JP2021113881A - 現像装置及び現像方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】原版を所定の方向に搬送しつつ現像等の工程を実施して印刷版を製造するための現像装置において、原版搬送方向における装置の寸法を短縮するとともに、乾燥処理に起因した原版の縮みを防ぐことにより寸法精度の良い印刷版を得る。【解決手段】表面に所定のパターンで露光が施された原版Pを現像液によって現像する現像装置1であって、原版Pを所定の搬送方向Aに搬送する搬送部2と、原版Pの表面に現像液を供給して現像を施す現像領域11・12と、現像領域11・12よりも搬送方向下流側に配置され、原版Pの表面にエアを供給して表面に付着した液滴を吹き飛ばすブロア領域16と、ブロア領域16よりも搬送方向下流側に配置され、原版Pの表面に後露光を施す後露光領域17と、を備える。後露光領域17をブロア領域16に隣接配置することにより、原版Pの表面から液滴を吹き飛ばした直後に原版Pの表面に後露光を施す。【選択図】図1

Description

本発明は、現像装置及び現像方法に関する。
従来より、原版の表面に設けられた感光性樹脂層に凹凸を形成して印刷版を製造する技術が知られている。例えば、画像マスクを介して原版に紫外光を照射して感光性樹脂層を所定のパターンで露光することにより、感光性樹脂層に露光部と未露光部とを形成し、原版に現像液を供給しつつブラシで原版の表面を擦ることにより未露光部の樹脂を掻き出してレリーフを形成し、レリーフが形成された原版の表面にリンス液を供給してデブリを除去し、その後、液切り、乾燥、後露光といった工程を順次経てフレキソ印刷版を製造する技術が提案されている。
現在においては、原版を所定の方向に搬送するための機構を有し、露光後の原版を挿入台に載せるだけで現像から後露光までの各工程を自動的に実施することができるようにした自動現像装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許第4374684号公報
しかし、特許文献1に記載されたように各工程を実施するための構成を連続的に繋げた装置を採用すると、原版搬送方向における装置の寸法が大きくなってしまうという問題がある。
また、特許文献1に記載されたような従来の装置においては、熱風乾燥機等を用いて比較的高温(例えば50〜60℃)の乾燥処理がなされるのが一般的であるが、このような比較的高温の乾燥処理がなされると原版が縮んでしまうことが近年明らかとなっている。原版の縮む量は、乾燥処理の時間が長ければ長いほど、また、乾燥処理の温度が高ければ高いほど、大きくなることが判明しており、そのような原版の縮みは、製品(フレキソ印刷版)の寸法精度を低下させてしまう。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、原版を所定の方向に搬送しつつ現像等の工程を実施して印刷版を製造するための現像装置において、原版搬送方向における装置の寸法を短縮するとともに、乾燥処理に起因した原版の縮みを防ぐことにより寸法精度の良い印刷版を得ることを目的とする。
前記目的を達成するため、本発明に係る現像装置は、表面に所定のパターンで露光が施された原版を現像液によって現像する現像装置であって、原版を所定の搬送方向に搬送する搬送部と、原版の表面に現像液を供給して現像を施す現像領域と、現像領域よりも搬送方向下流側に配置され、原版の表面にエアを供給して表面に付着した液滴を吹き飛ばすブロア領域と、ブロア領域よりも搬送方向下流側に配置され、原版の表面に後露光を施す後露光領域と、を備え、後露光領域がブロア領域に隣接配置されることにより、原版の表面から液滴が吹き飛ばされた直後に原版の表面に後露光が施されるように構成されているものである。
また、本発明に係る現像方法は、表面に所定のパターンで露光が施された原版を現像液によって現像する現像方法であって、原版を所定の搬送方向に搬送する搬送工程と、現像領域において、原版の表面に現像液を供給して現像を施す現像工程と、現像領域よりも搬送方向下流側に配置されるブロア領域において、原版の表面にエアを供給して表面に付着した液滴を吹き飛ばすブロア工程と、ブロア領域よりも搬送方向下流側に配置される後露光領域において、原版の表面に後露光を施す後露光工程と、を含み、後露光領域がブロア領域に隣接配置されることにより、ブロア工程の直後に後露光工程を実施するものである。
かかる構成及び方法を採用すると、後露光領域をブロア領域の搬送方向下流側に隣接配置しているため、原版の表面にエアを供給して原版の表面から液滴を吹き飛ばした直後に、原版の表面に後露光を施すことができる。すなわち、ブロア領域と後露光領域の間に従来のような乾燥領域を設けていないため、乾燥領域を省いた分だけ原版搬送方向における装置の寸法を短縮することができる。また、乾燥処理に起因した原版の縮みを防ぐことができるため、従来よりも寸法精度の良い印刷版を得ることができる。
本発明に係る現像装置において、原版の表面に付着した液滴をワイピングブラシで拭き取るワイプ領域を、現像領域とブロア領域との間に配置することができる。また、本発明に係る現像方法において、当該ワイプ領域で原版の表面に付着した液滴をワイピングブラシで拭き取るワイプ工程を含むことができる。
