JP2005505516A - エーテル、代表的には、thfの製造方法 - Google Patents
エーテル、代表的には、thfの製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2005505516A JP2005505516A JP2003512218A JP2003512218A JP2005505516A JP 2005505516 A JP2005505516 A JP 2005505516A JP 2003512218 A JP2003512218 A JP 2003512218A JP 2003512218 A JP2003512218 A JP 2003512218A JP 2005505516 A JP2005505516 A JP 2005505516A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- feed material
- cycle gas
- stream
- zone
- reaction
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07D—HETEROCYCLIC COMPOUNDS
- C07D307/00—Heterocyclic compounds containing five-membered rings having one oxygen atom as the only ring hetero atom
- C07D307/02—Heterocyclic compounds containing five-membered rings having one oxygen atom as the only ring hetero atom not condensed with other rings
- C07D307/04—Heterocyclic compounds containing five-membered rings having one oxygen atom as the only ring hetero atom not condensed with other rings having no double bonds between ring members or between ring members and non-ring members
- C07D307/06—Heterocyclic compounds containing five-membered rings having one oxygen atom as the only ring hetero atom not condensed with other rings having no double bonds between ring members or between ring members and non-ring members with only hydrogen atoms or radicals containing only hydrogen and carbon atoms, directly attached to ring carbon atoms
- C07D307/08—Preparation of tetrahydrofuran
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P1/00—Drugs for disorders of the alimentary tract or the digestive system
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- General Chemical & Material Sciences (AREA)
- Medicinal Chemistry (AREA)
- Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
- Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
- Pharmacology & Pharmacy (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Animal Behavior & Ethology (AREA)
- General Health & Medical Sciences (AREA)
- Public Health (AREA)
- Veterinary Medicine (AREA)
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Furan Compounds (AREA)
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
Abstract
(a) 有機フィード物質を含む流れを第1の蒸発ゾーンに供給し、前記フィードを水素を含むサイクルガスと接触させてフィード物質の少くとも1部分をサイクルガスによってサイクルガス中に蒸発させ;
(b) サイクルガスの少くとも1部分と蒸発したフィード物質とを触媒を含む第1の反応ゾーンに供給し、水素化と脱水が起る反応条件で操作し;
(c) 未反応フィード物質、サイクルガス、希望する生成物、及びすべての共生成物や副生物を含む中間生成物の流れを第1の反応ゾーンから回収し;
(d) 前記中間生成物の流れを第2の蒸発ゾーンに供給し、これを追加のフィード物質と接触させて中間生成物の流れによって前記追加フィード物質を中間生成物の流れ中に蒸発させ;
(e) 段階(d)の生成物を触媒を含む後続の反応ゾーンに供給し、水素化及び、必要なら、脱水を起させる反応条件で操作し;
(f) 後続の反応ゾーンからエーテルを含む生成物の流れを回収する。
Description
【0001】
本発明は、水素の存在下に有機供給物質の反応による、状況に応じてジオール及び/又はラクトンの共生産を伴う、エーテルの製造に関する。この反応は一般に水素化及び/又は脱水による。有機供給物質は、ジカルボン酸及び/又は無水物;ジカルボン酸及び/又は無水物のモノエステル;ジカルボン酸及び/又は無水物のジエステル;ラクトン;それらの混合物又はそれらの2つ以上の混合物から選ばれる。特に本発明は水素の存在下にC4〜C12ジカルボン酸及び/又は無水物のジ−(C1〜C4)アルキルエステルの反応による、状況に応じて相当するジオール及び/又はラクトンの共生産を伴う、C4〜C12エーテルの製造に関する。さらに詳しくは本発明は環状エーテルの製造に関する。
【0002】
より詳しくは、本発明はマレイン酸ジアルキルを含む炭化水素原料から水素リッチの流れ中でガス相反応によるC4化合物、さらに詳しくはテトラヒドロフラン、ブタン−1,4−ジオール及び/又はγ−ブチロラクトンの共生産方法に関する。本発明の特に望ましい態様では、ブタン−1,4−ジオール及び/又はγ−ブチロラクトンの共生産を伴う20%以上のテトラヒドロフランの製造方法に関する。最も好ましい態様では、残留ブタン−1,4−ジオール及び/又はγ−ブチロラクトンのすべてがリサイクルされてさらにテトラヒドロフランに転化される、テトラヒドロフランの製造に関する。
【背景技術】
【0003】
僅少量、通常約10重量%以下、好ましくは1重量%以下、のジカルボン酸及び/又は無水物のモノエステルを有するジカルボン酸及び/又は無水物のジアルキルエステル、ラクトン、及びこれらの混合物の水素化によってジオールを製造することは知られている。少量のフマル酸ジアルキル及び/又はコハク酸ジアルキルを含んでもよいマレイン酸ジメチル又はマレイン酸ジエチルのようなマレイン酸及び/又は無水物のジアルキルエステルの水素化によって、少量の通常約10モル%以下のテトラヒドロフラン及び約15モル%以下のγ−ブチロラクトンを有する主生成物としてブタン−1,4−ジオールを製造する商業プラントが建設されてきている。コハク酸ジメチル又はコハク酸ジエチルもまたブタン−1,4−ジオール、テトラヒドロフラン及びγ−ブチロラクトンを製造するための水素化に好適な出発物質として提案されている。これらのコハク酸エステルは任意の適当な方法で生成させることができ、バイオテクノロジー(生物工学)の原料からも生成できる。
【0004】
これらのプラントの運転に関するさらなる情報については、例えば、US−A−4584419、US−A−4751334、WO−A−86/03189、WO−A−88/00937、US−A−4767869、US−A−4945173、US−A−4919765、US−A−5254758、US−A−5310954、及び WO−A−91/01960が参考にされる。これらの各開示をここに参考文献として取り入れる。
【0005】
