JP2005342911A - 容器用樹脂被覆金属板 - Google Patents

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Abstract

【課題】低脂肪・高蛋白な内容物を容器から取り出し易い容器用樹脂被覆金属板を提供する。
【解決手段】容器に成形した際の外面側ポリエステル樹脂層がエチレンテレフタレートを主たる繰返し単位とするポリエステル(比率:30-50質量%)とブチレンテレフタレートを主たる繰返し単位とするポリエステル(比率:50-70質量%)とを配合したポリエステル組成物で、最短半結晶化時間が100秒以下、樹脂層中に含まれるエチレンテレフタレート三量体の量が0.65質量%以下、樹脂層の厚みが5-20μm、 容器に成形した際の内面側ポリエステル樹脂は、上層のポリエステル樹脂層(厚み:0.5-10μm、面配向係数:0.06超)が、ポリエチレンテレフタレート又は酸成分としてイソフタル酸を6モル%以下の比率で共重合した共重合ポリエチレンテレフタレートで、オレフィン系ワックスを0.1-5質量%含有し、下層のポリエステル樹脂層(厚み:5-20μm)が酸成分としてイソフタル酸を10-22モル%の比率で共重合した共重合ポリエチレンテレフタレートである容器用樹脂被覆金属板。
【選択図】図1

Description

本発明は、食品缶詰の缶胴及び蓋等に用いられる容器用樹脂被覆金属板に関する。
食品の包装容器の一形態である金属缶は、機械的強度に優れ、密閉性にも優れることから、内容物の長期保存が可能であり、また、内容物を高温で充填しそのまま密封したり、レトルト処理等の殺菌処理も容易に行なえるため、包装容器としての安全衛生性に対する信頼性も高く、更に、加温状態で内容物が保存できたり、使用後の缶体の分別・回収が比較的容易であるという多くの長所を有する。
従来、食品用金属缶の内面及び外面には、内容物の風味を保つと同時に、金属缶素材の腐食を防止するため、あるいは缶外面の意匠性の向上、印刷面の保護等を目的として、熱硬化性樹脂を主成分とする溶剤型塗料が塗布されてきた。しかし、この塗装を施す技術は、焼付け工程が複雑であるばかりでなく、多大な処理時間を必要とし、さらには多量の溶剤を排出するという問題を抱えていた。これらの問題を解決するため、熱可塑性樹脂を加熱した金属板に積層する方法が、現在、数多く提案されている。例えば、特許文献1、特許文献2等には、熱圧着が可能なポリエステルフィルムが記載されており、また、特許文献3、特許文献4等には、熱圧着可能なポリエステルフィルムを用いてラミネート金属板及び高絞り比の金属缶体を製造する方法が記載されている。
しかしながら、これら従来のポリエステル樹脂被覆金属板を食品缶詰用に用いた場合には、レトルト処理等の高温殺菌処理の際に、ポリエステル樹脂中の低分子量物であるオリゴマー(環状三量体)が樹脂表面に析出し、これが白い粉状に見えることから、意匠性を損なわせるという問題があった。また、同じくレトルト殺菌処理中に、樹脂層そのものが白く濁ったように変色する現象(いわゆる白化現象。詳細については後述する。)も発生することから、改善が求められていた。
これらの問題を解決するため、ポリエステル樹脂中に含まれるオリゴマー量を低減する手法が採られている。例えば、特許文献5には、フィルム中に含まれているオリゴマー量を1.3重量%以下に規定することで、レトルト処理等の高温処理を行なっても、低分子量物の析出が抑制される旨、開示されている。しかし、食品缶詰に施されるレトルト処理は、120℃以上、90分間という高温長時間処理のため、当該技術の実施例に示されているような1.0重量%以上という規定では、オリゴマー析出を抑制することは不可能である。また、特許文献6には、ポリエステルの酸末端ジエステルオリゴマーの水溶出量を抑制する技術が開示されているが、前記意匠性を劣化させるのは、環状三量体オリゴマーであるため、当該技術を用いても、特性の改善は達成できない。
一方、意匠性劣化のもう一つの原因であるフィルム表面の白化現象についても、いくつかの改善技術に関する提案がなされている。例えば、特許文献7には、金属板に積層されたポリエステル樹脂層、特に金属板近傍における樹脂層の結晶化状態および非近傍における樹脂層の結晶の配向状態を適正な範囲にコントロールする技術が開示されている。当該技術は、金属板近傍の無定形層の、レトルト処理によって結晶化する速度が、該被覆金属板表面の結露部分と非結露部分とで異なるため、互いに光の屈折率や体積の異なる樹脂層となって光の散乱が生じ、表面が白化するという推定メカニズムに基づくものである。しかし、我々が、この白化現象を詳細に解析した結果、詳細は後述に示すが、フィルム内への水蒸気浸透によってフィルム内部に気泡が形成され、気泡部で光の散乱が生ずることが原因であることを新たに見出した。従って、特性改善のためには、フィルム内での気泡形成を抑制することが重要であり、従来技術に見られるような手法では、本質的な改善は期待できない。また、特許文献8には、レトルト処理時のポリマーの結晶化速度が遅く、結晶がゆっくりと成長して大きくなることが白濁現象の原因であって、(レトルト処理時の)ポリマーの結晶化速度を早めることで、微結晶を多数生成させて特性改善が図れる旨、開示されている。しかし、該技術も、白濁現象のメカニズム把握が十分でないため、特性改善のための妥当な技術とはいえない。
また、食品缶詰の缶内面に関しては、容器から内容物を取り出す際に、内容物が容器内面に強固に付着してしまい、内容物を取り出しにくいという問題がある。この問題は、消費者の購買意欲と密接に関係するため、消費者の購買意欲を確保する上で極めて重要な問題である。にもかかわらず、上述の先行技術では、内容物の取り出し易さの改善に対する考慮は全くなされていない。
