JP2005528075A - 捩られた始点部が付いたステータを備えているオルタネータ - Google Patents

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Abstract

本発明は、特に自動車用のオルタネータに関するものであり、該オルタネータは、円筒形の本体(14)を備え、複数の相(P)を担持するステータ(13)を具備し、各相は、一方では始点部(E1〜E3)と終点部を、他方では互いに接続された導電性エレメント(50)を具備しており、該導電性エレメントは、相の始点部を相の終点部に接続し、始点部(E1〜E3)は、少なくとも一つの長手方向の平坦面(21)を有するバーで構成され、各始点部は、ステータ(13)の本体(14)を通り抜ける第一セグメント(25)と、この本体(14)のアキシャル方向の側部から伸びている端部の第二セグメント(26)を具備し、始点部(E1〜E3)の第二セグメント(26)が互いに電気的に接続されていることで、中性点(53)を形成するようになっている。本発明によると、始点部(E1〜E3)は捩られており、各始点部(E1〜E3)の平坦面(21)はラジアル状の面において第一セグメント(25)に沿って伸びており、そして端部の第二セグメント(26)に沿って伸びることで、ステータ(13)の本体(14)との同心円筒の一部を形成するようになっており、あるいは、ステータ(13)の本体(14)との同心円筒に対するタンジェンシャル面において伸びるようになっている。

Description

本発明は全般的にオルタネータ、特に自動車用のオルタネータに関するものである。
より正確には、本発明は特に自動車用のオルタネータに関するものであり、該オルタネータは、円筒形本体を備え、複数の相を担持するステータを具備し、各相は、一方では、少なくともステータ本体の外側の部分に設置された始点部と終点部を具備し、他方では、ステータ本体を通過する導電性エレメントを具備することで、第一と第二のヘアピース体である、該ステータの対向するアキシャル方向の二つの側部を形成するようになっており、導電性エレメントが互いに電気的に接続されていることで、相の始点部を相の終点部に接続する、少なくとも一つの巻線を形成するようになっており、始点部が少なくとも一つの長手方向の平坦面を有するバーで構成され、該平坦面はバーの少なくとも一部に沿って伸びており、各始点部がステータ本体を通過する第一セグメントと、このステータ本体のアキシャル方向の側部から伸びている端部の第二セグメントを具備し、始点部の第二セグメントがステータ本体のアキシャル方向の同一の側部に位置し、互いに電気的に接続されていることで、中性点を形成するようになっている。
このタイプの装置は先行技術で知られており、とりわけ、VALEOの名義での仏国特許出願第0116658号で、仏国特許出願公開第2818822号の番号で公開されることになるもので知られており、該明細書は、さまざまな仕方で相の始点部を配置することによって中性点が実現可能なオルタネータを開示している。始点部は長方形の断面であるバーであり、したがって、「皿」と称される、比較的広い長手方向の対向する平坦面と、「小口」と称される、比較的狭い長手方向の対向する平坦面を有している。
ステータ本体は細いラジアル状のスロットを具備し、始点部のバーがこれらのスロットにはめ込まれることで、第一セグメントの皿がそれぞれ、僅かにラジアル状の面に伸びるようになっている。
始点部は、それらの第二セグメントがロータ本体との同心円筒の部分の形状を呈するように成形される。皿は、これら円筒形の部分のアキシャル面を構成し、小口は内側および外側のラジアル状の面を構成する。第二セグメントは、したがって、第一セグメントを横方向に、つまり、皿の一方または他方の側部から折り曲げさせることで得られる。
始点部は、それらの第二セグメントの皿によって互いに、あるいは中性点バーと接触している。中性点バーと始点部の第二セグメントは、したがって、アキシャル方向に積み重ねられている。
この配置は、導電性エレメントの折り曲げ後に、始点部を互いにあるいは中性点バーに溶接するのが非常に難しいという欠点があるのだが、これはなぜなら、溶接の頭部をアキシャル方向に導入するために使用可能な空間が十分にないからである。
欧州特許第1143596号明細書および米国特許第5,998,903号明細書は、三つの始点部が一つの中性点に接続されたステータを具備するオルタネータを開示している。第一の始点部はアキシャル方向の端部の第二セグメントを具備し、この第二セグメントの皿はラジアル状の面に伸びている。他の二つの始点部の第二セグメントは、仏国特許出願公開第0116658号明細書にあるように、ロータ本体との同心円筒の部分の形状を呈する。皿は円筒形のこれらの部分のアキシャル面を構成し、小口は内側および外側のラジアル状の面を構成する。円筒形のこれらの部分はそれぞれ、アキシャル方向の方向性をもった部分によって延長しており、これらアキシャル方向の部分は、皿によって第一の始点部の第二セグメントの対向する二つの皿に押しつけられている。
この配置により、ヘアピンの折り曲げ後に始点部を互いに溶接することが可能になるが、該配置は、始点部を担持するヘアピース体のアキシャル方向のかさばりを増加させるという欠点を有している。
仏国特許出願公開第2818822号 欧州特許第1143596号明細書 米国特許第5,998,903号明細書
この背景において、本発明は上述した欠点を改善することと、アキシャル方向の方向性をもった部分に体系的に頼る必要なしに、ヘアピンの折り曲げ後に始点部を溶接できるようにする複数の配置を提案することを目的としている。
このために、本発明の装置は、以上の前文で示した一般的な定義に従っている一方で、主として、始点部が捩られ、各始点部の平坦面が、全体的にラジアル状の面において、第一セグメントに沿って伸びており、そして、端部の第二セグメントに沿って伸びていることでステータ本体との同心円筒の一部分を形成するようになっていること、もしくは、ステータ本体との同心円筒に対するタンジェンシャル面において伸びていることを特徴としている。
本発明の捩れにより、導電性エレメントの折り曲げ後に、容易かつ経済的に始点部を溶接でき、ヘアピース体のアキシャル方向のかさばりも減少する。
部品数を減少させるために、本発明の可能な実施態様では、始点部の第二セグメントは同一である。
好適には、始点部の第二セグメントは円周方向の方向性をもった中性点バーによって電気的に接続されており、始点部の第二セグメントは、それらの平坦面によってそれぞれこの中性点バーに固定されている。
好ましくは、始点部の第二セグメントは円周方向の方向性をもっており、それらの平坦面はそれぞれステータ本体との同心円筒の部分を形成している。
たとえば、始点部の第二セグメントはアキシャル方向に沿って伸び、それらの平坦面はそれぞれ、中性点バーに対するタンジェンシャル面において伸びている。
好適には、第一の始点部は円周方向の方向性を持った、比較的長い第二セグメントを具備し、他の二つの始点部は同じ長さの第二セグメントを具備しており、該第二セグメントは第一の始点部の第二セグメントの長さより比較的短く、第一の始点部の第二セグメントの平坦面は、ステータ本体との同心円筒の一部分を形成し、他の二つの始点部の第二セグメントは、それらの平坦面によってそれぞれ、第一の始点部の第二セグメントの平坦面に固定されている。
