JP2005517647A - ノルエピネフリン再取り込み阻害物質の認知不全処置への使用 - Google Patents

ノルエピネフリン再取り込み阻害物質の認知不全処置への使用 Download PDF

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Abstract

選択的ノルエピネフリン再取り込み阻害物質、特にアトモキセチン、レボキセチンおよび2−アルキルチオ置換フェノキシフェニルプロピルアミンを、痴呆、精神錯乱および統合失調症による認知不全を含む、認知不全の処置に用いる。

Description

本発明は製薬化学および中枢神経系医学の分野に属し、認知不全の処置方法を提供するものである。
認知不全とは認知機能つまり、知識を習得、保持し、利用する過程の機能不全または欠如である。全アメリカ人のうち推定2%が何らかの形である程度の認知不全を有し、65歳以上では15%の人が罹患している。認知不全のほとんどは共通して精神錯乱か痴呆に起因するが、他の多くの障害とともに起こる場合もある。
精神錯乱は、短期間で起こる意識障害と認識の変化を特徴とする。痴呆は、日常生活遂行能力に妨げがあるほど重症な知的機能および他の認知技能の慢性的な増悪である。痴呆は何歳でも起こりうるが、主として高齢者に発症し、65歳以上では15%以上、80歳以上では40%も多くに現れる。痴呆は老人ホーム入居者の半数以上を占める。アルツハイマー病による痴呆は4百万人のアメリカ人に発症しており、医療費や老人ホームでの介護、社会福祉活動、生産性の損失および早期死亡などの経費は年間900億ドルにも上っている。アルツハイマー病は老人性痴呆の65%以上の割合を占める。
非アルツハイマー型痴呆にはLewy小体型痴呆、血管性痴呆、およびビンスワンゲル痴呆(皮質下動脈硬化性脳症)がある。痴呆はパーキンソン病、進行性核上麻痺、ハンチントン病(舞踏病)、ピック病、前頭葉痴呆症候群、拳闘家痴呆、正常圧水頭症、硬膜下血腫、クロイツフェルト-ヤコブ病、ゲルストマン-ストロイスラー-シャインカー(Gerstmann−Straeussler−Scheinker)病、進行麻痺、AIDS、および統合失調症の患者にも発病し得る。
最近の認識不全の処置にはドネペジル、リバスチグミン(rivastigmine)、タクリン(tacrine)のようなコリン作動性伝達を増強する化合物が用いられている。これらの薬物は、視覚や平衡感覚の変動、下痢、眩暈、失神の発作や転倒、排尿や失禁頻度の増加、緊張、興奮、混乱状態の増幅、湿疹やじんま疹、心拍や動悸が遅くなる、胃痛、発汗、動作が制御できない、異常な出血やあざ、赤や紫の皮膚上斑点、嘔吐、および体重減少といった副作用があるので、使用が制限されている。別の治療では麦角ヒデルギン(hydergine)を投与する。ヒデルギン治療はその薬物に効果があるかどうかの決定に6ヶ月を要することもあり、吐き気などの副作用がある。
認知不全においては、現在行われている処置よりも有効で耐用性の高い更なる治療法が必要である。
本発明は、認知不全を処置する方法として、そのような処置が必要なほ乳類に選択的ノルエピネフリン再取り込み阻害物質の有効量を投与する方法を提供する。
本発明は、新しい作用メカニズムに依拠する認知不全を処置する方法を提供する。この方法では認知不全のほ乳類を選択的ノルエピネフリン再取り込み阻害物質によって処置する。このメカニズムはほ乳類で機能し、好ましいほ乳類はヒトである。
本発明はまた、認知不全を処置または予防する医薬を製造するための、選択的ノルエピネフリン再取り込み阻害物質の使用を提供する。
本発明は認知不全の処置方法を提供する。本明細書で使用する「認知不全」なる用語は、緩やかな認知機能障害から、日常生活遂行能力に妨げがあるほど重症な知的機能および他の認知技能の増悪にわたる範囲の認知機能不全を意味する。
後に詳細に述べるものも含め、多くの化合物は選択的ノルエピネフリン再取り込み阻害物質であり、将来さらにたくさん同定されるであろうことは疑いない。本発明を実施するにあたって、Wongら、Drug Development Research、6、397(1985)に記載されているプロトコルにおける50%有効濃度が約1000nM以下である再取り込み阻害物質を用いる。本発明の方法に有用なノルエピネフリン再取り込み阻害物質は、他の受容体において直接的アゴニストまたはアンタゴニストとして作用する能力と比較して、神経伝達物質再取り込みを阻害する点で選択的であることを特徴とする。より好ましくは、本発明の方法に有用な該化合物は、他の受容体においての直接的アゴニストまたはアンタゴニストとしての作用と比較して、ノルエピネフリンの再取り込みを阻害する点で少なくとも10倍選択的である。より好ましくは、本発明の方法に有用な化合物は、他の受容体においての直接的アゴニストまたはアンタゴニストとしての作用と比較して、ノルエピネフリンの再取り込みを阻害する点で少なくとも100倍選択的である。本発明の方法に有用なノルエピネフリン再取り込み阻害物質は次のものを含むが、これらに限定されない:
アトモキセチン(Atomoxetine)(以前はトモキセチンとして知られていた)、(R)−(−)−N−メチル−3−(2−メチルフェノキシ)−3−フェニルプロピルアミンは通常塩酸塩として投与される。アトモキセチンは米国特許番号4,314,081に初めて開示された。「アトモキセチン」なる用語は本明細書では、該分子のあらゆる酸付加塩や遊離塩基を指す。アトモキセチンのノルエピネフリン再取り込み阻害物質としての活性の説明については、例えばGehlertら、Neuroscience Letters、157、203−206(1993)を参照されたい;
式I:
Figure 2005517647



