JP2005527691A - セグメント化硬化性転写テープ - Google Patents

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Abstract

その上にエンボス加工されたくぼみと、そのくぼみの内部にコーティングした硬化性接着剤前駆体とを有する、エンボス加工されたキャリアウェブを含む接着剤転写テープが開示されている。

Description

本発明はセグメント化硬化性転写テープに関する。詳しくは本発明は、キャリアウェブと、硬化性接着剤前駆体のセグメントを備えるための、前記ウェブ内にエンボス加工されたくぼみの中の硬化性接着剤前駆体とを含む、セグメント化硬化性転写テープに関する。
転写テープは、接着剤をチューブまたは容器から小出し、塗布するよりも利点が多いことから2つの基材または表面を互いに接合させることにおいて、広い用途が見いだされてきた。転写テープを使用する際には、接着剤を、たとえば接合させたい部品、構成要素、または留め具のような2つの基材の内の小さい方に転写することが望ましい場合が多い。その基材のできるだけ広い面を接着剤で覆って接合を促進させるが、ただし接着剤をその基材の外縁から外へは拡げたくないということが多い。
接着剤の転写を達成する一般的な方法では、接着剤または転写テープの接着剤とライナーとをその表面の形状に打抜いて、接合させる2つの表面の内の小さい方をちょうど覆うようにする。この打抜き法は、コストがかかり、切断や接着剤を目的の部分に割り付ける手間がかかるにも関わらず、産業界では広く使用されている。打抜き法は、部品の複雑さが増しても、あるいはそのサイズが顕著に小さくなっても、より困難となってくる。さらに、柔らかで低分子量(たとえば、オリゴマー性)の接着剤を含む打抜き転写テープは、切り出したらすぐに使用しなければならない。そのような接着剤は切り出した後に流れることができるために、切断面を通って移行して、連続した接着剤層に形を変えることができる。さらに、柔らかい接着剤は切断装置を汚染するので、常にきれいな切断面を望むならば、頻繁にクリーニングする必要がある。さらに、硬化性接着剤を含む転写テープを打抜く場合には、早過ぎる硬化が起きないような条件下で実施しなければならない。
それに代わる方法としては、厚み方向に容易に剪断できるような接着剤を配合する方法がある。この場合、接着剤をキャリアフィルムの上にコーティングする。接着剤をコーティングしたキャリアフィルムに、部品または構成要素の表面を貼り付けてから引き離すと、接着剤が剪断、すなわち、その厚み方向に引き裂かれて、接着剤が部品または構成要素の表面の上だけに残る。そのような転写テープは、3M・カンパニー(3M Company)(3M)から、「トランスファー・テープ・プロダクト(Transfer Tape Product)909」の商品名で入手可能である。そのようなテープの用途は一般に、機械的な留め具の組立補助のような、あまり高性能を要求されないような用途に限定される。
たとえば部品または構成要素のような、接合させる2つの表面の内の小さい方の上にだけ接着剤を与えるまた別な方法としては、接着剤をキャリアウェブの上でセグメントに分割する方法がある。部品をそのような接着剤セグメントと接触状態においてから、引き離すと、その部品と接触したセグメントだけが部品の方に転写される。そのような方法では、輪転グラビア印刷、シルクスクリーン印刷、または接着剤溶融物の間欠押出しなど、一般的な手段を用いて接着剤をキャリアの上に塗布する。さらに、接着剤をキャリアウェブ上に直接コーティングし、次いで前記ウェブから接着剤マトリックスを切断して剥がすことによって、実質的に不連続な、盛り上がった感圧接着剤セグメントを得ることもできる。この盛り上がった接着剤セグメントは、点状、菱形、星形、三角形でも、あるいはそれらが混じったものであってもよい。このセグメント化接着剤転写テープは、自動ディスペンサーまたは手動ディスペンサーで使用することができる。
そのようなセグメント化接着剤転写テープでは、接着剤セグメントがキャリアウェブから接合させる部品に、単に接触圧力だけで転写されるような接着剤性能を要求されるので、感圧接着剤を使用する。さらに、その接着剤性能は、それに続けて第2の基材に接合できるものでなければならない。そのような従来技術のセグメント化接着剤転写テープでよく知られている欠点の1つは、キャリアフィルム上に接着剤のパターンを形成させるときに、感圧接着剤の多くでは、スランプをおこし、横方向に流れる傾向があることである。パターン化した接着剤セグメントの間が狭かったり、厚み対幅の比が高かったりした場合には、この問題はさらに悪化する。それらのテープの製造、出荷、使用の間に、接着剤のパターンをキャリアウェブの上に配置した後で、テープシートの形で積み重ねたり、テープをロール状に巻いたりするのは、ごく普通のやり方である。盛り上がった不連続の接着剤セグメントの上に力がかかるので、そのセグメントがコールドフロー条件下、すなわち環境条件下では横方向に移動する傾向があり、連続した接着剤のシートが形成されてしまい、これは望ましいことではない。
接着剤を改質または選択して、環境条件下での取り扱いおよび貯蔵の間に横方向へ流れるようなことがないようにすると、基材へ転写した後で連続した接着剤の接合を形成させたいと望んだとしても、いっそう困難となる。その理由は、取り扱いおよび貯蔵の間における横方向へ流れることを防止するように接着剤の挙動を設定すれば、まさに同一のその挙動が、基材に塗布した後に横方向へ流れて連続の接合を形成することを妨害することにもなるからである。感圧接着剤に固有の限定した接着剤強度を考えると、感圧接着剤を使用に供した場合に、それが最終的には横方向に流れて連続層を形成し、それによって接合強さが最大となるようにするのが好ましい。小さな構成要素を接合するような場合、その接着剤セグメントが小さいことが望ましいが、その理由は、接着剤セグメントが大きいほど、部品の外周部を超えて広がる接着剤の量が増えるので、最終的にはそのテープが使用できる部品の大きさに限度ができてしまうからである。それらの困難を打破し、塗布前には接着剤の横方向への流れを禁止することと塗布後には連続した接着剤の接合を得ることとの、相矛盾する因子の間のバランスをとるための努力を重ね、当業実務者は感圧接着剤の選択、接着剤セグメントの間の隙間、およびセグメントの高さについての妥協点を求めてきた。
接着剤前駆体の硬化が早過ぎないようにし、打抜きに関連する問題を回避し、そして、塗布前には接着剤前駆体の横方向への流れを禁止しながらも、塗布後には連続した接着剤の接合を得るという相矛盾する因子の間のバランスをとることに関わる問題を解決して高い接合強さが得られるような、セグメント化硬化性接着剤前駆体転写テープが提供されることが望ましい。
さらに、セグメント化硬化性接着剤前駆体を基材に塗布した後では高速な硬化時間が得られるような、セグメント化硬化性接着剤前駆体転写テープが提供されることが望ましい。
一般に本発明は、2つの反対側の平行な表面を有するキャリアウェブを含み、それら表面のうち少なくとも1つには、表面内に一連のくぼみと、前記くぼみの中の硬化性接着剤前駆体組成物を含み、前記くぼみの中で前記硬化性接着剤前駆体のセグメントを与えている、硬化性転写テープに関する。
さらに本発明は、拡散可能剤硬化性の接着剤前駆体の早過ぎる硬化を抑制する方法に関し、それに含まれるのは、接着剤前駆体の少なくとも1つの表面を、2つの実質的に反対側の平行な表面を有するキャリアウェブの少なくとも1つの表面と接触させることであるが、ここでその少なくとも1つの表面にはその中の一連のくぼみを含み、そして、前記キャリアウェブは硬化性接着剤前駆体から除去することが可能である。
さらに本発明は、基材の上に貼り付けた、拡散可能剤硬化性の接着剤前駆体の硬化速度を上げるための方法に関する。その方法に含まれるのは、基材に対して、2つの反対側の平行な表面を有し、それら表面の少なくとも1つにはその中に一連のくぼみと、そのくぼみの中の硬化性接着剤前駆体組成物を含むキャリアウェブを含む転写テープを、接着剤前駆体層を前記基材に接触させることによって被着する工程と、前記キャリアウェブを除去する工程、場合によっては、第2の基材を前記硬化性前駆体層と接触させ、前記硬化性接着剤前駆体を硬化させる工程である。
本発明の上記の解決手段は、本発明のそれぞれの開示された実施態様や、実施例をすべて説明するためのものではない。以下の図面と詳細な説明により、より具体的に本発明の実施態様を例示する。
本発明は、以下に示す添付の図面と共に、本発明の各種の実施態様の詳細な記述を検討することにより、より完全に理解しうるであろう。
本発明には各種の修正や変更した形態を適用できるので、その特質を、図による例を用いて示し、以下にさらに詳しく説明する。しかしながら本発明を、記述した特定の実施態様に限定すると受け取ってはならない。それとは反対に本発明は、本発明の精神と範囲に含まれる、すべての修正物、同等物ならびに代替え物を包含するものと考えるべきである。
本明細書において使用する場合、「拡散可能剤(diffusible agent)」という用語は、ランダム運動の結果として広まることが可能な反応剤を指す。そのような拡散可能剤には、たとえば液体およびガスを含む。ガス状の拡散可能剤の例を挙げれば、水蒸気、エチレンオキシド、およびアンモニアがある。液体の拡散可能剤としては、例えば水を挙げることができる。
本明細書において使用する場合、「硬化性接着剤前駆体」という用語は、2種のタイプの物質を指す。硬化性接着剤前駆体の1つのタイプは、拡散可能剤硬化性の接着剤前駆体で、拡散可能剤に暴露させると硬化する物質である。硬化性接着剤前駆体のもう1つのタイプは、加熱または放射線硬化性の接着剤前駆体で、熱または放射線に暴露させると硬化する物質である。上記および以下で使用する「放射線」という用語は、各種の化学線照射を含み、たとえば、電磁線スペクトルのUVまたは可視領域の電磁線照射や、電子ビーム照射が含まれる。いずれの場合においても、前記硬化性接着剤前駆体を反応させて、たとえば2つの基材を互いに接合させることが可能な接着剤を形成させることができる。そのような硬化性接着剤前駆体は、拡散可能剤、加熱または放射線に暴露させた後にはそのモジュラスに不可逆的な変化を起こし、時間が経過するうちに、最大の接合強さに達する。モジュラスにおける変化は典型的には、少なくとも1種の化学結合、たとえば共有結合が生成するのが原因である。
本明細書において使用する場合、「感圧接着剤」という用語は、接着剤のカテゴリーの1つを指していて、それは、無溶媒の形態で、室温で強力かつ永続性の粘着性を有し、広い範囲の異種表面に、単に接触させて指または手で押さえるだけで、しっかりと粘着する。それらは、拡散可能剤、加熱、放射線、または溶媒による活性化を必要とせず、紙、プラスチック、ガラス、木材、セメント、および金属などのような材料に対して、強い接着保持力を発揮する。それらは、充分な凝集力保持性および弾力性を有していて、強力な粘着性を有しているにもかかわらず、指先で扱うことができ、なめらかな表面から跡を残すことなく剥がすことができる。
本明細書で開示する転写テープは、一連のくぼみとそれらくぼみの中の硬化性接着剤前駆体組成物を含んでいて、硬化性接着剤前駆体を基材に転写するのに有用であり、転写の跡でその硬化性接着剤前駆体を硬化させて、実質的にその最大接合強さを得るようにすることができる。この場合転写された硬化性前駆体は、刻み目付きの接着剤フィルムの外観となっていてもよい。このくぼみは1つ1つが、硬化性接着剤前駆体のためのポケットまたは容器として機能することができ、前駆体を個々のセグメントにパターン化することができる。典型的には、本発明の転写テープには、硬化させた後では、感圧接着剤の特性を実質的に有さない硬化性接着剤前駆体が含まれる。本発明の1つの実施態様の、転写テープ10を図1に示す。テープ10は、2つの反対側の平行な表面を有する可撓性のキャリアウェブ12からなり、そのウェブはエンボス加工され、その片側には複数のくぼみ14があり、その裏側はフラットな表面となっている。エンボス加工されたキャリアウェブの裏側には、場合によっては、剥離コーティング16をコーティングしておくこともできる。さらに、くぼみのある表側も、場合によっては剥離コーティング18をコーティングすることもできる。硬化性接着剤前駆体20は、くぼみの中にコーティングするが、そのためには各種の当業者公知のコーティング方法、たとえば、ナイフコーティングやダイコーティングを使用する。このテープをシート状で積み重ねたり、ロール状に巻いたりしてから戻しても、硬化性接着剤前駆体はエンボス加工されたキャリアウェブのくぼみ14の中にとどまる。硬化性前駆体とくぼみとの間の接触面積の方が、前駆体とエンボス加工されたウェブのフラットな裏側との間の接触面積よりも大きいことが、接着剤前駆体がくぼみの中にとどまりやすくなる原因である。剥離コーティング16と18を選択して、コーティング16の方がコーティング18よりも低い剥離レベルになるようにすれば、硬化性接着剤前駆体セグメントは、エンボス加工されたキャリアウェブのくぼみに残るであろう。テープ10のこの構成においては、硬化性接着剤前駆体は、エンボス加工されたキャリアウェブのくぼみから、接合させる基材、たとえば目的物または部品に直接転写される。エンボス加工されたキャリアウェブ12から基材への硬化性接着剤前駆体の転写は、基材を露出させた硬化性接着剤前駆体20に接触させ、硬化性接着剤前駆体を転写させたい領域で、基材または転写テープのいずれかに圧力をかけることによって実施することができる。圧力は、基材の表面全体にかけてもよいし、あるいは、たとえば針を用いて基材の選択した部分だけにかけてもよい。その2つを分離すると、硬化性接着剤前駆体20は、くぼみ14から基材へと転写される。転写された硬化性接着剤前駆体は、典型的には、くぼみ14のパターンに従って、隙間のある硬化性接着剤前駆体セグメントのパターンを有している。
図1の実施態様においては、剥離コーティング16および18の剥離値(release value)(引きはがし粘着力(peel adhesion)、dyne/cm)を互い違いに選択して、エンボス加工されたキャリアウェブ12のくぼみ14に接着剤前駆体を充填し、テープをロールの形に巻き、次いで戻した後で、パターン化させた硬化性接着剤前駆体20が、エンボス加工されたキャリアウェブ12のフラットな裏側に転写されるようにすることもできる。この場合、エンボス加工されたキャリアウェブ12の中のくぼみ14は実質的に、硬化性接着剤前駆体の抜けたボイドとなる。次いでそのパターン化された硬化性接着剤前駆体を、露出された硬化性接着剤前駆体20を基材と接触させることによって基材に転写することができ、次いでその物品をエンボス加工されたキャリアウェブ12から分離する。硬化性接着剤前駆体20は、エンボス加工されたキャリアウェブのフラットな裏側から基材に、圧力下で相互に接触させることにより決まる面積の部分で、転写される。
