JP2005501302A - メディア・オブジェクトからの統合抽出システム - Google Patents

Abstract

メディア・オブジェクト（マルチメディア・オブジェクトまたはストリーミング・メディア・オブジェクト）から情報（メタデータ）を抽出するシステムと方法である。単一のデバイス（４４）を使用して、異なるフォーマットを有する複数のメディア・オブジェクトから情報を抽出する。メディア・オブジェクトはそのフォーマットを決定するために検査される（４０）。次にメディア・オブジェクトは多フォーマット抽出器（４４）に供給され、ここで情報は適正なフォーマットに従ってメディア・オブジェクトから抽出される。抽出された情報は単一のデータ構造の中にコンパイルされ（４０）、汎用データ構造のフォーマットは複数のメディア・オブジェクトのフォーマットと互換性があるものとなる（３０）。

Description

【０００１】
（産業上の利用分野）
本発明は、一般に、コンピュータ関連の情報の検索に関し、特に、メディア・オブジェクトからのメタデータ（ｍｅｔａｄａｔａ）の抽出に関する。
【０００２】
（発明の背景）
本発明を理解するための背景として、インターネット（ワールド・ワイド・ウェブ：Ｗｏｒｌｄ Ｗｉｄｅ Ｗｅｂ、またはＷｅｂ、とも呼ばれる）の人気に寄与している一面に、ユーザが利用できるマルチメディアおよびストリーミング・メディアの過剰なファイルがある。しかしながら、Ｗｅｂ上で何百万というファイルの中に埋もれている特定のマルチメディアまたはストリーミング・メディアのファイルを見い出すのは極めて困難な作業である。Ｗｅｂ上で入手できる情報内容の量と種類はかなりの速さで増加し続けると考えられ、この増加は、高度に分散化されたＷｅｂの性質と相俟って、特定の情報内容を見つけ出すのに相当な困難を生じる。
【０００３】
ストリーミング・メディア（ｓｔｒｅａｍｉｎｇ ｍｅｄｉａ）とは、インターネッまたは他のネットワーク環境を介してユーザのコンピュータに配信される、オーディオ、ビデオ、マルチメディア、テキスト、および双方向のデータ・ファイであって、ファイル全体が配信される前に、ユーザのコンピュータ上で再生し始める。ストリーミング・メディアの１つの利点は、ストリーミング・メディアのファイルは、そのファイル全体がダウンロードされる前に再生し始めるので、ユーザはそのファイル全体をダウンロードするのに長時間待たなくて済む。ディジタル的に記録された音楽、映画、予告編、ニュース・レポート、ラジオ放送、およびライブ・イベントはすべて、Ｗｅｂ上でのストリーミング・コンテンツの増加に寄与している。これに加え、ケーブル、ＤＳＬ（Ｄｉｇｉｔａｌ Ｓｕｂｓｃｒｉｂｅｒ Ｌｉｎｅ：ディジタル加入者回線）およびＴ１（１．５４４Ｍｂｐｓないし２４個の音声チャネルを扱えるＴ‐キャリア。Ｔ‐１とも書く）のような比較的安価で広帯域幅の接続形態により、ストリーミング・メディアのコンテンツ（ニュース機関、ハリウッドのスタジオ、独立プロデューサ、レコード・ラベル、そしてホーム・ユーザからの）への、より迅速で且つより信頼できるアクセスがインターネットのユーザに提供されている。
【０００４】
ユーザは典型的に、検索エンジンによりインターネット上で特定の情報を検索する。検索エンジンは、ネットワーク、例えば、ローカル・エリア・ネットワーク（ＬＡＮ）、インターネット、およびＷｅｂの内部にあるネットワーク・サイトでアクセスできる一組のプログラムからなる。「ロボット」または「スパイダ」と呼ばれるプログラムはドキュメント（例えば、Ｗｅｂページ）を検索しネットワークをプレ‐トラバース（ｐｒｅ‐ｔｒａｖｅｒｓｅ）する。次に、他のユーザはハイパーリンク（ｈｙｐｅｒｌｉｎｋｓ）のうちの１つを起動してそのドキュメント内にある情報を見ることができる。
【０００５】
マルチメディアおよびストリーミング・メディアのような、メディア・ファイルを検索する際に、メディア・ファイルに関する情報を抽出するために抽出器が使用される。メディア・ファイル（メディア・オブジェクトとも呼ばれる）は、種々のフォーマット（ＷＩＮＤＯＷ ＭＥＤＩＡ ＰＬＡＹＥＲ（Ｒ）（米国における登録商標）、ＲＥＡＬ ＡＵＤＩＯ（Ｒ）（米国における登録商標）のような）があり、特定のメディア・フォーマットにのみ適合する独特の抽出器が利用される。ＷＩＮＤＯＷ ＭＥＤＩＡ ＰＬＡＹＥＲ（Ｒ）（米国における登録商標）に適合する抽出器は、ＲＥＡＬ ＡＵＤＩＯ（Ｒ）（米国における登録商標）でフォーマット化されたメディア・オブジェクト（ｍｅｄｉａ ｏｂｊｅｃｔ）には適合しない。また、種々のメディア・オブジェクト内に収められているメタデータ（ｍｅｔａｄａｔａ）の構成はフォーマット（ｆｏｒｍａｔ）により異なる。従来の検索システムでは、各メディア・フォーマットは、そのメディア・オブジェクトからの関連する情報の抽出に異なる抽出器を必要とする。抽出された出力は、次に、検索インデックスを形成するために別個に処理される。抽出された各出力を別個に処理するためには、かなりのシステム・リソースを必要とするので、前述した欠点や不利な点によって制限を受けない検索システムが必要である。
