JP2004529850A - 性機能不全の処置および防止のための方法および組成物 - Google Patents

性機能不全の処置および防止のための方法および組成物 Download PDF

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Abstract

要約書なし。

Description

【0001】
本願は、1999年8月11日出願の米国出願第09/372,158号の一部継続出願であり、その全内容が参照により本明細書に組み入れられるものとする。
【0002】
1. 発明の分野
本発明は、ドーパミン再取込みインヒビター、特に、シブトラミンのラセミ形または光学的に純粋な代謝産物の使用方法およびそれを含む組成物に関する。
【0003】
2. 発明の背景
シブトラミンは、化学名が[N−1−[1−(4−クロロフェニル)クロロブチル]−3−メチルブチル]−N,N−ジメチルアミンであり、米国特許第4,746,680号および同第4,806,570号に最初に開示されたニューロン系モノアミン再取込みインヒビターである。シブトラミンは、ノルエピネフリンならびにそれよりも程度は低いがセロトニンおよびドーパミンの再取込みを阻害する。たとえば、Buckett et al., Prog. Neuro−psychopharm. & Biol. Psychiat., 12:575−584, 1988; King et al., J. Clin. Pharm., 26:607−611(1989)を参照されたい。
【0004】
ラセミ形シブトラミンは、MERIDIA(登録商標)という商品名で塩酸塩一水和物として市販されており、肥満症の処置に効能を示す(Physician’s Desk Reference(登録商標)1494−1498(53rd ed., 1999))。ラセミ形シブトラミンを用いる肥満症の処置については、たとえば、米国特許第5,436,272号に開示されている。
【0005】
シブトラミンは、広く研究されてきたように思われる。そして、報告によると、様々な障害の処置に使用可能である。たとえば、米国特許第4,552,828号、同第4,746,680号、同第4,806,570号、および同第4,929,629号には、ラセミ形シブトラミンを用いる抑鬱症の処置方法が開示されており、また、米国特許第4,871,774号および同第4,939,175号には、ラセミ形シブトラミンを用いるパーキンソン病および老年性痴呆症の処置方法がそれぞれ開示されている。シブトラミンの他の用途は、PCT公開WO95/20949号、同WO95/21615号、同WO98/11884号、および同WO98/13033号に開示されている。さらに、シブトラミンの光学的に純粋なエナンチオマーも開発の検討がなされてきた。たとえば、PCT公開WO94/00047号および同94/00114号には、それぞれシブトラミンの(+)および(−)−エナンチオマーを用いて抑鬱症および関連障害を処置する方法が開示されている。
【0006】
シブトラミンは、経口投与後、胃腸管から急速に吸収され、広範にわたる初回通過代謝を受けて、以下に示される一次代謝産物デスメチルシブトラミンおよびジデスメチルシブトラミンになる。
【0007】
【化1】
Figure 2004529850
【0008】
デスメチルシブトラミンおよびジデスメチルシブトラミンは、in vitroでシブトラミンよりも強力なノルアドレナリンおよび5−ヒドロキシトリプタミン(5HT;セロトニン)再取込みインヒビターであることが報告されている(Stock, M.J., Int’l J. Obesity, 21(Supp. 1):S25−S29(1997))。しかしながら、シブトラミンおよびその代謝産物は、セロトニン作動性受容体(5−HT、5−HT 、5−HT1D、5−HT 、5−HT )、アドレナリン作動性受容体、ドーパミン作動性受容体、ムスカリン性受容体、ヒスタミン作動性受容体、グルタメート受容体、ベンゾジアゼピン受容体などの広範にわたる神経伝達物質受容体に対して無視できる程度の親和性しかもたないことも報告されている。同上。
【0009】
シブトラミンは、さまざまな悪影響を示す。たとえば、Physician’s Desk Reference(登録商標)1494−1498(53rd ed, 1999)を参照されたい。報告されているシブトラミンの利点および処置上の問題点と併せて、この事実は、性機能(たとえば、勃起)不全、情動障害、体重増加または肥満、大脳機能障害、疼痛、強迫性障害、物質乱用、慢性障害、不安、摂食障害、片頭痛、および失禁(これらに限定されるものではないが)のような障害の処置または防止に使用することのできる化合物および組成物の発見を促すことになった。特に、そのような障害および状態の処置および防止に使用することができ、しかも、シブトラミンに伴う悪影響が低減された化合物および組成物が望まれる。
【0010】
3. 発明の概要
本発明には、ヒトを含む哺乳動物におけるニューロンによるモノアミンの取込みを阻害することにより改善される障害の処置および防止のための方法、医薬組成物、および剤形が包含される。そのような障害の例として、性機能(たとえば、勃起)不全、情動障害、体重増加または肥満、大脳機能障害、疼痛、強迫性障害、物質乱用、慢性障害、不安、摂食障害、片頭痛、および失禁が挙げられるが、これらに限定されるものではない。本発明の方法は、そのような処置または防止を必要とする患者に、治療上もしくは予防上有効な量のラセミ形もしくは光学的に純粋なシブトラミン代謝産物、または製薬上許容されるその塩、溶媒和物、もしくは包接物を投与することを含む。
【0011】
本発明にはまた、性機能不全の処置または防止を必要とする患者に、治療上または予防上有効な量のドーパミン再取込みインヒビターおよび5−HTアンタゴニストを補助的に投与することを含む、性機能不全の処置方法または防止方法が包含される。性機能不全としては、勃起不全が挙げられるが、これに限定されるものではない
【0012】
本発明の医薬組成物は、治療上または予防上有効な量のニューロン系モノアミン再取込みインヒビターを含有する。好ましいニューロン系モノアミン再取込みインヒビターとしては、アポモルフィン、ラセミ形および光学的に純粋なシブトラミン代謝産物、ならびに製薬上許容されるその塩、溶媒和物、および包接物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。本発明の医薬組成物にはさらに、限定されるものではないが、5−HTアンタゴニストなどの他の薬剤物質が含まれていてもよい。
【0013】
本発明には、有効なドーパミン、セロトニン、およびノルエピネフリン再取込みインヒビターとしてラセミ形および光学的に純粋なシブトラミン代謝産物の使用が包含される。ラセミ形および光学的に純粋なシブトラミン代謝産物としては、(+)−デスメチルシブトラミン、(−)−デスメチルシブトラミン、(±)−デスメチルシブトラミン、(+)−ジデスメチルシブトラミン、(−)−ジデスメチルシブトラミン、および(±)−ジデスメチルシブトラミンが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0014】
4. 発明の詳細な説明
本発明は、ニューロンによるモノアミン(たとえば、ドーパミン、セロトニン、およびノルエピネフリン)の再取込みを阻害する方法および組成物に関する。これにより、本発明は、ニューロンによるモノアミンの再取込みを阻害することにより改善される障害を処置または防止する方法を提供する。この方法は、そのような処置または防止を必要とする患者(すなわち、ヒト)に治療上または予防上有効な量のニューロン系モノアミン再取込みインヒビターを投与することを含む。好ましいニューロン系モノアミン再取込みインヒビターは、ラセミ形および光学的に純粋なシブトラミン代謝産物、ならびに製薬上許容されるその塩、溶媒和物、および包接物である。
【0015】
本明細書中で使用する場合、「ニューロンによるモノアミンの再取込みを阻害することにより改善される障害の処置または防止」という用語は、異常なニューロン系モノアミンレベルに関連する状態の症状の軽減を意味する。ニューロンによるモノアミンの再取込みを阻害することにより改善される障害としては、性機能(たとえば、勃起)不全、情動障害、体重増加または肥満、大脳機能障害、疼痛、強迫性障害、物質乱用、慢性障害、不安、摂食障害、片頭痛、および失禁が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0016】
本発明の第1の実施形態には、性機能不全の処置または防止を必要とする患者に治療上または予防上有効な量のドーパミン再取込みインヒビターおよび5−HTアンタゴニストを補助的に投与することを含む、性機能不全の処置方法または防止方法が包含される。
【0017】
本明細書中で使用する場合、「性機能不全」という用語は、男性および女性において心理学的および/または生理学的因子により惹起される性機能不全を包含する。性機能不全の例としては、勃起不全、膣乾燥、性的興奮欠如、またはオルガスム達成不能が挙げられるが、これらに限定されるものではない。「性機能不全」という用語はさらに、心因性性機能不全を包含する。心因性性機能不全の例としては、性欲抑制、性的興奮抑制、女性オルガスム抑制、男性オルガスム抑制、早発射精、機能性性交疼痛、機能性膣痙、および非定型心因性性機能不全が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0018】
この実施形態の好ましい方法では、ドーパミンインヒビターは、アポモルフィン、シブトラミン、ラセミ形および光学的に純粋なシブトラミン代謝産物、ならびにそれらの製薬上許容される塩、溶媒和物、および包接物からなる群より選択されるが、これらに限定されるものではない。特に好ましいドーパミン再取込みインヒビターは、ラセミ形および光学的に純粋なシブトラミン代謝産物である。好ましい5−HTアンタゴニストは、鎮吐剤である。好適な5−HTアンタゴニストの例としては、グラニセトロン(KYTRIL(登録商標))、メトクロプラミド(REGLAN(登録商標))、オンダンセトロン(ZOFRAN(登録商標))、レンザプリド、ザコプリド、トロピセトロン、およびそれらの光学的に純粋な立体異性体、活性代謝産物、ならびに製薬上許容されるそれらの塩、包接物、および溶媒和物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0019】
この実施形態の好ましい方法では、ドーパミン再取込みインヒビターは、経皮的または経粘膜的(たとえば、鼻腔内、舌下または頬腔内)に投与される。この実施形態のさらに好ましい方法では、ドーパミン再取込みインヒビターおよび5−HTアンタゴニストの両方が経皮的または経粘膜的に投与される。
【0020】
本発明の第2の実施形態には、性機能不全の処置または防止を必要とする患者に治療上もしくは予防上有効な量のラセミ形もしくは光学的に純粋なシブトラミン代謝産物、または製薬上許容されるその塩、溶媒和物、もしくは包接物を投与することを含む、性機能不全の処置方法または防止方法が包含される。この実施形態の好ましい方法では、ラセミ形もしくは光学的に純粋なシブトラミン代謝産物、または製薬上許容されるその塩、溶媒和物、もしくは包接物は、経皮的または粘膜的に投与される。
【0021】
本発明の第3の実施形態には、情動障害の処置または防止を必要とする患者に治療上もしくは予防上有効な量のラセミ形もしくは光学的に純粋なシブトラミン代謝産物、または製薬上許容されるその塩、溶媒和物、もしくは包接物を投与することを含む、情動障害の処置方法または防止方法が包含される。情動障害としては、抑鬱症(たとえば、鬱病)、注意欠陥障害(活動亢進を伴う注意欠陥障害および注意欠陥/活動亢進障害を含む)、双極性状態および躁状態、気分変調性障害、ならびに循環気質障害が挙げられるが、これらに限定されるものではない。本明細書中で使用する場合、「注意欠陥障害」(ADD)、「活動亢進を伴う注意欠陥障害」(ADDH)、および「注意欠陥/活動亢進障害」(AD/HD)という用語は、当業界で容認されている意味で使用される。たとえば、Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders, Fourth Ed., American Psychiatric Association, 1997(DSM−IVTM)およびDiagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders, 3rd Ed., American Psychiatric Association(1981)(DSM−IIITM)を参照されたい。
【0022】
この実施形態の好ましい方法は、注意欠陥障害の処置または防止を必要とする患者に治療上もしくは予防上有効な量のラセミ形もしくは光学的に純粋なシブトラミン代謝産物、または製薬上許容されるその塩、溶媒和物、もしくは包接物を投与することを含む、注意欠陥障害の処置方法または防止方法である。注意欠陥障害の処置または防止において、ラセミ形または光学的に純粋なシブトラミン代謝産物は、光学的に純粋なシブトラミン代謝産物、より好ましくは(−)−デスメチルシブトラミンまたは(−)−ジデスメチルシブトラミンである。
【0023】
この実施形態の他の好ましい方法は、抑鬱症の処置または防止を必要とする患者に治療上もしくは予防上有効な量のラセミ形もしくは光学的に純粋なシブトラミン代謝産物、または製薬上許容されるその塩、溶媒和物、もしくは包接物を投与することを含む、抑鬱症の処置方法または防止方法である。本明細書中で使用する場合、「抑鬱症の処置または防止」という用語は、気分の変化、強い悲哀感、絶望感、精神遅滞、集中力欠如、悲観的心配、動揺、自己非難などの抑鬱症状の軽減または防止を意味するが、これらに限定されるものではない。この方法により身体的変化を軽減または防止することもできる。そのような身体的変化としては、不眠症、食欲不振、活力および性欲の低下、ならびにホルモンサーカディアンリズムの異常が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0024】
本発明の第4の実施形態には、体重増加もしくは肥満の処置または防止を必要とする患者に治療上もしくは予防上有効な量のラセミ形もしくは光学的に純粋なシブトラミン代謝産物、または製薬上許容されるその塩、溶媒和物、もしくは包接物を投与することを含む、体重増加もしくは肥満の処置方法または防止方法が包含される。本明細書中で使用する場合、「体重増加もしくは肥満の処置または防止」という用語は、限定されるものではないが、体重の減少、過体重の軽減、体重増加の軽減、または肥満の軽減、および体重増加の防止を意味するが、これらはすべて、通常、食物の不必要な摂取が原因で生じる。
【0025】
本発明の第5の実施形態には、大脳機能障害の処置または防止を必要とする患者に治療上もしくは予防上有効な量のラセミ形もしくは光学的に純粋なシブトラミン代謝産物、または製薬上許容されるその塩、溶媒和物、もしくは包接物を投与することを含む、大脳機能障害の処置方法または防止方法が包含される。大脳機能障害としては、老年性痴呆、アルツハイマー型痴呆、記憶喪失、健忘症/健忘症候群、意識障害、昏睡、注意力低下、言語障害、パーキンソン病、レノックス症候群、自閉症、癲癇、多動症候群、および統合失調症が挙げられるが、これらに限定されるものではない。大脳機能障害は、限定されるものではないが、脳梗塞、脳内出血、脳動脈硬化、脳静脈血栓、および頭部外傷のような脳血管疾患、ならびに意識障害、老年性痴呆、昏睡、注意力低下、および言語障害からなる群より選択される症状を有する状態などの要因により惹起される可能性がある。本明細書中で使用する場合、「大脳機能障害の処置または防止」という用語は、大脳機能障害を伴う1つ以上の症状の軽減または防止を意味する。
