JP3645714B2 - カーナビゲーション装置画面の傾斜度制御装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インストルメントパネルに配置されるカーナビゲーション装置の画面の傾斜角を運転手の体型もしくは姿勢及び日射状況に応じて制御するためのカーナビゲーション装置画面の傾斜度制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
カーナビゲーション装置の画面は、車両メータのようにフードで上方をカバーされてその奥に配置するようにはなっていないために、画面を運転者の視線に直交する見易い位置から日射状況に応じて手動或は電動により画面を傾斜させるようになった支持構造が周知である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような調整は運転中に行うことはできないことに鑑みて、日射状況に応じて画面の傾斜位置を自動的に調整可能にするカーナビゲーション装置画面の傾斜度制御装置を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、この目的を達成するために、請求項1により、インストルメントパネルに配置されたカーナビゲーション装置の画面の傾斜角を運転者の体型及び日射状況に応じて制御するためのカーナビゲーション装置画面の傾斜度制御装置において、インストルメントパネルに設けられるカーナビゲーション装置を車両前後方向にモータで回動させる支持機構で支持し、またカーナビゲーション装置もしくはその周辺に日射センサを配置すると共に、運転者に適合するように位置調整された運転席のシート位置センサの検知信号を基に運転者のアイポイントを検出するアイポイント検出手段と、時刻及び日付データを入力として季節に対応した太陽の高さを判断する太陽位置判断手段と、アイポイントに適合する画面の通常傾斜角を算出して、この通常傾斜角に対応してそれぞれ下向きになる昼間日射用傾斜角及びサイド日射用傾斜角を算出する傾斜角算出手段と、モータを駆動制御するモータ制御回路と、このモータ制御回路に対して通常傾斜角、昼間日射用傾斜角、サイド日射用傾斜角及び画面をフロントガラスに映さない夜間用傾斜角のいずれかを設定する傾斜角設定手段とをモータに付属させ、傾斜角設定手段は、太陽位置判断手段が判断した太陽高を高いと判断し、かつ日射センサの検知信号が晴天に相当するレベルを上廻る場合に昼間日射用傾斜角に設定し、また側方から日が差し込む可能性がある程度に太陽高を低いと判断し、かつ日射センサの検知信号が晴天に相当するレベルを上廻る場合にサイド日射用傾斜角に設定し、さらに太陽位置判断手段又はヘッドライトの作動信号を基に夜間と判断された場合に夜間用傾斜角に設定することを特徴とする。
【0005】
アイポイント検出手段は、運転席の前後位置或はリクライニング角等の位置設定状態を検出して運転者の体型及び着座姿勢に対応したアイポイントを検出する。傾斜角算出手段は、アイポイントからの視線に適合する画面の傾斜角を算出すると共に、この通常傾斜角に対応して昼間日射による反射を回避する相対的に下向きになる昼間日射用傾斜角及びサイド日射による反射を回避するサイド日射用傾斜角を算出する。サイド日射用傾斜角は、画面を見る目に直射光が入射しないようにする。傾斜角設定手段は、太陽高を高いと判断し、かつ日射センサの検知信号が晴天に相当するレベルを上廻る場合には、モータ制御回路を介してモータにより昼間日射用傾斜角に画面を設定する。側方から日が差し込む可能性がある程度に太陽高が低いと判断し、かつ日射センサの検知信号が晴天に相当するレベルを上廻る場合にはサイド日射用傾斜角に設定する。夜間と判断された場合には例えば垂直位置の夜間用傾斜角に設定する。
【0006】
【発明の実施の形態】
図1乃至図4を基に本発明の実施の形態の一例によるカーナビゲーション装置画面の傾斜度制御装置を説明する。カーナビゲーション装置2は、図3に示すように、インストルメントパネル1に設けられて前後にモータ9で回転駆動される回転軸3を有する支持機構に支持され、作動時には画面2aがフードでカバーされた位置からモニタ可能に図示の実線位置へ回動する。また、カーナビゲーション装置2の先方のインストルメントパネル部分には、日射センサ5が配置されている。
