JP2005520883A - ポリマー系のための安定剤組合せ - Google Patents

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Abstract

本発明は、立体障害フェノール基を含む酸化防止剤、および特別な水溶性無機リン化合物の安定化組合せに関する。本発明は、乳化重合により得られ、向上した特性プロフィルに加えて、乾燥プロセス中に向上した熱安定性を有するグラフトゴムポリマーの製造方法、および該方法により得られるグラフトゴムポリマーにも関する。本発明は、さらに、該グラフトゴムポリマーを強化剤として含有し、向上した耐衝撃性を有する熱可塑性成形物質、特にABS成形物質に関する。その成形物質は、熱可塑性加工後の向上した臭気により特徴づけられる。

Description

本発明は、立体障害フェノール基を有する酸化防止剤および特別な水溶性無機リン化合物の安定化組合せ、乳化重合により得られ、乾燥の際の向上した熱安定性および向上した特性プロフィルを有するグラフトゴムポリマーの製造方法、並びにこの方法により得ることができるグラフトゴムポリマーに関する。本発明は、これらのグラフトゴムポリマーを強化剤として含有する耐衝撃性改良の熱可塑性成形組成物、特にABS成形組成物にも関する。その成形組成物は、加工後の向上した臭気挙動により特徴づけられる。
合成ポリマー、特に分子鎖中に不飽和結合を有するものは、酸化剤(例えば酸素、オゾン)、熱または光の作用により分解され、その結果として、特性が損なわれ、そのポリマーから製造された成形品の実用の際に問題が生ずる。
そのような分解を防ぐために、多くのポリマー用安定剤が、既に記述されている(例えば欧州特許出願公開第669 367号(EP-A 669 367)およびその中に引用されている文献参照)。
欧州特許出願公開第669 367号(EP-A 669 367) 欧州特許第849 317号(EP-B 849 317) Gaechter/Mueller: Kunstoof-Additive, Carl Hanser Verlag, ミュンヘン, ウィーン 1979年
特定の問題および本発明の第1の目的は、水性分散液、水性エマルションまたは水性懸濁液中で製造されるポリマーの初期段階における有効な安定化である。
驚くべきことに、立体障害フェノール基を有する酸化防止剤および特別な水溶性無機リン化合物の組合せが、水性分散液中で製造されるポリマーを安定化する際に特に有効であることを見出した。
グラフトゴムポリマー、特に例えばポリマー系用の強化剤のような用途領域のためのグラフトゴムは、しばしば水性乳化重合法により製造され、その中ではたいてい、乾燥プロセスが最終の処理工程として必要である。
特にグラフトゴムポリマー中に含有されるゴム画分は、酸化作用を有する原因物質(過酸化物、酸素、オゾン)に対する感受性を示し、これは、通常、処理および乾燥プロセスにおいて負の形で表れる。この感受性は、分子鎖中に不飽和部分を有するゴム、例えばポリブタジエンにおいて得に著しい。
従って水性エマルション中の重合により製造されるグラフトゴムポリマーの処理における特定の問題は、できる限り酸化分解または他の酸化損傷からゴムを保護することである。
グラフトゴムポリマーを安定化させるための多くの方法が、文献に記載されているが(例えば Gaechter/Mueller: Kunstoof-Additive, Carl Hanser Verlag, ミュンヘン, ウィーン 1979年参照)、しかしながらこれらの方法の欠点は、水相中において酸化試薬からポリマーを保護することが不充分であること、およびそれにより一次および二次酸化防止剤(たいてい立体障害フェノールおよびチオジプロピオン酸エステルおよび/または他の硫黄含有化合物)の多量の添加が必要であることであり、これは、高い費用を含むことがあり、他の問題、例えば揮発性物質の高すぎる割合(放出の問題)または望ましくない特性変化(例えば弾性率の低下)を導き得る。
従って本発明の目的は、さらに、有機化合物の形態で存在する一次酸化防止剤をできる限り少量で、および/または任意に対応する二次酸化防止剤もできる限り少量で使用して、初期段階で既に高度に安定化されたエマルショングラフトゴムを提供することであった。
乳化重合により製造され、処理および乾燥プロセス中において向上した安定性を有するグラフトゴムポリマーが、立体障害フェノール基を有する化合物および特別な水溶性無機リン化合物の特殊な組合せを水性調剤形態で処理段階前に添加することにより、得られることを見出した。
ABS成形組成物は、樹脂形成モノマー(例えばスチレンおよびアクリロニトリル、この中でスチレンは、全体または部分的にα-メチルスチレンまたはメチルメタクリレートにより置き換えられていても良い)の、外相を形成する熱可塑性コポリマー(このコポリマーは、SAN樹脂またはマトリックス樹脂とも呼ばれる)、および1種またはそれ以上の樹脂形成モノマー(例えば上記モノマー)を、ゴム(例えばブタジエンホモポリマーまたはコポリマー)(「グラフトベース」)の存在下で重合することにより得ることができる少なくとも1種のグラフトポリマーからなる、二相プラスチックである。このグラフトポリマー(「エラストマー相」または「グラフトゴム」)は、マトリックス樹脂中の分散相を形成する。
前記ポリマーを、原則、既知の方法、例えば乳化、溶液、バルク、懸濁若しくは沈殿重合により、またはそのような方法の組合せにより製造することができる。
そのようなABSポリマーの加工において望ましくない臭気が、特に高い加工温度でしばしば発生する。これらの固有の臭気は、成形品の特別な用途(例えば自動車内装)における問題を導き得る。
これらの問題を解決するために、とりわけ、酸化亜鉛および/または酸化マグネシウムおよびエポキシド基含有化合物の特別な組合せを配合段階で添加することが提案されている(欧州特許第849 317号(EP-B 849 317)参照)。
しかしながら成形組成物の弾性率挙動および放出挙動は、エポキシド基含有化合物の添加により悪影響を受け得る。加えて酸化亜鉛および酸化マグネシウムも、光沢挙動に負の影響を有し得る。
従って本発明のさらなる目的は、成形品に加工された後に望ましくない臭気を示さない耐衝撃性改良の熱可塑性成形組成物、特にABSポリマー成形組成物を製造することである。同時に他の特性は、悪影響を及ぼされない。
この目的を、特別なグラフトゴムを強化剤として含有する熱可塑性成形組成物により達成し得ることを見出した。
本発明は、一方で、
a)少なくとも1つの立体障害フェノール基を有する少なくとも1種の酸化防止剤1〜99質量部、好ましくは10〜90質量部、特に好ましくは20〜80質量部、および
b)次亜リン酸(H3PO2)および亜リン酸(H3PO3またはHPO2)の塩を含有する群から選ばれる少なくとも1種の水溶性無機リン化合物99〜1質量部、好ましくは90〜10質量部、特に好ましくは80〜20質量部
を含有する組合せを提供する。
成分a)の適当な酸化防止剤は、少なくとも1つの立体障害フェノール基を有する化合物である。
そのような化合物の例は、以下のものである:
2,6-ジ-t-ブチル-4-メチルフェノール、2-t-ブチル-4,6-ジメチルフェノール、2,6-ジ-t-ブチル-4-エチルフェノール、2,6-ジ-t-ブチル-4-n-ブチルフェノール、2,6-ジ-t-ブチル-4-イソブチルフェノール、2,6-ジシクロペンチル-4-メチルフェノール、2-(α-メチルシクロへキシル)-4,6-ジメチルフェノール、2,6-ジオクタデシル-4-メチルフェノール、2,4,6-トリシクロへキシルフェノール、2,6-ジ-t-ブチル-4-メトキシメチルフェノール、2,6-ジノニル-4-メチルフェノール、2,4-ジメチル-6-(1'-メチルウンデカ-1'-イル)-フェノール、2,4-ジメチル-6-(1'-メチルヘプタデカ-1'-イル)-フェノール、2,4-ジメチル-6-(1'-メチルトリデカ-1'-イル)-フェノール、2,2'-メチレン-ビス-(6-t-ブチル-4-メチルフェノール)、2,2'-メチレン-ビス-(6-t-ブチル-4-エチルフェノール)、2,2'-メチレン-ビス-[4-メチル-6-(α-メチルシクロへキシル)-フェノール]、2,2'-メチレン-ビス-(4-メチル-6-シクロへキシルフェノール)、2,2'-メチレン-ビス-(6-ノニル-4-メチルフェノール)、2,2'-メチレン-ビス-(4,6-ジ-t-ブチルフェノール)、2,2'-エチリデン-ビス-(4,6-ジ-t-ブチルフェノール)、2,2'-エチリデン-ビス-(6-t-ブチル-4-イソブチルフェノール)、2,2'-メチレン-ビス-[6-(α-メチルベンジル