JP4645243B2 - 車体の側面補強構造 - Google Patents

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Description

本発明は、車両の側面衝突時に車体の側面部を構成するサイドドアの変形を低減して乗員を保護するための車体の側面補強構造に関する。
自動車同士の側面衝突が発生した場合に、サイドドアの車内側への変形を軽減できる技術としては、例えば、特許文献1に記載された自動車用の側突対策構造がある。この側突対策構造は、自動車車体におけるサイドドアの車内側にプレート状の強度部材がインサートとされた箱状のポケット本体と、このポケット本体の上面開口部を開閉するように設けられると共に、プレート状の強度部材がインサートされた蓋体とを備えており、前記ポケット本体及び蓋体(以下、「ドアポケット」という。)をシートクッションの内部に車幅方向に配設された補強部材に対向させている。これにより、側面衝突が発生した場合に、被衝突車からの荷重を、ドアポケットを介して高強度の補強部材により受けることができるので、サイドドアの車内側への変形を低減できる。
特開2003−312263号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載された側突対策構造では、フロントシートの車両前後方向へのスライドを考慮し、ドアポケットを車両前後方向へ長いものにしなければならず、ドアポケットの高さも限られたものとなる。
本発明の目的は、上記事実を考慮して、側面衝突時の荷重の入力位置及び方向に応じて補強部材をサイドドアにおける必要な部位に配設できると共に、この補強部材により補強構造部に側面衝突による荷重を伝達してサイドドアの変形を効果的に軽減できる車体の側面補強構造を提供することにある。
本発明の請求項1に係る車両の側面補強構造は、側面衝突により車体外部からの荷重を受けたサイドドアの車内側への変形を低減するための車体の側面補強構造であって、上面側に開口部を有する箱状に形成され、内部に収容空間が設けられて、サイドドアにおける車内側に取り付けられた補強部材と、車体フロアに車両幅方向へ延在するように設けられた補強構造部に固定され、前記補強部材の車両幅方向内側に配置された荷重伝達部材と、を備え、前記荷重伝達部材には、側面衝突時にサイドドアと一体となって車内側へ移動する前記補強部材と当接し、該補強部材から伝達される初期段階の荷重により前記車両幅方向内側へ凹むように変形する優先変形部と、前記優先変形部が前記車両幅方向内側へ凹むように変形すると、前記車両前後方向及び前記車両上下方向に沿って前記補強部材を囲んで該補強部材の前記車両前後方向及び前記車両上下方向への変位を制限する壁部と、を有する制限手段が設けられていることを特徴とする。
上記請求項1に係る車体の側面補強構造では、上面側に開口部を有する箱状に形成され内部に収容空間が設けられた補強部材がサイドドアにおける車内側に取り付けられると共に、車体フロアに車両幅方向へ延在するように設けられた補強構造部に固定された荷重伝達部材が、補強部材の車両幅方向内側に配置されたことにより、側面衝突時に車体外部からサイドドアへ荷重(側突荷重)が作用し、この側突荷重によりサイドドアが車内側所定量変形すると、側突荷重がサイドドアに設けられた補強部材及び補強構造部に固定された荷重伝達部材を介して補強構造部に伝達され、この側突荷重を高強度の補強構造部により支持できるので、このような補強部材及び荷重伝達部材が存在せず、サイドドア及び補強構造部だけで側突荷重を受ける場合と比較し、側突荷重によるサイドドアの車内側への変形を効果的に低減できる。また、補強部材の内部に設けられた収納空間内には、飲料容器等が出し入れ可能に収納される。
