昇降させる駆動手段と、前記ドア本体の内側における前記パッドよりも前記ドアアウタパネル側に設けられて前記駆動手段を支持すると共に、前記ドアアウタパネル側からの荷重に対する機械的強度が他の部位よりも低い脆弱部を前記パッドと前記ドア厚さ方向に対向して設け、前記ドアアウタパネル側からの荷重が付与されることで前記脆弱部を中心に変形又は前記脆弱部にて破断して前記パッドを車両室内側に押圧する支持体と、を備えている。
請求項1に記載の本発明に係る車両用ドアによれば、ドア本体内(すなわち、ドアインナパネルとドアアウタパネルとの間)に設けられた支持体には駆動手段が支持されており、この駆動手段から駆動力が出力されると、ドア本体内に格納されているドアガラスがドア本体の上側へ向けて上昇し、又は、ドア本体の上側のドアガラスがドア本体内へ向けて下降する。
一方、側突等によりドア本体に対して外側から荷重が付与され、これによりドアアウタパネルが内側へ変形すると、この変形したドアアウタパネルが直接又は他の部材を介して間接的に支持体を押圧する。ここで、支持体には他の部位よりも機械的強度が弱い脆弱部が設けられており、ドアアウタパネルからの荷重が支持体に付与されると、脆弱部に応力が集中し、これにより支持体はこの脆弱部を中心に変形し、又は、脆弱部において破断が生じる。
このように、この支持体において変形又は破断した部分は、付与された荷重によりドアインナパネル側に変位する。ドアインナパネル及びトリムの少なくとも一方において支持体の脆弱部と対向する位置にはパッドが設けられており、支持体において変形又は破断した部分はドアインナパネル側に変位することでパッドに接して押圧する。支持体からの押圧力を受けたパッドはトリムを直接又は間接的に押圧してトリムを車両室内側へ移動させる。
このようにトリムが車両室内側へ移動することでトリムの側方でシートに着座している乗員の身体がトリムに押圧されて車両室内側に移動する。
このように、本発明に係る車両用シートでは、ドアインナパネルとドアアウタパネルとの間に支持体が設けられていても、車両外側からの荷重で支持体においてパッドと対向する部位で屈曲又は破断が誘発して、早期にパッドを押圧し、トリムにおいてパッドに対応する位置を早期に車両室内側へ移動させることができる。
請求項2に記載の本発明に係る車両用ドアは、前記ドア厚さ方向に前記脆弱部と前記ドア厚さ方向に対向して配置されて前記ドアアウタパネルに設けられ、前記ドアアウタパネルの車両室内側への変位により前記脆弱部を押圧する押圧部材を備えている。
請求項2に記載の本発明に係る車両用ドアによれば、ドアアウタパネルの室内側では、支持体に設定された脆弱部と対向するように押圧部材がドアアウタパネルに設けられる。
側突等によりドア本体に対して外側から荷重が付与され、これによりドアアウタパネルが内側へ変形すると、この変形したドアアウタパネルに伴われて押圧部材が車両室内側へ移動し、この押圧部材が直接又は他の部材を介して間接的に支持体の脆弱部を押圧する。これにより、車両外側からの荷重で変形するドアアウタパネルよりも早期に支持体の脆弱部に押圧力を付与できる。
請求項3に記載の本発明に係る車両用ドアは、前記支持体における前記ドア厚さ方向寸法が他の部位よりも短いインテグラルヒンジ部を前記脆弱部としている。
請求項3に記載の本発明に係る車両用ドアによれば、支持体に設けられた脆弱部はインテグラルヒンジ部とされており、このインテグラルヒンジ部は支持体の他の部位と比べて支持体におけるドア厚さ方向寸法が短い。このため、側突等によるドア本体外側からの荷重で変形したドアアウタパネルが直接又は間接的にインテグラルヒンジ部を押圧すると、支持体はインテグラルヒンジ部を中心に折れ曲がる。このようにして折れ曲がった支持体がパッドを押圧する。
ここで、脆弱部をインテグラルヒンジ部とすることで、脆弱部において支持体を繰り返し折り曲げることができる。これにより、例えば、ドア本体内部に支持体を取り付ける際やドア本体内部から支持体を取り外す際に、脆弱部において支持体を折り曲げることで、支持体の取り付けや取り外しを容易に行なえる。
以上説明したように、請求項1に記載の本発明に係る車両用ドアでは、ドアインナパネルとドアアウタパネルとの間に支持体が設けられていても、トリムにおいてパッドに対応する位置を早期に車両室内側へ移動させることができる。
請求項2に記載の本発明に係る車両用ドアは、側突等による荷重で変形するドアアウタパネルに伴われて移動する押圧部材によってドアアウタパネルよりも早期に支持体の脆弱部に押圧力を付与できる。