)-4-ノニルフェノール]、2,2'-メチレン-ビス-[6-(α,α-ジメチルベンジル)-4-ノニルフェノール]、4,4'-メチレン-ビス-(2,6-ジ-t-ブチルフェノール)、4,4'-メチレン-ビス-(6-t-ブチル-2-メチルフェノール)、1,1-ビス-(5-t-ブチル-4-ヒドロキシ-2-メチルフェニル)-ブタン、2,6-ビス-(3-t-ブチル-5-メチル-2-ヒドロキシベンジル)-4-メチルフェノール、1,1,3-トリス-(5-t-ブチル-4-ヒドロキシ-2-メチルフェニル)-ブタン、1,1-ビス-(5-t-ブチル-4-ヒドロキシ-2-メチルフェニル)-3-n-ドデシルメルカプトブタン、エチレングリコール-ビス-[3,3-ビス-(3'-t-ブチル-4'-ヒドロキシフェニル)-ブチラン]、ビス-(3-t-ブチル-4-ヒドロキシ-5-メチルフェニル)-ジシクロペンタジエン、ビス-[2-(3'-t-ブチル-2'-ヒドロキシ-5'-メチルベンジル)-6-t-ブチル-4-メチルフェニル]-テレフタレート、1,1-ビス-(3,5-ジメチル-2-ヒドロキシフェニル)-ブタン、2,2-ビス-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)-プロパン、4,4'-ブチリデン-ビス-(2-t-ブチル-5-メチルフェノール)、2,2'-イソブチリデン-ビス-(4,6-ジメチルフェノール)、2,2-ビス-(5-t-ブチル-4-ヒドロキシ-2-メチルフェニル)-4-n-ドデシルメルカプトブタン、1,1,5,5-テトラ-(5-t-ブチル-4-ヒドロキシ-2-メチルフェニル)-ペンタン、トリエチレングリコール-ビス-3-(3-t-ブチル-4-ヒドロキシ-5-メチルフェニル)-プロピオネート。
3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル酢酸と、一価または多価アルコール、例えばメタノール、エタノール、オクタデカノール、1,6-ヘキサンジオール、1,9-ノナンジオール、エチレングリコール、1,2-プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、チオジエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ペンタエリトリトール、トリス-(ヒドロキシ)-エチルイソシアヌレート、N,N'-ビス-(ヒドロキシエチル)-シュウ酸ジアミド、3-チアウンデカノール、3-チオペンタデカノール、トリメチルヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、4-ヒドロキシメチル-1-ホスファ-2,6,7-トリオキサビシクロ-[2.2.2]-オクタンとのエステル、例えばオクタデシル-3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)-プロピオネート、1,6-ヘキサンジオール-ビス-3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)-プロピオネートまたはテトラキス[メチレン-3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)-プロピオネート]-メタン、3,5-ビス-(1,1-ジメチルエチル)-4-ヒドロキシベンゼンプロピオン酸の混合C13〜15アルキルエステル、2,2-チオ-ビス-(6-t-ブチル-4-メチルフェノール)、2,2'-チオ-ビス-(4-オクチルフェノール)、4,4'-チオ-ビス-(6-t-ブチル-3-メチルフェノール)、4,4'-チオ-ビス-(6-t-ブチル-2-メチルフェノール)、4,4'-チオ-ビス-(3,6-ジ-sec-アミルフェノール)、4,4'-ビス-(2,6-ジメチル-4-ヒドロキシフェニル)-ジスルフィド、および一般式(I)で示される化合物または一般式(II)で示される化合物:
Figure 2005520883
〔式中、
1=C1〜C2アルキル
2=C2〜C30アルキル
3=C1〜C4アルキル
4=t-ブチル、シクロへキシル、
L=-CH2-、トリシクロ[5,2,1,02,6]デカン-3,8-イレン、および
n≧1〕
並びに前記フェノールの任意混合物。
好ましいフェノールa)は、2,2-メチレン-ビス-(6-t-ブチル-4-メチルフェノール)、2,2'-メチレン-ビス-(6-t-ブチル-4-エチルフェノール)、トリエチレングリコールビス-3-(3-t-ブチル-4-ヒドロキシ-5-メチルフェニル)-プロピオネート、オクタデシル-3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)-プロピオネート、化合物(I)〔式中、R1=CH3、R2=n-C1429およびR3=CH3〕、化合物(II)〔式中、R3=CH3、R4=t-C49、L=トリシクロ[5,2,1,02,6]デカン-3,8-イレンおよびn≦10〕である。
成分b)の適当な水溶性無機リン化合物は、次亜リン酸(H3PO2)または亜リン酸(H3PO3またはHPO2)の塩である。
これに関して「水溶性」は、本発明において、水100g中に少なくとも1gの塩が溶解することを表す。b)の適当な水溶性無機リン化合物は、好ましくは水100g中において少なくとも2gの塩、特に好ましくは水100g中において少なくとも5gの塩の水溶性(各場合50℃)を有する。
そのような化合物の例は、次亜リン酸ナトリウム、次亜リン酸カリウム、次亜リン酸マグネシウム、次亜リン酸カルシウム、亜リン酸ナトリウム、亜リン酸カリウム、亜リン酸カルシウムおよびこれらの混合物を含む。
好ましい化合物b)は、次亜リン酸ナトリウムおよび亜リン酸ナトリウムである。
本発明の組合せは、さらに成分c)として有機の非水溶性リン含有安定剤、例えばトリフェニルホスフィット、ジフェニルアルキルホスフィット、フェニルジアルキルホスフィット、トリス-(ノニルフェニル)-ホスフィット、トリラウリルホスフィット、トリオクタデシルホスフィット、ジステアリルペンタエリトリトールホスフィット、トリス-(2,4-ジ-t-ブチルフェニル)-ホスフィット、ジイソデシルペンタエリトリトールジホスフィット、ビス-(2,4-ジ-t-ブチルフェニル)-ペンタエリトリトールジホスフィット、ビス-(2,6-ジ-t-ブチル-4-メチルフェニル)-ペンタエリトリトールジホスフィット、ビス-イソデシルオキシペンタエリトリトールジホスフィット、ビス-(2,4-ジ-t-ブチル-6-メチルフェニル)-ペンタエリトリトールジホスフィット、ビス-(2,4,6-トリ-t-ブチルフェニル)-ペンタエリトリトールジホスフィット、トリステアリルソルビトールトリホスフィット、テトラキス-(2,4-ジ-t-ブチルフェニル)-4,4'-ビフェニレンジホスフィット、6-イソオクチルオキシ-2,4,8,10-テトラ-t-ブチル-12-メチル-ジベンズ[d,g]-1,3,2-ジオキサホスホシン、6-フルオロ-2,4,8,10-テトラ-t-ブチル-12-メチル-ジベンズ[d,g]-1,3,2-ジオキサホスホシン、ビス-(2,4-ジ-t-ブチル-6-メチルフェニル)-メチルホスフィット、ビス-(2,4-ジ-t-ブチル-6-メチルフェニル)-エチルホスフィットおよびこれらの混合物を、a)+b)100質量部に対して50質量部までの量で含有し得る。
好ましい化合物c)は、トリス-(2,4-ジ-t-ブチルフェニル)-ホスフィット、ビス-(2,4-ジ-t-ブチルフェニル)-ペンタエリトリトールジホスフィットおよびトリス-(ノニルフェニル)-ホスフィットである。
さらに本発明の組合せは、硫黄含有成分d)として、硫黄含有安定剤、例えばβ-チオジプロピオン酸エステル(例えばジラウリルチオジプロピオネート、ジステアリルチオジプロピオネート、ジミリスチルチオジプロピオネート、トリデシルチオジプロピオネート)、メルカプトベンズイミダゾール、2-メルカプトベンズイミダゾールの亜鉛塩、ジオクタデシルジスルフィド、ペンタエリトリトールテトラキス-(β-ドデシルメルカプト)-プロピオネート、メルカプタンの存在下においてビニルモノマー、例えばスチレン、アクリロニトリル、メチルメタクリレートの重合により得られる化合物(例えば欧州特許第195 918号(EP-PS 195 918)参照)およびこれらの混合物を、a)+b)100質量部に対して50質量部までの量で含有し得る。好ましい化合物d)は、ジラウリルチオジプロピオネート、ジステアリルチオジプロピオネート、およびメルカプタンの存在下においてビニルモノマー、例えばスチレン、アクリロニトリル、メチルメタクリレートの重合により得られる化合物である。
