JP2005512929A - 着色ダイヤモンド - Google Patents

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Abstract

着色し、好ましくはファンシー色を有し、1mmより大きな厚さを有する、単結晶CVDダイヤモンドのダイヤモンド層。

Description

本発明は、化学蒸着(今後CVDとして言及する)により着色単結晶ダイヤモンドを製造する方法に関し、一つの態様として、ファンシー(fancy)色のダイヤモンドを製造する方法に関し、これらの着色ダイヤモンドは、装飾的目的、又は色が、市場での受け入れに影響を与えることがある二次的因子である用途のために製造するのに適している。
本来のダイヤモンドは、5.5eVの間接禁止帯幅を有し、スペクトルの可視部分で透明である。禁止帯幅内に入る付随するエネルギーレベルを有する欠陥又はそれらが呼ばれているように着色中心を導入することにより、ダイヤモンドにそれら着色中心の種類及び濃度に依存した特徴的色を与える。この色は、吸収又は光ルミネッセンス又はそれら二つの組合せによって生ずる。合成ダイヤモンド中に存在する一般的着色中心の一例は窒素であり、それが中性荷電状態で置換格子部位に存在すると、伝導帯の下に〜1.7eVの付随エネルギーレベルを有し、得られる吸収は、黄/褐色の特性色をダイヤモンドに与える。
CVDにより基体上にダイヤモンドのような物質を蒸着する方法は、現在充分確立されており、特許及び他の文献に数多く記載されている。ダイヤモンドを基体上に蒸着する場合、その方法は一般にガス混合物を与えることを含み、そのガス混合物は解離により原子状態の水素又はハロゲン(例えば、F、Cl)、及びC又は炭素含有ラジカル、及び他の反応性物質、例えば、CH、CF(ここでxは1〜4にすることができる)を与えることができる。更に、酸素含有源が、窒素及び硼素のための源と同様に存在する。窒素は、種々の形態で合成プラズマ中に導入することができ、それらは、N、NH、空気、及びNであるのが典型的である。多くの方法では、ヘリウム、ネオン、又はアルゴンのような不活性ガスも存在する。このように、典型的な原料ガス混合物は炭化水素C(式中、x及びyは夫々1〜10にすることができる)、又はハロカーボンCHal(式中、x及びzは、夫々1〜10にすることができ、yは0〜10にすることができる)、及び場合により一種類以上の次のもの:CO(式中、xは0.5〜2にすることができる)、O、H、N、NH、B、及び不活性ガス;を含有する。夫々のガスは、その自然の同位体比で存在するか、又はその相対的同位体比を人工的に調節することができる。例えば、水素は重水素又はトリチウムとして存在し、炭素は12C、又は13Cとして存在する。原料ガス混合物の解離が、マイクロ波、RF(高周波)エネルギー、火炎、高温フィラメント又はジェットに基づく技術のようなエネルギー源によりもたらされ、そのようにして生じた反応性ガス物質が基体上に付着させられ、ダイヤモンドを形成する。
CVDダイヤモンドは、種々の基体上に製造することができる。基体の性質及びその方法の化学性の詳細により、多結晶質又は単結晶CVDダイヤモンドが形成される。
格子欠陥(侵入型欠陥及び空格子欠陥)を生ずるのに充分なエネルギーの粒子(電子、中性子等)を照射するような後の成長処理及び適当なアニーリングにより、窒素空格子[N−V]着色中心のような着色中心の形成をもたらすことができ、それらはダイヤモンドに希望の色を与えることができることがよく知られている(例えば、EP 0615954A1、EP 0326856A1、及びそこに引用された文献参照)。着色中心の一層の特徴及び人工的発生は、ジョーン・ウォーカー(John Walker)によるReports on Progress in Physics, Vol. 42, (1979)に詳細に論じられている。そこに概略述べられている着色中心の人工的形成方法は、電子ビームの照射により結晶中に格子欠陥を形成する工程、及びもし必要ならば、格子欠陥を、結晶中に含有されている窒素原子と結合させるアニーリング工程を含んでいる。しかし、競争的欠陥形成の結果として生じさせることができる色及び均一性には限界がある。なぜなら、ダイヤモンド中の窒素のような欠陥に伴われる強いセクター依存性があるためである。
この後成長(post growth)着色中心形成法を用いることにより発生させたダイヤモンドの色は、生じた着色中心の色と組合わされた粗製ダイヤモンドの色である。希望の装飾的価値を得るため、即ち、大きな透明性とファンシー色との両方を達成するため、最初は透明か又は明るい黄色のダイヤモンドを用いるのが通常のやり方であった。
色には三つの目で見た属性が存在する。色相(hue)、明度(lightness)、及び彩度(saturation)である。色相は、赤、緑、青、黄、黒、又は白のように分類することができる色の属性であり、これらの基本的色相の隣り合った二色、又は三色の間の中間的な色相も存在する〔ステフェンC.ホーフェル(Stephen C. Hofer)、着色ダイヤモンドの収集及び分類(Collecting and Classifying Coloured Diamonds)、アシュランドプレス(Ashland Press)、ニューヨーク、1998年〕。
白、灰、及び黒の目的物は、明〜暗の明度スケールで区別される。明度は色の属性であり、それは、白から始まって、暗くなっていく灰色レベルを通り、黒で終わる中性無彩色のスケールで程度の同一性によって決定される。
彩度は、色の属性であり、それは同じ明度の無彩色からの相異程度によって決定される。それは、色の強さに相当した記述用語でもある。ダイヤモンド商業では、強烈(intense)、強い(strong)、及び鮮明(vivid)のような形容詞を用いて目で見て調べられる彩度の違いを示している。CIELAB表色系では、彩度は中性色軸からの隔離度である(後で分かるように、彩度=[(a+(b1/2によって定義される)。明度は彩度とは別に認められる目で見た品質である。
今後記載する本発明のダイヤモンドの殆どの主たる色は褐色である。褐色は一般に橙色よりも暗く彩度の少ない色である。褐色が一層明るく、一層飽和してくると、それは橙色になる。褐色は黄色の色相系の一部分の下にあり、従って、それより暗く、弱く変化した色である橙黄色、薄橙黄色は、褐色範囲内に入る。
ダイヤモンドについては、褐色と橙色との間の中間的色の記述が用いられている。褐色性を減少し、橙色性を増大するために、色の記述は次の順序を通って行われる:褐色(brown)、薄橙褐色(orangish brown)、橙褐色(orange brown)、褐橙色(brown orange)、薄褐橙色(brownish orange)、橙色(orange)。同様な順序は、褐色から橙黄色(orange yellow)、又は薄橙黄色(orangish yellow)への変化についても適用される。三次元的色空間では、褐色の範囲は桃色範囲とも境を接しており、褐色から桃色へ移行すると、次の順序に従う:褐色、薄桃褐色(pinkish brown)、桃褐色(pink brown)、褐桃色(brown pink)、薄褐桃色(brownish pink)、桃色(pink)。
ファンシー色のダイヤモンドは、明白な普通とは異なった色を持つダイヤモンドである。その色の主たる成分が褐色である場合、それらはファンシー褐色として記述する。この用語は、三次元的色空間範囲によって定められる複雑な色の範囲を包含している。それは明度、色相、及び彩度の値で大きな範囲を網羅している。
時々体色(body colour)と呼ばれるカットダイヤモンドの固有の色は、ダイヤモンドを典型的なカット側から見た時、最もよく判断することができる。面を上にした方向で見た時(即ち、テーブルの方向へ見た時)の見かけの色は、石のカットにより大きく影響される。なぜなら、光が続いて目に達するまで石の中を通る光路長に、カットが影響を与えるためである。例えば、固有の橙褐色のダイヤモンドは、その面を上にした時の色が一層明るく見えるような仕方でカットすると、そのダイヤモンドの色を褐橙色へ反転させる結果になる。
本発明の第一の態様により、着色単結晶ダイヤモンド層、好ましくはファンシー色の単結晶ダイヤモンド層、一層好ましくはファンシー色の単結晶ダイヤモンド層で、褐色が主たる色であり、CVDによって合成され、装飾用途又は色が市場での受け入れに影響を与える他の用途のためのカット石として製造されるか、又はその製造に適したものが与えられる。本発明のCVDダイヤモンド層は、好ましくは80°より小さい色相角度、好ましくは75°より小さい色相角度、一層好ましくは70°より小さい色相角度を有する。特定の色相についての色相角度は、後で一層完全に記述し、図3に示すように、a色プロット上の色相を表す点から線を原点の方へ伸ばすことにより見出すことができる。
本発明のCVDダイヤモンド層は、1mmより大きく、好ましくは2mmより大きく、一層好ましくは3mmより大きい厚さを有する。
本発明のCVDダイヤモンド層は、その層の体積の大部分で観察することができる次の特性(i)、(ii)、及び(iii)の一つ以上を有し、その大部分の体積は、層の全体積の少なくとも55%、好ましくは少なくとも80%、一層好ましくは95%を占める。その層の大部分の体積は、単一に成長したセクター(sector)から形成されているのが好ましい。
(i) CVDダイヤモンド層の大部分の体積は、下の表の吸収係数の欄に記載したように、ダイヤモンドの吸収スペクトルに寄与する一つ以上の欠陥及び不純物に関連した着色中心を有する。