好ましくは、他の二つの始点部の第二セグメントは円周方向の方向性をもち、時計回りあるいは反時計回りである同一方向に伸びており、それらの平坦面はそれぞれ、ステータ本体との同心円筒の部分を形成している。
たとえば、他の二つの始点部の第二セグメントは円周方向の方向性をもち、対向する方向、一方については時計回り、他方については反時計回りに伸びており、それらの平坦面はそれぞれ、ステータ本体との同心円筒の部分を形成している。
好適には、二つの始点部がそれらの第二セグメントのそれぞれによって統合されることで、ヘアピンの二つの分枝を構成するようになっており、これら第二セグメントはそれぞれ円周方向の方向性をもっており、これら第二セグメントのそれぞれの平坦面は、互いの延長線上に配置され、ステータ本体との同心円筒の一部分を形成し、第三の始点部は、その第二セグメントの平坦面によって前記円筒形の部分に固定されている。
好ましくは、始点部はロータ本体の回転軸を中心に、角度の異なった位置に位置しており、ヘアピン状に統合された二つの始点部は、ステータ本体の周辺部に沿って連続している。
たとえば、始点部はロータ本体の回転軸を中心に、角度の異なった位置に位置しており、ヘアピン状に統合された二つの始点部は、ステータ本体の周辺部に沿って連続していない。
好適には、第三の始点部の第二セグメントは円周方向の方向性をもっており、その平坦面はステータ本体との同心円筒の一部分を形成している。
好ましくは、第三の始点部の第二セグメントはアキシャル方向に沿って伸びており、その平坦面は、ヘアピンを形成する二つの始点部の統合された第二セグメントに対するタンジェンシャル面に伸びている。
たとえば、始点部の第二セグメントは円周方向の方向性をもっており、すべてが、それらの長さの少なくとも一部において平行に伸びている。
好適には、始点部の第二セグメントはすべて同一方向で、時計回りあるいは反時計回りに伸びている。
好ましくは、少なくとも二つの始点部の第二セグメントはそれぞれ、対向する方向、一方については時計回り、他方については反時計回りに伸びている。
たとえば、始点部の少なくとも一つはアキシャル方向のセグメントを具備し、該セグメントはステータ本体に対向する方向において、その第二セグメントを延長させている。
好適には、始点部の第二セグメントは、第一あるいは第二のヘアピース体のアキシャル方向の端部に位置している。
本発明のその他の特徴および利点は、添付図面を参照しつつ以下に続けられる、例示的で、まったく制限的ではない説明によって明確に示されるものであり、該添付図面において、
−図1は、本発明によるオルタネータのアキシャル方向の半断面図であり、
−図2aは、本発明の第一の実施態様による、図1のステータ本体の一部の平面図であり、図2bは、図2aの矢印IIbにしたがった、ステータ本体の半分の断面図であり、図2cは図2aの矢印IIcにしたがった側面図であり、
−図3は、本発明の第一の実施態様の変形例についての、図2bと同様な図であり、
−図4aおよび図4bは、本発明の第一の実施態様のもう一つの変形例についての、図2aおよび図2bと同様な図であり、
−図5は本発明の第一の実施態様のさらにもう一つの変形例についての、図2bと同様な図であり、
−図6aおよび図6bは、本発明の第一の実施態様のさらにもう一つの変形例についての、図2aおよび図2bと同様な図であり、
−図7は本発明の第一の実施態様のさらにもう一つの変形例についての、図2aと同様な部分図であり、
−図8aおよび図8bは、本発明の第二の実施態様についての、図2aおよび図2bと同様な図であり、
−図9は、本発明の第二の実施態様の変形例についての、図8bと同様な図であり、
−図10aおよび図10bは、本発明の第三の実施態様についての、図2aおよび図2bと同様な図であり、
−図11aおよび図11bは、本発明の第三の実施態様の変形例についての、図10aおよび図10bと同様な図であり、
−図12a、図12bおよび図12cは、本発明の第四の実施態様についての、図2a、図2bおよび図2cと同様な図であり、
−図13は、本発明の第四の実施態様の変形例についての、図12bと同様な図であり、そして、
−図14aおよび図14bは、本発明の第四の実態態様のもう一つの変形例についての、図12aおよび図12bと同様な図である。
図面において、同一または同様な構成要素には、同一の参照記号を付すものである。
図1は、三相タイプである、内部送風の付いた小型オルタネータの形状を呈した、内燃機関式自動車用の多相回転電機を示している。
オルタネータは、図1の左から右へ向かって、つまり前から後ろへ向かって、駆動体のプーリ1を具備し、該プーリは、ここではナットを介して、シャフト2の前端部と連動しており、該シャフトの後端部は集電環(図示せず)を担持し、該集電環は集電子3に属している。シャフト2の軸は機械の回転軸に相当する。
中央では、シャフト2はロータ4を固定して担持しており、該ロータは励磁巻線5を備えており、該励磁巻線の端部は導線の接続によって集電子3に接続されている。
ロータ4は、ここでは爪付きのロータであり、したがって前方と後方の二つの磁極輪6、7を具備しており、該磁極輪はそれぞれ、前方送風ファン8と後方送風ファン9を担持することで、所与のアキシャル方向のかさばりにおいて、オルタネータの出力を高め、該オルタネータの出力の騒音を減らすようになっている。各磁極輪6、7はシャフト2に固定され、該シャフトはこのために、図1に見られるように、モーレット切りされた部分を備えている。各磁極輪はシャフト2の軸に直角なフランジを具備している。励磁巻線5は二つの磁極輪6、7のフランジの間にアキシャル方向に設置され、該磁極輪は、励磁巻線5の取り付け用の円筒形のコアの形成のために合致されている。フランジの外周部にはアキシャル方向に伸びる歯が設けられている。歯は台形の形状を有し、側面に面取り部を備えている。
磁極輪の一つの歯は他方の磁極輪に向けられ、この他方の磁極輪の歯に対して角度的にずれている。このように歯の重なりがあり、その結果、変形実施例において、永久磁石が二つの間に挟み込まれることで、機械の出力をさらに増加させるようになっている。たとえば、くっきりとした溝が歯の側縁部に設けられることで、仏国特許出願公開第2748248号明細書に記載されているように、永久磁石を受け入れるようになっている。励磁巻線5が機能しているとき、ロータ4は磁化され、したがって該ロータは磁極のペアによって規定され、各磁極輪はそのとき、それぞれN極P/2およびS極P/2を具備している。さらなる正確さのために、欧州特許出願公開第0515259号明細書を参照することもでき、磁極輪の歯が側面に、それらが定着している関係する磁極輪のフランジの部位に、それぞれ少なくとも一つの騒音防止の面取り部を有することで、とりわけ磁力によるオルタネータの騒音を、さらに減少させるようになっている。好適には、各歯は、軸対称の軸に対して二つの騒音防止の面取り部を有している。オルタネータは、したがって、あまり騒音を発生させない。
