JP2005330653A - 換気口用スリーブ管 - Google Patents

Abstract

【課題】 外壁の貫通口への位置決め固定が従来よりもし易い換気口用スリーブ管を提供しようとするもの。
【解決手段】 筒状の本体部８の外周にフランジ部９が一体的に突出形成されると共に、前記フランジ部９には外壁１への固定用の貫通部10が設けられた。施工する外壁の貫通口に筒状の本体部を挿入し、この本体部に突出形成されたフランジ部を持って外壁に押し付けて位置決めし、この位置決めした状態でフランジ部の貫通部を通して釘やネジ等で固定することができる。
【選択図】 図１

Description

この発明は、外壁を通して屋内外の空気を入れ替える換気口用のスリーブ管に関するものである。

従来より、外壁を通して屋内外の空気を入れ替える換気口（換気スリーブ）が知られている（例えば、特許文献１参照）。

前記換気口は、外気と接する外壁に埋め込まれるスリーブ管、前記スリーブ管の屋外側に取り付けられる換気ガラリ、前記スリーブ管の内側に挿入されるジョイントスリーブの屋内側に取り付けられる換気レジスター等から通常は構成される。前記スリーブ管は、長さが外壁の厚さにほぼ等しい塩化ビニール製の円筒管である。

ところで、前記換気口の施工の際は、先ず外壁に形成された貫通口に円筒状のスリーブ管を位置決め固定する作業を行うのであるが、この外壁の貫通口へのスリーブ管の位置決め固定が非常にし難いという問題があった。
特開２０００―２２６８９２号公報

そこでこの発明は、外壁の貫通口への位置決め固定が従来よりもし易い換気口用スリーブ管を提供しようとするものである。

前記課題を解決するためこの発明では次のような技術的手段を講じている。
(１)この発明の換気口用スリーブ管は、筒状の本体部の外周にフランジ部が一体的に突出形成されると共に、前記フランジ部には外壁への固定用の貫通部が設けられたことを特徴とする。

この換気口用スリーブ管は前記のように構成したので、施工する外壁の貫通口に筒状の本体部を挿入し、この本体部に突出形成されたフランジ部を持って外壁に押し付けて位置決めし、この位置決めした状態でフランジ部の貫通部を通して釘やネジ等で固定することができる。

ここで、前記筒状の本体部は円筒状としてもよく、多角形状の断面としてもよい。また、前記固定用貫通部は孔部としてもよいし、長孔としてもよいし、切欠状にしてもよい。

(２) 前記フランジ部にはスリットが形成され、作業時に外壁面に標した目印の視認が前記スリットを介して可能となるようにしたこととしてもよい。前記スリットは、外周に向けて開放する切欠状としてもよい。

このように構成すると、フランジ部に形成されたスリットを介して作業時に外壁に標した目印を視認することができるので、位置決めしたり垂直や水平方向を出したりするための位置確認がし易く作業性に優れる。

(３) 前記スリットの縁部には本体部を挟んで略対称な位置に少なくとも一対の目盛りが付されたこととしてもよい。

このように構成すると、本体部を挟んで略対称な位置に付された複数の目盛りにより、作業時に外壁に標した目印の位置を基準として、貫通口に対する相対的な位置関係をより精確に把握することができる。

(４) 前記本体部の内部の下方領域に円弧状の止水板を一体的に形成したこととしてもよい。このように構成すると、止水板によって水止めすることにより屋外から屋内への雨水などの侵入を防止することができる。

(５) 前記止水板は本体部との接合部の肉厚が薄く設定されたこととしてもよい。

このように構成すると、止水板が不必要な場合には叩き出すことにより作業時に簡易に除去することができる。

（６）前記フランジ部は屋内側から外壁に固定作業するような位置に設定されたこととすることが好ましい。このように構成すると、高層マンション等の高層階の場合などにも室内側から安全に作業を行うことができる。

この発明は上述のような構成であり、次の効果を有する。

本体部に突出形成されたフランジ部を持って外壁に押し付けて位置決めし、この位置決めした状態でフランジ部の貫通部を通して釘やネジ等で固定することができるので、外壁の貫通口への位置決め固定が従来よりもし易い換気口用スリーブ管を提供することができる。

以下、この発明の実施の形態を図面を参照して説明する。

図１乃至図６に示すように、この実施形態で換気口は、外気と接する外壁１（ＡＬＣコンクリート等）に固定する換気口用スリーブ管２と、前記換気口用スリーブ管２の屋外側に取り付けられる換気ガラリ３と、断熱材４と、内装ボード５と、クロス６と、前記スリーブ管２の屋内側に取り付けられる換気レジスター７とから構成される（特に図６参照）。