【0026】
本発明の第6の実施形態には、慢性疼痛などの疼痛の処置または防止を必要とする患者に治療上もしくは予防上有効な量のラセミ形もしくは光学的に純粋なシブトラミン代謝産物、または製薬上許容されるその塩、溶媒和物、もしくは包接物を投与することを含む、慢性痛などの疼痛の処置方法または防止方法が包含される。
【0027】
本発明の第7の実施形態には、強迫性障害の処置または防止を必要とする患者に治療上もしくは予防上有効な量のラセミ形もしくは光学的に純粋なシブトラミン代謝産物、または製薬上許容されるその塩、溶媒和物、もしくは包接物を投与することを含む、強迫性障害の処置方法または防止方法が包含される。
【0028】
本発明の第8の実施形態には、物質乱用の処置または防止を必要とする患者に治療上もしくは予防上有効な量のラセミ形もしくは光学的に純粋なシブトラミン代謝産物、または製薬上許容されるその塩、溶媒和物、もしくは包接物を投与することを含む、物質乱用の処置方法または防止方法が包含される。本明細書中で使用する場合、「物質乱用」という用語は、薬物またはアルコールの乱用ならびにそれに対する身体的および/または心理的嗜癖を包含する。「物質乱用」という用語はさらに、当業界で容認されている意味をも包含する。たとえば、DSM−IVTMおよびDSM−IIITMを参照されたい。
【0029】
この実施形態に包含される好ましい方法は、コカインおよび/またはヘロイン乱用の処置方法または防止方法である。
【0030】
本発明の第9の実施形態には、ニコチン中毒の処置または防止を必要とする患者に治療上もしくは予防上有効な量のラセミ形もしくは光学的に純粋なシブトラミン代謝産物、または製薬上許容されるその塩、溶媒和物、もしくは包接物を投与することを含む、ニコチン中毒の処置方法または防止方法が包含される。ニコチン中毒としては、紙巻タバコ、葉巻タバコおよび/またはパイプの喫煙のようなあらゆる既知の形態のニコチン中毒、ならびに噛みタバコ中毒が挙げられる。
【0031】
本発明の第10の実施形態には、喫煙患者に治療上有効な量のラセミ形もしくは光学的に純粋なシブトラミン代謝産物、または製薬上許容されるその塩、溶媒和物、もしくは包接物を投与することを含む、禁煙の誘発方法が包含される。
【0032】
この実施形態に包含される好ましい方法では、ラセミ形もしくは光学的に純粋なシブトラミン代謝産物、または製薬上許容されるその塩、溶媒和物、もしくは包接物を、経口的、経粘膜的、または経皮的に投与する。さらに好ましい方法では、ラセミ形もしくは光学的に純粋なシブトラミン代謝産物、または製薬上許容されるその塩、溶媒和物、もしくは包接物を、経皮的により投与する。
【0033】
この実施形態に包含される他の好ましい方法は、喫煙患者に治療上有効な量のラセミ形もしくは光学的に純粋なシブトラミン代謝産物、または製薬上許容されるその塩、溶媒和物、もしくは包接物、およびニコチンを補助的に投与することを含む、禁煙の誘発方法である。好ましくは、ニコチンおよび/あるいはラセミ形もしくは光学的に純粋なシブトラミン代謝産物、または製薬上許容されるその塩、溶媒和物、もしくは包接物を、経口的、経粘膜的、または経皮的に投与する。さらに好ましくは、ニコチンおよび/あるいはラセミ形もしくは光学的に純粋なシブトラミン代謝産物、または製薬上許容されるその塩、溶媒和物、もしくは包接物を、経皮的に投与する。
【0034】
この実施形態に包含される他の方法は、禁煙に伴う体重増加の処置または防止を必要とする患者に治療上もしくは予防上有効な量のラセミ形もしくは光学的に純粋なシブトラミン代謝産物、または製薬上許容されるその塩、溶媒和物、もしくは包接物を投与することを含む、禁煙に伴う体重増加の処置方法または防止方法である。
【0035】
本発明の第11の実施形態には、ナルコレプシー、慢性疲労症候群、季節性情動障害、繊維筋痛症、および月経前症候群(または月経前不快気分障害)からなる群より選択される慢性障害の処置方法または防止方法が包含される。この方法には、そのような処置または防止を必要とする患者に治療上もしくは予防上有効な量のラセミ形もしくは光学的に純粋なシブトラミン代謝産物、または製薬上許容されるその塩、溶媒和物、もしくは包接物を投与することが含まれる。
【0036】
この実施形態の好ましい方法は、月経前症候群、ナルコレプシー、および慢性疲労の処置方法または防止方法である。
【0037】
本発明の第12の実施形態には、不安の処置または防止を必要とする患者に治療上もしくは予防上有効な量のラセミ形もしくは光学的に純粋なシブトラミン代謝産物、または製薬上許容されるその塩、溶媒和物、もしくは包接物を投与することを含む、不安の処置方法または防止方法が包含される。
【0038】
本発明の第13の実施形態には、摂食障害の処置または防止を必要とする患者に治療上もしくは予防上有効な量のラセミ形もしくは光学的に純粋なシブトラミン代謝産物、または製薬上許容されるその塩、溶媒和物、もしくは包接物を投与することを含む、摂食障害の処置方法または防止方法が包含される。
【0039】
本発明の第14の実施形態には、片頭痛の処置または防止を必要とする患者に治療上または予防上有効な量のラセミ形もしくは光学的に純粋なシブトラミン代謝産物、または製薬上許容されるその塩、溶媒和物、もしくは包接物を投与することを含む、片頭痛の処置方法または防止方法が包含される。
【0040】
本明細書中で使用する場合、「強迫性障害」、「月経前症候群」、「不安」、「摂食障害」、および「片頭痛」という用語は、当業界で容認されている意味に従って使用する。たとえば、DSM−IVTMおよびDSM−IIITMを参照されたい。「処置方法または防止方法」という用語は、これらの障害に関して使用する場合、これら障害に関連する症状および/または影響の改善、防止、または軽減を意味する。
【0041】
本発明の第15の実施形態には、失禁の処置または防止を必要とする患者に治療上もしくは予防上有効な量のラセミ形もしくは光学的に純粋なシブトラミン代謝産物、または製薬上許容されるその塩、溶媒和物、もしくは包接物を投与することを含む、失禁の処置方法または防止方法が包含される。特に、ラセミ形または光学的に純粋なシブトラミン代謝産物を用いて、便失禁、腹圧性尿失禁(「SUI」)、運動性尿失禁、切迫尿失禁、反射性失禁、受動失禁、および溢流尿失禁を処置することができる。
【0042】
本明細書中で使用する場合、「失禁の処置または防止」という用語は、不随意の排便または排尿、便または尿の滴下または漏れなどの失禁の症状の処置、防止、または軽減を意味する。これらの症状は、限定されるものではないが、括約筋制御を変化させる病理、認知機能の喪失、膀胱の過剰膨満、反射異常亢進および/または不随意の尿道弛緩、膀胱に関連する筋肉の衰弱、あるいは神経異常などの1つ以上の原因によるものであると考えられる。
【0043】
この実施形態に包含される好ましい方法は、腹圧性尿失禁の処置方法または防止方法である。この実施形態に包含されるさらに好ましい方法では、患者は、50歳を超える高齢者または13歳未満の子供である。
【0044】
本発明の第16の実施形態には、ラセミ形もしくは光学的に純粋なシブトラミン代謝産物、または製薬上許容されるその塩、溶媒和物、もしくは包接物を含む医薬組成物および剤形が包含される。これらの医薬組成物および剤形は、以上に記載した方法に特に有用である。たとえば、本発明の剤形は、経口投与、経粘膜(たとえば、鼻内、舌下、頬腔内、直腸内および膣内)投与、非経口(たとえば、静脈内および筋肉内)投与、経皮投与、または皮下投与に適している。本発明の好ましい剤形は、経口投与、経粘膜投与、または経皮投与に適している。
【0045】
好ましいラセミ形および光学的に純粋なシブトラミン代謝産物としては、(+)−デスメチルシブトラミン、(−)−デスメチルシブトラミン、(±)−デスメチルシブトラミン、(+)−ジデスメチルシブトラミン、(−)−ジデスメチルシブトラミン、および(±)−ジデスメチルシブトラミンが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0046】
シブトラミンの光学的に純粋な代謝産物が最も好ましい。本明細書中で使用する場合、「光学的に純粋」という用語は、組成物が活性成分の全重量を基準にして約90重量%を超える所望の立体異性体、好ましくは約95重量%を超える所望の立体異性体、さらに好ましくは約99重量%を超える所望の立体異性体を含有することを意味する。たとえば、光学的に純粋な(+)−デスメチルシブトラミンは、(−)−デスメチルシブトラミンを実質的に含有していない。本明細書中で使用する場合、「実質的に含有しない」という用語は、組成物が約10重量%未満、好ましくは約5重量%未満、さらに好ましくは約1重量%未満の化合物を含有することを意味する。
【0047】
ラセミ形および光学的に純粋なシブトラミン代謝産物の製薬上許容される塩、溶媒和物、または包接物とは、本発明の方法、医薬組成物、および剤形に利用可能であると考えられるものである。本明細書中で使用する場合、「製薬上許容される塩」という用語は、製薬上許容される無毒の無機酸または有機酸から調製される塩を意味する。無機酸としては、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硝酸、硫酸、およびリン酸が挙げられるが、これらに限定されるものではない。有機酸には、限定されるものではないが、脂肪族酸、芳香族酸、カルボン酸、および有機スルホン酸酸が包含され、具体的には、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、コハク酸、安息香酸樟脳スルホン酸、クエン酸、フマル酸、グルコン酸、イセチオン酸、乳酸、リンゴ酸、粘液酸、酒石酸、パラ−トルエンスルホン酸、グリコール酸、グルクロン酸、マレイン酸、フロ酸(furoic)、グルタミン酸、安息香酸、アントラニル酸、サリチル酸、フェニル酢酸、マンデル酸、エンボン酸(パモ酸)、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、パントテン酸、ベンゼンスルホン酸、ステアリン酸、スルファニル酸、アルギン酸、およびガラクツロン酸が挙げられるが、これらに限定されるものではない。特に好ましい酸は、臭化水素酸、塩酸、リン酸、および硫酸であり、中でも特に好ましい酸は、塩酸である。
【0048】
本発明の各方法において、シブトラミン代謝産物、または製薬上許容されるその塩、溶媒和物、もしくは包接物は、1種以上のさらなる薬理学的活性化合物と一緒に補助的に投与することができる。すなわち、シブトラミン代謝産物および少なくとも1種のさらなる薬理学的活性化合物は、組み合わせて、同時かつ個別に、または逐次的に、任意の好適な経路で(たとえば、経口的、経皮的、または経粘膜的に)投与される。さらに、本発明の好ましい医薬組成物および剤形には、製薬上許容される賦形剤および/または少なくとも1種のさらなる薬理学的活性化合物が含まれていてもよい。
【0049】
本発明の方法および組成物で使用することのできるさらなる薬理学的活性化合物としては、限定されるものではないが5−HT(たとえば、5−HTおよび5−HT )アゴニストおよびアンタゴニストのように中枢神経系(「CNS」)に作用する薬物;選択的セロトニン再取込みインヒビター(「SSRI」);催眠剤および鎮静剤;抗精神病剤、神経遮断剤、抗不安剤、抗鬱剤、精神安定剤などの精神障害の処置に有用な薬物;アンフェタミンなどのCNS刺激剤;ドーパミン受容体アゴニスト;アンチモン剤;抗パニック剤;心臓血管剤(たとえば、β−遮断剤およびアンギオテンシン変換酵素阻害剤);抗ウイルス剤;抗生物質;抗真菌剤;ならびに抗新生物剤が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0050】
CNSに作用する具体的な薬物としては、SSRI、ベンゾジアゼピン化合物、三環式抗鬱剤、抗精神病剤、抗不安剤、β−アドレナリン作動性アンタゴニスト、5−HT 受容体アンタゴニスト、および5−HT受容体アゴニストが挙げられるが、これらに限定されるものではない。CNSに作用するさらに具体的な薬物としては、ロラゼパム、トモキセチン、オランザピン、レスピラドン(respiradone)、ブスピロン、ヒドロキシジン、およびヴァリウム(valium)が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0051】
選択的セロトニン再取込みインヒビターは、他の神経系活性受容体に対する低減または制限された親和力を有するとともに中枢神経系によるセロトニン取込みを阻害する化合物である。SSRIの例としては、シタロプラム(CELEXA(登録商標));フルオキセチン(PROZAC(登録商標)) フルボキサミン(LUVOX(登録商標));パロキセチン(PAXIL(登録商標));セルトラリン(ZOLOFT(登録商標));ベンラファキシン(EFFEXOR(登録商標));およびそれらの光学的に純粋な立体異性体、活性代謝産物、ならびに製薬上許容されるそれらの塩、溶媒和物、および包接物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0052】
本発明の方法および組成物に使用することのできるベンゾジアゼピン化合物としては、限定されるものではないが、Goodman & Gilman、The Pharmacological Basis of Therapeutics、362−373(9th ed. McGraw−Hill, 1996)に記載のものが挙げられる。具体的なベンゾジアゼピンの例としては、アルプラゾラム、ブロチゾラム、クロルジアゼポキシド、クロバザム、クロナゼパム、クロラゼペート、デモキセパム、ジアゼパム、エスタゾラム、フルマゼニル、フルラゼパム、ハラゼパム、ロラゼパム、ミダゾラム、ニトラゼパム、ノルダゼパム、オキサゼパム、プラゼパム、クアゼパム、テマゼパム、トリアゾラム、薬理学的に活性なそれらの代謝産物および立体異性体、ならびに製薬上許容されるそれらの塩、溶媒和物、包接物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。これら化合物のいくつかの商品名を以下に記載する。
【0053】
アルプラゾラムは、化学名が8−クロロ−1−メチル−6−フェニル−4H−s−トリアゾロ[4,3−α][1,4]ベンゾジアゼピンであり、XANAX(登録商標)という商品名で市販されている。XANAX(登録商標)は、不安障害(汎発性不安障害のDSM−IIITM診断に最も厳密に対応する状態)の管理または不安症状の短期軽減に効能を示す(Physician’s Desk Reference(登録商標)2516−2521(53rd ed., 1999))。
【0054】
クロロジアゼポキシドの塩酸塩は、化学名が7−クロロ−2−(メチルアミノ)−5−フェニル−3H−1,4−ベンゾジアゼピン4−オキシド塩酸塩であり、LIBRIUM(登録商標)という商品名で市販されている。LIBRIUM(登録商標)は、不安障害の管理、または不安症状、急性アルコール中毒の禁断症状、ならびに手術前の心配および不安の短期軽減に効能を示す(Physician’s Desk Reference(登録商標)1369−1370(53rd ed., 1999))。
【0055】
クロナゼパムは、化学名が5−(2−クロロフェニル)−1,3−ジヒドロ−7−ニトロ−2H−1,4−ベンゾジアゼピン−2−オンであり、KLONOPIN(登録商標)という商品名で市販されている。KLONOPIN(登録商標)は、単独でまたは補助剤として、レノックス・ガストー症候群(小発作異型)、無動症、およびミオクローヌス発作の処置に有用である。KLONOPIN(登録商標)はまた、DSM−IVTMに定義されているように、広場恐怖症を伴うまたは伴わないパニック障害の処置に効能を示す(Physician’s Desk Reference(登録商標)2688−2691(53rd ed., 1999))。