送風ファン8、9は、一列目の羽根または回転翼を具備しており、該羽根または回転翼は、そのあいだに送風の経路を設けている。好適には、仏国特許出願公開第2811156号明細書に記載されているように、羽根の長さの異なる二列が用意される。したがって、二列目の羽根の少なくとも一つの羽根は、一列目の羽根の、より長い連続する二つの羽根の間に挟み込まれる。この配置により、オルタネータの送風を改善しながら、該オルタネータの騒音を軽減させることができる。それらの羽根は、フランジ板の切断および折り曲げから作られて、該フランジ板は、たとえば溶接あるいは圧接のような他のあらゆる手段によって、関係する磁極輪6、7に固定されている。各磁極輪は、上述のように、他方の磁極輪に向けられたアキシャル方向の歯を有し、一方の磁極輪の歯から他方の磁極輪の歯への重なりがあることで、励磁巻線5が集電子3の集電環によって機能しているとき、磁極を形成するようになっており、各磁極輪はブラシ支持体10によって担持されるブラシ(図示せず)と接触しており、該ブラシ支持体は、また、電圧レギュレータ(図示せず)の支持体の役割もはたし、該レギュレータは励磁巻線5の電圧を調整するためにブラシに電気的に接続されている。
レギュレータは、ダイオードのブリッジ(該ブリッジの二つが図1に見られる)のような、電流の整流装置11に接続されており、該ブリッジ自体も、オルタネータのステータ13が具備する、巻線を備えた相の終点部に接続されている。ブリッジはここでは、欧州特許出願公開0743738号明細書に記載されたタイプのブリッジであり、該明細書をさらなる正確さのために参照することができる。このブリッジは、したがって、ダイオードのアノードが取り付けられたアノードのヒートシンクと、ダイオードのカソードが取り付けられたカソードのヒートシンク、およびコネクタを具備している。ここでは、カソードのヒートシンクは、以下に説明するオルタネータの後部ブラケット16のフランジによって構成される。変形例によっては、ブリッジは、2001年7月16日に出願された仏国特許第0109482号明細書に記載されたタイプのブリッジである。
この場合、アノードのヒートシンクは冷却用のアイレットを具備し、該アイレットはオルタネータのラジアル状の方向に伸びており、後部ブラケットによって担持されるダイオードのカソードは、対流と伝導によって冷却される。このタイプのブリッジは、本発明による高出力のオルタネータにうまく適用される。ステータ13は電機子を形成し、ロータ4を取り囲み、そしてステータ本体14を有しており、該ステータ本体は内部にアキシャル方向のスロット141を備えることで、巻線が具備する導線またはピンを通すようになっている。周知のように、ステータ本体14はここでは、それぞれがスロットを有する鋼板片で構成されている。ラジアル状に細長い形状であるこれらのスロットは、鋼板が並べられ、ステータ本体14の内周部に通じ、周知のように半分閉じているとき、溝を構成する。ステータ本体14はロータ4を取り囲み、ステータ本体14の内周部とロータ4の外周部にラジアル状のエアギャップを伴っている。
巻線は、ヘアピース体12、12’を形成するために配置され、該ヘアピース体は、一方では、ステータ本体14の両側からアキシャル方向に突出して伸び、そして他方では、送風ファン8、9の上にラジアル状に伸びている。
これらの送風ファン8、9はそれぞれ、前部ブラケット15および後部ブラケット16の近傍に伸びている。ブラケット15、16は、ここではアルミニウムを主成分とした金属製である。これらのブラケットが周知のように脚を具備していることで、オルタネータを自動車の固定部に固定し、オルタネータをアースに電気接続するようになっている。ブラケット15、16は、送風ファン8、9を介するオルタネータ内部の送風のためにはとめを開けられているとき、送風ファン8、9−ロータ4−シャフト2のセットは、プーリ1によって回転駆動させられ、該プーリは、伝達装置によって自動車のエンジンに接続されており、該伝達装置は、プーリ1と接触している少なくとも一つのベルトを具備している。この送風により、ヘアピース体12、12’の巻線と励磁巻線5、ならびに電圧のレギュレータの付いたブラシ支持体10および整流装置11を冷却できるようになる。図1の矢印によって、冷却液、ここでは空気の流れる径路が示されており、ブラケット15、16のさまざまな開放部を通過し、機械の内部を通っている。各ブラケットは、したがって、中空の形状を有し、フランジ、ここでは横断方向の方向性をもったフランジをそれぞれ有しており、該フランジは、空気の入口と、フランジの外周部にアキシャル方向の方向性をもった環状の縁部を有しており、該縁部はヘアピース体12、12’の上に設置された空気の出口を備えている。
この装置11、ブラシ支持体、並びに、はとめを開けられた(図示せず)、好ましくはプラスチック製である保護フードは、後部ブラケット16によって固定して担持され、その結果、後部送風ファン9は、前部送風ファン8よりも出力が高くなっている。周知のように、ブラケット15、16は、ここではビス、あるいは、変形例によっては見えないロッドによって互いに接続されていることで、車両の固定部に取り付けられることになっている、ケーシングまたは支持体を形成するようになっている。この支持体がステータ本体14を担持している。
ブラケット15、16がそれぞれ中央に、それらのフランジによって玉軸受17、18を担持することで、シャフト2の前端部および後端部を回転して支持するようになっており、該シャフトがブラケットを通過することで、プーリ1と集電子3の集電環を担持するようになっている。空気の入口はアキシャル方向の方向性をもった円筒形の芯によって画定され、該芯は関係する玉軸受の取り付けの収納部を形成している。
送風ファン8、9の羽根は、ブラケット15、16が有する、軸受17および18を取り付けるための収納部の上にラジアル状に伸びており、該軸受は、したがって、冷却される。変形例によっては、オルタネータは、自動車の内燃機関の冷却水のような冷却液によって冷却され、後部ブラケットは、たとえば独国特許出願公開第10019914号明細書に記載のような経路を具備しており、該明細書をさらなる正確さのために参照することができる。ステータはこの場合、伸縮性の材料、たとえばエラストマー製の緩衝材によってケーシングに取り付けられることで、振動を緩和し、騒音を減少させるようになっている。図1においてこれは同様であるが、直角の形状である断面をもった緩衝材は参照番号を付していない。
これらの緩衝材は、ブラケットのアキシャル方向の方向性をもった縁部の形状である、周縁部の自由端と、ステータ本体14に向かい合ったアキシャル方向の端部の間に介在する。これらの緩衝材が、ラジアル状およびアキシャル方向の動作に対する緩衝用の伸縮性手段を構成することで、ステータ本体14をブラケット15、16によって構成されるケーシングに対して機械的に分離するようになっている。変形例によっては、緩衝用の伸縮性手段はスロット141の部位で、スロットの縁と、以下に説明する導電性エレメントの間に介在しており、該導電性エレメントは、1999年12月23日に出願され、仏国特許出願公開第2803126号の番号で公開された、仏国特許出願第9916369号明細書に記載されているように、スロットに取り付けられている。