【0007】
モータ9には、図1に示すように、設定された傾斜角に応答して画面2aを回動させるようにモータ9を駆動制御するモータ制御回路11と、運転席8の設定に応じて運転者のアイポイントEを検出するアイポイント検出手段12と、時刻及び日付信号を入力として太陽の高さ及び方位を判断する太陽位置判断手段13と、アイポイントEに対応する画面2aの通常傾斜角を算出して、この通常傾斜角に対してそれぞれ下向きになる昼間日射用傾斜角及びサイド日射用傾斜角を決定する傾斜角算出手段14と、日射センサ5の検知信号、太陽位置判断手段13の判断結果、ワイパの作動信号及びカーナビゲーション装置から供給されるデータに応じてモータ制御回路11に対して前述のいずれかの傾斜角を周期的に設定する傾斜角設定手段10とが付属している。
【0008】
これらの各手段10、12〜14は、図2に示すように、それぞれの機能用プログラム及び固定データが格納されたROM21、作業領域を含むRAM22、タイマ23、CPU20等を有するマイクロコンピュータで構成される。処理はタイマ信号に応答して例えば5分周期で繰返す。
【0009】
即ち、アイポイント検出手段12は、カーナビゲーション装置2の作動開始時に運転席8の前後方向のスライド位置及びシートバックのリクライニング角を検知する付属のシート位置センサの検知信号をRAM22に取り込み、双方のシート位置データから想定される運転手のアイポイントEの2次元位置をROM21に格納したテーブルと照合して算出する。つまり、スライド位置が後方に位置する程身長が高いと推定すると共に、リクライニング角が大きくなる程目の高さを僅かに低くして僅かに後方へずれるように補正するようになっている。テーブルに代えて、双方のシート位置データを変数とする換算式を格納しておくことも考えられる。
【0010】
太陽位置判断手段13はカーナビゲーション装置2から時刻及び日付データを周期的に更新しつつRAM22に取り込み、この入力データに対してROM21に格納したテーブルを検索して季節を勘案した時刻に対応する太陽高及び太陽の方位データを周期的に作成する。
【0011】
傾斜角算出手段14は、検出されたアイポイントEの標準的な視線に対して画面2aを直交させる傾斜角データとしてROM21に格納したテーブルを照合して算出する。つまり、アイポイントEが高い程画面2aの傾斜角度をより上向きにし、同一高さでも後方に位置する程下向きにする。さらに、この通常傾斜角に対してそれぞれ下向きになる昼間日射用傾斜角及びサイド日射用傾斜角をROM21に格納したテーブルを照合しててRAM22に記憶しておく。昼間日射用傾斜角は、上方からの直射光が画面2aに入射したり、フロントガラス、インストルメントパネル等での反射光が映り込まないように、ルーフトリムよりも後方寄りになる下向きに回動した例えば垂直よりも僅かに上向きである。サイド日射用傾斜角は、画面を見る目に直射光が助手席のサイドガラス等から入射しない通常位置及び昼間日射用傾斜角間の途中の上向きである。
【0012】
傾斜角設定手段10は、太陽位置判断手段13で判断された太陽高をROM21に格納したテーブルを照合して側方から日が差し込まない程度に高いと判断した場合には、CPU20が日射センサ5のA/Dコンバータ15でディジタル化して取り込んだ検知信号とROM21に格納した晴天に相当するレベルとを比較し、例えば十秒継続してこれを上廻ると、モータ制御回路11に対して昼間日射用傾斜角を設定する。その際、上廻らない場合でも、例えば最初の1分間の間に十秒継続して晴天レベルを上廻る場合には、周囲環境又は部分的な雲による日陰であると判断して、昼間日射用傾斜角に設定する。
【0013】