請求項3に記載の本発明に係る車両用ドアは、脆弱部であるインテグラルヒンジ部とされているので、インテグラルヒンジ部において支持体を繰り返し折り曲げることができ、支持体の取り付けや取り外しをなどにおいてもインテグラルヒンジ部において支持体を折り曲げて容易に作業ができる。
本発明の一実施の形態に係る車両用ドアの分解斜視図である。 本発明の一実施の形態に係る車両用ドアの支持体を拡大した斜視図である。 支持体が脆弱部であるインテグラルヒンジ部を中心に屈曲した状態を示す図2に対応した斜視図である。 本発明の一実施の形態に係る車両用ドアを車両後方から見た断面図である。 押圧部材が支持体を押圧した状態を示す図4に対応した断面図である。 押圧部材に押圧された支持体が屈曲した状態を示す図5に対応した断面図である。 屈曲した支持体がトリムを押圧して乗員の腰部にトリムを押し当てた状態を示す図6に対応した断面図である。
次に本発明の実施の形態を図1から図7の各図を用いて説明する。なお、各図において矢印FRは本車両用ドア10が用いられる車両の前方を示し、矢印UPは本車両用ドア10が用いられる車両の上方を示し、矢印OUTは本車両用ドア10が用いられる車両の幅方向外方を示す。
<本実施の形態の構成>
図1には本発明の一実施の形態に係る車両用ドア10が分解斜視図によって示されている。
図1に示されるように、本車両用ドア10はドア本体11を構成するドアアウタパネル12を備えている。ドアアウタパネル12は金属平板をプレス加工することで形成されており、このドアアウタパネル12の車幅方向外側の面が意匠面となる。
このドアアウタパネル12の車幅方向内側には、ドアアウタパネル12と共にドア本体11を構成するドアインナパネル14が設けられている。ドアインナパネル14は全体的に金属平板をプレス加工することで形成されている。このドアインナパネル14は内壁16を備えている。内壁16は厚さ方向が概ねドア本体11の厚さ方向に沿っており、ドアアウタパネル12よりも車幅方向内側でドアアウタパネル12から離間した状態でドアアウタパネル12の車幅方向内側の面と対向している。
内壁16の前端(内壁16における矢印FR側の端部)、後端(内壁16における矢印FRとは反対側の端部)、及び下端(内壁16における矢印UPとは反対側の端部)の各々からはドアアウタパネル12側(すなわち、車幅方向外側で、図1の矢印OUT側)に縦壁20が延出されている。この縦壁20のドアアウタパネル12側の端部からはフランジ部22が延出されている。フランジ部22の前端に対応してドアアウタパネル12の外周部にはヘム部が形成される。ドアアウタパネル12のヘム部はドアアウタパネル12の外周部近傍を折り返すことで形成され、このヘム部とドアアウタパネル12の本体部分との間にドアインナパネル14のフランジ部22が挟み込まれた状態でドアアウタパネル12の前端側とドアインナパネル14の前端側とが一体的に連結される。
一方、内壁16のドアアウタパネル12側にはウインドウレギュレータモジュール30が設けられている。図2及び図3に示されるように、ウインドウレギュレータモジュール30は支持体としてのベースプレート32を備えている。図2に示されるように、ベースプレート32は前後一対のプーリ支持部34、36を備えている。プーリ支持部34は底壁部38を備えている。底壁部38は長手方向が車両上下方向に沿い、幅方向が車両前後方向に沿った板状に形成されている。また、底壁部38は底壁部38よりも車幅方向内側を曲率の中心として、底壁部38の幅方向を軸方向とする軸周りに所定の曲率で湾曲している。
この底壁部38の幅方向前端部からは車幅方向外方へ向けて縦壁部40が延出されている。この縦壁部40は長手方向が車両上下方向に沿い、厚さ方向が車両前後方向に沿った板状に形成されており、その車幅方向外側の端部(すなわち、縦壁部40の底壁部38とは反対側の端部)は底壁部38よりも車幅方向内側を曲率の中心として、底壁部38の幅方向を軸方向とする軸周りに所定の曲率で湾曲している(特に、本実施の形態では底壁部38の曲率中心を縦壁部40の曲率の中心として縦壁部40の車幅方向外側端部が底壁部38と同じ曲率で湾曲している)。
