JP2005344896A - アクチュエータ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 略U字状に形成され開口部を備えたハウジングと、上記ハウジング内に設けられた駆動手段と、上記ハウジングに対して移動可能に設けられ上記駆動手段によって駆動されるスライダと、上記ハウジングの開口部を上面及び左右側面方向から閉塞するように設置された駆動手段カバと、上記ハウジングと上記カバーとの間に設置された防塵・防滴シール手段とを具備したもの。
【選択図】 図6
Description
まず、特許文献1、特許文献2、特許文献3の何れの発明においても、ある種の防塵機構に関しては開示されているが、その防塵効果に関しては何れも不十分であった。これは次のような理由による。
まず、その基本的な構成として、各種のカバ相互間の隙間が上方或いはそれに近い方向に向かって設けられていることが挙げられる。つまり、隙間自体がそのような方向に指向して設けられているのであるから、当然のことながら塵等が浸入し易い構成になっているものと考えられる。
次に、一対のシール部材を対向・配置させてなるシール部が基本的には一段だけ設けられている構成になっており、よって、該シール部を通過してしまった塵等は簡単に内部に侵入してしまうことになる。
その他様々な要因が考えられる。
又、液滴の侵入を防止する防滴に関しては何等考慮されておらず、例えば、液体の飛沫が飛び散る食品加工の現場等において、何等支障なく使用できるようなものではなかった。特に、上記したように、各種のカバ相互間の隙間が上方或いはそれに近い方向に向かって設けられていて、そこにシール部が設けられている構成では、十分な防滴効果を期待することはできないものである。
又、請求項2によるアクチュエータは、請求項1記載のアクチュエータにおいて、上記ハウジングの開口部側端にはサイドカバが設けられていて、上記駆動手段カバ側にもサイドカバが設けられていて、上記両サイドカバはその先端部を重合させてラビリンス状に設置されていて、概重複部位置に上記防塵・防滴シール手段が設置されていることを特徴とするものである。
又、請求項3によるアクチュエータは、請求項1又は請求項2記載のアクチュエータにおいて、上記駆動手段カバは液滴が溜まらないような形状に構成されていることを特徴とするものである。
又、請求項4によるアクチュエータは、請求項1〜請求項3の何れかに記載のアクチュエータにおいて、上記防塵・防滴シール手段は、上記駆動手段を構成する駆動源に対応する駆動源用防塵・防滴シール手段と上記駆動手段を構成する可動部に対応する可動部用防塵・防滴シール手段とから構成されていて、それら駆動源用防塵・防滴シール手段と可動部用防塵・防滴シール手段が独立して設置されていることを特徴とするものである。
又、請求項5によるアクチュエータは、請求項1〜請求項4の何れかに記載のアクチュエータにおいて、上記ハウジングには内部を加圧して防塵・防滴効果を発揮する加圧手段が設けられていることを特徴とするものである。
又、上記ハウジングの開口部側端にサイドカバを設置して、上記駆動手段カバ側にもサイドカバが設けて、上記両サイドカバはその先端部を重合させてラビリンス状に設置して、概重複部位置に上記防塵・防滴シール手段を設置するようにした場合には、それによっても、外部からの塵や液滴の侵入を効果的に防止できるものである。
又、駆動手段カバを液滴が溜まらないような形状に構成した場合には、駆動手段カバ上における液滴の滞留を防止することができ、それによっても、防滴効果の向上を図ることができる。
又、上記防塵・防滴シール手段を上記駆動手段を構成する駆動源と可動部に対応する駆動源用防塵・防滴シール手段と可動部用防塵・防滴シール手段とから構成し、それら駆動源用防塵・防滴シール手段と可動部用防塵・防滴シール手段は独立して設置した場合には、駆動源側と可動部側を夫々別個に保守・点検することができる。
又、ハウジングには内部を加圧して防塵・防滴効果を発揮する加圧手段を設けた場合には、それによっても、防塵・防滴効果を向上させることができる。
図7中左側に示すボール循環機構51であるが、まず、側壁5側には凹部53が形成されていて、この凹部53には鋼製のレール部材55が嵌め込まれている。このレール部材55には横断面形状が略半円形をなす溝57が形成されている。
尚、上記下側サイドカバ81、81、上側サイドカバ83、83、上面カバ85は、長手方向に沿って全領域にわたって設置されている。