かかる構成及び方法を採用すると、原版の表面から液滴をエアで吹き飛ばすブロア領域よりも上流側に、原版の表面から液滴をワイピングブラシで拭き取るワイプ領域を設けているため、原版の表面に付着した液滴を後露光処理前により効果的に除去することができる。
本発明に係る現像装置において、後露光領域に後露光処理用のランプを設置し、ランプにより加熱される原版の表面が40℃以下になるように、原版の表面とランプとの間の距離を設定することができる。また、本発明に係る現像方法において、後露光処理用のランプを後露光領域に設置するランプ設置工程を含み、ランプ設置工程では、ランプにより加熱される原版の表面が40℃以下になるように、原版の表面とランプとの間の距離を設定することができる。
かかる構成及び方法を採用すると、後露光領域に設置された後露光処理用のランプにより加熱される原版の表面が40℃以下になるように、原版の表面とランプとの間の距離を設定しているため、後露光処理に起因した原版の縮みを抑制することができる。
本発明に係る現像装置において、搬送部によって搬送される原版が後露光領域に到達するまでの間に、ランプの温度を所定の温度まで上昇させる温度制御部を備えることができる。また、本発明に係る現像方法において、搬送工程によって搬送される原版が後露光領域に到達するまでの間に、ランプの温度を所定の温度まで上昇させる温度制御工程を含むことができる。
かかる構成及び方法を採用すると、原版の搬送に連動してランプの温度を制御することにより、後露光領域に到達した原版をすぐに乾燥させることができ、原版乾燥の際の待ち時間をなくすことができるという利点がある。
本発明に係る現像装置において、ブロア領域におけるエアを、原版の表面に付着した液滴を搬送方向と反対側に吹き飛ばすように供給することができる。また、本発明に係る現像方法におけるブロア工程では、原版の表面に付着した液滴を搬送方向と反対側に吹き飛ばすようにエアを供給することができる。
かかる構成及び方法を採用すると、原版の表面に付着した液滴を搬送方向と反対側に吹き飛ばすようにブロア領域においてエアを供給することができるので、原版の表面に付着した液滴を効果的に除去することができる。
本発明に係る現像装置において、ブロア領域に、原版を局所的に鉛直上方に持ち上げるリフト部を設置することができる。また、本発明に係る現像方法において、原版を局所的に鉛直上方に持ち上げるリフト部をブロア領域に設置するリフト部設置工程を含むことができる。
かかる構成及び方法を採用すると、原版を局所的に鉛直上方に持ち上げるリフト部をブロア領域に設置しているため、原版を局所的に傾斜させた状態を作り出して液滴を重力で流下させることができ、エアによる液滴の吹き飛ばしをアシストすることができる。
本発明に係る現像装置において、ブロア領域におけるエアを、リフト部によって持ち上げられた原版の表面の最上部付近に供給することができる。また、本発明に係る現像方法におけるブロア工程では、リフト部によって持ち上げられた原版の表面の最上部付近にエアを供給することができる。
かかる構成及び方法を採用すると、リフト部によって持ち上げられた原版の表面の最上部付近にエアを供給することができるので、原版の表面に付着した液滴を効率良く吹き飛ばすことができる。
本発明によれば、原版を所定の方向に搬送しつつ現像等の工程を実施して印刷版を製造するための現像装置において、原版搬送方向における装置の寸法を短縮するとともに、乾燥処理に起因した原版の縮みを防ぐことにより寸法精度の良い印刷版を得ることが可能となる。
本発明の実施形態に係る現像装置の全体構成を説明するための構成図である。 本発明の実施形態に係る現像装置のブロアナイフとリフト部の位置関係を説明するための説明図である。 本発明の実施形態に係る現像装置のリフト部の側面図である。 本発明の実施形態に係る現像装置のリフト部の平面図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。なお、以下の実施形態はあくまでも好適な適用例であって、本発明の適用範囲がこれに限定されるものではない。
まず、本発明の実施形態に係る現像装置1の構成について説明する。本実施形態に係る現像装置1は、「インライン式」と称される方式で、表面に感光性樹脂層を有する原版Pに現像処理を施す装置である。本実施形態に係る現像装置1では、界面活性剤を含む水を現像液として用いて原版の現像処理を行う。かかる現像処理は「水現像」と称される。
原版Pは、図示していない支持体の表面に感光性樹脂層を形成することにより形成され、全体としてシート形状を呈している。感光性樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、ポリエステル、ナイロン、ポリビニルアルコール等を用いることができる。原版Pの表面の一部は、現像装置1による現像処理に先立って、紫外線が照射されている。紫外線が照査された部位(すなわち露光された部位)では、感光性樹脂が硬化する化学変化が生じている。一方、未露光の部分では、感光性樹脂は硬化していない。現像装置1の現像処理では、未硬化の感光性樹脂が除去され、原版Pの表面に所定パターンの凹凸が形成される。
現像装置1は、図1に示すように、搬送部2と、吐出部3と、ブラシ部4と、を備えている。
