JP2005515165A - 抗原結合ドメイン - Google Patents

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Abstract

【課題】
【解決手段】 抗原特異的抗原結合ドメインを、当該抗原特異的抗原結合ドメインをコードする発現可能なDNA配列を含む形質転換された宿主を用いて製造するための方法であって、上記抗原特異的抗原結合ドメインは魚において見出された免疫グロブリンアイソタイプNARの可変領域に由来する、方法。

Description

本発明は、魚類由来の抗原特異的抗原結合ドメイン(単一ドメイン抗体(single domain antibodies))の製造に関する。ここで、魚類という用語は、軟骨魚(板鰓亜綱)および硬骨魚(硬骨魚綱)の両方を含む。抗原特異的抗原結合ドメインとは、新規な抗原受容体(Novel Antigen Receptor(NAR))の可変領域を意味する。
抗体、特にモノクロナール抗体は、その高親和性結合および特異性により、とりわけ、分子診断および治療に有効である。しかしながら、現在では動物モデルを用いてモノクロナール抗体を製造することは比較的に簡単であるにも関わらず、ヒトモノクロナール抗体の製造は困難なままである。理解されるように、ヒト以外のモデルからのモノクロナール抗体がヒトに導入されると、人体は免疫応答を起こすが、これは、モノクロナール抗体が人体システムに対しては外来であるためである。
近頃、関連する抗体の可変鎖から単一ドメイン抗体(sda)を製造することにより、ヒトにおけるモノクロナール抗体の活性を保つ一方で、その拒絶を低減し得ることが分かってきた。欧州特許出願第89311731.7号は、そのような単一ドメイン抗体、およびマウスにおけるその製造方法を開示している。
単一ドメイン抗体はまた、連結するあらゆる化合物とともに組織を透過し得るため重要である。さらに、タンパク質の表面上の空洞内、例えば、酵素結合部位内で結合することにより機能を破綻させ得る。
Camelidaeから製造された単一ドメイン抗体は、タンパク質の空洞を認識し、そのため、酵素を阻害する能力を有することが示されてきた(Lauwereys et al.,EMBO 17 pp3512−3520 1998)。
Camelidaeから製造された小型の単一ドメイン抗体は、タンパク質の空洞の認識、および酵素活性の阻害を可能にしてきたが、対象となり得る範囲は、依然として比較的に狭いものであり得るが、これは、多くのタンパク質の空洞が依然として小さ過ぎて、Camelidae由来の単一ドメイン抗体が透過し得ないからである。
WO94/25591および欧州特許出願番号第99200439.0号は、Camelidae重鎖抗体由来の単一ドメイン抗体の製造に関する。Camelidae重鎖抗体から製造された単一ドメイン抗体は、マウスの単一ドメイン抗体よりも安定しており、より多くの量で製造され得る。しかしながら、理解されるように、Camelidaeファミリーの小型のメンバー、例えば、ラマでさえ、人道的条件において飼ったとすると、それらは、飼育のためにかなりの面積の土地を必要とする。
本発明の目的は、上記問題を改善しようとする、抗原特異的抗原結合ドメインの製造方法を提供することである。
本発明のさらなる目的は、上記問題を改善しようとする、タンパク質活性の阻害のための抗原特異的抗原結合ドメインを含む組成物を提供することである。
本発明の1つの局面に従って、抗原特異的抗原結合ドメインを、当該抗原特異的抗原結合ドメインをコードする発現可能なDNA配列を含む形質転換された宿主を用いて製造するための方法であって、上記抗原特異的抗原結合ドメインは魚において見出されたNARの可変領域に由来する、方法が提供される。
魚において見出されたNARの可変領域から製造された抗原特異的抗原結合ドメインは、Camelidaeファミリーのメンバーから製造された単一ドメイン抗体と同様に安定している。
さらに、単位面積につき、Camelidaeファミリーのメンバーよりも多くの魚を飼うことができる。
現在ではNAR(新規な抗原受容体)として公知の免疫グロブリンアイソタイプは、天然に軽鎖は有さないホモ2量体重鎖複合体(homodimeric heavy chain complex)として、テンジクザメ(Ginglymostoma cirratum)の血清中で見つかっている(Greenberg et al.,Nature 374 pp168−173 1995)。しかしながら、本発明者らによる本研究以前には、抗原結合ドメインとしてNARを識別することも、その特異的な抗原に対して生育される能力も完全には認識されていなかった。
哺乳類(ヒト、マウス、ウサギ、ヒツジ、ラクダ、ラマ等)およびいくつかの鳥(ニワトリ)のみが、異物の抗原の存在に対する応答として、親和性成熟、抗体クラスの切替等の二次免疫応答にアプローチし得るものとして考えられていた。例えば、サメよりもさらに高等に進化した真骨魚類(硬骨)は、唯一、低親和性非特異的IgM応答の生成のみに依存していると思われる(Watts et al.,Aust Vet J 79 pp570―574 2001)。真骨魚類IgMの制限的特徴は、その低親和性および複数の抗原に非特異的に結合する能力である。IgM中和は、非特異的多重結合を介し、主に凝集等を生じる。補体のない中和は、通常、特定の高親和性結合に関連するものであり、本発明により初めて魚類において見出された。本発明の抗原特異的抗原結合ドメインについては、免疫系の他の構成要素を用いることなく、酵素免疫源の活性を直接的に中和することが示された。
NAR可変(V)領域は、予測されたカノニカルなドメイン内でのジスルフィド結合により、典型的なIgスーパーファミリードメインのモデルに適合する。しかしながら、ラクダVHH領域が、他の哺乳類のVH領域と最大75%の配列同一性を有する一方で、NAR Vと従来のVHドメインとの同一性は25%と低い(Roux et al., Proceedings of the National Academy of Sciences.USA 95 pp11804−11809 1998)。
この低い同一性と、KabatデータベースにNAR配列がないことにより、NAR V領域のアミノ酸は、以前は連続して番号をつけられていた(Roux et al.,Proceedings of the National Academy of Sciences.USA 95 pp11804−11809 1998)。本研究中に、異なるNAR V分子またはNAR V領域配列の残基と、他の種のものとの容易な比較を可能にするために、NAR V領域に対する付番システムを、Kabat et al.(1991)(Sequences of Proteins of immunological Interest,5th Edition.National Institutes of Health,Betheseda,USA)の付番システムに基づいて導出した(注:この付番システムは、本明細書に添付の図面で用いられている)。
CDR2の大部分(残基54−65)が欠失することにより、NAR V領域がその特質的な小型になることが、そのアライメントからすぐに分かる(例えば、図2A参照)。
最初の配列分析により、NAR Vドメインを、共に1つのVセグメント、3つのDセグメント、および1つのJセグメントから構成される、密接に関連した2つのクラス(タイプIおよびII)に分類することが可能になった。タイプI領域は、Fr2(C35)およびFr4(C103)に、ドメインを安定させるジスルフィド結合を形成しやすいノンカノニカルなcys残基を有する。長い方のNAR CDR3ループでは、付加的なシステイン残基対が観察され、ほぼ確実に、通常よりも長いCDR3を有するウシVHドメインで見られるようなジスルフィドブリッジをCDR内に形成する。
タイプII領域は、タイプIと全体的に構造が非常に類似しているが、Fr1(C29)およびCDR3に位置し、ラクダVHHドメインで観察されるような束縛するジスルフィド結合を形成するとされるノンカノニカルなシステイン残基を有する。各NARタイプ内に存在するシステインを図1に模式的に示す。