【０００６】
（発明の概要）
本発明は、メディア・オブジェクトから情報を抽出するシステムであって、メディア・オブジェクト分類器、抽出器割り当てエージェント（ａｇｅｎｔ）、多フォーマット抽出器、およびコンパイラを含んでいる。メディア・オブジェクト分類器は、メディア・オブジェクトのフォーマットを決定する。抽出器割り当てエージェントは、決定されたフォーマットに適合する抽出器を選択する。多フォーマット抽出器は複数の抽出器を含み、そのうちの１つはフォーマットに適合する抽出器である。このフォーマット適合抽出器はメディア・オブジェクトからその情報を抽出する。コンパイラは抽出された情報を汎用データ構造に従ってコンパイルする。この場合、汎用データ構造のフォーマットは複数のメディア・オブジェクトのフォーマットと互換性（ｃｏｍｐａｔｉｂｉｌｉｔｙ）がある。
【０００７】
本発明は、添付されている図面に関連して以下の詳細な説明から良く理解される。
【０００８】
インターネットは、世界中に広がるコンピュータ・ネットワークのシステムであって、１つのコンピュータのユーザが他のコンピュータから情報を得て、他のコンピュータのユーザと通信することができる。インターネットの最も広く使用される部分は、ワールド・ワイド・ウェブ（省略して、ＷＷＷまたはＷｅｂと呼ばれる）である。Ｗｅｂの顕著な特徴は、そのハイパーテキストの使用であって、これは相互参照（クロスレファレンス）する方法である。大抵のＷｅｂサイトにおいて、或る単語または語句は周囲のテキストとは異なる色のテキストで現れ、しばしば下線が施され、ときに、ボタンがあり、「クリックできる」画像または画像の一部がある。Ｗｅｂを使用すると、何百万というページの情報にアクセスできる。Ｗｅｂのサーフィングは、ＮＥＴＳＣＡＰＥ ＮＡＶＩＧＡＴＯＲ（Ｒ）（米国における登録商標）やＭＩＣＲＯＳＯＦＴ ＩＮＴＥＲＮＥＴ ＥＸＰＬＯＲＥＲ（Ｒ）（米国における登録商標）のようなＷｅｂブラウザ（ｂｒｏｗｓｅｒ）を使用して行われる。Ｗｅｂサイトの外観は、使用されているブラウザに依り少し異なることもある。ブラウザの最近のバージョンは「プラグ‐イン（ｐｌｕｇ‐ｉｎ）」を有し、これにより、アニメーション、バーチャル・リアリティ、サウンド、音楽が得られる。
【０００９】
本明細書中で使用される「メディア・ファイル」および「メディア・オブジェクト」という用語には、オーディオ、ビデオ、テキスト、マルチメディアのデータ・ファイル、およびストリーミング・メディアのファイルが含まれる。マルチメディア・ファイルは、テキスト、映像、ビデオ、およびオーディオ・データからなる。ストリーミング・メディアは、オーディオ、ビデオ、マルチメディア、テキスト、および双方向のデータ・ファイルからなり、これらは、インターネットまたは他の通信ネットワーク環境を介してユーザのコンピュータに配信され、そのファイル全体の配信が完了する前にユーザのコンピュータ／デバイス上で再生し始める。ストリーミング・メディアの１つの利点は、ストリーミング・メディア・ファイルは、そのファイル全体がダウンロードされる前に再生し始め、ファイル全体がダウンロードされるまで長く待たずに済むことである。ディジタル的に記録された音楽、映画、予告編、ニュース・レポート、ラジオ放送、およびライブ・イベントはすべて、Ｗｅｂ上でのストリーミング・コンテンツの増加に寄与している。それに加え、ケーブル、ディジタル加入者回線（ＤＳＬ）、Ｔ１ラインおよび無線通信ネットワーク（例えば、２．５Ｇまたは３Ｇをベースとするセルラー・ネットワーク）のような、広帯域幅接続による通信ネットワークのコスト低減によって、（ニュース機関、ハリウッドのスタジオ、独立プロデューサ、レコード・ラベル、およびホーム・ユーザたち自身からの）ストリーミング・メディア・コンテンツへの、より迅速で、より信頼できるアクセスがインターネットのユーザに提供されている。
【００１０】
ストリーミング・メディアには、歌、政治演説、ニュース放送、映画予告編、ライブ放送、ラジオ放送、財政会議の招集、ライブ・コンサート、ウェブ‐カム フットエイジ（Ｗｅｂ−ｃａｍ ｆｏｏｔａｇｅ）、その他の特別イベントが含まれる。ストリーミング・メディアは種々のフォーマット（ＲＥＡＬＡＵＤＩＯ（Ｒ）（米国における登録商標）、ＲＥＡＬＶＩＤＥＯ（Ｒ）（米国における登録商標）、ＲＥＡＬＭＥＤＩＡ（Ｒ）（米国における登録商標）、ＡＰＰＬＥ ＱＵＩＣＫＴＩＭＥ（Ｒ）（米国における登録商標）、ＭＩＣＲＯＳＯＦＴ ＷＩＮＤＯＷＳ（Ｒ）（米国および日本における登録商標）ＭＥＤＩＡ ＦＯＲＭＡＴ、ＱＵＩＣＫＴＩＭＥ（Ｒ）（米国における登録商標）、ＭＰＥＧ‐２ＬＡＹＥＲ ＩＩＩ ＡＵＤＩＯ、ＭＰ３（Ｒ）（米国における登録商標）など）で符号化される。典型的に、メディア・ファイルは、特定のフォーマットとの互換性を示す拡張子（接尾辞）で表される。例えば、拡張子 ．ｒａｍ， ．ｒｍ， ．ｒｐｍ で終わるメディア・ファイル（例えば、オーディオ／ビデオ・ファイル）はＲＥＡＬＭＥＤＩＡ（Ｒ）（米国における登録商標）フォーマットと互換性がある。ファイルの拡張子およびそれと互換性のあるフォーマットの例を幾つか表２に挙げる。メディアのタイプ、拡張子、互換性フォーマットの、より包括的なリストは、ｈｔｔｐ：／／ｗｗｗ．ｂｏｗｅｒｓ．ｃｃ／ｅｘｔｅｎｓｉｏｎｓ２．ｈｔｍで見られる。