そこで、本発明者らは、内容物取り出し性を確保すべく鋭意検討を重ねた結果、特許文献9に示すように、ポリエステル樹脂中に特定のワックス(カルナウバワックス)を添加し、樹脂表面に存在させることで、脂肪分を多く含んだ内容物(市販の挽肉・卵の混合物などの、付着性の乏しい内容物)については、良好な特性を確保することができた。しかしながら、特許文献9に記載されている技術では、低脂肪・高蛋白な内容物については、その付着性の強さから、良好な内容物取り出し性を確保することが出来なかった。蛋白質が多くの極性基を有するため、PET分子と容易に水素結合を生じてしまうためとと考えられる。今後、健康ブームの高まりとも相俟って、低脂肪な食材に対する需要はさらに高まり、当該技術の重要性も増大するものと考えられる。
特開平5−156040号公報、特許請求の範囲など 特開平7−195617号公報、特許請求の範囲など 特開平3−212433号公報、特許請求の範囲など 特開平5−92535号公報、特許請求の範囲など 特開平10−110046号公報、特許請求の範囲など 特開平11−79189号公報、特許請求の範囲など 特開平6−155660号公報、特許請求の範囲など 特開平5−331302号公報、特許請求の範囲など 特開2001−328204号公報、特許請求の範囲など
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、レトルト殺菌処理後の意匠性に優れるとともに、低脂肪・高蛋白な内容物の容器からの取り出し易さを含む、食品缶詰に要求される各種性能を兼ね備えた容器用樹脂被覆金属板を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、容器成形後に容器外面となる側に形成した樹脂層を、エチレンテレフタレートとブチレンテレフタレートを特定の比率で混合したポリエステル組成物とすることで、レトルト殺菌処理後の意匠性を確保するとともに、容器成形後に容器内面となる側に形成した樹脂層を、ポリエステルを主成分とする樹脂にオレフィン系ワックスが適量添加された樹脂層とすることで食品缶詰に要求される各種性能を兼ね備えた容器用樹脂被覆金属板が得られることを見出した。
本発明は、上記の知見に基づきなされたもので、その要旨は以下のとおりである。
(1)金属板と、この金属板を容器に成形した際に、外面となる側及び内面となる側にそれぞれ形成されたポリエステル樹脂層を有する容器用樹脂被覆金属板であって、
ア)容器に成形した際に外面となる側に形成されたポリエステル樹脂層は、単一層又は複数層からなり、エチレンテレフタレートを主たる繰返し単位とするポリエステル(I)とブチレンテレフタレートを主たる繰返し単位とするポリエステル(II)とを配合したポリエステル組成物であり、ポリエステル(I)の比率が30〜50質量%、ポリエステル(II)の比率が50〜70質量%であり(複数層の場合、各層いずれもポリエステル(I)及び(II)の比率が上記範囲内であり)、最短半結晶化時間が100秒以下であり、樹脂層中に含まれるエチレンテレフタレート三量体の量が0.65質量%以下であり、樹脂層の厚み(複数層の場合、各層の合計の厚み)が5μm以上20μm以下であり、
イ)容器に成形した際に内面となる側に形成されたポリエステル樹脂層は、容器の内部空間に接する上層のポリエステル樹脂層と、金属板に接する下層のポリエステル樹脂層とを有し、上層のポリエステル樹脂層が、ポリエチレンテレフタレートもしくは酸成分として、イソフタル酸を6モル%以下の比率で共重合した共重合ポリエチレンテレフタレートであり、かつ、オレフィン系ワックスを0.1〜5質量%含有し、下層のポリエステル樹脂層が酸成分としてイソフタル酸を10モル%以上22モル%以下の比率で共重合した共重合ポリエチレンテレフタレートであり、上層のポリエステル樹脂層の厚みが0.5μm以上10μm以下、下層のポリエステル樹脂層の厚みが5μm以上20μm以下であり、上層のポリエステル樹脂層の面配向係数が0.06超であることを特徴とする容器用樹脂被覆金属板。
(2) 容器に成形した際に内面となる側に形成されたポリエステル樹脂層の上層のポリエステル樹脂層に含まれるオレフィン系ワックスは、エチレン・プロピレン共重合体であることを特徴とする(1)記載の容器用樹脂被覆金属板。
(3) 容器に成形した際に内面となる側に形成されたポリエステル樹脂層の下層のポリエステル樹脂層、および外面となる側に形成された複数層のポリエステル樹脂層(最上層を除く)の、少なくとも一つの層に顔料系着色剤を含有することを特徴とする(1)または(2)記載の容器用樹脂被覆金属板。
(4) 容器に成形した際に内面となる側に形成されたポリエステル樹脂層の下層のポリエステル樹脂層に含有される顔料系着色剤は、二酸化チタンの粒子であることを特徴とする(3)記載の容器用樹脂被覆金属板。
(5) 容器に成形した際に外面となる側に積層された複数層のポリエステル樹脂層(最上層を除く)に含有される着色剤は、最上層を除く層のポリエステル樹脂に対する質量比0.1〜5%のキノフタロン系、ベンズイミダゾロン系、イソインドリノン系の少なくとも1種類以上の有機顔料であり、かつ着色剤を含まない最上層の樹脂厚みが0.5μm以上であることを特徴とする(3)または(4)記載の容器用樹脂被覆金属板。
本発明によれば、容器成形後に容器外面となる側に形成した樹脂層を、エチレンテレフタレートとブチレンテレフタレートを特定の比率で混合したポリエステル組成物とすることにより、レトルト殺菌処理後の意匠性、成形性に優れ、かつ、容器成形後に容器内面となる側に形成した樹脂層を、ポリエステルを主成分とする樹脂にオレフィン系ワックスが適量添加された樹脂層とすることにより、内容物取り出し性、密着性等に優れた容器用樹脂被覆金属板を得ることができる。
