JP3167810U - 狭窄部用穿孔装置 - Google Patents
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Abstract
Description
折損したレールは、強度的に脆弱で、電気的に遮断されるため、応急処置として、レールの折損箇所に継目板を設置している。
継目板の設置方法として、折損箇所の両側のレールに対して、複数の補強用穴を形成して、補強用穴を使用して継目板をボルト・ナット締めすることで、レールの折損箇所を補強し、電気的に通電している。
特許文献1では、穿孔用カッタを回転駆動し、本体ケースを幅方向へ移動することで、穿孔用カッタによってレールの腹部に補強用穴を形成している。
これにより、幅方向において、レールの頭部及びウエジに対峙する位置には、保持手段及び穿孔手段のみが配置される。
従って、保持手段及び穿孔手段のみを、レールに並設して、狭窄空間内に配置でき、クランプ手段の把持によってレールに取付けられ、更に穿孔手段を保持手段に対して回転することで、穿孔工具を幅方向からレールのウエジに対峙できる。穿孔工具を駆動手段によって回転駆動した後、穿孔手段を移動手段によって保持手段と共に、幅方向に移動することで、レールのウエジに補強用穴を形成(穿孔)できる。
よって、レールを枕木、支持物体から取外すことなく、レールのウエジに補強用穴を形成できる。
これにより、穿孔工具をレールのウエジに当接させて、補強用穴を形成する際、穿孔工具がぶれることなく、確実にレールのウエジに補強用穴を形成できる。
よって、支持物体に敷設されるレールの他に、支持物体以外に敷設されるレールのウエジに対して補強用穴を形成できる。
本考案に係る狭窄部用穿孔装置は、鉄道レールにおいて、レールのウエジに補強用穴を形成するもので、説明の便宜上、先ず、鉄道レールの構成について、図26乃至図28を参照して説明する。
各レール(201)、(201)は、図26に示すように、複数の枕木(202)上及び支持物体(203)上に敷設され、幅方向(Z)において、相互の間に距離(P)を隔てて配置される。
各枕木(202)、(202)上には、レール(201)のフランジ(201A)が設置され、ボルト等の締結部材によってレール(201)のフランジ(201A)を各枕木(202)、(202)に締結する。
支持物体(203)は、基礎支持物体(203A)、複数の外側支持物体(203B)、(203B)及び内側支持物体(203C)で構成され、各支持物体(203A)、(203B)、(203C)は、コンクリート及び鉄筋等で矩形板状に形成される。
外側狭窄空間(S1)、(S1)は、図27に示すように、幅方向(Z)において、外側支持物体(203B)及びレール(201)の頭部(201C)間の幅寸法(P1)<外側支持物体(203B)及びレール(201)のウエジ(201B)間の幅寸法(P2)となる。また、外側狭窄空間(S1)、(S1)は、図26に示すように、延設方向(X)に延設されて、支持物体(203)を貫通している。
これら各外側狭窄空間(S1)、(S1)には、ゴム、アスファルト等の充填材(204)が装填されている。
内側狭窄空間(S2)、(S2)は、図27に示すように、幅方向(Z)において、内側支持物体(203C)及びレール(201)の頭部(201C)間の幅寸法(P3)<内側支持物体(203C)及びレール(201)のウエジ(201B)間の幅寸法(P4)となる。また、内側狭窄空間(S2)は、図26に示すように、延設方向(X)に延設されて、支持物体(203)を貫通している。
これら各内側狭窄空間(S2)には、充填材(204)が装填されている。
次に、本考案に係る狭窄部用穿孔装置の構成について、図1乃至図15を参照して説明する。
基体手段(A)は、図1乃至図5に示すように、クランプ手段(B)及び移動手段(E)を設置する。基体手段(A)は、基体ブロック体(1)及び弾性板体(2)を備え、弾性板体(2)は合成ゴム、合成樹脂等で形成されている。基体ブロック体(1)は、図4及び図5に示すように、垂直方向(Y)において、弾性板体(2)上に一体化されている。
基体ブロック体(1)及び弾性板体(2)は、延設方向(X)に延設され、幅方向(Z)において、レール(201)の頭部(201C)と同一寸法にされている(図19参照)。
基体ブロック体(1)及び弾性板体(2)の間には、収納空間(3)が形成され、収納空間(3)は、延設方向(X)において、基体手段(A)を貫通している。
第1クランプ手段(5)及び第2クランプ手段(6)は、図1乃至図3に示すように、延設方向(X)において、間隔を隔てて配置されている。
各クランプアーム(10)、(10)は、図4に示すように、幅方向(Z)において、間隔を隔てて配置されている。クランプアーム(10)、(10)は、垂直方向(Y)において、基体手段(A)の下方側へ延設されている。クランプアーム(10)、(10)は、垂直方向(Y)の下端にアーム爪(10A)を有している。
また、クランプアーム(10)、(10)は、垂直方向(Y)の上端側にガイド長穴(13)を有し、ガイド長穴(13)は、垂直方向(Y)の下方側に傾斜しつつ幅方向(Z)に延設される。
クランプアーム(10)、(10)は、垂直方向(Y)において、アーム爪(10A)及びガイド長穴(13)間に回転軸穴(14)を有している。
この上支持体(11)は、複数の案内支持軸(15)、(15)を有し、各案内支持軸(15)、(15)は、図3及び図4に示すように、幅方向(Z)に間隔を隔てて配置される。各案内支持軸(15)、(15)は、上支持体(11)に固定され、延設方向(X)に延設されて上支持体(11)の両端から突出している。
上支持体(11)は、両端から突出する案内支持軸(15)、(15)を各クランプアーム(10)、(10)のガイド長穴(13)、(13)内に挿入して、各クランプアーム(10)、(10)を摺動自在として支持する。
下可動支持体(12)は、図6に示すように、基体ブロック体(1)に螺着される複数のボルト(17)、(17)によって、延設方向(X)及び幅方向(Z)を含む水平方向に移動自在として基体ブロック体(1)上に設置される。
また、下可動支持体(12)は、複数の回転支持軸(18)、(18)を有し、各回転支持軸(18)、(18)は、図3及び図4に示すように、幅方向(Z)に間隔を隔てて配置される。各回転支持軸(18)、(18)は、下可動支持体(12)に固定され、延設方向(X)に延設されて下可動支持体(12)の両端から突出している。
下可動支持体(12)は、両端から突出する回転支持軸(18)、(18)を各クランプアーム(10)、(10)の回転軸穴(14)、(14)内に挿入して、各クランプアーム(10)、(10)を回転自在として支持する。
昇降ユニット(9)は、昇降用軸体(19)及び調整筒体(20)を備え、昇降用軸体(19)は、垂直方向(Y)に延設されている。
操作軸(22)は、螺子軸(22)の上端に配置され、大径軸(23)は、螺子軸(22)の下端に配置される。
また、昇降用軸体(19)の小径軸(24)は、垂直方向(Y)において、大径軸(24)の下端から基体ブロック体(1)の収納空間(3)内まで延設されている。規制軸(25)は、小径軸(24)に配置されて、基体ブロック体(1)上に当接している。規制軸(26)は、基体ブロック体(1)の収納空間(3)内に位置されて、小径軸(24)に配置される。この規制軸(26)は、収納空間(3)から基体ブロック体(1)に当接している。
下可動支持体(12)の上昇に伴って、各クランプアーム(10)、(10)は、各回転支持軸(18)、(18)を軸心として回転され、ガイド長穴(13)、(13)を案内回転軸(15)、(15)に摺動、案内させる。
これにより、各クランプアーム(10)、(10)は、図4の閉位置から図10の開位置まで回転されて、この開位置において、レール(201)の頭部(201C)を把持可能とする(図19参照)。
第1クランプ手段(5)は、昇降ユニット(9)の操作軸(22)を逆方向に回転して、基体ブロック体(1)及び下可動支持体(12)を下降させることで、各クランプアーム(10)、(10)を図10の開位置から図4の閉位置まで回転させて、この閉位置において、レール(201)の頭部(201C)を把持する(図21及び図22参照)。
保持手段(C)は、レール(201)の頭部(201C)及び外側支持物体(203B)、又は内側支持物体(203C)に対して、幅方向(Z)に間隔を隔てて外側狭窄空間(S1)又は内側狭窄空間(S2)内に配置される(図19参照)。
保持手段(C)は、図1乃至図3に示すように、延設方向(X)において、第1クランプ手段(5)及び第2クランプ手段(6)間に配置される。保持手段(C)は、図4及び図5に示すように、幅方向(Z)において、基体手段(A)の一端側に配置して、基体手段(A)に並設される。また、保持手段(C)は、穿孔手段(D)に対して垂直方向(Y)に並設される。
この保持手段(C)は、保持ブロック体(31)、複数の支持軸(32)及び支持板(33)を備えている。
穿孔手段(D)は、穿孔ブロック体(41)及び穿孔工具(42)を備え、穿孔ブロック体(41)は、垂直方向(Y)において、保持ブロック体(31)の下端に並設されている。
この歯車収納空間(44)には、第1駆動軸穴(43)が開口している。
移動手段(E)は、移動ブロック体(51)、複数の案内軸(52)、(52)、ラック軸(53)、操作回転軸(54)、ピニオン歯車(55)及び操作レバー(56)を備え、移動ブロック体(51)は、基体手段(A)の基体ブロック体(1)上に設置されている。
移動手段(E)は、操作レバー(56)を回転することで、ピニオン歯車(55)及びランク軸(53)によって保持ブロック体(31)及び穿孔ブロック体(41)を幅方向(Z)に移動させる。
駆動手段(F)は、図11及び図12に示すように、駆動モータ(61)、複数の軸受(62)、(62)、複数の回転駆動軸(63)、(64)、一対の傘歯車(65)、(66)及び回転支持体(67)を備え、駆動モータ(61)は、垂直方向(Y)において、保持ブロック体(31)の支持板(33)上に設置される。各軸受(62)、(62)は、保持ブロック体(31)の軸受収納空間(38)、(38)内に装着される。
回転駆動軸(63)は、穿孔ブロック体(41)の歯車収納空間(44)内に突出されている。また、回転駆動軸(63)は、カップリング(68)で駆動モータ(61)の回転軸(61A)に連結されている。
位置決め手段(G)は、図1乃至図3に示すように、位置決めスケール体(71)、位置決め筒体(72)及び位置決めピン(73)を備えて構成される。
スケール板(74)は、図15に示すように、複数の基準線(77)、(77)・・・及び複数の位置決め穴(78)、(78)・・・を有し、複数の基準線(77)、(77)・・・は、延設方向(X)において、一定の間隔(PC:ピッチ)毎に形成されている。
複数の位置決め穴(78)、(78)・・・は、図15に示すように、各基準線(77)、(77)・・・間に形成され、延設方向(X)において、一定の間隔(PC:ピッチ)毎に配置される。
クランプ部材(75)は、延設方向(X)において、スケール板(74)の一端側に設置され、スケール板(74)を支持する。
クランプ部材(75)は、レール(201)の頭部(201C)に配置され、更に幅方向(Z)において、頭部(201C)の両側に配置される(図20参照)。
クランプボルト(76)は、図15に示すように、幅方向(Z)において、クランプ部材(75)に螺着されている。
位置決め筒体(72)は、図15に示すように、基体ブロック体(1)の挿入穴(79)を通して収納空間(3)に連通されている。この位置決め筒体(72)は、垂直方向(Y)に傾斜しつつ延設方向(X)に延設する傾斜面(72A)を有している。
位置決めピン(73)は、図1乃至図3、及び図5に示すように、位置決め筒体(72)内に摺動自在として挿入され、延設方向(X)に延設する止部材(73A)を有している。
これにより、位置決め手段(G)は、基体ブロック体(1)上の移動ブロック体(51)に片持ち支持される穿孔ブロック体(41)の穿孔工具(42)を延設方向(X)に位置決めする。
また、位置決めピン(73)は、垂直方向(Y)において、位置決め筒体(72)内から引出して、止部材(73A)を位置決め筒体(72)の傾斜面(72A)の頂点に当接することで、位置決め筒体(72)内への挿入が規制される。
固定軸(84)は、図11に示すように、規制軸穴(37)内に摺動自在として挿入され、穿孔ブロック体(41)上に当接している。
また、固定軸(84)は、保持手段(C)の支持板(33)に摺動自在として支持され、垂直方向(Y)において、穿孔ブロック体(41)側に螺子部(86)を形成している。
固定用操作軸(85)は、垂直方向(Y)において、保持ブロック体(31)及び支持板(33)間に配置され、固定軸(84)に配置されている。
規制螺子穴(82)は、図11及び図12に示すように、穿孔ブロック体(41)に形成され、垂直方向(Y)において、歯車収納空間(44)内に開口して第2回転駆動軸穴(45)に並設されている。
これにより、規制手段(H)は、図13に示すように、穿孔位置にある穿孔工具(42)を保持ブロック体(31)に固定して、穿孔ブロック体(41)の回転を規制する。
また、規制手段(H)は、図13に示すように、規制プレート(83)を保持ブロック体(31)に当接することで、穿孔ブロック体(41)の回転を規制する。
次に、本考案に係る狭窄部用穿孔装置(W)を使用して、レール(201)のウエジ(201B)に補強用穴(HO)を形成する穿孔手順について、図16乃至図27を参照して説明する。
作業者は、支持物体(203)において、レール(201)、(201)に折損部(210)が発見されると、図16及び図17に示すように、折損のレール(201)に対して、外側狭窄空間(S1)及び内側狭窄空間(S2)から充填材(204)を取除く。充填材(204)は、延設方向(X)において、狭窄部用穿孔装置(W)を設置でき、更に、延設方向(X)において、狭窄部用穿孔装置(W)をレール(201)の折損部(210)を境にして、レール(201)の両側に移動でき、複数の補強用穴(HO)を形成できる範囲で外側狭窄空間(S1)及び内側狭窄空間(S2)から取除かれる。
作業者は、穿孔ブロック体(41)を回転することで、穿孔工具(42)を図10の挿入位置に配置する。このとき、穿孔工具(42)の軸心線(a)は、図11及び図12に示すように、延設方向(X)に向けられる。
また、作業者は、 移動手段(E)は、操作レバー(56)を回転することで、保持ブロック体(31)及び穿孔ブロック体(41)を移動ブロック体(51)から幅方向(Z)に離間する位置に移動する。
狭窄部用穿孔装置(W)の設置は、延設方向(X)において、基体ブロック体(1)を弾性板体(2)からレール(201)の頭部(201C)上に設置する。
これにより、クランプ手段(B)の第1クランプ手段(5)は、図19に示すように、幅方向(Z)において、各クランプアーム(10)、(10)の間にレール(201)の頭部(201C)を位置させて、レール(201)の頭部(201C)上に配置される。第2クランプ手段(6)は、図18に示すように、各クランプ板(27)、(28)間にレール(201)の頭部(201C)を位置させて、レール(201)の頭部(201C)上に配置される。
第1クランプ手段(5)の開位置は、各クランプアーム(10)、(10)を外側狭窄空間(S1)及び内側狭窄空間(S2)に挿入でき、各クランプアーム(10)、(10)間にレール(201)の頭部(201C)配置できる位置であって、各クランプアーム(10)、(10)のガイド長穴(13)、(13)の幅方向(Z)の長さ寸法により開位置を調整する。
保持ブロック体(31)は、図19に示すように、幅方向(Z)において、外側支持物体(203B)及びレール(201)の頭部(201C)に対して間隔を隔てて、外側狭窄空間(S1)内又は内側狭窄空間(S2)内に配置される。
このため、外側支持物体(203B)及び頭部(201B)に対して間隔(Z1)、(Z2)を隔てて外側狭窄空間(S1)内又は内側狭窄空間(S2)内に配置できるように、保持ブロック体(31)の幅寸法(ZC)は、各間隔(Z1)、(Z2)を確保できる寸法に設定される。
穿孔ブロック体(41)は、図19に示すように、外側支持物体(203B)及びレール(201)のウエジ(201B)に対して幅方向(Z)に間隔(Z3)、(Z4)を隔てて外側狭窄空間(S1)内又は内側狭窄空間(S2)内に配置される。このため、外側支持物体(203B)及びウエジ(201B)に対して間隔(Z3)、(Z4)を隔てて外側狭窄空間(S1)内に配置できるように、穿孔ブロック体(41)の幅寸法(ZD)は、各間隔(Z3)、(Z4)を確保できる寸法に設定される。
穿孔ブロック体(41)は、図19に示すように、穿孔工具(42)を折損のレール(201)のウエジ(201B)に対峙させるため、保持ブロック体(31)及び穿孔ブロック体(41)の垂直寸法(YD)を設定する。具体的には、穿孔工具(42)の軸心線(a)の垂直寸法(YD)は、垂直方向(Y)において、レール(201)の頭部(201C)上からウエジ(201B)の中心(略中心)となる寸法(YP)に設定する。これにより、穿孔工具(42)は、垂直方向(Y)において、レール(201)、(201)の中心に位置決めされる。
更に、穿孔手段(D)の穿孔ブロック体(41)及び穿孔工具(42)は、外側狭窄空間(S1)又は内側狭窄空間(S2)内において、延設方向(X)及び幅方向(Z)を含む水平方向に回転されるので、延設方向(X)の寸法は、水平方向に回転自在となる寸法に設定される。
続いて、位置決めスケール体(71)のクランプボルト(76)を締付けて、位置決めスケール体(71)をレール(201)の頭部(201B)に固定する。
作業者は、図20に示すように、位置決めピン(73)を位置決め筒体(74)、挿入穴(79)及び収納空間(3)を通してスケール板(74)の第1番目の位置決め穴(78)に挿入する。
これにより、穿孔ブロック体(41)の穿孔工具(42)は、延設方向(X)において、レール(201)に位置決めされる。
各クランプアーム(10)、(10)は、基体ブロック体(1)と協働してレール(201)の頭部(201B)を把持する。
このとき、各クランプアーム(10)、(10)は、幅方向(Z)からレール(201)の頭部(201C)を把持する。また、各クランプアーム(10)、(10)のアーム爪(10A)、(10A)は、頭部(201C)の括れ傾斜(201D)に当接され、垂直方向(Y)において、頭部(201C)上に設置される基体ブロック体(1)及び弾性板体(2)と協働して頭部(201C)を把持する。
穿孔工具(42)は、図21の挿入位置から図23の穿孔位置に移動され、穿孔工具(42)の軸心線(a)は、延設方向(X)から幅方向(Z)に位置される。また、穿孔ブロック体(42)の回転に伴って、規制プレート(83)は、保持ブロック体(31)に当接して、穿孔ブロック体(41)の回転を規制する。
続いて、作業者は、図24に示すように、移動手段(E)の操作レバー(56)を回転することで、案内軸(52)、(52)で保持ブロック体(31)及び穿孔ブロック体(41)を支持しつつピニオン歯車(55)及びラック軸(53)によって保持ブロック体(31)及び穿孔ブロック体(41)をレール(201)のウエジ(201B)側に移動させる(図3、図11及び図14参照)。
穿孔ブロック体(41)の移動に伴って、穿孔工具(42)は、回転駆動しながらレール(201)のウエジ(201B)に当接され、幅方向(Z)からウエジ(201B)に第1番目の補強用穴(HO)を形成(穿孔)する。第1番目の補強用穴(HO)は、垂直方向(Y)において、レール(201)のウエジ(201B)の中心に形成される。
このとき、穿孔ブロック体(41)は、水平方向の回転が規制手段(H)によって規制され、保持ブロック体(31)に固定されるので、穿孔工具(42)は水平方向に回転してぶれることなく、補強用穴(HO)を確実に形成(穿孔)される。
また、移動手段(E)は、レール(201)のウエジ(201B)に補強用穴(HO)を形成するため、保持ブロック体(31)及び穿孔ブロック体(41)の幅方向(Z)の移動量(ストローク)を、図24に示すように、穿孔工具(42)が幅方向(Z)において、レール(201)のウエジ(201B)を貫通できるものとする。
そして、第1クランプ手段(5)の昇降ユニット(9)を操作することで、規制軸(26)によって基体ブロック体(1)、弾性板(2)及び下可動支持体(12)を上昇させる。これにより、第1クランプ手段(5)は、各クランプユニット(8)、(8)の各クランプアーム(10)、(10)を図19の開位置に移動して、レール(201)の頭部(201C)の把持を解除する。
また、作業者は、第2クランプ手段(6)のクランプボルト(29)を回転することで、各クランプ板(27)、(28)によるレール(201)の頭部(201C)の把持を解除する。
続いて、作業者は、図25に示すように、位置決めピン(73)を位置決め体(72)、挿入穴(79)及び収納空間(3)からスケール板(74)の第2番目の位置決め穴(78)に挿入する。そして、第1番目の補強用穴(HO)と同様な手順によって、第1クランプ手段(5)及び第2クランプ手段(6)でレール(201)の頭部(201C)を把持して、穿孔工具(42)で幅方向(Z)からレール(201)のウエジ(201B)に第2番目の補強用穴(HO)を形成(穿孔)する。
第2番目の補強用穴(HO)は、延設方向(X)において、第1番目の補強用穴(HO)に対して、位置決めスケール体(71)のスケール板(74)の位置決め穴(78)、(78)・・・の間隔(PC:ピッチ)を持って形成される。
続いて、作業者は、狭窄部用穿孔装置(W)を他方側のレール(201)の頭部(201C)上に設置する。
このとき、保持手段(C)の保持ブロック体(31)及び穿孔手段(D)の穿孔ブロック体(41)は、内側狭窄空間(S2)内に配置される。
保持ブロック体(31)は、幅方向(Z)において、内側支持物体(203C)及びレール(201)の頭部(201C)に対して間隔を隔てて内側狭窄空間(S2)内に配置され、穿孔ブロック体(41)は、内側支持物体(203C)及びレール(201)のウエジ(201B)に対して間隔を隔てて内側狭窄空間(S2)内に配置される。
これにより、作業者は、延設方向(X)において、折損部(210)を境としてレール(201)の両側に複数の補強用穴(HO)を形成する。
続いて、作業者は、幅方向(Z)において、レール(201)のウエジ(201B)の両側に継目板(図示しない)を配置して、継目板及び各補強用穴(HO)にボルトを通してナット締めすることで、レール(201)の折損部(210)を補強し、折損部(210)の両側のレール(201)を電気的に接続する。
なお、内側狭窄空間(S2)内に保持ブロック体(31)及び穿孔ブロック体(41)を配置することなく、外側狭窄空間(S1)内に配置したまま、位置決めスケール本体(71)のスケール板(74)を第1クランプ手段(5)側から基体手段(A)の収納空間(3)内に挿入して、クランプ部材(75)を折損部(210)の中間に位置決めすることで、上記手順と同様として、折損のレール(201)の他方側に複数の補強用穴(HO)を一定の間隔(PC:ピッチ)毎に形成(穿孔)できる。このように、狭窄部用穿孔装置(W)では、位置決め手段(G)のスケール板(74)を第2クランプ手段(5)側又は第1クランプ手段(6)側から挿入することで、外側狭窄空間(S1)からのみ、折損のレール(201)に対して、折損部(210)を境とする両方側に複数の補強用穴(HO)を形成できる。
従って、例えば、幅方向(Z)におて、内側狭窄空間(S2)が外側狭窄空間(S1)より狭い場合であっても、外側狭窄空間(S1)から確実に複数の補強用穴(HO)を形成(穿孔)できる。
これにより、レール(201)を支持物体(203)に敷設したままで、レール(201)のウエジ(201B)に補強用穴(HO)を形成するため、レール(201)を支持物体(203)から取外すことなく、作業効率良く、補強用穴(HO)を形成できる。
図29において、鉄道レール(200)は、支持物体(203)として、橋梁(300)に設置される外側支持物体(303B)、(303B)及び内側支持物体(303C)、(303C)を有している。
外側支持物体(303B)、(303B)は、幅方向(Z)において、各レール(201)、(201)の外側に設置され、各レール(201)、(201)に対して幅方向(Z)に外側狭窄空間(S1)を形成して並設される。内側支持物体(303C)、(303C)は、幅方向(Z)において、各レール(201)、(201)の内側に設置され、各レール(201)、(201)に対して幅方向(Z)に内側狭窄空間(S2)を形成して並設される。外側狭窄空間(S1)及び内側狭窄空間(S2)は、レール(201)の延設方向(X)に延設されている。
本考案に係る狭窄部用穿孔装置(W)は、橋梁(300)の各レール(201)、(201)に対して外側狭窄空間(S1)又は内側狭窄空間(S2)から補強用穴(HO)を形成できる。
B クランプ手段
C 保持手段
D 穿孔手段
E 移動手段
F 駆動手段
G 位置決め手段
H 規制手段
42 穿孔工具
201 レール
201A フランジ
201B ウエジ
201C 頭部
202 枕木
203 支持物体
203B 外側支持物体
203C 内側支持物体
Claims (4)
- 枕木上に敷設される一対のレールと、支持物体を有し、
前記各レールは、前記レールの延設方向と直交する垂直方に対して、前記枕木側からフランジ、ウエジ及び頭部の順に一体形成され、前記支持物体は、前記レールに対して前記延設方向及び前記垂直方向と直交する幅方向に狭窄空間を形成して並設される鉄道レールにおいて、
前記幅方向から前記レールのウエジに補強用穴を形成する狭窄部用穿孔装置であって、
前記延設方向に沿って、前記レールの頭部上に設置される基体手段と、
前記基体手段上に設置され、前記レールの頭部を把持するクランプ手段と、
前記レールの頭部及び前記支持物体に対して、前記幅方向に間隔を隔てて前記狭窄空間内に配置される保持手段と、
前記補強用穴を形成する穿孔工具を有し、前記レールのウエジ及び前記支持物体に対して、前記幅方向に間隔を隔てて前記狭窄空間内に配置される穿孔手段と、
前記基体手段上に設置され、前記保持手段を前記幅方向に移動自在として支持する移動手段と、
前記保持手段及び前記穿孔手段にわたって設置され、前記穿孔工具を回転駆動させる駆動手段を備え、
前記保持手段は、
前記穿孔手段に対して前記垂直方向に並設され、
前記穿孔手段は、
前記保持手段に対して回転自在として支持され、前記狭窄空間内における回転に伴って、前記穿孔工具を前記幅方向から前記レールのウエジに対峙させる、
ことを特徴とする狭窄部用穿孔装置。 - 前記穿孔工具を前記レールのウエジに対して位置決めする位置決め手段を備え、
前記位置決め手段は、
前記延設方向において、前記穿孔工具を一定の間隔毎に位置決めする、
ことを特徴とする請求項1に記載の狭窄部用穿孔装置。 - 前記穿孔手段の回転を規制する規制手段を備え、
前記規制手段は、
前記穿孔工具を前記幅方向から前記レールのウエジに対峙させる位置で、前記穿孔手段の回転を規制する、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の狭窄部用穿孔装置。 - 枕木上に敷設される一対のレールを有し、
前記各レールは、前記レールの延設方向と直交する垂直方向に対して、前記枕木側からフランジ、ウエジ及び頭部の順に一体形成される鉄道レールにおいて、
前記延設方向及び前記垂直方向と直交する幅方向から前記レールのウエジに補強用穴を形成する狭窄部用穿孔装置であって、
前記延設方向に沿って、前記レールの頭部上に設置される基体手段と、
前記基体手段上に設置され、前記レールの頭部を把持するクランプ手段と、
前記レールの頭部に対して、前記幅方向に間隔を隔てて配置される保持手段と、
前記補強用穴を形成する穿孔工具を有し、前記レールのウエジに対して、前記幅方向に間隔を隔てて配置される穿孔手段と、
前記基体手段上に設置され、前記保持手段を前記幅方向に移動自在として支持する移動手段と、
前記保持手段及び前記穿孔手段にわたって設置され、前記穿孔工具を回転駆動させる駆動手段を備え、
前記保持手段は、
前記穿孔手段に対して、前記垂直方向に並設され、
前記穿孔手段は、
前記保持手段に対して、回転自在として支持され、回転に伴って、前記穿孔工具を前記幅方向から前記レールのウエジに対峙させる、
ことを特徴とする狭窄部用穿孔装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011001018U JP3167810U (ja) | 2011-02-25 | 2011-02-25 | 狭窄部用穿孔装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2011001018U JP3167810U (ja) | 2011-02-25 | 2011-02-25 | 狭窄部用穿孔装置 |
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JP3167810U true JP3167810U (ja) | 2011-05-19 |
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ID=54878864
Family Applications (1)
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JP2011001018U Expired - Lifetime JP3167810U (ja) | 2011-02-25 | 2011-02-25 | 狭窄部用穿孔装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3167810U (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN105714628A (zh) * | 2015-09-17 | 2016-06-29 | 成都明日星辰科技有限公司 | 一种简单的钢轨钻孔机 |
CN105714629A (zh) * | 2015-09-17 | 2016-06-29 | 成都明日星辰科技有限公司 | 一种多用钢轨钻孔机 |
CN107974883A (zh) * | 2017-11-24 | 2018-05-01 | 安徽枫雅轩科技信息服务有限公司 | 一种轨道交通建设用钢轨钻孔机 |
-
2011
- 2011-02-25 JP JP2011001018U patent/JP3167810U/ja not_active Expired - Lifetime
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