[式中、XはC−Cアルキルチオ、そしてYはC−Cアルキル]で示される化合物、またはそれらの製薬的に許容される塩。式Iの化合物はGehlert、Robertson、およびWongの米国特許5,281,624および、Gehlertら、Life Sciences、55(22)、1915−1920、(1995)に記載されている。該化合物は脳内でのノルエピネフリン再取り込みの阻害物質であるとそれらの文献で記述されている。また、該化合物は立体異性体として存在し、従ってラセミ体だけでなく、単離されたそれぞれの異性体およびそれぞれの異性体の混合物も含むと説明されている。例えば、式Iの化合物として次の化合物が例示される:
N−エチル−3−フェニル−3−(2−メチルチオフェノキシ)プロピルアミン安息香酸塩;
(R)−N−メチル−3−フェニル−3−(2−プロピルチオフェノキシ)プロピルアミン塩酸塩;
(S)−N−エチル−3−フェニル−3−(2−ブチルチオフェノキシ)プロピルアミン;
N−メチル−3−フェニル−3−(2−エチルチオフェノキシ)プロピルアミン マロン酸塩;
(S)−N−メチル−3−フェニル−3−(2−tert−ブチルチオフェノキシ)プロピルアミン ナフタレン−2−スルホネート;
(R)−N−メチル−3−(2−メチルチオフェノキシ)−3−フェニルプロピルアミン;そして
レボキセチン(エドロナックスTM)、2−[α−(2−エトキシ)フェノキシベンジル]モルフォリン。これは通常ラセミ化合物として投与される。該化合物は米国特許4,229,449で初めて紹介され、うつ病の処置に有用であると記述されている。レボキセチンは選択的ノルエピネフリン再取り込み阻害物質である。「レボキセチン」なる用語は本明細書ではラセミ体またはそれぞれのエナンチオマーとして存在する分子のあらゆる酸付加塩、または遊離塩基を指す。
ノルエピネフリン再取り込み阻害を示す全ての化合物は本発明の方法に有用であるが、好ましい化合物がある。ノルエピネフリン再取り込み阻害物質は他の神経伝達物質の再取り込みよりも、ノルエピネフリンの再取り込みに選択的であることが好ましい。またノルエピネフリン再取り込み阻害物質は、他の受容体において有意な直接的アゴニストまたはアンタゴニスト活性を示さないことが好ましい。ノルエピネフリン再取り込み阻害物質はアトモキセチン、レボキセチン、または(R)−N−メチル−3−(2−メチルチオフェノキシ)−3−フェニルプロピルアミンから選択するのが特に好ましい。本発明の方法に塩酸アトモキセチンを使用することが本発明における最も好ましい態様である。
この発明の更なる態様は選択的ノルエピネフリン再取り込み阻害活性を有する組成物の投与である。該組成物は一つまたはそれ以上の活性物質からなり、これらは個々に、または一緒になって、ノルエピネフリン再取り込みの選択的な阻害剤となる。
本発明に使用される薬物の投与量は、該薬物の知識を用いる患者担当の医師により、臨床試験で決定される併用薬の性質、医師が処置中の疾患以外の疾患など患者の特性に基づき最終分析として決定されるべきである。ここで投与量の概要と好ましい投与量を述べる。
アトモキセチン: 成人および年長の青年では: 約5mg/日から約200mg/日;好ましくは約60から約150mg/日の範囲;より好ましくは約60から約130mg/日の範囲;さらにより好ましくは約50から約120mg/日の範囲;小児および年少の青年では: 約0.2から約3.0mg/kg/日;好ましくは約0.5から約1.8mg/kg/日の範囲;
式Iの化合物: 約0.01mg/kgから約20mg/kg;好ましい1日用量は約0.05mg/kgから10mg/kg;理想的には約0.1mg/kgから約5mg/kg;
レボキセチン: 約1から約30mgを1から4回/日;好ましくは約5から約30mgを1回/日。