また、制限手段が荷重伝達部材における車両幅方向に沿った外側の端部に設けられ、この制限手段が側面衝突時にサイドドアと一体となって車内側へ移動する補強部材の車両前後方向及び車両上下方向に沿った変位を制限することにより、側面衝突時に車体外部からサイドドアへ側突荷重が作用し、この側突荷重によりサイドドアが車内側へ変形すると共に、サイドドアと一体となって車内側へ移動する補強部材を車両前後方向及び車両上下方向へ変位させることなく、車両幅方向に沿って移動させることができるので、荷重伝達部材を介して補強部材からの側突荷重を確実に補強構造部へ伝達でき、かつ補強部材の移動方向が補強構造部に対して車両前後方向及び車両上下方向へずれることを確実に防止できる。
具体的には、制限手段の優先変形部に、側面衝突時にサイドドアと一体となって車内側へ移動する補強部材が当接すると、この補強部材から伝達される初期段階の荷重により優先変形部が車内方向へ凹むように変形すると共に、制限手段の壁部が、車両前後方向及び車両上下方向に沿って前記補強部材を囲んで、この補強部材の車両前後方向及び車両上下方向に沿った変位を制限することにより、側面衝突時に車体外部からサイドドアへ側突荷重が作用し、この側突荷重によりサイドドアが車内側へ変形すると共に、補強部材がサイドドアと一体となって車内側へ移動して優先変形部に当接すると、優先変形部が凹むように変形して補強部材の少なくとも一部が優先変形部に嵌まり込むと共に、この優先変形部が凹状に変形した結果、この優先変形部の外側に形成される壁部により補強部材の車両前後方向及び車両上下方向に沿った変位を制限できるので、側面衝突時に車内側へ移動する補強部材の移動方向が車両前後方向及び車両上下方向にずれることを確実に防止できる。
以上説明したように、本発明に係る車体の側面補強構造によれば、車両の側面衝突時の荷重の入力位置及び方向に応じて補強部材をサイドドアにおける必要な部位に配設できると共に、この補強部材により補強構造部に側面衝突による荷重を伝達してサイドドアの変形を効果的に軽減できる。
以下、本発明の実施形態に係る車体におけるドア補強構造について図面を参照して説明する。
(実施形態の構成)
図1には、本発明の実施形態に係る車体におけるドア補強構造(以下、単に「ドア補強構造」という。)の全体構成が示されている。なお、以下の説明にて参照される図1〜図8の各図に適宜示された矢印UPは車両の上方向を、矢印INは車両の車内方向を、矢印OUTは車両の車外方向を、矢印FRは車両の前方向をそれぞれ示している。また車両の上方向及び下方向を総括して上下方向と、車両の車内方向及び車外方向を包括して幅方向と、車両の前方向及び後方向を包括して前後方向とそれぞれ呼称する。
図1に示されるように、ドア補強構造10は、車体におけるサイドドア18の車内側に収納部として配設されたドリンクホルダ12と、幅方向に延在する補強構造部であるボディクロスメンバ14に固定された荷重伝達部材16とを備えている。なお、以下の説明では、ドア補強構造10をリア側のサイドドア18に適用した場合について説明するが、フロント側のサイドドアに対しても、リア側のサイドドア18と同様に本実施形態に係るドア補強構造10を適用可能であり、ドア補強構造10をフロント側のサイドドアに適用した場合にも実質的に同一の効果を得られる。
サイドドア18には、車室外側に配置されて車両エクステリアの一部を構成するドアアウタパネル20、車室内側に配置されるドアインナパネル22及び、このドアインナパネル22の車室内側の面に取り付けられる樹脂製のドアトリム24が設けられている。またサイドドア18には、ドアアウタパネル20とドアインナパネル22との間に形成される空間内に高強度の補強部材であるドアインパクトビーム26が配設されている。このドアインパクトビーム26は、前後方向に沿ってサイドドア18の前端部と後端部とを連結するように掛け渡されており、側面衝突時におけるサイドドア18の車両室内側への変形を低減する。
ドリンクホルダ12は、図2に示されるように、サイドドア18の下端部付近におけるリア寄りの部位に配設されている。ドリンクホルダ12は上面側に開口部を有する箱状に形成されており、その内部に設けられた収納空間内には、図1に示されるように、ペットボトル等の飲料容器28が出し入れ可能に収納される。
