JPH07328620A - 感光性樹脂版の洗い出し液の処理方法およびその装置 - Google Patents

感光性樹脂版の洗い出し液の処理方法およびその装置

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JPH07328620A
JPH07328620A JP12640294A JP12640294A JPH07328620A JP H07328620 A JPH07328620 A JP H07328620A JP 12640294 A JP12640294 A JP 12640294A JP 12640294 A JP12640294 A JP 12640294A JP H07328620 A JPH07328620 A JP H07328620A
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JP
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liquid
wash
photosensitive resin
out liquid
wash out
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JP12640294A
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Hiroshi Shibano
博史 柴野
Yoshihiro Kasho
芳広 嘉生
Kazuo Takahashi
一雄 高橋
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Toyobo Co Ltd
Original Assignee
Toyobo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】液体と、該液体より比重の小さい固形物を含ん
だ混合物から、前記固形物を充分に除去すること。 【構成】感光性樹脂版を露光後、洗い出し液中に浸漬し
ながら未露光部を除去して現像する際に発生する樹脂を
含んだ洗い出し液を処理する方法において、洗い出し液
より比重の小さい固形物を、インサイドディスクを有す
る遠心沈降型の遠心分離処理を用いて分離除去すること
を特徴とする感光性樹脂版の洗い出し液の処理方法、お
よび液体と、該液体より比重の小さい固形物を含んだ混
合物から、前記固形物を除去するための遠心沈降型の遠
心分離装置であって、インサイドディスクを有するロー
ターを設けたことを特徴とする遠心分離装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は感光性樹脂版を現像する
際に生じる洗い出し液の処理方法およびそれに用いるこ
とができる遠心分離装置に関し、特に洗い出し液中に浸
漬させながら、未露光部をこすり出して現像する方法を
採用した際に発生する、樹脂を含んだ洗い出し液から、
分散された樹脂を除去する方法および遠心分離装置に関
する。さらに詳しくは、感光性樹脂の洗い出し工程の際
に発生する未露光の樹脂を分散状態で含んだ洗い出し液
を遠心分離処理することにより、洗い出し液から効率よ
く洗い出し液より比重の小さい樹脂を除去し、常に洗い
出し液を清浄に保ち、洗い出し液を廃棄することなく、
安定して長期間、多数枚の感光性樹脂版の洗い出し作業
を可能とする、感光性樹脂版の洗い出し液の処理方法お
よびその装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、感光性樹脂を用いた印刷版は従来
の印刷版に比較し、操作性、生産性、価格、およびその
印刷特性に優れ、近来各種印刷分野で急速に普及してい
る。通常、感光性樹脂版を現像する方法としては、圧
搾空気などを用いて未露光部を吹き飛ばしてレリーフを
形成する方法、洗い出し液を版面に一定圧力でスプレ
ーしレリーフを作成する方法、洗い出し液中に版を浸
漬させブラシ等で未露光部を洗い出し液中にこすり出す
方法等が考案され実用化されている。前記のような現
像方法で感光性樹脂版を洗い出す洗い出し液は、洗い出
し後に洗い出された未露光部の樹脂が分散された状態で
存在し、多数の感光性樹脂版を洗い出すと、洗い出し液
中の樹脂の濃度が上昇し、その結果として、洗い出し速
度が低下し、分散された樹脂が凝集しスカムとなって版
やブラシに付着する、といった問題が生じ、頻繁に使用
済みの洗い出し液を廃棄し、新しい洗い出し液を調製す
る必要があった。またこの方法では、大量に発生する洗
い出し液の廃液の処理費用や新しい洗い出し液の費用が
かさみ、コスト面で不利であるだけではなく、環境面で
も大量の廃棄物を発生させるという大きな問題があっ
た。
【0003】これらを解決するために、樹脂を含んだ洗
い出し液から、分散された樹脂を除去し、洗い出し液を
再利用する方法がいくつか考案されている。例えば、洗
い出し液の循環系中にカートリッジフィルターを設置し
てスカムを除去し、さらには洗い出し中に洗い出し液の
一部を、または洗い出し終了後に全量を抜き出し静置し
て分散樹脂を凝集沈澱させ除去し、上澄みを洗い出し液
として再利用する方法(特開平4−185363号公
報)、洗い出し終了後の洗い出し液に重合開始剤を加
え、廃液中のモノマー等を重合析出させて除去した後再
利用する方法(特開昭51−121959号公報)、廃
液中に電極を挿入して直流電圧をかけて電気泳動により
分散樹脂を電極に析出させ除去する方法(特開平1−2
87568号公報)、凝集剤を添加し、樹脂を凝集させ
除去した後洗い出し液を再利用する方法、等がある。し
かしカートリッジフィルターでは凝集し発生したスカム
を除去するのみであり、静置して凝集沈澱によって分散
粒子を除去するのは長時間を要し、連続的に大量の感光