さらに、本発明に係る樹脂被覆金属板は、絞り加工等を行なう容器用素材、特に食缶容器用素材として好適である。
以下に本発明を詳細に説明する。
(金属板)
まず、本発明のベースとなる金属板は、缶用材料として広く使用されているアルミニウム板や軟鋼板等を用いることができ、特に下層が金属クロム、上層がクロム水酸化物からなる二層皮膜を形成させた表面処理鋼鈑(いわゆるTFS)等が最適である。TFSの金属クロム層、クロム水酸化物層の付着量については、特に限定されないが、加工後密着性、耐食性の観点から、何れもクロム換算で、金属クロム層は70〜200mg/m、クロム水酸化物層は10〜30mg/mの範囲とすることが望ましい。
(容器成形後に容器外面となる側に形成する樹脂層)
本発明の金属板の容器成形後に容器外面となる側に形成する樹脂層は、単層もしくは複数層のポリエステル樹脂からなり、エチレンテレフタレートを主たる繰り返し単位とするポリエステル(I)とブチレンテレフタレートを主たる繰り返し単位とするポリエステル(II)を混合したポリエステル組成物であり、ポリエステル(I)の比率が30〜50重量%、ポリエステル(II)の比率が50〜70重量%であり、最短半結晶化時間が100秒以下であることが必須であり、レトルト殺菌処理時に発生する白化現象を抑制する効果を有する。
ポリエステル樹脂を被覆させた金属板を用いて製造した食品缶詰についてレトルト殺菌処理を行なうと、多くの場合、外面側樹脂層が白化する現象が見られる。これは樹脂層内に微細な気泡が形成され、これら気泡によって光が散乱した結果、白く濁った外観を呈するものである。加えて、この樹脂層に形成される気泡は以下のような特徴を有する。まず、これらの気泡は、缶を乾熱環境下で加熱しても形成されない。また、缶に内容物を充填せずに空き缶のままレトルト殺菌処理を行っても気泡は形成されない。気泡は外面樹脂層の厚み方向全域にわたって観察されるわけではなく、鋼板に接している界面近傍において観察される。以上の特徴から、レトルト殺菌処理に伴う外面樹脂層の気泡の形成は、以下のメカニズムによって起こると考えられる。
レトルト殺菌処理開始当初から缶は高温水蒸気にさらされ、水蒸気の一部は外面側フィルムの内部へと浸入し、鋼板との界面近傍まで到達する。レトルト殺菌処理開始当初、外面樹脂と鋼板との界面近傍は内容物によって内面から冷却されているので、界面に侵入した水蒸気は凝縮水となる。次いで、レトルト殺菌処理の時間経過とともに、内容物の温度も上昇し、鋼板との界面の凝縮水は再気化を起こす。気化した水蒸気は再び樹脂層を通って外へ脱出するが、このときの凝縮水の跡が気泡となると推定される。
気泡が鋼板との界面近傍でのみ観察されるのは、凝縮水が形成される場所が界面近傍であるという理由の他に、熱せられた金属板との接触により溶けた界面近傍の樹脂が、冷却、固化した後も機械的に軟らかく変形性に富む非晶性樹脂であるため変形しやすく、気泡を形成しやすいためと考えられる。
したがってレトルト殺菌処理時に缶外面樹脂層に気泡が形成されず、白化を抑制するには、外面ポリエステル樹脂層に関して、レトルト殺菌処理の熱で速やかに非晶性ポリエステル層を結晶化させ、非晶層の強度をアップさせることが有効である。具体的にはポリエステル樹脂層の樹脂の最短半結晶化時間が100秒以下とする。半結晶化時間が短いことは熱結晶化速度が速いことを意味し、最短半結晶化時間が100秒以下であれば、気泡の形成を有効に防ぐことが可能となり、白化を抑制できる。
最短半結晶化時間が100秒超の場合、白化現象を抑制することができない。樹脂の結晶化速度が遅いため、レトルト殺菌処理時の熱で非晶ポリエステル層の結晶化が十分に進まず、気泡形成を抑制できるほどの強度上昇が得られないためである。
なお、ここでいう最短半結晶化時間とは、樹脂の結晶化が生じる温度範囲で半結晶化時間を測定し、該温度範囲の中で最も短かった半結晶化時間であり、ポリマー結晶化速度測定装置(コタキ製作所(株)製、MK−801型)を用いて、直交した偏光板の間に置いた試料の結晶化に伴い増加する光学異方性結晶成分による透過光を各試料温度で測定(脱偏光強度法)し、アブラミの式を用いて結晶化温度が1/2となる時間を算出した各試料温度での値の中で最も短い時間である。なお、試料(試料重量:8mg)は該装置に組み込まれた溶解炉で樹脂の最高融点+50℃の温度で窒素中で1分間加熱後、直ちに試料を移動させて、結晶化浴中に浸漬し、10秒以内に試料温度を平衡な測定温度になるようにして測定を開始する。また、ここでの最高融点とは示差走査熱量計(AT Instruments mDSC型)により20℃/分の昇温速度で昇温した時、一つあるいは二つ以上の吸熱ピークが認められるが、それらの吸熱ピークの最大深さを示す温度のなかで最高の温度をいう。該脱偏光強度法は、早い結晶化速度を測定するときに有効な方法である(新実験講座(丸善)及び高分子化学Vol.29,No.139,323及び336(高分子学会)参照)。
なお、試料が熱平衡に達するまでの時間を考慮し、結晶化浴中に試料を移動して10秒経過した時点をt=0秒として測定した。t=0秒で測定した脱偏光透過強度Io, Log tに対して脱偏光透過強度をプロットして結晶化温度曲線が直線になりはじめた点の脱偏光透過強度をIgとした。
100秒以下の最短半結晶化時間を得る具体的な方策としては、ポリエステル(I)とポリエステル(II)を混合したポリエステル組成物であり、かつ、ポリエステル(I)の比率が50重量%以下、ポリエステル(II)の比率が50重量%以上であることが有効である。ポリエステル(I)の比率が50重量%超でポリエステル(II)の比率が50%未満である場合、レトルト殺菌処理時にフィルム内部の気泡形成を抑制できず、樹脂層が白化し意匠性が大きく劣化してしまう。
