JP2006005004A - 電子デバイス又はその製造手段の表面処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】電子デバイス又はその製造手段の新たな保護手法を提供すること
【解決手段】電子デバイス又はその製造手段の表面に、導電体と、誘電体又は半導体との複合体を配置する
【選択図】なし

Description

本発明は、電子デバイス又はその製造手段の表面に正電荷を付与することにより、当該表面の自然酸化を防止し、汚染を防止乃至低減し、また、保護を達成する方法に関する。
近年の半導体素子における回路パターンの微細化により、ICチップ等の電子デバイスの製造過程中の微粒子状又はガス状汚染物質による品質低下が問題とされており、電子デバイスの製造環境を清浄化すべく幾つかの機器が使用されている。
例えば、電子デバイス製造手段としてクリーンルームを用いて、電子デバイス製造環境の清浄化を図ることが行われている。通常、クリーンルームはポリカーボネート等の樹脂及び/又はSUS等の金属からなり、内部は各種照明器具によって作業可能な環境とされている。そして、クリーンルーム内の微粒子状又はガス状汚染物質はフィルター、Nパージ、UV光照射の各処理方式によって除去される。
しかしながら、樹脂製部分を有するクリーンルームでは、当該樹脂製部分から可塑剤(例えばフタル酸エステル)等の有機物質が揮発して電子デバイス表面を汚染するおそれがある。また、金属・ガラス等の無機物質からなるクリーンルームであっても、クリーンルーム内に樹脂製品等の有機物質が存在する場合は、当該有機物質からガス状汚染物質が発生するおそれがある。更に、クリーンルーム内の照明器具又は汚染物質除去用の光照射装置の照射光の影響によって、可塑剤等以外の新たなガス状汚染物質が生成して前記樹脂製部分又は有機物質から放出されるおそれもある。
また、半導体ウェハ等をベースとした電子デバイスでは0.1nm厚程度の自然酸化膜でさえもデバイス特性に影響を与えかねないが、クリーンルーム内の照明器具又は汚染物質除去用の光照射装置からの照射光の作用により、クリーンルームの材質に係わらず、電子デバイス表面が自然酸化するおそれがある。
このように、クリーンルーム等の閉鎖環境を利用してもなお電子デバイスの汚染及び自然酸化を完全に回避することは困難であった。そして、半導体集積回路の更なる微細化により、電子デバイス表面の汚染・自然酸化を更に低減させる必要性が増大していた。
本発明は、そのような現状に鑑みて為されたものであり、電子デバイス又はその製造手段の表面の汚染・自然酸化を効果的に防止乃至低減し、それにより当該電子デバイス又はその製造手段の表面保護を達成することをその目的とする。
本発明の目的は、電子デバイス又はその製造手段の表面上又は表層中に、導電体と誘電体又は半導体との複合体を配置することによって達成される。
前記複合体は有機ケイ素化合物を含むことが好ましい。
前記表面と、前記複合体との間には中間層を形成してもよい。
本発明の対象となる前記電子デバイスとしては、シリコンウェハ、ICチップ又はプリント基板が好適であり、また、前記電子デバイス製造手段としては、クリーンルーム、ウェハ搬送用クリーンダクト・トンネル又はウェハ搬送用クリーンボックスが好適である。
前記複合体は、銅、マンガン、ニッケル、コバルト、鉄及び亜鉛からなる群から選択された少なくとも1つの金属元素がドープされたチタン酸化物微粒子であることが好ましい。
電子デバイスの製造雰囲気中に浮遊している汚染物質、及び/又は、電子デバイス又はその製造手段表面に付着した汚染物質は照明器具等の作用により光酸化され、正電荷を帯びるが、本発明の方法が施された電子デバイス及びその製造手段の表面にも正電荷が発生するので、前記汚染物質は静電的に反発して、電子デバイス及びその製造手段の表面に付着せず、または、一時的に付着したとしても自然と離脱する。したがって、電子デバイス又はその製造手段の表面をセルフクリーニングすることが可能となる。また、汚染された電子デバイス製造手段による二次汚染を低減することもできる。
また、本発明の方法により処理された電子デバイス及びその製造手段は照明器具等からの電磁波による酸化作用にも高い抵抗性を有する。したがって、電子デバイス及びその製造手段の表面における酸化膜の発生を防止することができる。また、樹脂等の酸化により発生する揮発性有機ガスを低減させることもでき、樹脂製部分を備えた電子デバイス製造手段による電子デバイス汚染の可能性を更に減少できる。
電子デバイス製造雰囲気中に存在する無機及び/又は有機系汚染物質は電子デバイス及び/又はその製造手段の表面に接触して序々に付着していく。
本発明は、静電的な反発作用によって、これらの汚染物質を電子デバイス及び/又はその製造手段から除去し、又は、これらの汚染物質の基体への付着を回避乃至低減することを、その第1の特徴とする。まず、本発明の第1の特徴について説明する。
電子デバイス製造雰囲気中に浮遊している汚染物質、特に有機系汚染物質は電子デバイス製造手段からの照明光をはじめとして各種の電磁波により、いわゆる光酸化反応を受け、「酸化」された状態にある。
光酸化反応とは、有機物又は無機物表面に付着した酸素分子(O)及び/又は水分(HO)から電磁波の作用により一重項酸素()及び/又はヒドロキシルラジカル(・OH)が生成される際に当該有機物又は無機物から電子(e)が引き抜かれ、当該有機物又は無機物が酸化される現象をいう。したがって、電子デバイス製造雰囲気中の有機系及び/又は無機系汚染物質の表面は、光酸化による電子(e)の引き抜きにより、正に帯電する。
そこで、本発明では、電子デバイス及び/又はその製造手段の表面に正電荷を付与することにより、静電反発力を利用して有機系及び/又は無機系汚染物質を前記表面から自然に離脱させ、及び/又は、前記有機系及び/又は無機系汚染物質の前記表面への付着を阻止する。前記表面に正電荷を付与する方法として、本発明では、導電体と誘電体又は半導体との複合体を使用する。前記複合体によって正電荷を付与する原理を図1に示す。
図1は図示を省略する電子デバイス又はその製造手段の表面上に、導電体−誘電体又は半導体−導電体の組み合わせを配列した概念図である。導電体は、内部に自由に移動できる自由電子が高い濃度で存在することによって、表面に正電荷状態を有することができる。なお、導電体として正イオンを含む導電性物質を使用することも可能である。一方、導電体に隣接する誘電体又は半導体は、導電体の表面電荷状態の影響により誘電分極される。この結果、導電体に隣接する側には負電荷が、また、非隣接側には正電荷が誘電体又は半導体に発生する。これらの作用により導電体−誘電体又は半導体−導電体の組み合わせの表面は正電荷を帯びることとなり、電子デバイス又はその製造手段の表面に正電荷が付与される。なお、図1には1つの導電帯−誘電体又は半導体−導電体の組み合わせを示しているが、実際には、多数の導電体−誘電体又は半導体−導電体の組み合わせが電子デバイス又はその製造手段の表面を被覆する。
