JP2005507416A - ケト酸の製造 - Google Patents
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Abstract
式(I)[式中、R1およびR2は、独立して、(a)水素(R1およびR2の少なくとも一方は水素を意味しない)、(b)C1〜C4アルコキシまたは2−もしくは3−テトラヒドロフリルで置換されていてもよい、1〜18個の炭素原子の分枝鎖または非分枝鎖アルキル、(c)4〜8個の炭素原子のシクロアルキル、(d)C4〜C8シクロアルキル−C1〜C4アルキル、またはフェニル(シクロアルキルおよびフェニルは、ともに、ハロゲン原子、および1〜4個の炭素原子を有するアルキルからなる群から選ばれる、少なくとも一つの成員で置換されていてよい)、(e)7〜10個の炭素原子のアラルキルを表すか、あるいは(f)R1およびR2は、隣接する窒素原子とともに、複素環を形成してよい]を有するケト酸を、式(II)を有するm−アミノフェノールを、有機溶媒の不在下、高い温度で無水フタル酸と反応させることによって製造する改良された方法であって、(I)m−アミノフェノールIIと無水フタル酸とを0.5〜10:1のモル比で混合し、(II)工程(1)の混合物を高い温度で融解させ、(III)5分間〜40時間の範囲内の反応時間を選び、(IV)そうして、液相を固相から分離する工程を含む方法、ならびに溶媒を反応後に加える方法。
Description
【技術分野】
【0001】
本発明は、式I:
【0002】
【化5】
【0003】
[式中、R1およびR2は、独立して、
(a)水素(R1およびR2の少なくとも一方は水素を意味しない)、
(b)C1〜C4アルコキシまたは2−もしくは3−テトラヒドロフリルで置換されていてもよい、1〜18個の炭素原子の分枝鎖または非分枝鎖アルキル、
(c)4〜8個の炭素原子のシクロアルキル、
(d)C4〜C8シクロアルキル−C1〜C4アルキル、またはフェニル(シクロアルキルおよびフェニルは、ともに、ハロゲン原子、および1〜4個の炭素原子を有するアルキルからなる群から選ばれる、少なくとも一つの成員で置換されていてよい)、
(e)7〜10個の炭素原子のアラルキルを表すか、あるいは
(f)R1およびR2は、隣接する窒素原子とともに、複素環を形成してよい]
を有するケト酸を、
【0004】
式II:
【0005】
【化6】
【0006】
を有するm−アミノフェノールを、有機溶媒の不在下、高い温度で無水フタル酸と反応させることによって製造する改良された方法であって、
【0007】
(1)m−アミノフェノールIIと無水フタル酸とを、0.5〜10:1、好ましくは1:1〜3:1のモル比で混合し、
(2)工程(1)の混合物を高い温度で融解させ、
(3)5分間〜40時間の範囲の反応時間を選び、
(4)そうして、液相を固相から分離する
工程を含む方法に関するものである。
【0008】
そのようなケト酸は、感圧または感熱記録材料に用いられるフルオラン化合物の製造に役立つ中間体である。
【0009】
1895年3月3日付ドイツ国特許第87,068号公報は、m−アミノフェノールと無水フタル酸とを融解物として、いかなる溶媒もなしに、100℃で数時間反応させる方法を記載している。反応の後、得られた固体をエタノールに溶解する。濾過した後、熱い溶液に水を加えて、こうして望みのケト酸の沈澱を開始する。この方法は、得られた固体は、微粉化しなければさらに処理することができないという短所を有していて、近代的工業方法には極めて望ましくない。
【0010】
ヨーロッパ特許第511,019号公報は、m−アミノフェノールと無水フタル酸とを、m−アミノフェノールの1重量部あたり0.5〜3重量部の量で存在する有機溶媒の存在下で反応させることを含む、ケト酸の製造法を記載していて、得られたケト酸は溶媒中に析出するため、反応がスラリー中で実施されるという効果がある。
【0011】
用いられる有機溶媒の量は、生成物のケト酸が有機溶媒に可溶であるために、収量の損失を生じることがある。大量の有機溶媒の処分は、重大な経済的および生態学的問題を投げかける。加えて、有機溶媒の存在に影響される工程には、長い反応時間を必要とすることが多い。
【0012】
そのため、本発明の目的は、有機溶媒の不在下でケト酸を製造する、上記の短所を回避する改良された方法を提供することであった。特に、ローダミン量を、低減するか、もしくは排除さえすることができ、かつ/または収量を増大できそうな方法が、提供されなければならない。
【0013】
したがって、上記の方法が見出された。
【0014】
本発明に用いられるm−アミノフェノールは、公知であるか、または公知の方法に従って製造することができる。
【0015】
1〜18個の炭素原子の(分岐していても、いなくてもよい)アルキルは、メチル、エチル、n−、i−プロピル、n−、i−、sec−、tert−ブチル、n−ペンチル、イソアミル、n−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、n−ノニル、n−デシル、n−ウンデシル、n−ドデシル、n−トリデシル、n−テトラデシル、n−ペンタデシル、n−ヘキサデシル、n−ヘプタデシル、n−オクタデシル、n−ノナデシル、n−エイコシル、好ましくはメチル、エチル、n−、i−プロピル、n−、i−、sec−、tert−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチルのようなC1〜C8アルキル、より好ましくはメチル、エチル、n−、i−プロピル、n−、i−、sec−、tert−ブチルのようなC1〜C4アルキルを意味し;
【0016】
1〜4個の炭素原子を有するアルキルは、メチル、エチル、n−、i−プロピル、n−、i−、sec−、tert−ブチルを意味し;
【0017】
4〜8個の炭素原子のシクロアルキルは、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチルを意味し;
【0018】
ハロゲンは、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素を意味し;
【0019】
7〜10個の炭素原子のアラルキルは、ベンジル、2−フェニルエチル、3−フェニルプロピル、4−フェニルブチルを意味し;
C4〜C8シクロアルキル−C1〜C4アルキル、例えばシクロブチルメチル、シクロペンチルメチル、シクロヘキシルメチル、シクロペンチルエチル、シクロヘキシルエチル、シクロペンチルプロピル、シクロヘキシルプロピル、シクロペンチルブチル、シクロヘキシルブチル、シクロヘプチルメチル、シクロオクチルメチルのようなC4〜C8シクロアルキル−C1〜C4アルキル;
【0020】
R1およびR2が、隣接する窒素原子とともに複素環を形成するならば、そのような複素環は、2−、3−または4−ピリジル、ピラジニル、3−イソオキサゾリル、1−ピラゾリル、3−ピロリル、2H−ピロール−3−イル、3−ピラゾリン−2−イル、2−ピペリジル、2−ピペラジニル、1−インドリニル、3−モルホリニル、2−または3−ピロリジニルであってよい。
【0021】