一方、ポリエステル(I)の比率が30重量%未満でポリエステル(II)の比率が70%超では、レトルト殺菌処理時の白化現象は抑制できるものの、樹脂層の弾性率が過度に低下するため、搬送時や成形加工時に樹脂層に疵が付き易くなる。また、樹脂コストの観点からも高価になりすぎるため実用に適さない。
ポリエステル(I)とは、テレフタル酸成分とエチレングリコール成分とを主成分として溶融中縮合反応さえたものであるが、本発明の効果が損なわれない範囲でポリエチレンテレフタレートに他の成分を共重合してもよく、共重合成分は酸成分でもアルコール成分でもよい。この共重合成分としてはイソフタル酸、フタル酸、ナフタレンジカルボン酸等の如き芳香族ジカルボン酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、デカンジカルボン酸等の如き脂肪族ジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸の如き脂環族ジカルボン酸等が例示でき、また共重合アルコール成分としては、ブタンジオール、ヘキサンジオール等の如き脂肪族ジオール、シクロヘキサンジメタノールの如き脂環族ジオール等が例示できる。これらは単独または二種以上を使用することができる。共重合成分の割合は、その種類にもよるが結果としてポリマー融点が210〜256℃、好ましくは215〜256℃、さらに好ましくは220〜256℃の範囲になる割合である。ポリマー融点が210℃未満では耐熱性が劣ることになり、ポリマー融点が256℃を超えるとポリマーの結晶性が大きすぎて成形加工性が損なわれる。
ポリエステル(II)とは、テレフタル酸成分と1、4−ブタンジオール成分とを主成分として溶融重縮合反応されたものであるが、本発明の効果が損なわれない範囲で他成分を共重合してもよく、またこの共重合成分は酸成分でもアルコール成分でもよい。共重合酸成分としてはイソフタル酸、フタル酸、ナフタレンジカルボン酸等の如き脂肪族ジカルボン酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、デカンジカルボン酸等の如き脂肪族ジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸の如き脂肪族ジカルボン酸等が例示できる。これらの中では、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸またはアジピン酸が好ましい。また、共重合アルコール成分としてはエチレングリコール、ヘキサンジオールの如き脂肪族ジオール、シクロヘキサンジメタノールの如き脂環族ジオール等が例示できる。これらは単独または二種以上を使用することができる。共重合成分の割合は、その種類にもよるが、結果としてポリマー融点が180〜223℃、好ましくは200〜223℃、さらに好ましくは210〜223℃の範囲になる割合である。ポリマー融点が180℃未満ではポリエステルとしての結晶性が低く、結果として耐熱性が低下する。
本発明のポリエステル樹脂膜を製造するために用いられる原料ポリエステルの固有粘度は、ポリエステル(I)の固有粘度は0.50〜0.80であることが好ましく、さらに好ましくは、0.54〜0.70、特に好ましくは0.57〜0.65である。固有粘度が0.50未満では実用に供することのできる機械的強度を有した樹脂膜が得られず、0.80を超えると成形加工性が損なわれる。また、ポリエステル(II)の固有粘度は、0.60〜2.00であることが好ましく、さらに好ましくは0.80〜1.70、特に好ましくは0.85〜1.50である。この固有粘度が0.6未満では実用に供することのできる機械的強度を有した樹脂膜が得られず、上限については特に限定されないが原料ポリエステル及び樹脂膜の生産性の面で2.0以下であることが好ましい。
さらに、当該ポリエステル樹脂層中に含まれるオリゴマー(環状三量体)量を全樹脂層に対して、0.3〜0.65重量%、より望ましくは0.3〜0.5重量%とすることで、食品缶詰に施されるレトルト殺菌処理時のような高温かつ長時間処理において、オリゴマー(環状三量体)の析出を抑制し、優れた意匠性を確保できるという作用効果を有する。オリゴマー量が0.65重量%を超えると、オリゴマーの樹脂層表面への析出を抑制できない。一方、0.3重量%未満とすることは、工業的に困難であるため、いたずらに樹脂のコストアップをまねくだけである。従って、本発明の複層樹脂中に含まれるオリゴマー量は、0.3〜0.65重量%の範囲、より好ましくは0.3〜0.5%重量%の範囲が適正である。
複層樹脂中の環状三量体オリゴマーの含有量を、0.65重量%以下に押さえる手段としては、特に限定されないが、例えばポリエステル系フィルムを製膜後、フィルムから水または有機溶剤でオリゴマーを抽出除去する手段が挙げられる。この抽出方法は、ポリエステル原料重合製造時に行なってもよい。ポリエステル原料を調整する段階で、オリゴマー生成が少なくなる様に重合を行なう方法も効果的であり、例えば、減圧加熱処理法、固相重合法、前記抽出法が挙げられ、これらの手段を単独で用いるかまたは組み合わせて原料を調整すればよい。
また、樹脂層の厚みとしては、5〜20μmであることが必要である。5μm未満では、成形時や缶を搬送する際に擦れ等で疵がついた場合、金属面が露出して外観を損なったり、長期保管中に金属露出部を起点に腐食が発生したりする可能性がある。また、20μm超としても、性能上のメリットがなく、いたずらにコストアップを招くだけである。
(容器成形後に容器内面となる側に形成する樹脂層)
