JP2005535076A - ポリマー電解質を有するアルカリ電池 - Google Patents

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Abstract

亜鉛を含んでなるアノードと、二酸化マンガンを含んでなるカソードと、水酸化ポリビニルベンジルトリメチルアンモニウムを含んでなる電解質とを備えたアルカリ電池。アノードは、粒状亜鉛を、架橋水酸化ポリビニルベンジルトリメチルアンモニウムポリマーを含んでなる水性ゲル内に分散して含んでなることができる。必要に応じて、KOH水溶液を、ゲルに添加できる。アノードとカソードは、望ましくはスラブの形状であり、各々が2つの対向端を規定している一対の対向平行フラット面を有する。架橋水酸化ポリビニルベンジルトリメチルアンモニウムポリマーに分散させた亜鉛粒子を、アノードスラブの一方の端に集め、反対端は亜鉛を含まない状態とすることができる。好ましくは水酸化ポリビニルベンジルトリメチルアンモニウムも含むアノードの透明端は、アノードとカソードとの間のセパレータとしての役割を果たす。カソードスラブは、粒状二酸化マンガンと、黒鉛と、直鎖水酸化ポリビニルベンジルトリメチルアンモニウムポリマーとの混合物を含んでなる。水酸化ポリビニルベンジルトリメチルアンモニウムポリマーは、二酸化マンガン粒子を結合させる役割を果たし、また、電池の放電中に電解質としての役割も果たす。

Description

本発明は、水酸化ポリビニルベンジルトリメチルアンモニウムを含んでなる高分子電解質を備えたアルカリ電池に関する。
従来のアルカリ電気化学電池は、亜鉛を含んでなるアノードと、二酸化マンガンを含んでなるカソードとを備えている。この電池は、典型的には円筒状ケーシングから形成されている。最初に、拡大オープンエンドと対向クローズドエンドを有するケーシングを形成する。セル内容物を供給後、絶縁プラグを有するエンドキャップをオープンエンドに挿入する。ケーシングエッジを絶縁プラグのエッジ上にクリンプし、このケーシングを絶縁プラグ周囲に放射状に押し付けて密封することにより、電池を閉じる。クローズドエンドで電池ケーシングの一部分が、正極を構成する。また、電池ケーシングは、ボタン電池の形態でもよいし、例えば、長方形又はプリズムの形状のフラットハウジングを有していてもよい。
一次アルカリ電気化学電池は、典型的には亜鉛アノード活物質と、アルカリ電解液と、二酸化マンガンカソード活物質と、典型的にはセルロース又はセルロース系及びポリビニルアルコール繊維からなる電解質透過性セパレータフィルムを含む。本明細書で使用される用語「アノード活物質」又は「カソード活物質」は、電池放電により有用な電気化学反応を受けるそれぞれアノード又はカソード内の物質を意味する。アノード活物質としては、例えば、通常のゲル化剤、例えば、カルボキシメチルセルロースナトリウム又はアクリル酸コポリマーのナトリウム塩を混合した亜鉛粒子及び電解質を含むことができる。ゲル化剤は、亜鉛粒子を懸濁させ、それらを互いに接触状態に保つ役割を果たす。典型的には、アノード活物質に挿入した導電性の金属クギは、負端子エンドキャップに電気的に接続されるアノード集電体としての役割を果たす。
電解質は、アルカリ金属水酸化物、例えば、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム又は水酸化リチウムの水溶液であることができる。水酸化カリウム水溶液を含んでなる電解質がより一般的に用いられている。カソードは、典型的には、電気化学的に活性な物質として粒状二酸化マンガンを、導電性添加剤、典型的には黒鉛材料と混合して含んで導電性を高めている。必要に応じて、少量の高分子バインダー、例えば、ポリエチレンバインダー及び他の添加剤、例えば、チタン含有化合物を、カソードに添加できる。
カソードに使用される二酸化マンガンは、好ましくは硫酸マンガンと硫酸とからなる浴の直接電気分解により製造した電解二酸化マンガン(EMD)である。EMDは、高密度且つ高純度であるので、望ましい。EMDの導電性は、かなり低い。導電性材料を、カソード混合物に添加して個々の二酸化マンガン粒子の間の導電性を改善する。このような導電性添加剤も、二酸化マンガン粒子と、カソード集電体としての役割も果たす電池ハウジングとの間の導電性を改善する。好適な導電性添加剤として、例えば、導電性カーボン粉末、例えば、カーボンブラック、例えば、アセチレンブラック、薄片状結晶性天然黒鉛、薄片状結晶性合成黒鉛、例えば、膨張又は剥離黒鉛などがあげられる。薄片状天然黒鉛又は膨張黒鉛等の黒鉛の抵抗率は、典型的には約3×10−3オーム−cm〜4×10−3オーム−cmであることができる。
一次アルカリ電池は、高放電容量(すなわち、長寿命)を有し、且つ懐中電灯、ラジオ、ポータブルオーディオプレーヤー、及び約0.8〜1.5ボルトの実行電圧で動作する他の電子装置を作動できることが望ましい。アルカリ電池は、より高出力な用途、例えば、約500〜1000ミリアンペアに好適であることが望ましい。しかしながら、特殊用途アルカリ電池が、電子装置、例えば、LED計算機、ラジオ及び一部の電子ゲーム等のより低いドレインレート、例えば、約1〜500ミリアンペアで動作するものを作動させる必要もある。市販の電池サイズは固定しているので、より多くの量の電極活物質を電池に充填することにより、電池の有効寿命を延ばすことができることが知られている。しかしながら、このような手法は、実用上の限界があり、例えば、電極活物質を電池に過度に高密度に充填すると、イオン導電率が減少し、続いて寿命が減少する。電池の分極等の他の悪影響も生じることがある。分極により、電解質と電極の両方の内部のイオンの移動度が制限され、次に電池性能と寿命が劣化する。カソードに含有させる活物質の量は、典型的には高分子バインダー又は導電性添加剤等の非電気化学的活物質の量を減少させることにより増加できるが、導電性添加剤は、カソードにおけるバルク導電性を十分なレベルとするのに十分な量を維持しなければならない。したがって、総活カソード物質は、十分なレベルの伝導率を得るのに必要とする導電性添加剤の量により事実上制限される。
このようなアルカリ電池は、広く商業的に使用されているが、典型的には水酸化カリウムの水溶液を含んでなる水性電解質は、電池が密封されてそこから水性電解質が漏れるのを防止される必要がある。アルカリ電池は、典型的には、放電中又は保存中にガスを発生して電池の内圧を、比較的高レベル、例えば、約600〜1500psiaに到達するまで上昇させる。このような内部ガス圧で、電池ケーシングのオープンエンドでのケーシングエッジを、特殊なエンドキャップシールアセンブリの周囲にしっかりとクリンプして、電池を閉じ、水性電解質がそこから漏れるのを防止しなければならない。典型的に絶縁ディスク又はプラグ(絶縁グロメット)及び放射状に圧縮できるエンドキャップ又はエンドキャップと絶縁ディスクとの間に追加の支持ディスクを用いたエンドキャップアセンブリを、密封するのに必要とする高ラジアルクリンプ力に耐えるように設計される。このようなエンドキャップアセンブリは、密封して水性電解質の漏れを防止しながら、それにもかかわらず、電池内容積の量を顕著に消費し、それによりアノード活物質及びカソード活物質についての使用可能な容積の量を減少する。
このような電池における通常のアルカリ水性電解質を、非流動性又は少なくともより粘ちょう且つ低流動性であり、通常の水性水酸化カリウム電解質よりも自由水の必要量が少ない高分子電解質系と置き換えることが望ましい。高分子電解質系は、たとえ含有していたとしてもほんの少しの自由水しか含有しないことがさらに望ましい。このような電解質は、電池のシールの必要性を顕著に減少するという顕著な利点がある。このような高分子電解質は、したがって、エンドキャップアセンブリの厚さを著しく減少できる。これにより、密封して水性電解質の漏れを防止するために放射状に圧縮できる支持ディスク等の追加のコンポーネントを通常用いる従来のエンドキャップアセンブリの必要性を無くすことができる。これにより、アノード活物質及びカソード活物質に使用できる電池内容積の量が増加する。