また、側方から日が差し込む可能性がある程度に太陽高が低いと判断し、かつ昼間の晴天レベルより僅かに低いサイド日射用晴天レベルを上廻る場合には、実際に側方から日が差し込む可能性があるか否かを判断する。即ち、太陽の方位及び高さに対して車体構造に応じてどの範囲の走行方向の場合に、サイドから日が差し込むかを試験により確認して作成したテーブルをROM21に格納しておく。そして、カーナビゲーション装置2から取り込んだ走行方向データに対してこのテーブルを参照して側方から日が差し込む可能性があるか否かを判断し、可能性があるとサイド日射用傾斜角を設定する。その際、上廻らない場合でも前述の方法で周囲環境又は部分的な雲による日陰であると判断されると、サイドから日が差し込む可能性があるか否かをさらに判断する。さらに、低レベルが最初の1分間継続する場合でも走行方向及び方位のデータを基に車体又は内装構造により日射センサ5を陰に起因する可能性があるか否かを判断し、この可能性がある場合にはその走行方向はサイドから日が差し込む可能性があるか否かをさらに判断する。
【0014】
さらに、傾斜角設定手段10は、太陽位置判断手段13で夜間と判断された場合には、上方のフロントガラス部分に画面2aが映らないようにアイポイントEの如何に拘らず垂直にする夜間用傾斜角に設定する。雨天時にワイパが作動すると、ワイパ作動信号に応答して傾斜角設定手段10の動作を停止し、自動的に通常傾斜角を設定する。尚、別の実施の形態として、夜間の判断はヘッドランプの作動信号を用いることもでき、また構成を簡単にするためにワイパの作動信号を取り込まずに夜日射センサ5の検知信号レベルから雨天を判断することも考えられる。
【0015】
このように構成された傾斜度制御装置の動作を図4のフローチャートを参照して説明する。カーナビゲーション装置2の動作開始時に運転席8のシート位置センサの検知信号に応じて運転者に対して最適な画面2aの通常傾斜角が算出され、対応して昼間日射用傾斜角及びサイド日射用傾斜角も算出される。
【0016】
時刻及び日付データより季節を勘案して夜間と判断されると、画面2aの輝度自体を低下させると共にフロントガラスの上部に画像が映るのを防止するために、画面2aは夜間用傾斜角の垂直に設定される。夜間以外に雨天によりワイパが作動している場合、日射センサ5の検知信号レベル或は走行方向に無関係に自動的に図1で実線で示す通常傾斜角に設定される。
【0017】
ワイパが未作動状態で太陽高が高いと判断されると、日射センサ5の検知信号レベルが晴れに相当する場合、図1で点線で示す昼間日射用傾斜角に設定される。その際、日射センサ5が一時的に日陰になる場合でも昼間日射用傾斜角に設定される。これ以外の検知状態の場合、曇天、場合によっては長いトンネルと判断して通常傾斜角に設定される。
【0018】
ワイパが未作動状態で太陽高が低いと判断されると、日射センサ5の検知信号レベルが晴れに相当する場合、カーナビゲーション装置2から取り込んだ自車の走行方向データに対して季節及び時刻から判断された太陽高について方位的にサイドから日が差し込む可能性があるとサイド日射用傾斜角に設定し、差し込む可能性がない場合には通常傾斜角に設定される。但し、日射レベルが晴天レベルに達しないと一時的な場合、或は太陽の方位及び走行方向データより車体ルーフ或はシートの構造等に起因して日射センサ5が陰になる可能性がある場合にも、その方位についてサイドから日が差し込む可能性があるか否かをさらに判断する。晴天でもサイドから日が差し込む可能性がない場合、通常傾斜角に設定される。
【0019】
【発明の効果】
以上、請求項1の発明によれば、カーナビゲーション装置の画面が晴天時の昼間に直射光、インストルメントパネルもしくはフロントガラス等の反射光により見難くなる現象が下向きに回動することにより回避される。また、夕方サイドからの直射光が画面に対する視線と重なるのが回避される。さらに、夜間の垂直方向への回動により、画面が上方のフロントガラス部分に映るのが回避される。
【0020】
請求項2の発明によれば、夕方太陽の方位を判断することにより、走行方向に対して実際に側方から日が差し込む可能性がある場合のみ通常位置から下向きに傾斜させるようにできる。請求項3の発明によれば、日射センサが一時的に建造物で陰になり或は雲が掛った場合に反射現象の発生よりも見易い角度調整の方が選択される。請求項4の発明によれば、ワイパの作動時には通常位置からの制御動作を停止させることにより、雨天の判断が簡単で正確に行われると共に雨天時の不要な動作が確実に回避される。請求項5の発明によれば、日射センサが晴天時の夕方に車体構造等で陰になった場合の誤動作が回避される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態によるカーナビゲーション装置画面の傾斜度制御装置の構成を説明する機能ブロック図である。