Figure 2005512929
(ii) CVDダイヤモンド層の大部分の体積は、77KでArイオン514nmレーザー励起を用いて指示したやり方で測定し、ラマン散乱強度に対して標準化した場合の下の表の標準化ルミネッセンス強度欄に詳細に示したようなルミネッセンススペクトルに寄与する欠陥及び不純物に関連した中心を有する。

Figure 2005512929
(iii) CVDダイヤモンド層の大部分の体積は、ここに記載したやり方で測定して、0.2〜10の範囲に入り、好ましくは0.5〜8の範囲に入り、一層好ましくは2〜5の範囲に入る標準化637nm/575nmルミネッセンス比を示す。
別の態様に従い、本発明は、特性(i)の表示部分に記載したように、270nm、350nm帯域、510nm帯域、及び570/637nmの一つ以上でダイヤモンドの吸収スペクトルに寄与する欠陥及び不純物関連着色中心と共に、上で定義したような低い持上がり値(ramp value)を有する着色単結晶CVDダイヤモンドを与える。吸収スペクトル特性の一つ以上と組合された低い上昇値は、希望の色を有するダイヤモンドを与える。そのダイヤモンドは、一般に層状になっている。層の厚さは、数μ〜数mmの厚さ範囲になっている。
本発明は、望ましい着色単結晶CVDダイヤモンドを与える。本発明の特定の態様は、宝石原石を生成させるのに適したファンシー色のダイヤモンドを与える。用語ファンシーとは、ダイヤモンドで一層強く、一層普通とは異なった色の宝石取引上での分類に関連している。更に一層特別には、本発明は、或る範囲のファンシー褐色を与えることができ、その一例はファンシー明桃褐色(fancy light pink brown)である。本発明は、更に厚さ全体に亙って均一な性質を有する厚い(1mmより厚い)ダイヤモンド層を与え、従って、どの希望の色でも低い結晶品質に関連した欠陥により消光又は遮蔽されることはない。色のファンシー性は最初から予測されるものではなく、適当な合成及び基体条件を選択することにより調節できるような程度のものでもない。これらの色を発生させるのに後成長処理は不必要である。実際、これらの色の多くは照射及びアニーリング中に競合する相対的着色中心形成機構の結果として、後成長処理を用いて発生させることは不可能である。更に、CVD成長機構に伴われる特性は、〜350nm及び〜510nmの所での吸収帯域を与える結果になる。これらは発生する最終的色にとって重要であるが、起因する中心は、天然又は他の合成ダイヤモンドには存在しない。従って、達成される色は、CVDダイヤモンドに独特なものであり、特に本発明のCVDダイヤモンドに独特のものである。
更に、着色中心は成長条件の注意深い選択により導入されるので、後成長処理は行わない。高圧高温(HPHT)合成及び天然ダイヤモンド基体上でのホモエピタキシャル(homoepitaxial)CVD成長についての文献に多くの報告がある。厚い(100μmより大きい)層については僅かな報告しかないが、それらは魅力的でない褐色を持つ傾向があり、それは、主に低い結晶品質欠陥及び黒鉛/金属含有物に関連した吸収により発生し、成長厚さと共に増大する傾向がある。ダイヤモンドに希望の色を与えると思われる着色中心を導入するように成長条件を選んだ場合でも、この望ましい色は、ダイヤモンド結晶構造の低い品質性に関連した主たる吸収によって遮蔽されてしまうであろう。
更に、本発明のCVDダイヤモンド層の大部分の体積は、次の性質の一つ以上を示す:
1. 広い範囲に亙る欠陥の低い密度、狭いラマン線幅のような関連する因子、比較的特徴のないX線トポグラフィー及び狭いロッキングカーブ、機械的一体性、高度に研磨された表面及び縁を形成する材料の強度及び機械的加工性によって決定される高い結晶品質。これに関連して、高品質には、Nが存在しないことを通常必要とする品質因子が除外されており、それには次のような特徴が含まれる:N不純物自身及びH関連欠陥及び空孔を含めた付随する点欠陥、散乱中心及びトラップに対し非常に敏感な易動度及び電荷収集距離のような電気的性質、添加された窒素及び付随の欠陥の存在により引き起こされる特定の光学的吸収及びルミネッセンス特性。
2. 単一の不純物:Fe、Si、P、S、Ni、Co、Al、Mnの、1ppm以下のレベル、及び5ppm以下の全不純物含有量。上の記述で「不純物」には水素及びその同位元素形態のものが除外されている。
3. EPRでは、g=2.0028で、スピン密度<1×1017cm−3、一層典型的には、<5×1016である。単結晶ダイヤモンドでは、g=2.0028でのこの線は、格子欠陥濃度に関連しており、天然IIa型ダイヤモンド、押し込みにより塑性変形されたCVDダイヤモンド、及び品質の良くないホモエピタキシャルダイヤモンドでは大きいのが典型的である。
4. 最初の基体の<100>端を成長させて、<110>端を形成する成長に関連した特徴を示すX線トポグラフィー。
本発明の着色CVDダイヤモンド層は、基体、典型的にはダイヤモンド基体の表面上にあり、一般に自立した層になる。複合体CVDダイヤモンド層/ダイヤモンド基体、又はその自立層から宝石原石を製造することができる。
本発明の着色単結晶CVDダイヤモンドは、本発明の更に別の態様を形成する方法により製造してもよい。この方法は、実質的に結晶欠陥のない表面を有するダイヤモンド基体を与え、原料ガスを与え、前記原料ガスを解離して分子窒素として計算して0.5〜500ppmの窒素を含有する合成雰囲気を生成させ、実質的に結晶欠陥のない表面上にホモエピタキシャルダイヤモンド成長を行う諸工程を含む。
本発明の方法では、ダイヤモンド基体上のホモエピタキシャル成長が行われる合成雰囲気を形成するのに用いられる原料ガスは、適当な量の窒素を含有する。窒素は原料ガスに含有させるか、又は実質的に窒素を含まない原料ガスへ添加してもよい。原料ガス中に存在するか、又は原料ガスに添加される窒素は、分子窒素として計算して、0.5〜500ppm、好ましくは1〜100ppmの窒素を含有する合成雰囲気を形成するようなものにしなければならない。原料ガス中、又はそれに添加した窒素は、分子窒素でもよく、或はアンモニアのような窒素含有ガスでもよい。
合成雰囲気又はプラズマ中の窒素は、ダイヤモンドに着色中心を生ずることの外に、成長する単結晶CVDダイヤモンドに形態学的変化を起こさせるのに有利に用いることができる。特に、窒素の気相への添加を用いて、{100}成長セクターの大きさを増大し、{111}のような競合成長セクターの大きさを減少させることができる。このことは、{100}面上の成長について、窒素の添加により、その成長を、実質的に{100}成長セクターにとどめることがきることを意味している。
着色した宝石原石、一層特別にはファンシー色の宝石原石は、本発明のCVDダイヤモンド及び上に記載した方法により製造されたCVDダイヤモンドから製造することができる。そのような宝石原石は高品質のものである。宝石品質等級では、四つの重要な品質パラメーターの一つはダイヤモンド宝石原石の透明度である。用いられる透明度は、一般にGIA〔アメリカ宝石協会(Gemological Institute of America)〕によって定義されたものであり、FL(無傷)、IF、VVS1(非常に非常に僅かに傷がある)、VVS2、VS1(非常に僅かに傷がある)、VS2、SI1(僅かに傷がある)、SI2、I1(不完全)、I2、及びI3のスケールで決める。
発明を実施するための形態
ホモエピタキシャルCVDダイヤモンドの吸収分光分析
Ib型ダイヤモンドのUV/可視吸収スペクトルは、単一置換窒素に伴われる特徴を有する。これらは270nmの所に吸収係数最大値を有し、波長が長くなるに従って約300nmと500nmとの間で吸収係数が徐々に減少し、約365nmの所に広い吸収帯の兆候を有する。これらの特徴は、図1のスペクトルAのように、Ib型高圧高温ダイヤモンドの吸収スペクトルで見ることができる。単一置換窒素の吸収スペクトルに与える影響は紫外線で最大になるが、それは、スペクトルの可視領域へ伸びる弱い吸収であり、Ib型ダイヤモンドの色に影響を与え、それに黄/褐色の特性色を与える。この特定の色は、強く、褐色要素を示す場合、一般に宝石原石としては望ましくないと判断されている。
窒素をドープしたホモエピタキシャルCVDダイヤモンドのUV/可視吸収スペクトルは、上に記載したスペクトルの特徴を有する単一置換窒素による寄与を含むのが典型的である。単一置換窒素の外に、窒素をドープしたホモエピタキシャルCVDダイヤモンドは、窒素空孔中心の形態で幾らかの窒素を含有するのが典型的である。N−V中心が電気的に中性[N−V]である場合、それは575nmの所に零フォノン線を有する吸収を与えることになる。N−V中心が負に帯電した[N−V]である場合、それは637nmの所に零フォノン線を有する吸収を与え、約570nmの所に最大吸収を有する付随するフォノン帯域系を与える。宝石原石を観察する通常の温度である室温では、N−V中心のそれらの二つの帯電状態の吸収帯は、約500nm〜640nmの広い帯域へ合体する。この吸収帯は可視スペクトルの黄色部分にあり、それが強い場合、結晶は補色桃/紫(purple)色を示すことがある。この吸収は、本発明のダイヤモンドの色を決定するのに重要な役割を演ずる。
低品質のホモエピタキシャルCVDダイヤモンドのUV/可視吸収スペクトルは、スペクトルの赤色から青色の領域及び紫外線へと、測定吸収値が徐々に上昇することを示している。散乱による寄与もある。スペクトルは、単一置換窒素に関連したものは別として、他の特徴を含まないのが一般的である。この吸収スペクトルは、望ましくない褐色を与え、そのようなダイヤモンドは、屡々明らかに目で見える黒鉛状含有物を含む。そのようなダイヤモンドは、それらの理由及び一般に結晶品質のひどい劣化を起こすことなく実質的な厚さまで成長させることは一般にできないので、宝石原石材料としては不適切である。
本発明の着色単結晶CVDダイヤモンドは、高い結晶品質をもち、実質的に広がった結晶欠陥及び色を悪くする傾向のある欠陥を実質的に含まない。本発明の窒素ドープダイヤモンドの吸収スペクトルは、天然、HPHT合成ダイヤモンド、又は低品質CVDダイヤモンドでは存在しない付加的な寄与部分を含んでいる。これらには約350nm及び510nmの所に中心を持つ二つの広い帯域が含まれる。約350nmの所にある帯域は、通常のIb型ダイヤモンドの前記スペクトル領域の広い特徴とは区別されるものであり、通常のIb型ダイヤモンドのスペクトルを、単一置換窒素に関して原因になる中心の濃度に依存した程度まで変形させている。
同様に、約510nmの所に中心を持つ帯域は、負の窒素空孔中心に関する吸収及び単一置換窒素に関連する可視吸収と重複することがある。
吸収スペクトルに与える種々の寄与分の重複は、約350nm及び510nmの所の帯域を、明確な最大値にするよりもむしろ吸収スペクトル中に広い肩を生じさせる結果になることがある。しかし、これらの吸収に対する寄与分は、目が僅かな相違に対して非常に敏感になる400〜600nmのスペクトル範囲内の波長でダイヤモンドの相対的吸収係数に非常に大きな影響を与える。従って、それらはダイヤモンドの認められる色に対し重要な寄与になる。下で述べるルミネッセンス特性と共に、これらの吸収特性は、そのようなダイヤモンドから製造されたダイヤモンド宝石原石に、ファンシー暗褐色、橙褐色、及び桃褐色を含めた望ましいファンシー褐色を与える。
これらの帯域のスペクトルの幅及び位置は変化する。最大ピークの位置は、スペクトルの二次微分を用いて最も容易に確かめることができる。吸収スペクトルは、一般に次の大略の成分に分解することができることが見出されている。
1) 一般に0.4cm−1〜10cm−1の範囲内にある270nmの所の吸収係数、及び一般に0.04cm−1〜1cm−1の間にある425nmの所の吸収係数を有する単一置換窒素成分。
2) 約1eVのFWHM、及び一般に中心の所で1〜8cm−1の間にある吸収スペクトルに対し最大の寄与を与えている、3.54eV(350nm)±0.2eVの所に中心を持つ吸収帯
3) 約1eVのFWHM、及び一般に中心の所で0.2〜4cm−1の間にある吸収スペクトルに対し最大の寄与を与えている、2.43eV(510nm)±0.4eVの所に中心を持つ吸収帯
4) 次の大略の形の波長依存性を有することが判明している測定吸収係数(cm−1単位)の小さな残留波長依存成分:c×(波長μ)−3(ここで、510nmでのこの成分の寄与分が一般に1.5cm−1よりも小さくなるように、c<0.2)。
図1は、褐色CVDダイヤモンド層(曲線B)及びそれを分解することができる成分の吸収スペクトルを示している。そのようなスペクトル分解の第一歩は、Ib型HPHT合成ダイヤモンドのスペクトル(曲線A)の、残余が270nmの特徴を示さなくなるようなスケールにした差し引きである。次に残余のスペクトルをc×λ−3成分(曲線C)及び上に記載した種類の二つの重複帯域(曲線D)へ分解することができる。
或る範囲の異なった方法を用いて成長させたCVDダイヤモンドのUV/可視スペクトルの形は、異なった場合の成分に異なった加重因子をかけて、上に記載した成分の合計によって充分特定化することができることが判明している。スペクトルの形を特定化する目的から、次のやり方で異なった成分の寄与分を与える。
270nm:Ib型成分のピーク270nm吸収係数を、大略の範囲235nm〜325nmの範囲に亙る270nm特性の両側で、Ib型スペクトルを結んだ傾斜ベースラインから測定する。
350nm帯域:この帯域のピーク吸収係数寄与分。
510nm帯域:この帯域のピーク吸収係数寄与分。
持上がり:510nmの所の吸収係数に対するc×λ−3成分による寄与分。
CIELAB色度座標の誘導
目的物の認められる色は、その目的物の透過/吸収スペクトル、照明光源のスペクトルパワー(spectral power)分布、及び観察者の目の応答曲線に依存する。本特許出願で引用するCIELAB色度座標は、下に記載する仕方で導かれている。標準D65照明スペクトル及び目の標準(赤、緑、及び青)応答曲線〔G.ウィスゼッキー(Wyszecki)及びW.S.スタイレス(Stiles)、ジョンウィリー(John Wiley)、ニューヨーク・ロンドン・シドニー、1967〕を用いて、ダイヤモンドの平行側面のCIE L色度座標が、下の関係式を用いて1nmのデーター間隔で350nm〜800nmの透過スペクトルから誘導された。
λ=波長λでの透過率 Lλ=照明のスペクトルパワー分布
λ=目の赤色応答関数
λ=目の緑色応答関数
λ=目の青色応答関数
X=Σλ[Sλλλ]/Y
Y=Σλ[Sλλλ]/Y
Z=Σλ[Sλλλ]/Y
式中、Y=Σλλλ
=116(Y/Y1/3−16=明度(Y/Y>0.008856)
=500[(X/X1/3−(Y/Y1/3
(X/X>0.008856、Y/Y>0.008856)
=200[(Y/Y1/3−(Z/Z1/3
(Z/Z>0.008856)
=(a★2+b★21/2=彩度
ab=arctan(b/a)=色相角度
Y/Y、X/X、及びZ/Zの限界の外では、これらの式の修正したものを用いなければならない。修正した式は、国際照明委員会〔色度測定(Colorimetry)(1986)〕によって作成された技術報告書に与えられている。
x軸に対応するa及びy軸に対応するbを用いて、グラフにa及びb座標をプロットするのが普通である。正のa及びbの値は、夫々色相の赤色及び黄色成分に相当する。負のa及びb値は、夫々緑色及び青色成分に相当する。その時グラフの正の象限は、黄色から橙色を通り赤色までの範囲の色相を包含し、彩度(C)は、原点からの距離によって与えられている。
与えられた吸収係数スペクトルを持つダイヤモンドのa座標が、光路長の変化に伴ってどのように変化するかを予測することができる。これを行うために、先ず測定された吸収スペクトルから反射損失を差し引かなければならない。次に吸収率を異なった光路長を考慮して縮尺し、次に反射損失を加えて戻す。次に吸収スペクトルを透過スペクトルへ変えることができ、それを用いて新しい厚さについてのCIELAB座標を誘導する。このやり方で色相、彩度、及び明度の光路長に対する依存性のモデルを作り、単位厚さについて与えられた吸収性を持つダイヤモンドの色が、光路長によってどのように変わるかを理解することができる。
、明度は、CIELAB色空間の第三次元を形成する。特定の光学的吸収性を有するダイヤモンドについて、明度及び彩度が光路長の変化に伴って変化する仕方を理解することは重要である。これは、Lがy軸に沿ってプロットされ、Cがx軸に沿ってプロットされた(図4のような)色調図で例示することができる。前のパラグラフに記載した方法も、与えられた吸収係数スペクトルを有するダイヤモンドのL座標が光路長によってどのように変わるかを予測するのに用いることができる。
(彩度)数は、10C単位の彩度範囲へ分割することができ、下のように表現用語が割り当てられている。
0〜10 弱い(weak)
10〜20 弱い〜中程度
20〜30 中程度(moderate)
30〜40 中程度〜強い
40〜50 強い(strong)
50〜60 強い〜非常に強い
60〜70 非常に強い(very strong)
70〜80+ 非常に非常に強い(very very strong)
同様に、L数は、次のように明度範囲へ分割することができる:
5〜15 非常に非常に暗い(very very dark)
15〜25 非常に暗い(very dark)
25〜35 暗い(dark)
35〜45 中程度/暗い
45〜55 中程度(medium)
55〜65 中程度/明るい
65〜75 明るい(light)
75〜85 非常に明るい(very light)
85〜95 非常に非常に明るい(very very light)
明度と彩度の次の組合せにより四つの基本的色調が定義される:
光輝(Bright):明るく高度い彩度、 淡い(Pale):明るく低い彩度、
深い(Deep):高い彩度で暗い、 鈍い(Dull):低い彩度で暗い。
図2は、薄橙褐色から橙褐色を有し、異なった成長条件で1.7mmの厚さまで成長させた四つの試料についての吸収スペクトルを示している。これらのスペクトルは同様な形を持っているが、或る範囲の異なった吸収強度を示している。従って、成長条件を変えることにより吸収強度を調節し、与えられたCVD層の厚さに対し異なった色を達成することができる。同様に与えられた大きさ及びカットを持って製造された宝石原石について、成長条件を変えることにより色を調節することができる。
下の表は、図2に示した四つのスペクトルに対し、前に記載したやり方で定義した異なった寄与の大きさを、スペクトルから誘導されたCIELAB情報と共に列挙したものである。前に与えたように、色相角度は、hab=arctan(b/a)として定義されている。