本発明の組合せは、ポリマー、特に水性分散液、例えば水性エマルション(乳化重合)または水性懸濁液(懸濁重合)により製造されるポリマーを、酸化分解または酸素の作用により引き起こされる他の変化に対して安定化させるための薬剤として適当である。
従って本発明は、ポリマーを安定化させるための本発明の組合せの使用も規定する。
本発明の混合物の添加により安定化することができるポリマーは、例えばアクリロニトリル-ブタジエン-スチレンターポリマー(ABS)、メチルメタクリレート-ブタジエン-スチレンターポリマー(MBS)、スチレン-アクリロニトリルコポリマー(SAN)、α-メチルスチレン-アクリロニトリルコポリマー、ポリスチレン、耐衝撃性ポリスチレン(HIPS)、ポリメチレンメタクリレート、ポリブタジエン、スチレン-ブタジエンゴム、アクリロニトリル-ブタジエンゴム、ポリクロロプレン、ポリイソプレン、アクリレートゴム、エチレン-酢酸ビニルゴム、ビニルピリジン-ブタジエンゴム、ビニルピリジン-スチレン-ブタジエンゴム、ビニルピリジン-アクリロニトリル-ブタジエンゴムおよびカルボキシル化ゴムである。
本発明の混合物は、ABSポリマー、MBSポリマーおよびゴムポリマーを安定化するのに特に有効である。
本発明は、ポリマーを安定化させる方法も提供し、該方法は、
a)少なくとも1つの立体障害フェノール基を有する少なくとも1種の酸化防止剤1〜99質量部、好ましくは10〜90質量部、特に好ましくは20〜80質量部、および
b)次亜リン酸(H3PO2)および亜リン酸(H3PO3またはHPO2)の塩を含有する群から選ばれる少なくとも1種の水溶性無機リン化合物99〜1質量部、好ましくは90〜10質量部、特に好ましくは80〜20質量部
を含有する組合せ、またはこの組合せの各成分を、一緒または個別に、水溶液若しくは水性分散液若しくは水性エマルションまたはこれら水性形態から選ばれる組合せの形態で、水性エマルションまたは水性懸濁液中に存在するポリマー物質に添加し、次いで通常の方法により処理することを特徴とする。
通常の処理法は、例えば電解質、例えば塩または酸を添加することによる若しくは強力に冷却することによるエマルションポリマーの沈殿、エマルションの噴霧乾燥、または懸濁ポリマーの場合に濾過若しくは遠心分離によるポリマーの分離を含む。
安定化のために使用される本発明の組合せの量は、安定化されるポリマー100質量部に対して0.1〜10質量部、好ましくは0.2〜8質量部、特に好ましくは0.5〜5質量部である。
本発明は、
a)少なくとも1つの立体障害フェノール基を有する少なくとも1種の酸化防止剤1〜99質量部、好ましくは10〜90質量部、特に好ましくは20〜80質量部、および
b)次亜リン酸(H3PO2)および亜リン酸(H3PO3またはHPO2)の塩を含有する群から選ばれる少なくとも1種の水溶性無機リン化合物99〜1質量部、好ましくは90〜10質量部、特に好ましくは80〜20質量部
を含有する組合せ0.1〜10質量部、好ましくは0.2〜8質量部、特に好ましくは0.5〜5質量部(各場合、ポリマー100質量部に対する)を、処理前に添加することを含む方法により得ることができる安定化ポリマー物質をさらに提供する。
これに関して安定剤混合物は、水溶液若しくは水性分散液若しくは水性エマルションまたはこれら水性形態の組合せの形態で、水性エマルションまたは水性懸濁液中に存在する安定化されるポリマー物質に添加される。安定剤混合物の各成分を、異なる水性形態でポリマーに添加することもできる。
本発明の方法により得ることができる好ましい安定化ポリマー物質は、乳化重合により製造されており、
I)グラフトベースとしての、ガラス転移温度≦10℃を有する少なくとも1種のゴム、および
II)ゴムの存在下における少なくとも1種のビニルモノマーの重合により構築された少なくとも1種のグラフト殻
を含有するグラフトゴムポリマーである。
適当なゴム I)は、エマルション形態で存在し、ガラス転移温度≦10℃を有するゴムである。そのようなゴムの例は、ブタジエンのポリマー、例えばポリブタジエン、ブタジエン-スチレンコポリマー、好ましくはスチレン含有量3〜40質量%を有するもの、ブタジエン-アクリロニトリルコポリマー、好ましくはアクリロニトリル含有量3〜20質量%を有するもの、ブタジエン、スチレンおよびアクリロニトリルのターポリマー、ブタジエンと、他のビニルモノマー、例えばアクリル酸、メタクリル酸、ビニルピリジン、C1〜8アクリル酸エステル、例えばn-ブチルアクリレートまたは2-エチルヘキシルアクリレート、C1〜8メタクリル酸エステル、例えばメチルメタクリレートとのコポリマーおよびターポリマー、並びにC1〜8アルキルアクリレートのホモポリマーおよびコポリマー、例えばポリ-n-ブチルアクリレートを含む。
好ましいゴム I)は、ポリブタジエン、ブタジエン-スチレンコポリマー、ブタジエン-アクリロニトリルコポリマーである。
特に好ましいものは、ポリブタジエンおよびブタジエン-スチレンコポリマーである。
本発明のグラフトポリマーを製造するために、ゴムがエマルション形態で存在することが便利である。グラフトゴムポリマーを製造するために使用されるゴムラテックスは、たいてい50〜1000nm、好ましくは80〜800nm、特に好ましくは100〜600nmの平均粒径を有する。これに関してモノモーダル、バイモーダル、トリモーダルおよびマルチモーダルゴムラテックスを使用することができる。
グラフト殻 II)を組み立てるために適当なビニルモノマーは、水性エマルション中においてゴムラテックスの存在下で重合することができるモノマーである。そのようなモノマーの例は、ビニル芳香族化合物、例えばスチレンまたはα-メチルスチレン、不飽和ニトリル、例えばアクリロニトリルまたはメタクリロニトリル、C1〜8アクリル酸エステルおよびC1〜8メタクリル酸エステル、例えばn-ブチルアクリレート、t-ブチルアクリレートまたはメチルメタクリレート、並びにN-置換マレイミド、例えばN-フェニルマレイミドである。
特に適当なものは、モノマー混合物、例えばスチレン/アクリロニトリル混合物、スチレン/メチルメタクリレート混合物、スチレン/アクリロニトリル/メチルメタクリレート混合物、スチレン/アクリロニトリル/N-フェイルマレイミド混合物である。特に好ましいビニルモノマーは、スチレン、アクリロニトリルおよびこれらの混合物である。
本発明のグラフトゴムポリマーは、I)および II)に対して10〜90質量%、好ましくは30〜80質量%、特に好ましくは40〜75質量%のゴム含有量を有する。
本発明のグラフトゴムポリマーは、処理および乾燥プロセス中における向上した安定性により特徴づけられる。少ない有機安定剤総量でさえ、生成物の向上した熱安定性を達成するために充分である。
本発明のグラフトゴムポリマーは、例えば熱可塑性樹脂のための強化剤として適当である。そのような熱可塑性樹脂の例は、ポリ塩化ビニル、ポリメチルメタクリレート、スチレン/アクリロニトリルコポリマー、α-メチルスチレン/アクリロニトリルコポリマー、ポリアミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、芳香族ポリカーボネート、芳香族ポリエステルカーボネートおよびこれら熱可塑性樹脂から選ばれる組合せを含む。
従って本発明は、
A)0℃未満のガラス転移温度を有し、ラテックス形態で存在する少なくとも1種のゴム、好ましくはラテックス形態で存在するブタジエンゴム、特に好ましくはポリブタジエンの存在下における、少なくとも1種のビニルモノマー、好ましくはスチレンおよび/またはアクリロニトリルが、全体または部分的にα-メチルスチレン、メチルメタクリレートまたはN-フェニルマレイミドにより置き換えられていても良い、スチレンおよびアクリロニトリルの質量比90:10〜50:50でのラジカル乳化重合、特に好ましくはスチレンおよびアクリロニトリルの重合により製造されており、
a)少なくとも1つの立体障害フェノール基を有する少なくとも1種の酸化防止剤、および
b)水溶液または分散液の形態の次亜リン酸(H3PO2)または亜リン酸(H3PO3またはHPO2)の塩から選ばれる少なくとも1種の水溶性リン化合物
の組合せが処理前に添加された、少なくとも1種のグラフトゴム、および
B)少なくとも1種の樹脂形成ビニルモノマー、好ましくはスチレンおよび/またはアクリロニトリルが、全体または部分的にα-メチルスチレン、メチルメタクリレートまたはN-フェニルマレイミドにより置き換えられていても良い、スチレンおよびアクリロニトリルの質量比90:10〜50:50での重合により得られた、少なくとも1種の熱可塑性のゴム無含有ポリマー
を含有する熱可塑性成形組成物も提供する。
