JP2005345502A - 印刷版製造装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 処理効率を向上できるようにすること。
【解決手段】 現像行程の実行時に、現像用ブラシ13で感光面全体を擦ることが可能な位置で感光性樹脂版10を静止させるようにした。そのため、現像行程の開始時に、感光性樹脂版10の感光面全体に擦り出し動作を行うことができ、また、現像行程の開始前に、現像行程の開始位置に感光性樹脂版10を素早く移動させることで、一定速度で通過する感光性樹脂版10の前端側から未露光部分の樹脂を順次擦り出す方法に比べ、単位時間当たりの現像面積、つまり、現像効率を向上することができ、その結果、単位時間当たりの処理面積、つまり、全体として処理効率を向上することができる。
【選択図】 図6

Description

本発明は、印刷図柄、あるいは印刷図柄の周囲の部分が露光された(露光行程が終了した)感光性樹脂版を搬送手段で搬送すると共に、その搬送される感光性樹脂版に、現像液を供給しつつ未露光部分の樹脂を現像用ブラシで擦り出す現像行程と、その現像行程で付着した現像液をリンス液で洗い流す水洗行程と、その水洗行程で付着したリンス液を取り除く水切り行程とを順次実行して印刷版を製造する印刷版製造装置に関する。
従来、この種の印刷版製造装置にあっては、露光行程が終了した複数の感光性樹脂版を一定方向に等速度で順次搬送し、それら複数の感光性樹脂版それぞれを、現像行程と水洗行程と水切り行程とをそれぞれ実行可能な複数の装置を順次通過させるものがある。
このような現像行程を実行可能な装置では、一般に、その装置を通過する感光性樹脂版の感光面に現像液供給用ノズルから現像液を供給し、その現像液で前記感光性樹脂版の未露光部分の樹脂を膨潤するようになっている。そして、その膨潤された未露光部分の樹脂を、前記感光性樹脂版の搬送方向と直行する方向に伸びているロールブラシで、前記感光性樹脂版の前端側から順次擦り出すようになっている(例えば、特許文献1参照)。
特開10−319607号公報
しかしながら、上記従来の印刷版製造装置にあっては、一定速度で通過する感光性樹脂版の未露光部分の樹脂を前端側から順次擦り出すようになっているため、例えば、現像行程の開始時には、前記感光性樹脂版の前端側の樹脂にのみ擦り出し動作が行われ、後端側の樹脂にはいずれの行程も実行されない状態(待ち状態)が生じてしまう。それゆえ、単位時間当たりの現像面積、つまり、処理効率が悪化してしまい、その結果、全体として単位時間当たりの処理量、つまり、処理効率が悪化してしまうという問題があった。
そこで、本発明は、上記従来の技術の問題点を解決することを目的とするものであって、処理効率を向上することができる印刷版製造装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、第1の発明である印刷版製造装置は、所定部分が露光された感光性樹脂版を搬送手段で搬送すると共に、その搬送される感光性樹脂版に、現像液を供給しつつ未露光部分の樹脂を現像用ブラシで擦りだす現像行程と、その現像行程で付着した現像液をリンス液で洗い流す水洗行程と、その水洗行程で付着したリンス液を取り除く水切り行程とを順次実行して印刷版を製造する印刷版製造装置であって、前記現像用ブラシは、前記感光性樹脂版の感光面以上の大きさであり、前記搬送手段は、前記現像行程の実行時には、前記現像用ブラシで前記感光面全体を擦ることが可能な位置で前記感光性樹脂版を静止させることを特徴とする。なお、感光性樹脂版を露光する方法としては、印刷図柄を露光する方法や、印刷図柄の周囲の部分を露光する方法等を挙げることができる。
この第1の発明によれば、現像行程の開始時に、感光性樹脂版の感光面全体に擦り出し動作を行うことができる。そのため、現像行程の開始前に、現像行程の開始位置に感光性樹脂版を素早く移動させることで、一定速度で通過する感光性樹脂版の前端側から未露光樹脂を順次擦り出す方法に比べ、単位時間当たりの現像面積、つまり、現像効率を向上することができ、その結果、全体として処理効率を向上することができる。
また、第2の発明である印刷版製造装置にあっては、前記現像液を収容する現像液収容手段と、前記現像行程の実行時に、前記現像液収容手段に収容されている現像液を前記感光性樹脂版に供給する現像液供給手段と、前記供給された現像液を前記現像液収容手段に再び収容させる現像液再収容手段と、前記現像液収容手段に収容されている現像液から前記未露光部分の樹脂の固化物を除去する固化物除去手段と、前記現像液収容手段に現像液を補充可能な現像液補充手段とを備えたことを特徴とする。なお、現像液の補充タイミングとしては、現像行程等の各行程の実行中や、全行程の終了時等を挙げることができる。
この第2の発明によれば、現像液収容手段に現像液を補充することで、現像液の濃度を現像に適切な範囲に保つことができる。そのため、現像用ブラシで擦り出された樹脂が、現像液の有効成分を取り込んで固化し、現像液の寿命が短くなってしまう不具合を防止することができる。その結果、多数の印刷版の製造に、現像液を循環使用することができ、廃棄する現像液の量を少なくし、現像液の廃棄処分コストを小さくすることができる。
さらに、第3の発明である印刷版製造装置にあっては、前記固化物除去手段は、前記現像液収容手段に収容された現像液から前記未露光部分の樹脂の固化物を除去するためのフィルタが内面に配されたバスケットと、そのバスケット内に前記樹脂が溶出された現像液を送液する現像液送液手段と、その現像液送液手段で送液された現像液を前記フィルタに押しつける遠心力が生じるように前記バスケットを回転させるバスケット回転手段とを備えたことを特徴とする。なお、バスケットの回転方法としては、現像液をバスケット内のフィルタに押しつけるものであればよく、例えば、回転軸が鉛直上方に伸びているものであってもよいし、鉛直上方から傾いた方向に伸びているものであってもよい。
この第3の発明によれば、バスケットを回転させることで、バスケット内に送液された現像液に遠心力を与え、現像液をフィルタに押しつけることができる。そのため、現像液に混入している樹脂の固化物(以下、「スカム」とも呼ぶ。)をフィルタに堆積させ、現像液のみをフィルタに通過させることができる。その結果、例えば、スカムがフィルタに大量に堆積したときには、バスケットの回転速度を大きくすることで、現像液をフィルタに押しつける力、つまり、濾過圧力を大きくすることができ、送液ポンプの吐出圧力を大きくすることで濾過圧力を大きくするものに比べ、送液のための機構にかかる圧力を小さくすることができる。したがって、その機構全体の耐圧性を大きくする必要がなく、簡単で小型な構成で、フィルタのメンテナンス作業の頻度を少なくすることができる。
また、第4の発明である印刷版製造装置にあっては、前記リンス液を収容するリンス液収容手段と、前記洗い流し行程の実行時に、前記リンス液収容手段に収容されているリンス液で前記感光性樹脂版に付着している現像液を洗い流す洗い流し手段と、前記現像液を洗い流したリンス液を前記リンス液収容手段に再び収容させるリンス液再収容手段と、前記リンス液収容手段にリンス液を補充可能なリンス液補充手段とを備えたことを特徴とする。なお、リンス液としては、現像液を洗い流すことができるものであればよく、例えば、現像液が水性のものである場合には、単なる水道水等を用いることができる。
この第4の発明によれば、リンス液の一部が大気中に蒸発したときに、その蒸発したリンス液を補充することができ、その結果、リンス液を循環使用することができる。
また、第5の発明である印刷版製造装置にあっては、前記リンス液を収容するリンス液収容手段と、前記洗い流し行程の実行時に、前記リンス液収容手段に収容されているリンス液で前記感光性樹脂版に付着している現像液を洗い流す洗い流し手段と、前記現像液を洗い流したリンス液を前記リンス液収容手段に再び収容させるリンス液再収容手段と、前記リンス液収容手段に収容されているリンス液を前記現像液収容手段に収容させることが可能な現像液薄め手段を備えたことを特徴とする。
この第5の発明によれば、現像液の有効成分を補充し、現像液の濃度が高くなってしまったときに、現像液の濃度が適切な範囲に保たれるように、現像液を希釈することができる。また、その希釈のため水源として使用済みのリンス液を用いるようにしたため、廃棄するリンス液の量を少なくし、リンス液の廃棄処分コストを小さくすることができる。
さらに、第6の発明である印刷版製造装置にあっては、表面に凹凸があるブラシ洗浄用シートに前記現像用ブラシを擦りつける擦りつけ手段を備えたことを特徴とする。
この第6の発明によれば、ブラシ洗浄用シートに現像用ブラシを擦りつけることで、現像用ブラシに付着している異物を除去することができる。そのため、ブラシ隙間の樹脂濃度が上昇し、それらの樹脂の固化物、つまり、スカムが現像用ブラシに付着したとしても、そのスカムを適切に除去することができる。その結果、感光性樹脂版の未露光部分の樹脂を擦り出すときに、現像用ブラシに付着している固化物が感光性樹脂版板に転移してしまうことを防止することができ、その転移による印刷版の不良を防止することができる。