Figure 2005512929
図3及び4は、夫々aプロット及びLプロットを示しており、それらは上で述べたやり方で、1.7mm厚の薄橙褐色CVDダイヤモンド層(C)の一つの吸収スペクトルから誘導されたものである。L曲線は、ペール、中程度にブライト、ディープ、及び最後にダルに相当する範囲に亙っていることが分かる。この層はペール色調を有するが、ダイヤモンドの光学的性質は、そのようなダイヤモンドの一層厚い層が、精巧に研磨した後、可能な異なった色調及び色の範囲を有する宝石原石を与えることができるような性質である。これは、明るいファンシー桃褐色、暗いファンシー薄橙褐色、及びファンシー桃褐色の色度が与えられた例1、3、及び4の研磨宝石原石によって例示されている。
図5及び6は、同様な厚さの或る範囲の試料についてCIELABa及びLプロットを示している。それらは、色相、彩度、及び明度についての大きな変化が成長条件の差によって生じたことを示している。従って、CVD法は、与えられた大きさ及びカットの研磨石に生ずる結果になる色を調節するように調節することができる。
天然のファンシー色のダイヤモンドを収集している人達は、これらが望ましい色であることを認めている。ステフェン・ホーフェル(Stephen Hofer)は、「着色ダイヤモンドの収集及び分類」(Collecting and Classifying Coloured Diamonds)〔アシュランド出版社(Ashland Press)、ニューヨーク、1998〕と言う彼の本の中で、天然ファンシー色ダイヤモンドの最大収集の一つであるオーロラ・コレクション(Aurora Collection)について記述している。これらのダイヤモンドは、望ましい色を有することが認められており、就中、本発明の方法を用いたCVD合成ダイヤモンドで達成することができる色と同様な色を持つ幾つかのダイヤモンドが存在する。これらの幾つかを下に列挙する。CIELABデーターが与えられている二つの場合で、色相角度は、本発明のCVD合成ダイヤモンドについてのものと非常に近い。

