JP2006005308A - 不揮発性磁気メモリ - Google Patents

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Abstract

【課題】 構成が簡単で、メモリ動作が確実な不揮発性磁気メモリを提供する。
【解決手段】 外部磁場に対して磁化が変化する磁気ヒステリシス特性を有する棒形状を有し、棒形状の長手方向に沿って、1つの磁壁14を生じ、棒形状の両端に、第1、第2の電極15、17及びその中央部に第3の電極16を有する不揮発性磁気メモリ20Aにおいて、1つの磁壁14が移動した際に固定するための第1のくびれ部18を第1の電極15と第3の電極16との間に、かつ第2のくびれ部19を第2の電極17と第3の電極16との間に形成する。
【選択図】図5

Description

本発明は、磁性体中に単一存在する磁壁の位置を制御することにより、その位置に対応させて、随時、情報を書き込み及び読み出しできる不揮発性磁気メモリに関する。
近年、小型で携帯可能なデジタルカメラ、ビデオムービー及び携帯電話などの普及に伴い、これらの機器に組み込むための、小型で大容量かつリムーバブルの不揮発性固体メモリの需要が急速に高まっている。
不揮発性固体メモリ(以下、単に固体メモリともいう)は、ハードディスクや光ディスクのように、情報の記録再生において、記録媒体に対して相対運動する検出器(ヘッド)を必要としないので、上記のようなモバイル用の記憶素子(メモリ)として有用である。
ところで、現在、実用化されているこれらリムーバブルの固体メモリは全て、誘電体の電荷の有無を情報として記憶し、読出す方式のものである。
しかし、この方式の固体メモリにおいては、(1)情報の消去・書き込みに長い時間を要する、(2)書き込み・読み出しの可能な繰り返し回数が少ない、といった問題があり、期待される将来の情報書込み・読出しの高速化に対して必ずしも十分な特性を有していない。
これらの問題を克服するため、磁性体に磁界を加えると電気抵抗が変化する現象(磁気抵抗効果)を利用した、書込み・読出しを高速かつ繰り返し性高く行える不揮発性メモリであるMagnetoresistive Randam Access Memory(以下、単にMRAMという)が、提案され、各所で精力的に研究開発が進められている(例えば、特許文献1、特許文献2参照。)。
MRAMにおけるメモリ部は、主に、順次積層された固定磁化層、絶縁層及び磁化反転層から構成されている。ここでは、記録されている信号を読み出す場合には、絶縁層を介して固定磁化層と磁化反転層との間にトンネル電流を流したときの磁気抵抗効果を利用する。この構成は一般にはMagnetic Tunnel Junction(以下、単にMTJともいう)と呼ばれる。
MRAMに関しては、実用化に向けて多くの研究がなされているが、その過程で、MRAMにおいては、誘導磁場(書き込み線に電流を流して発生させる)を磁化反転に用いていることに起因して、(a)磁化反転に必要な強さの誘導磁場を形成するのに、多大な電力を消費する、及び、(b)誘導磁場が、隣接の素子において不随意な書き込み(誤動作)を引き起こす、(c)素子のサイズが増大する、という問題があることが判明した。
これらの問題を克服すべく、スピン注入という手法を用いることによって、磁化反転させるという方法が、新たに提案された(特許文献3参照。)。
スピン注入という方法は、外部の誘導磁場によらず、磁性体そのものに電流パルスを流すことによって、スピン偏極した電子を磁性体内に注入して磁化反転させるものである。この方法によれば、情報書き込み用の誘導磁場を発生させるための書き込み線が必要ないので、上記(a)、(b)、(c)の問題が全て解決される。
特開平9−251621号公報 特開平9−260743号公報 特開2003−17782号公報
ところで、上記の特許文献3に示される方法で磁化反転を実現するためには、上述のように、少なくともメモリ部には、積層した固定磁化層、絶縁層及び磁化反転層が必要となる。これらの層の形成には、スパッタ法やMBE(Molecular Beam Epitaxy:分子線エピタキシャル)法といった乾式の成膜装置を用いる必要がある。しかし,これらの成膜装置は大掛かりで高価な上、成膜に時間を要し、製造コストが高くなるという問題がある。