好適なm−アミノフェノールは、N,N−ジメチルアミノフェノール、N,N−ジエチルアミノフェノール、N−メチル−N−エチルアミノフェノール、N,N−ジ−n−プロピルアミノフェノール、N,N−ジ−n−ブチルアミノフェノール、N,N−ジ−n−ペンチルアミノフェノール、N,N−ジ−n−ヘキシルアミノフェノール、N,N−ジイソプロピルアミノフェノール、N,N−ジイソブチルアミノフェノール、N,N−ジ−sec−ブチルアミノフェノール、N,N−ジイソアミルアミノフェノール、N−エチル−N−シクロヘキシルアミノフェノール、N−エチル−N−イソアミルフェノール、N−エチル−N−シクロヘキシルメチルアミノフェノール、N−フェニル−N−エチルアミノフェノール、3−N−ピロリジニルフェノール、N−メチル−N−シクロヘキシルアミノフェノール、N−メチル−N−フェニルアミルフェノール、N−メチル−N−(2−メチルフェニル)アミノフェノール、N−メチル−N−(3−メチルフェニル)アミノフェノール、N−メチル−N−(4−メチルフェニル)アミノフェノール、N−メチル−N−プロピルアミノフェノール、N−メチル−N−イソプロピルアミノフェノール、N−メチル−N−ブチルアミノフェノール、N−メチル−N−イソブチルアミノフェノール、N−メチル−N−sec−ブチルアミノフェノール、N−メチル−N−ペンチルアミノフェノール、N−メチル−N−1−メチルブチルアミノフェノール、N−メチル−N−イソアミルフェノール、N−メチル−N−1−メチルペンチルアミノフェノール、N−メチル−N−ヘキシルアミノフェノール、N−メチル−N−テトラヒドロフリルメチルアミノフェノール、N−メチル−N−エトキシプロピルアミノフェノール、N−メチル−N−シクロヘキシルメチルアミノフェノール、N−メチル−N−フェネチルアミノフェノール、N−エチル−N−フェニルアミノフェノール、N−エチル−N−(2−メチルフェニル)アミノフェノール、N−エチル−N−(3−メチルフェニル)アミノフェノール、N−エチル−N−(4−メチルフェニル)アミノフェノール、N−エチル−N−プロピルアミノフェノール、N−エチル−N−イソプロピルアミノフェノール、N−エチル−N−ブチルアミノフェノール、N−エチル−N−イソブチルアミノフェノール、N−エチル−N−sec−ブチルアミノフェノール、N−エチル−N−ペンチルアミノフェノール、N−エチル−N−1−メチルブチルアミノフェノール、N−エチル−N−イソアミルフェノール、N−エチル−N−1−メチルペンチルアミノフェノール、N−エチル−N−ヘキシルアミノフェノール、N−エチル−N−テトラヒドロフリルメチルアミノフェノール、N−エチル−N−エトキシプロピルアミノフェノール、N−エチル−N−シクロヘキシルメチルアミノフェノール、N−エチル−N−フェネチルアミノフェノール、N−プロピル−N−シクロヘキシルアミノフェノール、N−プロピル−N−フェニルアミノフェノール、N−プロピル−N−(2−メチルフェニル)アミノフェノール、N−プロピル−N−(3−メチルフェニル)アミノフェノール、N−プロピル−N−(4−メチルフェニル)アミノフェノール、N−プロピル−N−イソプロピルアミノフェノール、N−プロピル−N−ブチルアミノフェノール、N−プロピル−N−イソブチルアミノフェノール、N−プロピル−N−sec−ブチルアミノフェノール、N−プロピル−N−ペンチルアミノフェノール、N−プロピル−N−1−メチルブチルアミノフェノール、N−プロピル−N−イソアミルアミノフェノール、N−プロピル−N−1−メチルペンチルアミノフェノール、N−プロピル−N−ヘキシルアミノフェノール、N−プロピル−N−テトラヒドロフリルメチルアミノフェノール、N−プロピル−N−エトキシプロピルアミノフェノール、N−プロピル−N−シクロヘキシルメチルアミノフェノール、N−プロピル−N−フェネチルアミノフェノール、N−ブチル−N−シクロヘキシルアミノフェノール、N−ブチル−N−フェニルアミノフェノール、N−ブチル−N−(2−メチルフェニル)アミノフェノール、N−ブチル−N−(3−メチルフェニル)アミノフェノール、N−ブチル−N−(4−メチルフェニル)アミノフェノール、N−ブチル−N−プロピルアミノフェノール、N−ブチル−N−イソプロピルアミノフェノール、N−ブチル−N−イソブチルアミノフェノール、N−ブチル−N−sec−ブチルアミノフェノール、N−ブチル−N−ペンチルアミノフェノール、N−ブチル−N−1−メチルブチルアミノフェノール、N−ブチル−N−イソアミルフェノール、N−ブチル−N−1−メチルペンチルアミノフェノール、N−ブチル−N−ヘキシルアミノフェノール、N−ブチル−N−テトラヒドロフリルメチルアミノフェノール、N−ブチル−N−エトキシプロピルアミノフェノール、N−ブチル−N−シクロヘキシルメチルアミノフェノール、N−ブチル−N−フェネチルアミノフェノール、N−フェニルアミノフェノール、N−フェニルアミノフェノール、N−2−メチルフェニルアミノフェノール、N−3−メチルフェニルアミノフェノール、N−4−メチルフェニルアミノフェノール、N−シクロヘキシルアミノフェノール、3−N−ピロリジニルフェノール、3−N−(2−メチルピロリジニル)フェノール、3−N−(3−メチルピロリジニル)フェノール、3−N−モルホリニルフェノール、3−N−ピペリジニルフェノール、3−N−(2−メチルピペリジニル)フェノール、3−N−(3−メチルピペリジニル)フェノール、3−N−(4−メチルピペリジニル)フェノールである。
【0022】
特に好適なケト酸Iは、N,N−ジブチルアミノ−2−ヒドロキシ−2′−カルボキシベンゾフェノン、N,N−ジエチルアミノ−2−ヒドロキシ−2′−カルボキシベンゾフェノン、N,N−ジメチルアミノ−2−ヒドロキシ−2′−カルボキシベンゾフェノン、N−イソアミル−N−エチルアミノ−2−ヒドロキシ−2′−カルボキシベンゾフェノン、ならびにN−プロピル−N−メチルアミノ−2−ヒドロキシ−2′−カルボキシベンゾフェノン、N−シクロヘキシル−N−メチルアミノ−2−ヒドロキシ−2′−カルボキシベンゾフェノン、N−4−メチルフェニル−N−エチルアミノ−2−ヒドロキシ−2′−カルボキシベンゾフェノンおよびN−イソブチル−N−エチルアミノ−2−ヒドロキシ−2′−カルボキシベンゾフェノンである。
【0023】
m−アミノフェノールIIと無水フタル酸とを反応させるには、通常、前者を0.5:1〜10:1、好ましくは1:1〜3:1のモル比で用いる。好ましくは、m−アミノフェノールIIの量は、反応生成物が、反応温度で固体にならないことを確保するようにして選ぶ。その量は、通常、選ばれたm−アミノフェノールIIに依存する。たとえば、ジブチル−m−アミノフェノールの場合、この比は、特に、1.3〜1.5の範囲内で、特に好ましくは1.4として選ぶ。その他の比は、実施例に示す。
【0024】
一般に、反応は、好ましくは60〜170℃、より好ましくは80〜110℃の範囲内の、高い温度で実施する。
【0025】
反応時間は、通常、5分間〜40時間、好ましくは5分間〜12時間、より好ましくは3〜5時間の範囲内で選ぶ。
【0026】
原則として、反応時間および温度は、反応の長さと、生成されるローダミン型副生物の量との間に適切な均衡を達成するように選ぶ。
【0027】
好適な実施態様では、80〜110℃の範囲内の反応温度、および3〜5時間の範囲内の反応時間が選ばれる。
【0028】
反応後、通常、固相は、好ましくは濾過によって、反応混合物から除去する。この分離工程(すなわち、好ましくは濾過)の前に、反応温度を0〜80℃、より好ましくは20〜70℃の範囲内に下げるのが好ましいであろう。ある場合には、この冷却工程の前後に、希釈剤の添加によって、濾過を改善してもよい。
【0029】
本発明の好適な実施態様は、式I:
【0030】
【化7】
【0031】
[式中、R1およびR2は、独立して、
(a)水素(R1およびR2の少なくとも一方は水素を意味しない)、
(b)C1〜C4アルコキシまたは2−もしくは3−テトラヒドロフリルで置換されていてもよい、1〜18個の炭素原子の分枝鎖または非分枝鎖アルキル、
(c)4〜8個の炭素原子のシクロアルキル、
(d)C4〜C8シクロアルキル−C1〜C4アルキル、またはフェニル(シクロアルキルおよびフェニルは、ともに、ハロゲン原子、および1〜4個の炭素原子を有するアルキルからなる群から選ばれる少なくとも一つの成員で置換されていてよい)、
(e)7〜10個の炭素原子のアラルキルを表すか、あるいは
(f)R1およびR2は、隣接する窒素原子とともに、複素環を形成してよい]
を有するケト酸を、式II:
【0032】
【化8】
【0033】
を有するm−アミノフェノールを、有機溶媒の不在下、高い温度で無水フタル酸と反応させることによって製造する方法であって、下記の反応サイクル:
【0034】
(A)m−アミノフェノールIIと無水フタル酸とを、0.5〜10:1、好ましくは1:1〜3:1のモル比で混合し、
(B)工程(A)の混合物を高い温度で融解させ、
(C)5分間〜40時間の範囲内の反応時間を選び、
(D)反応混合物の温度を、効果的な分離に適したそれに調整し、
(E)そうして、液相を固相から分離し、場合により、ケト酸Iを含む固相を有機溶媒で洗浄し、次いで、それを乾燥し、
(F)無水フタル酸および/またはm−アミノフェノールIIを、工程(E)の分離された液相に加え(0.5〜10:1、好ましくは1:1〜3:1のモル比)、
(G)工程(F)の得られた混合物を、希釈剤を除去した後に、工程(B)の出発材料としてか、または出発材料の一部として用い、ここで、
【0035】
工程Cの後ではあるが、工程Dの前か、または工程Dの後ではあるが、工程Eの前かのいずれかで、希釈剤を反応混合物に加えるサイクル
を含む方法に関するものである。
【0036】
m−アミノフェノールIIと無水フタル酸とを反応させるには、通常、前者を0.5:1〜10:1、好ましくは1:1〜3:1のモル比で用いる。
【0037】
一般に、反応は、融解物中で生じ、好ましくは60〜170℃、より好ましくは80〜110℃の範囲内の、高い温度で実施する。
【0038】
反応時間は、通常、5分間〜40時間、好ましくは5分間〜12時間、より好ましくは3〜5時間の範囲内で選ぶ。原則として、反応時間および温度は、反応の長さと、生成されるローダミン型の副生物の量との間に適切な均衡を達成するように選ぶ。
【0039】
好適実施態様では、80〜110℃の範囲内の反応温度、および3〜5時間の範囲内の反応時間が選ばれる。
【0040】
反応後、工程Cの後ではあるが、工程Dの前か、または工程Dの後ではあるが、工程Eの前かのいずれかで、通常、希釈剤を反応混合物に加える。本発明者ら自身の観察によれば、反応は、希釈剤の添加後に継続しない。好ましくは、希釈剤は、工程Cの後で、工程Dの前に加える。しかし、温度を段階的に調整し、工程の一つの際に希釈剤を加えるか、または温度を連続的に調整し、この調整工程の間に希釈剤を加えることも可能である。
【0041】
希釈剤とm−アミノフェノールIIとの重量比は、通常、0.01:1〜10:1の範囲内、好ましくは0.25:1〜3:1の範囲内で選ぶ。
【0042】
希釈剤としては、有機溶媒およびイオン性液体を用いることができる。
【0043】
有機溶媒としては、ベンゼン、トルエンまたはキシレンのような、6〜10個の炭素原子の芳香族炭化水素、オクタン、イソオクタンまたはデカンのような、8〜12個の炭素原子の脂肪族炭化水素、5〜8個の炭素原子の脂環族炭化水素(芳香族炭化水素および脂環族炭化水素は、ハロゲン化されていることができる)、2〜8個の炭素原子のハロゲン化脂肪族炭化水素、たとえばパークレン、クロロベンゼンまたはジクロロベンゼン、エーテル、たとえばテトラヒドロフランのようなC4〜C6環状エーテル、ジブチルエーテルもしくはジフェニルエーテルのようなジ(C2〜C6アルキル)エーテル、またはC1〜C4アルカノールを用いることができて、中でも、トルエンまたはエーテルのようなC6〜C10芳香族炭化水素、メタノール、エタノール、イソプロパノールのようなプロパノール、またはn−ブタノールのようなブタノールのような、C1〜C4アルカノールが特に好ましい。それらの混合物、および上記有機溶媒との水性混合物を用いることも可能である。
【0044】
イオン性液体は、当技術に周知であり、Cem. Rev., 1999, 99, 2071-2083は、一例としての参照によって本明細書に組み込まれる。
【0045】
希釈剤の添加の前後に、原則として、反応混合物の温度を、効果的な分離をさせるよう調整する。
【0046】
通常、反応混合物を調整する温度は、0〜60℃、最も好ましくは20〜40℃の範囲内で選ぶ。調整は、段階的にか、または連続的に実施することができる。たとえば、段階的な手順は、反応温度より低い沸点を有する希釈剤を加える場合に好ましいであろう。そのような場合、温度は、好ましくは、希釈剤の沸点以下の温度範囲に調整し、次いで、上記に定義されたとおりの、最終的な望ましい温度範囲に調整する。
【0047】
本発明によれば、そうして、液相を、通常は、たとえば濾過、遠心分離、傾瀉その他の適切な分離法のような、当業者に公知の手段によって、反応混合物の固相から分離する。固相は、未精製のケト酸Iを含有する。
【0048】
本発明の好適な実施態様では、こうして得られた固相は、通常の有機溶媒により、公知の方式で洗浄し、その後、乾燥することができる。
【0049】
液相は、通常、ケト酸I、および過剰なm−アミノフェノールIIを含有することができ、これを再循環させる、すなわち、もう一つのサイクルの出発材料としてか、または出発材料の一部として用いる。このためには、無水フタル酸および/またはm−アミノフェノールIIを液相に加えて、無水フタル酸とm−アミノフェノールとの0.5:1〜10:1、好ましくは1:1〜3:1の範囲のモル比を得る。
【0050】
希釈剤は、再循環の前に、好ましくは、大気圧または減圧のいずれかの下での蒸留によって除去する。
【0051】
本発明のもう一つの実施態様では、ケト酸Iを、水酸化ナトリウムまたは炭酸カリウムのようなアルカリ水溶液で反応混合物から抽出し、次いで、酸で沈澱させてよい。類似の手順が、JP−A2−49080019から公知である。
【0052】
もう一つの実施態様では、ケト酸Iを、対応するアルカリ金属塩、たとえば、リチウム、ナトリウムまたはカリウム塩、最も好ましくはナトリウム塩に移動させた後、この塩を単離し、酸水溶液、たとえば塩酸または硫酸でそれを沈澱させてよい。類似の手順が、JP−A2−62070350から公知である。
【0053】
本発明の方法に従って得られたケト酸Iは、望みであれば、有機溶媒、たとえばメタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノールのようなブタノール、n−ペンタノール、n−ヘキサノール、n−ヘプタノール、n−オクタノールような1〜8個の炭素の脂肪族アルコール、好ましくはメタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、またはn−ブタノールのようなブタノールのような、1〜4個の炭素の脂肪族アルコール中での加熱の下に溶解もしくはスラリー化することができる。次いで、通常、晶出を実施する。
【0054】
好適な実施態様は、上記のとおりのC1〜C8アルコールと水との混合物、またはそのようなC1〜C8アルコールと炭化水素溶媒、好ましくはトルエンもしくはキシレンのような6〜10個の炭素の芳香族炭化水素、またはペンタン、ヘキサンもしくはヘプタンのような5〜10個の炭素原子の脂肪族炭化水素との混合物の使用に関するものである。そのような手順は、たとえばEPA858993に詳述されている。
【0055】
それ以上の精製が望まれるならば、上記の方法に従って得られた結晶を、大気圧または高圧(100〜300kPa)、高温(通常、50〜150℃の範囲内)でC1〜C8アルコールとともに溶解もしくはスラリー化してよく、そうして、溶液またはスラリーを冷却して、精製されたケト酸Iの晶出を生じさせることができる。
【0056】
本発明のさらに一つの実施態様は、ケト酸と置換フェノール誘導体とを、当技術に公知の、たとえば米国特許第5,166,350号明細書に記載された方法で反応させる工程を含む、フルオラン化合物を製造する方法であって、ケト酸を、本発明の方法に従って製造する方法に関するものである。
【0057】
本発明のもう一つの実施態様は、色形成剤、色増感剤および現像剤を含む感熱性記録材料であって、色形成剤が、上記の方法に従って製造されたフルオラン化合物である、材料に関するものである。感熱性材料の製造は、当技術に周知であり、たとえば国際公開特許第00/26037号公報に記載されている。
【0058】
上記に説明されたとおり、m−アミノフェノール誘導体と無水フタル酸との反応は、有機溶媒の不在下で実施され、そのため、方法の経済的および環境的原価を削減し、反応時間を短縮し、かつ収量を増加させる。
【0059】
実施例
例1:N,N−ジブチルアミノフェノール88.40g(0.4mol)および無水フタル酸42.32g(0.29mol)を、反応器に入れ、撹拌した。反応マスを、90〜95℃に加熱し、この温度で4時間撹拌した。液体クロマトグラフィー分析は、ケト酸への90%の転換を示した。トルエン(69.2g)を95℃で加え、反応混合物を、この温度で1時間撹拌してから、20℃まで徐々に冷却した。トルエンの添加後、反応は、それ以上全く進行しなかった。生成物、すなわち4−N,N−ジブチルアミノ−2−ヒドロキシ−2′−カルボキシベンゾフェノンを、濾過によって単離し、トルエンで洗浄した。乾燥した後、77.97g(73.9%)の未精製収量を得た。HPLCによって決定した限りで、生成物は、0.05%のローダミンを含有した。
【0060】
例2:例1から得られた母液を蒸発させて、N,N−ジブチルアミノフェノールおよび4−N,N−ジブチルアミノ−2−ヒドロキシ−2′−カルボキシベンゾフェノンを含有する残渣を得た。N,N−ジブチルアミノフェノール63.14g(0.29mol)および無水フタル酸42.32g(0.29mol)を加え、反応マスを、90〜95℃まで暖め、この温度に4時間保った。トルエン(69.2g)を95℃で加え、反応混合物を、この温度で1時間撹拌してから、20℃まで徐々に冷却した。トルエンの添加後、反応は、それ以上全く進行しなかった。生成物、すなわち4−N,N−ジブチルアミノ−2−ヒドロキシ−2′−カルボキシベンゾフェノンを、濾過によって単離し、トルエンで洗浄した。乾燥した後、92.85g(88.0%)の未精製収量を得た。HPLCによって決定した限りで、生成物は、0.11%のローダミンを含有した。
【0061】
例3:例2から得られた母液を蒸発させて、N,N−ジブチルアミノフェノールおよび4−N,N−ジブチルアミノ−2−ヒドロキシ−2′−カルボキシベンゾフェノンを含有する残渣を得た。N,N−ジブチルアミノフェノール63.14g(0.29mol)および無水フタル酸42.32g(0.29mol)を加え、反応マスを、90〜95℃まで暖め、この温度に4時間保った。トルエン(69.2g)を95℃で加え、反応混合物を、この温度で1時間撹拌してから、20℃まで徐々に冷却した。トルエンの添加後、反応は、それ以上全く進行しなかった。生成物、すなわち4−N,N−ジブチルアミノ−2−ヒドロキシ−2′−カルボキシベンゾフェノンを、濾過によって単離し、トルエンで洗浄した。乾燥した後、92.85g(88.0%)の未精製収量を得た。HPLCによって決定した限りで、生成物は、0.17%のローダミンを含有した。
【0062】
例4:未精製4−N,N−ジブチルアミノ−2−ヒドロキシ−2′−カルボキシベンゾフェノン100.00g(0.27mol)およびメタノール150gを、ガラス製圧力容器に仕込んだ。容器を密閉した後、内容を、90〜95℃に加熱し、45分間撹拌した。20℃まで冷却した後、生成物を、濾過し、メタノールで洗浄した。得られた結晶を乾燥して、HPLCによってローダミンを含有しない、高純度の4−N,N−ジブチルアミノ−2−ヒドロキシ−2′−カルボキシベンゾフェノン92.12g(92%)を得た。メタノール液をその本来の体積の25%まで蒸発させ、沈澱した固体を濾過することによって、さらに5.10g(5%)の純粋なケト酸を得た。
【0063】
例5:N,N−ジブチルアミノフェノール88.40g(0.4mol)および無水フタル酸42.32g(0.29mol)を、反応器に入れ、撹拌した。反応マスを、90〜95℃に加熱し、この温度で4時間撹拌した。液体クロマトグラフィー分析は、ケト酸への90%の転換を示した。N,N−ジブチルアミノフェノール63.14g(0.29mol)を95℃で加え、反応混合物を20℃まで徐々に冷却した。生成物、すなわち4−N,N−ジブチルアミノ−2−ヒドロキシ−2′−カルボキシベンゾフェノンを、濾過によって単離し、トルエンで洗浄した。次いで、液体を蒸発させ、無水フタル酸42.32g(0.29mol)で処理し、反応マスを90〜95℃まで暖め、この温度に4時間保った。この工程を繰り返して、下記の平均未精製収量を得た:
第1ラン、収量=73.9%;第2ラン、収量=81%;第3ラン、収量=83.3%。
【0064】
例6:N,N−ジブチルアミノフェノール88.40g(0.4mol)および無水フタル酸42.32g(0.29mol)を、反応器に入れ、撹拌した。反応マスを、133℃に加熱し、この温度で10分間撹拌した。85〜90℃まで冷却した後、トルエン(69.2g)を加え、反応混合物を、この温度で30分間撹拌してから、20℃まで徐々に冷却した。トルエンの添加後、反応は、それ以上全く進行しなかった。生成物、すなわち4−N,N−ジブチルアミノ−2−ヒドロキシ−2′−カルボキシベンゾフェノンを、濾過によって単離し、トルエンで洗浄した。乾燥した後、69.95g(66.3%)の未精製収量を得た。UV吸光度によって決定した限りで、生成物は、0.15%のローダミンを含有した。
【0065】
例7:N,N−ジメチルアミノフェノール41.2g(0.3mol)および無水フタル酸22.2g(0.15mol)を、反応器に入れ、撹拌した。反応マスを、90〜95℃に加熱し、この温度で5時間撹拌した。メタノール(24g)を80℃で加え、還流下、63〜68℃で1時間撹拌した。反応混合物を、2時間にわたって20℃まで徐々に冷却し、次いで30分間撹拌した。生成物、すなわち4−N,N−ジメチルアミノ−2−ヒドロキシ−2′−カルボキシベンゾフェノンを、濾過によって単離し、メタノールで洗浄した。乾燥した後、42.8g(58%、理論値)の未精製収量を得た。光学的密度によって決定した限りで、生成物は、0.02%のローダミンを含有した。
【0066】
例8:N,N−ジエチルアミノフェノール49.6g(0.3mol)および無水フタル酸22.2g(0.15mol)を、反応器に入れ、撹拌した。反応マスを、90〜95℃に加熱し、この温度で5時間撹拌した。トルエン(17.3g)を加え、反応混合物を、60℃まで冷却し、この温度で1時間撹拌した。反応混合物を、30℃まで30分にわたってさらに冷却し、トルエン(30.2g)で処理し、20℃で12時間撹拌した。生成物、すなわち4−N,N−ジエチルアミノ−2−ヒドロキシ−2′−カルボキシベンゾフェノンを、濾過によって単離し、メタノールで洗浄した。乾燥した後、28.0g(59.6%、理論値)の未精製収量を得た。光学的密度によって決定した限りで、生成物は、0.07%のローダミンを含有した。
【0067】
例9:N−イソアミル−N−エチルアミノフェノール165.6g(0.8mol)および無水フタル酸84.6g(0.57mol)を、反応器に入れ、撹拌した。反応マスを、90〜95℃に加熱し、この温度で4時間撹拌した。テトラクロロエタン(378g)および水酸化ナトリウム(水溶液)(50%、128g)を加え、混合物を、50〜60℃で30分間撹拌した。相分離の後、水層を、水(237g)、テトラクロロエタン(1,007g)および塩酸(189g)で処理した。50〜60℃で30分間撹拌した後、水層を除去した。次いで、有機層を、水(394g)、水酸化ナトリウム(213g)と混合し、テトラクロロエタンを、蒸気蒸留によって除去した。残留する水溶液を、硫酸(20%、200g)でpH2〜3に調整して、桃色の固体を得て、これを20℃で濾過した。乾燥した後、未精製収量は108.3g(53.4%、理論値)であった。生成物、すなわち4−(N−イソアミル−N−エチル)アミノ−2−ヒドロキシ−2′−カルボキシベンゾフェノンは、光学的密度によって決定した限りで、0.1%のローダミンを含有した。
【0068】
例10:N,N−ジブチルアミノフェノール178g(0.8mol)および無水フタル酸84.6g(0.58mol)を、反応器に入れ、撹拌した。反応マスを、90〜95℃に加熱し、この温度で4時間撹拌した。メタノール(138g)を80℃で加え、還流下、63〜68℃で2時間撹拌した。反応混合物を、2時間にわたって20℃まで徐々に冷却し、次いで30分間撹拌した。生成物、すなわち4−N,N−ジブチルアミノ−2−ヒドロキシ−2′−カルボキシベンゾフェノンを、濾過によって単離し、メタノールで洗浄した。乾燥した後、156.6g(74.2%、理論値)の未精製収量を得た。HPLCによって決定した限りで、生成物は、0.1%のローダミンを含有した。
【0001】
本発明は、式I:
【0002】
【化5】
【0003】
[式中、R1およびR2は、独立して、
(a)水素(R1およびR2の少なくとも一方は水素を意味しない)、
(b)C1〜C4アルコキシまたは2−もしくは3−テトラヒドロフリルで置換されていてもよい、1〜18個の炭素原子の分枝鎖または非分枝鎖アルキル、
(c)4〜8個の炭素原子のシクロアルキル、
(d)C4〜C8シクロアルキル−C1〜C4アルキル、またはフェニル(シクロアルキルおよびフェニルは、ともに、ハロゲン原子、および1〜4個の炭素原子を有するアルキルからなる群から選ばれる、少なくとも一つの成員で置換されていてよい)、
(e)7〜10個の炭素原子のアラルキルを表すか、あるいは
(f)R1およびR2は、隣接する窒素原子とともに、複素環を形成してよい]
を有するケト酸を、
【0004】
式II:
【0005】
【化6】
【0006】
を有するm−アミノフェノールを、有機溶媒の不在下、高い温度で無水フタル酸と反応させることによって製造する改良された方法であって、
【0007】
(1)m−アミノフェノールIIと無水フタル酸とを、0.5〜10:1、好ましくは1:1〜3:1のモル比で混合し、
(2)工程(1)の混合物を高い温度で融解させ、
(3)5分間〜40時間の範囲の反応時間を選び、
(4)そうして、液相を固相から分離する
工程を含む方法に関するものである。
【0008】
そのようなケト酸は、感圧または感熱記録材料に用いられるフルオラン化合物の製造に役立つ中間体である。
【0009】
1895年3月3日付ドイツ国特許第87,068号公報は、m−アミノフェノールと無水フタル酸とを融解物として、いかなる溶媒もなしに、100℃で数時間反応させる方法を記載している。反応の後、得られた固体をエタノールに溶解する。濾過した後、熱い溶液に水を加えて、こうして望みのケト酸の沈澱を開始する。この方法は、得られた固体は、微粉化しなければさらに処理することができないという短所を有していて、近代的工業方法には極めて望ましくない。
【0010】
ヨーロッパ特許第511,019号公報は、m−アミノフェノールと無水フタル酸とを、m−アミノフェノールの1重量部あたり0.5〜3重量部の量で存在する有機溶媒の存在下で反応させることを含む、ケト酸の製造法を記載していて、得られたケト酸は溶媒中に析出するため、反応がスラリー中で実施されるという効果がある。
【0011】
用いられる有機溶媒の量は、生成物のケト酸が有機溶媒に可溶であるために、収量の損失を生じることがある。大量の有機溶媒の処分は、重大な経済的および生態学的問題を投げかける。加えて、有機溶媒の存在に影響される工程には、長い反応時間を必要とすることが多い。
【0012】
そのため、本発明の目的は、有機溶媒の不在下でケト酸を製造する、上記の短所を回避する改良された方法を提供することであった。特に、ローダミン量を、低減するか、もしくは排除さえすることができ、かつ/または収量を増大できそうな方法が、提供されなければならない。
【0013】
したがって、上記の方法が見出された。
【0014】
本発明に用いられるm−アミノフェノールは、公知であるか、または公知の方法に従って製造することができる。
【0015】
1〜18個の炭素原子の(分岐していても、いなくてもよい)アルキルは、メチル、エチル、n−、i−プロピル、n−、i−、sec−、tert−ブチル、n−ペンチル、イソアミル、n−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、n−ノニル、n−デシル、n−ウンデシル、n−ドデシル、n−トリデシル、n−テトラデシル、n−ペンタデシル、n−ヘキサデシル、n−ヘプタデシル、n−オクタデシル、n−ノナデシル、n−エイコシル、好ましくはメチル、エチル、n−、i−プロピル、n−、i−、sec−、tert−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチルのようなC1〜C8アルキル、より好ましくはメチル、エチル、n−、i−プロピル、n−、i−、sec−、tert−ブチルのようなC1〜C4アルキルを意味し;
【0016】
1〜4個の炭素原子を有するアルキルは、メチル、エチル、n−、i−プロピル、n−、i−、sec−、tert−ブチルを意味し;
【0017】
4〜8個の炭素原子のシクロアルキルは、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチルを意味し;
【0018】
ハロゲンは、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素を意味し;
【0019】
7〜10個の炭素原子のアラルキルは、ベンジル、2−フェニルエチル、3−フェニルプロピル、4−フェニルブチルを意味し;
C4〜C8シクロアルキル−C1〜C4アルキル、例えばシクロブチルメチル、シクロペンチルメチル、シクロヘキシルメチル、シクロペンチルエチル、シクロヘキシルエチル、シクロペンチルプロピル、シクロヘキシルプロピル、シクロペンチルブチル、シクロヘキシルブチル、シクロヘプチルメチル、シクロオクチルメチルのようなC4〜C8シクロアルキル−C1〜C4アルキル;
【0020】
R1およびR2が、隣接する窒素原子とともに複素環を形成するならば、そのような複素環は、2−、3−または4−ピリジル、ピラジニル、3−イソオキサゾリル、1−ピラゾリル、3−ピロリル、2H−ピロール−3−イル、3−ピラゾリン−2−イル、2−ピペリジル、2−ピペラジニル、1−インドリニル、3−モルホリニル、2−または3−ピロリジニルであってよい。
【0021】
好適なm−アミノフェノールは、N,N−ジメチルアミノフェノール、N,N−ジエチルアミノフェノール、N−メチル−N−エチルアミノフェノール、N,N−ジ−n−プロピルアミノフェノール、N,N−ジ−n−ブチルアミノフェノール、N,N−ジ−n−ペンチルアミノフェノール、N,N−ジ−n−ヘキシルアミノフェノール、N,N−ジイソプロピルアミノフェノール、N,N−ジイソブチルアミノフェノール、N,N−ジ−sec−ブチルアミノフェノール、N,N−ジイソアミルアミノフェノール、N−エチル−N−シクロヘキシルアミノフェノール、N−エチル−N−イソアミルフェノール、N−エチル−N−シクロヘキシルメチルアミノフェノール、N−フェニル−N−エチルアミノフェノール、3−N−ピロリジニルフェノール、N−メチル−N−シクロヘキシルアミノフェノール、N−メチル−N−フェニルアミルフェノール、N−メチル−N−(2−メチルフェニル)アミノフェノール、N−メチル−N−(3−メチルフェニル)アミノフェノール、N−メチル−N−(4−メチルフェニル)アミノフェノール、N−メチル−N−プロピルアミノフェノール、N−メチル−N−イソプロピルアミノフェノール、N−メチル−N−ブチルアミノフェノール、N−メチル−N−イソブチルアミノフェノール、N−メチル−N−sec−ブチルアミノフェノール、N−メチル−N−ペンチルアミノフェノール、N−メチル−N−1−メチルブチルアミノフェノール、N−メチル−N−イソアミルフェノール、N−メチル−N−1−メチルペンチルアミノフェノール、N−メチル−N−ヘキシルアミノフェノール、N−メチル−N−テトラヒドロフリルメチルアミノフェノール、N−メチル−N−エトキシプロピルアミノフェノール、N−メチル−N−シクロヘキシルメチルアミノフェノール、N−メチル−N−フェネチルアミノフェノール、N−エチル−N−フェニルアミノフェノール、N−エチル−N−(2−メチルフェニル)アミノフェノール、N−エチル−N−(3−メチルフェニル)アミノフェノール、N−エチル−N−(4−メチルフェニル)アミノフェノール、N−エチル−N−プロピルアミノフェノール、N−エチル−N−イソプロピルアミノフェノール、N−エチル−N−ブチルアミノフェノール、N−エチル−N−イソブチルアミノフェノール、N−エチル−N−sec−ブチルアミノフェノール、N−エチル−N−ペンチルアミノフェノール、N−エチル−N−1−メチルブチルアミノフェノール、N−エチル−N−イソアミルフェノール、N−エチル−N−1−メチルペンチルアミノフェノール、N−エチル−N−ヘキシルアミノフェノール、N−エチル−N−テトラヒドロフリルメチルアミノフェノール、N−エチル−N−エトキシプロピルアミノフェノール、N−エチル−N−シクロヘキシルメチルアミノフェノール、N−エチル−N−フェネチルアミノフェノール、N−プロピル−N−シクロヘキシルアミノフェノール、N−プロピル−N−フェニルアミノフェノール、N−プロピル−N−(2−メチルフェニル)アミノフェノール、N−プロピル−N−(3−メチルフェニル)アミノフェノール、N−プロピル−N−(4−メチルフェニル)アミノフェノール、N−プロピル−N−イソプロピルアミノフェノール、N−プロピル−N−ブチルアミノフェノール、N−プロピル−N−イソブチルアミノフェノール、N−プロピル−N−sec−ブチルアミノフェノール、N−プロピル−N−ペンチルアミノフェノール、N−プロピル−N−1−メチルブチルアミノフェノール、N−プロピル−N−イソアミルアミノフェノール、N−プロピル−N−1−メチルペンチルアミノフェノール、N−プロピル−N−ヘキシルアミノフェノール、N−プロピル−N−テトラヒドロフリルメチルアミノフェノール、N−プロピル−N−エトキシプロピルアミノフェノール、N−プロピル−N−シクロヘキシルメチルアミノフェノール、N−プロピル−N−フェネチルアミノフェノール、N−ブチル−N−シクロヘキシルアミノフェノール、N−ブチル−N−フェニルアミノフェノール、N−ブチル−N−(2−メチルフェニル)アミノフェノール、N−ブチル−N−(3−メチルフェニル)アミノフェノール、N−ブチル−N−(4−メチルフェニル)アミノフェノール、N−ブチル−N−プロピルアミノフェノール、N−ブチル−N−イソプロピルアミノフェノール、N−ブチル−N−イソブチルアミノフェノール、N−ブチル−N−sec−ブチルアミノフェノール、N−ブチル−N−ペンチルアミノフェノール、N−ブチル−N−1−メチルブチルアミノフェノール、N−ブチル−N−イソアミルフェノール、N−ブチル−N−1−メチルペンチルアミノフェノール、N−ブチル−N−ヘキシルアミノフェノール、N−ブチル−N−テトラヒドロフリルメチルアミノフェノール、N−ブチル−N−エトキシプロピルアミノフェノール、N−ブチル−N−シクロヘキシルメチルアミノフェノール、N−ブチル−N−フェネチルアミノフェノール、N−フェニルアミノフェノール、N−フェニルアミノフェノール、N−2−メチルフェニルアミノフェノール、N−3−メチルフェニルアミノフェノール、N−4−メチルフェニルアミノフェノール、N−シクロヘキシルアミノフェノール、3−N−ピロリジニルフェノール、3−N−(2−メチルピロリジニル)フェノール、3−N−(3−メチルピロリジニル)フェノール、3−N−モルホリニルフェノール、3−N−ピペリジニルフェノール、3−N−(2−メチルピペリジニル)フェノール、3−N−(3−メチルピペリジニル)フェノール、3−N−(4−メチルピペリジニル)フェノールである。
【0022】
特に好適なケト酸Iは、N,N−ジブチルアミノ−2−ヒドロキシ−2′−カルボキシベンゾフェノン、N,N−ジエチルアミノ−2−ヒドロキシ−2′−カルボキシベンゾフェノン、N,N−ジメチルアミノ−2−ヒドロキシ−2′−カルボキシベンゾフェノン、N−イソアミル−N−エチルアミノ−2−ヒドロキシ−2′−カルボキシベンゾフェノン、ならびにN−プロピル−N−メチルアミノ−2−ヒドロキシ−2′−カルボキシベンゾフェノン、N−シクロヘキシル−N−メチルアミノ−2−ヒドロキシ−2′−カルボキシベンゾフェノン、N−4−メチルフェニル−N−エチルアミノ−2−ヒドロキシ−2′−カルボキシベンゾフェノンおよびN−イソブチル−N−エチルアミノ−2−ヒドロキシ−2′−カルボキシベンゾフェノンである。
【0023】
m−アミノフェノールIIと無水フタル酸とを反応させるには、通常、前者を0.5:1〜10:1、好ましくは1:1〜3:1のモル比で用いる。好ましくは、m−アミノフェノールIIの量は、反応生成物が、反応温度で固体にならないことを確保するようにして選ぶ。その量は、通常、選ばれたm−アミノフェノールIIに依存する。たとえば、ジブチル−m−アミノフェノールの場合、この比は、特に、1.3〜1.5の範囲内で、特に好ましくは1.4として選ぶ。その他の比は、実施例に示す。
【0024】
一般に、反応は、好ましくは60〜170℃、より好ましくは80〜110℃の範囲内の、高い温度で実施する。
【0025】
反応時間は、通常、5分間〜40時間、好ましくは5分間〜12時間、より好ましくは3〜5時間の範囲内で選ぶ。
【0026】
原則として、反応時間および温度は、反応の長さと、生成されるローダミン型副生物の量との間に適切な均衡を達成するように選ぶ。
【0027】
好適な実施態様では、80〜110℃の範囲内の反応温度、および3〜5時間の範囲内の反応時間が選ばれる。
【0028】
反応後、通常、固相は、好ましくは濾過によって、反応混合物から除去する。この分離工程(すなわち、好ましくは濾過)の前に、反応温度を0〜80℃、より好ましくは20〜70℃の範囲内に下げるのが好ましいであろう。ある場合には、この冷却工程の前後に、希釈剤の添加によって、濾過を改善してもよい。
【0029】
本発明の好適な実施態様は、式I:
【0030】
【化7】
【0031】
[式中、R1およびR2は、独立して、
(a)水素(R1およびR2の少なくとも一方は水素を意味しない)、
(b)C1〜C4アルコキシまたは2−もしくは3−テトラヒドロフリルで置換されていてもよい、1〜18個の炭素原子の分枝鎖または非分枝鎖アルキル、
(c)4〜8個の炭素原子のシクロアルキル、
(d)C4〜C8シクロアルキル−C1〜C4アルキル、またはフェニル(シクロアルキルおよびフェニルは、ともに、ハロゲン原子、および1〜4個の炭素原子を有するアルキルからなる群から選ばれる少なくとも一つの成員で置換されていてよい)、
(e)7〜10個の炭素原子のアラルキルを表すか、あるいは
(f)R1およびR2は、隣接する窒素原子とともに、複素環を形成してよい]
を有するケト酸を、式II:
【0032】
【化8】
【0033】
を有するm−アミノフェノールを、有機溶媒の不在下、高い温度で無水フタル酸と反応させることによって製造する方法であって、下記の反応サイクル:
【0034】
(A)m−アミノフェノールIIと無水フタル酸とを、0.5〜10:1、好ましくは1:1〜3:1のモル比で混合し、
(B)工程(A)の混合物を高い温度で融解させ、
(C)5分間〜40時間の範囲内の反応時間を選び、
(D)反応混合物の温度を、効果的な分離に適したそれに調整し、
(E)そうして、液相を固相から分離し、場合により、ケト酸Iを含む固相を有機溶媒で洗浄し、次いで、それを乾燥し、
(F)無水フタル酸および/またはm−アミノフェノールIIを、工程(E)の分離された液相に加え(0.5〜10:1、好ましくは1:1〜3:1のモル比)、
(G)工程(F)の得られた混合物を、希釈剤を除去した後に、工程(B)の出発材料としてか、または出発材料の一部として用い、ここで、
【0035】
工程Cの後ではあるが、工程Dの前か、または工程Dの後ではあるが、工程Eの前かのいずれかで、希釈剤を反応混合物に加えるサイクル
を含む方法に関するものである。
【0036】
m−アミノフェノールIIと無水フタル酸とを反応させるには、通常、前者を0.5:1〜10:1、好ましくは1:1〜3:1のモル比で用いる。
【0037】
一般に、反応は、融解物中で生じ、好ましくは60〜170℃、より好ましくは80〜110℃の範囲内の、高い温度で実施する。
【0038】
反応時間は、通常、5分間〜40時間、好ましくは5分間〜12時間、より好ましくは3〜5時間の範囲内で選ぶ。原則として、反応時間および温度は、反応の長さと、生成されるローダミン型の副生物の量との間に適切な均衡を達成するように選ぶ。
【0039】
好適実施態様では、80〜110℃の範囲内の反応温度、および3〜5時間の範囲内の反応時間が選ばれる。
【0040】
反応後、工程Cの後ではあるが、工程Dの前か、または工程Dの後ではあるが、工程Eの前かのいずれかで、通常、希釈剤を反応混合物に加える。本発明者ら自身の観察によれば、反応は、希釈剤の添加後に継続しない。好ましくは、希釈剤は、工程Cの後で、工程Dの前に加える。しかし、温度を段階的に調整し、工程の一つの際に希釈剤を加えるか、または温度を連続的に調整し、この調整工程の間に希釈剤を加えることも可能である。
【0041】
希釈剤とm−アミノフェノールIIとの重量比は、通常、0.01:1〜10:1の範囲内、好ましくは0.25:1〜3:1の範囲内で選ぶ。
【0042】
希釈剤としては、有機溶媒およびイオン性液体を用いることができる。
【0043】
有機溶媒としては、ベンゼン、トルエンまたはキシレンのような、6〜10個の炭素原子の芳香族炭化水素、オクタン、イソオクタンまたはデカンのような、8〜12個の炭素原子の脂肪族炭化水素、5〜8個の炭素原子の脂環族炭化水素(芳香族炭化水素および脂環族炭化水素は、ハロゲン化されていることができる)、2〜8個の炭素原子のハロゲン化脂肪族炭化水素、たとえばパークレン、クロロベンゼンまたはジクロロベンゼン、エーテル、たとえばテトラヒドロフランのようなC4〜C6環状エーテル、ジブチルエーテルもしくはジフェニルエーテルのようなジ(C2〜C6アルキル)エーテル、またはC1〜C4アルカノールを用いることができて、中でも、トルエンまたはエーテルのようなC6〜C10芳香族炭化水素、メタノール、エタノール、イソプロパノールのようなプロパノール、またはn−ブタノールのようなブタノールのような、C1〜C4アルカノールが特に好ましい。それらの混合物、および上記有機溶媒との水性混合物を用いることも可能である。
【0044】
イオン性液体は、当技術に周知であり、Cem. Rev., 1999, 99, 2071-2083は、一例としての参照によって本明細書に組み込まれる。
【0045】
希釈剤の添加の前後に、原則として、反応混合物の温度を、効果的な分離をさせるよう調整する。
【0046】
通常、反応混合物を調整する温度は、0〜60℃、最も好ましくは20〜40℃の範囲内で選ぶ。調整は、段階的にか、または連続的に実施することができる。たとえば、段階的な手順は、反応温度より低い沸点を有する希釈剤を加える場合に好ましいであろう。そのような場合、温度は、好ましくは、希釈剤の沸点以下の温度範囲に調整し、次いで、上記に定義されたとおりの、最終的な望ましい温度範囲に調整する。
【0047】
本発明によれば、そうして、液相を、通常は、たとえば濾過、遠心分離、傾瀉その他の適切な分離法のような、当業者に公知の手段によって、反応混合物の固相から分離する。固相は、未精製のケト酸Iを含有する。
【0048】
本発明の好適な実施態様では、こうして得られた固相は、通常の有機溶媒により、公知の方式で洗浄し、その後、乾燥することができる。
【0049】
液相は、通常、ケト酸I、および過剰なm−アミノフェノールIIを含有することができ、これを再循環させる、すなわち、もう一つのサイクルの出発材料としてか、または出発材料の一部として用いる。このためには、無水フタル酸および/またはm−アミノフェノールIIを液相に加えて、無水フタル酸とm−アミノフェノールとの0.5:1〜10:1、好ましくは1:1〜3:1の範囲のモル比を得る。
【0050】
希釈剤は、再循環の前に、好ましくは、大気圧または減圧のいずれかの下での蒸留によって除去する。
【0051】
本発明のもう一つの実施態様では、ケト酸Iを、水酸化ナトリウムまたは炭酸カリウムのようなアルカリ水溶液で反応混合物から抽出し、次いで、酸で沈澱させてよい。類似の手順が、JP−A2−49080019から公知である。
【0052】
もう一つの実施態様では、ケト酸Iを、対応するアルカリ金属塩、たとえば、リチウム、ナトリウムまたはカリウム塩、最も好ましくはナトリウム塩に移動させた後、この塩を単離し、酸水溶液、たとえば塩酸または硫酸でそれを沈澱させてよい。類似の手順が、JP−A2−62070350から公知である。
【0053】
本発明の方法に従って得られたケト酸Iは、望みであれば、有機溶媒、たとえばメタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノールのようなブタノール、n−ペンタノール、n−ヘキサノール、n−ヘプタノール、n−オクタノールような1〜8個の炭素の脂肪族アルコール、好ましくはメタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、またはn−ブタノールのようなブタノールのような、1〜4個の炭素の脂肪族アルコール中での加熱の下に溶解もしくはスラリー化することができる。次いで、通常、晶出を実施する。
【0054】
好適な実施態様は、上記のとおりのC1〜C8アルコールと水との混合物、またはそのようなC1〜C8アルコールと炭化水素溶媒、好ましくはトルエンもしくはキシレンのような6〜10個の炭素の芳香族炭化水素、またはペンタン、ヘキサンもしくはヘプタンのような5〜10個の炭素原子の脂肪族炭化水素との混合物の使用に関するものである。そのような手順は、たとえばEPA858993に詳述されている。
【0055】
それ以上の精製が望まれるならば、上記の方法に従って得られた結晶を、大気圧または高圧(100〜300kPa)、高温(通常、50〜150℃の範囲内)でC1〜C8アルコールとともに溶解もしくはスラリー化してよく、そうして、溶液またはスラリーを冷却して、精製されたケト酸Iの晶出を生じさせることができる。
【0056】
本発明のさらに一つの実施態様は、ケト酸と置換フェノール誘導体とを、当技術に公知の、たとえば米国特許第5,166,350号明細書に記載された方法で反応させる工程を含む、フルオラン化合物を製造する方法であって、ケト酸を、本発明の方法に従って製造する方法に関するものである。
【0057】
本発明のもう一つの実施態様は、色形成剤、色増感剤および現像剤を含む感熱性記録材料であって、色形成剤が、上記の方法に従って製造されたフルオラン化合物である、材料に関するものである。感熱性材料の製造は、当技術に周知であり、たとえば国際公開特許第00/26037号公報に記載されている。
【0058】
上記に説明されたとおり、m−アミノフェノール誘導体と無水フタル酸との反応は、有機溶媒の不在下で実施され、そのため、方法の経済的および環境的原価を削減し、反応時間を短縮し、かつ収量を増加させる。
【0059】
実施例
例1:N,N−ジブチルアミノフェノール88.40g(0.4mol)および無水フタル酸42.32g(0.29mol)を、反応器に入れ、撹拌した。反応マスを、90〜95℃に加熱し、この温度で4時間撹拌した。液体クロマトグラフィー分析は、ケト酸への90%の転換を示した。トルエン(69.2g)を95℃で加え、反応混合物を、この温度で1時間撹拌してから、20℃まで徐々に冷却した。トルエンの添加後、反応は、それ以上全く進行しなかった。生成物、すなわち4−N,N−ジブチルアミノ−2−ヒドロキシ−2′−カルボキシベンゾフェノンを、濾過によって単離し、トルエンで洗浄した。乾燥した後、77.97g(73.9%)の未精製収量を得た。HPLCによって決定した限りで、生成物は、0.05%のローダミンを含有した。
【0060】
例2:例1から得られた母液を蒸発させて、N,N−ジブチルアミノフェノールおよび4−N,N−ジブチルアミノ−2−ヒドロキシ−2′−カルボキシベンゾフェノンを含有する残渣を得た。N,N−ジブチルアミノフェノール63.14g(0.29mol)および無水フタル酸42.32g(0.29mol)を加え、反応マスを、90〜95℃まで暖め、この温度に4時間保った。トルエン(69.2g)を95℃で加え、反応混合物を、この温度で1時間撹拌してから、20℃まで徐々に冷却した。トルエンの添加後、反応は、それ以上全く進行しなかった。生成物、すなわち4−N,N−ジブチルアミノ−2−ヒドロキシ−2′−カルボキシベンゾフェノンを、濾過によって単離し、トルエンで洗浄した。乾燥した後、92.85g(88.0%)の未精製収量を得た。HPLCによって決定した限りで、生成物は、0.11%のローダミンを含有した。
【0061】
例3:例2から得られた母液を蒸発させて、N,N−ジブチルアミノフェノールおよび4−N,N−ジブチルアミノ−2−ヒドロキシ−2′−カルボキシベンゾフェノンを含有する残渣を得た。N,N−ジブチルアミノフェノール63.14g(0.29mol)および無水フタル酸42.32g(0.29mol)を加え、反応マスを、90〜95℃まで暖め、この温度に4時間保った。トルエン(69.2g)を95℃で加え、反応混合物を、この温度で1時間撹拌してから、20℃まで徐々に冷却した。トルエンの添加後、反応は、それ以上全く進行しなかった。生成物、すなわち4−N,N−ジブチルアミノ−2−ヒドロキシ−2′−カルボキシベンゾフェノンを、濾過によって単離し、トルエンで洗浄した。乾燥した後、92.85g(88.0%)の未精製収量を得た。HPLCによって決定した限りで、生成物は、0.17%のローダミンを含有した。
【0062】
例4:未精製4−N,N−ジブチルアミノ−2−ヒドロキシ−2′−カルボキシベンゾフェノン100.00g(0.27mol)およびメタノール150gを、ガラス製圧力容器に仕込んだ。容器を密閉した後、内容を、90〜95℃に加熱し、45分間撹拌した。20℃まで冷却した後、生成物を、濾過し、メタノールで洗浄した。得られた結晶を乾燥して、HPLCによってローダミンを含有しない、高純度の4−N,N−ジブチルアミノ−2−ヒドロキシ−2′−カルボキシベンゾフェノン92.12g(92%)を得た。メタノール液をその本来の体積の25%まで蒸発させ、沈澱した固体を濾過することによって、さらに5.10g(5%)の純粋なケト酸を得た。
