JP6376563B2 - 金属基体又は金属含有電極基体の表面の保護方法 - Google Patents

金属基体又は金属含有電極基体の表面の保護方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6376563B2
JP6376563B2 JP2015119783A JP2015119783A JP6376563B2 JP 6376563 B2 JP6376563 B2 JP 6376563B2 JP 2015119783 A JP2015119783 A JP 2015119783A JP 2015119783 A JP2015119783 A JP 2015119783A JP 6376563 B2 JP6376563 B2 JP 6376563B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
metal
substrate
negatively charged
containing electrode
layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015119783A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017002380A (ja
Inventor
緒方 四郎
四郎 緒方
義光 松井
義光 松井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sustainable Titania Technology Inc
Original Assignee
Sustainable Titania Technology Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sustainable Titania Technology Inc filed Critical Sustainable Titania Technology Inc
Priority to JP2015119783A priority Critical patent/JP6376563B2/ja
Publication of JP2017002380A publication Critical patent/JP2017002380A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6376563B2 publication Critical patent/JP6376563B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、金属表面の保護方法に関するものであり、特に、金属表面に負電荷物質を配置することにより、金属表面に進行する酸化物質生成作用(いわゆる、金属腐食あるいはさび)を防止あるいは低減させ、かつ外部汚染物質の付着を防止あるいは低減させることによって、金属表面を保護する方法に関するものである。
大気中には、様々な汚染物質が浮遊しており、これらの汚染物質が、金属材料を用いた製品等の金属表面に影響を与えている。例えば、大気中に浮遊している油成分は、太陽光をはじめとして各種の電磁波によりいわゆる光酸化反応を受け、「酸化」された状態にあるといわれ、金属表面の酸化物質生成作用に影響を与える可能性がある。
また、近年、これらの大気中に浮遊する汚染物質中、火山からの噴火硫黄物質、車両や航空機の排気ガス、火力発電所や工場からの排気ガスなどと浮遊塵とが結合したいわゆる「PM2.5」と呼ばれる硫酸根や硝酸根を有する負電荷に帯電した物質や、海水や水道水に含まれる塩分や塩素による負電荷物質が、金属表面の酸化を促進するといわれている。すなわち、これらの負電荷物質が金属表面に付着し、金属表面の励起による電子(e)の飛び出した後の正孔に負電荷物質が結合して酸化物が生成し成長するといわれている。これにより、金属表面の化粧性が低下して変色や脆化現象がみられるようになる。
これらの大気中の汚染物質によって発生する金属表面の現象の対策として、金属基体表面に有機系の防錆剤を塗布したり、亜鉛溶融メッキを施したり、樹脂膜を形成したりすることによって、外部浮遊物質との絶縁化を図る方法がとられていた。
また、LEDの発光素子表面上や太陽光パネル表面に形成される銀系電極や、各種ディスプレイや照明や太陽光パネルに形成されるITO(スズドープ酸化インジウム)、ZnO(酸化亜鉛)、FTO(フッ素ドープ酸化スズ)などのいわゆる透明電極では、電極金属表面が、少量であっても硫酸系アウトガスや各種酸による影響を受けやすく、金属腐食による光度や全光の低下が進むといわれている。さらに、電極の酸化による電子搬送の低下が危惧されている。ここで、以上に述べた銀系電極や透明電極などをまとめて、以下「金属含有電極」という。

このような金属含有電極における金属腐食の発生を防止するために、金属含有電極基体表面に樹脂膜やEVAフィルムを形成する方法等がとられていた。
しかしながら、従来の金属腐食防止方法では、金属基体そのものの化粧性が被膜を形成することにより損なわれたり、経年劣化により防止効果が低下したりする問題があった。また、金属含有電極基体表面に形成される樹脂膜では、アウトガスの透過性防止が完全ではなかったり、長期の発熱による樹脂の劣化など耐久性が十分でなかったりする点が課題となっていた。
一方、出願人は基体表面又は基体表面層中に正電荷物質又は正電荷物質と負電荷物質とを組み合わせて配置することにより、基体表面の汚染防止又は低減を図る技術を開発してきた(例えば、特許文献1及び特許文献2。特許文献1及び特許文献2の先行技術文献として特許文献3及び特許文献4)。しかしながら、これらの技術では、金属表面の腐食を効果的に防止あるいは低減するには十分ではなかった。
国際公開WO2005/108056号公報 国際公開WO2008/013148号公報 特開平11−242307号 特開平11−242308号
本発明は、金属基板そのものの化粧性を生かすことが出来、また、電極等の金属基体において、耐熱性や電気的絶縁性を維持しつつ、金属腐食の発生を防止あるいは低減する新たな方法を提供することを目的する。
本発明による金属基体又は金属含有電極基体の表面の保護方法は、金属基体又は金属含有電極基体の表面又は表面層に負電荷物質を配置して、前記基体の表面を帯電させることにより、外部からの汚染物質及び酸化促進物質を静電的に反発させることを特徴とし、前記負電荷物質が、(1)陰イオン、(2)負電荷を呈する導電体と誘電体との複合体、負電荷を呈する導電体と半導体との複合体、負電荷を呈する2種以上の誘電体又は/及び半導体からなる複合体のいずれかの複合体、(3)光触媒機能を有する物質、の上記(1)、(2)及び(3)からなる群から選ばれた少なくとも1つの負電荷物質である。
また、本発明による金属基体又は金属含有電極基体の表面の保護方法は、金属基体又は金属含有電極基体の表面又は表面層に負電荷物質を配置して、前記基体の表面を帯電させることにより、基体表面における負の電子の飛び出しを静電的に反発させることを特徴とし、前記負電荷物質が、(1)陰イオン、(2)負電荷を呈する導電体と誘電体との複合体、負電荷を呈する導電体と半導体との複合体、負電荷を呈する2種以上の誘電体又は/及び半導体からなる複合体のいずれかの複合体、(3)光触媒機能を有する物質、の上記(1)、(2)及び(3)からなる群から選ばれた少なくとも1つの負電荷物質である。
上記の金属基体又は金属含有電極基体の表面の保護方法において、前記金属基体又は金属含有電極基体の表面又は表面層に配置された負電荷物質と、前記基体表面との間に中間層を形成することができる。
また、上記の金属基体又は金属含有電極基体の表面の保護方法において、前記金属基体又は金属含有電極基体の表面又は表面層に配置された負電荷物質の上に被覆層を形成することができる。
さらに、前記中間層又は被覆層を、親水性若しくは疎水性又は撥水性若しくは撥油性とすることができる。
本発明による金属基体又は金属含有電極基体の表面が保護された基体を備えた物品は、上記に記載した金属基体又は金属含有電極基体の表面の保護方法により、基体の表面が保護されていることを特徴とする。
本発明による金属基体又は金属含有電極基体の表面の保護剤は、金属基体又は金属含有電極基体の表面又は表面層に負電荷物質を配置して、前記基体の表面を帯電させることにより、金属基体又は金属含有電極基体の表面の保護する保護剤であって、保護剤に含有される負電荷物質が、(1)陰イオン、(2)負電荷を呈する導電体と誘電体との複合体、負電荷を呈する導電体と半導体との複合体、負電荷を呈する2種以上の誘電体又は/及び半導体からなる複合体のいずれかの複合体、(3)光触媒機能を有する物質、の上記(1)、(2)及び(3)からなる群から選ばれた少なくとも1つの負電荷物質である。
この金属基体又は金属含有電極基体の表面の保護する保護剤は、有機ケイ素物質をさらに含有することができる。
本発明によれば、基体表面に負電荷物質を配置しても透明性を保つことが出来るため、基体表面の化粧性を損うことなく、基体表面を外気に含まれる汚染物質から保護するとともに、金属に起因する金属表面の酸化物生成作用を防止または低減することが可能である。また、金属含有電極において、耐熱性や電気的絶縁性を変化させることなく電極の機能低下の原因となる金属腐食を防止または低減することが可能である。
本発明による金属基体又は金属含有電極基体に対する負電荷物質の配置の態様を模式的に示す図である。 本願発明による金属基体又は金属含有電極基体の表面を保護する仕組みを模式的に示す図である。 負電荷物質が、負電荷を呈する導電体と、誘電体又は半導体との複合体である場合の電荷の状態を模式的に示す図である。 実施例による評価基板の態様を示した図である。
以下、図面を参照しながら、本発明による金属基体又は金属含有電極基体の表面の保護方法の実施の形態について説明する。