搬送部2は、原版Pを搬送するように構成されており、その上面に原版載置部20を有している。原版載置部20には、原版Pが、露光処理が施された面を上方に向けるようにして載置される。原版Pの下流側端縁には複数の孔が設けられており、これらの孔の各々がガイドプレート21の突起に挿入されることにより、ガイドプレート21に原版Pが取り付けられている。ガイドプレート21は金属製の部材であり、扁平形状を呈している。搬送部2は、図示されていないガイドチェーンを有している。ガイドチェーンは原版載置部20に沿うように配置されており、ガイドプレート21の端部はこのガイドチェーンに係止されている。図示されていないモータが駆動すると、ガイドチェーンが回転し、ガイドプレート21を原版載置部20に沿って移動させる。これにより、矢印Aで示される方向に原版Pが搬送される。
吐出部3は、現像液や水を吐出するように構成されており、複数の吐出管31,32,33,34を有している。吐出管31,32,33,34は、いずれも原版載置部22の上方に配置され、管形状を呈している。
吐出管31,32は、搬送部2により搬送される原版Pに、現像領域(後述する第一現像領域11及び第二現像領域12)内で現像液を供給するものである。吐出管31は、使用済みの現像液を含む現像液を現像領域の上流側領域(後述する第一現像領域11)に供給するものであり、吐出管32は、使用済みの現像液を濾過して得た濾過済みの現像液を現像領域の下流側領域(後述する第二現像領域12)に供給するものである。
吐出管33,34は、搬送部2により搬送される原版Pに、現像領域の下流側に隣接するリンス領域(後述する第一リンス領域13及び第二リンス領域14)内でリンス液を供給することにより原版Pの表面からデブリを除去する。吐出管33は、使用済みの現像液を含まない新現像液をリンス液としてリンス領域の上流側領域(後述する第一リンス領域13)に供給するものであり、吐出管34は、水をリンス液としてリンス領域の下流側領域(後述する第二リンス領域14)に供給するものである。
ブラシ部4は、ロールブラシ41,42,43,44を有している。ロールブラシ41,42,43,44は、それぞれの軸が略水平に伸びるように、原版載置部22の上方且つ吐出管31,32,33,34の下方に配置される。ロールブラシ41,42,43,44の本体の外周部には、弾性を有する毛束が配設されている。ロールブラシ41,42,43,44がそれぞれの軸を中心として回動すると、毛束の毛先が軸周りに移動し、繰り返し原版載置部22側に配置される。ロールブラシ41,42は、現像領域内に配置され原版Pの表面を擦ることにより未露光部を除去するものである。
本実施形態においては、各ロールブラシ41,42,43,44を、それぞれの軸を中心として回転させるとともに、この軸に沿った方向に揺動させるようにモータで駆動しているが、最も上流側に配置されたロールブラシ41aについては、その軸を中心とした回転駆動を行わずに、軸に沿った揺動駆動のみを行っている。これにより、搬送されてきた原版Pの下流側端縁が、最上流に配置されたロールブラシ41aの動き(回転)によって巻き上げられることを抑制することができる。最上流のロールブラシ41aが回転駆動され、その回転速度が原版Pの搬送速度と同期していない場合には、最上流のロールブラシ41aによる抵抗が大きくなり、ガイドプレート21に取り付けられた原版Pの下流側端縁(特に、原版Pの下流側端縁のうち幅方向両端部付近)が巻き上げられることがあるが、本実施形態においては最上流のロールブラシ41aが原版Pの搬送に従属するように回転することとなるため抵抗が小さくなり、原版Pの巻き上げを抑制することができる。
なお、回転駆動されていない最上流のロールブラシ41aを、その軸に沿って揺動駆動すると、揺動速度が最も遅くなる揺動両端において、最上流のロールブラシ41aがその軸を中心として僅かに回転する(捩れる)ような動き(以下、「微動回転」と称する)を行うことが明らかとなっている。この微動回転は、最上流のロールブラシ41aの毛束が、その本体の外周部に螺旋状(スパイラル状)に配置されていることによって生じるものであると推察されるが、この微動回転の方向は揺動方向に従って反転する(正転逆転を繰り返す)ため、ブラシの毛先が回転方向に往復運動することとなり、微細画像の現像をより効率良く実現させるという利点をもたらす。
現像装置1は、図1に示すように、第一現像領域11、第二現像領域12、第一リンス領域13、第二リンス領域14、ワイプ領域15、ブロア領域16及び後露光領域17に区分することができる。第一現像領域11、第二現像領域12、第一リンス領域13、第二リンス領域14、ワイプ領域15、ブロア領域16及び後露光領域17は、原版Pが搬送される方向にこの順序で並ぶように配置されている。
第一現像領域11には吐出管31及びロールブラシ41が配置され、第二現像領域12には吐出管32及びロールブラシ42が配置され、第一リンス領域13には吐出管33及びロールブラシ43が配置され、第二リンス領域14には吐出管34及びロールブラシ44が配置されている。また、ワイプ領域15には、原版Pの表面に付着した液滴を拭き取るワイピングブラシ22が設置されており、ブロア領域16には、原版Pの表面にエアを供給して表面に付着した液滴を吹き飛ばすブロアナイフ23が設置されており、後露光領域17には、原版Pの表面に後露光を施すためのランプ24が設置されている。