【0063】
例5:N,N−ジブチルアミノフェノール88.40g(0.4mol)および無水フタル酸42.32g(0.29mol)を、反応器に入れ、撹拌した。反応マスを、90〜95℃に加熱し、この温度で4時間撹拌した。液体クロマトグラフィー分析は、ケト酸への90%の転換を示した。N,N−ジブチルアミノフェノール63.14g(0.29mol)を95℃で加え、反応混合物を20℃まで徐々に冷却した。生成物、すなわち4−N,N−ジブチルアミノ−2−ヒドロキシ−2′−カルボキシベンゾフェノンを、濾過によって単離し、トルエンで洗浄した。次いで、液体を蒸発させ、無水フタル酸42.32g(0.29mol)で処理し、反応マスを90〜95℃まで暖め、この温度に4時間保った。この工程を繰り返して、下記の平均未精製収量を得た:
第1ラン、収量=73.9%;第2ラン、収量=81%;第3ラン、収量=83.3%。
【0064】
例6:N,N−ジブチルアミノフェノール88.40g(0.4mol)および無水フタル酸42.32g(0.29mol)を、反応器に入れ、撹拌した。反応マスを、133℃に加熱し、この温度で10分間撹拌した。85〜90℃まで冷却した後、トルエン(69.2g)を加え、反応混合物を、この温度で30分間撹拌してから、20℃まで徐々に冷却した。トルエンの添加後、反応は、それ以上全く進行しなかった。生成物、すなわち4−N,N−ジブチルアミノ−2−ヒドロキシ−2′−カルボキシベンゾフェノンを、濾過によって単離し、トルエンで洗浄した。乾燥した後、69.95g(66.3%)の未精製収量を得た。UV吸光度によって決定した限りで、生成物は、0.15%のローダミンを含有した。
【0065】
例7:N,N−ジメチルアミノフェノール41.2g(0.3mol)および無水フタル酸22.2g(0.15mol)を、反応器に入れ、撹拌した。反応マスを、90〜95℃に加熱し、この温度で5時間撹拌した。メタノール(24g)を80℃で加え、還流下、63〜68℃で1時間撹拌した。反応混合物を、2時間にわたって20℃まで徐々に冷却し、次いで30分間撹拌した。生成物、すなわち4−N,N−ジメチルアミノ−2−ヒドロキシ−2′−カルボキシベンゾフェノンを、濾過によって単離し、メタノールで洗浄した。乾燥した後、42.8g(58%、理論値)の未精製収量を得た。光学的密度によって決定した限りで、生成物は、0.02%のローダミンを含有した。
【0066】
例8:N,N−ジエチルアミノフェノール49.6g(0.3mol)および無水フタル酸22.2g(0.15mol)を、反応器に入れ、撹拌した。反応マスを、90〜95℃に加熱し、この温度で5時間撹拌した。トルエン(17.3g)を加え、反応混合物を、60℃まで冷却し、この温度で1時間撹拌した。反応混合物を、30℃まで30分にわたってさらに冷却し、トルエン(30.2g)で処理し、20℃で12時間撹拌した。生成物、すなわち4−N,N−ジエチルアミノ−2−ヒドロキシ−2′−カルボキシベンゾフェノンを、濾過によって単離し、メタノールで洗浄した。乾燥した後、28.0g(59.6%、理論値)の未精製収量を得た。光学的密度によって決定した限りで、生成物は、0.07%のローダミンを含有した。
【0067】
例9:N−イソアミル−N−エチルアミノフェノール165.6g(0.8mol)および無水フタル酸84.6g(0.57mol)を、反応器に入れ、撹拌した。反応マスを、90〜95℃に加熱し、この温度で4時間撹拌した。テトラクロロエタン(378g)および水酸化ナトリウム(水溶液)(50%、128g)を加え、混合物を、50〜60℃で30分間撹拌した。相分離の後、水層を、水(237g)、テトラクロロエタン(1,007g)および塩酸(189g)で処理した。50〜60℃で30分間撹拌した後、水層を除去した。次いで、有機層を、水(394g)、水酸化ナトリウム(213g)と混合し、テトラクロロエタンを、蒸気蒸留によって除去した。残留する水溶液を、硫酸(20%、200g)でpH2〜3に調整して、桃色の固体を得て、これを20℃で濾過した。乾燥した後、未精製収量は108.3g(53.4%、理論値)であった。生成物、すなわち4−(N−イソアミル−N−エチル)アミノ−2−ヒドロキシ−2′−カルボキシベンゾフェノンは、光学的密度によって決定した限りで、0.1%のローダミンを含有した。
【0068】
例10:N,N−ジブチルアミノフェノール178g(0.8mol)および無水フタル酸84.6g(0.58mol)を、反応器に入れ、撹拌した。反応マスを、90〜95℃に加熱し、この温度で4時間撹拌した。メタノール(138g)を80℃で加え、還流下、63〜68℃で2時間撹拌した。反応混合物を、2時間にわたって20℃まで徐々に冷却し、次いで30分間撹拌した。生成物、すなわち4−N,N−ジブチルアミノ−2−ヒドロキシ−2′−カルボキシベンゾフェノンを、濾過によって単離し、メタノールで洗浄した。乾燥した後、156.6g(74.2%、理論値)の未精製収量を得た。HPLCによって決定した限りで、生成物は、0.1%のローダミンを含有した。
Claims (4)
- 式I:
(a)水素(R1およびR2の少なくとも一方は水素を意味しない)、
(b)C1〜C4アルコキシまたは2−もしくは3−テトラヒドロフリルで置換されていてもよい、1〜18個の炭素原子の分枝鎖または非分枝鎖アルキル、
(c)4〜8個の炭素原子のシクロアルキル、
(d)C4〜C8シクロアルキル−C1〜C4アルキル、またはフェニル(シクロアルキルおよびフェニルは、ともに、ハロゲン原子、および1〜4個の炭素原子を有するアルキルからなる群から選ばれる、少なくとも一つの成員で置換されていてよい)、
(e)7〜10個の炭素原子のアラルキルを表すか、あるいは
(f)R1およびR2は、隣接する窒素原子とともに、複素環を形成してよい]
を有するケト酸を、式II:
(1)m−アミノフェノールIIと無水フタル酸とを、0.5〜10:1、好ましくは1:1〜3:1のモル比で混合し、
(2)工程(1)の混合物を高い温度で融解させ、
(3)5分間〜40時間の範囲内の反応時間を選び、
(4)そうして、液相を固相から分離する
工程を含む方法。 - 式I:
(a)水素(R1およびR2の少なくとも一方は水素を意味しない)、
(b)C1〜C4アルコキシまたは2−もしくは3−テトラヒドロフリルで置換されていてもよい、1〜18個の炭素原子の分枝鎖または非分枝鎖アルキル、
(c)4〜8個の炭素原子のシクロアルキル、
(d)C4〜C8シクロアルキル−C1〜C4アルキル、またはフェニル(シクロアルキルおよびフェニルは、ともに、ハロゲン原子、および1〜4個の炭素原子を有するアルキルからなる群から選ばれる少なくとも一つの成員で置換されていてよい)、
(e)7〜10個の炭素原子のアラルキルを表すか、あるいは
(f)R1およびR2は、隣接する窒素原子とともに、複素環を形成してよい]
を有するケト酸を、式II:
(A)m−アミノフェノールIIと無水フタル酸とを、0.5〜10:1、好ましくは1:1〜3:1のモル比で混合し、
(B)工程(A)の混合物を高い温度で融解させ、
(C)5分間〜40時間の範囲内の反応時間を選び、
(D)反応混合物の温度を、効果的な分離に適したそれに調整し、
(E)そうして、液相を固相から分離し、場合により、ケト酸Iを含む固相を有機溶媒で洗浄し、次いで、それを乾燥し、
(F)無水フタル酸および/またはm−アミノフェノールIIを、工程(E)の分離された液相に加え(0.5〜10:1、好ましくは1:1〜3:1のモル比)、
(G)工程(F)の得られた混合物を、希釈剤を除去した後に、工程(B)の出発材料としてか、または出発材料の一部として用い、ここで、
工程Cの後ではあるが、工程Dの前か、または工程Dの後ではあるが、工程Eの前かのいずれかで、希釈剤を反応混合物に加えるサイクル
を含む方法。 - ケト酸と置換フェノール誘導体とを反応させる工程を含む、フルオラン化合物を製造する方法であって、ケト酸を、請求項1または2に従って製造することを特徴とする方法。
- 色形成剤、色増感剤および現像剤を含む感熱性記録材料であって、色形成剤が、請求項3に従って製造されたフルオラン化合物であることを特徴とする材料。
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