この第7の発明によれば、前記水切り行程が実行された感光性樹脂版を収容する収容水槽と、前記収容水槽に収容されている感光性樹脂版からリンス液を除去するリンス液除去手段と、そのリンス液が除去されたのち前記収容水槽内に水を注入する注水手段と、その注水手段で水が注入されたのち前記収容水槽に収容されている感光性樹脂版に活性光線を照射する光線照射手段と、その光線照射手段で活性光線が照射されたのち前記収容水槽内の水を排出する排水手段と、その排水手段で水が排出されたのち前記収容水槽内に収容されている感光性樹脂版から水を除去する水除去手段とを備えたことを特徴とする。なお、活性光線としては、波長域300〜400nmの紫外光や、波長域300〜400n mで最大エネルギー強度を発生する紫外光を挙げることができる。また、光線照射手段としては、低圧水銀灯、高圧水銀灯、メタルハライドランプ、紫外光蛍光灯、カーボンアーク灯、キセノンランプ及びジルコニウムランプ等を挙げることができる。
一方、第8の発明である印刷版製造装置にあっては、所定部位が現像された感光性樹脂版を収容する収容水槽と、前記収容水槽内に水を注入する注水手段と、その注水手段で水が注入されたのち前記収容水槽に収容されている感光性樹脂版に活性光線を照射する光線照射手段と、その光線照射手段で活性光線が照射されたのち前記収容水槽内の水を排出する排水手段と、その排水手段で水が排出されたのち前記収容水槽に収容されている感光性樹脂版から水を除去する水除去手段とを備えたことを特徴とする。
これら第7及び第8の発明によれば、感光性樹脂版を水に浸漬して後露光する行程、つまり、水中後露光行程を行った水槽内で、水中後露光行程で付着した水を除去する行程(感光性樹脂版を乾燥させる工程)を実行することができる。そのため、収容水槽から感光性樹脂版を取り出すときに、感光性樹脂版に付着している水が作業場に滴り落ちてしまうことはなく、その水で作業環境が汚れてしまうことを防止することができる。
以下、本発明の印刷版製造装置の一実施形態を図面に基づいて説明する。
この印刷版製造装置は、印刷図柄に対応する部分が露光された感光性樹脂版10が印刷版搬送台8に載置されると、その載置された感光性樹脂版10に現像行程、水洗行程及び水切り行程を順次実行する。また、その水切り行程まで終了した感光性樹脂版10が印刷版収容水槽23に載せ替えられると、その載せ替えられた感光性樹脂版10に第1乾燥工程、水中後露光行程及び第2乾燥工程を順次実行することで、印刷版を製造する。
<印刷版製造装置の構成>
図1〜3は、本実施形態の印刷版製造装置の本体部の外観を示す図であって、それぞれ側面図、平面図及び正面図である。また、図4は、本体部の印刷板搬送台及び印刷版収容水槽の要部拡大図である。さらに、図5は、本体部とは別の場所に配置されているタンクユニットの外観を示す側面図及び正面図である。また、図6は、本実施形態の印刷版製造装置の内部構成を示すブロック図である。これら図1〜6に示すように、印刷版製造装置1は、印刷版搬送部2、現像行程実行部3、水洗及び水切り行程実行部4、水中後露光実行部5、タンクユニット6及び制御盤7を含んで構成される。なお、感光性樹脂版10は、支持体層の上に、親水性ポリマや疎水性ポリマ、光重合性不飽和単量体、光重合開始剤等を混合した感光性樹脂組成物からなる層(樹脂層)と、薄い可とう性フィルムからなる層(スリップ層、保護層)とが積層されて平面視長方形状に形成される。
これらのうち、印刷版搬送部2は、印刷版搬送台8及び搬送台移動機構9を含んで構成される。また、印刷版搬送台8は、感光性樹脂版10の短辺の方向が搬送台移動機構9による印刷版搬送台8の搬送方向(以下、「搬送台搬送方向」とも呼ぶ。)に沿い且つ長辺の方向が搬送台搬送方向と直交する方向に沿うように、印刷図柄に対応する部分が露光された(露光行程が終了した)感光性樹脂版10を上面に張りつけ可能な粘着シート11が設けられている。また、印刷版搬送台8は、現像行程で、感光性樹脂版10の表面に付着した水性現像液16(後述)が水洗及び水切り行程実行部4に流れ込まないように搬送台搬送方向の前側(前進時に前端となる側、現像行程実行部3側)が下方に傾いて(例えば、10度)設けられている。
さらに、搬送台移動機構9は、印刷版搬送台8を水平面内前後方向(搬送台搬送方向)に移動可能な機構である。そして、制御盤7から搬送台送り指令(後述)が出力されると、印刷版搬送台8に張りつけられた感光性樹脂版(以下、「搬送樹脂版」とも呼ぶ。)10が水洗及び水切り行程実行部4を通過して現像行程実行部3に素早く(後退移動時の速度の2倍の速度で)移動するように印刷版搬送台8を前進移動させ、現像用ブラシ13で感光面全体を擦ることが可能な位置、つまり、現像用ブラシ13の平面視中心部に感光性樹脂版10の平面視中心部が一致する位置で印刷版搬送台8(搬送樹脂版10)を静止させる。また、搬送台移動機構9は、制御盤7から搬送台戻し指令(後述)が出力されると、搬送樹脂版10が水洗及び水切り行程実行部4を通過して一定の速度で元の位置に移動するように印刷版搬送台8を後退移動させる。
さらに、現像行程実行部3は、現像液供給用ノズル12、現像用ブラシ13、ブラシ駆動機構14及び現像液回収部15を含んで構成される。また、現像液供給用ノズル12は、搬送樹脂版10の未露光部分、つまり、印刷図柄が露光されている部分の周囲の部分の樹脂が膨潤するように、現像液第1送液ポンプ39(後述)を経て、現像液用電磁弁40(後述)から送液される水性現像液16、つまり、現像液収容タンク35(後述)に収容されている水性現像液16を搬送樹脂版10の上面(感光面)に均一に注ぎかける。
さらに、現像用ブラシ13は、ブラシ基台13a及びブラシ毛材13bを含んで構成される。ブラシ基台13aは、短辺の方向が搬送台搬送方向に沿い且つ長辺の方向が搬送台搬送方向と直交する方向に沿う平面視長方形状に形成されている。そして、ブラシ基台13aは、短辺及び長辺のそれぞれが感光性樹脂版10の短辺及び長辺よりも長く、つまり、感光性樹脂版10よりも大きく(感光性樹脂版10を覆うように)形成されている。
また、ブラシ毛材13bは、ブラシ基台13aの下面全体に均一に植えられている。そして、ブラシ毛材13bは、現像用ブラシ13の平面視中心部に感光性樹脂版10の平面視中心部が一致する位置に印刷版搬送台8(搬送樹脂版10)が移動されると、その移動された搬送樹脂版10の上面(感光面全体)に毛先が接する長さとなっている。
さらに、ブラシ駆動機構14は、制御盤7からブラシ駆動指令(後述)が出力されると、水性現像液16で膨潤された搬送樹脂版10の感光面全体の未露光部分の樹脂が現像用ブラシ13で同時に擦り出されるように、現像用ブラシ13を水平面内で偏心円運動させる。また、ブラシ駆動機構14は、制御盤7からブラシ駆動停止指令(後述)が出力されると、現像用ブラシ13の偏心円運動を停止させる。さらに、ブラシ駆動機構14は、制御盤7からブラシ洗浄指令(後述)が出力されると、現像用ブラシ13に付着している樹脂や樹脂の固化物(以下、「スカム」とも呼ぶ。)がブラシ洗浄シート(後述)に擦りつけられ、それら樹脂やスカムが現像用ブラシ13から取り除かれるように、現像用ブラシ13を偏心円運動させる。
また、現像液回収部15は、現像行程実行部3の最下部に入り口が形成され、現像液収容タンク35(後述)の上方に出口が形成された管付きの漏斗状の部材である。そして、現像液回収部15は、現像行程中に搬送樹脂版10から滴り落ちてくる水性現像液16、つまり、未露光部分から除去された樹脂が溶出している水性現像液16を集め、その集められた水性現像液16を現像液収容タンク35(後述)に注ぎ入れる。
また、水洗及び水切り行程実行部4は、リンス液噴霧ノズル17、水切りロール群18及び19、圧気噴射ノズル20及びリンス液回収部21を含んで構成される。また、リンス液噴霧ノズル17は、現像行程で搬送樹脂版10に付着した水性現像液16が洗い流されるように、リンス液送液ポンプ53(後述)を経て、リンス液用電磁弁54(後述)から送液されるリンス液(例えば、水道水)22、つまり、リンス液収容タンク37(後述)に収容されているリンス液22を搬送樹脂版10の上面に噴霧する。
さらに、水切りロール群18及び19は、搬送樹脂版10に付着している水性現像液16やリンス液22がふき取られるように、水洗及び水切り行程実行部4を通過する搬送樹脂版10の上面に接する位置に配置されている。また、圧気噴射ノズル20は、制御盤7から圧気噴射指令(後述)が出力されると、水洗行程で搬送樹脂版10に付着したリンス液22が吹き飛ぶように、圧縮空気を圧気噴射ノズル20の真下を通過する搬送樹脂版10の上面に順次吹きつける。また、圧気噴射ノズル20は、制御盤7から圧気噴射停止指令(後述)が出力されると、圧縮空気の吹きつけを停止する。
さらに、リンス液回収部21は、水洗及び水切り行程実行部4の最下部に入り口が形成され、リンス液収容タンク37(後述)の開口部の上方に出口が形成された管付きの漏斗状の部材である。そして、リンス液回収部21は、水洗行程で水性現像液16の洗い流しに用いられたリンス液22、つまり、水洗行程中及び水切り行程中に搬送樹脂版10から滴り落ちてくるリンス液22及び吹き飛ばされたリンス液22を集め、その集められたリンス液22をリンス液収容タンク37(後述)に注ぎ入れる(再び収容させる)。
また、水中後露光実行部5は、印刷版収容水槽23、殺菌線(GL)ランプ24、紫外光(CL)ランプ25、送風ファン26、パネルヒータ27、水切りロール28、レベルセンサ30、給水電磁弁31及び排水ポンプ32を含んで構成される。また、印刷版収容水槽23は、リンス液22が吹き飛ばされ且つふき取られた(水切り行程が終了した)感光性樹脂版10を底部上面に張りつけ可能な粘着シート29が設けられている。
さらに、殺菌ランプ24は、印刷版収容水槽23の上方に設けられている。そして、殺菌ランプ24は、制御盤7から紫外光照射指令(後述)が出力されると、第1波長域200〜300nmの紫外光を印刷版収容水槽23内、つまり、印刷版収容水槽23の底部に張りつけられた感光性樹脂版(以下、「底部樹脂版」とも呼ぶ。)10の表面の粘着性が除去されるように照射する。さらに、殺菌ランプ24は、制御盤7から紫外光照射停止指令(後述)が出力されると、紫外光の照射を停止する。
