JP2005343839A - 歯磨剤組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 (A)リン酸水素カルシウムと、(B)α化度が90%以下の酸化アルミニウムと、(C)フッ素化合物と、(D)キシリトールを含有する歯磨剤であって、(A)成分と(B)成分との質量比が100:1〜100:20の範囲であり、(A)成分と(B)成分との合計配合量が30〜60質量%であることを特徴とする歯磨剤組成物。
【効果】 本発明の歯磨剤組成物は、歯を傷めない適度な歯牙研磨性で、かつ、フッ素化合物及びキシリトール由来の歯牙表面の修復能を満足に発揮して、歯牙表面の優れた平滑化効果が満足に発揮されるもので、汚れ付着予防用として有用である。
【選択図】 なし
【効果】 本発明の歯磨剤組成物は、歯を傷めない適度な歯牙研磨性で、かつ、フッ素化合物及びキシリトール由来の歯牙表面の修復能を満足に発揮して、歯牙表面の優れた平滑化効果が満足に発揮されるもので、汚れ付着予防用として有用である。
【選択図】 なし
Description
本発明は、歯牙表面の傷を修復し、平滑化に優れた歯磨剤組成物に関する。
従来、フッ素化合物は、う触予防有効成分として多くの歯磨剤組成物に含有されている。また、歯磨剤の研磨剤として、リン酸水素カルシウムがあり、優れた清掃力・清掃感を持つため、広く使用されている。
一方、糖アルコールとしては、キシリトールがう蝕の原因菌であるS.mutansの発育を抑制することによるう蝕予防効果を示すことが報告されており、キシリトールを含有した口腔用製剤が提案されている(特許文献1:特開昭51−106741号公報参照)。更に、キシリトールはフッ素化合物との併用により、歯の再石灰化を促進する効果も報告されている(特許文献2:特開平11−12143号公報参照)。
しかしながら、再石灰化の促進効果により、歯牙表面では反応性が高い再石灰化成分であるカルシウムイオン、リン酸イオン、更にフッ素イオンが歯牙に対して作用する以前にフッ化カルシウムやリン酸カルシウムなどの不溶性物質となり、ランダムな沈着が生じて、十分な効果を発揮させることができなくなると同時に、歯牙表面の平滑さも損なわれ、汚れが付着しやすくなるといった問題があった。
また、従来、α−酸化アルミニウムが歯磨等の光沢付与効果を有する研磨剤として使用されることは知られている。しかし、従来のα−酸化アルミニウムはα化度が90%以上のものであるが、これは通常の粒径範囲のものでは歯面に対する十分な光沢付与効果はなく、しかも研磨力が高すぎる。また、酸化アルミニウムとしては、αタイプ以外にα化度が0%のγ、δ等のタイプのものも知られているが、これらも光沢付与効果が十分ではない。
一方、α化率が90%以下の酸化アルミニウムは歯面に対して優れた光沢付与効果を有するものであり、これを含有した口腔用組成物が提案されている(特許文献3:特開昭58−57312号公報参照)。しかしながら、これは健全歯に対して有用な効果であり、脱灰によってダメージを受けた歯に対しては、その研磨力によって歯牙表面が研磨によって傷つけられてしまい、平滑性が失われてしまうといった問題があった。
以上のように、歯磨剤における口腔内でのフッ素化合物及びキシリトールの有用性は明らかであるにもかかわらず、歯牙表面では反応性の高い石灰化物の沈着によって十分な効果を発揮させることができず、歯牙表面の平滑さも損なわれてしまう。また、α−酸化アルミニウムの優れた光沢付与効果は脱灰によるダメージを受けた歯に対しては十分な効果を発揮させることができないのが現状であった。このため、歯牙表面の再石灰化効果を維持しつつ、平滑度を高める技術の開発が望まれていた。
本発明は、上記要望に応えるためになされたもので、歯を傷めない適度な歯牙研磨性を有し、かつ、フッ素化合物及びキシリトール由来の有効性を満足に発揮して優れた歯牙表面の平滑化効果を有する歯磨剤組成物を提供することを目的とする。