<1.概要>
本願発明は、金属基体又は金属含有電極基体の表面又は表面層中に負電荷物質を配置することにより、これらの基体の表面を保護する。図2(A)は、この保護の仕組みを模式的に示した図であり、金属基体又は金属含有電極基体の表面(表面層中でもよい)に負電荷を呈する負電荷物質を配置することにより、金属分子の励起により金属表面における電子(e)の飛び出しを静電反発により防止すると共に、外気中に浮遊する塩素系ガスや硫酸系ガスなどの負に帯電し金属腐食を進行させる汚染物質の金属表面への吸着を静電反発により防止するものである。
次に、金属基体又は金属含有電極基体に対する負電荷物質の配置の態様について図1を参照して説明する。なお、以下、金属基体又は金属含有電極基体を「基体」と略記する。
図1(A)は、負電荷物質からなる層を基体表面に形成する態様を示している。層厚は特に限定されるものではないが、10nm〜1μmの範囲が好ましく、10nm〜100nmの範囲がより好ましい。なお、負電荷物質からなる層は他の成分を含んでもよいがその場合の層厚も、10nm〜1μmの範囲が好ましく、10nm〜100nmの範囲がより好ましい。図1(B)は、基体の表面層中に負電荷物質を配置する態様を示す。図1(C)は、基体表面と、負電荷物質の層との間に中間層を設ける態様を示す。図1(D)は、基体表面に負電荷物質の層を設け、さらに負電荷物質層の被覆層を設ける態様を示す。図1(C)及び図1(D)に示す中間層及び被覆層の厚みは特に限定されるものではないが、0.01〜100μmが好ましく、0.05〜50μmがより好ましく、特に、0.1〜10μmが好ましい。なお、図には示していないが、負電荷物質層に対して、中間層と被覆層の両方を形成することも可能である。図1(E)は、被覆層が正電荷物質と負電荷物質による層である例を示している。なお、基体表面あるいは表面層に負電荷物質を配置する具体的な工程については、後段にて詳述する。