新しい薄形消費者製品、例えば、携帯電話、PDA等内によりよくフィットする角柱形状因子を有するアルカリ電池を消費者に提供することが望ましい。高分子電解質には、角柱形状因子のアルカリ電池では多数の利点がある。角柱電池は、円筒状電池よりも膨れることなくガス圧をはるかに少なくすることができる。したがって、角柱電池は、ガスベントを必要とし、電解質が液状ではなく且つ流動しないならば、耐漏れガスベントを作製するのが明らかにより容易である。薄形自立高分子電解質フィルムの加工能及び高分子電解質の接着性の面からも、ラミネーションプロセスにより高速連続低コスト電池アセンブリが可能となる。
本発明の主要な態様は、アルカリ電池用電解質として好ましくは水酸化ポリビニルベンジルトリメチルアンモニウムを含んでなる高分子電解質を使用することにある。水酸化ポリビニルベンジルトリメチルアンモニウム(PVBTMAOH)は、アルカリ電池のアノード及びカソード並びに必要に応じて電池のセパレータの一部分を構成できる。アルカリ電池は、望ましくは亜鉛を含んでなるアノードと、二酸化マンガンを含んでなるカソードとを備えている。水酸化ポリビニルベンジルトリメチルアンモニウム(PVBTMAOH)は、ヒドロゲル(水系ゲル)であり、これには、顕著な重量割(30〜75重量%)の水がヒドロゲル内に結合されて含有されている。ヒドロゲル特性は、水酸化ポリビニルベンジルトリメチルアンモニウム(PVBTMAOH)ポリマーが架橋しているときには、より顕著である。水酸化カリウム(KOH)又は他のアルカリは、水酸化ポリビニルベンジルトリメチルアンモニウム(PVBTMAOH)を含んでなる電解質に添加する必要はない。必要に応じて、KOH水溶液を電解質に添加して、電解質に溶解したKOHが、水酸化ポリビニルベンジルトリメチルアンモニウム(PVBTMAOH)のモノマー単位1モル当たりKOH約0〜2モルであるようにしてもよい。したがって、電解質は、水酸化ポリビニルベンジルトリメチルアンモニウム(PVBTMAOH)の1モノマー単位当たり約0〜2モルのKOH、望ましくは約0.5〜2.0モルのKOH、典型的には約1.6モルのKOHを含有する。
本発明の主要な態様によれば、水酸化ポリビニルベンジルトリメチルアンモニウム(PVBTMAOH)等の高分子電解質と、亜鉛を含んでなるアノードとを用いたアルカリ電池が提供される。アルカリ電池は、望ましくは粒状二酸化マンガンを含んでなるカソードを含んでなる。二酸化マンガンは、好ましくは電解二酸化マンガンである。本明細書で使用される用語「アルカリ電池」は、水酸基又はヒドロキシルイオン(OH)を含む電解質を含んでなる電気化学電池を意味する。
本発明の一態様によれば、アルカリ電池アノードは、粒状亜鉛を架橋水酸化ポリビニルベンジルトリメチルアンモニウム(PVBTMAOH)でゲル化して、粒状亜鉛が高分子電解質により懸濁保持されたゲル化アノードを形成することにより形成される。ゲル化アノードは、亜鉛粉末を、例えば、円筒状又はディスク状のキャビティに注入した後、水酸化ビニルベンジルトリメチルアンモニウム(VBTMAOH)モノマー、開始剤及び架橋剤を添加することにより形成できる。温度を所要レベルに上昇させて重合及び架橋をおこない、これによりゲル化水酸化ポリビニルベンジルトリメチルアンモニウム(PVBTMAOH)ポリマーゲルを形成する。このような実施態様によれば、亜鉛は、ゲル化高分子電解質の顕著な部分を占めるのが望ましい。好ましくは、粒状亜鉛は、総ポリマーゲル容積の主要部分(25%超)内に懸濁又は分散する。例えば、ゲル化高分子電解質が、円筒柱又はディスクの形態である場合には、粒状亜鉛は、このような柱又はディスクの一端又は底部近傍に主に懸濁状態とし、柱又はディスクの残りの容積を透明高分子電解質、すなわち、亜鉛のない状態とすることができる。カソードは、アノードの高分子電解質水酸化ポリビニルベンジルトリメチルアンモニウム(PVBTMAOH)の透明部に対して並置することができる。このような実施態様によれば、高分子電解質ゲルの透明部も電解質透過性セパレータとしての役割を果たす。すなわち、本発明のこの態様によれば、セパレータは、アノードの一体部である。
別法として、アノードは、全体の形状が所望のものである亜鉛シートから形成でき、同様の形状の水酸化ポリビニルベンジルトリメチルアンモニウム(PVBTMAOH)を含んでなる透明ポリマーゲル化電解質を、その面の一方が亜鉛シートに支持されるように配置することができる。この場合、高分子電解質(PVBTMAOH)自体は、好ましくは透明、すなわち、亜鉛を含有しない。次に、カソードを、高分子電解質がアノードとカソードとの間となるように高分子電解質の反対面に並置できる。このような実施態様によれば、ゲル化高分子電解質は、アノードとカソードとの間で電解質透過性セパレータとしての役割を果たす。このセパレータは、好ましくは架橋水酸化ポリビニルベンジルトリメチルアンモニウム(PVBTMAOH)から形成されているものである。
カソードは、粒状MnOと、導電性カーボンと、好ましくは粒状黒鉛又は黒鉛材料と、直鎖ポリマー水酸化ポリビニルベンジルトリメチルアンモニウム(PVBTMAOH)とを含んでなる物理的混合物から形成されているものが望ましい。架橋PVBTMAOHが水で膨潤してゴム状ポリマーを形成するが水溶性ではないのに対して、この直鎖PVBTMAOHは、水に溶解して粘稠液を形成する。直鎖PVBTMAOHは、したがって、均質混合カソード混合物を形成するのに好ましい。直鎖PVBTMAOH自体は、水酸化ビニルベンジルトリメチルアンモニウム(VBTMAOH)モノマーと、水と、アゾ系ラジカル開始剤との混合物を形成後、混合物を所定の温度に上昇させて重合させることにより調製できる。
アノードが粒状亜鉛を含んでなる本発明の態様によれば、アノードのバルク密度は、望ましくはアノード容積の1立方センチメートル当たり亜鉛約2.5〜3.5gである。総アノード容積は、ゲル化高分子電解質(PVBTMAOH)内に粒状亜鉛を分散した部分と、透明部、すなわち、亜鉛のない部分とを含むものとして定義される。粒状MnOと、黒鉛と、直鎖ポリマー水酸化ポリビニルベンジルトリメチルアンモニウム(PVBTMAOH)との混合物を含んでなるカソードの厚さは、約0.5〜5.0mmが望ましい。アノードとカソードの表面積を十分なものとして、電流密度(電流ドレインをアノード/カソード界面面積で割ったもの)が望ましくは約1〜10ミリアンペア/cmとなるようにする。本発明のアルカリ電池は、電圧要件約0.5〜1.5ボルトで電流ドレイン約1〜500ミリアンペア、より典型的には約1〜100ミリアンペアとするのに最も有用である。
水酸化ポリビニルベンジルトリメチルアンモニウム(PVBTMAOH)を含んでなる本発明のアルカリ電池は、好ましくは水銀の添加量ゼロ(総電池重量部に対して水銀50ppm未満、好ましくは総電池重量部に対して水銀10ppm未満)である。