図3に示されるように、ドリンクホルダ12には、ドアトリム24と一体的に成形された樹脂製の表層部30及び、この表層部30内にインサートされた金属製の芯金体32が設けられている。芯金体32は、例えば、1枚の金属板をプレス成形等により上面部及び車両外側の側面部が開口した箱状に成形して製造される。芯金体32には、底板部34、この底板部34の外周端部から上方へ屈曲された側板部36が設けられると共に、底板部34及び側板部36における車両外側の端部から下方向及び前後方向へそれぞれ屈曲されたフランジ部38が設けられている。この芯金体32は幅方向の荷重に対して十分な強度を有しており、これにより、側面衝突時にサイドドア18が側突荷重を受けた場合に、その幅方向に沿った変形量がサイドドア18自体の変形量よりも十分に小さくなる。
図1に示されるように、車体における本体フレームには、車室の床面部分を構成するフロア部40が設けられており、このフロア部40上には、幅方向に沿った両端部にそれぞれ閉断面構造のフロアサイドメンバ42が前後方向に延在するように補強構造部として配設されると共に、これら一対のフロアサイドメンバ42を連結する閉断面構造のボディクロスメンバ14が幅方向へ延在するように補強構造部として配設されている。このボディクロスメンバ14はフロア部40上に複数個互いに平行に配設されており、一般的には、フロントシート(図示省略)及びリアシート72の下側にそれぞれ配置され、それぞれの両端が一対のフロアサイドメンバ42を連結している。
図1に示されるように、ボディクロスメンバ14は車両幅方向両端が低位置とされ、車両幅方向中央にかけて高位置となる隆起部14Aが設けられている。
ボディクロスメンバ14上には、幅方向に沿った両端部にそれぞれ荷重伝達部材16が固定されている。この荷重伝達部材16はリアシート72の下側で、隆起部14Aの上側となる部位に配設されており、これにより、車室内スペースの減少及び搭乗者への干渉が防止されている。荷重伝達部材16は、図4に示されるように、車幅方向中央へ向って上下高さが徐々に減少する略楔形で、下面側が開放された箱体状に形成されている。荷重伝達部材16は、例えば、1枚の金属板を所定の形状に切断した後、この金属板に対してベンディング加工及び溶接加工(本実施形態では、スポット溶接)を施すことにより製造されている。
図4に示されるように、荷重伝達部材16には、車両幅方向を長手方向とする略長方形の頂板部46が設けられると共に、この頂板部46の前後方向に沿った両端部からそれぞれ下方へ屈曲された側板部48,50が設けられている。頂板部46は、幅方向外側へ向って上側へ持ち上がるような傾斜を有しており、その幅方向外側の先端部が上下方向に沿ってドリンクホルダ12の上端部より僅かに高い位置(図1参照)にある。また一対の側板部48,50は、それぞれ幅方向内側へ向って上下方向に沿った幅が徐々に狭くなっている。
ここで、車両の前方向に設けられた一方の側板部48には、図5(A)に示されるように、その上下方向に沿った沿った高さが他方の側板部50より高くなっており、その下端に沿った縁部がボディクロスメンバ14との連結固定用のフランジ部49とされている。また他方の側板部50にも、その下端部から後方向へ屈曲されたフランジ部51が形成されている。
荷重伝達部材16は、一方のフランジ部49がボディクロスメンバ14の側面部分に突き当てられてスポット溶接により固定されると共に、他方のフランジ部51がボディクロスメンバ14の側端部(フランジ部)の上面側に突き当てられてスポット溶接により固定されている。またボディクロスメンバ14の側端部(フランジ部)は、ラゲージの底面を構成するリアフロア80の前端部上面側に溶接等により固定されている。これにより、荷重伝達部材16はボディクロスメンバ14及びリアフロア80に十分な強度で固定される。
なお、荷重伝達部材16は、図5(B)に示されるように、フランジ部49,51及びボディクロスメンバ14をそれぞれ挿通したボルト52及び、このボルト52の先端部に捩じ込まれるナット53によりボディクロスメンバ14及びリアフロア80へ締結固定しても良く、また十分な固定強度が確保できる方法であれば、アーク溶接、かしめ等の他の固定方法によって荷重伝達部材16をボディクロスメンバ14へ固定するようにしても良い。
図4に示されるように、荷重伝達部材16には、車体幅方向に沿った外側の端部に前板部54がドリンクホルダ12の制限手段として設けられており、この前板部54は、車体前後方向を長手方向とする略長方形のプレート状に形成されており、上端及び前後端が頂板部46及び側板部48,50へ一体的に連結されることにより、板表面が車両前後方向に沿って配置され、板表面が車両幅方向を向いている。また前板部54は、その上下方向及び前後方向に沿った寸法がそれぞれドリンクホルダ12よりも長くなっている。
前板部54には、その上端部に頂板部46の外側の端部から車外方向へ延出すると共に、先端側がL字状に屈曲されたトップステー56が接合されており、前板部54の前後方向に沿った両端部には、側板部48,50の外側の端部から車外方向へ延出すると共に、先端側がL字状に屈曲されたサイドステー58,60がそれぞれスポット溶接等により接合されている。ここで、サイドステー58,60の上下方向の高さは前板部54の高さと略一致しているが、トップステー56の前後方向に沿った幅は前板部54の幅よりもかなり狭いものになっている。従って、トップステー56と側板部48,50との間及び、頂板部46の端部と68前板部54との間には、荷重伝達部材16の内外を連通する切欠部74が構成されている。
図4に示されるように、前板部54には、トップステー56の接合部とサイドステー58との接合部との中間部びトップステー56の接合部とサイドステー58との接合部との中間部にそれぞれ上下方向に延在するヒンジ部62が形成されている。ヒンジ部62は、前板部54の前後方向に沿った一部が車内方向へ向って平面視でU字状乃至半円状に湾曲されて形成されている。
(実施形態の作用)
次に、本実施形態に係るドア補強構造10による作用について説明する。ここでは、衝突車がMPV車であり、本実施形態に係るドア補強構造10が適用された被衝突車が乗用車であるとし、MPV車が乗用車のサイドドア18に側面衝突した場合を想定して説明を行う。
図6(A)から図6(B)に示されるように、MPV車におけるバンパ等のフロント構造部70が乗用車のサイドドア18に側面衝突すると、先ず、フロント構造部70からの側突荷重によりドアアウタパネル20が車内方向へ変形し、ドアアウタパネル20とドアインナパネル22との間に形成された空間が幅方向に沿って押し潰される。このドアアウタパネル20の車内方向への変形量が所定の大きさまで増加すると、側突荷重がドアアウタパネル20を介してドアインパクトビーム26に伝達される。ドアインパクトビーム26は、側突荷重を受けることにより車内方向へ変位すると共に、ドアインパクトビーム26を介してサイドドア18の前端部及び後端部へ伝達される側突荷重によりサイドドア18全体も車内方向へ変形及び変位する。
ドア補強構造10では、ドアインパクトビーム26がドアインナパネル22に当接する位置付近まで変位すると、サイドドア18の下端付近に配設されたドリンクホルダ12が荷重伝達部材16における前板部54の内側部分68へ当接し、側突荷重をサイドドア18及びドリンクホルダ12を介して荷重伝達部材16へ伝達する。このドリンクホルダ12から側突荷重を受けた荷重伝達部材16は、図7(B)及び図8(B)に示されるように、前板部54を車内方向へ変形及び変位させつつ、トップステー56の先端部及びサイドステー58,60の先端部を車内方向へ撓み変形させる。
このとき、前板部54は、一対のヒンジ部62に対する外側部分64,66が内側部分68に対し、ヒンジ部62付近を中心として優先的に屈曲するように変形すると共に、この屈曲変形に伴って内側部分68が幅方向に沿って頂板部46及び側板部48,50の内側に没入するように変位する。このような前板部54の変形とトップステー56及びサイドステー58,60の撓み変形は、荷重伝達部材16への側突荷重の入力開始から比較的早期の段階で主として発生し、図7(B)に示されるように、ヒンジ部62が略伸びきるまで前板部54が変形すると、この後、前板部54、トップステー56及びサイドステー58,60の変形速度は著しく小さくなり、殆ど変形が進行しなくなる。ドア補強構造10では、前板部54、トップステー56及びサイドステー58,60の変形を側突荷重の入力開始から比較的早期の段階で主として発生させることにより、側突荷重の入力開始直後の衝撃力を効果的に吸収できる。