また、紫外光ランプ25は、印刷版収容水槽23及び殺菌ランプ24の上方に設けられている。そして、紫外光ランプ25は、制御盤7から紫外光照射指令(後述)が出力されると、第2波長域300〜400nmでエネルギー強度が最大となる紫外光を印刷版収容水槽23内、つまり、底部樹脂版10の粘着性が除去されるように、第2波長域でエネルギー強度が最大となる紫外光を底部樹脂版10に照射する。さらに、紫外光ランプ25は、制御盤7から紫外光照射停止指令(後述)が出力されると、紫外光の照射を停止する。
また、送風ファン26は、印刷版収容水槽23の上蓋に設けられている。そして、制御盤7から冷却送風指令(後述)が出力されると、殺菌ランプ24及び紫外光ランプ25が冷却されるように殺菌ランプ24及び紫外光ランプ25に送風する。また、送風ファン26は、制御盤7から乾燥送風指令(後述)が出力されると、底部樹脂版10に付着している水分の乾燥が早まるように、底部樹脂版10に高出力で送風する。
さらに、パネルヒータ27は、印刷版収容水槽23の底部の下方に設けられている。そして、パネルヒータ27は、制御盤7から乾燥加熱指令(後述)が出力されると、底部樹脂版10に付着している水分の乾燥が早まるように底部樹脂版10加熱する。また、パネルヒータ27は、制御盤7から加熱停止指令(後述)が出力されると、底部樹脂版10の加熱を停止する。
また、水切りロール28は、底部樹脂版10に付着している水分がふき取られるように、底部樹脂版10の上面に接する位置に配置されている。また、水切りロール28は水切りロール駆動機構33に接続され、その水切りロール駆動機構33は、制御盤7からロール移動指令(後述)が出力されると、水洗行程で底部樹脂版10に付着した水分がふき取られるように、水切りロール28を底部樹脂版10上で往復移動させる。また、水切りロール駆動機構33は、制御盤7からロール移動停止指令(後述)が出力されると、水切りロール28の往復移動を停止させる。
さらに、レベルセンサ30は、印刷版収容水槽23に収容されている水34の液面の高さを検出し、その検出結果を給水電磁弁31に出力する。また、給水電磁弁31は、制御盤7から給水指令(後述)が出力されると、レベルセンサ30の検出結果に基づいて、底部樹脂版10が完全に浸漬するように印刷版収容水槽23内に水34を供給する。
また、排水ポンプ32は、制御盤7から排水指令(後述)が出力されると、印刷版収容水槽23に収容されている水34を全て外部に排出する。
さらに、タンクユニット6は、現像液収容タンク35、高濃度現像液収容タンク36及びリンス液収容タンク37を含んで構成される。また、現像液収容タンク35は、水性現像液16を収容するタンクであって、ヒータ38、現像液第1送液ポンプ39、現像液用電磁弁40、レベルセンサ41、現像液第2送液ポンプ42及び遠心濾過器43を含んで構成される。また、ヒータ38は、制御盤7から現像液温度調整指令(後述)が出力されると、現像液収容タンク35に収容されている水性現像液16の温度が所定温度範囲(水性現像液16が効果的に作用する温度範囲、例えば、20度〜80度(より好ましくは40度〜60度))となるように水性現像液16を加熱調整する。
また、現像液第1送液ポンプ39は、制御盤7から現像液送液指令(後述)が出力されると、現像液収容タンク35に収容されている水性現像液16を現像液用電磁弁40に送液する。また、現像液第1送液ポンプ39は、制御盤7から現像液送液停止指令(後述)が出力されると、水性現像液16の送液を停止する。
また、現像液用電磁弁40は、制御盤7から現像液供給用ノズル送液指令(後述)が出力されると、現像液第1送液ポンプ39から送液される水性現像液16を現像液供給用ノズル12に送液する。さらに、現像液用電磁弁40は、制御盤7から現像液収容タンク攪拌指令(後述)が出力されると、現像液収容タンク35に収容されている水性現像液16が水流で攪拌されるように、現像液第1送液ポンプ39から送液される水性現像液16を現像液収容タンク35に送液する(戻す)。
また、現像液第2送液ポンプ42は、制御盤7から遠心濾過器送液指令(後述)が出力されると、現像液収容タンク35に収容されている水性現像液16を遠心濾過器43のバスケット44(後述)内に送液する。
さらに、遠心濾過器43は、バスケット44、濾過液受槽45、濾過液送液ポンプ46及びレベルセンサ47を含んで構成される。また、バスケット44は、水性現像液16に混入しているスカムを通過させず且つ水分だけを通過させるスカム吸着材48が内面全体に配されている。また、バスケット44はバスケット駆動機構(不図示)に接続され、そのバスケット駆動機構(不図示)は、制御盤7から濾過器回転開始指令(後述)が出力されると、バスケット44内に送液された水性現像液16に遠心力を与え、水性現像液16がスカム吸着材48に押しつけられるように、バスケット44を回転させる。また、バスケット駆動機構(不図示)は、バスケット44の重量、つまり、スカム吸着材48に捕集されたスカムの堆積量が大きくなると、バスケット44の回転速度を増大させる。
また、濾過液受槽45は、遠心濾過器43の最下部に設けられ、スカム吸着材48で水性現像液16に混入しているスカムが捕集された濾過液、つまり、スカム吸着材48を通過した水性現像液16のみを受けて収容する。また、レベルセンサ47は、濾過液受槽45に収容されている水性現像液16の液面の高さを検出し、その検出結果を濾過液送液ポンプ46に出力する。また、濾過液送液ポンプ46は、制御盤7から濾過液送液指令(後述)が出力されると、レベルセンサ47の検出結果に基づいて、濾過液受槽45に収容されている水性現像液16を現像液収容タンク35に送液する。
さらに、高濃度現像液収容タンク36は、スカムを溶出することができる程度に濃い、つまり、通常の水性現像液16よりも濃度の高い水性現像液16を収容するタンクであって、ヒータ49、高濃度現像液送液ポンプ50、高濃度現像液用電磁弁51及びレベルセンサ52を含んで構成される。また、ヒータ49は、制御盤7から高濃度現像液温度調整指令(後述)が出力されると、高濃度現像液収容タンク36に収容されている水性現像液16の温度が所定温度範囲となるように水性現像液16を加熱調整する。
また、高濃度現像液送液ポンプ50は、制御盤7から現像液送液指令(後述)が出力されると、高濃度現像液収容タンク36に収容されている水性現像液16を高濃度現像液用電磁弁51に送液する。また、高濃度現像液用電磁弁51は、制御盤7から高濃度現像液供給用ノズル送液指令(後述)が出力されると、高濃度現像液送液ポンプ50から送液される水性現像液16を現像液供給用ノズル12に送液する。さらに、高濃度現像液用電磁弁51は、制御盤7から高濃度現像液収容タンク攪拌指令(後述)が出力されると、高濃度現像液収容タンク36に収容されている水性現像液16が水流で攪拌されるように、高濃度現像液送液ポンプ50から送液される水性現像液16を高濃度現像液収容タンク36に送液する(戻す)。
また、レベルセンサ52は、高濃度現像液収容タンク36に収容されている水性現像液16の液面の高さを検出し、その検出結果を制御盤7に出力する。
また、リンス液収容タンク37は、リンス液22を収容するタンクであって、リンス液送液ポンプ53、リンス液用電磁弁54及びレベルセンサ55を含んで構成される。また、リンス液送液ポンプ53は、制御盤7からリンス液送液指令(後述)が出力されると、リンス液収容タンク37に収容されているリンス液22をリンス液用電磁弁54に送液する。さらに、リンス液送液ポンプ53は、制御盤7からリンス液送液停止指令(後述)が出力されると、リンス液22の送液を停止する。
さらに、リンス液用電磁弁54は、制御盤7からリンス液噴霧指令(後述)が出力されると、リンス液22が搬送樹脂版10の上面に噴霧されるように、リンス液送液ポンプ53から送液されるリンス液22をリンス液噴霧ノズル17に送液する。また、リンス液用電磁弁54は、制御盤7からタンク収容指令(後述)が出力されると、現像液収容タンク35に収容されている水性現像液16が適切な濃度に薄まるように、つまり、リンス液収容タンク37に収容されているリンス液22が水性現像液16の水源となるように、リンス液送液ポンプ53から送液されるリンス液22を現像液収容タンク35に送液する。
また、レベルセンサ55は、リンス液収容タンク37に収容されているリンス液22の液面の高さを検出し、その検出された液面の高さが予め定められた所定高さより低いか否かを判定する。そして、レベルセンサ55は、前記液面の高さが所定の高さより低い場合には、液面の高さが所定高さとなるように給水弁(不図示)に水道水を供給させる。
このように、本実施形態の印刷版製造装置1によれば、リンス液22の液面高さが所定高さより低いときに給水するようにしたため、リンス液22の液面高さを適切な範囲に保つことができる。そのため、リンス液22が大気中に蒸発したときに、その蒸発したリンス液22を補充することができ、その結果、リンス液22を循環使用することができる。
さらに、制御盤7は、マイクロコンピュータであって、運転準備開始ボタン56、現像開始ボタン57、水中後露光開始ボタン58及びブラシ洗浄開始ボタン59を含んで構成される。そして、制御盤7は、運転準備開始ボタン56、現像開始ボタン57、水中後露光開始ボタン58及びブラシ洗浄開始ボタン59のいずれかが押し込み操作されると、各ボタン56〜59に対応するプログラムやデータを記憶装置(不図示)からそれぞれ読み込み、その読み込んだプログラムやデータをワークエリア(不図示)に展開し、現像行程、水洗行程、水切り行程、乾燥工程、水中後露光行程及び乾燥工程を行ったり、現像用ブラシ13を洗浄したりするように各部を制御する後述する運転準備処理、現像処理、後露光処理及びブラシ洗浄処理を実行する。