第一現像領域11では、吐出管31から現像液が吐出され、原版Pの表面に供給される。後述するように、ここで吐出される現像液は、使用済みの現像液を含むものであり、デブリを含んでいる。また、ロールブラシ41が回転し、その毛束が原版Pの表面を擦る。これにより、未硬化の感光性樹脂が原版Pの表面から掻き出され、現像液とともに排出される。第一現像領域11を通過した原版Pは、次に第二現像領域12に至る。
第二現像領域12では、吐出管32から現像液が吐出され、原版Pの表面に供給される。後述するように、ここで吐出される現像液は、使用済みの現像液を濾過して得たものであり、デブリがほぼ取り除かれている。また、ロールブラシ42が回転し、その毛束が原版Pの表面を擦る。これにより、未硬化の感光性樹脂が原版Pの表面から掻き出され、現像液とともに排出される。第二現像領域12を通過した原版Pは、次に第一リンス領域13に至る。
第一リンス領域13では、吐出管33から現像液が吐出され、原版Pの表面に供給される。後述するように、ここで吐出される現像液は、使用済みの現像液を含まない新たな現像液である。また、ロールブラシ43が回転し、その毛束が原版Pの表面を擦る。これにより、原版Pの表面に付着していたデブリが除去され、現像液とともに排出される。第一リンス領域13を通過した原版Pは、次に第二リンス領域14に至る。
第二リンス領域14では、吐出管34から大量の水が吐出され、原版Pの表面に供給される。また、ロールブラシ44が回転し、その毛束が原版Pの表面を擦る。これにより、原版Pの表面に付着していたデブリや界面活性剤が除去される。
ワイプ領域15では、第二リンス領域14を経てデブリや界面活性剤が除去された原版Pの表面に付着した液滴を、回転するワイピングブラシ22によって拭き取る。ワイピングブラシ22は、ロールブラシ41等の軸と平行に配置された軸を中心に回転するように構成された一対のブラシであり、上方のブラシが原版Pの表面に接触するように配置され、下方のブラシが原版Pを下方から支持するように配置されている。ワイピングブラシ22のうち少なくとも上方のブラシは、例えば吸水性を有する材料等で構成され、原版Pの表面に付着した液滴を拭き取るように機能する。
ブロア領域16では、ワイプ領域15を経てある程度液滴が拭き取られた状態にある原版Pの表面に、ブロアナイフ23からエアを供給することにより、原版Pの表面に残存した液滴を吹き飛ばす。本実施形態におけるブロア領域16には、図1及び図2に示すように、原版Pを局所的に鉛直上方に持ち上げるリフト部8が設置されており(リフト部8の構成については後に詳述する)、ブロア領域16におけるエアは、原版Pの表面に付着した液滴を搬送方向Aと反対側に吹き飛ばすようにブロアナイフ23から供給される。また、図2に示すように、ブロア領域16におけるエアは、リフト部8によって持ち上げられた原版Pの表面の最上部付近(最上部よりも若干上流側)にブロアナイフ23によって供給されるようになっている。
リフト部8の頂部84(後述)の最大高さH(図2参照)は、現像装置1の規模や原版Pのサイズによって適宜(例えば10〜20mm程度に)設定することができる。リフト部8の上板部82a(後述)水平面からの傾斜角度δ(図2参照)は、例えば5〜10°程度に設定することができ、ブロアナイフ23から供給されるエアの方向と水平面とのなす角度θ(図2参照)は、例えば30〜70°程度に設定することができる。ブロアナイフ23のエア出口23aとリフト部8の上板部82aとの間の鉛直方向における離隔距離G(図2参照)は、原版Pが通過できるような値であればよく、原版Pの厚さ等に応じて適宜(例えば10〜30mm程度に)設定することができる。
後露光領域17では、ブロア領域16を経て液滴が吹き飛ばされた原版Pの表面にランプ24から光を照射することにより、原版Pの表面に後露光を施すとともに原版Pを乾燥させる。乾燥した原版Pは、印刷版として用いられる。本実施形態に係る現像装置1は、このように後露光領域17がブロア領域16に隣接配置されることにより、原版Pの表面から液滴が吹き飛ばされた直後に原版Pの表面に後露光が施されるように構成されている。また、本実施形態においては、ランプ24により加熱される原版Pの表面が40℃以下になるように、原版Pの表面とランプ24との間の距離(照射距離)が設定されている。現像領域11・12やリンス領域13・14で現像処理やリンス処理が施された原版Pは、現像液や水によって膨潤しているが、ワイプ領域15、ブロア領域16及び後露光領域17を順次経ることにより、従来の熱風乾燥機等を用いた比較的高温(例えば50〜60℃)の乾燥処理が不要となり、原版Pの縮みを抑制することができる。
また、本実施形態に係る現像装置1は、搬送部2によって搬送される原版Pが後露光領域17に到達するまでの間にランプ24の温度を所定の温度まで上昇させる温度制御部を備えている。このように原版Pの搬送に連動してランプ24の温度を制御することにより、後露光領域17に到達した原版Pをすぐに乾燥させることができ、原版乾燥の際の待ち時間をなくすことができるという利点がある。ランプ24の温度は、原版Pの表面とランプ24との間の距離(照射距離)に応じて適宜設定することができる。例えば、照射距離が比較的短い場合には、温度制御部はランプ24の温度を比較的低い温度に設定し、照射距離が比較的長い場合には、温度制御部はランプ24の温度を比較的高い温度に設定することができる。何れにしても、温度制御部は、ランプ24により加熱される原版Pの表面が40℃以下になるように、照射距離に応じてランプ24の温度を適宜制御するようにする。