試験電池10の実施態様を、図1にコンポーネントの分解図で示す。図1に示す電池10は、好ましくは耐久性プラスチックを含んでなる電気的絶縁ブロック15を含んでなる。好ましくは、ブロック15は、広範なプラスチック材料、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ナイロン及びポリカーボネートから形成できる。図1に示すように、アノード20は、主に絶縁ブロック15の内面17に亜鉛シート20aを位置して形成されている。亜鉛シート20aは、いずれの形状でもよいが、好ましくは図1に示すように円形ディスク形状である。亜鉛シート20aの厚さは、約0.1〜0.5mmが望ましい。アノード集電体としての役割を果たす導電性金属ストリップ25を、好ましくはスポット溶接端23により、亜鉛シート20aのエッジ又は裏面に固定する。集電体25は、その反対端が、電池の負端子を構成する一体的に形成したタブ22で終結する。亜鉛シート20aは、絶縁ブロック15上の所定の位置に、亜鉛シート20aを適用する絶縁ブロック表面17の部分に接着剤の薄コートにより保持できる。
保持ブロック30は、このブロックの中央を完全に貫通するキャビティ32を有している。保持ブロック30は、種々の電気絶縁性材料から形成できる。好ましくは、ブロック30は、耐アルカリ性プラスチック材料、好ましくはポリエチレン、ポリプロピレン又はナイロン等のプラスチック材料から形成される。キャビティ32の形状及び直径は、好ましくは亜鉛シート20とほぼ一致するものである。キャビティ32は、直径が亜鉛シート20aの直径よりもわずかに小さい円筒形が都合がよい。すなわち、電解質保持ブロック30を、絶縁ブロック15に押し付けると、亜鉛シート20aは、電解質キャビティ32の外端33に侵入する。望ましくは、次にキャビティ32に、モノマー混合物(好ましくは水酸化ビニルベンジルトリメチルアンモニウム(VBTMAOH)を含んでなるもの)を充填する。モノマー混合物は、開始剤と架橋剤とを含んでなる。温度を所定の温度に上昇させると、モノマーが重合し、架橋してゲル化水酸化ポリビニルベンジルトリメチルアンモニウム(PVBTMAOH)電解質35を形成する。図1に示すように、架橋ポリマーPVBTMAOHは、キャビティ32を完全に占有して、亜鉛シート20aと接触してキャビティ32の外端33に侵入する。図1に示す実施態様によれば、キャビティ32の中の透明高分子電解質35水酸化ポリビニルベンジルトリメチルアンモニウム(PVBTMAOH)は、電解質としての役割を果たし、またアノードとカソード40との間のセパレータとしての役割も果たす。高分子電解質(セパレータ)35の厚さは、約0.1〜5.0mm、好ましくは約0.1〜1.0mmが望ましい。ゲル化高分子電解質35は、非流動性であり、そのままで、たとえ保存又は放電中に電池内のガスが蓄積して電池の内圧が増加しても、電池からの電解質の漏れが減少する。本発明のゲル化高分子電解質(PVBTMAOH)35を使用すると、従来必要であったアルカリ水溶液電解質、典型的には電池から漏れやすい水酸化カリウムの水溶液を使用する必要がなくなる。
アノード20に、亜鉛シートの代わりに、粒状亜鉛20bを、図2に最もよく示されている試験電池10に使用してもよい。アノード20は、望ましくは、スラブ又はディスクの形状である。粒状亜鉛は、純粋な亜鉛でもよいし、又は亜鉛合金(亜鉛少なくとも99.9重量%及び合金金属)でもよい。例えば、亜鉛は、少なくとも亜鉛粉末99.9%とインジウム200ppmとの合金であることができる。本明細書で使用される用語「亜鉛」は、このような亜鉛合金粉末を含む。これは、この合金粉末は、ほぼ亜鉛のみからなり、電気化学的に亜鉛として放電するからである。亜鉛粒子は、平均粒度約1〜350ミクロンであるのが望ましい。本明細書で使用される用語「平均」は、特記のない限りは、算術平均である。粒状亜鉛は、平均粒度が約60ミクロン未満、望ましくは約1〜60ミクロンの亜鉛粉でよく、この場合、アノード内の導電性が高まり、したがって、電池性能が高まる。さらに、粒状亜鉛は、亜鉛繊維の形態又は亜鉛繊維を含有していてもよい。このような亜鉛繊維は、長さと直径との比が4を超え、典型的には8を超える細長亜鉛ストランドを意味する。亜鉛繊維の長さ:直径比は、これよりもはるかに大きい、例えば、100を超えてもよい。このような亜鉛繊維は、望ましくは平均直径が約0.2mm未満でよい。好ましくは、亜鉛繊維の平均直径は、約0.1〜0.02mmである。亜鉛粉は、アノード20内の導電性を高め、したがって電池性能を改善できる。亜鉛粉を、アノード活物質として単独で使用してもよいし、又は他の粒状亜鉛と混合して使用してもよい。
図2に示す実施態様によれば、絶縁ブロック15及びアノード/電解質保持ブロック30を、ブロック30を上にして縦に配置する。したがって、保持ブロック30を、絶縁ブロック15上に配置し、アノード集電体ストリップ25をそれらの間に配置する。次に、粒状亜鉛20bを、オープンエンド34を介してキャビティ32に注入して、それにより絶縁ブロック15の表面17に対してキャビティ32の底部に層を形成する。望ましくは、次に、キャビティ32に、水酸化ビニルベンジルトリメチルアンモニウム(VBTMAOH)モノマーと、アゾ系ラジカル開始剤と、架橋剤とを含んでなる混合物を充填する。モノマー混合物35を、次にキャビティ32に、キャビティを満たすまで注入する。その結果、モノマー混合物柱が得られる。このモノマー混合物柱では、その一部、すなわち、端33と界面36との間の柱の底部に、粒状亜鉛が懸濁して含まれる。キャビティ32の残り(オープンエンド34と界面36との間)は、透明モノマー溶液、すなわち、亜鉛が分散していないモノマー溶液で占められている。モノマー混合物を、次にこの混合物の温度を所定重合温度に上昇させて重合及び架橋して、キャビティ32の対向端33及び34の間に連続ゲルを形成する。その結果、柱形又はディスク形キャビティ32の底部に分散し、端33と界面36との間の重合及び架橋されたPVBTMAOH電解質からなるゲルにトラップされた粒状亜鉛を含んでなるアノードが得られる。分散亜鉛の上、すなわち、キャビティ32の界面36と端34との間のアノードの部分は、亜鉛を含まない透明架橋PVBTMAOH電解質ポリマーにより占められている。PVBTMAOHの透明部(界面36と端34との間)も、粒状亜鉛20bとカソード40との間で電解質透過性セパレータとしての役割を果たす。PVBTMAOH電解質の透明部(界面36と34との間)の容積は、電気化学活物質を含有しないので、最小でなければならない(アノード材料とカソード材料の分離を維持しながら)。また、この容積は、通常のバッテリ−セパレータ膜を含んでいてもよい。総アノード20容積は、ここではゲル化高分子電解質(PVBTMAOH)内に粒状亜鉛を分散した部分(端33と界面36との間)及びさらに、透明部分、すなわち、亜鉛を含まない部分(界面36と端34との間)を含むものとして定義される。
図2に示すように、導電性タブ24がアノード集電体25の端23からはみ出ている。導電性タブ24は、集電体25の一体部である。タブ24は、亜鉛粒子20bと電気的接触するように位置させる。集電体25は、それにより粒状亜鉛と接触し、反対端22に電池の負端子を構成する。
粒状亜鉛20bを含んでなるアノード20を備えた電池10(図2)は、好ましくは水銀添加量(総電池重量部に対して水銀50ppm未満、好ましくは総電池重量部に対して水銀10ppm未満)及びその変性物の添加量はゼロである。また、本実施態様(図2)による電池10は、好ましくは鉛の添加量もゼロであり、したがって、実質的に鉛を含まず、すなわち、総鉛含量は、アノード20の総金属分の30ppm未満、望ましくは15ppm未満である。
カソードスラブ(ディスク40)は、好ましくはバッテリ−グレード二酸化マンガン材料(EMD)と、導電性添加剤と、直鎖水酸化ポリビニルベンジルトリメチルアンモニウム(PVBTMAOH)とを含んでなる圧密化物理的混合物である。直鎖PVBTMAOHは、二酸化マンガン粒子を結合する役割を果たし、また、電池放電中、アルカリ電解質としての役割も果たす。MnO粒子の平均粒度は、粉砕により容易に制御できる。バッテリ−グレードMnO(EMD)は、粉砕して典型的には約1〜100ミクロン、望ましくは約10〜50ミクロン、典型的には約35ミクロンの平均粒度とする。導電性添加剤は、カソード内の導電性を高めるために、望ましくは導電性カーボン、好ましくは黒鉛又は黒鉛材料である。このようなカソードディスク40は、アノード20が亜鉛シート又は粒状亜鉛を含んでなるかどうかとは無関係に用いることができる。導電性金属ストリップ45、例えば、真鍮から形成されたカソード集電体を、カソードディスク40と接触するように配置する。
