JP2005331698A - 一眼レフカメラのミラークイックリターン機構 - Google Patents

一眼レフカメラのミラークイックリターン機構 Download PDF

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Abstract

【目的】 モータ駆動による撮影動作をモータの正逆回転で行う方式やモータの一方向回転であっても各動作点の回転位相制御を電子制御する方法において、生じる時間ロスを無くし、正確で高速動作が可能なミラーのクイックリターン機構を提供する。
【構成】 ミラー上昇とシャッター始動、ミラー下降とシャッターチャージ動作の一連の撮影動作を行うカム盤15とこれと同軸とする解除盤22を重ねて設置し、当該二つの盤はフェーズばね25を介して結合され、該フェーズばね25の付勢量に応じて二つの盤の相対角を可変することが可能な機構とし、カム盤15の作動停止点に機械的な位置規制手段を設け、カム盤15の回転を規制すると共に、次動作に移るモータ34の一方向回転でカム盤15に対する解除盤22の位相角を進行せしめる動作によってカム盤15の位置規制を解除する。
【選択図】図1

Description

本発明は一眼レフカメラのミラーボックス機構に関し、特にミラーのクイックリターン機構に関する。
電動式一眼レフカメラのミラーボックス機構ではミラーの上昇と下降動作のほか、シャッターの始動動作とシャッターのチャージ動作が必要なため、それぞれを個々のモータで行わせる方法やミラーとシャッターチャージ動作をモータでおこない、それらの始動を電磁プランジャーでおこなう方法などがあるが、いずれも機構の複雑さや価格面で問題があった。
この解決策として、本出願人より特開第2001−174906号として一個のモータの回転動作を正方向の微少回転と逆方向の多数回転に分け、正回転でミラー上昇及びシャッター始動、逆回転でミラー下降とミラー及びシャッターチャージの作動を分担させ、それぞれの回転において、回転規制手段を設ける方法を提案し、効果が得られたが、この方法で連続撮影モードのより高速動作を求めた場合、微少回転とは言え、連続動作において回転方向を瞬間に変換することは時間のロスは避けられないものであった。
モータ駆動による高速連写動作を求めた場合、特許2699975号公報で示されているようなモータの一方向回転で撮影動作が行える機構の方が良いと思われるが、当公報内容のようにモータM1の一方向回転動力で、ミラー上昇させ、次の回転でミラーを下降させるモータM1の直接回転による揺動動作方式では、モータ起動時の負荷が過大で、大きな起動トルクと共に過大な起動電流を要するモータとなり、モータの効率低下と共に寿命低下を招く恐れが懸念されるし、同内容の第4図(a)及び(b)に示されているようにミラー上昇及びシャッター始動、ミラー下降及びシャッターチャージを作動させる一連の撮影動作の各動作の位相点における正確な位置制御は回転ブラシ122がプリント基板160の検知パターン面を摺動し、そこから得られる位置検知信号によって行う方法を採っていて、複雑なプログラムによる電子制御手段を用いなければならず、慣性を考慮した回転速度制御を伴う精密な位置決めをこの方法で行う場合、瞬時の回転及び停止の俊敏な間欠動作が得られず、一作動の時間が必要以上にかかる結果となっていた。

特開第2001−174906号 特許第2904595号公報
モータ駆動による撮影動作をモータの正逆回転で行う方式やモータの一方向回転であっても各動作点の回転位相制御を電子制御する方法などで生じる時間ロスを無くし、正確で高速動作が可能なミラーのクイックリターン機構を提供する。
本発明は従来から用いているばねのチャージ機構と作動動態に合わせて解除する機構を採用していて、ミラー上昇とシャッター始動、ミラー下降とシャッターチャージ動作の一連の撮影動作を行うために設けたカム盤とこれと同軸とする解除盤を重ねて設置し、当該二つの盤は比較的強いばねを介して結合されていて、該ばねの付勢量に応じて二つの盤の相対角を可変することが可能な機構となっていて、カム盤の作動停止点に機械的な位置規制手段を設け、カム盤の回転を規制すると共に、次動作に移るモータの一方向回転でカム盤に対する解除盤の位相角を進行せしめる動作によってカム盤の位置規制を解除する手段にしたことを特徴とし、これによって高速連続動作を可能にし、動作の高効率化を実現した。