本発明の1つの実施態様の、転写テープ30を図2に示す。テープ30は、可撓性のキャリアウェブ32からなり、そのウェブはエンボス加工され、その片側には複数のくぼみ34があり、その裏側はフラットな表面となっている。そのくぼみ34は、場合によっては剥離コーティング36を用いてコーティングする。カバーシート38は、場合によっては剥離コーティング40を用いてコーティングする。転写テープ30はシート状で積み重ねても、ロール状に巻いてもよい。剥離コーティング36および40を選択して、カバーシート38をエンボス加工されたキャリアウェブ32から取り外したときに、硬化性接着剤前駆体42がくぼみ34の中にとどまるようにする。エンボス加工されたキャリアウェブ32から基材への硬化性接着剤前駆体の転写は、基材を露出させた硬化性接着剤前駆体42に接触させ、硬化性接着剤前駆体を転写させたい領域で、基材または転写テープのいずれかに圧力をかけることによって実施することができる。圧力は、基材の表面全体にかけてもよいし、あるいは、たとえば針を用いて基材の選択した部分だけにかけてもよい。その2つを分離すると、硬化性接着剤前駆体42は、くぼみ34から基材へと転写される。転写された硬化性接着剤前駆体は、典型的には、くぼみ34のパターンに従って、隙間のある硬化性接着剤前駆体セグメントのパターンを有している。
図2の実施態様においては、剥離コーティング36および40の剥離値(引きはがし粘着力、dyne/cm)を互い違いに選択して、エンボス加工されたキャリアウェブ32からカバーシート38を取り外したときに、パターン化された硬化性接着剤前駆体42がエンボス加工されたキャリアウェブ32からカバーシート38に転写されるようにすることもできる。次いでその硬化性接着剤前駆体を、カバーシート38から基材に転写させる。
上述のように、硬化性接着剤前駆体は、拡散可能剤または加熱または電磁線照射のいずれかによって硬化させることにより、接合可能な接着剤を形成する物質である。広い範囲の各種のコーティング可能な硬化性物質を、本発明の用途に使用することができる。そのような物質の粘度は、所望の性質を有する硬化性接着剤前駆体層を形成させるコーティング操作を可能とするものでなければならず、すなわち粘度は、エンボス加工されたキャリアウェブの中のくぼみを実質的に完全に充填できるよう、充分に低くなければならない。場合によっては、硬化性接着剤前駆体セグメントを繋ぐ、連続の硬化性接着剤前駆体を存在させることも可能である。拡散可能剤硬化性の接着剤前駆体の場合、接着剤セグメントも含めた、拡散可能剤硬化性の接着剤前駆体の全体の層の厚みに対して、連続な拡散可能剤硬化性の接着剤前駆体のこの層の厚みを、充分に大きなものとすることができる。たとえば、連続の拡散可能剤硬化性の接着剤前駆体の層の上の、拡散可能剤硬化性の接着剤セグメントの高さは、接着剤前駆体セグメントを含めた、拡散可能剤硬化性の接着剤前駆体の層全体の合計の厚みの少なくとも1パーセントである。別な例を挙げれば、連続の拡散可能剤硬化性の接着剤前駆体の層の上の、拡散可能剤硬化性の接着剤セグメントの高さは、接着剤前駆体セグメントを含めた、拡散可能剤硬化性の接着剤前駆体の層全体の合計の厚みの少なくとも10パーセント、少なくとも33パーセント、または少なくとも50パーセントである。さらなる例を挙げれば、連続の拡散可能剤硬化性の接着剤前駆体の層の上の、拡散可能剤硬化性の接着剤前駆体セグメントの高さは、硬化性前駆体セグメントを含めた、拡散可能剤硬化性の接着剤前駆体の層全体の合計の厚みの99パーセントを超える。硬化性前駆体のほんの一部だけを基材へ転写または小出しすることは、前駆体セグメントを含めた、拡散可能剤硬化性の接着剤前駆体の層全体の厚みに対する、連続の拡散可能剤硬化性の前駆体の層の厚みを最小にすることにより、容易に可能となる。
加熱硬化性または化学線照射硬化性接着剤前駆体の場合には、接着剤前駆体セグメントを含めた、加熱硬化性または化学線照射硬化性接着剤前駆体の層全体の厚みに対する、連続の加熱硬化性または化学線照射硬化性接着剤前駆体の層の厚みを、好ましくは極めて小さくするべきである。たとえば、連続の加熱硬化性または化学線照射硬化性接着剤前駆体の層の上の、加熱硬化性または化学線照射硬化性接着剤前駆体セグメントの高さは、接着剤前駆体セグメントも含めた、加熱硬化性または化学線照射硬化性接着剤前駆体の層全体の合計の厚みの、少なくとも33パーセント、または少なくとも50パーセントである。さらなる例を挙げれば、連続の加熱硬化性または化学線照射硬化性接着剤前駆体の層の上の、加熱硬化性または化学線照射硬化性接着剤前駆体セグメントの高さは、接着剤前駆体セグメントも含めた、加熱硬化性または化学線照射硬化性接着剤前駆体の層全体の合計の厚みの、99パーセントを超える。
拡散可能剤硬化性の接着剤前駆体
拡散可能剤硬化性の接着剤前駆体として使用するのに適した物質の例を挙げれば、液体やガスのような流体、たとえば水蒸気、エチレンオキシド、アンモニアおよび水などに暴露させることで硬化する、硬化性組成物を調製するのに使用できるようなものである。湿分、たとえば大気中の湿分、または水に暴露させることで硬化するような、拡散可能剤硬化性の接着剤前駆体は典型的には、湿分硬化性物質と呼ばれる。好適な湿分硬化性物質としては、イソシアネート末端ウレタン、シラン含有ウレタン、シラン末端ウレタン、およびその各種組合せ、さらには室温加硫性(「RTV])シリコーンなどが挙げられる。
ウレタン物質
本明細書において使用する場合、「ウレタン物質」という用語は、少なくとも2個のイソシアネート基(−N=C=O)を含む化合物(本明細書では以下においては「イソシアネート」とよぶ)と、少なくとも2個の活性水素含有基を含む化合物との反応生成物から形成される、ポリマーおよびプレポリマーに適用する。活性水素含有基の例を挙げれば、1級アルコール、2級アルコール、フェノールおよび水;1級および2級アミン(イソシアネートと反応して尿素結合を形成);およびシラノール含有物質などがある。各種のイソシアネート末端物質および適当な共反応剤が知られており、多くのものが市販されている(たとえば、ギュンター・オエルテル(Gunter Oertel)『ポリウレタン・ハンドブックク(Polyurethane Handbook)』、ハンザー・パブリッシャーズ(Hanser Publishers)、ミュンヘン(Munich)(1985)参照)。
1つの実施態様においては、ウレタン物質ベースの貯蔵安定性硬化性接着剤前駆体層を使用することができる。それらのものは、ブロックした、イソシアネートまたは活性水素含有化合物のいずれかを使用することによって得ることができる。本明細書において使用する場合、「ブロックした」という用語は、第2の化合物(すなわち「ブロック基」)と反応させて、たとえば加熱したり水のようなものと反応させたりしてそのブロック基を除去するまでは、その反応性官能基が使用できないようにした化合物のことを言う。ブロックしたイソシアネートの例としては、フェノール、メチルエチルケトオキシム、およびε−カプロラクタムと共反応させたものが挙げられる。ブロックした活性水素を含む化合物の例としては、アルデヒドまたはケトンでブロックしたアミン(ケチミンと呼ばれる);アルデヒドでブロックしたアミノアルコール(オキサゾリジンと呼ばれる);および塩化ナトリウムのような塩で錯体化されたアミン、などが挙げられる。
ブロックしたイソシアネートを使用する場合の、好適な共反応剤の例を挙げれば、ポリエーテルポリオールたとえば、ポリ(オキシプロピレン)グリコール、エチレンオキシドでキャップしたポリ(オキシプロピレン)グリコール、およびポリ(オキシテトラメチレン)グリコール;ジアミノポリ(オキシプロピレン)グリコール;芳香族アミン末端ポリ(プロピレンエーテル)グリコール;スチレン−アクリロニトリルグラフトポリオール;ポリ(オキシエチレン)ポリオール;ポリエステルポリオールたとえば、ポリグリコールアジペート、ポリエチレンテレフタレートポリオール、およびポリカプロラクトンポリオール;ポリブタジエンポリオール、水素化ポリブタジエンポリオール、ポリチオエーテルポリオール、シリコーンカルビノールポリオール、ポリブチレンオキシドポリオール、アクリリックポリオール、カルボキシ官能性ポリプロピレンオキシドポリオール、カルボキシ官能性ポリエステルポリオール;および、芳香族アミン末端ポリ(テトラヒドロフラン)などがある。好適なウレタン樹脂の例としては、ブロックしたウレタンたとえば、日本国東京(Tokyo,Japan)の旭電化工業(株)(Asahi Denka Kogyo K.K.)から商品名「アデカ・レジン(Adeka Resin)QR−9276」として入手可能なもの、およびウレタン変性エポキシドたとえば、独国デュースブルグ(Duisburg,Germany)のラトガーズ・ベークライト・GmbH(Rutgers Bakelite GmbH)から商品名「ルタポックス(Rutapox)VE2306」として入手可能なものなどがある。
有用な拡散可能剤硬化性の接着剤前駆体としては、グラフトポリウレタンプレポリマーのようなポリウレタンプレポリマーが挙げられる。そのようなポリウレタンプレポリマーに含まれるのは、ポリオール、ポリイソシアネート、任意成分のマクロモノマーおよび任意成分のたとえばシラン反応剤の反応生成物である。グラフトポリウレタンプレポリマーには、共有結合的に結合またはグラフトされた少なくとも1種のマクロモノマー側鎖を有する、ポリウレタン主鎖が含まれる。「マクロモノマー」という用語は、2つのヒドロキシル基を有する末端部分を持つオリゴマーを意味していて、そのヒドロキシル基がモノマーと共重合して、ペンダントした予め形成されたポリマー鎖を持つグラフトコポリマーを形成することができる。「プレポリマー」という用語は、ポリウレタン主鎖の末端が、少なくとも1種の湿分反応性の基たとえばイソシアネート基(NCO)またはシラン基(SiY3)となっているものを意味する。1つの例を示せば、グラフトポリウレタンプレポリマーにはNCO末端を含み、2個のヒドロキシル基を有する末端部分を持つ1種または複数のマクロモノマー、1種または複数のポリオール、および過剰量の1種または複数のポリイソシアネートを反応させて製造する。
マクロモノマーは次式で表すことができる:
A−−X−−B (構造I)
ここでAは、水素または重合開始剤の断片であり;Bは、水素、連鎖移動剤、または末端ジヒドロキシル基を生成するように反応させた、キャッピング用反応剤から誘導される部分であるが、ただし、AとBとが同一であることはなく、またはAとBとの内の一方だけが2個のヒドロキシル基を有する末端部分を持ち;そしてXは、活性水素含有部分のない、少なくとも1種のモノマーの重合単位を有している。
このマクロモノマーには、広い範囲の各種モノマーの重合単位が含まれ、結晶質であっても非晶質であってもよい。マクロモノマーが非晶質の場合には、ポリオールが結晶質であるのが好ましい。逆にポリオールが非晶質ならば、マクロモノマーは結晶質であるのが好ましい。さらに、マクロモノマーの重合単位が実質的に(メタ)アクリレートモノマーであるのも好ましい。
本発明のプレポリマーを作るために使用するポリオールは、結晶質であっても非晶質であってもよい。しかしながら、マクロモノマーが非晶質ならば、ポリオールは結晶質であるのが好ましい。逆にポリオールが非晶質ならば、マクロモノマーは結晶質であるのが好ましい。マクロモノマーを結晶質とし、非晶質と結晶質ポリオールの混合物を使用することで、組成物の最終的な性質を調整する場合の自由度を高くすることができれば、より好ましい。一般に、結晶質ポリオールを使用することによって、ポリウレタン主鎖に結晶質セグメントを与え、それにより、グラフトポリウレタンプレポリマーの最終的な性質(たとえば、ホットメルト接着強度)に寄与させることができる。
本発明において有用な結晶質ポリオールの例を挙げれば、そのアルキレン部分が直鎖であるポリオキシアルキレンポリオール、たとえばポリ(オキシエチレン)ジオールおよびポリ(オキシテトラメチレン)ジオール;2〜約12個のメチレン基を有する(1種または複数の)ポリオールと、2〜約12個のメチレン基を有する(1種または複数の)ポリカルボン酸との反応生成物である、ポリエステルポリオール;およびラクトンたとえばε−カプロラクトンの開環重合により作られるポリエステルポリオール;およびそのブレンド物などがある。本発明において有用な非晶質ドロキシ官能性物質の例をさらに挙げれば、エチレンオキシドを用いてキャッピングするか、共重合させた、ポリオキシエチレングリコール、ポリオキシプロピレングリコール、1,2−ポリオキシブチレングリコール、1,4−ポリオキシブチレングリコールの反応生成物がある。そのポリエーテルグリコールは、たとえばエチレンオキシドと共重合させたプロピレンオキシドの反応生成物であるか、あるいは、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、1,2−ブチレンオキシド、1,4−ブチレンオキシドおよびその混合物を含む1種または複数の成分から形成されるホモポリマーまたはコポリマーであるような化合物であってもよい。それらの物質は、ランダムな配列をとっていても、ブロック配列をとっていてもよい。得られるポリエーテルポリオールの数平均分子量は、約1000〜約8000グラム/モル、一般には約2000〜約4000g/モルである。好適な結晶質ポリオールの例を挙げれば、ポリ(オキシテトラメチレン)ジオール、ポリヘキサメチレンアジペートジオール(過剰量の1,6−ヘキサメチレンジオールとアジピン酸との反応により製造)、ポリヘキサメチレンセバケートジオール(過剰量の1,6−ヘキサメチレンジオールとセバシン酸との反応により製造)、およびポリヘキサメチレンドデカンジオエートジオール(過剰量の1,6−ヘキサメチレンジオールとドデカン二酸との反応により製造)などがある。市販されている結晶質ポリオールとしては、ポリ(オキシテトラメチレン)ポリオール、たとえば、商標テラタン(TERATHANE)(イー・アイ・デュポン・ドゥ・ヌムール・アンド・カンパニー(E.I. Dupont de Nemours and Co.)から入手可能)として販売されているもの;ポリエステルポリオール、たとえば商標レクソレッツ(LEXOREZ)(イノレックス・ケミカル・カンパニー(Inolex Chemical Co.)から入手可能)、商標ルコフレックス(RUCOFLEX)(ルコ・ポリマー・コーポレーション(Ruco Polymer Corp.)から入手可能)、および商標ホルムレッツ(FORMREZ)(ウィトコ・ケミカル・カンパニー(Witco Chemical Co.)から入手可能)として販売されているもの;およびポリカプロラクトンポリオール、たとえば商標トーン(TONE)(ユニオン・カーバイド(Union Carbide)から入手可能)として販売されているもの、などがある。
本発明で使用するのに有用な非晶質ポリオールの例を挙げれば、ポリオキシアルキレンポリオールで、そのアルキレン部分が分岐状のアルキレンであるもの、たとえばポリ(オキシプロピレン)ジオールおよびポリ(オキシブチレン)ジオール;脂肪族ポリオールたとえば、ポリ(ブタジエン)ジオール、水素化ポリ(ブタジエン)ジオール、およびポリ(エチレン−ブチレン)ジオール;ポリエステルポリオールであって、以下のジオールと二酸の、2種および/または3種以上の間の反応で、得られるもの:ネオペンチルジオール、エチレンジオール、プロピレンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、アジピン酸、オルトフタル酸、イソフタル酸、およびテレフタル酸;およびそのブレンド物などがある。この非晶質ポリオールは室温ではガラス状または液状であって、Tgが50℃以下、より好ましくは30℃以下を示すのが好ましい。好ましい非晶質ポリオールとしては、ポリ(オキシプロピレン)ジオール;ポリ(オキシブチレン)ジオール;およびポリ(エチレン−ブチレン)ジオールが挙げられる。市販されている非晶質ポリオールの例を挙げれば、たとえば、ポリ(オキシプロピレン)ジオールで、商標アーコール(ARCOL)たとえばアーコール(ARCOL)1025または2025(アーコ・ケミカル・カンパニー(Arco Chemical Co.)から入手可能)として販売されているもの;ポリ(オキシブチレン)ジオールで、商標ポリグリコール(POLYGLYCOL)たとえばB100−2000(ダウ・ケミカル・カンパニー(Dow Chemical Co.)から入手可能);およびポリ(エチレン−ブチレン)ジオールで、HPVM2201(シェル・ケミカル・カンパニー(Shell Chemical Co.)から入手可能)として販売されているものなどがある。
その他の有用なポリオールの例を挙げれば、ポリエーテルジオールエステルたとえばジエチレングリコールアジペートおよびジプロピレングリコールアジペート、およびC36ダイマージオールとダイマー酸とから誘導されるもの、たとえばダイマー酸ベースのポリエステルポリオール(デラウェア州ウィルミントン(Wilmington,DE)のユニケマ(Uniqema)から入手可能なたとえば、「プリポール(PRIPOL)」および「プリプラスト(PRIPLAST)」などがある。
「ポリイソシアネート」という用語は、2個以上の−NCO基を有する物質のことを指す。本発明のために有用なポリイソシアネートとしては、有機の脂肪族、脂環式、および芳香族イソシアネート化合物が挙げられる。それらが芳香族イソシアネートたとえば、ジフェニルメタン−2,4’−ジイソシアネートおよび/またはジフェニルメタン4,4’−ジイソシアネート(MDI);トリレン−2,4−ジイソシアネートおよびトリレン−2,6−ジイソシアネート(TDI)およびその混合物であるのが好ましい。その他のイソシアネートの例を挙げれば:ナフチレン−1,5−ジイソシアネート;トリフェニルメタン−4,4’,4”−トリイソシアネート;2,4(または2,4/2,6)トルエンジイソシアネート;1,4−フェニレンジイソシアネート;4,4’−シクロヘキシルメタンジイソシアネート(H12MDI);ヘキサメチレン−1,6−ジイソシアネート(HDI);イソホロンジイソシアネート(IPDI);テトラメチルキシレンジイソシアネート;およびキシレンジイソシアネートなどがある。これらの内では、MDIが好ましい。有用な市販されているポリイソシアネートのリストは次の文献にまとめられている:カーク・オスマー(Kirk−Othmer)、『エンサイクロペディア・オブ・ケミカル・テクノロジー(Encyclopedia of Chemical Technology)第4版』、第14巻、902〜925ページ、(ジョン・ワイリー・アンド・サンズ(Jophn Wiley & Sons)、ニューヨーク(New York))(1995年)。
NCO末端プレポリマーからシラン官能性プレポリマーを調製するために有用なシラン反応剤は、アミン−、ヒドロキシ−またはチオール官能性のものでよい。一般的には、それらは式RSiY3で表すことができるが、ここでRは、1級または2級アミン−、ヒドロキシ−またはチオール−官能性を有する、炭化水素基(たとえば、アルキル、アルケニル、アリールまたはアルクアリール基)であり;そしてYは1価のヘテロアルキルまたはアリール基、たとえば、ジアルキルケトオキサミノ基(たとえば、メチルエチルケトオキサミノ、ジメチルケトオキサミノ、またはジエチルケトオキサミノ)、アルコキシ基(たとえば、メトキシ、エトキシ、またはブトキシ)、アルケンオキシ基(たとえば、イソプロペンオキシ)、アシル基(たとえば、アセトキシ)、アルクアミド基(たとえば、メチルアセトアミドまたはエチルアセトアミド)またはアリールアミド基(たとえば、ベンズアミド)などである。
特に好ましいシラン反応剤はジアルキルケトアミノシランであるが、その理由は、それらが良好な貯蔵安定性を示し、硬化の際に有害な副生物を形成しないからである。例としては、3−アミノプロピルトリス(メチルエチルケトオキシム)シランおよび(3−アミノプロピル)トリアルコキシシランが挙げられる。
シラン末端プレポリマーは一段法を使用して製造することも可能で、その場合は、1種または複数のジヒドロキシ官能性マクロモノマー、1種または複数のポリオール、1種または複数のポリイソシアネート、および1種または複数のイソシアネート末端シランを反応させる。イソシアネート末端シランとしては、(3−イソシアナトプロピル)トリエトキシシラン、(3−イソシアナトプロピル)トリメトキシシランなどを含む(3−イソシアナトプロピル)トリアルコキシシランのようなイソシアナトアルキルシランが挙げられる。市販されている1つの物質を挙げれば、ニューヨーク州スコシア(Scotia,N.Y.)のサイラー・ラボラトリーズ(Silar Laboratories)から入手可能な、イソシアナトプロピルトリエトキシシランがある。
グラフトポリウレタンプレポリマーは、当業者公知の技術を用いて調製することができる。典型的には、通常の混合技術を用いて、成分を高温で混合する。早まって湿分硬化してしまうのを防止するために、無水の条件下で成分を混合するのが好ましい。一般に、プレポリマーの調製では溶媒を使用しない。
NCO末端のプレポリマーを製造するためには、反応混合物中のイソシアネートの当量を、ヒドロキシル当量よりも高くしておかねばならない。イソシアネート対ヒドロキシル基の当量比は、少なくとも1.2/1、より好ましくは1.2/1から10/1、最も好ましくは1.5/1から2.2/1とする。
本発明を実施する際に使用可能なポリウレタンプレポリマーのさらなる例は、米国特許第5,908,700号明細書に記載されているが、該特許を参考として引用し本明細書に組み入れる。
加熱硬化性または化学線照射硬化性接着剤前駆体
本発明の加熱硬化性または化学線照射硬化性接着剤前駆体は典型的には、加熱または、たとえば化学線照射のような照射に暴露することにより、架橋することが可能である。そのような物質は、「熱硬化性」と呼ばれる。本明細書において使用する場合、「物質」という用語は、モノマー、オリゴマー、プレポリマー、および/またはポリマーを指す。加熱硬化性または化学線照射硬化性接着剤前駆体は典型的には、熱を加えることによって、初期の粘度低下が起きて、それにより基材のぬれが促進され、接着が促され、そして硬化反応が起きる。硬化を起こさせるのに充分な熱または化学線照射を与えた後では、硬化性物質は硬化されたと本明細書では呼ぶこととする。硬化状態に入ってしまえば、そのような物質は、本明細書では、「熱硬化された」と呼ぶ。化学線照射を使用して、硬化を活性化または完結させることができる。好適な熱硬化性物質の例としては、エポキシド含有、シアネートエステル含有およびビスマレイミド含有物質、さらにはその組合せが挙げられる。
エポキシド
エポキシドとしては、少なくとも2個のエポキシド部分を含んでいるものが適している。そのような化合物は、飽和でも不飽和でもよく、また脂肪族、芳香族またはヘテロサイクリック、その組合せであってもよい。エポキシドは、室温で固体状または液状であるのが適している。
少なくとも2個のエポキシド基を含む化合物が好ましい。エポキシド化合物を組み合わせて使用してもよく、また官能基数が2よりも小さいエポキシドを組み合わせて使用してもよいが、ただし、その混合物の総合的なエポキシド官能基は少なくとも2でなければならない。ポリマー性のエポキシドとしては、末端エポキシ基を有する直鎖状のポリマー(たとえば、ポリオキシアルキレングリコールのジグリシジルエーテル)、骨格にオキシラン単位を有するポリマー(たとえばポリブタジエンポリエポキシド)、および、ペンダントしたエポキシ基を有するポリマー(たとえば、グリシジルメタクリレートのポリマーまたはコポリマー)などが挙げられる。エポキシド官能基に加えて他の官能基を持つ物質を使用することも、本発明の範囲に含まれるが、ただしその官能基はエポキシド官能基とは実質的に非反応性であり、たとえば、エポキシドとアクリル官能性の両方を有する物質である。
広い範囲の各種の市販されているエポキシドが使用できるが、そのようなものは、次の文献にまとめられている:リーおよびネビル(Lee and Neville)『ハンドブック・オブ・エポキシ・レジンズ(Handbook of Epoxy Resins)』(マグロー・ヒル・ブック・カンパニー(McGraw Hill Book Company)、ニューヨーク(New York))(1967);P.F.ブルーインズ(Bruins)『エポキシ・レシン・テクノロジー(Epoxy resin Technology)』(ジョン・ワイリー・アンド・サンズ(Jophn Wiley & Sons)、ニューヨーク(New York))(1968);および、C.A.メイ(May)編『エポキシ・レジンズ:ケミストリー・アンド・テクノロジー(Epoxy Resins:Chemistry and Technology)、第2版』(マーセル・デッカー・インコーポレーテッド(Marcel Dekker, Inc,ニューヨーク(New York))(1988)。本発明において使用することが可能な、芳香族ポリエポキシド(すなわち、少なくとも1個の芳香族環構造たとえばベンゼン環と、少なくとも2個のエポキシド基を含む化合物)としては、多価フェノールのポリグリシジルエーテル、たとえばビスフェノールA−またはビスフェノールF−型の樹脂およびその誘導体、芳香族ポリグリシジルアミン(たとえばベンゼンアミン、ベンゼンジアミン、ナフチレンアミン、またはナフチレンジアミンの、ポリグリシジルアミン)、フェノール・ホルムアルデヒドのレゾールまたはノボラック樹脂のポリグリシジルエーテル;レソルシノールジグリシジルエーテル;フルオレンタイプの樹脂のポリグリシジル誘導体;および芳香族カルボン酸のグリシジルエステル、たとえば、フタル酸ジグリシジルエステル、イソフタル酸ジグリシジルエステル、トリメリット酸トリグリシジルエステル、およびピロメリット酸テトラグリシジルエステル、およびその混合物、などがある。有用な芳香族ポリエポキシドは、多価フェノールのポリグリシジルエーテルで、たとえば、一連のビスフェノールAのジグリシジルエーテル(たとえば、テキサス州ヒューストン(Houston,Texas)のレゾルーション・パフォーマンス・プロダクションズ(Resolution Performance Productions)から入手可能な、商品名「エポン(EPON)828」、「エポン(EPON)1004」、「エポン(EPON)1001F」、「エポン(EPON)825」、および「エポン(EPON)826」として入手可能なもの;およびミシガン州ミッドランド(Midland,Michigan)のダウ・ケミカル・カンパニー(Dow Chemical Company)から入手可能な「デル(DER)−330」、「デル(DER)−331」、「デル(DER)−332」および「デル(DER)−334」);ビスフェノールFのジグリシジルエーテル(たとえば、テキサス州ヒューストン(Houston,Texas)のレゾルーション・パフォーマンス・プロダクションズ(Resolution Performance Productions)から商品名「エポン(EPON)樹脂862」として入手可能なもの;およびニューヨーク州ブルースター(Brewster,New York))のバンチコ(Vantico)から入手可能な、「アラルダイト(ARALDITE)GY281、GY282、GY285、PY306およびPY307」);1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル(たとえば、ニューヨーク州ブルースター(Brewster,New York)のバンチコ(Vantico)から入手可能な、商品名「アラルダイト(ARALDITE)RD−2」);およびフェノール・ホルムアルデヒド・ノボラックのポリグリシジルエーテル(たとえば、ミシガン州ミッドランド(Midland,Michigan)のダウ・ケミカル・カンパニー(Dow Chemical Company)から入手可能な、商品名「デン(DEN)−431」および「デン(DEN)−438」)などがある。本明細書において使用する場合、加熱または放射線硬化性の物質に関して「誘導体」という用語は、基本分子の硬化反応を妨害しないような追加の置換基を有する基本分子を指している。
有用なモノ−、ジ−および多官能グリシジルエーテル樹脂の例を非限定的に挙げれば、ニューヨーク州ブルースター(Brewster,New York)のバンチコ(Vantico)から入手可能な、「XB4122」、「MY0510」、「タクティクス(TACTIX)556」および「タクティクス(TACTIX)742」;ならびにテキサス州ヒューストン(Houston,Texas)のレゾルーション・パフォーマンス・プロダクションズ(Resolution Performance Productions)から入手可能な、「エポン(EPON)1510」、「ヘロキシ(HELOXY)変性剤107」および「ヘロキシ(HELOXY)変性剤48」などがある。
本発明において有用な、脂肪族環状ポリエポキシド(すなわち、1種または複数の飽和炭素環と少なくとも2個のエポキシド基を含む環状化合物、アリサイクリック化合物と呼ばれることもある)の代表例を挙げれば、ミシガン州ミッドランド(Midland,Michigan)のダウ・ケミカル(Dow Chemical)から商品名「ERL」として市販されている一連のアリサイクリックエポキシドがあって、たとえば、ビニルシクロヘキセンジオキシド(「ERL−4206」)、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート(「ERL−4221」)、3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキサンカルボキシレート(「ERL−4201」)、ビス(3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル)アジペート(「ERL−4289」)、およびジペンテンジオキシド(「ERL−4269”)などである。
脂肪族ポリエポキシド(すなわち、炭素環を含まず、少なくとも2個のエポキシド基を含む化合物)の代表例としては、1,4−ビス(2,3−エポキシプロポキシ)ブタン、脂肪族ポリオールたとえばグリセロール、ポリプロピレングリコール、1,4−ブタンジオールなどのポリグリシジルエーテル、リノール酸ダイマーのジグリシジルエステル、エポキシ化ポリブタジエン(たとえば、ペンシルバニア州フィラデルフィア(Philadelphia,Pennsylvania)のFMC・コーポレーション(FMC Corp.)から入手可能な商品名「オキシロン(OXIRON)2001」、または、ペンシルバニア州フィラデルフィア(Philadelphia,Pennsylvania)のエルフ・アトケム(Elf Atochem)から入手可能な「ポリbd(Poly bd)」)、エポキシ化脂肪族ポリウレタン、およびエポキシシリコーン、たとえば、脂環式エポキシドまたはグリシジルエーテル基を有するジメチルシロキサンなどが挙げられる。