本発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討を重ねた結果、リン酸水素カルシウムとα化度90%以下の酸化アルミニウムとを、質量比が100:1〜100:20の範囲であり、かつ合計配合量が30〜60質量%であるように併用し、更にフッ素化合物とキシリトールを配合することにより、歯牙表面の平滑化に優れた歯磨剤組成物が得られることを知見し、本発明をなすに至ったものである。
従って、本発明は、(A)リン酸水素カルシウムと、(B)α化度が90%以下の酸化アルミニウムと、(C)フッ素化合物と、(D)キシリトールとを含有する歯磨剤組成物であって、(A)成分と(B)成分との質量比が100:1〜100:20の範囲であり、(A)成分と(B)成分との合計配合量が30〜60質量%であることを特徴とする歯磨剤組成物を提供する。
本発明の歯磨剤組成物は、歯を傷めない適度な歯牙研磨性で、かつ、フッ素化合物及びキシリトール由来の歯牙表面の修復能を満足に発揮して、歯牙表面の優れた平滑化効果が満足に発揮されるもので、汚れ付着予防用として有用である。
本発明の歯磨剤組成物は、練歯磨、液状歯磨、粉歯磨等の歯磨類として調製できるもので、(A)リン酸水素カルシウムと、(B)α化度が90%以下の酸化アルミニウムとをその合計配合量が組成物全体の30〜60質量%であり、かつ質量比が100:1〜100:20の範囲となるように併用し、更に(C)フッ素化合物及び(D)キシリトールを含有することを特徴とするものである。
ここで、本発明組成物に使用される(A)リン酸水素カルシウムには、リン酸水素カルシウム無水物及びリン酸水素カルシウム二水和物が挙げられ、これらを単独で又は併用して使用することができる。このリン酸水素カルシウムとしては、市販品を用いることができ、東ソーファインケム(株)製の歯磨用リン酸カルシウム2水和物や歯磨用無水リン酸水素カルシウム、またRhodia社製のVictor*D.F.等がある。リン酸水素カルシウムの配合量は、歯磨剤組成物全体の29.5〜59.5質量%であることが好ましく、配合量が29.5質量%未満の時は十分な平滑化効果が得られず、また、使用時の清掃感に劣る場合がある。59.5質量%を超えるものは研磨力が高くなりすぎる場合がある。また、本発明に用いるリン酸水素カルシウムの平均粒径は必ずしも制限はないが、レーザー径が5〜60μmであることが好ましく、レーザー径が5μm未満の時は十分な平滑化効果が得られず、レーザー径が60μmを超えると研磨力が高くなりすぎる場合がある。
一方、(B)α化度が90%以下の酸化アルミニウムとは、α−Al2O3、γ−Al2O3、無定形−Al2O3などが適当な割合に組み合わさったもので、X線回折的にその酸化アルミニウムのα−Al2O3のピークをα化度100%の酸化アルミニウム(α−Al2O3)のピークと比較した場合、そのピークがα化度100%の酸化アルミニウム(α−Al2O3)の90%以下にあるものを指称する。具体的には、α化度100%の酸化アルミニウム(α−Al2O3)との間で、(012)面及び(116)面での回折X線強度比を求め、その平均値が90%以下にあるものを指称する。
上記(B)α化度が90%以下の酸化アルミニウムは、特開昭58−57312号公報に記載されるバイヤー法によって製造することができ、バイヤー法による製造プロセスにおいて、焼成温度を1,300℃以下にコントロールすることにより、90%以下のα化度を有する酸化アルミニウムを得ることができる。
本発明において用いる酸化アルミニウムは、市販品として日本軽金属(株)製の酸化アルミニウム等があり、上述したようにα化度が90%以下のものであるが、歯面の平滑化効果並びに適度な研磨力を付与する点からα化度のより好ましい範囲は50〜70%である。酸化アルミニウムの配合量は、歯磨剤組成物全体の0.5〜10質量%であることが好ましく、1〜7質量%がより好ましい。配合量が0.5質量%未満の時は十分な平滑化効果が得られず、10質量%を超えるものは研磨力が高くなりすぎる場合がある。また、本発明に用いる酸化アルミニウムの平均粒径は必ずしも制限はないが、セディグラフ法により測定した平均粒径で10μm以下であることが好ましく、特には0.1〜5μmが好ましい。粒径が大きすぎると平滑化効果が低下する場合が生じる。