ミラーのクイックリターン作動を行うためのモータの一方向回転で駆動するカム盤を機械的に位置規制するため、必要とするカム盤の回転位置に正確且つ、瞬時に停止せしめることが可能で、カム盤の次動作もモータの同一方向回転で規制を解除するため、時間及び仕事を損失することなく能率良い作動が継続できる。
以下、図面等を参照して本発明の最も良好な実施形態を説明する。
図1は、本発明のミラークイックリターン機構の構成平面図であって、図2はその動作説明図である。図3はカム盤と解除盤の関係を示す図で、図4はその動作説明図であり、図5は本機構に用いた制止レバーI及び制止レバーIIの形状を示す斜視図。図6は本機構をデジタルカメラに用いた場合の作動のための簡略回路ブロック図であり、図7はこれを作動させる時のフローチャートである。
図1はミラーボックス1内に設置するミラー2が下降したファインダーの観察位置にあり、図示していないシャッターのセットレバーピン3が最下位のチャージ位置で、ミラー上昇のためのチャージばね4がチャージされた状態の撮影スタート前の状態を示している。
ファインダー系のミラー2はミラー受け5で受けられ、ヒンジ軸6を中心に上下45°以上を揺動可能で、図示されていないばねによって常に下方向に付勢されている。ミラー受け5に固定されている駆動軸7にはQRレバー8の先端8aが接していて、QRレバー8がQR軸9を中心にミラー2の下方向の付勢ばねに逆らって右方向に回動すれば、先端8aが駆動軸7を押し上げ、ミラー2はヒンジ軸6を中心に円弧状に回転上昇するようになっている。
QRレバー8のQR軸9を同軸として、下側にチャージレバー10があり、三つ指状になっていて、右側指10aに在るばね掛けピン10dとミラーボックス1のばね掛けピン1aとの間にチャージばね4が懸架されていて右方向回転の付勢が与えられている。図1ではこの右側指10aの先端はミラーボックス1に設置されているロックレバー11の上先端部の切り欠き部に当接していて、チャージレバー10の右方向回転習性に対し係止している。
チャージレバー10の中央の中指10bの先端にはローラ14が設置されていて、カム盤15に接触し、カム盤15面上を転動するようになっているし、左側指10cの先端は図示していないシャッターのセットレバーピン3に接触して、チャージレバー10の左回転により当該セットレバーピン3を押し下げ、シャッター走行のためのチャージが可能となっている。
チャージレバー10とQRレバー8の間にMDばね18が掛けられていて、QRレバー8がチャージレバー10に対してQR軸9を中心に左回転する方向の付勢が与えられている。また、QRレバー8には係止レバー軸16aがあり、これを軸とした係止レバー16が設置されていて、係止レバー16とQRレバー8との間に掛けられている係止レバーばね17によって左回転方向の付勢が与えられ、チャージレバー10に突設してある半円の係止ピン10eに当接して切り欠き部に掛かり、チャージレバー10に対してQRレバー8が左回転する方向の習性に対して係止できるようになっている。このため図1に示すようにQR軸9を中心軸にしてチャージレバー10とQRレバー8が係止レバー16を介して一体化された状態で回転可能になっている。
前記カム盤15の駆動系ではモータ34から得られた回転動力は減速ギヤー列19を経てカム軸21を共通軸とするカムギヤー20の回転に伝えている。カム軸21を軸芯として上下二つのブロック部材で構成され、その一つは図3で示すようにカム軸21にカムギヤー20とその上に二つの突起部22aと22bを持つ解除盤22が固定されている下のブロック部材で、このブロックはカム軸21と一体で回転するようになっている。他はカム軸21を軸芯として遊嵌し、回動可能であり、側面に二つの制止溝23a、23bと突起部23cを持つ制止盤23と上面に押圧ピン15aとばね掛けピン15bを有するカム盤15が一体で形成されている上のブロック部材がある。