【表１】

【００１１】
記述的データとしてのメタデータは、文字通り「データに関するデータ」である。メタデータは他のデータ（例えば、メディア・ファイル）の内容または属性を記述する情報からなるデータである。例えば「Ｄｕｂｌｉｎ Ｃｏｒｅ Ｍｅｔａｄａｔａ ｆｏｒ Ｒｅｓｏｕｒｃｅ Ｄｉｓｃｏｖｅｒｙ」（ｈｔｔｐ：／／ｗｗｗ．ｉｅｔｆ．ｏｒｇ／ｒｆｃ／ｒｆｃ２４１３．ｔｘｔ）という名称のドキュメントは、メタデータを３つのグループに分け、その中に含まれている情報の等級または範囲を概略的に示す。これら３つのグループは：（１）主としてリソースの内容に関連する要素、（２）知的財産として見られたとき、主としてリソースに関連する要素、そして（３）主としてリソースの例示に関連する要素である。これらのグループに入るメタデータを表２に例示する。
【表２】

【００１２】
メタデータのソースには、Ｗｅｂページの内容、ユニフォーム・リソース・インジケータ（Ｕｎｉｆｏｒｍ Ｒｅｓｏｕｒｃｅ Ｉｎｄｉｃａｔｏｒ：ＵＲＩ）、メディア・ファイル、およびメディア・ファイルの送信に使用されるトランスポート・ストリームが含まれる。Ｗｅｂページの内容には、ＨＴＭＬ（Ｈｙｐｅｒｔｅｘｔ Ｍａｒｋ‐ｕｐ Ｌａｎｇｕａｇｅ）、ＸＭＬ（Ｅｘｔｅｎｓｉｂｌｅ Ｍａｒｋ‐ｕｐ Ｌａｎｇｕａｇｅ）、メタタグ（ｍｅｔａｔａｇ）、その他のテキストが含まれる。本明細書中で詳細に述べるが、メタデータは、ＷｅｂページのＵＲＩ、メディア・ファイル、および他のメタデータからも得られる。メディア・ファイル内のメタデータには、そのメディア・ファイル内に含まれている情報（例えば、マルチメディアまたはストリーミング・ファイルのヘッダまたはトレーラ（ｔｒａｉｌｅｒ）内における）も含まれる。メタデータは、ＴＣＰ（Ｔｒａｎｓｍｉｓｓｉｏｎ Ｃｏｎｔｒｏｌ Ｐｒｏｔｏｃｏｌ）／ＩＰ（Ｉｎｔｅｒｎｅｔ Ｐｒｏｔｏｃｏｌ）（例えばパケット）、ＡＴＭ（Ａｓｙｎｃｈｒｏｎｏｕｓ Ｔｒａｎｓｆｅｒ Ｍｏｄｅ）、フレーム・リレイ、セルラー・トランスポート・スキーム（例えば、セルラー電話スキーム）、ＭＰＥＧトランスポート、ＨＤＴＶ放送、および無線通信トランスポートのような、メディア／メタデータ・トランスポート・ストリームからも得られる。また、メタデータは、並列にストリーム内に送信され、あるいはメディア・ファイルの送信に使用されるストリームの一部としても送信される（高精細度テレビジョン放送は、１つのストリームで送信され、メタデータは、電子番組ガイドの形式で、第２のストリームで送信される）。
【００１３】
図１に、相互に接続されたコンピュータ・システムのネットワーク１０２および１１２からなるシステム１００の概略図を示す。各コンピュータ・システムのネットワーク（１０２と１１２）は、少なくとも１個の対応するローカル・コンピュータ処理ユニット１０４（例えば、サーバー）を含み、ユニット１０４は、少なくとも１個の対応するローカル・データ蓄積ユニット１０６（例えば、データベース）、およびローカル・ネットワークのユーザ１０８を含む。コンピュータ・システム・ネットワークは、例えば、ローカル・エリア・ネットワーク（ＬＡＮ）１０２、またはワイド・エリア・ネットワーク（ＷＡＮ）１１２である。ローカル・コンピュータ・プロセッサ１０４はネットワーク（インターネット）１１４を介して複数のメディア・デバイス１１０に選択的に結合される。複数のローカル・コンピュータ・プロセッサ１０４、ネットワーク・ユーザ・プロセッサ１０８、および／またはメディア・デバイス１１０はそれぞれ、そのローカル・コンピュータ・システムに接続される種々のデバイス（スキャナ、バーコード・リーダ、プリンタ、他のインタフェース・デバイスなど）を備える。ローカル・コンピュータ・プロセッサ１０４、ネットワーク・ユーザ・プロセッサ１０８、またはメディア・デバイス１１０は、Ｗｅｂブラウザでプログラムされ、ローカル・データ蓄積装置１０６に内容が在る特定のＷｅｂページを見つけ出し選択し（例えば、マウスをクリックして）、Ｗｅｂページの内容にアクセスする。Ｗｅｂページには他のコンピュータ・システムおよび他のＷｅｂページへのリンクが含まれる。
【００１４】