次に本発明の金属板の容器成形後に容器内面となる側に形成する樹脂層は、ポリエステルを主成分とする樹脂を使用する。ポリエステルを主成分とする樹脂はジカルンボン酸とグリコール成分とからなるポリマーであり、ジカルボン酸成分としては、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレン酸ジカルボン酸、ジフェニルジカルボン酸等を用いることができ、なかでも好ましくはテレフタル酸、イソフタル酸を用いることができる。また、グリコール成分としては、エチレングリコール、プロパンジオール、ブタンジオール等が挙げられるが、中でもエチレングリコールが好ましい。なお、これらのジカルボン酸成分、グリコール成分は2種以上を併用しても良い。また、必要に応じて、酸化防止剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、可塑剤、顔料、帯電防止剤、結晶核剤等を配合できる。
以上よりなるポリエステルは、引張強度、弾性率、衝撃強度等の機械特性に優れるとともに極性を有するため、これを主成分とすることで樹脂層の密着性、成形性を容器加工に耐え得るレベルまで向上させるとともに容器加工後の耐衝撃性を付与させることが可能となる。
さらに前記ポリエステル樹脂層は、容器の内部空間と接する(内容物と接する)上層のポリエステル樹脂層と金属板と接するポリエステル樹脂層との2層を有する構造である。上層の樹脂層は、オレフィン系ワックスを含有したポリエステル樹脂層とする。これは、本発明において重要な要件である。オレフィン系ワックスは、一般的に不活性であり反応性に乏しいため、食品などの内容物と密着しがたいという特徴がある。ポリエステル樹脂中にオレフィン系ワックスを適正量添加することで、樹脂表面にオレフィン系ワックスを存在させることが可能となり、樹脂層表面がオレフィン系ワックスによって不活性化され、内容物が密着し難くなり、内容物取り出し性を飛躍的に向上させることが可能となる。
添加するオレフィン系ワックスとしては、オレフィン類の単独重合体や共重合体、オレフィン類と他の共重合可能な単量体、例えば、ビニル系単量体との共重合体およびこれらの変性重合体などを例示することができる。具体的には、ポリエチレン(高密度、低密度低分子量、高分子量など)、直鎖状低密度ポリエチレン、直鎖状超低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン・プロピレン共重合体、ポリ4−メチレンペンテン−1、アイオノマー樹脂、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・アクリル酸共重合体、エチレン・メタクリル酸メチル共重合体、変性ポリオレフィン(オレフィン類の単独重合体または共重合体などとマレイン酸やフマル酸などの不飽和カルボン酸や酸無水物やエステルもしくは金属塩などとの反応物など)などである。また、これらポリオレフィンは、単独あるいは2種以上混合して用いることができる。
上記の中でも、本発明においては、オレフィン系ワックスとして、ポリエチレンワックスを用いることが、ポリエステル樹脂との相溶性の点及び樹脂層表面を効果的に不活性化できる点から好ましい。更には、数平均分子量(Mn)1,000乃至10,000の低分子量ポリエチレンワックスの使用が更に効果的であり、好ましい。
オレフィン系ワックスを含有するにあたって、その含有量は、オレフィン系ワックスが添加された樹脂層に対して、質量比で0.1〜5%の範囲とする。0.1%未満では樹脂表面に生成するオレフィン系ワックス量が少なく、内容物取り出し性が劣る。5%を超えると内容物取り出し性がほぼ飽和してしまい特段の効果が得られないとともに、樹脂の製造上も技術的に困難な領域であり、生産性に乏しくコスト高を招いてしまう。以上の理由から、樹脂表面をオレフィン系ワックスで十分に被覆し且つ生産性を確保するためには、オレフィン系ワックスの添加量は0.1〜5%、好ましくは1.0〜3%の範囲とする。
さらに、前記上層のポリエステル樹脂層の面配向係数は0.06超とする。0.06以下であると、内容物取り出し性が劣化する。この理由は、概ね以下のように推測できる。
一般に、二軸延伸法により製膜されたポリエステルフィルムにはフィルム面の方向に配向した配向結晶が存在し、その存在量はフィルムの面配向係数を指標として定量化できる。ポリエステル樹脂層内のオレフィン系ワックスは、ポリエステル樹脂層の非晶領域にのみ存在し、結晶構造を形成した領域内には存在できない。したがって、ポリエステル樹脂層の結晶量が増すと、ポリエステル樹脂内に存在できるオレフィン系ワックス量が少なくなり、系外に押し出される形で、ポリエステル樹脂の表面に析出し、表面の不活性化が進むことになる。したがって、配向結晶量の指標である面配向係数が0.06以下であると、ポリエステル樹脂層内にとどまるオレフィン系ワックス量が増加し、表面の不活性化が不十分となり、内容物取り出し性が不足するものと考えられる。また、容器加工後の耐衝撃性についても、ポリエステル樹脂層の配向結晶量が増すとともに良好となるため、0.06超であることが望ましい。0.06以下であると、缶を誤って落下した際など樹脂が割れ易く耐食性が著しく劣化してしまう。
ポリエステル樹脂層の組成としては、上層が、ポリエチレンテレフタレート、もしくは酸成分としてイソフタル酸を6モル%以下の比率で共重合化した共重合ポリエチレンテレフタレートであり、下層が酸成分としてイソフタル酸を10モル%以上22モル%以下の比率で共重合ポリエチレンテレフタレートであることが望ましい。
上層の、イソフタル酸共重合比率が6モル%超の場合、樹脂層の融点が低下するため熱で溶けやすく、そのため金属板上に樹脂層を熱融着にて形成する際に本発明で規定する配向状態を実現することが困難となる。一方、金属板と接する側の樹脂層(下層)のイソフタル酸共重合比率が10モル%未満では、樹脂の融点が高いため熱で溶け難くなる。金属板上への樹脂層形成の際に、前記上層の配向状態を本発明の規定範囲内にコントロールしようとすると、金属板上での溶融濡れが不十分となり密着性が劣化する懸念がある。また、イソフタル酸共重合比率が増すにつれ、樹脂コストも上昇するため、下層のイソフタル酸共重合比率は22モル%以下に抑えることが望ましい。