制止盤23とカム盤15が一体の上ブロックを上方に貫通するカム軸21の頂点に固定されている固定盤24の穴24aに端子を固着した図のようなコイル状のフェーズばね25をカム軸21の芯として、下方端25aがカム盤15のばね掛けピン15bに掛けた状態で設置されていて、フェーズばね25が若干付勢された状態で解除盤22の上面に在る制限溝22cに制止盤23の下面に突設する制限ピン23dを嵌入させながら重ねると、制止盤23の制限ピン23dが解除盤22の制限溝22cの左端に寄せられた形で保持され、カム軸21を中心とする上下ブロック部材間の相対的角度関係を基準位置に維持するようにしている。
ミラークイックリターン動作のスタート前の状態である図1ではカム軸21を中心とし一方向左回転のカム盤15のカム形状に合わせてチャージばね4の抗力に逆らってチャージレバー10の中指10bのローラ14を押し、カムの頂上位置でチャージレバー10の右側指10aがロックレバー11で係止された状態にある。この位置でカム盤15が制止状態にあるのはミラーボックス1側に固設する制止レバーI軸28を軸として制止レバーIばね27によって右方向に回転付勢された制止レバーI26の先端が制止盤23の制止溝23aに飛び込み、カム盤15の左回転を制止するためである。制止レバーI26が制止盤23の制止溝23aに飛び込んだ時点で信号が発生するように制止SWI29が図のようにミラーボックス1に固設されている。
カム盤15がさらに左回転進行位置に制止盤23の制止溝23aとは段違いにある制止溝23bで制止させるための制止レバーII30が設置されていて、ミラーボックス1に固設する制止レバーII軸32を中心に制止レバーIIばね31によって右方向の回転付勢が与えられている。この制止レバーII30の先端が制止盤23の制止溝23bに飛び込む時点で信号が発生するよう制止SWII33が図のようにミラーボックス1に固設されている。この制止SWI29、制止SWII33共にカム盤15の回転位置でそれぞれに制止信号を発生せしめ、モータ34の駆動電流を遮断し、回転を停止させるためのものである。
ここでカム軸21を軸芯としたカム盤15と制止盤23の上ブロック部材と解除盤22とカムギヤー20の下ブロック部材を繋ぐフェーズばね25及び制止レバーI26、制止レバーII30の役割と動作について、説明図である図4と図5に従って詳述すると、図4のモータ34を上から見て左回転で得られる減速ギヤー列19の矢印方向回転で、これに連結するカムギヤー20の左回転に従ってカム軸21を同軸とするカム盤15及び制止盤23の上ブロックが矢印方向の左回転が得られるが図1の撮影スタート前の位置で、制止盤23の側面にある制止溝23aに制止レバーI26の先端が飛び込んでカム盤15と共に制止状態にあるが、モータ34の回転を同じ方向に再起動させると、カム軸21に直結する下のカムギヤー20と解除盤22の下のブロックがフェーズばね25の抗力に逆らって矢印方向に回転を進行させることになる。このため下のブロックが上のブロックに対しての相対位置を変え、解除盤22がカム盤15及び制止盤23に対して角度を進めた進相状態が実現できる。
図4ではモータ34から得られた回転動力がカムギヤー20に伝わり、制止している上のブロック、すなわちカム盤15と制止盤23に対して下のブロック、すなわちカムギヤー20と解除盤22と共にカム軸21及び固定盤24がフェーズばね25を更に付勢させながらθ角、進相させた状態を細線で示していて、同時に上下ブロックの相対位置を基準位置に維持するために制止盤23の制限ピン23dが解除盤22の制限溝22cの左端に嵌入させている状態から、解除盤22の制限溝22cがθ角だけ進行し、隙間を明けている状態も破線で示している。
制止盤23の回転を制止する役を担っているのはミラーボックス1に固設してある制止レバーI26と制止レバーII30で制止盤23の側面に段違いに形成されている制止溝23aと23bにそれぞれ位相を変えて飛び込むようにして制止させているが、解除盤22を制止盤23より角度を進行させることにより解除盤22の突起部22a及び22bが基準位置より進行し、制止レバーI26と制止レバーII30の下側に接近することになる。