認知不全は多くの他の障害を持つ患者に現れる。本発明は、ノルエピネフリン再取り込み阻害物質を使用し、単独で現れる認知不全または他の障害とともに現れる認知不全を処置することを含む。例えば、統合失調症の患者は共通して認知不全を含む症状を示す。従って本発明の一態様は統合失調症と併発する認知不全の処置のためのノルエピネフリン再取り込み阻害物質の使用である。また統合失調症の患者はしばしば感情の平板化、非社会性、アネルギー、意欲消失、性快感消失症のような陰性症状を示す。本発明のさらなる態様は、統合失調症の陰性症状の処置のためのノルエピネフリン再取り込み阻害物質の使用である。
本発明はさらに、精神病に罹患している、または罹患しやすい患者を処置する方法であって、該患者に第一成分として抗精神病薬の効果的な量と第二成分としてノルエピネフリン再取り込み阻害物質の効果的な量を組み合わせて投与する方法を提供する。本発明はまた、抗精神病薬である第一成分、ノルエピネフリン再取り込み阻害物質である第二成分を含む医薬組成物を提供する。
本発明のこの面における一般的な説明をすれば、第一成分は抗精神病薬として作用する化合物である。抗精神病薬はハロペリドールのような定型抗精神病薬または非定型抗精神病薬のどちらかである。非定型抗精神病薬には、ハロペリドールのような定型抗精神病薬に比べ、処置につきものである急性錐体外路症状、特に筋緊張異常が起こりにくいという本質的な特徴がある。非定型抗精神病薬の原型であるクロザピンは、次のような性質が定型抗精神病薬と違っている:
(1)定型抗精神病薬に非反応性である統合失調症患者の精神病理全般の処置に、より大きな効果がある;(2)統合失調症の陰性症状の処置において、より大きな効果がある;そして(3)処置に伴う血清プロラクチン濃度の増加の頻度が少なく、量的にも小さい(Beasleyら、Neuropsychopharma−cology、14(2)、111−123、(1996))。定型抗精神病薬も非定型抗精神病薬も本発明の方法や製剤に有用であるが、第一成分は非定型抗精神病薬であることが好ましい。
定型抗精神病薬には次のものがあるが、これらに限定されない:
クロルプロマジン、2−クロロ−10−(3−ジメチルアミノプロピル)フェノチアジンは、米国特許2,645,640に記載されている。その薬理作用は(Crismon、Psychopharmacol.Bul.、4、151(October 1967)にて概説されている;
ドロペリドール、1−(1−[3−(p−フルオロベンゾイル)プロピル]−1,2,3,6−テトラヒドロ−4−ピリジル)−2−ベンゾイミダゾリノンは、米国特許3,141,823に記載されている;
ハロペリドール、4−[4−(4−クロロフェニル)−4−ヒドロキシ−1−ピペリジニル]−1−(4−フルオロフェニル)−1−ブタノンは米国特許3,438,991に記載されている。精神病におけるその治療学的有効性は(BeresfordとWard、Drugs、33、31−49(1987)に報告されている;
チオリダジン、1−ヒドロキシ−10−[2−(1−メチル−2−ピリジニル)エチル]−2−(メチルチオ)フェノチアジン塩酸塩はBourquinら、(Helv.Chim.Acta、41、1072(1958))に記載されている。抗精神病薬としてのその使用は(Axelssonら、Curr.Ther.Res.、21、587(1977))に報告されている;および
トリフルオペラジン、10−[3−(4−メチル−1−ピペラジニル)プロピル]−2−トリフルオロメチルフェンチアジン塩酸塩は米国特許2,921,069に記載されている。
非定型抗精神病薬には次のものがあるが、これらに限定されない:
オランザピン、2−メチル−4−(4−メチル−1−ピペラジニル)−10H−チエノ[2,3−b][1,5]ベンゾジアゼピンは既知の化合物であり、米国特許番号5,229,382において統合失調症、統合失調症様障害、急性躁病、軽度の不安神経症、および精神病の処置に有用であると記載されている;
クロザピン、8−クロロ−11−(4−メチル−1−ピペラジニル)−5H−ジベンゾ[b,e][1,4]ジアゼピンは米国特許番号3,539,573に記載されている。統合失調症の処置における臨床効果は(Hanesら、Psychopharmacol.Bull.、24、62(1988)に記載されている;
リスペリドン、3−[2−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンズイソオキサゾール−3−イル)ピペリジノ]エチル]−2−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン、および精神病の処置におけるその使用は、米国特許番号4,804,663に記載されている;
セルチンドール、1−[2−[4−[5−クロロ−1−(4−フルオロフェニル)−1H−インドール−3−イル]−1−ピペリジニル]エチル]イミダゾリジン−2−オンは、米国特許番号4,710,500に記載されている。統合失調症の処置におけるその使用は米国特許番号5,112,838および5,238,945に記載されている;
クエチアピン、5−[2−(4−ジベンゾ[b,f][1,4]チアゼピン−11−イル−1−ピペラジニル)エトキシ]エタノール、および統合失調症の処置における有用性を示す検定におけるその活性は米国特許番号4,879,288に記載されている。クエチアピンは通常は(E)−2−ブテンジオアート(2:1)塩として投与される;そして
ジプラシドン、5−[2−[4−(1,2−ベンゾイソチアゾール−3−イル)−1−ピペラジニル]エチル]−6−クロロ−1,3−ジヒドロ−2H−インドール−2−オンは通常、塩酸一水和物として投与される。この化合物は米国特許番号4,831,031および5,312,925に記載されている。統合失調症の処置における有用性を示す検定におけるその活性は米国特許番号4,831,031に記載されている。
同様に、本発明のこの局面では広義には、第二成分化合物は、前述のようなノルエピネフリン再取り込み阻害物質として機能するあらゆる化合物である。
第一成分化合物としては単一の抗精神病薬の使用が好ましいが、必要または所望ならば二つまたはそれ以上の抗精神病薬の組み合わせも、第一成分として用いることができると考えられる。同様に、第二成分化合物としては単一のノルエピネフリン再取り込み阻害物質の使用が好ましいが、二つまたはそれ以上のノルエピネフリン再取り込み阻害物質の組み合わせも、必要または所望ならば第二成分として用いてもよい。
第一、第二成分化合物はどのような組み合わせでも有用で価値があるが、次に示すような組み合わせは特に有益で好ましい:
オランザピン/アトモキセチン
オランザピン/レボキセチン
オランザピン/(R)−N−メチル−3−(2−メチルチオフェノキシ)−3−フェニルプロピルアミン
クロザピン/アトモキセチン
リスペリドン/アトモキセチン
セルチンドール/アトモキセチン
クエチアピン/アトモキセチン
ジプラシドン/アトモキセチン
一般に、第一成分としてオランザピンを用いた組み合わせおよび処置が好ましい。さらに、第二成分としてアトモキセチンを用いた組み合わせおよび処置が好ましい。特に好ましいのは、第一成分としてオランザピンを用い、第二成分としてアトモキセチンを用いた組み合わせおよび処置である。第一成分がオランザピンの場合、それは米国特許5,736,541に記載されているII型オランザピンであるのが特に好ましい。
