JP2005329936A - 車両用サンバイザ装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】入射角度θ1の入射光が車室内に入射した時に、搭乗者によりサンバイザ本体の位置調整が行われたとする。すると、移動後のサンバイザ本体の先端位置S1を通り入射角度θ1と等しく傾斜した直線L1が得られる。この時、標準的な体格の人のアイポジションP0を通り車両の上下方向に延びる直線Y1と前記直線L1との交点が搭乗者のアイポジションP1として推定される。以後、推定したアイポジションP1に応じた遮光制御が行われる。
【選択図】 図5
Description
特許文献1にて開示されているサンバイザ装置は、直射日光の日射量を感知する日射センサ、車両のフロントガラスの上部に帯状に設けられるサンバイザ本体としての液晶パネル、及び日射センサの出力に応じて液晶パネルの透過状態を制御する液晶パネル制御部を備えている。日射センサは、ヘッドレストの両側、つまり実アイポジションの近くに設置されている。そして、日射センサの出力がしきい値を超えたか否かを液晶パネル制御部が判断し、日射センサの出力がしきい値を超えている場合には、液晶パネルが非透過状態にされて直射日光が自動で遮断される。
請求項1に記載の発明によれば、搭乗者のアイポジションは、制御装置に記憶された基準アイポジションと、搭乗者にとって適切に遮光が行われる位置に位置するサンバイザ本体の先端位置を通り入射光の入射角度と等しく傾斜した直線とを用いて推定される。即ち、サンバイザ本体の先端位置と、入射光の入射角度が特定されれば、制御装置による演算により搭乗者のアイポジションを容易に推定することができる。入射光による搭乗者の眩惑を防止するためには、搭乗者の実際の目の位置(実アイポジション)に入射光が当たらないようにすればよいため、推定したアイポジションに応じて遮光を行うことで、適切な遮光制御を行うことができる。また、搭乗者のアイポジションを推定するために、カメラ等を必要としないため、車両用サンバイザ装置を簡単な構成とすることができる。
以下、本発明を具体化した第1実施形態を図面に従って説明する。
図1に、本実施形態の車両用サンバイザ装置1を示す。車両用サンバイザ装置1は、図4に示すように、搭乗者の実アイポジションOに直射日光が当たって搭乗者(本実施形態では運転者)が眩惑されることを防ぐためのものである。具体的には、車両用サンバイザ装置1は、搭乗者の実アイポジションOから、搭乗者の眩惑を防止するために必要な遮光量分だけ下方へ移動した位置をアイポジションPとして推定し、この推定したアイポジションPに応じて遮光制御を行う。
車両2の図示しないイグニッションスイッチがオンされると、車両用サンバイザ装置1の図示しない電源スイッチがオンされる。車両用サンバイザ装置1の電源スイッチがオンされた直後は、車両用サンバイザ装置1は、自動/手動切替スイッチ21によりオードモードが選択された状態と同じ状態で遮光制御を行う。
(1)アイポジションPは、アイポジション用RAM17にデータが記憶されていない場合には、ROM15に記憶されたアイポジションP0と、搭乗者にとって適切に遮光が行われる位置に位置するサンバイザ本体10の先端位置S1を通り入射光の入射角度θ1と等しく傾斜した直線L1とを用いて推定される。また、サンバイザ本体10の位置が2回以上調整された場合には、アイポジションPは、搭乗者によって適切に異なる2つの位置に調整されたサンバイザ本体10の先端位置S(S1,S2等)を通り調整時の入射光の入射角度θ(θ1,θ2)と等しく傾斜した2本の直線L(L1,L2等)を用いて推定される。即ち、サンバイザ本体10の先端位置Sと、入射光の入射角度θが特定されれば、CPU18による演算により搭乗者のアイポジションPを容易に推定することができる。また、搭乗者の実際のアイポジションと、サンバイザ本体10の停止位置及び入射光の入射角度θとは密接に関係している。よって、搭乗者によって調整されたサンバイザ本体10の先端位置Sとその時の入射光の入射角度θとに基づいて搭乗者のアイポジションを推定することにより、推定したアイポジションP1,P2をより搭乗者の実際のアイポジションに近い位置とすることができる。また、入射光による搭乗者の眩惑を防止するためには搭乗者の実アイポジションOに入射光が当たらないようにすればよいため、推定したアイポジションPに応じて遮光を行うことで、適切な遮光制御を行うことができる。また、搭乗者のアイポジションPを推定するために、カメラ等を必要としないため、安価で簡単な構成とすることができる。
以下、本発明を具体化した第2実施形態を図面に従って説明する。尚、上記第1実施形態と同一の構成については、同一の符号を付してその説明を省略する。
1回目及び2回目のサンバイザ本体10の位置調整後は、図5(b)(c)に示されるように、上記第1実施形態と同様にアイポジションPを推定する。そして、2回目のサンバイザ本体10の位置調整後に推定されたアイポジションPが、搭乗者が最適と感じるアイポジションPとはずれていた場合(搭乗者が変わった場合や、2回目のサンバイザ本体10の位置調整が適切ではなかった場合等)には、再度搭乗者のアイポジションPを推定する必要がある。一例として、入射光の入射角度が入射角度θ6に変化し、搭乗者のアイポジションPの推定が必要となった場合について、図7を用いて説明する。
オートモード選択中に制御装置7によって作動されたサンバイザ本体10の位置が適切でない場合には、搭乗者は、手動操作スイッチ22を操作して、サンバイザ本体10の位置を適切な位置に調整すべく前進若しくは後退させる。サンバイザ本体10の位置の調整後、搭乗者により修正スイッチ23が操作されると、調整後のサンバイザ本体10の先端位置Sと、その時の入射光の入射角度θがデータ用RAM16に記憶される。そして、CPU18は、データ用RAM16に記憶された3組のデータ(サンバイザ本体10の先端位置Sとその時の入射角度θ)から得られる3本の直線Lをもとに搭乗者のアイポジションPを推定する。この時、CPU18により、3本の直線Lが形成する交点が異常な位置にあるか否かが判断される。CPU18によって交点が異常な位置にあると判断された場合、その異常な位置にある交点を形成する2本の直線Lのうち、古い方の直線Lを決定するデータ(先端位置Sと入射角度θ)がデータ用RAM16から消去される。そして、再度アイポジションPの推定が行われる。再度アイポジションPの推定を行う場合は、データ用RAM16に記憶されている2つのデータ(先端位置Sと入射角度θ)により決定される2本の直線Lの交点が搭乗者のアイポジションPとして推定される。推定されたアイポジションPは、アイポジション用RAM17に記憶される。以後、CPU18は、搭乗者によりオートモードが選択されている場合には、推定されたアイポジションPに基づき入射光の入射角度θに応じて制御マップをもとに遮光制御を行う。
(1)アイポジションPは、サンバイザ本体10の位置が3回以上調整された場合は、搭乗者によって異なる複数の位置に調整されたサンバイザ本体10の先端位置S(S1,S2,S6等)を通り入射光の入射角度θ(θ1,θ2,θ6等)と等しく傾斜した3本の直線L(L1,L2,L6等)を用いて推定される。即ち、サンバイザ本体10の先端位置Sと、入射光の入射角度θが特定されれば、CPUによる演算により搭乗者のアイポジションPを推定することができる。また、本実施形態では、前記第1実施形態よりも1本多く直線Lを用いて搭乗者のアイポジションPを推定していることから、より搭乗者が求めるアイポジションPに近い位置をアイポジションPとして推定することができる。また、入射光による搭乗者の眩惑を防止するためには搭乗者の実アイポジションOに入射光が当たらないようにすればよいため、推定したアイポジションPに応じて遮光を行うことで、適切な遮光制御を行うことができる。また、搭乗者のアイポジションPを推定するために、カメラ等を必要としないため、安価で簡単な構成とすることができる。
○上記各実施形態では、サンバイザ本体10の進退動作は、5段階で段階的に行われているが、これに限らない。例えば、サンバイザ本体10の進退動作は、4段階以下行われてもよいし、6段階以上で行われてもよい。サンバイザ本体10の進退動作を4段階以下で行うと、CPU18による制御を容易に行うことができる。また、6段階以上で行うと、サンバイザ本体10の進退動作がより細やかとなり、搭乗者にとってより快適な遮光制御を行うことができる。
○上記各実施形態では、1回目のサンバイザ本体10の位置調整後は、標準的な体格の人のアイポジションP0を通り、車両2の上下方向に延びる直線Y1と直線L1との交点を搭乗者のアイポジションP1として推定しているが、これに限らない。例えば、図9に示すように、第1の直線としての直線L1と、アイポジションP0を通り前記直線L1と直交する第2の直線としての直線Y2との交点を搭乗者のアイポジションP11として推定してもよい。
上記各実施形態から把握できる技術的思想を以下に記載する。
Claims (11)
- 入射光を遮るために設けられるサンバイザ本体を有する遮光装置と、
前記入射光の入射角度を検出するための入射光検出信号を出力する受光センサと、
前記入射光検出信号に基づいて前記入射光の入射角度を特定して、前記遮光装置により前記入射光を遮る遮光制御を行う制御装置と
を備えた車両用サンバイザ装置であって、
前記制御装置には、基準アイポジションが記憶されており、
前記制御装置は、前記基準アイポジションを通り車両の上下方向に沿って延びる直線と、搭乗者にとって適切に遮光が行われる位置に位置する前記サンバイザ本体の先端位置を通り特定した前記入射角度と等しく傾斜した直線との交点を前記搭乗者のアイポジションとして推定し、推定した前記アイポジションに応じて遮光制御を行うことを特徴とする車両用サンバイザ装置。 - 入射光を遮るために設けられるサンバイザ本体を有する遮光装置と、
前記入射光の入射角度を検出するための入射光検出信号を出力する受光センサと、
前記入射光検出信号に基づいて前記入射光の入射角度を特定して、前記遮光装置により前記入射光を遮る遮光制御を行う制御装置と
を備えた車両用サンバイザ装置であって、
前記制御装置には、基準アイポジションが記憶されており、
前記制御装置は、搭乗者にとって適切に遮光が行われる位置に位置する前記サンバイザ本体の先端位置を通り特定した前記入射角度と等しく傾斜した第1の直線と、前記基準アイポジションを通り前記第1の直線と直交する第2の直線との交点を前記搭乗者のアイポジションとして推定し、推定した前記アイポジションに応じて遮光制御を行うことを特徴とする車両用サンバイザ装置。 - 入射光を遮るために設けられるサンバイザ本体を有する遮光装置と、
前記入射光の入射角度を検出するための入射光検出信号を出力する受光センサと、
前記入射光検出信号に基づいて前記入射光の入射角度を特定して、前記遮光装置により前記入射光を遮る遮光制御を行う制御装置と
を備えた車両用サンバイザ装置であって、
前記制御装置は、搭乗者によって異なる2つの位置に調整された前記サンバイザ本体の先端位置を通り調整時の前記入射角度と等しく傾斜した2本の直線を用い、2本の前記直線の交点を前記搭乗者のアイポジションとして推定し、推定した前記アイポジションに応じて遮光制御を行うことを特徴とする車両用サンバイザ装置。 - 入射光を遮るために設けられるサンバイザ本体を有する遮光装置と、
前記入射光の入射角度を検出するための入射光検出信号を出力する受光センサと、
前記入射光検出信号に基づいて前記入射光の入射角度を特定して、前記遮光装置により前記入射光を遮る遮光制御を行う制御装置と
を備えた車両用サンバイザ装置であって、
前記制御装置は、車両の前後方向をx軸とし、車両の上下方向をy軸とするx−y座標平面において、搭乗者によって異なる複数の位置に調整された前記サンバイザ本体の先端位置の座標を通り調整時の前記入射角度と等しく傾斜したn本(nは3以上の自然数)の直線を用い、n本の前記直線が形成する交点の座標値を平均して得られる座標値の位置を搭乗者のアイポジションとして推定し、推定した前記アイポジションに応じて遮光制御を行うことを特徴とする車両用サンバイザ装置。 - 請求項4に記載の車両用サンバイザ装置において、
前記直線は、前記搭乗者が前記サンバイザ本体の位置を調整した際の前記サンバイザ本体の先端位置と、その時の前記入射角度とのデータにより決定され、
前記制御装置は、前記アイポジションを推定する度に前記データを記憶すると共に、前記直線の交点が、前記サンバイザ本体の先端位置の軌跡を表す線を境として前記車両の外に該当する領域に位置する場合には、当該交点を形成する2本の前記直線のうち古い方の前記直線を決定する前記データを消去し、残りの前記データにより決定される前記直線を用いて搭乗者のアイポジションを推定することを特徴とする車両用サンバイザ装置。 - 入射光を遮るために設けられるサンバイザ本体を有する遮光装置と、
前記入射光の入射角度を検出する受光センサと、
前記入射光の入射角度に応じて前記遮光装置により前記入射光を遮る遮光制御を行う制御装置と
を備えた車両用サンバイザ装置であって、
搭乗者が前記サンバイザ本体の位置を調整するマニュアルモード、及び前記制御装置が前記サンバイザ本体の位置を調節するオートモードのいずれか一方を選択するための選択手段を備え、
前記制御装置は、前記マニュアルモード選択中に搭乗者によって調整された前記サンバイザ本体の停止位置とその時の前記入射光の入射角度とに基づいて前記搭乗者のアイポジションを推定し、前記オートモードが選択されている場合には、推定した前記アイポジションに応じて遮光制御を行うことを特徴とする車両用サンバイザ装置。 - 入射光を遮るために設けられるサンバイザ本体を有する遮光装置と、
前記入射光の入射角度を検出する受光センサと、
前記入射光の入射角度に応じて前記遮光装置により前記入射光を遮る遮光制御を行う制御装置と
を備えた車両用サンバイザ装置であって、
搭乗者が前記サンバイザ本体の位置を調整するマニュアルモード、及び前記制御装置が前記サンバイザ本体の位置を調整するオートモードのいずれか一方を選択するための選択手段と、
前記制御装置に対して前記搭乗者のアイポジションの推定を指示するための指示手段と
を備え、
前記制御装置は、前記指示手段の指示により、その時のサンバイザ本体の停止位置とその時の前記入射光の入射角度とに基づいて前記搭乗者のアイポジションを推定し、前記オートモードが選択されている場合には、推定した前記アイポジションに応じて遮光制御を行うことを特徴とする車両用サンバイザ装置。 - 請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の車両用サンバイザ装置において、
前記搭乗者が、調整手段を用いて前記サンバイザ本体を適切な位置に調整した後、前記制御装置に対して該搭乗者のアイポジションの推定を指示するための指示手段を備えていることを特徴とする車両用サンバイザ装置。 - 請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載の車両用サンバイザ装置において、
前記制御装置は、前記搭乗者が前記サンバイザ本体を適切な位置に調整した後、一定時間が経過すると、前記搭乗者のアイポジションを推定することを特徴とする車両用サンバイザ装置。 - 請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載の車両用サンバイザ装置において、
前記制御装置は、推定した前記アイポジションを記憶する記憶部を備え、
前記記憶部に記憶された推定した前記アイポジションを消去するための破棄手段を備えていることを特徴とする車両用サンバイザ装置。 - 請求項1乃至請求項10のいずれか1項に記載の車両用サンバイザ装置において、
前記制御装置は、前記サンバイザ本体の先端位置の軌跡を表す線と、前記アイポジションを通り前記入射光の入射角度に等しく傾斜した直線との交点の位置に前記サンバイザ本体の先端が配置されるように前記サンバイザ本体を移動させて前記遮光制御を行うことを特徴とする車両用サンバイザ装置。
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