JP2005336928A - 破損ボルトの除去方法及び破損ボルト除去用治具 - Google Patents
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Abstract
【課題】 破損したボルトのみを簡単な方法で確実に除去する。
【解決手段】 まず、電動ドリルによってボルト54に、上面に開口する第1の円形孔36を穿設する。その後、治具40の位置決め棒43を第1の円形孔36に差し込み、この状態で治具40を固定する。そして、電動ドリルを下降させてビット18を治具40の貫通孔42に貫通させ、そのままビット18を回転させて、ボルト54に第2の円形孔37を穿設する。よって、ボルト54には、第1の円形孔36と第2の円形孔37とが連通した長円状の連結孔38が形成される。後は、連結孔38に同じ横断面を有するロッドを差し込んで、そのロッドが固定される六角軸をインパクトレンチ等で回転させれば、ボルト54を緩めて枕木52に埋設したアンカー55から抜き取ることができる。
【選択図】 図5
【解決手段】 まず、電動ドリルによってボルト54に、上面に開口する第1の円形孔36を穿設する。その後、治具40の位置決め棒43を第1の円形孔36に差し込み、この状態で治具40を固定する。そして、電動ドリルを下降させてビット18を治具40の貫通孔42に貫通させ、そのままビット18を回転させて、ボルト54に第2の円形孔37を穿設する。よって、ボルト54には、第1の円形孔36と第2の円形孔37とが連通した長円状の連結孔38が形成される。後は、連結孔38に同じ横断面を有するロッドを差し込んで、そのロッドが固定される六角軸をインパクトレンチ等で回転させれば、ボルト54を緩めて枕木52に埋設したアンカー55から抜き取ることができる。
【選択図】 図5
Description
本発明は、締結状態で破損したボルトを確実に除去するための方法と、当該方法に好適に使用される破損ボルト除去用治具とに関する。
例えば線路に敷設されるレールは、レールの下部フランジを固定する固定金具を、ボルトによってコンクリート製の枕木に締着することにより、枕木に締結される。このレール締結用ボルトは、枕木に予め埋設されている硬質合成樹脂製のアンカーにねじ込まれるようになっている。
しかし、列車の走行に伴う振動等により、ボルトの頭部が破損して固定金具への締着力が失われる場合があるため、このような破損ボルトは枕木から取り外して新たなボルトで締着し直す必要がある。具体的な破損ボルトの除去方法としては、特許文献1,2に開示の如く、破損ボルトを含むアンカー部分をコアドリルで枕木から筒状に切削し、切削部分に新たなアンカーを埋設して新たなボルトで締着する方法や、特許文献3,4に開示の如く、破損ボルトの上端に治具の先端を溶接するか、或いは破損ボルトの上端に有底孔を形成してそこに治具の拡張部を差し込むかして、トルクレンチ等で破損ボルトを緩め外す方法等が採用されている。
しかし、列車の走行に伴う振動等により、ボルトの頭部が破損して固定金具への締着力が失われる場合があるため、このような破損ボルトは枕木から取り外して新たなボルトで締着し直す必要がある。具体的な破損ボルトの除去方法としては、特許文献1,2に開示の如く、破損ボルトを含むアンカー部分をコアドリルで枕木から筒状に切削し、切削部分に新たなアンカーを埋設して新たなボルトで締着する方法や、特許文献3,4に開示の如く、破損ボルトの上端に治具の先端を溶接するか、或いは破損ボルトの上端に有底孔を形成してそこに治具の拡張部を差し込むかして、トルクレンチ等で破損ボルトを緩め外す方法等が採用されている。
アンカーごと破損ボルトを取り除く前者の方法では、新たなアンカーの埋設作業も必要となるため、ボルトの交換に要する手間や時間、材料費が大きくなる。また、後者の方法では、破損ボルトのみが取り外されるため、アンカーをそのまま使用でき好ましいが、治具を溶接するものでは、溶接機材の準備や移動等に手間がかかって効率が悪い。治具の拡張部を利用するものは、ボルトとの摩擦に頼ることからやはり作業効率が悪い上、得られるトルクに限界があり、アンカーと強固に螺合しているボルトでは外せない場合がある。さらに、ボルトがアンカーの内部で破損していると治具が使用できないという問題もある。
そこで、請求項1に記載の発明は、破損ボルトのみを、手間やコストの少ない簡単な方法で確実に取り外すことができる破損ボルトの除去方法を提供することを目的としたものである。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の除去方法に好適に使用でき、除去作業をより簡単にして作業効率を向上させることができる破損ボルト除去用治具を提供することを目的としたものである。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の除去方法に好適に使用でき、除去作業をより簡単にして作業効率を向上させることができる破損ボルト除去用治具を提供することを目的としたものである。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、破損ボルトの除去方法として、ボルトに、その上面に開口する円形の孔を連通状態で複数穿設して、横断面が非円形となる1つの連結孔を軸方向に形成し、その連結孔に、同じ横断面形状の軸体を挿入して回転させて、ボルトを緩め外すことを特徴とするものである。
上記目的を達成するために、請求項2に記載の発明は、破損ボルト除去用治具として、円形の貫通孔を軸方向に形成した軸体に、貫通孔に軸方向で見て連続状に隣接し、その隣接側の側面を全長に亘って貫通孔の延長形状に合わせて横断面湾曲状に切り欠いた位置決め棒を軸方向に突設してなる構成としたものである。
請求項3に記載の発明は、請求項1の目的に加えて、破損ボルトへの連結孔の穿設をより簡単且つ正確に行うために、破損したボルトに第1の円形孔を穿設した後、請求項2に記載の破損ボルト除去用治具を、その位置決め棒を第1の円形孔に差し込んだ状態でボルトの上方にセットし、軸体の貫通孔の位置に合わせてボルトに第2の円形孔を穿設することで、第1の円形孔と第2の円形孔とが連通した連結孔を形成する構成としたものである。
上記目的を達成するために、請求項2に記載の発明は、破損ボルト除去用治具として、円形の貫通孔を軸方向に形成した軸体に、貫通孔に軸方向で見て連続状に隣接し、その隣接側の側面を全長に亘って貫通孔の延長形状に合わせて横断面湾曲状に切り欠いた位置決め棒を軸方向に突設してなる構成としたものである。
請求項3に記載の発明は、請求項1の目的に加えて、破損ボルトへの連結孔の穿設をより簡単且つ正確に行うために、破損したボルトに第1の円形孔を穿設した後、請求項2に記載の破損ボルト除去用治具を、その位置決め棒を第1の円形孔に差し込んだ状態でボルトの上方にセットし、軸体の貫通孔の位置に合わせてボルトに第2の円形孔を穿設することで、第1の円形孔と第2の円形孔とが連通した連結孔を形成する構成としたものである。
請求項1に記載の発明によれば、破損ボルトのみを除去することができるため、例えば線路のレール締結用ボルトであれば枕木に埋設されたアンカーをそのまま新たなボルトの締結に利用でき、ボルト交換にかかる手間やコストを最小限に抑えることができる。また、破損ボルトに設けた非円形の連結孔を利用して除去するため、緩み外しのトルクが破損ボルトへ効率良く伝わり、枕木のアンカー等に強固に螺合されていたり、アンカーの奥へ埋没したりしているような破損ボルトであっても確実に除去することができる。
請求項2及び3に記載の発明によれば、ボルト除去用治具を使用することで、破損ボルトへの連結孔の穿設がより簡単且つ正確に行える。よって、除去作業の短縮化が図られて作業効率の向上に繋がる。
請求項2及び3に記載の発明によれば、ボルト除去用治具を使用することで、破損ボルトへの連結孔の穿設がより簡単且つ正確に行える。よって、除去作業の短縮化が図られて作業効率の向上に繋がる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、レール締結用ボルトが破損した際に用いる破損ボルトの除去装置の斜視図で、この除去装置1は、ベース2と、ベース2上に垂設されるガイド支柱3と、ガイド支柱3に設けられる電動ドリル4と、ベース2の側方に連結され、線路のレール50に固定可能なクランプ機構5とを備える。
まず、ベース2は、クランプ機構5の内クランプ板26へ直交状に連結され、クランプ機構5のレール50への固定状態で水平に支持される板体で、前方(図1の左手前側)の端縁には、案内孔7と、その案内孔7内に突出するツマミネジ8を備えたガイド板6が、頭部にレバー10を連結したボルト9によって螺着されている。このガイド板6は、ボルト9の貫通部分がスリットとなっており、レバー10によりボルト9の緊締を緩めることで、ベース2に対する固定位置を調整可能となっている。一方、ベース2の周縁には、複数のネジ孔11,11・・が所定間隔で形成されており、1又は複数のネジ孔11を選択して調整ボルト12をねじ込み、突出させた下端を枕木等に当接させることで、ベース2の支持が可能となる。
図1は、レール締結用ボルトが破損した際に用いる破損ボルトの除去装置の斜視図で、この除去装置1は、ベース2と、ベース2上に垂設されるガイド支柱3と、ガイド支柱3に設けられる電動ドリル4と、ベース2の側方に連結され、線路のレール50に固定可能なクランプ機構5とを備える。
まず、ベース2は、クランプ機構5の内クランプ板26へ直交状に連結され、クランプ機構5のレール50への固定状態で水平に支持される板体で、前方(図1の左手前側)の端縁には、案内孔7と、その案内孔7内に突出するツマミネジ8を備えたガイド板6が、頭部にレバー10を連結したボルト9によって螺着されている。このガイド板6は、ボルト9の貫通部分がスリットとなっており、レバー10によりボルト9の緊締を緩めることで、ベース2に対する固定位置を調整可能となっている。一方、ベース2の周縁には、複数のネジ孔11,11・・が所定間隔で形成されており、1又は複数のネジ孔11を選択して調整ボルト12をねじ込み、突出させた下端を枕木等に当接させることで、ベース2の支持が可能となる。
ガイド支柱3は、頭部にクランプレバー15を連結した固定ボルト14でベース2に螺着されるサブベース13に垂設されている。このサブベース13における固定ボルト14の貫通部分は長孔16となっており、クランプレバー15により固定ボルト14の緊締を緩めることで、ガイド板6と同様に、ベース2に対するサブベース13の位置、すなわちガイド支柱3の位置が調整可能となっている。
電動ドリル4は、商用電源を得て、ビット18が装着されるスピンドル17を回転させる周知の構造で、ガイド支柱3へ外嵌されるガイド体19によって、スピンドル17が鉛直方向で下向きとなるように支持されている。ガイド支柱3の前面には、ラック20が形成される一方、ガイド体19には、ラック20と噛み合うピニオン21が設けられ、操作レバー22の回転操作によりピニオン21を回転させることで、ガイド体19を電動ドリル4と共にガイド支柱3に沿って上下動させることができる。ガイド体19の側方には、ねじ込みによってガイド支柱3の側面に当接してガイド体19を固定する固定ネジ23が設けられている。24は冷却液供給用のタンク等を接続するための注入口である。
電動ドリル4は、商用電源を得て、ビット18が装着されるスピンドル17を回転させる周知の構造で、ガイド支柱3へ外嵌されるガイド体19によって、スピンドル17が鉛直方向で下向きとなるように支持されている。ガイド支柱3の前面には、ラック20が形成される一方、ガイド体19には、ラック20と噛み合うピニオン21が設けられ、操作レバー22の回転操作によりピニオン21を回転させることで、ガイド体19を電動ドリル4と共にガイド支柱3に沿って上下動させることができる。ガイド体19の側方には、ねじ込みによってガイド支柱3の側面に当接してガイド体19を固定する固定ネジ23が設けられている。24は冷却液供給用のタンク等を接続するための注入口である。
クランプ機構5は、図2にも示すように、上下寸法が短い外クランプ板25と、その外クランプ板25よりも上下寸法が長い内クランプ板26とを有し、両クランプ板25,26の互いの対向面で垂直に固着された連結板27,27を、その端部同士で軸28によって回転可能に軸着することで、両クランプ板25,26は、レール50の頭部51の幅よりもやや広い間隔で軸28を中心に互いに回転可能に連結される。外クランプ板25の上部外側には、取付板29が水平方向に固着され、その取付板29上で外クランプ板25と平行に立設した支持板30に、バイス棒31が直交方向に螺合している。バイス棒31の外端には、直交状に操作ロッド32が設けられる一方、内端には、押圧体33が連結されており、操作ロッド32によってバイス棒31を回転させることで、軸方向へネジ送り可能となっている。一方、内クランプ板26の下方位置で外クランプ板25側の面には、水平方向に筒体34が固着されて、この筒体34に、円柱状のクランプ棒35が挿着されている。
そして、図3は、破損ボルト除去用治具(以下単に「治具」と言う。)40の斜視図で、この治具40は、除去装置1におけるガイド板6の案内孔7に差し込み可能な断面円形の軸体41を有し、その軸体41の偏心位置に、貫通孔42を軸方向へ穿設すると共に、軸体41の上面に、軸体41の軸方向へ位置決め棒43を立設したもので、この位置決め棒43は、貫通孔42とは軸体41の軸心を中心とした点対称位置にあって、軸方向で見て連続状に隣接しており、貫通孔42との隣接側の側面には、全長に亘って貫通孔42の延長形状に合わせて切り欠いた横断面湾曲状の切欠部44が形成されている。
一方、図4も治具45を示す。この治具45は、断面正六角形の軸体46の中心に、ロッド47を軸方向に突設したもので、このロッド47は、横断面形状が、治具40の貫通孔42と位置決め棒43とを軸方向から見て形成される長円状形と同じ形状となっている。
一方、図4も治具45を示す。この治具45は、断面正六角形の軸体46の中心に、ロッド47を軸方向に突設したもので、このロッド47は、横断面形状が、治具40の貫通孔42と位置決め棒43とを軸方向から見て形成される長円状形と同じ形状となっている。
次に、上記除去装置1及び治具40,45を用いた破損ボルトの除去方法について説明する。
まず、除去装置1を、図1,2に示すように、ガイド板6の案内孔7が、頭部が破損したボルト54の上方に位置するように、クランプ機構5の外クランプ板25と内クランプ板26とでレール50を挟む格好で上方からセットする。この状態で、バイス棒31を内クランプ板26側にネジ送りして押圧体33を内クランプ板26の上方部に当接させ、そのまま外クランプ板25からの離反方向へ押圧すると、軸28を中心として両クランプ板25,26が回転し、下方側をレール50の頭部51の側面に押圧させると共に、クランプ棒35が頭部51の下面(あご部分)を上向きに押圧してクランプ可能となる。なお、クランプ棒35を径の異なるものを複数用意しておけば、頭部形状が異なるレールにも容易に対応できる。52はコンクリート製の枕木、53はレール50の下部フランジを固定する固定金具で、55は、枕木52の形成時に埋設され、ボルト54がねじ込まれる硬質合成樹脂製のアンカーである。
まず、除去装置1を、図1,2に示すように、ガイド板6の案内孔7が、頭部が破損したボルト54の上方に位置するように、クランプ機構5の外クランプ板25と内クランプ板26とでレール50を挟む格好で上方からセットする。この状態で、バイス棒31を内クランプ板26側にネジ送りして押圧体33を内クランプ板26の上方部に当接させ、そのまま外クランプ板25からの離反方向へ押圧すると、軸28を中心として両クランプ板25,26が回転し、下方側をレール50の頭部51の側面に押圧させると共に、クランプ棒35が頭部51の下面(あご部分)を上向きに押圧してクランプ可能となる。なお、クランプ棒35を径の異なるものを複数用意しておけば、頭部形状が異なるレールにも容易に対応できる。52はコンクリート製の枕木、53はレール50の下部フランジを固定する固定金具で、55は、枕木52の形成時に埋設され、ボルト54がねじ込まれる硬質合成樹脂製のアンカーである。