<2.基体の表面に配置する負電荷物質について>
基体の表面又は表面層に配置する負電荷物質は、(1)陰イオン、(2)負電荷を呈する導電体と誘電体との複合体、負電荷を呈する導電体と半導体との複合体、負電荷を呈する2種以上の誘電体又は/及び半導体からなる複合体、のいずれかの複合体、(3)光触媒機能を有する物質、の上記した(1)、(2)及び(3)からなる群から選ばれた少なくとも1つの負電荷物質である。
なお、上述した負電荷物質中、2種以上の誘電体又は/及び半導体からなる複合体とは、負電荷を有する2種以上の誘電体と半導体との複合体、負電荷を有する2種以上の誘電体からなる複合体、負電荷を有する2種以上の半導体からなる複合体、を含むものである。
<2−1 陰イオン>
負電荷物質として使用する陰イオンは、特に限定されるものではないが、フッ化物イオン、塩化物イオン、ヨウ化物イオン等のハロゲン化物イオン;水酸化物イオン、硫酸イオン、硝酸イオン、炭酸イオン等の無機系イオン;酢酸イオン等の有機系イオンが挙げられる。イオンの価数も特に限定されるものではなく、例えば、1〜4価の陰イオンが使用可能である。
<2−2 複合体>
負電荷物質として用いるのは、負電荷を呈する導電体と誘電体との複合体、負電荷を呈する導電体と半導体との複合体、負電荷を呈する2種以上の誘電体又は/及び半導体からなる複合体、のいずれかの複合体である。
負電荷を呈する導電体又は誘電体としては、上記した陰イオン以外の、負電荷が発生した導電体又は誘電体を挙げることができ、例えば、金、銀、白金、錫、ニッケル、セリウム、セレン等の金属;金属酸化物及び無機物質;石墨、硫黄、セレン、テルル等の元素;硫化ヒ素、硫化アンチモン、硫化水銀等の硫化物;粘土、ガラス粉、石英粉、石綿、澱粉、木綿、絹、羊毛等;コンジョウ、インジゴ、アニリンブルー、エオシン、ナフトールイエロー等の染料のコロイドが挙げられる。これらの中でも金、銀、白金、錫、ニッケル、セリウム等の金属、及び金属酸化物のコロイドが好ましく、特に錫コロイドがより好ましい。この他に、後述する各種の導電体からなる電池の負電極、並びに、負に帯電したハロゲン、フッ素樹脂、塩化ビニル、ポリエチレン、ポリエステル等の誘電体、並びに、これらの化合物及び複合体が挙げられる。
本発明において使用する導電体は、耐久性の点から金属が望ましく、錫、セリウム、セレン、銀、白金、タングステン、ニッケル等の金属が挙げられる。又、これらの金属の酸化物や複合体又は合金も使用することができる。導電体の形状は特に限定されるものではなく、粒子状、薄片状、繊維状等の任意の形状をとることができる。
また、本発明において使用する導電体として、一部の金属の金属塩も使用可能である。具体的には、塩化第1及び第2錫、硝酸銀、塩化第1セリウム、四塩化セレン、塩化第2白金、塩化第2金、塩化ニッケル等の各種の金属塩が例示できる。また、水酸化インジウム、ケイタングステン酸等の水酸化物又は酸化物等も使用可能である。
さらに、本発明において使用する導電体として、導電性高分子も使用可能であり、例えば、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリチオフェンビニロン、ポリイソチアナフテン、ポリアセチレン、ポリアルキルピロール、ポリアルキルチオフェン、ポリ−p−フェニレン、ポリフェニレンビニロン、ポリメトキシフェニレン、ポリフェニレンスルファイド、ポリフェニレンオキシド、ポリアントラセン、ポリナフタレン、ポリピレン、ポリアズレン等が挙げられる。
次に、本発明において使用する複合体を構成する半導体として、例えば、C、Si、Ge、Sn、GaAs、Inp、GeN、ZnSe、PbSnTe等があり、半導体酸化金属や光半導体金属、光半導体酸化金属も使用可能である。これらの半導体中、好ましくは、酸化チタン(TiO)や、ZnO、SrTiOP、CdS、CdO、CaP、InP、In、CaAs、BaTiO、KNbO、Fe、Ta、WO、NiO、CuO、SiC、SiO、MoS、InSb、RuO、CeO等が使用されるが、半導体として使用する場合は、Na等で光触媒能を不活性化したものが望ましい。
次に、本発明において使用される複合体を構成する誘電体としては、強誘電体であるチタン酸バリウム(PZT)いわゆるSBT、BLTや次に挙げる PZT、PLZT―(Pb、La)(Zr、Ti)O、SBT、SBTN―SrBi(Ta、Nb)、BST―(Ba、Sr)TiO、LSCO―(La、Sr)CoO、BLT、BIT―(Bi、La)Ti12、BSO―BiSiO等の複合金属が使用可能である。また、有機ケイ素化合物であるシラン化合物、シリコーン化合物、いわゆる有機変性シリカ化合物、また、有機ポリマー絶縁膜アリレンエーテル系ポリマー、ベンゾシクロブテン、フッ素系ポリマーパリレンN、またはF、フッ素化アモルファス炭素等の各種低誘電材料も使用可能である。
図3は、負電荷を有する導電体と誘電体との複合体、又は、負電荷を有する導電体と半導体との複合体を使用した、基体表面の負電荷形成法の一例の原理を模式的に示した図である。いわゆる導電体は、内部に自由に移動できる自由電子が高い濃度で存在し、励起により造膜表面(基体側も含む)に電子(e)が集中することで負電荷状態を持つことになる。これに隣接する誘電体は、導電体の表面電荷状態に中和されて分極電荷(誘電分極)される。その誘電分極された導電体との隣接部は正電荷、その対極側は負電荷状態を持つと考えられる。これにより、導電体隣接部の無い造膜表面は負電荷状態となる。
負電荷を有する導電体と誘電体との複合体、又は、負電荷を有する導電体と半導体との複合体としては、基体表面に負電荷を付与可能なものであれば、任意の導電体と誘電体又は半導体との組み合わせを使用可能であるが、金属ドープ酸化チタンを使用することが好ましい。この金属ドープ酸化チタンにおいて、ドープする金属は、少なくとも1つは、金、銀、白金、錫、ニッケル、セリウム、セレンからなる群から選択された金属元素であることが好ましく、特に錫が好ましい。錫を含む2つの金属元素をドープしてもよい。酸化チタンとしてはTiO、TiO、TiO、TiO/nHO等の各種の酸化物、過酸化物が使用可能である。特に、ペルオキソ基を有する過酸化チタンが好ましい。酸化チタンはアモルファス型、アナターゼ型、ブルッカイト型、ルチル型のいずれでもよく、これらが混在していてもよいが、アモルファス型酸化チタンが好ましい。
上記した、導電体と誘電体又は導電体と半導体との複合体として用いる金属ドープ酸化チタンについてさらに説明する。酸化チタン中、アモルファス型酸化チタンは光触媒機能を有さない。一方、アナターゼ型、ブルッカイト型及びルチル型の酸化チタンは光触媒機能を有するが、金、銀、白金、錫、ニッケル、セリウム、セレン等を複合化することにより、光触媒機能の向上によって、複合体物質表面に水酸化ラジカル・一重項酸素等の負電荷又は負性分子が多量に生成される。従って、前記金属をドープしたチタン酸化物は、酸化チタンがアモルファス型からアナターゼ型に変換した場合や、金属をドープした酸化チタンがアナターゼ型、ブルッカイト型、ルチル型の場合には、経時的には光触媒機能を示すものであるが、経時的に光触媒機能を有している場合には上記したように同時に負電荷物質や負性物質が表面に生成されるので、光触媒機能が発現している場合も光触媒機能が発現していない場合も、負電荷物質として用いることができる。
前記金属ドープチタン酸化物の製造方法としては、一般的な二酸化チタン粉末の製造方法である塩酸法又は硫酸法をベースとする製造方法を採用してもよいし、各種の液体分散チタニア溶液の製造方法を採用してもよい。そして、上記金属は、製造段階の如何を問わずチタン酸化物と複合化することができる。金属ドープチタン酸化物の製造方法については、例えば、本出願人による先行技術文献としての特許文献1や特許文献2に詳述されているので、ここでは説明を省略する。
<2−3 光触媒機能を有する物質>
負電荷物質として使用する光触媒機能を有する物質としては、特定の金属化合物を含んでおり、光励起により当該層表面の有機及び/又は無機化合物を酸化分解する機能を有するものを使用することができる。光触媒の原理は、特定の金属化合物が光励起により、空気中の水又は酸素からOHやO のラジカル種を発生させ、このラジカル種が有機及び/又は無機化合物を酸化還元分解することであると一般的に理解されている。
光触媒機能を有する物質において含まれる金属化合物としては、代表的な酸化チタン(TiO)の他、ZnO、SrTiOP、CdS、CdO、CaP、InP、In、CaAs、BaTiO、KNbO、Fe、Ta、WO、NiO、CuO、SiC、SiO、MoS、InSb、RuO、CeO等が知られている。
光触媒機能を有する物質は、光触媒性能が向上する金属(Ag、Pt)を含んでいてもよい。また、金属塩等の各種物質を、光触媒機能を失活させない程度の範囲で含むことできる。前記金属塩としては、例えば、アルミニウム、錫、クロム、ニッケル、アンチモン、鉄、銀、セシウム、インジウム、セリウム、セレン、白金等の金属塩があり、それ以外にも一部の金属或いは非金属等については水酸化物又は酸化物も使用可能である。具体的には、塩化第一及び第二錫、塩化ニッケル、硝酸銀、塩化第一セリウム、四塩化セレン、塩化第二白金、塩化第二金等の各種金属塩が例示できる。
前記の光触媒機能を有する物質は、励起状態においてはその物質表面の物理的吸着水や酸素からOH(水酸化ラジカル)、O (酸素化ラジカル)を吸着させて、その表面は陰イオンの特性を有しているので、負電荷物質として使用できる。
<3.負電荷物質を配置する工程について>
図1に、基体表面あるいは表面層中に負電荷物質を配置する態様を示したが、以下、基体表面あるいは表面層中に負電荷物質を配置する具体的な工程について説明する。
図1(A)に示す負電荷物質の配置は、例えば、スパッタリング、溶射法、イオンプレーティング(陰極アーク放電型)、CVDコーティング、電着塗装により形成することができる。
例えば、陰イオンを基体に固定する方法としては、過酸化チタンや各種シリケート類に陰イオンを修飾させて基体に固定する方法や基体に対しイオンプレーティング法等で直接修飾させても良い。さらに、絶縁物であるエポキシ樹脂、ポリアミド樹脂、シリコンアルキッド樹脂に修飾させて基体に固定する方法や無機の絶縁物であるマイカ、ガラス粉、ガラス繊維、石英に修飾させシリコン樹脂等で基体に固定する方法等が有る。
また、<2>の項で述べた各物質の溶液、懸濁液若しくはエマルジョン中に基体を浸漬してディップコーティングを行い、或いは、前記溶液、懸濁液若しくはエマルジョンを基体上にスプレー、ロール、刷毛、スポンジ等で塗布した後に、乾燥して溶媒乃至媒体を揮散させる工程を少なくとも1回行うことによって形成することもできる。具体的には、例えば、錫コロイド等の負電荷を有する導電体の分散液に基体を浸漬後、乾燥する工程、或いは、金、銀、白金、錫、ニッケル、セリウム、セレン等の金属ドープアモルファス酸化チタン分散液を基体上に塗布後に乾燥する工程を経て、基体上に図1(A)に示す負電荷物質の配置を得ることができる。
図1(A)に示す配置において、負電荷物質及び他の成分からなる層を基体表面に形成する態様についても、これらの物質を含む溶液、懸濁液若しくはエマルジョン中に基体を浸漬してディップコーティングを行い、或いは、前記溶液、懸濁液若しくはエマルジョンを基体上にスプレー、ロール、刷毛、スポンジ等で塗布した後に、乾燥して溶媒乃至媒体を揮散させる工程を少なくとも1回行うことによって形成することができる。
このような負電荷物質及び他の成分からなる層において、層中の負電荷物質の分散を促進するために、前記他の成分として、各種の界面活性剤又は分散剤を負電荷物質と共存させることが好ましい。界面活性剤又は分散剤の配合量は、負電荷物質の総量の0.001〜1.0重量%、好ましくは0.1〜1.0重量%の範囲とすることができる。
上記した界面活性剤又は分散剤としては、各種の有機ケイ素化合物を使用することができる。有機ケイ素化合物としては各種のシラン化合物並びに各種のシリコーンオイル、シリコーンゴム及びシリコーンレジンが使用可能であるが、分子中にアルキルシリケート構造やポリエーテル構造を有するもの、又はアルキルシリケート構造とポリエーテル構造の両方を有するものが望ましい。
ここで、上記したアルキルシリケート構造とは、シロキサン骨格のケイ素原子にアルキル基が結合した構造をさす。一方、上記したポリエーテル構造とは、これらに限定されるものではないが、具体的には、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイト、ポリテトラメチレンオキサイド、ポリエチレンオキサイド―ポリプロピレンオキサイドブロック共重合体、ポリエチレンポリテトラメチレングリコール共重合体、ポリテトラメチレングリコール―ポリプロピレンオキサイド共重合体等の分子構造が挙げられる。そのなかでも、ポリエチレンオキサイド―ポリプロピレンオキサイドブロック共重合体は、そのブロック度や分子量により、濡れ性を制御できる観点からもさらに好適である。
負電荷物質の分散を促進するために、負電荷物質の層中に前記他の成分として使用する界面活性剤又は分散剤又はとしては、分子中にアルキルシリケート構造とポリエーテル構造の双方を有する有機物質が特に好ましい。具体的には、ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン等のポリエーテル変性シリコーンが好適である。これは公知の方法で製造することができ、例えば、特開平4―242499号公報の合成例1,2,3,4や、特開平9−165318号公報の参考例記載の方法等により製造することができる。特に、両末端メタリルポリエチレンオキサイド−ポリプロピレンオキサイドブロック共重合体とジヒドロポリジメチルシロキサンとを反応させて得られるポリエチレンオキサイド−ポリプロピレンオキサイドブロック共重合体変性ポリジメチルシロキサンが好適である。具体的には、TSF4445、TSF4446(GE東芝シリコーン(株)製)、SH200、SH3746M(東レ・ダウコーニング(株)製)、KPシリーズ(信越化学工業(株)製)、並びに、DC3PA、ST869A(東レ・ダウコーニング(株)製)等を用いることができる。これらは塗料用添加剤であるが、その他、塗料用以外でも、これらの性能が付与できるものであれば適宜使用することができる。
負電荷物質と他の成分からなる層の基板表面への配置は、例えば、錫や銀コロイド等の負電荷を有する導電体の分散液と他の成分とを混合し、さらに、分散液の全重量に対して0.01〜1.0%のポリエーテル変性シリコーンを配合して得られた混合液中に基体を浸漬後に乾燥する工程、あるいは、金、銀、白金、錫、ニッケル、セリウム、セレン等の金属ドープアモルファス酸化チタン分散液と他の成分とを混合し、さらに、分散液の全重量に対して0.01〜1.0%のポリエーテル変性シリコーンを配合して得られた混合液を基体上に塗布後に乾燥する工程を経て得ることができる。
なお、前記他の成分が基体の構成材料でもある場合は、例えば、注型成形中に、基体を構成する成分の未硬化液に、当該液より高又は低比重の、前記負電荷物質の所定量を混入し、所定時間放置後に当該液を硬化させることによって図1(B)に示す配置を得ることもできる。なお、基体が塗装される場合には、使用される塗料中に前記負電荷物質を含ませてもよい。
また、前記他の成分として、赤外線吸収剤又は反射剤、紫外線吸収剤又は反射剤、電磁波遮蔽剤等の各種の添加剤を使用してもよい。また、それぞれ単独の機能塗膜剤に混合し造膜しても良い。その場合には、負電荷物質との整合性を考慮の上、他の成分の使用量が決定される。
<4.中間層及び被覆層について>
図1(C)は、基体表面と、負電荷物質の層との間に中間層を設ける態様を、図1(D)は、基体表面に負電荷物質の層を設け、さらに負電荷物質層の被覆層を設ける態様を示している。以下、これらの中間層及び被覆層について説明する。なお、被覆層については、静電誘導により、負電荷物質の層の電荷分布と同一の電荷分布を被覆層上に形成することができる。
これらの中間層及び被覆層は、例えば、基体に親水性若しくは疎水性又は撥水性若しくは撥油性を付与することのできる各種の有機又は無機物質を使用することができる。
中間層及び被覆層に使用できる有機又は無機物質のうち、親水性の有機物質としては、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコールブロック共重合体等のポリエーテル;ポリビニルアルコール;ポリアクリル酸(アルカリ金属塩、アンモニウム塩等の塩を含む)、ポリメタクリル酸(アルカリ金属塩、アンモニウム塩等の塩を含む)、ポリアクリル酸−ポリメタクリル酸(アルカリ金属塩、アンモニウム塩等の塩を含む)共重合体;ポリアクリルアミド;ポリビニルピロリドン;カルボキシメチルセルロース(CMC)、メチルセルロース(MC)等の親水性セルロース類;多糖類等の天然親水性高分子化合物等が挙げられる。これらの高分子材料にガラス繊維、炭素繊維、シリカ等の無機系誘電体を配合して複合化したものも使用可能である。また、上記の高分子材料として塗料を使用することも可能である。
中間層及び被覆層に使用できる有機又は無機物質のうち、親水性の無機材料としては、例えば、SiO又はその他のケイ素化合物が挙げられる。
中間層及び被覆層に使用できる有機又は無機物質のうち、撥水性の有機物質としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン等のポリオレフィン;ポリアクリレート、アクリロニトリル・スチレン共重合体(AS)、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体(ABS)等のアクリル樹脂;ポリアクリロニトリル;ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン等のポリハロゲン化ビニル;ポリテトラフルオロエチレン、フルオロエチレン・プロピレン共重合体、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、ポリビニリデンフルオライド(PVDF)、フッ化ビニリデン・トリフルオロエチレン共重合体等のフッ素樹脂;ポリエチレンテレフタラート、ポリカーボネート等のポリエステル;フェノール樹脂;ユリア樹脂;メラミン樹脂;ポリイミド樹脂;ナイロン等のポリアミド樹脂;エポキシ樹脂;ポリウレタン等が挙げられる。
上記した撥水性の有機物質の中では、フッ素樹脂が好ましく、特に、強誘電性と撥水性を有するフッ化ビニリデン・トリフルオロエチレン共重合体、ポリビニリデンフルオライドのβ型結晶体及びそれを含有するものが好ましい。フッ素樹脂としては市販のものを使用することが可能であり、市販品としては、例えば、NTT−AT(株)製のHIREC1550等が挙げられる。
さらに、フッ素原子を含有するオレフィンの2種以上からなる共重合体、フッ素原子を含有するオレフィンと炭化水素モノマーとの共重合体、及びフッ素原子を含有するオレフィンの2種以上からなる共重合体と熱可塑性アクリル樹脂との混合物からなる群より選ばれた少なくとも1種のフッ素樹脂と界面活性剤からなるフッ素樹脂エマルジョン、並びに硬化剤(特開平5−124880号公報、特開平5−117578号公報、特開平5−179191号公報参照)及び/又は上記シリコーン樹脂系撥水剤からなる組成物(特開2000−121543号公報、特開2003−26461号公報参照)も使用することができる。このフッ素樹脂エマルジョンとしては、市販されているものを使用することができ、ダイキン工業(株)よりゼッフルシリーズとして、旭硝子(株)よりルミフロンシリーズとして購入可能である。上記硬化剤としては、メラミン系硬化剤、アミン系硬化剤、多価イソシアネート系硬化剤、及びブロック多価イソシアネート系硬化剤が好ましく使用される。
中間層及び被覆層に使用できる有機又は無機物質のうち、撥水性の無機系材料としては、例えば、シラン系、シリコネート系、シリコーン系及びシラン複合系、又は、フッ素系の撥水剤或いは吸水防止剤等が挙げられる。特に、フッ素系撥水剤が好ましく、例としては、パーフルロロアルキル基含有化合物などの含フッ素化合物又は含フッ素化合物含有組成物が挙げられる。なお、基材表面への吸着性が高い含フッ素化合物を中間層に含む場合に、中間層の撥水剤又は吸水防止剤の化学成分が基材と反応して化学結合を生じていたり、又は中間層と基材との化学成分同士が架橋していたりする必要はかならずしもない。この場合、中間層の表面に負電荷層を造膜することにより、それぞれの機能を付与することが可能となる。
このようなフッ素系撥水剤として用いることができる含フッ素化合物は、分子中にパーフルオロアルキル基を含有する分子量1,000〜20,000のものが好ましく、具体的には、パーフルオロスルホン酸塩、パーフルオロスルホン酸アンモニウム塩、パーフルオロカルボン酸塩、パーフルオロアルキルべタイン、パーフルオロアルキルエチレンオキサイド付加物、パーフルオロアルキルアミンオキシド、パーフルオロアルキルリン酸エステル、及びパーフルオロアルキルトリメチルアンモニウム塩などが挙げられる。中でも、基材表面への吸着性に優れることから、パーフルオロアルキルリン酸エステル、及びパーフルオロアルキルトリメチルアンモニウム塩が好ましい。このような材料としては、サーフロンS−112,及びサーフロンS−121(共に商品名、セイミケミカル(株)製)などが市販されている。
なお、吸水性の高い微小な凹凸を有していたり、金属繊維のように、水を引き寄せる金属基体の場合では、負電荷物質の層の下に、シラン化合物を含む中間層を予め基体上に形成することが好ましい。この中間層は、Si―O結合を大量に含有する為、負電荷物質の層の強度や基体との密着性を向上することが可能になる。また、前記中間層は、基体への水分の浸入を防止する機能をも有していることになる。
また、中間層の構成材料としては、メチルシリコーン樹脂及びメチルフェニルシリコーン樹脂等の室温硬化型シリコーン樹脂を使用してもよい。このような室温硬化型シリコーン樹脂としては、例えば、AY42−170、SR2510、SR2406、SR2410、SR2405、SR2411(東レ・ダウコーニング(株)製)がある。
中間層及び被覆層は無色透明でもよく、或いは、着色された透明、半透明又は不透明でもよい。ここでの着色とは赤、青、緑等の色のみならず白色によるものを含む。着色された中間層及び被覆層を得るには、中間層及び被覆層に無機又は有機顔料或いは染料等の各種の着色剤を配合することが好ましい。
中間層及び被覆層に配合される無機顔料としては、カーボンブラック、黒鉛、黄鉛、酸化鉄黄、鉛丹、ベンガラ、群青、酸化クロム緑、酸化鉄等が挙げられる。また、中間層及び被覆層に配合される有機顔料としては、アゾ系有機顔料、フタロシアン系有機顔料、スレン系有機顔料、キノクリドン系有機顔料、ジオキサジン系有機顔料、イソインドリノン系有機顔料、ジケトピロロピロールや各種金属錯体が使用できるが耐光性に優れているものが望ましい。耐光性のある有機顔料としては、例えば、不溶性アゾ系有機顔料であるハンザエロー、トルイジンレッド、フタロシアン系有機顔料であるフタロシアンブルーB、フタロシアングリーン、キナクリドン系有機顔料であるキナクリドン赤等が挙げられる。
中間層及び被覆層に配合される染料としては、塩基性染料、直接染料、酸性染料、植物性染料等が挙げられるが、耐光性に優れたものが好ましく、例えば、赤色では、ダイレクトスカーレット、ロクセリン、アゾルビン、橙色では、ダイレクトオレンジRコンク、アシドオレンジ、黄色では、クリソフェニンNS、メタニールエロー、茶色では、ダイレクトブラウンKGG、アシドブラウンR、青色ではダイレクトブルーB、黒色ではダイレクトブラックGX、ニグロシンBHL等が特に好ましい。
中間層及び被覆層がシラン化合物又はシリコーン樹脂からなる場合は、これらのシラン化合物又はシリコーン樹脂と顔料との混合比(重量比)は、1:2〜1:0.05の範囲が好ましく、1:1〜1:0.1の範囲がより好ましい。
なお、中間層及び被覆層には、さらに分散剤、安定剤、レベリング剤等の添加剤が配合されてもよい。これらの添加剤は中間層及び被覆層の形成を容易とする作用を有する。さらに、顔料・染料等の着色剤を配合する場合は、当該着色剤の固着補助用バインダーを添加することも可能である。この場合のバインダーとしては、耐候性に優れたアクリル酸エステルやアクリル酸エステル共重合樹脂を主成分とする各種塗料用バインダーが使用することができ、例えば、ポリゾールAP−3720(昭和高分子(株)製)、ポリゾールAP−609(昭和高分子(株)製)等が挙げられる。
基体上での中間層及び被覆層の形成方法としては、公知の任意の方法が使用可能であり、例えば、スプレーコーティング法、ディップコーティング法、フローコーティング法、スピンコーティング法、ロールコーティング法、刷毛塗り、スポンジ塗り等が可能である。なお、中間層及び被覆層の硬度、他物体との密着性等の物理的性能を向上させる為には、中間層及び被覆層の形成後に、これらを許容範囲内の温度で加熱することが好ましい。
なお、負電荷物質を基体表面に配置し、新たにその表面に防汚機能を付与する場合には、被覆層として、正電荷物質及び/又は負電荷物質を有する組合せを付与することで達成される(図1(E)、図2(B)、図2(C))。ここで、その正電荷物質は、(1)陽イオン;(2)正電荷を有する導電体又は誘電体;並びに(3)正電荷を有する導電体、及び、誘電体又は半導体、の複合体からなる群から選択される1種又は2種以上の、正電荷を有する物質であることが好ましい。また、負電荷物質は、(4)陰イオン;(5)負電荷を有する導電体又は誘電体;(6)負電荷を有する導電体、及び、誘電体又は半導体、の複合体;
並びに(7)光触媒機能を有する物質からなる群から選択される1種又は2種以上の、負電荷を有する物質であることが好ましい。又、前記基体表面の帯電圧は−50Vから50Vの範囲内であることが好ましい。さらに、被覆層は、親水性若しくは疎水性又は撥水性若しくは撥油性であることが好ましい。
前記した負電荷物質層の被覆層である正電荷物質及び/又は負電荷物質は一緒になって層を形成することが好ましい。又、負電荷物質の層との間に中間層として、正電荷物質及び/又は負電荷物質を形成しても良い(図1(C))。
上記した被覆層又は中間層において、正電荷及び/又は負電荷を付与する方法は、本出願人の先行技術文献として記載した特許文献2で開示した方法を利用することが出来る。
以上説明したように、中間層及び被覆層の材料特性を選択することにより、基体に任意の表面特性を付与することができる。

<5.基体について>
本発明の対象となる基体は、各種の金属基体、例えばアルミ、ステンレス、銅、亜鉛等の板や、酸化により錆を呼び込むことで金属性能や化粧性の付加価値が損なわれるどの様な金属基体にも使用できる。
また、本発明は、いわゆるITO、ZnO、FTO等の金属透明電極、LED発光素子や太陽光パネル内セル上に設けられる銀電極や銀ナノワイヤー、銅ナノワイヤー等の金属表面、及び、ナノワイヤー金属含有導電性高分子樹脂の腐食に対応する方法として使用することができる。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
[負電荷膜形成用造膜液の作製]
実施例1〜実施例5として、以下に記載する負電荷膜形成用造膜液を作製した。実施例1、実施例2、実施例4は、負電荷物質として負電荷を呈する導電体と誘電体との複合体を基体に配置するための液に該当し、実施例3は、負電荷物質として負電荷を呈する2種以上の誘電体又は/及び半導体からなる複合体を基体に配置するための液に該当し、実施例5は、負電荷物質として光触媒機能を有する物質を基体に配置するための液に該当する。
実施例1:銀ドープアモルファス型過酸化チタン溶液
純水1000gに四塩化チタン溶液(株式会社大阪チタニウムテクノロジーズ製)10gを添加した溶液を準備する。
この液を2.5%アンモニア水(高杉製薬株式会社製)で中和して水酸化チタンを沈殿させた。この沈殿物を純水で洗浄し固形分濃度0.73wt%の水酸化物を430g作製した。
次に、この水酸化物に35%過酸化水素水(タイキ薬品工業株式会社製)を20g添加すると淡黄褐色のアモルファス型過酸化チタン溶液450gが得られた。
このアモルファス型過酸化チタン溶液100gを採取し、0.05モル/リットルに調整した硝酸銀水溶液を2g投入すると淡黄褐色の銀が分散したアモルファス型過酸化チタン102gが作製された。
実施例2:ニッケルドープアモルファス型過酸化チタン溶液
純水1000gに塩化ニッケルを0.02モル/リットル溶かした溶液に、四塩化チタン溶液(株式会社大阪チタニウムテクノロジーズ製)10gを添加した溶液を準備する。
この液を2.5%アンモニア水(高杉製薬株式会社製)で中和して水酸化ニッケルと水酸化チタンの混合物を沈殿させた。この沈殿物を純水で洗浄し固形分濃度0.71wt%の水酸化物を374g作製した。
次に、この水酸化物に35%過酸化水素水(タイキ薬品工業株式会社製)を20g添加すると黄褐色のニッケルがドープされたアモルファス型過酸化チタン溶液430gが得られた。
実施例3:セリウムドープアモルファス型過酸化チタン溶液
純水1000gに塩化第一セリウムを0.02モル/リットル溶かした溶液に、四塩化チタン溶液(株式会社大阪チタニウムテクノロジーズ製) 10gを添加した溶液を準備する。
この液を2.5%アンモニア水(高杉製薬株式会社製)で中和して水酸化セリウムと水酸化チタンの混合物を沈殿させた。この沈殿物を純水で洗浄し固形分濃度0.79wt%の水酸化物分散液を340g作製した。
次に、この水酸化物に35%過酸化水素水(タイキ薬品工業株式会社製)を20g添加すると黄褐色のセリウムがドープされたアモルファス型過酸化チタン溶液396gが得られた。
実施例4:錫ドープアモルファス型過酸化チタン溶液
純水1000gに塩化第一錫を0.02モル/リットル溶かした溶液に、四塩化チタン溶液(株式会社大阪チタニウムテクノロジーズ製)10gを添加した溶液を準備する。
この液を2.5%アンモニア水(高杉製薬株式会社製)で中和して水酸化錫と水酸化チタンの混合物を沈殿させた。この沈殿物を純水で洗浄し固形分濃度0.80wt%の水酸化物を333g作製した。
次に、この水酸化物に35%過酸化水素水(タイキ薬品工業株式会社製)を20g添加すると黄褐色の錫がドープされたアモルファス型過酸化チタン溶液389gが得られた。
実施例5:アナターゼ型過酸化チタン溶液
純水1000gに50%四塩化チタン溶液(住友シチックス(株)製)20gを添加し純水を加え2000gにメスアップした溶液を準備する。これに25%アンモニア水(高杉製薬(株)製)を10倍希釈したアンモニア水を滴下してpH7.0に調整して水酸化チタンの混合物を沈殿させた。この沈殿物を純水で上澄み液の導電率が0.8mS/m以下になるまで洗浄する。導電率が0.738mS/mになったので洗浄を終了すると0.73wt%固形分濃度の水酸化物が860g作製された。
次に、これを1〜5℃に冷却しながら35%過酸化水素水(タイキ薬品工業(株)製)を50g添加し16時間撹拌すると淡黄褐色で透明な0.86wt%固形分濃度のアモルファス型過酸化チタン溶液905gが得られた。この溶液を90℃で5時間加熱してアナターゼ型過酸化チタン溶液が得られた。

[評価]
<評価1:銀電極防錆評価>
アルミ基板上に銀電極膜を形成しその表面に9種の評価膜を形成して、定流量フロー型ガス腐食試験装置内に吊り下げた状態で、HSガス3±1PPM、温度40℃、湿度80±5%RH条件下で、96時間経過後、表面防錆機能を評価した。
<評価1のための評価基板の作製>
評価基板として、厚さ1mm、30×30mmのアルミ基板上に銀電極膜を形成し、その表面に9種の造膜種を各々塗布造膜し乾燥後、200℃で4時間加熱して、9種の評価基板(評価基板1、評価基板2−1、評価基板2−2、評価基板3、評価基板4、評価基板5、評価基板6−1、評価基板6−2、評価基板7)とした。以下、各評価基板の作製方法を説明する。図4は、評価1のために作成された9種の評価基板の態様を模式的に示した図である。
評価基板1
実施例4で作製した錫がドープされたアモルファス型過酸化チタン溶液に界面活性剤の有機ケイ素化合物(サスティナブル・テクノロジー(株)製:SHAL100)を100:2.5の割合で添加して造膜液を準備し、これを造膜液1とした。
この造膜液を、前記基板にスポンジスキージー工法で乾燥膜時に120nmとなる表面膜(負電荷膜)として加熱の上、評価基板1とした。
評価基板2−1
実施例4で作製した錫がドープされたアモルファス型過酸化チタン溶液と正電荷付与銅ドープアモルファス型過酸化チタン溶液(サスティナブル・テクノロジー(株)製:Z18−1600)を両方とも0.8w%に調整した液を50:50の割合で混合調整し、液に界面活性剤の有機ケイ素化合物の液(サスティナブル・テクノロジー(株)製:SHAL100)を100:2.5の割合で添加して造膜液を準備し、これを造膜液2−1とした。
この造膜液を、前記基板にスポンジスキージー工法で乾燥膜時に120nmとなる表面膜(正・負両性電荷膜)として加熱の上、評価基板2−1とした。
評価基板2−2
前記造膜液2−1とメチルシリケートシリカ膜液(サスティナブル・テクノロジー(株)製:MS−AAAL)を70:30の割合で調合し、界面活性剤の有機ケイ素化合物液(サスティナブル・テクノロジー(株)製:SHAL100)を100:2.5になるように調合して造膜液を準備し、これを造膜液2−2とした。
この造膜液を、前記基板にスポンジスキージー工法で乾燥膜時に120nmとなる表面膜(正・負両性電荷シリカ複合膜)として加熱の上、評価基板2−2とした。
評価基板3
正電荷付与銅ドープアモルファス型過酸化チタン溶液(サスティナブル・テクノロジー(株)製:Z18−1600)に界面活性剤の有機ケイ素化合物液(サスティナブル・テクノロジー(株)製:SHAL100)を100:2.5の割合で添加して造膜液を準備し、これを造膜液3とした。
この造膜液を、前記基板にスポンジスキージー工法で乾燥膜時に120nmとなる表面膜(正電荷膜)として加熱の上、評価基板3とした。
評価基板4
1層目に実施例4で作製した錫がドープされたアモルファス型過酸化チタン溶液に界面活性剤の有機ケイ素化合物(サスティナブル・テクノロジー(株)製:SHAL100)を100:2.5の割合で添加して1層目の造膜液を準備し、造膜液4を1層目とした。
この造膜液を、前記基板にスポンジスキージー工法で乾燥膜時に60nmとなる表面膜(負電荷膜)を形成し、その表面に2層目として造膜液3を同様の造膜法で乾燥膜時に60nmとなる表面膜(正電荷膜)形成の上、加熱して、評価基板4とした。
評価基板5
1層目として、評価基板3で造膜した造膜液3の正電荷付与膜を60nm造膜し、2層目に評価基板2−1で調整した造膜液2−1を60nm造膜し、加熱して固定し、評価基板5とした。
評価基板6−1
1層目を前記実施例4で作製した前記造膜液1をスポンジスキージー工法で乾燥膜時に60nmとなる表面膜(負電荷膜)を形成し、その表面に前記造膜液2−1を、スポンジスキージー工法で乾燥膜時に60nmとなる表面膜(正電・負両性荷膜)2層目を形成し、加熱の上、評価基板6−1とした。
評価基板6−2
1層目に前記造膜液1をスポンジスキージー工法で乾燥膜時に60nmとなる表面膜(負電荷膜)を形成し、2層目を前記造膜液2−2を、スポンジスキージー工法で乾燥膜時に60nmとなる表面膜(正電・負両性荷シリカ複合膜)を形成し、加熱の上、評価基板6−2とした。
評価基板7
1層目に前記造膜液3をスポンジスキージー工法で乾燥膜時に60nmとなる表面膜(正電荷膜)を形成し、2層目に前記造膜液1を、スポンジスキージー工法で乾燥膜時に60nmとなる表面膜(負電荷膜)を形成し、加熱の上、評価基板7とした。