変形例によっては、伸縮性の変形可能な熱伝導性の樹脂が、2000年10月6日に出願された仏国特許出願第0013527号明細書に記載のように、ステータ本体14の外周部と、前部ブラケットのような、ブラケットのうちの一つの内周部との間にラジアル状に挿入される。この場合、ロータ4の励磁巻線5は、仏国特許出願公開第2809546号明細書に記載されているように、たとえば熱硬化可能なタイプの結合層で巻かれ、包まれた導電性エレメントで構成することができる。励磁巻線5はより多くの熱を発散し、該熱は熱伝導性の樹脂によって除去される。変形例によっては、ステータ本体14はブラケットに直接取り付けられる。
変形例によっては、ロータは、2001年1月5日に出願された仏国特許出願第0100122号明細書に記載されているように、突出する極を具備しており、永久磁石は、ロータが具備する鋼板片に製作された収納部に受け入れられる。これらの収納部はロータの外周部に向かって開いており、磁石に対する歯止めに当たるようになっている磁性部品によってアキシャル方向に閉じている。
図2〜図14において、オルタネータは少なくとも三相タイプであり、少なくとも三つの相を具備しており、それらの各相について、それぞれ始点部E1〜E12と、終点部S1〜S3が付いている。ロータが励磁され、プーリ1を介して車両のエンジンによって回転駆動させられているとき、ステータ13の各相が交流を発生させるので、各終点部は、周知のように整流装置11に接続される。その理由は、車両の電気消費物に直流を給電し、該車両のバッテリーを充電するには、交流を整流しなければならないからである。各相は、スター結線つまりY字に結線され、その結果、周知のように、始点部は中性点に接続される。
オルタネータは六相とすることも可能であり、したがって、三相である一列目に加えて、二列目の三相も具備することができ、それらの各相について、それぞれ始点部と終点部がついている。これらの終点部は、たとえば上述した欧州特許出願公開第0743738号明細書に記載されているように、整流装置11に前述のように接続されている。整流装置11のコネクタは、終点部の固定用の脚を具備しており、該終点部は、導電性の網目の領域に属している。終点部を脚に固定することは、たとえば圧接または溶接によって行われる。
いずれの場合にも、オルタネータはステータ13を具備しており、該ステータは複数の相を担持する円筒形の本体14を備えている。ステータ本体14は、その軸と平行にステータ本体を通過するスロット141を具備し、これらのスロット141はステータ本体14の内面に抜け出て、ステータ本体14の内周部に沿って規則的に配分されている。
上で述べたように、ここで説明される本発明の実施態様においては、ステータは少なくとも三つの相を具備する。各相は、一方では、ステータ13の本体14の少なくとも外側の部分に設置された始点部E1〜E12と、終点部S1〜S3を具備し、他方では、ステータ13の本体14を通り抜ける導電性エレメント50を具備することで、第一ヘアピース体12と第二のヘアピース体12’である、該ステータ本体のアキシャル方向の対向する二つの側部を形成するようになっている。
導電性エレメント50が互いに電気的に接続されることで、相の始点部E1〜E12を相の終点部に接続する、少なくとも一つの巻線を形成するようになっている。一般的に、一つの相につき一つの巻線がある。
これらの導電性エレメント50はヘアピンであり、該ヘアピンはまっすぐで平行の、二つのアキシャル方向の分枝51と頭部52を具備し、該頭部は、アーチ状の形状を有し、対向する二つの端部によって、アキシャル方向の二つの分枝51に接続されている。
同一の導電性エレメントのアキシャル方向の分枝51は、ステータ13の本体14の異なったスロット141にはめ込まれており、一つの分枝51はステータ本体14の外部に向かって位置し、他方はステータ本体14の内部に向かって位置する。また、アキシャル方向の各分枝51は、対向する側部から頭部52に、接続部分511によって延長されており、該接続部分は、他のヘアピン50のアキシャル方向の分枝に属する接続部分に溶接されている。ここでは、分枝51は断面に長方形の形状を有している。したがって、オルタネータが三相タイプであるとき、仏国特許出願公開第2818821号明細書の図5に見られるように、一つのスロット141につき二つのアキシャル方向の分枝51が用意される。変形例によっては、仏国特許出願公開第2818821号明細書の図9に見られるように、一つのスロット141につき四つの分枝51が用意され、各相は、この明細書の図7のように、スター結線つまりY字に結線される。分枝51は、好適には、ここでは細長い形状でラジアル状の方向性をもっている各スロット141の中に、ラジアル状に積み重ねて取り付けられる。
ヘアピン50のアーチ状の頭部52は、ステータ13の本体14のアキシャル方向の同一の側部からすべて突出しており、第一のヘアピース体12を形成する。該頭部は互いに平行であり、それぞれその中心にアキシャル方向の頂部521を有し、該頂部はステータ本体14に対向する側部に位置している。これらのアキシャル方向の頂部521は、ステータ本体14の軸を中心に円を描き、第一のヘアピース体12のアキシャル方向の端部を構成する。
ヘアピン50の接続部分511は、第一のヘアピース体12に対向する、ステータ13の本体14のアキシャル方向の側部からすべて突出しており、第二のヘアピース体12’を形成する。
始点部E1〜E12はバーで構成され、該バーは、少なくとも一つの長手方向の平坦面21〜24を有し、該平坦面はバーの少なくとも一部に沿って、また一般的にはその全体にわたって伸びている。始点部E1〜E12および終点部S1〜S3は、好適にはバー51と同一の断面を有しており、ここではしたがって長方形の断面である。
より正確には、始点部E1〜E12は、一般的に長方形の断面のバーであり、したがって「皿」と称される、比較的広い対向する二つの平坦面21〜24と、「小口」と称される、平らで対向する二つの狭い面21’〜24’を有しており、該小口は、平坦面21〜24より比較的狭くなっている。
各始点部E1〜E12は、ステータ13の本体14を通過する第一セグメント25と、このステータ本体14のアキシャル方向の側部から伸びている端部の第二セグメント26〜40を具備しており、始点部E1〜E12の第二セグメント26〜40は、ステータ13の本体14のアキシャル方向の同一の側部に位置し、互いに電気的に接続されていることで、中性点53を形成するようになっている。
各始点部E1〜E12は、また、第一と第二のセグメントを接続する第三セグメント45と、第三セグメント45に対向する側部から第一セグメント25を延長させる第四セグメント46を具備している。この第四セグメント46は、中性点53に対向するステータ13の本体14のアキシャル方向の側部から突出しており、前記始点部に結合された相の導電性エレメント50に溶接されている。