多くのプラント運転者はブタン−1,4−ジオールの生産を最大化し、共生成物、テトラヒドロフラン及びγ−ブチロラクトン、の生産を最小化しようとするが、これらの共生成物はそれ自体有用な化学商品である。テトラヒドロフランはエラストマー繊維製造用の重要なモノマーでありまた重要な溶媒でもあり、それゆえ商業的に重要な化学品であるので通常回収される。γ−ブチロラクトンは回収することができるが、この生成物の市場が小さいので、大抵はさらにブタン−1,4−ジオール及び共生成物のテトラヒドロフランへの転化のために水素化段階にしばしばリサイクルされる。
【0006】
上記のような水素化段階に原料として使用されるマレイン酸ジアルキルは任意の適当な方法によって製造できる。ブタン−1,4−ジオールを製造するためのマレイン酸ジアルキルの水素化については、US−A−4584419、US−A−4751334及びWO−A−88/00937に詳細に検討されており、これらを参考文献としてここに取り入れる。
【0007】
状況によってはγ−ブチロラクトンを伴うブタン−1,4−ジオール及び共生成物のテトラヒドロフランの製造の1つの従来方法が図1に図式的に説明されている。この方法では、マレイン酸ジメチルのようなジアルキルエステルとエステル化反応器からのすべての残留メタノールとが共にライン1を経て蒸発器2に供給され、ここで通常は予熱されている高温サイクルガス(循還ガス)流中に蒸発させられる。サイクルガスは通常高濃度の水素ガスを含むが、炭化水素、炭素の酸化物、メタン、窒素を含む他のガスも含むことができる。さらにサイクルガスが下流からのリサイクルガスを含む場合は、生成物のエーテルを含む凝縮可能物、メタノール、水、共生成物及び副産物も存在し得る。
【0008】
サイクルガスはライン3で蒸発器2に供給される。一緒になった蒸気流は次いでライン4で反応器5に進み、ここで反応してブタン−1,4−ジオール、テトラヒドロフラン及び/又はγ−ブチロラクトンを生成する。生成物流6が冷却されて反応生成物が7で凝縮され、ライン8で精製ゾーン9に入る前にサイクルガスと分離される。回収サイクルガスは圧縮されてライン10でリサイクルされる。メークアップ(補充)水素がライン11で回収サイクルガスに加えられ、水素が富化されたサイクルガスが蒸発器2にフィードバックされている。精製ゾーン9で各種生成物が分離されてブタン−1,4−ジオールはライン12で移され、テトラヒドロフランはライン13で移される。中間体のコハク酸ジメチル及び若干のブタン−1,4−ジオールと共にγ−ブチロラクトンがライン14及び15でリサイクルされる。ある1つの配列ではγ−ブチロラクトンはオプションの精製ゾーン16で一部抽出され、ライン17で移される。生成物の混合物から分離されたメタノール水の流れはライン18を経て上流にリサイクルされる。
【0009】
この方法又は他の従来法によって製造されるブタン−1,4−ジオールの大部分は引続きテトラヒドロフランに転化される。この転化段階は転化に必要とするプラントの投資額ならびに運転コストの両方に大きく関連し、テトラヒドロフランの誘導体用途への使用増加とともにその重要性が増大するので、このコスト高の下流処理の必要がないテトラヒドロフラン製造方法を提供することが望ましい。従来法の下流処理は、ブタン−1,4−ジオールを回収し、これを反応させてテトラヒドロフランを生成させ、次いでこのテトラヒドロフラン生成物を精製することを含む。
【0010】
従来方法では、原料フィードを蒸発させるのに要するサイクルガスの量は、運転圧力、望ましい反応温度、蒸発器出口温度、及び蒸発させる成分の蒸気圧を含む多数のパラメータによって決められる。
【0011】
従来法のシステムでは必要とするサイクルガスの量を最小化することが望ましいが、一方この減少は蒸発器からの出口温度を高く維持することを必要とする。しかしながら、蒸発器出口温度を高温に維持することは反応温度が望ましい温度より高いことを意味する。炭素鋼装置の水素脆化の回避、過度な触媒失活の回避及びブタノールなどの副生物の生成を最小化することを含む種々の理由のため、操作温度をできるだけ低く維持することが望ましい。
【0012】
それゆえ反応に必要とするサイクルガスの量は蒸発器出口温度によって決められ、したがって原料フィードを蒸発させるのに必要なサイクルガスを最小化するのに必要な高温度と、上述の反応に必要な比較的低い温度との間の妥協であることが理解されるであろう。
【0013】
ブタン−1,4−ジオールが主生成物である図1に説明されているタイプの特別な従来法では、約165℃の反応器入口温度、約63バールの圧力で、蒸発させるマレイン酸ジメチルの1モル当りおよそ240モルのサイクルガスが必要とされる。反応器の温度は上昇するけれども、ブタン−1,4−ジオールの蒸気圧が原料フィード中のマレイン酸ジメチルの蒸気圧より低いので、反応器出口の流れは入口の流れとほぼ同じ飽和度を有する。関連するブタン−1,4−ジオールとともに副生物のγ−ブチロラクトン及び中間体のコハク酸ジメチルは慣習的に反応系にリサイクルされるので、このリサイクルの流れを蒸発させるため追加のサイクルガスが必要である。これは通常、サイクルガスの必要量を、蒸発させるマレイン酸ジメチルの1モル当り約310モルに増加させる。これは相当な増加であると理解される。通常、図1に説明されるタイプの方法はおよそ10モル%までのテトラヒドロフランを製造する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
したがってコストの高い下流処理を必要とせずに高モル%のテトラヒドロフランを製造する方法を提供することが望まれる。さらにテトラヒドロフランへの選択率が向上するにつれサイクルガスの必要量が最小化され、その結果投資額や運転コストが減少する方法を提供することが望まれる。
【課題を解決するための手段】
【0015】
このようにして本発明にしたがって、ジカルボン酸及び/又は無水物;ジカルボン酸及び/又は無水物のモノエステル;ジカルボン酸及び/又は無水物のジエステル;ラクトン;及びこれらの2つ以上の混合物から選ばれる、目的とするエーテルに対応する有機供給(フィード)物質の水素存在下での反応によってエーテルを製造する方法が提供される。この方法は次の諸段階を含む:
(a) 有機フィード物質を含む流れを第1の蒸発ゾーンに供給し、前記フィードを水素を含むサイクルガスと接触させてフィード物質の少くとも1部分をサイクルガスによってサイクルガス中に蒸発させ;
(b) このサイクルガスの少くとも1部分と蒸発したフィード物質とを触媒を含む第1の反応ゾーンに供給し、水素化と脱水が起る反応条件で操作し;
(c) 未反応フィード物質、サイクルガス、希望する生成物(製品)、及びすべての共生成物や副生物を含む中間生成物の流れを第1の反応ゾーンから回収し;
(d) 前記中間生成物の流れを第2の蒸発ゾーンに供給し、追加のフィード物質と接触させて中間生成物の流れによって前記追加フィード物質を中間生成物の流れ中に蒸発させ;
(e) 段階(d)の生成物を触媒を含む後続の反応ゾーンに供給し、水素化及び、必要なら脱水を起させる反応条件で操作し;
(f) 後続の反応ゾーンからエーテルを含む生成物の流れを回収する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
本発明のエーテル製造反応において、酸、無水物及び/又はラクトン又はエステルのジオール生成への転化はエステル水素化又は水素化分解であり、ジオールのエーテルへの反応は脱水反応である。
【0017】
いかなる理論にも拘束されることを願わずに、本発明の方法はジオールよりは軽沸点(高蒸気圧)エーテルとして製造される生成物量の増加することを可能にするので、その結果、反応器の出口露点が反応温度以下に移動し、流れが飽和に達するまでさらにフィード物質が流れ中に蒸発することができるものと考えられる。これは、反応器の入口及び出口が蒸気の露点に近い従来法のジオール製造方法とは著しい相異である。本発明の方法によって蒸発する追加のフィード物質は次いで第2の反応ゾーン中で生成物として収集される。この手段により、従来法ではガス循還量を増加させなければ可能であったフィード量よりも多くのフィードを生成物として処理できる。これに関連して、従来法のコストにおける重要な要因は、フィードを蒸発させるのに要するガス量に依存する水素化ループに関係するということが理解される;したがってガス循還比率の増加は著しく不利である。
【0018】
サイクルガスは通常高濃度の水素ガスを含むが、炭化水素、炭素酸化物、メタン、窒素を含む他のガスも含んでいてよい。さらに、サイクルガスが下流からのリサイクルガスを含む場合は、生成物エーテル、C1〜C4アルカノール、水、共生成物及び副産物を含む凝縮可能物も存在できる。
【0019】
本発明の特に望ましい実施態様ではエーテルは環状エーテルである。最も好ましくはこの環状エーテルはテトラヒドロフランである。この後者の場合、有機フィード物質は好ましくはマレイン酸ジアルキルである。この実施態様において多かれ少なかれ存在するか又は存在しないこともある共生成物にはブタン−1,4−ジオール及びγ−ブチロラクトンがある。この反応はスキーム1に説明されている。この例ではアルカノールはメタノールであり、中間体物質は部分的に水素化されたコハク酸ジメチルである。
