JP6172111B2 - 車両の下部車体構造 - Google Patents
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Description
これにより、下部車体の剛性を確保している。
この車両の下部車体構造では、スペアタイヤパンの前端部に対応した車幅方向位置に配置され且つ前側クロスメンバと後側クロスメンバとを前後方向に連結する縦メンバを設けているため、スペアタイヤの前端部による後側クロスメンバの前方移動を阻止し、スペアタイヤの前側上方への移動を抑制することができる。
この車両の下部車体構造では、スペアタイヤの前端部による後側クロスメンバの前方移動を阻止し、スペアタイヤの前側上方への移動を抑制することができる。
また、燃料タンクの配置スペースを確保しつつ、縦メンバ内の応力集中を抑制して縦メンバの座屈タイミングを遅らせることができる。
この車両の下部車体構造では、スペアタイヤの前端部による後側クロスメンバの前方移動を一層阻止し、スペアタイヤの前側上方への移動を抑制することができる。
これにより、縦メンバによる後側クロスメンバの支持剛性を向上でき、スペアタイヤの前側上方への移動を一層抑制することができる。
これにより、後側クロスメンバの上昇移動を抑制してスペアタイヤの前側上方への移動を抑制することができる。
以下の説明は、本発明を車両に適用したものを例示したものであり、本発明、その適用物、或いは、その用途を制限するものではない。また、図中、矢印F方向を、前方とし、矢印L方向を、左方として説明する。
図1〜図5に示すように、車両Vは、左右1対のサイドシル1と、フロアパネル2と、左右1対のリヤサイドフレーム3と、複数のクロスメンバ11〜16と、縦メンバ4等を備えたスポーツ用多目的乗用車(Sport Utility Vehicle)である。
この車両Vは、3列目シート8の後方に形成された荷室と、後部開口部5を開閉可能なリフトゲート(図示略)を備えている。
フロアパネル2は、1対のサイドシル1に架設され、車室と荷室の各々の床面を構成している。このフロアパネル2には、左右1対のリヤホイールハウス6の前端側部分に対応する位置において後方上り傾斜状のキックアップ部Kが形成されている。
フロアパネル2上には、キックアップ部Kよりも前側に1列目シート(図示略)と2列目シート7が搭載され、キックアップ部Kよりも後側に3列目シート8が搭載されている。2列目シート7の下方には、フロアパネル2を間に介して燃料タンク9が装備されている。荷室床面のフロアパネル2には、中央部分に下方へ凹入したスペアタイヤパン2aが形成され、スペアタイヤTが収容されている。スペアタイヤパン2aの中心部は、車幅方向中心を通って前後方向に延びる延長線上に配置されている。通常、荷室床面は、トランクボード10によって上面が覆われている。
リヤサイドフレーム3は、断面略ハット状に形成され、フロアパネル2と協働して前後方向に延びる閉断面を構成している。このリヤサイドフレーム3の途中部は、キックアップ部Kに対応してオーバーハングするように後方上り傾斜状に形成されている。
1対のリヤサイドフレーム3の後端部には、リヤエンドパネル21を介してバンパレイン23が装着された左右1対のクラッシュカン22が取り付けられている。
No.3クロスメンバ11は、フロアパネル2の下面側において1対のサイドシル1の途中部に架設されている。このNo.3クロスメンバ11は、断面略クランク状に形成され、フロアパネル2と協働して車幅方向に延びる閉断面を構成している。
図4〜図6に示すように、中間クロスメンバ12(前側クロスメンバ)は、No.3クロスメンバ11の後方に配設され、フロアパネル2の下面側において1対のリヤサイドフレーム3の前端側部分に架設されている。この中間クロスメンバ12は、断面略ハット状に形成され、フロアパネル2と協働して車幅方向に延びる閉断面を構成している。
これらNo.3クロスメンバ11と中間クロスメンバ12が、2列目シート7のスライド機構の前端部及び後端部を夫々支持している。
No.4クロスメンバ13の下端壁部13aは、No.3クロスメンバ11の下端壁部11aよりも高く、中間クロスメンバ12の下端壁部12aよりも低い高さ位置に配設されている。
リヤクロスメンバ16は、リヤエンドメンバと、このリヤエンドメンバの後側に配設されたリヤエンドパネル21とが協働して車幅方向に延びる閉断面構造に形成されている。
このリヤクロスメンバ16は、後部開口部5の下縁部分を構成している。
縦メンバ4は、後突時、スペアタイヤTの前端部による押圧力に起因したNo.4クロスメンバ13の前方移動及び上方移動を抑制するように構成されている。
図4〜図6に示すように、縦メンバ4は、フロアパネル2と燃料タンク9との間で且つ車幅方向中心を通って前後方向に延びる延長線上に配置され、中間クロスメンバ12とNo.4クロスメンバ13とを前後方向に連結している。
図6に示すように、後突前の通常状態では、スペアタイヤTの上端側部分が上側に若干突出した状態でスペアタイヤパン2a内に収容され、スペアタイヤTの前端側部分上方に3列目シート8が配設されている。
図8(a)に示すように、衝突中期には、クラッシュカン22の潰れ変形によって吸収されない衝突荷重がスペアタイヤTに作用し、スペアタイヤTを前方に押圧する。
No.4クロスメンバ13が縦メンバ4を介して中間クロスメンバ12に支持されているため、No.4クロスメンバ13(上側クロスメンバ14)とスペアタイヤパン2aの前端部との間のフロアパネル2の所定部分がスペアタイヤTの前端部からの押圧力によって圧縮されて変形を開始する。
また、スペアタイヤTの前端部からの押圧力により、No.4クロスメンバ13には側面視にて前側フランジ部を中心に反時計回りに回転して上昇移動させる応力が作用するが、後側フランジ部4gがNo.4クロスメンバ13の下端壁部13aに接合されているため、No.4クロスメンバ13の上昇移動が抑制される。
車両Vの下部車体構造によれば、スペアタイヤパン2aの前端部に対応した車幅方向位置に配置され且つ中間クロスメンバ12とNo.4クロスメンバ13とを前後方向に連結する縦メンバ4を設けているため、スペアタイヤTの前端部によるNo.4クロスメンバ13の前方移動を阻止し、スペアタイヤTの前側上方への移動を抑制することができる。
また、No.4クロスメンバ13よりも後方のフロアパネル2に下方へ凹入するように形成されたスペアタイヤパン2aとを備えているため、スペアタイヤパン2aを積極的にクラッシュストロークとして機能させることなく、スペアタイヤパン2aとNo.4クロスメンバ13との離隔距離にてクラッシュストロークを確保することができる。
1〕前記実施形態においては、車幅方向中心を通って前後方向に延びる延長線上に配置された単一の縦メンバの例を説明したが、少なくともスペアタイヤパンの前端部に対応した車幅方向位置に配置された縦メンバが存在すれば良く、2以上の縦メンバを設置しても良い。
1 サイドシル
2 フロアパネル
2a スペアタイヤパン
3 リヤサイドフレーム
4 縦メンバ
4a 下端壁部
9 燃料タンク
12 中間クロスメンバ(前側クロスメンバ)
12a 下端壁部
13 No.4クロスメンバ(後側クロスメンバ)
13a 下端壁部
T スペアタイヤ
Claims (5)
- 前後方向に延びる左右1対のサイドシルと、この1対のサイドシルに架設されたフロアパネルと、前記1対のサイドシルの内側且つ前記フロアパネルの下面側において前後方向に延びる左右1対のリヤサイドフレームと、前記フロアパネルの下面側において前記1対のリヤサイドフレームに架設された前側クロスメンバ及び後側クロスメンバと、前記後側クロスメンバよりも後方のフロアパネルに下方へ凹入するように形成されたスペアタイヤパンとを備えた車両の下部車体構造において、
前記前側クロスメンバと後側クロスメンバとを前後方向に連結する縦メンバであって、前記スペアタイヤパンの前端部に対応した車幅方向位置に配置された縦メンバを設け、
前記縦メンバが、前記フロアパネルと協働して前後方向に延びる閉断面を構成したことを特徴とする車両の下部車体構造。 - 前後方向に延びる左右1対のサイドシルと、この1対のサイドシルに架設されたフロアパネルと、前記1対のサイドシルの内側且つ前記フロアパネルの下面側において前後方向に延びる左右1対のリヤサイドフレームと、前記フロアパネルの下面側において前記1対のリヤサイドフレームに架設された前側クロスメンバ及び後側クロスメンバと、前記後側クロスメンバよりも後方のフロアパネルに下方へ凹入するように形成されたスペアタイヤパンとを備えた車両の下部車体構造において、
前記前側クロスメンバと後側クロスメンバとを前後方向に連結する縦メンバであって、前記スペアタイヤパンの前端部に対応した車幅方向位置に配置された縦メンバを設け、
前記縦メンバの下方に後部が配設された燃料タンクを備え、
前記縦メンバの下端壁部が前側程上方に移行する湾曲状に形成されたことを特徴とする車両の下部車体構造。 - 前後方向に延びる左右1対のサイドシルと、この1対のサイドシルに架設されたフロアパネルと、前記1対のサイドシルの内側且つ前記フロアパネルの下面側において前後方向に延びる左右1対のリヤサイドフレームと、前記フロアパネルの下面側において前記1対のリヤサイドフレームに架設された前側クロスメンバ及び後側クロスメンバと、前記後側クロスメンバよりも後方のフロアパネルに下方へ凹入するように形成されたスペアタイヤパンとを備えた車両の下部車体構造において、
前記前側クロスメンバと後側クロスメンバとを前後方向に連結する縦メンバであって、前記スペアタイヤパンの前端部に対応した車幅方向位置に配置された縦メンバを設け、
前記縦メンバと前記スペアタイヤパンの中心部が、車幅方向中心を通って前後方向に延びる延長線上に配置されたことを特徴とする車両の下部車体構造。 - 前記前側クロスメンバの下端壁部が前記後側クロスメンバの下端壁部よりも上側に配設され、
前記縦メンバの下端壁部が前側程上方に移行するように形成されたことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の車両の下部車体構造。 - 前記縦メンバは、後突時、前記後側クロスメンバの上昇移動を抑制するように前記前側クロスメンバに連結されていることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の車両の下部車体構造。
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