一般に本発明の成形組成物は、グラフトゴムA)および熱可塑性のゴム無含有ビニルポリマーB)を任意の量で、標準的に5〜95質量部のA)および95〜5質量部のB)、好ましくは10〜60質量部のA)および90〜40質量部のB)、特に好ましくは15〜50質量部のA)および85〜50質量部のB)の範囲で含有し得る。
さらなる本発明の成形組成物は、ビニルモノマーから構築されていないさらなるゴム無含有熱可塑性樹脂を含有することができ、その中でこれらの熱可塑性樹脂は、(各場合、A+B100質量部に対し)1000質量部まで、好ましくは700質量部まで、特に好ましくは500質量部までの量で使用される。
グラフトゴムA)を製造するために、20〜70質量部、特に好ましくは25〜60質量部の少なくとも1種のビニルモノマー、好ましくはスチレンおよびアクリロニトリルの混合物(その中でスチレンおよび/またはアクリロニトリルは、全体または部分的にα-メチルスチレン、メチルメタクリレートまたはN-フェニルマレイミドにより置き換えられていても良い)は、(各場合、固形分に対し)、好ましくは30〜80質量部、特に好ましくは40〜75質量部のゴムラテックスの存在下で重合される。
これらのグラフトポリマーにおいて使用されるモノマーは、好ましくはスチレンおよびアクリロニトリルの質量比90:10〜50:50、特に好ましくは質量比80:20〜65:35での混合物である。
グラフトゴムA)を製造するためのラテックス形態で存在する適当なゴムは、原則、0℃未満のガラス転移温度を有するあらゆるゴムである。
そのようなゴムポリマーの例は、ポリジエン、例えばポリブタジエンおよびポリイソプレン、C1〜8アルキルアクリレートをベースとするアルキルアクリレートゴム、例えばポリ-n-ブチルアクリレート、ポリシロキサンゴム、例えばポリジメチルシロキサンをベースとする生成物である。
グラフトゴムA)を製造するために好ましいゴムは、ブタジエンポリマーラテックスであり、これは、ブタジエンおよび任意にコモノマーの乳化重合により製造することができる。この重合法は知られており、例えば Houben-Weyl, Methoden der Organischen Chemie, Makromolekulare Stoffe, 第1部, 第674頁 (1961年), Thieme Verlag シュトゥットガルトに記載されている。
コモノマーとして、ブタジエンと共重合することができる1種またはそれ以上のモノマーを、(ブタジエンポリマーの製造に使用されるモノマー総量に対し)50質量%までで使用することができる。そのようなモノマーの好ましい例は、イソプレン、クロロプレン、アクリロニトリル、スチレン、α-メチルスチレン、C1〜C4アルキルスチレン、C1〜C8アルキルアクリレート、C1〜C8アルキルメタクリレート、アルキレングリコールジアクリレート、アルキレングリコールジメタクリレートおよびジビニルベンゼンである。ブタジエン単独が、好ましくは使用される。
グラフトゴムA)を製造するために使用されるゴムは、モノモーダル、バイモーダル、トリモーダルまたはマルチモーダル粒度分布を有するラテックスの形態で存在し得る。好ましいものは、モノモーダル、バイモーダルまたはトリモーダル粒度分布を有するゴムラテックスである。
グラフトゴムA)を製造するために使用されるモノモーダル、バイモーダル、トリモーダルまたはマルチモーダルゴムラテックスの平均粒径(d50値)は、広い変化にわたり得る。適当な粒径は、例えば50〜600nmの間、好ましくは80〜550nmの間、特に好ましくは100〜500nmの間である。
バイモーダル、トリモーダルまたはモノモーダル粒度分布を有するゴムラテックスを製造するために、好ましくは異なる平均粒度および狭い粒度分布のモノモーダルゴムラテックスが、相互に混合される。
狭い粒度分布を有するモノモーダルゴムラテックスは、本発明において、30〜150nm、好ましくは35〜100nm、特に好ましくは40〜80nmの粒度分布幅(積分粒度分布からd90−d10として測定)を有するラテックスを意味すると理解される。
狭い粒度分布を有するモノモーダルゴムラテックスは、いわゆる播種重合技術による適当なモノマー、好ましくはブタジエンを含有するモノマー混合物、特に好ましくはブタジエン自体の乳化重合により好ましくは製造され、その中ではまず微粒状ポリマー、好ましくはゴムポリマー、特に好ましくはブタジエンポリマーが、種ラテックスとして製造され、次いでさらにゴム形成モノマー、好ましくはブタジエン含有モノマーでの転化によりさらに重合され、大きな粒子が形成される(例えば Houben-Weyl, Methoden der Organischen Chemie, Makromolekulare Stoffe, 第1部, 第339頁 (1961年), Thieme Verlag シュトゥットガルト参照)。
これに関して種バッチ法または種供給法が、好ましくは使用される。
ゴムラテックスの製造において、まず微粒状ブタジエンを既知の方法により製造し、次いで必要な粒度に調節するために、それを既知の方法で凝集させることもできる。関連技術は、例えば欧州特許出願公開第0 029 613号(EP-A 0 029 613)、欧州特許出願公開第0 007 810号(EP-A 0 007 810)、東独国特許出願公開第144 415号(DD-A 144 415)、独国特許出願公開第1 233 131号(DE-A 1 233 131)、独国特許出願公開第1 258 076号(DE-A 1 258 076)、独国特許出願公開第2 101 650号(DE-A 2 101 650)、英国特許出願公開第1 379 391号(GB-A 1 379 391)に記載されている。
原則として、微粒状ゴムポリマーを水性媒体中で乳化することによっても、ゴムラテックスを製造することができる(例えば特開昭55-125102号(JP-A 55-125 102)参照)。
バイモーダル、トリモーダルまたはマルチモーダル粒度分布の好ましい製造において混合物のために使用されるゴムラテックスの平均粒径(積分粒度分布からのd50値)の差は、少なくとも30nm、好ましくは少なくとも60nm、特に好ましくは少なくとも80nmである。
グラフトゴムA)を製造するために使用されるゴムラテックスのゲル含有量は、たいてい重要ではなく、広い範囲にわたり得る。その値は、標準的に約30%〜98%の間、好ましくは40〜95%の間である。
ゴムラテックスのゲル含有量は、原則、既知の方法で適当な反応条件(高いゲル含有量を達成するために、例えば高い反応温度および/または高転化率までの重合、並びに任意に架橋性物質の添加、あるいは低いゲル含有量を達成するために、例えば低い反応温度および/または架橋が進行し過ぎる前の重合反応の停止、並びに任意に分子量調整剤、例えばn-ドデシルメルカプタンまたはt-ドデシルメルカプタンの添加)を使用して、調節することができる。
乳化剤として、通常のアニオン性乳化剤、例えばアルキルスルフェート、アルキルスルホネート、アラルキルスルホネート、飽和または不飽和脂肪酸およびアルカリ不均化または水素化アビエチン酸またはトール油酸の石鹸を使用することができる。カルボキシル基を有する乳化剤が、好ましくは使用される(例えばC10〜C18脂肪酸、不均化アビエチン酸、水素化アビエチン酸の塩、独国特許出願公開第3 639 904号(DE-A 3 639 904)および独国特許出願公開第3 913 509号(DE-A 3 913 509)の乳化剤)。
平均粒径d50並びにd10およびd90値の測定を、超遠心測定により行うことができる(W. Scholtan, H. Lange: Kolloid Z. u. Z. Polymere 250, 第782-796頁 (1972年) 参照)。
ゲル含有量の規定値は、トルエン中の金網かご法による測定を参照する(Houben-Weyl, Methoden der Organischen Chemie, Makromolekulare Stoffe, 第1部, 第307頁 (1961年), Thieme Verlag シュトゥットガルト参照)。
グラフトゴムA)の製造におけるグラフト重合を、モノマー混合物が部分的または連続的にゴムラテックスに添加され、次いで重合されるように行うことができる。これに関して特定のモノマー-ゴム比が、好ましくは維持される。
グラフトゴムA)を製造するためのグラフト重合を、例えば全モノマー添加時間の最初の半分で、グラフト重合に使用される全モノマーの55〜90質量%、好ましくは60〜80質量%、特に好ましくは65〜75質量%を供給し、モノマーの残りの部分を、全モノマー添加時間の次の半分で供給するようなモノマー添加により行うことができる。ゴムラテックスへのモノマーの均一連続供給が好ましい。