また、現像装置1は、図1に示すように、回収供給機構5と、新液供給機構6と、水供給機構7と、を備えている。
回収供給機構5は、第一現像領域11及び第二現像領域12に現像液を供給するように構成されている。回収供給機構5は、吐出管31よりも下方に配置されたドレインパン51と、回収液貯留タンク52と、フィルタ装置54と、濾過液貯留タンク56と、を有している。
ドレインパン51は、搬送部2の下方であって、且つ、第一現像領域11、第二現像領域12及び第一リンス領域13と対応する部位に配置されている。ドレインパン51は、第一現像領域11、第二現像領域12及び第一リンス領域13から下方に排出された現像液を回収するように構成されている。
回収液貯留タンク52は、液体を貯留可能な容器である。回収液貯留タンク52の内部には、ドレインパン51により回収された現像液が流入し、貯留されている。当該現像液は、第一現像領域11及び第二現像領域12において原版Pの表面から掻き出されたデブリや、第一リンス領域13において原版Pの表面から除去されたデブリが含まれている。当該デブリは、現像液中で分散している。
回収液貯留タンク52内に貯留されている現像液の一部は、吸引管53aを介してポンプ53bにより吸引され、送給管53cを介してフィルタ装置54に送給される。フィルタ装置54は、その内部に、図示されていないフィルタを有している。送給管53cにより送給される現像液は、フィルタ装置54内に供給され、当該フィルタを通過する。現像液がフィルタを通過すると、フィルタとの摩擦により、現像液中で分散している樹脂カスの表面から界面活性剤が除去される。これにより、フィルタを通過した現像液中では、凝集剤を添加しなくても樹脂カスが凝集し、凝集物が生成される。本明細書においては、このような凝集物や樹脂カスを総じて「デブリ」と称することとしている。
デブリを含むフィルタ装置54内の現像液は、送給管55を介して濾過液貯留タンク56に送給される。濾過液貯留タンク56は、液体を貯留可能な容器である。濾過液貯留タンク56の内部にはフィルタ56aが配置されている。送給管55により送給される現像液は、濾過液貯留タンク56内に供給され、フィルタ56を通過する。現像液がフィルタ56aを通過すると、現像液に含まれていたデブリがほぼ除去される。濾過液貯留タンク56は、このようにほぼデブリを除去された現像液を貯留している。
濾過液貯留タンク56内に貯留されている濾過済みの現像液の一部は、吸引管57aを介してポンプ57bにより吸引され、送給管57cを介して回収液貯留タンク52に戻される。デブリが除去された現像液が濾過液貯留タンク56から供給されることにより、回収液貯留タンク52内ではデブリの濃度が低下する。
回収液貯留タンク52内に貯留されている現像液は、吸引管58aを介してポンプ58bにより吸引され、送給管58cを介して第一現像領域11の吐出管31に供給される。吐出管31は現像液を吐出し、第一現像領域11に配置されている原版Pに供給する。具体的には、現像液は1つの吐出管31から2つのロールブラシ41に向けて吐出され、これらロールブラシ41の毛束を介して原版Pの表面に供給される。第一現像領域11において供給された現像液は、搬送部2から落下し、前述したようにドレインパン51により回収され、デブリを除去する処理が施される。すなわち、第一現像領域11に供給される現像液は、繰り返し原版Pの現像に供される。
一方、濾過液貯留タンク56内に貯留されている濾過済みの現像液は、吸引管59aを介してポンプ59bにより吸引され、送給管59cを介して第二現像領域12の吐出管32にも供給される。吐出管32は現像液を吐出し、第二現像領域12に配置されている原版Pに供給する。具体的には、現像液は1つの吐出管32から2つのロールブラシ42に向けて吐出され、これらロールブラシ42の毛束を介して原版Pの表面に供給される。第二現像領域12において供給された現像液は、搬送部2から落下し、前述したようにドレインパン51により回収され、デブリを除去する処理が施される。すなわち、第二現像領域12に供給される現像液もまた、繰り返し原版Pの現像に供される。
新液供給部6は、第一リンス領域13に現像液を供給するように構成されている。新液供給部6は、新液供給源61を有している。新液供給源61は、未だ原版Pの現像に供されていない(すなわちデブリを含まない)新たな現像液を貯留するタンクである。新液供給源61の現像液は、吸引管63aを介してポンプ63bにより吸引され、送給管63cを介して第一リンス領域13の吐出管33に供給される。吐出管33は現像液を吐出し、第一リンス領域13に配置されている原版Pに供給する。具体的には、現像液は1つの吐出管33から2つのロールブラシ43に向けて吐出され、これらロールブラシ43の毛束を介して原版Pの表面に供給される。第一リンス領域13において供給された現像液は、搬送部2から落下し、ドレインパン51により回収される。すなわち、新液供給部6によって第一リンス領域13に供給される現像液は、第一現像領域11及び第二現像領域12に供給される現像液とともに、デブリを除去する処理が施された後、第一現像領域11及び第二現像領域12に供給される。