【図2】同傾斜度制御装置の回路構成を示す図である。
【図3】同カーナビゲーション装置が設けられたインストルメントパネル部分の斜視図である。
【図4】同傾斜度制御装置の動作を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
1 インストルメントパネル
2 カーナビゲーション装置
2a 画面
5 日射センサ
8 運転席
【発明の属する技術分野】
本発明は、インストルメントパネルに配置されるカーナビゲーション装置の画面の傾斜角を運転手の体型もしくは姿勢及び日射状況に応じて制御するためのカーナビゲーション装置画面の傾斜度制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
カーナビゲーション装置の画面は、車両メータのようにフードで上方をカバーされてその奥に配置するようにはなっていないために、画面を運転者の視線に直交する見易い位置から日射状況に応じて手動或は電動により画面を傾斜させるようになった支持構造が周知である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような調整は運転中に行うことはできないことに鑑みて、日射状況に応じて画面の傾斜位置を自動的に調整可能にするカーナビゲーション装置画面の傾斜度制御装置を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、この目的を達成するために、請求項1により、インストルメントパネルに配置されたカーナビゲーション装置の画面の傾斜角を運転者の体型及び日射状況に応じて制御するためのカーナビゲーション装置画面の傾斜度制御装置において、インストルメントパネルに設けられるカーナビゲーション装置を車両前後方向にモータで回動させる支持機構で支持し、またカーナビゲーション装置もしくはその周辺に日射センサを配置すると共に、運転者に適合するように位置調整された運転席のシート位置センサの検知信号を基に運転者のアイポイントを検出するアイポイント検出手段と、時刻及び日付データを入力として季節に対応した太陽の高さを判断する太陽位置判断手段と、アイポイントに適合する画面の通常傾斜角を算出して、この通常傾斜角に対応してそれぞれ下向きになる昼間日射用傾斜角及びサイド日射用傾斜角を算出する傾斜角算出手段と、モータを駆動制御するモータ制御回路と、このモータ制御回路に対して通常傾斜角、昼間日射用傾斜角、サイド日射用傾斜角及び画面をフロントガラスに映さない夜間用傾斜角のいずれかを設定する傾斜角設定手段とをモータに付属させ、傾斜角設定手段は、太陽位置判断手段が判断した太陽高を高いと判断し、かつ日射センサの検知信号が晴天に相当するレベルを上廻る場合に昼間日射用傾斜角に設定し、また側方から日が差し込む可能性がある程度に太陽高を低いと判断し、かつ日射センサの検知信号が晴天に相当するレベルを上廻る場合にサイド日射用傾斜角に設定し、さらに太陽位置判断手段又はヘッドライトの作動信号を基に夜間と判断された場合に夜間用傾斜角に設定することを特徴とする。
【0005】
アイポイント検出手段は、運転席の前後位置或はリクライニング角等の位置設定状態を検出して運転者の体型及び着座姿勢に対応したアイポイントを検出する。傾斜角算出手段は、アイポイントからの視線に適合する画面の傾斜角を算出すると共に、この通常傾斜角に対応して昼間日射による反射を回避する相対的に下向きになる昼間日射用傾斜角及びサイド日射による反射を回避するサイド日射用傾斜角を算出する。サイド日射用傾斜角は、画面を見る目に直射光が入射しないようにする。傾斜角設定手段は、太陽高を高いと判断し、かつ日射センサの検知信号が晴天に相当するレベルを上廻る場合には、モータ制御回路を介してモータにより昼間日射用傾斜角に画面を設定する。側方から日が差し込む可能性がある程度に太陽高が低いと判断し、かつ日射センサの検知信号が晴天に相当するレベルを上廻る場合にはサイド日射用傾斜角に設定する。夜間と判断された場合には例えば垂直位置の夜間用傾斜角に設定する。