ローカル・コンピュータ・プロセッサ１０４、ネットワーク・ユーザ・プロセッサ１０８、および／またはメディア・デバイス１１０は、コンピュータ・ターミナル、インターネット・プロトコル（ＩＰ）を使用しインターネットを介して通信できるページャ（ｐａｇｅｒ）、インターネットへのアクセスを有するキオスク（Ｋｉｏｓｋ）、接続された電子プランナ（ｅｌｅｃｔｒｏｎｉｃ ｐｌａｎｎｅｒ）（例えば、Ｐａｌｍ社製のＰＡＬＭデバイス）、あるいはネットワークを介して双方向通信可能な他のデバイス（例えば、電子パーソナル・プランナ）、などである。ローカル・コンピュータ・プロセッサ１０４、ネットワーク・ユーザ・プロセッサ１０８、および／またはメディア・デバイス１１０はまた、ワイヤレス・アクセス・プロトコル（Ｗｉｒｅｌｅｓｓ Ａｃｃｅｓｓ Ｐｒｏｔｏｃｏｌ：ＷＡＰ）を使用しインターネットを介して接続し通信するハンドヘルド・ユニット（例えば、セルラー電話）のようなワイヤレス（無線通信）デバイスでもある。ネットワーク１０２と１１２は、モデムの接続、ローカル・エリア・ネットワーク（ＬＡＮ）、ケーブル・モデム、ディジタル加入者ライン（ＤＳＬ）、撚線対、ワイヤレス・インタフェース（セルラー、赤外線、電波）、またはデータ信号を利用する同等のコネクション（ｃｏｎｎｅｃｔｉｏｎ：接続）によってネットワーク１１４に接続される。データベース１０６は、当該技術分野で知られている手段によって、ローカル・コンピュータ・プロセッサ１０４に接続される。データベース１０６は、適正なメモリ（磁気的、光学的など）の形態をとる。データベース１０６は、外部のメモリであるか、またはローカル・コンピュータ・プロセッサ１０４、ネットワーク・ユーザ・プロセッサ１０８、および／またはメディア・デバイス１１０の内部に在る。
【００１５】
コンピュータには、消費者用製品の内部および他のコンピュータ内に埋め込まれるコンピュータも含まれる。例えば、本発明の実施例には、テレビジョン受信機、セットトップボックス、オーディオ／ビデオ受信機、ＣＤプレーヤ、ＶＣＲ、ＤＶＤプレーヤ、マルチメディア・イネーブル・デバイス（例えば、電話機）、およびインターネット・イネーブル・デバイスの内部に埋め込まれるコンピュータ（プロセッサとして）も含まれる。
【００１６】
本発明の実施例において、ネットワーク・ユーザ・プロセッサ１０８および／またはメディア・デバイス１１０は１つまたはそれ以上のプログラム・モジユールおよび１つまたはそれ以上のデータベースを含んでおり、それによってユーザ・プロセッサ１０８および／またはメディア・デバイス１１０は、ネットワーク１１４を介して、ローカル・プロセッサ１０４と、且つ互いに通信することができる。プログラム・モジュールにはプログラム・コードが含まれており、これは、Ｐｒａｃｔｉｃａｌ Ｅｘｔｒａｃｔｉｏｎ ａｎｄ Ｒｅｐｏｒｔ Ｌａｎｇｕａｇｅ（ＰＥＲＬ）、Ｅｘｔｅｎｓｉｂｌｅ Ｍａｒｋ‐ｕｐ Ｌａｎｇｕａｇｅ（ＸＭＬ）、Ｊａｖａ（登録商標）、Ｈｙｐｅｒｔｅｘｔ Ｍａｒｋ‐ｕｐ Ｌａｎｇｕａｇｅ（ＨＴＭＬ）、または他の同等な言語で書かれており、これによってネットワーク・ユーザ・プロセッサ１０８は、ネットワーク・ユーザ・プロセッサ１０８に貯えられているブラウザ・プログラムを介して、ローカル・プロセッサ１０４のプログラム・モジュールにアクセスできる。
【００１７】
ＷｅｂサイトとＷｅｂページは、インターネットのようなネットワーク上の場所であり、ここに情報（コンテンツ）が存在している。Ｗｅｂサイトは、単一または幾つかのＷｅｂページからなる。Ｗｅｂページは、ネットワーク上のＷｅｂページの場所（アドレス）からなるＵＲＩ（Ｕｎｉｆｏｒｍ Ｒｅｓｏｕｒｃｅ Ｉｎｄｉｃａｔｏｒ）によって識別される。ＷｅｂサイトおよびＷｅｂページは、ローカル・エリア・ネットワーク１０２、ワイド・エリア・ネットワーク１１２、ネットワーク１１４、プロセッサ（例えば、サーバー）１０４、ユーザ・プロセッサ１０８および／またはメディア・デバイス１１０上に配置される。情報（コンテンツ）は、例えば、ハード・ドライブ、コンパクトディスク、メインフレーム・デバイスのような、蓄積デバイス内に貯えられる。コンテンツは種々の形式で貯えられ、これはＷｅｂサイトによって異なり、Ｗｅｂページによっても異なる。
【００１８】
本発明により、マルチメディア／ストリーミング・メディア・オブジェクトのようなメディア・オブジェクトは、メディア・オブジェクトに関連するメタデータを利用するために検索される。これを達成するために、抽出器（抽出エージェントとも称される）が、メディア・オブジェクトからのメタデータの抽出に利用される。抽出器は、メディア・オブジェクトから特定の情報を抽出できるプロセッサおよび／またはソフトウェアからなる。例えば、抽出器は、ＭＰ３をベースとする音楽ファイルに関連するＩＤ３タグからメタデータを抽出するＷｅｂクローラ（ｃｒａｗｌｅｒ）である。本発明の或る実施例では、統合された抽出器（ｕｎｉｆｉｅｄ ｅｘｔｒａｃｔｏｒ）が使用され、この統合された抽出器は複数のメディア・フォーマットから情報を抽出することができ、この情報を単一の共通出力表示形態として供給する。