上記(A)リン酸水素カルシウムと(B)α化度が90%以下の酸化アルミニウムとの合計配合量は、歯磨剤組成物全体の30〜60質量%である。配合量が30質量%未満の時は十分な平滑化効果が得られず、また使用時の清掃感に劣る。60質量%を超えるものは研磨力が高くなりすぎる。
更に、(A)リン酸水素カルシウムと(B)α化度が90%以下の酸化アルミニウムの質量比は、100:1〜100:20、特には100:2〜100:10の範囲である。質量比が100:1未満では平滑化効果が低くなる。また、質量比が100:20を超えると研磨力が高くなりすぎ、歯牙表面が研磨によって傷つけられてしまい、平滑化の効果が低くなってしまう。
本発明の歯磨剤組成物には、(C)フッ素化合物と(D)キシリトールを配合する。ここで用いられる(C)フッ素化合物は、フッ化ナトリウム(森田化学工業(株)製、ステラケミファ(株)製等)、フッ化カリウム(森田化学工業(株)製、ステラケミファ(株)製等)、モノフルオロリン酸ナトリウム(Rhodia社製等)等が挙げられ、これらの中の1種を単独で又は2種以上が用いられる。フッ素化合物の配合量は特に制限されないが、フッ素量として100〜5,000ppmが好ましく、更に200〜1,500ppmがより好ましい。100ppm未満の場合、フッ素による十分な平滑性が得られず、また5,000ppmを超えるものは安全性上問題が生じる場合がある。
また、(D)キシリトールは、東和化成工業(株)製のキシリットやロケット・フルーレ社製のXYLISORB700等がある。キシリトールの配合量は特に制限されないが、0.1〜10質量%が好ましい。0.1質量%未満のものはキシリトールの平滑化効果が得られず、また10質量%を超えるものは使用時の分散性に劣り、製造適性上問題が生じる場合がある。
本発明の歯磨剤組成物は、練、湿潤、液状、粉等の各種剤型の歯磨に調製できるが、チクソトロピー性を持った練から液状の剤型が好ましい。その際には、その剤型に応じ、上記必須成分に加えて上記効果に影響を与えない範囲で下記の任意成分を配合することができる。配合することのできる他の成分としては、リン酸水素カルシウム及びα化度が90%以下の酸化アルミニウム以外の研磨剤、粘稠剤(保湿剤)、粘結剤、界面活性剤、甘味剤、香料、防腐剤等がある。これらの他の成分は剤型によって必要とする成分及びその配合量が異なるので、その成分及び配合量の選択は従前の場合と同様に行われると共に、本発明の効果を妨げない範囲で行うことが必要である。
上記リン酸水素カルシウム及びα化度が90%以下の酸化アルミニウム以外の研磨剤としては、ピロリン酸カルシウム、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、炭酸マグネシウム、第3リン酸マグネシウム、不溶性メタリン酸ナトリウム、不溶性メタリン酸カリウム、酸化チタン、無水ケイ酸、含水ケイ酸、ケイ酸チタニウム、ケイ酸ジルコニウム、合成樹脂系研磨剤等が挙げられる。
また、清掃助剤として、ピロリン酸塩、トリポリリン酸塩等のポリリン酸塩や、重曹、炭酸ナトリウム等のアルカリ剤、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、アスコルビン酸、乳酸、酢酸等の有機酸及びその塩も配合できる。
粘結剤としては、カラギーナン、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキエチルセルロースナトリウム、アルギン酸ナトリウム、キサンタンガム、トラガントガム、カラヤガム、アラビヤガム、ローカストビーンガム、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸ナトリウム、カルボキシビニルポリマー、ポリビニルピロリドン、カーボポール、シリカゲル、アルミニウムシリカゲル、ビーガム、ラポナイト等が挙げられ、その配合量は組成物全体の0.1〜10%が好ましい。