水供給部7は、第二リンス領域14に水を供給するように構成されている。水供給部7は、水供給源71を有している。水供給源71は、例えば、水道水から供給される水を貯留するタンクである。水供給源71の水は、吸引管73aを介してポンプ73bにより吸引され、送給管73cを介して第二リンス領域14の吐出管34に供給される。吐出管34は水を吐出し、第二リンス領域14に配置されている原版Pに供給する。具体的には、水は1つの吐出管34から2つのロールブラシ44に向けて吐出され、これらロールブラシ44の毛束を介して原版Pの表面に供給される。第二リンス領域14において供給された水は、搬送部2から落下し、ドレインパン75により回収される。ドレインパン75により回収された水は、図示されていない濾過装置により濾過されて不純物が除去され、水供給源71に戻される。
また、現像装置1は、図1に示すように、ブロワ領域16において、原版Pを局所的に鉛直上方に持ち上げるリフト部8を設定している。なお、リフト部8は、ブロワ領域16だけではなく、図1に一点鎖線で示すように、第一現像領域11と第二現像領域12の間の境界領域B、第二現像領域12と第一リンス領域13の間の境界領域C、第一リンス領域と第二リンス領域14の間の境界領域D、の少なくとも何れか一つに設定されてもよい。
ここで、図3及び図4を用いて、リフト部8の構成について説明する。リフト部8は、ベース部材81と、ベース部材81に回動自在に取り付けられる回動部材82と、を有している。
ベース部材81は、図3に示すように側面視でL字形状を呈する部材であり、搬送部2の原版載置部20を挟むように一対配置されて所定の部位に固定されている。回動部材82は、回動軸83を中心に一対のベース部材81に対して回動するように構成されており、平面視矩形状を呈する上板部82aと、上板部82aの一方の端部(原版Pの搬送方向Aの上流側端部)側に配置されて上板部82aの側方に固定された一対の側板部82bと、を有している。一対の側板部82bは、回動軸83を介して一対のベース部材81に各々取り付けられる。上板部82aの他方の端部(原版Pの搬送方向Aの下流側端部)は、図3に示すように下方に若干略90°折り曲げられており、これにより、上板部82aの上面部には、原版Pの下面に接触する頂部84が形成されることとなる。
回動部材82は、回動軸83の周囲に配置された図示されていない付勢部材の付勢力により、図3に示すように頂部84が他の部分よりも鉛直上方に位置するようにその姿勢が維持されている。この姿勢は、頂部84の上に原版Pが載せられたときにも維持されるため、頂部84により原版Pを鉛直上方に持ち上げることが可能となる。一方、回動部材82は、頂部84の上に比較的重量の大きいガイドプレート21がその上に載せられたときに、図3に破線で示すようにガイドプレート21の重量により付勢部材の付勢力に抗して回動軸83を中心に回動し、頂部84が下方に移動して上板部82aの大部分が水平になるように構成されている。このため、回動部材82によってガイドプレート21の通過が妨げられることはない。
また、現像装置1は、各構成要素に関する情報を外部から遠隔的にモニタリングするための監視システムに接続されている。すなわち、現像装置1には、搬送部2による原版Pの搬送速度や搬送位置、各吐出管31,32,33,34からの現像液の供給量、各ロールブラシ41,42,43,44の回転速度や揺動速度、ワイピングブラシ22の回転速度、ブロアナイフ23からのエアの供給量、ランプ24の作動時期や作動温度、等の各種情報を検出するためのセンサが設けられており、かかるセンサで検出された情報が無線通信手段を介して外部の監視システムへとリアルタイムに送信され、監視システムに設けられたモニタに表示されるようになっている。監視者は、監視システムのモニタに表示された情報に基づき、現像装置1のステイタスを遠隔的に認識することができる。
次に、本発明の実施形態に係る現像装置1を用いた現像方法について説明する。なお、現像を実施する前に、リフト部8をブロア領域16に設置し(リフト部設置工程)、かつ、後露光処理用のランプ24を後露光領域17に設置しておく(ランプ設置工程)。
まず、原版Pを搬送部2で所定の方向Aに搬送しながら(搬送工程)、現像領域(第一現像領域11及び第二現像領域12)内で原版Pに現像液を供給しつつロールブラシ41,42で原版Pの表面を擦ることにより未露光部を除去する(現像工程)。ここで、現像工程では、使用済みの現像液を含む現像液を現像領域の上流側領域(第一現像領域11)に供給する一方、使用済みの現像液を濾過して得た濾過済みの現像液を現像領域の下流側領域(第二現像領域12)に供給する。
次いで、原版Pを所定の方向Aに搬送しながら、現像領域の下流側にあるリンス領域(第一リンス領域13及び第二リンス領域14)内で原版Pにリンス液を供給することにより原版Pの表面からデブリを除去する(リンス工程)。ここで、リンス工程は、使用済みの現像液を含まない新現像液をリンス液としてリンス領域の上流側領域(第一リンス領域13)に供給する新液リンス工程と、水をリンス液としてリンス領域の下流側領域(第二リンス領域14)に供給する水リンス工程と、を含む。