<制御盤で実行される各種処理の内容>
次に、制御盤7で実行される運転準備処理を、図7のフローチャートに従って説明する。この運転準備処理は、運転準備開始ボタン56が押し込み操作されると実行される処理であって、まずそのステップS101では、レベルセンサ41及び52から出力される検出結果に基づいて、現像液収容タンク35及び高濃度現像液収容タンク36の液面の高さが正常範囲内にあるか否かを判定し、正常範囲内にある場合には(Yes)ステップS102に移行し、正常範囲内にない場合には(No)この演算処理を終了する。
前記ステップS102では、現像液収容タンク35及び高濃度現像液収容タンク36に収容されている水性現像液16の温度が所定温度範囲となるように加熱調整させる指令(以下、「現像液温度調整指令」と呼ぶ。)をヒータ38及び49に出力する。
次にステップS103に移行して、現像液収容タンク35及び高濃度現像液収容タンク36に収容されている水性現像液16をそれぞれ現像液用電磁弁40及び高濃度現像液用電磁弁51に送液させる指令(以下、「現像液送液指令」とも呼ぶ。)を現像液第1送液ポンプ39及び高濃度現像液送液ポンプ50に出力する。また、現像液収容タンク35及び高濃度現像液収容タンク36に収容されている水性現像液16が水流で攪拌されるように、現像液第1送液ポンプ39及び高濃度現像液送液ポンプ50から送液される水性現像液16をそれぞれ現像液収容タンク35及び高濃度現像液収容タンク36に戻す指令(以下、それぞれ「現像液収容タンク攪拌指令」及び「高濃度現像液収容タンク攪拌指令」とも呼ぶ。)を現像液用電磁弁40及び高濃度現像液用電磁弁51に送信する。
前記ステップS104では、第1及び第2波長域の紫外光を印刷版収容水槽23内に一定時間(例えば、10分)照射させる指令(以下、「紫外光照射指令」とも呼ぶ。)を殺菌ランプ24及び紫外光ランプ25に出力する。また、殺菌ランプ24及び紫外光ランプ25が冷却されるように、殺菌ランプ24及び紫外光ランプ25に一定時間送風させる指令(以下、「冷却送風指令」とも呼ぶ。)を送風ファン26に出力してから、この演算処理を終了する。
次に、制御盤7で実行される現像処理を、図8のフローチャートに従って説明する。この現像処理は、運転準備処理の実行後に、露光行程が終了した感光性樹脂版10の支持体背面が印刷版搬送台8上の粘着シート11に密着され、つまり、樹脂層が上向くように張りつけられた状態で、現像開始ボタン57が押し込み操作されると実行される処理であって、まずそのステップS201では、搬送樹脂版10が水洗行程及び水切り行程実行部4を通過して現像行程実行部3に素早く移動するように印刷版搬送台8を前進移動させる指令(以下、「搬送台送り指令」とも呼ぶ。)を搬送台移動機構9に出力する。
次にステップS202に移行して、印刷版搬送台8の移動が完了すると、現像行程を開始させる。具体的には、水性現像液16を搬送樹脂版10の上面に均一に注ぎかけるように、現像液第1送液ポンプ39から送液される水性現像液16を現像液供給用ノズル12に送液させる指令(以下、「現像液供給用ノズル送液指令」とも呼ぶ。)を現像液用電磁弁40に出力する。また、その注ぎかけられる水性現像液16で膨潤された未露光部分の樹脂を現像用ブラシ13で洗浄除去されるように、現像用ブラシ13を偏心円運動させる指令(以下、「ブラシ駆動指令」とも呼ぶ。)をブラシ駆動機構14に出力する。
次にステップS203に移行して、現像液収容タンク35に収容されている水性現像液16を遠心濾過器43のバスケット44内に送液させる指令(以下、「遠心濾過器送液指令」とも呼ぶ。)を現像液第2送液ポンプ42に出力する。また、バスケット44内に送液された水性現像液16をスカム吸着材48に押しつける遠心力、つまり、濾過圧力が発生するように、バスケット44を回転させる指令(以下、「濾過器回転開始指令」とも呼ぶ。)を遠心濾過器43に出力する。さらに、レベルセンサ47の検出結果に基づいて、濾過液受槽45に収容されている濾過液、つまり、スカム吸着材48を通過した水性現像液16のみを現像液収容タンク35に送液させる指令(以下、「濾過液送液指令」とも呼ぶ。)を濾過液送液ポンプ46に出力する。
次にステップS204に移行して、前記現像行程が開始されてから所定時間(露光部分を十分に現像できる時間)が経過したか否かを判定し、経過した場合には(Yes)ステップS206に移行し、経過していない場合には(No)この判定を繰り返し実行する。
次にステップS205に移行して、前記現像行程を終了させる。具体的には、現像液収容タンク攪拌指令を現像液用電磁弁40に送信する。また、水性現像液16の送液を停止させる指令(以下、「現像液送液停止指令」とも呼ぶ。)を現像液第1送液ポンプ39に出力する。さらに、現像用ブラシ13の偏心円運動を停止させる指令(以下、「ブラシ駆動停止指令」とも呼ぶ。)をブラシ駆動機構14に出力する。
次にステップS206に移行して、水洗行程を開始させる。具体的には、搬送樹脂版10が水洗及び水切り行程実行部4を通過して一定の速度で元の位置に移動するように印刷版搬送台8を後退移動させる指令(以下、「搬送台戻し指令」とも呼ぶ。)を搬送台移動機構9に出力する。また、リンス液収容タンク37に収容されているリンス液22をリンス液用電磁弁54に送液する指令(以下、「リンス液送液指令」とも呼ぶ。)をリンス液送液ポンプ53に出力する。さらに、リンス液22が搬送樹脂版10の上面に噴霧されるように、リンス液送液ポンプ53から送液されるリンス液22をリンス液噴霧ノズル17に送液させる指令(以下、「リンス液噴霧指令」とも呼ぶ。)をリンス液用電磁弁54に出力する。
次にステップS207に移行して、水切り行程を開始させる。具体的には、水洗行程で搬送樹脂版10の表面に付着したリンス液22が吹き飛ぶように、圧縮空気を搬送樹脂版10の上面に吹きつけさせる指令(以下、「圧気噴射指令」とも呼ぶ。)を圧気噴射ノズル20に出力する。
次にステップS208に移行して、搬送樹脂版10が水洗及び水切り行程実行部4を通り過ぎたか否かを判定し、通り過ぎた場合には(Yes)ステップS209に移行し、通り過ぎていない場合には(No)この判定を繰り返し実行する。
前記ステップS209に移行して、水洗行程及び水切り行程を終了させる。具体的には、リンス液22の送液を停止させる指令(以下、「リンス液送液停止指令」とも呼ぶ。)をリンス液送液ポンプ53に出力する。また、圧縮空気の吹きつけを停止させる指令(以下、「圧気噴射停止指令」とも呼ぶ。)を圧気噴射ノズル20に出力してから、この演算処理を終了する。
次に、制御盤7で実行される後露光処理を、図9のフローチャートに従って説明する。この後露光処理は、現像処理の実行後に、水切り行程が終了した感光性樹脂版10の支持体背面が印刷版収容水槽23の粘着シート29に密着され、つまり、樹脂層が上向くように張りつけられた状態で、水中後露光開始ボタン58が押し込み操作されると実行される処理であって、まずそのステップS301では、乾燥工程を開始させる。具体的には、水洗行程で底部樹脂版10に付着した水分がふき取られるように、水切りロール28を底部樹脂版10上で往復運動させる指令(以下、「ロール移動指令」とも呼ぶ。)を水切りロール駆動機構33に出力する。また、水洗行程で底部樹脂版10に付着した水分の乾燥が早まるように加熱させる指令(以下、「乾燥加熱指令」とも呼ぶ。)をパネルヒータ27に出力する。さらに、水洗行程で底部樹脂版10に付着した水分の乾燥が早まるように、底部樹脂版10に送風させる指令(以下、「乾燥送風指令」とも呼ぶ。)を送風ファン26に出力する。
前記ステップS302では、感光性樹脂版10が生乾きの状態となると乾燥工程を終了させる。具体的には、水切りロールの往復移動を停止させる指令(以下、「ロール移動停止指令」とも呼ぶ。)を水切りロール駆動機構33に出力する。また、パネルヒータ27の加熱を停止させる指令(以下、「加熱停止指令」とも呼ぶ。)をパネルヒータ27に出力する。さらに、冷却送風指令を送風ファン26に出力する。
次にステップS303に移行して、水中後露光行程を開始させる。具体的には、レベルセンサ30の検出結果に基づいて、底部樹脂版10が完全に浸漬するように印刷版収容水槽23に水34を供給させる指令(以下、「給水指令」とも呼ぶ。)を給水電磁弁31に出力する。また、底部樹脂版10の表面の粘着性が除去されるように、紫外光照射指令を殺菌ランプ24及び紫外光ランプ25に出力する。
次にステップS304に移行して、水中後露光行程が開始されてから所定時間(紫外光の照射によって底部樹脂版10の表面の粘着性を十分に除去できる時間)が経過したか否かを判定し、所定時間が経過した場合には(Yes)ステップS305に移行し、所定時間が経過していない場合には(No)この判定を繰り返し実行する。
前記ステップS305では、水中後露光行程を終了させる。具体的には、紫外光の照射を停止させる指令(以下、「紫外光照射停止指令」とも呼ぶ。)を殺菌ランプ24及び紫外光ランプ25に出力する。また、印刷版収容水槽23に収容されている水34を全て排出させる指令(以下、「排水指令」とも呼ぶ。)を排水ポンプ32に出力する。
次にステップS306に移行して、乾燥工程を再び開始させる。具体的には、前記ステップS301と同様に、ロール移動指令、乾燥加熱指令及び乾燥送風指令を出力する。
次にステップS307に移行して、感光性樹脂版10が生乾きの状態となると乾燥工程を終了させる。具体的には、前記ステップS302と同様に、ロール移動停止指令及び加熱停止指令を出力してから、この演算処理を終了する。