Figure 2005512929
ルミネッセンス
ダイヤモンドの色は、原理的にその吸収スペクトルに依存するが、それは、そのルミネッセンス性によっても影響を受ける。これは、特に或る見る条件による場合である。例えば、ダイヤモンドを、そのルミネッセンスを最も効果的に励起する波長範囲内に強い成分を含む光で照射した中で短い距離から見た場合に最も大きな影響を有する。
本発明のダイヤモンドは、窒素・空孔着色中心から強いルミネッセンスを示すことができる。天然の負に帯電したN−V中心は、575nm及び637nmの所に夫々零フォノン線を有し、これらの零フォノン線の短波長側で吸収帯域系を有する。これらの吸収帯域に包含される範囲内の波長の光は、これらの着色中心により吸収され、これらの中心に特徴的なスペクトルを有するルミネッセンスを発生することができる。中性N−V中心からのルミネッセンスは、主に橙色である。負に帯電したN−V中心からのルミネッセンスは赤色である。
負に帯電したN−V中心は比較的強い吸収体であり、約570nmの所に最大値を有する吸収帯域系を与える。これらの中心で吸収されたエネルギーの幾らかはルミネッセンスとして再び放射される。これに対し、中性N−V中心は、吸収スペクトルに対し非常に小さな影響しか持たず、吸収されたエネルギーは、大きな効率でルミネッセンスへ変換されるのが典型的である。
単一置換窒素のような電子供与体の近辺にあるN−V中心は、負に帯電しているが、分離したN−V中心は中性である。従って、ダイヤモンドの色に対する与えられた濃度のN−V中心の効果は、電子供与体の濃度及び相対的分布に依存する。例えば、大きな濃度のNを含有するダイヤモンドのN−V中心は、主に負に帯電したN−V中心による光の吸収により色に寄与し、ルミネッセンスによる寄与は一層小さい。窒素のような電子供与体の含有濃度が低いダイヤモンドの場合には、中性N−V中心からのルミネッセンスが、一層重要な寄与を与えることができる。
ルミネッセンスの測定及び定量
非放射性経路の重要性について、それが変動する結果として、ダイヤモンド試料のルミネッセンス性は、一般に、吸収分光分析により決定されるように、寄与する種々の中心の濃度から直接推測することはできない。しかし、ダイヤモンド試料の定量的ルミネッセンス性は、同じ条件で収集されたダイヤモンドラマン散乱(公称、1332cm−1で)の積分強度に対し、関係するルミネッセンス線又は帯域の積分強度を標準化することにより特定化することができる。
下の表は、本発明の或る範囲の単結晶CVDダイヤモンド試料について行われた定量的ルミネッセンス測定の結果を列挙したものである。どの場合でも、それらが上に成長した{100}基体を除去した後に測定が行われた。これらの成長条件は、主に<100>セクターダイヤモンド試料の形成に都合のよいものであり、ルミネッセンス影像により判断して、均一なルミネッセンス性を持っていた。異なったルミネッセンス性を有する小さな付加的セクターは、測定を行う前に全て除去した。
ルミネッセンスは、300mW、514nmアルゴンイオンレーザービームを用いて77Kで励起し、ホログラフ格子(1800溝/mm)及びハママツ(Hamamatsu)R928光電子増倍管を具えたスペックス(Spex)1404分光計を用いて記録した。既知のスペクトル出力を有する標準ランプを用いて誘導した分光計装置のスペクトル応答機能を考慮に入れてデーターを補正した。