次に、クランプレバー15の操作によって、ビット18がボルト54の上方に位置するように電動ドリル4の位置を調整し、位置決め後、操作レバー22によって電動ドリル4を下降させ、回転したビット18によってボルト54の偏心位置に、上面に開口する第1の円形孔36を所定深さで軸方向に穿設する(図5(A))。その後、治具40の位置決め棒43を第1の円形孔36に差し込み、この状態で治具40をガイド板6の案内孔7に固定する(同図(B))。そして、電動ドリル4を下降させてビット18を治具40の貫通孔42に貫通させ、ビット18を回転させてボルト54に、上面に開口する第2の円形孔37を所定深さで軸方向に穿設する(同図(C))。このとき、位置決め棒43には、切欠部44が形成されているため、ビット18が位置決め棒43と干渉することはない。よって、ボルト54には、同図(D)のように、第1の円形孔36と第2の円形孔37とが連通した長円状の連結孔38が形成されることになる。
後は、図6(E)のように、治具45のロッド47を連結孔38に差し込んだ状態で、六角軸46をインパクトレンチやトルクレンチ等のソケット56等で回転させれば、ロッド47を介してトルクがボルト54へ伝わり、同図(F)の如く、ボルト54を緩めてアンカー55から抜き取ることができる。
後は、図6(E)のように、治具45のロッド47を連結孔38に差し込んだ状態で、六角軸46をインパクトレンチやトルクレンチ等のソケット56等で回転させれば、ロッド47を介してトルクがボルト54へ伝わり、同図(F)の如く、ボルト54を緩めてアンカー55から抜き取ることができる。
このように上記形態の破損ボルトの除去方法によれば、枕木52からボルト54のみを除去することができるため、枕木52に埋設されたアンカー55をそのまま新たなボルトの締結に利用でき、ボルト交換にかかるコストを最小限に抑えることができる。また、ボルト54に設けた非円形の連結孔38を利用して除去するため、緩め外しのトルクがボルト54へ効率良く伝わり、アンカー55へ強固に螺合されていたり、アンカー55の奥へ埋没したりしているボルト54であっても確実に除去することができる。
特に、この除去装置1によれば、レール50を利用してボルト54の適正位置にセットできるため、使い勝手が良く、上記除去方法の実施に最適な装置となる。加えて、クランプ機構5が、レール50を左右から挟持する一対の内外クランプ板25,26と、内クランプ板26へレール50方向で着脱可能に設けられ、挟持状態でレール50の頭部51下面を押圧するクランプ棒35とを有することで、形状の異なるレールであってもクランプ棒の交換によって容易に対応してクランプでき、レールへのクランプの信頼性がより高くなる。
一方、治具40を使用することで、ボルト54への連結孔48の穿設がより簡単且つ正確に行える。よって、除去作業の短縮化が図られて作業効率の向上に繋がる。
特に、この除去装置1によれば、レール50を利用してボルト54の適正位置にセットできるため、使い勝手が良く、上記除去方法の実施に最適な装置となる。加えて、クランプ機構5が、レール50を左右から挟持する一対の内外クランプ板25,26と、内クランプ板26へレール50方向で着脱可能に設けられ、挟持状態でレール50の頭部51下面を押圧するクランプ棒35とを有することで、形状の異なるレールであってもクランプ棒の交換によって容易に対応してクランプでき、レールへのクランプの信頼性がより高くなる。
一方、治具40を使用することで、ボルト54への連結孔48の穿設がより簡単且つ正確に行える。よって、除去作業の短縮化が図られて作業効率の向上に繋がる。
なお、連結孔は、上記形態のように2つの円形孔で形成するものに限らず、図7に示すように3つの円形孔を直線上に隣接させた連結孔48としても良い。なお、この場合、斜線部分が治具の位置決め棒の断面形状となり、それ以外が貫通孔となる。また、直線上でなく、図8に示すように、三角形状に隣接させた連結孔49としても良い。この場合も斜線部分が治具の位置決め棒の断面形状、それ以外が貫通孔となる。
さらに、全て同じ径の円形孔で形成しなくても良い。例えば、図9(A)に示す治具60は、軸体61の軸心に、大径の位置決め棒62を突設し、その位置決め棒62の左右に、小径の貫通孔63,63を隣接形成して、位置決め棒62の両側面に、貫通孔63の延長形状に合わせて横断面湾曲状となる切欠部64,64を形成している。