次に、正電荷を帯びる電子デバイス又はその製造手段表面から汚染物質が除去される機構を図2に示す。
まず、電子デバイス又はその製造手段の表面上又は表層中に導電体と誘電体又は半導体との複合体を配置することにより、当該表面に正電荷を付与する(図2−(1))。
前記表面に汚染物質が堆積し、照明光等の電磁波の作用により光酸化される。こうして汚染物質にも正電荷が付与される(図2−(2))。
前記表面と汚染物質との間に正電荷同士の静電反発が発生し、反発離脱力が汚染物質に発生する。これにより、電子デバイス又はその製造手段の表面への汚染物質の固着力が低減される(図2−(3))。
電子デバイス製造雰囲気のパージ、洗浄液による洗浄等の物理的な作用により、汚染物質は電子デバイス又はその製造手段から容易に除去される(図2−(4))。これにより、電子デバイス又はその製造手段はセルフクリーニングされる。
さて、本発明は、電子デバイス及び/又はその製造手段の表面に正電荷を付与することによって、電子デバイス及び/又はその製造手段の表面における自然酸化を回避乃至低減することを、その第2の特徴とする。次に、本発明の第2の特徴について説明する。
一般にp型Si基板はn型Si基板に比べて、表面の自然酸化速度が遅いことが報告(Morita M, Ohmi T, Hasegawa E, Kawakami M, and Ohwada M; J. Appl. Phys. 68, 1272-1274 (1990))されている。これは、n型Si基板では表面に吸着した酸素分子に電子が供与されるので酸化が促進されるが、p型Si基板では正孔が多く電子が少ないため、表面に吸着した酸素分子への電子供与が困難となり酸化が抑制されるためと考えられている(Hirose M, Yasaka T, and Miyazaki S; Handoutai Kenkyu, 36, VLSI Technology16, 263-284, ed. Nishizawa J. (Kougyo Chousakai,1992)(in Japanese)。しかしながら、いずれにせよp型Si基板及びn型Si基板の両者の自然酸化現象の原因は、基板表面に吸着された酸素に基板から電子が供与され光酸化を引き起こすラジカルが生成されることにある。
本発明では、既述したように、電子デバイス又はその製造手段の表面上又は表層中に導電体と誘電体又は半導体との複合体を配置することにより、当該表面に正電荷を付与するので、電子デバイス又はその製造手段の表層に存在する電子を当該正電荷が捕捉し、外部への電子の移動を遮断乃至低減する。したがって、電磁波の作用により電子デバイス又はその製造手段の表面に吸着された酸素分子が一重項酸素()となり、当該表面から電子を引き抜こうとしても、当該表面からの電子移動が困難となり、結果的に、電子デバイス又はその製造装置の表面酸化が回避乃至低減される。
電子デバイス製造手段又はその一部が樹脂等の有機物質からなる場合も、本発明によりその表面に正電荷を帯電させることにより、当該表面に吸着した酸素分子による当該有機物質からの電子の引き抜きを回避乃至低減し、これにより、当該有機物質の酸化による新たな揮発性汚染物質の発生を抑制することができる。なお、前記表面に吸着した酸素分子によって幾つかの電子が引き抜かれても、当該表面に存在する正電荷の作用により安定な酸素分子と変化すると考えられる。
本発明の対象となる電子デバイスは特に限定されるものではなく、各種の半導体素子、又は、半導体素子と有機基体との組み合わせを使用することができる。電子デバイスとしては、例えば、シリコンウェハ、ICチップ、ICチップ−リードフレームアセンブリ、システムLSIチップ、CCD、プリント基板等が挙げられるが、特に、シリコンウェハ、ICチップ及びプリント基板が好ましい。
本発明の対象となる電子デバイス製造手段は特に限定されるものではなく、各種の無機系基体及び有機系基体、或いは、それらの組み合わせからなるものを使用することができる。
無機系基体としては、例えば、Taガラス、ITOガラス、Cu/ガラス等の透明又は不透明ガラス、金属、金属酸化物、セラミックス等の物質からなる基体が挙げられる。また、有機系基体としては、例えば、有機樹脂、木材、紙等の物質からなる基体が挙げられる。有機樹脂をより具体的に例示すると、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ボリカーボネート、ポリアクリレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリアミド、ポリウレタン、ABS樹脂、ポリ塩化ビニル、シリコーン、メラミン樹脂、尿素樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、セルロース、エポキシ変性樹脂等が挙げられる。基体の形状も特に限定されるものではなく、立方体、直方体、球形、シート形、繊維状等の任意の形状をとることができる。なお、基体は多孔質であってもよい。
基体の表面は塗装されていてもよく、塗装材としては、アルキド樹脂、アクリル樹脂、アミノ樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、アクリルシリコン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、紫外線硬化樹脂、フェノール樹脂、塩化ビニル樹脂、含成樹脂エマルジョン等の合成樹脂と着色剤とを含有するいわゆるペンキ塗料を好適に使用することができる。
上記塗装膜の厚みは0.01〜100μmが好ましく、0.1〜50μmがより好ましく、特に、0.5μm〜10μmが好ましい。
また、塗装手段としては、例えば、スプレーコーティング法、ディップコーティング法、フローコーティング法、スピンコーティング法、ロールコーティング法、刷毛塗り、スポンジ塗り等が適用できる。なお、塗装膜の硬度、基体の密着性等の物理的性能を向上させるために、基体及び塗装膜の許容範囲内で加熱することが望ましい。
電子デバイス製造手段としては、例えば、ブレードソー、ワイヤーソー等のシリコンインゴット切断装置、シリコンウェハ研磨装置、シリコンウェハ洗浄装置、シリコンウェハ加熱装置、フォトレジスト塗布装置、フォトレジスト現像装置、エッチング装置、ダイシングソー等のダイシング装置、リードフレームマウント装置、ワイヤボンディング装置、クリーンルーム等の製造設備、シリコンウェハ搬送用クリーンダクト・トンネル又はシリコンウェハ搬送用クリーンボックス等の製造機器が挙げられるが、クリーンルーム、シリコンウェハ搬送用クリーンダクト・トンネル、シリコンウェハ搬送用クリーンボックスが好ましい。