【００１９】
図２は、本発明による統合された抽出を実行するプロセスの流れ図である。図３は、本発明による統合された抽出器の機能ブロック図である。図２と図３について、メディア・オブジェクト、および／またはメディア・オブジェクトへのリンクが受信される（ステップ２２）。メディア・オブジェクト、および／またはメディア・オブジェクトヘのリンクは、適当なソース（インターネット上のＷｅｂページ）から、またはデータベースから受信される。メディア・オブジェクト（例えば、マルチメディア、ストリーミング・メディア）を検索する検索システムは、検索されたメディア・オブジェクトに関連する情報を含んでいるＷｅｂページを見つけ出す。これらのＷｅｂページへのリンクは、この検索システムによって、本発明による統合された抽出器に供給される。リンクされたＷｅｂページは解析され、メディア・オブジェクトのタイプ／フォーマット分類器４０によりメディア・オブジェクトのタイプとフォーマットを決定する（ステップ２４）。分類器４０は、受け取られたメディア・オブジェクトのタイプとフォーマットを決定することのできるプロセッサまたはソフトウェア・エンティティ（ｓｏｆｔｗａｒｅ ｅｎｔｉｔｙ）である。従って、メディア・オブジェクト・タイプ／フォーマット分類器４０は、パーソナル・コンピュータ、サーバー・プロセッサ、メインフレーム・コンピュータ、マイクロプロセッサ、ソフトウェア・コード・セグメント、またはその組合せである。メディア・オブジェト（ｍｅｄｉａ ｏｂｊｅｃｔ）は、Ｄｕｂｌｉｎ Ｃｏｒｅ、ＭＰＥＧ‐７、ＸＭＬ、または他の開発されたリレーションシップ標準（代表的なメタデータが定義される場合）に従うメディア・オブジェクトの組合せからなる（サポートされるメタデータの形態は本発明の動作によって制約されない）。
【００２０】
メディア・オブジェクトのタイプには、オーディオ、ビデオ、テキスト、マルチメディア、ストリーミング・メディアが含まれる。メディア・オブジェクトのフォーマットには、ＲＥＡＬＡＵＤＩＯ（Ｒ）（米国における登録商標）、ＲＥＡＬＶＩＤＥＯ（Ｒ）（米国における登録商標）、ＲＥＡＬＭＥＤＩＡ（Ｒ）（米国における登録商標）、ＡＰＰＬＥ ＱＵＩＣＫＴＩＭＥ（Ｒ）（米国における登録商標）、ＭＩＣＲＯＳＯＦＴ ＷＩＮＤＯＷＳ（Ｒ）（米国および日本における登録商標） ＭＥＤＩＡ ＦＯＲＭＡＴ、ＱＵＩＣＫＴＩＭＥ（Ｒ）（米国における登録商標）、ＭＰＥＧ‐２ ＬＡＹＥＲ ＩＩＩ ＡＵＤＩＯ、およびＭＰ３（Ｒ）（米国における登録商標）が含まれる。例えば、本発明の或る実施例では、メディア・オブジェクトのタイプとフォーマットを決定するために、メディア・オブジェクトのファイル拡張子、ＭＩＭＥのタイプ、を評価し、メディア・オブジェクトのＵＲＩのパターンを認識し、メディア・オブジェクトを含むメタファイルを解析し、またはそれらの組合せによる。ＭＩＭＥ（Ｍｕｌｔｉｐｕｒｐｏｓｅ Ｉｎｔｅｒｎｅｔ Ｍａｉｌ Ｅｘｔｅｎｓｉｏｎｓ：多目的インターネット・メール拡張）は、インターネット上で一般に使用される標準を指しており、電子メールの通信に使用されるフォーマットを指定する。また、このＭＩＭＥフォーマットの標準は、ＨＴＴＰ（Ｈｙｐｅｒｔｅｘｔ Ｔｒａｎｓｆｅｒ Ｐｒｏｔｏｃｏｌ：ハイパーテキスト転送プロトコル）の一部としても使用される。ＨＴＴＰは、互いに通信するためにインターネット上でＷｅｂサーバーおよびＷｅｂブラウザのようなプロセッサで最もよく使用されている。メディア・オブジェクトのＵＲＩ（完全なＵＲＩが好ましい）におけるパターンの認識は、メディア・オブジェクトを含むメディア・メタファイルの構成と、その構成に対応するメタ（ｍｅｔａ）のタイプを決定するのに役に立つ。メタファイルは、テキスト読取り可能なファイル（ＡＳＣＩＩ、ＸＭＬ）であって、特定のメディア・タイプに対応する構成を含んでいる（例えば、Ｒｅａｌ ＮｅｔｗｏｒｋｓはＲＡＭまたはＳＭＩＬメタファイルを使用して、少なくとも１つのＲＥＡＬメディア・オブジェクトを記述し且つ包含する）。ＳＭＩＬ（Ｓｙｎｃｈｒｏｎｉｚｅｄ Ｍｕｌｔｉｍｅｄｉａ Ｉｎｔｅｇｒａｔｉｏｎ Ｌａｎｇｕａｇｅ：同期マルチメディア統合言語）ファイルはＨＴＭＬに類似するファイルであって、ＸＭＬシンタクス（ｓｙｎｔａｘ）を使用して、ビデオ、オーディオ、テキスト、グラフィック画像およびハイパーリンクを一まとめにする。上に挙げたソースからの情報はメディア・オブジェクトの符号化のファミリ（例えば、ＲＥＡＬＭＥＤＩＡ（Ｒ）（米国における登録商標）、ＷＩＮＤＯＷＳ（登録商標） ＭＥＤＩＡ ＰＬＡＹＥＲ（Ｒ）（米国における登録商標）、ＭＰ３（Ｒ）（米国における登録商標））、およびメディア・オブジェクトのストリーム・フォーマット（ＲＥＡＬ Ｇ２（Ｒ）（米国における登録商標）ＶＩＤＥＯ、ＷＩＮＤＯＷＳ（Ｒ）（米国および日本における登録商標）ＡＵＤＩＯ ４、ＭＰ３ＰＲＯ（Ｒ）（米国における登録商標））の分類に役立つ。
【００２１】
メディア・オブジェクトのタイプとフォーマットが分類されると、抽出器割り当てエージェント４２は、分類されたメディア・オブジェクトを選択し、それを多フォーマット抽出器４４内にある抽出器のうちの１つに割り当てる（ステップ２６）。抽出器割り当てエージェント４２は、受け取られたメディア・オブジェクトのタイプとフォーマットを決定できるソフトウェア・エンティティのプロセッサである。従って、抽出器割り当てエージェント４２は、パーソナル・コンピュータ、サーバー・プロセッサ、メインフレーム・コンピュータ、マイクロプロセッサ、ソフトウェア・コード・セグメント、またはそれらの組合せからなる。多フォーマット抽出器４４は複数の抽出器 （単一のデバイス内またはプログラム内にあることが好ましい） からなり、メタデータのような情報を各メディア・オブジェクトから抽出する。多フォーマット抽出器４４内の抽出器には、ＲＥＡＬＡＵＤＩＯ（Ｒ）（米国における登録商標）、ＲＥＡＬＶＩＤＥＯ（Ｒ）（米国における登録商標）、ＲＥＡＬＭＥＤＩＡ（Ｒ）（米国における登録商標）、ＡＰＰＬＥ ＱＵＩＣＫＴＩＭＥ（Ｒ）（米国における登録商標）、ＭＩＣＲＯＳＯＦＴ ＷＩＮＤＯＷＳ（Ｒ）（米国および日本における登録商標）、ＭＥＤＩＡ ＦＯＲＭＡＴ、ＱＵＩＣＫＴＩＭＥ（Ｒ）（米国における登録商標）、ＭＰＥＧ‐２ ＬＡＹＥＲ ＩＩＩ ＡＵＤＩＯ、およびＭＰ３（Ｒ）（米国における登録商標）フォーマットに適合する抽出器が含まれる。多フォーマット抽出器４４は、受け取られたメディア・オブジェクトのタイプとフォーマットを決定できるソフトウェア・エンティティのプロセッサである。従って、多フォーマット抽出器４４はパーソナル・コンピュータ、サーバー・プロセッサ、メインフレーム・コンピュータ、マイクロプロセッサ、ソフトウェア・コード・セグメント、あるいはそれらの組合せである。割り当てられた抽出器は、メディア・オブジェクトのメディア・フォーマットに従ってメディア・オブジェクトからメタデータのような情報を抽出する（ステップ２８）。
【００２２】
抽出された情報はコンパイラ４６で汎用データ構造の中にコンパイルされ、汎用データ構造のフォーマットは複数のメディア・オブジェクトのフォーマットと互換性があるものになる（ステップ３０）。すなわち、抽出されているメディア・オブジェクトのタイプとフォーマットに関りなく、抽出された情報は、その後のすべての処理に適合する単一のフォーマットにコンパイルされるので、各メディア・オブジェクトのタイプおよびフォーマットについて、別々のインタフェースとプロセッサの必要は無くなる。コンパイラ４６は、受け取られたメディア・オブジェクトのタイプとフォーマットを決定できるソフトウェア・エンティティのプロセッサである。従って、コンパイラ４６は、パーソナル・コンピュータ、サーバー・プロセッサ、メインフレーム・コンピュータ、マイクロプロセッサ、ソフトウェア・コード・セグメント、またはそれらの組合せである。
【００２３】
本発明の或る実施例では、抽出コマンドが多フォーマット抽出器４４に送られ、抽出された情報は、Ｊａｖａ（登録商標） Ｎａｔｉｖｅ Ｉｎｔｅｒｆａｃｅ（ＪＮＩ：ジャヴァ・ネイティブ・インタフェース）を使用するＪａｖａ（登録商標）プロセスにより汎用データ・フォーマットの中にコンパイルされる。Ｊａｖａ（登録商標）はよく知られているプログラミング言語であって、インターネットのＷｅｂページに埋め込まれるプログラムを書くのに普通に使用されている。Ｊａｖａ（登録商標）プログラムはストリームを使用し、Ｊａｖａ（登録商標）ストリームは、データとして視覚化され、Ｊａｖａ（登録商標）プログラムに供給されまたはＪａｖａ（登録商標）プログラムから受け取られる。ジャヴァ・ネイティブ・インタフェース（ＪＮＩ）はプログラミング・インタフェースであり、他の言語で書かれたアプリケーションとＪａｖａ（登録商標）アプリケーションのインタフェースをとる。「ｎａｔｉｖｅ」という用語は、ネイティブな方法をいう。ネイティブな方法とは、例えば、Ｃ、Ｃ＋＋、アセンブリのような、Ｊａｖａ（登録商標）以外の言語で書かれた機能（ｆｕｎｃｔｉｏｎ）である。従って、ＪＮＩは、ｎａｔｉｖｅな方法とＪａｖａ（登録商標）アプリケーションとのインタフェースをとるプログラミング・インタフェースである。本発明によれば、多フォーマット抽出器４４は、メタデータを抽出するために、Ｊａｖａ（登録商標）プロセスによって多フォーマット抽出器４４に配信される各ストリームのタイプ（すなわち、メディアのタイプおよびフォーマット）に対応する抽出器からなる。更に、抽出されたメタデータはコンパイラ４６で単一のストリームの中に組み込まれる。抽出されたメタデータは、Ｄｕｂｌｉｎ Ｃｏｒｅ、ＭＰＥＧ‐７、ＸＭＬ、あるいは他の開発されたリレーションシップ標準（代表的なメタデータが定義される場合）のような、メタデータ・オブジェクト標準に適合するようにコンパイルされる。本発明の別の実施例では、抽出されたメタデータは、スタイル・シート（ｓｔｙｌｅ ｓｈｅｅｔｓ）を使用してメディア・オブジェクト標準と適合するようにフォーマット化される。スタイル・シートはプログラミング・ツールであり、Ｗｅｂページのスタイル（フォント、色、余白、タイプフェースなど）をユーザ／プログラマが調整できるようにする。