フィルムの形態で市販されている好適なエポキシドベースの硬化性物質の例を挙げれば、ミネソタ州セント・ポール(St.Paul,MN)のミネソタ・マイニング・アンド・マニュファクチャリング・カンパニー(Minnesota Mining and Manufacturing Company、「3M」)から、商品名「3Mスコッチ・ウェルド・ストラクチュラル・アドヘーシブ・フィルム(3M Scotch−Weld Structural Adhesive Film)」として入手可能なものがあり、その中の「AF」の商品名を有する、「AF42」、「AF111」、「AF126−2」、「AF163−2」、「AF3109−2」、「AF191」、「AF2635」、「AF3002」、「AF3024」および「AF3030FST」などがある。
シアネートエステル物質
好適なシアネートエステル物質(モノマーおよびオリゴマー)は、2個以上の−O−C≡N官能基を有するもので、たとえば、米国特許第5,143,785号明細書に記載されているようなものである。
好適なシアネートエステル化合物の例を以下に示す:1,3−および1,4−ジシアナトベンゼン;2−tert−ブチル−1,4−ジシアナトベンゼン;2,4−ジメチル−1,3−ジシアナトベンゼン;2,5−ジ−tert−ブチル−1,4−ジシアナトベンゼン;テトラメチル−1,4−ジシアナトベンゼン、4−クロロ−1,3−ジシアナトベンゼン;1,3,5−トリシアナトベンゼン;2,2−または4,4−ジシアナトビフェニル;3,3’,5,5’−テトラメチル−4,4’−ジシアナトビフェニル;1,3−、1,4−、1,5−、1,6−、1,8−、2,6−、または2,7−ジシアナトナフタレン;1,3,6−トリシアナトナフタレン;ビス(4−シアナトフェニル)メタン;ビス(3−クロロ−4−シアナトフェニル)メタン;ビス(3,5−ジメチル−4−シアナトフェニル)メタン;1,1−ビス(4−シアナトフェニル)エタン;2,2−ビス(4−シアナトフェニル)プロパン;2,2−ビス(3,5−ジブロモ−4−シアナトフェニル)プロパン;2,2−ビス(4−シアナトフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン;ビス(4−シアナトフェニル)エーテル;ビス(4−シアナトフェノキシフェノキシ)ベンゼン;ビス(4−シアナトフェニル)ケトン;ビス(4−シアナトフェニル)チオエーテル;ビス(4−シアナトフェニル)スルホン;トリス(4−シアナトフェニル)ホスファイト;およびトリス(4−シアナトフェニル)ホスフェート。フェノール−ホルムアルデヒド予備縮合物をハロゲン化シアニドと反応させて得られる、ポリシアネート化合物もまた適している。
その他好適な物質の例を列挙すれば、たとえば、フェノール樹脂から誘導されるシアン酸エステル(米国特許第3,962,184号明細書参照)、ノボラック樹脂から誘導されるシアネート化ノボラック樹脂(米国特許第4,022,755号明細書参照)、ビスフェノールタイプのポリカーボネートオリゴマーから誘導されるシアネート化ビスフェノールタイプのポリカーボネートオリゴマー(米国特許第4,026,913号明細書参照)、シアナト末端ポリアリーレンエーテル(米国特許第3,595,900号明細書参照)、オルト水素原子を持たないジシアネートエステル(米国特許第4,740,584号明細書参照)、ジ−およびトリ−シアネートの混合物(米国特許第4,709,008号明細書参照)、ポリ環状脂肪族を含むポリ芳香族シアネート米国特許第4,528,366号明細書参照)、フルオロカーボンシアネート(米国特許第3,733,349号明細書参照)、およびその他のシアネート組成物(米国特許第4,195,132号明細書および同第4,116,946号明細書参照)、などがある。
市販されている物質を例示すれば、ニューヨーク州ブルースター(Brewster,NY)のバンチコ(Vantico)から商品名「クアトレックス(Quatrex)7187」として入手可能なシアネートエステルがある。
ビスマレイミド物質
好適なビスマレイミド物質(N,N’−ビスマレイミドモノマーおよびプレポリマーとも呼ばれる)の例を挙げれば、1,2−エタンジアミン、1,6−ヘキサンジアミン、トリメチル−1,6−ヘキサンジアミン、1,4−ベンゼンジアミン、4,4’−メチレン−ビス(ベンゼンアミン)、2−メチル−1,4−ベンゼンジアミン、3,3’−メチレン−ビス(ベンゼンアミン)、3,3’−スルホニル−ビス(ベンゼンアミン)、4,4’−スルホニル−ビス(ベンゼンアミン)、3,3’−オキシ−ビス(ベンゼンアミン)、4,4’−オキシ−ビス(ベンゼンアミン)、4,4’−メチレン−ビス(シクロヘキサンアミン)、1,3−ベンゼンジメタナミン、1,4−ベンゼンジメタナミン、および4,4’−シクロヘキサン−ビス(ベンゼンアミン)およびその混合物のN,N’−ビスマレイミドがある。その他のN,N’−ビスマレイミドおよびそれらの調製方法については、米国特許第3,562,223号明細書;同第3,627,780号明細書;同第3,839,358号明細書;および同第4,468,497号明細書に記載されているが、これらの特許は参考として引用し本明細書に組み入れる。
市販されているビスマレイミド物質の代表例としては、テキサス州ヒューストン(Houston,Texas)のレゾルーション・パフォーマンス・プロダクションズ(Resolution Performance Productions)から商品名「コンピミド(COMPIMIDE)」(たとえば4,4’−ビスマレイミドジフェニルメタン(「コンピミド(COMPIMIDE)樹脂MDAB])および2,4’−ビスマレイミドトルエン(「コンピミド(COMPIMIDE)樹脂TDAB」)として販売されているものや、カリフォルニア州サン・ジエゴ(San Diego,CA)のデキスター/クオンタム(Dexter/Quantum)から商品名「Q−ボンド(Q−Bond)」として販売されているものがある。
熱硬化性物質のための硬化剤
熱硬化性物質には好ましくは、熱硬化性物質と1種または複数の硬化剤とが含まれる。硬化剤(「curative」または「curing agent」)という用語は、広い意味で使われており、従来から硬化剤とみなされていた物質だけではなく、硬化性物質の反応に触媒作用や加速作用を持つ材料、さらには硬化剤と、触媒または促進剤との両方の働きをもつ材料なども含まれる。2種以上の硬化剤を組み合わせて使用することも可能である。
本発明で使用するのに適した、加熱により活性化される硬化剤は、潜在的な加熱反応性を示す、すなわち、それらは主としてより高温(好ましくは少なくとも50℃の温度)で作用を有するか、あるいは化学線照射への暴露のような活性化工程を経た後だけにより低温で作用を有する。そのために、それらの硬化性接着剤前駆体組成物を室温(約23±3℃)または穏やかな加温により、硬化剤を活性化させることなく(すなわち、硬化剤の反応温度よりも低い温度で)、容易に混合したり塗布したりすることが可能である。各種のタイプの熱硬化性物質に、どの硬化剤が適しているかは、当業者が容易に理解するところであろう。
エポキシドの重合のために適した硬化剤の例を挙げれば、多塩基酸とその無水物;窒素含有硬化剤;アルミニウム、ホウ素、アンチモンおよびチタンのクロロ−、ブロモ−およびフルオロ−含有ルイス酸;光化学的に活性化されるプロトン酸またはルイス酸発生剤、などがある。
多塩基酸およびそれらの無水物の例を挙げれば、ジ−、トリ−、およびさらに高次のカルボン酸、たとえばシュウ酸、フタル酸、テレフタル酸、コハク酸、アルキル置換したコハク酸、酒石酸、無水フタル酸、無水コハク酸、無水リンゴ酸、無水ナド酸、無水ピロメリット酸;および重合可能な酸、たとえば、少なくとも10個の炭素原子を含む、たとえばドデセン二酸、10,12−エイコサジエン二酸などがある。
窒素含有硬化剤としては、たとえば、ジシアンジアミド、イミダゾール(たとえば、ヘキサキス(イミダゾール)ニッケルフタレート)、イミダゾレート、ジヒドラジド(たとえば、アジピン酸ジヒドラジドおよびイソフタル酸ジヒドラジド)、尿素、およびメラミン、さらにはカプセル化脂肪族アミン(たとえば、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラアミン、シクロヘキシルアミン、トリエタノールアミン、ピペリジン、テトラメチルピペラミン、N,N−ジブチル−1,3−プロパンジアミン、N,N−ジエチル−1,3−プロパンジアミン、1,2−ジアミノ−2−メチル−プロパン、2,3−ジアミノ−2−メチル−ブタン、2,3−ジアミノ−2−メチル−ペンタン、2,4−ジアミノ−2,6−ジメチル−オクタン、ジブチルアミン、およびジオクチルアミン)などがある。本明細書において使用する場合、「カプセル化」という用語は、そのアミンが、熱をかけるまでは硬化剤としての機能を果たさないように保護する物質で囲まれていることを意味する。ポリマーで拘束したアミンまたはイミダゾールもまた、使用することができる。ピリジン、ベンジルアミン、ベンジルジメチルアミンおよびジエチルアニリンもまた、加熱により活性化される硬化剤として有用である。
窒素含有硬化剤の例を挙げれば、ペンシルバニア州アレンタウン(Allentown,PA)のエア・プロダクツ(Air Products)から市販されている、商品名「アミキュア(Amicure)CG−1200」、「アミキュア(AMICURE)CG−1400」、「アンカミン(Ancamine)2337」、「アンカミン(Ancamine)2441」、「アンカミン(Ancamine)2014」;および日本国東京(Tokyo,Japan)の旭電化工業(株)(Asahi Denka Kogyo K.K.)からの商品名「アンカミン(Ancamine)4338S」および「アンカミン(Ancamine)4339S];ニュージャージー州メイプルシェード(Maple Shade,NJ)のCVC・スペシャルティ・ケミカルズ(CVC Specialty Chemicals)からの商品名「オミキュア(Omicure)U−52」および「オミキュア(Omicure)U−410」、さらには「オミキュア(Omicure)」シリーズのその他の物質;カリフォルニア州メンロ・パーク(Menlo Park,California)のランデック(Landec)からの、商品名「インテリマー(Intellimer)7001」、「インテリマー(Intellimer)7002」、「インテリマー(Intellimer)7004」、および「インテリマー(Intellimer)7024」;日本国シコク・ファイン・ケミカルズ(Shikoku Fine Chemicals)製造、エア・プロダクツ(Air Products)販売の商品名「キュアゾール(Curezol)」として入手可能な一連の物質;およびニュージャージー州ティーネック(Teaneck,New Jersey)のアジノモト・カンパニー・インコーポレーテッド(Ajinomoto Company Inc.)から、商品名「アジキュア(Ajicure)」として入手可能な一連の物質、などがある。
アルミニウム、ホウ素、アンチモンおよびチタンのクロロ−、ブロモ−およびフルオロ−含有ルイス酸の例としては、三塩化アルミニウム、三臭化アルミニウム、三フッ化ホウ素、五フッ化アンチモン、四フッ化チタンなどが挙げられる。それらのルイス酸をブロックして、熱硬化性物質の潜在性を高めることができれば好ましい。ブロックしたルイス酸の代表例としては、BF3−モノエチルアミン、およびHSbF5Xのアダクトがあるが、ここでXはハロゲン、−OHまたは−OR1で、ここでR1は脂肪族または芳香族アルコール、アニリンまたはそれらの誘導体の残基であり、これらについては米国特許第4,503,211号明細書に記載があるが、この特許を参考として引用し本明細書に組み入れる。
エポキシドの重合のために光化学的に活性化される硬化剤として適当なものとしては、カチオン性光触媒があり、このものは、重合の触媒作用を持つ酸を発生する。「酸」という用語にはプロトン酸とルイス酸のいずれかを指すということは理解されたい。それらのカチオン性光触媒には、オニウムカチオンを有するメタロセン塩や、金属または半金属のハロゲン含有錯体アニオンが含まれる。その他有用なカチオン性光触媒としては、有機金属錯体カチオンを含むメタロセン塩、および金属または半金属のハロゲン含有錯体アニオンが挙げられるが、それらについては、米国特許第4,751,138号明細書(たとえば、第6欄第65行から第9欄第45行まで)にさらに詳しい記載がある。有用な光触媒のその他の例としては、有機金属塩およびオニウム塩があるが、それらについてはたとえば、米国特許第4,985,340号明細書(たとえば、第4欄第65行から第14欄第50行まで)および欧州特許出願第306,161号明細書および同第306,162号明細書に記載がある。光化学的に活性化される硬化剤として好適なのは、ニューヨーク州タリータウン(Tarrytown,New York)のチバ・スペシャルティ・ケミカルズ(Ciba Specialty Chemicals)から商品名「イルガキュア(Irgacure)261」として市販されている硬化剤である。
シアネートエステル物質のために好適な硬化剤としては、エポキシドの際に使用する、前述の窒素含有硬化剤や、さらには熱的または光化学的に活性化することが可能な硬化剤などがある。そのような硬化剤の例としては、シクロペンタジエニル基(C55)およびシクロペンタジエニル基の誘導体を含む有機金属化合物が挙げられる。好適な硬化剤としては、シクロペンタジエニル鉄ジカルボニルダイマー([C55Fe(CO)22)、ペンタメチルシクロペンタジエニル鉄ジカルボニルダイマー([C5(CH35Fe(CO)22)、メチルシクロペンタジエニルマンガントリカルボニル(C54(CH3)Mn(CO)3)、シクロペンタジエニルマンガントリカルボニル(C55Mn(CO)3)などが挙げられるが、これらはすべて、マサチューセッツ州ニューベリーポート(Newburyport,MA)のストレム・ケミカル・カンパニー(Strem Chemical Company)から入手可能である。その他好適な硬化剤としては、シクロペンタジエニル鉄メシチレンカチオンのヘキサフルオロリン酸塩(C55(メシチレン)Fe+PF6)、およびシクロペンタジエニル鉄メシチレンカチオンのトリフルオロメタンスルホネートスルホン酸塩(C55(メシチレン)Fe+(CF3SO3 -))などがあり、これらはいずれも、米国特許第4,868,288号明細書に記載されている方法により調製することができる。
ビスマレイミド物質のために好適な硬化剤としては、エポキシドの場合の使用で述べた窒素含有硬化剤や、さらにはアリルフェノールの潜在的供給源などが挙げられる。
ハイブリッド物質