【0056】
クロラゼペートの二カリウム塩は、化学名が7−クロロ−2,3−ジヒドロ−2,2−ジヒドロキシ−5−フェニル−1H−1,4−ベンゾジアゼピン−3−カルボン酸二カリウムであり、TRANXENE(登録商標)という商品名で市販されている。TRANXENE(登録商標)は、不安障害の管理または不安症状の短期軽減、部分発作の管理における補助的治療剤として、および急性アルコール中毒の禁断症状の軽減に効能を示す(Physician’s Desk Reference(登録商標)475−476(53rd ed., 1999))。
【0057】
ジアゼパムは、化学名が7−クロロ−1,3−ジヒドロ−1−メチル−5−フェニル−2H−1,4−ベンゾジアゼピン−2−オンであり、VALIUM(登録商標)という商品名で市販されている。VALIUM(登録商標)は、不安障害の管理または不安症状の短期軽減に効能を示す(Physician’s Desk Reference(登録商標)2735−2736(53rd ed., 1999))。
【0058】
エスタゾラムは、化学名が8−クロロ−6−フェニル−4H−s−トリアゾロ[4−3−α][1,4]ベンゾジアゼピンであり、PROZOMTMという商品名で市販されている。PROZOMTMは、寝付き困難、頻繁な夜間の覚醒、および/または早朝の覚醒を特徴とする不眠症の短期管理に効能を示す(Physician’s Desk Reference(登録商標)473−475(53rd ed., 1999))。
【0059】
フルマゼニルは、化学名が8−フルオロ−5,6−ジヒドロ−5−メチル−6−オキソ−4H−イミダゾ[1,5−a](1,4)ベンゾジアゼピン−3−カルボン酸エチルであり、ROMAZICON(登録商標)という商品名で市販されている。ROMAZICON(登録商標)は、ベンゾジアゼピンを用いて全身麻酔を誘発および/または維持する場合、診断および治療の過程でベンゾジアゼピンを用いて鎮静作用を誘発する場合、およびベンゾジアゼピンの過剰投与を管理する場合、ベンゾジアゼピンの鎮静効果の完全なまたは部分的な逆転に効能を示す(Physician’s Desk Reference(登録商標)2701−2704(53rd ed., 1999))。
【0060】
フルラゼパムの塩酸塩は、化学名が7−クロロ−1−[2−(ジエチルアミノ)エチル]−5−(o−フルオロフェニル)−1,3−ジヒドロ−2H−1,4−ベンゾジアゼピン−2−オン二塩酸塩であり、DALMANE(登録商標)という商品名で市販されている。DALMANE(登録商標)は、寝付き困難、頻繁な夜間の覚醒、および/または早朝の覚醒を特徴とする不眠症の処置に有用な催眠剤である(Physician’s Desk Reference(登録商標)2520(52nd ed., 1998)。
【0061】
ロラゼパムは、化学名が7−クロロ−5−(o−クロロフェニル)−1,3−ジヒドロ−3−ヒドロキシ−2H−1,4−ベンゾジアゼピン−2−オンであり、ATIVAN(登録商標)という商品名で市販されている。ATIVAN(登録商標)は、不安障害の管理、不安症状、または抑鬱症状を伴う不安症状の短期軽減に効能を示す(Physician’s Desk Reference(登録商標)3263−3272(53rd ed., 1999))。
【0062】
ミダゾラムの塩酸塩は、化学名が8−クロロ−6−(2−フルオロフェニル)−1−メチル−4H−イミダゾ[1,5−a][1,4]ベンゾジアゼピン塩酸塩であり、VERSED(登録商標)という商品名で市販されている。VERSED(登録商標)は、手術前の鎮静/抗不安/健忘および全身麻酔に効能を示す(Physician’s Desk Reference(登録商標)2720−2726(53rd ed., 1999))。
【0063】
オキサゼパムは、化学名が7−クロロ−1,3−ジヒドロ−3−ヒドロキシ−5−フェニル−2H−1,4−ベンゾジアゼピン−2−オンであり、SERAX(登録商標)という商品名で市販されている。SERAX(登録商標)は、不安障害の管理または不安症状の短期軽減に効能を示す(Physician’s Desk Reference(登録商標)3383−3384(53rd ed., 1999))。
【0064】
クアゼパムは、化学名が7−クロロ−5−(o−フルオロ−フェニル)−1,3−ジヒドロ−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)2H−1,4−ベンゾジアゼピン−2−チオンであり、DORAL(登録商標)という商品名で市販されている。DORAL(登録商標)は、寝付き困難、頻繁な夜間の覚醒、および/または早朝の覚醒を特徴とする不眠症の処置に効能を示す(Physician’s Desk Reference(登録商標)2958(52nd ed., 1998)。
【0065】
テマゼパムは、化学名が7−クロロ−1,3−ジヒドロ−3−ヒドロキシ−1−メチル−5−フェニル−2H−1,4−ベンゾジアゼピン−2−オンであり、RESTORIL(登録商標)という商品名で市販されている。RESTORIL(登録商標)は、不眠症の短期処置に効能を示す(Physician’s Desk Reference(登録商標)2075−2078(53rd ed., 1999))。
【0066】
トリアゾラムは、化学名が8−クロロ−6−(o−クロロフェニル)−1−メチル−4H−s−トリア−ゾロ−[4,3−α][1,4]ベンゾジアゼピンであり、HALCION(登録商標)という商品名で市販されている。HALCION(登録商標)は、不眠症の短期処置に効能を示す(Physician’s Desk Reference(登録商標)2490−2493(53rd ed., 1999))。
【0067】
臨床医、医師、または精神科医であれば、ラセミ形もしくは光学的に純粋なシブトラミン代謝産物、または製薬上許容されるその塩、溶媒和物、もしくは包接物と組み合わせて、上記化合物のどれを所与の障害の処置または防止に使用することができるかわかるであろうが、好ましい組合せを本明細書に開示する。
【0068】
ラセミ形もしくは光学的に純粋なシブトラミン代謝産物、または製薬上許容されるその塩、溶媒和物、もしくは包接物を、以上に列挙したようなベンゾジアゼピンと組み合わせて用いることにより処置または防止することのできる障害としては、本明細書に記載したような情動障害(たとえば、抑鬱症)、不安、摂食障害、および大脳機能障害が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0069】
本発明にはさらに、ラセミ形もしくは光学的に純粋なシブトラミン代謝産物、または製薬上許容されるその塩、溶媒和物、もしくは包接物を、抗精神病剤と組み合わせて使用する方法、およびそれらを組み合わせて含む医薬組成物が包含される。抗精神病剤は、主として、精神病患者、または動揺および理性の欠如を特徴とするその他の深刻な精神医学的疾病を患った患者の管理に使用される。これらの薬物は、臨床的に有用と思われる他の特性、たとえば、鎮吐作用および抗ヒスタミン作用、ならびに鎮痛剤、鎮静剤および全身麻酔剤の効力を増強する能力を有する。具体的な抗精神病剤は、フェノチアジン類、チオキサンテン類、およびその他の複素環式化合物の三つのサブタイプが存在する三環式抗精神病剤であり、これらはすべて、本発明の方法および組成物に使用することができる。たとえば、Goodman & Gilman, The Pharmacological Basis of Therapeutics, 404(9th ed., McGraw−Hill, 1996)を参照されたい。
【0070】
具体的な三環式抗精神病化合物としては、クロルプロマジン、メソリダジン、チオリダジン、アセトフェナジン、フルフェナジン、ペルフェナジン、トリフルオペラジン、クロルプロチキセン、チオチキセン、クロザピン、ハロペリドール、ロキサピン、モリンドン、ピモジド、リスペリドン、デシプラミン、薬理学的に活性なそれらの代謝産物および立体異性体、製薬上許容されるそれらの塩、溶媒和物、包接物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらの化合物のうちいくつかの商品名を本明細書に記載する。
【0071】
クロルプロマジンは、化学名が10−(3−ジメチルアミノプロピル)−2−クロルフェノチアジンであり、THORAZINE(登録商標)という商品名で市販されている。THORAZINE(登録商標)は、特に、精神病性障害発現の管理に効能を示す(Physician’s Desk Reference(登録商標)3101−3104(53rd ed., 1999))。
【0072】
メソリダジンのベシル酸塩は、化学名が10−[2(1−メチル−2−ピペリジル)エチル]−2−メチル−スルフィニル)−フェノチアジンであり、SERENTIL(登録商標)という商品名で市販されている。SERENTIL(登録商標)は、統合失調症、精神薄弱および慢性脳症候群の挙動障害、アルコール中毒、ならびに精神神経症発現の処置に効能を示す(Physician’s Desk Reference(登録商標)764−766(53rd ed., 1999))。
【0073】
ペルフェナジンは、化学名が4−[3(−2−クロルフェノチアジン−10−イル)プロピル−1−ピペラジンエタノールであり、TRILAFON(登録商標)という商品名で市販されている。TRILAFON(登録商標)は、精神病性障害発現の管理ならびに成人における重度の悪心および嘔吐の抑制に効能を示す(Physician’s Desk Reference(登録商標)2886−2888(53rd ed., 1999))。
【0074】
トリフルオペラジンは、化学名が10−[3−(4−メチル−1−ピペラジニル)−プロピル]−2−(トリフルオロメチル)−10H−フェノチアジンであり、STELAZINE(登録商標)という商品名で市販されている。STERAZINE(登録商標)は、精神病性障害発現の管理および汎発性非精神病性不安の短期処置に効能を示す(Physician’s Desk Reference(登録商標)3092−3094(53rd ed., 1999))。
【0075】
チオチキセンは、化学名がN,N−ジメチル−9−[3−(4−メチル−1−ピペラジニル)−プロピリデン]チオキサンテン−2−スルホンアミドであり、NAVANE(登録商標)という商品名で市販されている。NAVANE(登録商標)は、精神病性障害発現の管理に効能を示す(Physician’s Desk Reference(登録商標)2396−2399(53rd ed., 1999))。
【0076】
クロザピンは、化学名が8−クロロ−11−(4−メチル−1−ピペラジニル)5H−ジベンゾ[b,e][1,4]ジアゼピンであり、CLOZARIL(登録商標)という商品名で市販されている。CLOZARIL(登録商標)は、標準的抗精神病剤による処置が適切に奏功しない重度の統合失調症患者の管理に効能を示す(Physician’s Desk Reference(登録商標)2004−2009(53rd ed., 1999))。
【0077】
ハロペリドールは、化学名が4−[4−(p−クロロフェニル)−4−ヒドロキシ−ピペリドノール−4’−フルオロブチロフェノンであり、HALDOL(登録商標)という商品名で市販されている。HALDOL(登録商標)は、長期間の非経口抗精神病剤治療を必要とする患者(たとえば、慢性統合失調症患者)の管理に効能を示す(Physician’s Desk Reference(登録商標)2190−2192(53rd ed., 1999))。
【0078】
ロキサピンは、化学名が2−クロロ−11−(4−メチル−1−ピペラジニル)ジベンゾ[b,f][1,4]オキサゼピンであり、LOXITANE(登録商標)という商品名で市販されている。LOXITANE(登録商標)は、精神病性障害発現の管理に効能を示す(Physician’s Desk Reference(登録商標)3224−3225(53rd ed., 1999))。
【0079】
モリンドンは、化学名が3−エチル−6,7−ジヒドロ−2−メチル−5−(モルホリノメチル)インドール−4(5H)−オン塩酸塩であり、MOBAN(登録商標)という商品名で市販されている。MOBAN(登録商標)は、精神病性障害発現の管理に効能を示す(Physician’s Desk Reference(登録商標)978−979(53rd ed., 1999))。
【0080】
ピモジドは、化学名が1−[1−[4,4−ビス(4−フルオロフェニル)ブチル]4−ピペリジニル]−1,3−ジヒドロ−2H−ベンゾイミダゾール−2−オンであり、ORAP(登録商標)という商品名で市販されている。ORAP(登録商標)は、標準的処置が満足に奏功しないツレット障害を患った患者の運動性チックおよび音声チックの抑制に効能を示す(Physician’s Desk Reference(登録商標)1054−1056(53rd ed., 1999))。
【0081】
リスペリドンは、化学名が3−[2−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]エチル]−6,7,8,9−テトラヒドロ−2−メチル−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オンであり、RISPERDAL(登録商標)という商品名で市販されている。RISPERDAL(登録商標)は、精神病性障害発現の管理に効能を示す(Physician’s Desk Reference(登録商標)1432−1436(53rd ed., 1999))。
【0082】
デシプラミンの塩酸塩は、化学名が5H−ジベンズ[bf]アゼピン−5−プロパンアミン−10,11−ジヒドロ−N−メチル一塩酸塩であり、NORPRAMIN(登録商標)という商品名で市販されている。NORPRAMIN(登録商標)は、抑鬱症の処置に効能を示す(Physician’s Desk Reference(登録商標)1332−1334(53rd ed., 1999))。
【0083】
ラセミ形もしくは光学的に純粋なシブトラミン代謝産物、または製薬上許容されるその塩、溶媒和物、もしくは包接物を、抗精神病化合物、特に、三環式抗精神病化合物と組み合わせて用いることにより処置または防止することのできる障害としては、本明細書に記載したような情動障害(たとえば、抑鬱症)、不安、摂食障害、および大脳機能障害(たとえば、精神分裂病)が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0084】
本発明にはさらに、ラセミ形もしくは光学的に純粋なシブトラミン代謝産物、または製薬上許容されるその塩、溶媒和物、もしくは包接物を、5−HT 受容体アンタゴニストおよび/またはβ−アドレナリン作動性アンタゴニストと組み合わせて使用する方法、ならびにそれらを組み合わせて含む医薬組成物が包含される。本発明の方法および組成物に使用することのできる5−HT 受容体アンタゴニストおよびβ−アドレナリン作動性アンタゴニストの例としては、アルプレノロール;WAY 100135;スピペロン;ピンドロール;(S)−UH−301;ペンブトロール;プロプラノロール;テルタトロール;参照により本明細書に組み入れられるものとする米国特許第5,552,429号に開示された式Iで表される化合物;薬理学的に活性なそれらの代謝産物および立体異性体;ならびに製薬上許容されるそれらの塩、溶媒和物、包接物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0085】
