JP2005329936A - 車両用サンバイザ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】搭乗者のアイポジションを容易に推定できると共に、その推定したアイポジションを利用して適切な遮光制御を行う簡単な構成の車両用サンバイザ装置を提供する。
【解決手段】入射角度θ1の入射光が車室内に入射した時に、搭乗者によりサンバイザ本体の位置調整が行われたとする。すると、移動後のサンバイザ本体の先端位置S1を通り入射角度θ1と等しく傾斜した直線L1が得られる。この時、標準的な体格の人のアイポジションP0を通り車両の上下方向に延びる直線Y1と前記直線L1との交点が搭乗者のアイポジションP1として推定される。以後、推定したアイポジションP1に応じた遮光制御が行われる。
【選択図】 図5

Description

本発明は車室内へ入射する入射光、例えば直射日光を自動で遮るように作動する車両用サンバイザ装置に関するものである。
従来、車両の運転席及び助手席の上方位置には、車両内へ入射する入射光、例えば直射日光等を遮るためのサンバイザ装置が設けられている。このサンバイザ装置は、搭乗者の実際の目の位置(実アイポジション)に入射光が当たることを防止して、搭乗者が入射光により眩惑されることを防ぐものである。このようなサンバイザ装置には、車両内に取り付けられた入射光を遮るためのサンバイザ本体を手動操作することにより、搭乗者の実アイポジションを含む所定範囲を遮光するように構成されているものがある。しかし、近年では、搭乗者、特に運転者の実アイポジションをもとに自動で作動するサンバイザ装置もある。
運転者の実アイポジションをもとに自動で作動するサンバイザ装置としては、例えば、特許文献1乃至特許文献3にて開示されているものがある。
特許文献1にて開示されているサンバイザ装置は、直射日光の日射量を感知する日射センサ、車両のフロントガラスの上部に帯状に設けられるサンバイザ本体としての液晶パネル、及び日射センサの出力に応じて液晶パネルの透過状態を制御する液晶パネル制御部を備えている。日射センサは、ヘッドレストの両側、つまり実アイポジションの近くに設置されている。そして、日射センサの出力がしきい値を超えたか否かを液晶パネル制御部が判断し、日射センサの出力がしきい値を超えている場合には、液晶パネルが非透過状態にされて直射日光が自動で遮断される。
特許文献2にて開示されているサンバイザ装置は、2つのカメラと、フロントガラスに設けられ直射日光の遮光範囲を変えることができるサンバイザ本体としての遮光部と、遮光部の動作を制御する制御ECUとを備えている。シートに着席している搭乗者の顔画像が2つのカメラにより撮影され、撮影された顔画像から搭乗者の実アイポジションが検出される。更に、撮影された顔画像の一部が抽出され、その抽出画像の明るさが予め決められた基準値と比較される。抽出画像の明るさが所定基準値よりも明るい場合、検出された搭乗者の実アイポジションに応じてサンバイザの範囲が限定され、フロントガラスに入射する直射日光が遮断される。
特許文献3にて開示されているサンバイザ装置は、搭乗者の顔を撮影するカメラ、及びサンバイザ格納ボックスに収容されたサンバイザ本体を備えている。また、サンバイザ装置は、サンバイザ本体の動作を制御するために、目画像抽出部、瞳孔大きさ検出部、照度検出部、メモリ、眩しさ判定部、及びサンバイザ制御部を備えている。目画像抽出部は、カメラにより撮影された搭乗者の顔画像から目画像を抽出する。そして、瞳孔大きさ検出部は抽出された前記目画像の瞳孔の大きさを検出し、照度検出部は前記目画像の明るさから搭乗者の目に当たる光の照度を検出する。メモリには、搭乗者が眩しくない場合の瞳孔の大きさや、照度といった情報が格納されており、眩しさ判定部は、メモリに格納された情報と目画像から検出した瞳孔の大きさ及び照度とを比較し、搭乗者が眩しいと感じているか否かを判定する。そして、その判定に基づき、眩しさ調整部はサンバイザ制御部に信号を出力する。サンバイザ制御部は、サンバイザ本体の進退を調整するための信号をサンバイザ格納ボックスに出力する。この信号によりサンバイザ本体は進出若しくは後退して直射日光の遮光を行う。
実開平5−34013号公報 特開2002−331835号公報 特開2003−260933号公報
しかしながら、搭乗者が着席した際の実アイポジションは搭乗者によって異なるため、特許文献1にて開示されているようにヘッドレストに日射センサを設置して搭乗者の実アイポジションを感知することは困難である。そして、実際に遮光を必要とする範囲は、実アイポジションよりも下側の位置(アイポジション)迄であり、搭乗者毎に実アイポジションを推定することが困難であると、搭乗者のアイポジションに応じた遮光制御を行うことが難しい。
また、特許文献2及び特許文献3にて開示されているサンバイザ装置は、複数のカメラ等の様々な構成を必要とするため、サンバイザ装置が複雑で高価になってしまうという問題があった。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、搭乗者のアイポジションを容易に推定できると共に、その推定したアイポジションを利用して適切な遮光制御を行う簡単な構成の車両用サンバイザ装置を提供することにある。
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、入射光を遮るために設けられるサンバイザ本体を有する遮光装置と、前記入射光の入射角度を検出するための入射光検出信号を出力する受光センサと、前記入射光検出信号に基づいて前記入射光の入射角度を特定して、前記遮光装置により前記入射光を遮る遮光制御を行う制御装置とを備えた車両用サンバイザ装置であって、前記制御装置には、基準アイポジションが記憶されており、前記制御装置は、前記基準アイポジションを通り車両の上下方向に沿って延びる直線と、搭乗者にとって適切に遮光が行われる位置に位置する前記サンバイザ本体の先端位置を通り特定した前記入射角度と等しく傾斜した直線との交点を前記搭乗者のアイポジションとして推定し、推定した前記アイポジションに応じて遮光制御を行う。
請求項2に記載の発明は、入射光を遮るために設けられるサンバイザ本体を有する遮光装置と、前記入射光の入射角度を検出するための入射光検出信号を出力する受光センサと、前記入射光検出信号に基づいて前記入射光の入射角度を特定して、前記遮光装置により前記入射光を遮る遮光制御を行う制御装置とを備えた車両用サンバイザ装置であって、前記制御装置には、基準アイポジションが記憶されており、前記制御装置は、搭乗者にとって適切に遮光が行われる位置に位置する前記サンバイザ本体の先端位置を通り特定した前記入射角度と等しく傾斜した第1の直線と、前記基準アイポジションを通り前記第1の直線と直交する第2の直線との交点を前記搭乗者のアイポジションとして推定し、推定した前記アイポジションに応じて遮光制御を行う。
請求項3に記載の発明は、入射光を遮るために設けられるサンバイザ本体を有する遮光装置と、前記入射光の入射角度を検出するための入射光検出信号を出力する受光センサと、前記入射光検出信号に基づいて前記入射光の入射角度を特定して、前記遮光装置により前記入射光を遮る遮光制御を行う制御装置とを備えた車両用サンバイザ装置であって、前記制御装置は、搭乗者によって異なる2つの位置に調整された前記サンバイザ本体の先端位置を通り調整時の前記入射角度と等しく傾斜した2本の直線を用い、2本の前記直線の交点を前記搭乗者のアイポジションとして推定し、推定した前記アイポジションに応じて遮光制御を行う。
請求項4に記載の発明は、入射光を遮るために設けられるサンバイザ本体を有する遮光装置と、前記入射光の入射角度を検出するための入射光検出信号を出力する受光センサと、前記入射光検出信号に基づいて前記入射光の入射角度を特定して、前記遮光装置により前記入射光を遮る遮光制御を行う制御装置とを備えた車両用サンバイザ装置であって、前記制御装置は、車両の前後方向をx軸とし、車両の上下方向をy軸とするx−y座標平面において、搭乗者によって異なる複数の位置に調整された前記サンバイザ本体の先端位置の座標を通り調整時の前記入射角度と等しく傾斜したn本(nは3以上の自然数)の直線を用い、n本の前記直線が形成する交点の座標値を平均して得られる座標値の位置を搭乗者のアイポジションとして推定し、推定した前記アイポジションに応じて遮光制御を行う。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の車両用サンバイザ装置において、前記直線は、前記搭乗者が前記サンバイザ本体の位置を調整した際の前記サンバイザ本体の先端位置と、その時の前記入射角度とのデータにより決定され、前記制御装置は、前記アイポジションを推定する度に前記データを記憶すると共に、前記直線の交点が、前記サンバイザ本体の先端位置の軌跡を表す線を境として前記車両の外に該当する領域に位置する場合には、当該交点を形成する2本の前記直線のうち古い方の前記直線を決定する前記データを消去し、残りの前記データにより決定される前記直線を用いて搭乗者のアイポジションを推定する。