ハイブリッド物質とは、少なくとも2種の成分を組み合わせたものであって、その少なくとも2種の成分は溶融物相(溶融物相とは、その少なくとも2種の成分が1つの液体となっているものである)の中では相溶性があるが、その少なくとも2種の成分が相互貫入ポリマーネットワークまたは半相互貫入ポリマーネットワークを形成していて、そして、熱を加えるかあるいは光または拡散可能な硬化剤を適用するようなその他の硬化手段を用いたときに、少なくとも1種の成分が不融性となる(すなわち、その成分が溶解または溶融できない)ようなものである。第1の成分は、(a)エチレン性不飽和モノマーたとえば以下に示す(メタ)アクリル系物質であるか、または(b)熱硬化性物質、すなわち、モノマー、オリゴマーまたはプレポリマー(および各種必要な硬化剤)で熱硬化性物質、たとえば先に述べたような物質を形成することが可能なものであり、そして、第2の成分は、(a)熱硬化性物質、または(b)拡散可能剤硬化性の物質、すなわち、モノマー、オリゴマー、またはプレポリマー(および各種必要な硬化剤)で、拡散可能剤硬化性の物質、たとえば先に述べたような物質を形成することが可能なもの、である。この第2の成分としては、第1の成分とは反応しないようなものを選択する。しかしながら、たとえば硬化させたハイブリッド物質の凝集力を上げるような目的で、第1の成分と第2の成分のいずれかまたは両方と反応することが可能な第3の成分を添加することが望ましい場合もある。
少なくとも1種のエチレン性不飽和基を有する有用な物質の例としては、少なくとも1個のビニル、ビニレン、アクリルアミド、または(メタ)アクリレート部分を有するものが挙げられる。そのようなエチレン性不飽和物質は、モノマー性であってもポリマー性であってもよい。アクリルアミド基含有物質としては、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−オクチルアクリルアミドが挙げられる。(メタ)アクリレート基含有物質としては、イソオクチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、4−シアノブチル(メタ)アクリレート、2−シアノエチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−エトキシエチル(メタ)アクリレート、2−エトキシプロピル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、2−エチルブチル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、2−メチルブチル(メタ)アクリレート、3−メチルブチル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、3−ペンチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、オクタデシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、2−フェノキシエチル(メタ)アクリレート、およびそのホモポリマーまたはコポリマーなどが挙げられる。
少なくとも1個のエチレン性不飽和基を有するそのような物質は、当業者公知の方法を用いて重合させることができる。それらには、加熱または化学線照射により活性化される重合開始剤を使用することも含まれる。
たとえば、有用な(メタ)アクリレート含有物質の重合は、熱エネルギー、電子線照射、紫外線照射などを用いて実施する。そのような重合は、重合開始剤により促進されるが、それらは熱重合開始剤であっても光重合開始剤であってもよい。好適な光重合開始剤の例を、非限定的に挙げれば、ベンゾインエーテルたとえば、ベンゾインメチルエーテルおよびベンゾインイソプロピルエーテル、置換したベンゾインエーテルたとえばアニソインメチルエーテル、置換したアセトフェノンたとえば2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、および置換したアルファ−ケトオールたとえば2−メチル−2−ヒドロキシプロピオフェノンなどがある。市販されている光重合開始剤の例としては、イルガキュア(IRGACURE)651およびダロキュア(DAROCUR)1173(いずれもニューヨーク州ホーソン(Hawthorne,NY)のチバ・ガイギー・コーポレーション(Ciba−Geigy Corp.)から入手可能)、およびニュージャージー州パーシッパニー(Parsippany,NJ)のBASFからのルセリン(LUCERIN)TPOが挙げられる。好適な熱重合開始剤の例を非限定的に挙げてみると、ペルオキシドたとえば、ジベンゾイルペルオキシド、ジラウリルペルオキシド、メチルエチルケトンペルオキシド、クメンヒドロペルオキシド、ジシクロヘキシルペルオキシジカーボネート、さらには2,2−アゾ−ビス(イソブチロニトリル(isobutryonitrile))、およびt−ブチルペルベンゾエートなどがある。市販されている熱重合開始剤の例としては、ペンシルバニア州ピッツバーグ(Pittsburg,PA)のアクロス・オーガニックス(ACROS Organics)から入手可能なバゾ(VAZO)64、およびペンシルバニア州フィラデルフィア(Philadelphia,PA)のエルフ・アトケム・ノース・アメリカ(Elf Atochem North America)から入手可能なルシドール(LUCIDOL)70などが挙げられる。重合開始剤は、モノマーの重合を促進するのに有効な量で使用する。重合開始剤は、100部の全モノマー含量を基準にして、好ましくは約0.1部〜約5.0部の量、より好ましくは約0.2部〜約1.0重量部の量で使用する。
第1の成分が少なくとも1個のエチレン性不飽和基を含む物質である場合には、ハイブリッド物質の第2の成分と混合するより前に、部分的に重合させてシロップを形成させ、次いでハイブリッド物質の第2の成分を混合し、表面にくぼみを有するキャリアウェブの表面の上にその混合物をコーティングし、その後でエチレン性不飽和基を含有する第1の成分物質を完全に重合させるのがよい。別な方法として、第1の成分が少なくとも1個のエチレン性不飽和基を含む物質である場合に、第2の成分の存在下に第1の成分を完全に重合させることができるが、ただし、そのエチレン性不飽和基含有物質を重合させるのに使用した条件では第2の成分が活性化されないような条件とする。
キャリアウェブのために使用する物質は、本発明では決定的なものではないが、そのような物質には、可撓性があって、硬化性接着剤前駆体のテープを巻き上げて安定したロールを形成することができるような物質を選択するのが好ましい。本発明において有用なキャリアウェブとしては、たとえば、ポリマー物質、金属、紙またはその物質の組合せからのフィルムが挙げられる。有用なフィルムとしてはさらに、単独で、または、紙、金属または他のポリマーフィルムのような基材フィルムの上へのコーティングとして使用される熱可塑性ポリマー物質も含まれる。有用なフィルムをさらに挙げれば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリオレフィンコポリマー、またはポリオレフィンのブレンド物、たとえばポリプロピレンとLDPE(低密度ポリエチレン)および/またはLLDPE(線状低密度ポリエチレン)とのブレンド物からなる物質の群より選択されるポリマー材料のフィルムがある。特に有用なのは、突起を用いてエンボス加工してキャリアウェブの片側にくぼみを複製させながら、反対側は平滑なまま残すようにして形成したマスター表面の上に、キャストすることが可能な熱可塑性フィルムである。有用な複製技術としては、米国特許第4,576,850号明細書(マルテンス(Martens))に開示されているものがあるが、この特許を参考として引用し本明細書に組み入れる。
エンボス加工されたキャリアウェブの中のくぼみの大きさと形状は、目的とする用途に適合するものであれば、どのようなものであってもよい。1例を挙げれば、くぼみの深さが2マイクロメートル(0.00008インチ)〜3mm(0.127インチ)である。別な例では、くぼみの深さが10マイクロメートル(0.0004インチ)〜1mm(0.040インチ)である。さらに別な例では、くぼみの深さが25マイクロメートル(0.001インチ)〜0.25mm(0.010インチ)である。くぼみの深さは、キャリアウェブの全面で均一である必要はなく、くぼみごとに異なっていてもよい。くぼみの深さを変えることによって、たとえば、硬化性接着剤前駆体の塗布および硬化により得られる接合の性質に変化を与えることが可能となる。
所望により、くぼみの三次元的形状は容易に調節することが可能であって、特定の用途に合わせることができる。その三次元的形状は、断面をキャリアウェブの表面に平行にとった場合に、楕円状、円状、多角形状、長方形状、あるいは不規則形状などの断面を有するようにすることができる。たとえば、先の尖った接着剤セグメントを得る目的で、くぼみを逆向きのピラミッド状に形作ることもできる。そのようにすることで、接合すべき部分に圧力を加えるとそれぞれの接着剤のピラミッドが押しつぶされるので、その圧力の大きさを変えることによって、接合の大きさを変化させることが可能となる。
くぼみは、キャリアウェブのそれぞれの表面の上で一定のパターンを形成していてもよいし、あるいは部分的にまたは全面的に不規則なパターンに配列されていてもよい。単位表面積あたりのくぼみの数は、くぼみの深さと逆比例の関係にあるが、必ずしも直線的な関係である必要はない。たとえば、くぼみが深いほど、単位表面積あたりのくぼみの数は少なくなる。キャリアウェブの単位表面積あたりのくぼみの数は、たとえば、1〜1,000,000くぼみ/cm2(6.4〜6,400,000くぼみ/in2)、10〜10,000くぼみ/cm2(64〜64,000くぼみ/in2)、そして100〜1,000くぼみ/cm2(640〜6400くぼみ/in2)である。
剥離コーティング、たとえば16および18(図1)、36および40(図2)ならびに57および59(図3)の剥離特性は、所望の程度の剥離が得られ、公知の方法により調製できるようにする。有用な剥離コーティングの例を挙げれば、1種または複数のシリコーン系の剥離材料で、たとえば次の文献に開示されているようなものである:ドナタス・サタス(Donatas Satas)編『ハンドブック・オブ・プレッシャー・センシティブ・アドへーシブ・テクノロジー(Handbook of Pressure−Sensitive Adhesive Technology)第3版』の中のダレル・ジョーンズ(Darrell Jones)およびヨランダ・A・ペータース(Yolanda A. Peters)「シリコーン・リリース・コーティングズ(Silicone release coatings)」(1999年)、ロードアイランド州ワーウィック(Warwick,RI)、652〜683ページ。その他好適なタイプの剥離材料としては、フルオロカーボンコポリマーおよび長い側鎖を持つポリマーなどがあるが、これらも、たとえば、ドナタス・サタス(Donatas Satas)「リリース・コーティングズ(Release Coatings)」同書、632〜651ページに開示されている。剥離コーティングは、使用するとすれば、その厚みが0.1〜10μmの間、または1〜5μmの間とするのが好ましい。
本発明の上記のようなコーティングで使用するためのシリコーン剥離コーティングにおける引きはがし粘着力の値を増加させるためにとりうる方法としては、ポリジメチルシロキサンからなるシリコーンを、もっと効果の低い剥離材料とブレンドする方法があり、これについては米国特許第3,328,482号明細書(ノースラップ(Northrup)および同第4,547,431号明細書(エックバーグ(Eckberg))に開示されている。そのようなシリコーン剥離コーティングを変性するためのまた別な方法としては、シリコーンそのものを化学的に変性させて、コーティングの非シリコーン含量を増加させる方法があり、これについては、米国特許第3,997,702号明細書(シャーブ(Schurb))および同第4,822,687号明細書(ケッセル(Kessel))に記載がある。それらの方法を採用することによって、感圧接着剤の引きはがし粘着力を、幅1cmあたり10gから、幅1cmあたり数百gまで上げることが容易に可能となるので、本発明の、エンボス加工されたキャリアウェブから接着剤を転写させることの容易さを調節できる。
本明細書の開示においては、カバーシートは、金属フォイル、ポリマーフィルム、紙フィルム、またはその組合せのような、各種の物質から製造することができる。有用な金属フォイルとしては、たとえばシリコーン処理した金属フォイルが挙げられる。カバーシートはポリマー材料からのものが好ましく、たとえばポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、ポリオレフィンたとえばポリエチレンまたはポリプロピレン、ポリオレフィンコポリマー、またはポリオレフィンのブレンド物などが挙げられる。
カバーシートの厚みは、20〜300μmの間、または30〜150μmの間である。
硬化性接着剤前駆体には、各種の添加剤やその他の成分を加えて、最終の接着剤組成物の特定の特性を付与したり、変化させたりすることができる。添加剤の添加レベルは、接着力に材料的に悪影響を与えたり、組成物の硬化を早めたりすることが無いような量にとどめるべきである。たとえば、充填剤(たとえば、カーボンブラック;ナノ粒子状物質たとえばアルコキシシラン変性セラミックス;伝熱性物質たとえば窒化ホウ素、酸化アルミニウム、窒化ケイ素および炭化ケイ素;繊維;ガラス、セラミック、金属またはポリマーのバブル;金属酸化物たとえば酸化亜鉛;および鉱物質たとえばタルク、クレー、シリカ、シリケートなど);粘着付与剤;可塑剤;抗酸化剤;顔料;UV吸収剤;および接着促進剤などを添加して、接着性、強度増強、タックおよび可撓性などを改良することができる。たとえば、重合触媒および/または光重合開始剤を添加して、硬化を開始させたり硬化速度を上げることもできる。導電性粒子、たとえば金属をコーティングしたポリマー性またはガラスビーズまたはバブル、たとえばフレークまたは繊維を添加して、接着剤を接合させ、電気伝導性を与えることも可能である。有用な導電性粒子としては、はんだ材料;グラファイトまたは金属製のビーズ、フレークまたは繊維;およびグラファイトまたは金属コーティングしたビーズ、フレークまたは繊維などが例として挙げられる。粘着付与剤、たとえばヒドロキシル官能性粘着付与剤を硬化性接着剤前駆体に添加して、濡れ性と接着性を向上させることが可能であるが、そのようなヒドロキシル官能性粘着付与剤としては、サウスカロライナ州スパータンバーグ(Spartanburg,South Carolina)のミリケン・ケミカル(Milliken Chemical)から入手可能な、「リージェム(REAGEM)」および「シンファック(SYNFAC)」ブランドが挙げられる。