更に、上述のMTJにおいて、信号を読み出す場合、抵抗値の絶対値及び抵抗変化率は場所によって変化することなく、均一である必要がある。しかし上記の構成では均一性を確保するのが困難であるという問題があり、これがMRAMの実用化を阻害している最も大きな要因の1つになっている。その理由は、上記構成から成る膜の特性が成膜条件に敏感であり、特に絶縁層の膜厚に対しては、原子層レベルで制御する必要があり、大面積にわたって厳密に制御するのが困難なためである。また、絶縁層の形成において、ピンホールのような欠陥を皆無にすることは困難である。欠陥があると、その部分で固定磁化層と磁化反転層とがショートしてしまい、磁気抵抗効果が消滅してしまい、メモリとして動作しなくなるという問題がある。
そこで、本発明は、上記問題を解決して、構成が簡単で製造しやすく、低コストで製造でき、しかもメモリセル間で均一な特性を容易に得られ、メモリ動作が確実で、誤動作の少ない不揮発性磁気メモリを提供することを目的とする。
上記目的を達成するための手段として、本願発明は、外部磁場に対して磁化が変化する磁気ヒステリシス特性を有する棒形状を有し、前記棒形状の長手方向に沿って、1つの磁壁14を生じ、前記棒形状の両端に、第1、第2の電極15、17及びその中央部に第3の電極16を有する不揮発性磁気メモリ20Aにおいて、
1つの磁壁14が移動した際に固定するための第1のくびれ部18を第1の電極15と第3の電極16との間に、かつ第2のくびれ部19を第2の電極17と第3の電極16との間に形成することを特徴とする不揮発性磁気メモリである。
本発明の不揮発性磁気メモリは、請求項1記載によれば、外部磁場に対して磁化が変化する磁気ヒステリシス特性を有する棒形状を有し、前記棒形状の長手方向に沿って、1つの磁壁を生じ、前記棒形状の両端に、第1、第2の電極及びその中央部に第3の電極を有する不揮発性磁気メモリにおいて、前記1つの磁壁が移動した際に固定するための第1のくびれ部を前記第1の電極と前記第3の電極との間に、かつ第2のくびれ部を前記第2の電極と前記第3の電極との間に形成することにより、構成が簡単で製造しやすく、低コストで製造でき、メモリセル間で均一な特性を得やすく、製造時の歩留りが高く、磁壁が安定に存在しうるポイントを設けてあるので、メモリの動作が確実で、誤動作が少ない不揮発性磁気メモリを提供できるという効果がある。
以下、本発明の実施の形態につき、図面を参照して説明する。
図1は、本発明に係る不揮発性磁気メモリを構成する磁性体を説明する図である。図1の(b)は、磁性体10の磁気特性を示すM−H曲線である。図1の(a)は、M−H曲線の点A(H=0)における磁性体10の磁化状態を示し、図1の(c)は、M−H曲線の点B(H=0)における磁性体10の磁化状態を示す。
磁性体10は、自発磁化を有する強磁性体であり、短冊状の形状を有しており、その長手方向に沿って一軸異方性を有している。材料としては、Fe、Ni、Coのうちいずれか、もしくはこれらの合金、さらには、これらと他の非磁性元素との合金である。
図1の(b)に示すように、磁性体10に十分大きな正の外部磁場Hを印加すると、M−H曲線において飽和を示す点aに達する。このとき、内部磁化は一方向に揃っている。外部磁場Hを減少していくと、点cまで同じ磁化状態を保つが、さらに減少すると、一部の領域の磁化が反転し、点Aに達してもその状態が保たれる。
図1の(a)に示すように、点A(外部磁界H=0)においては、磁性体10には磁区1(右向きの磁化1aを有する)と磁区2(左向きの磁化1aより小さな磁化2aを有する)が現れ、その境界には磁壁3が生成する。磁性体10はその形状及び材質より、磁壁3が1個だけ生成するように構成されている。
外部磁場Hを反転させて(負の磁場)印加していくと、点eまでは、図1の(a)に示す状態をとるが、点eを越えると磁壁3は左の方に移動し、点fで磁区1と磁区2の大きさが同一となり、さらに点gに達すると、図1の(c)に示す状態となる。
すなわち、点gにおいては、磁区1A(右向きの磁化1Aaを有する:この大きさは磁化2aと略同様である)と磁区2A(左向きの磁化2Aaを有する:この大きさは磁化1aと略同様である)が現れ、その境界には磁壁3Aがある。
さらに、負の磁場Hを印加していくと、点gから点hまでは同じ状態を保つが、点hを越えると、磁壁3Aは左方に移動し、点iに達すると、磁壁3は消滅して磁性体10は左向きに一様に磁化された状態となる。点iより磁場を減少させていくと、点kまで同じ状態が保たれるが、点kより磁壁3が左端に生成して、点lに達すると、図1の(c)に示す状態になる。この状態は、磁場Hを減少させて点lから点B(磁場0)を経由して、正の磁場Hを印加していくと点mまで続く。点mに達すると、磁壁3は右方に移動し、点oに達すると図1の(a)に示す状態を磁性体10はとる。さらに磁場を大きくしてゆき、点pまでは同じ状態を保つが、点pに達すると磁壁3はさらに右方に移動し、点bで磁性体10は右方向に一様磁化する(点aと同様の状態である)。