制止レバーI26及び制止レバーII30は図5に示すような共通な形状であって、ミラーボックス1に設置するとき制止盤23の制止溝23aと23bがそれぞれ個別に飛び込むように段差を設けてあるが、解除盤23の突起部22a及び22bは共に制止レバーI26の下部26a及び制止レバーII30の下部30aに当接するようになっていて、図4の状態では解除盤22の角度を進行していくと、先ず第1に解除盤22の突起部22aが制止レバーI26の下部26aに当たり、制止レバーIばね27に逆らってこれを押し退けて行き、図4に示すように制止レバーI26の先端が制止盤22の制止溝23aから離脱する進行角度がθであることを示している。
制止レバーI26の先端が制止盤23の制止溝23aから離脱し、制止盤23及びカム盤15の左方向(矢印方向)回転制限が解除されると、θ角の位相遅れはフェーズばね25の復元力によって瞬時に追いつき、カム軸21の上下ブロック一体となって左回転が継続されていくが、少し進行した位置で今度は制止盤23の制止溝23bに制止レバーII30の先端が飛び込み制止盤23とカム盤15のブロックが制止させられる。この時発生する制止SWII33からの信号でモータ34の通電を遮断して回転を停止させる。
この第2の制止状態からモータ34の通電を開始して同一矢印方向にカムギヤー20及び解除盤22のカム軸21の下ブロックがフェーズばね25をチャージさせながら回転進行すると今度は解除盤22の突起部22bが制止レバーII30の下部30aに当接し、制止レバーIIばね31に逆らって押し退けて行き、第1と同様、θ角進行したところで制止レバーII30の先端が制止盤23の制止溝23bから離脱し、制止盤23とカム盤15の上ブロックの回転制限が解除される。この時も同じく解除された瞬間、カム盤15のθ角の位相遅れはフェーズばね25の復元力で追いつくことになる。
以上説明したモータ34の駆動系に連結するカム軸21を軸芯とする上下ブロックの作動原理をふまえてミラーボックスのクイックリターン機構を構成したものが図1であり、このミラーのクイックリターンの動作順序に従った動作説明図が図2に示したもので、これを作動させる回路ブロックの図6と図7の作動フローチャートと合わせて以下、詳しく説明する。
図2の(1)は動作開始前の図1と同じで、ミラー2は下降状態にあり、被写体をファインダーを通して視認可能な状態にある。駆動系の制止盤23は制止溝23aに飛び込んだ制止レバーI26によって回転を制止されていて、この位置ではカム盤15の側面でチャージレバー10のローラ14を押し切り、チャージレバー10がチャージばね4の収縮力に逆らった最大左回転位置でロックレバー11により、係止緊定状態を保っている。またチャージレバー10のこの状態位置は図示しないシャッターを走行させるためのセットレバーピン3を押し下げたシャッターチャージ状態にある。
機構が図2の(1)の状態にあって、図7の101では撮影準備のための図6に示す回路が立ち上がった状態にある。カメラのドライブモードを1コマ撮影モードのSと連続撮影モードCのどちらかを切換SW36で選択されているのでこの信号を102でCPU37は認識している。動作開始前では機構は図2の(1)の状態が必須条件であるので制止レバーI26が制止盤23の制止溝23aが飛び込んで制止SWI29から信号が送出されているか103で判断をするが、何らかの状況で信号が無い場合には104に従ってモータ34が左回転して制止盤23を矢印方向(左回転)に移動させ制止SWI29から信号が出て、図(1)の状態になるまで継続される。
次にカメラのレリーズボタンに連動するレリーズSW35をONすると動作開始のレリーズ信号がCPU37に送られ、先ず図示していないシャッターの先幕保持用マグネット40のMg1と後幕保持用マグネット41のMg2に通電してON状態にする図7の106の動作を行い、モータ34の同一左回転を始動する。この最初の時は制止盤23が制止レバーI26によって制止されているため、前記の図4の説明で詳述したように下側の解除盤22がフェーズばね25をチャージしながら位相角を進めることになり角度θだけ進行したところで、解除盤22の突起部22aによって制止レバーI26の下部26aに当たり、これを押し退けて制止レバーI26の先端が制止盤23の制止溝23aから外れ、自由になった上側の制止盤23とカム盤15はモータ34の回転に従った同じ方向にθ角の遅れをフェーズばね25の復元力によってほとんど瞬時に取り戻しながら進んでいく。