本発明によると、始点部E1〜E12は捩られており、各始点部の少なくとも一つの平坦面21〜24、一般的には二つは、ラジアル状の面において第一セグメント25に沿って伸び、そして端部の第二セグメント26〜40に沿って伸びることで、ステータ13の本体14との同心円筒の一部分を形成するようになっており、あるいは、ステータ13の本体14との同心円筒に対するタンジェンシャル面において伸びるようになっている。
第一の場合、第二セグメントは円周方向の方向性をもっている。第二の場合、第二セグメントはアキシャル方向の方向性をもっている。
始点部E1〜E12の第二セグメント26〜40は、両方の場合に、第一のヘアピース体12あるいは第二のヘアピース体12’のアキシャル方向の端部に位置している。図2〜図14に示された実施態様において、これら第二セグメント21〜24は、より正確には、アーチ状の頭部52の頂部521によって描かれた円に沿って伸びている。
平坦面21〜24の方向性の変化は、各始点部の第三セグメント45に沿って漸進的に行われ、該第三セグメントは第一セグメント25を第二セグメントに接続している。
始点部E1〜E12の第一セグメント25が導電性エレメント50のアキシャル方向の分枝51に正確に平行であること、そして第三セグメント45がアーチ状の頭部52の半分にほぼ平行であることに留意すべきである。
図2〜図7に示された本発明の第一の実施態様において、始点部E1〜E3の少なくとも第二セグメント26の二つが同一である。
図2a〜図2cに示された第一の変形実施例において、三つの始点部E1〜E3の第二セグメント26は円周方向の方向性であり、同一方向に伸びていて、該方向は図2aでは時計回りの方向である。始点部E1およびE2の第二セグメント26は、円周方向のほぼ同一の長さを有しており、該長さは、始点部E3の第二セグメント26の長さを上回っている。
始点部E2は、ステータ本体14の円周に沿って始点部E1とE3の間に配置され、始点部E1とE2は、始点部E2およびE3と同一の角度によるずれによって隔てられている。
始点部E1の第二セグメントは、始点部E2の第二セグメントより、ステータ本体14のわずかに外側に位置しており、該始点部E2の第二セグメントそれ自体も、始点部E3の第二セグメントより、ステータ本体14のわずかに外側に位置している。
第三セグメント45の比較的近くにまた該セグメントに対向してそれぞれ位置する第二セグメント26の部分を、前方部分ならびに端部261および262と呼ぶとき、図2aにおいて、始点部E1の第二セグメント26の端部262が、始点部E2の第二セグメント26の前方部分261に沿って押しつけられていることに留意すべきである。同様に、始点部E2の第二セグメント26の端部262は、始点部E3の第二セグメント26の前方部分261に沿って押しつけられている。始点部E1およびE3の第二セグメントはつながっていない。
始点部E1〜E3の第二セグメントは、それらの比較的広いそれぞれの平坦面21によって、互いに押しつけられている。
始点部E1の第二セグメント26は、自由端263によって、始点部E2の第二セグメント26に、該セグメントの比較的中央の点において溶接されている。
始点部E2の第二セグメント26は、その自由端263によって、始点部E3の第二セグメント26の自由端263に溶接されている。
このように、始点部E3の第二セグメント26は、始点部E2との溶接点を超えて、時計回りの方向に延長することはない。
第二の変形例では、始点部E3の第二セグメント26は、図3に見られるように、始点部E2との溶接点を超えて、時計回りの方向に延長している。
図3に示された、さらに第三の変形実施例において、始点部E2の第二セグメント26は、第三セグメント45に対向する側部のアキシャル方向のセグメント56によっても、始点部E2との溶接点を超えて延長されており、このアキシャル方向のセグメント56はステータ13の本体14に対向する方向に伸びている。これら三つの変形例において、三つの始点部と二つの溶接が必要となっている。変形例によっては、三つの溶接と補助的な中性点バーが必要となり、該中性点バーにより、始点部の円周方向の長さを減少できるようになっている。
たとえば、図4aおよび図4bに示された第四の変形実施例においては、始点部E1〜E3の第二セグメント27は、円周方向の方向性をもった中性点バー54によって電気的に接続されており、始点部の第二セグメント27は、それらの平坦面21のそれぞれによって、この中性点バーに固定されている。
この中性点バー54は、始点部E1〜E3の断面と同一の長方形の断面を有し、したがって、該中性点バーもまた、対向する二つの平坦面21を具備している。
中性点バー54は、それらの平坦面21がステータ本体14との同心円筒の部分を形成するように配置される。
始点部E1〜E3の第二セグメント27もまた、円周方向の方向性であり、それらの平坦面21は、それぞれ、ステータの本体との同心円筒の部分を形成しており、三つの始点部E1〜E3の第二セグメント27は、中性点バー54の最もラジアル状方向に内側の平坦面21に沿って押しつけられている。
これら第二セグメント27は、自由端271によって中性点バー54に溶接されている。
始点部E1〜E3の第二セグメント27はここでは、円周方向に同一の長さであり、したがって同一である。これは図4〜図7において同様である。
第二セグメント27は、中性点バー54に平行に、互いの延長線上に配置されているが、互いに触れることはない。中性点バー54は、整列された三つの第二セグメント27の各側部をほとんど超えることはない。
始点部E1、E2およびE3は、ステータ本体14の軸を中心に一定の間隔をおいて配置されている。変形例によっては、少なくとも第二セグメント27の一つは円周方向に異なった長さである。
第五の変形実施例は図5に示されている。該変形例は、中性点バー54を除いて、あらゆる点で第四の変形実施例と同一であり、該中性点バーは、アキシャル方向の方向性をもったセグメント56によってそれらの端部541の一つに向かって伸びており、該セグメントはステータ13の本体14に対向する方向に伸びている。
第六の変形実施例は、図6aおよび図6bに示されている。該変形例は、始点部E1〜E3の第二セグメント27が円周方向ではなく、アキシャル方向に沿って伸びていることを除いて、第五の変形実施例と同一であり、それらの平坦面21はそれぞれ、中性点バー54に対するタンジェンシャル面において伸びている。したがって、始点部の円周方向の長さは減少している。
始点部E1〜E3の第二セグメント27は、それらのそれぞれの平坦面によって、中性点バー54の平坦面21に固定することができ、該中性点バーは、図6aにあるように、ステータ本体14の最も内側にラジアル状に位置しているか、あるいは、図7にあるように、ステータ本体14の最も外側にラジアル状に位置している。
この第一の実施態様は、したがって、特に単純であるのだが、それはなぜなら、三つの始点部が同一タイプだからであり、該始点部は同一の円周方向に伸びており、始点部の一つがアキシャル方向のセグメントによって延長している変形例を除き、二つが少なくとも同一であるからである。したがって、作用させられる、さまざまな部品の数を制限することが可能であり、このことは実用的で経済的である。