性樹脂版を洗い出すには不向きであった。重合開始剤を
添加する方法は洗い出し液中に分散した非重合性の分散
物まで除去することはできず、感光性樹脂版の組成によ
り効果が著しく異なるものであった。電気泳動により析
出させる方法は水系洗い出し液の場合、処理中に水の電
気分解も起こり水素、酸素等といったガスが発生するだ
けでなく、洗い出し液に添加した添加剤も電気化学反応
による変性を受け、洗い出し液がすぐ劣化するものであ
った。また、洗い出し液に凝集剤を添加すると再生され
た洗い出し液にも凝集剤が含まれるため、洗い出し速度
が低下したり、スカムが発生しやすくなるといった問題
が生じ、実用には不適当であった。
【0004】そこで最近、遠心分離法の一つである遠心
濾過により感光性樹脂平版の洗い出し液を処理する方法
が提案されている(特開平4−59098号公報)が、
洗い出し液中に低分子のゴム状の粘着性樹脂が存在する
フレキソ版にこの方法を用いた場合は濾布がすぐ目詰ま
りし、濾布の交換や洗浄など実際の処理操作は煩雑にな
るものであった。また一部では遠心沈降型の遠心分離法
により洗い出し液より比重の大きい固形分散物を沈降除
去することも実用化されているが、実際、感光性樹脂組
成物に含まれる洗い出し液に不溶の成分は、洗い出し液
より比重が小さいものが多く、充分な分散樹脂の除去効
果が得られなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記従来の
方法における種々の問題点を解決するものであり、洗い
出し液より比重が小さい固形分散物を充分に除去する方
法および装置を開発することを課題とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記課題を
解決するため、つまり感光性樹脂版の未露光部の樹脂を
分散状態で含んだ洗い出し液を処理する方法を鋭意、研
究、検討した結果、洗い出し液を特定の構造を有する遠
心沈降型の遠心分離装置を用いて処理することにより、
洗い出し液から効率よく洗い出し液より比重の小さい樹
脂を除去することができ、常に洗い出し液を清浄に保
ち、洗い出し液を廃棄することなく、安定して長期間、
多数枚の感光性樹脂版の洗い出し作業が可能であること
を見いだし、遂に本発明を完成するにに到った。すなわ
ち本発明は、感光性樹脂版を露光後、洗い出し液中に浸
漬しながら未露光部を除去して現像する際に発生する樹
脂を含んだ洗い出し液を処理する方法において、洗い出
し液より比重の小さい固形物を、インサイドディスクを
有する遠心沈降型の遠心分離処理を用いて分離除去する
ことを特徴とする感光性樹脂版の洗い出し液の処理方
法、および液体と、該液体より比重の小さい固形物を含
んだ混合物から、前記固形物を除去するための遠心沈降
型の遠心分離装置であって、インサイドディスクを有す
るローターを設けたことを特徴とする遠心分離装置であ
る。
【0007】本発明において用いられる感光性樹脂版と
してはフロン系溶剤や塩素系溶剤や石油系溶剤やアルコ
ール系溶剤といった溶剤を洗い出し液とする溶剤現像型
感光性樹脂版でもかまわないが、作業環境面や地域環境
面から水、界面活性剤水溶液、アルカリ水溶液、酸水溶
液などを洗い出し液とする水系現像型感光性樹脂版が好
ましい。これら水系現像型感光性樹脂組成物としては、
ポリアミドを必須成分とするポリアミド系感光性樹脂組
成物、ポリビニルアルコールを必須成分とするポリビニ
ルアルコール系感光性樹脂組成物、低分子不飽和基含有
ポリエステルを必須成分とするポリエステル系感光性樹
脂組成物、アクリル系低分子モノマーを必須成分とする
アクリル系感光性樹脂組成物、およびポリウレタンを必
須成分とするポリウレタン系感光性樹脂組成物等が挙げ
られる。なおこれらの感光性樹脂組成物には光重合性不
飽和単量体、光増感剤その他が添加されることによって
光感光性を付与している。
【0008】また最近感光性フレキソ版においても、毒
性安全性の面から水系洗い出し液に現像可能なものが提
案されており、本発明の感光性樹脂版としてこれらも好
ましく用いられる。たとえば共役ジエン系炭化水素と
α,β−エチレン性不飽和カルボン酸またはその塩を必
須成分とし、これにモノオレフィン系不飽和化合物とを
含む共重合体と光重合性不飽和単量体、光増感剤を含有
する感光性樹脂組成物や共役ジエン系炭化水素重合体又
は共役ジエン系炭化水素とモノオレフィン系不飽和化合
物との共重合体と親水性高分子化合物、非気体性エチレ
ン性不飽和化合物および光重合開始剤を必須成分として
含有する感光性エラストマー組成物やα,β−エチレン
性不飽和基を含有する疎水性オリゴマー、エラストマ
ー、水膨潤性物質及び光集合開始剤を必須成分として含
有する感光性樹脂組成物等がある。他には、刷版の機械
的強度、反発弾性等の性能の向上を目的として、硬質の
有機微粒子を含有する感光性樹脂組成物や、水現像性の
付与、水性インク耐性の付与、及び印刷性の向上を目的
として、架橋性樹脂微粒子を含有する感光性樹脂組成物
や刷版のインキ受容性向上を目的として2相構造を有
し、ジアゾ化合物、重クロム酸塩を連続相に含み、分散
相が10μm以下の粒子を含有する感光性樹脂組成物等
があり、いずれも本発明の感光性樹脂組成物として好ま
しく用いることができる。
【0009】以下に本発明方法において、感光性樹脂版
として特に好ましく用いられる、水系現像型感光性樹脂
のフレキソ版を例に取り、本発明の内容を詳しく説明す
る。まず感光性樹脂版について説明する。前に挙げた、
本発明で用いられるのに特に好ましい感光性フレキソ版
に用いられる疎水性ポリマーとしては、例えば1,4−
ポリブタジエン、1,2−ポリブタジエン、アクリロニ
トリルゴム、ブタジエンアクリロニトリルゴム、クロロ
プレンゴム、ポリウレタンゴム、ブタジエンスチレンコ
ポリマー、スチレン−ブタジエン−スチレンブロックコ