【0006】
【発明の実施の形態】
図1乃至図4を基に本発明の実施の形態の一例によるカーナビゲーション装置画面の傾斜度制御装置を説明する。カーナビゲーション装置2は、図3に示すように、インストルメントパネル1に設けられて前後にモータ9で回転駆動される回転軸3を有する支持機構に支持され、作動時には画面2aがフードでカバーされた位置からモニタ可能に図示の実線位置へ回動する。また、カーナビゲーション装置2の先方のインストルメントパネル部分には、日射センサ5が配置されている。
【0007】
モータ9には、図1に示すように、設定された傾斜角に応答して画面2aを回動させるようにモータ9を駆動制御するモータ制御回路11と、運転席8の設定に応じて運転者のアイポイントEを検出するアイポイント検出手段12と、時刻及び日付信号を入力として太陽の高さ及び方位を判断する太陽位置判断手段13と、アイポイントEに対応する画面2aの通常傾斜角を算出して、この通常傾斜角に対してそれぞれ下向きになる昼間日射用傾斜角及びサイド日射用傾斜角を決定する傾斜角算出手段14と、日射センサ5の検知信号、太陽位置判断手段13の判断結果、ワイパの作動信号及びカーナビゲーション装置から供給されるデータに応じてモータ制御回路11に対して前述のいずれかの傾斜角を周期的に設定する傾斜角設定手段10とが付属している。
【0008】
これらの各手段10、12〜14は、図2に示すように、それぞれの機能用プログラム及び固定データが格納されたROM21、作業領域を含むRAM22、タイマ23、CPU20等を有するマイクロコンピュータで構成される。処理はタイマ信号に応答して例えば5分周期で繰返す。
【0009】
即ち、アイポイント検出手段12は、カーナビゲーション装置2の作動開始時に運転席8の前後方向のスライド位置及びシートバックのリクライニング角を検知する付属のシート位置センサの検知信号をRAM22に取り込み、双方のシート位置データから想定される運転手のアイポイントEの2次元位置をROM21に格納したテーブルと照合して算出する。つまり、スライド位置が後方に位置する程身長が高いと推定すると共に、リクライニング角が大きくなる程目の高さを僅かに低くして僅かに後方へずれるように補正するようになっている。テーブルに代えて、双方のシート位置データを変数とする換算式を格納しておくことも考えられる。
【0010】
太陽位置判断手段13はカーナビゲーション装置2から時刻及び日付データを周期的に更新しつつRAM22に取り込み、この入力データに対してROM21に格納したテーブルを検索して季節を勘案した時刻に対応する太陽高及び太陽の方位データを周期的に作成する。
【0011】
傾斜角算出手段14は、検出されたアイポイントEの標準的な視線に対して画面2aを直交させる傾斜角データとしてROM21に格納したテーブルを照合して算出する。つまり、アイポイントEが高い程画面2aの傾斜角度をより上向きにし、同一高さでも後方に位置する程下向きにする。さらに、この通常傾斜角に対してそれぞれ下向きになる昼間日射用傾斜角及びサイド日射用傾斜角をROM21に格納したテーブルを照合しててRAM22に記憶しておく。昼間日射用傾斜角は、上方からの直射光が画面2aに入射したり、フロントガラス、インストルメントパネル等での反射光が映り込まないように、ルーフトリムよりも後方寄りになる下向きに回動した例えば垂直よりも僅かに上向きである。サイド日射用傾斜角は、画面を見る目に直射光が助手席のサイドガラス等から入射しない通常位置及び昼間日射用傾斜角間の途中の上向きである。
【0012】
傾斜角設定手段10は、太陽位置判断手段13で判断された太陽高をROM21に格納したテーブルを照合して側方から日が差し込まない程度に高いと判断した場合には、CPU20が日射センサ5のA/Dコンバータ15でディジタル化して取り込んだ検知信号とROM21に格納した晴天に相当するレベルとを比較し、例えば十秒継続してこれを上廻ると、モータ制御回路11に対して昼間日射用傾斜角を設定する。その際、上廻らない場合でも、例えば最初の1分間の間に十秒継続して晴天レベルを上廻る場合には、周囲環境又は部分的な雲による日陰であると判断して、昼間日射用傾斜角に設定する。