【００２４】
抽出された情報は、検索システム、ユーザ、またはその両者に利用される（ステップ３２）。本発明の或る実施例では、抽出された情報はデータ・キュー（ｄａｔａ ｑｕｅｕｅ）に入れられて（ｅｎｑｕｅｕｅｄ）、検索システム内のすべてのエージェント（例えば、プロセッサ、コード・セグメント）に利用される。オプションで、抽出された情報はデータベース４８内に貯えられる（ステップ３４）。データベース４８はあらゆるタイプのメモリ、記憶およびデータベース管理用のリレーショナル・データベース管理システム、あるいはその組合せからなる。従って、データベース４８内に貯えられた情報はその後の処理のためにシステムで利用できる。
【００２５】
本発明は、コンピュータで実行される処理の形態で、且つそれらの処理を実行するための装置の形態で具体化される。また、本発明は、フロッピー（登録商標）ディスク、ＲＯＭ、ＣＤ‐ＲＯＭ、ハード・ドライブ、高密度ディスク、コンピュータで読み出し可能な他の蓄積媒体のような、有形のメディアにおいて具体化されるコンピュータ・プログラム・コードの形式で具体化される。コンピュータ・プログラム・コードがコンピュータの中にロードされコンピュータで実行されると、そのコンピュータは本発明を実施する装置となる。また、本発明は、コンピュータ・プログラムの形式で実行され、蓄積媒体内に貯えられ、コンピュータの中にロードされ、またはコンピュータで実行され、あるいは電線またはケーブルにより、光ファイバーにより、あるいは電磁放射によるなど、伝送媒体により送信される。コンピュータ・プログラムがコンピュータの中にロードされ、且つコンピュータで実行されると、そのコンピュータは本発明を実施する装置となる。汎用のプロセッサで実施されると、コンピュータ・プログラムのコード・セグメントは特定の論理回路を創出するようにプロセッサを構成する。
【図面の簡単な説明】
【図１】
相互に接続されたコンピュータ・システム・ネットワークの概略図である。
【図２】
本発明による統合された抽出を実行するプロセスの流れ図である。
【図３】
本発明による統合された抽出器の機能的ブロック図である。

Claims (21)

1. メディア・オブジェクト（ｍｅｄｉａ ｏｂｊｅｃｔ）から情報を抽出する方法であって、メディア・オブジェクトのフォーマットを決定するステップと、
   前記決定されたフォーマットに適合する抽出器を選択するステップと、
   フォーマットに適合する前記抽出器を使用して前記メディア・オブジェクトから情報を抽出するステップと、
   汎用データ構造のフォーマットが複数のメディア・オブジェクトのフォーマットに適合している、前記汎用データ構造に従って前記抽出された情報をコンパイルするステップと、からなる前記情報抽出方法。
2. 前記メディア・オブジェクトがマルチメディアとストリーミング（ｓｔｒｅａｍｉｎｇ）メディアのうちの少なくとも１つからなる、請求項１記載の方法。
3. 前記抽出された情報が、前記メディア・オブジェクトに関連するメタデータ（ｍｅｔａｄａｔａ）からなる、請求項１記載の方法。
4. メディア・オブジェクトのフォーマットを決定する前記ステップで、前記メディア・オブジェクトのファイル拡張子、前記メディア・オブジェクトの多目的インターネット・メール拡張（ＭＩＭＥ）タイプのうちの少なくとも１つを評価し、前記メディア・オブジェクトのＵＲＩにおけるパターンを認識し、前記メディア・オブジェクトを含むメタファイル（ｍｅｔａｆｉｌｅ）を解析する、請求項１記載の方法。
5. 前記メディア・オブジェクトのフォーマットがＤｕｂｌｉｎＣｏｒｅ、ＭＥＰＧ‐７、ＸＭＬ、および開発されたリレーションシップ標準（代表的メタデータが定義される場合）からなるグループから選択される少なくとも１つの標準に適合する、請求項１記載の方法。
6. メディア・オブジェクトから情報を抽出するシステムであって、メディア・オブジェクトのフォーマットを決定するメディア・オブジェクト分類器（４０）と、
   前記決定されたフォーマットに適合する抽出器を選択する抽出器割り当てエージェント（４２）と、
   複数の抽出器のうち少なくとも１つがフォーマットに適合する前記抽出器であって、該フォーマット適合抽出器が前記メディア・オブジェクトから情報を抽出する、前記複数の抽出器からなる多フォーマット抽出器（４４）と、