Figure 2005512929
実質的に結晶欠陥を含まないダイヤモンド表面上で成長が行われた着色宝石原石に適した性質を有する高結晶品質(ここで定義するような品質)の厚い単結晶CVDダイヤモンドを製造することが重要である。これに関連して、欠陥とは、主に転位及び微細な亀裂を意味するが、双晶界面、ドーパントN原子に本来伴われていない点欠陥、低角度界面、及び結晶格子に対する他の拡張崩壊(extended disruption)も含まれる。基体は、低複屈折Ia型天然、Ib又はIIa高圧/高温合成ダイヤモンド、又はCVD合成単結晶ダイヤモンドであるのが好ましい。
実質的に欠陥を含まない基体上の成長の品質は、層が厚くなるに従って、また欠陥構造が多くなるに従って、急速に悪化し、一般的結晶劣化、双晶形成、及び再核生成を起こす。
欠陥密度は、それら欠陥を露出させるのに最適にしたプラズマ又は化学的エッチング(露出用プラズマエッチングと呼ぶ)を用い、例えば、下に記載する型の簡単なプラズマエッチングを用いた後、光学的評価により最も容易に特徴付けることができる。二つの型の欠陥を露出させることができる。
1) 基体材料の品質に固有の欠陥。選択された天然ダイヤモンドでは、これらの欠陥の密度は、50/mm位に低くなることがあり、一層典型的な値は10/mmであるが、他のものではそれは10/mm以上になることがある。
2) 研磨から生じた欠陥で、研磨線に沿った振動痕跡を形成する転位構造及び微細亀裂が含まれる。これらの密度は試料全体に亙りかなり変化することがあり、典型的な値は約10/mmから、よく磨かれていない領域又は試料中の10/mm以上までの範囲にある。
好ましい低い欠陥密度は、上に記載したように、欠陥に関連する表面エッチング特定点の密度が、5×10/mmより少なく、一層好ましくは10/mmより低くなるような密度である。
従って、CVD成長が行われた基体表面以下の所の欠陥レベルは、基体の注意深い調製により最小にすることができる。ここでの調製には、採掘回収(天然ダイヤモンドの場合)からの材料に適用された全ての方法、又は合成(合成材料の場合)が含まれ、基体としての調製が完結した時の基体表面を最終的に形成する平面の材料内の欠陥密度に各段階が影響を与えることがある。特別な処理工程には、機械的鋸による切断、ラップ盤磨き及び研磨(本願では特に低欠陥レベルに最適にされている)、のような慣用的ダイヤモンド加工、及びレーザー加工又はイオンインプランテーションのような比較的新しい技術、及び進歩した技術、化学的/機械的研磨、液体及びプラズマ併用化学的加工技術が含まれる。更に、表面R(針型粗面系により測定された、好ましくは0.08mmの長さにわたって測定された平面からの表面凹凸の根平均二乗偏差値)は最小にすべきであり、どのプラズマエッチングでも、その前の典型的な値は数nm以下であり、即ち、10nmより小さくすべきである。
基体の表面損傷を最小にする一つの特別な方法は、ホモエピタキシャルダイヤモンド成長が行われる表面上で、その場でのプラズマエッチングを含ませることである。原理的にはこのエッチングはその場である必要はなく、成長工程の直前である必要はないが、その場で行われた場合に最も大きな利点が達成される。なぜなら、それは更に物理的損傷又は化学的汚染が起きる危険を回避することができるからである。その場でのエッチングは、成長工程もプラズマに基づく場合、一般に最も便利である。プラズマエッチングは、蒸着、即ち、ダイヤモンド成長工程と、同様な条件を用いることができるが、炭素含有原料ガスは存在せず、一般にエッチング速度を一層よく制御できるように僅かに低い温度になっている。例えば、それは次のものの一つ以上からなっていてもよい:
(i) 主に水素を用い、場合により少量のAr及び必要な少量のOを用いた酸素エッチング。典型的な酸素エッチング条件は、50〜450×10Paの圧力、1〜4%の酸素含有量、0〜30%のアルゴン含有量、及び残余の水素(%は全て体積による)を含有するエッチングガス、600〜1100℃(一層典型的には800℃)の基体温度、及び3〜60分の典型的な時間である。
(ii) (i)と同様であるが、酸素が存在しない水素エッチング。
(iii) アルゴン、水素、及び酸素だけに基づくのではないエッチングのための別の方法を用いることもでき、例えば、ハロゲン、他の不活性ガス、又は窒素を用いた方法でもよい。
典型的には、エッチングは酸素エッチングした後、水素エッチングし、次に炭素原料ガスを導入することにより直接合成へ移行させることからなる。エッチング時間/温度は、加工による残留表面欠陥を除去することができ、表面汚染物を全て除去するように選択するが、極めて粗い表面を形成することなく、表面と交差しそれにより深いピットを生ずる転位のような拡張欠陥に沿って広範にエッチングされることがないように選択する。エッチングは激しいので、プラズマによって物質が気相へ、或は基体表面へ飛ばされることがないように、室の設計及び成分のための材料選択が行われることがこの段階にとって特に重要である。酸素エッチングに続く水素エッチングは、結晶欠陥に対する特異性は少なく、そのような欠陥を激しく攻撃する酸素エッチングによって生じた鋭い角を丸くし、後の成長にとって一層よい滑らかな表面を与える。
CVDダイヤモンドの成長が行われるダイヤモンド基体の一つの表面又は複数の表面は、{100}、{110}、{113}、又は{111}表面であるのが好ましい。処理抑制により、実際の試料表面の配向は、理想的配向とは5°まで、或る場合には10°まで異なっていてもよいが、それは再現性に悪影響を与えるので余り望ましくない。
CVD成長が行われる環境の不純物含有量を適切に制御することも本発明の方法では重要である。特に、ダイヤモンドの成長は、意図的に添加した窒素以外の汚染物は実質的に含まない雰囲気の存在下で行わなければならない。その窒素は、気相中500ppb(全ガス体積のモル分率として)又は5%より多く(どちらの方が大きくても)、好ましくは気相中300ppb(全ガス体積のモル分率として)又は3%よりも多く(どちらの方が大きくても)、一層好ましくは気相中100ppb(全ガス体積のモル分率として)又は1%よりも多く(どちらの方が大きくても)、なるように制御する。100ppb位に少ない濃度での気相中の絶対的及び相対的窒素濃度の測定は、例えば、ガスクロマトグラフィーにより達成することができるような複雑な監視装置を必要とする。そのような方法の一例を次に記述する。
標準的ガスクロマトグラフィー(GC)法は、ガス試料流を、流速を最大にし、空隙体積を最小にするのに最適な細い穴の試料管を用いて問題の点から抽出し、GC試料コイルを通過させた後、廃棄するように送ることからなる。GC試料コイルは、固定された既知の体積(標準大気圧注入では、典型的には1cm)を有するコイル状に巻いた管部分であり、それは試料管中のその位置から、ガスクロマトグラフィーカラム中へ供給されるキャリヤーガス(高度に純粋なHe)管中へ切り替えることができる。これにより、既知の体積のガス試料を、カラム中に入るガス流中へ入れるが、当分野では、この手順を試料注入と呼んでいる。
注入された試料は、キャリヤーガスにより第一GCカラム(単一の無機ガスの分離に最適な分子篩が充填されたもの)を通って運ばれ、部分的に分離されるが、高濃度の主たるガス(例えばH、Ar)はカラムを飽和し、それは、例えば、窒素の完全な分離を困難にする。第一カラムからの流出物の関連する部分を、次に第二カラムの供給物中へ移し、それにより他のガスの大部分が第二カラム中へ送られるのを回避し、カラムの飽和が起きないようにし、目的ガス(N)の完全な分離を可能にする。この手順は、「ハート・カッティング(heart-cutting)」と呼ばれている。
第二カラムから出る流れは、放電イオン化検出器(DID)に通して送り、それは試料の存在によって起こされるキャリヤーガスを通る漏洩電流の増大を検出する。化学的構造を、標準ガス混合物により較正したガス滞留時間により同定する。DIDの応答は、5桁を超える大きさに亙って直線的であり、典型的には、10〜100ppmの範囲の特定の較正ガス混合物を用いて較正され、重量分析により行われ、次に供給者により証明されている。DID直線性は、入念な希釈実験により証明することができる。
この既知のクロマトグラフィー技術は、更に修正され、この用途のために次のように開発されてきた:ここで分析される過程は、典型的には50〜500×10Paで操作される。通常のGC操作は、ガスを試料管に通して送るため、原料ガスの大気圧よりも過剰の圧力を用いている。ここでは、その管の排出端部に真空ポンプを取付け、試料を大気圧より低い圧力で引くことにより試料を移動させる。しかし、ガスが流れる間、導管抵抗により管中の圧力を著しく低下させ、較正及び感度に影響を与えることがある。従って、試料コイルと真空ポンプとの間にはバルブが配置され、試料を注入する前に短時間そのバルブを閉め、試料コイルの圧力を安定化させ、圧力ゲージにより測定できるようにする。充分な量の試料ガスが確実に注入されるように、試料コイル体積は約5cmまで拡大する。試料管の設計により、この技術は約70×10Paの圧力まで下げて効果的に作動させることができる。GCの較正は、注入される試料の量に依存し、最大の正確度は、分析中に原料から得られる圧力と同じ試料圧力を用いたGCの較正により得られる。測定値が正確であることを確実にするために、非常に高度の基準の真空及びガス取扱い方が順守されなければならない。
試料採取点は、入って来るガスを特定化するためには合成室よりも上流にあり、室の環境を特定化するためには室内か、又は室より下流にある。
原料ガスは、当分野で知られているどのようなものでもよく、分解してラジカル又は他の反応性物質を生ずる炭素含有物質を含有するであろう。ガス混合物は、一般に元素状の水素又はハロゲンを与えるのに適したガスを含有するであろう。
原料ガスの解離は、当分野で知られている反応器の例の中でマイクロ波エネルギーを用いて行うのが好ましい。しかし、反応器からの不純物が入るのを最小限にすべきである。マイクロ波装置を用いて、ダイヤモンド成長が行われる基体表面及びその取付け台(基体キャリヤー)を除き、全ての表面から離れてプラズマが発生するのを確実にする。好ましい取付け台材料の例は、モリブデン、タングステン、珪素、及び炭化珪素である。好ましい反応器室材料の例は、ステンレス鋼、アルミニウム、銅、金、及び白金である。