このドア補強構造10では、ドリンクホルダ12が前板部54に当接して側突荷重を伝達開始した直後には、車内方向へ変形及び変位する前板部54と一体となって車内方向へ変位する。これにより、図7(B)及び図8(B)に示されるように、前板部54が、内側部分68が底面部となるように車内方向へ向って凹状に変形すると共に、この凹状に変形した前板部54の内側にドリンクホルダ12が嵌まり込んだ状態となる。このとき、外側部分64,66、トップステー56及びサイドステー58,60は凹状に変形した前板部54の内壁面を形成し、この内壁面は、ドリンクホルダ12の上方向及び前後方向への変位を制限するように機能する。またドリンクホルダ12の下方への移動は、ボディクロスメンバ14の上面部分により制限される。
荷重伝達部材16は、前板部54の変形が図7(A)及び図8(A)に示される状態まで進行すると、側突荷重による前板部54、頂板部46及び側板部48,50の変形がほぼ終了する。これにより、側突荷重は、ドリンクホルダ12及び荷重伝達部材16を介して高強度の補強構造部であるボディクロスメンバ14へ伝達され、ボディクロスメンバ14により支持される。このとき、ボディクロスメンバ14は、幅方向に沿って十分に高い強度を有することから、車内方向へ殆ど変形することなく側突荷重を確実に支持し、サイドドア18の車内方向への変形及び変位の増加を確実に阻止する。
以上説明した本実施形態に係るドア補強構造10では、箱状の構造体からなるドリンクホルダ12がサイドドア18における車内側に配設されると共に、荷重伝達部材16が十分な強度を有するボディクロスメンバ14に固定され、このボディクロスメンバ14により荷重伝達部材16が車両の前後方向及び上下方向に沿ってドリンクホルダ12に正対するように支持されている。これにより、側面衝突時に車体外部からサイドドア18へ側突荷重が作用し、この側突荷重によりサイドドア18が車内側への所定量変形すると、側突荷重がサイドドア18に設けられたドリンクホルダ12及びボディクロスメンバ14に固定された荷重伝達部材16を介して補強構造部に伝達される。このとき、側突荷重を高強度のボディクロスメンバ14により支持できるので、このようなドリンクホルダ12及び荷重伝達部材16が存在せず、サイドドア18だけで側突荷重を受ける場合と比較し、側突荷重によるサイドドア18の車内側への変形を効果的に低減できる。
またドア補強構造10では、荷重伝達部材16が既存のボディクロスメンバ14により車両の前後方向及び上下方向に沿ってサイドドア18のドリンクホルダ12に対向するように支持されている。これにより、ドリンクホルダ12からの側突荷重を効率的かつ確実にボディクロスメンバ14に伝達するために、ドリンクホルダ12の配設位置をサイドドア18のボディクロスメンバ14に対向する領域内に限定する必要がなくなると共に、ドリンクホルダ12部のサイズを、ボディクロスメンバ14に対向させるために拡大する必要もなくなるので、側面衝突時に想定される側突荷重の入力位置及び方向に応じてドリンクホルダ12をサイドドア18における適正な部位に配設でき、かつドリンクホルダ12を機能及び耐荷重強度に応じた適正サイズのものにできる。
また本実施形態に係るドア補強構造10では、荷重伝達部材16の前板部54に、側面衝突時にサイドドア18と一体となって車内側へ移動するドリンクホルダ12が当接すると、このドリンクホルダ12から伝達される初期段階の側突荷重により前板部54が車内方向へ凹むように変形すると共に、外側部分64,66、トップステー56及びサイドステー58,60並びにボディクロスメンバ14の上面部が、車両の前後方向及び上下方向に沿ってドリンクホルダ12を囲んで、このドリンクホルダ12の前後方向及び上下方向に沿った変位を制限する。これにより、側面衝突時に車体外部からサイドドア18へ側突荷重が作用した際、この側突荷重によりサイドドア18が車内側への変形すると共に、ドリンクホルダ12がサイドドア18と一体となって車内方向へ移動して前板部54に当接すると、この前板部54が凹むように変形してドリンクホルダ12の一部が前板部54の内側に嵌まり込むと共に、この前板部54が凹状に変形する。