以上、本発明に係る不揮発磁気メモリを構成する磁性体10を説明した。
次に、不揮発性磁気メモリについて説明する。
図2は、本発明に係る不揮発性磁気メモリを示す基本構成図である。
同図に示すように、本発明に係る不揮発性磁気メモリ10Aは、上述した磁性体10に電極5、6、7を形成したものより構成される。短冊状の磁性体10は、2つの磁区1と磁区2と、この磁区1、2間に形成されている磁壁3より構成されている。この場合、磁区1には右向きの磁化1aが存在し、磁区2には左向きの磁化2aが存在するとして表示してある。磁化1aは、磁化1bより大きいとして示してある。
図示の磁性体10の短冊状の長手方向の左端に電極5が、右端に電極7が、中央に電極6がそれぞれ配置されている。一般的には、電極は磁性体内の任意の2点もしくはそれ以上に接続され、信号の書込み/読出しを行う際に、磁性体10内に電流を流すことに用いる。材料としては、導電性の高い金属であれば良く、例えば、Cu、Au、Alもしくはこれらを含有する合金を用いる。
磁壁3とは磁区1と磁区2との境界であり、磁化の方向が変化している領域である。同図では、電極6と電極7との間(以下、電極6−7間とも表示する。)の磁性体10内に磁壁3が存在する。磁壁3は磁性体10内に電流を流すことによって磁性体10内で移動するものである。
ここで、電極5と電極6との間(以下、電極5−6間とも表示する。)の磁性体10の電気抵抗をR1とし、電極6−7との間の磁性体10の電気抵抗をR2とすると、R1はR2より大きい。これは、磁性体10内において磁壁3の電気抵抗が、磁区1、2の電気抵抗より極めて大きいことに起因する。
次に、この不揮発性磁気メモリ10Aに、信号の書込み/読出しを行う方法を説明する。
定義として、図2に示すように、磁壁3が電極5−6間に存在せず、電極6−7間に存在するとし、電気抵抗R1が小さく、電気抵抗R2が大きい状態を信号“0”とする。一方、磁壁3が電極5−6間に存在して、電極6−7間には無く、電気抵抗R1が大きく、電気抵抗R2が小さい状態を信号“1”としておく(図3の状態)。
まず、図2に示す磁性体10の状態から信号“1”を書込む場合を説明する。
図3は、本発明に係る不揮発性磁気メモリにおいて、信号“1”を書込む場合を説明する図である。
同図には信号“1”が書き込まれた状態を示してある。
同図に示すように、磁性体10の左側(電極5)から右側(電極7)に電流4を流す。このとき磁壁3は、電流4の流れる方向とは反対に右から左に移動し、電極5−6間に来る。これで、電極5−6間の電気抵抗R1が、電極6−7間の電気抵抗R2より大きい状態となり、信号“1”が書込めたことになる。
磁壁3が電流4とは反対に右から左方向に移動するのは、電流4による電子の移動する方向は右から左であり、電子が磁壁3を通過するとき、スピンの角運動量を保存するために磁壁3が電子の移動する方向に移動するためである。
ここでは、図2に示した磁化1aを有する磁区1は、磁化1aより小さな磁化1Aaを有する磁区1Aに変化し、磁化2aを有する磁区2は、磁化2aより大きな磁化2Aaを有する磁区2Aに変化している。
次に、図3に示す信号“1”の書き込まれた磁性体10に信号“0”を書込む場合を説明する。
図4は、本発明に係る不揮発性磁気メモリにおいて、信号“0”を書込む場合を説明する図である。
同図には信号“0”が書き込まれた状態を示してある。
図3の状態から信号“0”を書込む場合は、信号“1”を書込む場合と同様の要領で、流す電流4Aの方向を図3の場合の電流4とは逆方向の右から左にすればよい。これによって磁壁3は、左から右に移動し、電極6−7間に来て、電気抵抗R1が電気抵抗R2より大きい状態となるので、信号が書込めたことになる。
次に、信号の読出しについて説明する。
書き込まれた信号(“0”または“1”)を読み出すには、電気抵抗R1もしくは電気抵抗R2(または、両方とも)を検出すればよい。具体的には電極5−6間(または、電極6−7間)に定電流を流して電極5−6間(または、電極6−7間)の電位差を読む、電極5−6間(または、電極6−7間)に定電圧を加えて電流値を読む、といった方法がある。信号の読出しには、電気抵抗R1もしくは電気抵抗R2のいずれか一方を検出することにより可能であるが、差動回路を形成して、電気抵抗R1と電気抵抗R2の差分を検出するようにすると、更に読出しの確度が向上する。ここで、信号を読み出す場合の電流の大きさは、信号を書込むときの電流よりも小さくし、磁壁3が移動しないようにする必要がある。