【0020】
副産物は、酸又は無水物のエステル化に使用したアルカノール、例えばメタノール;副(サイド)反応で生成した望ましくない物質、例えばブタノール;ジオールのエーテルへの脱水で放出された水;及び中間物質、例えば本方法で生成した他の軽物質又は重物質と共にコハク酸ジメチルを含む。
【0021】
【化1】
副産物は精製ゾーンでエーテルから分離でき、必要ならさらに精製することができる。同様に、共生成物も精製ゾーンでエーテルと分離することができ、必要ならさらに精製することができる。
【0022】
しかしながら、ある配列では、1つ以上の共生成物及び/又は副産物が第1の蒸発ゾーンにリサイクルされ、そこで蒸発させられる。別の配列では、1つ以上の共生成物及び/又は副産物が第2の蒸発ゾーンにリサイクルされ、そこで第1の反応ゾーンから出る中間生成物の流れ中に蒸発させられる。
【0023】
したがって、望ましい実施態様では、副産物として存在するすべてのコハク酸ジアルキルは蒸発器の1つ、好ましくは第2の蒸発器に、したがって望ましいテトラヒドロフラン及び共生成物のブタン−1,4−ジオール及び/又はγ−ブチロラクトンへの反応の総合選択率を向上させる該当反応ゾーンにリサイクルされる。
【0024】
テトラヒドロフランの蒸気圧(165℃で8284mmHg)はブタン−1,4−ジオールの蒸気圧(165℃で76mmHg)、γ−ブチロラクトンの蒸気圧(165℃で252mmHg)及びマレイン酸ジメチルの蒸気圧(165℃で262mmHg)より著しく高い。したがって、マレイン酸ジメチルからオプションとしてブタン−1,4−ジオール及びγ−ブチロラクトンと共にテトラヒドロフランが製造される実施態様において、フィードのマレイン酸ジメチルのテトラヒドロフランへの転化が増加すると、第1の反応ゾーンからの出口流れの露点が低くなる。これが追加のフィード及び/又はオプションの又は各オプションのリサイクルの流れが第1の反応ゾーンからの中間生成物の流れの中に蒸発するのを可能にする。
【0025】
したがって中間生成物の流れ中に存在するエーテル(例えばテトラヒドロフラン)の量が選択率の向上につれて増加するので、追加の有機フィード物質、例えばマレイン酸ジメチル、を運ぶための中間生成物流れ及び/又は蒸気としてのリサイクルの流れの能力が増進する。
【0026】
マレイン酸ジメチルがテトラヒドロフランの生成に使用される本発明の望ましい実施態様では、第1の反応ゾーンにフィードされるマレイン酸ジメチルの1モル当りサイクルガス必要量は約210モルであり、リサイクルの流れを蒸発させるには追加のサイクルガスは必要でない。したがって、例えば、第1の反応ゾーンの触媒がおよそ50%のテトラヒドロフランへの選択率を与えるとすると、フィードとリサイクルの流れの両方を蒸発させるのに要する全サイクルガス量は、図1の従来法で必要な約310モルからマレイン酸ジメチルの1モル当り約210モルに減少する。望ましい実施態様においてテトラヒドロフランへの選択率が100%に近くに達成される場合は、図1の従来法で達成される蒸発量と比較して1モルの循還サイクルガス当り約100〜110%以上のマレイン酸ジメチルが蒸発でき、サイクルガス必要量をマレイン酸ジメチル1モル当り約150モルに減少させる。
【0027】
装置の投資額及び反応プロセスの運転コスト、特にエネルギー及び他の用役必要量は、システム中のサイクルガス流量によって主として決定される。例えば、圧縮器、熱交換器や相互に連絡する配管は主としてサイクルガス流量に基いて大きさが決められ、圧縮馬力や反応システムに加えられる熱量及び反応システムから除去される熱量は主としてサイクルガス流によって決定される。したがってエステルのエーテルへの転化率を増加させることにより、より多数モルのフィードを蒸発させることができ、それゆえ循還ガスの1モル当りより多くの生成物が造られ、このことは実質的に投資及び運転コストを減少させる利点を有する。
【0028】
ブタン−1,4−ジオールならびにγ−ブチロラクトンなどのすべての共生成物が、エーテル、例えばテトラヒドロフランへ高転化、好ましくは完全転化するように後続の蒸発ゾーンにリサイクルされる場合は、テトラヒドロフランと少量のγ−ブチロラクトンとともに、主生成物としてブタン−1,4−ジオールを共生産する従来法に必要とされるように、高い圧力で運転することにより反応中のラクトン、例えばγ−ブチロラクトン、のジオール、例えばブタン−1,4−ジオール、に対する比を最小化することは必要ないであろう。実際、より低い反応圧力、したがって、従来望ましいとされていたよりも高いγ−ブチロラクトン対ブタン−1,4−ジオール比で運転することが望ましい。これは、幾分はγ−ブチロラクトンがブタン−1,4−ジオールよりも高い蒸気圧を有し、それゆえ蒸発させるのにサイクルガスのモル数が少くてよいことによる、しかしより重要なことは、投資コストならびに運転コストが反応圧力が低下するにつれて減少することである。
【0029】
蒸発ゾーン又は各蒸発ゾーンへのフィード物質は1つ以上のリサイクルの流れであるか又は1つ以上のリサイクルの流れを含むことができる。新らしい有機フィード及び精製リサイクルの流れを共に蒸発させることも、蒸発ゾーン又は各蒸発ゾーンの別々の部分で蒸発させることもできる。これは、エステルとジオール間のエステル交換反応のリスクを最小にするので極めて有利である。
【0030】
ある1つの配列では、第1の蒸発ゾーンに供給されたすべてのサイクルガスと有機フィード(段階a)が第1の反応ゾーンに供給され(段階b)、残りの有機フィードと精製リサイクルが第1の反応ゾーンから回収された(段階c)中間生成物の流れ中に蒸発して(段階d)後続の反応ゾーンに供給される中間フィード流れを形成する(段階d)。
【0031】
2番目の代替案では、第1の蒸発器(段階a)からのガス流が第1の反応ゾーン(段階b)に供給される主要部分、好ましくは約70〜80%、と、第1の反応ゾーンをバイパスして後続の蒸発ゾーン、好ましくは後続の蒸発ゾーン(段階d)のある部分に供給される少量部分、好ましくは約20〜30%、とに分割され、ここで追加の有機フィード物質が高温の第2のフィード流れを生じる前にサイクルガス中に蒸発できるようにさらに加熱される。少量部分が後続の蒸発ゾーンのある部分に供給される場合は、第1の反応ゾーン(段階c)から回収された中間生成物の流れ(段階c)は精製リサイクルが供給される後続蒸発ゾーン(段階d)の2番目の部分に供給される。後続の蒸発ゾーンの2つの離れた部分からの2つの流れは次いで混合されて後続の反応ゾーンに供給される中間フィードの流れを生ずる(段階e)。
【0032】
この好ましい実施態様の1つの利点は、エステルであるか又はエステルを含む液体の追加有機フィードがジオール及び/又はラクトンを含む液体の精製リサイクルとは分離しており、蒸気相においてのみ混合される。これは接触時間を最小にし、したがってエステル交換反応の可能性及び連続的な鎖長の成長を最小にする。
【0033】
この蒸発ゾーン又はそれぞれの蒸発ゾーンに供給されるフィード物質は、全部が1つ以上のリサイクル流れであるか、又は1つ以上のリサイクル流を含むことができる。
【0034】
本発明は特に2つの反応ゾーンに関連して説明されたが、本発明の、ある1つの態様では、本方法は2つを超える反応ゾーンを含む。2つを超える反応ゾーンがある場合は、対応する蒸発ゾーンは隣接する反応ゾーンの間に置くことができる。これら後続のゾーンでの蒸発は前の反応ゾーンからの中間生成物の流れ中に直接行うことができ、又は必要なら、新らしい有機のフィード、精製リサイクル物質及び水素の1つ以上を含むサイクルガスの補給用流れが含まれてもよい。有機フィードリサイクル物質及び/又は水素は、もし存在するなら、加熱することができる。
【0035】
有機フィード物質は好ましくは(C4〜C12)ジカルボン酸及び/又は無水物のモノ(C1〜C4)アルキルエステル、(C4〜C12)ジカルボン酸及び/又は無水物のジ(C1〜C4)アルキルエステル、(C4〜C12)ヒドロキシカルボン酸のラクトン、及びこれらの2つ以上の混合物から選ばれる。
【0036】
例えば、有機フィード物質はC4ジカルボン酸及び/又は無水物のモノ(C1〜C4)アルキルエステル、C4ジカルボン酸及び/又は無水物のジ(C1〜C4)アルキルエステル、γ−ブチロラクトン、及びこれらの2つ以上の混合物から選ぶことができる。特に好ましい有機フィード物質はマレイン酸モノメチル、フマル酸モノメチル、コハク酸モノメチル、マレイン酸ジメチル、フマル酸ジメチル、コハク酸ジメチル、γ−ブチロラクトン、リサイクルγ−ブチロラクトン及び/又はブタン−1,4−ジオール及びこれらの2つ以上の混合物から選ぶことができる。あるいは有機フィード物質は、マレイン酸モノエチル、フマル酸モノエチル、コハク酸モノエチル、マレイン酸ジエチル、フマル酸ジエチル、コハク酸ジエチル、γ−ブチロラクトン、リサイクルγ−ブチロラクトン及び/又はブタン−1,4−ジオール及びこれらの2つ以上の混合物から選ぶことができる。