ポリマー、スチレン−イソプレン−スチレンブロックコ
ポリマー、ポリアミド樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、
ブタジエン−(メタ)アクリル酸コポリマー、ブタジエ
ン−(メタ)アクリル酸−アクリルエステルコポリマ
ー、シリコンゴム、ポリオキシプロピレングリコール、
ポリオキシテトラメチレングリコール、等のような版に
ゴム弾性を与えるポリマーや、ポリメチル(メタ)アク
リレート、ポリエチル(メタ)アクリレート、ポリイソ
プロピル(メタ)アクリレート、ポリn−ブチル(メ
タ)アクリレート等のアクリル樹脂、ポリスチレン、ポ
リプロピレン、ポリエチレン、塩素化ポリエチレン、ポ
リアクリロニトリル、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル
やこれらの共重合体、ポリウレタン樹脂、ポリエステル
樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂、等のような版に
硬度や安定性を与えるポリマーを挙げることができ、こ
れらを単独または必要に合わせて複数組み合わせて用い
られる。またこれら樹脂類は、モノマーや架橋剤と、ま
たはポリマー同志で反応できるように変性することも可
能である。
【0010】親水性ポリマーとしては、例えばポリ(メ
タ)アクリル酸またはその塩類の重合体、(メタ)アク
リル酸またはその塩類−アルキル(メタ)アクリレート
共重合体、(メタ)アクリル酸またはその塩類−スチレ
ン共重合体、(メタ)アクリル酸またはその塩類−酢酸
ビニル共重合体、(メタ)アクリル酸またはその塩類−
アクリロニトリル共重合体、ポリビニルアルコール、カ
ルボキシメチルセルロース、ポリアクリルアミド、ヒド
ロキシエチルセルロース、ポリエチレンオキサイド、ポ
リエチレンイミン、−COOM基含有ポリウレタン、−
COOM基含有ポリウレアウレタン、−COOM基含有
ポリエステル、−COOM基含有エポキシ化合物、−C
OOM基含有ポリアミド酸およびこれらの塩類や誘導体
等が挙げられる(なおここに挙げたMは水素原子、1価
の金属原子、2価の金属原子、3価の金属原子、アンモ
ニウム化合物のいずれかを示す)。また親水性成分も同
様に複数組み合わせて用いることが可能であり、必要に
応じて変性しても良い。
【0011】このような感光性樹脂組成物の好適な構造
としては、疎水性成分(ポリマー)が粒子状の分散相で
親水性成分(ポリマー)がその周りを取り囲み連続相と
なった構造、疎水性成分(ポリマー)がコアで親水性成
分(ポリマー)がシェルとなったコアシェル粒子をさら
に別の疎水性成分(ポリマー)が連続相となった構造、
親水性成分(ポリマー)が粒子状の分散相となり疎水性
成分(ポリマー)が連続相となった構造、疎水性成分
(ポリマー)と親水性成分(ポリマー)のいずれもが連
続相でお互いに絡み合いモザイク状となった構造、疎水
性成分(ポリマー)と親水性成分(ポリマー)が均一に
相溶した構造、などが挙げられる。これらの場合におい
て連続相は未硬化の状態で架橋されていないことが必要
であるが粒子状の疎水性成分は未硬化の状態で架橋され
ていても架橋されていなくてもかまわない。感光性樹脂
組成物の原料としてはこのほかに、ラジカル重合性モノ
マー、架橋剤、光反応開始剤、酸化安定剤、重合禁止剤
などを必要に合わせて前述のポリマー類に添加してもか
まわない。
【0012】感光性樹脂組成物の製造方法としては、エ
マルション重合やサスペンション重合によってやポリマ
ーを粉砕するなどして得られた分散相の成分を単独また
は連続相の成分と共にニーダーや押し出し機で混合後成
型する方法、疎水性成分と親水性成分とを塊状のままニ
ーダーや押し出し機で混練りし相分離・分散させた後成
型する方法、疎水性成分と親水性成分とを塊状のままニ
ーダーや押し出し機で混練りし均一に相溶させた後成型
する方法、など様々な方法が用いられる。これらの原
料、方法を必要に応じて適宜選択する事により、版に要
求される物性および性能に合わせて感光性樹脂組成物と
して製造する事ができる。例えば印刷用刷版に要求され
る物性物性としては、JIS A 硬度が30−80
度、反発弾性率が10−60%であることが印刷特性上
望ましい。このような感光性樹脂組成物は紫外線によっ
て硬化させる。硬化させる際に使用される紫外線は15
0〜500nmの波長、特に300〜400nmの波長
のものが有効であり、使用される光源としては低圧水銀
灯、高圧水銀灯、カーボンアーク灯、紫外線蛍光灯、ケ
ミカルランプ、キセノンランプジルコニウムランプが望
ましい。
【0013】次に、本発明で特に好ましく用いられる感
光性フレキソ版の現像方法について説明する。前記のよ
うにして得られた感光性樹脂版は上記の光源下で透明画
像を有するネガフィルムをあてて紫外線を照射し画像露
光させた後、感光性樹脂版を平面板または円筒に固定し
て、洗い出し液中に浸漬させながら、すなわち洗い出し
液溜まり中に浸けるかまたは洗い出し液をシャワー状に
吹き付けながら、必要ならばブラシ等によりこすり、露
光されない非画像部を除去することによって、レリーフ
画像が得られ、一方除去された未硬化の感光性樹脂は乳
濁液あるいは懸濁状溶液となって洗い出し槽中に残る。
このようにして得られた硬化部が凸状となったレリーフ
は、乾燥させ、必要に応じて後露光としてさらに紫外線
を照射して、印刷用刷版として用いる。
【0014】ここでの洗い出し液は水単独、界面活性剤
水溶液、無機や有機のアルカリや酸や塩の水溶液、その
他水に可溶な化合物の水溶液などが用いられる。用いら
れる界面活性剤としては、アニオン系界面活性剤、カチ
オン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、両性界面活
性剤など幅広く用いることができる。具体例を挙げる
と、アニオン系界面活性剤ではラウリン酸ソーダ、ステ
アリン酸ソーダ、オレイン酸ソーダなどの脂肪族カルボ
ン酸塩類、アビエチン酸ソーダ、ロジン酸ソーダなどの
樹脂石鹸類、ラウリル硫酸ソーダやラウリル硫酸トリエ
タノールアミンなどの1級および2級のアルキル硫酸塩
類、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ソーダや
ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸トリエタノー
ルアミンなどの1級および2級のポリオキシエチレンア
ルキルエーテル硫酸塩類、ラウリルベンゼンスルホン酸
ソーダやステアリルベンゼンスルホン酸ソーダなどのア
ルキルベンゼンスルホン酸塩類、プロピルナフタレンス
ルホン酸ソーダやブチルナフタレンスルホン酸ソーダな
どのアルキルナフタレンスルホン酸塩類、ポリオキシエ
チレンラウリルフェニルエーテルスルホン酸ソーダなど
のポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルスルホ
ン酸塩類、硫酸化ひまし油や硫酸化牛油などの硫酸化油
類、硫酸化オレイン酸ブチルなどの硫酸化脂肪酸エステ
ル類、ジオクチルスルホ琥珀酸ソーダを代表とするアル
キルスルホ琥珀酸塩類、α−オレフィンスルホン酸塩
類、ヒドロキシアルカンスルホン酸塩類、N−メチル−
N−アルキルタウリン塩類、N−アルキルスルホ琥珀酸
モノアミド塩類、脂肪酸モノグリセライド硫酸エステル
塩類、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸塩類、
ラウリルアルコール燐酸モノエステルジソーダ塩やラウ
リルアルコール燐酸ジエステルソーダ塩などのアルキル
ホスフェートの塩類、ポリオキシエチレンラウリルエー
テル燐酸モノエステルジソーダ塩やポリオキシエチレン
ラウリルエーテル燐酸ジエステルソーダ塩などのポリオ
キシエチレンアルキルホスフェートの塩類、ナフタレン
スルホン酸塩ホルマリン縮合物類、スチレン−無水マレ
イン酸共重合体部分鹸化物の塩類、オレフィン−無水マ
レイン酸共重合体部分鹸化物の塩類などが挙げられる。
なお、具体例としては主にナトリウム塩を挙げたが、カ
リウム塩、アンモニウム塩、マグネシウム塩、カルシウ
ム塩なども可能で、特にこれらに限定されるものではな
い。
【0015】カチオン系界面活性剤ではモノステアリル
アンモニウムクロライド、ジステアリルアンモニウムク
ロライド、トリステアリルアンモニウムクロライドなど
の1級、2級および3級アミン塩類、ステアリルトリメ
チルアンモニウムクロライド、ジステアリルジメチルア
ンモニウムクロライド、ステアリルジメチルベンジルア
ンモニウムクロライドなどの4級アンモニウム塩類、N
−セチルピリジニウムクロライドやN−ステアリルピリ
ジニウムクロライドなどのアルキルピリジニウム塩類、
N,Nジアルキルモルホリニウム塩類、ポリエチレンポ
リアミンの脂肪酸アミド塩類、アミノエチルエタノール
アミンとステアリン酸とのアミドの尿素化合物の酢酸塩
類、2−アルキル−1−アルキル−1−ヒドロキシエチ
ルイミダゾリニウムクロライドなどが挙げられる。な
お、具体例としては主にクロライドを挙げたが、ブロマ
イド、アルキルサルフェート、アセテートなども可能
で、特にこれらに限定されるものではない。
【0016】ノニオン系界面活性剤では、ポリオキシエ
チレンオレイルエーテルやポリオキシエチレンラウリル
エーテルなどのポリオキシエチレンアルキルエーテル
類、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルやポリ
オキシエチレンオクチルフェニルエーテルなどのポリオ
キシエチレンアルキルフェニルエーテル類、ポリオキシ
エチレンポリオキシプロピレングリコール類、ポリエチ
レングリコールモノステアレート、ポリエチレングリコ
ールモノオレート、ポリエチレングリコールジラウレー
トなどの脂肪酸とポリエチレングリコールとのモノおよ
びジエステル類、ソルビタンモノラウレートやソルビタ
ンモノオレートなどの脂肪酸とソルビタンのエステル
類、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポ
リオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオ
キシエチレンソルビタントリラウレートなどのソルビタ
ンのポリオキシエチレン付加物と脂肪酸とのエステル
類、ソルビットモノパルチミテートやソルビットジラウ
レートなどの脂肪酸とソルビットとのエステル類、ポリ
オキシエチレンソルビットモノステアレートやポリオキ
シエチレンソルビットジオレートなどのソルビットのポ
リオキシエチレン付加物と脂肪酸とのエステル類、ペン
タエリスリトールモノステアレートなどの脂肪酸とペン
タエリスリトールとのエステル類、グリセリンモノラウ
レートなどの脂肪酸とグリセリンとのエステル類、砂糖
およびしょ糖の脂肪酸エステル類、ラウリン酸ジエタノ
ールアミドやラウリン酸モノエタノールアミドなどの脂
肪族アルカノールアミド類、ラウリルジメチルアミンオ
キサイドなどのアミンオキサイド類、ステアリルジエタ
ノールアミンなどの脂肪族アルカノールアミン類、ポリ
オキシエチレンアルキルアミン類、トリエタノールアミ
ン脂肪酸エステル類などが挙げられる。
【0017】両性界面活性剤としては、ラウリルアミノ
プロピオン酸ソーダなどのアミノ酸型両面界面活性剤
類、ラウリルジメチルベタインやラウリルジヒドロキシ
エチルベタインなどのカルボキシベタイン型両面界面活
性剤類、ステアリルジメチルスルホエチレンアンモニウ
ムエチレンアンモニウムベタインなどのスルホベタイン
型両性界面活性剤類、イミダゾリニウムベタイン型両性