本発明において使用される複合体を構成する導電体は耐久性の点から金属が望ましく、アルミニウム、錫、セシウム、インジウム、セリウム、セレンクロム、ニッケル、アンチモン、鉄、銀、銅、マンガン、白金、タングステン、ジルコニウム、亜鉛等の金属が挙げられる。
導電体としては、一部の金属の金属塩も使用可能である。具体的には、塩化アルミニウム、塩化第1及び第2錫、塩化クロム、塩化ニッケル、塩化第1及び第2アンチモン、塩化第1及び第2鉄、硝酸銀、塩化セシウム、三塩化インジウム、塩化第1セリウム、四塩化セレン、塩化第2銅、塩化マンガン、塩化第2白金、四塩化タングステン、オキシ二塩化タングステン、タングステン酸カリウム、塩化第2金、オキシ塩化ジルコニウム、塩化亜鉛等の各種の金属塩が例示できる。また、水酸化インジウム、ケイタングステン酸等の水酸化物又は酸化物等も使用可能である。
導電体としては、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリチオフェンビニロン、ポリイソチアナフテン、ポリアセチレン、ポリアルキルピロール、ポリアルキルチオフェン、ポリ−p−フェニレン、ポリフェニレンビニロン、ポリメトキシフェニレン、ポリフェニレンスルファイド、ポリフェニレンオキシド、ポリアントラセン、ポリナフタレン、ポリピレン、ポリアズレン等の導電性高分子も使用可能である。
半導体としては、例えば、C、Si、Ge、Sn、GaAs、Inp、GeN、ZnSe、PbSnTe等があり、半導体酸化金属や光半導体金属、光半導体酸化金属も使用可能である。好ましくは、酸化チタン(TiO)の他に、ZnO、SrTiOP、CdS、CdO、CaP、InP、In、CaAs、BaTiO、KNbO、Fe、Ta、WO、NiO、CuO、SiC、SiO、MoS、InSb、RuO、CeO等が使用されるが、Na等で光触媒能を不活性化したものが望ましい。
誘電体としては、強誘電体であるチタン酸バリウム(PZT)いわゆるSBT、BLTや次に挙げる PZT、PLZT―(Pb、La)(Zr、Ti)O、SBT、SBTN―SrBi(Ta、Nb)、BST―(Ba、Sr)TiO、LSCO―(La、Sr)CoO、BLT、BIT―(Bi、La)Ti12、BSO―BiSiO等の複合金属が使用可能である。また、有機ケイ素化合物であるシラン化合物、シリコーン化合物、いわゆる有機変性シリカ化合物、また、有機ポリマー絶縁膜アリレンエーテル系ポリマー、ベンゾシクロブテン、フッ素系ポリマーパリレンN、またはF、フッ素化アモルファス炭素等の各種低誘電材料も使用可能である。
導電体と誘電体又は半導体との複合体としては、電子デバイス及び/又はその製造手段の表面に正電荷を付与可能なものであれば、任意の導電体と誘電体又は半導体との組み合わせを使用可能であるが、表面のセルフクリーニング化の点では、金属ドープ酸化チタンを使用することが好ましい。前記金属としては、銅、マンガン、ニッケル、コバルト、鉄及び亜鉛からなる群から選択された金属元素の少なくとも1つが好ましく、酸化チタンとしてはTiO、TiO、TiO、TiO/nHO等の各種の酸化物、過酸化物が使用可能である。特に、ペルオキソ基を有する過酸化チタンが好ましい。酸化チタンはアモルファス型、アナターゼ型、ブルッカイト型、ルチル型のいずれでもよく、これらが混在していてもよいが、アモルファス型酸化チタンが好ましい。
アモルファス型酸化チタンは光触媒機能を有さない。一方、アナターゼ型、ブルッカイト型及びルチル型の酸化チタンは光触媒機能を有するが、銅、マンガン、ニッケル、コバルト、鉄又は亜鉛を一定濃度以上に複合させると光触媒機能を喪失する。したがって、前記金属ドープチタン酸化物は光触媒機能を有さないものである。なお、アモルファス型酸化チタンは太陽光による加熱等により経時的にアナターゼ型酸化チタンに変換されるが、銅、マンガン、ニッケル、コバルト、鉄又は亜鉛と複合させるとアナターゼ型酸化チタンは光触媒機能を失うので、結局のところ、前記金属ドープチタン酸化物は経時的に光触媒機能を示さないものである。
前記金属ドープチタン酸化物の製造方法としては、一般的な二酸化チタン粉末の製造方法である塩酸法又は硫酸法をベースとする製造方法を採用してもよいし、各種の液体分散チタニア溶液の製造方法を採用してもよい。そして、上記金属は、製造段階の如何を問わずチタン酸化物と複合化することができる。
例えば、前記金属ドープチタン酸化物の具体的な製造方法としては、以下の第1〜第3の製造方法、並びに、従来から知られているゾル−ゲル法が挙げられる。
第1の製造方法
まず、四塩化チタン等の四価チタンの化合物とアンモニア等の塩基とを反応させて、水酸化チタンを形成する。次に、この水酸化チタンを酸化剤でペルオキソ化し、超微細粒子のアモルファス型過酸化チタンを形成する。この反応は好ましくは水性媒体中で行なわれる。さらに、任意に加熱処理することによりアナターゼ型過酸化チタンに転移させることも可能である。上記の各工程のいずれかにおいて銅、マンガン、ニッケル、コバルト、鉄、亜鉛又はそれらの化合物の少なくともいずれか1つが混合される。
ペルオキソ化用酸化剤は特に限定されるものではなく、チタンのペルオキソ化物、すなわち過酸化チタンが形成できるものであれば各種のものが使用できるが、過酸化水素が好ましい。酸化剤として過酸化水素水を使用する場合は、過酸化水素の濃度は特に制限されることはないが、30〜40%のものが好適である。ペルオキソ化前には水酸化チタンを冷却することが好ましい。その際の冷却温度は1〜5℃が好ましい。
図3に上記第1の製造方法の一例を示す。図示される製造方法では、四塩化チタン水溶液とアンモニア水とを、銅、マンガン、ニッケル、コバルト、鉄、亜鉛の化合物の少なくとも1つの存在下で混合し、当該金属の水酸化物及びチタンの水酸化物の混合物を生成させる。その際の反応混合液の濃度及び温度については、特に限定されるわけではないが、希薄且つ常温とすることが好ましい。この反応は中和反応であり、反応混合液のpHは最終的に7前後に調整されることが好ましい。
このようにして得られた金属及びチタンの水酸化物は純水で洗浄した後、5℃前後に冷却され、次に、過酸化水素水でペルオキソ化される。これにより、金属がドープされた、アモルファス型のペルオキソ基を有するチタン酸化物微細粒子を含有する水性分散液、すなわち金属ドープチタン酸化物を含有する水性分散液を製造することができる。
第2の製造方法
四塩化チタン等の四価チタンの化合物を酸化剤でペルオキソ化し、これとアンモニア等の塩基とを反応させて超微細粒子のアモルファス型過酸化チタンを形成する。この反応は好ましくは水性媒体中で行なわれる。さらに、任意に加熱処埋することによりアナターゼ型過酸化チタンに転移させることも可能である。上記の各工程のいずれかにおいて銅、マンガン、ニッケル、コバルト、鉄、亜鉛又はそれらの化合物の少なくともいずれか1つが混合される。