アルプレノロールは、化学名が、1−(1−メチルエチル)アミノ−3−[2−(2−プロペニル)フェノキシ]−2−プロパノールであり、参照により本明細書に組み入れられるものとする米国特許第3,466,325号に記載されている。
【0086】
WAY 100135は、化学名がN−(t−ブチル)−3−[4−(2−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル]−2−フェニルプロパンアミドであり、参照により本明細書に組み入れられるものとする米国特許第4,988,814号に記載されている。Cliffe et al., J. Med. Chem., 36:1509−1510(1993)をも参照されたい。
【0087】
スピペロンは、化学名が8−[4−(4−フルオロフェニル)−4−オキソブチル]−1−フェニル−1,3,8−トリアザスピロ[4,5]デカン−4−オン)であり、参照によりいずれも本明細書に組み入れられるものとする米国特許第3,155,669号および第3,155,670号に記載されている。Middlmiss et al., Neurosci. and Biobehav. Rev., 16:75−82(1992)をも参照されたい。
【0088】
ピンドロールは、化学名が4−(2−ヒドロキシ−3−イソプロピルアミノプロポキシ)−インドールであり、参照により本明細書に組み入れられるものとする米国特許第3,471,515号に記載されている。Dreshfield et al., Neurochem. Res., 21(5):557−562(1996)をも参照されたい。
【0089】
(S)−UH−301は、化学名が(S)−5−フルオロ−8−ヒドロキシ−2−ジプロピルアミノテトラリン)であり、薬理学者および薬化学者には周知である。Hillyer et al., J. Med. Chem., 33:1541−44(1990)およびMoreau et al., Brain Res. Bull., 29:901−04(1992)をも参照されたい。
【0090】
ペンブトロールは、化学名が(1−(t−ブチルアミノ)−2−ヒドロキシ−3−(2−シクロペンチル−フェノキシ)プロパン)であり、LEVATOL(登録商標)という商品名で市販されている。LEVATOL(登録商標)は、軽度〜中程度の動脈性高血圧症の処置に効能を示す(Physician’s Desk Reference(登録商標)2908−2910(53rd ed., 1999))。
【0091】
プロプラノロールの塩酸塩は、化学名が1−イソプロピルアミノ−3−(1−ナフタレニルオキシ)−2−プロパノール塩酸塩であり、INDERAL(登録商標)という商品名で市販されている。INDERAL(登録商標)は、高血圧症の管理に効能を示す(Physician’s Desk Reference(登録商標)3307−3309(53rd ed., 1999))。
【0092】
テルタトロールは、化学名が8−(3−t−ブチルアミノ−2−ヒドロキシプロピルオキシ)−チオクロマンであり、参照により本明細書に組み入れられるものとする米国特許第3,960,891号に記載されている。
【0093】
ラセミ形もしくは光学的に純粋なシブトラミン代謝産物、または製薬上許容されるその塩、溶媒和物、もしくは包接物を、5−HT 受容体アンタゴニストと組み合わせて用いることにより処置または防止することのできる障害としては、抑鬱症、強迫性障害、摂食障害、高血圧症、片頭痛、本態性振戦、肥大性大動脈下狭窄、およびクロム親和性細胞腫が挙げられるが、これらに限定されるものではない。処置または防止の可能な具体的障害は、外傷後の抑鬱障害である。
【0094】
ラセミ形もしくは光学的に純粋なシブトラミン代謝産物、または製薬上許容されるその塩、溶媒和物、もしくは包接物を、β−アドレナリン作動性アンタゴニストと組み合わせて用いることにより処置または防止することのできる障害としては、心筋梗塞後の抑鬱症が挙げられるが、これに限定されるものではない。具体的なβ−アドレナリン作動性アンタゴニストとしては、S(−)−ピンドロール、ペンブトロール、およびプロプラノロールが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0095】
本発明にはさらに、ラセミ形もしくは光学的に純粋なシブトラミン代謝産物、または製薬上許容されるその塩、溶媒和物、もしくは包接物を、非ベンゾジアゼピン系または非三環式の薬物と組み合わせて使用する方法、およびそれらを組み合わせて含む医薬組成物が包含される。そのようなさらなる薬理学的活性化合物の例としては、オランザピン、ブスピロン、ヒドロキシジン、トモキセチン、薬理学的に活性なそれらの代謝産物および立体異性体、ならびに、製薬上許容されるそれらの塩、溶媒和物、包接物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0096】
オランザピンは、化学名が2−メチル−4−(4−メチル−1−ピペラジニル)−10H−チエノ[2,3−b][1,5]ベンゾジアゼピンであり、ZYPREXA(登録商標)という商品名で市販されている。ZYPREXA(登録商標)は、精神病性障害発現の管理に効能を示す(Physician’s Desk Reference(登録商標)1641−1645(53rd ed., 1999))。
【0097】
ブスピロンの塩酸塩は、化学名が8−[4−[4−(2−ピリミジニル)−1−ピペラジニル]ブチル]−8−アザスピロ−[4.5]デカン−7,9−ジオン一塩酸塩であり、BUSPAR(登録商標)という商品名で市販されている。BUSPAR(登録商標)は、不安障害の管理または不安症状の短期軽減に効能を示す(Physician’s Desk Reference(登録商標)823−825(53rd ed., 1999))。
【0098】
ヒドロキシジンの塩酸塩は、化学名が1−(p−クロロベンズヒドリル)−4−[2−(2−ヒドロキシエトキシ)−エチル]ピペラジン二塩酸塩であり、ATARAX(登録商標)という商品名で市販されている。ATARAX(登録商標)は、不安および精神神経症に関連した緊張の症状軽減に、ならびに不安が発現される器質性疾患状態における補助剤として、効能を示す(Physician’s Desk Reference(登録商標)2367−2368(53rd ed., 1999))。
【0099】
ラセミ形もしくは光学的に純粋なシブトラミン代謝産物、または製薬上許容されるその塩、溶媒和物、もしくは包接物を、ロラゼパム、トモキセチン、オランザピン、レスピラドン、ブスピロン、ヒドロキシジン、ヴァリウム、薬理学的に活性なそれらの代謝産物および立体異性体、ならびに製薬上許容されるそれらの塩、溶媒和物、包接物からなる群より選択される化合物と組み合わせて用いることにより処置または防止することのできる障害としては、不安、抑鬱症、高血圧症、注意欠陥障害が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0100】
ラセミ形および光学的に純粋なシブトラミン代謝産物、ならびに製薬上許容されるその塩、溶媒和物、および包接物と、上記の薬理学的活性化合物1種以上との組合せはすべて有用で価値のあるものと思われるが、特定の組合せが特に好ましい。好ましい組合せの例としては、ラセミ形もしくは光学的に純粋なシブトラミン代謝産物、または製薬上許容されるその塩、溶媒和物、もしくは包接物と、以下の物質のうちの1種との組み合せが挙げられる:
Figure 2004529850
【0101】
4.1 シブトラミン代謝産物の合成
ラセミ形のシブトラミン、デスメチルシブトラミン、およびジデスメチルシブトラミンは、当業者に公知の方法により調製することができる。たとえば、米国特許第4,806,570号(参照により本明細書に組み入れられるものとする);J. Med. Chem., 2540(1993)(トシル化およびアジド置換);Butler, D., J. Org. Chem., 36:1308(1971)(DMSO中におけるシクロアルキル化);Tetrahedron Lett., 155−58(1980)(ベンゼン中おけるニトリルへのグリニャール付加);Tetrahedron Lett., 857(1997)(OHからアジドへ);およびJeffery, J. E., et al.,J. Chem. Soc. Perkin. Trans 1, 2583(1996)を参照されたい。ラセミ形シブトラミンの好ましい調製方法については、以下の実施例1に記載する。
【0102】
ラセミ形のシブトラミン、デスメチルシブトラミン、およびジデスメチルシブトラミンは、これら化合物の光学的に純粋な場合と同様に、互いを原料として調製することができる。互いを原料として化合物を調製する好ましい方法については、以下の実施例2、3および8に記載する。シブトラミンの光学的に純粋なエナンチオマーおよびその代謝産物は、当業者に公知の方法を用いて調製することができる。好ましい方法は、光学活性な分割剤を用いて形成されるジアステレオマー塩の分別結晶による分割である。たとえば、”Etantiomers, Racemates and Resolutions”, by J. Jacques, A. Collet, and S.H. Wilen,(Wiley−Interscience, New York, 1981);S.H. Wilen, A. Collet, and J. Jacques, Tetrahedron, 2725(1977);E.L. Eliel Stereochemistry of Carbon Compounds(McGraw−Hill, NY, 1962);およびS.H. Wilen, Tables of Resolving Agents and Optical Resolutions 268(E.L. Eliel ed., Univ. of Notre Dame Press, Notre Dame, IN, 1972)を参照されたい。
【0103】
シブトラミン、デスメチルシブトラミン、およびジデスメチルシブトラミンは、塩基性アミンであるため、分別結晶による分離に適したこれら化合物のジアステレオマー塩は、光学的に純粋なキラル酸分割剤の添加により、容易に形成される。好適な分割剤としては、光学的に純粋な酒石酸、樟脳スルホン酸、マンデル酸、およびそれらの誘導体が挙げられる。シブトラミン、デスメチルシブトラミン、およびジデスメチルシブトラミンの光学的に純粋な異性体は、利用する特定の酸分割剤および使用する特定の酸エナンチオマーの溶解特性に応じて、結晶化ジアステレオマーまたは母液のいずれかから回収することができる。このようにして回収されるシブトラミンまたはシブトラミン代謝産物の特定の異性体の同定および光学純度の決定は、旋光分析または他の分析方法により行うことができる。
【0104】
ラセミ形および光学的に純粋なシブトラミン代謝産物は、好ましくは、Jeffery、J.E., et al., J. Chem. Soc. Perkin. Trans 1, 2583(1996)に開示されているような方法により直接合成する。ラセミ形デスメチルシブトラミンを直接合成する好ましい方法には、シクロブタンカルボニトリル(CCBC)を還元してアルデヒド中間体を形成した後、限定されるものではないがメチルアミンのようなアミンと反応させることが含まれる。この方法は、以下の実施例4で利用する。
【0105】
ラセミ形デスメチルシブトラミンを直接合成する他の好ましい方法には、CCBCと式i−BuMXで表される化合物との反応が含まれる。ここで、XはBrまたはIであり、Mは、Li、Mg、Zn、Cr、およびMnからなる群より選択される。好ましくは、この化合物は、式i−BuMgBrで表される。続いて、この反応により得られた生成物を還元し、窒素原子に結合したアルデヒドを含む中間体に変換する。この中間体を、ルイス酸の添加を含むステップで最終的にデスメチルシブトラミンに変換する。好ましいルイス酸は、BH・THF、BF・THF、La(O−i−Pr)、Zr(O−i−Pr)、Ti(O−i−Pr)Cl、SnClおよびMgBr・OEtからなる群より選択される。最も好ましいルイス酸は、BH・THFである。この方法は、以下の実施例5で利用する。
【0106】
デスメチルシブトラミンのエナンチオマーは、先に記載したようなキラル塩の形成により分割することができる。キラル塩を形成するのに好ましいキラル酸としては、酒石酸およびマンデル酸が挙げられるが、これらに限定されるものではない。酒石酸を使用する場合、好ましい溶剤系としては、エタノール/水およびイソプロピルアルコール/水が挙げられるが、これらに限定されるものではない。マンデル酸を使用する場合、好ましい溶剤系は酢酸エチル/ヘキサンである。デスメチルシブトラミンの分割については、以下の実施例6および7に示す。
【0107】
ラセミ形ジデスメチルシブトラミンを直接合成する好ましい方法には、CCBCと式i−BuMXで表される化合物との反応が含まれる。ここで、XはBrまたはIであり、Mは、Li、Mg、Zn、Cr、およびMnからなる群より選択される。好ましくは、この化合物は、式i−BuMgBrで表される。次に、この反応の生成物を好適な反応条件下で還元する。この方法の適用例を以下の実施例9に示す。
【0108】
ジデスメチルシブトラミンのエナンチオマーは、先に記載したようなキラル塩の形成により分割することができる。キラル塩を形成するのに好ましいキラル酸としては、酒石酸が挙げられるが、これに限定されるものではない。好ましい溶剤系としては、アセトニトリル/水/メタノールおよびアセトニトリル/メタノールが挙げられるが、これらに限定されるものではない。ジデスメチルシブトラミンの分割については、以下の実施例11および12に示す。
【0109】
4.2 医薬組成物および使用法
障害または症状の急性的または慢性的管理における活性成分の予防的または治療用的用量は、処置対象の障害または症状の重症度および投与経路によって変化するであろう。用量およびおそらく投与頻度もまた、患者の年齢、体重、応答、および過去の病歴に応じて変化するであろう。そのような要因を十分に考慮して、当業者は、適切な投与計画を容易に選択することができる。
【0110】
本明細書に記載されている障害の処置または防止に適した1日あたりの用量は、当業者により容易に決定することができる。ラセミ形または光学的に純粋なシブトラミン代謝産物の推奨される用量は、1日あたり約0.1mg〜約60mgであり、毎朝1回または1日何回かに分けて投与する。好ましくは、1日の用量は、1日あたり約2mg〜約30mg、より好ましくは1日あたり約5mg〜約15mgである。
【0111】
ラセミ形または光学的に純粋なシブトラミン代謝産物と一緒に補助的に投与することのできるさらなる薬理学的活性化合物の適切な一日用量の範囲は、文献に報告されかつPhysician’s Desk Reference(登録商標)(53rd ed., 1999)に推奨されている用量に従って、当業者が容易に決定することができる。
【0112】
たとえば、5−HTアンタゴニストの適切な一日用量は、当業者により容易に決定することができ、先に述べたような要因および使用する特定の5−HTアンタゴニストに応じて変化するであろう。一般には、本明細書に記載されている障害の処置または防止のための5−HTアンタゴニストの1日あたりの合計用量は、約0.5mg〜約500mg、好ましくは約1mg〜約350mg、より好ましくは約2mg〜約250mgである。
【0113】
本発明の活性成分の治療的または予防的投与は、好ましくは、より低い用量で開始し、たとえば、約2mg〜約8mgのシブトラミン代謝産物および場合により約15mg〜約60mgの5−HTアンタゴニストで開始し、必要であれば、患者の全体的応答に応じて、一回投与または複数回投与のいずれかで、推奨される一日用量まで増加させて行う。さらに、65歳を超える患者では、全体的応答に応じて、1日あたり約5mg〜約30mgの範囲の用量のシブトラミン代謝産物を投与することが推奨される。上記の範囲外の用量を使用することが必要な場合もあろうが、その場合の用量は、製薬技術分野の当業者によって容易に決定することが可能であろう。