次に、制御盤7で実行されるブラシ洗浄処理を、図10のフローチャートに従って説明する。このブラシ洗浄処理は、表面に凹凸を有するブラシ洗浄シート(不図示)が印刷版搬送台8上の粘着シート11に密着された状態で、ブラシ洗浄開始ボタン59が押し込み操作されると実行される処理であって、まずそのステップS401では、搬送台送り指令を搬送台移動機構9に出力する。
次にステップS402に移行して、ブラシ洗浄動作を開始させる。具体的には、高濃度現像液送液ポンプ50から送液される高濃度の水性現像液16を現像液供給用ノズル12に送液させる指令(以下、「高濃度現像液供給用ノズル送液指令」とも呼ぶ。)を高濃度現像液用電磁弁51に出力する。また、リンス液送液指令をリンス液送液ポンプ53に出力する。また、現像用ブラシ13に付着している樹脂やスカムがブラシ洗浄シート(不図示)に擦りつけられ、それらが現像用ブラシ13から除去されるように、現像用ブラシ13を偏心円運動させる指令(以下、「ブラシ洗浄指令」とも呼ぶ。)をブラシ駆動機構14に出力する。さらに、現像液収容タンク35に収容されている水性現像液16が適切な濃度に薄まるように、つまり、リンス液収容タンク37に収容されているリンス液22が水性現像液16の水源となるように、リンス液送液ポンプ53から送液されるリンス液22を現像液収容タンク35に送液させる指令(以下、「タンク収容指令」とも呼ぶ。)をリンス液用電磁弁54に出力する。
次にステップS403に移行して、前記現像用ブラシ洗浄行程が開始されてから所定時間(現像用ブラシ13に付着している樹脂やスカムを十分に除去できる時間)が経過したか否かを判定し、経過した場合には(Yes)ステップS404に移行し、経過していない場合には(No)この判定を繰り返し実行する。
次にステップS404に移行して、高濃度現像液収容タンク攪拌指令を高濃度現像液用電磁弁51に出力する。また、ブラシ駆動停止指令をブラシ駆動機構14に出力する。さらに、リンス液送液停止指令をリンス液送液ポンプ53に出力する。また、リンス液噴霧指令をリンス液用電磁弁54に出力してから、この演算処理を終了する。
<印刷版製造装置の動作>
次に、本実施形態の印刷版製造装置1の動作を具体的に説明する。
まず、現像液収容タンク35及び高濃度現像液収容タンク36の液面の高さを正常範囲に設定した後、作業者が運転準備開始ボタン56を押し込み操作したとする。すると、制御盤7で運転準備処理が実行され、図7に示すように、まずそのステップS101の判定が「Yes」となる。また、ステップS102で、現像液温度調整指令が出力され、ヒータ38及び49によって、現像液収容タンク35及び高濃度現像液収容タンク36に収容されている水性現像液16の温度が40度〜60度となるように加熱調整される。
また、ステップS103で、現像液送液指令、現像液収容タンク攪拌指令及び高濃度現像液収容タンク攪拌指令が出力される。そして、現像液第1送液ポンプ39によって、現像液収容タンク35に収容されている水性現像液16が現像液用電磁弁40に送液され、現像液用電磁弁40によって、その送液された水性現像液16が現像液収容タンク35に戻され、その戻される水性現像液16の水流で現像液収容タンク35内の水性現像液16が攪拌され、現像液収容タンク35内の水性現像液16の濃度が均一化される。また同様に、高濃度現像液送液ポンプ50によって、高濃度現像液収容タンク36に収容されている水性現像液16が高濃度現像液用電磁弁51に送液され、高濃度現像液用電磁弁51によって、その送液された水性現像液16が高濃度現像液収容タンク36に戻され、その戻される水性現像液16の水流で高濃度現像液収容タンク36内の水性現像液16が攪拌され、高濃度現像液収容タンク36内の水性現像液16の濃度が均一化される。
さらに、ステップS104で、紫外光照射指令及び冷却送風指令が出力される。そして、送風ファン26によって、殺菌ランプ24及び紫外光ランプ25が送風冷却され、殺菌ランプ24及び紫外光ランプ25によって、第1及び第2波長域の紫外光が印刷版収容水槽23内に10分間照射された後、この運転準備処理が終了される。
次に、印刷図柄に対応する部分が露光された感光性樹脂版10、つまり、露光行程が終了した感光性樹脂版10を印刷版搬送台8上の粘着シート11に張りつけた後、作業者が現像開始ボタン57を押し込み操作したとする。すると、制御盤7で現像処理が実行され、図8に示すように、まずそのステップS201で、搬送台送り指令が出力され、搬送台移動機構9によって、印刷版搬送台8が素早く前進移動され、感光性樹脂版(搬送樹脂版)10が現像行程実行部3に、つまり、現像用ブラシ13の下方に移動される。
また、現像用ブラシ13で感光面全体を擦ることが可能な位置で印刷版搬送台8(感光性樹脂版10)が静止されると、ステップS202で、現像液供給用ノズル送液指令及びブラシ駆動指令が出力され、現像行程が開始される。つまり、現像液用電磁弁40によって、現像液第1送液ポンプ39から送液される水性現像液16が現像液供給用ノズル12に送液され、その現像液供給用ノズル12によって、水性現像液16が搬送樹脂版10の上面に均一に注ぎかけられ、搬送樹脂版10の未露光部分、つまり、印刷図柄の周囲の樹脂が膨潤される。また、ブラシ駆動機構14によって、搬送樹脂版10の感光面全体を擦るように現像用ブラシ13が偏心円運動され、その現像用ブラシ13によって、水性現像液16で膨潤された未露光部分の樹脂が擦り出される。そして、現像液回収部15によって、その擦り出された樹脂が溶出している水性現像液16が集められ、その集められた水性現像液16が現像液収容タンク35に収容される。その結果、現像液収容タンク35に収容されている水性現像液16に樹脂が混入され、また、その樹脂が固化してスカムが形成され、その形成されたスカムが現像液収容タンク35内を浮遊するようになる。
このように、本実施形態の印刷版製造装置1によれば、現像行程の開始時に、現像用ブラシ13で感光面全体を擦ることが可能な位置で感光性樹脂版10を静止させるようにしたため、感光性樹脂版10の感光面全体に擦り出し動作を行うことができる。そのため、現像行程の開始前に、現像行程の開始位置に感光性樹脂版10を素早く移動させることで、一定速度で通過する感光性樹脂版10の前端側から未露光部分の樹脂を順次擦り出す方法に比べ、単位時間当たりの現像面積、つまり、現像効率を向上することができ、その結果、単位時間当たりの処理面積、つまり、全体として処理効率を向上することができる。
さらに、ステップS203で、遠心濾過器送液指令、濾過器回転開始指令及び濾過液送液指令が出力される。そして、現像液第2送液ポンプ42によって、樹脂やスカムが混入している水性現像液16が遠心濾過器43のバスケット44内に送液され、また、遠心濾過器43によって、その送液されたバスケット44が回転され、その回転による遠心力で、バスケット44の内周に配されているスカム吸着材48に水性現像液16が押しつけられ、その押しつけによって現像液に濾過圧力が与えられる。すると、スカム吸着材48によって、その濾過圧力で水性現像液16に混入しているスカムが除去され且つ水性現像液16の通過のみが許容され、その通過された水性現像液16が濾過液受槽45に収容される。また、濾過液送液ポンプ46によって、その収容された水性現像液16、つまり、スカムが除去された水性現像液16が現像液収容タンク35に送液される。その結果、現像液収容タンク35に収容されている水性現像液16からスカムが除去され、それらが除去された水性現像液16が搬送樹脂版10の上面に再び注ぎかけられ、その注ぎかけられた水性現像液16が樹脂の洗浄除去に再び用いられる。
このように、本実施形態の印刷版製造装置1によれば、バスケット44を回転させることで、バスケット44内に送液された水性現像液16に遠心力を与え、水性現像液16をスカム吸着材48に押しつけることができる。そのため、水性現像液16に混入しているスカムをスカム吸着材48に堆積させ、水性現像液16のみを通過させることができる。その結果、例えば、スカムがスカム吸着材48に大量に堆積したときには、バスケット44の回転速度を大きくすることで、水性現像液16をスカム吸着材48に押しつける力、つまり、濾過圧力を大きくすることができ、現像液第1送液ポンプ42の吐出圧力を大きくすることで濾過圧力を大きくするものに比べ、送液のための機構にかかる圧力を小さくすることができる。そのため、その機構全体の耐圧性を大きくする必要がなく、簡単で小型な構成で、スカム吸着材48のメンテナンス作業の頻度を少なくすることができる。
ちなみに、現像行程に用いられた水性現像液16をカートリッジフィルタにポンプで送液し、その送液されたカートリッジフィルタに、現像液に溶出させた樹脂の固化物(スカム)を除去させる従来技術にあっては、多数の印刷版を製造すると、スカムがフィルタに大量に堆積し、その堆積したスカムでフィルタが目詰まりし、現像液がフィルタを通過し難くなってしまう。そのため、一定数の印刷版を製造するたびに、フィルタに堆積したスカムを取り除いたり、スカムが堆積したフィルタを交換したりするメンテナンス作業が必要となり、その結果、ランニングコストが大きくなってしまうという問題がある。
また、このような問題点が解決されるように、つまり、フィルタのメンテナンス作業の頻度が小さくなるように、現像液を送液するポンプの吐出圧力を大きくし、現像液にかかる濾過圧力を大きくすることも考えられる。しかしながら、吐出圧力を大きくすると、送液のための機構に大きな圧力がかかってしまう。そのため、その機構全体の耐圧性を大きくすることが必要となり、その結果、装置が複雑で大きいものとなってしまう。