粘稠剤としては、グリセリン、ソルビトール、エチレングリコール、プロピレングリコール、平均分子量100〜10,000の範囲であるポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、マルチトール、ラクトール等があり、その配合量は組成物全体の10〜60%が好ましい。
界面活性剤としては、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、非イオン性界面活性剤、両性イオン界面活性剤が配合可能であり、アニオン界面活性剤としては、ラウリル硫酸ナトリウム、ミリスチル硫酸ナトリウム、N−ラウロイルザルコシン酸ナトリウム、N−ミリストイルザルコシン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、水素添加ココナッツ脂肪酸モノグリセリドモノ硫酸ナトリウム、ラウリルスルホ酢酸ナトリウム、α−オレフィンスルホン酸ナトリウム、N−パルミトイルグルタルミン酸ナトリウム等のN−アシルグルタメート、N−メチル−N−アシルタウリンナトリウム等のN−アシルタウレート等が挙げられる。ノニオン界面活性剤としては、ショ糖脂肪酸エステル、マルトース脂肪酸エステル等のショ糖脂肪酸エステル、マルチトール脂肪酸エステル、ラクトール脂肪酸エステル等の糖アルコール脂肪酸エステル、アルキロールアマイド、EO付加モル数が1〜30の範囲であるポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート等のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、EO付加モル数が1〜30の範囲であるポリオキシエチレン硬化ヒマシ油等のポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ラウリル酸モノ又はジエタノールアミド等の脂肪酸ジエタノールアミド、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン高級アルコールエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン共重合体、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、プルロニック等が挙げられる。また、両性イオン界面活性剤としては、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリウムベタイン、N−ラウリルジアミノエチルグリシン、N−ミリスチルジアミノエチルグリシン等のN−アルキルジアミノエチルグリシンあるいはN−アルキル−1−ヒドロキシエチルイミダゾリンベタインナトリウム等が挙げられる。これら界面活性剤は単独で使用してもよく、また2種以上を併用してもよい。
甘味剤としては、サッカリンナトリウム、ステビオサイド、ステビアエキス、パラメトキシシンナミックアルデヒド、ネオヘスペリジルヒドロカルコン、ペルラルチン、グリチルリチン、ソーマチン、アスパラチルフェニルアラニンメチルエステル等がある。
香料としては、ペパーミント油、スペアミント油、アニス油、ユーカリ油、ウィンターグリーン油、カシア油、クローブ油、タイム油、セージ油、レモン油、オレンジ油、ハッカ油、カルダモン油、コリアンダー油、マンダリン油、ライム油、ラベンダー油、ローズマリー油、ローレル油、カモミル油、キャラウェイ油、マジョラム油、ベイ油、レモングラス油、オリガナム油、パインニードル油、ネロリ油、ローズ油、ジャスミン油、グレープフルーツ油、スウィーティー油、柚油、イリスコンクリート、アブソリュートペパーミント、アブソリュートローズ、オレンジフラワー等の天然香料及び、これら天然香料の加工処理(前溜部カット、後溜部カット、分留、液抽出、エッセンス化、粉末香料化等)した香料、及び、メントール、カルボン、アネトール、シネオール、サリチル酸メチル、シンナミックアルデヒド、オイゲノール、3−l−メントキシプロパン−1,2−ジオール、チモール、リナロール、リナリールアセテート、リモネン、メントン、メンチルアセテート、N−置換−パラメンタン−3−カルボキサミド、ピネン、オクチルアルデヒド、シトラール、プレゴン、カルビールアセテート、アニスアルデヒド、エチルアセテート、エチルブチレート、アリルシクロヘキサンプロピオネート、メチルアンスラニレート、エチルメチルフェニルグリシデート、バニリン、ウンデカラクトン、ヘキサナール、ブタノール、イソアミルアルコール、ヘキセノール、ジメチルサルファイド、シクロテン、フルフラール、トリメチルピラジン、エチルラクテート、エチルチオアセテート等の単品香料、更に、ストロベリーフレーバー、アップルフレーバー、バナナフレーバー、パイナップルフレーバー、グレープフレーバー、マンゴーフレーバー、バターフレーバー、ミルクフレーバー、フルーツミックスフレーバー、トロピカルフルーツフレーバー等の調合香料等、口腔用組成物に用いられる公知の香料素材を組み合わせて使用することができる。
防腐剤としては、各種パラベンのほか安息香酸ナトリウム、トリクロサン等の非イオン性抗菌剤、塩化ベンゼトニウム、塩化セチルピリジニウム等のカチオン性抗菌剤、精油成分等が配合可能である。
有効成分としては、デキストラナーゼ、アミラーゼ、プロテナーゼ、ムタナーゼ等の酵素、トラネキサム酸、イプシロンアミノカプロン酸、アルミニウムクロルヒドロキシアラントイン、アズレン、グリチルリチン酸塩、グリチルレチン酸、塩化ナトリウム、ビタミンC、ビタミンE等の抗炎症剤、銅クロロフィル、グルコン酸銅、セチルピリジウムクロライド、塩化ベンザルコニウム、トリクロサン、ヒノキチオール、塩化リゾチーム等の殺菌剤、ポリリン酸塩類等の歯石予防剤、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン等のタバコヤニ除去剤、乳酸アルミニウム、硝酸カリウム等の知覚過敏予防剤も配合できる。なお、有効成分の配合量は、本発明の効果を妨げない範囲で有効量とすることができる。
本発明の歯磨剤組成物は、上記成分を配合して剤型に応じて常法により調製することができる。また、歯磨剤組成物を収容する容器の材質は特に制限されず、通常、歯磨剤組成物に使用される容器を使用でき、具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ナイロン等のプラスチック容器、ラミネート(AL(アルミニウム)−プラスチック)容器、金属容器等が使用できる。
以下、実施例及び比較例を示して本発明を具体的に説明するが、本発明は下記実施例に制限されるものではない。なお、下記例において%は質量%である。
[実施例1、比較例1〜9]
下記表1に示す組成の歯磨剤組成物を常法により調製し、歯牙表面の平滑化効果を表わす指標として表面粗さを以下の方法により測定し、評価した。
試験方法:
5mm×5mmの大きさにカットしたヒト歯牙エナメル表面を回転研磨機で鏡面研磨した。これを0.25Mカルシウム溶液50mL、0.5Mのリン酸二水素カリウム水溶液20mL、2M塩化ナトリウム水溶液50mL、1M 酢酸100mL、1M 乳酸50mLを混合し、水酸化ナトリウム水溶液を用いてpH4.5に調整した脱灰溶液に4日間浸漬し、人工的な初期う蝕を形成させて歯牙サンプルとした。次に、調製した歯磨剤5gを水10mLに分散し、10、000rpmで10分間遠心分離した。この上清を分取し、歯牙サンプルを3分間浸漬した。その後、水洗し、人工唾液中で12時間放置した。この操作を4度繰り返した後、上記の歯磨剤分散液により歯牙サンプルを傾斜型の研磨試験機(東京石山商店製)により200回研磨した。終了後、歯牙サンプルを取り出して水洗し、Digital Instruments社の原子間力顕微鏡(Dimension 3100 Nanoscope IIIa)によって表面粗さを計測した。なお、平滑化を表す表面粗さとしては、30.0nm以下が好ましい。
下記表1に示す組成の歯磨剤組成物を常法により調製し、歯牙表面の平滑化効果を表わす指標として表面粗さを以下の方法により測定し、評価した。
試験方法:
5mm×5mmの大きさにカットしたヒト歯牙エナメル表面を回転研磨機で鏡面研磨した。これを0.25Mカルシウム溶液50mL、0.5Mのリン酸二水素カリウム水溶液20mL、2M塩化ナトリウム水溶液50mL、1M 酢酸100mL、1M 乳酸50mLを混合し、水酸化ナトリウム水溶液を用いてpH4.5に調整した脱灰溶液に4日間浸漬し、人工的な初期う蝕を形成させて歯牙サンプルとした。次に、調製した歯磨剤5gを水10mLに分散し、10、000rpmで10分間遠心分離した。この上清を分取し、歯牙サンプルを3分間浸漬した。その後、水洗し、人工唾液中で12時間放置した。この操作を4度繰り返した後、上記の歯磨剤分散液により歯牙サンプルを傾斜型の研磨試験機(東京石山商店製)により200回研磨した。終了後、歯牙サンプルを取り出して水洗し、Digital Instruments社の原子間力顕微鏡(Dimension 3100 Nanoscope IIIa)によって表面粗さを計測した。なお、平滑化を表す表面粗さとしては、30.0nm以下が好ましい。
(A)リン酸水素カルシウム:東ソーファインケム(株)製、歯磨用無水リン酸水素カルシウム(レーザー径12〜17μm)
(B)酸化アルミニウム(α化度60%):日本軽金属(株)製(平均粒子径1.2μm)
比較品 酸化アルミニウム(α化度95%):日本軽金属(株)製(平均粒子径1.2μm)
(C)モノフルオロリン酸ナトリウム:Rhodia社製
(D)キシリトール:ロケット・フルーレ社製 XYLISORB700
(B)酸化アルミニウム(α化度60%):日本軽金属(株)製(平均粒子径1.2μm)
比較品 酸化アルミニウム(α化度95%):日本軽金属(株)製(平均粒子径1.2μm)
(C)モノフルオロリン酸ナトリウム:Rhodia社製
(D)キシリトール:ロケット・フルーレ社製 XYLISORB700
表1の結果から、リン酸水素カルシウムと酸化アルミニウムとを、質量比が100:1〜100:20の範囲であり、合計配合量が30〜60質量%の範囲で含有し、かつフッ素化合物とキシリトールを含有した場合(実施例)、酸化アルミニウムを含有していない場合(比較例2)やリン酸水素カルシウムを含有していない場合(比較例3)、また配合量や配合比が異なる場合(比較例5〜8)と比較して表面粗さの値は低く、優れた平滑化効果を発揮し、本発明の目的を達成できることが把握できた。
[実施例2〜10]
表2に示す組成の歯磨剤組成物を常法により調製し、上記と同様に試験を行い、歯牙サンプルの表面粗さを評価した。結果を表2に示す。
表2に示す組成の歯磨剤組成物を常法により調製し、上記と同様に試験を行い、歯牙サンプルの表面粗さを評価した。結果を表2に示す。
表2の結果より、本発明の歯磨剤組成物(実施例)は、表面粗さが小さく、優れた平滑化効果が満足に発現されることが確認できた。
Claims (1)
- (A)リン酸水素カルシウムと、(B)α化度が90%以下の酸化アルミニウムと、(C)フッ素化合物と、(D)キシリトールとを含有する歯磨剤組成物であって、(A)成分と(B)成分との質量比が100:1〜100:20の範囲であり、(A)成分と(B)成分との合計配合量が30〜60質量%であることを特徴とする歯磨剤組成物。
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WO2009115272A1 (de) * | 2008-03-16 | 2009-09-24 | Mederer Süsswarenvertriebs Gmbh | Remineralisierende zahnpflegemittel und verfahren zu deren herstellung |
JP2013523684A (ja) * | 2010-03-31 | 2013-06-17 | グラクソ グループ リミテッド | 新規組成物 |
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2004
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