【0037】
ある1つの配列では、1つ又は2つ以上の蒸発ゾーンに供給される有機フィード物質は有機溶媒中に含まれている。有機溶媒が存在する場合は、1つ又は2つ以上の蒸発ゾーンは、有機フィード物質が有機溶媒からサイクルガスのストリッピングによって実質的に分離されるように操作される。
【0038】
好適な有機溶媒は、炭素原子数13までを含むアルキルジカルボン酸のジ−(C1〜C4アルキル)エステル;マレイン酸、フマル酸、コハク酸のモノ−及びジ−(C10〜C18アルキル)エステル及びこれらの混合物;ナフタレンモノカルボン酸の(C1〜C4アルキル)エステル;芳香族トリカルボン酸のトリ−(C1〜C4アルキル)エステル;イソフタル酸のジ−(C1〜C4アルキル)エステル;フタル酸アルキル;及びセバシン酸ジメチルを含む。
【0039】
第1の反応ゾーンへの蒸気状のフィードの流れは、好ましくは水素含有サイクルガス:凝縮可能物質のモル比が約50:1から約1000:1の範囲にある。
【0040】
第1の水素化ゾーンへのフィード温度は通常約100℃から約300℃、より好ましくは約150℃から約250℃であり、一方第1の反応ゾーンへのフィード圧力は通常約50psia(約346kPa)〜約2000psia(約13790kPa)、例えば、より好ましくは約450psia(約3103kPa)から約1000psia(約6895kPa)である。
【0041】
水素化可能物質は好ましくは液の時間当り空間速度が約0.05〜約5.0/時に相当する速度で第1の反応ゾーンに供給される。
【0042】
望ましければ、圧力及び/又は温度は第1と後続の反応ゾーンとの間及び/又は2つを超える反応ゾーンが存在する場合は隣接の反応ゾーン間で、好都合などんな方法によってでも調節することができる。温度は1つの熱交換器又は複数の熱交換器の使用を含む適当な手段で調節可能である。
【0043】
本発明方法に使用される水素メークアップガスは慣用のどんな方法によってでも得ることができる。好ましくはこのガスは少くとも約50容積%以上から約99.99容積%まで、例えば約80〜約99.9容積%の水素を含む。このガスはさらに、窒素又はメタンなどの1つ以上の不活性ガスを含んでいてもよい。水素メークアップガスは圧力振動吸収(pressure swing absorption)によって好便に製造されるのでサイクルガスの分子量が最小化され、それによってサイクルガスの圧縮や循還に必要とする動力が減少する。
【0044】
反応には適当などんな触媒でも選ぶことができる。触媒の混合物が使用できるが、引用の便のため、ここでは「触媒」という語を使用して単一触媒又は2つ以上の異なる触媒の混合物のどちらも意味するものとする。後続の反応ゾーンに使用される触媒は第1の反応ゾーンに使用されるものとは異っていてもよい。2つを超える反応ゾーンがある場合には、1つのゾーン又は各ゾーンに使用される触媒は第1の及び/又は後続の反応ゾーンに使用されるものと同じでも又は異っていてもよい。
【0045】
ある1つの配列では、各種の触媒を含むベッド(触媒床)が使用される。ある例では、ベッドは残留フィードの酸含量に耐性の触媒、エステルの水素化を促進するのに好適な触媒、及び望ましいエーテルへの選択率を増進させる別の触媒を含むことができる。1つを超えるタイプの触媒を含む触媒ベッドは、ベッド内に別個の触媒層を含んでもよく、そのため異なるタイプの触媒が別々になっていても又は異なる触媒タイプが混ざっていてもよい。
【0046】
特に好ましいプロセスでは、第1の反応ゾーンの触媒は貴金属及び/又は銅含有触媒から選ばれる。それゆえ第1の水素化ゾーンの触媒は1つ以上のパラジウム触媒、還元された亜クロム酸銅触媒、又は還元された銅含有触媒であってもよく又はこれらを含んでいてもよい。後続の反応ゾーン及び任意の追加反応ゾーンに同じ又は異なる触媒も使用できる。ある1つの配列では、少くとも後続の反応ゾーン中の触媒は、銅含有の触媒であるか又は銅含有触媒を含む。
【0047】
銅含有触媒の例は、還元された、酸化銅/酸化亜鉛触媒;還元された、マンガンを促進剤として含む銅触媒;還元された、亜クロム酸銅触媒;及び還元された、促進剤を含む亜クロム酸銅触媒を含む。1つ以上の反応ゾーンに使用するための代替触媒の1つは、還元された、マンガンを促進剤として含む銅触媒である。
【0048】
触媒又は各触媒が銅含有触媒であるときは、活性な触媒の種類が、クロミア(chromia)、酸化亜鉛、アルミナ、シリカ、シリカ−アルミナ、シリコンカーバイド、ジルコニア、チタニア、炭素、又はこれらの2つ以上の混合物、例えばクロミア及び炭素の混合物、から選ばれる担体物質上に少くとも部分的に担持される。
【0049】
本発明の1つの望ましい方法では、促進剤を含む亜クロム酸銅のような耐酸性触媒も1つ以上の反応ゾーンで使用される。好適な促進された亜クロム酸銅触媒は、例えば、Davy Process Technology Limited of The Technology Centre, Princeton Drive, Thornaby, Stockton−on−Tees, TS176PY, EnglandによってPG85/1として販売されている触媒である。
【0050】
マンガンを促進剤として含む銅触媒のようなエステルをジオールやラクトンに水素化するのに有効な触媒もまた1つ以上の反応ゾーンに使用できる。触媒PG85/1に使用される通常の運転条件下でジアルキルエステルがすぐれた転化率を示す、好適な、マンガンを促進剤として含む銅触媒が、Davy Process Technology LimitedによってDRD92/89Aとして販売されている。通常の運転条件で望ましいエーテルへの高選択率を有する触媒はDRD92/89Bであり、これもまたDavy Process Technology Limitedから入手できる。好適な触媒のさらなる詳細は国際特許出願No.PCT/GB00/04758に見出すことができ、これを参考文献としてここに取り入れる。
【0051】
通常、水素化できる物質は、約0.01〜約1.0重量/重量%(wt/wt%)、又はそれ以上例えば約10重量/重量%まで、しかし通常約2.0重量/重量%までの酸性物質を含む。
【0052】
第1の反応ゾーン中への触媒の装入量は、好ましくは触媒の間を通るガス状混合物の通過による酸性物質の含量を約0.005重量/重量%未満に減少させるのに十分な量とする。各反応ゾーンで使用される触媒の量は同じでも違っていてもよい。第1の反応ゾーンの触媒装入量は反応ゾーン中の全触媒容積の約10〜約70%、より通常には約20〜約50%とすることができる。同様に後続の反応ゾーンの触媒量は通常反応ゾーンの全触媒容積の約70〜約10%、さらに通常は約20〜約50%の範囲内にある。
【0053】
選択した触媒は、約20〜約90%以上、最も好ましくは約70%以上の選択率で、好ましくはエステル、好ましくはマレイン酸ジアルキルを、望ましいエーテル、好ましくは環状エーテル、最も好ましくはテトラヒドロフランに転化させる。
【0054】
最終反応ゾーンからの生成物の流れは、好ましくは凝縮後、望ましいエーテル、好ましくはテトラヒドロフラン、が生成物として分離される精製ゾーンに供給されるのが好ましい。ブタン−1,4−ジオール及び/又はγ−ブチロラクトンなどの存在するすべての共生成物は分離されるか又は反応システムにリサイクルされる。1つを超える共生成物がある場合は、1つ又は1つ以上が分離されて回収され、残りはリサイクルされる。
【0055】
エーテル、例えばテトラヒドロフラン、への100%転化が望まれるある配列では、すべての共生成物、例えばブタン−1,4−ジオール及び/又はγ−ブチロラクトンがリサイクルされる。
【0056】
好適な触媒を選択し、共生成物の蒸発ゾーン又は各蒸発ゾーンへのリサイクルを調節する能力により、プラント運転者はこの共生成物又は各共生成物の生成に比例して生産されるエーテルの量を柔軟に選択することが可能になる。
【0057】
粗生成物流中の、有機フィードから誘導されたすべてのアルカノール、通常C1〜C4アルカノール、及び水は好ましくは凝縮されて精製中に分離される。アルカノールは慣習的にエステル化反応器にリサイクルされ、ここで有機フィード物質が生成される(存在する場合)。精製システムは、必要なら、アルカノールから水を分離する手段を含むことができる。この精製システムは通常、リサイクルされる他の副生物を分離する手段を含んでいる。リサイクルできる副産物の例は、例えばすべての中間物質である。代りに、生産された副産物のうちの若干のもの又はすべてを流出物として除くこともできる。除去できる副産物の例は生成したすべてのモノ‐オールである。
【0058】
さて本発明を添付の図面を参照しながら、例によって、説明する:
図1は従来法の配列の概略線図である。
【0059】
図2は本発明にしたがうプロセスの概略線図である。
【0060】
当業者にはこれらの図面は概略を表すものであり、商業プラントでは以下のような品目の機器装置がさらに必要であることは理解されるであろう:リフラックスドラム、ポンプ、真空ポンプ、圧縮機、ガスリサイクル圧縮機、温度センサー、圧力センサー、圧力放出弁、コントロール弁、流量調節器、レベル調節器、ホールディングタンク(保留タンク)、貯蔵タンク、その他。上記のような補助的な項目の機器設備は本発明の部分を形成せず、慣用の化学工学的な慣習にしたがう。
【0061】
便利のために、説明と図面が別々の熱交換、蒸発、ならびに反応用の機器を意味する一方、これらの機器のあるもの又は全部が単一の容器中に含められるか、又は各関連のある蒸発ゾーンや反応ゾーンが単一の容器内に容れることができることも理解されるであろう。
【0062】
さて本発明を、マレイン酸ジメチルフィードと水素との反応による、特にテトラヒドロフランの製造に関連して説明する。
【0063】
図2はマレイン酸ジメチルと水素のガス相での反応によるテトラヒドロフランの製造用プラントを説明する。マレイン酸ジメチルは任意の適当な方法により製造することができ、WO−A−90/08127、文献としてここに取り入れる、に記載されているタイプのエステル化プラント(不図示)から供給できる。
【0064】
得られるマレイン酸ジメチルは通常約10.0重量/重量%のマレイン酸モノメチルなどの酸性有機物質、及び好ましくは約2.0重量/重量%未満、例えば約0.1〜約1.0重量/重量%の酸性物質を含む。マレイン酸ジメチルはライン19で供給され、1部分が充填物を含む第1の蒸発ゾーン20に行く。このフィードは蒸発ゾーンの頂部付近にポンプで送られる。この蒸発ゾーンは約167℃の温度、900psia(6205kPa)の圧力で運転される。
【0065】
フィードは、下流からの回収サイクルガス(ライン23)に加えられた、ライン22からの補給水素を含むライン21からのサイクルガス(リサイクルガス)の上昇流に向って蒸発ゾーンを下方に流れる。代りに、リサイクルガスは、補給水素がシステムの都合のよい場所で加えられて、単にライン23からの回収サイクルガスだけであってもよい。
【0066】
触媒の濡れが触媒の劣化を生じさせる場合は、反応混合物を露点超の温度で反応器に供給することが望ましい。これは、適当に過剰なサイクルガスを蒸発器内を通過させるか、又は蒸発器後に余分のサイクルガス流を加えるか、又は反応ゾーンに供給する前に反応混合物に余分の熱を加えるかのいずれかによって達成できる。しかしながら、触媒の濡れが触媒の作用に対して有害でない場合は、同伴液体が存在してもよい。しかし、反応は依然として本質的に蒸気相反応である。
【0067】
サイクルガス:マレイン酸ジメチルのモル比が約150:1の、サイクルガス中マレイン酸ジメチルを含む殆んど飽和の蒸気混合物の流れが蒸発ゾーンの頂部から回収される。
【0068】
ガスの混合物は次いで、固定床触媒装入物を含む第1の反応ゾーン25に、ライン24で供給される。
【0069】
触媒装入物は好ましくはエステルの水素化を促進するPG85/1やDRD92/89A及びジオールの脱水を促進するDRD92/89Bなどの酸耐性触媒を含む。反応ゾーンは一般に入口温度が約167〜約175℃の温度、入口圧力が約900psia(6205kPa)及び出口温度が約195℃で運転される。マレイン酸ジメチルのフィード速度は0.5/時の時間当り液体空間速度に相当する。マレイン酸ジメチルのブタン−1,4−ジオール、テトラヒドロフラン及びγ−ブチロラクトン、ならびにブタノール及び/又はアセタール 2−(4’−ヒドロキシブトキシ)−テトラヒドロフランなどの少量の望ましくない副産物の部分転化が反応器25を通過する際に起る。さらに、フィードのマレイン酸ジメチルのコハク酸ジメチルへの部分水素化が起る。得られる第1の中間反応混合物はライン26を通って第2の蒸発ゾーン27に入る。
【0070】
新らしいフィードがライン28を経て加えられて中間反応混合物と混合され、その中にこの新らしいフィードが蒸発する。ライン29で加えられる下流からの1つ以上のリサイクル精製流れと混合することもできる。高温中間反応混合物もリサイクル物質の大部分を蒸発させる。
蒸発ゾーン27からの混合物はライン30を通って、さらなる触媒装入物を含む第2の反応ゾーン31に入る。
【0071】
ここでさらに反応が行われ、生成物の流れ中のテトラヒドロフランの量が増加する。生成物の流れ32は冷却器及び凝縮器33に進み、ここで、粗生成物は、ライン34を経てコンプレッサ35に、さらにライン23及び21を経て第1の蒸発器20にリサイクルされるサイクルガスと分離される。
【0072】
粗生成物はライン36を経て精製システム37に入る。ここで粗生成物の流れが、好ましくは数段階の蒸留によって分離されて、ライン38で回収される純粋なテトラヒドロフランを産する。ブタン−1,4−ジオール及びγ−ブチロラクトンを別々に回収するためのライン39及び40を備えることができ、又は望ましい実施態様において、場合によっては部分水素化されたフィード物質と一緒にこれらの1つ又は両方を、テトラヒドロフランを生産するさらなる反応のため、ライン29で第2の蒸発ゾーンにリサイクルすることができる。
【0073】
メタノールと水はライン41で上流の反応器にリサイクルするか又は分離することができ、メタノールはライン42でリサイクルされ、水はライン43で流出物として抽出される。
【0074】
さて本発明を添付の実施例に参照してさらに説明する。
【0075】
比較例1
図1に説明する従来法では、蒸発器に供給される1キロモル/時を蒸発させるため、0.4キロモル/時の精製リサイクル、311キロモル/時の水素サイクルガス及び4.9キロモル/時の補給水素もまた蒸発器に供給される。蒸発した流れは次いでライン4を経て反応器に供給され、ここでマレイン酸ジメチルと精製リサイクルが粗反応生成物に転化される。これらは冷却して分離され、粗生成物が精製ゾーンに供給されて生成物が精製され、精製リサイクルが蒸発器にリサイクルされる。テトラヒドロフランへの選択率が測定される。反応の詳細及び結果が表1に明らかにされている。
【0076】
実施例1
本発明にしたがうプロセスの仕組みにおいて図2に説明するように、圧縮機サイクルガス流は比較例1のそれと全く同じ流量に維持される。この配列では、1.5キロモル/時のマレイン酸ジメチルが第1の蒸発器に供給される。第2の蒸発器にはマレイン酸ジメチルのフィードは供給されない。しかしながら、0.3キロモル/時の精製リサイクルが第2の蒸発器に供給される。311キロモル/時の水素サイクルガスと7.6キロモル/時のメークアップ水素が第1の蒸発器に供給されてマレイン酸ジメチルフィードを蒸発させ、この蒸発した流れが第1の反応器に入ってここで粗生成物への転化が起る。反応器にはおよそ50%のマレイン酸ジメチルをテトラヒドロフランに転化させるのに十分な量の好適な触媒を容れてある。この反応器からの流れは第2の蒸発器に入り、ここで精製リサイクルを蒸発させるのに使用される。第2の蒸発器からの流れは第2の反応器に入り、ここで粗生成物への転化が起る。第2反応器からの生成物は精製され、精製リサイクルが分離されて第2の蒸発器にリサイクルされる。テトラヒドロフランへの選択率が測定される。反応の詳細と結果が表1に説明されている。従来の方法で可能であるよりもおよそ50%以上のマレイン酸ジメチルが反応することがわかる。
【0077】
実施例2
本発明にしたがうプロセスの仕組みにおいて図2に説明するように、圧縮機サイクルガス流を比較実施例1のそれと同じ絶体流速に維持する。この配列では、1.9キロモル/時の合計マレイン酸ジメチルフィードがシステムに供給され、そのうち1.5キロモル/時が第1の蒸発器に、0.4キロモル/時が第2の蒸発器に供給される。311キロモル/時の水素サイクルガスと9.4キロモル/時のメークアップ水素が第1の蒸発器に供給されてマレイン酸ジメチルフィードを蒸発させた後、蒸発したガス流が第1の反応器に入り、ここで粗生成物への転化が起る。反応器は、およそ50%のマレイン酸ジメチルをテトラヒドロフランに転化させるのに十分な量の好適な触媒を含む。この反応器からの流れは第2の蒸発器に進み、ここで精製リサイクルを蒸発させるのに使用される。第2の蒸発器からの流れは第2の反応器に進み、そこで粗生成物への転化が起る。第2反応器からの生成物が精製され、精製リサイクルが分離されて第2の蒸発器にリサイクルされる。テトラヒドロフランへの選択率が測定される。反応の詳細と結果が表1に記述されている。従来法の手法で可能であるよりもおよそ90%以上のマレイン酸ジメチルが反応することがわかる。
【0078】
実施例3