ここで、感光性樹脂版10の露光部分を十分に現像できる所定時間が経過していないとする。すると、ステップS204の判定が「No」となり、現像行程が継続される。そして、その現像行程が継続されるうちに、前記所定時間が経過したとする。すると、前記ステップS204の判定が「Yes」となり、ステップS205で、現像液収容タンク攪拌指令、現像液送液停止指令及びブラシ駆動停止指令が出力される。そして、現像液第1送液ポンプ39によって、水性現像液16の送液が停止され、また、ブラシ駆動機構14によって、現像用ブラシ13の偏心円運動が停止され、現像行程が終了される。
また、ステップS206で、搬送台戻し指令、リンス液送液指令及びリンス液噴霧指令が出力され、水洗行程が開始される。つまり、搬送台移動機構9によって、印刷版搬送台8がゆっくりと後退移動され、水洗及び水切り行程実行部4を搬送樹脂版10が一定の速度で通過する。また、リンス液送液ポンプ53によって、リンス液収容タンク37に収容されているリンス液22がリンス液用電磁弁54に送液され、また、リンス液用電磁弁54によって、そのリンス液22がリンス液噴霧ノズル17に送液される。そして、リンス液噴霧ノズル17によって、搬送樹脂版10の上面、つまり、リンス液噴霧ノズル17の真下を通過している部位にリンス液22が順次噴霧され、その噴霧されたリンス液22で搬送樹脂版10に付着している水性現像液16が順次洗い流される。
また、ステップS207で、圧気噴射指令が出力され、水切り行程も開始される。つまり、圧気噴射ノズル20によって、搬送樹脂版10の上面、すなわち圧気噴射ノズル20の真下を通過している部位に圧縮空気が順次吹きつけられ、水洗行程で搬送樹脂版10の表面に付着したリンス液22が順次吹き飛ばされる。そして、リンス液回収部21によって、水洗行程中及び水切り行程中に搬送樹脂版10から滴り落ちてくるリンス液22及び吹き飛ばされたリンス液22が集められ、その集められたリンス液22がリンス液収容タンク37に再び収容される。そのため、その収容されたリンス液22がリンス液噴霧ノズル17に再び送液され、水性現像液16の洗い流しに再び用いられる。
ここで、搬送樹脂版10が水洗及び水切り行程実行部4を通過中であるとする。すると、ステップS208の判定が「No」となり、水洗及び水切り行程が継続される。また、その水洗及び水切り行程が継続されるうちに、搬送樹脂版10が通り過ぎたとする。すると、前記ステップS208の判定が「Yes」となり、ステップS209で、リンス液送液停止指令及び圧気噴射停止指令が出力される。そして、リンス液送液ポンプ53によって、リンス液22の送液が停止され、また、圧気噴射ノズル20によって、圧縮空気の吹きつけが停止され、水洗及び水切り行程が終了された後、この現像処理が終了される。
このように、本実施形態の印刷版製造装置1によれば、現像行程、水洗行程及び水切り行程を連続的に実行させるようにした。そのため、単一行程のみを実行可能な複数の装置を用いて各工程を順次実行する場合に比べ、感光性樹脂版10の固定及び取り外し等の煩雑な手作業が各工程間に必要がなく、作業者の作業負荷を軽減することができる。
また、水切り行程まで終了しているため、全行程の終了後、感光性樹脂版10を取り外すときに、感光性樹脂版10に付着している水性現像液16やリンス液22が作業場に滴り落ちることがなく、作業環境が汚れてしまうことを防止することができる。
さらに、水切り行程が終了した感光性樹脂版10を粘着シート11から剥がし、その剥がした感光性樹脂版10を印刷版収容水槽23の粘着シート29に張りつけた後、作業者が水中後露光開始ボタン58を押し込み操作したとする。すると、制御盤7で後露光処理が実行され、図9に示すように、まずそのステップS301で、ロール移動指令、乾燥加熱指令及び乾燥送風指令が出力され、乾燥工程が開始される。つまり、水切りロール駆動機構33によって、水切りロール28が底部樹脂版10上で往復運動され、水切り行程で底部樹脂版10から取り除けなかった水分がふき取られる。また、パネルヒータ27によって、底部樹脂版10が加熱され、さらに、送風ファン26によって、底部樹脂版10に送風され、水切り行程で底部樹脂版10から取り除けなかった水分が乾燥される。
また、乾燥工程によって感光性樹脂版10が生乾きの状態となったとする。すると、ステップS302で、ロール移動停止指令、加熱停止指令が出力及び冷却送風指令される。そして、水切りロール駆動機構33によって、水切りロールの往復運動が停止され、また、パネルヒータ27の加熱が停止され、乾燥工程が終了される。
さらに、ステップS303で、給水指令及び紫外光照射指令が出力され、水中後露光行程が開始される。つまり、給水電磁弁31によって、印刷版収容水槽23内に水34が供給され、その供給された水で底部樹脂版10が完全に浸漬される。その後、殺菌ランプ24及び紫外光ランプ25によって、その浸漬された底部樹脂版10に紫外光が照射され、その照射された紫外光で底部樹脂版10の表面の粘着性が除去される。
ここで、紫外光の照射によって底部樹脂版10の表面の粘着性を十分に除去できる所定時間が経過していないとする。すると、ステップS304の判定が「No」となり、水中後露光行程が継続される。そして、その水中後露光行程が継続されるうちに、前記所定時間が経過したとする。すると、前記ステップS304の判定が「Yes」となり、ステップS305で、紫外光照射停止指令及び排水指令が出力される。そして、殺菌ランプ24及び紫外光ランプ25によって、紫外光の照射が停止され、また、排水ポンプ32によって、印刷版収容水槽23内の水34が全て排出され、水中後露光行程が終了される。
さらに、ステップS306で、ロール移動指令、乾燥加熱指令及び乾燥送風指令が出力され、乾燥工程が開始され、また、感光性樹脂版10が生乾きの状態となると、ステップS307で、ロール移動停止指令及び加熱停止指令が出力され、乾燥工程が終了され、水中後露光処理が終了される。そして、粘着シート29から底部樹脂版(感光性樹脂版)10を剥がすことで、フレキソ印刷用の印刷版が完成する。
このように、本実施形態の印刷版製造装置1によれば、乾燥工程、水中後露光行程及び乾燥工程を連続的に実行させるようにした。そのため、単一行程のみを実行可能な複数の装置を用いて各工程を順次実行する場合に比べ、感光性樹脂版10の固定及び取り外し等の煩雑な手作業が各工程間で必要がなく、作業者の作業負荷を軽減することができる。
また、感光性樹脂版10を水中後露光するようにした。そのため、空気中で行われる露光行程では十分に取り除くことが難しい表面の粘着性を容易に取り除くことができる。
さらに、水中後露光行程を行った印刷版収容水槽23内で、水中後露光行程で付着した水を除去するようにした。そのため、全行程が終了し、印刷版収容水槽23から感光性樹脂版10を取り出すときに、感光性樹脂版10に付着している水が作業場に滴り落ちてしまうことはなく、その水で作業環境が汚れてしまうことを防止することができる。
ちなみに、単一行程のみ(乾燥工程及び水中後露光行程のいずれか1つのみ)を実行可能な複数の装置を用い、それら複数の装置で感光性樹脂版10に各工程を手作業で順次実行する従来技術にあっては、感光性樹脂版10の固定及び取り外し等の煩雑な手間が各工程間で生じ、作業者の作業負荷が大きくなってしまうという問題がある。また、水中後露光行程を実行可能な装置から感光性樹脂版10を取り外し、その感光性樹脂版10を、乾燥工程を実行可能な装置に固定するときに、感光性樹脂版10に付着している水が作業場に滴り落ちてしまい、その結果、その水で作業環境が汚れてしまうという問題もある。
上記手順で多数の印刷版を製造しているうちに、現像用ブラシ13の樹脂の付着量が増大し、その増大した樹脂が水性現像液16の有効成分を取り込んで固化し、その固化したスカムが現像用ブラシ13に付着するようになったとする。そして、表面に凹凸を有するブラシ洗浄シート(不図示)を印刷版搬送台8上の粘着シート11に張りつけた後、作業者がブラシ洗浄開始ボタン59を押し込み操作したとする。すると、制御盤7でブラシ洗浄処理が実行され、図10に示すように、まずそのステップS401で、搬送台送り指令が出力され、搬送台移動機構9によって、印刷版搬送台8が前進移動され、ブラシ洗浄シート(不図示)10が現像行程実行部3に移動される。
また、搬送樹脂版10の移動が完了すると、ステップS402で、高濃度現像液供給用ノズル送液指令、ブラシ洗浄指令、リンス液送液指令及びタンク収容指令が出力され、ブラシ洗浄動作が実行される。そして、ブラシ駆動機構14によって、現像用ブラシ13が偏心円運動され、現像用ブラシ13がブラシ洗浄シート(不図示)に擦りつけられる。また、高濃度現像液用電磁弁51によって、高濃度現像液送液ポンプ50から送液される高濃度の水性現像液16が現像液供給用ノズル12に送液され、その現像液供給用ノズル12によって、高濃度の水性現像液16がブラシ洗浄シート(不図示)の上面に均一に注ぎかけられる。そして、現像用ブラシ13に付着しているスカムのうち、大きいスカムがブラシ洗浄シート(不図示)の表面で除去され、また、ブラシ洗浄シート(不図示)で除去できない小さいスカムが水性現像液16に溶出される。また、現像液回収部15によって、その水性現像液16が集められ、その集められた水性現像液16が現像液収容タンク35に収容され、現像液収容タンク35内の水性現像液16の濃度が高くなる。
また、リンス液送液ポンプ53によって、リンス液収容タンク37に収容されているリンス液22がリンス液用電磁弁54に送液され、また、リンス液用電磁弁54によって、その送液されたリンス液22が現像液収容タンク35内に送液される。そして、その送液されたリンス液22によって、現像液収容タンク35に収容されている水性現像液16、つまり濃度が高い水性現像液16が感光性樹脂版10の現像に適切な濃度に薄められる。