このモータ34の左回転による制止盤23とカム盤15の矢印方向回転は図7のフローチャートの制止SWII33からの信号108が来きて109で判断されるまで継続されるが、今度は制止レバーII30が制止盤23の制止溝23bに飛び込むことによって制止させられ、この時制止SWII33からでる信号によって、図6のCPU37は図2の(2)の状態になったことを判断してモータ34の通電を遮断して図7の110に至る。
この図2の機構的に(2)の状態とはカム盤15が(1)の位置から矢印方向に僅少回転し、チャージレバー10のローラ14がカムの頂上から谷底に落下した位置で停止した状態にあり、ここまでの回転の過程でカム盤15のカムの頂上の下近傍にある制止盤23の突起部23cによってチャージレバー10の右回転を係止しているロックレバー11の逆L形状の制止盤23に接している腕の先端に当たり、回転進行でロックレバー11はロックレバー軸12を中心にロックレバーばね13の付勢力に逆らって右回転するためチャージレバー10の右側指10aから外れ、係止が解かれことにより、チャージばね4の復元力に従ってチャージレバー10はQR軸9を中心に右方向に回転し、同時に一体で回転するQRレバー8の先端8aでミラー2のミラー受け5にある駆動軸7を押し上げることによりミラー2が図2の(2)に示すように上昇し、入射する被写体光線を妨げない位置に退避することになる。
図示しないシャッターのセットレバーピン3はチャージレバー10の右回転に従って図2(2)のように上方に移動し露光のためのシャッター幕走行が可能状態になるが、図7の106で説明のように先幕保持用マグネット40のMg1と後幕保持用マグネット41のMg2が通電状態で、両マグネットにより幕の走行を止めてあるが110のモータ34が停止した時点でミラー2が上昇したと判断され、111で先幕保持用マグネット40のMg1の電流を遮断し、先幕保持を解くためシャッターが開き、図示しないミラーボックス1の後方に設置する固体画像素子に対して露光が開始される。このように112で適正な被写体像の露光が完了した時点113でシャッターの後幕保持用マグネット41のMg2の電流を遮断すると後幕が走行してシャッターを閉じ、シャッター動作を完了する。
次にシャッター動作が完了したため、ミラー2を迅速に下降させファインダー像を回復させる必要があるので114でモータ34を同じ左方向に回転させるが、最初のスタートの場合と同じで、今度は制止盤23が制止レバーII30によって制止されているため、モータ34の回転を起動させると前述と同様に下側の解除盤22がフェーズばね25をチャージしながら位相角を進めることになり、角度θだけ進行したところで、解除盤22の突起部22bによって制止レバーII30の下部30aに当たり、これを押し退けて制止レバーII30の先端が制止盤23の制止溝23bから外れ、制止盤23とカム盤15の上ブロックが自由になる。この時点で制止盤23とカム盤15が解除盤22に対してθ角の遅れをフェーズばね25の復元力によって急速に取り戻しながら矢印方向に回転を進めていく。このようにカム盤15を更に矢印方向に進行させるが、次にモータ34を停止させる位置は制止盤23の制止溝23aに制止レバーI26が飛び込み制止SWI29から信号が出る(1)の位置であるが、制止盤23及びカム盤15が矢印方向に回転を継続する初期時点の機構動作を示したものが図2の(3)である。
図2の(2)に示してあるようにミラー上昇動作を行って停止しているカム盤15に立設してある押圧ピン15aはQRレバー8がチャージレバー10と一体で右回転するよう設置されている係止レバー16の下方先端に近接する位置にあるので、制止盤23及びカム盤15は(2)の位置から更に矢印方向に回転が進行すると、(3)の細線で示すように係止レバー16の下方先端を押圧ピン15aが進行方向に押すため、QRレバー8の係止レバー16は係止レバーばね17に逆らって係止レバー軸16aを中心に右方向に回転するため、ついにはチャージレバー10の係止ピン10eの係止を解くことになり、チャージレバー10に対するQRレバー8の拘束が解除されることにより、QRレバー8とチャージレバー10の間に掛けてあるMDばね18の復元力によって、QRレバー8がQR軸9を中心に左回転し、チャージレバー10より先にスタートの位置に戻すことにより、ミラー2をファインダーの視認位置に下降復帰することができる。