この結果、前板部54の外側に形成される内壁面によりドリンクホルダ12の前後方向及び上下方向に沿った変位を制限できるので、側面衝突時に車内方向へ移動するドリンクホルダ12の移動方向が前後方向及び上下方向にずれることを確実に防止できる。
なお、ドリンクホルダ12がサイドドア18と一体となって車内方向へ移動するとは、側突荷重によりサイドドア18自体が車内側への変形してサイドドア18が車内方向へ移動した場合や、側突荷重によりサイドドア18の車体側への取付部が変形又は破壊してサイドドア18が車内方向へ移動した場合に、このサイドドア18からの押圧力によりドリンクホルダ12が直接的又は間接的に車内方向へ押し出されることを意味する。
また、本実施形態に係るドア補強構造10では、側面衝突によるサイドドア18の変形を低減するため、サイドドア18の内側に補強部材としてドリンクホルダ12を配設したが、このような補強部材は、必ずしもドリンクホルダ12として構成する必要なく、他にも、ティッシュボックス、地図等の各種物品を収納する収納部であってもよく、また側面衝突対策用に用いられる中実状の補強部材として構成しても良い。
本発明の実施形態に係るドア補強構造の全体構成を示す側面図である。 図1に示されるサイドドア及びドア補強構造におけるドリンクホルダの構成を示す斜視図である。 (A)は図2に示されるドリンクホルダの車両上下方向に沿った断面図、(B)は図2に示されるドリンクホルダの車両前後方向に沿った断面図である。 図1に示されるドア補強構造における荷重伝達部材の構成を示す斜視図である。 図1に示されるV−V切断線に沿った荷重伝達部材及びボディクロスメンバの断面を示す断面図である。 (A)は図1に示されるドア補強構造の側面衝突前の状態を示す側面図、(B)は図1に示されるドア補強構造の側面衝突後の状態を示す側面図である。 (A)は図1に示されるドア補強構造の側面衝突前の状態を示す平面図、(B)は図1に示されるドア補強構造の側面衝突後の状態を示す平面図である。 (A)は図1に示される荷重伝達部材の側面衝突前の状態を示す斜視図、(B)は図1に示される荷重伝達部材の側面衝突後の状態を示す斜視図である。
符号の説明
10 ドア補強構造(車体の側面補強構造)
12 ドリンクホルダ(補強部材)
14 ボディクロスメンバ(補強構造部
16 荷重伝達部材
18 サイドドア
54 前板部(制限手段、優先変形部)
56 トップステー(制限手段、壁部)
58 サイドステー(制限手段、壁部)
62 ヒンジ部(優先変形部)
64 外側部分(優先変形部、壁部)
68 内側部分(優先変形部、壁部)

Claims (1)

  1. 側面衝突により車体外部からの荷重を受けたサイドドアの車内側への変形を低減するための車体の側面補強構造であって、
    上面側に開口部を有する箱状に形成され、内部に収容空間が設けられて、サイドドアにおける車内側に取り付けられた補強部材と、
    車体フロアに車両幅方向へ延在するように設けられた補強構造部に固定され、前記補強部材の車両幅方向内側に配置された荷重伝達部材と、
    備え、
    前記荷重伝達部材には、
    側面衝突時にサイドドアと一体となって車内側へ移動する前記補強部材と当接し、該補強部材から伝達される初期段階の荷重により前記車両幅方向内側へ凹むように変形する優先変形部と、
    前記優先変形部が前記車両幅方向内側へ凹むように変形すると、前記車両前後方向及び前記車両上下方向に沿って前記補強部材を囲んで該補強部材の前記車両前後方向及び前記車両上下方向への変位を制限する壁部と、
    を有する制限手段が設けられていることを特徴とする車体の側面補強構造。
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