【0114】
以上に記載の用量および頻度は、本明細書で使用する「治療上有効な」、「予防上有効な」、および「治療上または予防上有効な」という用語に包含される。ラセミ形または光学的に純粋なシブトラミン代謝産物の量に関して使用する場合、これらの用語にはさらに、ラセミ形シブトラミンの投与に伴う悪影響よりも種類または程度の少ない悪影響を生じるラセミ形または光学的に純粋なシブトラミン代謝産物の量が包含される。ラセミ形シブトラミンに関連した悪影響としては、仰臥時および起立時の心拍数の大幅増加、たとえば頻拍、血圧増加(高血圧)、精神運動性興奮の増加、口内乾燥、齲蝕、便秘、発汗減少、かすみ目または霧視、緊張、散瞳、発作、胆石の形成、腎/肝機能障害、発熱、関節炎、動揺、脚痙攣、緊張亢進、異常思考、気管支炎、呼吸困難、掻痒、弱視、月経障害、斑状出血/出血障害、間質性腎炎、および神経過敏が挙げられるが、これらに限定されるものではない。たとえば、Physician’s Desk Reference(登録商標)1494−1498(53rd ed., 1999)を参照されたい。
【0115】
2種以上の活性成分の投与について記述するために本明細書で使用する場合、「補助的」という用語には、成分の同時投与または逐次的投与が包含される。たとえば、ドーパミン再取込みインヒビターおよび5−HTアンタゴニストは、組み合わせて、同時かつ個別に、または逐次的投与により、投与することができる。
【0116】
任意の適切な投与経路を用いて、治療上または予防上有効な用量の活性成分を患者に提供することができる。たとえば、経口、経粘膜(たとえば、鼻内、舌下、頬腔内、直腸内、膣内)、非経口(たとえば、静脈内、筋肉内)、経皮、および皮下の経路を利用することができる。好ましい投与経路としては、経口、経皮および経粘膜が挙げられる。先に述べたように、性機能障害の処置または防止のための活性成分の投与は、好ましくは、経粘膜的および経皮的である。そのような経路に適した剤形としては、経皮貼付剤、眼科用液剤、スプレー剤、およびエアゾール剤が挙げられる。経皮組成物はまた、クリーム剤、ローション剤、および/またはエマルジョン剤の形態をとるこも可能であり、これらは、皮膚への適用に好適な接着剤に含有させたり、この目的のために当技術分野で慣用されるマトリックスタイプまたはレザバータイプの経皮貼付剤に含有させたりすることができる。
【0117】
好ましい経皮剤形は、「レザバータイプ」または「マトリックスタイプ」の貼付剤であり、これらを皮膚に適用して特定の時間にわたり保持することにより所望の量の活性成分を浸透させることができる。たとえば、活性成分がシブトラミン代謝産物である場合、好ましい貼付剤は24時間貼付して1日あたり約0.1mg〜約60mgの合計一日用量を提供するものである。好ましくは、一日用量は、1日あたり約2mg〜約30mg、より好ましくは約5mg〜約15mgである。患者への活性成分の継続的投与を行うことが必要な場合、貼付剤を新しい貼付剤と交換することができる。
【0118】
本発明の他の剤形としては、錠剤、キャプレット剤、トローチ剤、ロゼンジ剤、分散液剤、懸濁剤、坐剤、軟膏剤、パップ剤(湿布剤)、パスタ剤、散剤、包帯剤、クリーム剤、硬膏剤、溶液剤、カプセル剤、軟質弾性ゼラチンカプセル剤、および貼付剤が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0119】
一実施形態では、本発明の医薬組成物および剤形は、ラセミ形もしくは光学的に純粋なシブトラミン代謝産物、または製薬上許容されるその塩、溶媒和物、もしくは包接物のようなドーパミン再取込みインヒビターと、場合により5−HTアンタゴニストのようなさらなる薬理学的活性化合物とを含む。好ましいラセミ形または光学的に純粋なシブトラミン代謝産物は、(+)−デスメチルシブトラミン、(−)−デスメチルシブトラミン、(±)−デスメチルシブトラミン、(+)−ジデスメチルシブトラミン、(−)−ジデスメチルシブトラミン、および(±)−ジデスメチルシブトラミンである。医薬組成物および剤形は、製薬上許容される担体および場合により当業者に公知のその他の治療剤成分を含むことができる。
【0120】
実用上、活性成分は、従来の医薬配合方法に従って均質混合物の形態で医薬用担体と組み合わせることができる。担体は、投与に望ましい製剤形態に応じて多種多様な形態をとることができる。経口剤形用の組成物を調製する場合、担体として通常の医薬用媒質のいずれを利用してもよい。たとえば、経口液体製剤(懸濁剤、溶液剤、エリキシル剤など)またはエアゾール剤の場合、水、グリコール、油、アルコール、着香料、保存料、着色料などを使用することが可能であり、経口固体製剤の場合、デンプン、糖、微結晶性セルロース、希釈剤、顆粒化剤、滑沢剤、結合剤、および崩壊剤のような担体を使用することが可能である。この場合、ラクトースを用いないほうかが好ましい。たとえば、好適な担体としては、粉末剤、カプセル剤、およびタブレット剤が挙げられる。固体経口製剤のほうが液体製剤より好ましい。
【0121】
投与が容易であるため、錠剤およびカプセル剤が最も有利な経口投与単位剤形であり、この場合、固体の医薬用担体が利用される。所望により、標準的な水性または非水性技法により錠剤をコーティングすることができる。
【0122】
以上に述べた一般的な剤形のほかに、米国特許第3,845,770号;同第3,916,899号;同第3,536,809号;同第3,598,123号;ならびに同第4,008,719号、同第5,674,533号、同第5,059,595号、同第5,591,767号、同第5,120,548号、同第5,073,543号、同第5,639,476号、同第5,354,556号、および同第5,733,566号に記載されているような当業者に周知の制御放出手段または送達デバイスにより活性成分を投与することも可能である。これら特許の開示内容は参照により本明細書に組み入れられるものとする。これら剤形を用いて、1種以上の活性成分の徐放または制御放出を行うことが可能であり、この場合、たとえば、ヒドロプロピルメチルセルロース、他のポリマーマトリックス、ゲル、透析膜、浸透系、多層コーティング、微粒子、リポソーム、もしくはマイクロスフェア、またはそれらの組合せを用いて、さまざまな割合で所望の放出プロフィールを達成する。本発明の医薬組成物を使用すれば、本明細書に記載の製剤を含めて当業者に公知の好適な制御放出製剤を容易に選択することができる。従って、本発明には、限定されるものではないが、制御放出に適合した錠剤、カプセル剤、ゲルキャップ剤、およびキャプレット剤のような経口投与に適した単位投与剤形が包含される。
【0123】
すべての制御放出医薬品には、非制御放出医薬品により達成される以上に薬物療法を改良するという共通の目標がある。理想的には、最適にデザインされた制御放出製剤の医療処置における使用は、最小量の薬剤物質を用いて最小時間で状態を治癒または制御することにより特性づけられる。制御放出製剤の利点としては、1)薬剤活性の長期持続;2)投与頻度の減少;および3)患者のコンプライアンスの向上が挙げられる。さらに、制御放出製剤を用いて、作用の開始時間または薬物の血中レベルのような他の特性に影響を及ぼすことができるので、副作用の発生を変化させることができる。
【0124】
ほとんどの制御放出製剤は、所望の治療効果を迅速に発揮する量の薬物を最初に放出し、次に、この治療効果レベルを長期間にわたり保持する別の量の薬物を徐々にかつ連続的に放出するようにデザインされる。この一定の薬物レベルを体内で保持するために、代謝されて体外に排出される薬物量を補う速度で薬物を剤形から放出させるようにしなければならない。活性成分の制御放出は、限定されるものではないが、pH、温度、酵素、水、または他の生理学的な条件もしくは化合物を含むさまざまな誘導因子により刺激される可能性がある。
【0125】
経口投与に適した本発明の医薬組成物は、カプセル剤、カシェ剤、もしくは錠剤、またはエアゾールスプレー剤のような個別剤形として提供することが可能であり、いずれもあらかじめ決められた量の活性成分を、粉末として、あるいは顆粒、溶液、または水性もしくは非水性液体の懸濁液、水中油型乳濁液、または油中水型乳濁液中に含有する。そのような剤形は、いずれかの調剤方法により調製することができるが、いずれの方法にも、1種以上の必要成分を構成する活性成分を担体と結合させるステップが含まれる。一般的には、活性成分を液体担体もしくは細かく分割した固体担体またはその両方と均一かつ十分に混合し、次に、必要であれば生成物に所望の形状を付与することにより、組成物を調製する。
【0126】
たとえば、錠剤は、場合に応じて1種以上の補助成分と一緒に圧縮または成形することにより調製することができる。圧縮錠剤は、粉末や顆粒のようなさらさらした形態の活性成分を適切な機械で圧縮することにより調製することができる。その際、場合に応じて、限定されるものではないが、結合剤、滑沢剤、不活性希釈剤、および/または界面活性剤もしくは分散剤のような賦形剤を混合してもよい。成形錠剤は、不活性液体希釈剤で湿らせた粉末化合物の混合物を適切な機械で成形することにより作製することができる。
【0127】
本発明にはさらに、ラクトースを含まない医薬組成物および剤形が包含される。ラクトースは、シブトラミン製剤で賦形剤として使用されている。たとえば、Physician’s Desk Reference(登録)1494(53rd ed., 1999)を参照されたい。しかしながら、出発薬物とは異なり、デスメチルシブトラミンおよびジデスメチルシブトラミンはそれぞれ第二級および第一級アミンであるため、ラクトースに暴露されると次第に分解する可能性がある。したがって、シブトラミン代謝産物を含む本発明の組成物には、好ましくは、ラクトースや他の単糖または二糖が含まれていたとしてもごくわずかである。本明細書中で使用する場合、「ラクトースを含まない」という用語は、ラクトースが存在したとしても、その量は、活性成分の分解速度を実質的に高めるには不十分であることを意味する。
【0128】
本発明に係るラクトースを含まない組成物には、当業者に公知の賦形剤および参照により本明細書に組み入れられるものとするUSP (XXI)/NF(XVI)に記載の賦形剤が含まれていてもよい。一般的には、ラクトースを含まない組成物は、製剤学的に適合しかつ製薬上許容される量の活性成分、結合剤/充填剤、および滑沢剤を含有する。ラクトースを含まない好ましい剤形は、活性成分、微結晶性セルロース、ゼラチン化デンプン、およびステアリン酸マグネシウムを含有する。
【0129】
いくつかの化合物の分解が水により促進される可能性があることから、本発明にはさらに、活性成分を含む無水の医薬組成物および剤形が包含される。貯蔵寿命または製剤の経時的安定性のような特性を決定するために、長期貯蔵のシミュレート手段として、たとえば、水の添加(たとえば、5%)が製薬業界で広く受け入れられている。たとえば、Jens T. Carstensen、Drug Stability: Principles & Practice、2d. Ed., Marcel Dekker, NY, NY, 1995、pp.379−80を参照されたい。実際に、水および熱は分解を加速する。したがって、製剤の製造、取扱い、包装、貯蔵、輸送、および使用の際に一般に水分および/または湿分に晒されることから、製剤に及ぼす水の影響はきわめて大きいと考えられる。
【0130】
本発明に係る無水の医薬組成物および剤形は、無水または低水分含有率の成分および低水分または低湿度の条件を用いて調製することができる。ラクトースを含有するラセミ形または光学的に純粋なシブトラミン代謝産物の医薬組成物および剤形は、製造、包装、および/または貯蔵の際に水分および/または湿分との実質的な接触が予測される場合、無水であることが好ましい。
【0131】
無水の医薬組成物は、その無水の性質が保持されるように調製および貯蔵を行わなければならない。したがって、好ましくは、水への暴露を防止する公知の材料を用いて無水の組成物を包装し、適切な製剤キットに該組成物が封入されるようにする。好適な包装の例としては、密封フォイル、プラスチックなど、単位用量容器、ブリスターパック、およびストリップパックが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0132】
これに関連して、本発明には、活性成分を含む固体医薬製剤の調製方法であって、無水または低水分/低湿度の条件下で活性成分と賦形剤(たとえば、ラクトース)とを混合することを含み、これらの成分が実質的に水を含まないことを特徴とする、上記方法が包含される。この方法はさらに、低水分条件下で無水または非吸湿性の固体製剤を包装することを含んでいてもよい。そのような条件を用いることにより、水との接触の危険性を低減し、活性成分の分解を防止または実質的に低下させることができる。
【0133】
医薬組成物および剤形で使用するのに適した結合剤としては、トウモロコシデンプン、ジャガイモデンプン、もしくは他のデンプン、ゼラチン、アラビアゴムのような天然および合成のガム、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸、他のアルギン酸塩、粉末トラガカント、グアーガム、セルロースおよびその誘導体(たとえば、エチルセルロース、酢酸セルロース、カルボキシメチルセルロースカルシウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム)、ポリビニルピロリドン、メチルセルロース、ゼラチン化デンプン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(たとえば、No.2208、2906、2910)、微結晶性セルロース、ならびにそれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0134】
好適な形態の微結晶性セルロースとしては、たとえば、AVICEL−PH−101、AVICEL−PH−103、AVICEL RC−581、およびAVICEL−PH−105として市販されている物質(FMC Corporation, American Viscose Division, Avicel Sales, Marcus Hook, PA, U.S.A.から入手可能)が挙げられる。好適な結合剤は、たとえば、微結晶性セルロースと、AVICEL RC−581として市販されているナトリウムカルボキシメチルセルロースとの混合物である。好適な無水または低水分の賦形剤または添加剤としては、AVICEL−PH−103TMおよびデンプン1500 LMが挙げられる。
【0135】
本明細書に開示されている医薬組成物および剤形で使用するのに適した充填剤の例としては、タルク、炭酸カルシウム(たとえば、顆粒または粉末)、微結晶性セルロース、粉末セルロース、デキストレート、カオリン、マンニトール、ケイ酸、ソルビトール、デンプン、ゼラチン化デンプン、およびそれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。本発明の医薬組成物中の結合剤/充填剤は、典型的には、該医薬組成物の約50〜約99重量%を占める。
【0136】
水性環境に暴露したときに崩壊する錠剤を提供すべく、本発明の組成物で崩壊剤を使用する。崩壊剤が多すぎると、瓶の中で崩壊する可能性のある錠剤が得られるであろう。少なすぎると、崩壊を起こすには不十分であるため、剤形からの活性成分の放出の速度および程度が変化するおそれがある。したがって、活性成分の放出が変化して有害な結果を生じることがないように過不足のない十分な量の崩壊剤を用いて、本明細書に開示されている化合物の剤形を形成しなければならない。崩壊剤の使用量は、製剤のタイプおよび投与の形態によって異なり、当業者であれば容易に決定することができよう。典型的には、約0.5〜約15重量%の崩壊剤、好ましくは、約1〜約5重量%の崩壊剤を医薬組成物に使用することができる。