図2の(3)ではQRレバー8と共にミラー2が下降復帰した図をしめしているがこれは(2)の位置からカム盤15が矢印方向に再度進行した初期段階で行われ、そのまま回転が継続されるとカム盤15の押圧ピン15aは垂下状態の係止レバー16の先端を更に押した後、離れるがその時点で係止レバー16は係止ばね17の復元力で左回転し、再びチャージレバー10の係止ピン10eに軽く圧接する。
また図2の(3)でカム盤15が矢印方向の左回転を継続するとチャージレバー10の中指10bの先端にあるローラ14をカム盤15のカム傾斜に従って押すことになり、長い傾斜を持つカム部分の回転進行に従ってチャージレバー10はチャージばね4の付勢力に逆らってQR軸9を中心に左回転していくことになる。これはチャージレバー10の左側指10cの先端が下方に移動し、図示しないシャッターのセットレバーピン3を押し下げ、シャッター幕走行のためのエネルギーを蓄えるばねをチャージしていくことになり、他方の右側指10aの先端はロックレバー11の先端に近づいていくことになる。
このモータ34の左回転による制止盤23とカム盤15の左回転移動の終点は制止盤23の制止溝23aに制止レバーI26が飛び込み、制止がかかると同時に発信される制止SWI29の信号によってモータ34が停止する位置であり、一回転して図2の(1)に当たる初期位置に戻った、一作動終了の位置であり次撮影のためのスタート位置でもある。図7では114のモータ34左回転動作から115の制止SWI信号が発信され、116で制止SWI信号の発信の有無が確認されるまで回転が継続され、確認された時点で117に移り、モータ34の回転を停止する。
機構上では最終位置に至るカム盤15のカムがチャージレバー10のローラ14に対して頂点にあり、チャージレバー10がチャージばね4に抗して最大左回転した位置で、左側指10cでシャッターのセットレバーピン3を下方に最大移動してシャッターチャージのセットを終わり、右側指10aの先端はロックレバー11の先端切り欠き部分に係合してチャージレバー10のチャージばね4による右回転復帰を阻止している。またチャージレバー10が左回転の初期位置に戻ったため、QRレバー8にある係止レバー16は係止ばねの17の付勢力によって係止レバー軸16aを中心に左回転し、チャージレバー10の係止ピン10eを係止レバー16の切り欠き部に捕捉することになり、チャージレバー10とQRレバー8が一体化される。
図7の作動フローチャートの上では117のモータ34の回転停止後、CPU37は撮影のドライブモードが切換SW36によって一コマ撮影のSモードか連続撮影のCモードのどちらを選択しているのか118で判断するが、118でSモードを選択していると判断されると既に一コマの撮影が完了しているので、撮影者によってレリーズボタンを押し続け、レリーズSW35がON状態であっても119で動作を終了する。
しかし、撮影者が連続撮影を志向しドライブモードの切換SW36をCに選択していた場合、102ではCの信号を発信しているため118ではNoの判定となるが、120で撮影者がレリーズボタンを押し続けレリーズSW35のONによって、レリーズ信号が発信されている状態かどうかを判断するが、120でレリーズ信号が無いと判断されるとそれ以上撮影を継続しない意志なので、モータ34の回転停止状態を維持する撮影終了の121になる。
120でレリーズ信号が続いて発信されていると判断されると、次の撮影動作に移ることになるが、従来の銀塩フイルムカメラではフイルム給送完了の信号を受けてからの動作となるように、撮影し終わった被写体の画像情報が図6の画像処理CPU42で処理し、その情報を画像記憶装置43に記録する画像処理動作が完了したか否かを122で判断するが、Noの場合はそれが完了するまで待機する形となる。
図6の画像処理CPU42からの完了信号をCPU37が受けると図7の122で画像処理完了と判断され、つぎの撮影動作に移るためSTART101に戻り、前述説明のフローチャートの順序に従い撮影動作を繰り返すことになる。