II型オランザピン多形体は、実質的に純粋なII型オランザピン多形体として投与するのがさらに好ましい。本明細書で用いられる「実質的に純粋」とは、I型の混在が約5%以下、好ましくは約2%以下、さらに好ましくは約1%以下であるII型を意味する。さらに、「実質的に純粋」なII型は、望ましくない化学的不純物や残留溶媒または水を意味する関連物質を約0.5%以下しか含まない。特に、「実質的に純粋」なII型はアセトニトリル含量が約0.05%よりも少なく、より好ましくは約0.005%以下よりも少なくすべきである。くわえて、本発明の多形体に含まれる付随水は0.5%よりも少なくすべきである。
II型オランザピンが好ましいが、本明細書で用いる「オランザピン」なる用語は、特に明示しない限り、あらゆる溶媒和物や多形体を包含する。
当業者の理解するところでは、本発明で使用されるほとんどまたは全ての化合物は塩の形成が可能であり、遊離塩基よりも容易に結晶化、精製されることが多いので、塩形態の医薬が通常使用される。全ての場合において、本明細書では、前記医薬の塩としての使用を考慮しており、それが多くは好ましく、あらゆる化合物の製薬的に許容される塩はその名称に含まれる。特に好ましい製薬的に許容される塩は塩酸から形成される塩である。
本発明のこの態様において使用される第一成分薬物の投与量は、該薬物の知識を用いる患者担当の医師により、臨床試験で決定される併用薬の性質、医師が処置中の疾患以外の疾患など患者の特性に基づき最終分析として決定されるべきである。ここで投与量の概要と、好ましい投与量を説明する。いくつかの薬物の投与量ガイドラインをはじめに個々に述べる;あらゆる所望の組み合わせに対するガイドラインを作成するためには、それぞれの成分薬物に対するガイドラインをあてはめればよい。
クロルプロマジン: 1日約25−75mgから1日約75−150mg;
ドロペリドール: 約5mgを注射;
ハロペリドール: 約1−15mg/日から約100mg/日を経口または注射にて投与;
チオリダジン: 1日約75−150mg;
トリフルオペラジン: 約4−10mg/日から約15−20mg/日;
オランザピン: 約0.25から50mgを1日1回;好ましくは、1から30mgを1日1回;最も好ましくは1から25mgを1日1回;
クロザピン: 1日に約12.5から900mg;好ましくは1日約150から450mg;
リスペリドン: 1日約0.25から16mg;好ましくは1日約2から8mg;
セルチンドール: 1日約0.0001から1.0mg/kg;
クエチアピン: 約1.0から40mg/kgを1日1回、または数回に分けて;
ジプラシドン: 1日約5から500mg;好ましくは1日約50から100mg。
より一般的に言えば、上記ガイドラインの要領に従って第一および第二成分化合物の投与量を選択することにより、本発明における組み合わせを作成できる。
本発明の補助療法的側面においては、第一成分を第二成分と一緒に、両化合物が体内で同時に有効レベルに達するような手段で投与する。補助的配合剤は経口投与するのが好ましい。両化合物はひとつの投与形態として同時に、または別々に投与できる。ところが、経口投与が唯一の経路でも唯一の好ましい経路でもない。例えば、経口薬の摂取を忘れることが多かったりそれが嫌いだったりする患者には、経皮投与はとても望ましい方法であり得る。皮下投与、静脈内投与、筋内投与、経鼻投与、または直腸内投与も特定の状況下では賢明な場合がある。とにかく投与経路は様々であり、薬物の物理的性質や、患者と介護者の利便性や、他の関連環境に制限され得る(Remington’s Pharmaceutical Sciences、第18版、Mack Publishing Co.(1990))。