【0013】
また、側方から日が差し込む可能性がある程度に太陽高が低いと判断し、かつ昼間の晴天レベルより僅かに低いサイド日射用晴天レベルを上廻る場合には、実際に側方から日が差し込む可能性があるか否かを判断する。即ち、太陽の方位及び高さに対して車体構造に応じてどの範囲の走行方向の場合に、サイドから日が差し込むかを試験により確認して作成したテーブルをROM21に格納しておく。そして、カーナビゲーション装置2から取り込んだ走行方向データに対してこのテーブルを参照して側方から日が差し込む可能性があるか否かを判断し、可能性があるとサイド日射用傾斜角を設定する。その際、上廻らない場合でも前述の方法で周囲環境又は部分的な雲による日陰であると判断されると、サイドから日が差し込む可能性があるか否かをさらに判断する。さらに、低レベルが最初の1分間継続する場合でも走行方向及び方位のデータを基に車体又は内装構造により日射センサ5を陰に起因する可能性があるか否かを判断し、この可能性がある場合にはその走行方向はサイドから日が差し込む可能性があるか否かをさらに判断する。
【0014】
さらに、傾斜角設定手段10は、太陽位置判断手段13で夜間と判断された場合には、上方のフロントガラス部分に画面2aが映らないようにアイポイントEの如何に拘らず垂直にする夜間用傾斜角に設定する。雨天時にワイパが作動すると、ワイパ作動信号に応答して傾斜角設定手段10の動作を停止し、自動的に通常傾斜角を設定する。尚、別の実施の形態として、夜間の判断はヘッドランプの作動信号を用いることもでき、また構成を簡単にするためにワイパの作動信号を取り込まずに夜日射センサ5の検知信号レベルから雨天を判断することも考えられる。
【0015】
このように構成された傾斜度制御装置の動作を図4のフローチャートを参照して説明する。カーナビゲーション装置2の動作開始時に運転席8のシート位置センサの検知信号に応じて運転者に対して最適な画面2aの通常傾斜角が算出され、対応して昼間日射用傾斜角及びサイド日射用傾斜角も算出される。
【0016】
時刻及び日付データより季節を勘案して夜間と判断されると、画面2aの輝度自体を低下させると共にフロントガラスの上部に画像が映るのを防止するために、画面2aは夜間用傾斜角の垂直に設定される。夜間以外に雨天によりワイパが作動している場合、日射センサ5の検知信号レベル或は走行方向に無関係に自動的に図1で実線で示す通常傾斜角に設定される。
【0017】
ワイパが未作動状態で太陽高が高いと判断されると、日射センサ5の検知信号レベルが晴れに相当する場合、図1で点線で示す昼間日射用傾斜角に設定される。その際、日射センサ5が一時的に日陰になる場合でも昼間日射用傾斜角に設定される。これ以外の検知状態の場合、曇天、場合によっては長いトンネルと判断して通常傾斜角に設定される。
【0018】
ワイパが未作動状態で太陽高が低いと判断されると、日射センサ5の検知信号レベルが晴れに相当する場合、カーナビゲーション装置2から取り込んだ自車の走行方向データに対して季節及び時刻から判断された太陽高について方位的にサイドから日が差し込む可能性があるとサイド日射用傾斜角に設定し、差し込む可能性がない場合には通常傾斜角に設定される。但し、日射レベルが晴天レベルに達しないと一時的な場合、或は太陽の方位及び走行方向データより車体ルーフ或はシートの構造等に起因して日射センサ5が陰になる可能性がある場合にも、その方位についてサイドから日が差し込む可能性があるか否かをさらに判断する。晴天でもサイドから日が差し込む可能性がない場合、通常傾斜角に設定される。
【0019】
【発明の効果】
以上、請求項1の発明によれば、カーナビゲーション装置の画面が晴天時の昼間に直射光、インストルメントパネルもしくはフロントガラス等の反射光により見難くなる現象が下向きに回動することにより回避される。また、夕方サイドからの直射光が画面に対する視線と重なるのが回避される。さらに、夜間の垂直方向への回動により、画面が上方のフロントガラス部分に映るのが回避される。
【0020】