また、上層の樹脂層の厚みが0.5μm〜10μm、下層の樹脂層の厚みが5μm〜20μmである必要がある。
上層の厚みが0.5μm未満であると高配向領域が不足するため耐衝撃性が劣化してしまう。10μm超となると高配向領域が過度となるため成形性が不足する。容器成形の際の加工に耐えられず、樹脂層の一部が破断し割れを生じてしまう。
一方、下層の厚みが5μm未満であると密着性が乏しくなり不適である。逆に20μm超となると密着性が飽和して更なる特性向上が望めないため、コストアップのみを招く結果となり不適である。
容器成形後に容器内面側になる樹脂層および/または容器成形後に容器外面側になる樹脂層に着色顔料を添加することで、下地の金属板を隠蔽し、樹脂独自の多様な色調を付与できる。また、隠蔽性を完全とせず下地の金属光沢を利用した光輝色の付与も可能であり、優れた意匠性を得ることができる。更に樹脂表面への印刷と異なり、樹脂内に直接顔料を添加して着色しているため、容器成形工程においても色調が脱落する問題もなく、良好な外観を保持できる。また、一般的に、容器成形後には塗装印刷が施されるが、着色樹脂層を形成することで工程の一部を省略することができ、コストの低減、有機溶剤、二酸化炭素の発生を抑制することができる。
添加する顔料としては、容器成形後に優れた意匠性を発揮できることが必要であり、係る観点からは、二酸化チタンなどの無機系顔料やキノフタロン系、ベンズイミダゾロン系、イソインドリノン系などの有機顔料を使用できる。容器内面側となる樹脂層に添加する顔料としては、特に二酸化チタンの使用が望ましい。容器開封後、内容物の色が映えるとともに、清潔感を付与できるためである。顔料を添加する樹脂層としては、上層でないことが望ましい。二酸化チタンを含有させることで、樹脂層が若干脆くなるため、上層に適用した場合、容器成形時に金型と擦れる際に樹脂が削られる可能性があるためである。
二酸化チタンの添加量は、樹脂層に対して、質量比で5〜30%であることが望ましい。5%未満であると、白色度が十分でなく、良好な意匠性が確保できない。一方、30%超の含有量となると、白色度が飽和するとともに経済的にも不利であるため、30%未満とすることが望ましい。より好ましくは、10〜20%の範囲である。なお、顔料の添加量は、顔料を添加した樹脂層に対する割合である。
一方、容器外面側となる樹脂層に添加する顔料としては、キノフタロン系、ベンズイミダゾロン系、イソインドリノン系の少なくとも1種類以上の有機顔料であることが望ましい。これらの顔料は、透明性に優れながら着色力が強く、展延性に富むため、製缶後も光輝色のある外観が得られるためである。上記有機顔料を添加する樹脂層としては、最上層でないことが望ましい。これらの有機顔料は、レトルト殺菌処理時などの熱処理を経ても、樹脂層表面にブリードしにくいという特徴を有するが、顔料を添加した樹脂層の上に0.5μm以上の無添加層(クリア層)を設けることで、ブリードアウトを確実に抑制することが可能となる。
キノフタロン系、ベンズイミダゾロン系、イソインドリノン系の少なくとも1種類以上の有機顔料の添加量は、樹脂層に対して、質量比で0.1〜5%とすることが望ましい。添加量が0.1%未満であると発色が乏しく、不適である。また、5.0%超となると、透明性が乏しくなり光輝性に欠けた色調となってしまうためである。
次に、樹脂層の製造方法について説明する。製造方法は特に限定されないが、例えば各ポリエステル樹脂を必要に応じて乾燥した後、単独及び/または各々を公知の溶融積層押出機に供給し、スリット状のダイからシート状に押出し、静電印加等の方式によりキャスティングドラムに密着させ冷却固化し未延伸シートを得ることができる。
さらに、この未延伸シートをフィルムの長手方向及び幅方向に延伸することにより二軸延伸フィルムを得る。延伸倍率は目的とするフィルムの配向度、強度、弾性率等に応じて任意に設定することができるが、好ましくはフィルムの品質の点でテンター方式によるものが好ましく、長手方向に延伸した後、幅方向に延伸する逐次二軸延伸方式、長手方向、幅方向をほぼ同じに延伸していく同時二軸延伸方式が望ましい。
樹脂層に顔料を含有する方法としては、以下の方法が一般的である。固相重合する前のポリエステルチップを溶融したものに、顔料をブレンド混合し、着色したポリエステルチップと未着色ポリエステルチップを規定の割合でブレンド混合し、溶融押し出しする。
次に、容器用樹脂被覆金属板の製造方法について説明する。本発明では、例えば、金属板をフィルムの融点を超える温度で加熱し、その両面に樹脂フィルムを圧着ロール(以後ラミネートロールと称す)を用いて接触させ熱融着させる方法を用いることができる。
ラミネート条件については、本発明に規定する樹脂層が得られるように適宜設定される。例えば、ラミネート時の金属板の温度を220℃以上とし、ラミネート時にフィルムの受ける温度履歴として、フィルムの融点以上で接している時間を1〜20msecの範囲とすることが好適である。このようなラミネート条件を達成するためには、高速でのラミネートに加え、接着中の冷却も必要である。ラミネート時の加圧は特に規定するものではないが、面圧として9.8〜294N(1〜30kgf/cm)が好ましい。この値が低すぎると、樹脂界面の到達する温度が融点以上であっても時間が短時間であるため十分な密着性を得難い。また、加圧が大きいとラミネート金属板の性能上は不都合がないものの、ラミネートロールにかかる力が大きく設備的な強度が必要となり装置の大型化を招くため不経済である。