界面活性剤類、レシチンなどが挙げられる。
【0018】無機や有機のアルカリや酸や塩、その他水
に可溶な化合物の例としては、水酸化リチウム、水酸化
ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム等のア
ルカリ化合物、塩酸、硫酸、硝酸、燐酸、蟻酸、酢酸、
シュウ酸、コハク酸、クエン酸、マレイン酸、パラトル
エンスルホン酸等の酸、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナト
リウム、トリポリ燐酸ナトリウム、ピロ燐酸カリウム、
珪酸ナトリウム、硫酸ナトリウム、塩化ナトリウム、ほ
う酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、酢酸マグネシウム、
クエン酸ナトリウム、琥珀酸ナトリウム等の塩類やベン
ゼンスルホン酸ナトリウム、トルエンスルホン酸ナトリ
ウム、キシレンスルホン酸ナトリウム、スチレンスルホ
ン酸ナトリウム、フェノール2,4−ジスルホン酸ナト
リウム、メチルスルホン酸ナトリウムなどのスルホン酸
塩やアルキル硫酸エステルの塩類、カルボキシメチルセ
ルロースやメチルセルロースといった高分子化合物等が
挙げられる。また、界面活性剤の水溶液にこれらのアル
カリや酸や塩、水に可溶な化合物、その他粘度調整剤、
分散安定剤、消泡剤、凝集剤、ゼオライトなど各種の添
加剤を必要に応じて添加することができる。
【0019】なお本発明における洗い出し液は水系では
あるが、必要に応じてエタノール、イソプロパノール、
セロソルブ、グリセリン、ポリエチレングリコール、ジ
メチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、アセトン
といった水に溶解する他の有機溶媒を混合することもで
きる。混合割合としては引火性や臭気や衛生性の面から
水の含有量が50重量%以上であることが好ましいが、
さらに好ましくは90重量%以上である。また洗い出し
液のpHは特に限定されるものではないが、作業上の安
全性の面から3〜12の範囲であることが好ましい。現
像時の温度は10〜50℃が好ましい。
【0020】本発明は、このようにして感光性樹脂版を
洗い出した際に生じる、未露光部の樹脂を分散状態で含
んだ洗い出し液を遠心分離処理することにより洗い出し
液より比重の小さい固形分散物を除去する方法および装
置である。一般に遠心分離機は、無孔壁の回転体(ロー
ター)を用いて、高速回転により円周部にかかる加速度
を重力加速度よりはるかに大きくして、分散粒子の分散
液との比重差により生じる沈降や浮上の速度を上げてや
る遠心沈降型と、有孔壁のローターを用いて、壁面に濾
布を設置し回転の遠心力により濾布にかかるヘッド圧を
大きくして濾過する遠心濾過型に大別されるが、本発明
では遠心沈降型の遠心分離機を用いる。
【0021】本発明において用いられる遠心分離機とし
ては、遠心沈降型の各種のものが挙げられるが、洗い出
し液を連続的に装置に導入・排出できる形のバスケット
型、チューブラー型、分離板型、デカンター型等が好ま
しい。また、内部に捕捉された洗い出し液より比重の小
さい樹脂(固形物)は、連続的に排出させる構造であっ
ても、回転を停止して回分式に取り出す構造であっても
良いが、一般に油水分離に用いられる連続的に排出させ
る構造のチューブラー型や分離板型やデカンター型で
は、洗い出し液より比重の小さい樹脂が内部で捕捉され
た状態では流動性が少なく排出しにくいため、強制的に
排出できるような装置を取り付けることが好ましい。一
方、回分式の場合は中の樹脂が容易に取り出せるよう内
部構造の簡単なチューブラー型やバスケット型が好まし
い。特に、洗い出し液の損失を抑え、装置を安価にし、
メンテナンスをやり易くするためには回分式が好まし
い。
【0022】本発明では、遠心分離により径方向の内側
に浮上してきた洗い出し液より比重の小さい分散固形物
が洗い出し液と共にローター外へ排出されないよう、遠
心分離機のローター内の処理液出口付近に、洗い出し液
より比重の小さい分散固形物をせき止めるため、インサ
イドディスクを設けることを特徴としているが、このイ
ンサイドディスクとは、ローター内に設置することがで
きるドーナツ状のものであれば、特に形状を限定するも
のではなく、これにより、回転処理時に半径の内周方向
に浮上し集まってきた洗い出し液より比重の小さい固形
分散物はインサイドディスクにさえぎられて内部に捕捉
され、洗い出し液はインサイドディスクの外側より通過
し出口部からリムを越えてオーバーフローするか、また
はスキミングチューブによりローター内から排出され
る。
【0023】本発明において用いられるインサイドディ
スクとして具体的には、回転処理中の処理液の径方向
の液面レベルより外径が大きくなく、かつこの液面レベ
ルより内径が小さいドーナツ状の邪魔板や、ローター
開口部のリム部内径側をローター内部からローター外部
にわたって包むように設置するパッキン型のもの、前
記パッキン型で、パッキンのリムとの接触面は液体が通
過できるような凹凸が設けてあるようなものや、ロー
ター開口部のリム部内径側に設置するリング状のもので
あって、リングには垂直方向に穴が開けてあり、穴から
バスケット内部方向にはチューブが接続され、チューブ
端はリングをバスケットのリム部に装着した状態でバス
ケットの内部かつリングの穴より径方向で外周側に位置
するようなっているようなリング、さらにはローター
開口部のリム部内径側をローター内部からローター外部
にわたって包むように設置するパッキンで、リムのパッ
キンとの接触面は液体が通過できるような凹凸が設けて
あるようなもの等が挙げられる。これらパッキン型の治
具では、洗い出し液より比重の小さい固形分散物はパッ
キンにさえぎられ内部に捕捉され、洗い出し液はパッキ