続いて、リンス工程を経て搬送されてきた原版Pの表面に付着した液滴を、ワイプ領域15においてワイピングブラシ22で拭き取る(ワイプ工程)。その後、ブロア領域16において、原版Pの表面にブロアナイフ23でエアを供給して表面に付着した液滴を吹き飛ばす(ブロア工程)。ブロア工程では、リフト部8によって持ち上げられた原版Pの表面の最上部付近(最上部よりも若干上流側)にエアを供給して、原版Pの表面に付着した液滴を搬送方向Aと反対側に吹き飛ばすようにする。次いで、ブロア領域16を経て搬送されてきた原版Pの表面に、後露光領域17に設置されたランプ24から光を照射して後露光を施す(後露光工程)。この際、現像装置1の温度制御部は、搬送される原版Pが後露光領域17に到達するまでの間に、ランプ24の温度を所定の温度まで上昇させる(温度制御工程)。後露光が施された原版Pは、乾燥して印刷版とされる。
以上説明した実施形態に係る現像装置1においては、後露光領域17をブロア領域16の搬送方向下流側に隣接配置しているため、原版Pの表面にエアを供給して原版Pの表面から液滴を吹き飛ばした直後に、原版Pの表面に後露光を施すことができる。すなわち、ブロア領域16と後露光領域17の間に従来のような乾燥領域を設けていないため、乾燥領域を省いた分だけ原版搬送方向Aにおける現像装置1の寸法を短縮することができる。また、乾燥処理に起因した原版Pの縮みを防ぐことができるため、従来よりも寸法精度の良い印刷版を得ることができる。
また、以上説明した実施形態に係る現像装置1においては、原版Pの表面から液滴をエアで吹き飛ばすブロア領域16よりも上流側に、原版Pの表面から液滴をワイピングブラシ22で拭き取るワイプ領域15を設けているため、原版Pの表面に付着した液滴を後露光処理前により効果的に除去することができる。
また、以上説明した実施形態に係る現像装置1においては、後露光領域17に設置された後露光処理用のランプ24により加熱される原版Pの表面が40℃以下になるように、原版Pの表面とランプ24との間の距離を設定しているため、後露光処理に起因した原版の縮みを抑制することができる。また、原版Pの搬送に連動してランプ24の温度を制御することにより、後露光領域17に到達した原版Pをすぐに乾燥させることができ、原版乾燥の際の待ち時間をなくすことができるという利点がある。
また、以上説明した実施形態に係る現像装置1においては、原版Pの表面に付着した液滴を搬送方向Aと反対側に吹き飛ばすようにブロア領域16においてエアを供給することができるので、原版Pの表面に付着した液滴を効果的に除去することができる。
また、以上説明した実施形態に係る現像装置1においては、原版Pを局所的に鉛直上方に持ち上げるリフト部8をブロア領域16に設置しているため、原版Pを局所的に傾斜させた状態を作り出して液滴を重力で流下させることができ、エアによる液滴の吹き飛ばしをアシストすることができる。
また、以上説明した実施形態に係る現像装置1においては、リフト部8によって持ち上げられた原版Pの表面の最上部付近にエアを供給することができるので、原版Pの表面に付着した液滴を効率良く吹き飛ばすことができる。
なお、以上の実施形態においては、ベース部材81と、ベース部材81に回動自在に取り付けられる回動部材82と、を有するリフト部8を採用した例を示したが、リフト部の構成はこれに限られるものではなく、原版Pを局所的に鉛直上方に持ち上げることができるような構成であればよい。例えば、本実施形態における付勢部材を採用する代わりに、エアシリンダを用いて上板部82aを鉛直上方に押し上げることにより、上板部82aの頂部84により原版Pを局所的に鉛直上方に持ち上げるように構成されたリフト部を採用することもできる。
本発明は、以上の実施形態に限定されるものではなく、かかる実施形態に当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。すなわち、前記実施形態が備える各要素及びその配置、材料、条件、形状、サイズ等は、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。また、前記実施形態が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
次に、本発明の実施例について説明する。以下の実施例で用いられる現像装置は、本発明に係る現像装置の構成のうち「後露光領域」に対応する構成に代えて、筐体状の熱風乾燥機が設置された乾燥領域を有しており、ブロア領域を経た後に乾燥領域(熱風乾燥機)内に原版を投入して熱風を供給することにより乾燥処理を行うものであって、厳密には本発明に係る現像装置に対応したものではないが、乾燥温度と原版の縮みとの間の相関関係を明示する点において本発明と密接な関係を有するものである。
<実施例>
本実施形態に係る現像装置1の構成のうち、後露光領域17を除く構成(搬送部2、吐出部3、ブラシ部4、回収供給機構5、新液供給機構6、水供給機構7、リフト部8、現像領域11・12、リンス領域13・14、ワイプ領域15、ブロア領域16等)に対応する構成を有する現像装置(製品名:AWP1116PD、旭化成社製)を用いて、原版(製品名:DEF1.14、旭化成社製)に対して一連の現像処理を行った。
本実施例においては、乾燥領域(熱風乾燥機)内の設定温度を「40℃」に設定し、乾燥領域を通過する原版の速度を毎分75mmに設定した。一連の現像処理を経て乾燥領域から排出された原版の最大伸縮率を測定したところ、−33μm/mであった(1mあたり平均33μmの「縮み」が生じた)。なお、乾燥領域に投入される直前の原版の最大伸縮率を測定したところ、135μm/mであった(1mあたり平均135μmの「伸び」が生じていた)。これは、現像領域やリンス領域を経て原版が膨潤したことによるものである。