【0137】
本発明の医薬組成物および剤形を形成するのに使用することのできる崩壊剤としては、寒天、アルギン酸、炭酸カルシウム、微結晶性セルロース、クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドン、ポラクリリンカリウム、グリコール酸デンプンナトリウム、ジャガイモまたはタピオカデンプン、他のデンプン、ゼラチン化デンプン、他のデンプン、粘土、他のアルギン、他のセルロース、ガム、またはそれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0138】
本発明の医薬組成物および剤形を形成するのに使用することのできる滑沢剤としては、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、鉱油、軽質鉱油、グリセリン、ソルビトール、マンニトール、ポリエチレングリコール、他のグリコール、ステアリン酸、ラウリル硫酸ナトリウム、タルク、水素化植物油(たとえば、ピーナッツ油、綿実油、ヒマワリ油、ゴマ油、オリーブ油、トウモロコシ油、およびダイズ油)、ステアリン酸亜鉛、オレイン酸エチル、ラウリン酸エチル、寒天、またはそれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。さらなる滑沢剤としては、たとえば、シロイド(syloid)シリカゲル(AEROSIL 200、W.R. Grace Co. of Baltimore, MDにより製造されている)、合成シリカの凝固アエロゾル(Degussa Co. of Plano, Texasにより市販されている)、CAB−O−SIL(Cabot Co. of Boston, Massにより市販されている高熱反応二酸化ケイ素生成物)、またはそれらの混合物が挙げられる。場合に応じて、滑沢剤は、典型的には、医薬組成物の約1重量%未満の量で添加することができる。
【0139】
シブトラミン代謝産物を含む本発明の剤形は、好ましくは、約0.1mg〜約60mgの該代謝産物、または製薬上許容されるその塩、溶媒和物、もしくは包接物を含有する。たとえば、それぞれの錠剤、カシェ剤、またはカプセル剤は、約0.1mg〜約60mgの活性成分を含有する。最も好ましくは、錠剤、カシェ剤、またはカプセル剤は、3つの用量、たとえば、約10mg、約20mg、または約30mgのうちのいずれか1つの用量のラセミ形または光学的に純粋なシブトラミン代謝産物を含有する(好ましい剤形であるラクトースを含まない刻み目付き錠剤として)。
【0140】
以下の実施例を参照することにより本発明の内容をさらに明確にする。材料および方法のいずれに対しても本発明の範囲を逸脱することなくさまざまな変更を加えることができることは当業者には明らかであろう。
【0141】
5. 実施例
実施例1〜2では、ラセミ形および光学的に純粋なシブトラミンの調製について説明する。
【0142】
実施例3〜8では、ラセミ形および光学的に純粋なデスメチルシブトラミン(DMS)の調製について説明する。これら各実施例において、20mM酢酸アンモニウム/IPA(65:35)を移動相とするChirobiotic V分析カラム(10μm、4.6mm×25mm)を用いてDMSのエナンチオマー純度を測定した。UV検出器を222nmの波長に設定した。
【0143】
実施例9〜12では、ラセミ形および光学的に純粋なジデスメチルシブトラミン(DDMS)の調製について説明する。これら各実施例において、0.01M KHPO/MeOH(70:30)を移動相とするULTRON ES−OVM分析カラム(150mm×4.6mm)を用いてDDMSのエナンチオマー純度を測定した。UV検出器を200nmの波長に設定した。
【0144】
実施例13〜14では、本発明の化合物の結合親和力の測定方法およびこの方法を用いて測定した結合親和力について説明する。
【0145】
最後に、実施例15では、本発明の化合物を含む経口製剤について説明する。
【0146】
5.1. 実施例 1: シブトラミンの合成
1−(4− クロロフェニル シクロブタンカルボニトリルの合成
ジメチルスルホキシド(150mL)中のNaH(17.6g 60%、ヘキサンで洗浄)の懸濁液に、室温で機械攪拌しながら、クロルベンジルニトリル(30.3g)と1,3−ジブロモプロパン(22.3mL、44.5g)との混合物を1時間かけて添加した。反応混合物をさらに1時間攪拌してからイソプロピルアルコール(10mL)を徐々に添加し、過剰のNaHをクエンチした。水(150mL)を添加した。t−ブチルメチルエーテル(MTBE)(2×200mL)を用いて反応混合物を抽出し、抽出物を合わせて水(3×200mL)(食塩水)で洗浄し、そしてMgSOで脱水した。回転エバポレーター中で溶剤を除去し、最終生成物を蒸留により精製し、淡黄色の油(bp110〜120℃/1.0mmHg)として標題化合物(22g、56%)を得た。H NMRにより生成物の特性決定を行った。
【0147】
1−[1−(4− クロロフェニル シクロブチル ]−3− メチルブチルアミンの合成
ジエチルエーテル(Aldrich)中の臭化イソブチルマグネシウムの溶液(2M、108mL)を濃縮してほとんどのエーテルを除去した。残渣をトルエン(150mL)に溶解させた後、前項で作製したニトリル(22g)を添加した。反応混合物を105℃に17時間加熱した。反応混合物を室温まで冷却させ、イソプロピルアルコール(450mL)中のNaBHのスラリーに添加した。反応混合物を還流下で6時間加熱してから室温まで冷却させ、そして濃縮した。残渣を水(350mL)で希釈し、酢酸エチルで抽出した(3×200mL)。抽出物を合わせて水(100mL)で洗浄し、脱水し(MgSO)、そして濃縮することにより、24.2gの粗生成物(83%)を得た。
【0148】
シブトラミン遊離塩基の合成
1−[1−(4−クロロフェニル)シクロブチル]−3−メチルブチルアミン(21.6g)をギ酸(27mL)およびホルムアルデヒド水溶液(46mL)に添加した。反応混合物を85〜95℃に18時間加熱してから室温まで冷却させた。混合物が塩基性(pH>11)になるまで30% NaOHを添加した。この溶液をクロロホルム(3×200mL)で抽出し、抽出物を合わせて水および食塩水で洗浄し、そして濃縮することにより、15gの生成物を得た。
【0149】
シブトラミン HCl
シブトラミン遊離塩基(2.25g)をMTBE(20mL)に溶解させ、この溶液をジエチルエーテル中の1M HCl 20mLに添加した。反応混合物を30分攪拌し、固形分を濾過により回収し、乾燥後、1.73gを得た。H NMRにより生成物の特性決定を行った。
【0150】
シブトラミンの分割
12.3gのラセミ形シブトラミンを酢酸エチル(85mL)に溶解させ、これに酢酸エチル(85mL)中のL−ジベンジル酒石酸(「L−DBTA」)21.7gの溶液を添加した。反応混合物を加熱して還流させた後、室温まで冷却させた。白色の沈殿物を回収した(塩のeeは、約85%である)。次に、固形分を酢酸エチル220mLに懸濁させ、還流下で30分間加熱した。固形分を回収したところ>95% eeであった。この塩をイソプロピルアルコール(450mL)中でさらに結晶化させ、>99.3% eeを有する11.3gの塩(−)シブトラミンL−DBTA(収率76%)を得た。この塩をNaHCO飽和水溶液で処理することにより遊離塩基を取得し、クロロホルムで抽出した。先に述べたように遊離塩基をHCl/EtOで処理することにより、(−)−シブトラミンHCl塩を得た。このHCl塩の旋光度は[α]=3.15(c=0.9、HO)であった。H NMR 13C(CDOD)、M=279。分割母液をNaOHで処理して部分的に富化された(+)−シブトラミンを取得し、次に、先に述べたようにD−DBTAで処理して>99.3% eeの(+)−シブトラミン−D−DBTA塩を得た。Hおよび13C NMR: M=279によりシブトラミンエナンチオマーの特性決定を行った。さらにHPLCおよびキラルHPLCによりこの物質の特性決定を行った。
【0151】
5.2. 実施例 2. 代謝産物から誘導されるシブトラミン
ラセミ形および光学的に純粋なシブトラミンは、適切な反応条件下でデスメチルシブトラミンのメチル化またはジデスメチルシブトラミンのジメチル化を行うことにより調製することもできる。この方法の一例をスキーム1に示す。
【0152】
【化2】
Figure 2004529850
【0153】
5.3. 実施例 3. シブトラミンから誘導されるデスメチルシブトラミン
(−)−シブトラミン(1.25g)をトルエン(90mL)に溶解させ、ジエチルアゾジカルボキシレ−ト(「DEAD」)を添加した(0.8g、1.1当量)。反応混合物を50℃で6時間加熱し、0.8gのDEADを添加した。反応物を50℃でさらに6時間加熱してから室温まで冷却させ、真空下でトルエンを除去した。45mLのエタノ−ルおよび45mLのNHCl飽和水溶液に残渣を懸濁させた。反応混合物を還流下で3時間加熱した。反応混合物を室温まで冷却させ、そして濃縮することによりエタノ−ルを除去した。濃縮物が塩基性になるまでNaHCO水溶液を添加した。この塩基性濃縮物をジクロロメタンで抽出した(3×50mL)。抽出物を合わせ、硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、そして濃縮することにより粗生成物を得た。フラッシュカラムクロマトグラフィー(SiO)(酢酸エチル/TEA 99:1)にかけて0.43gの生成物を得た。Hおよび13C NMR、M=266、ならびに旋光度[α]=−10.6, c=3.3, (CHCl)により特性決定を行った。他のエナンチオマーおよびラセミ体についても同様に調製し、(−)異性体として異性体の特性決定を行った。
【0154】
デスメチルシブトラミン塩酸塩異性体の合成
酢酸エチル(5mL)中の(−)−デスメチルシブトラミン(0.78g)の溶液に、0℃で、HCl/ジエチルエ−テル(1M、5mL)を添加した。反応混合物を1時間攪拌し、固形分を濾過により回収した。次に、固形分を乾燥させて0.68gの白色固体を得た。Hおよび13C NMR(DMSO−d)により生成物の特性決定を行い、HPLCにより>99%の化学純度を測定した。[α]=−5°(c=0.5, HO)。同様にラセミ体および他のエナンチオマーの調製および特性決定を行った。
【0155】
5.4. 実施例 4. (R/S)− デスメチルシブトラミン
ラセミ形デスメチルシブトラミン((R/S)−DMS)の他の調製方法をスキ−ム2に示し、以下で詳しく説明する:
【0156】
【化3】
Figure 2004529850
【0157】
1−(4− クロロフェニル )−1− シクロブチルカルボキサルデヒドの調製
スキ−ム2に従って水素化ジイソブチルアルミニウム(DIBAL−H)(87mL、THF中1M、87.0mmol)を、−20℃に保持した1−(4−クロロフェニル)シクロブタンカルボニトリル(CCBC; 10g、52.1mmol)の溶液に添加した。得られた混合物を0℃で4〜5時間攪拌した後、10%クエン酸水溶液に注ぎ、200mLのMTBEで希釈した。この混合物を室温で3〜4時間攪拌した。水性層をMTBE(1×50mL)で洗浄し、有機層を合わせてMgSOで脱水し、そして濃縮することにより9g(89%)の標題のアルデヒドを油として得た。H NMR(CDCl) δ 9.52(s, 1H), 7.35−7.06(m, 4H), 2.77−2.68(m, 2H), 2.43−2.32 9m, 2H), 2.06−1.89(m, 2H)。13C NMR δ 198.9, 139.4, 132.9, 128.9, 127.8, 57.1, 28.3、15.8。
【0158】
1−(4− クロロフェニル )−1− シクロブチル N− メチルカルバイミンの調製
1−(4−クロロフェニル)−1−シクロブチルカルボキサルデヒド(3g、15.4 mmol)とメチルアミン(12ml、40%水溶液w/w、154mmol)との混合物を室温で18〜40時間攪拌した。反応混合物をMTBE(2×50mL)で抽出した。有機層を合わせてKCOで脱水し、そして濃縮することにより2.5g(78%)の標題のイミンを油として得た。H NMR(CDCl) δ 7.65(m, 1H), 7.33−7.11(m, 4H), 3.34(s, 3H), 2.69−2.44(m, 2H), 2.44−2.34(m, 2H), 2.09−1.84(m, 2H)。13C NMR δ 168.0, 144.0, 131.8, 128.4, 127.4, 50.6, 47.6, 30.6, 15.8。
【0159】
1−(4− クロロフェニル )−N− メチル −2−(2− メチルプロピル シクロブタナメタミンの調製
0℃まで冷却させた1−(4−クロロフェニル)−1−シクロブチルN−メチルカルバイミン(0.5g、2.4mmol)の溶液に、BF・OEt(0.34g、2.4mmol)を添加した。混合物を1時間攪拌した後、−78℃まで冷却させた。この温度で臭化イソブチルマグネシウム(2.5mL、エ−テル中2M、5mmol)を添加して混合物を形成し、これを−78℃で2時間攪拌した後、室温まで加温し、そして一晩攪拌した。反応物をNaHCO飽和溶液(10mL)でクエンチし、MTBE(15mL)で希釈した。有機層をMgSOで脱水し、濃縮し、そしてシリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル中の1% NEtで溶出)で精製することにより、380mgの表題のアミンを油として得た。H NMR(CDCl) δ 7.35−7.19(m, 4H), 2.65−2.74(m, 1H), 2.57(s, 3H), 2.20−2.56(m, 5H), 1.60−2.00(m、3H), 1.20−1.00(m, 2H), 0.95−0.90(m, 6H), 0.67−0.60(m, 1H)。13C NMR δ 144.7, 131.3, 129.1, 127.4, 65.5, 51.7, 41.4, 37.4, 33.7, 32.3, 25.4, 24.0, 22.0, 16.3。
【0160】
5.5. 実施例 5. (R/S)− デスメチルシブトラミン・ HCL
ラセミ形デスメチルシブトラミンの塩酸塩((R/S)−DMS・HCl)の調製方法をスキ−ム3に示す:
【0161】
【化4】
Figure 2004529850
【0162】
スキ−ム3に従って、トルエン(150mL)と、トルエン(45mL)中のCCBC(50.0g、261mmol)の溶液とを、THF中の臭化イソブチルマグネシウムの溶液(392mL、THF中1M、392mmol)に添加した。内部温度が105〜110℃に達するまで、得られた混合物を蒸留し、次に、この温度範囲で2〜4時間還流させた。反応混合物を0℃まで冷却させ、メタノ−ル(295mL)でクエンチした。反応混合物に0℃でNaBH (11g、339mmol)を15分かけて少量ずつ添加した。15分間攪拌した後、反応混合物を2N HCl水溶液(365mL)中に導入した。内部温度が105℃に達するまで有機相を蒸留し、次に、室温まで冷却させた。その後、ギ酸(24g、522mmol)を反応混合物に添加し、6〜8時間加熱して還流(92〜96℃)させた後、内部温度が108℃に達するまで反応混合物を蒸留した。次に、混合物を10℃まで冷却させ、BH・THF(653mL、1.0M、653mmol)を添加した。得られた混合物を15時間加熱して還流(69℃)させた。次に、混合物を5℃まで冷却させ、メタノ−ル(105mL)と合わせ、再び45分間還流させた。内部温度が116℃に達するまで反応混合物を蒸留し、次に25℃まで冷却させた。その後、MTBE中の塩酸(373g、18wt%のHCl、1840mmol)を混合物に添加することにより白色のスラリーを取得し、これを1時間還流し、次いで濾過して、62.3g(79.0%)の(R/S)−DMS・HClを得た。NMR(CDCl): H(d), 0.85−1.1(m, 6H), 1.24−1.5(b, 2H), 1.65−2.14(b, 4H), 2.2−2.5(b, 4H), 2.5−2.7(m, 2H), 3.4−3.6(b, 1H), 7.3−7.5(m, 4H), 9.0−9.5(b, 2H)。13C(d): 15.5, 21.4, 23.5, 24.7, 31.4, 32.4, 33.2, 35.9, 49.1, 64.2, 128.5, 129.4, 133.0, 141.6。