ンとリムとの間からリムを越えてオーバーフローする。
また、チューブを接続したリングでは洗い出し液より比
重の小さい分散固形物はリムとリングにさえぎられ内部
に捕捉され、洗い出し液はチューブを通ってオーバーフ
ローする。なおいずれの素材もリムを取り外さずに設置
できるよう可撓性のある素材であることが好ましい。
【0024】また、本発明は洗い出し液より比重の大き
い固形分散物の有無により限定されるものではないが、
洗い出し液より比重の大きい固形分散物は遠心分離処理
時にローター外壁に捕捉されるため、一回の操作で洗い
出し液中に洗い出し液より比重が大きい固形分散物と洗
い出し液より比重が小さい固形分散物を同時に除去する
ことができ、洗い出し液中に洗い出し液より比重が大き
い固形分散物と洗い出し液より比重が小さい固形分散物
が混在している場合にも非常に好ましく用いることがで
きる。なおローター内に捕捉される洗い出し液より比重
の小さい固形分散物の量はローターの内径(半径)aと
ローターの長さbとローターのリム内径の回転中心から
の距離又はスキミングチューブの回転中心からの距離c
とインサイドディスクのローター内部での洗い出し液流
出部分の回転中心からの径方向の最短部距離d(ドーナ
ツ状邪魔板の外径、パッキンのローター内側部の外径ま
たはチューブでは回転中心からの最短のチューブ端、デ
ィスクやパッキンに切り欠き部がある場合は切り欠き部
の回転中心からの最短部)で決められ、これらは洗い出
し時に流出する固形物の量や製版量や洗い出し液より比
重の大きい固形物の存在比等によって最適な大きさとす
る。例えばdは、洗い出し液中の分散物のうち洗い出し
液より比重の小さい固形分散物の割合をXとすると、X
+0.4≧(d−c)/(a−c)≧X−0.4(ただ
し0.99≧(d−c)/(a−c)≧0.01)の範
囲になるよう設定してやればよい。また、ローターの有
効容量は1日の洗い出しによる洗い出し液への樹脂の流
出量の1/5以上の樹脂を保持できる大きさが好まし
い。
【0025】このようにして捕捉された固形分散物は回
分式の場合は遠心分離のための回転を止め、取り出して
やる必要がある。取り出す方法としては、手でヘラ等を
用いて取り出す方法や遠心分離機にスクレーパーを設置
し、低速で回転させながらローター内部にスクレーパー
を挿入し掻き取る方法やローター内部に袋状の物や成型
品を内装し、内装物ごと取り出す方法が挙げられる。こ
のようにして取り出された固形分散物は含水量も少なく
固体廃棄物として廃棄することが可能である。なお、ロ
ーター内に袋状のものや成型品を内装する場合はロータ
ー壁に内装物とローターとの間の空気抜きのための孔を
開けておいても良いが、このようにローターに孔が開い
たものを用いても、洗い出し液が内装物で保持されてい
るため、遠心沈降型の遠心分離処理であることは言うま
でもない。以上の遠心分離処理により処理された洗い出
し液は固形分散物の含有量が非常に少なくその結果とし
て、生物学的酸素要求量(BOD)、ノーマルヘキサン
価、浮遊固形物量(SS)とも小さく、そのまま下水へ
排水することも可能であるが、再度洗い出し液を調整す
る手間と費用や地域環境への影響をさらに厳しく考慮す
ると再び洗い出し液として利用することが好ましい。本
発明の洗い出し液の処理は、感光性樹脂版を複数枚洗い
出し後に洗い出し槽から洗い出し液を抜き出し、全量処
理後に処理された洗い出し液を洗い出し槽に供給し再使
用するバッチ処理方式でも、洗い出し中に洗い出し液の
一部を抜き出して処理後ただちに洗い出し槽に戻す連続
処理方式でも良い。特に、大量の感光性樹脂版を連続で
洗い出す必要があるときは、作業性や洗い出しを停止す
る必要がないことから連続処理方式が好ましい。
【0026】本発明の処理で要求される遠心分離機の処
理能力として、分離処理に必要な加速度は、加速度を重
力加速度に対する倍数である遠心効果Gであらわすと、
分散している粒子の粒径にも関係するが、粒径が1μm
以上の場合300G以上であることが好ましく、さらに
充分な除去処理効果を達成するためには500G以上で
あることが好ましい。一方粒径が1μm未満の時には1
000G以上であることが好ましい。また処理量は洗い
出し機の洗い出し液の量により異なるが、洗い出し液の
量が60リットルで処理量は毎分0.3リットル以上、
洗い出し液の量が200リットルの場合で毎分1リット
ル以上であることが好ましい。なお本発明での処理前に
より遠心分離効果を高めるために洗い出し液に凝集剤を
添加することも可能ではあるが、洗い出し液を再利用す
ることを考慮すると添加剤は用いない方が好ましい。
【0027】次に本発明装置を図面を用いて具体的に説
明する。図1および図2は、本発明遠心分離装置の一実
施態様例の概略図である。図1および図2において、洗
い出し槽から送られた分散物を含む洗い出し液は供給ラ
イン4、4’を通ってバスケット型ローター1、1’内
に供給される。ローターは回転しており、発生する加速
度により洗い出し液より比重の小さい固形分散物は径方
向内側16、16’に集まる。洗い出し液はインサイド
ディスク2、2’の外側を通ってローター上部のリムか
らオーバーフローするが、集まった固形分散物はインサ
イドディスクに遮られ内部に保持される。図1におい
て、オーバーフローした洗い出し液は遠心分離機のケー
ス壁に当たり処理液取り出し口5から流れ出る。この洗
い出し液はいったん消泡タンク7に供給され、泡を抜い
た後に洗い出し槽に返送される。ローター内部にいっぱ
いに固形物が貯まると洗い出し液の供給および回転を止
め、インサイドディスクを取り外しローター内部に内装
されたライナー10(ビニル袋、ポリマー成型品等)ご
と取り出され、廃棄する。その後、ローター1にライナ
ー10を内装し、インサイドディスクを装着して遠心分
離処理を再開する。また図2に示す装置には、液取り出