分子量調整剤を、さらにグラフト重合において、(各場合、グラフト重合段階のモノマー総量に対し)、好ましくは0.05〜2質量%の量、特に好ましくは0.1〜1質量%の量で使用することができる。適当な分子量調整剤は、例えばアルキルメルカプタン、例えばn-ドデシルメルカプタン、t-ドデシルメルカプタン、およびダイマーα-メチルスチレンまたはテルピノレンである。
本発明のグラフトゴムA)を製造するために適当な開始剤は、無機および有機過酸化物、例えばH22、ジ-t-ブチルパーオキシド、クメンヒドロペルオキシド、ジシクロへキシルペルカーボネート、t-ブチルヒドロペルオキシド、p-メタンヒドロペルオキシド、アゾ開始剤、例えばアゾビスイソブチロニトリル、無機過酸塩、例えばアンモニウム、ナトリウムまたはカルシウムの過硫酸塩、過リン酸カリウム、過ホウ酸ナトリウムおよびレドックス系を含む。レドックス系は、たいてい有機酸化剤および還元剤からなり、それに関して重金属イオンが、さらに反応媒体中に存在し得る(Houben-Weyl, Methoden der Organischen Chemie, 第14/1巻, 第263-297頁参照)。
重合温度は、一般に25℃〜160℃、好ましくは40℃〜90℃である。グラフト重合を、標準的な温度条件で、例えば等温的に行うことができる。しかしながらグラフト重合は、反応開始および終了の間の温度差が少なくとも10℃、好ましくは少なくとも15℃、特に好ましくは20℃であるように、好ましくは行われる。
適当な乳化剤は、例えば通常のアニオン性乳化剤、例えばアルキルスルフェート、アルキルスルホネート、アラルキルスルホネート、飽和または不飽和脂肪酸およびアルカリ不均化または水素化アビエチン酸またはトール油酸の石鹸である。カルボキシル基を有する乳化剤が、好ましくは使用される(例えばC10〜C18脂肪酸、不均化アビエチン酸、水素化アビエチン酸の塩、独国特許出願公開第3 639 904号(DE-A 3 639 904)および独国特許出願公開第3 913 509号(DE-A 3 913 509)の乳化剤)。
グラフトゴムA)の製造においてグラフトゴムエマルションに、好ましくは、上で記載したような
a)少なくとも1つの立体障害フェノール基を有する少なくとも1種の酸化防止剤、および
b)次亜リン酸(H3PO2)または亜リン酸(H3PO3またはHPO2)の塩から選ばれる少なくとも1種の水溶性無機リン化合物
を含有する組合せが、水溶液または分散液の形態で処理前に添加される。
a)およびb)の組合せの量は、(各場合、安定化されるグラフトゴム100質量部に対し)、通常0.1〜10質量部、好ましくは0.2〜8質量部、特に好ましくは0.5〜5質量部である。
任意に追加的に使用される化合物c)の量は、(各場合、安定化されるグラフトゴム100質量部に対して)、標準的に0.1〜5質量部、好ましくは0.2〜3質量部、特に好ましくは0.4〜2質量部である。
任意に追加的に使用される化合物d)の量は、(各場合、安定化されるグラフトゴム100質量部に対して)、標準的に0.2〜7質量部、好ましくは0.3〜6質量部、特に好ましくは0.4〜5質量部である。
処理前に添加される成分a)およびb)並びに任意にさらにc)および/またはd)の添加は、水性調剤の形態で行われ、それに関して水溶液、水性分散液、水性エマルション、水性懸濁液または前記水性系の組合せを使用することができる。化合物の添加を、共同でまたは個別に、前記水性系の形態で行うことができる。
好ましくは硫黄含有化合物は、処理前のグラフトゴムエマルションに添加されない。
ゴム無含有コポリマーB)として、好ましくは、スチレンおよびアクリロニトリルの質量比95:5〜50:50のコポリマーが使用され、その中でスチレンおよび/またはアクリロニトリルは、全体または部分的に、α-メチルスチレン、メチルメタクリレートまたはN-フェニルマレイミドにより置き換えられていても良い。
特に好ましいものは、アクリロニトリル部分が30質量%未満であるコポリマーB)である。
コポリマーは、好ましくは平均分子量Mw20,000〜200,000および固有粘度[η]20〜110ml/g(ジメチルホルムアミド中25℃で測定)を有する。
これら樹脂の製造の詳細は、例えば独国特許出願公開第24 20 358号(DE-A 24 20 358)および独国特許出願公開第27 24 360号(DE-A 27 24 360)に記載されている。バルク重合または溶液重合により製造されるビニル樹脂は、特に適当であることが分かっている。コポリマーを、単独または任意混合物で添加することができる。
ビニルモノマーから構築される熱可塑性樹脂に加えて、重縮合物、例えば芳香族ポリカーボネート、芳香族ポリエステルカーボネート、ポリエステル、ポリアミドをゴム無含有コポリマーとして本発明の成形組成物中で使用することもできる。
適当な熱可塑性ポリカーボネートおよびポリエステルカーボネートは、知られており(例えば独国特許出願公開第14 95 626号(DE-A 14 95 626)、独国特許出願公開第22 32 877号(DE-A 22 32 877)、独国特許出願公開第27 03 376号(DE-A 27 03 376)、独国特許出願公開第27 14 544号(DE-A 27 14 544)、独国特許出願公開第30 00 610号(DE-A 30 00 610)、独国特許出願公開第38 32 396号(DE-A 38 32 396)、独国特許出願公開第30 77 934号(DE-A 30 77 934)参照)、これらを、例えば式(III)および(IV):
Figure 2005520883
〔式中、
Aは、単結合、C1〜C5アルキレン、C2〜C5アルキリデン、C5〜C6シクロアルキリデン、-O-、-S-、-SO-、-SO2-または-CO-を示し、
5およびR6は、相互に独立に、水素、メチルまたはハロゲン、特に水素、メチル、塩素または臭素を示し、
1およびR2は、相互に独立に、水素、ハロゲン、好ましくは塩素または臭素、C1〜C8アルキル、好ましくはメチル、エチル、C5〜C6シクロアルキル、好ましくはシクロへキシル、C6〜C10アリール、好ましくはフェニル、またはC7〜C12アラルキル、好ましくはフェニル-C1〜C4-アルキル、特にベンジルを示し、
mは、4〜7の整数であり、好ましくは4または5であり、
nは、0または1であり
3およびR4は、各Xに対して個別に選ぶことができ、相互に独立に、水素またはC1〜C6アルキルを示し、
Xは炭素を示す。〕
で示されるジフェノールと、炭酸ハロゲン化物、好ましくはホスゲン、および/または芳香族ジカルボン酸二ハロゲン化物、好ましくはベンゼンジカルボン酸二ハロゲン化物との相界面重合による、またはホスゲンとの均一相中での重合(いわゆるピリジン法)による、反応によって製造することができ、その中で分子量を、既知の方法で既知の連鎖停止剤の適切な量により調節することができる。
式(III)および(IV)で示される適当なジフェノールは、例えばヒドロキノン、レソルシノール、4,4'-ジヒドロキシジフェニル、2,2-ビス-(4-ヒドロキシフェニル)-プロパン、2,4-ビス-(4-ヒドロキシフェニル)-2-メチルブタン、2,2-ビス-(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)-プロパン、2,2-ビス-(4-ヒドロキシ-3,5-ジクロロフェニル)-プロパン、2,2-ビス-(4-ヒドロキシ-3,5-ジブロモフェニル)-プロパン、1,1-ビス-(4-ヒドロキシフェニル)-シクロヘキサン、1,1-ビス-(4-ヒドロキシフェニル)-3,3,5-トリメチルシクロヘキサン、1,1-ビス-(4-ヒドロキシフェニル)-3,3-ジメチルシクロヘキサン、1,1-ビス-(4-ヒドロキシフェニル)-3,3,5,5-テトラメチルシクロヘキサンまたは1,1-ビス-(4-ヒドロキシフェニル)-2,4,4-トリメチルシクロヘキサンを含む。
式(III)で示される好ましいジフェノールは、2,2-ビス-(4-ヒドロキシフェニル)-プロパンおよび1,1-ビス-(4-ヒドロキシフェニル)-シクロヘキサンであり、式(IV)で示される好ましいフェノールは、1,1-ビス-(4-ヒドロキシフェニル)-3,3,5-トリメチルシクロヘキサンである。
ジフェノールの混合物も使用することができる。
適当な連鎖停止剤は、例えばフェノール、p-t-ブチルフェノール、長鎖アルキルフェノール、例えば独国特許出願公開第2 842 005号(DE-A 2 842 005)による4-(1,3-テトラメチルブチル)-フェノール、独国特許出願公開第3 506 472号(DE-A 3 506 472)による全部で8〜20個のC原子をアルキル置換基中に有するモノアルキルフェノール、ジアルキルフェノール、例えばp-ノニルフェノール、2,5-ジ-t-ブチルフェノール、p-t-オクチルフェノール、p-ドデシルフェノール、2-(3,5-ジメチルヘプチル)-フェノールおよび4-(3,5-ジメチル)-フェノールを含む。連鎖停止剤の必要量は、ジフェノール(III)および(IV)の合計に対して一般に0.5〜10モル%である。
適当なポリカーボネートおよび/またはポリエステルカーボネートは、直鎖または分枝であり得る。分枝生成物は、好ましくは、用いるジフェノールの合計に対して0.05〜2.0モル%の三官能性またはより高い官能性の化合物、例えば3つ以上のフェノール性OH基を有するものを組み込むことにより得られる。
適当なポリカーボネートおよび/またはポリエステルカーボネートは、芳香族結合のハロゲン、好ましくは臭素および/または塩素を有し得る。しかしながらそれらは、好ましくはハロゲンを有さない。
ポリカーボネート/ポリエステルカーボネートは、例えば超遠心または光散乱測定により定められる平均分子量(Mw、重量平均)10,000〜200,000、好ましくは20,000〜80,000を有する。
適当な熱可塑性ポリエステルは、好ましくはポリアルキレンテレフタレート、即ち芳香族ジカルボン酸またはそれらの反応性誘導体(例えばジメチルエステルまたは無水物)および脂肪族、脂環式またはアリール脂肪族ジオールの反応生成物、およびそのような反応生成物の混合物である。
好ましいポリアルキレンテレフタレートを、テレフタル酸(またはその反応性誘導体)および2〜10個のC原子を有する脂肪族または脂環式ジオールから、既知の方法により製造することができる(Kunstoff-Handbuch, 第VIII巻, 第695頁以降, Carl Hanser Verlag, ミュンヘン 1973年)。
好ましいポリアルキレンテレフタレート中において、80〜100モル%、好ましくは90〜100モル%のジカルボン酸基はテレフタル酸基であり、80〜100モル%、好ましくは90〜100モル%のジオール基はエチレングリコールおよび/または1,4-ブタンジオール基である。
好ましいポリアルキレンテレフタレートは、エチレングリコール基および/または1,4-ブタンジオール基に加えて、3〜12個のC原子を有する他の脂肪族ジオールまたは6〜12個のC原子を有する脂環式ジオール、例えば1,3-プロパンジオール、2-エチル-1,3-プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,4-シクロヘキサンジメタノール、3-メチル-1,3および1,6-ペンタンジオール、2-エチル-1,3-ヘキサンジオール、2,2-ジエチル-1,3-プロパンジオール、2,5-ヘキサンジオール、1,4-ジ(β-ヒドロキシエトキシ)-ベンゼン、2,2-ビス-(4-ヒドロキシシクロへキシル)-プロパン、2,4-ジヒドロキシ-1,1,3,3-テトラメチルシクロブタン、2,2-ビス-(3-β-ヒドロキシエトキシフェニル)-プロパンおよび2,2-ビス-(4-ヒドロキシプロポキシフェニル)-プロパンの基0〜20モル%も含有し得る(独国特許出願公開第24 07 647号、同第24 07 776号、同第27 15 932号(DE-A 24 07 647, 24 07 776, 27 15 932))。
ポリアルキレンテレフタレートを、独国特許出願公開第DE-A 1 900 270号(DE-A 1 900 270)および米国特許第3,692,744号(US-A 3,692,744)に記載されているように、比較的少量の三価若しくは四価アルコールまたは三塩基若しくは四塩基カルボン酸の組み込みにより分枝させることができる。好ましい分枝剤の例は、トリメシン酸、トリメリト酸、トリメチロールエタンおよびトリメチロールプロパン並びにペンタエリトリトールを含む。酸成分に対して1モル%以下の分枝剤を使用することが望ましい。
特に好ましいものは、テレフタル酸およびその誘導体(例えばジアルキルエステル)並びにエチレングリコールおよび/または1,4-ブタンジオールのみで製造されたポリアルキレンテレフタレート、およびこれらポリアルキレンテレフタレートの混合物である。
好ましいポリアルキレンテレフタレートはまた、上記のアルコール成分の少なくとも2つから製造されるコポリエステルであり、特に好ましいコポリエステルは、ポリ-(エチレングリコール1,4-ブタンジオール)-テレフタレートである。
好適なポリアルキレンテレフタレートは、一般に0.4〜1.5dl/g、好ましくは0.5〜1.3dl/g、特に0.6〜1.2dl/gの、各場合にフェノール/o-ジクロロベンゼン(1:1質量部)中25℃で測定される固有粘度を有する。
適当なポリアミドは、既知のホモポリアミド、コポリアミドおよびこれらポリアミドの混合物である。これらは、部分結晶質および/または非晶質ポリアミドであり得る。
部分結晶質ポリアミドとして適当なものは、ポリアミド-6、ポリアミド-6,6、これら成分の混合物および対応するコポリマーである。また適当なものは、部分結晶質ポリアミドであって、その酸成分が、全体または部分的にテレフタル酸および/またはイソフタル酸および/またはスベリン酸および/またはセバシン酸および/またはアゼライン酸および/またはアジピン酸および/またはシクロヘキサンジカルボン酸からなり、そのジアミン成分が、全体または部分的にm-および/またはp-キシリレンジアミンおよび/またはヘキサメチレンジアミンおよび/または2,2,4-トリメチルヘキサメチレンジアミンおよび/または2,2,4-トリメチルヘキサメチレンジアミンおよび/またはイソホロンジアミンからなり、その組成は、原則、知られているものである。
全体または部分的に7〜12個のC原子を環中に有するラクタムから、任意に1種またはそれ以上の上記出発成分を同時使用して製造されるポリアミドも言及されるべきである。
特に好ましい部分結晶質ポリアミドは、ポリアミド-6およびポリアミド-6,6並びにそれらの混合物である。既知の生成物を、非晶質ポリアミドとして使用することができる。これらは、ジアミン、例えばエチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、デカメチレンジアミン、2,2,4-および/または2,4,4-トリメチルヘキサメチレンジアミン、m-および/またはp-キシリレンジアミン、ビス-(4-アミノシクロへキシル)-メタン、ビス-(4-アミノシクロへキシル)-プロパン、3,3'-ジメチル-4,4'-ジアミノジシクロへキシルメタン、3-アミノメチル-3,5,5-トリメチルシクロへキシルアミン、2,5-および/または2,6-ビス-(アミノメチル)-ノルボルナンおよび/または1,4-ジアミノメチルシクロヘキサンと、ジカルボン酸、例えばシュウ酸、アジピン酸、アゼライン酸、デカンジカルボン酸、ヘプタデカンジカルボン酸、2,2,4-および/または2,4,4-トリメチルアジピン酸、イソフタル酸およびテレフタル酸との重縮合により得られる。
また適当なものは、数種のモノマーの重縮合により得られるコポリマー、およびアミノカルボン酸、例えばε-アミノカプロン酸、ω-ウンデカン酸若しくはω-アミノラウリン酸またはそれらのラクタムの付加により製造されるコポリマーである。
特に適当な非晶質ポリアミドは、イソフタル酸、ヘキサメチレンジアミン、およびさらなるジアミン、例えば4,4'-ジアミノジシクロへキシルメタン、イソホロンジアミン、2,2,4-および/または2,4,4-トリメチルヘキサメチレンジアミン、2,5-および/または2,6-ビス-(アミノメチル)-ノルボルナンから、またはイソフタル酸、4,4'-ジアミノジシクロヘキシルメタンおよびε-カプロラクタムから、またはイソフタル酸、3,3'-ジメチル-4,4'-ジアミノジシクロへキシルメタンおよびラウリンラクタムから、
またはテレフタル酸並びに2,2,4-および/または2,4,4-トリメチルヘキサメチレンジアミンの異性体混合物から製造されるポリアミドである。
純粋4,4'-ジアミノジシクロヘキシルメタンの代わりに、
70〜99モル%の4,4'-ジアミノ異性体
10〜30モル%の2,4'-ジアミノ異性体
0〜2モル%の2,2'-ジアミノ異性体、および
任意にふさわしく、工業品質のジアミノジフェニルメタンの水素化により得られる高縮合ジアミンから構成される位置異性体のジアミノジシクロヘキシルメタンの混合物も、使用することができる。30%までのイソフタル酸を、テレフタル酸により取り替えることができる。
ポリアミドは、好ましくは2.0〜5.0、特に好ましくは2.5〜4.0の相対粘度(1質量%のm-クレゾール溶液中25℃で測定)を有する。
本発明の成形組成物の製造は、成分A)およびB)並びに任意にさらなる成分を、通常の混合装置(好ましくはマルチロール台上またはミキサー押出機若しくは密閉式混練機中
)で混合することにより行われる。
従って本発明は、本発明の成形組成物の製造方法も提供し、その中で成分A)およびB)並びに任意にさらなる成分が混合され、高温、一般に150〜300℃の温度で配合され、押し出される。
必要なまたは好都合な追加の添加剤、例えばUV安定剤、帯電防止剤、滑剤、離型剤、防炎加工剤、フィラーまたは補強剤(ガラス繊維、炭素繊維など)および着色剤を、本発明の成形組成物に、製造、処理、さらなる加工および最終加工中に添加することができる。
最終加工を、市販の加工装置内で行うことができ、それは、例えば射出成形加工、プレート押出、任意にその後に熱成形、冷間成形、パイプおよびプロフィル断面の押出または圧延加工を含む。
本発明は、さらに、成形品を製造するための本発明の成形組成物の使用、および成形品自体を規定する。
本発明を、より詳細に以下の実施例で記載する。明記した部数は、常に質量部であり、各場合に固形成分および/または重合性成分を参照する。
安定化ポリマーの熱安定性に関する実施例
安定性を、発熱反応が最大を示す温度(Tm)を示差走査熱分析(DSC)で測定することによって定めた。
全てのDSC測定を、Perkin-Elmer からの DSC-2-Kalorimeters(洗浄ガスとして酸素、酸素の流量60ml/分)を使用して行った。動的測定中の加熱速度は、20K/分で一定であった。
以下のものをポリマーとして使用した:
ポリマー I(ポリブタジエンラテックス59質量部の存在下におけるスチレン/アクリロニトリル=73:27の混合物41質量部の重合により得られたグラフトゴム)、
ポリマー II(乳化重合により製造されたポリブタジエン)、および
ポリマー III(対応するブタジエン/アクリロニトリル混合物の乳化重合により製造されたブタジエン/アクリロニトリル=64:36のポリマー)。
以下の物質を、下で記載する試験を行う際に使用した:
A)オクタデシル-3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)-プロピオネート(Ciba、バーゼル、スイスからの Irganox(商標) 1076)
B-1)次亜リン酸ナトリウム
B-2)亜リン酸ナトリウム
表1に明記した安定剤または安定剤組合せの組込みを、水溶液または水性分散液中に存在する安定剤成分(不均化アビエチン酸ナトリウム塩を分散させることにより得られた25%の水性分散液としての Irganox(商標) 1076、10%の水溶液としての次亜リン酸ナトリウムおよび亜リン酸ナトリウム)をエマルション形態で存在するポリマーに添加することにより行った。
処理を、1%の水溶液の形態の硫酸マグネシウム/酢酸=1:1の混合物で凝集させ、水で洗浄し、40℃での真空中で乾燥させることにより行った。
Figure 2005520883
表1に示した結果から、本発明の安定剤組合せは、それにより処理したポリマーの有意に向上した酸化安定性を導くことが明らかである。これは特に驚くべきことである。なぜなら成分B-1またはB-2の単独使用は、安定化効果を示さないからである。
安定化グラフトゴムの熱安定性に関する実施例
以下の物質を、下で記載する試験を行う際に使用した:
グラフトゴムとして、第1グラフトゴムラテックス I(125nmの平均粒度d50を有するポリブタジエンラテックス50質量部の存在下におけるスチレン/アクリロニトリル混合物(73:27)50質量部の重合により得られた)および第2グラフトゴムラテックス II(345nmの平均粒度d50を有するポリブタジエンラテックス59質量部の存在下におけるスチレン/アクリロニトリル混合物(73:27)41質量部の重合により得られた)からなる混合物を使用した。グラフトゴム I 対グラフトゴム II の質量比は1:1であった。
以下の安定剤を、表2に示す量でグラフトゴムに添加した:
A)オクタデシル-3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)-プロピオネート(Ciba、バーゼル、スイスからの Irganox(商標) 1076)
B)次亜リン酸ナトリウム
C)トリス-(2,4-ジ-t-ブチルフェニル)-ホスフィット(Ciba、バーゼル、スイスからの Irgafos(商標) 168)
D-1)ジラウリルチオジプロピオネート(Ciba、バーゼル、スイスからの Irganox(商標) PS 800)
D-2)欧州特許第195 918号(EP-B 195 918)の実施例1により製造したラテックス形態で存在するスチレン、アクリロニトリルおよびt-ドデシルメルカプタンの硫黄含有ポリマー。
安定剤の組込みを、水溶液または水性分散液の形態で存在する物質をグラフトゴムラテックスに添加することによりなし遂げた。
処理を、各場合に1%の水溶液の形態の硫酸マグネシウムおよび酢酸の1:1の混合物で沈殿させ、水で洗浄し、40℃での真空中で乾燥させることにより行った。
グラフトゴムの熱安定性を、Metrastat-Testsystems PSD 260(製造業者:PSD-Pruefgeraete-Systeme Dr. Stapfer GmbH、デュッセルドルフ)を使用して酸化変色を定めることにより測定した。グラフトゴム粉末を、特定温度での空気下で貯蔵し、変色が生じる時間を測定する。これは、乾燥中に加えられる熱応力をシミュレートする。
様々に安定化させたグラフトゴムの安定性を、茶色の変色が180℃で形成された時間を測定することにより定めた。
表2で示した結果から、本発明のグラフトゴムは、非常に良好な熱安定性を示すことが明らかであり、その中では非常に少ない生成物中の有機安定剤の総量でさえ、向上したまたは匹敵する熱安定性を生ずる。
Figure 2005520883
安定化成形組成物の臭気挙動に関する実施例
使用成分:
グラフトゴムA1:
第1グラフトゴムラテックス I(125nmの平均粒度d50を有するポリブタジエンラテックス50質量部の存在下におけるスチレン/アクリロニトリル=73:27の混合物50質量部の重合により得られた)および第2グラフトゴムラテックス II(345nmの平均粒度d50を有するポリブタジエンラテックス59質量部の存在下におけるスチレン/アクリロニトリル73:27の混合物41質量部の重合により得られた)の、グラフトゴム I 対グラフトゴム II の質量比1:1での混合物。水性分散液の形態の安定剤組合せK1を、処理前にグラフトゴムに添加した。
グラフトゴムA2:
A1と同様のグラフトゴム。それにおいて水性分散液の形態の安定剤組合せK2を、処理前にグラフトゴムに添加した。
グラフトゴムA3:
A1と同様のグラフトゴム。それにおいて水性分散液の形態の安定剤組合せK3を、処理前にグラフトゴムに添加した。
グラフトゴムA4:
A1と同様のグラフトゴム。それにおいて水性分散液の形態の安定剤組合せK4を、処理前にグラフトゴムに添加した。
グラフトゴムA5:
A1と同様のグラフトゴム。それにおいて水性分散液の形態の安定剤組合せK5を、処理前にグラフトゴムに添加した。
グラフトゴムA6:
A1と同様のグラフトゴム。それにおいて水性分散液の形態の安定剤組合せK6を、処理前にグラフトゴムに添加した。
グラフトゴムA7:
A1と同様のグラフトゴム。それにおいて水性分散液の形態の安定剤組合せK7を、処理前にグラフトゴムに添加した。
使用した安定剤組合せ(各場合、グラフトゴム100質量部に対する)
K1:0.75部のオクタデシル-3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)-プロピオネート(Ciba、バーゼル、スイスからの Irganox(商標) 1076)、0.8部のトリス-(2,4-ジ-t-ブチルフェニル)-ホスフィット(Ciba、バーゼル、スイスの Irgafos(商標) 168)、0.5部の次亜リン酸ナトリウム
K2:1.0部の Irganox(商標) 1076、0.8部の Irgafos(商標) 168、0.5部の次亜リン酸ナトリウム
K3:1.0部の Irganox(商標) 1076、0.8部の Irgafos(商標) 168
K4:0.75部の Irganox(商標) 1076、1.75部の欧州特許第195 918号(EP-B 195 918)の実施例1により製造したスチレン、アクリロニトリルおよびt-ドデシルメルカプタンのポリマー、0.5部の次亜リン酸ナトリウム
K5:0.75部の Irganox(商標) 1076、2.65部の欧州特許第195 918号(EP-B 195 918)の実施例1により製造したスチレン、アクリロニトリルおよびt-ドデシルメルカプタンのポリマー
K6:0.75部の Irganox(商標) 1076、0.6部の Irganox(商標) PS 800(Ciba、バーゼル、スイス)、0.5部の次亜リン酸ナトリウム
K7:0.75部の Irganox(商標) 1076、0.9部の Irganox(商標) PS 800
樹脂成分B:
ラジカル溶液重合により得られたMw約85,000およびMw/Mn−1≦2を有するランダムスチレン/アクリロニトリルコポリマー(スチレン/アクリロニトリル質量比72:28)
成形組成物
上記のポリマー成分を、表3で示した割合で、2質量部のエチレンジアミンビスステアリルアミドおよび0.1質量部のシリコーンオイルと密閉式混練機内で混合し、造粒後に加工温度240℃での射出成形により試験体に加工する。
臭気挙動を、自動車内装に使用される物質の臭気挙動を測定するための1992年10月付けの Verbandes der Automobilindustrie e.V.(VDA)の推奨基準(臭い試験 VDA 270 C3、文書 Kraftfahrwesen e.V. (DKF), Ulrichstrasse 14, Bietigheim-Bissingen 参照)により評価した。
VDA 270 による臭いを評価するための評価スケール
評点1:検出不可
評点2:検出可能、不快ではない
評点3:明らかに検出可能、しかしまだ不快ではない
評点4:不快
評点5:非常に不快
評点6:我慢できない
黄色度指数(YI)を、ASTM 規格 1925(光の種類:C、観察者:2°、測定開口:大領域値)により式:YI=(128X−106Z)/Y〔式中、X、Y、Z= DIN 5033 による色座標〕で定めた。その結果も、表3に示す。
表3から、本発明の成形組成物は、向上した黄色度の値を有し、特に臭いがもはや不快であるとはみなされないような程度に向上した臭気挙動を示すことが明らかである。
Figure 2005520883

Claims (25)

  1. a)少なくとも1つの立体障害フェノール基を有する少なくとも1種の酸化防止剤1〜99質量部、および
    b)次亜リン酸(H3PO2)および亜リン酸(H3PO3またはHPO2)の塩を含有する群から選ばれる少なくとも1種の水溶性無機リン化合物99〜1質量部
    を含有する組合せ。
  2. 50質量部までの少なくとも1種の非水溶性有機リン含有安定化化合物を、さらに成分c)として含有する請求項1に記載の組合せ。
  3. 50質量部までの少なくとも1種の硫黄含有安定化化合物を、さらに成分d)として含有する請求項1または2に記載の組合せ。
  4. ポリマーを安定化させるための請求項1〜3のいずれかに記載の組合せの使用。
  5. ポリマーを安定化させる方法であって、
    a)少なくとも1つの立体障害フェノール基を有する少なくとも1種の酸化防止剤1〜99質量部、および
    b)次亜リン酸(H3PO2)および亜リン酸(H3PO3またはHPO2)の塩を含有する群から選ばれる少なくとも1種の水溶性無機リン化合物99〜1質量部
    を含有する組合せ、またはこの組合せの各成分を、一緒または個別に、水溶液若しくは水性分散液若しくは水性エマルションまたはこれら水性形態の組合せの形態で、水性エマルションまたは水性懸濁液中に存在するポリマー物質に添加することを特徴とする方法。
  6. ポリマー100質量部につき、a)およびb)を含有する組合せ0.1〜10質量部を、添加することを特徴とする請求項5に記載の方法。
  7. a)とb)との量が総計100質量部となる1〜99質量部のa)および99〜1質量部のb)を、添加することを特徴とする請求項5に記載の方法。
  8. オクタデシル-3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)-プロピオネートを成分a)として添加し、次亜リン酸ナトリウムを成分b)として添加することを特徴とする請求項5に記載の方法。
  9. 少なくとも1種の有機リン含有安定剤を、成分c)としてさらに添加することを特徴とする請求項5に記載の方法。
  10. 少なくとも1種の硫黄含有安定剤を、成分d)としてさらに添加することを特徴とする請求項5に記載の方法。
  11. 請求項5に記載の方法により得ることができる、安定化グラフトゴム物質。
  12. ポリマーとして、ABSポリマー、MBSポリマーおよびゴムポリマーを含有する群から選ばれる少なくとも1種のポリマーを含有する、請求項11に記載の安定化ポリマー物質。
  13. I)グラフトベースとしての、ガラス転移温度≦10℃を有する少なくとも1種のゴム、および
    II)ゴムの存在下における少なくとも1種のビニルモノマーの重合により構築された少なくとも1種のグラフト殻
    を含有する、請求項11に記載の安定化グラフトゴム物質。
  14. ゴム含有量が、I)および II)に対して10〜90質量%である請求項11に記載の安定化グラフトゴム物質。
  15. A)0℃未満のガラス転移温度を有し、ラテックス形態で存在する少なくとも1種のゴムの存在下における、少なくとも1種のビニルモノマーのラジカル乳化重合により製造されており、
    a)少なくとも1つの立体障害フェノール基を有する少なくとも1種の酸化防止剤、および
    b)水溶液または分散液の形態の次亜リン酸(H3PO2)または亜リン酸(H3PO3またはHPO2)の塩から選ばれる少なくとも1種の水溶性リン化合物
    の組合せが処理前に添加された、少なくとも1種のグラフトゴム、および
    B)少なくとも1種の樹脂形成ビニルモノマーの重合により得られた、少なくとも1種の熱可塑性のゴム無含有ポリマー
    を含有する熱可塑性成形組成物。
  16. A)ラテックス形態で存在する少なくとも1種のブタジエンゴムの存在下における、スチレンおよび/またはアクリロニトリルが、全体または部分的にα-メチルスチレン、メチルメタクリレートまたはN-フェニルマレイミドにより置き換えられていても良い、スチレンおよびアクリロニトリルの質量比90:10〜50:50でのラジカル乳化重合により製造されており、
    a)少なくとも1つの立体障害フェノール基を有する少なくとも1種の酸化防止剤、および
    b)水溶液または分散液の形態の次亜リン酸(H3PO2)または亜リン酸(H3PO3またはHPO2)の塩から選ばれる少なくとも1種の水溶性リン化合物
    の組合せが処理前に添加された、少なくとも1種のグラフトゴム、および
    B)スチレンおよび/またはアクリロニトリルが、全体または部分的にα-メチルスチレン、メチルメタクリレートまたはN-フェニルマレイミドにより置き換えられていても良い、スチレンおよびアクリロニトリルの質量比90:10〜50:50での重合により得られた、少なくとも1種の熱可塑性のゴム無含有ポリマー
    を含有する、請求項15に記載の組成物。
  17. 成分A)を製造するためにスチレンおよびアクリロニトリルを、モノマーとして質量比90:10〜50:50で添加することを特徴とする請求項15に記載の成形組成物。
  18. 成分A)の割合が5〜95質量部であり、成分B)の割合が95〜5質量部であることを特徴とする請求項15に記載の成形組成物。
  19. 成分A)のゴムベースが、ポリブタジエンであることを特徴とする請求項15に記載の成形組成物。
  20. 酸化防止剤a)が、オクタデシル-3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)-プロピオネートであることを特徴とする請求項15に記載の成形組成物。
  21. 水溶性リン化合物b)が、次亜リン酸ナトリウムまたは亜リン酸ナトリウムであることを特徴とする請求項15に記載の成形組成物。
  22. 芳香族ポリカーボネート、芳香族ポリエステルカーボネート、ポリエステルおよびポリアミドを含有する群から選ばれる少なくとも1種のさらなるポリマーが、さらに存在することを特徴とする請求項15に記載の成形組成物。
  23. 成分A)およびB)並びに任意にさらなる成分を混合し、高温で配合するおよび押出すことを特徴とする請求項15に記載の成形組成物の製造方法。
  24. 成形品を製造するための、請求項15に記載の成形組成物の使用。
  25. 請求項15に記載の成形組成物から得ることができる成形品。
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