請求項6に記載の発明は、入射光を遮るために設けられるサンバイザ本体を有する遮光装置と、前記入射光の入射角度を検出する受光センサと、前記入射光の入射角度に応じて前記遮光装置により前記入射光を遮る遮光制御を行う制御装置とを備えた車両用サンバイザ装置であって、搭乗者が前記サンバイザ本体の位置を調整するマニュアルモード、及び前記制御装置が前記サンバイザ本体の位置を調節するオートモードのいずれか一方を選択するための選択手段を備え、前記制御装置は、前記マニュアルモード選択中に搭乗者によって調整された前記サンバイザ本体の停止位置とその時の前記入射光の入射角度とに基づいて前記搭乗者のアイポジションを推定し、前記オートモードが選択されている場合には、推定した前記アイポジションに応じて遮光制御を行う。
請求項7に記載の発明は、入射光を遮るために設けられるサンバイザ本体を有する遮光装置と、前記入射光の入射角度を検出する受光センサと、前記入射光の入射角度に応じて前記遮光装置により前記入射光を遮る遮光制御を行う制御装置とを備えた車両用サンバイザ装置であって、搭乗者が前記サンバイザ本体の位置を調整するマニュアルモード、及び前記制御装置が前記サンバイザ本体の位置を調整するオートモードのいずれか一方を選択するための選択手段と、前記制御装置に対して前記搭乗者のアイポジションの推定を指示するための指示手段とを備え、前記制御装置は、前記指示手段の指示により、その時のサンバイザ本体の停止位置とその時の前記入射光の入射角度とに基づいて前記搭乗者のアイポジションを推定し、前記オートモードが選択されている場合には、推定した前記アイポジションに応じて遮光制御を行う。
請求項8に記載の発明は、請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の車両用サンバイザ装置において、前記搭乗者が、調整手段を用いて前記サンバイザ本体を適切な位置に調整した後、前記制御装置に対して該搭乗者のアイポジションの推定を指示するための指示手段を備えている。
請求項9に記載の発明は、請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載の車両用サンバイザ装置において、前記制御装置は、前記搭乗者が前記サンバイザ本体を適切な位置に調整した後、一定時間が経過すると、前記搭乗者のアイポジションを推定する。
請求項10に記載の発明は、請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載の車両用サンバイザ装置において、前記制御装置は、推定した前記アイポジションを記憶する記憶部を備え、前記記憶部に記憶された推定した前記アイポジションを消去するための破棄手段を備えている。
請求項11に記載の発明は、請求項1乃至請求項10のいずれか1項に記載の車両用サンバイザ装置において、前記制御装置は、前記サンバイザ本体の先端位置の軌跡を表す線と、前記アイポジションを通り前記入射光の入射角度に等しく傾斜した直線との交点の位置に前記サンバイザ本体の先端が配置されるように前記サンバイザ本体を移動させて前記遮光制御を行う。
(作用)
請求項1に記載の発明によれば、搭乗者のアイポジションは、制御装置に記憶された基準アイポジションと、搭乗者にとって適切に遮光が行われる位置に位置するサンバイザ本体の先端位置を通り入射光の入射角度と等しく傾斜した直線とを用いて推定される。即ち、サンバイザ本体の先端位置と、入射光の入射角度が特定されれば、制御装置による演算により搭乗者のアイポジションを容易に推定することができる。入射光による搭乗者の眩惑を防止するためには、搭乗者の実際の目の位置(実アイポジション)に入射光が当たらないようにすればよいため、推定したアイポジションに応じて遮光を行うことで、適切な遮光制御を行うことができる。また、搭乗者のアイポジションを推定するために、カメラ等を必要としないため、車両用サンバイザ装置を簡単な構成とすることができる。
請求項2に記載の発明によれば、搭乗者のアイポジションは、制御装置に記憶された基準アイポジションと、搭乗者にとって適切に遮光が行われる位置に位置するサンバイザ本体の先端位置を通り入射光の入射角度と等しく傾斜した直線とを用いて推定される。即ち、サンバイザ本体の先端位置と、入射光の入射角度が特定されれば、制御装置による演算により搭乗者のアイポジションを容易に推定することができる。入射光による搭乗者の眩惑を防止するためには、搭乗者の実際の目の位置(実アイポジション)に入射光が当たらないようにすればよいため、推定したアイポジションに応じて遮光を行うことで、適切な遮光制御を行うことができる。また、搭乗者のアイポジションを推定するために、カメラ等を必要としないため、車両用サンバイザ装置を簡単な構成とすることができる。
請求項3に記載の発明によれば、搭乗者によって異なる2つの位置に調整されたサンバイザ本体の先端位置を通り調整時の入射光の入射角度と等しく傾斜した2本の直線を用いて搭乗者のアイポジションが推定される。即ち、サンバイザ本体の先端位置と、入射光の入射角度が特定されれば、制御装置による演算により搭乗者のアイポジションを容易に推定することができる。入射光による搭乗者の眩惑を防止するためには、搭乗者の実際の目の位置(実アイポジション)に入射光が当たらないようにすればよいため、推定したアイポジションに応じて遮光を行うことで、適切な遮光制御を行うことができる。また、搭乗者のアイポジションを推定するために、カメラ等を必要としないため、車両用サンバイザ装置を簡単な構成とすることができる。
請求項4に記載の発明によれば、搭乗者によって異なる複数の位置に調整されたサンバイザ本体の先端位置の座標を通り調整時の入射光の入射角度と等しく傾斜したn本(nは3以上の自然数)の直線を用いて搭乗者のアイポジションが推定される。即ち、サンバイザ本体の先端位置と、入射光の入射角度が特定されれば、制御装置による演算により搭乗者のアイポジションを容易に推定することができる。また、入射光による搭乗者の眩惑を防止するためには、搭乗者の実際の目の位置(実アイポジション)に入射光が当たらないようにすればよいため、推定したアイポジションに応じて遮光を行うことで、適切な遮光制御を行うことができる。更に、前記直線をより多く用いて搭乗者のアイポジションを推定することにより、より搭乗者が求めるアイポジションに近い位置をアイポジションとして推定することができる。こうして推定されたアイポジションを用いると、より適切な遮光制御を行うことができる。また、搭乗者のアイポジションを推定するために、カメラ等を必要としないため、車両用サンバイザ装置を簡単な構成とすることができる。
請求項5に記載の発明によれば、アイポジションを推定する際、n本の前記直線により形成される交点が、サンバイザ本体の先端位置の軌跡を表す線を境として車両の外に該当する領域に位置する場合には、該交点を形成する2本の前記直線のうち古い方の前記直線を決定するデータが消去される。搭乗者のアイポジションは、車両の外に位置することはないため、車両の外に位置する交点も交えてアイポジションを推定すると、推定されたアイポジションが搭乗者のアイポジションからずれてしまう虞がある。従って、車両の外に交点を形成する2つの前記直線のうち古い方の直線を決定するデータを消去することにより、推定されたアイポジションが搭乗者のアイポジションからずれることを防ぐと共に、より正確にアイポジションの推定を行うことができる。また、消去するデータは、車両の外に位置する交点を形成する前記直線のうち、古い方の直線を決定するデータであるため、再度推定するアイポジションに搭乗者の最新の状態を反映し易い。
請求項6に記載の発明によれば、搭乗者のアイポジションは、搭乗者によって調整されたサンバイザ本体の停止位置とその時の入射光の入射角度とに基づき推定される。即ち、サンバイザ本体の停止位置と、その時の入射光の入射角度とが特定されれば、制御装置による演算により搭乗者のアイポジションを容易に推定することができる。また、搭乗者の実際のアイポジションと、サンバイザ本体の停止位置及び入射光の入射角度とは密接に関係していることから、搭乗者によって調整されたサンバイザ本体の停止位置とその時の入射光の入射角度とに基づいて搭乗者のアイポジションを推定することにより、推定したアイポジションをより搭乗者の実際のアイポジションに近い位置とすることができる。また、入射光による搭乗者の眩惑を防止するためには、搭乗者の実際の目の位置(実アイポジション)に入射光が当たらないようにすればよいため、推定したアイポジションに応じて遮光を行うことで、適切な遮光制御を行うことができる。また、搭乗者のアイポジションを推定するために、カメラ等を必要としないため、車両用サンバイザ装置を簡単な構成とすることができる。
請求項7に記載の発明によれば、搭乗者のアイポジションは、搭乗者によって調整されたサンバイザ本体の停止位置とその時の入射光の入射角度とに基づき推定される。即ち、サンバイザ本体の停止位置と、その時の入射光の入射角度とが推定されれば、制御装置による演算により搭乗者のアイポジションを容易に推定することができる。また、搭乗者の実際のアイポジションと、サンバイザ本体の停止位置及び入射光の入射角度とは密接に関係していることから、搭乗者によって調整されたサンバイザ本体の停止位置とその時の入射光の入射角度とに基づいて搭乗者のアイポジションを推定することにより、推定したアイポジションをより搭乗者の実際のアイポジションに近い位置とすることができる。また、入射光による搭乗者の眩惑を防止するためには、搭乗者の実際の目の位置(実アイポジション)に入射光が当たらないようにすればよいため、推定したアイポジションに応じて遮光を行うことで、適切な遮光制御を行うことができる。また、搭乗者のアイポジションを推定するために、カメラ等を必要としないため、車両用サンバイザ装置を簡単な構成とすることができる。更に、車両用サンバイザ装置は、指示手段を備えていることから、搭乗者が指示手段を操作することにより、搭乗者はいつでも制御装置にアイポジションを推定させることができる。
請求項8に記載の発明によれば、制御装置は、搭乗者が指示手段を用いてアイポジションの推定を指示すると該搭乗者のアイポジションの推定を行う。従って、搭乗者がアイポジションの推定を希望する時にアイポジションの推定が行われるため、搭乗者の好みに応じた遮光制御を行うことができる。
請求項9に記載の発明によれば、搭乗者がサンバイザ本体を適切な位置に調整した後、一定時間が経過すると、搭乗者のアイポジションが推定される。従って、搭乗者がアイポジションの推定を指示する手間を省くことができ、車両用サンバイザ装置の操作性が向上する。
請求項10に記載の発明によれば、車両用サンバイザ装置は、記憶部に記憶された推定したアイポジションを消去するための破棄手段を備えている。従って、搭乗者が変わった場合に、記憶部に記憶された推定されたアイポジションを消去することができ、前の搭乗者のために推定されたアイポジションの影響を受けることなく次の搭乗者のアイポジションを推定することができる。その結果、車両用サンバイザ装置は、搭乗者毎に適した遮光制御を行うことができる。
請求項11に記載の発明によれば、サンバイザ本体は、入射光の入射角度に応じて移動される。また、僅かな入射角度の変化、及び僅かなアイポジションの位置変化がサンバイザ本体の停止位置に反映される。
本発明によれば、搭乗者のアイポジションを容易に推定できると共に、その推定したアイポジションを利用して適切な遮光制御を行う簡単な構成の車両用サンバイザ装置を提供することができる。
(第1実施形態)
以下、本発明を具体化した第1実施形態を図面に従って説明する。
図1に、本実施形態の車両用サンバイザ装置1を示す。車両用サンバイザ装置1は、図4に示すように、搭乗者の実アイポジションOに直射日光が当たって搭乗者(本実施形態では運転者)が眩惑されることを防ぐためのものである。具体的には、車両用サンバイザ装置1は、搭乗者の実アイポジションOから、搭乗者の眩惑を防止するために必要な遮光量分だけ下方へ移動した位置をアイポジションPとして推定し、この推定したアイポジションPに応じて遮光制御を行う。
図1に示すように、車両用サンバイザ装置1は、車両2の天井部3に設けられている。この車両用サンバイザ装置1は、図2に示すように、遮光装置5、受光センサ6、制御装置7、及び操作部8を備えている。
図1に示すように、遮光装置5は、天井部3内に収容固定されている。この遮光装置5は、サンバイザ本体10と、図示しない駆動機構と、駆動モータ11(図2参照)とを備えている。サンバイザ本体10は、入射光を遮るべく不透明な部材にて長方形状に形成されている。天井部3の前方端部には開口部3aが形成されている。そして、前記サンバイザ本体10は、駆動モータ11が駆動されると、その駆動方向に応じて、駆動機構を介して該開口部3aから進出したり、天井部3内に格納されたりする。尚、サンバイザ本体10の開口部3aからの進出量は、サンバイザ本体10が天井部3内に格納されている格納状態から最大に進出した状態まで複数段階に分けられている。例えば、本実施形態では、格納状態を0段階とし、最大に進出している状態におけるサンバイザ本体10の進出方向の長さを4等分にして1〜4段階とすることで、全体として5段階の調整を可能としている。サンバイザ本体10の最大進出時には、サンバイザ本体10によって、フロントガラス12の運転席側の中央から上部の所定の範囲が覆われる。
図2に示すように、駆動モータ11には、回転検出装置11aが一体に備えられている。回転検出装置11aは、駆動モータ11の回転と同期したパルス信号を得るものであり、そのパルス信号を制御装置7に出力する。回転検出装置11aは、例えば2個のホール素子を有しており、駆動モータ11の回転に同期したパルス信号を出力すると共に、互いのパルス信号に所定の位相差が生じるように構成されている。そして、制御装置7は、各パルス信号の位相差に基づいて駆動モータ11の回転方向を検出する。また、制御装置7は、パルス信号のエッジに基づいてパルスの数をカウントし、そのカウント値に基づいてサンバイザ本体10の位置を検出する。
図3(a)(b)に示すように、受光センサ6は、複数の受光素子(図示しない)を備えており、フロントガラス12の車室内側上端部において、搭乗者が着席するシート13の略正面に設置されている。この受光センサ6は、測定範囲A(左右方向には図3(a)にて角度αで示す範囲、上下方向には図3(b)にて角度βで示す範囲)内に入射された入射光の強度と、上下方向の入射角度θ(図4参照)、及び左右方向の入射角度を検出するためのものである。尚、この測定範囲Aとは、標準的な体格の人がシート13に適正な姿勢で着席した際に、サンバイザ本体10にて最低限遮光が必要な範囲に設定されている。そして、受光センサ6は、測定範囲A内に入射光が入射すると、その入射光の強度と、上下方向の入射角度θ及び左右方向の入射角度とに応じた入射光検出信号を制御装置7に出力する。
図2に示すように、制御装置7は、ROM15、データ用RAM16、記憶部としてのアイポジション用RAM17、CPU18、及びドライバ回路19を備えている。制御装置7には、バッテリ20から駆動電源が供給される。
ROM15には、基準アイポジションとして標準的な体格の人のアイポジションP0が記憶されている。アイポジションP0とは、標準的な体格の人の実アイポジションOに入射光が当たらないようにするために、実アイポジションOから、搭乗者の眩惑を防止するために必要な遮光量分だけ下方へ移動した位置である。このアイポジションP0は、前記サンバイザ本体10により遮光が行われる範囲の最下点として設定されている。
データ用RAM16は、複数(本実施形態では2つ)のデータボックスを備えており、それぞれのデータボックスに、サンバイザ本体10の先端位置Sと、その時の入射光の上下方向の入射角度θとが記憶される(図4参照)。尚、サンバイザ本体10の先端位置Sは、前記回転検出装置11aから入力されるパルス信号に基づいて、制御装置7が検出する。サンバイザ本体10の先端位置Sとその時の入射光の上下方向の入射角度θとが新しく記憶される際には、2つのデータボックスに記憶されているデータのうち、古い方のデータが消去される。
アイポジション用RAM17には、前記データ用RAM16に記憶されたサンバイザ本体10の先端位置Sとその時の入射光の上下方向の入射角度θとに基づいてCPU18が演算により推定したアイポジションPが記憶される。
CPU18は車両用サンバイザ装置1の制御を行うものである。CPU18は、データ用RAM16に記憶されたデータをもとに演算によりアイポジションPを推定する。そして、CPU18は、前記受光センサ6が出力する入射光検出信号及び推定したアイポジションPに基づいて遮光装置5を作動させる遮光制御を行う。即ち、CPU18は、前記受光センサ6が出力する入射光検出信号に基づいて入射光の入射角度θを演算により検出する。また、CPU18は、受光センサ6が出力する入射光検出信号に基づいて測定範囲Aに入射する入射光の強度を検出する。そして、入射光の入射強度が所定強度以上の場合には、CPU18は、推定したアイポジションPに応じて制御マップに従って搭乗者の実アイポジションOに入射光が当たらないようにサンバイザ本体10を作動させる遮光制御を行う。制御マップには、標準的な体格の人のアイポジションP0をもとに遮光制御を行った場合における入射光の入射角度θに対応するサンバイザ本体10の進出量(本実施形態では進出段階)が設定されている。例えば、標準的な体格の人が最適と感じるサンバイザ本体10の進出量とその時の入射光の入射角度θとを実験等により求め、求めたサンバイザ本体10の進出量と入射光の入射角度θとを対応させたものが制御マップとして前記ROM15に予め記憶されている。そして、CPU18は、推定されたアイポジションPに基づいて遮光制御を行う際には、制御マップからその時の入射角度θに対応したサンバイザ本体10の進出量のデータを取り出し、アイポジションPに応じてその進出量を相対的に変化させて遮光を行う。
ドライバ回路19は、CPU18から入力される制御信号に基づき該制御信号に応じた方向の駆動電流を前記駆動モータ11に供給する。駆動モータ11は、供給された駆動電流の方向に応じて正逆回転され、その回転によりサンバイザ本体10が進出、若しくは後退される。
操作部8は、選択手段としての自動/手動切替スイッチ21、調整手段としての手動操作スイッチ22、指示手段としての修正スイッチ23、及び破棄手段としての破棄スイッチ24を備えている。
本実施形態の車両用サンバイザ装置1は、搭乗者が手動でサンバイザ本体10の位置を調整するマニュアルモード、及び制御装置7が前記サンバイザ本体の位置を調整するオートモードの何れか一方のモードでサンバイザ本体10の位置調整を行う。そして、前記自動/手動切替スイッチ21は、サンバイザ本体10の位置調整をマニュアルモード及びオートモードの何れのモードで行うかを選択するためのものである。
手動操作スイッチ22は、搭乗者が自身でサンバイザ本体10の進出量を調整するためのものである。搭乗者が手動操作スイッチ22を操作すると、サンバイザ本体10を進出若しくは後退させることができる。尚、搭乗者が手動操作スイッチ22を操作すると、車両用サンバイザ装置1は、サンバイザ本体10の進退(位置調整)を搭乗者が手動で行うマニュアルモードにモード変更される。
修正スイッチ23は、搭乗者が自身のアイポジションPの推定を指示するためのものである。修正スイッチ23が操作されると、CPU18にてアイポジションPの推定が行われ、推定されたアイポジションPがアイポジション用RAM17に記憶される。
破棄スイッチ24は、データ用RAM16に記憶されているデータ(サンバイザ本体10の先端位置Sと、その時の入射光の上下方向の入射角度θ)と、アイポジション用RAM17に記憶されている推定したアイポジションPとを消去するためのものである。
次に、車両用サンバイザ装置1におけるアイポジションPの推定方法を、図4乃至図6を用いて説明する。尚、図5及び図6では、理解を促すために、入射光の入射角度等を誇張して図示している。
図4に示すように、搭乗者のアイポジションPは、搭乗者にとって適切に遮光が行われる位置に位置するサンバイザ本体10の先端位置Sを通り、入射光の上下方向の入射角度θと等しく傾斜した直線Lを用いて推定される。直線Lは、データ用RAM16に記憶された、サンバイザ本体10の先端位置Sとその時の入射光の上下方向の入射角度θとをもとにCPU18によって算出される。そして、本実施形態では、搭乗者によって異なる2つの位置に調整されたサンバイザ本体10の先端位置Sを通り調整時の入射角度θと等しく傾斜した2本の直線Lを用いて搭乗者のアイポジションPが推定される。
前記ROM15には、図5(a)に示すように、標準的な体格の人がシート13に着席した際のアイポジションP0と、測定範囲Aに入射する入射光の上下方向の入射角度θ1と、該入射角度θ1の入射光が入射した場合に標準的な体格の搭乗者にとって最適な位置に位置するサンバイザ本体10の先端位置S0とが記憶されている。尚、図5(a)におけるx−y座標平面は、車両2の前後方向をx軸とし、車両2の上下方向をy軸としている(図4参照)。
図5(b)に示すように、入射角度θ1の入射光が入射した時に、搭乗者によりサンバイザ本体10の位置が前進するように調整されたとする(1回目の調整)。すると、移動後のサンバイザ本体10の先端位置S1を通り入射角度θ1と等しく傾斜した直線L1が得られる。この時、標準的な体格の人のアイポジションP0を通り車両2の上下方向(図5(b)においてy軸方向)に延びる直線Y1と前記直線L1との交点が搭乗者のアイポジションP1として推定される。図5(b)では、サンバイザ本体10が前進するように調整された場合を図示しているが、サンバイザ本体10が後退するように調整された場合でも同様にしてアイポジションPが推定される。即ち、標準的な体格の人のアイポジションP0を通り車両2の上下方向に延びる直線Y1と、サンバイザ本体10の先端位置Sとその時の入射光の上下方向の入射角度θとから得られる直線L1との交点が搭乗者のアイポジションP1として推定される。
1回目のサンバイザ本体10の位置調整後に推定したアイポジションP1が、搭乗者が最適と感じるアイポジションPとはずれていた場合(搭乗者が変わった場合や、1回目のサンバイザ本体10の位置調整が適切ではなかった場合等)には、再度、搭乗者のアイポジションPを推定する必要がある。一例として、入射光の入射角度が入射角度θ1から入射角度θ2に変化し、搭乗者のアイポジションPの推定が必要となった場合について図5(c)を用いて説明する。
図5(c)に示すように、入射光の入射角度が入射角度θ1から入射角度θ2に変化し、搭乗者によりサンバイザ本体10の位置が更に前進するように調整されたとする(2回目の調整)。すると、移動後のサンバイザ本体10の先端位置S2を通り、入射角度θ2と等しく傾斜した直線L2が得られる。この時、1回目の調整により得られた直線L1と、2回目の調整により得られた直線L2との交点が搭乗者のアイポジションP2として推定される。
車両用サンバイザ装置1を初めて使用する場合や、データ用RAM16に記憶されているデータ(サンバイザ本体10の先端位置Sと、その時の入射光の入射角度θ)が消去された直後は、図5(b)に示す1回目の調整を行った際のようにアイポジションPが推定される。そして、サンバイザ本体10の位置調整がm回(mは2以上の自然数)行われた場合には、図5(c)に示す2回目の調整を行った際のようにアイポジションPが推定される。即ち、m回目の調整で得られた直線L2と、(m−1)回目の調整で得られた直線L1との交点が搭乗者のアイポジションP2として推定される。
上記の方法により、正常なアイポジションPが推定された場合は問題無いが、アイポジションPが異常に推定されることもある。ここで、推定されたアイポジションPが正常か否かを判断する方法について説明する。推定されたアイポジションPが正常か否かの判断は、2本の直線Lの交点が正常な位置にあるか否か(即ち、その交点をアイポジションとして推定した場合にサンバイザ本体10による遮光制御が可能な位置にあるか否か)を判断することにより行われる。
図6に示す直線Kはサンバイザ本体10の先端位置Sの軌跡を示している。そして、図6において入射光は直線Kの右側から車両2内に入射する。即ち、直線Kの右側の斜線で示されるエリアGは車両2の外である。よって、図6に示すように、m回目の調整を行った際に、m回目の調整で得た直線L4と、(m−1)回目の調整で得た直線L3との交点P3が、車両2の外であるエリアG内に位置する場合には、CPU18は、その交点P3、即ちアイポジションを異常と判断する。尚、直線L3は、図6において、サンバイザ本体10の先端位置S3を通り、入射光の上下方向の入射角度θ3と等しく傾斜した直線であり、直線L4は、サンバイザ本体10の先端位置S4を通り、入射光の上下方向の入射角度θ4と等しく傾斜した直線である。
また、直線L3と直線L4との交点が、完全に後退された状態のサンバイザ本体10の先端位置Tより上方(図6において一点鎖線30より上方)に位置する場合にも、CPU18は、その交点、即ちアイポジションを異常と判断する。更に、直線L3と直線L4との交点が、完全に進出された状態のサンバイザ本体10の先端位置Bより下方(図6において一点鎖線31よりも下方)に位置する場合にも、CPU18は、その交点、即ちアイポジションを異常と判断する。そして、CPU18は、直線L3と直線L4との交点が、車室内(図6において直線Kの左側)に位置すると共に、完全に後退された状態のサンバイザ本体10の先端位置Tより下方且つ完全に進出された状態のサンバイザ本体10の先端位置Bより上方に位置する場合には、その交点、即ちアイポジションを正常と判断する。
次に、上記のように構成された車両用サンバイザ装置1の動作について説明する。
車両2の図示しないイグニッションスイッチがオンされると、車両用サンバイザ装置1の図示しない電源スイッチがオンされる。車両用サンバイザ装置1の電源スイッチがオンされた直後は、車両用サンバイザ装置1は、自動/手動切替スイッチ21によりオードモードが選択された状態と同じ状態で遮光制御を行う。
自動/手動切替スイッチ21によりオートモードが選択されている場合において、推定された搭乗者のアイポジションPがアイポジション用RAM17に記憶されている場合には、該アイポジションPに基づき入射光の入射角度θに応じて制御マップをもとに遮光制御が行われる。アイポジション用RAM17に推定されたアイポジションPが記憶されていない場合には、ROM15に記憶されている標準的な体格の人のアイポジションP0に基づき入射光の入射角度θに応じて制御マップをもとに遮光制御が行われる。
オートモード選択中に制御装置7によって作動されたサンバイザ本体10の位置が適切でない場合には、搭乗者は、手動操作スイッチ22を操作して、サンバイザ本体10の位置を適切な位置に調整すべく前進若しくは後退させる。手動操作スイッチ22が操作されると、車両用サンバイザ装置1はマニュアルモードにモード変更される。
サンバイザ本体10の位置の調整後、搭乗者により修正スイッチ23が操作されると、調整後のサンバイザ本体10の先端位置Sと、その時の入射光の入射角度θがデータ用RAM16に記憶される。そして、CPU18は、データ用RAM16に記憶された2組の先端位置Sと入射角度θとから得られる2本の直線Lの交点を搭乗者のアイポジションPとして推定する。この時、CPU18により、推定したアイポジションPが異常が否かが判断される。推定したアイポジションPが異常と判断された場合には、異常な交点を形成する2本の直線Lのうち、古い方の直線Lを決定するデータ(先端位置Sと入射角度θ)がデータ用RAM16から消去される。そして、再度搭乗者のアイポジションPの推定が行われる。推定されたアイポジションPは、アイポジション用RAM17に記憶される。以後、CPU18は、オートモードが選択されている場合には、推定されたアイポジションPに基づき入射光の入射角度θに応じて制御マップをもとに遮光制御を行う。
修正スイッチ23操作後でも、アイポジション用RAM17に記憶されたアイポジションPをもとに制御マップに基づいて行われる遮光制御が適切でない場合には、搭乗者は、再度手動操作スイッチ22を操作してサンバイザ本体10の位置を調整し、修正スイッチ23を操作する。
搭乗者が変わった場合等に破棄スイッチ24が操作されると、データ用RAM16に記憶されていたデータ、及びアイポジション用RAM17に記憶されていた推定されたアイポジションPが消去される。破棄スイッチ24が操作された直後であってオートモードが選択されている場合には、ROM15に記憶されている標準的な体格の人のアイポジションP0をもとに遮光制御が行われる。
上記したように、本実施形態によれば、以下の効果を有する。
(1)アイポジションPは、アイポジション用RAM17にデータが記憶されていない場合には、ROM15に記憶されたアイポジションP0と、搭乗者にとって適切に遮光が行われる位置に位置するサンバイザ本体10の先端位置S1を通り入射光の入射角度θ1と等しく傾斜した直線L1とを用いて推定される。また、サンバイザ本体10の位置が2回以上調整された場合には、アイポジションPは、搭乗者によって適切に異なる2つの位置に調整されたサンバイザ本体10の先端位置S(S1,S2等)を通り調整時の入射光の入射角度θ(θ1,θ2)と等しく傾斜した2本の直線L(L1,L2等)を用いて推定される。即ち、サンバイザ本体10の先端位置Sと、入射光の入射角度θが特定されれば、CPU18による演算により搭乗者のアイポジションPを容易に推定することができる。また、搭乗者の実際のアイポジションと、サンバイザ本体10の停止位置及び入射光の入射角度θとは密接に関係している。よって、搭乗者によって調整されたサンバイザ本体10の先端位置Sとその時の入射光の入射角度θとに基づいて搭乗者のアイポジションを推定することにより、推定したアイポジションP1,P2をより搭乗者の実際のアイポジションに近い位置とすることができる。また、入射光による搭乗者の眩惑を防止するためには搭乗者の実アイポジションOに入射光が当たらないようにすればよいため、推定したアイポジションPに応じて遮光を行うことで、適切な遮光制御を行うことができる。また、搭乗者のアイポジションPを推定するために、カメラ等を必要としないため、安価で簡単な構成とすることができる。
(2)推定されたアイポジションPが異常であった場合(エリアGに位置する場合)、アイポジションPと推定される交点P3を形成する2本の直線Lのうち古い方の直線L3を決定するデータ(サンバイザ本体10の先端位置S3、及びその時の入射光の入射角度θ3)がデータ用RAM16から消去される。従って、異常なアイポジションPに基づいて遮光制御が行われることが防止される。また、交点を形成する直線Lのうち古い方の直線L3を決定するデータをデータ用RAM16から消去するため、再度推定するアイポジションPに搭乗者の最新の状態が反映され易い。
(3)制御装置7は、搭乗者が、サンバイザ本体10を適切な位置に調整した後、修正スイッチ23を操作することにより搭乗者のアイポジションPの推定を行う。従って、搭乗者がアイポジションの推定を希望する時のみアイポジションPの推定が行われるため、搭乗者の好みに応じた遮光制御を行うことができる。
(4)車両用サンバイザ装置1は、データ用RAM16に記憶されたデータと、アイポジション用RAM17に記憶された推定したアイポジションPとを消去するための破棄スイッチ24を備えている。従って、搭乗者が変わっても、前の搭乗者のために推定されたアイポジションPの影響を受けることなく、次の搭乗者のアイポジションPの推定を行うことができる。その結果、車両用サンバイザ装置1は、搭乗者毎に適した遮光制御を行うことができる。
(第2実施形態)
以下、本発明を具体化した第2実施形態を図面に従って説明する。尚、上記第1実施形態と同一の構成については、同一の符号を付してその説明を省略する。
本実施形態では、車両用サンバイザ装置1におけるアイポジションPの推定方法が上記第1実施形態と異なる。本実施形態では、サンバイザ本体10の先端位置Sを通り、入射光の上下方向の入射角度θと等しく傾斜した直線Lを3本用いて搭乗者のアイポジションPを推定する。従って、本実施形態では、データ用RAM16は、3つのデータボックスを備えており、各データボックスには、サンバイザ本体10の先端位置Sと、その時の入射光の上下方向の入射角度θとのデータが記憶される。
本実施形態におけるアイポジションPの推定方法を説明する。
1回目及び2回目のサンバイザ本体10の位置調整後は、図5(b)(c)に示されるように、上記第1実施形態と同様にアイポジションPを推定する。そして、2回目のサンバイザ本体10の位置調整後に推定されたアイポジションPが、搭乗者が最適と感じるアイポジションPとはずれていた場合(搭乗者が変わった場合や、2回目のサンバイザ本体10の位置調整が適切ではなかった場合等)には、再度搭乗者のアイポジションPを推定する必要がある。一例として、入射光の入射角度が入射角度θ6に変化し、搭乗者のアイポジションPの推定が必要となった場合について、図7を用いて説明する。
図7に示すように、入射角度θ6の入射光が入射した時に、搭乗者によって3回目の調整が行われ、サンバイザ本体10が後退するように位置調整されたとする。すると、移動後のサンバイザ本体10の先端位置S6を通り、入射角度θ6と等しく傾斜した直線L6が得られる。ここで、車両2の前後方向をx軸とし、車両2の上下方向をy軸とする任意のx−y座標平面を考える。1回目から3回目の調整により得られた直線L1,L2,L6は、x−y座標平面上において、3つの交点P6,P7,P8を形成する。そして、この交点P6,P7,P8の座標値(x6,y6)(x7,y7)(x8,y8)を平均して得られる座標値(x9,y9)の位置が搭乗者のアイポジションP9として推定される。
車両用サンバイザ装置1を初めて使用する場合や、データ用RAM16に記憶されていた直線Lのデータが消去された直後、2回目までの調整の際には、上記第1実施形態と同様に搭乗者のアイポジションPの推定が行われる。そして、調整がi回(iは3以上の自然数)行われた場合には、図7に示す3回目の調整を行った際のようにアイポジションPが推定される。即ち、i回目の調整で得られた直線L6と、(m−1)回目の調整で得られた直線L2と、(m−2)回目の調整で得られた直線L1とにより形成される3つの交点P6,P7,P8の座標値(x6,y6)(x7,y7)(x8,y8)を平均して得られる座標値(x9,y9)の位置が搭乗者のアイポジションPとして推定される。
尚、異常なアイポジションPの推定を避けるため、3本の直線Lにより形成される交点のうち異常位置にあるものを省いて交点の座標値を平均する。ここで、3本の直線により得られた交点が正常な位置にあるか否かを判断する方法について説明する。
図8には、i回目の調整で得た直線L12と、(i−1)回目の調整で得た直線L11と、(i−2)回目の調整で得た直線L10とが示されている。図8では、直線L11と直線L12とにより形成される交点P10が、サンバイザ本体10の先端位置Sの軌跡である直線Kを境に車両2の外となるエリアGに位置している。この時、直線L11と直線L12により形成される交点P10が異常な位置にあると判断される。即ち、3本の直線Lにより形成される交点のうち、車両2の外となるエリアGに位置する交点がある場合、エリアGに位置する交点を異常な位置にあると判断する。また、3本の直線Lにより形成される交点のうち、完全に後退されたサンバイザ本体10の先端位置Tより上方(図8において一点鎖線30より上方)に位置する交点、または完全に進出されたサンバイザ本体10の先端位置Bより下方(図8において一点鎖線31より下方)に位置する交点も異常な位置にあると判断される。そして、直線L10,L11,L12の交点が、車室内(図8において直線Kの左側)に位置すると共に、完全に後退された状態のサンバイザ本体10の先端位置Tより下方且つ完全に進出された状態のサンバイザ本体10の先端位置Bより上方に位置する場合には、その交点は正常な位置にあると判断される。
次に、上記のように搭乗者のアイポジションPの推定を行う車両用サンバイザ装置1の動作において、上記第1実施形態と異なる特徴的な動作について説明する。
オートモード選択中に制御装置7によって作動されたサンバイザ本体10の位置が適切でない場合には、搭乗者は、手動操作スイッチ22を操作して、サンバイザ本体10の位置を適切な位置に調整すべく前進若しくは後退させる。サンバイザ本体10の位置の調整後、搭乗者により修正スイッチ23が操作されると、調整後のサンバイザ本体10の先端位置Sと、その時の入射光の入射角度θがデータ用RAM16に記憶される。そして、CPU18は、データ用RAM16に記憶された3組のデータ(サンバイザ本体10の先端位置Sとその時の入射角度θ)から得られる3本の直線Lをもとに搭乗者のアイポジションPを推定する。この時、CPU18により、3本の直線Lが形成する交点が異常な位置にあるか否かが判断される。CPU18によって交点が異常な位置にあると判断された場合、その異常な位置にある交点を形成する2本の直線Lのうち、古い方の直線Lを決定するデータ(先端位置Sと入射角度θ)がデータ用RAM16から消去される。そして、再度アイポジションPの推定が行われる。再度アイポジションPの推定を行う場合は、データ用RAM16に記憶されている2つのデータ(先端位置Sと入射角度θ)により決定される2本の直線Lの交点が搭乗者のアイポジションPとして推定される。推定されたアイポジションPは、アイポジション用RAM17に記憶される。以後、CPU18は、搭乗者によりオートモードが選択されている場合には、推定されたアイポジションPに基づき入射光の入射角度θに応じて制御マップをもとに遮光制御を行う。
上記したように、本実施形態によれば、前記第1実施形態の効果の(3),(4)の効果に加えて、以下の効果を有する。
(1)アイポジションPは、サンバイザ本体10の位置が3回以上調整された場合は、搭乗者によって異なる複数の位置に調整されたサンバイザ本体10の先端位置S(S1,S2,S6等)を通り入射光の入射角度θ(θ1,θ2,θ6等)と等しく傾斜した3本の直線L(L1,L2,L6等)を用いて推定される。即ち、サンバイザ本体10の先端位置Sと、入射光の入射角度θが特定されれば、CPUによる演算により搭乗者のアイポジションPを推定することができる。また、本実施形態では、前記第1実施形態よりも1本多く直線Lを用いて搭乗者のアイポジションPを推定していることから、より搭乗者が求めるアイポジションPに近い位置をアイポジションPとして推定することができる。また、入射光による搭乗者の眩惑を防止するためには搭乗者の実アイポジションOに入射光が当たらないようにすればよいため、推定したアイポジションPに応じて遮光を行うことで、適切な遮光制御を行うことができる。また、搭乗者のアイポジションPを推定するために、カメラ等を必要としないため、安価で簡単な構成とすることができる。
(2)アイポジションPを推定する際、3本の直線Lにより形成される交点P10が車両2の外に該当するエリアGに位置する場合、エリアGに位置する交点を形成する2本の直線L11,L12のうち古い方の直線L11を決定するデータ(先端位置S、及び入射角度θ)がデータ用RAM16から消去される。従って、異常なアイポジションPに基づいて遮光制御が行われることが防止される。また、交点を形成する直線L11,L12のうち古い方の直線L11を決定するデータがデータ用RAM16から消去されるため、再度推定するアイポジションPに搭乗者の最新の状態を反映し易い。
尚、本発明の実施形態は、以下のように変更してもよい。
○上記各実施形態では、サンバイザ本体10の進退動作は、5段階で段階的に行われているが、これに限らない。例えば、サンバイザ本体10の進退動作は、4段階以下行われてもよいし、6段階以上で行われてもよい。サンバイザ本体10の進退動作を4段階以下で行うと、CPU18による制御を容易に行うことができる。また、6段階以上で行うと、サンバイザ本体10の進退動作がより細やかとなり、搭乗者にとってより快適な遮光制御を行うことができる。
○上記各実施形態では、車両用サンバイザ装置1は、破棄スイッチ24を備えているが、破棄スイッチ24を備えない構成であってもよい。
○上記各実施形態では、1回目のサンバイザ本体10の位置調整後は、標準的な体格の人のアイポジションP0を通り、車両2の上下方向に延びる直線Y1と直線L1との交点を搭乗者のアイポジションP1として推定しているが、これに限らない。例えば、図9に示すように、第1の直線としての直線L1と、アイポジションP0を通り前記直線L1と直交する第2の直線としての直線Y2との交点を搭乗者のアイポジションP11として推定してもよい。
○上記第1実施形態では、サンバイザ本体10の位置調整において、2回目からは、2本の直線L1,L2の交点がアイポジションP2として推定されるが、これに限らない。毎回1回目の調整後のように、ROM15に記憶された標準的な体格の人のアイポジションP0を通り車両2の上下方向に延びる直線Y1と直線Lとの交点が搭乗者のアイポジションPとして推定されてもよい。
○上記第1実施形態では、車両用サンバイザ装置1は、修正スイッチ23を備えているが、修正スイッチ23を備えない構成であってもよい。例えば、手動操作スイッチ22によりサンバイザ本体10の位置が調整された後、一定時間(例えば、15秒)が経過すると、自動的にCPU18によりアイポジションPの推定が行われるようにする。この場合、CPU18が指示手段としての役割を果たすことになる。このように構成すると、搭乗者がアイポジションPの推定を指示する手間を省くことができ、車両用サンバイザ装置1の操作性が向上する。
○上記第2実施形態では、サンバイザ本体10の先端位置Sを通りその時の入射光の入射角度θと等しく傾斜した直線Lを3本用いて搭乗者のアイポジションPを推定している。しかしながら、アイポジションPを推定する際に用いる直線Lの本数は、n本(nはn>2の自然数)であればよい。例えば、図10に示すように、n=5の場合には、5本の直線L21〜L25が形成する複数個の交点の座標値を平均した座標値の位置が搭乗者のアイポジションP20として推定される。このようにすると、より多くの直線Lを利用してアイポジションPが推定されるため、より搭乗者が適切と感じるアイポジションPに近い位置にアイポジションPを推定することができる。その結果、CPU18は、推定したアイポジションPに応じて、より適切な遮光制御を行うことができる。
○上記各実施形態では、CPU18は、推定されたアイポジションPに基づき入射光の入射角度θに応じて制御マップをもとに遮光制御を行っている。しかしながら、CPU18は、制御マップを用いることなく遮光制御を行ってもよい。ここで、図11を用いて制御マップを利用しない場合における遮光制御について説明する。図11は、車両2の前後方向をx軸とし、車両2の上下方向をy軸とする任意のx−y座標平面を示している。そして、このx−y座標平面において、推定されたアイポジションP30の座標値を(x30,y30)とする。また、完全に後退された状態にあるサンバイザ本体10の先端位置Tの座標値を(x31,y31)とし、完全に進出された状態にあるサンバイザ本体10の先端位置Bの座標値を(x32,y32)とする。入射角度θ8(上下方向の入射角度)の入射光が前記測定範囲Aに入射した場合に、最適な進出量となる位置まで進出された状態のサンバイザ本体10の先端位置S8の座標値を(x33,y33)とする。
サンバイザ本体10の先端位置S8は、サンバイザ本体10の先端の軌跡が直線を描く場合には、サンバイザ本体10の先端位置の軌跡を表す直線Kと、推定されたアイポジションP30を通ると共に入射光の入射角度θ8と等しく傾斜した直線L34との交点になると考えられる。そこで、まず、完全に後退されたサンバイザ本体10の先端位置T、最大に進出されたサンバイザ本体10の先端位置B、及び最適な進出量となる位置まで進出されたサンバイザ本体10の先端位置S8の座標値を用いてサンバイザ本体10の先端位置の軌跡を表す直線Kを表すと、次式のようになる。
Figure 2005329936
また、推定されたアイポジションP30を通ると共に入射光の入射角度θ8と等しく傾斜した直線L34は、推定されたアイポジションP30、及び最適な進出量となる位置まで進出されたサンバイザ本体10の先端位置S8の座標値を用いると次式のように表される。
Figure 2005329936
そして、これら2つの式(1)(2)を解くと、最適な進出量となる位置まで進出されたサンバイザ本体10の先端位置S8の座標値(x33,y33)が得られる。
Figure 2005329936
Figure 2005329936
従って、サンバイザ本体10の先端位置S8の座標値(x33,y33)は、変数である入射光の入射角度θ8及び推定されたアイポジションP30の座標値(x30,y30)が決まると、式(3)(4)を用いることにより算出される。
CPU18は、入射光の入射角度θ8及び推定されたアイポジションP30の座標値(x30,y30)に応じて、随時サンバイザ本体10が最適な進出量となるサンバイザ本体10の先端位置S8の座標値(x33,y33)を算出する。そして、CPU18は、算出したサンバイザ本体10の先端位置S8の座標値(x33,y33)の位置にサンバイザ本体10の先端が配置されるように遮光制御を行う。
このように構成すると、僅かな入射角度θ8の変化、及び僅かなアイポジションP30の位置変化が、サンバイザ本体10の進出量に反映される。そのため、CPU18は、より一層アイポジションP30の位置に応じた遮光制御を行うことができる。また、上記各実施形態のように制御マップを用いてサンバイザ本体10の進出量が段階的に制御されるわけではないため、必要以上にサンバイザ本体10が進出されることが防止される。その結果、搭乗者は、サンバイザ本体10による遮光が行われている状態において、上記各実施形態と比べてより広い視界を得ることが可能となる。
尚、図11を用いて説明した上記の例では、サンバイザ本体10の先端位置の軌跡は、直線Kにより表されている。しかしながら、サンバイザ本体10の先端位置が曲線状の軌跡を描く場合も同様に遮光制御を行うことができる。即ち、完全に後退されたサンバイザ本体10の先端位置、最大に進出されたサンバイザ本体10の先端位置、及び最適な進出量となる位置まで進出された状態のサンバイザ本体10の先端位置等の座標値を用いて、サンバイザ本体10の先端が描く軌跡の曲線を求める。そして、CPU18は、当該曲線と、推定されたアイポジションP30を通ると共に入射光の入射角度θ8と等しく傾斜した直線L34との交点を求め、その交点の位置にサンバイザ本体10の先端が配置されるように遮光制御を行えばよい。
○上記各実施形態では、手動操作スイッチ22を操作して搭乗者がサンバイザ本体10の位置を調整した後に、修正スイッチ23を操作することによりCPU18によってアイポジションPの推定が行行われている。しかしながら、手動操作スイッチ22を操作してサンバイザ本体10の位置を調整した後でなくても、搭乗者は、修正スイッチ23を操作することによりいつでもCPU18によるアイポジションPの推定を行うことができる。
○上記各実施形態では、受光センサ6は、測定範囲A内に入射光が入射すると、その入射光の強度と、上下方向の入射角度及び左右方向の入射角度とに応じた入射光検出信号を制御装置7に出力する。そして、制御装置7にて入射光の強度と、上下方向の入射角度及び左右方向の入射角度とが検出される。しかしながら、受光センサ6にて入射光の強度と、上下方向の入射角度及び左右方向の入射角度とが検出され、その検出結果が制御装置7に出力される構成であってもよい。
○上記各実施形態では、車両用サンバイザ装置1は運転者を対象として配設されているが、助手席に座る搭乗者を対象として配設されてもよい。
上記各実施形態から把握できる技術的思想を以下に記載する。
(イ)請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の車両用サンバイザ装置において、搭乗者が前記サンバイザ本体の位置を調整するマニュアルモード、及び前記制御装置が前記サンバイザ本体の位置を調節するオートモードのいずれか一方を選択するための選択手段を備え、前記制御装置は、前記マニュアルモード選択中に搭乗者によって調整された前記サンバイザ本体の停止位置とその時の前記入射光の入射角度とに基づいて前記搭乗者のアイポジションを推定し、前記オートモードが選択されている場合には、推定した前記アイポジションに応じて遮光制御を行うことを特徴とする車両用サンバイザ装置。
このように構成すると、搭乗者は、サンバイザ本体による遮光をマニュアルモード及びオートモードの何れのモードで行うかを選択することができる。また、制御装置は、マニュアルモード時に搭乗者によって調整されたサンバイザ本体の停止位置とその時の入射光の入射角度とに基づいてアイポジションを推定するため、推定したアイポジションを、より搭乗者の実際のアイポジションに近い位置とすることができる。
(ロ)請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載の車両用サンバイザ装置において、搭乗者が前記サンバイザ本体の位置を調整するマニュアルモード、及び前記制御装置が前記サンバイザ本体の位置を調整するオートモードのいずれか一方を選択するための選択手段と、前記制御装置に対して前記搭乗者のアイポジションの推定を指示するための指示手段とを備え、前記制御装置は、前記指示手段の指示により、その時のサンバイザ本体の停止位置とその時の前記入射光の入射角度とに基づいて前記搭乗者のアイポジションを推定し、前記オートモードが選択されている場合には、推定した前記アイポジションに応じて遮光制御を行うことを特徴とする車両用サンバイザ装置。
このように構成すると、搭乗者は、サンバイザ本体による遮光をマニュアルモード及びオートモードの何れのモードで行うかを選択することができる。また、車両用サンバイザ装置は、指示手段を備えていることから、搭乗者が指示手段を操作することにより、搭乗者はいつでも制御装置にアイポジションを推定させることができる。更に、制御装置は、マニュアルモード時に搭乗者によって調整されたサンバイザ本体の停止位置とその時の入射光の入射角度とに基づいてアイポジションを推定するため、推定したアイポジションを、より搭乗者の実際のアイポジションに近い位置とすることができる。
車両用サンバイザ装置を示す模式図。 車両用サンバイザ装置の構成を示すブロック図。 (a)は左右方向の測定範囲を示す図、(b)は上下方向の測定範囲を示す図。 サンバイザ本体の先端位置を通りその時の入射光の入射角度と等しく傾斜した直線を示す図。 (a)は標準的な体格の人のアイポジションを示す図、(b)は1回目の調整後におけるアイポジションの推定方法を示す図、(c)は2回目の調整後におけるアイポジションの推定方法を示す図。 第1実施形態において、異常な交点(アイポジション)の判断方法を示す図。 第2実施形態におけるアイポジションの推定方法を示す図。 第2実施形態において、交点が異常な位置にあるか否かを判断する判断方法を示す図。 別例のアイポジションの推定方法を示す図。 別例のアイポジションの推定方法を示す図。 別例の遮光制御の方法を示す図。
符号の説明
2…車両、5…遮光装置、6…受光センサ、7…制御装置、10…サンバイザ本体、21…選択手段としての自動/手動切替スイッチ、22…手動操作スイッチ、23…指示手段としての修正スイッチ、24…破棄手段としての破棄スイッチ、G…領域としてのエリア、K…サンバイザ本体の先端位置の軌跡を表す線としての直線、L,L1,L2,L3,L4,L6,L10,L11,L12,L21,L22,L23,L25,L34…サンバイザ本体の先端位置を通りその時の入射光の入射角度と等しく傾斜した直線、P,P1,P2,P9,P11,P20,P30…アイポジション、P0…基準アイポジションとしての標準的な体格の人のアイポジション、P6,P7,P8,P10…交点、S,S0,S1,S2,S3,S4,S6,S8…先端位置、Y1…基準アイポジションを通り車両の上下方向に沿って延びる直線、Y2…第2の直線としての直線、θ,θ1,θ2,θ3,θ4,θ6,θ8…入射角度。

Claims (11)

  1. 入射光を遮るために設けられるサンバイザ本体を有する遮光装置と、
    前記入射光の入射角度を検出するための入射光検出信号を出力する受光センサと、
    前記入射光検出信号に基づいて前記入射光の入射角度を特定して、前記遮光装置により前記入射光を遮る遮光制御を行う制御装置と
    を備えた車両用サンバイザ装置であって、
    前記制御装置には、基準アイポジションが記憶されており、
    前記制御装置は、前記基準アイポジションを通り車両の上下方向に沿って延びる直線と、搭乗者にとって適切に遮光が行われる位置に位置する前記サンバイザ本体の先端位置を通り特定した前記入射角度と等しく傾斜した直線との交点を前記搭乗者のアイポジションとして推定し、推定した前記アイポジションに応じて遮光制御を行うことを特徴とする車両用サンバイザ装置。
  2. 入射光を遮るために設けられるサンバイザ本体を有する遮光装置と、
    前記入射光の入射角度を検出するための入射光検出信号を出力する受光センサと、
    前記入射光検出信号に基づいて前記入射光の入射角度を特定して、前記遮光装置により前記入射光を遮る遮光制御を行う制御装置と
    を備えた車両用サンバイザ装置であって、
    前記制御装置には、基準アイポジションが記憶されており、
    前記制御装置は、搭乗者にとって適切に遮光が行われる位置に位置する前記サンバイザ本体の先端位置を通り特定した前記入射角度と等しく傾斜した第1の直線と、前記基準アイポジションを通り前記第1の直線と直交する第2の直線との交点を前記搭乗者のアイポジションとして推定し、推定した前記アイポジションに応じて遮光制御を行うことを特徴とする車両用サンバイザ装置。
  3. 入射光を遮るために設けられるサンバイザ本体を有する遮光装置と、
    前記入射光の入射角度を検出するための入射光検出信号を出力する受光センサと、
    前記入射光検出信号に基づいて前記入射光の入射角度を特定して、前記遮光装置により前記入射光を遮る遮光制御を行う制御装置と
    を備えた車両用サンバイザ装置であって、
    前記制御装置は、搭乗者によって異なる2つの位置に調整された前記サンバイザ本体の先端位置を通り調整時の前記入射角度と等しく傾斜した2本の直線を用い、2本の前記直線の交点を前記搭乗者のアイポジションとして推定し、推定した前記アイポジションに応じて遮光制御を行うことを特徴とする車両用サンバイザ装置。
  4. 入射光を遮るために設けられるサンバイザ本体を有する遮光装置と、
    前記入射光の入射角度を検出するための入射光検出信号を出力する受光センサと、
    前記入射光検出信号に基づいて前記入射光の入射角度を特定して、前記遮光装置により前記入射光を遮る遮光制御を行う制御装置と
    を備えた車両用サンバイザ装置であって、
    前記制御装置は、車両の前後方向をx軸とし、車両の上下方向をy軸とするx−y座標平面において、搭乗者によって異なる複数の位置に調整された前記サンバイザ本体の先端位置の座標を通り調整時の前記入射角度と等しく傾斜したn本(nは3以上の自然数)の直線を用い、n本の前記直線が形成する交点の座標値を平均して得られる座標値の位置を搭乗者のアイポジションとして推定し、推定した前記アイポジションに応じて遮光制御を行うことを特徴とする車両用サンバイザ装置。
  5. 請求項4に記載の車両用サンバイザ装置において、
    前記直線は、前記搭乗者が前記サンバイザ本体の位置を調整した際の前記サンバイザ本体の先端位置と、その時の前記入射角度とのデータにより決定され、
    前記制御装置は、前記アイポジションを推定する度に前記データを記憶すると共に、前記直線の交点が、前記サンバイザ本体の先端位置の軌跡を表す線を境として前記車両の外に該当する領域に位置する場合には、当該交点を形成する2本の前記直線のうち古い方の前記直線を決定する前記データを消去し、残りの前記データにより決定される前記直線を用いて搭乗者のアイポジションを推定することを特徴とする車両用サンバイザ装置。
  6. 入射光を遮るために設けられるサンバイザ本体を有する遮光装置と、
    前記入射光の入射角度を検出する受光センサと、
    前記入射光の入射角度に応じて前記遮光装置により前記入射光を遮る遮光制御を行う制御装置と
    を備えた車両用サンバイザ装置であって、
    搭乗者が前記サンバイザ本体の位置を調整するマニュアルモード、及び前記制御装置が前記サンバイザ本体の位置を調節するオートモードのいずれか一方を選択するための選択手段を備え、
    前記制御装置は、前記マニュアルモード選択中に搭乗者によって調整された前記サンバイザ本体の停止位置とその時の前記入射光の入射角度とに基づいて前記搭乗者のアイポジションを推定し、前記オートモードが選択されている場合には、推定した前記アイポジションに応じて遮光制御を行うことを特徴とする車両用サンバイザ装置。
  7. 入射光を遮るために設けられるサンバイザ本体を有する遮光装置と、
    前記入射光の入射角度を検出する受光センサと、
    前記入射光の入射角度に応じて前記遮光装置により前記入射光を遮る遮光制御を行う制御装置と
    を備えた車両用サンバイザ装置であって、
    搭乗者が前記サンバイザ本体の位置を調整するマニュアルモード、及び前記制御装置が前記サンバイザ本体の位置を調整するオートモードのいずれか一方を選択するための選択手段と、
    前記制御装置に対して前記搭乗者のアイポジションの推定を指示するための指示手段と
    を備え、
    前記制御装置は、前記指示手段の指示により、その時のサンバイザ本体の停止位置とその時の前記入射光の入射角度とに基づいて前記搭乗者のアイポジションを推定し、前記オートモードが選択されている場合には、推定した前記アイポジションに応じて遮光制御を行うことを特徴とする車両用サンバイザ装置。
  8. 請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の車両用サンバイザ装置において、
    前記搭乗者が、調整手段を用いて前記サンバイザ本体を適切な位置に調整した後、前記制御装置に対して該搭乗者のアイポジションの推定を指示するための指示手段を備えていることを特徴とする車両用サンバイザ装置。
  9. 請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載の車両用サンバイザ装置において、
    前記制御装置は、前記搭乗者が前記サンバイザ本体を適切な位置に調整した後、一定時間が経過すると、前記搭乗者のアイポジションを推定することを特徴とする車両用サンバイザ装置。
  10. 請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載の車両用サンバイザ装置において、
    前記制御装置は、推定した前記アイポジションを記憶する記憶部を備え、
    前記記憶部に記憶された推定した前記アイポジションを消去するための破棄手段を備えていることを特徴とする車両用サンバイザ装置。
  11. 請求項1乃至請求項10のいずれか1項に記載の車両用サンバイザ装置において、
    前記制御装置は、前記サンバイザ本体の先端位置の軌跡を表す線と、前記アイポジションを通り前記入射光の入射角度に等しく傾斜した直線との交点の位置に前記サンバイザ本体の先端が配置されるように前記サンバイザ本体を移動させて前記遮光制御を行うことを特徴とする車両用サンバイザ装置。
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