請求項2の発明によれば、夕方太陽の方位を判断することにより、走行方向に対して実際に側方から日が差し込む可能性がある場合のみ通常位置から下向きに傾斜させるようにできる。請求項3の発明によれば、日射センサが一時的に建造物で陰になり或は雲が掛った場合に反射現象の発生よりも見易い角度調整の方が選択される。請求項4の発明によれば、ワイパの作動時には通常位置からの制御動作を停止させることにより、雨天の判断が簡単で正確に行われると共に雨天時の不要な動作が確実に回避される。請求項5の発明によれば、日射センサが晴天時の夕方に車体構造等で陰になった場合の誤動作が回避される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態によるカーナビゲーション装置画面の傾斜度制御装置の構成を説明する機能ブロック図である。
【図2】同傾斜度制御装置の回路構成を示す図である。
【図3】同カーナビゲーション装置が設けられたインストルメントパネル部分の斜視図である。
【図4】同傾斜度制御装置の動作を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
1 インストルメントパネル
2 カーナビゲーション装置
2a 画面
5 日射センサ
8 運転席
Claims (5)
- インストルメントパネルに配置されたカーナビゲーション装置の画面の傾斜角を運転者の体型及び日射状況に応じて制御するためのカーナビゲーション装置画面の傾斜度制御装置において、
インストルメントパネルに設けられるカーナビゲーション装置を車両前後方向にモータで回動させる支持機構で支持し、また前記カーナビゲーション装置もしくはその周辺に日射センサを配置すると共に、運転者に適合するように位置調整された運転席のシート位置センサの検知信号を基に運転者のアイポイントを検出するアイポイント検出手段と、時刻及び日付データを入力として季節に対応した太陽の高さを判断する太陽位置判断手段と、前記アイポイントに適合する画面の通常傾斜角を算出して、この通常傾斜角に対応してそれぞれ下向きになる昼間日射用傾斜角及びサイド日射用傾斜角を算出する傾斜角算出手段と、前記モータを駆動制御するモータ制御回路と、このモータ制御回路に対して前記通常傾斜角、前記昼間日射用傾斜角、前記サイド日射用傾斜角及び前記画面をフロントガラスに映さない夜間用傾斜角のいずれかを設定する傾斜角設定手段とを前記モータに付属させ、
前記傾斜角設定手段は、前記太陽位置判断手段が判断した太陽高を高いと判断し、かつ前記日射センサの検知信号が晴天に相当するレベルを上廻る場合に前記昼間日射用傾斜角に設定し、また側方から日が差し込む可能性がある程度に太陽高を低いと判断し、かつ前記日射センサの検知信号が晴天に相当するレベルを上廻る場合に前記サイド日射用傾斜角に設定し、さらに前記太陽位置判断手段又はヘッドライトの作動信号を基に夜間と判断された場合に前記夜間用傾斜角に設定することを特徴とするカーナビゲーション装置画面の傾斜度制御装置。 - 太陽位置判断手段が時刻及び日付データを基にさらに太陽の方位を判断すると共に、傾斜角設定手段が、太陽高を低いと判断した場合にカーナビゲーション装置から取り込んだ走行方向のデータを基に実際に側方から日が差し込む可能があるか否かを判断してサイド日射用傾斜角に設定することを特徴とする請求項1のカーナビゲーション装置画面の傾斜度制御装置。
- 傾斜角設定手段が、日射センサの検知信号を周期的に取り込むと共に、その周期中一時的に晴天に相当するレベルを上廻ると、このレベルを上廻ったと判断することを特徴とする請求項1のカーナビゲーション装置画面の傾斜度制御装置。
- 傾斜角設定手段が、ワイパの作動中は常時通常傾斜角を設定することを特徴とする請求項1のカーナビゲーション装置画面の傾斜度制御装置。
- 傾斜角設定手段が、日射センサの検知信号が晴天に相当するレベルを上廻らない場合に、さらに太陽高、その方位及び走行方向のデータを基に車体又は内装構造による陰に起因する可能性があるか否かを判断することを特徴とする請求項2のカーナビゲーション装置画面の傾斜度制御装置。
Priority Applications (1)
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