第3の製造方法
四塩化チタン等の四価チタンの化合物を、酸化剤及び塩基と同時に反応させて、水酸化チタン形成とそのペルオキソ化とを同時に行い、超微細粒子のアモルファス型過酸化チタンを形成する。この反応は好ましくは水性媒体中で行なわれる。さらに、任意に加熱処埋することによりアナターゼ型過酸化チタンに転移させることも可能である。上記の各工程のいずれかにおいて銅、マンガン、ニッケル、コバルト、鉄、亜鉛又はそれらの化合物の少なくともいずれか1つが混合される。
なお、第1乃至第3の製造方法において、アモルファス型過酸化チタンと、これを加熱して得られるアナターゼ型過酸化チタンとの混合物を金属ドープチタン酸化物として使用できることは言うまでもない。
ゾル−ゲル法による製造方法
チタンアルコキシドに、水、アルコール等の溶媒、酸又は塩基触媒を混合撹拌し、チタンアルコキシドを加水分解させ、超微粒子のチタン酸化物のゾル溶液を生成する。この加水分解の前後のいずれかに、銅、マンガン、ニッケル、コバルト、鉄、亜鉛又はそれらの化合物の少なくともいずれか1つが混合される。なお、このようにして得られるチタン酸化物は、ペルオキソ基を有するアモルファス型である。
上記チタンアルコキシドとしては、一般式:Ti(OR´)(ただし、R´はアルキル基)で表示される化合物、又は上記一般式中の1つ或いは2つのアルコキシド基(OR´)がカルボキシル基或いはβ−ジカルボニル基で置換された化合物、或いは、それらの混合物が好ましい。
上記チタンアルコキシドの具体例としては、Ti(O−isoC、Ti(O−nC、Ti(O−CHCH(C)C、Ti(O−C1735、Ti(O−isoC[CO(CH)CHCOCH、Ti(O−nC[OCN(COH)、Ti(OH)[OCH(CH)COOH]、Ti(OCHCH(C)CH(OH)C、Ti(O−nC(OCOC1735)等が挙げられる。
四価チタンの化合物
金属ドープチタン酸化物の製造に使用する四価チタンの化合物としては、塩基と反応させた際に、オルトチタン酸(HTiO)とも呼称される水酸化チタンを形成できるものであれば各種のチタン化合物が使用でき、例えば四塩化チタン、硫酸チタン、硝酸チタン、燐酸チタン等のチタンの水溶性無機酸塩がある。それ以外にも蓚酸チタン等のチタンの水溶性有機酸塩も使用できる。なお、これらの各種チタン化合物の中では、水溶性に特に優れ、かつ金属ドープチタン酸化物の分散液中にチタン以外の成分が残留しない点で、四塩化チタンが好ましい。
また、四価チタンの化合物の溶液を使用する場合は、当該溶液の濃度は、水酸化チタンのゲルが形成できる範囲であれば特に制限されるものではないが、比較的希薄な溶液が好ましい。具体的には、四価チタンの化合物の溶液濃度は、5〜0.01wt%が好ましく、0.9〜0.3wt%がより好ましい。
塩基
上記四価チタンの化合物と反応させる塩基は、四価チタンの化合物と反応して水酸化チタンを形成できるものであれば、各種のものが使用可能であり、それにはアンモニア、苛性ソーダ、炭酸ソーダ、苛性カリ等が例示できるが、アンモニアが好ましい。
また、上記の塩基の溶液を使用する場合は、当該溶液の濃度は、水酸化チタンのゲルが形成できる範囲であれば特に制限されるものではないが、比較的希薄な溶液が好ましい。具体的には、塩基溶液の濃度は、10〜0.01wt%が好ましく、1.0〜0.1wt%がより好ましい。特に、塩基溶液としてアンモニア水を使用した場合のアンモニアの濃度は、10〜0.01wt%が好ましく、1.0〜0.1wt%がより好ましい。
金属化合物
銅、マンガン、ニッケル、コバルト、鉄又は亜鉛の化合物としては、それぞれ以下のものが例示できる。
Ni化合物:Ni(OH)、NiCl
Co化合物:Co(OH)NO、Co(OH)、CoSO、CoCl
Cu化合物:Cu(OH)、Cu(NO、CuSO、CuCl
Cu(CHCOO)
Mn化合物:MnNO、MnSO、MnCl
Fe化合物:Fe(OH)、Fe(OH)、FeCl
Zn化合物:Zn(NO、ZnSO、ZnCl
第1乃至第3の製造方法で得られる水性分散液中の過酸化チタン濃度(共存する銅、マンガン、ニッケル、コバルト、鉄又は亜鉛を含む合計量)は、0.05〜15wt%が好ましく、0.1〜5wt%がより好ましい。また、銅、マンガン、ニッケル、コバルト、鉄、亜鉛の配合量については、チタンと金属成分とのモル比で、本発明からは1:1が望ましいが、水性分散液の安定性から1:0.01〜1:0.5が好ましく、1:0.03〜1:0.1がより好ましい。
図4は、上記の導電体−誘電体又は半導体の複合体を使用して電子デバイス又はその製造手段の表面に正電荷を付与する幾つかの態様を示す概念図である。
図4(1)は、導電体の微細粒子と誘電体又は半導体の微細粒子からなる複合体層を電子デバイス又はその製造手段の表面に形成する態様を示す。導電体と誘電体又は半導体との複合体の粒子サイズは数nmから数十μmの範囲とすることができる。また、複合体中の導電体微細粒子と誘電体又は半導体の微細粒子との組み合わせ比率は1:1が好ましい。前記複合体層の厚みは10nmから100μmの範囲とすることができる。
図4(1)の複合体層は例えば、前記金属ドープチタン酸化物の水性分散液を前記表面に塗布後、乾燥させることによって製造することができる。金属ドープチタン酸化物含有層の厚みは、好ましくは0.01μm〜2.0μm、より好ましくは0.05μm〜0.1μmである。前記塗布方法としては、刷毛塗り、ローラーコート、スプレーコート等の汎用の膜形成方法が使用できる。また、CVD、PVD、スパッタリング、蒸着等の膜形成方法を使用することもできる。
図4(2)は、導電体の微細粒子を誘電体又は半導体製の前記表層中に集積して複合化する態様を示す。図4(2)の態様は、例えば、注型成形中の未硬化の絶縁性樹脂液に、当該樹脂より高又は低比重の導電体微細粒子の所定量を混入することによって形成することができる。導電体の粒子サイズは数nmから数十μmの範囲とすることができる。
図4(3)は、誘電体又は半導体の微細粒子を導電体製の前記表層中に集積して複合化する態様を示す。図4(3)の態様は、例えば、鋳造中の溶融金属液に、当該金属より高又は低比重の誘電体又は半導体微細粒子の所定量を混入することによって形成することができる。誘電体又は半導体の粒子サイズは数nmから数十μmの範囲とすることができる。
図4(4)は、導電体の微細粒子と半導体の微細粒子からなる複合体を前記表層中に集積して複合化する態様を示す。図4(4)の態様は、例えば、注型成形中の未硬化樹脂液に、当該樹脂より高又は低比重の前記複合体粒子の所定量を混入することによって形成することができる。