本発明の第二の実施態様は、図8および図9に示されている。この態様では、二つの溶接部と円周方向の大きな長さをもった第一の始点部が必要とされる。したがって、第一の始点部E4は円周方向の方向性である比較的長い第二セグメント28を具備し、他の二つの始点部E5およびE6は、同一の長さの第二セグメント29を具備しており、該セグメントは、第一の始点部E4の第二セグメント28の長さよりも比較的短い。
第一の始点部E4の第二セグメント28の二つの平坦面22は、ステータ13の本体14との同心円筒の部分を形成し、他の二つの始点部E5およびE6の第二セグメント29は、それらのそれぞれの平坦面22によって、第一の始点部E4の第二セグメント28の二つの平坦面22の一つに固定されている。
他の始点部E5およびE6は、ステータ本体14の円周に沿って、第一の始点部E4の同一の側部に配置されており、第一の始点部E4の第二セグメント28は、これらの始点部E5およびE6の方向に伸びている。
図8aおよび図8bに示された第一の変形実施例では、他の二つの始点部、それぞれE5およびE6の第二セグメント30および31は、円周方向の方向性であり、対向する方向、一方に対しては時計回り、他方に対しては反時計回りに、ステータ13の本体14の周辺部に沿って伸びている。
他の二つの始点部E5およびE6の第二セグメント30および31のそれぞれの平坦面22は、ステータ13の本体14との同心円筒の部分を形成している。これらの平坦面22は、第一の始点部E4の第二セグメント28の二つの平坦面22の一つに平行に、それらの長さの全体にわたって、または少なくとも端部221の一部によって伸びており、第二セグメント28の前記平坦面22に対して押しつけられている。
他の二つの始点部E5およびE6の第二セグメント30および31は、各自由端301および311によって、第一の始点部E4の第二セグメント28に溶接されている。
図示していない変形実施例は、始点部E5およびE6にそれぞれ属している第二セグメント30および31が同一方向に伸びていることを除いて、第一の変形例と同一である。この方向は、第一の始点部E4の第二セグメント28が伸びる方向に同一の方向でも、また対向する方向でも等しくありうる。それらのそれぞれの平坦面22は、このステータ本体14との同心円筒の部分を形成している。
第三の変形例は、第一または第二の変形例と同一であるが、第一の始点部E4の第二セグメント28は、アキシャル方向のセグメント56によって延長しており、該セグメントは、ステータ本体14に対向する方向に、第三セグメント45に対向する第二セグメント28の端部から伸びている。該変形例は図9に示されている。
言うまでもなく、溶接部の数を減少させ、始点部を単純化することが可能である。
たとえば、図10および図11に示された本発明の第三の実施態様においては、二つの始点部、E7およびE8が、それらのそれぞれの第二セグメント32および33によって統合されることで、ヘアピン55の二つの分枝を構成するようになっている。
これら第二セグメント32および33は、それぞれ円周方向の方向性をもっており、対向する方向、一方は時計回り、他方は反時計回りに、ステータ本体14の円周に沿って伸びている。それらのそれぞれの平坦面23は、互いの延長線上に配置されている。これらの平坦面23は共同で、ステータ13の本体14との同心円筒の連続する部分を形成し、その結果、始点部E7およびE8は単純化される。
第三の始点部E9は、その第二セグメント34/35の平坦面23によって前記円筒形の部分に固定されており、該円筒形の部分は、始点部E7およびE8の第二セグメント32および33の平坦面23によって形成されている。
図10aおよび図10bに示された第一の変形実施例では、始点部E7〜E9は、ステータ13の本体14の軸を中心に、異なった角度の位置に位置しており、ヘアピン状に統合された二つの始点部E7およびE8は、ステータの本体の周辺部に沿って連続している。始点部E9はここでは、統合された始点部E7およびE8よりも円周方向により長くなっている。
第三の始点部E9の第二セグメント34は円周方向の方向性をもっており、それらの対向する平坦面23は、ステータ13の本体14との同心円筒の部分を形成している。
この第二セグメント34は端部341を具備し、該端部は、始点部E7およびE8の統合された第二セグメント32および33に平行に伸び、二つの平坦面23の一つによって、統合された第二セグメント32および33の対向する二つの平坦面23の一つに押しつけられている。
第二セグメント34の端部341は、統合された第二セグメント32および33の上の一点に、たとえば自由端342によって溶接されている。
第二の変形実施例は図11aおよび図11bに示されている。該変形例は、以下の点を除いて第一の変形例と同一である。
まず、ヘアピン状に統合された二つの始点部E7およびE8が、ステータ13の本体14の周辺部に沿って連続していないことに留意すべきである。第三の始点部E9は、始点部E7とE8の間に挿入されている。
また、第三の始点部E9の第二セグメント35がアキシャル方向に沿って伸びており、それらの対向する平坦面23の一つが、ヘアピンを形成する二つの始点部E7およびE8の統合された第二セグメント32および33に対するタンジェンシャル面において伸びていることにも注目すべきである。
この第二セグメント35は、統合された第二セグメント32および33の上の一点に、たとえば自由端351によって溶接されている。
第三の変形例は、第一または第二の変形例と同一だが、第三の始点部E9の第二セグメント34/35はアキシャル方向のセグメント56によって延長しており、該セグメントは、ステータ本体14に対向する方向に、第三セグメント45に対向する第二セグメント34/35の端部から伸びている。
第一および第二の変形例の特徴は、本発明を逸脱せずに組み合わせることができることに注意すべきである。したがって、連続する始点部E7およびE8を、第二セグメントがアキシャル方向の方向性をもっている第三の始点部E9と結合することもできる。同様に、連続していない始点部E7およびE8を、その第二セグメントが円周方向の方向性をもっている第三の始点部E9と結合することもできる。
図12〜図14に図示された本発明の第四の実施態様では、始点部E10〜E12の第二セグメント36〜40は、円周方向の方向性をもっており、すべてがそれらの長さの少なくとも一部において平行に伸びている。この実施態様において、三つの始点部について一つの溶接点しかない。
図12a、図12bおよび図12cに示された第一の変形実施例では、始点部E10〜E12にそれぞれ属している第二セグメント36〜38は、すべて同一方向、たとえば時計回りに、図12aに示されたステータ13の本体14の円周に沿って伸びている。
始点部E10〜E12は、ステータ本体14の軸を中心に異なった角度の位置に位置しており、図12aのステータ本体14の円周を時計回りに辿ったとき、E10はE11に先行し、E11自体もE12に先行している。
第二セグメント36の長さは第二セグメント37の長さを上回り、該セグメント37自体も第二セグメント38の長さを上回っており、これら三つのセグメントのそれぞれの自由端361、371および381は同一点に達している。