又、上記下側サイドカバ81、81と上側サイドカバ83、83との関係をみると、下側サイドカバ81の鉛直部と上側サイドカバ83の鉛直部とが重合・配置されていて、いわゆる「ラビリンス」な構造となっている。
尚、図11は図7における左側のシール機構91の構成を示すものであるが、右側のシール機構91も同様の構成になっている。よって、図中同一部分には同一符号を付して示しその説明は省略する。
尚、図1乃至図4中符号113、115はケーブルを示す。
又、図1に示すように、既に説明した上面カバ85、シール機構91、91は、サーボモータ21側とスライダ機構35が移動する可動部側とでは夫々独立して設けられている。図1中サーボモータ21側の上面カバ85と可動部側の上面カバとの境界線が示されている。
まず、アクチュエータとしての一般的作用から説明する。まず、サーボモータ21を適宜の方向に回転させることによりボールネジ27が同方向に回転する。このボールネジ27の回転によって、その回転を規制されているボールナット33が何れかの方向に直進移動する。このボールナット27の移動によって、そこに取付・固定されているスライダ機構35が同方向に移動する。それによって、例えば、スライダ機構35の外側スライダ部材39に取り付けられた任意の機器が適宜の方向に所望量だけ移動することになる。
又、スライダ機構35が移動する場合には、シール掻分部位105の先端舳先部106、106が二段にわたって設置されたシール部を掻き分けながら移動することになり、シール部材93、93の間の不必要な開放が抑制される構成になっているので、塵や液体の飛沫等の内部への侵入は防止されるようになっている。
又、上記舳先部106はテ―パ形状になっていて、上部によって上段シール部を掻き分け、下部によって下段シール部を掻き分ける。その際、上段シール部の掻分部位と下段シール部の掻分部位の位置が鉛直方向に揃っておらずスライダ機構35の移動方向に沿ってずれている。よって、上記掻部位に僅かな隙間が形成されても、そこからの塵や液体の飛沫等の内部への侵入は防止されるものである。
まず、本実施の形態によるアクチュエータの構成をみると、基本的に、外部からの塵や液滴の侵入を効果的に防止できる構成になっている。すなわち、長手方向の全領域において、上面カバ85が設置されていると共に、上側サイドカバ83、83が設置されており、又、長手方向両端には端栓13、15が設置されている。よって、アクチュエータを水平状態で使用する場合には、これら上面カバ85と上側サイドカバ83、83、端栓13、15によって、外部からの塵や液滴の侵入を効果的に防止できるものである。少なくとも 上方、左右側方、前後側方からの塵や液滴の侵入を効果的に防止できるものである。
又、上側サイドカバ83と下側サイドカバ81との関係をみてみると、垂直部が重合するいわゆる「ラビリンス形状」を構成するようになっており、それによっても、外部からの塵や液滴の侵入を効果的に防止できるものである。
又、下側からの塵や液滴の侵入に対しては、シール機構91、91によってこれを確実に防止することができる。又、上記シール機構91においては、一対のシール部材93、93が対向・配置されていて、それが上下二段にわたって設置された二重構造になっているので、それによって、高いシール効果を期待できるものである。
又、上記対向・配置された一対のシール部材93、93をみてみると、斜め下向きに傾斜した状態で設置されている。よって、万一、シール部材93、93の間から塵や液滴が侵入しても下方に落下或いは流れ出すことになり、それによっても、シール効果を高めることができる。
又、各シール部材93を取付・固定している溝95の構成をみると、斜め下方に向かって傾斜した状態で開口している。よって、万一、溝95内に液滴が侵入しても、開口から効果的に流れ落ちることになる。
次に、シール掻分部位105の構成をみてみると、まず、その先端が舳先形状に構成されている。よって、スライダ機構35の移動時においては、シール機構91を構成するシール部材93、93の間を少しずつ掻き分けながら移動することになり、シール部材93、93間の開放を最小限にすることができる。それによって、シール機構91によるシール効果を高く維持することができる。