どちらの実施態様(図1又は図2)でも、アノード20及びカソード40を形成後、金属クランププレート50(図1及び図2)を、カソードディスク40上の所定の位置でプレスして、カソードディスク40を、電解質キャビティ32内の露出した透明高分子電解質35と接触するようにさせる。これにより、突出タブ22が電池の負端子を構成し、突出カソードタブ48が電池の陽端子を構成する、完成した試験電池10(図1又は図2)が形成される。図1及び2の試験電池は、したがって、図1では、亜鉛20aのストリップを、アノード活物質として、ゲル化高分子電解質35と接触させて用い、図2では、亜鉛粉末20bを、アノード活物質として高分子電解質35内に分散して用いていることを除いて、実質的に同じである。
カソード40の組成は、MnO(EMD)と黒鉛とを含んでなり、種々の量のポリマーPVBTMAOH、好ましくは直鎖PVBTMAOHを、好ましくは約4〜10重量%の黒鉛又は黒鉛状材料とともに配合することができる。直鎖ポリマーPVBTMAOHの量は、総カソードの約1〜10重量%であるのが有利である。直鎖水酸化ポリビニルベンジルトリメチルアンモニウム(PVBTMAOH)は、水を含有する溶液としてカソードに存在するのが好ましく、いずれにしても、カソードは、水性混合物とみなすことができる。このような直鎖水酸化ポリビニルベンジルトリメチルアンモニウム(PVBTMAOH)と水からなる水溶液の量は、望ましくは総カソードの約10〜30重量%、好ましくは総カソードの約15〜30重量%である。黒鉛又は黒鉛状材料の量は、望ましくはカソードの約4〜10重量%、望ましくはカソードの約4.6〜8.9重量%である。したがって、カソードにおけるMnOの量は、望ましくはカソードの約60〜86重量%、望ましくはカソードの約70〜86重量%である。
本明細書で使用される用語「黒鉛」又は「黒鉛状材料」は、天然及び合成結晶黒鉛、膨張黒鉛、黒鉛状カーボン及び黒鉛カーボン繊維を含む。黒鉛状カーボンは、X線回折で測定したときに互いに平行に積層した六角配置カーボン原子の層からなる秩序配列3次元黒鉛結晶構造の特徴を有している。International Committee for Characterization and Terminology of Carbon(ICCTC、1982年)、Journal Carbon,Vol.20,p445で定義されているように、黒鉛状カーボンは、構造欠陥とは無関係の同素形の黒鉛における元素状炭素からなる種々の物質を含んいる。本明細書で使用される用語「黒鉛状カーボン」は、このように構成されているものである。
用語「膨張黒鉛」は、当該技術分野において認識されている用語であり、例えば、一般的に米国特許第5,482,798号で言及されているような黒鉛の形態である。膨張黒鉛は、好ましくは特に、平均粒度が望ましくは約0.5ミクロン〜50ミクロン、典型的には約10ミクロン〜50ミクロンである形態である。さらに、ここで使用される膨張黒鉛は、一軸膨張結晶格子を有するように処理した天然及び/又は合成非膨張黒鉛粒子から形成できる。一軸膨張の程度は、膨張黒鉛粒子が完全に剥離できる(すなわち、薄ラミネートに分離する)ように十分に大きいことができる。
用語「炭素繊維」は、長さ:直径比が4超、典型的には8超である細長カーボンストランドを意味する。炭素繊維の長さ:直径比は、これよりもはるかに大きく、例えば、100以上でもよい。
主要な用途での本発明の電池は、全体が直方体の形状をしている。このような実施態様によれば、電池の外面は、2対の対向長方形面と、一対の長方形対向端とを含んでなる体表面を有している。このような直方体形状は、図1及び図2に示した試験電池10により表される。
電池の設計で好ましいパラメータは、以下のようなものである。
粒状亜鉛が、本発明のゲル化架橋水酸化ポリビニルベンジルトリメチルアンモニウム(PVBTMAOH)ポリマーに懸濁されている実施態様では、アノードのバルク密度は、望ましくはアノード容積の1立方センチメートル当たり亜鉛約3.0〜3.5グラムである。このバルク密度パラメータとするために、アノードは、キャビティ35(図2)内に、高分子電解質のみからなる部分、すなわち、キャビティ端33とキャビティ端34との間の部分を含む。アノードの亜鉛充填部の厚さ、すなわち、端33と界面36との間の部分の厚さは、望ましくは約1〜5mm、好ましくは約2〜5mmである。アノードの透明部、すなわち、端34と界面36との間の部分(亜鉛を中に分散していない部分)も、アノード/カソードセパレータとしての役割を果たす。端34と界面36との間のアノードの透明部の厚さは、望ましくは約0.1〜5mm、好ましくは約0.1〜1mmである。
粒状MnOと、黒鉛と、直鎖ポリマー水酸化ポリビニルベンジルトリメチルアンモニウム(PVBTMAOH)との混合物を含んでなるカソード40(図2)の厚さは、約2〜10mmが望ましい。アノード/カソード界面での表面積を十分なものとして、電流密度(予測電流ドレインをアノード/カソード界面面積で割ったもの)が望ましくは約1〜10ミリアンペア/cmとなるようにする。アノード/カソード界面面積は、対向アノード及びカソード表面との間の面積の一般的な量として定義される。いままで得られた放電データは、上記したアノードとカソードに水酸化ポリビニルベンジルトリメチルアンモニウム(PVBTMAOH)電解質を用いた本発明のアルカリ電池は、約1〜50ミリアンペア/cm、より典型的には約1〜10ミリアンペア/cmの電流ドレインを、約0.5〜1.5ボルトの電圧要件で必要とする用途に最も有用できることを示唆している。これらは、用途の予想される好ましい範囲であり、より高いドレイン、例えば、約50ミリアンペア/cm〜200ミリアンペア/cm又はそれ以上のレートの用途を排除するものではない。
試験電池10を、亜鉛のミリアンペア−時間容量(亜鉛1グラム当たり820ミリアンペア−時間基準)をMnOのミリアンペア−時間容量(MnO1グラム当たり308ミリアンペア−時間基準)によって割って得た値が、わずかに約1.0を超えるのに基づいてバランスをとった。
以下に示す例1では、粒状亜鉛をゲル化架橋水酸化ポリビニルベンジルトリメチルアンモニウム(PVBTMAOH)に分散して含んでなるアノード20と、粒状MnOを直鎖水酸化ポリビニルベンジルトリメチルアンモニウム(PVBTMAOH)と混合して含んでなるカソード40とを用いて試験電池10を作製する。例1では、アノード20において架橋水酸化ポリビニルベンジルトリメチルアンモニウム(PVBTMAOH)を形成し、カソード40において直鎖水酸化ポリビニルベンジルトリメチルアンモニウム(PVBTMAOH)を形成する別法を用いた。別法は、塩化ビニルベンジルトリメチルアンモニウム(PVBTMACL)モノマーを重合して塩化ポリビニルベンジルトリメチルアンモニウム(PVBTMACL)を形成した後、PVBTMACLを、アニオン交換膜を用いてイオン交換に附して塩素をヒドロキシル基で置き換えることからなる。イオン交換により、アノードにおいて必要とする架橋水酸化ポリビニルベンジルトリメチルアンモニウム(PVBTMAOH)、又はカソード用直鎖水酸化ポリビニルベンジルトリメチルアンモニウム(PVBTMAOH)が得られる。
実施例
例1