このように、本実施形態の印刷版製造装置1にあっては、濃度の高い現像液を補充することができるようにした。そのため、水性現像液16に溶出された樹脂が現像液の有効成分を取り込んで固化しても、現像液の寿命が短くなることを防止できる。その結果、多数の印刷版の製造に、水性現像液16を循環使用することができ、廃棄する水性現像液16の量を少なくし、水性現像液16の廃棄処分コストを小さくすることができる。
また、濃度の高い水性現像液16を補充によって、水性現像液16の濃度が高くなってしまっても、水性現像液16の濃度が適切な範囲に保たれるように、水性現像液16を薄めることができるようにした。そして、その薄めるため水源として使用済みのリンス液22、つまり、リンス液収容タンク37内のリンス液22を用いるようにし、廃棄するリンス液22の量を少なくし、リンス液22の廃棄処分コストを小さくすることができる。
ここで、現像用ブラシ13に付着している樹脂やスカムを十分に除去できる所定時間が経過していないとする。すると、ステップS403の判定が「No」となり、ブラシ洗浄動作が継続される。そして、そのブラシ洗浄動作が継続されるうちに、前記所定時間が経過したとする。すると、前記ステップS403の判定が「Yes」となり、ステップS404で、高濃度現像液収容タンク攪拌指令、ブラシ駆動停止指令、リンス液送液停止指令及びリンス液噴霧指令が出力される。そして、高濃度現像液用電磁弁51によって、高濃度現像液送液ポンプ50から送液される水性現像液16が高濃度現像液収容タンク36に戻される。また、ブラシ駆動機構14によって、現像用ブラシ13の偏心円運動を停止され、さらに、リンス液送液ポンプ53によって、リンス液22の送液が停止され、ブラシ洗浄動作が終了された後、このブラシ洗浄処理が終了される。
このように、本実施形態の印刷版製造装置1によれば、一定数の印刷版を製造するたびに、ブラシ洗浄用シート(不図示)に現像用ブラシ13を擦りつけることで、現像用ブラシ13に付着している異物を除去することができる。そのため、ブラシ隙間の樹脂濃度が上昇し、それらの樹脂が固化したスカムが現像用ブラシ13に付着しても、そのスカムを適切に除去することができる。その結果、感光性樹脂版10の未露光部分の樹脂を擦り出すときに、現像用ブラシ13に付着しているスカムが感光性樹脂版板に転移してしまうことを防止でき、その転移によって印刷版に不良が生じることを防止することができる。
<印刷版製造装置の実施例>
以下、本実施形態の印刷版製造装置1の有効性を検証した実施例を具体的に説明する。
<実施例1>
まず、現像用ブラシ13に付着している樹脂やスカムを洗浄するブラシ洗浄動作の有効性を検証するために、複数の感光性樹脂版10を連続的に現像し、それらの現像結果に基づいて、単位時間当たりに現像される樹脂の厚み(現像速度)を調べた。なお、感光性樹脂版10としては、AWP(旭化成ケミカルズ(株)製、厚み2.84mm)を用いた。また、水性現像液16としては、高級アルコールアルキレンオキシド付加物5wt%、ジエチレングリコールジブチルエーテル1.5wt%、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル0.6wt%及び炭酸ナトリウム0.4wt%の水溶液(40リットル)を50℃に温調したものを用いた。また、現像液収容タンク35から現像液供給用ノズル12に送液する水性現像液16の送液量は、18リットル/分とした。
また、遠心濾過器43としては、遠心脱水機「H−122」(商標、(株)コクサン製、小型遠心分離器)を用いた。また、スカム吸着材48としては、「エルタスE01040」(商標、旭化成せんい(株)製、不織布)を用い、さらにその内側に「タフネルTST−545」(商標、三井化学(株)製、不織布)を用いた。さらに、バスケット44の回転数は800rpmとし、現像液収容タンク35から遠心濾過器43内への水性現像液16の送液量は、10リットル/分とした。
<調査手順>
まず、全く露光されていない感光性樹脂版10(サイズ80mm×100mm)を粘着シート11に張りつけた後、水性現像液16を感光性樹脂版10に供給しながら現像用ブラシ13で未露光部分の樹脂の擦りだす行程、つまり、現像行程を20分間行った。そして、その現像行程を終えた感光性樹脂版10から、現像された樹脂の厚み(レリーフ深度)を測定することで、水性現像液16が新しい状態での現像速度を調べた。
次に、感光性樹脂版10の表面にネガフィルムを密着させ、その密着させたネガフィルムに接している面を60秒露光し、また、ネガフィルムに接していない面を450秒間露光した。そして、その露光された感光性樹脂版(250mm×350mm)10を粘着シート11に張りつけた後、水性現像液16を感光性樹脂版10に供給しながら現像行程を30分間行った。なお、露光には「AFP1216E」(商標、旭化成ケミカルズ(株)製、露光機)を用いた。また、ネガフィルムに接していない面からの露光で硬化されない非画像部の面積率は75%であり、現像により洗い出された樹脂の量は約100gであり、現像された樹脂の厚みは1.4〜1.6mmであった。その後さらに、同様の手順で露光した感光性樹脂版10に同様の現像行程を繰り返し、その繰り返し回数が8回となった後に、露光されていない感光性樹脂版10に現像行程を20分間行うことで、8版現像したことによって水性現像液が疲労している状態での現像速度を調べた。
またその後、凹凸の表面を有するブラシ洗浄シート(不図示)を粘着シート11に張りつけた後、現像用ブラシ13をブラシ洗浄シート(不図示)に擦りつけ、且つ、現像液収容タンク35に収容されている水性現像液16の4倍の濃度の水性現像液16を50℃で温調し、その温調された水性現像液16(1.5リットル)を現像用ブラシ13に供給し、ブラシ洗浄動作を行った。なお、ブラシ洗浄シート(不図示)は旭化成ケミカルズ(株)の感光性樹脂版M−20を使用し、凹凸の段差は1.5mmとした。そして、そのブラシ洗浄動作が終了した後に、露光されていない感光性樹脂版10に現像行程を20分間行うことで、濃度が適切な範囲とされた状態での現像速度を調べた。
そして、上記手順を繰り返し、その繰り返し回数の増加に伴う現像速度の減少度合いを調べた結果、図11の実施例1に示すように、ブラシ洗浄動作を行うと、現像速度が回復し、水性現像液16の寿命が延びることが確認された。また、現像用ブラシ13や感光性樹脂版10表面にスカムの付着は認められなかった。なお、図11のグラフでは、縦軸は、水性現像液16が新しい状態(初版)で、現像された樹脂の厚みを100%として表した。
<比較例>
ちなみに、ブラシ洗浄動作を行わない方法では、図11の比較例に示すように、現像速度が急激に低下した。また、現像用ブラシ13の毛先や内部、ならびに感光性樹脂版10の表面にスカムの付着が認められ、製造された印刷版は印刷に使用できるものでなかった。
<実施例2>
また、水性現像液16からスカムを除去する遠心濾過器43の有効性を検証するために、複数の感光性樹脂版10を所定時間間隔で現像し、それらの現像結果に基づいて、感光性樹脂版10へのスカムの付着の有無と、スカム吸着材48へのスカムの吸着量とを調べた。なお、感光性樹脂版10としては、AWP(旭化成ケミカルズ(株)製、厚み2.84mm)を使用した。また、水性現像液16としては、高級アルコールアルキレンオキシド付加物5wt%、ジエチレングリコールジブチルエーテル1.5wt%、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル0.6wt%及び炭酸ナトリウム0.4wt%の水溶液(40リットル)を50℃に温調したものを用いた。また、現像液収容タンク35から現像液供給用ノズル12に送液される水性現像液16の送液量は、18リットル/分とした。
<調査手順>
まず、感光性樹脂版10の表面にネガフィルムを密着させ、その密着させたネガフィルムに接している面を60秒露光し、また、ネガフィルムに接していない面を450秒間露光した。そして、その露光された感光性樹脂版(250mm×350mm)10を粘着シート11に張りつけた後、水性現像液16を感光性樹脂版10に供給しながらレリーフ深度が約1.5mmになるまで現像行程を行った。なお、露光には「AFP1216E」(商標、旭化成ケミカルズ(株)製、露光機)を用いた。また、ネガフィルムには各種線幅の細線、白抜き線、文字及びベタ画像等を設け、ネガフィルムに接していない面からの露光で硬化されない非画像部の面積率は75%であった。さらに、現像液収容タンク35から遠心濾過器43内への送液量は、10リットル/分とした。また、バスケット44の回転数は800rpmとし、スカム吸着材48の面積は0.15mとした。さらに、スカム吸着材48としては、タフネルTST−545(商標、三井化学(株)製、不織布、ポリプロピレン)を用いた。
そして、上記手順を40分に1版の間隔で繰り返し、その繰り返しによってスカム吸着材48が完全に目詰まりするまでの回数を調べた結果、図12の実施例2に示すように、遠心濾過器43を用いると、感光性樹脂版10にスカムの付着はなく、またスカム吸着量は727gであった。つまり、スカム吸着量が727gとなるまで目詰まりせず、スカム吸着材48のメンテナンス作業なしで8版まで現像できることが確認された。