本発明の複合体中における、前記導電体微細粒子乃至誘電体又は半導体微細粒子の分散を促進するために、各種の界面活性剤又は分散剤を添加することが好ましい。
界面活性剤又は分散剤としては、各種の有機ケイ素化合物を使用することができる。有機ケイ素化合物としては各種のシラン化合物並びに各種のシリコーンオイル、シリコーンゴム及びシリコーンレジンが使用可能であるが、分子中にアルキルシリケート構造やポリエーテル構造を有するもの、又はアルキルシリケート構造とポリエーテル構造の両方を有するものが望ましい。
ここで、アルキルシリケート構造とは、シロキサン骨格のケイ素原子にアルキル基が結合した構造をさす。一方、ポリエーテル構造とは、これらに限定されるものではないが、具体的には、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイト、ポリテトラメチレンオキサイド、ポリエチレンオキサイド―ポリプロピレンオキサイドブロック共重合体、ポリエチレンポリテトラメチレングリコール共重合体、ポリテトラメチレングリコール―ポリプロピレンオキサイド共重合体等の分子構造が挙げられる。そのなかでも、ポリエチレンオキサイド―ポリプロピレンオキサイドブロック共重合体は、そのブロック度や分子量により、濡れ性を制御できる観点からもさらに好適である。
分子中にアルキルシリケート構造とポリエーテル構造の双方を有する有機物質が特に好ましい。具体的には、ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン等のポリエーテル変性シリコーンが好適である。これは公知の方法で製造することができ、例えば、特開平4―242499号公報の合成例1,2,3,4や、特開平9−165318号公報の参考例記載の方法等により製造することができる。特に、両末端メタリルポリエチレンオキサイド−ポリプロピレンオキサイドブロック共重合体とジヒドロポリジメチルシロキサンとを反応させて得られるポリエチレンオキサイド−ポリプロピレンオキサイドブロック共重合体変性ポリジメチルシロキサンが好適である。
具体的には、TSF4445、TSF4446(GE東芝シリコーン株式会社製)、SH200(東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社製)、KPシリーズ(信越化学工業株式会社製)、並びに、DC3PA、ST869A(東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社製)等を用いることができる。これらは塗料用添加剤であるが、その他、塗料用以外でも、これらの性能が付与できるものであれば適宜使用することができる。
また、前記金属ドープチタン酸化物にアルキルシリケート構造又はポリエーテル構造、もしくはその両方の構造を有するシリコーンや変性シリコーンを添加して、電子デバイス又はその製造手段表面上に複合体層を形成した場合、複合体層の表面では光触媒機能は発現せず、有機汚染物質の分解物の発生は認められない。したがって、この金属ドープチタン酸化物を複合体として用いることにより、電子デバイス雰囲気中の前記分解物の発散を防止することが可能となる。
本発明では、電子デバイス又はその製造手段の表面と複合体との間に中間層が存在してもよい。特に、前記表面に有機ケイ素化合物を含有する複合体層を形成する場合、シラン化合物を含む中間層を予め基体上に形成することが好ましい。この中間層は、Si―O結合を大量に含有する為、複合体層の強度や前記表面との密着性を向上することが可能になる。また、前記中間層は、電子デバイス又はその製造手段内への水分の浸入を防止する機能をも有している。
前記シラン化合物としては、加水分解性シラン、その加水分解物及びこれらの混合物が挙げられる。加水分解性シランとしては各種のアルコキシシランが使用でき、具体的には、テトラアルコキシシラン、アルキルトリアルコキシシラン、ジアルキルジアルコキシシラン、トリアルキルアルコキシシランが挙げられる。これらの内、1種類の加水分解性シランを単独で使用してもよく、必要に応じて2種類以上の加水分解性シランを混合して使用してもよい。またこれらのシラン化合物に、各種のオルガノポリシロキサンを配合してもよい。このようなシラン化合物を含有する中間層形成剤としては、ドライシールS(東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社製)がある。
また、中間層形成剤として、メチルシリコーン樹脂及びメチルフェニルシリコーン樹脂等の室温硬化型シリコーン樹脂を使用してもよい。このような室温硬化型シリコーン樹脂としては、AY42−170、SR2510、SR2406、SR2410、SR2405、SR2411(東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社製)がある。
中間層は無色透明でもよく、或いは、着色された透明、半透明又は不透明でもよい。ここでの着色とは赤、青、緑等の色のみならず白色によるものを含む。着色された中間層を得るには、中間層に無機又は有機顔料或いは染料等の各種の着色剤を配合することが好ましい。
無機顔料としては、カーボンブラック、黒鉛、黄鉛、酸化鉄黄、鉛丹、ベンガラ、群青、酸化クロム緑、酸化鉄等が挙げられる。有機顔料としては、アゾ系有機顔料、フタロシアン系有機顔料、スレン系有機顔料、キノクリドン系有機顔料、ジオキサジン系有機顔料、イソインドリノン系有機顔料、ジケトピロロピロールや各種金属錯体が使用できるが耐光性に優れているものが望ましい。耐光性のある有機顔料としては、例えば、不溶性アゾ系有機顔料であるハンザエロー、トルイジンレッド、フタロシアン系有機顔料であるフタロシアンブルーB、フタロシアングリーン、キナクリドン系有機顔料であるキナクリドン赤等が挙げられる。
染料としては、塩基性染料、直接染料、酸性染料、植物性染料等が挙げられるが、耐光性に優れたものが好ましく、例えば、赤色では、ダイレクトスカーレット、ロクセリン、アゾルビン、橙色では、ダイレクトオレンジRコンク、アシドオレンジ、黄色では、クリソフェニンNS、メタニールエロー、茶色では、ダイレクトブラウンKGG、アシドブラウンR、青色ではダイレクトブルーB、黒色ではダイレクトブラックGX、ニグロシンBHL等が特に好ましい。
中間層がシラン化合物又はシリコーン樹脂からなる場合は、これらのシラン化合物又はシリコーン樹脂と顔料との混合比(重量比)は、1:2〜1:0.05の範囲が好ましく、1:1〜1:0.1の範囲がより好ましい。
なお、中間層には更に分散剤、安定剤、レベリング剤等の添加剤が配合されてもよい。これらの添加剤は中間層の形成を容易とする作用を有する。更に、顔料・染料等の着色剤を配合する場合は、当該着色剤の固着補助用バインダーを添加することも可能である。この場合のバインダーとしては、耐候性に優れたアクリル酸エステルやアクリル酸エステル共重合樹脂を主成分とする各種塗料用バインダーが使用することができ、例えば、ポリゾールAP−3720(昭和高分子株式会社製)、ポリゾールAP−609(昭和高分子株式会社製)等が挙げられる。