【0163】
5.6. 実施例 6. (R)− デスメチルシブトラミン・ HCL
(R)−デスメチルシブトラミンの塩酸塩((R)−DMS・HCl)の調製方法をスキ−ム4に示し、以下で詳しく説明する:
【0164】
【化5】
Figure 2004529850
【0165】
(R)−DMS (R)− マンデル酸塩の生成
(R/S)−デスメチルシブトラミンHCl((R/S)−DMS・HCl)(60g)を酢酸エチル(300mL)に添加し、得られた混合物を0℃まで冷却させた。次に、NaOH水溶液(1.5N、300mL)を反応混合物に添加し、その後、30分間攪拌した。有機相を分離し、水(150mL)で洗浄し、そして濃縮した。次に、(R)−マンデル酸(30.3g)、酢酸エチル(合計510mL)、およびヘプタン(204mL)を、濃縮した有機相に添加した。次に、得られた混合物を1時間加熱して還流させ、その後、20〜23℃まで冷却させた。得られたスラリーを濾過することにより、36.4g(43.8%)の(R)−デスメチルシブトラミン・(R)−マンデル酸塩((R)−DMS・(R)−MA; 95.5% ee)を得た。
【0166】
(R)−DMS (R)−MA の富化
(R)−DMS・(R)−MA(30g、0.072mol)と、酢酸エチル(230mL)と、ヘプタン(230mL)との混合物を1時間加熱して還流させた。20〜23℃まで冷却させた後、生成物を濾過し、そして乾燥させることにより29.6g(98%)の(R)−DMS・(R)−MA(99.9% ee)を得た。
【0167】
(R)−DMS HCl 塩の生成
(R)−DMS・(R)−MA(50g、0.12mol)と、NaOH(100mL、3.0N)と、トルエン(500mL)との混合物を30分間攪拌した。有機相を水(200mL)で洗浄し、約300mLまで濃縮し、そして室温まで冷却させた。HCl/MTBE(100mL、14%、0.34mol)を混合物に徐々に添加して、(R)−DMS・HClを生成させた。30分間攪拌した後、スラリーを濾過し、得られた湿潤ケークをMTBEで2回洗浄し、そして乾燥させることにより34.5g(95.5%)の(R)−DMS・HCl(99.9% ee; NMRによる化学純度99.9%)を得た。NMR(CDCl): H(δ), 0.85−1.1(m, 6H), 1.24−1.5(b, 2H), 1.65−2.14(b, 4H), 2.2−2.5(b, 4H), 2.5−2.7(m, 2H), 3.4−3.6(b, 1H), 7.3−7.5(m, 4H), 9.0−9.5(b, 2H)。13C(δ): 15.5, 21.4, 23.5, 24.7, 31.4, 32.4, 33.2, 35.9, 49.1, 64.2, 128.5, 129.4, 133.0, 141.6。
【0168】
5.7. 実施例 7. (S)− デスメチルシブトラミン・ HCL
(S)−デスメチルシブトラミンの塩酸塩((S)−DMS・HCl)の調製方法をスキ−ム5に示し、以下で詳しく説明する:
【0169】
【化6】
Figure 2004529850
【0170】
(S)−DMS (S)− マンデル酸塩の生成
スキ−ム5に従って、(R/S)−DMS・HCl(5.0g)と、NaOH(1.5N、20mL)と、酢酸エチル(50mL)との混合物を30分間攪拌した。有機相を水(20mL)で洗浄し、そして濃縮することにより、デスメチルシブトラミン遊離塩基(4.2g、96%)を得た。
【0171】
デスメチルシブトラミン遊離塩基(1.1g、4.1mol)を、(S)−マンデル酸(0.62g、4.1mol)、酢酸エチル(11mL)、およびヘプタン(4.4mL)と合わせた。得られた混合物を30分間加熱して還流させ、そして20〜23℃まで冷却させた。得られたスラリ−を濾過し、0.76gの(S)−デスメチルシブトラミン・(S)−マンデル酸塩((S)−DMS・(S)−MA(96% ee))を得た。
【0172】
(S)−DMS (S)−MA の富化
(S)−デスメチルシブトラミン・(S)−マンデル酸塩(0.76g)と、酢酸エチル(5mL)と、ヘプタン(5mL)との混合物を1時間加熱して還流した。20〜23℃まで冷却させた後、生成物を濾過し、そして乾燥させることにより、0.72g(95%)の(S)−DMS・(S)−MA(99.9% ee)を得た。
【0173】
(S)−DMS (R)−MA の母液からの (S)−DMS (S)− マンデル酸塩の回収
酢酸エチル−ヘプタン中の(S)−DMS・(R)−MAの溶液(67% ee 母液)にNaOH(3N、400mL)を導入し、反応混合物を30分間攪拌した。有機相を水で洗浄し、そして濃縮した。得られた残渣(130g、0.49mol、および67% ee)に、(S)−マンデル酸塩(28.5g、0.49mol)、酢酸エチル(1400mL)、およびヘプタン(580mL)を添加した。混合物を1時間加熱して還流させ、そして室温まで徐々に冷却させた。得られたスラリーを濾過し、そして乾燥させることにより、147g((S)−異性体に基づいて86%)の(S)−DMS・(S)−MA(99.9% ee)を得た。
【0174】
(S)−DMS HCl 塩の生成
(S)−デスメチルシブトラミン・(S)−マンデル酸塩(20g、0.048mol)を、NaOH(60mL、3.0N)とトルエン(200mL)との混合物に添加した。混合物を30分間攪拌した後、有機相を水(100mL)で洗浄し、約100mLまで濃縮させ、そして室温まで冷却させた。MTBE中の塩酸(40mL、14%、0.13mol)を混合物に徐々に添加して、(S)−DMS・HClを生成させた。30分間攪拌した後、スラリーを濾過し、得られた湿潤ケ−クをMTBEで2回洗浄し、そして乾燥させて、14g(96.7%)の(S)−DMS・(L)−MA(99.9% ee; 化学純度99.9%)を得た。NMR(CDCl): H(δ), 0.84−1.1(m, 6H), 1.25−1.5(b, 2H), 1.65−2.15(b, 4H), 2.2−2.5(b, 4H), 2.5−2.7(m, 2H), 3.4−3.6(b, 1H), 7.3−7.5(m, 4H), 9.0−9.5(b, 2H)。13C(δ): 15.5, 21.4, 23.5, 24.7, 31.4, 32.4, 33.2, 35.9, 49.1, 64.2, 128.5, 129.4, 133.0, 141.6。
【0175】
5.8. 実施例 8. ジデスメチルシブトラミンから誘導されるデスメチルシブトラミン
ラセミ形および光学的に純粋なジデスメチルシブトラミンはまた、適切な反応条件下でジデスメチルシブトラミンをメチル化することにより調製することもできる。この方法の一例をスキ−ム6に示す。
【0176】
【化7】
Figure 2004529850
【0177】
5.9. 実施例 9. (R/S)− ジデスメチルシブトラミン
ラセミ形ジデスメチルシブトラミン遊離塩基((R/S)−DDMS)の好ましい調製方法をスキ−ム7に示し、以下で詳しく説明する:
【0178】
【化8】
Figure 2004529850
【0179】
スキ−ム7に従って、1Lの三つ口丸底フラスコに臭化イソブチルマグネシウム(200mL、ジエチルエ−テル中2.0M)およびトルエン(159mL)を添加し、得られた混合物を蒸留してほとんどのエ−テルを除去した。混合物を20℃まで冷却させた後、トルエン(45mL)中のCCBC(50.0g)を添加し、得られた反応混合物を2〜4時間還流させた。反応混合物を0℃まで冷却させ、メタノ−ル(300mL)を添加し、その後、NaBH (11g)を徐々に添加した。次に、得られた混合物を約0〜10℃で15分間攪拌した。その後、0℃に保持されたHCl水溶液(365mL、2N)に反応混合物を徐々に添加し、得られた混合物を連続的に攪拌しながら室温まで加温した。有機相を分離した後、水性相をトルエン(200mL)で洗浄した。有機相を合わせて水(200mL)で洗浄し、そして濃縮することにより、(R/S)−DDMS(55g、85%)を得た。NMR(CDCl): H(δ), 0.6−0.8(m, 1H), 0.8−1.0(m, 6H), 1.1−1.3(m, 1H), 1.6−2.6(m, 7H), 3.0−3.3(m, 1H), 7.0−7.6(m, 4H)。13C(δ): 15.4, 21.5, 24.3, 24.7, 31.5, 31.9, 41.1, 50.73, 56.3, 127.7, 129, 131.6, 144.2。
【0180】
5.10. 実施例 10. (R/S)− ジデスメチルシブトラミン・ (D) 酒石酸塩
ラセミ形ジデスメチルシブトラミンの(D)−酒石酸塩((R/S)−DDMS・(D)−TA)の好ましい調製方法をスキ−ム8に示す。ラセミ形ジデスメチルシブトラミンの(L)−酒石酸塩((R/S)−DDMS・(L)−TA)も同様の方法で調製できることに留意すべきである。
【0181】
【化9】
Figure 2004529850
【0182】
スキ−ム8に従って、ラセミ形ジデスメチルシブトラミン(15.3g)と、トルエン(160mL)との混合物を70〜80℃まで加熱し、水(20mL)およびアセトン(10mL)中の(D)−酒石酸(9.1g)を徐々に添加した。反応混合物を30分間還流させ、その後、蒸留により水およびアセトンを除去した。得られた混合物を室温まで冷却させてスラリーを形成し、次に、それを濾過した。得られた湿潤ケ−クをMTBE(20mL×2)で2回洗浄し、そして乾燥させることにより、(R/S)−DDMS・(D)−TA(22.5g、98%)を得た。NMR(DMSO): H(δ), 0.6−0.92(m, 6H), 0.92−1.1(m, 1H), 1.1−1.3(m, 1H), 1.5−1.8(m, 2H), 1.8−2.1(m, 1H, 2.1−2.4(m, 3H), 2.4−2.6(m, 1H), 3.4−3.6(m, 1H), 3.9−4.2(s, 2H), 6.4−7.2(b, 6H, OH, COOH,およびNH), 7.3−7.6(m, 4H)。13C(δ): 15.5, 2.1, 23.3, 23.7, 31.5, 31.8, 37.7, 39.7, 54.5, 72.1, 128, 129.7, 131.3, 142.2, 174.6。
【0183】
5.11. 実施例 11. (R)− ジデスメチルシブトラミン・ (D)− 酒石酸塩
ジデスメチルシブトラミン遊離塩基からの分割
ラセミ形ジデスメチルシブトラミン遊離塩基から(R)−ジデスメチルシブトラミンの(D)−酒石酸塩((R)−DDMS・(D)−TA)を単離する方法をスキ−ム9Aに示し、以下で詳しく説明する。
【0184】
【化10】
Figure 2004529850
【0185】
スキ−ム9Aに従って、(R/S)−ジデスメチルシブトラミン(20.3g)と、アセトン/水/メタノ−ル(350mL、1:0.13:0.7、v:v:v)と、(D)−酒石酸(12.1g)との混合物を、500mLの三つ口丸底フラスコに添加した。反応混合物を30分間加熱して還流させ、次に、45℃まで冷却させた。その後、反応混合物に(R)−DDMS・(D)−TA(10mg; 99.6% ee)を播種し、そして40〜45℃で30分間攪拌した。次に、混合物を室温まで冷却させ、そして1時間攪拌した。その後、得られたスラリ−を濾過し、湿潤ケ−クを冷アセトン/水で洗浄し、そして乾燥させることにより、10.3g(33%)の(R)−DDMS・(D)−TA(90% ee)を得た。
【0186】
(R/S)− ジデスメチルシブトラミン・ (D)− 酒石酸塩からの分割
ラセミ形ジデスメチルシブトラミンの(D)−酒石酸塩から(R)−ジデスメチルシブトラミンの(D)−酒石酸塩((R)−DDMS・(D)−TA)を単離する方法をスキ−ム9Bに示し、以下で詳しく説明する :
【0187】
【化11】
Figure 2004529850
【0188】
スキ−ム9Bに従って、アセトン(50mL)、水(6.7mL)、およびメタノ−ル(3.3mL)中の(R/S)−ジデスメチルシブトラミン・(D)−TA(5.0g)の混合物を30分間還流させた。次に、混合物を室温まで冷却させ、そして得られたスラリ−を濾過することにより、湿潤ケ−クを取得し、次に、これを冷アセトンで洗浄し、そして乾燥させることにより、(R)−DDMS・(D)−TA(1.4g、28%;92% ee)を得た。
【0189】
(R)−DDMS (D)− 酒石酸塩の富化
(R)−DDMS・(D)−TA(25g、92%)とアセトニトリル/水/エタノ−ル(300mL:65mL:30mL)との混合物を1時間還流させた。次に、混合物を室温まで冷却させてスラリーを形成し、得られたスラリーを濾過し、そして乾燥させることにより、(R)−DDMS・(D)−TA(18g、71.3%;99.7% ee;および化学純度99.91%)を得た。NMR(DMSO−d): H(δ), 0.7−0.9(m, 6H), 0.9−1.05(t, 1H), 1.1−1.24(b, 1H), 1.5−1.8(b, 2H), 1.8−2.02(b, 1H), 2.1−2.4(3, 3H), 2.4−2.6(b, 1H), 3.5(m, 1H), 4.0(s, 2H), 7.1−7.6(m, 4H, NH, OH,およびCOOHからの6Hを含む)。13C(δ): 15.4, 21.5, 22.0, 22.2, 32.0, 32.2, 38.4, 49.0, 54.0, 72.8, 128.8, 130.0, 132.0, 143.0, 175.5。
【0190】
5.12. 実施例 12. (S)− ジデスメチルシブトラミン・ (L)− 酒石酸塩
ラセミ形ジデスメチルシブトラミン遊離塩基から(S)−ジデスメチルシブトラミンの(L)酒石酸塩((S)−DDMS・(L)−TA)を単離する方法をスキ−ム10に示し、以下で詳しく説明する:
【0191】
【化12】
Figure 2004529850
【0192】
(S)−DDMS (L)− 酒石酸塩の生成
(R/S)−ジデスメチルシブトラミン(20.5g)、アセトン/水/メタノ−ル(350mL、1:0.13:0.7、v:v:v)、および(L)−酒石酸(12.2g)を、500mLの三つ口丸底フラスコに添加した。混合物を30分加熱して還流させ、次に、45℃まで冷却させた。その後、反応混合物に(S)−DDMS・(L)−TA(10mgおよび99.7% ee)を播種し、そして40〜45℃で30分間攪拌した。混合物を室温まで冷却させ、1時間攪拌した。得られたスラリーを濾過して湿潤ケークを取得し、これを冷アセトン/水で洗浄し、そして乾燥させることにより、10.8gの(33.4%)の(S)−DDMS・(L)−TA(89.7% ee)を得た。
【0193】
(R)−DDMS (D)−TA の母液からの (S)−DDMS (L)− 酒石酸塩の調製