しスキミングチューブ11と固形物掻き取りスクレーパ
ー13をさらに備えてあり、固形物を除去された洗い出
し液はインサイドディスク2’とバスケット型ローター
1’の上部リムの間に挿入されたスキミングチューブ1
1により取り出され、洗い出し槽に返送される。ロータ
ー内部に貯まった固形物16’はローターを低速回転さ
せてスクレーパー13を挿入し掻き取り、ローター下部
の固形物排出部14より受け皿12に落ちる。その後、
スクレーパーを抜き取り回転数を上げ遠心分離処理を再
開する。なお本発明では、これら一連の処理を自動で行
うこともできる。
【0028】以上例としてはバスケット型の遠心分離機
について説明したが、洗い出し液より比重の小さい固形
物を除去できる構造であれば先に述べたように、ロータ
ーが長い構造のチューブラー型やローター内部に分離効
率を高めるため分離板を挿入した分離板型や内部の固形
物を連続的に排出できる構造としたデカンター型など各
種の遠心分離機を用いることができる。また本発明遠心
分離装置は、前記のように感光性樹脂版の洗い出し液を
処理するために用いる以外にも、液体と、該液体より比
重の小さい固形物を含んだ混合物から、前記固形物を除
去するためであれば、種々に利用ができ、処理する対象
物は限定されない。
【0029】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明
するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものでは
ない。
【0030】参考例1 (感光性樹脂版(a)製造例) ヘキサメチレンジイソシアネート21.8部、ジメチロ
ールプロピオン酸15.4部ポリテトラメチレングリコ
ール7.6部、およびジラウリル酸ジ−n−ブチルスズ
1.0部をテトラヒドロフラン300部に溶解した溶液
を撹拌機の付いた1リットルフラスコに入れ、撹拌を続
けながら65℃に加熱し3時間反応を続けた。別の容器
で、末端アミノ基含有アクリロニトリル・ブタジエンオ
リゴマー55.3部をメチルエチルケトン100部に溶
解して調整した溶液を上記の1リットルフラスコ内に室
温下で撹拌しながら添加した。得られたポリマー溶液を
減圧乾燥してテトラヒドロフラン、メチルエチルケトン
を除去し、数平均が21,000のポリマーを得た。次
に該ポリマー100部をメチルエチルケトン100部に
溶解した溶液に、水酸化リチウム4.8部をメチルアル
コール100部に溶解した溶液を室温下で撹拌しながら
添加し、さらに30分間撹拌することによって親水性ポ
リマーを得た。上記親水性ポリマー10部、疎水性ポリ
マーとして塩素化ポリエチレン45部、スチレン・ブタ
ジエンゴム15部、末端アクリル変性ブタジエンオリゴ
マー28.5部、ベンジルジメチルケタール1部、およ
びハイドロキノンモノメチルエーテル0.5部をトルエ
ン40部、水10部に溶解、分散、混練、脱泡し、得ら
れた混合物をポリエチレンテレフタレートフィルム上に
はさんで80℃で15秒プレスし、厚さ3mmの感光性
樹脂版(a)を得た。
【0031】参考例2 (感光性樹脂版(b)製造例
1) 分子量40000のポリブタジエン100部と無水マレ
イン酸6部とを反応させてえられたマレイン化ポリブタ
ジエンに2−ヒドロキシエチルメタクリレート5部とポ
リオキシエチレンノニルフェニルエーテル9部とジメチ
ルベンジルアミン0.5部さらに重合禁止剤としてハイ
ドロキノン0.2部加えトルエン中で115℃で2時間
反応させた。反応後トリエタノールアミンで中和し、溶
媒を留去して樹脂を得た。得られた樹脂の100部とメ
チルメタクリレート15部とエチレングリコールジメタ
クリレート1部とを混合した後イオン交換水400部お
よびメタノール30部を加え撹拌して乳化させた後、さ
らに過硫酸アンモン1部を加え80℃で乳化重合させ
た。4時間後、5%塩化カルシウム水溶液を徐々に加え
粒子を沈澱させ、濾過し水で洗浄後、減圧乾燥して平均
粒径0.2μmの水不溶性粒子を得た。このようにして
得られた粒子60部、メタクリル酸6部プロピレングリ
コールモノメチルモノアクリレート10部、ポリエチレ
ングリコールジアクリレート5部、トリメチロールプロ
パントリアクリレート4部、2,2−ジメトキシ−2−
フェニルアセトフェノン2部、ポリエチレングリコール
ノニルフェニルエーテル7部を2軸混合ニーダーにより
均一に混合し、得られた混合物をポリエチレンテレフタ
レートフィルム上にはさんで80℃で15秒プレスし、
厚さ3mmの感光性樹脂版(b)を得た。
【0032】参考例3 (感光性樹脂版(c)の製造
例) 2−エチルヘキシルアクリレート500部、アリルメタ
クリレート6部、1,6−ヘキサンジオールジアクリレ
ート6.5部を0.5%ドデシルベンゼンスルホン酸ソ
ーダのイオン交換水の水溶液1000ml中で過硫酸ア
ンモニウムを用いて乳化重合(温度80−90℃)さ
せ、得られたエマルションにさらに0.5%ドデシルベ
ンゼンスルホン酸ソーダのイオン交換水の水溶液100
0mlとt−ブチルパービバレート3部を加え、窒素置
換後、これにn−ブチルアクリレート150部とメタク
リル酸33部の混合物を滴下しながら70℃で反応させ
た。4時間後、5%塩化カルシウム水溶液を徐々に加え
粒子を沈澱させ、濾過し水で洗浄後、減圧乾燥して平均
粒径0.15μmのゴム状の水不溶性粒子の凝集物を得
た。これの100部に2,2−ジメトキシ−2−フェニ
ルアセトフェノン3部、トリメチロールプロパンエトキ
シトリアクリレート30部を加え、2軸混合ニーダーに
より均一に混合し、得られた混合物をポリエチレンテレ
フタレートフィルム上にはさんで80℃で15秒プレス
し、厚さ3mmの感光性樹脂版(c)を得た。
【0033】参考例4 (感光性樹脂版(d)製造例) スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体50