   汎用データ構造のフォーマットが複数のメディア・オブジェクトのフォーマットと互換性がある、前記汎用データ構造に従って前記抽出された情報をコンパイルするコンパイラ（４６）と、からなる前記システム。
7. 前記抽出された情報を記憶するデータベース（４８）を更に含む、請求項６記載のシステム。
8. 前記メディア・オブジェクトがマルチメディアとストリーミング・メディアのうち少なくとも１つを含む、請求項６記載のシステム。
9. 前記抽出された情報が前記メディア・オブジェクトに関連するメタデータ（ｍｅｔａｄａｔａ）を含む、請求項６記載のシステム。
10. 前記メディア・オブジェクト分類器（４０）が、前記メディア・オブジェクトのファイル拡張子、前記メディア・オブジェクトの多目的インターネット・メール拡張（ＭＩＭＥ）タイプのうち少なくとも１つを評価して、前記メディア・オブジェクトのフォーマットを決定し、前記メディア・オブジェクトのＵＲＩのパターンを認識し、前記メディア・オブジェクトを含むメタファイル（ｍｅｔａｆｉｌｅ）を解析する、請求項６記載のシステム。
11. 前記抽出された情報が前記メディア・オブジェクトに関連するメタデータを含む、請求項５記載のシステム。
12. プロセッサにメディア・オブジェクトから情報を抽出させるためのプログラムが収められている、プログラム読み出し可能な媒体であって、
    前記プロセッサにメディア・オブジェクトのフォーマットを決定させる手段と、
    前記決定されたフォーマットに適合する抽出器を前記プロセッサに選択させる手段と、
    フォーマット適合する前記抽出器を使用し前記プロセッサに前記メディア・オブジェクトから情報を抽出させる手段と、
    汎用データ構造のフォーマットが複数のメディア・オブジェクトのフォーマットと互換性がある、前記汎用データ構造に従って前記プロセッサに前記抽出された情報をコンパイルさせる手段と、からなる、前記プログラム読み出し可能な媒体。
13. 前記メディア・オブジェクトがマルチメディアとストリーミング（ｓｔｒｅａｍｉｎｇ）メディアのうちの少なくとも１つを含む、請求項１２記載のプログラム読み出し可能な媒体。
14. 前記抽出された情報が前記メディア・オブジェクトに関連するメタデータを含む、請求項１２記載のプログラム読み出し可能な媒体。
15. メディア・オブジェクトのフォーマットを前記プロセッサに決定させる前記手段が、前記メディア・オブジェクトのファイル拡張子、多目的インターネット・メール拡張（ＭＩＭＥ）タイプのうち少なくとも１つを評価し、前記メディア・オブジェクトのＵＲＩのパターンを認識し、前記メディア・オブジェクトを含むメタファイルを解析する、請求項１２記載のプログラム読み出し可能な媒体。
16. 前記メディア・オブジェクトのフォーマットがＤｕｂｌｉｎ Ｃｏｒｅ、ＭＰＥＧ‐７、ＸＭＬ、および開発されたリレーションシップの標準（代表的メタデータが定義される場合）からなるグループから選択される少なくとも１つの標準に適合する、請求項１２記載のプログラム読み出し可能な媒体。
17. 搬送波の中にあるデータ信号であって、
    メディア・オブジェクトのフォーマットを決定するための、フォーマット決定コード・セグメント（ｃｏｄｅ ｓｅｇｍｅｎｔ）と、
    前記決定されたフォーマットに適合する抽出器を選択するための、抽出器選択コード・セグメントと、
    前記フォーマット適合抽出器を使用して前記メディア・オブジェクトから情報を抽出するための、抽出用コード・セグメントと、
    汎用データ構造のフォーマットが複数のメディア・オブジェクトのフォーマットと互換性がある、前記汎用データ構造に従って前記抽出された情報をコンパイルするための、コンパイル用コード・セグメントと、からなる前記データ信号。
18. 前記メディア・オブジェクトがマルチメディアとストリーミング・メディアのうち少なくとも１つを含む、請求項１７記載のデータ信号。
19. 前記抽出された情報が前記メディア・オブジェクトに関連するメタデータを含む、請求項１７記載のデータ信号。
20. 前記フォーマット決定コード・セグメントが、前記メディア・オブジェクトのファイル拡張子、前記メディア・オブジェクトの多目的インターネット拡張（ＭＩＭＥ）タイプのうち少なくとも１つを評価し、前記メディア・オブジェクトのＵＲＩのパターンを認識し、前記メディア・オブジェクトを含むメタファイルを解析する、請求項１７記載のデータ信号。
21. 前記メディア・オブジェクトのフォーマットがＤｕｂｌｉｎ Ｃｏｒｅ、ＭＰＥＧ‐７、ＸＭＬ、および開発されたリレーションシップの標準（代表的メタデータが定義される場合）からなるグループから選択される少なくとも１つの標準に適合する、請求項１７記載のデータ信号。

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