アセトン/水/メタノ−ル中のDDMS酒石酸塩の溶液((R)−DDMS・(D)−TAの母液)を濃縮し、アセトンおよびメタノ−ルを除去した。残渣をNaOH水溶液(3N、150mL)で処理し、酢酸エチルで抽出した。有機相を水(100mL)で洗浄し、そして濃縮することにより、ジデスメチルシブトラミン遊離塩基(45g、0.18mol、および36% eeの(S)異性体)を得た。遊離アミンに(L)−酒石酸(53.6g、0.35mol)、アセトン(600mL)、水(80mL)、およびメタノ−ル(40mL)を添加した。混合物を1時間加熱して還流させ、次に、室温まで冷却させた。得られたスラリ−を濾過して湿潤ケークを取得し、、これを冷アセトン/水で2回洗浄することにより、26.7g((S)−ジデスメチルシブトラミンに基づいて56%)の(S)−DDMS・(L)−TA(96% ee)を得た。
【0194】
(S)−DDMS (L)−TA の富化
アセトニトニル/水(475mL;1:0.2、v:v)中の(S)−DDMS・(L)−TA(26.7g)の混合物を1時間還流させ、次に、室温まで冷却させた。得られたスラリ−を濾過し、そして乾燥させることにより、17.4g(65%)の(S)−DDMS・(L)−TA(99.9% ee;化学純度99.94%)を得た。NMR(DMSO−d): H(δ), 0.7−0.9(m, 6H), 0.9−1.05(m, 1H), 1.1−1.3(b, 1H), 1.52−1.8(b, 2H), 1.84−2.05(b, 1H), 2.15−2.4(b, 3H), 2.4−2.6(b, 1H), 3.65−3.58(m, 1H), 4.0(s, 2H), 6.7−7.3(b, NH, OH,およびCOOHからの6H) 7.1−7.6(m, 4H)。13C(δ): 15.4, 21.5, 22.0, 22.2, 32.0, 32.2, 38.4, 49.0, 54.0, 72.8, 128.8, 130.0, 132.0, 143.0, 175.5。
【0195】
5.13. 実施例 13: 効力および特異性の測定
薬理学的実験を行って、シブトラミンのラセミ混合物、そのエナンチオマー、シブトラミンの代謝産物、およびそのエナンチオマーの相対的効力、比較効能、結合親和力、および毒性を調べる。脳組織におけるノルエピネフリン(NE)再取込みの化合物による阻害を、ドーパミン(DA)およびセロトニン(5−HT)再取込みの化合物による阻害と合わせて測定することにより、モノアミン再取込み阻害の相対的特異性のプロファイルを決定する。
【0196】
Kula et al., Life Sciences 34(26): 2567−2575, 1984およびBaldessarini et al., Life Science 39: 1765−1777, 1986により公表された方法を用いて、ラット線条体(DA再取込みの阻害用)および大脳皮質(5HTおよびNE用)から調製したシナプトソーム標本について、H−放射性モノアミンの高親和性取込みを検定する。新鮮なうちに氷上で組織を切開し、重量を測定する。テフロンオングラス(Teflon−on−glass)ホモジナイザーを用いて手動でホモジナイズした後(34μMニアラミドを含有する10〜35倍容量の氷冷した等張性0.32Mスクロース中で14ストローク)、組織を900×gで10分間遠心分離する。得られる上澄み「溶液」には、シナプトソームが含まれており、さらなる処理を施すことなく使用する。各アッセイ管には、50μLの大脳ホモジェネートと、放射能標識したH−モノアミンと、試験化合物(たとえば、純粋形のシブトラミンエナンチオマー、ラセミ体、および適当な標準)とを含有する0.5mLの最終容量の新たに調製した生理学的緩衝溶液を入れる。アッセイを行う前に組織を37℃で15分間プレインキュベートする。インキュベーションを開始するまで管を氷上に保持し、0.1μMの最終濃度になるようにH−アミンを添加することによりインキュベーションを開始する。H−DA(26Ci/mmol)の場合、管を37℃で10分間インキュベートし、H−5HT(約20Ci/mmol)およびH−5NE(約20Ci/mmol)の場合、20分間インキュベ−トする。放射性モノアミンの比活性は、入手可能な材料によって変動し、重要ではない。氷中への浸漬および20mM TRIS緩衝剤を含有する3mLの氷冷等張性食塩水(pH7.0)を用いた希釈により、反応を停止させる。これらの溶液をセルロースエステルマイクロフィルターに通して濾過した後、3mL容量の同じ緩衝液で2回洗浄する。次に、トリチウムに対して約50%の効率で3.5mLのPolyfluor中におけるフィルターからのH−放射能を計数する。ブランク(0℃でインキュベ−トしたかまたは特定の既知のDA[GRB−12909、10μM]、5HT−[ジメリジン10μM]、またはNE[デシプラミン10μM]の取込みインヒビターと共にインキュベ−トしたもの)は、通常、組織なしで行うアッセイと見分けがつかず、平均して全CPMの2〜3%である。
【0197】
フィルターに残留するH−放射能の量を比較することにより、シブトラミン(および既知のDA、5−HT、およびNE再取込みインヒビタ−)の純粋形エナンチオマーおよびラセミ混合物が上記組織においてこれらのモノアミンの再取込みを阻止する能力を知ることができる。この情報は、本発明の化合物(たとえば、ラセミ形または光学的に純粋なシブトラミン代謝産物のようなドーパミン再取込みインヒビター、および5−HTアンタゴニスト)の相対的効力および効能を決定する上で有用である。
【0198】
純粋形異性体またはラセミ体の用量(mg/kg)を徐々に高くしてラットに投与する実験で、本発明の化合物の急性毒性を測定した。経口投与の場合、試験動物の50%が死亡する致死量をLD50として報告する。エナンチオマーおよびラセミ体のLD50値を比較することにより、組成物の相対的毒性の尺度が得られる。
【0199】
5.14. 実施例 14: 結合親和力
ラセミ形および光学的に純粋なシブトラミン((±)−、(+)−、および(−)−シブトラミン)、デスメチルシブトラミン((±)−、(+)−、および(−)−desMe)、ならびにジデスメチルシブトラミン((±)−、(+)−、および(−)−didesMe)の結合親和力を、ラット大脳皮質由来の非選択性ムスカリン性受容体およびセロトニン(5−HT)取込み部位、ヒト組換えノルエピネフリン(NE)取込み部位、ならびにラット脂肪組織由来のβ−受容体で測定した。最初に化合物を10μmで2重反復試験方式により試験し、50%以上の特異的結合阻害が観測された場合、10の異なる濃度で2重反復試験方式によりさらに試験して、完全な競合曲線を取得した。次に、曲線の非線形回帰分析により、IC50値(50%の特異的結合を阻害するのに必要な濃度)を決定した。その結果を以下の表に示す。
【0200】
【表1】
Figure 2004529850
【0201】
β受容体で15%を超える結合阻害を示す化合物はなく、アトロピンと比較してムスカリン部位に対する親和力は弱かった。さらに、NEおよび5−HT取込み部位への結合力は、標準物質の結合力よりも小さかった。
【0202】
先の実施例13の記載に従って得られた上記のデ−タから、(+)−デスメチルシブトラミンおよび(+)−ジデスメチルシブトラミンは、NE取込みおよび5−HT取込みの強力なインヒビターであるが、ムスカリン性受容体では無視しうる程度の活性しかもたないことがわかる。
【0203】
5.15. 実施例 15: 経口製剤
シブトラミン代謝産物を含みラクトースを含まない硬質ゼラチンカプセル剤形は次の成分を用いて調製することができる:
【0204】
【表2】
Figure 2004529850
【0205】
ラセミ形または光学的に純粋なシブトラミン代謝産物を篩分けて記載の賦形剤とブレンドする。当業者に周知の適切な機械および方法を用いて、この混合物を適切なサイズのツーピース硬質ゼラチンカプセルに充填する。たとえば、Remington’s Pharmaceutical Sciencesの第16版または第18版を参照されたい。この文献はいずれも参照によりその全体が本明細書に組み入れられるものとする。また、充填量を変更し、必要であればカプセルサイズを適するものに変えて、他の用量で調製することもできる。上記の安定なラクトース非含有硬質ゼラチンカプセル製剤のいずれをも作製することができる。
【0206】
シブトラミン代謝産物の圧縮錠剤の剤形は、次の成分を用いて調製することができる:
【0207】
【表3】
Figure 2004529850
【0208】
ラセミ形または光学的に純粋なシブトラミン代謝産物を適切な篩で篩分け、均一なブレンドが形成されるまで非ラクトース系賦形剤とブレンドする。ドライブレンドを選別し、ステアリン酸マグネシウムとブレンドする。次に、得られた粉末ブレンドを所望の形状およびサイズの錠剤に圧縮する。賦形剤に対する活性成分の比率を変化させたりまたは錠剤の重量を変更することにより、強度の異なる錠剤を調製することも可能である。
【0209】
以上で説明した本発明の実施形態は、あくまでも例示を目的とするものであり、当業者であれば、通常の実験により、本明細書に記載の具体的手順と等価な手順を認識または確認することができよう。そのような等価物はいずれも、本発明の範囲に含まれるものとみなされ、本発明の請求項に包含される。

Claims (29)

  1. 性機能不全を処置する方法であって、そのような処置を必要とする患者に、治療上もしくは予防上有効な量のラセミ形もしくは光学的に純粋なシブトラミン代謝産物、または製薬上許容されるその塩、溶媒和物、もしくは包接物を投与することを含む、上記方法。
  2. 性機能不全を防止する方法であって、そのような防止を必要とする患者に、治療上もしくは予防上有効な量のラセミ形もしくは光学的に純粋なシブトラミン代謝産物、または製薬上許容されるその塩、溶媒和物、もしくは包接物を投与することを含む、上記方法。
  3. 前記シブトラミン代謝産物、または製薬上許容されるその塩、溶媒和物、もしくは包接物が、経皮的または経粘膜的に投与される、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記シブトラミン代謝産物が、(+)−デスメチルシブトラミン、(−)−デスメチルシブトラミン、(±)−デスメチルシブトラミン、(+)−ジデスメチルシブトラミン、(−)−ジデスメチルシブトラミン、および(±)−ジデスメチルシブトラミンからなる群より選択される、請求項1または2に記載の方法。
  5. 前記シブトラミン代謝産物、または製薬上許容されるその塩、溶媒和物、もしくは包接物が、約0.1mg〜約60mg/日の量で投与される、請求項4に記載の方法。
  6. 前記シブトラミン代謝産物、または製薬上許容されるその塩、溶媒和物、もしくは包接物が、約2mg〜約30mg/日の量で投与される、請求項5に記載の方法。
  7. 前記シブトラミン代謝産物、または製薬上許容されるその塩、溶媒和物、もしくは包接物が、約5mg〜約15mg/日の量で投与される、請求項6に記載の方法。
  8. 性機能不全を処置する方法であって、そのような処置を必要とする患者に治療上または予防上有効な量のドーパミン再取込みインヒビターおよび5−HTアンタゴニストを補助的に投与することを含む、上記方法。
  9. 性機能不全を防止する方法であって、そのような防止を必要とする患者に治療上または予防上有効な量のドーパミン再取込みインヒビターおよび5−HTアンタゴニストを補助的に投与することを含む、上記方法。
  10. 前記5−HTアンタゴニストが鎮吐剤である、請求項8または9に記載の方法。
  11. 前記5−HTアンタゴニストが、グラニセトロン、メトクロプラミド、オンダンセトロン、レンザプリド、ザコプリド、トロピセトロン、およびそれらの光学的に純粋な立体異性体、活性代謝産物、ならびにそれらの製薬上許容される塩、包接物、および溶媒和物からなる群より選択される、請求項10に記載の方法。
  12. 前記ドーパミン再取込みインヒビターおよび/または前記5−HTアンタゴニストが経皮的または経粘膜的に投与される、請求項8または9に記載の方法。
  13. 前記ドーパミン再取込みインヒビターが、ラセミ形もしくは光学的に純粋なシブトラミン代謝産物、または製薬上許容されるその塩、溶媒和物、もしくは包接物である、請求項8または9に記載の方法。
  14. 前記シブトラミン代謝産物が、(+)−デスメチルシブトラミン、(−)−デスメチルシブトラミン、(±)−デスメチルシブトラミン、(+)−ジデスメチルシブトラミン、(−)−ジデスメチルシブトラミン、および(±)−ジデスメチルシブトラミンからなる群より選択される、請求項13に記載の方法。
  15. 前記シブトラミン代謝産物、または製薬上許容されるその塩、溶媒和物、もしくは包接物が、約0.1mg〜約60mg/日の量で投与される、請求項14に記載の方法。
  16. 前記シブトラミン代謝産物、または製薬上許容されるその塩、溶媒和物、もしくは包接物が、約2mg〜約30mg/日の量で投与される、請求項15に記載の方法。
  17. 前記シブトラミン代謝産物、または製薬上許容されるその塩、溶媒和物、もしくは包接物が、約5mg〜約15mg/日の量で投与される、請求項16に記載の方法。
  18. 前記患者が男性である、請求項1、2、8、または9に記載の方法。
  19. 前記性機能不全が、勃起不全、性的興奮欠如、およびオルガスム達成不能からなる群より選択される、請求項18に記載の方法。
  20. 前記患者が女性である、請求項1、2、8、または9に記載の方法。
  21. 前記性機能不全が、膣乾燥、性的興奮欠如、およびオルガスム達成不能からなる群より選択される、請求項20に記載の方法。
  22. 前記性機能不全が心因性性機能不全である、請求項1、2、8、または9に記載の方法。
  23. 前記心因性性機能不全が、性欲抑制、性的興奮抑制、女性オルガスム抑制、男性オルガスム抑制、早発射精、機能性性交疼痛、機能性膣痙、および非定型心因性性機能不全からなる群より選択される、請求項22に記載の方法。
  24. 性機能不全を処置または防止する方法であって、そのような処置または防止を必要とする患者に、治療上もしくは予防上有効な量の(+)−デスメチルシブトラミン、または製薬上許容されるその塩、溶媒和物、もしくは包接物を投与することを含む、上記方法。
  25. 性機能不全を処置または防止する方法であって、そのような処置または防止を必要とする患者に、治療上もしくは予防上有効な量の(−)−デスメチルシブトラミン、または製薬上許容されるその塩、溶媒和物、もしくは包接物を投与することを含む、上記方法。
  26. 性機能不全を処置または防止する方法であって、そのような処置または防止を必要とする患者に、治療上もしくは予防上有効な量の(±)−デスメチルシブトラミン、または製薬上許容されるその塩、溶媒和物、もしくは包接物を投与することを含む、上記方法。
  27. 性機能不全を処置または防止する方法であって、そのような処置または防止を必要とする患者に、治療上もしくは予防上有効な量の(+)−ジデスメチルシブトラミン、または製薬上許容されるその塩、溶媒和物、もしくは包接物を投与することを含む、上記方法。
  28. 性機能不全を処置または防止する方法であって、そのような処置または防止を必要とする患者に、治療上もしくは予防上有効な量の(−)−ジデスメチルシブトラミン、または製薬上許容されるその塩、溶媒和物、もしくは包接物を投与することを含む、上記方法。
  29. 性機能不全を処置または防止する方法であって、そのような処置または防止を必要とする患者に、治療上もしくは予防上有効な量の(±)−ジデスメチルシブトラミン、または製薬上許容されるその塩、溶媒和物、もしくは包接物を投与することを含む、上記方法。
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