以上、本発明に係る不揮発性磁気メモリの基本構成について説明したが、短冊状の磁気メモリに設けた3つの電極に対し、それぞれ2個の中間に位置する磁性体の領域に、少なくとも1ヶ所ずつ、他の場所に比べて磁壁が安定に存在しうるポイントを設けると、更に確実な動作が実現できる。図5により、その一例を後述するが、磁壁を滞在させたい場所にくびれ(狭窄部)を形成し、その場所の磁性体の断面積を相対的に小さくしておくと、磁壁はくびれの部分で安定に滞在できるので、他の不安定な部分に留まることがなくなるので、磁気メモリの誤動作がなくなり、確実な動作が実現できる。
更に確実に動作させるために、磁壁が安定に存在しうるポイントが、そこに磁壁が存在したときバリスティックな伝導が得られるナノコンタクト状態にすると有効である。バリスティックな伝導とは、磁性体中を電子が移動するとき、磁性体の磁化によってスピン偏極した電子が散乱されずに偏極状態を保ったまま移動することを指す。スピン偏極した電子は磁壁で反射しやすいので、磁壁をはさんだ両端では電気抵抗が高く、電極間に磁壁がある場合とない場合とでの電気抵抗の比を10から1000という大きな値がとれるので、磁気メモリの動作は一層安定になる。
図5は、本発明の不揮発性磁気メモリの実施例における磁性体を示す構成図である。
図6は、本発明の不揮発性磁気メモリの実施例を示す構成図である。図6の(a)は平面図を示し、図6の(b)は図6の(a)におけるAA−BB断面図である。
図7は、本発明の不揮発性磁気メモリの実施例において、書込み(記録)方法を説明するための図である。
図8は、本発明の不揮発性磁気メモリの実施例において、読出し(再生)方法を説明するための図である。
図5に示すように、本実施例の不揮発性磁気メモリ(以下、単にメモリともいう)20Aにおける磁性体20は、短冊状をしており、長手方向の両端にはこれらに接続する電極15、17を設け、中央部には電極16を設けてある。磁性体には、電極15と電極16との間に狭窄部18を、電極16と電極17との間に狭窄部19を設けてある。これにより、磁性体20は3領域11、12、13より構成される。ここでは、磁性体20に存在する磁壁14は狭窄部19に存在している様子を示してある。領域11と領域12には右向きの磁化22が存在し、領域13には左向きの磁化23が存在する。
次に、図6により、不揮発性磁気メモリ20Aに作製について述べる。
まず、ガラスまたは酸化処理されたSi等からなる基板上に、図6に示すような磁性体20と、その上に電極15、16,17のパターンを形成する。
基板の材料としては、上記には限らないが、絶縁体もしくは導電性の場合は酸化処理するなど、絶縁皮膜するのがよい。
パターン形成にはリソグラフィーの手法を用い、磁性体20と電極15,16,17は、メッキ、スパッタ、蒸着等の成膜方法を用いる。
図6には、単一のメモリ20Aのみ示してあるが、メモリの容量に応じて、必要な数だけ並べてパターンニングする。
磁性体20としては例えば、Ni80−Fe20at%の合金を用いる。短冊状の磁性体20の幅は、作製しようとするメモリの容量によって決定されるが、例えば幅100nm、膜厚10nm程度とする。長さは、磁性体20のHc(10〜100Oe程度の範囲である)に応じて、単一磁壁となるように定める。さらに、磁壁14が所定の位置に安定に滞在させるため、電極16に対して両側に、幅5−50nm程度のくびれ(狭窄部)18、19を形成する。幅5nm程度になるとナノコンタクト状態になると考えられる。
電極15,16、17の材料としてはCu、Auなどを用いる。電極15,16,17のパターンの厚みと大きさは、メモリの容量と後で配線して導通をとるのに十分となるように考慮して決める。
次に、メモリ20Aに信号“1”を書込む手順について述べる。
図7に示すとおり、電極15がプラス、電極17がマイナスとなるように電源21を接続し、電圧Vwを印加して電極15から電極17に向かい磁性体20中に電流を流す。このときの電流値は、磁壁14を狭窄部19から移動させて狭窄部18(電極15−電極16間)に来るのに十分な電流密度から決定する。
この場合の磁性体20の断面積は、
100nm×10nm=1000nm2=10-11cm2