本発明にしたがうプロセスの仕組みにおいて図2に示すように、圧縮機サイクルガスの流れを比較例1のそれと同じ絶体流速に維持する。この配列では、1.5キロモル/時のマレイン酸ジメチルが第1の蒸発器に供給される。第2蒸発器にマレイン酸ジメチルのフィードは供給されない。しかしながら、0.75キロモル/時の精製リサイクルが第2の蒸発器27に供給される。311キロモル/時の水素サイクルガスと7.6キロモル/時のメークアップ水素が第1蒸発器に供給されてマレイン酸ジメチルのフィードを蒸発させ、その後蒸発した流れは第1反応器に進み、ここで粗生成物への転化が起る。反応器は十分な量の好適な触媒を含み、およそ50%のマレイン酸ジメチルをテトラヒドロフランに転化させる。この反応器からの流れは第2蒸発器に進み、ここで精製リサイクルを蒸発させるのに使用される。第2蒸発器からの流れは第2反応器に進み、粗生成物への転化が行われる。第2反応器からの生成物は精製され、精製リサイクルが分離されて第2蒸発器にリサイクルされる。テトラヒドロフランへの選択率が測定される。反応の詳細と結果が表1に記述されている。従来法のやり方で可能であるよりもおよそ110%以上のマレイン酸ジメチルが反応することがわかる。
【0079】
【表1】
第1の反応ゾーンの各点での露点が測定され、比較される。結果が表2に記述されている。これらの結果は水素化反応が100%であって次いで脱水が行われることを仮定している。実際は水素化ゾーンでは若干、すなわち10モル%未満の脱水が起ること、及び脱水ゾーンでは残留エステル及び/又はラクトンの若干の水素化があることを理解されるであろう。また本システムが理想的状態にあるのではないこと、及び蒸気圧の誤差及び反応熱の誤差を許容する必要があることに注意する必要もある。
【0080】
【表2】
このように実施例1〜3が比較例よりも著しく大きな第1反応器出口露点マージン(露点の余裕)を有していることが理解される。露点マージンのこの増加は、主として第1の反応器内で行われるブタン−1,4−ジオールのテトラヒドロフランへの脱水の結果起る。第1反応器出口露点マージンが広ければ広い程、より多くのフィード物質を下流の蒸発器で蒸発させることができ、これに伴って水素化ループの生産性が相応に増加し、マレイン酸ジメチルフィード単位当りのサイクルガス流量も減少する。
【図面の簡単な説明】
【0081】
【図1】従来法態様の概略線図である。
【図2】本発明にしたがう方法の概略線図である。
Claims (15)
- 以下の諸段階((a)〜(f))を含むことを特徴とする、ジカルボン酸及び/又は無水物;ジカルボン酸及び/又は無水物のモノエステル;ジカルボン酸及び/又は無水物のジエステル;ラクトン;及びこれらの2つ以上の混合物から選ばれる対応する有機フィード物質の水素存在下での反応によるエーテルの製造方法:
(a) 有機フィード物質を含む流れを第1の蒸発ゾーンに供給し、前記フィードを水素を含むサイクルガスと接触させてフィード物質の少くとも1部分をサイクルガスによってサイクルガス中に蒸発させ;
(b) サイクルガスの少くとも1部分と蒸発したフィード物質とを触媒を含む第1の反応ゾーンに供給し、水素化と脱水が起る反応条件で操作し;
(c) 未反応フィード物質、サイクルガス、希望する生成物、及びすべての共生成物や副生物を含む中間生成物の流れを第1の反応ゾーンから回収し;
(d) 前記中間生成物の流れを第2の蒸発ゾーンに供給し、これを追加のフィード物質と接触させて中間生成物の流れによって前記追加フィード物質を中間生成物の流れの中に蒸発させ;
(e) 段階(d)の生成物を触媒を含む後続の反応ゾーンに供給し、水素化及び、必要なら、脱水を起させる反応条件で操作し;
(f) 後続の反応ゾーンからエーテルを含む生成物の流れを回収する。 - 段階(a)からのサイクルガス及び蒸発した有機フィードが、段階(b)に供給される主要部分と、段階(d)に供給される少量部分に分割される、請求項1記載の方法。
- 段階(a)からのすべてのサイクルガスと蒸発したフィード物質が段階(b)に供給される、請求項1記載の方法。
- 精製ゾーン中で生成物の流れからすべての共生成物及び/又は副産物を分離し、1つ以上のリサイクルの流れ中の1つ以上の前記共生成物及び/又は副産物をそれらが蒸発させられる1つ以上の蒸発ゾーンにリサイクルする段階をさらに含む、請求項1ないし3のいずれか1項に記載の方法。
- 少くとも1つの蒸発ゾーンに供給される有機フィードの流れが、1つ以上のリサイクルの流れであるか又は1つ以上のリサイクルの流れを含む、請求項4記載の方法。
- 第1及び最終の後続反応ゾーンの間に直列に配置された1つ以上の追加の後続反応ゾーンを含み、かつ、前記追加の後続反応ゾーン又は各追加の後続反応ゾーンの前に追加のフィード、リサイクル又は新らしいフィード及びリサイクルが前の反応ゾーンからの中間生成物の流れによって該中間生成物の流れの中に蒸発させられる蒸発ゾーンが配置される、請求項1ないし5のいずれか1項に記載の方法。
- リサイクルの流れが追加蒸発したフィード物質を含むサイクルガスと混合される前に中間生成物の流れの中に蒸発させられる、請求項1ないし6のいずれか1項に記載の方法。
- 有機フィード物質が、1つ以上の蒸発ゾーンでサイクルガスストリッピングによってフィード物質から分離される有機溶媒中に含まれる、請求項1ないし7のいずれか1項に記載の方法。
- 触媒が、高耐酸触媒、高エステル転化水素化触媒、及び高エーテル生成触媒から選ばれる異なる触媒の組合せである、請求項1ないし8のいずれか1項に記載の方法。
- エーテルに対する総合選択率が10%を超える、請求項1ないし9のいずれか1項に記載の方法。
- エーテルに対するの選択率が、1つ以上の反応ゾーンで30%を超える、請求項1ないし10のいずれか1項に記載の方法。
- 有機フィード物質が、(C4〜C12)ジカルボン酸及び/又は無水物のモノ−(C1〜C4)アルキルエステル;(C4〜C12)ジカルボン酸及び/又は無水物のジ−(C1〜C4)アルキルエステル;(C4〜C12)ヒドロキシカルボン酸のラクトン及びこれらの2つ以上の混合物から選ばれる、請求項1ないし11のいずれか1項に記載の方法。
- 有機フィード物質が、マレイン酸モノメチル、フマル酸モノメチル、コハク酸モノメチル、マレイン酸ジメチル、フマル酸ジメチル、コハク酸ジメチル、γ−ブチロラクトン、マレイン酸モノエチル、フマル酸モノエチル、コハク酸モノエチル、マレイン酸ジエチル、フマル酸ジエチル、コハク酸ジエチル、γ−ブチロラクトン、及びこれらの2つ以上の混合物から選ばれる、請求項12記載の方法。
- 前記エーテルが環状エーテルである、請求項1ないし13のいずれか1項に記載の方法。
- 前記エーテルがテトラヒドロフランである請求項14記載の方法。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
GBGB0117090.1A GB0117090D0 (en) | 2001-07-12 | 2001-07-12 | Process |
PCT/GB2002/003195 WO2003006446A1 (en) | 2001-07-12 | 2002-07-10 | Process for the production of ethers, typically thf |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005505516A true JP2005505516A (ja) | 2005-02-24 |
JP4391816B2 JP4391816B2 (ja) | 2009-12-24 |
Family
ID=9918421
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003512218A Expired - Fee Related JP4391816B2 (ja) | 2001-07-12 | 2002-07-10 | エーテル、代表的には、thfの製造方法 |
Country Status (20)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US6936727B2 (ja) |
EP (1) | EP1404660B1 (ja) |
JP (1) | JP4391816B2 (ja) |
KR (1) | KR100607120B1 (ja) |
CN (1) | CN1309714C (ja) |
AR (1) | AR036338A1 (ja) |
AT (1) | ATE296816T1 (ja) |
AU (1) | AU2002314385B2 (ja) |
BR (1) | BR0211085B1 (ja) |
CA (1) | CA2451595C (ja) |
DE (1) | DE60204464T2 (ja) |
EA (1) | EA005339B1 (ja) |
ES (1) | ES2240759T3 (ja) |
GB (1) | GB0117090D0 (ja) |
MX (1) | MX234385B (ja) |