さらに、フラックス化物質を硬化性接着剤前駆体に添加して接着剤にフラックス化性能を付与することもできる。接着力に材料的に悪影響を与えたり、組成物の硬化を早めたりすることが無いようなフラックス化剤であれば、何を使用してもよい。有用なフラックス化剤としては、たとえば、酸性およびキレート化フラックス化剤が挙げられる。有用なキレート化フラックス化剤としては、たとえば、2個の原子(たとえば、2個の炭素原子)で互いに分断されている(すなわち、互いにベータ位の原子に位置している)芳香族ヒドロキシル酸素原子とイミノ基の両方を持つものがある。ベータ原子とは、イミノ基の炭素原子または窒素原子のいずれか、または両方に対してベータ位に位置する原子のことを言う。有用なキレートフラックス化剤の例としては、たとえばシッフ塩基タイプの化合物が挙げられるが、そのようなものとしては、2,2’−[1,4−フェニレン−ビス(ニトリロメチリジン)]ビスフェノール、2,2’−[1,3−フェニレン−ビス(ニトリロメチリジン)]ビスフェノール、2,2’−[1,2−フェニレン−ビス(ニトリロメチリジン)]ビスフェノール、2,2’−[1,3−プロパン−ビス(ニトリロメチリジン)]ビスフェノール、2,2’−[1,2−エタン−ビス(ニトリロメチリジン)]ビスフェノール、2,2’−[1,2−プロパン−ビス(ニトリロメチリジン)]−ビスフェノール、2,2’−[1,2−シクロヘキシルビス(ニトリロメチリジン)]ビスフェノール、および2−[[(2−ヒドロキシフェニル)イミノ]メチル]フェノールなどがある。
本発明の硬化性接着剤前駆体転写テープは、硬化性接着剤前駆体の露出表面を介して基材と接着させることができる。図2に示されているようなカバーシートを含む本発明の転写テープを使用する場合には、硬化性接着剤前駆体層と接触状態にあるキャリアウェブを取り除いてから、その硬化性接着剤前駆体を基材に被着することができる。しかしながら典型的には、キャリアウェブが硬化性接着剤前駆体と接触した状態のままで、その硬化性接着剤前駆体を基材に被着する。
本発明の硬化性転写テープは、基材に対して硬化性接着剤前駆体を容易かつ正確に送り出すことができ、これは、硬化性接着剤前駆体が、不連続なセグメントの中に残っている場合、あるいは連続の硬化性接着剤前駆体の薄層によってつながっている不連続なセグメントの中に残っている場合、のいずれであっても可能である。硬化性接着剤前駆体が不連続なセグメントの中に残っている場合には、硬化性接着剤前駆体を、基材が硬化性接着剤前駆体に接触し、圧力が加えられた部分にだけ、正確に被着することができる。硬化性接着剤前駆体が、連続の硬化性接着剤前駆体の薄層によってつながっている不連続なセグメントの中に存在している場合でも、本発明の転写テープは依然として容易にかつ正確に、硬化性接着剤前駆体を送り出すことができる。連続の硬化性接着剤前駆体の薄層を含む硬化性接着剤前駆体を容易かつ正確に送り出せるのは、その硬化性接着剤前駆体が、基材が硬化性接着剤前駆体と接触し圧力が加えられた部分と、圧力が加えられていないかまたは基材が硬化性接着剤前駆体と接触していないかのいずれかの部分と、の境目のところで、容易に引き裂かれるという特性を有しているからである。
基材に貼り付けられた硬化性接着剤前駆体は、不連続なセグメントのままでとどまっているか、あるいは、硬化性接着剤前駆体が巨視的な流れを起こす性質を有している場合には、それが流れて貼り付け後に、硬化性接着剤前駆体の実質的には連続な層を形成することができる。そのような巨視的な流れの程度は、必要以上の実験をするまでもなく、当業者ならば調節、調整することができる。
硬化性接着剤前駆体が拡散可能剤硬化性の接着剤前駆体である場合には、そのセグメント化硬化性接着剤前駆体の硬化速度を上げることができる。いかなる特定の理論にも捕らわれることなく言えば、硬化速度を上げることができるのは、見かけの拡散速度が改良され、拡散可能な硬化剤に直接暴露される表面積が大きくなるからである。たとえば、拡散可能剤硬化性の接着剤前駆体を2つの基材の間に、それらを接合させる目的で貼り付けた場合、それら基材の間に一連の流路ができるので、その間を通って拡散可能な硬化剤が移動することができる。それらの流路は、拡散可能剤硬化性の接着剤前駆体の、硬化剤に暴露される表面積を効果的に増やしているために、硬化速度が上昇する。さらに、硬化性接着剤前駆体の中心まで硬化させるための、拡散可能な硬化剤が、硬化性接着剤前駆体そのものの中を移動する代わりに、その流路を通って硬化性接着剤前駆体へと移動できるために、硬化速度が改良される。したがって、拡散可能剤が、硬化性接着剤前駆体の全体を硬化させために通らねばならぬ、拡散可能剤硬化性の接着剤前駆体における経路の長さが短縮されるので、見かけの拡散速度が改良されることになる。硬化性接着剤前駆体が、不連続なセグメント、または連続の硬化性接着剤前駆体の薄層によってつながっている不連続なセグメント、または連続の硬化性接着剤前駆体の厚層によってつながっている不連続なセグメントのいずれの中にとどまっていても、このような硬化速度上昇という特性を得ることができる。
逆に、本発明の硬化性転写テープは、基材にいったん貼り付けた後では拡散可能剤硬化性の接着剤前駆体の硬化速度が上昇することに加えて、基材に被着する前には、拡散可能剤硬化性の接着剤前駆体の早過ぎる硬化を抑制する。本発明の転写テープには、不連続なくぼみの中の拡散可能剤硬化性の接着剤前駆体が含まれる。それらのくぼみの壁面が、拡散可能剤硬化性の接着剤前駆体セグメントの周りを囲って、拡散可能な硬化剤を実質的な通さないバリアとなっているので、拡散可能な硬化剤に暴露することが抑制され、早過ぎる硬化が抑制されている。連続の拡散可能剤硬化性の接着剤前駆体が、拡散可能剤硬化性の接着剤前駆体のセグメントをつないでいるような場合には、層が存在しない場合に比較すれば硬化剤への暴露は増えるが、それでもなお、硬化性接着剤前駆体が単純に連続層としてコーティングされ、セグメントになっていない場合に比較すれば、早過ぎる硬化はやはり抑制されている。したがって、本発明の硬化性接着剤前駆体転写テープを包装、貯蔵、輸送そして取り扱いする間に、水蒸気のような拡散可能な硬化剤は、作用するとしても、たとえば、転写テープの周縁部で露出している接着剤前駆体セグメントにだけ接触して、硬化させることができる。これら拡散可能剤硬化性の接着剤前駆体セグメントの周縁部に隣接した拡散可能剤硬化性の接着剤前駆体セグメントは、それらのセグメントを取り囲むキャリアウェブおよび/または任意な材料のカバーライナーによって、早過ぎる硬化から保護される。
本明細書に開示された硬化性接着剤前駆体の硬化は、加熱、化学線照射、または1種または複数の拡散可能な硬化剤に暴露させることによって起こさせる。先に述べたように、そのような拡散可能な硬化剤としては、水、水蒸気、エチレンオキシド、アンモニアまたはその組合せが挙げられる。化学線照射には、電磁線スペクトルの紫外または可視の範囲での電磁照射が含まれる。反応を起こさせるために必要な硬化剤の暴露量は、各種の因子によって影響されるが、そのような因子としてはたとえば、硬化性接着剤前駆体の性質と濃度、反応触媒および/または開始剤の存在、硬化性接着剤前駆体層の厚み、硬化剤に暴露される表面積の大きさ、および硬化剤の濃度などが挙げられる。しかしながら、それらの因子は、必要以上の実験をするまでもなく、当業者ならば調節、調整することができる。
試験方法
重ね合わせ剪断−方法A
重ね合わせ剪断強さ(overlap shear strength)は、寸法が1×4×(1/16)インチ(2.5×10.2×0.16センチメートル=cm)の化学的にエッチングした(二クロム酸ナトリウム/硫酸)アルミニウム基材を使用して、以下の方法により測定した。前駆体でコーティングした側を保護フィルムで覆った、接着剤前駆体でコーティングしたキャリアウェブを、それを保存しておいた湿分不浸透性の包装から取り出し、その保護カバーフィルムを剥がした。次いで、前駆体でコーティングしたキャリアウェブのサンプルを、第1のアルミニウム基材のエッチングした表面の上に置き、手で指の圧力を使ってこすりつけた。ライナーを除いて、第1のアルミニウム基材の上に、硬化性接着剤前駆体の1×1インチ(2.5×2.5cm)の領域を備えた。次いで第2のアルミニウム基材を、露出させた接着剤前駆体層の上に置き、その2枚のアルミニウム基材をその長さ方向で重ね合わせて、1インチ×1インチ(2.54センチメートル×2.54センチメートル(cm))の大きさの接着剤前駆体含有領域を形成するようにした。次いでこの組立試験片をプレスに入れて、室温(75°F±2°;24℃±1°)で、84ポンド/平方インチ(psi)(0.58メガパスカル(MPa))の圧力を、3秒間かけた。プレスから取り出し、接着させた組立試験片を75°F(24℃)、50%相対湿度で時間を変えて貯蔵し、その後に室温でそれらの重ね合わせ剪断強さを測定したが、それには、インストロン・メカニカル・テスター(Instron Mechanical Tester)(マサチューセッツ州カントン(Canton,MA)のインストロン・コーポレーション(Instron Corporation)から入手可能)を使用し、2000ポンドのロードセルをとりつけて、つかみ具の分離速度が2インチ/分(5.1cm/分)になるようにした。0時間および1時間に試験した組立試験片は、環境条件下(70°F(21℃)/23%相対湿度)でコンディショニングさせた。報告した数値は3つの試験片の平均値である。
重ね合わせ剪断−方法B
重ね合わせ剪断強さを、厚み約0.22インチ(0.56cm)、長さ2インチ幅1インチの大きさ(5.1×2.5cm)のポリ(メタクリル酸メチル)(PMMA)基材を使用して、下記の方法により測定した。接着させるPMMA基材の表面は、水:イソプロパノール(50:50(w/w))溶液をしみこませた、サーパス・フェイシャル・ティッシュー(Surpass Facial Tissue)(テキサス州アービング(Irving,TX)のキンバリー・クラーク(Kimberly Clark)製)を用いて、指で軽く押さえながら3回きれいに拭った。保護用カバーライナーを、硬化性接着剤前駆体でコーティングしたキャリアウェブから剥がした。キャリアウェブの前駆体含有側をPMMA基材の上に長さ1/2インチ、幅1インチ(1.27cm×5.54cm)の面積で置き、スキージーを手で押さえながら露出したウェブ表面をこすりつけて、硬化性接着剤前駆体を基材に転写させた。次いでそのキャリアウェブを剥がして、接着剤前駆体をその第1のPMMA基材の上に残した。次いで、第2のPMMA基材(上記と同様にしてきれいにしたもの)露出した硬化性接着剤前駆体層の上に置いて、その2枚のPMMA基材をその長さ方向で重ね合わせて、長さ1/2インチ幅1インチ(1.27cm×5.54センチメートル(cm))の大きさの硬化性前駆体含有領域を形成するようにした。この組立試験片をゴムローラーを使用し手で押さえつけた。次いで、環境温度(75°F±2°;24℃±1°)で少なくとも20分間放置してから、その組立試験片を230°F(110℃)の炉の中に40分入れて、接着剤前駆体を硬化させた。炉から取り出し環境温度まで冷却させてから、その接着させた組立試験片について室温での重ね合わせ剪断強さを評価したが、それには、インストロン・メカニカル・テスター(Instron Mechanical Tester)を使用し、1000ポンドのロードセル、楔形グリップをとりつけ、つかみ具の分離速度が2インチ/分(5.1cm/分)になるようにした。報告した数値は3つの試験片の平均値である。
実施例1
セグメント化した、硬化性接着剤前駆体物品を以下のようにして得た。以下に記す物質を1パイント(0.47リットル)のペイント缶容器に入れ、次いでそれを250°F(121℃)の炉の中に置いて中の物質を溶融させた:19.5重量部(pbw)のPPG1025(ポリプロピレングリコール、分子量約1000、ヒドロキシル数約107〜約115の間、ペンシルバニア州ピッツバーグ(Pittsburg,PA)のバイエル・コーポレーション(Bayer Corporation)から入手可能)、35pbwのオクタデシルアクリレート:アクリル酸イソオクチル:N,N−ジメチルアクリルアミド(30:35:35(w:w:w))の非晶質マクロマー(米国特許第5,908,700号明細書、第16欄、第6〜19行の記載に従って製造可能)、ルコフレックス(RUCOFLEX)S−105P−42(ポリ(ヘキサメチレンアジペート)、計算分子量が約2610でヒドロキシル数が約40〜約46の間の、結晶質のヒドロキシ官能性物質(ペンシルバニア州ピッツバーグ(Pittsburg,PA)のバイエル・コーポレーション(Bayer Corporation)から入手可能))、12.6pbwのリージェム(REAGEM)5006(反応性ヒドロキシル化粘着付与性接着剤樹脂、オハイオ州アクロン(Akron,OH)のサバラン・ケミカル・カンパニー(Sovereign Chemical Company)から入手可能)。溶融したら、木製の舌圧子を用いてその混合物をかき混ぜて、完全にブレンドさせた。次いでその容器を真空加熱炉に入れ250°F(121℃)で3時間加熱して、ブレンド物を乾燥させた。次いで、乾燥させたブレンド物が入っている容器をホットプレート(モデル700−5011、イリノイ州バリントン(Barrington,IL)のバーナント・カンパニー(Barnant Company)から入手可能)の上に置き、設定を「低」にして、温度を約200〜225°Fの間(93〜107℃の間)とし、窒素パージ雰囲気とした。フレークの形状のMDI(4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート)15.8pbwを、次いで添加し、ステンレススチール製のプロペラブレードをとりつけた空気モーターを用いて撹拌した。最後に、0.4pbwのシルケスト(SILQUEST,商標)A−189シラン(ガンマ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、コネチカット州グレニッチ(Greenwich,CT)のクロンプトン・コーポレーション(Crompton Corporation)の事業部のOSI・スペシャルティズ(OSI Specialities)から入手可能)を混合物に添加した。その混合物を約30秒間撹拌してから、250°F(121℃)の真空炉に2〜3分間入れた。その脱ガスした混合物を、0.1ガロン(0.38リットル)のアルミニウムカートリッジに注入して、シールした。充填したカートリッジを160°F(71℃)で24時間エージングさせてヒドロキシ官能性物質とMDIとの反応を完結させ、イソシアネート末端ポリウレタンプレポリマー、すなわち、硬化性接着剤前駆体の混合物を形成させた。
エージングさせた湿分硬化性接着剤前駆体を、ウェブの方向に45度の角度で配向させた正方形のくぼみのパターンで、中心間距離0.02インチ(0.5mm)、公称畝幅0.002インチ(51マイクロメートル、μm)、公称くぼみ深さ0.002インチ(51μm)にエンボス加工された押出しポリプロピレンフィルムの上に、ホットメルト大コーティングした。このくぼみ、またはポケットの底面は実質的にフラットであった。このエンボス加工されたライナー(2−3PPL EMB/Nat 164Z、イリノイ州ウィロウブルック(Willowbrook,IL)のロパレックス(LOPAREX)から入手可能)は、全体の厚みが公称で0.005インチ(127μm)(エンボス加工前の坪量3ミル)で、シリコーン剥離コーティングを用いて、エンボス加工された側とフラットな裏側との両方にコーティングした。そのコーティング温度は、約180°F〜約230°Fの間(82℃〜110℃の間)で、その接着剤前駆体樹脂の粘度は、約10,000センチポアズ(cps)であった。くぼみの中の硬化性接着剤前駆体物質を含めると、コーティングの公称厚みは0.003インチ(76μm)となった。これにより、くぼみを仕切る畝の上の接着剤前駆体の厚みが約0.001インチ(25μm)となった。厚み0.002インチ(51μm)で、その片面にシリコーン剥離コーティング(1−2BOPPLA−164Z、イリノイ州ウィロウブルック(Willowbrook,IL)のロパレックス(LOPAREX)から入手可能)を有する、二軸延伸したフラットな(すなわち、微細構造をエンボス加工していない)ポリプロピレン製保護カバーフィルムを、ニップローラーを使用して、露出している接着剤前駆体の表面に積層させた。こうして得られる微細構造を有するライナーは、室温で粘着性があり、その上に湿分硬化性接着剤前駆体をコーティングされ、カバーフィルムで保護されているが、後に使用するまで、湿分不透過性の包装の中に保存した。