この縦壁部40の車幅方向外側の端部からは車両前方へ向けてフランジ部42が延出されている。フランジ部42は長手方向が車両上下方向に沿い、幅方向が車両前後方向に沿った板状に形成されている。このフランジ部42は底壁部38よりも車幅方向内側を曲率の中心として、フランジ部42の幅方向を軸方向とする軸周りに所定の曲率で湾曲している(特に、本実施の形態では底壁部38の曲率中心をフランジ部42の曲率の中心としてフランジ部42が底壁部38と同じ曲率で湾曲している)。
一方、底壁部38の幅方向後部からは車幅方向外方へ向けて縦壁部44が延出されている。この縦壁部44は縦壁部40と同様の板状に形成されており、その車幅方向外側端部からは車両後方へ向けてフランジ部46が延出されている。フランジ部46はフランジ部42と同様の板状に形成されている。すなわち、プーリ支持部34は全体的に車幅方向外方へ向けて開口した断面ハット形状とされている。
これに対して、プーリ支持部34の後方に設けられるプーリ支持部36もまた底壁部38、縦壁部40、フランジ部42、縦壁部44、フランジ部46を備えており、基本的にはプーリ支持部34と同じ構造の断面ハット形状に形成されている。
このプーリ支持部34とプーリ支持部36との間には連結部50が設けられている。連結部50は厚さ方向が概ねドアアウタパネル12の厚さ方向に沿った板状とされている。また、連結部50は車両前後方向略中央部で車両上下方向に沿った寸法が最も短くなると共に、プーリ支持部34やプーリ支持部36の底壁部38と同様に底壁部38よりも車幅方向内側を曲率の中心として、底壁部38の幅方向を軸方向とする軸周りに所定の曲率で湾曲している(特に、本実施の形態では底壁部38の曲率中心を連結部50の曲率の中心として連結部50が底壁部38と同じ曲率で湾曲している)。
連結部50の前端部からは車幅方向外方へ向けて縦壁部52が延出されている。この縦壁部52の車幅方向外側の端部(縦壁部52の連結部50とは反対側の端部)はプーリ支持部34を構成するフランジ部46の後端部(フランジ部46の縦壁部44とは反対側の端部)繋がっている。これに対して、連結部50の後端部からは車幅方向外方へ向けて縦壁部54が延出されている。この縦壁部54の車幅方向外側の端部(縦壁部54の連結部50とは反対側の端部)はプーリ支持部36を構成するフランジ部42の前端部(フランジ部42の縦壁部40とは反対側の端部)繋がっている。
このような構成のベースプレート32は、図1に示されるように、プーリ支持部34、36の各底壁部38における上端側がドアインナパネル14の上端部近傍で前後方向に延びるように設けられた補強部材56にボルト等の締結手段や溶接等の固着手段によって一体的に固定されていると共に、プーリ支持部34、36の各底壁部38における下端側がドアインナパネル14の内壁16にボルト等の締結手段や溶接等の固着手段によって一体的に固定されている。
また、このベースプレート32には5つのプーリ62、64、66、68、70が設けられている。プーリ62、64はプーリ支持部34を構成する底壁部38のドアアウタパネル12側に設けられている。プーリ62は底壁部38の上端側でドアアウタパネル12の厚さ方向を軸方向とする軸周りに回転自在に支持されており、プーリ64は底壁部38の下端側でドアアウタパネル12の厚さ方向を軸方向とする軸周りに回転自在に支持されている。
これに対して、プーリ66、68はプーリ支持部36を構成する底壁部38のドアアウタパネル12側に設けられている。プーリ66は底壁部38の上端側でドアアウタパネル12の厚さ方向を軸方向とする軸周りに回転自在に支持されており、プーリ68は底壁部38の下端側でドアアウタパネル12の厚さ方向を軸方向とする軸周りに回転自在に支持されている。
これらのプーリ62、64、66、68にはワイヤ72が掛け回されている。プーリ62に掛け回されたワイヤ72はプーリ支持部34の底壁部38に沿ってプーリ64に向かいプーリ64に掛け回される。プーリ64に掛け回されたワイヤ72は、プーリ支持部34の縦壁部44やフランジ部46、縦壁部52に形成された切欠部74を通過し、更にプーリ支持部36の縦壁部40やフランジ部42、縦壁部54に形成された切欠部76を通過してプーリ66に向かいプーリ66に掛け回される。
プーリ66に掛け回されたワイヤ72は、プーリ支持部36の底壁部38に沿ってプーリ68に向かいプーリ68に掛け回される。プーリ68に掛け回されたワイヤ72は、プーリ支持部36の縦壁部40やフランジ部42、縦壁部54に形成された切欠部78を通過し、更に、プーリ支持部34の縦壁部44やフランジ部46、縦壁部52に形成された切欠部80を通過してプーリ66に向かいプーリ66に掛け回される。