高いマイクロ波電力(25〜300mmの基体キャリヤー直径の場合、典型的には3〜60kW)及び大きなガス圧力(50〜500×10Pa、好ましくは100〜450×10Pa)から得られる高いプラズマ電力密度を用いるべきである。
上記条件を用いて、分子状窒素として計算して0.5〜500ppmの範囲でガス流に窒素を添加して用い、希望のファンシー色を有する厚い高品質の単結晶CVDダイヤモンド層を製造することができた。ファンシー褐色ダイヤモンドの成長が可能な窒素濃度の範囲は、基体温度、圧力、及びガス組成のような他のパラメーターに複雑に依存している。
本発明の物質を合成するのに適した条件は、実施例により最もよく例示されている。
例1
本発明の単結晶CVDダイヤモンドを合成するのに適した基体は、次のようにして製造することができる:
i) 供給材料の選択(Ia型天然石及びIb型HPHT石)は、歪及び欠陥を含まない基体を同定するための顕微鏡検査及び複屈折影像に基づいて最適にされた。
ii) 加工により生じた欠陥レベルを決定するため露出プラズマエッチング法を用いて、基体欠陥を最小にするためのレーザー切断、ラップ盤磨き、及び研磨。
iii) 最適化後、露出エッチング後に測定可能な欠陥密度が主に材料品質に依存し、5×10/mmより少なく、一般に10/mmより少ない基体を製造することは、日常的に可能であった。この方法により製造された基体を、次に後の合成で用いる。
高温/高圧合成Ib型ダイヤモンドは、高圧プレス中で成長させ、基体として上に記載した方法を用いて基体欠陥を最小にし、5mm×5mmの平面の大きさ及び500μmの厚さを有し、全ての{100}面を有する研磨板を形成した。この段階での表面粗さRは、1nmより小さかった。基体を、高圧ダイヤモンドろう付けを用いてタングステン基体上に取付けた。これを反応器中へ導入し、上に記載したように一層特定的にエッチング及び成長サイクルを開始した。
1) 2.45GHz反応器に、使用時に精製器を予め取付け、入ってくるガス流中の付随的汚染物質を80ppbより低く減少させた。
2) 263×10PaのO/Ar/Hの15/75/600sccm(標準cm/秒)及び730℃の基体温度を用いて、その場での酸素プラズマエッチングを行なった。
3) これを、中断することなく、ガス流からOを除去して、水素エッチングへ移行させた。
4) これを、炭素源(この場合CH)及びドーパントガスを添加して成長工程へ移行させた。この場合、CHは、42sccmで流し、ガス気相中には3ppmのN〔[N]/[全てのガス]として計算し、この場合[N]は、Nのモル数を表し、[全てガス]は、存在する全てのガスのモル数を表す〕が存在していた。基体温度は830℃であった。
5) 成長期間が完了した時、基体を反応器から取り出し、CVDダイヤモンド層を基体から取り外した。
6) FN−1として名付けたこの層を、次に研磨して6×6×3mmスクェアのカット合成ダイヤモンドを形成し、1.1ガラットの重量を持ち、専門のダイヤモンド・グレーダー(grader)により希望の明るいファンシー桃褐色及びVS1の品質等級を持つことが証明された。
7) FN−1は、下に与えるデーターによる特徴を持っていた:
i) 光学的吸収スペクトルは、270nm及び約355nm及び510nmの所に広い特性帯域を示していた。図7は、最初のスペクトル(曲線A)を、Ib型スペクトル(曲線B)、a(波長)−3依存性による持上がり成分(曲線C)、及び355及び510nmの所に中心を持つ二つの重複する帯域(曲線D)への分解した場合を示している。270nmピークの両側でIb型スペクトルを結んだ傾斜ベースラインの上のIb型成分のピーク270nm吸収係数は、0.67cm−1である。(波長)−3成分及び510nm帯域は、510nmの所で夫々0.11cm−1及び0.21cm−1寄与している。355nmの帯域は、そのピークの所で0.32cm−1寄与している。図8及び9は、FN−1吸収スペクトルを有するダイヤモンドについてのCIELAB色相及び色調図を夫々示している。FN−1の吸収スペクトルから誘導されたCIELAB座標は次の通りであった:a=1.8、b=3.9、L=81、C=4.3、及び色相角度=65°。
ii) 300mW、514nm、Arイオンレーザーにより77Kで励起されたルミネッセンスは、575及び637nmの所で、夫々6.98及び7.02のラマン標準化強度を有する零フォノン線を示していた。
iii) EPRスペクトルは、0.3ppmの濃度を有する単一置換窒素を示していた。
iv) X線ロッキングカーブ図は、試料の角度の広がりは、20arcsecより小さくなることを示していた。
v) ラマンスペクトルは、線幅(FWHM)が2cm−1になることを示していた。
iv) SIMSは、0.35ppmの全窒素濃度を示していた。
例2
CVDダイヤモンドの3.0mm厚さの層を、例1に記載したのと同じやり方で製造したIb型HPHT合成ダイヤモンド基体上に成長させた。但し次の成長条件を用いた:
(i) エッチング温度718℃。
(ii) 成長条件は、180×10Paで32/25/600sccm(標準cm/秒)のCH/Ar/H及び基体温度800℃、添加N24ppmからなっていた。
成長後、基体を除去し、層の上面及び底面を研磨した。FN−2と名付ける得られたCVD層のUV/可視吸収スペクトルを記録し、本発明の詳細な説明で論じた成分へ分析した。結果を下の表に列挙する。
試料 270nm 360nm帯域 510nm帯域 持上がり分
FN−2 1.35cm−1 1.05cm−1 0.55cm−1 0.31cm−1
層は淡い薄橙褐色をもち、CIELAB座標を、本発明の詳細な説明で記載したやり方で吸収スペクトルから誘導すると、次の結果が得られた。
試料 a 色相角度(°)
FN−2 1.9 4.8 5.2 81 69
例3
CVDダイヤモンドの2.84mm厚さの層を、例1に記載したのと同じやり方で製造したIb型HPHT合成ダイヤモンド基体上に成長させた。但し次の成長条件を用いた:
(i) エッチング温度710℃。
(ii) 成長条件は、420×10Paで42/25/600sccm(標準cm/秒)のCH/Ar/H及び基体温度880℃、添加N24ppmからなっていた。
基体を除去し、FN−3と名付ける得られたCVD層を研磨して、1.04カラットの長方形カットCVD宝石原石にし、それは専門のダイヤモンド・グレーダーにより希望の暗いファンシー橙褐色及びSI1の品質等級を持つことが証明された。
300mW、514nm、Arイオンレーザーにより77Kで励起されたルミネッセンスは、575及び637nmの所で、夫々27.7及び44.1のラマン標準化強度を有する零フォノン線を示していた。
例4
CVDダイヤモンドの3.53mm厚さの層を、例1に記載したのと同じやり方で製造したIb型HPHT合成ダイヤモンド基体上に成長させた。但し次の成長条件を用いた:
(i) エッチング温度740℃。
(ii) 成長条件は、283×10Paで38/25/600sccm(標準cm/秒)のCH/Ar/H及び基体温度860℃、添加N21ppmからなっていた。
基体を除去し、FN−4と名付ける得られたCVD層を研磨して、1.04カラットの長方形カットCVD宝石原石にし、それは専門のダイヤモンド・グレーダーにより希望のファンシー桃褐色及びSI3の品質等級を持つことが証明された。
300mW、514nm、Arイオンレーザーにより77Kで励起されたルミネッセンスは、575及び637nmの所で、夫々15.26及び21.03のラマン標準化強度を有する零フォノン線を示していた。
例5
CVDダイヤモンドの1.7mm厚さの層を、例1に記載したのと同じやり方で製造したIb型HPHT合成ダイヤモンド基体上に成長させた。但し次の成長条件を用いた:
(i) エッチング温度716℃。
(ii) 成長条件は、260×10Paで160/40/3000sccm(標準cm/秒)のCH/Ar/H及び基体温度823℃、添加N3.8ppmからなっていた。
成長後、基体を除去し、CVDダイヤモンド層の上面及び底面を研磨した。FN−5と名付ける得られたCVD層のUV/可視吸収スペクトルを記録し(図2のスペクトルC)、本発明の詳細な説明で論じた成分へ分析した。結果を下の表に列挙する。
試料 270nm 360nm帯域 510nm帯域 持上がり分
FN−5 1.60cm−1 2.0cm−1 0.80cm−1 0.60cm−1
層は淡い薄橙褐色をもち、CIELAB座標を、本発明の詳細な説明で記載したやり方で吸収スペクトルから誘導し、次の結果が得られた。
試料 a 色相角度(°)
FN−5 2.7 7.9 8.3 79 71
図1は、薄橙褐色CVDダイヤモンド層のUV/可視吸収スペクトルのスペクトル分解を示し、スペクトルAはIb型HPHT合成ダイヤモンド、スペクトルBは薄橙褐色CVDダイヤモンドの元のスペクトル、スペクトルCは(波長)−3依存性によるスペクトル成分、スペクトルDは二つの広い吸収帯域からなるスペクトル成分を示す曲線である。 図2は、一組の褐色CVD層のUV/可視吸収スペクトルを示す図である。 図3は、褐色CVDダイヤモンドのCIELAB aの図表である。 図4は、褐色CVDダイヤモンドのCIELAB Lの図表である。 図5は、CVD法の異なったやり方で成長させたダイヤモンド層についてのCIELAB aプロットである。 図6は、CVD法の異なったやり方で成長させたダイヤモンド層についてのCIELAB Lプロットである。 図7は、FN−1のUV/可視スペクトルのスペクトル分解を示し、スペクトルAはFN−1、スペクトルBはIb型HPHT合成ダイヤモンド、スペクトルCは(波長)−3依存性によるスペクトル成分、スペクトルDは二つの広い吸収帯域からなるスペクトル成分を示す曲線である。 図8は、FN−1のCIELAB a図表である。 図9は、FN−1のCIELAB明度彩度図表である。