第二セグメント36〜38のそれぞれの平坦面24は、ステータ13の本体14との同心円筒の部分を形成している。
始点部E12の第二セグメント38は、その長さ全体にわたり、その平坦面24の一つによって、始点部E11の第二セグメント37の平坦面24の一つに押しつけられている。
同様に、始点部E11の第二セグメント37は、その長さ全体にわたり、第二セグメント38に対向するその平坦面24によって、始点部E10の第二セグメント36の平坦面24の一つに押しつけられている。
第二セグメント36〜38の自由端361〜381は一緒に溶接されている。
図14aおよび図14bに示された第二の変形実施例では、始点部E10〜E12の少なくとも二つのそれぞれの第二セグメントは、対向する方向、たとえば始点部E10およびE11の第二セグメント36および39については時計回り、そして始点部E12の第二セグメント40については反時計回りに、図14aに示されたステータ本体14の円周に沿って伸びている。
始点部E10〜E12は、ステータ本体14の軸を中心に異なった角度の位置に位置しており、図14aのステータ本体14の円周を辿ったとき、E10はE11に先行し、E11自体もE12に先行している。
始点部E10の第二セグメント36の長さは、始点部E11の第二セグメント39の長さを上回る。三つのセグメント36、39および40のそれぞれの自由端361、391および401は同一点に達している。
第二セグメント36、39および40のそれぞれの平坦面24は、ステータ13の本体14との同心円筒の部分を形成する。
始点部E11の第二セグメント39は、その長さ全体にわたり、その平坦面24の一つによって、始点部E10の第二セグメント36の平坦面24の一つに押しつけられている。
逆に、始点部E12の第二セグメント40は、その自由端401の面24によってのみ、第二セグメント39に対向する始点部E10の第二セグメント36の平坦面24に押しつけられている。
第二セグメント36、39および40の自由端361、391および401は一緒に溶接されている。
第三の変形実施例は、始点部E10の第二セグメント36がアキシャル方向のセグメント56によって延長していることを除き、あらゆる点で第一または第二の変形実施例と同一であり、該セグメントは、ステータ本体14に対向する方向に、第三セグメント45に対向する第二セグメント36の端部から伸びている。この第三の変形例の実施例は図13に示されている。
したがって、以上に述べた本発明のさまざまな実施態様により、三つの始点部の第二セグメントをそれぞれに容易に溶接できるようになり、溶接の頭部がステータの本体に対してラジアル状に位置づけられることがよく理解できる。実際、ここでは比較的広い第二セグメントの平坦面、つまり皿は、常にステータの円筒形の本体に対してラジアル状の方向に直角な面において伸びている。
本発明は、三相のステータへの適用において説明されたが、六相またはさらに多くの相を具備するステータにも適用することができる。
始点部は、各始点部が少なくとも一つの長手方向の平坦面を有していれば、長方形ではない断面を有することができる。
中性点が、実施態様および変形実施例に応じて1から3である、少ない数の溶接を行うことで構成されることに留意すべきである。
以上示された各図において、例えば2001年10月19日に出願された仏国特許出願公開第2819117号明細書の図3および図4に見られるように、電気的な角度で30°ずらされた、アキシャル方向のスロット141と三相の巻線の二列による、四つの導電性エレメントが実現想定できる。ヘアピンの頭部は、例えば、その明細書の図7、図15および図16にあるように、アキシャル方向の分枝を接続しており、該明細書をさらなる正確さのために参照されたい。導電性のスロットにおいて、第一セグメント25は、それらの比較的広い平坦面によって、スロットの全体的にラジアル状の縁部と接触している。変形例によっては、スロット141は傾いており、その結果、あらゆる場合において、各始点部の平坦面は、全体的にラジアル状の面において第一セグメントに沿って伸びている。変形例によっては、たとえば米国特許第5,097,167号明細書に記載されているように、スロットは用意されないのだが、該明細書をさらなる正確さのために参照されたい。したがって、ヘアピース体の端部の部位に、樹脂製の絶縁プレートと構成要素が用意される。第一セグメント25はあらゆる場合において、ステータの本体を通過している。
本発明によるオルタネータのアキシャル方向の半断面図である。 本発明の第一の実施態様による、図1のステータ本体の一部の平面図である。 図2aの矢印IIbにしたがった、ステータ本体の半分の断面図である。 図2aの矢印IIcにしたがった側面図である。 本発明の第一の実施態様の変形例についての、図2bと同様な図である。 本発明の第一の実施態様のもう一つの変形例についての、図2aと同様な図である。 本発明の第一の実施態様のもう一つの変形例についての、図2bと同様な図である。 本発明の第一の実施態様のさらにもう一つの変形例についての、図2bと同様な図である。 本発明の第一の実施態様のさらにもう一つの変形例についての、図2aと同様な図である。 本発明の第一の実施態様のさらにもう一つの変形例についての、図2bと同様な図である。 本発明の第一の実施態様のさらにもう一つの変形例についての、図2aと同様な部分図である。 本発明の第二の実施態様についての、図2aと同様な図である。 本発明の第二の実施態様についての、図2bと同様な図である。 本発明の第二の実施態様の変形例についての、図8bと同様な図である。 本発明の第三の実施態様についての、図2aと同様な図である。 本発明の第三の実施態様についての、図2bと同様な図である。 本発明の第三の実施態様の変形例についての、図10aと同様な図である。 本発明の第三の実施態様の変形例についての、図10bと同様な図である。 本発明の第四の実施態様についての、図2aと同様な図である。 本発明の第四の実施態様についての、図2bと同様な図である。 本発明の第四の実施態様についての、図2cと同様な図である。 本発明の第四の実施態様の変形例についての、図12bと同様な図である。 本発明の第四の実態態様のもう一つの変形例についての、図12aと同様な図である。 本発明の第四の実態態様のもう一つの変形例についての、図12bと同様な図である。
符号の説明
2 シャフト
3 集電子
4 ロータ
5 励磁巻線
6、7 磁極輪
8、9 送風ファン
12、12’ ヘアピース体
13 ステータ
14 本体、 ステータ本体
15、16 ブラケット
17、18 軸受
21〜24 平坦面
25 第1セグメント
26〜40 第2セグメント
50 導電性エレメント ヘアピン
53 中性点
54 中性点バー
141 スロット
E1〜E12 始点部
S1、S2、S3 終点部

Claims (18)