このように、ワイヤ72はプーリ62〜68に襷掛け状に掛け回されており、このため、プーリ62とプーリ64との間でワイヤ72が下降すると(すなわち、ワイヤ72がプーリ62側からプーリ64側へ向かうと)、プーリ66とプーリ68との間でもワイヤ72が下降し(すなわち、ワイヤ72がプーリ66側からプーリ68側へ向かい)、プーリ62とプーリ64との間でワイヤ72が上昇すると(すなわち、ワイヤ72がプーリ64側からプーリ62側へ向かうと)、プーリ66とプーリ68との間でもワイヤ72が上昇する(すなわち、ワイヤ72がプーリ68側からプーリ66側へ向かう)。
さらに、ワイヤ72におけるプーリ62とプーリ64との間にはブラケット(図示省略)が固定されていると共に、ワイヤ72におけるプーリ66とプーリ68との間にも別のブラケット(図示省略)が固定されている。これらのブラケットはドアガラス(図示省略)の下端に取り付けられており、ワイヤ72がその長手方向に移動すると、両ブラケットが上昇又は下降する。これにより、ドアガラスが上昇してドアアウタパネル12の上端部とドアアウタパネル12の上側に設けられた枠部材84との間を閉止し、又、ドアガラスが下降してドアアウタパネル12の内側(すなわち、ドアアウタパネル12とドアインナパネル14との間)に格納される。
また、上記のプーリ70は連結部50に設けられている。プーリ70は車両上下方向に沿ったプーリ62やプーリ66の位置とプーリ64やプーリ68の位置との間でドアアウタパネル12の厚さ方向を軸方向とする軸周りに回転自在に支持されている。プーリ70にはプーリ68とプーリ62との間でワイヤ72が掛け回されており、プーリ70が回転することでワイヤ72が移動する。連結部50のプーリ70が設けられた側とは反対側には駆動手段としてのモータアクチュエータ82が設けられている。このモータアクチュエータ82の出力軸は連結部50を貫通してプーリ70に一体的に連結されており、モータアクチュエータ82の駆動力でプーリ70が回転することにより上記のドアガラスが上昇又は下降する。
さらに、上記のドアインナパネル14の内壁16にはサービスホール86が形成されており、ドアアウタパネル12からドアインナパネル14を取り外さなくてもドアアウタパネル12とドアインナパネル14との間に配置されたモータアクチュエータ82のメンテナンス等ができるようになっている。さらに、ドアインナパネル14の車幅方向内側には、ドアアウタパネル12やドアインナパネル14と共にドア本体11を構成する樹脂製のトリム88が設けられている。
トリム88は底壁部90を備えている。底壁部90は厚さ方向が概ねドアアウタパネル12の厚さ方向に沿った板状に形成されており、この底壁部90の外周部からは車幅方向外側へ向けて縦壁部92が延出されている。この縦壁部92の車幅方向外側の端部(縦壁部92の底壁部90とは反対側の端部)からはフランジ部94が延出されておりおり、フランジ部94がドアインナパネル14に固定されることでトリム88がドアインナパネル14に取り付けられ、トリム88により車幅方向室内側からドアインナパネル14が覆われて隠されている。
一方、このトリム88の底壁部90にはパッド102が取り付けられている。図4に示されるように、パッド102は本車両用ドア10が対応する車両のシート104を構成するシートクッション106よりも上側に設けられており、シート104に乗員108が着座した場合には乗員108の腰部110に対して車幅方向に対向するように、底壁部90におけるパッド102の取付位置が設定されている。
また、ドアアウタパネル12のドアインナパネル14側にはインパクトビーム122が設けられている。補強部材としてのインパクトビーム122は長手方向が車両前後方向に沿った円筒形状に形成されており、このインパクトビーム122の長手方向中間部には補剛部材として押圧部材を構成するスティフナ124が設けられている。スティフナ124は概ねブロック状に形成されており、車幅方向に上記のパッド102と対向している。