MY (1) | MY129064A (ja) |
NO (1) | NO328297B1 (ja) |
TW (1) | TWI318975B (ja) |
WO (1) | WO2003006446A1 (ja) |
ZA (1) | ZA200309001B (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009544654A (ja) * | 2006-07-26 | 2009-12-17 | デイビー プロセス テクノロジー リミテッド | プロセス |
Families Citing this family (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
GB0329152D0 (en) | 2003-12-16 | 2004-01-21 | Davy Process Techn Ltd | Process |
GB0421928D0 (en) | 2004-10-01 | 2004-11-03 | Davy Process Techn Ltd | Process |
WO2008062433A2 (en) * | 2006-08-22 | 2008-05-29 | Dorf Ketal Chemicals (I) Private Limited | Method of removal of calcium from hydrocarbon feedstock |
WO2009113095A2 (en) | 2008-01-24 | 2009-09-17 | Dorf Ketal Chemicals (I) Private Limited | Method of removing metals from hydrocarbon feedstock using esters of carboxylic acids |
GB0803663D0 (en) * | 2008-02-28 | 2008-04-09 | Davy Process Techn Ltd | Process |
US9186599B2 (en) * | 2010-09-24 | 2015-11-17 | Basf Se | Process for isolating tetrahydrofuran |
MY157438A (en) | 2010-09-24 | 2016-06-15 | Basf Se | Process for the production of tetrahydrofuran |
CN103946201B (zh) | 2011-11-25 | 2017-03-08 | 康瑟公司 | 通过在混合的液相/气相中氢化马来酸二烷基酯生产1,4‑丁二醇的方法 |
US20130296585A1 (en) | 2012-03-30 | 2013-11-07 | Basf Corporation | Catalyst For Tetrahydrofuran Synthesis |
GB201318175D0 (en) | 2013-10-14 | 2013-11-27 | Johnson Matthey Davy Technologies Ltd | Process |
CA2972303C (en) | 2015-01-09 | 2023-06-20 | Basf Se | Process for preparing tetrahydrofuran, butane-1,4-diol or gamma-butyrolactone |
Family Cites Families (25)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
FR2000705A1 (ja) * | 1968-01-25 | 1969-09-12 | Mitsubishi Petrochemical Co | |
US4451677A (en) | 1981-08-20 | 1984-05-29 | Davy Mckee (London) Limited | Multistage aldehyde hydrogenation |
JPS60114017A (ja) * | 1983-11-26 | 1985-06-20 | Victor Co Of Japan Ltd | 帰還型くし形フイルタ |
GB8331793D0 (en) | 1983-11-29 | 1984-01-04 | Davy Mckee Ltd | Process |
US4584491A (en) * | 1984-01-12 | 1986-04-22 | Motorola, Inc. | TTL to CMOS input buffer circuit for minimizing power consumption |
GB8514002D0 (en) | 1985-06-04 | 1985-07-10 | Davy Mckee Ltd | Process |
EP0204730A1 (en) * | 1984-11-21 | 1986-12-17 | DAVY McKEE (LONDON) LIMITED | Process for the production of butane-1,4-diol |
US4626604A (en) | 1985-09-11 | 1986-12-02 | Davy Mckee (London) Limited | Hydrogenation process |
GB8618888D0 (en) | 1986-08-01 | 1986-09-10 | Davy Mckee Ltd | Process |
GB8618890D0 (en) | 1986-08-01 | 1986-09-10 | Davy Mckee Ltd | Process |
WO1988000937A1 (en) | 1986-08-01 | 1988-02-11 | Davy Mckee (London) Limited | Process for the co-production of butane-1,4-diol and gamma-butyrolactone |
GB8717992D0 (en) | 1987-07-29 | 1987-09-03 | Davy Mckee Ltd | Process |
GB8717993D0 (en) | 1987-07-29 | 1987-09-03 | Davy Mckee Ltd | Process |
GB8811009D0 (en) | 1988-05-10 | 1988-06-15 | Bp Chem Int Ltd | Chemical process |
AU637595B2 (en) | 1989-01-17 | 1993-06-03 | Davy Mckee (London) Limited | Process and apparatus |
GB8917862D0 (en) * | 1989-08-04 | 1989-09-20 | Davy Mckee London | Process |
GB8917864D0 (en) * | 1989-08-04 | 1989-09-20 | Davy Mckee London | Process |
GB8917859D0 (en) | 1989-08-04 | 1989-09-20 | Davy Mckee London | Process |
US5254318A (en) | 1992-07-20 | 1993-10-19 | Stone & Webster Engineering Corporation | Lined reformer tubes for high pressure reformer reactors |
GB9324753D0 (en) * | 1993-12-02 | 1994-01-19 | Davy Mckee London | Process |
ZA973972B (en) * | 1996-05-14 | 1998-03-23 | Kvaerner Process Tech Ltd | A process for the production of at least one C4 compound selected from butane-1,4-diol, gamma-butyrolactone and tetrahydrofuran. |
ZA973971B (en) | 1996-05-15 | 1998-03-23 | Kvaerner Process Tech Ltd | A process for the production of at least one C4 compound selected from butane-1,4-diol, gamma-butyrolactone and tetrahydrofuran. |