近頃、さらなるNARタイプが、テンジクザメの幼魚(タイプIII)において優勢な発現形態として同定されたが、その生殖細胞系の連結状態により、結合的な多様性は示さない。
タイプIおよびIIのNARでは、V領域をコードするDNAが、ゲノムにおいて空間的に離れたDNAセグメントの物理的な連結によって生成される。この連結プロセスはB細胞で発生し、これらのNARタイプについて見られる配列の多様性を生じることに助力する。タイプIIIについては、これらのDNAセグメントは、全ての細胞のDNAにおいてすでに物理的に連結されており、それゆえ、生殖細胞系が連結されたという言葉を用いる。
NARは、通常、軟骨魚類のIg受容体について観察されるクラスタータイプのゲノム組織を持つが、5つ未満のNAR座が存在し、2つまたは3つのみが、機能的再構成および発現を行うことができると考えられている。一次レパートリーで観察された多様性は、組換え機構によって生じ、(3つのDセグメントが存在するため)広範囲であるが、CDR3に局在化する。抗原に遭遇すると、このレパートリーは、集中的変異により急速に拡大する。NARでの変異のパターンは、サメIgMで観察された、低度の変異およびCDRに対する弱いクラスター化を示すものとは異なり、むしろ、間違いなく哺乳類のような体細胞突然変異を伴う。
NAR VがVH、VLおよびTCR Vと類似するが、それら3つの全てとは異なる「特異なドメイン構造」を有することが最近見出された。NARの連続部分が重鎖であるため、過去においてVHという名が用いられていたが、実際には、V領域はVH(すなわち、系統樹上でより近いグループ)よりもVL/TCR Vに似ている。NAR Vは、真正な重鎖V領域に由来するラクダVHHドメインとは異なる。NARの抗原結合ドメインは、元々VHを欠いたVLドメインにより近く、その逆ではない。
NAR VおよびラクダVHHの配列アライメントは、配列が大きく異なることを明確に示す。NAR VおよびラクダVHHが同じ物理構造を有する場合(このことは暗に示されてきたが、証明されていない)、このことは、完全に異なるアミノ酸配列を用いて達成されることになり、ラクダVHHライブラリープライマーを用いてNAR V領域ライブラリーを増幅することは出来ない。さらに、VDJ結合中のNAR VおよびラクダVHH遺伝子レパートリーの生成のされ方は、免疫グロブリン遺伝子の構成のために異なる(Schluter et al Immunol Today 18 pp543−549 1997)。
好ましくは、上記形質転換した宿主は、原核生物または下等な真核生物である。
既定の原核生物および下等な真核生物の宿主が多く存在する。これらの宿主は、外来のタンパク質を正しく発現することが知られている。
都合良くは、上記真核生物の宿主はEscherichia coliである。
好適な実施形態では、発現可能なDNA配列は、ファージミドベクターの形態を有する。
ファージミド発現は、高い遺伝的安定性を生じ、細菌の形質転換効率が高いために、潜在的により大きくかつより多様なライブラリーの構成を可能にする点でファージゲノム発現に対して利点を有する。
ファージ上に抗体フラグメントを表示するために、その抗体の可変領域をコードする遺伝子が、ファージ表面タンパク質の遺伝子(通常は、遺伝子IIIまたはVIII)と融合され得る。遺伝子IIIのフュージョンは、各ファージの先端上のコピー数が限られており(3〜5個)、親和性が高い結合分子(binders)を単離しようとする場合には望ましくない、起こり得る結合力効果を最小化するため有利である。抗体フラグメント遺伝子は直接、ファージゲノムにクローン化され得るか、またはファージミドプラスミド内に存在する遺伝子セグメントと融合し得る。
好ましくは、上記魚は、例えば、サメまたはコザメ等の板鰓亜綱のメンバーである。
板鰓亜綱の多数の小型のメンバーについては、同数のラクダ科ファミリーのメンバーが必要とする牧草面積よりも単位面積が小さいタンクで飼うことができる。板鰓亜綱のメンバーはタンクで飼われるため、血液抽出のために容易に捕まえ得る。
都合良くは、上記サメはテンジクザメ、Ginglymostoma Cirratumである。
好ましくは、上記抗原特異的抗原結合ドメインは特定の特異性を有する。それゆえ、抗原特異的抗原結合ドメインは、特定の抗原を対象とし得る。
都合良くは、上記抗原特異的抗原結合ドメインはモノクローナルである。これに関して、抗原特異的抗原結合ドメインは単一の抗原に生成される。
好適な実施形態では、上記抗原特異的抗原結合ドメインの特異性は、選択された魚に導入される抗原によって決定される。
本発明のさらなる局面に従って、抗原特異的抗原結合ドメインを製造するための方法であって、
a)抗原で魚を免疫化する工程と、
b)上記魚からリンパ球を単離する工程と、
c)抗原特異的抗原結合ドメインのためのRNAを上記リンパ球から単離する工程と、
d)上記抗原特異的抗原結合ドメインをコードするDNA配列をPCRによって増幅する工程と、
e)上記増幅されたDNAをディスプレイベクターにクローン化する工程と、
f)宿主を形質転換することによりライブラリーを生成する工程と、
g)上記所望のクローンを上記ライブラリーから選択する工程と、
h)上記抗原特異的抗原結合ドメインをこれらのクローンから単離精製する工程と、
i)上記抗原特異的抗原結合ドメインをコードするDNA配列を発現ベクターにクローン化する工程と、
j)宿主を形質転換することにより上記発現ベクターの発現を可能にする工程と、
を包含する方法を提供する。
特定の結合部位のために表示されたライブラリーのスクリーニングは、バイオパニングのプロセスにおいて所望の抗原を用いた選択のサイクルを繰り返すことを伴う。一般に、選択中は、ファージが提示された抗原結合ドメインのライブラリーを、固定された抗原を用いてインキュベートし、結合していないファージを洗浄し、結合したファージを溶出する。この選択された個体群は、細菌感染により拡張され、さらなる選択にかけられる。各ファージは、それが表示するV領域をコードするDNAを封入するので、B細胞の表面上の膜結合免疫グローブリンに似た、遺伝子型と表現型の機能的なリンクがある。よって、このような周期的なパニングは、生体内での抗体選択と同様に、親和性が高いクローンに濃縮することができることが証明された。
好ましくは、工程d)の前に、上記抗原結合ドメインのcDNAを生成する。
都合良くは、制限酵素を用いることにより、上記抗原特異的抗原結合ドメインをコードする増幅されたDNA配列を消化する。制限酵素は、例えば、上記方法で用いられたプライマーの柄(handle of the primers)に応じて選択され得る。
好適な実施形態では、上記制限酵素はNcoIおよびNotIである。
都合良くは、上記ディスプレイベクターは、例えば、pHEN2等の任意のファージミドベクターである。
好ましくは、上記発現ベクターは、pIMS100等の可溶性の発現ベクターである。
上記ベクターは、用いられ得るベクターの単なる例に過ぎない。どのベクターが用いられ得るかは、当業者にとっては技術常識である。
本発明のさらなる局面に従って、上記で規定したような方法により製造された抗原特異的抗原結合ドメインが提供される。
本発明のまたさらなる局面に従って、魚において見出された免疫グロブリンアイソタイプNARの可変領域に由来する抗原特異的抗原結合ドメインを含む、タンパク質活性を阻害する組成物が提供される。
NAR V領域がラクダ科由来のあらゆる15kDa単一ドメイン抗体よりも20%小さい12kDaであるという事実に関わらず、それを用いてもなおタンパク質活性を変更することができた。本発明の抗原特異的抗原結合ドメインの使用によって、組織透過性が増大するという治療上の利益、ならびに立体障害および低減した免疫活性による中和のためのタンパク質の割れ目への良好なアクセスを有する、抗原特異的抗原結合ドメインおよび他の単一ドメイン抗体を治療に応用する上で、サイズは有意なファクターである。
NAR由来の抗原特異的抗原結合ドメインは、それゆえ、ラクダ科由来の単一ドメイン抗体よりもサイズが小型であることによって、対象となる個体群の範囲が広い。免疫原性の可能性も低減されるが、これは、タンパク質のサイズが小さくなればなるほど、免疫原性が少なくなるためである。
さらに、NAR配列は、本発明者らの研究以前において、DNAレベルで同定されていたが、親和性が高い特定の結合分子を選択することができる、体細胞において成熟し得るレパートリーがNAR応答の特徴であり得るという手ががりは、そのDNAによる証明からはなかった。よって、サメ由来の抗原結合ドメインのNARライブラリーを生成することができ、これから、特異的かつ機能的抗原特異的抗原結合ドメインおよびそれらに対応する受容体遺伝子の選択することは予想外のことである。これらの遺伝子の配列を決定することにより、(魚およびこの進化的な系統の生物に対する)異型の(生殖細胞系列レパートリーからの変異を示す)体細胞において成熟可能な応答が、免疫化処理によって推進されたNARレパートリー内で発生することを立証する。これによって、結果的に、単離において抗原中和が可能な、特異性が高く、親和性が高い抗原結合ドメインが選択され、魚およびサメにおいて通常見られる、予想された非特異的で親和性が低いIgMのような応答は生じない。
さらにまた、本発明者らはNAR抗原特異的抗原結合ドメインを単離することができ、NAR Vが折り畳まれ、残りの分子からの単離において(およびサメ以外の環境において)機能することが可能であること、抗原特異的抗原結合ドメインが生殖細胞系列の遺伝子から成熟し、抗原に対して特異的になること(mRNA由来のライブラリを用いることによってのみ可能であり、DNAでは可能でない)、および抗原特異的抗原結合ドメインが免疫化抗原に特異的に結合することが可能であることを初めて示すことができた。要約すると、後述するように、本発明者らは、サメを免疫化し、この免疫化により、親和性が高く、免疫原に特異的な、特定の体細胞において成熟した抗原特異的抗原結合ドメインを導出することができた。さらに、抗原特異的抗原結合ドメインは、免疫系の他の構成要素を呼び出すことなく、免疫原の活性を直接中和することが可能である。上記理解によると、このことはサメ等の原始的な種に対しては可能ではなかった。
都合良くは、上記抗原特異的抗原結合ドメインが上記に規定したような方法の生成物である組成物が提供される。
好ましくは、タンパク質活性の阻害を濃度依存的に行う。
好ましくは、上記組成物は、薬剤担体またはその希釈液をさらに含む。
このような薬剤担体は当該分野で周知である。
本発明のさらなる局面に従って、NARの可変領域から製造される抗原特異的抗原結合ドメインが提供される。
次に、下記の実施例および添付図面を参照し、例示目的のみで本発明を説明する。
(実施例)
菌株
電気穿孔コンピテントストック、E.coli XL1−Blue{recA1 endA1 gyrA96 thi−1 hsdR17 supE44 relA1 lac[F’ proAB lacIq ZΔM15 Tn10(Tetr)]}(Stratagene Ltd.)を用いて、NAR V領域ファージ表示ライブラリーを調製しパニングした。
PCR材料
本研究を通じて用いられた全ての特製のオリゴヌクレオチドは、Sigma−Genosys Ltd.に発注し、脱塩および/またはHPLC精製した。ライブラリープライマー配列は以下のとおりである(全て5’から3’まで):
NAR F4 For1 ATA ATC AAG CTT GCG GCC GCA
TTC ACA GTC ACG ACA GTG CCA
CCT C (SEQ ID.64)
NAR F4 For2 ATA ATC AAG CTT GCG GCC GCA
TTC ACA GTC ACG GCA GTG CCA
TCT C (SEQ ID.65)
NAR F1 Rev ATA ATA AGG AAT TCC ATG GCT
CGA GTG GAC CAA ACA CCG
(SEQ ID.66)
全てのPCR反応は、Hybaid0.2ml薄壁オムニチューブ(thin−walled omnitubes)内でHybaid PCRスプリントブロック上で行った。
ファージ提示のためのNAR V領域ライブラリーの構築
RNA調製
免疫ライブラリーの製造を可能にするために、ニワトリ卵白リゾチーム(HEL)を用いて、(約8ヶ月間の期間をかけて)3匹のテンジクザメを5回免疫化した。各免疫化の後に、各サメから血液試料を採取し、末梢血液リンパ球を単離し、各ブリードごとに全RNAを調製した。3匹のサメの各々について、ブリード4および5からのRNAをプールし、cDNA合成のために必要になるまで−80℃で保存した。
cDNA合成およびPCR増幅
cDNA合成のために、ready−to−go RT−PCRビーズ(dNTPごとに200μm、10mMTris−HClバッファー、60mMKCl、1.5mMのMgCl2、M−MuLV逆転写酵素、RNAguard7、RNase/DNaseなしのBSA、および2UのTaq DNAポリメラーゼ)(APB LTD.)を、45μlのDEPC処理したH2Oにおいて、氷上で5分間またはビーズが完全に溶解するまでインキュベートすることによって再構成した。各チューブに、2μlのテンジクザメtRNAを2μg/μlで、2μlのNAR F4 ForプライマーまたはF4 For2プライマーを25pM/μlで加えた。これらのプライマーはともに、NARフレームワーク領域4に対して特異的であり、その柄にNotI部位が組み込まれていることにより、後にファージミドベクターにクローン化することが可能となっている。チューブを軽くはじいて内容物を混合し、46℃に予熱されたPCRブロック上で30分間インキュベートした。cDNA合成に続いて、チューブを95℃で7分間インキュベートすることによって、逆転写酵素を不活性化し、テンプレートを変性させた。
各チューブに、その柄にNcoI部位を含む、2μlの一般的なプライマーNAR F1 Revを25pM/μlで加え、チューブを95℃に予熱し、各々に対して1μlのTaq DNAポリメラーゼを1U/μlで加えた後、95℃で2分間、55℃で1分間、そして72℃で1分30秒間を32サイクル繰り返した。
PCR増幅タイプIおよびIIに続いて、生成物を1.5%ゲル上でPAGE精製すると、両方のプライマーセットについて、NAR V領域の良好な増幅を示す濃いバンドが約400bpで視覚化された。
NAR V領域のファージミドベクターpHEN2へのクローン化
PAGE精製されたPCR生成物は、NcoIおよびNotI制限酵素を用いて、増幅に用いられた柄の付いたプライマーによって組み込まれた部位を消化することによりファージミドベクターpHEN2へのクローン化を可能にした。制限されたDNAは、1.5%アガロースゲル上で精製され、このDNAは切除され浄化された。
E.coli XL1−Blueの一晩放置した培養物から採取し、フェノール:クロロフォルム処理したプラスミドDNAを、NcoIおよびNotI制限酵素を用いて同様に切断した。両切りベクターを0.7%アガロースゲル上で精製し、DNAを抽出した。ライブラリーの構築のために、消化されたベクターは仔ウシアルカリフォスファターゼを用いて処理しなかった。
定量化を可能にするため、2μlの適切に消化されたPCR生成物およびpHEN2ベクターを、1%アガロースゲル上で2μlのDNAマーカーVI(Boehringer LTD.)に対して流し、バンド強度を目視によって評価し、存在するDNAの相対量を判定した。同量のベクターを用いて連結反応を行い、2.5μlの10xリガーゼバッファーおよび1μlのT4リガーゼの存在下でDNAを挿入した。最終的な体積を、H2Oを含めて25μlにして、15℃で一晩インキュベートした。ライブラリーの構築のために、このような連結反応を30〜40回行った。
一晩インキュベートした後、連結反応による生成物をプールし、フェノール:クロロフォルム浄化し、結果として生じたDNAペレットを、10mMのTris−HCL、pH8.5の1:10希釈液約100μl中で再構築した。そして、DNAを電気穿孔コンピテント細胞へ形質転換するための準備ができた。
電気穿孔コンピテント細胞の形質転換および結果として生じたライブラリーの評価
連結したDNAを、冷却した電気穿孔キュベットに分け、それぞれに、40μlの新たに解凍した電気穿孔コンピテントXL1−Blue細胞を加えた。細胞は電気穿孔され、1%グルコース(w/v)が加えられた100μlの氷冷された2xTY培地中で再懸濁された。各形質転換ごとに、10-2、10-4、および10-6で希釈が行われ、100μ/mlアンピシリンおよび1〜2%のグルコース(w/v)を含むTYE寒天上にプレーティングした。残りの細菌懸濁液を、アンピシリンおよびグルコース(同上)を有するTYEを含む140mmペトリ皿上に直接プレーティングした。全てのプレートを37℃で一晩成長させた。
一晩インキュベートした後、希釈プレートからのコロニーを数えて、最終的なライブラリーのサイズ、約5×106個を見積もった。約100個のコロニーの各々を、各々1μlのプライマーLMB3(5’CAGGAAACAGCTATGAC 3’)(SEQ ID.69)およびpHEN seq(5’CTATGCGGCCCCATTCA 3’)(SEQ ID.70)を25pM/μlで、1μlのdNTPを各々25pMで、50mMのMgCl2を2μl、10xTaqポリメラーゼバッファを5μl、Taqポリメラーゼ1μlを(1U/μlで)、およびSteripakH2Oを39μl用いてPCRスクリーニングした。PCRは以下のように行われた;1サイクルを95℃で3分間(細菌を溶解する)、および20サイクルを95℃で1分間、55℃で1分間、72℃で1分間。PCR生成物を、EtBrを含む1.5%アガロースゲル上で分子量マーカーVI(Boehringer Ltd.)に対して流し、NAR V領域挿入物を保持するライブラリーのパーセンテージを評価した。この方法を用いて、ライブラリーの75%が、3.75×106個の機能的ライブラリーサイズを示すNAR V領域について予想されるものに近い挿入物を保持していると観察された。次いで、このようにして正しいサイズの挿入物を保持していることが確認された50個のコロニーの配列を決定し、ライブラリーの多様性を評価した。
得られた配列のコードされたアミノ酸翻訳を図2A、図2B、および図2Cに示す。
配列決定された50個のクローンのうち、6個がCDR3内のインフレームTGAコドンによってコードされた1つ以上の終止コドンを収容することが分かった。クローン13および19の場合、終止コドンは、(それぞれ)D3セグメントおよびD2セグメントが好ましくない読み枠で使用されている結果として存在すると思われる(Roux et al.,Proceedings of the National Academy of Sciences.USA 95 pp11804−11809 1998)。他の5個のクローンにおいて終止コドンが存在する理由は、明確ではないが、この領域内での体細胞超変異によるものであり得る。
さらに15個のクローンがフレームシフト変異を保持するため、無意味なまたは短縮されたタンパク質が製造される。これらのクローンの大部分については、おそらくは、組換処理中のヌクレオチドの付加または欠失の結果として、CDR3内でフレームシフトが発生した。クローン14および41については、フレームシフト変異がそれぞれFr2(図3によると位置41)およびFr3(位置67)内で生じ、ライブラリー構築中のポリメラーゼエラーのため、より発生しやすい(クローン14のフレームシフトはDNA配列の長いポリ−Aトラクト(long poly−A tract)のすぐ後に発生する)。
機能的挿入物をコードする28個のクローンの配列アライメントおよび可変性プロット(図2および図4)は、十分な多様性を示し、各クローンは特有のアミノ酸配列を有する。可変性は、同様に構築されたナイーブライブラリー(naive library)からのクローンのように、配列および長さの両方において大きく変化したCDR3全体に渡って集中しているように見られる。このライブラリーの免疫の性質は重要であり、これは、抗原に結合するNAR V領域がナイーブライブラリーから(事前の免疫化なしでは)単離され得ないからである。
両方のNARタイプは、その約80%がタイプIであり、20%がタイプIIであると表現されたが、しかしながら、多くのクローンはNARタイプを特定することが困難であると分かった。例えば、クローン33が、タイプIIのFr1を有するが、タイプIのCDR3およびFr4は有さない一方、クローン06、40、および46は、タイプIのFr1およびCDR3を有するが、タイプIIのFr2およびFr4は有さない。この知見は、遺伝子変換がNAR遺伝子間で発生している可能性を示唆する。
他の多くのクローンもまた、ナイーブライブラリー予選択クローン(naive library pre−selection clones)が観察されなかった変則的な特徴を示す。クローン24および36はともに、他の配列特性に基づいて、タイプIとして特定されるが、タイプIのCDR3で通常観察されるシステイン残基の対を保持しない。クローン06、40、46、および48は全て、奇数個のシステイン残基をコードする。06のケースにおいて前述したように、これは、遺伝子変換によるものであり得る。奇数個のシステインを有するクローンは、以前はほとんど観察されなかったため、偶数個のシステイン残基を維持してジスルフィド結合の形成を可能にするためには、V領域がは大きな圧力下になければならないと考えられていた。NAR V領域内のシステインが対でない場合の結果に関しては依然未知であるが、ドメインの折り畳みにとっては不利益であり得る。これが実際に事実であるならば、このようなクローンはおそらく、発現細菌に対するそれらの毒性により初期のパニング中にライブラリーから排除されるであろう。
クローン02は、そのCDR3内の4つのシステイン残基をコードし、このV領域に合計で8つのシステイン残基を与え、4つのジスルフィド結合を形成する可能性を生じる。このような4つまたは、場合によっては6つ以上のシステイン残基を保持するタイプIのドメインは以前にも見受けられた。これらの付加的なジスルフィド結合を形成する能力は、小さいサイズのNAR V領域と組み合わさって、安定性が高い抗体フラグメントのための付加的なソースを提供し得る。
配列決定されなかったコロニーを、滅菌スプレッダーを用いてライブラリープレートから擦り取り、最終的に100μg/mlアンピシリンおよび2%グルコースを含む10mlの体積の2xTY培地にした。細胞を滅菌グリセロールと20%(v/v)まで組み合わせ、その後の完全な混合により、500μlショットに分け、−80℃で保存する前に急速冷蔵した。
タンパク質抗原に対するNAR V領域ライブラリーのパニング
ライブラリーの成長
一分割量のライブラリーストックを、100μg/mlでアンピシリンおよび1〜2%グルコース(w/v)を含む200mlの予熱された2xTY培地に加え、対数期(0.4〜0.8のOD600)に達するまで37℃/250rpmで成長させた。培養物から採取された50mlの試料に、約1015のM13K07ヘルパーファージを加え、その培養物を振盪せずに37℃でインキュベートして感染させた。インキュベートした後、培養物を、3.5Krpm/4℃で10分間スピンさせ、細胞のペレットを、100μg/mlアンピシリン、50μg/mlカナマイシン、および0.1〜0.25%グルコースを含む、100mlの2xTYで再懸濁し、30℃/250rpmで一晩インキュベートしてライブラリーの発現および回収をした。
一晩放置した培養物を、12K rpm/4℃で20分間スピンし、80mlの上澄み液を取り除き、20mlのPEG/NaClに加えて十分に混合し、少なくとも1時間氷上でインキュベートした。沈殿したファージを、12K rpm/4℃でペレットし(pelleted)、2mlPBSで再懸濁した。このファージ懸濁液を、13K rpmで10分間スピンし、残存するあらゆるバクテリアの残骸を取り除き、ファージ上澄み液を4℃で保存した。ファージストックを、PBS中で連続希釈し、900μlの対数期の培養物に各希釈液を100μl加えることによって滴定した。37℃で30分間インキュベートした後、各希釈液100μlを、100μg/mlでアンピシリンおよび1%グルコースを含むTYEプレート上にプレーティングし、37℃で一晩インキュベートした。ファージの滴定量は、結果として生じたコロニーを計数することによって見積もることができた。
ライブラリー選択
Nunc Maxisorp Immuno試験管(Gibco BRL,Life technologies Ltd.)を、4mlのPBS中において、HELまたはOvaを用いて一晩4℃でコーティングした。次いで、この試験管を、PBSで3回洗浄した後、PBS(MPBS)中の2%Marvelを用いて室温で2時間ブロックし、その後、PBSでさらに3回洗浄した。このコーティングした免疫試験管を、上下タンブラー(over−and−under tumbler)上の3mlの2%MPBS中で、1mlのファージストックを用いて室温で1時間インキュベートすることによって選択を行った。さらに1時間静置した状態でインキュベートした後、結合していないファージを含む上澄み液を捨て、結合したファージを後述するとおりに溶出した。
抗原結合ファージの溶出および回収
トリエチルアミン溶出
ファージストックM13K07上に表示された、抗原特異的抗原結合ドメインライブラリーの結合個体を、アルカリトリエチルアミンを用いて溶出した。
ファージを用いてインキュベートした後、免疫試験管を、PBSTで20回洗浄し、余剰な液体を排出し、1mlの100mMトリエチルアミンを加えた。次いで、この試験管を室温で最大10分間回転させ、結合したファージを溶出した。インキュベートした後、このファージ溶液を500μlの1MのTris−HCLと混合することによって中和した。この状態で、このファージ溶液を、さらなる使用のために4℃で(またはグリセロールを15%v/vで加えた場合、−20℃で長期間)保存した。
750μlのトリエチルアミンを溶出したファージに、10mlの対数期細菌培養物を加えて、この培養物を30分間振盪せずに37℃でインキュベートした。培養物の連続希釈を2xTY中で調製し、100μg/mlアンピシリンおよび2%グルコースを含むTYEプレート上にプレーティングし、回収したファージの数の見積もりを可能にした。残りの感染した培養物を、10分間13K rpmでスピンし、100μlの2xTY中で再懸濁し、上記のようなTYEを含む140mmペトリ皿上にプレーティングした。プレートを37℃で一晩増殖させた。
選択されたファージの回収
一晩増殖させた後、コロニーを、滅菌スクレーパを用いて、その大型のペトリ皿から擦り取って2mlの2xTY培地に入れ、その懸濁液を完全に混合した。この50μlの懸濁液を用いて、100μg/mlアンピシリンおよび1〜2%グルコースを含む50ml2xTYを接種した後に、残りのバクテリア1mlを、15%グリセロール(v/v)と混合し、−80℃でストックとして保存した。50mlの培養物を、OD600が0.4に達するまで37℃/250rpmでインキュベートし、このとき、15mlが取り除かれ、約1010のヘルパーファージに加え、37℃で30分間インキュベートした。インキュベートした後、その培養物を、3.5K rpmで10分間スピンし、結果として生じた細胞のペレットを、100μg/mlアンピシリン、50μg/mlカナマイシン、および0.1〜0.25%グルコースを含む2xTY中で再懸濁し、30℃/250rpmで一晩インキュベートした。
一晩放置した培養物を、12K rpmで10分間スピンし、40mlの上澄み液を10mlのPEG/NaClに加え、氷上で少なくとも1時間インキュベートする前に十分に混合させた。ファージペレットを再度、2mのPBS中で再懸濁し、10分間13K rpmで回転させ、残っているあらゆる細菌碎片を取り除き、そのファージを4℃で短期間保存した。
上記のように、抗原でコーティングされた免疫試験管上で、前回の選択時に回収したファージを用いて、さらに選択を数回行った。
免疫ライブラリーを、M13K07ヘルパーファージおよびトリエチルアミン溶出液を用いて、タンパク質抗原ニワトリ卵白リゾチーム(HEL)およびニワトリオボアルブミン(Ova)それぞれに対して5回パニングした。このパニングの結果を表1に示す。
初期の選択におけるクローンの多様性のロスを最小化する試みにおいて、抗原のコーティーング密度を、パン1および2については、100μg/mlで一定に保った。初回のパニングの後、約106のファージをHELコーティングされた免疫試験管およびOvaコーティングされた免疫試験管のそれぞれから溶出すると、パン2の後に10倍に増加した。パン3および4については、抗原コーティング密度が、より親和性が高い結合分子を選択しようとする試みにおいて、各パンについて低減した。HEL選択の後に溶出されたファージの数が両方のパンについて、〜106で一定のままであったの対して、Ova選択では、パン3において103に低下し、パン4の後に106に上昇した。パン5については、抗原コーティング濃度がさらに低減し、選択には、溶出したファージ数にかなりの低下が伴った。この溶出されたファージ数に低下があったため、ポリクローナルおよびモノクロナールファージELISAを行い、HElまたはOva結合分子の増菌が発生しているかどうかを判定した(図5)。
HEL選択されたポリクローナルファージの結合により、パン1および2に対してOD450に少量の増加が見られ、パン3の後にかなりの増加があった。さらに、パン4の後にシグナルにさらに少量の増加があったが、その後、パン5では、それよりも前のパンで観察されたレベルにまで低下した。同様のパターンが、Ova選択されたポリクローナルファージについて観察され、最大の結合がパン4の後に回収されたファージについて得られたが、この例では、OD450の値は全てのパンについて低い(0.25未満)ままであった。
モノクロナールファージELISAでは、パン1〜4に対する両方のセットの選択について、陽性ファージの数に増加が見られた。HEL選択の場合、この増加は、パン4の後では1%未満から約80%であった。Ova選択されたクローンについては、陽性の数はわずかに少なかったが、それにも関わらず、第4のパンの後には1%未満から約66%まで増加した。パン5の後、HEL陽性クローンの数は80%で一定であったが、Ova陽性モノクロナールの数は、それよりも前のパンで観察されたレベルにまで低下した(〜10%)。
パン5の後のOvaを結合することができるクローン数の低下は、このパンについては、選択が過度に厳密であり、クローンの大部分が結合できなくなるように、タンパク質コーティング濃度が低減されたことを示す。このような低下は、HEL選択されたモノクロナールアッセイについては観察されず、これは、これらのクローンの抗原に対する親和性がより高いものであり得ることを示す。これは、サメがHELで免疫化されたため、サメによって産生された抗原特異的抗原結合ドメインが非常に特異的であり、HEL結合分子のみを単離することができたことを示し、Ovaに関するデータは結合分子を示していない。このため、パン3および4からのクローンの選択では、Ovaについて配列決定されたが、パン4および5では、HELについてはされなかった。
Figure 2005515165
選択分析
ポリクローナルファージELISA
96−well Immulon 4 ELISAプレート(Dynatech Laboratories Ltd.)を、100μlの抗原を用いて、10μg/mlで1時間、37℃でコーティングした。PBSTで3回洗浄した後、そのウェルを300μlの2%MPBS(2%w/vMarvelを加えたPBS)で、一晩4℃の室温で(at room temperature of overnight at 4(C)さらに1時間ブロックした。ウェルをPBSTで3回洗浄し、個々のウェルに、各パンから、100μlの2%MPBS中の10μlのPEGを沈殿させたファージを加え、そのプレートを室温で1時間インキュベートした。このファージ溶液を捨てて、プレートをPBSTで3回洗浄した。各ウェルに、PBS中において5000分の1に希釈した100μlの抗M13モノクロナールHRP結合体(APB Ltd.)を加え、室温で1時間インキュベートした。このプレートをPBSTで5回洗浄し、1つのウェルにつき100μlのTMB基質で発達させ、反応を1つのウェルにつき50μlの1MのH2SO4で止め、450nmでプレートを読んだ。
モノクロナールファージELISA
TYEプレート上で成長している個々のコロニーを、各パンについて、100μg/mlアンピシリンおよび1〜2%グルコースを含む、滅菌96−ウェルELISAプレート上の100μl2xTY培地に採取し、37℃/250rpmで一晩成長させた。成長の後、96−ウェル転写デバイスを用いて、1つのウェルにつき200μlの2xTYを含む新鮮な96−ウェルプレートに100μg/mlアンピシリンおよび1〜2%グルコースを接種した。細菌を37℃/250rpmで2時間成長させた。元の一晩放置したプレートに、グリセロールを加えて、15%の最終濃度にし、そのプレートを細菌ストックとして−80℃で保存した。
2時間インキュベートした後、100μg/mlアンピシリン、1〜2%グルコース、および1010のヘルパーファージを含む、25μlの2xTYを各ウェルに加えた。次いで、このプレートを、37℃/250rpmでさらに1時間インキュベートした後、2K rpmで10分間スピンして細菌をペレットした。上澄み液をプレートから吸引し、結果として生じたペレットを、100μg/mlアンピシリン、50μg/mlカナマイシン、および0.25%(w/v)のグルコースを含む200μlの2xTY中で再懸濁した。次いで、このプレートを、30℃/250rpmで一晩インキュベートした。
この一晩放置したプレートを、2K rpmで10分間スピンして、モノクロナールファージ上澄み液を含む上澄み液を得た。適切にコーティングしブロックしたプレートに、50μlのMPBS中のこのファージ上澄み液50μlをウェルごとに加え、プレートを室温で1時間インキュベートした。インキュベートした後、このプレートを、抗M13HRPで結合した抗体を用いてインキュベートし、通常に発達させた。
陽性モノクロナールファージクローンのサブクローニングおよび配列決定
抗原結合に対する陽性のシグナルを出す個々のクローンを判定した後、2%グルコースおよび100μg/mlアンピシリンを含む5mlの2xTYを、適切なクローンソースから接種した。モノクロナールファージELISAの結果を考慮して、15個のHEL陽性クローンをパン4および5からランダムに採取する一方、OVaについてもパン3および4から採取した。この培養物を37℃/250rpmで一晩インキュベートした後、プラスミドを上述のとおりに調製した。次いで、20μlのプラスミド試料を、制限酵素NcoIおよびNotIで消化し、NAR V領域フラグメントに対応する〜400bpフラグメントをPAGE精製して回収した。次いで、精製されたV領域フラグメントを、同様に切断され、アルカリフォスファターゼで処理および洗浄されたpIMS100発現ベクターにリゲートした。15℃で一晩インキュベートした後、HuCKドメインおよび6Hisテールの上流に融合したNAR V挿入物を収容する、結果として生じたベクターを電気穿孔コンピテントE.coli XL1−Blue細胞に形質転換した。コロニーを採取し、(2%グルコース(v/v)、100μg/mlアンピシリン、25μg/mlテトラサイクリンを含む)5mlTB中において、培養物を一晩放置して成長させ、グリセロールストックおよびプラスミドを調製した。
M13リバース(5’ TTCACACAGGAAACAG 3’)(SEQ ID.67)およびHuCkフォワード(5’ GAAGATGAAGACAGATGGTGC 3’)(SEQ ID.68)プライマーを用いて、プラスミドから挿入物の配列を決定した。一旦配列データを生成すると、クローンに、識別を可能にする固有の名前を付けた。
翻訳の際、15個のHEL選択されたクローンからは、異なる配列を2つだけ取得し、そして、15個のOva選択されたクローンから2つ取得した。
選択したクローン5A7および4F11は、HEL選択された陽性のクローン内で見つけた2つの異なるアミノ酸配列を表わす(図6および7)。この2つのクローンはともに、従来のNARタイプIであり、図8に示すように典型的なタイプIのクローンに対してアライメントされている。これら2つのクローンは、ともにFr2内にある2つの位置(43および44)においてのみ相互に異なり、同じCDR3領域を保持する。
選択したクローン4H11および3E4は、Ova選択された陽性のクローン内で見つけた2つの異なるアミノ酸配列を表わす(図9および10)。同様に、これらのクローンはともに、従来のNARタイプIであり、図11に示すように、典型的なタイプIのクローンに対してアライメントされている。これらクローンは6個のアミノ酸が異なる;Fr1内で3つ(位置13、14、および30)、Fr2内で2つ(位置46および47)、そしてCDR3内で1つ(位置101)。
E.coliにおける抗原結合ドメインの発現
大規模発現
形質転換したE.coliの単一のコロニーを用いて、1%グルコース(v/v)、12.5μg/mlテトラサイクリン、および50μg/mlアンピシリンを含む5mlのLBを接種し、37℃/250rpmで一晩成長させた。この培養物を用いて、1%グルコース(v/v)、12.5μg/mlテトラサイクリン、および50μg/mlアンピシリンを含む50mlのTB培地を、1%v/vで250mlバッフルドフラスコ(baffled flasks)に供給した。この50mlの培養物を25℃/250rpmで24時間成長させた。このとき、約10時間成長させた後に培地を一度交換した。全ての培養物は良好に成長し、一晩放置した後のOD600は10〜20OD単位のオーダーであった。
一晩放置した培養物を4K rpm/4℃で20分間ペレットした。50μg/mlアンピシリンを含む50mlの新鮮なTB中においてペレットを再懸濁し、25℃/250rpmで1時間かけて回収した後、1.5mMのIPTGを用いて3.5〜4時間誘導してペリプラズム成分を放出した。
ペリプラズムバースト放出法(Periplasmic burst release method)
遠心分離によって生じた細胞のペレットを、分画バッファの元々の培養物体積の10%(100mlの200mMのTris−HCL、20%スクロース、pH 7.5、1mlの100mMのEDTA/L培養物)中で再懸濁した。この懸濁液を15分間ゆっくりと振盪し、その後同量の氷冷した滅菌H2Oを加えながら氷上で15分間インキュベートし、さらにもう15分間インキュベーションを継続した(French et al.,Enzyme&Microbial Technology 19 pp332−338 1996を改変した方法)。この懸濁液を13K rpm/4℃で20分間スピンし、ペリプラズムフラクションを含む懸濁液を回収し、0.22μmフィルター(Sartorious Instruments Ltd.)にかけた。
これらの培養物には、4時間の誘導期間中に細菌溶解の兆候を示すものはなく、1リットルにつき1mgのオーダーの粗製NARタンパク質の発現収量を得た。本実施例では、選択された4つのクローンから発現されたタンパク質を6Hisテールを介してIMAC精製した。
抗原結合ドメインのELISA分析
抗原結合ELISA
Immulon 4 96−ウェル平底ELISAプレートを、1つのウェルにつき100μlで、適切な濃度の所望の抗原でコーティングし、このプレートを37℃で1時間インキュベートした。2%Marvel(w/v)を含む、1ウェルにつき200μlのPBSを用いて37℃で1時間ブロックする前に、このプレートをPBSTで3回洗浄した。試料を加える前に、ウェルをPBSTでさらに3回洗浄した。
粗製ペリプラズム放出溶液の5分の1希釈液を調製し、プレートの最上部のウェルに1つのウェルにつき200μlずつ加え、PBSにおいて倍加希釈を行った。次いで、プレートを4℃で1時間インキュベートした。各プレートをPBSTでさらに5回洗浄した。ヤギ抗HuCKペルオキシダーゼ結合抗体をPBS中で1:1000に希釈し、100μlを抗原結合ドメインを含むウェルに加えた。プレートを4℃で1時間インキュベートし、PBSTで6回洗浄した後、ELISAを前述したとおりに発達させ、プレートを450nmで読んだ。
HEL選択されたクローン5A7(図12)は、適用された最上部の希釈液ではHELへの良好な結合示し、試料を続けて希釈していくにつれて、結合が低減していく。密接に関連するタンパク質であるシチメンチョウ卵白リゾチーム(TEL)への結合に限界があることが最大希釈で観察されるが、タンパク質であるニワトリオボアルブミン(Ova)、ウシ血清アルブミン(BSA)、キーホールリンペットヘモシアニン(KLH)、または遮断剤Marvelに対しては結合が観察されない。同一のパターンのタンパク質結合も、HEL選択されたクローン4F11(図13)に対して観察されるが、これは、これら2つのクローン(111/113 aa 同一)間ではアミノ酸配列の類似性の度合いが高いことを考慮すると驚くべきことではない。3F11について観察されたOD450シグナルは、5A7について得られたものよりもわずかに高いが、これは単に、試料中に存在するタンパク質の量が少し異なることによるものであり得る。
Ova選択されたクローン4H11(図14)は、選択された抗原であるOvaを含む、テストされたタンパク質のいずれにも結合を示さなかった。これが単にアッセイにおいて存在したタンパク質が少なすぎた結果ではないことを確認するために、希釈されていないペリプラズム放出溶液を用いて結合アッセイを行った。この例では、4H11タンパク質の初期の希釈液を含むウェルについては、すべてのタンパク質に対していくらかの結合が観察された。この結合は、試料が希釈されるとすぐに失われたため、非特異的である可能性があり、存在するタンパク質の濃度が非常に高かった結果生じたことに疑いがない。このデータは、4H11クローンがOvaに対して有意に結合しないという最初の知見を裏付けた。4H11のように、3E4クローンは、タンパク質HEL、BSA、KLH、TELまたは遮断剤Marvelに対して結合を示さなかったが、このクローンは、選択抗原Ovaに対しては低度に結合することが観察された。このクローンのOvaに対する結合のパターンは、最大タンパク質濃度での結合が低く、試料を希釈した際に大きな低下を示さなかった点で通常とは異なる。タンパク質濃度が、希釈されていないペリプラズム溶液を用いてアッセイを繰り返すことによって増加したときに、同様の結合パターンが観察されたため、タンパク質濃度が最初から低すぎたという可能性は否定される。この通常とは異なる結合の理由は依然分からないが、3E4結合がOvaに対しては低い親和性のみで結合することによるものであり得る。
未処置の動物由来の材料から事前に構築されたライブラリーの抗原に結合し得るNARクローンがないことが明確であること、およびOva結合ではなくHEL結合クローンをHEL免疫化された動物から構築されたライブラリーから単離したことは、抗原投与した後のNAR応答の特異的性質が高いことを示す。換言すれば、特定の特異性を備えた抗原特異的抗原結合ドメインが製造される。
選択されたクローンの安定性分析
クローン5A7および4F11が、抗原結合ELISAにおいてHELを結合することができることが示されたので、これらのクローンの熱変性に対する安定性をテストすることができた。抗原結合曲線で確認された、両方のクローンの亜飽和希釈液を調製し、一定範囲の温度で3時間インキュベートした後、それらをHELコーティングしたELISAプレートに加えた。次いで、それらの試料を、ELISAプレート上において4℃で1時間インキュベートし、抗HuCK HRP結合抗体を用いて結合を検出した。抗原結合ドメインの安定性を、熱処理されなかったコントロール試料について得られたもののパーセンテージとしてプロットした(図15)。
クローン5A7およびクローン4F11はともに、不可逆変性に対して有意な抵抗を示し、約85℃で50%の機能を失い、95℃で3時間後に約30%の機能を保持した。この高い安定性はおそらく、付加的なノンカノニカルなシステイン残基がNAR Vドメイン内で見つかった結果である。両方のクローンは6つのシステイン残基をコードするため、3つのドメイン内ジスルフィド結合を形成することができる。これは、(形成された場合)これらのドメインの高安定性に大きく寄与する。両方のクローンの安定性曲線の形状はほぼ同一であり、クローン間におけるわずかな安定性の相違は単に、アッセイの可変性によるものであり得る。
抗His HRP結合抗体を利用して結合を検出するこのアッセイを繰り返すことによって、抗HuCK二次抗体を用いて得られた場合と有意には変わらない値を生成したが、これは、シグナルの低下が、HuCKタグを介する検出が単に低減されたのではなく、変性によるNAR Vドメインの結合が低減されたことによって生じたことを示す。
タンパク質活性の阻害
HEL−5A7のHELの酵素活性を阻害する能力を、12.5μlのHELと12.5μlの精製されたHEL−5A7タンパク質を滅菌96ウェル組織培養プレートにおいて混合することによってテストし、10μg/mlの最終HEL濃度および2500nM、250nM、および25nMのHEL5A7濃度を得た。コントロールウェルを、HEL−5A7を置換するバッファを用いてセットした。凍結乾燥させたMicrococcus lysodeikticusの試料を、0.09%NaClを含む0.1Mリン酸/クエン酸バッファ(pH5.8)中で再構築し、完全に混合し、175μlを調製されたウェルに加えた。このプレートを(1分間隔で)30分間の間450nmで読んだ。各試料について、酵素活性を時間に対する初期吸光度のパーセンテージとしてプロットした。
HEL−5A7タンパク質をアッセイに導入することによって、コントロールに対して、濃度依存的に細胞溶解率を低減した(図16)。2500nMの最終濃度のHEL−5A7では、コントロール(17×10-3OD単位/分)と比較して、細胞溶解率(9.3×10-3OD単位/分)がほぼ半減し、これは、HEL−5A7領域がリゾチーム活性部位のキャビティ内でまたはそれに隣接して結合することを示す。同様に調製され、関連のない抗原に対して惹起された抗原特異的抗原結合ドメインは、同じ濃度でアッセイに導入した場合、細胞溶解率に対して影響を示さなかった。
上述の実施形態が本発明の一用途を例示目的のみで示すことが理解される。実際には、本発明は多くの異なる構成に適用され得、当業者には実施する詳細な実施形態は明白である。
図1は、比較のために、各NARタイプ、ならびにヒト、ウシ、およびラクダの可変領域内のシステインアミノ酸残基の存在を示す。カノニカルなシステインを○で示し、ノンカノニカルなシステインを●で示す。 図2A、図2B、および図2Cは、実施例において得られた配列(SEQ ID.1〜51)のアミノ酸翻訳を示す。この配列は、典型的なタイプIおよびタイプIIのクローン配列に対してアライメントされ(各図面上ではCDRを太字で強調している)、ダッシュ記号はタイプIクローンに対する同一性を示し、★はインフレームの終止コドンを示す。 図3は、NARタイプIおよびIIの可変領域アミノ酸配列アライメント(SEQ 1および2)を示す。タイプIについて生殖細胞系配列を示す一方で、タイプIIについては、体細胞が突然変異したcDNA配列で観察されるもののうち代表的なものを示す(Roux et al.,Proceedings of the National Academy of Sciences.USA 95 pp11804−11809 1998)。配列の同一性をダッシュ記号で示し、両方の配列のCDRを太字で示す。配列の上の数字は、保存された残基(下線)について他の種との比較に基づいて付されたものであり、NAR V領域配列の比較を可能にするために用いられる。 図4は、実施例において識別された29の免疫ライブラリー配列の可変プロット(予選択および機能)を示す。各位置での変異性は、Wu&Kabat(1970)(Journal of Experimental Medicine 132 pp211−250)の方法に従って求められた。カノニカルなシステイン残基、C22および92をアスタリスクで示す。 図5Aおよび5Bは、ニワトリ卵白リゾチーム(HEL)(図5A)およびニワトリオボアルブミン(Ova)(図5B)に関する選択についてのポリクローナルおよびモノクローナルファージELISAの結果を示す。ファージ数は、ポリクローナル分析の前に、各パンについて正規化した。提示されたデータは、3重ウェルの平均であり、少なくとも3つのアッセイに対応する。モノクロナールの結果は、各パンについて、96個のクローンから得たパーセンテージである。 図6は、α−HEL 5A7クローンのDNA(SEQ ID.53および54)、およびコードされたアミノ酸配列(SEQ ID.52)を示す。CDRは太字で強調している。 図7は、α−HEL 4F11クローンのDNA(SEQ ID.56および57)、およびコードされたアミノ酸配列(SEQ ID.55)を示す。CDRは太字で強調している。 図8は、典型的なタイプIクローン(SEQ ID.1)に対する、2つのα−HELクローン、5A7(SEQ ID.52)および4F11(SEQ ID.55)のアミノ酸アライメントを示す。比較を容易にするため、配列は図3に従って番号を付されており、選択されたクローン間の違いを下線で強調し、CDRを太字で強調し、★は全ての配列において保存された残基であり、:は保存された置換基であり、.は半分保存された置換基である。 図9は、α−Ova 4H11クローンのDNA(SEQ ID.59および60)、およびコードされたアミノ酸配列(SEQ ID.58)を示す。CDRは太字で強調している。 図10は、α−Ova 3E4クローンのDNA(SEQ ID.62および63)、およびコードされたアミノ酸配列(SEQ ID.61)を示す。CDRは太字で強調している。 図11は、典型的なタイプIクローン(SEQ ID.1)に対する、2つのα−Ovaクローン、4H11(SEQ ID.58)および3E4(SEQ ID.61)のアミノ酸アライメントを示す。比較を容易にするため、配列は図3に従って番号を付されており、選択されたクローン間の違いを下線で強調し、CDRを太字で強調し、★は全ての配列において保存された残基であり、:は保存された置換基であり、.は半分保存された置換基である。 図12は、α−HELクローン5A7の結合分析を示す。粗製ペリプラズム放出溶液の連続希釈を、各試験タンパク質でコーティングしたELISAプレートに10μg/mlで塗布し、Marvelでブロックした。提示されたデータは、3重ウェルの平均であり、少なくとも3つの繰り返しアッセイに対応する。 図13は、α−HELクローン4F11の結合分析を示す。粗製ペリプラズム放出溶液の連続希釈を、各試験タンパク質でコーティングしたELISAプレートに10μg/mlで塗布し、Marvelでブロックした。提示されたデータは、3重ウェルの平均であり、少なくとも3つの繰り返しアッセイに対応する。 図14は、α−Ovaクローン4H11の結合分析を示す。粗製ペリプラズム放出溶液の連続希釈を、各試験タンパク質でコーティングしたELISAプレートに10μg/mlで塗布し、Marvelでブロックした。提示されたデータは、3重ウェルの平均であり、少なくとも3つの繰り返しアッセイに対応する。 図15は、抗−HELクローン5A7および4F11の不可逆熱変性に対する安定性を示す。提示されたデータは、3重ウェルの平均であり、少なくとも3つの繰り返しアッセイに対応する。 図16は、リゾチーム酵素阻害アッセイを示す。2500nM(黒丸)、250nM(白抜き三角)、または25nM(黒四角)の最終濃度の精製されたHEL−5A7 NAR Vドメインタンパク質を、M.lysodeikticus細菌の導入前に、HELでプリインキュベートした。コントロールウェル(白抜きダイヤ)は、HEL−5A7タンパク質の代わりにバッファを含む。提示されたデータは、3つの複製の平均であり、少なくとも3つの繰り返し実験からの典型的なデータセットである。
【配列表】
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Claims (24)

  1. 抗原特異的抗原結合ドメインを、当該抗原特異的抗原結合ドメインをコードする発現可能なDNA配列を含む形質転換された宿主を用いて製造するための方法であって、前記抗原特異的抗原結合ドメインは魚において見出された免疫グロブリンアイソタイプNARの可変領域に由来する、方法。
  2. 前記形質転換した宿主は、原核生物または下等な真核生物である、請求項1に記載の方法。
  3. 前記真核生物の宿主はEscherichia coliである、請求項2に記載の方法。
  4. 前記発現可能なDNA配列は、ファージミドベクターの形態を有する、先行するいずれかの請求項に記載の方法。
  5. 前記魚は板鰓亜綱の種である、先行するいずれかの請求項に記載の方法。
  6. 前記板鰓亜綱の種はサメまたはコザメである、請求項5に記載の方法。
  7. 前記サメはテンジクザメである、請求項6に記載の方法。
  8. 前記抗原特異的抗原結合ドメインは特定の特異性を有する、先行するいずれかの請求項に記載の方法。
  9. 前記抗原特異的抗原結合ドメインはモノクローナルである、先行するいずれかの請求項に記載の方法。
  10. 前記抗原特異的抗原結合ドメインの特異性は、選択された魚に導入される抗原によって決定される、請求項8または9に記載の方法。
  11. 抗原特異的抗原結合ドメインを製造するための方法であって、
    a)抗原で前記板鰓亜綱のメンバーを免疫化する工程と、
    b)前記メンバーからリンパ球を単離する工程と、
    c)RNAを前記リンパ球から単離する工程と、
    d)前記抗原特異的抗原結合ドメインをコードするDNA配列をPCRによって増幅する工程と、
    e)前記増幅されたDNAをディスプレイベクターにクローン化する工程と、
    f)宿主を形質転換することによりライブラリーを生成する工程と、
    g)前記所望のクローンを前記ライブラリーから選択する工程と、
    h)前記抗原特異的抗原結合ドメインをこれらのクローンから単離精製する工程と、
    i)前記抗原特異的抗原結合ドメインをコードするDNA配列を発現ベクターにクローン化する工程と、
    j)宿主を形質転換することにより前記発現ベクターの発現を可能にする工程と、
    を包含する方法。
  12. 工程d)の前に、前記抗原特異的抗原結合ドメインのcDNAを生成する、請求項11に記載の方法。
  13. 制限酵素を用いて、前記抗原特異的抗原結合ドメインをコードする増幅されたDNA配列を消化する、請求項11または12のいずれかに記載の方法。
  14. 前記制限酵素はNcoIおよびNotIである、請求項13に記載の方法。
  15. 前記ディスプレイベクターは任意のファージミドベクターである、請求項11〜14のうちのいずれかに記載の方法。
  16. 前記ディスプレイベクターはpHEN2である、請求項15に記載の方法。
  17. 前記発現ベクターは可溶性発現ベクターである、請求項11〜16のうちのいずれかに記載の方法。
  18. 前記可溶性発現ベクターはpIMS100である、請求項17に記載の方法。
  19. 請求項1〜18のうちのいずれかに記載の方法により製造された抗原特異的抗原結合ドメイン。
  20. 魚において見出された免疫グロブリンアイソタイプNARの可変領域に由来する抗原特異的抗原結合ドメインを含む、タンパク質活性を阻害する組成物。
  21. 前記抗原特異的抗原結合ドメインは、請求項1〜18のうちのいずれかに記載の方法によって生成される、請求項20に記載の組成物。
  22. タンパク質活性の阻害を濃度依存的に行う、請求項21または22のいずれかに記載の組成物。
  23. 薬剤担体またはその希釈液に含まれる、請求項20〜22のうちのいずれかに記載の組成物。
  24. NARの可変領域から製造された抗原特異的抗原結合ドメイン。

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