なお、スカム吸着材48はスカムの大きさに応じた適切な目の細かさをもつものを選択する必要がある。例えば、目の粗さが粗すぎるものや、細かすぎるもの(エルタスE01040(商標、旭化成せんい(株)製、不織布、エステル)、ペーパフィルターC−4(商標、ステイト工業(株)製、レーヨン))を選択してしまうと、図12の実施例3及び実施例4に示すように、1版で目詰まりしてしまったり、逆に、スカムも全て通過させてしまい、スカムをまったく除去できなかったりすることとなるので、注意が必要である。
以上、図1の印刷版搬送部2、印刷版搬送台8及び搬送台移動機構9が特許請求の範囲に記載の搬送手段を構成し、以下同様に、図6の現像液収容タンク35が現像液収容手段を構成し、図1の制御盤7、図6の現像液供給用ノズル12、現像液第1送液ポンプ39及び現像液用電磁弁40、図8のステップS202が現像液供給手段を構成し、図6の現像液回収部15が現像液再収容手段を構成し、図1の制御盤7、図6の現像液回収部15、現像液第2送液ポンプ42、遠心濾過器43、スカム吸着材48、図8のステップS203が固化物除去手段を構成し、図6のスカム吸着材48がフィルタを構成し、図1の制御盤7、図6の現像液回収部15及び現像液第2送液ポンプ42、図8のステップS203が現像液送液手段を構成し、図1の制御盤7、図6の遠心濾過器43、図8のステップS203がバスケット回転手段を構成し、図6のリンス液収容タンク37がリンス液収容手段を構成し、図1の制御盤7、図6のリンス液送液ポンプ53、図8のステップS206が洗い流し手段を構成し、図6のリンス液回収部21がリンス液再収容手段を構成し、図6のレベルセンサ55がリンス液補充手段を構成し、図1の制御盤7、図6の現像行程実行部3、現像用ブラシ13及びブラシ駆動機構14、図10のステップS401〜S404が擦りつけ手段を構成し、図1の制御盤7、図6のリンス液用電磁弁54、図10のステップS402が現像液薄め手段を構成し、図1の制御盤7、図6の送風ファン26、パネルヒータ27及び水切りロール28、図9のステップS301がリンス液除去手段を構成し、図1の制御盤7、図6の給水電磁弁31、図9のステップS303が注水手段を構成し、図1の制御盤7、図6の殺菌ランプ24、紫外光ランプ25、図9のステップS303が光線照射手段を構成し、図1の制御盤7、図6の排水ポンプ32、図9のステップS305が排水手段を構成し、図1の制御盤7、図6の送風ファン26、パネルヒータ27及び水切りロール28、図9のステップS306が水除去手段を構成する。
なお、本発明の印刷版製造装置は、上記実施の形態の内容に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、遠心濾過器43内にのみスカム吸着材48を設ける例を示したが、これに限られるものではない。例えば、遠心濾過器43内に加え、現像液収容タンク35内に収容されている水性現像液の表面にスカム吸着材48を浮かべ、その浮かべたスカム吸着材48に水性現像液16の表面に浮かんでいるスカムを吸着させるようにしてもよい。また、現像液第1送液ポンプ39による水性現像液16の供給経路にスカム吸着材48を設け、その設けたスカム吸着材48にスカムや異物を除去させるようにしてもよい。
印刷版製造装置の本体部の外観を示す側面図である。 印刷版製造装置の本体部の外観を示す平面図である。 印刷版製造装置の本体部の外観を示す正面図である。 図1の本体部の印刷板搬送台及び印刷版収容水槽の要部拡大図である。 タンクユニットの外観を示す側面図及び正面図である 印刷版製造装置の内部構成を示すブロック図である 図1の制御盤で実行される運転準備処理を示すフローチャートである。 図1の制御盤で実行される現像処理を示すフローチャートである。 図1の制御盤で実行される後露光処理を示すフローチャートである。 図1の制御盤で実行されるブラシ洗浄処理を示すフローチャートである。 第1実施例を説明するための説明図である。 第2〜第4実施例を説明するための説明図である。
符号の説明
1は印刷版製造装置、2は印刷版搬送部、3は現像行程実行部、4は水洗及び水切り行程実行部、5は水中後露光実行部、6はタンクユニット、7は制御盤、8は印刷版搬送台、9は搬送台移動機構、10は感光性樹脂版、11は粘着シート、12は現像液供給用ノズル、13は現像用ブラシ、14はブラシ駆動機構、15は現像液回収部、16は水性現像液、17はリンス液噴霧ノズル、18及び19はロール群、20は圧気噴射ノズル、21はリンス液回収部、22はリンス液、23は印刷版収容水槽、24は殺菌ランプ、25は紫外光ランプ、26は送風ファン、27はパネルヒータ、28は水切りロール、29は粘着シート、30はレベルセンサ、31は給水電磁弁、32は排水ポンプ、33は水切りロール駆動機構、34は水、35は現像液収容タンク、36は高濃度現像液収容タンク、37はリンス液収容タンク、38はヒータ、39は現像液第1送液ポンプ、40は現像液用電磁弁、41はレベルセンサ、42は現像液第2送液ポンプ、43は遠心濾過器、44はバスケット、45は濾過液受槽、46は濾過液送液ポンプ、47はレベルセンサ、48はスカム吸着材、49はヒータ、50は高濃度現像液送液ポンプ、51は高濃度現像液用電磁弁、52はレベルセンサ、53はリンス液送液ポンプ、54はリンス液用電磁弁、55はレベルセンサ、56は運転準備開始ボタン、57は現像開始ボタン、58は水中後露光開始ボタン、59はブラシ洗浄開始ボタン

Claims (8)

  1. 所定部分が露光された感光性樹脂版を搬送手段で搬送すると共に、その搬送される感光性樹脂版に、現像液を供給しつつ未露光部分の樹脂を現像用ブラシで擦りだす現像行程と、その現像行程で付着した現像液をリンス液で洗い流す水洗行程と、その水洗行程で付着したリンス液を取り除く水切り行程とを順次実行して印刷版を製造する印刷版製造装置であって、
    前記現像用ブラシは、前記感光性樹脂版の感光面以上の大きさであり、前記搬送手段は、前記現像行程の実行時には、前記現像用ブラシで前記感光面全体を擦ることが可能な位置で前記感光性樹脂版を静止させることを特徴とする印刷版製造装置。
  2. 前記現像液を収容する現像液収容手段と、前記現像行程の実行時に、前記現像液収容手段に収容されている現像液を前記感光性樹脂版に供給する現像液供給手段と、前記供給された現像液を前記現像液収容手段に再び収容させる現像液再収容手段と、前記現像液収容手段に収容されている現像液から前記未露光部分の樹脂の固化物を除去する固化物除去手段と、前記現像液収容手段に現像液を補充可能な現像液補充手段とを備えたことを特徴とする請求項1に記載の印刷版製造装置。
  3. 前記固化物除去手段は、前記現像液収容手段に収容された現像液から前記未露光部分の樹脂の固化物を除去するためのフィルタが内面に配されたバスケットと、そのバスケット内に前記樹脂が溶出された現像液を送液する現像液送液手段と、その現像液送液手段で送液された現像液を前記フィルタに押しつける遠心力が生じるように前記バスケットを回転させるバスケット回転手段とを備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載の印刷版製造装置。
  4. 前記リンス液を収容するリンス液収容手段と、前記洗い流し行程の実行時に、前記リンス液収容手段に収容されているリンス液で前記感光性樹脂版に付着している現像液を洗い流す洗い流し手段と、前記現像液を洗い流したリンス液を前記リンス液収容手段に再び収容させるリンス液再収容手段と、前記リンス液収容手段にリンス液を補充可能なリンス液補充手段とを備えたことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の印刷版製造装置。
  5. 前記リンス液を収容するリンス液収容手段と、前記洗い流し行程の実行時に、前記リンス液収容手段に収容されているリンス液で前記感光性樹脂版に付着している現像液を洗い流す洗い流し手段と、前記現像液を洗い流したリンス液を前記リンス液収容手段に再び収容させるリンス液再収容手段と、前記リンス液収容手段に収容されているリンス液を前記現像液収容手段に収容させることが可能な現像液薄め手段を備えたことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の印刷版製造装置。
  6. 表面に凹凸があるブラシ洗浄用シートに前記現像用ブラシを擦りつける擦りつけ手段を備えたことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の印刷版製造装置。
  7. 前記水切り行程が実行された感光性樹脂版を収容する収容水槽と、前記収容水槽に収容されている感光性樹脂版からリンス液を除去するリンス液除去手段と、そのリンス液が除去されたのち前記収容水槽内に水を注入する注水手段と、その水が注入されたのち前記収容水槽に収容されている感光性樹脂版に活性光線を照射する光線照射手段と、その活性光線が照射されたのち前記収容水槽内の水を排出する排水手段と、その水が排出されたのち前記収容水槽内に収容されている感光性樹脂版から水を除去する水除去手段とを備えたことを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の印刷版製造装置。
  8. 所定部位が現像された感光性樹脂版を収容する収容水槽と、前記収容水槽内に水を注入する注水手段と、その水が注入されたのち前記収容水槽に収容されている感光性樹脂版に活性光線を照射する光線照射手段と、その活性光線が照射されたのち前記収容水槽内の水を排出する排水手段と、その排水手段で水が排出されたのち前記収容水槽に収容されている感光性樹脂版から水を除去する水除去手段とを備えたことを特徴とする印刷版製造装置。
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