0.5グラムの粒状亜鉛20bを含んでなるアノード20を備えた図2に示すような試験電池10を、作製する。ゲル化水酸化ポリビニルベンジルトリメチルアンモニウム(PVBTMAOH)を有する亜鉛アノード20を、以下のように作製する。保持ブロック30を、絶縁ブロック15に対して、図2に示すように、ブロック15が下、ブロック30が上となるように適用した。粒状亜鉛20bを、キャビティ32に注入して、亜鉛20bがキャビティ32の底部(端33)に層を構成するようにする。次に、キャビティ32に、VBTMACL(塩化ビニルベンジルトリメチルアンモニウム)モノマーと、水と、開始剤と、架橋剤とを含んでなるモノマー溶液を充填する。モノマー溶液は、キャビティのベース部(端33)で粒状亜鉛層を包囲する。キャビティ32の残り、すなわち、亜鉛層より上の部分に、透明モノマー溶液を充填する。
具体的な試験電池10(図2)において、キャビティ32の直径は、約1.6cmであった。粒状亜鉛20bを、キャビティ32に、キャビティ32の直径の1平方センチメートル当たり亜鉛約0.25gにほぼ等しい量を注入した。したがって、粒状亜鉛20bの総重量は、0.5gであった。キャビティ32の長さ、すなわち、キャビティ外端33と内端34との間の長さは、約7mmであった。亜鉛粉末により、キャビティ32の底部(端33)に層が形成された。この層の厚さは、端33から界面36まで測定したときに、約1mm、好ましくは約1〜4mmであった。キャビティ32内でモノマー溶液を重合及び架橋した後、得られたゲル化PVBTMACLポリマーは、亜鉛粒子20bを捕獲し且つ保持し、中に分散させる。透明ゲル化PVBTMACLポリマーの一部分(すなわち、亜鉛を含まないポリマー部分)は、亜鉛層の上、すなわち、キャビティ32の界面36から内端34まで、約0.1〜3mm、好ましくは約2〜3mm延びている。キャビティ32の直径は、5/8インチ(1.59cm)であった。キャビティ32の断面積は、約2cmであった。
モノマー溶液の組成と、重合を実施する手順は、以下の通りである。モノマー溶液は、VBTMACL54重量%と水45重量%とを含んでなり、VBTMACL基準で1モル%のN,N’−ビスメチレンアクリルアミド(BMAAm)架橋剤を添加する。2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオン−アミジン)ジヒドロクロリドの水溶液4重量%からなるアゾ系ラジカル開始剤(モノマー溶液10gあたり0.4ml)も、添加する。
キャビティ32に、キャビティの底部の粉末亜鉛20bからなる層を被覆するモノマー溶液を充填した後、Plexiglasカバーをキャビティ32のオープンエンド34上に配置して酸素の侵入を防ぐ。亜鉛粉末は、亜鉛合金(インジウム約200ppmを含有する亜鉛99.9重量%)であることができる。
キャビティ32内に上記モノマー混合物を含む隣接するブロック15及び30を、オーブンに入れ、窒素雰囲気下、約50℃で約1時間加熱する。モノマーが重合及び架橋して、粘着性のある非流動性材料となり、重合塩化ポリビニルベンジルトリメチルアンモニウム(PVBTMACL)からなる柱のベースに粒状亜鉛20bからなる層を含んでなるゲル化亜鉛アノード20が形成される。
亜鉛粉末20bと架橋ポリマーPVBTMACLとを含んでなるアノード20(図2)を、次にイオン交換に附して、ポリマー内の塩化物イオンをヒドロキシルイオンと置き換える。これは、アルカリ電池でのアノード反応、例えば、Zn+2OH=ZnO+HOには、ヒドロキシルイオンの存在が必要であるからである。イオン交換は、Pall−RAI社製アニオン(負イオン)交換膜(Pall−RAI PAM201)を、ポリプロピレンからできている円筒チャンバー32のオープンエンド上に配置し、それによりチャンバー32内に重合/架橋PVBMACLを被覆することによりおこなう。オープンエンドとクローズドエンドとを有する第二円筒チャンバーに、7N水酸化カリウム水溶液を充填する。水酸化カリウム水溶液を中に含む第二円筒チャンバーのオープンエンドを、アニオン交換膜の露出側に対して配置し、チャンバーを、イオン交換膜をそれらの間に配置した状態でいっしょにクランプする。この膜とPVBTMACLポリマーゲルのDonnan排除特性により、カリウムイオンがゲルに拡散するのが防止され、一方、Cl及びOHが膜を横断して自由に拡散する。イオン交換膜のDonnan排除特性は、「Principles of Colloid and Surface Chemistry(コロイドと表面化学の原理)」,Paul C.Hiemenz,Marcel Dekker社、ニューヨーク1977,p.145−149において論じられている。PVBTMACLポリマー内の塩化物イオン(Cl)は、第二円筒チャンバー内の水酸化カリウム溶液からのヒドロキシルイオン(OH)で徐々に交換される。このイオン交換プロセスは、周囲条件で実施され、完了、すなわち、重合/架橋PVBTMACLポリマーを架橋PVBTMAOHポリマーに転化するのに、約一カ月かかる。OH/Clイオン交換の存続期間は、亜鉛アノードの放電特性に大きく影響する。アノードの電流密度と、単位表面積当たりのアノード容量は、両方とも、約一カ月の交換後に定常最大値に到達するまで、イオン交換時間の増加とともに増加する。
イオン交換期間は、イオン交換膜を使用せずに架橋PVBTMACLを7N KOHに直接浸漬することにより約4日まで減少させることができる。この場合、アノード電流と容量を最大にするのに必要とするイオン交換時間は、5日である。架橋高分子電解質組成物を7N KOHで平衡化したときに最大電流値及び容量値に到達し、同じ平衡がどちらかのイオン交換プロセスにより得られると思われる。高分子電解質の平衡化後、水酸化ポリビニルベンジルトリメチルアンモニウム(PVBTMAOH)ゲルは、高分子電解質水酸化ポリビニルベンジルトリメチルアンモニウム(PVBTMAOH)のモノマー単位1モル当たり約0.5〜2モル過剰のKOH、典型的には1.6モル過剰のKOHを含有していた。これらの値は、過剰の水酸化物、すなわち、ポリマーにおけるカチオン性アンモニウム量と関連したOHの他に、Kイオンと関連したOHを表す。ゲル中のKOHの濃度は、Donnan平衡式と一致している。したがって、高分子電解質PVBTMOHゲルは、高分子電解質水酸化ポリビニルベンジルトリメチルアンモニウム(PVBTMAOH)のモノマー単位1モル当たり約2モル以下の追加のKOHを含有するのが有利である。要するに、高分子電解質ゲルは、水酸化ポリビニルベンジルトリメチルアンモニウム(PVBTMAOH)のモノマー単位1モル当たり0〜2モルの追加のKOH、望ましくは高分子電解質(PVBTMAOH)のモノマー単位の1モル当たり約0.5〜2モルの追加のKOHを含有することができる。追加のKOHを含有する高分子電解質ゲルは、PVBTMACLを暴露してPVTBMAOHを形成する溶液に過剰のKOHを添加することにより得られる。
酸化膜、主に亜鉛粒子上に堆積した酸化亜鉛の形態の不動態化は、アノード放電を妨害することは周知である。このような不動態化は、放電中の電気化学動力学及び最後には電池容量を妨害する主要な機構である。高分子電解質ゲルにKOH水溶液を添加すると、電解質の導電性が増加し、堆積した酸化亜鉛を溶解し、それによりアノード不動態化を妨害する傾向がある。
粒状亜鉛を懸濁させた本発明の重合/架橋高分子電解質を含んでなる得られたアノード20は、ゴム状材料のような感触がある非流動粘着性物質である。キャビティ32の重合/架橋高分子電解質(すなわち、亜鉛を含まない部分)アノード界面36及び内端34の透明部分がある。この部分は、電解質とアノード/カソードセパレータの両方としての役割を果たす。
キャビティ32内に架橋PVBTMAOH高分子電解質を含む粒状亜鉛を含んでなるアノード混合物(図2における端33及び34の間)全体は、以下の組成を有する。架橋PVBTMAOHを有する完成したアノード全体は、ゴム状コンシステンシーを有する。
Figure 2005535076
備考:
1.亜鉛の真密度は7.14g/cmである。ゲル化PVBTMAOHの密度は約1.0g/mである。亜鉛の平均粒度は約30〜350ミクロンである。亜鉛粒子は、亜鉛を少なくとも99.9重量%とインジウムを200ppm未満とを含んでなる合金である。亜鉛粒子の平均粒径は約300ミクロンである。
2.高分子電解質は、架橋PVBMAOHである。
カソードディスク40(図2)を、以下のように作製する。直鎖ポリマー塩化ポリビニルベンジルトリメチルアンモニウム(PVBTMACL)を、別個に作製した後、イオン交換して、ポリマー内の塩化物イオンをヒドロキシルイオンと置き換えて直鎖ポリマー水酸化ポリビニルベンジルトリメチルアンモニウム(PVBTMAOH)を形成する。直鎖PVBTMACLは、最初にVBTMACLモノマーと、水と、開始剤とを含んでなるモノマー溶液(架橋剤を添加せず)を形成することにより調製する。このモノマー溶液は、VBTMACL55重量%と、水45重量%とを含んでなるものであった。2,2‘−アゾビス−(2−メチルプロピオンアミジン)ジヒドロクロリド水溶液4重量%からなるアゾ系ラジカル開始剤(モノマー溶液10g当たり0.4ml)を、添加する。モノマー溶液を、約50℃で約1時間加熱して粘ちょう流動性直鎖ポリマー溶液(PVBTMACL)を形成する。次に、直鎖PVBTMACLを含んでなるポリマー溶液を、イオン交換して、ポリマー内の塩化物イオンをヒドロキシルイオンと置き換える。これは、直鎖PVBTMACL溶液を、オープンエンドとクローズドエンドを有する円筒チャンバーに注入することによりおこなう。Pall−RAI社製アニオン(負イオン)交換膜(Pall−RAI PAM20)を、円筒チャンバーのオープンエンド上に配置することにより、PVBTMACL溶液を被覆する。オープンエンドとクローズドエンドとを有する第二円筒チャンバーに、水酸化カリウム水溶液を充填する。水酸化カリウム溶液を中に含む第二円筒チャンバーのオープンエンドを、アニオン交換膜の露出側に対して配置、すなわち、イオン交換膜がPVBTMACL溶液と水酸化カリウム水溶液との間となるように配置する。PVBTMACLポリマー内の塩化物イオンは、第二円筒チャンバー内の水酸化カリウム溶液からのヒドロキシルイオンで徐々に交換される。このイオン交換プロセスは、周囲条件で実施され、完了、すなわち、直鎖PVBTMACLポリマーを直鎖PVBTMAOHポリマーに転化するのに、約一カ月かかった。
次に、直鎖PVBTMAOHを、粒状MnO(EMD)及び黒鉛と混合することにより、カソード40(図2)を調製する。最終カソード混合物は、パン生地のコンシステンシーを有していた。次に、この混合物を、圧密化し、付形してカソードディスク40を形成した。PVBTMAOHが電解質とバインダーの両方の役割を試すので、バインダーを添加する必要はなかった。
最終カソードの組成は、以下の通りであった:
Figure 2005535076
備考:
1.MnOは、Kerr McGee社製のTrona DバッテリーグレードEMDに相当するものある。MnO2(EMD)の真密度は4.45g/cmであり、平均粒度は約1〜100ミクロンである。
2.黒鉛は、Timcal Group社製膨張黒鉛とブラジルのNacional de Graphite社製天然黒鉛NdG−15との50:50重量%混合物であった。天然黒鉛及び膨張黒鉛の真密度は、約2.25g/cmである。
3.高分子電解質は、粘ちょう流動性ポリマーのコンシステンシーを有している直鎖ポリマー(非架橋物)である。この直鎖ポリマーは、水溶性であり、水膨潤性であるが水溶性ではなく且つゴム状コンシステンシーを維持する架橋ポリマーよりも、MnOとよく混合できる。粒状MnOと黒鉛とを含んでなるカソード混合物は、バインダーだけでなく、電解質としての役割も果たす粘ちょう流動性PVBTMAOHポリマーによりいっしょに保持される。
上記組成を有するカソードは、パン生地のコンシステンシーを有し、一方、重合した直鎖PVBTMAOH電解質ポリマー自体は、流動性粘ちょう物質のコンシステンシーを有している。
電池10(図2)を、亜鉛のミリアンペア−時間容量(亜鉛1グラム当たり820ミリアンペア−時間基準)をMnOのミリアンペア−時間容量(MnO1グラム当たり308ミリアンペア−時間基準)によって割って得た値が、わずかに約1.0を超えるのに基づいて、カソード40に適量のMnOを用いてバランスをとった。カソードディスク40の厚さは、約3.5mmであった。アノード/カソード界面面積(キャビティ32の断面積)は、約2cmであった。
電池10(図2)を一定電流ドレイン約4ミリアンペアで放電させたところ、遮断電圧約0.95ボルトまで電流密度が約2ミリアンペア/cmであった。達成された実容量は、568ミリアンペア−時間であった。MnOについて達成された実比容量は、320ミリアンペア−時間/g(理論1電子MnO容量の104%)であった。
アノード及びカソードを作製する上記方法(例1)において、塩化ビニルベンジルトリメチルアンモニウム(VBTMACL)を最初重合して塩化ポリビニルベンジルトリメチルアンモニウム(PVBTMACL)を形成した後、アニオンイオン交換膜を用いてイオン交換して、ポリマーにおける塩化物イオンをヒドロキシルイオンと交換して水酸化ポリビニルベンジルトリメチルアンモニウム(PVBTMAOH)を形成する。このようなイオン交換プロセスは、有効ではあるが、遅い。詳細な説明の欄で説明した好ましい方法は、より早く且つ利用可能であり、最初にモノマー塩化ビニルベンジルトリメチルアンモニウム(VBTMACL)を水酸化ビニルベンジルトリメチルアンモニウム(VBTMAOH)に転化し、その後VBTMAOHモノマーを重合してPVBTMAOHとすることにより、同じ最終生成物(PVTMAOH)が得られることが分かった。この好ましい方法の第二の利点は、制御により、所定量のKOHをゲルに添加できることである。好ましい方法により得られた高分子電解質のKOHレベルは、最初のVBTMAOH合成中又は重合後に適当な過剰量のKOHを添加することにより所望のレベルとすることができる。
この好ましい方法は、本願の詳細な説明の欄(上記例1)に記載されている。これは、例1に用いた方法よりもPVBTMAOHをはるかに迅速に製造でき、したがって、好ましい。この好ましい方法は、以下の例においてさらに詳細に記載されている。VBTMACLモノマーをVBTMAOHモノマーにイオン交換することを含む第一工程についてここで用いられる基本的方法は、それ自体、米国特許第5,760,088号に記載されている方法と類似している。VBTMAOHを重合して直鎖ポリマーPVBTMAOH又は架橋ポリマーPVBTMAOHを得る次の工程は、米国特許第4,140,659号に記載の方法と同様である。
水酸化ビニルベンジルトリメチルアンモニウム(VBTMAOH)モノマーについての化学式を、以下の式Iに示す。塩化ビニルベンジルトリメチルアンモニウム(VBTMACL)についての化学式を、式IIに示す。水酸化ポリビニルベンジルトリメチルアンモニウム(PVBTMAOH)についての化学式を、式IIIに示す。
Figure 2005535076
好ましい方法では、高分子電解質水酸化ポリビニルベンジルトリメチルアンモニウム(PVBTMAOH)は、最初にVBTMACLモノマーをVBTMAOHモノマーに転化した後、VBTMAOHモノマーを重合してPVBTMAOHポリマーとすることにより調製する。
例A
VBTMACLモノマーからイオン交換モノマーVBTMAOHの調製
塩化ビニルベンジルトリメチルアンモニウム(Aldrich Chemical社)100g(0.472モル)を、攪拌しながら、無水変性エチルアルコール5.00g及び脱イオン水20.00gに溶解した。
別に、水酸化カリウムペレット(Fisher)156.04gを、無水変性エチルアルコール400gに溶解した。得られた溶液を、次にフリットディスク(細孔10〜20μm)を備えたブフナー漏斗により濾過した。濾液を集め、容量フラスコにおいて、追加の無水変性エチルアルコールで容積1リットルとした。フェノールフタレイン指示薬を用いて塩酸水溶液で滴定して水酸化カリウム溶液のモル濃度を求めたところ、2.260Mであった。
次に、2.260M水酸化カリウム溶液208.9ml(水酸化カリウム0.472モル)を、周囲温度で攪拌しながら、塩化ビニルベンジルトリメチルアンモニウム溶液にゆっくりと添加したところ、塩化カリウムが析出し、水酸化ビニルベンジルトリメチルアンモニウム(VBTMAOH)が形成した。周囲温度でさらに3時間攪拌を継続した後、氷浴でさらに1時間冷却した。次に、塩化カリウムを、フリットディスク(細孔10〜20μm)を備えたブフナー漏斗を用いて溶液から濾去した。
ブフナー漏斗に集めた固形物質を、次に冷エチルアルコール15gで2回洗浄後、一定重量32.65gとなるまで55℃で乾燥した。これは、塩化カリウム0.438モルに相当し、塩化物モノマーの転化率は、転化率=0.438/0.472×100%=92.8%(集めた固体が塩化カリウムのみからなることを前提)となる。
濾液を、別に集めた。脱イオン水100gを添加し、溶液を、減圧下で55〜60℃で回転蒸発してエチルアルコールを除去した。回転蒸発後、溶液重量を、脱イオン水を追加して200gに調整して、50重量%イオン交換モノマー水溶液(塩化ビニルベンジルトリメチルアンモニウムの最初の重量を基準として)を得た。
イオン交換モノマー、すなわち、水酸化ビニルベンジルトリメチルアンモニウム(VBTMAOH)は、次に例えば、過硫酸塩開始剤(例Bに記載のように過硫酸カリウム)、アゾ開始剤(例えば、Wako社製VA−057)又はUV(例5に記載のように)により重合できた。
例B
例Aにおけるイオン交換により調製した水酸化ビニルベンジルトリメチルアンモニウム(VBTMAOH)モノマーの直鎖重合
約30gのイオン交換モノマー溶液、すなわち、例Aで調製した水酸化ビニルベンジルトリメチルアンモニウム(VBTMAOH)を、ゴム隔壁を備えたガラスバイアルに移した。次に、この溶液にアルゴンを15分間バブリングすることにより、溶液をアルゴンガスでパージした。次に、固形過硫酸カリウム0.5重量%を添加(総溶液重量を基準)し、超音波浴で5分間超音波処理した後、さらに15分間アルゴンガスでパージした。次に、溶液を入れキャップをつけたバイアルを、55℃で加熱されたオーブンに入れ、そこで5時間保ってモノマーを重合する。これにより、水酸化ポリビニルベンジルトリメチルアンモニウム(PVBTMAOH)からなる高粘度の粘性のある直鎖ポリマー(非架橋物)が得られた。
必要に応じて、KOH水溶液を、重合前にモノマーVBTMAOH溶液に添加するか、又はポリマーPVBTMAOH溶液に添加できる。KOH水溶液、例えば、7N KOHを、モノマーVBTMAOH溶液又はポリマーPVTBMAOH溶液が、1モノマー単位当たりKOH約0〜2モル、好ましくはKOH約0.5〜2.0モルを含有するような量で添加できる。
例C
例Bで調製した水酸化ポリビニルベンジルトリメチルアンモニウム(PVBTMAOH)の直鎖ポリマー(非架橋物)を用いたカソード材料の調製
MnO(Kerr−McGree EMD)及び黒鉛(NDG−15)を重量比9:1で混ぜ、混合し、乳鉢と乳棒で粉砕した。
別に、直鎖ポリマーPVBTMAOH(例Bで調製)を、追加の脱イオン水で希釈して、10重量%水溶液(塩化ビニルベンジルトリメチルアンモニウムの最初の重量を基準)とした。
MnO/黒鉛混合物及び10重量%PVBTMAOHポリマー溶液を、重量比9:1で混ぜ、混合し、乳鉢と乳棒で粉砕した。次に、この材料約1.75gを、ダイ(直径1.77cm)において10,000ポンドでNiメッシュに押し付けた。Niタブを、次にカソードペレットの背部にスポット溶接した。これを、次に亜鉛箔アノードを用いた電池に組み付けた。この際、アノードとカソードをポリマーの粘性溶液(25重量%)で分離するようにした。この電池は、続いて放電できた。
例D
水酸化ポリビニルベンジルトリメチルアンモニウム(PVBTMAOH)柱の底部に粒状亜鉛を懸濁させたアノード20(図2)の形成
亜鉛粉末0.50gを、直径約1.6cmのキャビティ32(図2)に添加できる。次に、イオン交換モノマーVBTMAOH溶液(例Aに記載)0.78g、N,N’−メチレンビスアクリルアミド(架橋剤)0.016g及び過硫酸カリウム0.004gを、ゴム隔壁を備えたガラスバイアルに移した。次に、この溶液を、超音波浴を用いて5分間超音波処理した後、アルゴンガスで15分間パージした。必要に応じて、KOH水溶液、例えば、7N KOH溶液を、この段階で、イオン交換VBTMAOHモノマー溶液に添加できる。KOH水溶液は、イオン交換溶液のKOH添加量が、イオン交換モノマーVBTMAOHの1モル当たり約0〜2モル、好ましくは約0.5〜2モルであるように添加する。
この溶液を、次にアルゴンをフラッシングしたオーブン中、55℃で1時間熱処理して、図2に示し且つそれを参照して説明した、底部に亜鉛粉末20bを懸濁して保持した層を有する架橋PVBTMAOHポリマーを形成した。
例E
イオン交換VBTMAOHモノマーから、自立架橋ポリマーフィルムセパレータの形成。自立セパレータは、亜鉛の金属シートとカソードとの間のセパレータとして使用できる(図1)。
イオン交換モノマー溶液(例Aに記載)5.00g、N,N’−メチレンビスアクリルアミド(架橋剤)0.10g及び過硫酸カリウム0.025gを、ゴム隔壁を備えたガラスバイアルに移した。次に、この溶液を、超音波浴を用いて5分間超音波処理した後、アルゴンガスで15分間パージした。
この溶液を、PTFEシートに広げ、上表面に別のPTFEシートをかぶせた後、アルゴンをフラッシングしたオーブン中、60℃で1時間熱処理して、厚さ約100ミクロンの架橋フィルムセパレータを形成した。
また、この溶液を、厚さ800μmのキャビティを備えたポリオレフィンモールドで硬化させ、同様の方法で加熱した。続いて、モールドを分解して、架橋PVBTMAOH材料からなる自立フィルムセパレータ(図1)を得た。フィルムセパレータを、図1におけるアノード20とカソード40との間に示したゲル化ポリマー35の代わりに使用できる。
例F
亜鉛シートにVBTMAOHモノマーをコーティングし、このモノマーを紫外線で硬化して亜鉛シート上に硬化PVBTMAOHポリマーを形成する。硬化PVBTMAOHコーティングは、アノードとカソードとの間のセパレータとしての役割を果たす。
亜鉛シートに水酸化ビニルベンジルトリメチルアンモニウム(VBTMAOH)モノマーをコーティングした後、このモノマーに紫外線をあてて硬化させることにより、亜鉛シート20(図1)とカソード40(図1)の間に別のセパレータを形成できる。ここで示す例は、迅速に処理される利点がある。
塩化ビニルベンジルトリメチルアンモニウム20.00gを、無水変性エタノール1.00g及び脱イオン水4.00gに溶解した。KOHペレット6.24gを、別個に無水変性エタノール34.00gに溶解した。これらの2つの溶液を、次に混ぜ、周囲温度で3時間攪拌し、さらに1時間冷却した後、濾過した。得られた固形物を、冷エタノール5.00gの2ロットで洗浄し、水酸化ビニルベンジルトリメチルアンモニウム(VBTMAOH)モノマーを含んでなる濾液を集めた。VBRMAOHモノマー濾液5.00gを、脱イオン水5.00g及びIrgacure2959光開始剤(Ciba Speciality Chemicals社)0.0679gと混ぜた。次に、この溶液を、亜鉛箔上に広げ、コンベヤーにより20フィート/分の速度でUV硬化装置(Fusion UVシステム)を通過させた。コーテッド亜鉛箔を、硬化装置を4回通過させて材料を硬化させた。