<評価1の結果>
評価1による銀電極防錆評価を実施した結果、各評価基板を並べて撮影した写真を以下に示す。なお、以下の写真は、電子出願用に変換した結果、不鮮明となったため、写真を本書と同日付の手続補足書により提出する。

Figure 0006376563
上記の写真から、白色(防錆効果有)度割合及び茶黒色(防錆無)の優劣を目視で評価し、茶黒色の度合について低い順から並べると、下記のとおりである。

評価基板1<評価基板6−1=評価基板6−2<評価基板7<評価基板2−1<評価基板5<評価基板2−2=評価基板3=評価基板4

これら評価結果により負電荷膜(評価基板1の態様)が最も防錆性能に優れていることが分かる。又、評価1と同様の評価方法で、実施例1,2,3で作製した造膜液で造膜した基板についても評価を行った。その結果、多少の優位差はあるが評価1の評価基板1と同様の結果が得られた。

<評価2:SUS(ステンレス)304ヘアライン仕上げ防錆評価>
造膜した基板に、ブラックライト(40W、離隔200mm)を照射しながらNaCl5%液を8時間噴霧し16時間放置を10サイクル繰り返した後、表面防錆機能を評価した。
<評価2のための評価基板の作製>
SUS(ステンレス)304ヘアライン仕上げ基板(市販品):10cm×10cm厚さ1mmを準備し、表面上にカッターナイフで「×」状に傷を付け下記の造膜表面を形成、塩水噴霧試験により各SUS基板の防錆評価を実施した。尚、塗布圧は乾燥厚で100nmに造膜し、180℃で5時間加熱して評価基板とした。
評価基板1
実施例5で作製した光触媒膜液を界面活性剤の有機ケイ素化合物液(サスティナブル・テクノロジー(株)製:SHAL100)を100:5の割合で添加して造膜液1とした。
この造膜液を、スポンジスキージー工法で乾燥膜時に100nmとなる評価膜(光触媒機能膜)を形成し、加熱後、評価基板1とした。
評価基板2
実施例4で作製した錫がドープされたアモルファス型過酸化チタン溶液に界面活性剤の有機ケイ素化合物(サスティナブル・テクノロジー(株)製:SHAL100)を100:5の割合で添加して造膜液2とした。
この造膜液を、スポンジスキージー工法で乾燥膜時に100nmとなる評価膜(負電荷膜)を形成し、加熱後、評価基板2とした。
比較基板1
前記基板表面にSUSのままの造膜無を比較基板1とした。

<評価2の結果>
塩水噴霧後、各基板表面における錆の発生ヶ所数を確認したところ、表1の通りであった。
Figure 0006376563
よって、光触媒膜及び負電荷膜には防錆機能を有する。

Claims (8)

  1. 金属基体又は金属含有電極基体の表面又は表面層に負電荷物質を配置して、前記基体の表面を帯電させることにより、基体表面における負の電子の飛び出しを静電的に反発させることを特徴とする、金属基体又は金属含有電極基体の表面での酸化物生成の防止又は低減方法であって、前記負電荷物質が、
    (1)陰イオン
    (2)負電荷を呈する導電体と誘電体との複合体、負電荷を呈する導電体と半導体との複合体、負電荷を呈する2種以上の誘電体又は/及び半導体からなる複合体のいずれかの複合体
    (3)光触媒機能を有する物質
    の上記(1)、(2)及び(3)からなる群から選ばれた少なくとも1つの負電荷物質である、金属基体又は金属含有電極基体の表面での酸化物生成の防止又は低減方法。
  2. 前記金属基体又は金属含有電極基体の表面又は表面層に配置された負電荷物質と、前記基体表面との間に中間層を形成することを特徴とする請求項1に記載の金属基体又は金属含有電極基体の表面での酸化物生成の防止又は低減方法。
  3. 前記金属基体又は金属含有電極基体の表面又は表面層に配置された負電荷物質の上に被覆層を形成することを特徴とする請求項1に記載の金属基体又は金属含有電極基体の表面での酸化物生成の防止又は低減方法。
  4. 前記中間層が、親水性若しくは疎水性又は撥水性若しくは撥油性であることを特徴とする請求項2に記載の金属基体又は金属含有電極基体の表面での酸化物生成の防止又は低減方法。
  5. 前記被覆層が、親水性若しくは疎水性又は撥水性若しくは撥油性であることを特徴とする請求項3に記載の金属基体又は金属含有電極基体の表面での酸化物生成の防止又は低減方法。
  6. 請求項1〜5の何れかに記載の方法により金属基体又は金属含有電極基体の表面での酸化物生成を防止又は低減する基体を備えた物品。
  7. 金属基体又は金属含有電極基体の表面又は表面層に負電荷物質を配置して、前記基体の表面を帯電させることにより、金属基体又は金属含有電極基体の表面での酸化物生成を防止又は低減する酸化物生成防止又は低減剤であって、前記酸化物生成防止又は低減剤に含有される負電荷物質が、
    (1)陰イオン
    (2)負電荷を呈する導電体と誘電体との複合体、負電荷を呈する導電体と半導体との複合体、負電荷を呈する2種以上の誘電体又は/及び半導体からなる複合体のいずれかの複合体
    (3)光触媒機能を有する物質
    の上記(1)、(2)及び(3)からなる群から選ばれた少なくとも1つの負電荷物質である、金属基体又は金属含有電極基体の表面での酸化物生成を防止又は低減する酸化物生成防止又は低減剤
  8. 有機ケイ素物質をさらに含有する請求項7の金属基体又は金属含有電極基体の金属基体又は金属含有電極基体の表面での酸化物生成を防止又は低減する酸化物生成防止又は低減剤
JP2015119783A 2015-06-12 2015-06-12 金属基体又は金属含有電極基体の表面の保護方法 Active JP6376563B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015119783A JP6376563B2 (ja) 2015-06-12 2015-06-12 金属基体又は金属含有電極基体の表面の保護方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015119783A JP6376563B2 (ja) 2015-06-12 2015-06-12 金属基体又は金属含有電極基体の表面の保護方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017002380A JP2017002380A (ja) 2017-01-05
JP6376563B2 true JP6376563B2 (ja) 2018-08-22

Family

ID=57751282

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015119783A Active JP6376563B2 (ja) 2015-06-12 2015-06-12 金属基体又は金属含有電極基体の表面の保護方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6376563B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7101469B2 (ja) * 2017-12-04 2022-07-15 星和電機株式会社 基体保護液、基体保護方法、および基体
CN110212161B (zh) * 2019-06-21 2022-05-24 电子科技大学 一种锂离子电池负极及其制备方法

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002348540A (ja) * 2001-05-28 2002-12-04 Sustainable Titania Technology Inc 導電性高分子を含有する造膜水液、該造膜水液製造方法、並びに該膜を備える構造体
JP6124276B2 (ja) * 2012-08-06 2017-05-10 サスティナブル・テクノロジー株式会社 基体表面の親水性維持方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017002380A (ja) 2017-01-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4926176B2 (ja) 基体の保護方法
KR100849150B1 (ko) 기체의 보호 방법
WO2010137337A1 (ja) 気体の除去又は無害化方法
JP4995738B2 (ja) 基体の保護方法
JP5624458B2 (ja) 基体の保護方法
JP6376563B2 (ja) 金属基体又は金属含有電極基体の表面の保護方法
JPWO2007091479A1 (ja) 基体の保護方法
JP5936132B2 (ja) 基体表面の保護方法
JP5434778B2 (ja) 親水性膜形成用カゴ型シルセスキオキサン−ペルオキソチタン複合体光触媒水性塗工液及び塗膜
JP6436462B2 (ja) 基体の表面保護膜及び基体の表面保護膜の造膜方法
JP6124276B2 (ja) 基体表面の親水性維持方法
JP5434776B2 (ja) 光触媒塗工液及び塗膜
JPWO2008047629A1 (ja) 基体の保護方法
JP6875667B2 (ja) 基体表面保護膜含有物質及びその物質を用いた基体表面保護膜とその造膜液及びその製造方法
JP2017196874A (ja) 基体の表面保護用構造体及び基体の表面保護方法
WO2017115637A1 (ja) 基体表面電荷形成用粒子状積層物及び基体表面電荷形成用造膜液
JP2012240851A (ja) 基体表面におけるアルカリ金属の溶出防止又は低減方法
JP2019099693A (ja) 基体保護液、基体保護方法、および基体
JPWO2010107087A1 (ja) 光触媒部材

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170712

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180305

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180403

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180601

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180703

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180718

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6376563

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250