であるので、例えば、磁壁14の移動に必要な電流密度を108A/cm2とすると、必要な電流値は、
108A/cm2×10-11cm2=10-3A=1mA
とすればよい。このとき、数μsecのパルス電流で、十分磁壁14は移動する。
メモリ20Aに信号“0”を書込む場合は、上記“1”を書込む場合と電流の向きが逆になるよう、電極15をマイナス、電極17をプラスとして電源21を接続し、電極17から電極15に向かって磁性体20中に、上述と同様の電流を流せばよい。
次に、信号を読み出す手順について述べる。
図8に示すとおり、信号を書込むときと同様、電極15と電極17間に電圧Vrを印加する。ただしこのとき、電極15から電極17に向かって磁性体20中を流れる電流により、磁壁14が移動しない程度に、電流値を小さく設定する。例えば、電流密度を105〜106A/cm2程度(電流値は1から10μA程度になる)にする。
そして、このとき、例えば、電極16と電極17との間の電位差を電圧計25により検出する。磁壁14の存在するところで抵抗値が高くなっているので、電位差が小さければ信号“1”、大きければ信号“0”である。なおこれは、電極15と電極17との間の電位差を検出するようにしてもよい。この場合は電位差が小さければ信号“0”、大きければ信号“1”となる。
以上は、1個のメモリセルにおける動作の例を示したが、実際のメモリはセルが複数並んでいる。この場合は単純マトリクス型にセルを配列させたメモリ素子に外部から電源供給およびセレクタ回路によって所望のセルを選択して書込み・読出しを行う方法や、個々のセルにトランジスタを設けて動作させる方法がある。これらの方法は、従来の半導体技術を流用して実現可能である。
以上、説明したように、本発明の不揮発性磁気メモリは、単層で短冊状の簡単な構成の磁性体よりなっており、製造しやすく、しかも低コストで製造できる。単純な構成であるので、複数のメモリセルよりメモリを構成した場合でも、メモリセル間で均一な特性を得やすく、製造時の歩留まりも良好となる。磁性体中に、磁壁が安定に存在しうる場所(狭窄部)を設けることで、メモリの動作が安定確実に行われ、誤動作が少ない。磁壁が安定に存在しうる場所(ポイント)を、磁壁が存在したときバリスティックな伝導が得られるナノコンタクト状態にすることで電気抵抗変化がさらに大きくなり、メモリの動作が一層確実となり誤動作が極めて少なくなる。
デジタルカメラ、ビデオムービー、携帯電話等モバイル機器用の外部メモリ、コンピュータ用の内・外部メモリ(DRAM、HDD、CD/DVDの置換え)、AV機器その他の家電製品のメモリ、インスタントオンのコンピュータのメインメモリとして適用できる。
本発明に係る不揮発性磁気メモリを構成する磁性体を説明する図である。 本発明に係る不揮発性磁気メモリを示す基本構成図である。 本発明に係る不揮発性磁気メモリにおいて、信号“1”を書込む場合を説明する図である。 本発明に係る不揮発性磁気メモリにおいて、信号“0”を書込む場合を説明する図である。 本発明の不揮発性磁気メモリの実施例における磁性体を示す構成図である。 本発明の不揮発性磁気メモリの実施例を示す構成図である。 本発明の不揮発性磁気メモリの実施例において、書込み(記録)方法を説明するための図である。 本発明の不揮発性磁気メモリの実施例において、読出し(再生)方法を説明するための図である。
符号の説明
1…磁区、1a…磁化、1A…磁区、2…磁区、2a…磁化、2A…磁区、3…磁壁、4…電流、4A…電流、5…電極、6…電極、7…電極、10…磁性体、10A…不揮発性磁気メモリ、11…領域、12…領域、13…領域、14…磁壁、15…電極、16…電極、17…電極、18…狭窄部(くびれ部)、19…狭窄部(くびれ部)、20…磁性体、20A…不揮発性磁気メモリ、21…電源、22…磁化、23…磁化、25…電圧計

Claims (1)

  1. 外部磁場に対して磁化が変化する磁気ヒステリシス特性を有する棒形状を有し、前記棒形状の長手方向に沿って、1つの磁壁を生じ、前記棒形状の両端に、第1、第2の電極及びその中央部に第3の電極を有する不揮発性磁気メモリにおいて、
    前記1つの磁壁が移動した際に固定するための第1のくびれ部を前記第1の電極と前記第3の電極との間に、かつ第2のくびれ部を前記第2の電極と前記第3の電極との間に形成することを特徴とする不揮発性磁気メモリ。

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