補助的組み合わせは、単一の医薬組成物として投与でき、このように両化合物を含む医薬組成物は本発明の重要な態様である。そのような組成物は、製薬的に許容されるならばどのような物理的形態であってもよいが、経口的に使用できる医薬組成物が特に好ましい。そのような補助的医薬組成物は、両化合物それぞれの有効量を含んでおり、その有効量は投与する化合物の1日の用量と関係する。それぞれの補助的投与単位は、全ての化合物の1日用量を含むことができ、または1日用量の1/3など該用量の一部を含むことができる。あるいは、それぞれの投与単位は化合物の一方の全用量と、他方の化合物の用量の一部を含むことができる。そのような場合、患者は1日に、ひとつの配合投与単位と、他方の化合物のみを含むひとつまたはそれ以上の投与単位とを服用することになる。それぞれの投与単位に含まれるそれぞれの薬物の量は、治療に用いられる薬物および、その補助治療が必要な症状などの他の要因に依拠している。
本発明の医薬組成物は、製薬の分野で周知の方法で調製する。担体や賦形剤は、活性成分の運搬体または媒質となり得る、固形、半固形、または液体物質である。適当な担体や賦形剤は当分野でよく知られている。医薬組成物は、経口、吸入、非経口または局所的使用に適合でき、錠剤、カプセル、エアロゾル、吸入剤、坐薬、溶液剤、懸濁剤などの形状で患者に投与できる。
本発明の方法に有用な化合物は、例えば不活性な希釈液またはカプセルとともに、または錠剤に圧縮して経口投与できる。経口投与治療では、化合物は、賦形剤に組み入れて、錠剤、トローチ、カプセル、エリキシル剤、懸濁剤、シロップ、ウエハース、チューインガムなどの形状で用いてもよい。これらの製剤は、本発明の化合物である活性成分を少なくとも4%含むべきであるが、それは、形状によって変動でき、通常は単位重量の4%から約70%でよい。組成物中の化合物の量は、適当な用量が得られるような量である。本発明の方法に有用な組成物や製剤で好ましいものは、当業者によって決定され得る。
錠剤、丸剤、カプセル剤、トローチ剤などはまた、次のような補助剤を1つまたはそれ以上含む: 微結晶性のセルロース、トラガカント・ガムまたはゼラチンのような結合剤; デンプンやラクトースのような賦形剤、アルギン酸、プリモジェル(Primogel)、コーンスターチなどのような崩壊剤; ステアリン酸マグネシウムまたはステロテックス(Sterotex)のような滑沢剤; コロイド状二酸化ケイ素のような流動促進剤; およびスクロースやサッカリンのような甘味剤、あるいはペパーミント、サリチル酸メチル、またはオレンジ香料のような香味剤を加えてもよい。投与単位形態がカプセル剤の場合、上記タイプの材料に加えて、ポリエチレングリコールや脂肪油のような液体の担体を含んでもよい。他の投与単位形態は、投与単位の物理的形態を改変する他の様々な材料、例えばコーティングを含むことがある。従って、錠剤または丸剤は、砂糖やセラックまたは他のコーティング材でコーティングしてもよい。シロップは、本発明の化合物に加えて、甘味剤や一種の防腐剤としてスクロース、色素や着色料および香料を含んでもよい。これらの様々な組成物の調製に用いられる材料は、使用する用量において製薬的に純粋であり、無毒性でなくてはならない。
R−(−)−N−メチル 3−((2−メチルフェニル)オキシ)−3−フェニル−1−アミノプロパン塩酸塩(アトモキセチン)の投与に有用な製剤は、R−(−)−N−メチル 3−((2−メチルフェニル)オキシ)−3−フェニル−1−アミノプロパン塩酸塩と希釈剤および滑沢剤との乾燥混合物を含む。アルファ化コーンスターチのようなデンプンは適当な希釈剤であり、ジメチコーンのようなシリコンオイルは、ゼラチン硬カプセル剤に使用する適当な滑沢剤である。適当な製剤は、約0.4から26%のR−(−)−N−メチル 3−((2−メチルフェニル)オキシ)−3−フェニル−1−アミノプロパン塩酸塩、約73から99%のデンプン、および約0.2から1.0%のシリコンオイルを含ませて調製する。次の表に、特に好ましいアトモキセチン製剤について示す:

Figure 2005517647

Figure 2005517647
非経口投与治療では、本発明の化合物は溶液剤や懸濁剤中に混ぜ合わせる。これらの製剤は通常、本発明の化合物を少なくとも0.1%含むが、その重量の0.1から約90%の間で変動できる。そのような組成物中の式Iの化合物の量は、適当な投与量が得られる量である。溶液剤や懸濁剤もまた、次の補助剤を1つまたはそれ以上含むことができる: 注射用水、生理食塩水、不揮発性油、ポリエチレングリコール、グリセリン、プロピレングリコール、または他の合成溶媒などの滅菌希釈剤; ベンジルアルコールやメチルパラベンのような抗菌剤; アスコルビン酸や亜硫酸水素ナトリウムなどの抗酸化剤; エチレン ジアミンテトラ−酢酸のようなキレート化剤; 酢酸塩、クエン酸塩、リン酸塩などの緩衝剤、および塩化ナトリウムやブドウ糖のような浸透圧調整剤。非経口製剤は、アンプルや、使い捨ての注射器やガラスかプラスチックの複数回投与用バイアルの中に封入できる。好ましい組成物や製剤は当業者が決定すればよい。
ノルエピネフリン再取り込みの阻害
化合物のノルエピネフリン再取り込み阻害能は、Wongら、(前掲)の基本手順により測定できる。
体重が150−250gの雄のSDラットを断頭し、脳を素早く摘出する。大脳皮質を、0.32Mスクロース、10mMグルコースを含む9倍量の培地中でホモジナイズする。1000×gで10分次いで17000×gで28分、分画遠心し、粗製のシナプトソーム調製物を単離する。最終ペレットを同培地に懸濁し、同日に使用するまで氷中に置く。
シナプトソームのH−ノルエピネフリン取り込みは、次のように決定する。皮質のシナプトソーム(タンパク質1mg相当量)を、10mMグルコース、0.1mMイプロニアジド、1mMアスコルビン酸、0.17mM EDTA、および50nMH−ノルエピネフリンを含むクレブス−重炭酸培地1mL中で37℃で5分間インキュベートする。反応混合液を氷冷したクレブス−重炭酸緩衝液2mLで即座に希釈し、細胞収穫器(Brandel、Gaithersburg、MD)で吸引濾過する。濾紙を氷冷した0.9%生理食塩水約5mLで二回すすぎ、H−ノルエピネフリン取り込みを液体シンチレーションカウンターで判定する。4℃でのH−ノルエピネフリンの蓄積を基底値とし、全ての測定値から差し引く。H−ノルエピネフリン蓄積を50%阻害するのに必要な試験化合物濃度(IC50値)を直線回帰分析で決定する。
本発明は認知不全の処置法を提供する。認知不全は、多くの疾患を持つ患者に発症し得る。本発明の方法は、米国精神医学会議出版の精神疾患の診断・統計マニュアル、第4版(DSM−IV)に分類される疾患に随伴する認知不全の処置に有用である。読者の利便性のためにDSMコード番号を以下に示す。

一般身体疾患による精神錯乱 293.0
特定不能の精神錯乱 780.09
アルツハイマー型痴呆
精神錯乱を伴う早期発症型 290.11
妄想を伴う早期発症型 290.12
無併発性早期発症型 290.10
精神錯乱を伴う晩期発症型 290.3
妄想を伴う晩期発症型 290.20
無併発性晩期発症型 290.0
血管型痴呆
精神錯乱を伴う 290.41
妄想を伴う 290.42
無併発性 290.40
HIV疾患による痴呆 294.1
頭部外傷による痴呆 294.1
パーキンソン病による痴呆 294.1
ハンチントン病による痴呆 294.1
ピック病による痴呆 290.10
クロイツフェルト-ヤコブ病による痴呆 290.10
他の一般身体疾患による痴呆 294.1
特定不能の痴呆 294.8
一般身体疾患による健忘症 294.0
特定不能の健忘症 294.8
特定不能の認知障害 294.9
妄想型統合失調症 295.30
解体型統合失調症 295.10
緊張型統合失調症 295.20
非定型型統合失調症 295.90
残遺型統合失調症 295.60
統合失調症様障害 295.40
統合失調症感情障害 295.70