一方、図2や図4に示されるように、上述したウインドウレギュレータモジュール30のベースプレート32を構成するプーリ支持部34、36の各フランジ部42、44には溝132が形成されている。溝132は、フランジ部42、44において車幅方向にパッド102とスティフナ124との間の位置に形成されており、概ね車両前後方向に長手とされ、フランジ部42、44の各前端部から後端部まで直線状に連続して形成されている。溝132は各フランジ部42、44のドアアウタパネル12側へ向けて開口しており、その底部はフランジ部42、44の他の部分よりも薄肉である脆弱部としてのインテグラルヒンジ部134とされ、フランジ部42、44における溝132よりも上側の部分と下側の部分とがインテグラルヒンジ部134により繋がっている。
また、この溝132に対応してプーリ支持部34、36の各底壁部38及び縦壁部40、44と連結部50及び縦壁部52、54には切込部136が形成されており、プーリ支持部34、36の各底壁部38及び縦壁部40、44と連結部50及び縦壁部52、54は切込部136よりも上側の部分と下側の部分とに分割されている。
これにより、図3に示されるように、車幅方向外側からベースプレート32を押圧すると、インテグラルヒンジ部134に応力が集中して、インテグラルヒンジ部134やその近傍部分が車幅方向内側へ移動するような屈曲がベースプレート32に生じる。
<本実施の形態の作用、効果>
次に、本実施の形態の作用並びに効果について説明する。
例えば、ドアガラスが上昇した状態で車幅方向外側から他の車両が本車両用ドア10に衝突する所謂「側突」が生じ、この側突で車幅方向外側からドアアウタパネル12が受けた荷重によってドアアウタパネル12と共にインパクトビーム122が車幅方向内側へ変形すると、図5に示されるように、ドアアウタパネル12の本体部分よりも車幅方向内側に位置するスティフナ124がインパクトビーム122と共に車幅方向内側へ移動してドアアウタパネル12の本体部分よりも先にベースプレート32の各フランジ部42、44に当接する。
この状態から更にベースプレート32の各フランジ部42、44に溝132から荷重が付与されると、各フランジ部42、44において他の部位よりも薄肉で機械的強度が弱いインテグラルヒンジ部134に応力が集中し、このインテグラルヒンジ部134を中心に各フランジ部42、44が折れ曲がる。このように、各フランジ部42、44がインテグラルヒンジ部134で折れ曲がると、インテグラルヒンジ部134の部分でフランジ部42、44が車幅方向内側へ移動すると共に、上記のように切込部136により上下に分割されている各底壁部38及び縦壁部40、44と連結部50及び縦壁部52、54がインテグラルヒンジ部134におけるフランジ部42、44の屈曲に伴い上下に離間する。
このようにしてインテグラルヒンジ部134の部分でフランジ部42、44が車幅方向内側へ移動すると底壁部38や連結部50における切込部136の近傍部分がサービスホール86を通過してトリム88に設けられたパッド102に接近して、図6に示されるように、底壁部38や連結部50における切込部136の近傍部分がパッド102に当接する。この状態から更にベースプレート32の各フランジ部42、44に溝132から荷重が付与されると、パッド102がトリム88を車幅方向内側へ変形させ、図7に示されるように、乗員108の腰部110を車幅方向内側へ押圧してドアアウタパネル12の本体部分が直接又はドアインナパネル14を介して間接的にトリム88を押圧するよりも早くに乗員108を車幅方向内側へ移動させる。
このように、本車両用ドア10では、ドアアウタパネル12側のスティフナ124とトリム88側のパッド102との間でウインドウレギュレータモジュール30のベースプレート32にはインテグラルヒンジ部134が形成され、スティフナ124により押圧されたベースプレート32はインテグラルヒンジ部134で屈曲が誘発されるので、スティフナ124から受けた荷重を屈曲したベースプレート32でパッド102に伝えることができるので、ドアアウタパネル12とドアインナパネル14やトリム88との間にベースプレート32が設けられても側突時には早期にパッド102を車幅方向内側へ移動させて、乗員108を車幅方向内側へゆっくり移動させることができる。
また、ベースプレート32のプーリ支持部34、36を構成する各フランジ部42、46におけるインテグラルヒンジ部134(溝132)の形成位置に対応して、プーリ支持部34、36の各底壁部38及び縦壁部40、44と連結部50及び縦壁部52、54には切込部136が形成され、各底壁部38及び縦壁部40、44と連結部50及び縦壁部52、54は上下に分割されているので、上記のように、インテグラルヒンジ部134においてベースプレート32に屈曲が生じる際に、各底壁部38及び縦壁部40、44と連結部50及び縦壁部52、54で屈曲が妨げられることがない。