また本発明では、樹脂層をフィルムに成形して金属板に被覆するのを原則とするが、樹脂層の規定が本発明の範囲内であれば、樹脂層をフィルムに成形せずに、樹脂層を溶融し、金属板表面に被覆する溶融押出しラミネーションを適用することも可能である。
以下、本発明の実施例について説明する。
厚さ0.18mm・幅977mmの冷間圧延、焼鈍、調質圧延を施した鋼板を、脱脂、酸洗後、クロムめっきを行い、クロムめっき鋼板(TFS)を製造した。クロムめっきは、CrO、F、SO 2−を含むクロムめっき浴でクロムめっき、中間リンス後、CrO、Fを含む化成処理液で電解した。その際、電解条件(電流密度・電気量等)を調整して金属クロム付着量とクロム水酸化物付着量を、Cr換算でそれぞれ120mg/m、15mg/mに調整した。
次いで、図1に示す金属板の被覆装置を用い、前記で得たクロムめっき鋼板1を金属帯加熱装置2で加熱し、ラミネートロール3で前記クロムめっき鋼帯1の一方の面に、容器成形後に容器内面側になる樹脂フィルムとして、表1に示すフィルムを被覆(熱融着)し被覆金属板を製造した。
ラミネートロール3は内部水冷式とし、被覆中に冷却水を強制循環し、フィルム接着中の冷却を行った。
使用したフィルムの特性、以上の方法で製造した被覆金属板及び被覆金属板上のフィルムの特性についての方法、測定、評価方法を下記に示す。
(1)フィルム内オリゴマー含有量の測定
フィルム内のオリゴマー含有量は公知の手法により分析した。まず、フィルム試料50mgをヘキサフルオロイソプロパノール(HFIP)/クロロホルム(CHCl3)(50/50)2mlに溶解した後、CHCl3を8ml加えて希釈し,これをアセトニトリル(CH3CN)で100mlにメスアップした。この溶液の一部をフィルターでろ過し、ろ液を逆相系HPLCにより分析し、環状3量体成分を定量した。
(2)最短半結晶化時間の測定
コタキ製作所製ポリマー結晶化速度測定装置MK−801型を用い、サンプル8mgにて40〜150℃の範囲にて測定した。
(3)オリゴマー析出量の測定
樹脂被覆金属板を、レトルト殺菌炉内に配置し、125℃、90分間のレトルト処理を行なった。
処理後、樹脂被覆金属板の表面に析出したオリゴマー量を、以下の方法により測定した。
4cm×4cmに切断したラミネート鋼板のフィルム表面を、メタノールを含浸させた一定量の脱脂綿によりきれいに拭き取り、その後用いた脱脂綿をアセトニトリル10mlで洗浄した。この溶液の一部をフィルターでろ過し、ろ液を逆相系HPLCにより分析し、環状3量体成分を定量した。
(評点について)
◎ : オリゴマー析出量が0.5μg/cm未満 (肉眼では、オリゴマーの析出が確認できないレベル)
○ : オリゴマー析出量が0.5μg/cm〜1.0μg/cm 未満(肉眼で、オリゴマーの析出が確認できるレベル)
× : オリゴマー析出量が1.0μg/cm以上 (オリゴマーの析出が顕著で、表面が白化)
(4)被覆後フィルムの面配向係数
ナトリウムD線(波長589nm)を光源として、アッベ屈折計を用いて、長手方向、幅方向、厚み方向の屈折率(それぞれNx、Ny、Nz)を測定し、面配向係数Nsを、Ns=(Nx+Ny)/2−Nzで計算して求めた。なお、測定は、被覆後におけるフィルムの任意の位置:10箇所について行い、その平均値を面配向係数とした。
(5)内容物取り出し性
絞り成形機を用いて、樹脂被覆金属板を、絞り工程で、ブランク径:100mm、絞り比(成形前径/成形後径):1.88でカップ成形した。続いて、このカップ内に、低脂肪・高蛋白な内容物(赤み100%の牛ひき肉にオートミールを加え均一混合させた付着性の高いもの)を充填し、蓋を巻締め後、レトルト処理(130℃×90分間)を行った。その後、蓋を取り外し、カップを逆さまにして内容物を取り出したときにカップ内側に残存する内容物の程度を観察し、さらに手で2、3回手で振って内容物を取り出した後にカップ内側に残存する内容物の程度を観察することにより、内容物の取り出し易さの程度を評価した。
(評点について)
◎:カップを逆さまにしただけで(手で振ることなく)内容物が取り出せ、取り出し後のカップ内側に付着物が無い状態のもの。
○:カップを逆さまにしただけでは、カップ内側に内容物が残存するが、手で2、3回振るとカップ内面に付着物が無い状態になるもの。
×:手で2、3回振っても内容物の取り出しが困難なもの。
(6)成形性
樹脂被覆金属板にワックス塗布後、直径179mmの円板を打ち抜き、絞り比1.80で浅絞り缶を得た。次いで、この絞り缶に対し、絞り比2.20及び2.90で再絞り加工を行った。この後、常法に従いドーミング成形を行った後、トリミングし、次いでネックイン−フランジ加工を施して深絞り缶を成形した。このようにして得た深絞り缶のネックイン部に着目し、フィルムの損傷程度を目視観察した。
(評点について)
◎:成形後フィルムに損傷なく、フィルム白化も認められない。
○:成形可能であるが、フィルム白化が認められる。
△:成形可能であるが、フィルムに削れが見られる。
×:缶が破胴し、成形不可能。
(7)耐レトルト白化性
上記(6)で成形可能であった缶に対し、缶内に常温の水道水を満たした後、蓋を巻き締めて密閉した。その後、缶底部を下向きにしてレトルト殺菌炉の中に配置し、125℃で90分間、レトルト処理を行った。処理後、缶底部外面の外観変化を目視観察した。
(評点について)
◎:外観変化なし
○:外観にかすかな曇り発生
×:外観が白濁(白化発生)
(8)密着性
上記(6)で成形可能であった缶に対し、缶胴部よりピール試験用のサンプル(幅15mm×長さ120mm)を切り出した。切り出したサンプルの長辺側端部からフィルムを一部剥離し、引張試験機で剥離した部分のフィルムを、フィルムが剥離されたクロムめっき鋼板とは反対方向(角度:180°)に開き、引張速度30mm/minでピール試験を行い、幅15mmあたりの密着力を評価した。なお、密着力測定対象面は、缶内面側とした。