よって、この治具60を用いる場合は、ボルト54の中心に大径の第1の円形孔を穿設した後、その第1の円形孔に治具60の位置決め棒62を差し込んで、その両側に小径の第2の円形孔を夫々穿設すれば、同図(B)のような非円形の連結孔65が形成される。この形状で同じ断面形状のロッドを有する治具を差し込んでボルト54を回転させれば良い。特にこの形状では、ロッドの軸心が大径となるため、剛性が高まり、ボルト54を緩める際にねじれが生じにくくなってトルクが効率良く伝わる。
勿論これらの治具を用いずにボルトに連結孔を穿設しても差し支えない。
よって、この治具60を用いる場合は、ボルト54の中心に大径の第1の円形孔を穿設した後、その第1の円形孔に治具60の位置決め棒62を差し込んで、その両側に小径の第2の円形孔を夫々穿設すれば、同図(B)のような非円形の連結孔65が形成される。この形状で同じ断面形状のロッドを有する治具を差し込んでボルト54を回転させれば良い。特にこの形状では、ロッドの軸心が大径となるため、剛性が高まり、ボルト54を緩める際にねじれが生じにくくなってトルクが効率良く伝わる。
勿論これらの治具を用いずにボルトに連結孔を穿設しても差し支えない。
また、治具についても、上記形態のような第2の円形孔を穿設する際やボルトを緩める際に使用する治具に限らず、他の手順での採用も可能である。例えば、偏心位置に貫通孔を形成したスリーブを治具として用意し、この治具をガイド板にクランプして貫通孔の位置にあわせてボルトに穿設すれば、貫通孔を利用して第1の円形孔が適正位置で容易に穿設可能となる。
一方、本発明の除去方法は、レール締結用ボルトの除去に限らず、建築、土木等の他の場所で使用されるボルトが破損した際にも採用可能である。
逆にレール締結用ボルトの除去に特化した除去装置においては、上記形態に限らず、例えばクランプ機構にローラを設けてアンクランプ時にはローラを利用して除去装置をレールに沿って走行可能とすれば、作業位置への移動が容易に行える。
一方、本発明の除去方法は、レール締結用ボルトの除去に限らず、建築、土木等の他の場所で使用されるボルトが破損した際にも採用可能である。
逆にレール締結用ボルトの除去に特化した除去装置においては、上記形態に限らず、例えばクランプ機構にローラを設けてアンクランプ時にはローラを利用して除去装置をレールに沿って走行可能とすれば、作業位置への移動が容易に行える。
1‥除去装置、2‥ベース、3‥ガイド支柱、4‥電動ドリル、5‥クランプ機構、6‥ガイド板、13‥サブベース、17‥スピンドル、18‥ビット、25‥外クランプ板、26‥内クランプ板、31‥バイス棒、34‥筒体、36‥第1の円形孔、37‥第2の円形孔、38‥連結孔、40‥ボルト除去用治具、41‥軸体、42‥貫通孔、43‥位置決め棒、50‥レール、52‥枕木、54‥レール締結用ボルト、55‥アンカー。
Claims (3)
- 締結状態で破損したボルトを除去するための破損ボルトの除去方法であって、
前記ボルトに、その上面に開口する円形の孔を連通状態で複数穿設して、横断面が非円形となる1つの連結孔を軸方向に形成し、その連結孔に、同じ横断面形状の軸体を挿入して回転させて、前記ボルトを緩め外すことを特徴とする破損ボルトの除去方法。 - 円形の貫通孔を軸方向に形成した軸体に、前記貫通孔に軸方向で見て連続状に隣接し、その隣接側の側面を全長に亘って前記貫通孔の延長形状に合わせて横断面湾曲状に切り欠いた位置決め棒を軸方向に突設してなる破損ボルト除去用治具。
- 破損したボルトに第1の円形孔を穿設した後、請求項2に記載の破損ボルト除去用治具を、その位置決め棒を前記第1の円形孔に差し込んだ状態で前記ボルトの上方にセットし、軸体の貫通孔の位置に合わせて前記ボルトに第2の円形孔を穿設することで、前記第1の円形孔と第2の円形孔とが連通した連結孔を形成する請求項1に記載の破損ボルトの除去方法。
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