前記換気口用スリーブ管２は塩化ビニール樹脂製（ＡＢＳ樹脂等も可）としており、円筒状の本体部８の外周にフランジ部９（フランジ板）が一体的に突出形成されている。

前記フランジ部９には、上下左右の４箇所に外壁１への釘やネジ等による固定用の貫通部10（長孔）が形成されている。また前記フランジ部９は、屋内側から外壁１に固定作業するような位置に設定している。すなわち図６に示すように、フランジ部９から外方側には外壁１が位置し、内方側には断熱材４や内装ボード５が位置するように設定している。

前記フランジ部９には本体部８を挟んで上下方向の略対称な位置に一対のスリット11が形成され、作業時に外壁面に標した目印の視認が前記スリット11を介して可能となるようにしている。また前記スリット11の左右の縁部には、３段階に目盛り12が付されている。

一方、前記フランジ部９の水平方向の中心線に相当する位置には、左右対称に一対の切欠13を形成している。この左右対称の一対の切欠13と前記上下方向の一対のスリット11により、上下左右の十字方向から精確に位置決めを行うことができるようにしている。

前記本体部８の内部（長手方向〔外壁１の厚み方向〕の略中央部）の下方領域には円弧状の止水板14を一体的に形成しており、この止水板14は本体部８との接合部15の肉厚を薄く設定している。

前記換気口用スリーブ管２を屋内側から外壁１に釘やネジ等で固定した後、発泡ウレタン（断熱材４）を吹き付け、内装ボード５を配してクロス６を貼る作業を行う。

次に、この実施形態の換気口用スリーブ管の使用状態を説明する。

この換気口用スリーブ管２は上記のように構成したので、施工する外壁１の貫通口に筒状の本体部８を挿入し、この本体部８に突出形成されたフランジ部９を持って外壁１に押し付けて位置決めし、この位置決めした状態でフランジ部９の貫通部10を通して釘やネジ等で固定することができ、外壁１の貫通口への位置決め固定が従来よりもし易いという利点がある。

また、前記フランジ部９にはスリット11が形成され、作業時に外壁面に標した目印の視認が前記スリット11を介して可能となるようにしており、フランジ部９に形成されたスリット11を介して作業時に外壁１に標した目印を視認することができるので、位置決めしたり垂直や水平方向を出したりするための位置確認がし易く作業性に優れるという利点がある。

さらに、前記スリット11の縁部には本体部８を挟んで略対称な位置に少なくとも一対の目盛り12が付されており、本体部８を挟んで略対称な位置に付された複数の目盛り12により、作業時に外壁１に標した目印の位置を基準として、貫通口に対する相対的な位置関係をより精確に把握することができるという利点がある。

その上、前記本体部８の内部の下方領域に円弧状の止水板14を一体的に形成しており、止水板14によって水止めすることにより屋外から屋内への雨水などの侵入を防止することができるという利点がある。

前記止水板14は本体部８との接合部15の肉厚が薄く設定されており、止水板14が不必要な場合には叩き出すことにより作業時に簡易に除去することができるという利点がある。

前記フランジ部９は屋内側から外壁１に固定作業するような位置に設定しており、高層マンション等の高層階の場合などにも室内側から安全に作業を行うことができるという利点がある。

外壁の貫通口への位置決め固定が従来よりもし易く、種々の用途の換気口用スリーブ管に適用することができる。

この発明の換気口用スリーブ管の実施形態を説明する全体斜視図。 図１の換気口用スリーブ管の正面図。 図１の換気口用スリーブ管の背面図。 図１の換気口用スリーブ管の側面図。 図１の換気口用スリーブ管の側断面図。 図１の換気口用スリーブ管の使用状態を示す断面図。

符号の説明

８ 本体部
９ フランジ部
10 貫通部
11 スリット
14 止水板
15 接合部

Claims (5)

1. 筒状の本体部８の外周にフランジ部９が一体的に突出形成されると共に、前記フランジ部９には外壁１への固定用の貫通部10が設けられたことを特徴とする換気口用スリーブ管。
2. 前記フランジ部９にはスリット11が形成され、作業時に外壁面に標した目印の視認が前記スリット11を介して可能となるようにした請求項１記載の換気口用スリーブ管。
3. 前記スリット11の縁部には本体部８を挟んで略対称な位置に少なくとも一対の目盛り12が付された請求項２記載の換気口用スリーブ管。
4. 前記本体部８の内部の下方領域に円弧状の止水板14を一体的に形成した請求項１乃至３のいずれかに記載の換気口用スリーブ管。
5. 前記止水板14は本体部８との接合部15の肉厚が薄く設定された請求項４記載の換気口用スリーブ管。

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