部、メタクリル酸−アクリロニトリル−ブタジエン共重
合体50部、ジステアリルフマレート20部、フェニル
マレイミド3部、ベンジルジメチルケタール3部、ハイ
ドロキノンモノメチルエーテル0.5部を2軸混合ニー
ダーにより均一に混練し、得られた混合物をポリエチレ
ンテレフタレートフィルム上にはさんで80℃で15秒
プレスし、厚さ3mmの感光性樹脂版(d)を得た。
【0034】参考例5 (感光性樹脂版(e)製造例) メタクリル酸−イソプレン−メタクリル酸ブロック共重
合体(メタクリル酸/イソプレン=1/4(モル比))
100部をテトラヒドロフラン600部に溶解させ、こ
れに水酸化ナトリウム13部をメタノール50部に溶解
したものを加え室温で30分間撹拌した。減圧下で溶媒
を除去し得られた樹脂の40部、ヘキサンジオールジア
クリレート部ベンジルジメチルケタール1部、およびハ
イドロキノンモノメチルエーテル0.5部を2軸混合ニ
ーダーにより均一に混練し、得られた混合物をポリエチ
レンテレフタレートフィルム上にはさんで80℃で15
秒プレスし、厚さ3mmの感光性樹脂版(e)を得た。
【0035】実施例1〜8および比較例1〜6 前記参考例1〜5で得られた感光性樹脂版(a)〜
(e)をA2の大きさに切り、各線幅の細線やベタ部な
どを有する適当なネガフィルム(露光部50%)を密着
させ、照度25W/m2 の水銀灯で、5分間照射を行い
パターンを焼き付けた。ネガフィルムを除いた後、各種
の洗い出し液中(50リットル)で40℃でレリーフ深
度が約1mmになるようにナイロンブラシこすりによる
現像を行った。洗い出しは30分に1枚の割合で行い、
合計10枚洗い出した。洗い出し液の処理は、洗い出し
中、常に洗い出し槽から一定量抜き出し、図1に示した
装置〔ローター内半径10cm、高さ13cm、リム内
径の回転中心からの距離6cm、(内部容量2.6リッ
トル)、ライナーとしてポリエチレン袋使用、治具はポ
リエチレン製のインサイドディスク(外径(半径)8.
5cm、内径(半径)5.0cm)、消泡タンク容量5
リットル〕で処理し、直ちに洗い出し槽に戻した。洗い
出し槽から30分毎に洗い出し液をサンプリングし、洗
い出し液中の固形分濃度を測定した。その結果を表1、
図3および図4にまとめて示す。
【0036】
【表1】
【0037】
【発明の効果】表1、図3および図4より明らかである
が、本発明実施例では10枚洗い出し後さらに洗い出し
を続けても洗い出し液の樹脂濃度は一定に保たれてい
る。一方、比較例1では遠心分離処理をしないために、
また比較例3〜6では洗い出し液より比重の小さい固形
分散物を除去するような遠心分離処理を行っていないた
めに、洗い出し液中の樹脂濃度がさらに増加していく。
比較例2においては若干の固形物除去効果が見られた
が、これは版から流出した樹脂中に洗い出し液より比重
の大きい固形物である塩素化ポリエチレンが存在し、こ
れが遠心分離で除去されたためであり、この場合も洗い
出し液より比重の小さい固形分散物を除去できないため
洗い出し液中の樹脂濃度はさらに増加していくことが判
る。以上、本発明で示したように未露光部の樹脂を含む
感光性樹脂版の洗い出し液を遠心分離法により処理する
ことにより、洗い出し液より比重の小さい固形分散物を
効率よく除去することができ、さらにこの処理液は再度
洗い出し液として使用することにより常に洗い出し液中
の樹脂濃度を一定以下に保ち、安定して長期間、多数枚
の感光性樹脂版の洗い出し作業が可能である。また、洗
い出し液を廃棄する必要がないため、コスト的にも有利
で、無公害、地域環境保全等に貢献すること大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明遠心分離装置の一実施態様例の概略図
【図2】本発明遠心分離装置の一実施態様例の概略図
【図3】洗い出し枚数と、洗い出し液中の樹脂濃度との
関係を示すグラフ
【図4】洗い出し枚数と、洗い出し液中の樹脂濃度との
関係を示すグラフ 1、1’:バスケット型ローター 2、2’:インサイドディスク 3、3’:遠心分離機ケース 4、4’:洗い出し液供給管 5 :取り出し口 6、6’:ローター回転用モーター 7 :消泡タンク 8、8’:ポンプ 9、9’:返送ライン 10 :ライナー 11 :スキミングチューブ 12 :固形物受け皿 13 :スクレーパー 14 :固形物排出部 15、15’:洗い出し液 16、16’:洗い出し液より比重の小さい固形物 17 :泡

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】感光性樹脂版を露光後、洗い出し液中に浸
    漬しながら未露光部を除去して現像する際に発生する樹
    脂を含んだ洗い出し液を処理する方法において、洗い出
    し液より比重の小さい固形物を、インサイドディスクを
    有する遠心沈降型の遠心分離処理を用いて分離除去する
    ことを特徴とする感光性樹脂版の洗い出し液の処理方
    法。
  2. 【請求項2】洗い出し液より比重の小さい固形物を分離
    除去した処理済液を、さらに洗い出し液として再使用す
    る請求項1記載の感光性樹脂版の洗い出し液の処理方
    法。
  3. 【請求項3】洗い出し液が50重量%以上の水を含む水
    系の洗い出し液である請求項1記載の感光性樹脂版の洗
    い出し液の処理方法。
  4. 【請求項4】液体と、該液体より比重の小さい固形物を
    含んだ混合物から、前記固形物を除去するための遠心沈
    降型の遠心分離装置であって、インサイドディスクを有
    するローターを設けたことを特徴とする遠心分離装置。
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