亜鉛箔上のUV硬化PVBTMAOHコーティングは、アノード20とカソード40との間のセパレータとしての役割を果たすことができ、したがって、図1に示すゲル化ポリマー35の代わりに用いることができる。
本発明のアノードとカソードは、バッテリ−ハウジングの主要部が少なくとも一つの実質的にフラットな表面を有する点で、バッテリ−全体の形状がフラットである場合に特に有用である。バッテリ−の厚さは、バッテリ−の長さと比較して小さくすることができる。特に、本発明の概念は、バッテリ−ハウジングの主要部がフラットな多角形表面を有する実質的にフラットなバッテリ−に及ぶことを意図している。したがって、本発明は、多角形状を有するバッテリ−に及ぶ。また、本発明は、バッテリ−ハウジングの主要部が平行四辺形であるフラットな表面を有するバッテリ−、又は全体の形状がプリズム状であるバッテリ−にも及ぶことを意図している。また、本発明は、アノード層及びカソード層が、間にセパレータ層を設けたらせん状にまいた形態であるバッテリ−にも適用することもできる。
したがって、本発明は、本明細書に記載の特定の実施態様には限定されず、特許請求の範囲及びそれに相当する部分により、よりよく定義される。
亜鉛シートをアノードとして本発明の高分子電解質と接触させて設けた試験電池の実施態様の分解図。 粒状亜鉛をアノードとして本発明の高分子電解質柱の一部分内に分散させて設けた試験電池の実施態様の分解図。

Claims (32)

  1. アノード及びカソードと、水酸化ポリビニルベンジルトリメチルアンモニウム(PVBTMAOH)を含んでなる水性混合物を含んでなる電解質とを含んでなるアルカリ電池。
  2. 前記電解質が、さらに水酸化カリウムを含んでなる、請求項1に記載のアルカリ電池。
  3. 前記アノードが亜鉛を含んでなり、前記カソードが二酸化マンガンを含んでなる、請求項1に記載のアルカリ電池。
  4. 前記電解質が、水酸化ポリビニルベンジルトリメチルアンモニウム(PVBTMAOH)のモノマー単位1モル当たり約0〜2モルの水酸化カリウムを含んでなる、請求項1に記載のアルカリ電池。
  5. 前記電解質が、水酸化ポリビニルベンジルトリメチルアンモニウム(PVBTMAOH)のモノマー単位1モル当たり約0.5〜2モルの水酸化カリウムを含んでなる、請求項1に記載のアルカリ電池。
  6. 前記電池が、架橋水酸化ポリビニルベンジルトリメチルアンモニウム(PVBTMAOH)を含んでなるセパレータをさらに含んでなる、請求項1に記載のアルカリ電池。
  7. 前記アノードが、架橋水酸化ポリビニルベンジルトリメチルアンモニウム(PVBTMAOH)を含んでなる水性ゲル内に粒状亜鉛を分散して含んでなる、請求項1に記載のアルカリ電池。
  8. 前記カソードが、二酸化マンガンと、黒鉛と、直鎖水酸化ポリビニルベンジルトリメチルアンモニウム(PVBTMAOH)と水とを含んでなる水性混合物とを含んでなる混合物を含んでなる、請求項1に記載の電池。
  9. 前記二酸化マンガンが、カソードの約60〜86重量%を占める、請求項8に記載の電池。
  10. 前記直鎖水酸化ポリビニルベンジルトリメチルアンモニウム(PVBTMAOH)が、前記カソードの約1〜10重量%を占める、請求項8に記載の電池。
  11. 前記黒鉛が、前記カソードの約4〜10重量%を占める、請求項8に記載の電池。
  12. 前記アノードが、2つの対向端を規定している一対の対向フラット平行面を含んでなるスラブの形状をしており、前記スラブが前記対向端の間に連続円周面を有し、前記円周面が前記スラブ周辺端部と厚さを規定している、請求項1に記載の電池。
  13. 前記カソードが、2つの対向端を規定している一対の対向平行フラット面を含んでなるスラブの形状をしており、前記スラブが前記対向端の間に連続円周面を有し、前記円周面が前記スラブ周辺端部と厚さを規定している、請求項1に記載の電池。
  14. 前記アノードの一端が、架橋水酸化ポリビニルベンジルトリメチルアンモニウム(PVBTMAOH)内に分散して亜鉛粒子を有し、反対端が亜鉛を有しない架橋水酸化ポリビニルベンジルトリメチルアンモニウム(PVBTMAOH)を含んでなり、透明である、請求項12に記載の電池。
  15. 前記電池が、前記アノードの透明端を前記カソードの一端に対して並置してアセンブルしたものであり、前記アノードの前記透明端が電解質透過性セパレータとしての役割を果たす、請求項14に記載の電池。
  16. 前記アノードの前記透明端の厚さが、約0.1〜3mmである、請求項14に記載の電池。
  17. 亜鉛粒子を含んでなる前記アノードの前記一端の厚さが、約2〜5mmである、請求項14に記載の電池。
  18. 前記電池が、直方体の形状をしている、請求項1に記載の電池。
  19. 前記亜鉛が、総アノード容積の1cm当たり約3.0〜3.5g含まれている、請求項3に記載の電池。
  20. 亜鉛を含んでなるアノード及び二酸化マンガンを含んでなるカソードと、前記アノードとカソードとの間に設けられた、架橋水酸化ポリビニルベンジルトリメチルアンモニウム(PVBTMAOH)を含んでなる水性混合物を含んでなるセパレータとを含んでなるアルカリ電池。
  21. 前記セパレータが、架橋水酸化ポリビニルベンジルトリメチルアンモニウム(PVBTMAOH)を含んでなる、請求項20に記載のアルカリ電池。
  22. 前記カソードが、二酸化マンガンと、黒鉛と、直鎖水酸化ポリビニルベンジルトリメチルアンモニウム(PVBTMAOH)とを含んでなる水性混合物を含んでなる、請求項20に記載の電池。
  23. 前記二酸化マンガンが、カソードの約60〜86重量%を占める、請求項20に記載の電池。
  24. 前記直鎖水酸化ポリビニルベンジルトリメチルアンモニウム(PVBTMAOH)が、前記カソードの約1〜10重量%を占める、請求項22に記載の電池。
  25. 前記黒鉛が、前記カソードの約4〜10重量%を占める、請求項22に記載の電池。
  26. 前記水酸化ポリビニルベンジルトリメチルアンモニウム(PVBTMAOH)が、電気の放電中に電解質としての役割を果たす、請求項20に記載の電池。
  27. 前記アノードが、2つの対向端を規定している一対の対向フラット平行面を含んでなるスラブの形状をしており、前記スラブが前記対向端の間に連続円周面を有し、前記円周面が前記スラブ周辺端部と厚さを規定している、請求項20に記載の電池。
  28. 前記カソードが、2つの対向端を規定している一対の対向平行フラット面を含んでなるスラブの形状をしており、前記スラブが前記対向端の間に連続円周面を有し、前記円周面が前記スラブ周辺端部と厚さを規定している、請求項20に記載の電池。
  29. 前記電池が、前記アノードを前記カソードの一端に対して並置し、前記セパレータをそれらの間に設けてアセンブルしたものである、請求項28に記載の電池。
  30. 前記アノードが、厚さ約0.1〜0.5mmの亜鉛シートを含んでなる、請求項20に記載の電池。
  31. 前記電池が、直方体の形状をしている、請求項20に記載の電池。
  32. 前記電池が、アノードとカソードとの間の界面面積を基準とした電流密度約1〜50ミリアンペア/cmに相当する速度で放電する、請求項20に記載の電池。
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