このようにコーティングした接着剤前駆体物品を評価するには、まず保護用カバーライナーを剥がし、次いでその接着剤前駆体物品を、外径0.56インチ(1.4センチメートル(cm))、内径0.26インチ(0.66cm)のナイロンワッシャーの上に置いて前駆体の表面がワッシャーに接触するようにし、次いで手でこすりつけて、接触を密にさせた。次いでその微細構造を有するライナーを約75度の角度で引き戻すことによってワッシャーから除いた。電荷結合素子(CCD)カメラを用いて倍率20倍で撮影した写真を見てみると、エンボス加工されたライナーからワッシャーへの硬化性接着剤前駆体の転写は、相互接触のあった場所だけて起きていることが判った。このことは、不規則な形状のもの(たとえば、中央部に切り抜きのあるようなもの)の所望の場所だけに、たとえば打ち抜きのようなコストのかかる追加の加工工程を必要とすることなく、硬化性接着剤前駆体を転写することが可能であることを示している。
実施例2
セグメント化した湿分硬化性接着剤前駆体の領域内におけるマイクロチャンネルの、硬化速度に及ぼす影響についての評価を行った。実施例1で使用したのと同じ接着剤前駆体を、実施例1に記載したのと同じようにして、エンボス加工された微細構造を有するライナーとフラットな保護カバーフィルムの間にコーティングしたが、それには、ノッチバー・オーバー・ベッド(notch bar−over−bed)コーティング・ステーションを使用し、ベッド、バーともに温度の設定値を180°F(82℃)とし、ノッチバーをカバーライナーの上に手でしっかりと押しつけた。これにより、おおよそのギャップの設定値が、約0.007インチ(0.18mm)となった。くぼみの中の硬化性接着剤前駆体物質を含めると、コーティングの公称厚みは0.003インチ(76μm)となった。これにより、くぼみを仕切る畝の上の前駆体の厚みが約0.001インチ(25.4μm)となった。その上に第2の保護カバーフィルムを有するコーティングしたライナーは直ちに、乾燥剤入りのフォイルバッグの中に収納した。この硬化性接着剤前駆体物品は後ほど、先に「重ね合わせ剪断−方法A」のところで述べたようにして、接合時間を変化させて評価した。それらの結果を下記の表1に示す。
比較例1
以下の変更を加えて実施例2を繰り返した。微細構造を有するライナーを、厚みが0.003インチ(76μm)で、片面にシリコーン剥離コーティング(1−3PPPEC−4000EX、イリノイ州ウィロウブルック(Willowbrook,IL)のロパレックス(LOPAREX)から入手可能)を有する、ポリプロピレンとポリエチレンのブレンド物の共押出しフラットフィルムに置き換え、ストップを用いてコーターのギャップを調節して、剥離ライナーの間の接着剤前駆体のコーティング厚みが約3ミル(76μm)になるようにした。それらの結果を下記の表1に示す。
Figure 2005527691
表1の結果から、マイクロチャンネルを有するパターンを備えた湿分硬化性接着剤前駆体の層は、そのようなチャンネルを持たない湿分硬化性接着剤前駆体の層の場合に比較して、接合強さの立ち上がりが速いことがわかる。
実施例3および比較例2
アクリルポリマーとエポキシモノマー樹脂のブレンド物からのセグメント化した硬化性接着剤前駆体を、モノマー性物質のブレンド物を微細構造を有するライナーの上にコーティングし、UV光を照射することによって、セグメント化した形態で作成した。より具体的には、958.5pbwのエポン(EPON,商標)828(液状のビスフェノール−Aジグリシジルエーテル樹脂、テキサス州ヒューストン(Houston,TX)のレゾルーション・パフォーマンス・プロダクツ(Resolution Performance Products)から入手可能)、および319.5pbwのエポン(EPON,商標)1001F(固体状のビスフェノール−Aジグリシジルエーテル樹脂、テキサス州ヒューストン(Houston,TX)のレゾルーション・パフォーマンス・プロダクツ(Resolution Performance Products)から入手可能)とを1ガロンのガラス容器に入れ、約1000回転/分(rpm)で撹拌するとともに、一方ではホットプレート上で194°F(90℃)に加熱して、固体状のエポキシ樹脂を溶解させた。次いでそのエポキシ混合物をホットプレートからおろして、放冷して約158°F(70℃)とした。次いで、193.1pbwのアクリル酸イソオクチル(IOA)、576.5pbwのアクリル酸2−フェノキシエチル(2−POEA;ニュージャージー州オールド・ブリッジ(Old Bridge,NJ)のCPS・ケミカルズ(CPS Chemicals)から入手可能)、650.0pbwのアクリル酸イソボルニル(IBA、ニューヨーク州ニューヨーク(New York,NY)のサン・エステルズ・コーポレーション(San Esters Corporation)から入手可能、)、および4.3pbwのKB−1(2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、ペンシルバニア州エクストン(Exton、PA)のサルトマー・カンパニー(Sartomer Company)から入手可能)を組み合わせたものを撹拌しながら前記のエポキシ混合物に添加した。温度が約86°F(30℃)になるまで撹拌を継続し、その温度で509.8pbwのアンカミン(Ancamine)(商標)2337(変性脂肪族アミン、ペンシルバニア州アレンタウン(Allentown,PA)のエア・プロダクツ(Air Products)から入手可能)を添加して、約45分間撹拌すると、外観が均一な分散体が得られた。これに99.4pbwのアエロジル(AEROSIL,商標)R972(疎水性ヒュームドシリカ、独国ハーナウ(Hanau,Germany)のデグッサ(Degussa)から入手可能)を添加して、さらに30分間撹拌した。最後に21.3pbwのガラスバブル(GB)(3M(商標)スコッチライト(Scotchlite,商標)K15/300、平均容積直径60μm、ミネソタ州セント・ポール(St.Paul,MN)の3M・カンパニー(3M Company)から入手可能)を、まず約300rpm、次いで短時間700rpmで撹拌しながら、添加した。こうして得られた均一な分散液を次いで脱ガスし、その後、栓付き容器に入れて、数時間ローラーの上で回転させた。
この接着剤前駆体分散液を次いで、押出し成形品の、実施例1に記載したようなくぼみのパターンを有するエンボス加工されたポリプロピレンフィルムの上にコーティングした。
その接着剤前駆体は、ノッチバー・オーバー・ベッド・コーターを用いてコーティングした。バーをフィルムバッキングに軽く接触するようにセットし、固定はしなかった。前駆体分散液をその上にコーティングしたライナーを、50〜60フィートの間(15.2〜18.3メートルの間)の長さを有するチャンバー内を、約10フィート/分(3.0メートル/分)の速度で通過させたが、そこで、窒素雰囲気下で、全測定エネルギー線量300ミリジュール/cm2(国立標準技術研究所(NIST)単位)のUV(ブラックライト)照射に暴露させた。くぼみの中の物質を含めて、コーティングの公称厚みは0.002インチ(51μm)をちょうど超えた程度となった。くぼみを仕切る畝の上には、極めて薄い接着剤前駆体の層が存在していた。
厚みが約0.020インチ(510μm)の連続の接着剤前駆体コーティングを有する比較例2を、同様な方法ではあるがフラットな(すなわち、エンボス加工していない)ライナーを用いて作成した。得られた接着剤前駆体コーティングは室温でも粘着性があった。保護用のシリコーン処理したフィルムカバーライナーを、エンボス加工されたキャリアライナーの露出した接着剤前駆体表面の上に置いた。これら両方について、先に「重ね合わせ剪断−方法B」に記載した方法で評価した。それらの結果を下記の表2に示す。
Figure 2005527691
実施例3では、基材と密接に接触させた接着剤の領域だけが、ライナーから転写されるのに対して、基材と密接には接触していないキャリアの領域では、コーティングした接着剤前駆体が依然として残っていることが観察された。表2における結果は、同一の配合で連続に接着剤前駆体フィルムを用いて得られる場合と同等の重ね合わせ剪断強さを示す、セグメント化した硬化性接着剤前駆体コーティングを作ることが可能であることを示している。
実施例4
3M(商標)スコッチ・ウェルド(Scotch−Weld,商標)構造接着剤フィルムAF191(熱硬化性、変性エポキシ樹脂接着剤フィルム、ミネソタ州セント・ポール(St.Paul,MN)の3M・カンパニー(3M Company)から入手可能)の厚み0.004インチ(200μm)のシートを、実施例1に記載したのと同様のライナーのエンボス加工された側の上に置き、それを加熱したノッチバー・オーバー・ベッド・コーティング・ステーションのベッドの上に載せて、軟化させた。ベッドの温度は、設定値194°F(90℃)で予熱してあり、またバーの温度の設定値は248°F(120℃)であった。次いで、その上に硬化性接着剤前駆体を有するライナーを、約1フィート/分(0.3メートル/分)の速度でコーターの中を通したが、ノッチバーは手でしっかりと、ライナーのエンボス加工された表面の上に押さえつけた。軟化した硬化性接着剤前駆体フィルムがライナーのくぼみを埋め、ライナーの盛り上がった畝の上には接着剤前駆体は、ほとんどまたは全く無かった。エンボス加工されたライナーの第2のシートを、そのエンボス加工された表面が、露出した接着剤前駆体に接触するようにして置いた。これは、保護用カバーライナーの働きをする。そのようにして保護した接着剤前駆体をコーティングした、エンボス加工されたライナーを、約5°F(−15℃)で1週間保存した。保護用カバーライナーを剥がした後で、接着剤前駆体をコーティングしたエンボス加工されたシートの断片を104°F(40℃)にまで温めると、粘着性が出てきた。直径0.50インチ(1.27cm)の、頭部がフラットなアルミニウム製スタブ(stub、SEM試験片マウント用、ケンブリッジ(Cambridge)スタイル、カリフォルニア州レッディング(Redding,CA)のテッド・ペラ・インコーポレーテッド(Ted Pella,Inc.)のカタログ番号16111として入手可能)を、エンボス加工されたライナーの接着剤前駆体をコーティングした側の上に手の力で数秒間押しつけてから、離した。目視(肉眼)で調べたところでは、コーティングしたエンボス加工されたライナーに接触した部分では、スタブの上に接着剤前駆体物質の不連続なセグメントが認められたが、スタブと接触していないコーティングしたライナーの領域は、そのまま接着剤前駆体が残っているのが観察された。その上に接着剤前駆体が付いたスタブを、顕微鏡のガラススライドの上に、前駆体がガラスと接するように置いて、338°F(170℃)の炉の中で、1時間かけて硬化させた。目視で調べたところ、接着剤前駆体セグメントが流れて、多少の小さなボイドはあるが連続の膜を形成していた。別な塗着方法を用いれば、ボイドのない接着が可能になると予想される。アルミニウム製スタブを横に動かしてガラスからはずそうとしたが、ガラスが破壊してしまった。
実施例5
セグメント化した、硬化性のUV活性化可能な接着剤前駆体を以下のようにして得た。ガラス容器の中へ、30.4pbwのエポン(EPON,商標)828(液状エポキシ樹脂、エポキシ当量約185〜約192の間、テキサス州ヒューストン(Houston,TX)のレゾルーション・パフォーマンス・プロダクツ(Resolution Performance Products)から入手可能)と8.8pbwのボラノール(VORANOL,商標)230−238(グリコールとプロピレンオキシドからの液状ポリオールアダクト、数平均分子量約700、ヒドロキシル当量約38、ミシガン州ミッドランド(Midland,MI)のダウ・ケミカル・カンパニー(Dow Chemical Company)から入手可能)を加えた。それらをガラス容器の中で温度約90℃で撹拌して、均一な溶液とした。ブラベンダー・プラスチコーダー(Brabender Plasticorder,商標)ミキサー(PL2000型、ニュージャージー州サウス・ハッケンサック(South Hackensack,NJ)のC.W.ブラベンダー・インストラメンツ・インコーポレーテッド(C.W.Brabender Instruments Inc.)から入手可能)に、30.9pbwのエポン(EPON,商標)1001Fエポキシ樹脂(エポキシ当量、約525〜約550の間、テキサス州ヒューストン(Houston,TX)のレゾルーション・パフォーマンス・プロダクツ(Resolution Performance Products)から入手可能)と28.9pbwのレバプレン(LEVAPREN,商標)700HV(エチレン/酢酸ビニル(以後では「EVA]と呼ぶ)コポリマー(酢酸ビニル含量70重量%、ムーニー粘度(ASTM D1646により測定)27、ペンシルバニア州ピッツバーグ(Pittsburg,PA)のバイエル・コーポレーション(Bayer Corporation)から入手可能)とを加えた。それらを、温度90℃で混合して均一にした(約20分)。次いで、エポン(EPON,商標)828とボラノール(VORANOL,商標)230−238の加熱した液状混合物をブラベンダー・プラスチコーダー(Brabender Plasticorder)ミキサーに注入して、90℃でのブレンド作業を続けて、均一な混合物を得た(約10分)。最後に1.0pbwのユーボックス(UVOX,商標)UVI6974(トリアリールスルホニウム錯体塩、コネチカット州ダンベリー(Danbury,CT)のユニオン・カーバイド(Union Carbide)から入手可能)を加えて、90℃での混合をさらに約5分続けて、溶融した接着剤前駆体組成物を得た。このものは、褐色のシリコーンコーティングした紙製のライナーの中に包んで、保存した。この前駆体組成物は冷却すると、固くはなるが変形可能であった。
この変形可能な硬化性接着剤前駆体の10〜15グラムの量を、実施例1に記載したのと同様のライナーのエンボス加工された側の上に置き、それを、加熱したノッチバー・オーバー・ベッド・コーティング・ステーションのベッドの上に載せた。ベッドの温度は、設定値176°F(80℃)で予熱してあり、またバーの温度の設定値は212°F(100℃)であった。その前駆体組成物が溶融したら、その上に接着剤前駆体を有するライナーを約1フィート/分(0.3メートル/分)の速度でコーターの中を通したが、ノッチバーは手でしっかりと、ライナーのエンボス加工された表面の上に押さえつけた。溶融させた接着剤前駆体物質がライナーのくぼみを埋め、くぼみの間の畝の上には前駆体は、ほとんどまたは全く無かった。エンボス加工されたライナーの第2のシートを、そのエンボス加工された表面が、露出した接着剤前駆体に接触するようにして、置いた。これは、保護用カバーライナーの働きをする。保護した接着剤前駆体をコーティングしたエンボス加工されたライナーは、試験にかけるまでは遮光性の箱の中に保存した。
保護用カバーライナーを剥がしてから、実施例4で使用したのと同様のアルミニウム製スタブを、エンボス加工されたライナーの接着剤前駆体をコーティングした側の上に手の力で数秒間押しつけてから、離した。目視(肉眼)で調べたところでは、コーティングしたエンボス加工されたライナーに接触した部分では、スタブの上に硬化性接着剤前駆体物質の不連続なセグメントが認められたが、スタブと接触していないコーティングしたライナーの領域は、そのまま接着剤前駆体が残っているのが観察された。スタブの上の前駆体物質を、2本の18インチ(46cm)の長さのUVランプ(ゼネラル・エレクトリック(General Electric)F15T8BL)を備えたデスクランプ(デイトン(Dayton)2V346E)を用いて、約2インチ(5cm)の距離で約2分間UV光暴露をさせた。その上に照射した接着剤前駆体が付いたスタブを、顕微鏡のガラススライドの上に、前駆体がガラスと接するように置いて、338°F(170℃)の炉の中で、1時間かけて硬化させた。目視で調べたところ、接着剤前駆体セグメントが流れて、多少の小さなボイドはあるが連続の膜を形成していた。別な塗着方法を用いれば、ボイドのない接着が可能になると予想される。アルミニウム製スタブを横に動かしてガラスからはずそうとしたが、ガラスが破壊してしまった。
実施例6および比較例3
フラックス化反応剤を含む硬化性接着剤前駆体を、以下のようにしてセグメント化させた形で作成した。小型のプラスチック容器に、39.1pbwのジグリシジル−9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン(固体状エポキシ樹脂、エポキシ当量約240〜約270の間、融点約80〜82℃の間)、16.7pbwの精製エポン(EPON,商標)828(液状エポキシ樹脂、エポキシ当量約185〜約192の間、テキサス州ヒューストン(Houston,TX)のレゾルーション・パフォーマンス・プロダクツ(Resolution Performance Products)から入手可能)、13.9pbwのパフェン(PAPHEN,商標)PKHP−200(微粉化フェノキシ樹脂、数平均分子量約10,000〜約16,000の間、ヒドロキシル当量約284、サウスカロライナ州ロック・ヒル(Rock Hill,SC)のインケム・コーポレーション(InChem Corporation)から入手可能)、および29.8pbwの1,3−ビス(サリチリデン)−プロパンジアミンを加えた。エポキシ樹脂の精製は、同時係属出願中の出願番号第09/946,013号に記載した方法により実施した。それらを炉の中で加熱して125℃としてから、取り出し、スピード・ミキサー(Speed Mixer,商標)DAC150FV(サウスカロライナ州ランドラム(Landrum,SC)のフラック・テック・インコーポレーテッド(Flack Tek Inc.)製)を用いて、室温で3000rpmで1分間混合した。このプロセスを3〜4回繰り返して、クリアなメルトブレンド物を得た。次いで放冷により温度を85℃としてから、0.5pbwのコバルト(II)イミダゾレート(米国特許第3,792,016号明細書、実施例3の記述に従って調製可能)を上記と同様に撹拌しながら添加することにより、硬化性フラックス化反応剤含有接着剤前駆体の均質な分散体を得た。
この分散体を使用して、実施例1に記載したのと同様のエンボス加工されたライナーにコーティングするか(実施例6の場合)、片面をシリコーン離型剤で処理したフラットな(エンボス加工していない)厚み0.002インチ(51μm)のポリエステルフィルムライナー(シリコーン処理PET7200、イリノイ州ウィロウブルック(Willowbrook,IL)のロパレックス(LOPAREX)から入手可能)にコーティングするか(比較例3の場合)したが、それには、そのバーとベッドの温度を約85℃に設定したノッチバー・オーバー・ベッド・コーティング・ステーションを使用した。得られたコーティングしたライナーでは、その接着剤コーティングの厚みが約0.002インチ(51μm)であった。エンボス加工されたライナーの場合、接着剤前駆体の極めて薄い層が、くぼみの中の前駆体のセグメントを繋いでいた。フラットなライナーの場合には、接着剤前駆体の連続の膜が得られた。この前駆体物質は柔らかく、触ればわずかに粘着性があった。
実施例7
実施例7は、実施例2に記載したのと同じ方法および物質を使用して実施したが、ただし以下の変更を加えた。ジェット−ウェルド(Jet−Weld)TS−230(ミネソタ州セント・ポール(St.Paul,MN)の3Mから入手可能)を硬化性接着剤前駆体として使用した。くぼみの中の硬化性接着剤前駆体物質を含めると、コーティングの公称厚みは0.003インチ(76μm)となった。これにより、くぼみを仕切る畝の上の前駆体の厚みが約0.001インチ(25.4μm)となった。コーティングした硬化性接着剤前駆体物品について、「重ね合わせ剪断−方法A」の記載に従って接合時間を変化させて評価したが、ただし以下の変更を加えた。アルミニウム基材は160°F(71℃)に設定した炉の中で加温しておき、アルミニウム基材を炉から取り出してから5分以内に、手で押しつけることにより接合させた。それらの結果を下記の表3に示す。
比較例4
比較例4は、比較例1に記載したのと同じ方法および物質を使用して実施したが、ただし以下の変更を加えた。ジェット−ウェルド(Jet−Weld)TS−230(ミネソタ州セント・ポール(St.Paul,MN)の3Mから入手可能)を硬化性接着剤前駆体とした。厚みが約3ミル(76μm)の硬化性接着剤前駆体が得られた。その硬化性接着剤前駆体物品について、「重ね合わせ剪断−方法A」の記載に従って接合時間を変化させて評価したが、ただし以下の変更を加えた。アルミニウム基材は160°F(71℃)に設定した炉の中で加温しておき、アルミニウム基材を炉から取り出してから5分以内に、手で押しつけることにより接合させた。それらの結果を下記の表3に示す。
実施例8
実施例8は、実施例2に記載したのと同じ方法および物質を使用して実施したが、ただし以下の変更を加えた。コーターの設定を、コーティングの厚みが0.013インチ(0.33mm)になるようにした。くぼみの中の硬化性接着剤前駆体物質を含めると、コーティングの公称厚みは0.013インチ(330μm)となった。これにより、くぼみを仕切る畝の上の前駆体の厚みが約0.011インチ(279μm)となった。この硬化性接着剤前駆体物品は、先に「重ね合わせ剪断−方法A」のところで述べたようにして、接合時間を変化させて評価した。それらの結果を下記の表3に示す。
比較例5
比較例5は、比較例1に記載したのと同じ方法および物質を使用して実施したが、ただし以下の変更を加えた。コーターの設定を、コーティングの厚みが0.013インチ(0.33mm)になるようにした。この硬化性接着剤前駆体物品は、先に「重ね合わせ剪断−方法A」のところで述べたようにして、接合時間を変化させて評価した。それらの結果を下記の表3に示す。
Figure 2005527691
表3の結果から、24時間後には、マイクロチャンネルを有するようにした湿分硬化性接着剤前駆体の層の方が、そのようなチャンネルの無い湿分硬化性接着剤前駆体の層よりも、高い重ね合わせ剪断強さとなることがわかる。
本発明が上記の特定の実施例に限定されるものと考えてはならず、むしろ、添付の特許請求項に明確に記載されているような、本発明のすべての態様を包含しているものと理解すべきである。本発明が適用可能な各種の変更、等価なプロセス、さらには多くの構造物は、本発明が目的としている分野の当業者ならば本明細書を一読すれば、自明であろう。方法(またはプロセス)工程は、特に記さない限り、特別な順序を必要とするものではない。
本発明の第1の硬化性接着剤前駆体転写テープの模式的な断面図である。 カバーシートを含む、本発明の第2の硬化性接着剤前駆体転写テープの模式的な断面図である。

Claims (31)

  1. a)2つの反対側の平行な表面を有し、前記表面の少なくとも1面の中に、一連のくぼみを有するキャリア、および
    b)前記くぼみの中に硬化性接着剤前駆体のセグメントを備える、前記くぼみの中の前記硬化性接着剤前駆体
    を含む硬化性転写テープ。
  2. 前記硬化性接着剤前駆体が、硬化後には感圧接着剤特性を示さない、請求項1に記載の硬化性転写テープ。
  3. 前記硬化性接着剤前駆体が、前記接着剤前駆体と接触した基材に優先的に付着し、それにより、前記基材を前記テープから取り去ると前記接着剤前駆体が前記基材に転写される、請求項1に記載の硬化性転写テープ。
  4. 前記くぼみが、環境条件下において前記硬化性接着剤前駆体の横方向への流れを抑制する、請求項1に記載の硬化性転写テープ。
  5. 前記硬化性接着剤前駆体が、加熱硬化性または化学線照射硬化性接着剤前駆体を含む、請求項1に記載の硬化性転写テープ。
  6. 前記加熱硬化性または化学線照射硬化性接着剤前駆体が、エポキシド含有硬化性物質を含む、請求項5に記載の硬化性転写テープ。
  7. 前記加熱硬化性または化学線照射硬化性接着剤前駆体が、電磁線スペクトルの紫外光線または可視光線の範囲の化学線照射に暴露されることにより、硬化可能である、請求項5に記載の硬化性転写テープ。
  8. 前記硬化性接着剤前駆体が、拡散可能剤硬化性の接着剤前駆体を含む、請求項1に記載の硬化性転写テープ。
  9. 前記拡散可能剤硬化性の接着剤前駆体が、ポリウレタンプレポリマーを含む、請求項8に記載の硬化性転写テープ。
  10. 前記拡散可能剤硬化性の接着剤前駆体が、グラフトポリウレタンプレポリマーである、請求項8に記載の硬化性転写テープ。
  11. 前記拡散可能剤硬化性の接着剤前駆体が、シラン含有硬化性接着剤前駆体である、請求項8に記載の硬化性転写テープ。
  12. 前記シラン含有硬化性接着剤前駆体が、少なくとも部分的にシラン末端を有する、請求項11に記載の硬化性転写テープ。
  13. 前記拡散可能剤硬化性の接着剤前駆体が、水、水蒸気、エチレンオキシド、アンモニアまたはその組合せからなる群より選択される拡散可能剤に暴露されることにより硬化可能である、請求項8に記載の硬化性転写テープ。
  14. 前記拡散可能剤硬化性の接着剤前駆体が、水蒸気に暴露されることにより硬化可能である、請求項13に記載の硬化性転写テープ。
  15. 前記くぼみが、前記テープの縁部における拡散可能な硬化剤の侵入を抑制する、請求項8に記載の硬化性転写テープ。
  16. 前記くぼみが、前記テープの縁部における水蒸気の侵入を抑制する、請求項15に記載の硬化性転写テープ。
  17. 前記拡散可能剤硬化性の接着剤前駆体が、前記拡散可能剤硬化性の接着剤前駆体セグメントを連結する、連続の拡散可能剤硬化性の接着剤前駆体の層をさらに含む、請求項8に記載の硬化性転写テープ。
  18. 前記連続の拡散可能剤硬化性の接着剤前駆体の層より上の、前記拡散可能剤硬化性の接着剤前駆体セグメントの高さが、前記硬化性の接着剤前駆体セグメントを含めた、前記拡散可能剤硬化性の接着剤前駆体の層全体の合計の厚みの少なくとも1パーセントである、請求項8に記載の硬化性転写テープ。
  19. 前記硬化性接着剤前駆体が充填剤をさらに含む、請求項1に記載の硬化性転写テープ。
  20. 前記充填剤が、シリカ、ガラスビーズまたはバブル、金属ビーズまたはバブル、ポリマービーズまたはバブル、またはその組合せを含む、請求項19に記載の硬化性転写テープ。
  21. 前記硬化性接着剤前駆体が、導電性粒子をさらに含む、請求項1に記載の硬化性転写テープ。
  22. 前記硬化性接着剤前駆体が、フラックス化剤をさらに含む、請求項1に記載の硬化性転写テープ。
  23. 前記フラックス化剤が、キレート化フラックス化剤である、請求項22に記載の硬化性転写テープ。
  24. 前記フラックス化剤が、2,2’−[1,4−フェニレン−ビス(ニトリロメチリジン)]ビスフェノール、2,2’−[1,3−フェニレン−ビス(ニトリロメチリジン)]ビスフェノール、2,2’−[1,2−フェニレン−ビス(ニトリロメチリジン)]ビスフェノール、2,2’−[1,3−プロパン−ビス(ニトリロメチリジン)]ビスフェノール、2,2’−[1,2−エタン−ビス(ニトリロメチリジン)]ビスフェノール、2,2’−[1,2−プロパン−ビス(ニトリロメチリジン)]−ビスフェノール、2,2’−[1,2−シクロヘキシルビス(ニトリロメチリジン)]ビスフェノール、2−[[(2−ヒドロキシフェニル)イミノ]メチル]フェノール、またはその組み合わせである、請求項23に記載の硬化性転写テープ。
  25. 前記キャリアウェブの単位表面あたりの前記くぼみの数が、1〜1,000,000くぼみ/cm2(6.4〜6,400,000くぼみ/in2)である、請求項1に記載の硬化性転写テープ。
  26. 前記くぼみの深さが、2マイクロメートル(0.00008インチ)〜3mm(0.127インチ)である、請求項1に記載の硬化性転写テープ。
  27. 前記くぼみが、三次元形状で、楕円状、円状、長方形状、不規則形状または多角形状の断面形状を有し、ここで前記断面が、前記キャリアの表面に平行にとったものである、請求項1に記載の硬化性転写テープ。
  28. 前記くぼみの前記表面が、剥離コーティングを用いてコーティングされている、請求項1に記載の硬化性転写テープ。
  29. 前記転写テープが、前記くぼみの上のカバーシートをさらに含み、前記カバーシートが剥離可能であって、前記硬化性接着剤前駆体を暴露させるために前記テープから取り除くことが可能である、請求項1に記載の硬化性転写テープ。
  30. 拡散可能剤硬化性の接着剤前駆体の早過ぎる硬化を抑制するための方法であって、前記硬化性接着剤前駆体の少なくとも1つの表面を、2つの実質的に反対側の平行な表面を有するキャリアウェブの少なくとも1つの表面と接触させる工程を含み、ここで、少なくとも1つの前記表面が、その中に一連のくぼみを含み、前記硬化性接着剤前駆体から外すことが可能である、方法。
  31. 基材に貼り付けた、拡散可能剤硬化性の接着剤前駆体の硬化速度を上昇させるための方法であって:
    a)前記硬化性接着剤前駆体層と前記基材とを接触させそして前記フィルムを除去することによって、請求項8に記載の硬化性転写テープを前記基材に被着する工程;
    b)場合によっては、第2の基材を前記硬化性接着剤前駆体層と接触させる工程;および
    c)前記硬化性接着剤前駆体を硬化させる工程、
    を含む方法。
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