  1. 円筒形の本体(14)を備え、複数の相(P)を担持するステータ(13)を具備する、特に自動車用のオルタネータであって、各相が、一方では、ステータ(13)の本体(14)の少なくとも外側の部分に設置された始点部(E1〜E12)と終点部(S1〜S3)を具備し、他方では、ステータ(13)の本体(14)を通過する導電性エレメント(50)を具備することで、第一と第二のヘアピース体(12、12’)である、該ステータの対向するアキシャル方向の二つの側部を形成するようになっており、導電性エレメント(50)が電気的に互いに接続されることで、相の始点部を相の終点部に接続する少なくとも一つの巻線を構成するようになっており、始点部(E1〜E12)は少なくとも一つの長手方向の平坦面(21〜24)を有するバーで構成され、該平坦面はバーの少なくとも一部に沿って伸びており、各始点部が、ステータ(13)の本体(14)を通過する第一セグメント(25)と、この本体(14)のアキシャル方向の側部から伸びている端部の第二セグメント(26〜40)を具備しており、始点部(E1〜E12)の第二セグメント(26〜40)はステータ(13)の本体(14)のアキシャル方向の同一の側部に位置し、互いに電気的に接続されることで中性点(53)を形成するようになっているオルタネータであって、始点部(E1〜E12)は捩られ、各始点部(E1〜E12)の平坦面(21〜24)が第一セグメント(25)に沿って全体的にラジアル状の面において伸び、そして端部の第二セグメント(26〜40)に沿って伸びることで、ステータ(13)の本体(14)との同心円筒の一部分を形成するようになっているか、または、ステータ(13)の本体(14)との同心円筒に対するタンジェンシャル面において伸びていることを特徴とするオルタネータ。
  2. 始点部(E1、E2、E3)の第二セグメント(26、27)が同一であることを特徴とする、請求項1に記載のオルタネータ。
  3. 始点部(E1、E2、E3)の第二セグメント(27)が円周方向の方向性をもった中性点バー(54)によって電気的に接続され、始点部(E1、E2、E3)の第二セグメント(27)が、それらの平坦面(21)のそれぞれによってこの中性点バー(54)に固定されることを特徴とする、請求項2に記載のオルタネータ。
  4. 始点部(E1、E2、E3)の第二セグメント(27)が円周方向の方向性をもち、それらのそれぞれの平坦面(21)がステータ(13)の本体(14)との同心円筒の部分を形成することを特徴とする、請求項3に記載にオルタネータ。
  5. 始点部(E1、E2、E3)の第二セグメント(27)がアキシャル方向に沿って伸び、それらの平坦面(21)がそれぞれ、中性点バー(54)に対するタンジェンシャル面において伸びていることを特徴とする、請求項3に記載のオルタネータ。
  6. 第一の始点部(E4)が、円周方向の方向性をもった、比較的長い第二セグメント(28)を具備し、他の二つの始点部(E5、E6)が同一の長さの第二セグメント(30、31)を具備し、該セグメントが第一の始点部(E4)の第二セグメント(28)の長さより比較的短く、第一の始点部(E4)の第二セグメント(28)の平坦面(22)がステータ(13)の本体(14)との同心円筒の一部分を形成し、他の二つの始点部(E5、E6)の第二セグメント(30、31)がそれらのそれぞれの平坦面(22)によって、第一の始点部(E4)の第二セグメント(28)の平坦面(22)に固定されていることを特徴とする、請求項1に記載のオルタネータ。
  7. 他の二つの始点部(E5、E6)の第二セグメントが円周方向の方向性をもち、同一方向で、時計回りあるいは反時計回りに伸びており、それらのそれぞれの平坦面(22)がステータ(13)の本体(14)との同心円筒の部分を形成していることを特徴とする、請求項6に記載のオルタネータ。
  8. 他の二つの始点部(E5、E6)の第二セグメント(30、31)が円周方向の方向性をもち、対向する方向、一方については時計回り、他方については反時計回りに伸びており、それらのそれぞれの平坦面(22)がステータ(13)の本体(14)との同心円筒の部分を形成していることを特徴とする、請求項6に記載のオルタネータ。
  9. 二つの始点部(E7、E8)がそれらのそれぞれの第二セグメント(32、33)によって統合されていることで、ヘアピン(55)の二つの分枝を構成するようになっており、これら第二セグメント(32、33)がそれぞれ、円周方向の方向性をもち、これらの二つの第二セグメント(32、33)のそれぞれの平坦面(23)が、互いの延長線上に配置され、ステータ(13)の本体(14)との同心円筒の一部分を形成し、第三の始点部(E9)がその第二セグメント(34、35)の平坦面(23)によって前記円筒形部分に固定されることを特徴とする、請求項1に記載のオルタネータ。
  10. 始点部(E7、E8、E9)が、ロータ(13)の本体(14)の軸を中心に、角度の異なった位置に位置し、ヘアピン状に統合された二つの始点部(E7、E8)がステータ(13)の本体(14)の周辺部に沿って連続していることを特徴とする、請求項9に記載のオルタネータ。
  11. 始点部(E7、E8、E9)が、ロータ(13)の本体(14)の軸を中心に、角度の異なった位置に位置し、ヘアピン状に統合された二つの始点部(E7、E8)がステータ(13)の本体(14)の周辺部に沿って連続していないことを特徴とする、請求項9に記載のオルタネータ。
  12. 第三の始点部(E9)の第二セグメント(34)が円周方向の方向性をもち、その平坦面(23)がステータ(13)の本体(14)との同心円筒の一部分を形成することを特徴とする、請求項9〜請求項11のいずれか一つに記載のオルタネータ。
  13. 第三の始点部(E9)の第二セグメント(35)がアキシャル方向に沿って伸び、その平坦面(23)が、ヘアピンを形成する二つの始点部(E7、E8)の統合された第二セグメント(32、33)に対するタンジェンシャル面で伸びていることを特徴とする、請求項9に記載のオルタネータ。
  14. 始点部(E10、E11、E12)の第二セグメント(36〜40)が円周方向の方向性をもち、すべてがそれらの長さの少なくとも一部において平行に伸びていることを特徴とする、請求項1に記載のオルタネータ。
  15. 始点部(E10、E11、E12)の第二セグメント(36、37、38)がすべて同一方向で、時計回りあるいは反時計回りに伸びていることを特徴とする、請求項14に記載のオルタネータ。
  16. 少なくとも二つの始点部(E11、E12)のそれぞれの第二セグメント(39、40)が、対向する方向、一方については時計回り、他方については反時計回りに伸びていることを特徴とする、請求項14に記載のオルタネータ。
  17. 始点部(E1〜E12)の少なくとも一つがアキシャル方向のセグメント(56)を具備し、該セグメントがその第二セグメント(26〜40)を、ステータ(13)の本体(14)に対向する方向に延長させていることを特徴とする、請求項1に記載のオルタネータ。
  18. 始点部(E1〜E12)の第二セグメント(26〜40)が、第一または第二のヘアピース体(12、12’)のアキシャル方向の端部に位置することを特徴とする、請求項1〜請求項17のいずれか一つに記載のオルタネータ。
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