(評点について)
◎:1.47N/15mm以上(0.15kgf/15mm以上)。
○:0.98N/15mm以上、1.47N/15mm未満(0.10kgf/15mm以上、0.15kgf/15mm未満)。
×:0.98N/15mm未満(0.10kgf/15mm未満)。
(9)耐衝撃性
上記(6)で成形可能であった缶に対し、缶内に常温の水道水を満たした後、蓋を巻き閉めて密閉した。各試験について10缶ずつを高さ1.25mから塩ビタイル床面へ落とした後、蓋及び缶内の水道水を除去し、缶上端部のフィルムを1箇所削って鋼板表面を露出させた。その後、缶内に5%の食塩水を満たし、これに白金電極を浸漬させ(浸漬させた位置は、缶の中心部)陰極とし、缶の上端部(鋼板露出部分)を陽極とした。続いて、白金電極と缶に6Vの電圧をかけて3秒後の電流値を読み取り、10缶測定後の平均値を求めた。
(評点について)
◎:0.01mA未満。
○:0.01mA以上、0.1mA未満。
×:0.1mA以上。
(10)顔料の溶出性
樹脂被覆金属板をレトルト殺菌処理(125℃×90分間)した後、表面を白い布等で拭き取り、顔料による着色の有無を目視で観察した。また、レトルト殺菌処理後のラミネート金属板表面を電子顕微鏡(SEM)にて倍率1000倍で観察し、顔料粒子が表面に溶出しているか否か、調査した。
(評点について)

◎拭き取り後、布が着色せず、電子顕微鏡(SEM)による観察でも、顔料粒子の溶出が認められない状態

○拭き取り後、布は着色しないが、電子顕微鏡(SEM)による観察では、顔料粒子の溶出が認められる状態

×拭き取り後、布が着色するとともに、電子顕微鏡(SEM)による観察においても、顔料粒子の溶出が明確に認められる状態
以上により得られた結果を併せて表1〜表3に記す。
表1〜表3に示すように、本発明範囲の実施例は、耐オリゴマー析出性、耐レトルト白化性に優れ、レトルト殺菌処理後において優れた意匠性を保持でき、更に成形性、内容物取り出し性、密着性等の特性についても良好である。一方比較例は、レトルト殺菌処理後、意匠性が大幅に劣化してしまうとともに、食品缶詰に要求される特性を満足できない。
Figure 2005342911
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実施例1に係る容器用樹脂被覆金属板の製造装置の概要を示す図。
符号の説明
1 クロムめっき鋼板
2 金属帯加熱装置
3 ラミネートロール
4a、4b フィルム

Claims (5)

  1. 金属板と、この金属板を容器に成形した際に、外面となる側及び内面となる側にそれぞれ形成されたポリエステル樹脂層を有する容器用樹脂被覆金属板であって、
    ア)容器に成形した際に外面となる側に形成されたポリエステル樹脂層は、単一層又は複数層からなり、エチレンテレフタレートを主たる繰返し単位とするポリエステル(I)とブチレンテレフタレートを主たる繰返し単位とするポリエステル(II)とを配合したポリエステル組成物であり、ポリエステル(I)の比率が30〜50質量%、ポリエステル(II)の比率が50〜70質量%であり(複数層の場合、各層いずれもポリエステル(I)及び(II)の比率が上記範囲内であり)、最短半結晶化時間が100秒以下であり、樹脂層中に含まれるエチレンテレフタレート三量体の量が0.65質量%以下であり、樹脂層の厚み(複数層の場合、各層の合計の厚み)が5μm以上20μm以下であり、
    イ)容器に成形した際に内面となる側に形成されたポリエステル樹脂層は、容器の内部空間に接する上層のポリエステル樹脂層と、金属板に接する下層のポリエステル樹脂層とを有し、上層のポリエステル樹脂層が、ポリエチレンテレフタレートもしくは酸成分として、イソフタル酸を6モル%以下の比率で共重合した共重合ポリエチレンテレフタレートであり、かつ、オレフィン系ワックスを0.1〜5質量%含有し、下層のポリエステル樹脂層が酸成分としてイソフタル酸を10モル%以上22モル%以下の比率で共重合した共重合ポリエチレンテレフタレートであり、上層のポリエステル樹脂層の厚みが0.5μm以上10μm以下、下層のポリエステル樹脂層の厚みが5μm以上20μm以下であり、上層のポリエステル樹脂層の面配向係数が0.06超であることを特徴とする容器用樹脂被覆金属板。
  2. 容器に成形した際に内面となる側に形成されたポリエステル樹脂層の上層のポリエステル樹脂層に含まれるオレフィン系ワックスが、ポリエチレンワックスであることを特徴とする請求項1記載の容器用樹脂被覆金属板。
  3. 容器に成形した際に内面となる側に形成されたポリエステル樹脂層の下層のポリエステル樹脂層、および外面となる側に形成された複数層のポリエステル樹脂層(最上層を除く)の、少なくとも一つの層に顔料系着色剤を含有することを特徴とする請求項1または2記載の容器用樹脂被覆金属板。
  4. 容器に成形した際に内面となる側に形成されたポリエステル樹脂層の下層のポリエステル樹脂層に含有される顔料系着色剤は、二酸化チタンの粒子であることを特徴とする請求項3記載の容器用樹脂被覆金属板。
  5. 容器に成形した際に外面となる側に積層された複数層のポリエステル樹脂層(最上層を除く)に含有される着色剤は、最上層を除く層のポリエステル樹脂に対する質量比0.1〜5%のキノフタロン系、ベンズイミダゾロン系、イソインドリノン系の少なくとも1種類以上の有機顔料であり、かつ着色剤を含まない最上層の樹脂厚みが0.5μm以上であることを特徴とする請求項3または4記載の容器用樹脂被覆金属板。
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