中間層は例えば以下のようにして形成することができる。揮発性溶媒中にシラン化合物又はシリコーン樹脂からなる中間層形成剤、並びに、必要に応じて前記着色剤、前記添加剤及び前記バインダーを含む溶液を、電子デバイス又はその製造手段の表面に2〜5mm程度の厚みとなるように塗布する。必要に応じて加熱し、揮発性溶媒を蒸発させて中間層を基体上に形成する。着色した中間層は前記表面と一体化することによって着色化粧性を付与することができる。
上記のようにして形成された中間層の厚みは特に限定されるものではないが、0.01〜1.0μmが好ましく、0.05〜0.3μmがより好ましい。また、着色剤、添加剤、バインダーが添加された場合は、1.0μm〜100μmが好ましく、10μm〜50μmがより好ましい。
中間層の形成方法としては、公知の任意の方法が使用可能であり、例えば、スプレーコーティング法、ディップコーティング法、フローコーティング法、スピンコーティング法、ロールコーティング法、刷毛塗り、スポンジ塗り等が可能である。なお、中間層の硬度、電子デバイス又はその製造手段の表面との密着性等の物理的性能を向上させる為には、当該表面上での中間層の形成後に、これらを常温もしくは許容範囲内の温度で加熱することが好ましい。
本発明の複合体の表面には、更に、光触媒機能層を設けることができる。
光触媒機能層は、特定の金属化合物が光励起により当該層表面の有機及び/又は無機化合物を酸化分解する機能を有する層である。光触媒の原理は、特定の金属化合物が光励起により、空気中の水又は酸素からOHやO のラジカル種を発生させ、このラジカル種が有機及び/又は無機化合物を酸化還元分解することであると一般的に理解されている。
しかし、光触媒機能層表面には正電荷ではなく負電荷が発生するので、光酸化反応により正に帯電した汚染物質は光触媒機能層表面に静電気的力により付着する。そして、付着した汚染物質は前記ラジカル種により分解され、分解物の静電気力が低下した段階で、例えば、ブレード等の機械的手段により除去される。なお、分解物は光触媒機能層表面に静電気的に保持されるので、電子デバイス製造雰囲気中に飛散することがない。
前記金属化合物としては、代表的な酸化チタン(TiO)の他、ZnO、SrTiOP、CdS、CdO、CaP、InP、In、CaAs、BaTiO、KNbO、Fe、Ta、WO、NiO、CuO、SiC、SiO、MoS、InSb、RuO、CeO等が知られている。
光触媒機能層は、必要に応じて各種の添加剤と共に、これらの金属化合物の微粒子(2nm〜20nm程度)を含有する水性分散液を、複合体層上に塗布、乾燥することによって形成することができる。光触媒機能層の厚みは、好ましくは0.01μm〜2.0μm、より好ましくは0.1μm〜1.0μmである。光触媒機能層形成用としては水性分散液の使用が好ましいが、アルコールを溶媒とすることも可能である。
光触媒機能層形成用水性分散液は、例えば、以下の方法によって製造することができる。なお、水性分散液中の過酸化チタンは乾燥造膜状態では酸化チタンに変化しうる。
第1の製造方法
既述した四価チタン化合物とアンモニア等の塩基とを反応させて、水酸化チタンを形成する。次に、この水酸化チタンを過酸化水素等の酸化剤でペルオキソ化し、超微細粒子のアモルファス型過酸化チタンを形成する。更に加熱処理することによりアナターゼ型過酸化チタンに転移させる。
第2の製造方法
既述した四価チタン化合物を過酸化水素等の酸化剤でペルオキソ化し、次にアンモニア等の塩基と反応させて超微細粒子のアモルファス型過酸化チタンを形成する。更に加熱処理することによりアナターゼ型過酸化チタンに転移させる。
第3の製造方法
既述した四価チタン化合物と過酸化水素等の酸化剤及びアンモニア等の塩基とを反応させ、水酸化チタン形成及びペルオキソ化とを同時に行い、超微細粒子のアモルファス型過酸化チタンを形成する。更に加熱処理することによりアナターゼ型過酸化チタンに転移させる。
光触媒機能層には光触媒性能が向上する金属(Ag、Pt)を添加してもよい。また、表面への有機及び/又は無機化合物の静電的付着を低減するために、金属塩等の各種物質を、光触媒機能を失活させない程度の範囲で添加することもできる。前記金属塩としては、例えば、アルミニウム、錫、クロム、ニッケル、アンチモン、鉄、銀、セシウム、インジウム、セリウム、セレン、銅、マンガン、カルシウム、白金、タングステン、ジルコニウム、亜鉛等の金属塩があり、それ以外にも一部の金属或いは非金属等については水酸化物又は酸化物も使用可能である。具体的には、塩化アルミニウム、塩化第一及び第二錫、塩化クロム、塩化ニッケル、塩化第一及び第二アンチモン、塩化第一及び第二鉄、硝酸銀、塩化セシウム、三塩化インジウム、塩化第一セリウム、四塩化セレン、塩化第二銅、塩化マンガン、塩化カルシウム、塩化第二白金、四塩化タングステン、オキシ二塩化タングステン、タングステン酸カリウム、塩化第二金、オキシ塩化ジルコニウム、塩化亜鉛等の各種金属塩が例示できる。また、金属塩以外の化合物としては、水酸化インジウム、ケイタングステン酸、シリカゾル、水酸化カルシウム等が例示できる。なお、光触媒機能層の固着性を向上させるためにアモルファス型酸化チタンを配合することも可能である。
光触媒機能層の作用により、電子デバイス又はその製造手段の表面の汚染物質が分解されるので、当該表面の汚染を防止することができる。なお、光触媒機能層を直接前記表面に形成すると、経時的に基体から光触媒機能層が剥離するおそれがあるが、複合体層を介在させることにより、光触媒機能層を前記表面と良好に一体化することができる。
なお、電子デバイス又はその製造装置の表面に前記中間層が形成される場合、光触媒機能層を、中間層上に直接形成すると、中間層中のシリコーン化合物等が光触媒機能層の酸化分解作用により劣化するが、本発明では、中間層と光触媒機能層との間に光触媒機能を有さない複合体層が介在しているので、中間層が劣化することがない。
参考例1(導電体及び誘電体の複合体分散液1)
純水500mlに97%CuCl2・2H2O(塩化第二銅)(日本化学産業株式会社製)0.463gを完全に溶解させた溶液に、更に50%四塩化チタン溶液(住友シチックス株式会社製)10gを添加し純水を加え1000mlにメスアップした溶液を準備する。
これに25%アンモニア水(高杉製薬株式会社製)を10倍希釈したアンモニア水を滴下してpH7.0に調整して水酸化銅と水酸化チタンの混合物を沈殿させた。
この沈殿物を純水で上澄み液の導電率が0.8mS/m以下になるまで洗浄する。導電率が0.80mS/mになったので洗浄を終了すると0.81wt%濃度の水酸化物が340g作製された。