<比較例>
本実施例と同一の現像装置(製品名:AWP1116PD、旭化成社製)を用いて、同一の原版(製品名:DEF1.14、旭化成社製)に対して一連の現像処理を行った。比較例においては、乾燥領域(熱風乾燥機)内の設定温度を「50℃」に設定し、それ以外の条件は実施例と同一とした。一連の現像処理を経て乾燥領域から排出された原版の最大伸縮率を測定したところ、−89μm/mであった(1mあたり平均89μmの「縮み」が生じた)。なお、乾燥領域に投入される直前の原版の最大伸縮率は、実施例と同様であった。
本実施例により、乾燥領域(熱風乾燥機)内の温度を「50℃」から「40℃」に変更するだけで、原版の最大伸縮率の絶対値(縮む量)は大幅に低減することが明らかとなった。本実施例における乾燥領域を後露光領域に変更し、後露光領域に設置されたランプによって加熱される原版の表面が40℃以下になるように原版の表面とランプとの間の距離を設定することにより、原版の最大伸縮率の絶対値(縮む量)は、本実施例と同様に大幅に低減するものと推察される。
1…現像装置
2…搬送部
8…リフト部
11…第一現像領域
12…第二現像領域
15…ワイプ領域
16…ブロア領域
17…後露光領域
22…ワイピングブラシ
24…ランプ
A…搬送方向
P…原版

Claims (14)

  1. 表面に所定のパターンで露光が施された原版を現像液によって現像する現像装置であって、
    前記原版を所定の搬送方向に搬送する搬送部と、
    前記原版の前記表面に前記現像液を供給して現像を施す現像領域と、
    前記現像領域よりも搬送方向下流側に配置され、前記原版の前記表面にエアを供給して前記表面に付着した液滴を吹き飛ばすブロア領域と、
    前記ブロア領域よりも搬送方向下流側に配置され、前記原版の前記表面に後露光を施す後露光領域と、を備え、
    前記後露光領域が前記ブロア領域に隣接配置されることにより、前記原版の前記表面から液滴が吹き飛ばされた直後に前記原版の前記表面に前記後露光が施されるように構成されている、現像装置。
  2. 前記原版の前記表面に付着した液滴をワイピングブラシで拭き取るワイプ領域が、前記現像領域と前記ブロア領域との間に配置されている、請求項1に記載の現像装置。
  3. 前記後露光領域には、後露光処理用のランプが設置されており、
    前記ランプにより加熱される前記原版の前記表面が40℃以下になるように、前記原版の前記表面と前記ランプとの間の距離が設定されている、請求項1又は2に記載の現像装置。
  4. 前記搬送部によって搬送される前記原版が前記後露光領域に到達するまでの間に、前記ランプの温度を所定の温度まで上昇させる温度制御部を備える、請求項3に記載の現像装置。
  5. 前記ブロア領域におけるエアは、前記原版の前記表面に付着した液滴を前記搬送方向と反対側に吹き飛ばすように供給される、請求項1から4の何れか一項に記載の現像装置。
  6. 前記ブロア領域には、前記原版を局所的に鉛直上方に持ち上げるリフト部が設置されている、請求項1から5の何れか一項に記載の現像装置。
  7. 前記ブロア領域におけるエアは、前記リフト部によって持ち上げられた前記原版の前記表面の最上部付近に供給される、請求項6に記載の現像装置。
  8. 表面に所定のパターンで露光が施された原版を現像液によって現像する現像方法であって、
    前記原版を所定の搬送方向に搬送する搬送工程と、
    現像領域において、前記原版の前記表面に前記現像液を供給して現像を施す現像工程と、
    前記現像領域よりも搬送方向下流側に配置されるブロア領域において、前記原版の前記表面にエアを供給して前記表面に付着した液滴を吹き飛ばすブロア工程と、
    前記ブロア領域よりも搬送方向下流側に配置される後露光領域において、前記原版の前記表面に後露光を施す後露光工程と、を含み、
    前記後露光領域が前記ブロア領域に隣接配置されることにより、前記ブロア工程の直後に前記後露光工程を実施する、現像方法。
  9. 前記現像領域と前記ブロア領域との間に配置されるワイプ領域において、前記原版の前記表面に付着した液滴をワイピングブラシで拭き取るワイプ工程を含む、請求項8に記載の現像方法。
  10. 後露光処理用のランプを前記後露光領域に設置するランプ設置工程を含み、
    前記ランプ設置工程では、前記ランプにより加熱される前記原版の前記表面が40℃以下になるように、前記原版の前記表面と前記ランプとの間の距離を設定する、請求項8又は9に記載の現像方法。
  11. 前記搬送工程によって搬送される前記原版が前記後露光領域に到達するまでの間に、前記ランプの温度を所定の温度まで上昇させる温度制御工程を含む、請求項10に記載の現像方法。
  12. 前記ブロア工程では、前記原版の前記表面に付着した液滴を前記搬送方向と反対側に吹き飛ばすようにエアを供給する、請求項8から11の何れか一項に記載の現像方法。
  13. 前記原版を局所的に鉛直上方に持ち上げるリフト部を前記ブロア領域に設置するリフト部設置工程を含む、請求項8から12の何れか一項に記載の現像方法。
  14. 前記ブロア工程では、前記リフト部によって持ち上げられた前記原版の前記表面の最上部付近にエアを供給される、請求項13に記載の現像方法。
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