当業者は、上記列記した疾患は、認知不全が現れうる症状の例証であると認識しており、これらはいかなる意味においても本発明の範囲を限定することを意図するものではない。
本発明の補助療法的側面による処置が必要な精神病状には、統合失調症、統合失調症様疾患、急性躁病、および統合失調性感情障害がある。これらの病状についた病名は、複数の病態を代表するものである。次のリストは、これらの多くの病態を示しており、このうち多くが米国精神医学会議出版の精神疾患の診断・統計マニュアル、第4版(DSM)に分類されている。利用する場合の読者の便宜のために、これらの病態のDSMコード番号を次に示す。

妄想型統合失調症 295.30
解体型統合失調症 295.10
緊張型統合失調症 295.20
非定型型統合失調症 295.90
残遺型統合失調症 295.60
統合失調症様障害 295.40
統合失調症感情障害 295.70
本発明はまた、閉経期の開始と関連する認知不全の処置にも有用である。
本発明の方法は、小児、青年、成人患者の処置に効果があり、症状や処置法の詳細に患者の年齢差による有意な差はない。とはいえ大まかに言えば、本発明では、小児は思春期以前の患者、青年は思春期から18歳までの患者、成人は18歳またはそれ以上の患者とみなす。
実施例1
前初期遺伝子c−fosおよびそのタンパク質産物は、神経細胞活性化のマーカーとしてますます利用されている(Dragunow and Faull、J.Neurosci.Methods、29、261−265(1989); Morgan and Curran、Prog.In Brain Res.、86、287−294(1990); Robertsonら、J.Pharmacol.Exp.Ther.、271、1058−1066(1994))。c−fos活性化は、アトモキセチンの場合次に示すように測定される。
アトモキセチン(3mg/kg、i.p.)投与から2時間後、ラットをペントバルビタールナトリウム(60mg/kg、i.p.)で深く麻酔し、リン酸緩衝食塩水(PBS)100ml、続いて4%パラホルムアルデヒドPBS溶液100mlを心臓から灌流した。脳を素早く摘出し、4%パラホルムアルデヒドで90分固定した後、4℃の30%スクロース中に移して飽和させた。急凍結させた後、30μmの切片を連続して切り出し、免疫組織化学的処理に移るまでPBS中に置いた。手短に述べると、阻止血清(blocking serum)と0.5%Triton−X100を含むPBS中で切片を1時間インキュベートした。その後、抗−Fos抗体(Santa Cruz Biotechnology,Inc.)とともに切片を4℃で一晩インキュベートした。Fos−様免疫活性は、Vectastain ABC Elite Kit(Vector Labs、Burlingame、CA)を用い、キットに添付の標準プロトコルに従って視覚化した。クロマジェン(chromagen)としてニッケル−増強ジアミノベンジジン(DAB)を用い、灰黒色の沈殿産物を得た。Fos免疫活性の視覚化に続いて、切片をゼラチンでコーティングしたスライドガラス上に乗せ、乾燥させた。それから切片を脱水し、カバーガラスをそっとかけた。MCID M2画像化システム(Imaging Research、St.Catherines、Ontario)を用い、Fos発現細胞を定量化した。
驚くべきことに、次表のデータに示されるように、アトモキセチンはc−fos発現を皮質領においてのみ増加させた。

Figure 2005517647

*=p<0.001
** Fos陽性細胞/mm2

Claims (7)

  1. 認知不全の処置のための医薬製造における選択的ノルエピネフリン再取り込み阻害物質の使用。
  2. 選択的ノルエピネフリン再取り込み阻害物質が、アトモキセチン、レボキセチン、および式I:

    Figure 2005517647
    I

    [式中、XはC1−C4アルキルチオ、YはC1−C2アルキル]で示される化合物またはそれらの製薬的に許容される塩からなる群から選択される、請求項1記載の使用。
  3. 選択的ノルエピネフリン再取り込み阻害物質がアトモキセチンである、請求項2記載の使用。
  4. 選択的ノルエピネフリン再取り込み阻害物質が塩酸アトモキセチンである、請求項2記載の使用。
  5. 痴呆による認知不全を処置するための、請求項1−4のいずれか記載の使用。
  6. 精神錯乱による認知障害を処置するための、請求項1−4のいずれか記載の使用。
  7. 統合失調症による認知不全を処置するための、請求項1−4のいずれか記載の使用。
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