Claims (40)

  1. 着色し、1mmより大きい厚さを有する単結晶CVDダイヤモンドのダイヤモンド層。
  2. ファンシー色を有する、請求項1に記載のダイヤモンド層。
  3. 色が、主たる褐色成分を有するファンシー色である、請求項2に記載のダイヤモンド層。
  4. 色が、ファンシー薄橙褐色、橙褐色、薄桃褐色、桃褐色、又は暗い褐色である、請求項1〜3のいずれか1項に記載のダイヤモンド層。
  5. 色相角度が80°より小さい、請求項1〜4のいずれか1項に記載のダイヤモンド層。
  6. 色相角度が75°より小さい、請求項1〜4のいずれか1項に記載のダイヤモンド層。
  7. 色相角度が70°より小さい、請求項1〜4のいずれか1項に記載のダイヤモンド層。
  8. 2mmより大きい厚さを有する、請求項1〜7のいずれか1項に記載のダイヤモンド層。
  9. 3mmより大きい厚さを有する、請求項1〜7のいずれか1項に記載のダイヤモンド層。
  10. 層の全体積の少なくとも55%である、層の大部分の体積中で観察することができる特性(i)、(ii)、(iii):即ち、
    (i) 層の大部分の体積は、下の表の吸収係数の欄に記載したような、ダイヤモンドの吸収スペクトルに寄与する一つ以上の欠陥及び不純物に関連した着色中心を有する:
    Figure 2005512929