以上説明したように機構の1撮影動作はモータ34に連結する減速ギヤー列19から得られる一方向の回転動力によってカム軸21を回転軸芯として回動せしめる制止盤23とカム盤15の1回転動作で行われ、途中、ミラー上昇で停止させる位置を合わせた二箇所は共に制止レバーI26と制止レバーII30による機械式ストッパーで制止させるため、煩雑な電子制御に比べ簡単で高い位置精度が得られ、また採用するモータ34の回転速度を考慮した高度な制動技術も必要なく、制止SWからの信号で供給電流を遮断し、モータ34の端子間を短絡させる程度の制動法で良い。
本機構ではフェーズばね25の存在が発明のポイントであって、設計上のことであるが載架するこのばねの弾性強度はカム盤15の回転角度における仕事上の負荷によって生じようとするカムギヤー20及び解除盤22のブロックに対する位相遅れがどんな場合であってもθ角よりも小さい設定でなければならないし、カム盤23の停止位置ではモータ34のフル回転時に制止レバーI26或いは制止レバーII30によって瞬時に制止させられるため、モータ34の電流を遮断し、制動を働かせるものの若干残る慣性によってカムギヤー20及び解除盤22のブロックが制止盤23に対し角度を進相しようとするので、この進相角度もθよりも小さい値で停止し、安定した繰り返し動作が得られるよう設計しなければならないことは言うまでもない。
本機構をデジタル一眼レフカメラに応用し、高速連続撮影を実現させるためには前述の図7におけるフローチャートで示したように撮影した被写体の画像処理する待機時間に依存しているが、いまこの時間がカム盤15の回転移動で図2の(3)から(1)に戻る時間内で処理され、シャッター動作も最高速度に設定されるならば、機構的にはモータ34はフル回転の維持で、連続撮影が可能であって、連続一方向回転と相まって、停止時の慣性回転が応用できることで、従来より更なる高速動作が実現できるし、停止位置から起動させる度にフェーズばね25をチャージさせる蓄積エネルギーは解除盤22による制止レバーI26と制止レバーII30を解除した時点でモータ34に還元されるので、全般的に損失が少なく、本機構動作に使用するエネルギー効率は高いと言える。
本発明のミラークイックリターン機構の構成平面図である。 ミラークイックリターン機構の動作説明図である。 カム盤15と解除盤22の関係を示す斜視図である。 解除動作の動作説明図である。 制止レバーI26及び制止レバーII30の形状を示す斜視図である。 本機構をデジタルカメラに用いた場合の作動回路ブロック図である。 作動時のフローチャート図である。
符号の説明
1 ミラーボックス
2 ミラー
3 セットレバーピン
4 チャージばね
8 QRレバー
9 QR軸
10 チャージレバー
11 ロックレバー
14 ローラ
15 カム盤
16 係止レバー
20 カムギヤー
21 カム軸
22 解除盤
23 制止盤
24 固定盤
25 フェーズばね
26 制止レバーI
29 制止SWI
30 制止レバーII
33 制止SWII
34 モータ
37 CPU
40 先幕保持用マグネット
41 後幕保持用マグネット

Claims (2)

  1. 一眼レフカメラのミラーアップからシャッター動作、ミラーダウン、シャッターチャージの一連の撮影動作をモータ連動のカム盤の回転で行うクイックリターン機構において、前記カム盤の回転位置で決定する各作動点を複数の制止レバーによって位置決めし、前記モータの断続一方向回転によって、前記複数の制止レバーの解除をおこないながら一方向カム盤回転で一連の撮影動作を可能にしたことを特徴とする一眼レフカメラのミラークイックリターン機構。
  2. モータ回転の連動系に直結する解除盤の同軸上にカム盤を設置し、当該カム盤と前記解除盤の間にフェーズばねを介して一体回転を可能とし、カム盤の回転における各作動点で停止せしめる制止レバーの解除はモータの一方向回転で得られる前記フェーズばねの付勢が伴う前記カム盤と前記解除盤の間の相対角移動によって可能にしたことを特徴とする請求項1記載の一眼レフカメラのミラークイックリターン機構。
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