また、上記のように、インテグラルヒンジ部134においてベースプレート32を屈曲させることができるので、インテグラルヒンジ部134にてベースプレート32を屈曲させればベースプレート32の上下方向寸法を一時的に短くでき、簡単にサービスホール86を通過させることができる。このため、ドアアウタパネル12とドアインナパネル14とを組み付けた状態でベースプレート32をドアインナパネル14に組み付けたり、ベースプレート32をドアインナパネル14から取り外したりすることが簡単にできる。
なお、本実施の形態では、ベースプレート32にインテグラルヒンジ部134を形成し、スティフナ124からの荷重でベースプレート32がインテグラルヒンジ部134の部分で屈曲する構成であったが、脆弱部の構成がインテグラルヒンジ部134に限定されるものではない。すなわち、脆弱部はフランジ部42、44における他の部位よりも機械的強度が弱く、スティフナ124からの荷重が付与された場合に応力が集中する構成であればよい。
また、本実施の形態では、スティフナ124からの荷重でベースプレート32がインテグラルヒンジ部134の部分で屈曲する構成であったが、スティフナ124からの荷重でベースプレート32がインテグラルヒンジ部134の部分で破断する構成であってもよい。
さらに、本実施の形態では、インテグラルヒンジ部134に対応してプーリ支持部34、36の各底壁部38及び縦壁部40、44と連結部50及び縦壁部52、54に切込部136を形成して、各底壁部38及び縦壁部40、44と連結部50及び縦壁部52、54は上下に分割したが、例えば、切込部136を形成せずに、インテグラルヒンジ部134のような脆弱部を各底壁部38及び縦壁部40、44と連結部50及び縦壁部52、54に形成して、スティフナ124からの荷重でインテグラルヒンジ部134にて屈曲や破断が生じた際には各底壁部38及び縦壁部40、44と連結部50及び縦壁部52、54では脆弱部で破断が生じ、この破断によって各底壁部38及び縦壁部40、44と連結部50及び縦壁部52、54が上下に分割される構成であってもよい。
また、本実施の形態では、パッド102をトリム88に設けた構成であったが、パッド102をドアインナパネル14の内壁16に設けてもよいし、トリム88とドアインナパネル14の内壁16の双方にパッド102を設ける構成であってもよい。
10 車両用ドア
11 ドア本体
12 ドアアウタパネル
14 ドアインナパネル
32 ベースプレート(支持体)
82 モータアクチュエータ(駆動手段)
88 トリム
102 パッド
124 スティフナ(押圧部材)
134 インテグラルヒンジ部(脆弱部)

Claims (3)

  1. ドア厚さ方向に互いに対向したドアアウタパネル及びドアインナパネルと、前記ドアインナパネルの室内側に設けられたトリムとを有し、前記ドアアウタパネルと前記ドアインナパネルとの間にドアガラスを格納可能なドア本体と、
    前記ドア本体の内側で前記トリム及び前記ドアインナパネルの少なくとも一方に設けられ、前記ドアアウタパネル側からの荷重が付与されることで前記トリムを車両室内側へ変形させるパッドと、
    前記ドア本体の内側に設けられ、出力した駆動力で前記ドアガラスを前記ドア本体内の格納位置と前記ドア本体上側の上昇位置との間で昇降させる駆動手段と、
    前記ドア本体の内側における前記パッドよりも前記ドアアウタパネル側に設けられて前記駆動手段を支持すると共に、前記ドアアウタパネル側からの荷重に対する機械的強度が他の部位よりも低い脆弱部を前記パッドと前記ドア厚さ方向に対向して設け、前記ドアアウタパネル側からの荷重が付与されることで前記脆弱部を中心に変形又は前記脆弱部にて破断して前記パッドを車両室内側に押圧する支持体と、
    を備える車両用ドア。
  2. 前記ドア厚さ方向に前記脆弱部と前記ドア厚さ方向に対向して配置されて前記ドアアウタパネルに設けられ、前記ドアアウタパネルの車両室内側への変位により前記脆弱部を押圧する押圧部材を備える請求項1に記載の車両用ドア。
  3. 前記支持体における前記ドア厚さ方向寸法が他の部位よりも短いインテグラルヒンジ部を前記脆弱部とした請求項1又は請求項2に記載の車両用ドア。
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