    (ii) 層の大部分の体積は、77KでArイオン514nmレーザーを用いて励起させ、ここに記載したやり方で測定した場合の下の表の標準化ルミネッセンス強度欄に示したようなルミネッセンススペクトルに寄与する欠陥及び不純物に関連した中心を含む:

    Figure 2005512929

    (iii) CVDダイヤモンド層の大部分の体積は、ここに記載したやり方で測定して、0.2〜10の範囲に入る、標準化637nm/575nmルミネッセンス比を示す、
    の一つ以上を有する、請求項1〜9のいずれか1項に記載の単結晶CVDダイヤモンド層。
  11. 大部分の体積が、層の全体積の少なくとも80%を占める、請求項10に記載のダイヤモンド層。
  12. 大部分の体積が、層の全体積の少なくとも95%を占める、請求項10に記載のダイヤモンド層。
  13. 層の大部分の体積が、単一成長セクターから形成されている、請求項10〜12のいずれか1項に記載のダイヤモンド層。
  14. 270nmでのダイヤモンドの吸収スペクトルに寄与する着色中心が次の特性:
    名称 始点 終点 ピーク 吸収係数(ピークで)
    270nm 235nm 325nm 270nm 0.4cm−1 〜 10cm−1
    を有する、請求項10〜13のいずれか1項に記載のダイヤモンド層。
  15. 270nmでのダイヤモンドの吸収スペクトルに寄与する着色中心が次の特性:
    名称 始点 終点 ピーク 吸収係数(ピークで)
    270nm 235nm 325nm 270nm 0.8cm−1 〜 6cm−1
    を有する、請求項10〜13のいずれか1項に記載のダイヤモンド層。
  16. 350nmでのダイヤモンドの吸収スペクトルに寄与する着色中心が次の特性:
    名称 始点 終点 ピーク 吸収係数(ピークで)
    350nm帯域 270nm 450nm 350nm 1.0cm−1 〜 8cm−1
    を有する、請求項10〜15のいずれか1項に記載のダイヤモンド層。
  17. 350nmでのダイヤモンドの吸収スペクトルに寄与する着色中心が次の特性:
    名称 始点 終点 ピーク 吸収係数(ピークで)
    350nm帯域 270nm 450nm 350nm 1.5cm−1 〜 6cm−1
    を有する、請求項10〜15のいずれか1項に記載のダイヤモンド層。
  18. 510nmでのダイヤモンドの吸収スペクトルに寄与する着色中心が次の特性:
    名称 始点 終点 ピーク 吸収係数(ピークで)
    510nm帯域 420nm 640nm 510nm 0.2cm−1 〜 4cm−1
    を有する、請求項10〜17のいずれか1項に記載のダイヤモンド層。
  19. 510nmでのダイヤモンドの吸収スペクトルに寄与する着色中心が次の特性:
    名称 始点 終点 ピーク 吸収係数(ピークで)
    510nm帯域 420nm 640nm 510nm 0.4cm−1 〜 2cm−1
    を有する、請求項10〜17のいずれか1項に記載のダイヤモンド層。
  20. 570/637nmでのダイヤモンドの吸収スペクトルに寄与する着色中心が次の特性:
    名称 始点 終点 ピーク 吸収係数(ピークで)
    570/637nm 500nm 640nm 570nm 0.3cm−1 〜 3cm−1
    を有する、請求項10〜19のいずれか1項に記載のダイヤモンド層。
  21. 570/637nmでのダイヤモンドの吸収スペクトルに寄与する着色中心が次の特性:
    名称 始点 終点 ピーク 吸収係数(ピークで)
    570/637nm 500nm 640nm 570nm 0.3cm−1 〜 1.5cm−1
    を有する、請求項10〜19のいずれか1項に記載のダイヤモンド層。
  22. 持上がり分が、次の特性:
    Figure 2005512929

    を有する、請求項10〜21のいずれか1項に記載のダイヤモンド層。
  23. 持上がり分が、次の特性:
    Figure 2005512929

    を有する、請求項10〜21のいずれか1項に記載のダイヤモンド層。
  24. 575nmでのダイヤモンドのルミネッセンススペクトルに寄与する着色中心が次の特性:

    Figure 2005512929

    を有する、請求項10〜23のいずれか1項に記載のダイヤモンド層。
  25. 575nmでのダイヤモンドのルミネッセンススペクトルに寄与する着色中心が次の特性:
    Figure 2005512929

    を有する、請求項10〜23のいずれか1項に記載のダイヤモンド層。
  26. 637nmでのダイヤモンドのルミネッセンススペクトルに寄与する着色中心が次の特性:
    Figure 2005512929

    を有する、請求項10〜25のいずれか1項に記載のダイヤモンド層。
  27. 637nmでのダイヤモンドのルミネッセンススペクトルに寄与する着色中心が次の特性:
    Figure 2005512929

    を有する、請求項10〜25のいずれか1項に記載のダイヤモンド層。
  28. 標準化637nm/575nmルミネッセンスの比が、0.5〜8の範囲にある、請求項10〜27のいずれか1項に記載のダイヤモンド層。
  29. 標準化637nm/575nmルミネッセンスの比が、2〜5の範囲にある、請求項10〜27のいずれか1項に記載のダイヤモンド層。
  30. 層の全体積の少なくとも55%を占める層の大部分の体積中で観察可能な、下の表に記載した低い持上がり分:
    Figure 2005512929

    を有し、前記大部分の体積が、下の表:
    Figure 2005512929

    の吸収係数欄に記載したようなダイヤモンドの吸収スペクトルに寄与する欠陥及び不純物関連着色中心の一つ以上を含む、着色した単結晶のダイヤモンド層。
  31. 実質的に結晶欠陥を含まない表面を有するダイヤモンド基体を与え、ガス源を与え、前記ガス源を解離して、分子窒素として計算して、0.5〜500ppmの窒素を含有する合成雰囲気を生成させ、実質的に結晶欠陥を含まない前記表面上にホモエピタキシャルダイヤモンド成長を行わせる諸工程を有する着色単結晶ダイヤモンド層の製造方法。
  32. 合成雰囲気が、分子窒素として計算して、1〜100ppmの窒素を含有する、請求項31に記載の方法。
  33. 合成雰囲気が、{100}成長セクターの大きさを増大させ、競合成長セクターの大きさを減少させるのに適した量で窒素を含有する、請求項31又は32に記載の方法。
  34. 欠陥密度が、欠陥に関連した表面エッチング特性が5×10/mmより低くなるような密度である、請求項31〜33のいずれか1項に記載の方法。
  35. 欠陥密度が、欠陥に関連した表面エッチング特性の密度が10/mmより低くなるような密度である、請求項31〜33のいずれか1項に記載の方法。
  36. CVDダイヤモンド成長が行われるダイヤモンド基体の一つの表面又は複数の表面が、{100}、{110}、{113}、及び{111}表面から選択される、請求項31〜35のいずれか1項に記載の方法。
  37. 請求項31〜36のいずれか1項に記載の方法により製造されたダイヤモンド層。
  38. 請求項1〜30及び37のいずれか1項に記載のダイヤモンド層から形成された宝石原石。
  39. SI1以上の良好な品質等級を有する、請求項38に記載の宝石原石。
  40. VS1以上の良好な品質等級を有する、請求項38に記載の宝石原石。
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