又、図12に示すように、スライダ機構35の移動時には、シール掻分部位105の先端の舳先部106の上部によって上段のシール部材93、93が掻き分けられることになり、その下部によって下段のシール部材93、93が掻き分けられることになる。つまり、二段にわたって設置されたシール部の掻き分け部位が鉛直方向に並ぶことはなくスライダ機構35の移動方向に沿ってずれることになり、それによっても、シール機構91によるシール効果を高く維持することができる。
又、防護カバ111、111によっても塵や液滴の侵入を防止することができる。すなわち、これら防護カバ111、111によって、上側サイドカバ83とシール掻分部41との間の隙間、シール掻分部と下側サイドカバ81との間の隙間を防護し、それによって、上記舳先部106による掻分部位に僅かな隙間が形成されても、そこからの塵や液滴の侵入を防止することができるものである。
又、この実施の形態の場合には、上面カバ85が上側サイドカバ83、83に対して着脱可能な構成になっており、よって、上面カバ85を取り付ける前に、内部構造、特に、シール機構91とシール掻分部41の状態等を確認・点検できるものである。
又、上面カバ85の形状をみると、その上面は、図5乃至図10に示すように、中央部から左右両側に向かって下り勾配になっている。よって、液滴等が溜まることを防止することができる。
以下、この加圧機構121の構成を説明する。まず、ハウジング1の底壁3には中空部9、11の位置に貫通孔123、125が形成されている。又、上記中空部9、11の上側の底壁3には圧力空気噴出口127が形成されている。
尚、図13では圧力空気供給配管129を模式的に示しているが、実際には、 図1、図3に示すように、端栓15側に接続することが考えられる。勿論、それ以外の部位に接続するようにしても良い。
前記各実施の形態では、可動側とサーボモータ側とにおいて、そのシール機構51の構成を別個独立させるようにしたが、一体型の構成も考えられる。
又、前記各実施の形態では、シール部材を二段にわたって設けたが、三段以上にわたって設けても良い。又、一段の構成でも本願発明の範囲である。
又、アクチュエータとしての基本的な構成は図示したものに限定されない。例えば、サーボモータではなくステッピングモータを使用したものも考えられる。又、ボールネジ・ボールナット方式ではなく、リニアモータ方式、その他様々な駆動方式が考えられる。
21 サーボモータ
27 ボールネジ
33 ボールナット
35 スライダー機構
37 内側スライダ部材
39 外側スライダ部材
41 シール掻分部
81 下側サイドカバ
83 上側サイドカバ
85 上面カバ
91 シール機構
93 シール部材
95 溝
105 シール掻分部材
106 舳先部
121 加圧機構
141 点検用開閉扉
151 透明な上面カバ
Claims (5)
- 略U字状に形成され開口部を備えたハウジングと、
上記ハウジング内に設けられた駆動手段と、
上記ハウジングに対して移動可能に設けられ上記駆動手段によって駆動されるスライダと、
上記ハウジングの開口部を上面及び左右側面方向から閉塞するように設置された駆動手段カバと、
上記ハウジングと上記駆動手段カバとの間に設置された防塵・防滴シール手段と、
を具備したことを特徴とするアクチュエータ。 - 請求項1記載のアクチュエータにおいて、
上記ハウジングの開口部側端にはサイドカバが設けられていて、
上記駆動手段カバ側にもサイドカバが設けられていて、
上記両サイドカバはその先端部を重合させてラビリンス状に設置されていて、
概重複部位置に上記防塵・防滴シール手段が設置されていることを特徴とするアクチュエータ。 - 請求項1又は請求項2記載のアクチュエータにおいて、
上記駆動手段カバは液滴が溜まらないような形状に構成されていることを特徴とするアクチュエータ。 - 請求項1〜請求項3の何れかに記載のアクチュエータにおいて、
上記防塵・防滴シール手段は、上記駆動手段を構成する駆動源に対応する駆動源用防塵・防滴シール手段と上記駆動手段を構成する可動部に対応する可動部用防塵・防滴シール手段とから構成されていて、それら駆動源用防塵・防滴シール手段と可動部用防塵・防滴シール手段が独立して設置されていることを特徴とするアクチュエータ。 - 請求項1〜請求項4の何れかに記載のアクチュエータにおいて、
上記ハウジングには内部を加圧して防塵・防滴効果を発揮する加圧手段が設けられていることを特徴とするアクチュエータ。
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