DE69800886T2 (de) * | 1998-03-23 | 2001-10-11 | Basf Ag | Verfahren zur Herstellung von 1,4-Butandiol, Butyrolacton und Tetrahydrofuran |
JP2001048819A (ja) * | 1999-08-04 | 2001-02-20 | Tonen Chem Corp | ジカルボン酸類の二段階水素化法 |
EP1108702A1 (en) * | 1999-12-13 | 2001-06-20 | Kvaerner Process Technology Limited | Process for the co-production of aliphatic diols and cyclic ethers |
-
2001
- 2001-07-12 GB GBGB0117090.1A patent/GB0117090D0/en not_active Ceased
-
2002
- 2002-07-10 KR KR20037011701A patent/KR100607120B1/ko active IP Right Grant
- 2002-07-10 DE DE60204464T patent/DE60204464T2/de not_active Expired - Lifetime
- 2002-07-10 AU AU2002314385A patent/AU2002314385B2/en not_active Ceased
- 2002-07-10 CN CNB028111710A patent/CN1309714C/zh not_active Expired - Lifetime
- 2002-07-10 EA EA200400173A patent/EA005339B1/ru not_active IP Right Cessation
- 2002-07-10 MX MXPA03010841 patent/MX234385B/es active IP Right Grant
- 2002-07-10 JP JP2003512218A patent/JP4391816B2/ja not_active Expired - Fee Related
- 2002-07-10 ES ES02740957T patent/ES2240759T3/es not_active Expired - Lifetime
- 2002-07-10 CA CA2451595A patent/CA2451595C/en not_active Expired - Fee Related
- 2002-07-10 US US10/483,524 patent/US6936727B2/en not_active Expired - Lifetime
- 2002-07-10 EP EP02740957A patent/EP1404660B1/en not_active Expired - Lifetime
- 2002-07-10 WO PCT/GB2002/003195 patent/WO2003006446A1/en active IP Right Grant
- 2002-07-10 BR BRPI0211085-7A patent/BR0211085B1/pt not_active IP Right Cessation
- 2002-07-10 AT AT02740957T patent/ATE296816T1/de not_active IP Right Cessation
- 2002-07-11 TW TW091115407A patent/TWI318975B/zh not_active IP Right Cessation
- 2002-07-11 MY MYPI20022637A patent/MY129064A/en unknown
- 2002-07-12 AR ARP020102602A patent/AR036338A1/es not_active Application Discontinuation
-
2003
- 2003-11-19 ZA ZA2003/09001A patent/ZA200309001B/en unknown
-
2004
- 2004-01-08 NO NO20040081A patent/NO328297B1/no not_active IP Right Cessation
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009544654A (ja) * | 2006-07-26 | 2009-12-17 | デイビー プロセス テクノロジー リミテッド | プロセス |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
CN1512989A (zh) | 2004-07-14 |
CA2451595C (en) | 2011-01-18 |
EA200400173A1 (ru) | 2004-06-24 |
KR100607120B1 (ko) | 2006-08-01 |
MXPA03010841A (es) | 2004-02-17 |
NO328297B1 (no) | 2010-01-25 |
NO20040081L (ja) | 2004-01-08 |
KR20040022413A (ko) | 2004-03-12 |
WO2003006446A1 (en) | 2003-01-23 |
CA2451595A1 (en) | 2003-01-23 |
ZA200309001B (en) | 2005-01-26 |
WO2003006446A8 (en) | 2003-08-14 |
EP1404660A1 (en) | 2004-04-07 |
AU2002314385B2 (en) | 2007-09-20 |
US20040199026A1 (en) | 2004-10-07 |
MX234385B (es) | 2006-02-13 |
EA005339B1 (ru) | 2005-02-24 |
ATE296816T1 (de) | 2005-06-15 |
MY129064A (en) | 2007-03-30 |
DE60204464D1 (de) | 2005-07-07 |
CN1309714C (zh) | 2007-04-11 |
BR0211085A (pt) | 2004-06-15 |
ES2240759T3 (es) | 2005-10-16 |
GB0117090D0 (en) | 2001-09-05 |
EP1404660B1 (en) | 2005-06-01 |
JP4391816B2 (ja) | 2009-12-24 |
AR036338A1 (es) | 2004-09-01 |
TWI318975B (en) | 2010-01-01 |
DE60204464T2 (de) | 2006-05-11 |
US6936727B2 (en) | 2005-08-30 |
BR0211085B1 (pt) | 2013-05-21 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4391816B2 (ja) | エーテル、代表的には、thfの製造方法 | |
JPH04507411A (ja) | 工程 | |
AU2002314385A1 (en) | Process for the production of ethers, typically THF | |
KR101144761B1 (ko) | 에테르 제조 방법 | |
AU2009219875B2 (en) | Process | |
BRPI0908404B1 (pt) | Processo para ativar um catalisador de manganês e cobre reduzido e processo para a produção de um éter |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20050708 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20090325 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20090909 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20091008 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121016 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131016 Year of fee payment: 4 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |