JP2005336184A - パンテチンスルホン酸ベシクルを含む化粧品組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 外部水相に、少なくとも一つの両親媒性脂質を含む脂質ラメラ相によって形成され、かつ内部水相を内包するベシクルの分散物と、前記内部水相に存在するパンテチンスルホン酸とその塩から選択される少なくとも一つの化合物とを含む。
【選択図】 なし
Description
ラメラ相から形成されるベシクルを含み、かつ、パンテチンスルホン酸とその塩から選択される少なくとも一つの化合物を含む組成物と、その美容的適用に関する。
−以下の各式:
R-(OCH2-CH(OH)-CH2)n-OH (I)
および
R-(O-CH2-CH(CH2OH))n-OH (II)
を有するポリグリセロールの直鎖状または分枝状エーテル
[ここでnは1から6の間の整数、好ましくは2に等しく、かつ、Rは以下:
(a)テトラデシルまたはヘキサデシル基、あるいはオレイルアルコールまたはイソステアリルアルコールのアルキル基のような14から30の炭素原子を有する飽和または不飽和の直鎖または分枝状の脂肪鎖またはアルキル基;
(b)ラノリンアルコールの炭化水素基;
(c)ジオールの2-ヒドロキシアルキル基であって、その炭化水素鎖が少なくとも14の炭素原子を含むもの;
から選択される基である]、および
−10molでオキシエチレン化されたオレイルアルコールのような、ポリオキシエチレン化脂肪アルコール(“Brij 96”製品、Uniqema社製)
を挙げることができる。
・中和されたアニオン性脂質、好ましくはジセチルホスファートおよびジミリスチルホスファートのアルカリ金属塩、特にナトリウムおよびカリウム塩、ホスファチジン酸のアルカリ金属塩、特にナトリウム塩、コレステロールスルファートのアルカリ金属塩、特にナトリウム塩、コレステロールホスファートのアルカリ金属塩、特にナトリウム塩、リポアミノ酸の塩、例えばモノ-および二ナトリウムアシルグルタマート、特に味の素社からAcylglutamate HS21の商品名で市販されているN-ステアロイル-L-グルタミン酸の二ナトリウム塩、
・両性脂質、好ましくはリン脂質、特に純粋な大豆ホスファチジルエタノールアミン;
・アルキルスルホン誘導体、特に以下の式の化合物:
とすることができる。
・以下の式(II)によって表されるもの:
・例えば以下の式(III)によって表されるイミダゾリニウム第四級アンモニウム塩:
・以下の式(IV)で表される第四級ジアンモニウム塩:
を挙げることができる。
・“Bangham”法
ベシクルの脂質を有機溶媒の混合物中に溶解する。この混合物を丸底フラスコに移し、減圧下でロータリーエバポレーターで溶媒を蒸発させる。脂質のフィルムが形成される。溶媒を完全に蒸発させた後に、激しく撹拌しながらフィルムを水溶液で水和させる。温度を脂質の融点に調節する。リポソームの懸濁物が得られる。続いて、超音波を用いてホモゲナイズすることができる。
・脂質の直接的水和による方法
脂質は、(溶融または溶媒を用いて)予め混合しておいてもよい。この脂質混合物を、激しく撹拌(例えばローター-ステータ)しながら、適切な温度で水溶液中に導入する。数分後(一般には5から90分)、リポソームの懸濁物が得られる。かくして水性分散物となる。
−剥離促進により落屑に直接的に作用する化合物、例えばβ-ヒドロキシ酸、特にサリチル酸とその誘導体(5-(n-オクタノイル)サリチル酸);α-ヒドロキシ酸、例えばグリコール酸、クエン酸、乳酸、酒石酸、リンゴ酸、またはマンデル酸;尿素;ゲンチシン酸;オリゴフコース;ケイ皮酸;エンジュ(Sophora japonica)抽出物;またはレスベラトロル(resveratrol);または
−角質デスモソーム(corneodesmosome)の落屑または分解に関与する酵素、グリコシダーゼ、解質層キモトリプシン酵素(SCCE)、またはその他のプロテアーゼ(トリプシン、キモトリプシン様)に作用する化合物
を意味すると理解される。
無機塩のキレート剤:EDTA;N-アシル-N,N',N'-エチレンジアミン三酢酸;アミノスルホン化合物、特にN-(2-ヒドロキシエチル)ピペラジン-N'-2-エタンスルホン酸(HEPES);2-オキソチアゾリジン-4-カルボン酸の誘導体(プロシステイン);グリシン型のα-アミノ酸の誘導体(EP-0852949に開示されているようなもの;およびTrilon Mの商品名でBASF社から市販されているメチルグリシン二酢酸ナトリウム);蜂蜜;または糖誘導体、例えばO-オクタノイル-6-D-マルトースおよびN-アセチルグルコサミンを挙げることができる。
以下の混合物:
パルミチン酸ソルビタン 6.75%
アシルグルタミン酸二ナトリウム 1.5%
コレステロール 6.75%
パンテチンスルホン酸のカルシウム塩 1%
EDTA 1%
防腐剤 1%
水 全体を100%とする量
を調製した。
水、パンテチンスルホン酸カルシウム、およびEDTAを撹拌しながら80℃とした後に、アニオン性界面活性剤(アシルグルタミン酸二ナトリウム)、非イオン性界面活性剤(ソルビタンパルミタート)、およびコレステロールを加えた。この混合物を80℃で1時間放置した。
以下の組成物を調製した。
相A:
アラキジルポリグルコシド並びにアラキジルおよびベヘニルアルコールの混合物(15/85) 1%
ステアリン酸 0.5%
シクロヘキサシロキサン 4%
水素化イソパラフィン 3%
香料 0.1%
相B:
水 73%
グリセロール 7%
カーボマー 0.3%
防腐剤 0.6%
相C:
トリエタノールアミン 0.5%
実施例1のニオソーム調製物 11%
相Aの構成成分を加熱し、次いで相Bを加え、これら二相を混合し、70℃で乳化した。続いて、この温度を30℃に低下させた。この混合物をトリエタノールアミンで中和し、ニオソーム調製物を加えた。
相A:
ステアリン酸 1.5%
グリセリルステアラート/PEG-100ステアラート 2%
エチルヘキシルメトキシシンナマート 6%
ジメチコーン 4%
シクロペンタシロキサン 7%
アプリコット油 2%
カリテバター 1%
香料 0.3%
相B:
水 50.25%
グリセロール 4%
クロルフェネシン(chlorphenesin) 0.5%
酸化チタン 2%
ポリアクリルアミドメチルプロパンスルホン酸 1.3%
相C:
シリカマイクロビーズ 1%
相D:
実施例1のニオソーム調製物 15%
水 1.5%
ジアゾリジニル尿素(diazolidinyl urea) 0.15%
アスコルビルグルコシド 0.5%
相Aを80℃に加熱し、溶液が透明であることを確認した。続いて、相Bを75℃に加熱し、相Aに加えた。これら二相を混合し乳化した。このエマルションを冷却し、相CおよびDを加えた。
このクリームは、顔および手の皮膚をホワイトニングするために用いることができる。
相A:
ポリソルバート60 2%
セチルアルコール 1%
水素化ポリイソブテン 3%
シクロヘキサジメチルシロキサン 7%
香料 0.2%
相B:
水 58.4%
グリセロール 5%
プロピレングリコール 2%
防腐剤 0.3%
アクリル酸/ステアリルメタクリラートコポリマー(Pemulen TR1)
0.5%
相C:
トリエタノールアミン 0.1%
防腐剤 0.2%
相D:
トコフェロール 0.3%
相E:
実施例1のニオソーム調製物 20%
相Aと相Bの構成成分を別個に加熱した。これらの二相を混合し、乳化を70℃で実施した。続いて、この温度を30℃まで低下させた。次いで、TEAを用いて中和し、相D、次いで相Eを加えた。
このクリームは、老化による汚点をライトニングするために、顔や手に適用することができる。
D-パントテイン-S-スルホン酸のカルシウム塩の安定性を、実施例2の組成物、並びにパンテチンスルホン酸がフリーの形態であって、かつベシクルに含まれていないこと以外は実施例2の組成物と同一の組成物(比較例)において、評価した。
パンテチンスルホン酸カルシウムを、250mmの長さと4.6mmの直径を有するMerck Lichrospher 100 NH2(5μm)カラムで高速液体クロマトグラフィーにより量的に調べた。pH2.1のリン酸バッファー中のアセトニトリルを溶離剤として用いた。流速は1ml/分に調節した。注入量は10μlであった。抽出を210nmで行った。保持時間は約8.5分であった。
結果を以下の表にまとめる。
Claims (9)
- 外部水相に、少なくとも一つの両親媒性脂質を含む脂質ラメラ相によって形成され、かつ内部水相並びに前記内部水相に存在するパンテチンスルホン酸とその塩から選択される少なくとも一つの化合物を内包するベシクルの分散物を含む組成物。
- パンテチンスルホン酸の塩がアルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩であることを特徴とする、請求項1記載の組成物。
- パンテチンスルホン酸の塩が、パンテチンスルホン酸のカルシウム塩であることを特徴とする、請求項2記載の組成物。
- 前記ラメラ相が、少なくとも40℃の融点を有する、任意にオキシアルキレン化されたポリオールのアルキルまたはポリアルキルエステル、および任意にオキシアルキレン化されたポリオールのアルキルまたはポリアルキルエーテルの混合物から選択される少なくとも一つの非イオン性両親媒性脂質を含むことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一項に記載の組成物。
- 前記非イオン性両親媒性脂質が、ポリオールと、少なくとも14の炭素原子を含む飽和炭化水素鎖を有する少なくとも一つの酸とのエステルの混合物であることを特徴とする、請求項4記載の組成物。
- 前記非イオン性両親媒性脂質が、ポリオールと、少なくとも14の炭素原子を含む飽和炭化水素鎖を有する少なくとも一つのアルコールとのエーテルであることを特徴とする、請求項4記載の組成物。
- 前記ラメラ相が、イオン性両親媒性脂質をさらに含むことを特徴とする、請求項4ないし6のいずれか一項に記載の組成物。
- 外部水相に分散された油相をさらに含む、および/または、前記外部水相が分散されていることを特徴とする、請求項1ないし7のいずれか一項に記載の組成物。
- 請求項1ないし8のいずれか一項に記載の化粧品組成物を皮膚および/または体毛を含む毛に適用することを含む、ヒトの皮膚および/または体毛を含む毛をホワイトニングおよび/またはライトニングするための美容処理方法。
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