次に、これを12℃に冷却しながら35%過酸化水素水(タイキ薬品工業株式会社製)を25g添加し16時間撹拌すると緑色の透明な銅がドープされた0.90wt%のアモルファス型過酸化チタン水溶液365gが得られた。これを純水で希釈して0.85wt%の導電体である銅と誘電体であるアモルファス型過酸化チタンとの分散液385gを調製した。
参考例2(光触媒機能付与液)
アナターゼ型過酸化チタン水分散液(B56:サスティナブル・テクノロジー株式会社製)を光触媒機能付与液とした。
参考例3(混合液)
参考例1の複合体分散液と参考例2の光触媒機能付与液を7:3の割合で混合した混合液を調製した。
実施例1
市販セラミックス基板(100mm×100mm)表面に、スプレーガンにて参考例1の分散液を20g/m(wet状態)の割合で塗布し、常温乾燥させ実施例1とした。
実施例2
実施例1と同様に、セラミックス基板表面に参考例3の混合液を塗布し、常温乾燥させて実施例2とした。
比較例1
実施例1と同様に、セラミックス基板表面に、参考例2の光触媒機能付与液を塗布し、常温乾燥させて比較例1とした。
比較例2
セラミックス基板そのものを比較例2とした。
市販の赤色有機染料(パイロット社製赤インク)を純水にて20倍希釈し、それを、実施例1及び2、並びに、比較例1及び2の表面にスプレーガンにて20g/m(wet状態)塗布し、常温乾燥させた。
評価1
実施例1及び2、並びに、比較例1及び2を並列配置し、その上に15Wブラックライト(ナショナル社製)を設置し、1,400μw/cmの強度で紫外線を照射した。これを100時間にわたって継続し、色彩計CR―200(ミノルタ社製)を用いて赤色の消色評価を行った。結果を表1に示す。
Figure 2006005004
結果
比較例1及び2に対して、実施例1及び2は紫外線による赤色有機染料の消色率が低く、当該有機染料が分解されにくいことがわかる。
また、実施例1及び2が類似の結果を示すことから、銅及びアモルファス型酸化チタンの複合体の存在下では、アナターゼ型過酸化チタンの光触媒機能が発現しないことがわかる。
一方、比較例1では、アナターゼ型過酸化チタンの光触媒能により有機染料が速やかに分解されていることがわかる。
すなわち、比較例1では、アナターゼ型過酸化チタンから光励起された電子(e)が空気中の酸素等と反応して活性ラジカル(O 等)が生成され、その作用により有機染料は分解される。
しかし、実施例1及び2では、基板表面が正電荷状態にあるので、分解能を有する活性ラジカルを生成するに必要な電子(e)が基板表面で捕捉され、空気中の酸素等との反応が抑制される。このために、基板表面の有機染料が分解されにくいことがわかる。すなわち、実施例1及び2の基板表面が正電荷を帯びており、また、いわゆる光触媒機能とは異なる作用効果が発揮されていることが理解できる。
実施例3
市販ポリカーボネート基板(40mm×40mm)表面に、スプレーガンにて参考例1の分散液を20g/m(wet状態)の割合で塗布し、常温乾燥後、120℃で15分恒温恒湿機を用いて加熱し、実施例3とした。
比較例3
ポリカーボネート基板そのものを比較例3とした。
評価2
実施例3及び比較例3のそれぞれに有機汚染物質の代替物としてメチレンブルー水溶液(0.02mmol/l)をスプレーガンにて20g/m(wet状態)の割合で塗布し、常温乾燥させた。その上に15Wブラックライト(ナショナル社製)を設置し、1mw/cmの強度で紫外線を照射した。これを10時間にわたって継続し、色彩計CR―200(ミノルタ社製)を用いて赤色の消色評価を行った。結果を表2に示す。
Figure 2006005004
結果
実施例3では、
Figure 2006005004
の化学構造を有するメチレンブルーの色が消失した。これは紫外線によりメチレンブルー分子からまずClが離脱し、次に、メチレンブルー分子の正電荷部分が正電荷を有する基板表面と反発して、基板表面から離脱したものと考えられる。一方、比較例3では、この傾向は全く観察されなかった。すなわち、実施例3は自動防汚機能を有する。
したがって、電子デバイス製造段階の照明等の電磁波により正電荷状態になった汚染物質は、実施例3の表面構造を有する電子デバイス製造装置の表面から反発離脱すると考えられる。
評価3
実施例3及び比較例3を、耐候促進試験装置にいれ1,300時間評価した。紫外線劣化の程度を示す黄色変化量(ΔYE)は、実施例3が3.8、比較例3が23.0であった。
結果
実施例3は光触媒能を有しないので、チョーキングが発生せず、また、紫外線劣化(光酸化分解)の程度が低いことがわかる。
参考例4(導電体及び誘電体の複合体分散液2)
純水500mlにNiCl・6HO(日本化学産業株式会社製)0.594gを完全に溶かした溶液に、さらに50%四塩化チタン溶液(任友シチックス株式会社製)10gを添加し純水を加え1000mlにした溶液を準備する。これに25%アンモニア水(高杉製薬株式会社製)を10倍希釈したアンモニア水を摘下してpH7.0に調整して水酸化ニッケルと水酸化チタンとの混合物を沈殿させた。
この沈殿物を純水で上澄み液中の導電率が0.8mS/m以下になるよう洗浄を継続し、導電率が0.65mS/mになったところで沈浄を終了すると、0.77wt%濃度の水酸化物の含有液が343g作製された。次いで、この含有液を1〜5℃に冷却しながら35%過酸化水素(タイキ薬品工業株式会社製)を25g添加し16時間撹拌すると淡黄色の透明なニッケルがドープされた0.87wt%濃度のアモルファス型過酸化チタンの分散液374gが得られた。これを純水で希釈して0.85wt%のニッケルがドープされたアモルファス型過酸化チタンの分散液381gを調製した。
参考例5(導電体及び誘電体の複合体分散液3)
純水500mlにCoCl・6HO(関東化学株式会社製)0.626gを完全に溶かした溶液に、さらに50%四塩化チタン溶液(住友シチックス株式会社製)10gを添加し純水を加え1000mlにした溶液を準備する。これに25%アンモニア水(高杉製薬株式会社製)を10倍希釈したアンモニア水を滴下してpH7.0に調整して水酸化コバルトと水酸化チタンとの混合物を沈殿させた。
この沈殿物を純水で上澄み液中の導電率が0.8mS/m以下になるよう洗浄を継続し、導電率が0.68mS/mになったところで洗浄を終了すると、0.72wt%濃度の水酸化物の含有液が341g作製された。次いで、この含有液を1〜5℃に冷却しながら35%過酸化水素(タイキ薬品工業株式会社製)を25g添加し16時間撹拌すると暗緑色の半透明なコバルトがドープされた0.85wt%のアモルファス型過酸化チタンの分散液364gが得られた。
参考例6(導電体と誘電体の複合体分散液4)
純水500mlにMnCl・4HO(小宗化学薬品株式会社製)0.521gを完全に溶かした溶液に、さらに50%四塩化チタン溶液(住友シチックス株式会社製)10gを添加し純水を加え1000mlにした溶液を準備する。これに25%アンモニア水(高杉製薬株式会社製)を10倍希釈したアンモニア水を滴下してpH7.0に調整して水酸化マンガンと水酸化チタンとの混合物を沈殿させた。
この沈殿物を純水で上澄み液中の導電率が0.8mS/m以下になるよう洗浄を継続し、導電率が0.65mS/mになったところで洗浄を終了すると、0.77wt%濃度の水酸化物の含有液が343g作製された。次いで、この含有液を1〜5℃に冷却しながら35%過酸化水素(タイキ薬品工業株式会社製)を25g添加し16時間撹拌すると黒褐色の半透明なマンガンがドープされた0.87wt%のアモルファス型過酸化チタンの分散液367gが得られた。これを純水で希釈して0.85wt%のマンガンがドープされたアモルファス型過酸化チタンの分散液375gを調製した。
参考例7(導電体と誘電体の複合体分散液5)
純水500mlにFeCl・6HO、0.712gを完全に溶かした溶液に、さらに50%四塩化チタン溶液(住友シチックス株式会社製)10gを添加し純水を加え1000mlにした溶液を準備する。これに25%アンモニア水(高杉製薬株式会社製)を10倍希釈したアンモニア水を滴下してpH7.0に調整して水酸化鉄と水酸化チタンとの混合物を沈殿させた。この沈殿物を純水で上澄み液中の導電率が0.8mS/m以下になるよう洗浄を継続し、導電率が0.744mS/mになったところで洗浄を終了すると、0.47wt%濃度の水酸化物の含有液が420g作製された。
次いで、この含有液を1〜5℃に冷却しながら35%過酸化水素(タイキ薬品工業株式会社製)を25g添加し16時間撹拌すると濃黄褐色の透明な鉄がドープされた0.44wt%のアモルファス型過酸化チタンの分散液440gが得られた。これを限外ろ過濃縮装置で濃縮し、濃度を0.85wt%とした前記分散液を220g調製した。
参考例8(導電体と誘電体の複合体分散液6)
純水500gにZnCl(塩化亜鉛)0.359gを完全に溶かした溶液に、さらに50%四塩化チタン溶液(住友シチックス株式会社製)10gを添加し純水を加え1000gにした溶液を準備する。これに25%アンモニア水(高杉製薬株式会社製)を10倍希釈したアンモニア水を滴下してpH7.0に調整して水酸化亜鉛と水酸化チタンの混合物を沈殿させた.この沈殿物を純水で上澄み液の導電率が0.8mS/m以下になるまで洗浄する。導電率が0.713mS/mになったので洗浄を終了すると0.48wt%濃度の水酸化物が409g作製された。
次に、これを1〜5℃に冷却しながら35%過酸化水素水(タイキ薬品工業株式会社製)を25g添加し16時間撹件すると黄褐色の透明な亜鉛がドープされたアモルファス型過酸化チタン水溶液430gが得られた。
また、上記で作成した亜鉛がドープされたアモルファス型過酸化チタン水溶液100g計量し、100℃で5時間加熱すると淡黄色の亜鉛がドープされたアナターゼ型過酸化チタンゾルが0.96wt%濃度で48g得られた。
実施例4〜9
97mm×97mm厚さ4mmの市販の白色セラミックス基板(ダントー株式会社製)を準備し、予め500℃で仮焼して表面の有機分を除去し、除去後タイルにアモルファス型の過酸化チタンを含有する参考例1及び4〜8の水溶液を20g/mの塗布量でそれぞれスプレー塗布した。塗布後、80℃で15分間加熱乾燥し、それぞれに、有機汚染物質の代替物として市販の赤色有機染料(パイロット社製赤インク)を純水で20倍に希釈した有機染料水溶液を0.2g/100cmの塗布量で均一に塗布して常温にて乾燥して、実施例4〜9とした。また、対照として、参考例1及び4〜8のいずれの水溶液をも塗布しない以外は実施例4〜9と同一の処理をおこなった基板を比較例4とした。
評価4
実施例4〜9、及び、比較例4をブラックライト15W(ナショナル社製)の下に10cmの間隔をとって置き、155時間照射し、紫外線(400nm以下)による退色評価を行った(紫外線強度360nm、1200μm/cm)。具体的には、色彩計(ミノルタ社製:CR−200)を使用して、有機染料の退色を評価した。すなわち、照射前後の基板の色差を測定して、それぞれの基板の色残存率を決定しグラフ化した。その測定結果を図5に示す。
結果
図5から明らかなように、色残存率は、実施例4>実施例8>実施例7>実施例9>実施例5>実施例6の順に小さいが、いずれも比較例4よりも大きい。したがって、参考例4〜8のいずれについても、参考例1と同様に基板の表面を正電荷状態とし、分解能を有する活性ラジカルを生成するに必要な電子(e)を基板表面で捕捉することによって、空気中の酸素等との反応を抑制して有機染料の分解を低減することがわかる。
本発明で使用される複合体による正電荷付与機構を示す概念図 正電荷を帯びる基体表面から汚染物質が除去される機構を示す概念図 金属ドープ酸化チタンの第1の製造方法の一例の概略を示す図 基体に正電荷を付与する幾つかの態様を示す概念図 実施例4〜9及び比較例4の評価4における赤色有機染料残存率を示すグラフ

Claims (10)

  1. 電子デバイス又はその製造手段の表面上又は表層中に、導電体と誘電体又は半導体との複合体を配置することを特徴とする前記表面の正電荷発生方法。
  2. 電子デバイス又はその製造手段の表面上又は表層中に、導電体と誘電体又は半導体との複合体を配置することを特徴とする前記表面の自然酸化低減方法。
  3. 電子デバイス又はその製造手段の表面上又は表層中に、導電体と誘電体又は半導体との複合体を配置することを特徴とする前記表面の汚染防止乃至低減方法。
  4. 電子デバイス又はその製造手段の表面上又は表層中に、導電体と誘電体又は半導体との複合体を配置することを特徴とする前記表面の保護方法。
  5. 前記複合体が有機ケイ素化合物を含む請求項1〜4の何れかに記載の方法。
  6. 前記表面と、前記複合体との間に中間層を形成する請求項1〜5の何れかに記載の方法。
  7. 前記電子デバイスが、シリコンウェハ、ICチップ又はプリント基板である請求項1〜6の何れかに記載の方法。
  8. 前記電子デバイス製造手段がクリーンルーム、ウェハ搬送用クリーンダクト・トンネル又はウェハ搬送用クリーンボックスである請求項1〜6のいずれかに記載の方法。
  9. 前記複合体が、銅、マンガン、ニッケル、コバルト、鉄及び亜鉛からなる群から選択された少なくとも1つの金属元素がドープされたチタン酸化物微粒子であることを特徴とする、請求項1〜9のいずれかに記載の方法。
  10. 請求項1〜9の何れかに記載の方法によって処理された電子デバイス又はその製造手段。

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